説明

バルク材料貯蔵容器

本発明は、粒状又は粉状のバルク材料用の貯蔵容器に関する。当該容器は、バルク材料用の分配開口が設けられている下側のほぼ円錐形の分配要素を有し、制御される遮断装置が分配開口に設けられる。バルク材料の分配量をできる限り簡単に検出できるようにするために、バルク材料の分配方向に関して遮断装置の分配端に秤量モジュールが設けられ、バルク材料流が秤量モジュールを通って流れる。秤量モジュールは、遮断装置を通して分配されるバルク材料の重量を連続的に検出し、重量を示す制御信号を制御部(control)に送信する。制御部は、制御信号の和が規定限度を越えると遮断装置の閉鎖を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[説明]
本発明は、バルク材料出口開口が設けられた下側のほぼ円錐形の分配部分を有し、制御可能な遮断装置が出口開口に配置される、粒状又は粉状のバルク材料用のほぼ円筒形の貯蔵容器に関する。
【背景技術】
【0002】
このような貯蔵容器又はサイロは、通常は地上の所定の高さで頑丈な基礎によって直立に保持され、トラックの上に搭載されたタンクを充填するために貯蔵される50t以上のバルク材料を普通は収容する。タンクにバルク材料を充填するには、トラックを貯蔵容器の下の正確な所定位置に乗り入れて、タンクの充填ポートを遮断装置の下に正確に位置付ける。遮断装置を開くことで、重力によってバルク材料がタンクに流れ込むようにする。空間的な理由から、遮断装置とタンクの充填ポートとの間の垂直距離をできる限り短くすべきである。タンクの充填状態が増すにつれてトラックの車高が低くなるため、例えばホースの形態の伸縮可能な部品を遮断装置と充填ポートとの間に挿入すべきである。
【0003】
経済的な理由から、1回の充填ごとにできる限り多くのトラックの最大積載量、したがってタンクの最大充填状態を利用すべきである。トラックの交通安全のために、タンクの過剰充填は絶対に行ってはならない。このために、好ましくは電子コントローラが、タンクの現在の充填状態を検出しなければならず、最大値に達すると遮断装置の即時閉鎖をトリガしなければならない。
【0004】
充填状態を検出するために、タンク内のバルク材料塊の重量を用いることができる。したがって、トラックが上述の位置につく際に載る車両重量計が、貯蔵容器の下の地面の中に設置される。しかしながら、このような措置は、かなり費用がかかると同時に、より重要な理由から貯蔵容器を分解して異なる場所で組み立て直さなければならない場合に価値がなくなってしまうことを意味する。さらに、貯蔵容器が位置付けられる作業用地を最初に離れるときの車両総重量を把握することが規則になっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明は、タンクの充填状態を検出するためのより単純なオプションを提供するという課題に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の貯蔵容器に関して、本発明では、バルク材料の分配方向に対して、遮断装置の出口側に、バルク材料流を通過させて、遮断装置を通過するバルク材料の重量を連続的に検出すると共に重量を示す制御信号をコントローラに供給する秤量モジュールが設けられ、コントローラは、所定の限界値が制御信号の和に達すると遮断装置の閉鎖をトリガする。本発明は、貯蔵容器から流出するバルク材料の重量を直接、すなわち、別個の車両重量計のみによらずに測定することができるという利点を有する。さらに、秤量モジュールは、はるかに安価であり、貯蔵容器に永久的に残る。さらに、関連するコントローラを有する秤量モジュールを用いて単純な措置により、通常の貯蔵容器を容易に後付けすることができる。
【0007】
本発明では、最も単純な場合、独国特許第10253078号明細書に記載されている秤量モジュールを用いることができる。秤量モジュールのファンネルは、遮断装置の出口開口に直接取り付けられ得ることが好ましい。特に粉状のバルク材料、例えばセメントの場合、遮断装置と秤量モジュールとの間に除塵装置を配置することが推奨される。バルク材料流が流入方向と軸方向に一致して秤量モジュールを離れるように、既知の秤量モジュールのハウジングを変更することがさらに賢明である。
