説明

パターン形成装置のクリーニング装置及びクリーニング方法

【課題】パターン形成装置のインク吐出面の幅が小さい場合にも、インク吐出面に付着したインクを確実に除去可能とする。
【解決手段】クリーニング装置1を、パターン形成装置100に設けられたクリーニング用移動ステージ121に載置し、長手方向に配列されたインク吐出口102を有する吐出面103をクリーニングするときに、最初に吸引ノズル2を用いてインク吐出面103に付着したインクを所定の量吸引し、次に、所定の量吸引した後に残留したインクを、インク吐出口102が配列された方向に対して角度θ2傾いた方向に、ブレード5,6を相対移動させて払拭した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パターン形成装置のインク吐出面に付着したインクのクリーニング装置及びクリーニング方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パターン形成装置(インクジェットプリンタ)のインクジェットヘッドは、従来からその小型化が進められてきた。特に、ガラス基板等にインクを塗布する産業用のパターン形成装置のインクジェットヘッドにおいては、インクジェットヘッドの内部構造を簡略化し、その外形をより小型化するために、インクを吐出するインク吐出口の数を、例えば256個から128個へと減少させることがある。
また、パターン形成装置のインクジェットヘッドは、インクが付着したインク吐出面をクリーニングするために、付着インクを吸引する吸引装置や付着インクを払拭するワイパが設けられているものがあった。
【0003】
図8は、従来技術によるインク吐出面のクリーニング方法を模式的に示す図である。
図8(a)は、従来のインクジェットヘッド201を示す図である。インクジェットヘッド201は、複数のインク吐出口202が1列に、インク吐出面203に配列されている。従来のインクジェットヘッド201の幅L1は、例えば27mm程度であり、ワイパ204を用いて、付着インクを十分に払拭することができた。
【0004】
しかし、インクジェットヘッドが小型化され、そのインク吐出面の幅が小さい場合、インク吐出面をクリーニングするときに、以下の問題があった。
(1)図8(b)は、インクジェットヘッドの小型化が進み、インクジェットヘッド211の幅L2が、例えば5mm程度にされた状態を示す図である。この場合、幅L2が小さいため、ワイパ214の加圧力が、インク吐出面213に適当に伝わらないという問題があった。
(2)図8(c)は、ワイパ214が、付着インクをインク吐出面213の長手方向に沿って払拭する状態を示す図である。この場合、ワイパ214の移動にともない、払拭されたインクが、インクジェットヘッド211の側面に付着し、インク塗布工程において、被パターン形成体に付着する可能性があるという問題があった。
(3)さらに、吸引装置のみを用いて付着インクを吸引する場合、吸引力を大きくする必要がある。この場合、インク吐出口212は、開口穴であるため、吸引している以外のインク吐出口212のインクノズル内のインクに、吐出方向とは逆方向に力が働き、気泡が発生するという問題があった。
【0005】
一方、特許文献1には、吸引手段(吸引装置)を有する接触清掃手段201と接触清掃手段203(ワイパ)とを用いたインクジェット記録装置のクリーニング機構が開示されている。
しかし、このクリーニング機構は、インク吐出口のノズルから低粘度インクを引き出し、インクミストやゴミ等を溶解するため、クリーニングを行なう度にインクを消耗するという問題ある。また、インク吐出口のノズル内のインクを吸引するため、他のノズル内における気泡の発生が防止できない。さらに、ノズル内のインクの粘度は、ノズルによってそれぞれ異なるので、安定したインクの吸引が困難であるという問題がある。
【特許文献1】特開2004−98288号公報(第4頁、[0011])
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、パターン形成装置のインク吐出面の幅が小さい場合にも、インク吐出面に付着したインクを確実に払拭可能なパターン形成装置のクリーニング装置及びクリーニング方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、1列又は複数列に長手方向に配列されたインク吐出口(102)を有するパターン形成装置(100)のインク吐出面(103)をクリーニングするクリーニング装置(1)であって、前記インク吐出面(103)に付着したインクを所定の量、除去するインク除去部(2)と、前記所定の量、除去した後に残留したインクを、前記インク吐出面(103)に対して相対移動することにより払拭する少なくとも1つの払拭部材(5,6)と、を備えたパターン形成装置(100)のクリーニング装置(1)である。