説明

ヒンジ装置付きフレキシブル配線モジュール

【課題】フレキシブル配線板の配線フィンをヒンジ装置内にダメージ無しに配設することができ、高信頼化をはかる。
【解決手段】ヒンジ装置付きフレキシブル配線モジュールであって、フレキシブル配線板21の配線領域を貫通スリット22により複数の配線フィン23に分割してなるフレキシブル配線モジュール20と、配線フィン23を通すためのスリットを有し、第1のフレーム11に取り付けられた軸受け13と、配線フィン23を通すためのスリットを有し、第2のフレーム12に取り付けられ、且つ軸受け13に回転自在に挿入された筒状の回転軸14と、を備えたヒンジ装置10と、を具備している。配線フィン23の一部領域が軸受け13及び回転軸14の各スリットを通して軸受け13内及び回転軸14内に挿入されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ヒンジ装置付きフレキシブル配線モジュール及びその製造方法、更にはヒンジ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やノートPCなどのモバイル機器において、本体とディスプレイ筐体を接続する可動部品としてヒンジ装置が用いられる。ヒンジ装置内部には、本体とディスプレイ筐体を接続する配線モジュールが配設される。ヒンジ装置内部に配設する配線モジュールとして、細線同軸線を束ねて両端部にコネクタを接続した細線同軸モジュールや、フレキシブルプリント配線板を用いたフレキシブル配線モジュールがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−177829号公報
【特許文献2】特開2008−159766号公報
【特許文献3】特開2011−66086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発明が解決しようとする課題は、フレキシブル配線板の配線フィンを、ダメージを与えることなくヒンジ装置内に配設することができ、高信頼化をはかり得るヒンジ装置付きフレキシブル配線モジュール及びその製造方法を提供することである。
【0005】
また、発明が解決しようとする別の課題は、配線部材にダメージを与えることなく回転軸内に挿入することができ、高信頼化をはかり得るヒンジ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態のヒンジ装置付きフレキシブル配線モジュールは、複数本の電気配線を備え、配線長方向に離間する一対の端部領域及び該端部領域に挟まれた配線領域を有するフレキシブル配線板と、前記配線領域に前記端部領域間を結ぶように設けられ、前記配線領域を複数の配線フィンに分割する貫通スリットと、を備えたフレキシブル配線モジュールと、前記配線フィンを通すためのスリットを有し、第1のフレームに取り付けられた軸受けと、前記配線フィンを通すためのスリットを有し、第2のフレームに取り付けられ、且つ前記軸受けに回転自在に挿入された筒状の回転軸と、を備えたヒンジ装置と、を具備している。そして、前記配線フィンの一部領域が前記軸受け及び前記回転軸の各スリットを通して前記軸受け内及び前記回転軸内に挿入されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1の実施形態に係わるヒンジ装置付きフレキシブル配線モジュールの概略構成を示す斜視図。
【図2】第1の実施形態に用いたヒンジ装置の構成を示す分解斜視図。
【図3】第1の実施形態に用いたヒンジ装置の構成を示す組立斜視図。
【図4】第1の実施形態に用いたフレキシブル配線モジュールの構成を示す平面図。
【図5】フレキシブル配線モジュールをヒンジ装置に配設する様子を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら本実施形態の説明を行っていく。ここでは、幾つか具体的材料や構成を例に用いて説明を行っていくが、同様な機能を持つ材料や構成であれば同様に実施可能である。従って、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係わるヒンジ装置付きフレキシブル配線モジュールの概略構成を示す斜視図である。
【0010】
図中の10はヒンジ装置であり、このヒンジ装置10は、図示しない筐体(例えば、信号処理プロセッサが収納された本体側)に取り付けられる第1のフレーム11と、別の筐体(例えば、ディスプレスが収容されたディスプレイ筐体)に取り付けられる第2のフレーム12と、第1のフレーム11に取り付けられた軸受け13、及び軸受け13に回転自在に挿入されて第2のフレーム12に固定された回転軸14等から構成されている。
【0011】
20はフレキシブル配線モジュールであり、このモジュール20は、フレキシブル配線板21に貫通スリット22を設けることにより複数の配線フィン23を形成し、更に配線フィン23を束線帯24で束線することにより構成されている。そして、フレキシブル配線板21の配線フィン23は中央部が束ねられてヒンジ装置10の軸受け13及び回転軸14内に挿入されている。
【0012】