【0008】
バルク材料によっては、第2のバルク材料をタンク内のバルク材料に加えて、第1の材料と第2の材料との所定の比率がタンク内で設定されるようにすることが望ましい。このために、本発明の有利な改良点では、秤量モジュールは、第2の材料を収容する計量装置からの供給路に通じる短い管コネクタを介して遮断装置に接続されるようになっている。
【0009】
こうして、秤量モジュールは、第1の材料及び第2の材料から成るバルク材料流の総重量を確実に測定する。他方、秤量モジュールを通って流れる第1のバルク材料の現在重量は、本質的に第1の材料によって決定される定数である。秤量モジュールに接続されるコントローラは、この定数及び第1の材料対第2の材料の所定の混合比の両方を記憶する。コントローラは、減算装置を含み、これは、秤量モジュールから得られて、第1の材料及び第2の材料から成るバルク材料流の現在重量を示す信号から定数を減算し、減算信号を記憶された比率値と比較する。比較から得られる信号は、計量装置からの第2の材料の分配を最終的に制御する。本発明のこの構成は、遮断装置の直後に貯蔵容器からのバルク材料に所定の比率で第2の材料を連続的に混合することができるという利点を有する。この目的に基本的に適している計量装置は、独国特許公開第19947516号明細書に記載されている。
【0010】
本発明の特に有利な構成では、バルク材料流を迂回させる(deflecting)インペラホイールを駆動する駆動軸とこの駆動軸を囲む軸受スリーブとの間にコリオリの力測定装置が配置されるという点で、上記明細書から知られる秤量モジュールを改良した秤量モジュールが推奨される。コリオリの効果は、重量測定の誤差パーセントが1%未満であるように精密な感度で検出することができる。さらに、駆動軸の駆動モータが駆動軸又は秤量モジュールハウジングの好ましくは横方向隣に配置されれば、秤量モジュールの軸方向の全高を大幅に、すなわち約100cm未満に減らすことができる。この実施の形態は、秤量モジュール内のバルク材料流の粒又は粉体粒子の滞留時間を約100ms未満に短縮することができるだけでなく、地上での高さを増やすことなく貯蔵容器上に秤量モジュールを組み立てることも可能にする。基本的な誤差はあるものの、短い滞留時間は質量流の比率の十分に正確な制御を可能にする。
【0011】
本発明のさらなる有利な構成は、従属請求項に記載されている。添付図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に後述する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
鋼又は鉄筋コンクリート製の支持体の形態の頑丈な基礎50が、貯蔵容器52を支持し、貯蔵容器52は、ほぼ円筒形の主要部分54と出口開口58まで下方に円錐形に延びる分配部分56とを有する。円錐のピッチは、出口開口58が開かれた後で貯蔵容器52に収容されている粒状又は粉状のバルク材料60がこの開口を自動的に通過するように当然選択される。図1には、説明のために、貯蔵容器52にバルク材料60が部分的に充填されているところのみが示されている。実際には、貯蔵容器は、最大約50t以上のバルク材料の塊を保持する。
【0013】
基礎50は、貯蔵容器52の下にトラック57用のドライブスルー通路55を残しており(leaves open:利用可能な状態のままにしており)、トラック57は、例えばセミトレーラトラックとして、貯蔵容器からバルク材料60を充填すべきタンク62を運ぶ。したがって、基礎50は、貯蔵容器52の下縁から地面51までトラックのドライブスルー高さHが維持されるような高さで、貯蔵容器52を支持しなければならない。
【0014】