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載のパターン形成装置(100)のクリーニング装置(1)において、前記インク除去部(2)は、前記インク吐出面(103)に付着したインクを所定の量、吸引するインク吸引部(2)であること、を特徴とするパターン形成装置(100)のクリーニング装置(1)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のパターン形成装置(100)のクリーニング装置(1)において、前記払拭部材(5,6)は、前記インク吐出面(103)に対する前記相対移動の方向が、前記インク吐出口(102)が配列された方向に対して所定の角度(θ2)、傾いた方向であること、を特徴とするパターン形成装置(100)のクリーニング装置(1)である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のパターン形成装置(100)のクリーニング装置(1)において、前記払拭部材(5,6)は、前記インク吐出口(102)が配列された方向に対して所定の角度、傾いた状態で前記インク吐出面(103)と接触すること、を特徴とするパターン形成装置(100)のクリーニング装置(1)である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のパターン形成装置(100)のクリーニング装置(1)において、前記払拭部材(5,6)は、前記インク吐出面(103)に対して移動可能に設けられ、前記払拭部材(5,6)は、その前記相対移動が、インクジェットヘッド(101)が停止した状態において、前記インク吐出面(103)に対して移動することにより行なわれること、を特徴とするパターン形成装置(100)のクリーニング装置(1)である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のパターン形成装置(100)のクリーニング装置(1)において、前記払拭部材(5,6)は、弾性部材から形成され、前記インク吐出面(103)を押圧して前記インク吐出面(103)に付着したインクを払拭すること、を特徴とするパターン形成装置(100)のクリーニング装置(1)である。
【0009】
請求項7の発明は、1列又は複数列に長手方向に配列されたインク吐出口(102)を有するパターン形成装置(100)のインク吐出面(103)のクリーニング方法であって、前記インク吐出面(103)に付着したインクを所定の量、除去するインク除去工程(♯100)と、前記所定の量、除去した後に残留したインクを、前記インク吐出面(103)に対して相対移動することにより払拭する払拭工程(♯200)と、を備えたパターン形成装置(100)のクリーニング方法である。
【0010】
請求項8の発明は、請求項7に記載のパターン形成装置(100)のクリーニング方法において、前記インク除去工程(♯100)は、前記インク吐出面(103)に付着したインクを所定の量、吸引するインク吸引工程であること、を特徴とするパターン形成装置(100)のクリーニング方法である。
請求項9の発明は、請求項7又は請求項8に記載のパターン形成装置(100)のクリーニング方法において、前記払拭工程(♯202)は、前記インク吐出面(103)に対する前記相対移動の方向が、前記インク吐出口(102)が配列された方向に対して所定の角度、傾いた方向であること、を特徴とするパターン形成装置(100)のクリーニング方法である。
請求項10の発明は、請求項7から請求項9までのいずれか1項に記載のパターン形成装置(100)のクリーニング方法において、前記払拭工程(♯203)は、前記インク吐出口(102)が配列された方向に対して所定の角度、傾いた状態で前記インク吐出面(103)と接触すること、を特徴とするパターン形成装置(100)のクリーニング方法である。
請求項11の発明は、請求項7から請求項10までのいずれか1項に記載のパターン形成装置(100)のクリーニング方法において、前記払拭工程(♯204)は、その前記相対移動が、インクジェットヘッド(101)が停止した状態において、前記インク吐出面(103)に対して移動することにより行なわれること、を特徴とするパターン形成装置(100)のクリーニング方法である。
請求項12の発明は、請求項7から請求項11までのいずれか1項に記載のパターン形成装置(100)のクリーニング方法において、前記払拭工程(♯201)は、弾性的に前記インク吐出面(103)を押圧して前記インク吐出面(103)に付着したインクを払拭すること、を特徴とするパターン形成装置(100)のクリーニング方法である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明は、1列又は複数列に長手方向に配列されたインク吐出口を有するパターン形成装置のインク吐出面のクリーニング装置であって、インク除去部と払拭部材とを備えている。インク除去部は、インク吐出面に付着したインクを所定の量除去し、そして、少なくとも1つの払拭部材は、インク吐出面に残留したインクを、インク吐出面に対して相対移動することにより払拭する。
これにより本発明は、インク吐出面に付着したインクを確実に払拭できるので、インク吐出口は、所定の吐出性能を維持することができる。
【0012】
(2)本発明は、インク除去部が、インク吐出面に付着したインクを所定の量、吸引するインク吸引部である。
これにより本発明は、インク吐出面に付着したインクを所定の量、確実に吸引して除去することができる。
【0013】
(3)本発明は、払拭部材のインク吐出面に対する相対移動の方向が、インク吐出口が配列された方向に対して所定の角度、傾いた方向である。
これにより本発明は、払拭部材のインクを払拭した部分が、インク吐出口の配列方向から離れるように移動するため、払拭部材は、常にインクが付着していない部分で、インク吐出口の周辺に付着したインクを除去することができる。
【0014】
(4)本発明は、払拭部材が、インク吐出口の配列の方向に対して所定の角度、傾いた状態でインク吐出面を押圧する。