ヒンジ装置10の具体的構成を、図2の分解斜視図及び図3の組立斜視図を参照して説明する。
【0013】
第1のフレーム11には、配線フィン23を挿通するための貫通穴111と、この穴111内に配線フィン23を入れるためのスリット112が設けられている。スリット112は、穴111からフレーム11の側面に達するように設けられている。また、第2のフレーム12にも同様に、配線フィン23を挿通するための貫通穴121と、この穴121内に配線フィン23を挿通するためのスリット122が設けられている。
【0014】
第1のフレーム11の貫通穴111と第2のフレーム12の貫通穴121との間に軸受け13が配設され、この軸受け13は第1のフレーム11に取り付けられている。回転軸14は、第1のフレーム11の穴111を通して軸受け13内に回転自在に挿入され、第2のフレーム12の穴121に固定されている。軸受け13には、配線フィン23を挿通するためのスリット132が軸方向に沿って設けられ、回転軸14にも同様に、配線フィン23を挿通するためのスリット142が軸方向に沿って設けられている。また、各スリット112,122,132,142の位置は一致し、連続する一つのスリットとして機能するようになっている。
【0015】
回転軸14は第2のフレーム12の穴121に嵌合しており、第1のフレーム11に対し第2のフレーム12と一体になって回転する。軸受け13は、第1のフレーム11に固定されても良いし、固定せず自由に回転可能としても良い。なお、ヒンジ装置10にはこの他に、回転軸14がある回転角度に達した際に回転軸14の回転をホールドするためのカム部品や、カム部品により安定したホールドを得るためのバネ部品を備えても良い。この場合、これらカム部品及びバネ部品にもスリットを設けておくことが望ましい。
【0016】
フレキシブル配線モジュール20は、図4に示すように、複数本の電気配線を備え、配線長方向に離間する一対の端部領域A(A1,A2)及び該端部領域Aに挟まれた配線領域Bを有するフレキシブル配線板21で構成されている。そして、フレキシブル配線板21の配線領域Bに端部領域A間を結ぶように貫通スリット22が設けられ、これにより配線領域Bが複数の配線フィン23に分割されている。
【0017】
フレキシブル配線モジュール20には、前記図1に示すように、配線フィン23を配線領域Bの途中で束線帯24により束線した束線領域Cを設けている。束線領域Cの可撓部は配線フィン23が束ねられた領域であり、端部領域Aの平面に対し法線(紙面に垂直)方向及び水平(紙面に並行)方向の両方の折り曲げ、及び、ヒンジ装置10の回転軸方向に沿った捻回が可能なフレキシブル配線束となっている。なお、束線帯24は、フレキシブル配線モジュール20をヒンジ装置10にセットした後に設けられるようになっている。
【0018】
フレキシブル配線板21には、例えばフレキシブルプリント配線板(Flexible Printed Circuit:FPC)を用いることができる。フレキシブル配線板21は、例えばベースフィルムが25μm厚のポリイミド、電気配線となるCu箔が厚さ25μm、カバーレイが25μm厚のポリイミドという3層構造のラミネート体とし、FPC全体の大きさが幅10mmで長さ150mmとする。このFPCに両端部のそれぞれ10mmを端部領域として残し、レーザーカッターにより0.1mm幅のスリット22を1mmピッチで設けることにより、0.9mm幅で130mm長の配線フィン23が10本形成される。
【0019】
配線フィン23の重ね方として、各々の配線フィン23が隣接する配線フィン23と表面と裏面を対向するように複数の配線フィン23を重ねることができる。このとき、全ての配線フィン23の幅がほぼ同一であることが望ましい。また、フレキシブル配線モジュール20の端部領域A1,A2を、フレキシブル配線板21の面内で、フレキシブル配線モジュール20の配線長方向に対してそれぞれ90度および−90度方向に曲げ、フレキシブル配線モジュール20をクランク状に配置することが望ましい。これらにより、フレキシブル配線板21を束線した際に、一部の配線フィン23に張力が集中するようなことがなくなる。また、複数の配線フィン23の全てが同等に引っ張られるため、複数の配線フィン23を束ねた領域において複数の配線フィン23の整列性が良く、一部の配線フィン23がばらけるようなこともない。
【0020】
スリット22を形成する部分には、Cuなどの配線パターンを設けないようにしておくのは述べるまでもない。また、配線フィン23は可撓性の観点から配線領域長の1/10以下の幅とすることが実質的に必要であり、可能な限り配線領域長の1/100以下の幅とすることが望ましい。なお、配線フィン23の重ね方として、他の方法(例えば、各々の配線フィン23が隣接する配線フィン23と表面と表面若しくは裏面と裏面を対向するように複数の配線フィン23を重ねる)を用いても良い。
【0021】
次に、フレキシブル配線モジュール20をヒンジ装置10に配設する様子を、図5(a)(b)を参照して説明する。図5(a)は配線フィン23の一部を挿入した状態、図5(b)は配線フィン23の全部を挿入した状態を示している。
【0022】