分配部分56の出口開口58には、制御可能な遮断弁の形態の遮断装置53が設けられ、遮断装置53は、タンク注ぎ口(fill-in tip)63につながる伸縮可能なホース61に接続される。本発明によれば、遮断装置53は、後述する軸方向全高が低い秤量モジュール65に連結される。この低い全高により、秤量モジュール65を設けても高さHが事実上減らない。
【0015】
図2には、コリオリの原理に従ったバルク材料流を検出する秤量モジュールが断面図として概略的に示されている。秤量モジュール65は、内部でインペラホイール2が回転するハウジング部分1と、その下に配置される駆動・測定装置とを本質的に有し、駆動・測定装置の駆動軸3が、駆動軸受スリーブ4を通ってハウジング部分1内に突出する。軸受スリーブ4は、固定駆動ハウジング部分9内で回転できるように支持され、力測定装置7が、軸受スリーブ4内でこのスリーブと駆動軸3との間に配置される。
【0016】
測定動作中、バルク材料流10は、質量流として入口開口6を通してインペラホイール2に軸方向に送られ、インペラホイール2は、半径方向の案内板を複数有する水平板から成り、軸方向に到来するバルク材料はこれによって半径方向外方に迂回させられる。一定の回転速度で回転するインペラホイール2によって、バルク材料流10は半径方向外方に加速され、質量流10に比例する制動モーメントがコリオリの力に基づいて発生する。防塵測定動作のために、インペラホイール2は、密閉されたハウジング部分1に収容され、ハウジング部分1の下側領域には、バルク材料10をトラックの注ぎ口63に送り込む出口開口24がある。
【0017】
インペラホイール2は、回転対称の構成及び中央の駆動軸3を有し、駆動軸3は、垂直に配置されると共にその下端に力測定装置7と係合する駆動手段としての駆動ペグ14を有する。駆動軸3は、軸受スリーブ4によって同軸に囲まれ、軸受スリーブ4は、インペラホイールハウジング空間8からその下にある駆動ハウジング部分9内に延びる。軸受スリーブ4は、ほぼ管状の構成を有し、軸方向に駆動軸の長さを越えて延び、シリンダの形状の下側断面で閉じられる。駆動軸3は、ラジアル軸受として互いに離間した2つの転がり軸受(cylinder bearings)22によって回転できるように、軸受スリーブ4内で支持される。駆動軸3は、その下側水平端面において中央の玉軸受23上で軸方向に支持され、玉軸受23は、軸受スリーブ4内のクロスバー25と接触するため、駆動軸3のほぼ摩擦のないアキシャル軸受となる。同時に、軸受22及び23の配置は、力測定装置7の測定体7aに対して軸方向の干渉力も半径方向の干渉力も全く働くことができないことを保証する。駆動軸3は、軸受スリーブ4に対してわずかに、最大でも5度しか回転できないため、ラジアル軸受22及びアキシャル軸受23の両方の軸受摩擦が無視されるものとする。ラジアル軸受は、軸受摩擦を高めるために空気軸受として構成することもできる。好ましい代替例として、滑り軸受を設けることができ、これは特に質量流が少ない場合の測定装置に十分である。空間要件が許す限り、駆動軸3は、独国特許第10330947.0号によるいわゆる十字形のばね要素によって、摩擦のない状態で半径方向に支持することもできる。
【0018】
インペラ軸ハウジング空間8において、駆動軸3は、軸受シール26によってバルク材料の浸入から保護される。駆動軸3が軸受スリーブ4に対してわずかにしか回転しないため、常に密接した接続が提供される。好ましくは、密着ゴムシールが用いられるが、これは回転方向に弾性がなければならない。単純構成では、駆動軸3は、バルク材料シール及びラジアル軸受の両方のために軸受スリーブ4の内面にエラストマーによって取り付けられ、できる限り摩擦のない回転方向の弾性が保証されればよい。
【0019】
軸受スリーブ4の側面は、固定駆動ハウジング部分9内で回転することができるように2つの転がり軸受21によって同じく半径方向及び軸方向に支持され、インペラホイールハウジング空間8においてシール要素27によって防塵シールされる。シール要素27は、転がり軸受21に組み込むこともできるか、又はOリングシールとして構成することができる。転がり軸受21もシール要素27も測定駆動軸3と接触しないため、これらの摩擦値は測定では考慮されず、これらは、軸受の場合には優れた剛性を、又はシール要素の場合には磨耗性バルク材料塵に対する優れたシール作用を主に示すのに有利な寸法にされ得る。