これにより本発明は、払拭部材により払拭されたインクが、払拭部材のインク吐出面に対する相対移動にともなって、インク吐出口の配列方向から離れるように移動するため、払拭部材のインクを払拭する部分に、インクが蓄積することを防止することができる。
【0015】
(5)本発明は、払拭部材が、インク吐出面に対して移動可能に設けられ、そして、払拭部材のインク吐出面に対する相対移動は、インクジェットヘッドが停止した状態において、払拭部材がインク吐出面に対して移動することにより行なわれる。すなわち、クリーニング装置は、例えば、パターン形成装置に設けられたXY移動ステージに載置されることにより、インク吐出面をクリーニングする。
これにより本発明は、例えば、複数の被パターン形成体に連続してインクを塗布する場合に、被パターン形成体を交換する工程において、インクジェットヘッドを退避、停止させた状態でインク吐出面をクリーニングすることができる。このため、パターン形成装置は、タクトタイムを短縮して、生産効率を向上することができる。
【0016】
(6)本発明は、払拭部材が、弾性部材から形成され、インク吐出面を押圧してインク吐出面に付着したインクを払拭する。
これにより、本発明は、払拭部材が、インク吐出面に、より密着することができるので、インク吐出面に付着したインクをより確実に払拭することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明は、パターン形成装置のインク吐出面の幅が小さい場合にも、インク吐出面に付着したインクを確実に払拭可能とするという目的を、パターン形成装置に設けられた移動ステージにクリーニング装置を載置し、長手方向に配列されたインク吐出口を有するインク吐出面をクリーニングするときに、最初に吸引ノズルを用いてインク吐出面に付着したインクを所定の量吸引し、次に、所定の量吸引した後に残留したインクを、インク吐出口が配列された方向に対して所定の角度傾いた方向に、ワイパブレードを相対移動させ払拭することによって実現した。
【実施例】
【0018】
以下、図面等を参照して、本発明の実施例をあげて、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明を適用した実施例のパターン形成装置(インクジェットプリンタ)のクリーニング装置1と、パターン形成装置のインクジェットヘッド101を示す図であり、図1(a)は、正面図、図1(b)は、平面図である(インクジェットヘッド101部分は、2点鎖線で示す。)。
インクジェットヘッド101は、図1(b)に示すように、インク吐出口102と、インク吐出面103とを有している。
インク吐出口102は、ガラス基板等の被パターン形成体(図示せず)に対してインクを吐出する部分であり、図1(b)に示すように、複数(例えば、128個等)のインク吐出口102が、インク吐出面103に1列に配列されている。なお、図中、インク吐出口102の数は、便宜上、実際よりも少なく示している。
インク吐出面103は、図1(b)に示すように、インク吐出口102の配列方向を長手方向とする矩形状である。インク吐出面103は、被パターン形成体のインク塗布面に対して平行になるように、設置されている。
【0019】
インク吐出面103には、インク吐出口102が被パターン形成体へインクを塗布する工程時や、フラッシング時にインクミストが付着する。また、パージした後には、インク吐出面103の全面に、インクが被覆した状態となる。
ここで、フラッシングとは、被パターン形成体にインクを塗布する直前に、通常の塗布工程と同様に、インクジェットヘッド101に駆動信号を印加してインクを捨て打ちして、ノズル内のインクをインク吐出面103まで満たすことをいう。フラッシングによって、インク吐出口102毎のインク充填量の不揃いを解消し、安定したインクの吐出が可能となり、塗布開始時における塗膜のばらつきを防止することができる。また、パージとは、インクジェットヘッドのノズル内のインクを、ポンプ等の圧力により送り出し、ノズル内のインクに生じた気泡を、インク吐出口102から排出すると同時に、ノズル内のインクをインク吐出面103まで充填させることをいう。
インクジェットヘッド101は、塗布工程、フラッシング、パージ等によって、インク吐出面103のインク吐出口102付近にインクが付着すると、所定のインク吐出性能を維持できないことがある。
そこで、クリーニング装置1は、インクが付着したインク吐出面103を、以下説明するようにクリーニングして、インクジェットヘッド101のインク吐出性能を維持する。
【0020】
図1(a)に示すように、クリーニング装置1は、インクジェットヘッド101のインク吐出面103をクリーニングするために、吸引ノズル2(インク吸引部)と、吸引装置ケース3と、真空吸引装置4と、ブレード5,6(払拭部材)と、ブレード取付けケース7と、シリンダ8,9と、クリーニング用パン10と、インク回収箱11と、本体ケース12と、回転機構13と、基台14とを備えている。
吸引ノズル2は、インク吐出面103に付着したインク、ゴミ等を吸引する部材である。吸引ノズル2は、そのノズルの径が所定の大きさ(例えば、0.5〜2mm程度)であり、また、複数(本実施例では6つ)の吸引ノズル2が、1列に配置されている。吸引ノズル2は、その吸引力によって、インク吐出口102のインクノズル内のインクを吸い込まないように、かつ、インクノズル内に気泡を生じないように、吸引口2aとインク吐出面103との距離が所定の距離(例えば、0.5〜2mm程度)になるように配置される。なお、この所定の距離は、後述するシリンダ8を用いて、吸引するインクの量等に応じて調整することができる。
このインクノズル内での気泡は、インクジェットヘッド101のインク吐出口102が開放穴であり、1箇所のインク吐出口102に大きな吸引力が働くと、他のインク吐出口102のインクノズル内のインクに、吐出方向とは逆方向に力が働く等の理由から発生する。そのため、吸引ノズル2は、インクノズル内に気泡が発生しない程度の吸引力に設定されている。
【0021】
吸引装置ケース3は、吸引ノズル2等を収容するための筐体であり、その内部で吸引ノズル2と後述する吸引ホース4aとが接続されている。吸引装置ケース3は、その底面に後述するシリンダ8が設けられている。
真空吸引装置4は、インク吐出面103に付着したインクを吸引する吸引力を発生させる装置である。真空吸引装置4には、付着インクを吸引するために吸引ホース4a,4bと、回収ビン4cと、吸引ホース4dとが設けられている。
吸引ホース4aは、吸引ノズル2と後述する回収ビン4cとを接続しており、吸引ノズル2によって吸引されたインクは、この吸引ホース4aを介して回収ビン4cに回収される。同様に、吸引ホース4bは、後述するブレード取付けケース7の上面に設けられた払拭インク吸引穴7aと回収ビン4cとを接続している。後述するブレード5,6によって払拭され、払拭インク吸引穴7a(図1(b)参照)によって吸引されたインクは、吸引ホース4bを介して回収ビン4cに回収される。
回収ビン4cは、吸引された付着インクを貯留、回収するための部材である。回収ビン4cは、吸引ホース4dを介して真空吸引装置4に接続されている。
以上のような構造により、真空吸引装置4の吸引力は、吸引ホース4a,4b,4d等を介して、吸引ノズル2と払拭インク吸引穴7aとに伝達される。
【0022】
ブレード5,6は、インク吐出面103に付着したインクを払拭するワイパブレードであり、吸引ノズル2の配列方向に対して平行な方向に、2列に配列されている。ブレード5は、吸引ノズル2側に配置され、また、ブレード6は、ブレード5よりも外側に配置されている。ブレード5,6は、それぞれ6枚のブレードから構成されている。ブレード5,6は、ゴム等の弾性体から形成されており、インク吐出面103を所定の接触圧力で押圧し、インク吐出面103に対して相対移動することにより、インク吐出面103に付着したインクを払拭する(払拭動作の詳細については、後述する)。
ブレード取付けケース7は、その上面にブレード5,6を固定する直方体の台座である。ブレード取付けケース7は、後述するシリンダ9を用いて、吸引装置ケース3と同様に、インク吐出面103との距離を調整することができる。また、ブレード取付けケース7は、その上面であって、ブレード5,6の固定部の近傍に複数の払拭インク吸引穴7aを備えており(図1(b)参照)、これがブレード5,6によって払拭されたインクを吸引する。
【0023】
シリンダ8は、吸引装置ケース3の鉛直方向(図1(a)に示す矢印Z方向)の位置を調整するための部材であり、例えばエアシリンダである。シリンダ8は、図1(a)に示すように、吸引装置ケース3の底面に設けられている。
シリンダ9は、シリンダ8と同様な部材であり、ブレード取付けケース7の鉛直方向の位置を調整する。これにより、ブレード5,6は、インク吐出面103との接触圧力を調整することができる。
【0024】
クリーニング用パン10は、インクジェットヘッド101がフラッシング又はパージしたときの、インクの受容部である。クリーニング用パン10の内幅は、図1(a)に示すように、鉛直方向下側に至るに従って、テーパ状に小さくなり、フラッシング又はパージされたインクは、後述するインク回収箱11に導かれる。
インク回収箱11は、フラッシング又はパージされたインクを回収するために、クリーニング用パン10の下側に配置されている。インク回収箱11は、図1(b)に示すように、矢印A方向に引き出し式に取り出しが可能であり、インクを容易に回収することができる。
【0025】
本体ケース12は、上述した吸引装置ケース3、ブレード取付けケース7、クリーニング用パン10等を収容、設置するための筐体である。本体ケース12は、鉛直方向を中心軸Z1とする円筒状の部材であり、吸引装置ケース3、ブレード取付けケース7、クリーニング用パン10等と一体で回転可能である。
回転機構13は、本体ケース12を中心軸Z1を中心に回転させる回転機構であり、後述する基台14の上面に設けられている。本体ケース12の回転にともなって、吸引ノズル2、ブレード5,6等は、インクジェットヘッド101に対して回転移動する。なお、回転方向を、図1(b)に回転方向θ1で示す。
基台14は、クリーニング装置1の基礎部分であり、その上側に回転機構13が配置されている。クリーニング装置1は、後述するように基台14がパターン形成装置のクリーニング用移動ステージに載置されることにより、移動可能にパターン形成装置に載置される。
【0026】
次に、図2〜図4を用いて、クリーニング装置1が、インクジェットヘッド101のインク吐出面103をクリーニングする動作を説明する。
図2は、吸引ノズル2、ブレード5,6が、インク吐出面103をクリーニングする過程を模式的に示す正面図である。図2(a)は、クリーニング動作前の状態、図2(b)は、クリーニング動作中の状態、図2(c)は、クリーニング終了後の状態をそれぞれ示す図である。
図3は、吸引ノズル2、ブレード5,6等が、インク吐出面103に対して移動する方向を示す図である。図4は、ブレード5が、インク吐出面103のインクを払拭する過程を示す図である。
【0027】