【0020】
下側の駆動ハウジング部分9には、駆動軸3及び軸受スリーブ4を共通して駆動するために、軸受スリーブ駆動ホイールとして歯車又はプーリ19が設けられる。この駆動ホイールは、軸受スリーブ4の下側部分の周りにリング状に配置され、軸受スリーブ4にしっかりと強固に接続される。下側の駆動ハウジング部分9では、駆動モータ5が駆動ホイール28で固定され、駆動ホイール28は、この駆動モータの駆動軸上にあり、好ましくは歯付ベルト20を介して軸受スリーブ駆動ホイール19の横方向隣で軸受スリーブ駆動ホイール19に接続される。しかしながら、このモータ駆動は、チェーン駆動、リボン駆動、Vベルト駆動、又は歯車駆動によって実現することもできる。軸受スリーブ4と平行に配置されるこの駆動モータ5は、水平駆動を可能にすることで全高を低くすることができることが有利である。しかしながら、駆動モータ5を軸受スリーブ4の真下に配置して、固定継手を介してこのスリーブに接続することも考えられる。代替的に、この横方向配置は、入口開口6及び出口開口24が軸方向に上下に位置するハウジング1を可能にするため、直線状の垂直供給管部分に一体化できることが有利である。駆動モータ5として電気モータが設けられ、これは単純な非同期モータとして構成されることが好ましい。
【0021】
軸受スリーブ4の下側部分には、力測定装置7が配置されて駆動ペグ14と係合する。力測定装置7は、力センサ又は秤量セルとして構成され、駆動軸受スリーブ4から駆動軸3に駆動力を伝達するため、これらの部品間に直接配置される。この実施形態では、二重片持ち梁センサが力測定装置7として設けられるが、これは、回転対称秤量セル又はトルクセンサで置き換えることもできる。このために、好ましくはスポーク状の変形体を有する回転対称のトルクセンサがトルクセンサとして用いられ、このトルクセンサには、駆動軸3と同軸に又はこの軸と軸受スリーブ4との間の延長部に取り付けることができる歪みゲージストリップが配置される。用いられる二重片持ち梁7は、歪みゲージストリップセンサとして構成されるため、二重片持ち梁のわずかな接線方向の撓みによって質量流に比例する制動モーメントが検出され、秤量セルの測定路は0.1mm〜0.5mmが典型的である。したがって、駆動軸3は、スリーブの回転速度とほぼ同期して回転し、駆動軸3とスリーブとの間に5度の最大回転角が可能である。この場合、力測定装置7は、駆動軸3及び軸受スリーブの共通の回転軸に対して好ましくは対称に配置され、駆動ペグ14は、二重片持ち梁上で枢動するように支持される。
【0022】
駆動軸3の下部は、ボアホールを通して軸受スリーブ4から出すこともでき、その場合、力測定装置7は、この装置に接続される中空体よりも大きな内径を有する別個のスリーブ部分内に収容され得る。
【0023】
力測定装置7の下には、テレメトリ装置15もあり、これを用いて、測定信号を力センサ7から評価装置に非接触送信することができる。このために、力センサ7は誘導送信機16に接続され、誘導送信機16によって、対向配置された誘導受信機17に測定信号が誘導的に送信される。同時に、誘導受信機17は、送信機16に供給電圧を送るのに用いられ、供給電圧は、二重片持ち梁の歪みゲージストリップに給電するのに用いられる。受信された測定信号は、続いて、電気接続(galvanic connection)又は無線伝送路によって図示されていない評価装置に送信され、評価装置が測定信号を評価及び表示してさらに処理する。測定信号の伝送は、好ましくは搬送周波数の交流によって、又は赤外線伝送によっても行われる。
【0024】