吸引工程♯100において、図2(a)〜図2(c)に示すように、クリーニング装置1は、インク吐出面103に付着したインクを、吸引ノズル2を用いてインク吐出面103に付着したインクを所定の量、吸引して除去する。前述したように、吸引ノズル2は、インク吐出面103と所定の距離を維持し、一定の速度(例えば、5〜80mm/sec程度)で移動することにより、所定の量の付着インクを、安定して吸引することができる。
払拭工程♯200において、ブレード5,6が、インク吐出面103に対して移動(相対移動)することにより、インク吐出面103に残留したインクを払拭する。このとき、払拭工程♯201において、ブレード5,6は、弾性体から形成されているので、図2(b)に示すように、インク吐出面103を押圧するときに弾性変形することにより、インク吐出面103に、より密着することができる。すなわち、払拭部材が、インク吐出面103に弾力的に押圧して残留したインクを払拭する。さらに、本実施例では、吸引ノズル2、ブレード5,6が、吸引装置ケース3、ブレード取付ケース7を介して本体ケース12に設けられ、一体で移動している。これにより、インク吐出面103に付着したインクをより確実に払拭することができる。
【0028】
また、図3に示すように、払拭工程♯202おいて、吸引ノズル2、ブレード5,6は、インク吐出面103をクリーニングするとき、インク吐出面103に対する相対移動の方向が、インク吐出口102が配列された方向に対して所定の角度θ2(本実施例では約10度)傾いた方向である。図4に示すように、相対移動の方向が角度θ2傾いているため、ブレード5の移動にともない、そのインク付着部5aは、インク吐出口102の配列方向から離れるように、図4に示す左側に距離D1移動する。角度θ2を、この移動距離D1がインク吐出口102の直径D2よりも大きくなるように設定することにより、ブレード5は、付着インクを払拭するとき、インクが付着していない綺麗なブレード面5bで、インク吐出口102周辺に付着したインクを除去することができる。これにより、ブレード5は、付着インクを確実に払拭することができる。
さらに、ブレード5を、図4に2点鎖線で示すように、インク吐出口102の配列の方向に対して所定の角度、傾いた状態にしてもよい(図4に示す払拭工程♯203)。これにより、クリーニング装置1は、ブレード5により払拭されたインクが、ブレード5のインク吐出面103に対する相対移動にともなって、図4に示す左側に移動するので、上述した効果をより向上させることができる。なお、ここでは、主にブレード5について説明したが、ブレード6についても同様である。
【0029】
次に、クリーニング装置1がパターン形成装置に載置された状態において、クリーニング装置1がインクジェットヘッド101のインク吐出面103をクリーニングする構造、動作について説明する。
最初に、図5を用いてクリーニング装置1が載置されたパターン形成装置100の構造について説明する。図5は、パターン形成装置100を示す斜視図である。
パターン形成装置100は、ガラス基板等の被パターン形成体にカラーインクを塗布して、例えばカラーフィルタ等を作製するインクジェットタイプの装置である。パターン形成装置100には、インクを塗布した被パターン形成体を自動で払い出し、次にインクを塗布する被パターン形成体を配置するロボットが隣設されている。
パターン形成装置100は、メインベース111と、フレーム112と、インクジェットヘッド101と、ステージベース部113と、移動ステージ114と、吸着テーブル118と、インクパン120と、クリーニング用移動ステージ121と、2つのアライメント用カメラ124とを備えている。
メインベース111は、パターン形成装置100の基礎となる直方体の板状の部材である。
フレーム112は、インクジェットヘッド101等を保持するために、メインベース111に設けられたフレームである。
前述したインクジェットヘッド101は、フレーム112の上側の部分112aに、Y軸方向に移動可能に、Z軸に対して平行な軸Z2を中心に回転可能に保持される。
【0030】
ステージベース部113は、後述する移動ステージ114、クリーニング用移動ステージ121が載置され、これらの基礎となる部材であり、直方体の板状に形成されている。ステージベース部113は、メインベース111の上側に載置されている。ステージベース部113は、X軸方向に対して平行に2本のX軸レール113aを備え、後述するX軸移動ステージ115が移動可能に載置されている。
【0031】
移動ステージ114は、後述する吸着テーブル118をX軸、Y軸方向に移動可能に、かつ、Z軸に平行な軸Z3を中心に回転可能に支持する移動機構である。移動ステージ114は、ステージベース部113に、X軸移動ステージ115と、Y軸移動ステージ116と、Z軸回転ステージ117とを備えている。
【0032】
X軸移動ステージ115は、後述する吸着テーブル118をX軸方向に往復移動させる移動機構である。X軸移動ステージ115は、直方体の板状の部材であり、その底面に、X軸方向に対して平行に、ステージベース部113のX軸レール113aと係合する2本の係合溝115aを有している。X軸移動ステージ115は、モータ(図示せず)を備え、この駆動力により、X軸レール113aに沿って、X軸方向に往復移動する。また、X軸移動ステージ115は、Y軸方向に対して平行に2本のY軸レール115bを備え、後述するY軸移動ステージ116が移動可能に載置されている。
【0033】
Y軸移動ステージ116は、吸着テーブル118をY軸方向に往復移動させる移動機構であり、その構造は、基本的には、X軸移動ステージ115と同様である。すなわち、Y軸移動ステージ116は、Y軸レール115bと係合する2本の係合溝116aと、モータ(図示せず)を備え、この駆動力により、このY軸レール115bに沿ってY軸方向に往復移動する。また、Y軸移動ステージ116は、その上面に、後述するZ軸回転ステージ117が回転可能に載置されている。
【0034】
Z軸回転ステージ117は、吸着テーブル118を軸Z3回りに回転させる回転機構である(図5に示す回転方向θ3参照)。Z軸回転ステージ117は、円板状の部材であり、その上面に吸着テーブル118が固定されている。Z軸回転ステージ117は、モータ(図示せず)を備え、そのモータの駆動力によって、吸着テーブル118を回転させる。
【0035】
吸着テーブル118は、ガラス基板等の被パターン形成体119を吸引して固定する部材である。吸着テーブル118は、直方体の板状の部材であり、その上面に微細な空気吸引穴(図示せず)が設けられており、その空気吸引穴によって被パターン形成体119を吸着固定する。
【0036】
インクパン120は、インクジェットヘッド101がフラッシング又はパージする際に排出する余剰インクを受ける、箱状の受皿である。インクパン120は、移動ステージ114に取り付けられている。本実施例では、図5に示すように、Z軸回転ステージ117のインクジェットヘッド101側に取り付けられている。このため、インクジェットヘッド101は、被パターン形成体119にインクを塗布する直前に、インクパン120の上側に移動することができ、効率よくフラッシングすることができる。なお、インクパン120の中には、不織布やスポンジが敷かれていてもよい。これにより、フラッシング又はパージしたインクがはねて、被パターン形成体に付着することを防止することができる。
【0037】
クリーニング用移動ステージ121は、クリーニング装置1がX軸、Y軸方向に移動可能に載置された移動機構である。クリーニング用移動ステージ121は、ステージベース部113上であって、移動ステージ114と反対側の範囲に設けられている。クリーニング用移動ステージ121は、クリーニング装置1に対応した大きさであるため、移動ステージ114と比較すると一回り小さい移動機構である。クリーニング用移動ステージ121は、X軸移動ステージ122と、Y軸移動ステージ123とを備えている。X軸移動ステージ122、Y軸移動ステージ123は、図5に示すように、前述した移動ステージ114のX軸移動ステージ115、Y軸移動ステージ116と同様な構造であるため、説明を省略する。
クリーニング用移動ステージ121は、Y軸移動ステージ123の上面に、クリーニング装置1の基台14が固定されている。これにより、クリーニング装置1は、X軸、Y軸方向に移動可能にパターン形成装置100に保持され、また、前述した回転機構13により、ブレード5(図1参照)等は、Z軸に平行な回転軸Z1を中心に回転することができる。
【0038】
2つのアライメント用カメラ124は、吸着テーブル118に載置された被パターン形成体119を撮像して、その情報に基づいて移動ステージ114を作動させて、位置を補正する装置である。2つのアライメント用カメラ124は、フレーム112の上側の部分112bに、取付けステー124aを介して固定されている。
【0039】
図6は、図5における矢印B方向から見た模式図であり、図7は、図6におけるC部拡大図である。なお、図6、図7は、クリーニング装置1に対するインクジェットヘッド101の位置関係を示している。
インクジェットヘッド101のインク吐出面103は、図7に示すように、インク吐出面103R1〜103R6と、インク吐出面103G1〜103G6と、インク吐出面103B1〜103B6とから構成される。
インク吐出面103R1〜103R6は、2列に配列され、インク吐出面103R1〜103R3が前列に、インク吐出面103R4〜103R6が後列に配置されている。インク吐出面103R1〜103R6は、赤色のインクを吐出する複数(例えば、128個)のインク吐出口102をそれぞれ有している。
インク吐出面103G1〜103G6は、インク吐出面103R4〜103R6よりも後側に配置され、インク吐出面103R1〜103R6と同様に2列に配列されている。インク吐出面103G1〜103G6は、緑色のインクを吐出するインク吐出口102をそれぞれ有している。
同様に、インク吐出面103B1〜103B6は、インク吐出面103G4〜103G6よりも後側に2列に配列されている。インク吐出面103B1〜103B6は、青色のインクを吐出するインク吐出口102をそれぞれ有している。
【0040】
次に、図6、図7を用いて、クリーニング装置1のクリーニング動作について説明する。クリーニング装置1は、パターン形成装置100が被パターン形成体119にインクを塗布しているときは、図6に示すように、クリーニング装置1待機場所に退避する。そして、クリーニング装置1は、ロボットが塗布終了後の被パターン形成体119(図5参照)を払い出し、次にインクを塗布する被パターン形成体119を設置する間の時間に、インクジェットヘッド101が停止した状態で、インク吐出面103のクリーニングを行なう(図6に示す払拭工程♯204)。これは、被パターン形成体119にインクを塗布するために必要なタクトタイムを短縮して、生産効率を向上するためである。クリーニング装置1は、インク吐出面103をクリーニングするとき、クリーニング用移動ステージ121を用いて、インクジェットヘッド101に対して矢印D方向に移動する。このとき、クリーニング用移動ステージ121は、前述したように、インク吐出口102が配列された方向に対して角度θ2(所定の角度)傾いた方向に、クリーニング装置1を移動する(図3、図4参照)。これにより、ブレード5,6は、付着インクを確実に払拭することができる。