固定ハウジング部分9は、ほぼ円筒形の構成を有し、固定インペラホイールハウジング部分1内に設置されるが、このとき、そのモータハウジング部分はインペラホイールハウジング部分1の外に横方向に出されて駆動ハウジング部分9の一部を成す。インペラホイールハウジング部分は、上側に入口開口6を含み、入口開口6は、供給管に螺合することができる接続フランジを含むことが好ましい。インペラホイールハウジング1は、貫流方向に円錐形の構成を有し、このようにして、流れるバルク材料が入口開口6からその下にある出口開口24に軸方向垂直に供給される程度に駆動ハウジング部分9から離間しており、出口開口24も供給管に接続することができる。したがって、有利には、最低250mmの測定装置高さが可能であり、その場合、20t/時の供給量を測定することができる。全高が900mm以上である場合、最大600t/時の実施が実現可能である。
【0025】
添付図面を参照して、測定装置の機能をより詳細に説明する。無負荷動作時に、インペラホイール2に送られるバルク材料がないとき、測定セクションにおける摩擦に対応する駆動モーメント又は制動モーメントのみが軸受スリーブ4によって加えられなければならない。軸受スリーブ4が駆動軸3と同期して回転することによって駆動セクションのこの部分に摩擦が発生しないため、振動又はわずかな回転速度の変動によって生じる軸受摩擦のみが軸受スリーブ4によって加えられる。この部分で発生する摩擦は、駆動軸3がこのような力によって軸受スリーブ4を非常にわずかにしか動かさず、転がり軸受22によってもわずかな摩擦しか生じ得ないため、比較的小さい。したがって、対応する無負荷トルクは、インペラホイール2における空気の乱流によってしか発生されず、これは測定装置の浮力によって補償されるため、ほとんど摩擦のない駆動軸軸受22によって高いゼロ点安定性(zero-point consistency)がもたらされる。
【0026】
ここで、バルク材料流10がインペラホイール2に軸方向に分配される場合、迂回によってバルク材料流10の半径方向加速が生じることで、駆動軸3におけるコリオリの力により質量流に正比例する付加的な制動モーメントが発生する。したがって、駆動軸3と係合している力測定装置7が接線方向に最大0.1mm〜0.5mm逸れ、この制動モーメントが駆動軸3から二重片持ち梁センサ7に伝達される。こうして、二重片持ち梁センサ7によって検出された力は、インペラホイール2を経て流れる質量流又はバルク材料流10の値を表す。インペラホイール2の既知の幾何学的寸法によって、また二重片持ち梁センサ7のレバーアーム長さによっても、図示されていない評価装置を用いて、インペラホイール2を経て流れる質量流の供給強度又は供給量を求めて表示することができる。
【0027】
理論上は、インペラホイール2の駆動回転速度が一定であれば、インペラホイール2とその駆動系との間に必要な駆動トルクは質量流量に正確に比例する。これは、測定セクションにおける摩擦力によって生じる付加的な制動モーメントの影響も実際には受ける。この問題は、測定セクションにおいて、インペラホイールハウジング空間8への移行地点における駆動軸支持部(support:軸受)で全摩擦力を完全になくすという発明的措置によって解決される。これは、駆動軸3と軸受スリーブ4との間に力測定装置7が直接あり、これが駆動軸3と軸受スリーブ4との相対移動をほとんど全く引き起こさないため、駆動軸3がその全長に沿って力測定装置7まで摩擦のない支持を得ることで達成される。これは、特に、駆動軸3と軸受スリーブ4との間の回転ラジアル軸受22のタイプにも拘らないため、単純な軸受を設けることもできる。対照的に、本発明は、軸受スリーブ4の外側ジャケットと固定駆動ハウジング部分9との間の領域に摩擦力を移動させる。したがって、原理上、スリーブ4の摩擦負荷が加わるアキシャル・ラジアル軸受21が測定セクションにおいて力測定装置7まで配置されないため、駆動軸3がインペラホイールハウジング空間8まで摩擦力を受けない。したがって、軸受シール26における摩擦力及びそこで生じる可能性のあるバルク材料流塵が測定精度に影響を及ぼし得ることがほぼなくなる。したがって、このようにして軸受スリーブ4と駆動ハウジング部分9との間の軸受摩擦が変動するのは確実であるが、これは測定セクションの二重片持ち梁センサ7に作用する検出可能な駆動モーメントに影響を及ぼさないため、この領域で同じく生じるバルク材料の温度変動は、原理上は測定精度にとって問題とはならない。したがって、軸受スリーブ4と駆動ハウジング部分9との間の軸受21に、磨耗性の非常に高い塵部分を有するバルク材料に対する継続的なシールを保証する、摩擦負荷が加わるシール要素27も設けられ得ることが有利である。