【0041】
以上説明したように、本実施例のパターン形成装置100のクリーニング装置1は、1列に長手方向に配列されたインク吐出口102を有するインク吐出面103のクリーニング装置である。クリーニング装置1は、吸引ノズル2(インク吸引部)がインク吐出面103に付着したインクを所定の量、吸引し、そして、弾性体から形成されたブレード5,6(払拭部材)が所定の量、吸引した後に残留したインクを、インク吐出面103に対して吸引ノズル2と一体で移動(相対移動)し、弾力的に押圧して払拭する。これにより、クリーニング装置1は、インク吐出面103の幅(インク吐出口の配列方向に垂直な方向における幅)が小さくても、付着インクを確実に除去できるので、インク吐出口102は、所定の吐出性能を維持することができる。
【0042】
また、本実施例のクリーニング装置1は、ブレード5,6が、インク吐出面103に対して移動する方向が、インク吐出口102が配列された方向に対して所定の角度θ2、傾いた方向である。これにより、クリーニング装置1のブレード5,6は、常にインクが付着していない部分で、インク吐出口102周辺に付着したインクを除去することができる。
【0043】
さらに、本実施例のクリーニング装置1は、クリーニング用移動ステージ121に載置されている。これにより、クリーニング装置1は、ロボットが被パターン形成体119を交換する工程内で、インクジェットヘッド101を退避、停止させた状態でインク吐出面103をクリーニングすることができる。このため、パターン形成装置100は、タクトタイムを短縮して、生産効率を向上することができる。
【0044】
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本実施例の均等の範囲内である。
(1)本実施例において、クリーニング装置1は、2列に配列されたブレード5,6を備えている例を示したが、これに限定されない。クリーニング装置1が搭載されるパターン形成装置の、インク吐出面に付着するインクの量に応じた数のブレードであればよい。すなわち、付着インクの量が少なければ、1列のブレードでもよく、また、付着インクの量が多ければ、複数列のブレードを設けてもよい。
【0045】
(2)本実施例において、クリーニング装置1は、インクジェットヘッド101が停止した状態において、ブレード5,6がインク吐出面103に対して移動することにより、インク吐出面103をクリーニングする例を示したが、これに限定されない。ブレード5,6がインク吐出面103に対して相対移動すればよいので、ブレード5,6が停止した状態で、インクジェットヘッド101をブレード5,6に対して移動させてもよい。
【0046】
(3)本実施例において、クリーニング装置1は、最初に、インク吐出面103に付着したインクを所定の量、除去するために、吸引ノズル2で吸引する例を示したが、これに限定されない。ブレード5,6を用いて、インク吐出面103の残留インクが払拭できればよいので、例えば、ブレード5,6以外に新たにブレードを設けて、あるいは、スポンジ等のインク吸収部材を設けて、最初にインク吐出面103に付着したインクを所定の量、除去してもよい。
【0047】
(4)本実施例において、クリーニング装置1は、インク吐出口102が1列に配置されたインク吐出面103をクリーニングする例を示したが、これに限定されない。クリーニング装置は、インク吐出口102が複数列に配置されたインク吐出面をクリーニングする装置でもよい。
【0048】
(5)本実施例において、クリーニング用移動ステージ121は、X軸にY軸を積み上げたスタック型のXY移動ステージである例を示したが、これに限定されない。例えば、サーフェスタイプのXY移動ステージでもよい。サーフェスタイプのXY移動ステージとは、図6に模式的に示すように、2本のX軸レール1221の間にY軸レール1222が設けられ、このY軸レール1222にテーブル1223が設けられたXY移動ステージである。サーフェスタイプのXY移動ステージは、X軸方向、Y軸方向いずれの方向に移動するときにも、テーブル1223の底面が同一面上を移動し、厚み方向(Z軸方向)の大きさを小さくすることができる。これにより、クリーニング装置1は、Z軸方向への移動量を大きくすることができ、より効果的なクリーニングをすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明を適用した実施例のクリーニング装置1と、インクジェットヘッド101を示す図である。
【図2】本実施例の吸引ノズル2、ブレード5,6のクリーニング動作を模式的に示す図である。
【図3】本実施例の吸引ノズル2、ブレード5,6の移動方向を示す図である。
【図4】本実施例のブレード5が、付着したインクを払拭する過程を示す図である。
【図5】本実施例のクリーニング装置1が載置されたパターン形成装置100の斜視図である。
【図6】図5における矢印B方向から見た模式図である。
【図7】図6におけるC部拡大図である。
【図8】従来技術によるインク吐出面に付着したインクを払拭する動作を示す図である。
【符号の説明】
【0050】
1 クリーニング装置
2 吸引ノズル
3 吸引装置ケース