【0028】
特に、測定体に軸方向の干渉力も半径方向の干渉力も全く作用しないことをその配置によって同時に保証する、本発明による摩擦のない駆動軸軸受により、質量流10が少ない場合の測定精度も改善される。というのは、この場合に必要となる比較的高いインペラホイール回転速度も、わずかなバルク材料の変動及び不均一なインペラホイール負荷の下で、このとき測定セクションにおいて有効となり得ないような比較的強い不均衡をもたらす傾向があるからである。さらに、測定セクションのこのような摩擦のない軸受は、軸受スリーブ駆動ホイール19の直径をインペラホイールの直径よりも比較的小さくすることを可能にし、これにより、測定セクションにおいて摩擦により生じる制動モーメントの変動が最小になるため、より高い測定信号感度が得られる。したがって、少ないバルク材料流10でも高いゼロ点安定性が保証される。
【0029】
コントローラ70は、プログラマブルROM80を有し、そのセクション82が、タンク62に貯蔵すべきバルク材料の総重量を記憶する。入力72において、コントローラ70は、適当な現在測定信号を秤量モジュール65から受け取り、この信号は充填プロセス全体を通して加算装置74によって加算される。得られる和信号は、ライン73を介して比較装置76に供給され、ここでセクション82から得られた総重量信号と比較される。遮断装置53が制御信号用の受信機を有する場合、比較結果信号は、制御信号として比較装置76の出力ライン75を介して遮断装置53に送られる。
【0030】
充填プロセス中に、第1の材料から成るバルク材料60に計量装置42から第2の流し込み可能な材料40が加えられる場合、計量装置42は、管部材44を介して短いポート46に接続され、ポート46は、遮断装置53と秤量モジュール65の入口ファンネルとの間に挿入される。さらに、計量装置は、制御可能な分配弁48を有する。
【0031】
通常は、又は公式規則によっても、第1の材料対第2の材料の混合比は充填プロセスの固定パラメータである。このパラメータは、比較信号としてコントローラ70のメモリ80のセクション84に記憶される。この場合、秤量モジュール65が、第1の材料及び第2の材料から成る流動バルク材料流の現在重量を測定する。したがって、現在重量信号は、秤量モジュール65から入力72によってコントローラ70の減算装置90に供給され、ここでメモリ80のセクション86から得られる定数が重量信号から減算される。材料依存性の定数は、第1の材料のみを含むバルク材料流の重量信号から経験的に求められる。減算装置90からの出力信号は、セクション84から得られる比較信号と共に比較装置92に供給され、そこから得られる出力信号は、計量装置42が利用可能な受信機を有する場合、制御信号としてライン91を介して計量装置の分配弁48の制御入力に供給される。このようにして、貯蔵容器52からのバルク材料流が変動する場合でも混合比の維持を保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】トラックが所定位置についた状態の、本発明の特徴を備える貯蔵容器の概略図である。
【図2】本発明に有利である秤量モジュールの概略図である。
【図3】本発明を実現するのに有利である装置を有するコントローラの概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルク材料出口開口(58)が設けられる下側のほぼ円錐形の分配部分(56)を有し、制御可能な遮断装置(53)が前記出口開口に配置される、粒状又は粉状のバルク材料用の貯蔵容器であって、
前記バルク材料の分配方向に対して、前記遮断装置(53)の出口側に、バルク材料流を通過させて、前記遮断装置を通過する前記バルク材料の重量を連続的に検出すると共に重量を示す制御信号をコントローラ(70)に供給する秤量モジュール(65)があり、該コントローラは、前記制御信号の和が所定の限界値に達すると前記遮断装置(53)の閉鎖をトリガすることを特徴とする、貯蔵容器。
【請求項2】
前記秤量モジュールの入口ファンネルが、前記遮断装置の前記出口開口に直接固定されることを特徴とする、請求項1に記載の貯蔵容器。
【請求項3】
除塵装置が、前記遮断装置と前記秤量モジュールとの間に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の貯蔵容器。
【請求項4】
前記バルク材料流は、前記秤量モジュールへの前記バルク材料流の流入方向と軸方向に一致して前記秤量モジュールを離れることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の貯蔵容器。
【請求項5】
前記秤量モジュールは、計量装置(42)からの供給路(44)に通じる短い管コネクタ(46)を介して前記遮断装置(53)に接続されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の貯蔵容器。
【請求項6】
第1の材料から成るバルク材料を収容し、前記計量装置は、所定の混合比で前記第1の材料に加えられる第2の材料から成るバルク材料を収容することを特徴とする、請求項5に記載の貯蔵容器。
【請求項7】
前記混合比の比率値が前記コントローラに記憶され、計量弁(48)が前記計量装置を制御することを特徴とする、請求項6に記載の貯蔵容器。
【請求項8】
前記コントローラは、減算装置(90)を有し、該減算装置において、前記秤量モジュールから得られる前記バルク材料流の現在重量から定数が減算され、減算信号が比較装置(90)において前記記憶されている比率値と比較され、該比較から得られる信号が前記計量装置(42)からの前記第2の材料の分配を制御することを特徴とする、請求項5〜7のいずれか1項に記載の貯蔵容器。
【請求項9】
前記秤量モジュールの、前記バルク材料流を迂回させるインペラホイールを駆動する駆動軸(3)と該駆動軸を囲む軸受スリーブ(4)との間に、コリオリの力測定装置(7)が配置されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の貯蔵装置。
【請求項10】
前記駆動軸(3)用の駆動モータ(5)が、前記駆動軸又は前記秤量モジュールのハウジングの横方向隣に配置されることを特徴とする、請求項9に記載の貯蔵容器。
【請求項11】
前記力測定装置(7)は、前記軸受スリーブ(4)内又は該軸受スリーブに接続される中空体内に配置されることを特徴とする、請求項9又は10に記載の貯蔵容器。
【請求項12】
前記力測定装置(7)は、片持ち梁センサとして、回転対称秤量セルとして、又はトルクセンサとして構成されることを特徴とする、請求項9〜11のいずれか1項に記載の貯蔵容器。
【請求項13】
前記力測定装置(7)は、前記軸受スリーブ(4)によって加えられる駆動モーメントを検出することを特徴とする、請求項9〜12のいずれか1項に記載の貯蔵容器。
【請求項14】
前記力測定装置(7)の力感知部分(13)が、前記軸受スリーブ(4)の内側領域(11)に配置される部分に固定され、前記駆動軸(3)は、力導入部分(12)上の回転点から離れて駆動手段(14)で支持され、前記軸受スリーブと前記駆動軸との間のトルクを検出することを特徴とする、請求項9〜13のいずれか1項に記載の貯蔵容器。
【請求項15】
前記力測定装置(7)は、テレメトリ装置(15)に接続され、該テレメトリ装置は、前記軸受スリーブ(4)に配置される送信機(16)及び固定駆動ハウジング部分(9)に配置される受信機(17)から成り、少なくとも検出された測定信号を送信することができることを特徴とする、請求項9〜14のいずれか1項に記載の貯蔵容器。
【請求項16】