4 真空吸引装置
4c 回収ビン
5,6 ブレード
7 ブレード取付けケース
7a 払拭インク吸引穴7a
8,9 シリンダ
10 クリーニング用パン
11 インク回収箱
12 本体ケース
13 回転機構
14 基台
101 インクジェットヘッド
102 インク吐出口
103 インク吐出面
111 メインベース
112 フレーム
113 ステージベース部
114 移動ステージ
115 X軸移動ステージ
116 Y軸移動ステージ
117 Z軸回転ステージ
118 吸着テーブル
119 被パターン形成体
120 インクパン
121 クリーニング用移動ステージ
122 X軸移動ステージ
123 Y軸移動ステージ
124 アライメント用カメラ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
1列又は複数列に長手方向に配列されたインク吐出口を有するパターン形成装置のインク吐出面をクリーニングするクリーニング装置であって、
前記インク吐出面に付着したインクを所定の量、除去するインク除去部と、
前記所定の量、除去した後に残留したインクを、前記インク吐出面に対して相対移動することにより払拭する少なくとも1つの払拭部材と、
を備えたパターン形成装置のクリーニング装置。
【請求項2】
請求項1に記載のパターン形成装置のクリーニング装置において、
前記インク除去部は、前記インク吐出面に付着したインクを所定の量、吸引するインク吸引部であること、
を特徴とするパターン形成装置のクリーニング装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のパターン形成装置のクリーニング装置において、
前記払拭部材は、前記インク吐出面に対する前記相対移動の方向が、前記インク吐出口が配列された方向に対して所定の角度、傾いた方向であること、
を特徴とするパターン形成装置のクリーニング装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のパターン形成装置のクリーニング装置において、
前記払拭部材は、前記インク吐出口が配列された方向に対して所定の角度、傾いた状態で前記インク吐出面と接触すること、
を特徴とするパターン形成装置のクリーニング装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のパターン形成装置のクリーニング装置において、
前記払拭部材は、前記インク吐出面に対して移動可能に設けられ、
前記払拭部材は、その前記相対移動が、インクジェットヘッドが停止した状態において、前記インク吐出面に対して移動することにより行なわれること、
を特徴とするパターン形成装置のクリーニング装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のパターン形成装置のクリーニング装置において、
前記払拭部材は、弾性部材から形成され、前記インク吐出面を押圧して前記インク吐出面に付着したインクを払拭すること、
を特徴とするパターン形成装置のクリーニング装置。
【請求項7】
1列又は複数列に長手方向に配列されたインク吐出口を有するパターン形成装置のインク吐出面のクリーニング方法であって、
前記インク吐出面に付着したインクを所定の量、除去するインク除去工程と、
前記所定の量、除去した後に残留したインクを、前記インク吐出面に対して相対移動することにより払拭する払拭工程と、
を備えたパターン形成装置のクリーニング方法。
【請求項8】
請求項7に記載のパターン形成装置のクリーニング方法において、
前記インク除去工程は、前記インク吐出面に付着したインクを所定の量、吸引するインク吸引工程であること、
を特徴とするパターン形成装置のクリーニング方法。
【請求項9】
請求項7又は請求項8に記載のパターン形成装置のクリーニング方法において、
前記払拭工程は、前記インク吐出面に対する前記相対移動の方向が、前記インク吐出口が配列された方向に対して所定の角度、傾いた方向であること、
を特徴とするパターン形成装置のクリーニング方法。
【請求項10】
請求項7から請求項9までのいずれか1項に記載のパターン形成装置のクリーニング方法において、
前記払拭工程は、前記インク吐出口が配列された方向に対して所定の角度、傾いた状態で前記インク吐出面と接触すること、
を特徴とするパターン形成装置のクリーニング方法。
【請求項11】
請求項7から請求項10までのいずれか1項に記載のパターン形成装置のクリーニング方法において、
前記払拭工程は、その前記相対移動が、インクジェットヘッドが停止した状態において、前記インク吐出面に対して移動することにより行なわれること、
を特徴とするパターン形成装置のクリーニング方法。
【請求項12】
請求項7から請求項11までのいずれか1項に記載のパターン形成装置のクリーニング方法において、
前記払拭工程は、弾性的に前記インク吐出面を押圧して前記インク吐出面に付着したインクを払拭すること、
を特徴とするパターン形成装置のクリーニング方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−240013(P2006−240013A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−57789(P2005−57789)
【出願日】平成17年3月2日(2005.3.2)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】