前記送信機(16)及び前記受信機(17)は、インダクタを含み、該インダクタは、誘導結合によって交流を用いて、前記測定信号及び前記力測定装置用の供給電圧の両方を送信することができるように互いに対して配置されることを特徴とする、請求項9〜15のいずれか1項に記載の貯蔵容器。
【請求項17】
前記軸受スリーブは、駆動装置(19、20、28)を介してモータ(5)に接続され、該モータは、前記軸受スリーブ(4)の横方向隣又は真下に配置されることを特徴とする、請求項9〜15のいずれか1項に記載の貯蔵容器。
【請求項18】
前記駆動装置は、駆動ホイール(19)を含み、該駆動ホイールは、前記軸受スリーブに取り付けられると共に、ベルト(20)、チェーン、又は歯車駆動を介して、横方向に配置される電気モータに接続され、該電気モータは、前記インペラホイール(2)を駆動するのに用いられることを特徴とする、請求項9〜15のいずれか1項に記載の貯蔵容器。
【請求項19】
前記固定駆動ハウジング部分(9)において、前記軸受スリーブは、回転できると共に前記インペラホイールハウジング(8)内に突出して一定のインペラホイール回転速度と同期して回転するように配置されることを特徴とする、請求項9〜18のいずれか1項に記載の貯蔵容器。
【請求項20】
前記軸受スリーブ(4)は、軸受によって、特に玉軸受又は転がり(ball-roller)軸受(21)によって、前記駆動ハウジング部分(9)内で半径方向及び軸方向に支持されることを特徴とする、請求項9〜19のいずれか1項に記載の貯蔵容器。
【請求項21】
前記インペラホイール(2)を担持する前記駆動軸(3)は、前記軸受スリーブ内で回転できるように支持され、前記駆動軸は、駆動に関して前記力測定装置(7)上で支持されるため、前記駆動軸は、前記駆動軸受スリーブによって同じ回転速度で回転することを特徴とする、請求項9〜20のいずれか1項に記載の貯蔵容器。
【請求項22】
前記駆動軸(3)は、ラジアル軸受(22)によって、特に滑り軸受、玉軸受、若しくは空気軸受、又は十字形ばね要素によって前記軸受スリーブ(4)に対して支持されることを特徴とする、請求項9〜21のいずれか1項に記載の貯蔵容器。
【請求項23】
前記駆動軸は、中央のアキシャル軸受(23)によって、特に玉軸受又は宝石軸受(toe bearing:円錐ころ軸受)によって軸方向に支持され、軸力が前記測定体に作用することができないことを特徴とする、請求項9〜22のいずれか1項に記載の貯蔵容器。
【請求項24】
前記固定駆動ハウジング部分(9)は、軸方向円筒形構成を有し、円錐状に上向きに狭まる前記インペラホイールハウジング(1)によって囲まれ、軸方向で直線貫流方向に上下に位置する入口開口(6)及び出口開口(24)を含み、前記駆動モータ(5)は、前記インペラホイールハウジングの外側で前記駆動ハウジング部分(9)の横方向隣に平行に配置されることを特徴とする、請求項9〜23のいずれか1項に記載の貯蔵容器。
【請求項25】
前記力測定装置(7)は、信号に関して前記コントローラ(70)に接続され、該コントローラは、前記秤量モジュールを通る前記バルク材料流の供給量を、前記検出された測定信号、前記幾何学的寸法、及び他の物理的パラメータから計算することを特徴とする、請求項9〜22のいずれか1項に記載の貯蔵容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−538345(P2008−538345A)
【公表日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−506939(P2008−506939)
【出願日】平成18年3月8日(2006.3.8)
【国際出願番号】PCT/EP2006/002103
【国際公開番号】WO2006/114152
【国際公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(597149331)シェンク プロセス ゲーエムベーハー (2)
【Fターム(参考)】