フレキシブル配線モジュール20をヒンジ装置10に配設するには、図5(a)(b)に示したように、フレキシブル配線モジュール20の配線フィン23を、1枚ずつ、ヒンジ装置10の各部品に形成されたスリットを通してヒンジ装置10内に配設していく。フレキシブル配線モジュール20に用いたフレキシブル配線板21の厚みは例えば75μmであり、ヒンジ装置10のスリット幅は例えば0.1mmもあれば十分である。このため、スリットを形成しても、回転軸14のスリット142と第1のフレーム11のスリット111が干渉して引っ掛かりが生じるようなことは無く、ヒンジ装置10の動作に特に影響は無い。
【0023】
なお、フレキシブル配線モジュール20の配線フィン23をヒンジ装置10内に配設する際、必ずしも1枚ずつ配設する必要は無く、複数枚ずつ配線しても良い。フレキシブル配線モジュール20の配線フィン23を複数回に分けてヒンジ装置10内に配設することで、全ての配線フィン23を一度に配設する場合に比し、ヒンジ装置10のスリット幅を小さくすることができる。
【0024】
全ての配線フィン23がヒンジ装置10内に配設されたら、配線フィン23を束線領域の端部で束線帯24により束線する。具体的には、複数の配線フィン23を並んでいる順に重ねながら寄せ集め、例えば束線帯24としてテフロン(登録商標)のシールテープ等を用いて、前記図1に示すように2箇所又はそれ以上を束線する。束線領域Cの長さは例えば100mmとし、配線領域Bのほぼ中央に設けることが望ましい。このとき、配線フィン間のたるみや応力を取り除くために、束線帯24には粘着剤のないテープを用い、リング状に形成した束線帯24の内側で配線フィン23が動けるようにしておくことが望ましい。
【0025】
なお、束線帯24の数は必要に応じて適宜変更可能である。また、束ねた複数の配線フィン23がばらける恐れが無いか、ばらけても構わない場合は、束線帯24を用いなくても良い。また、束線帯24を用いて配線フィン23を束線した後に、フレキシブル配線モジュールをヒンジ装置10内に配設しても良い。
【0026】
ここで、軸受け13を第1のフレーム11に対して回動可能に取り付けておけば、全ての配線フィン23の回転軸14内への設置の後に、軸受け13を回動させることにより、軸受け13のスリット132の位置を回転軸14のスリット142の位置とずらすことができる。これにより、回転軸14内へ挿入された配線フィン23の抜けを確実に防止することが可能となる。
【0027】
本実施形態のヒンジ付きフレキシブル配線モジュールでは、上述したように、スリット22により分割された配線フィン23を束ねて形成されたフレキシブル配線モジュール20を、ヒンジ装置10に設けられたスリットを通してヒンジ装置10内に配設することが可能である。これにより、フレキシブル配線モジュール20にダメージを与えることなくヒンジ装置10にフレキシブル配線モジュール20を配設可能である。
【0028】
例えば、フレキシブル配線モジュール20の両端部の幅がヒンジ装置10の配線スペース(例えば、回転軸14の内径)より大きい場合、フレキシブル配線モジュール20の両端部を丸めたり折り曲げたりしてヒンジ装置10内に配設する必要がある。このとき、フレキシブル配線板21や、フレキシブル配線板21上に搭載されたチップ部品などにダメージの入る恐れがあった。
【0029】
これに対して本実施形態では、フレキシブル配線モジュール20を筒状の回転軸14の開口面から挿入するのではなく、回転軸14の側面のスリットを通して回転軸14内に挿入することができるため、フレキシブル配線板21やチップ部品などにダメージの入る恐れはない。これにより、高信頼化を可能としたヒンジ装置及びヒンジ装置付きフレキシブル配線モジュールが実現可能になる。
【0030】
また、本実施形態において、ヒンジ装置10のスリット幅を大きくすれば種々の配線モジュールを当スリットを介して配設可能である。しかし、例えば細線同軸線を束ねて両端部にコネクタを接続した細線同軸モジュールを配設する場合、細線同軸線の外径(例えば300μm)よりも大きいスリット幅(例えば400μm)が必要になる。このため、ヒンジ装置の回転動作時に引っ掛かりが生じる、又は、ヒンジ装置の繰り返し動作に対する耐久性が低下するという問題がある。一方、フレキシブル配線モジュールを用いた場合、ヒンジ装置10のスリット幅を非常に細くすることができ、スリット形成によるヒンジ装置10の動作への影響を最小限に抑えることが可能になる。
【0031】
このように本実施形態によれば、フレキシブル配線板21の配線フィン23を、ダメージを与えることなくヒンジ装置10内に配設することができ、高信頼化をはかることができる。
【0032】
(変形例)
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
【0033】
実施形態では、ヒンジ装置の第1及び第2のフレームに配線フィンを挿通するための貫通穴を設けたが、これらの穴は必ずしも必要ではない。例えば、軸受けや回転軸の側面をフレームの側面に固定するようにすれば、フレームに貫通穴が無くてもヒンジ装置の回転軸内への配線フィンの設置は可能である。さらに、フレームの形状は平板型やL型に限るものではなく、仕様に応じて適宜変更可能である。実施形態では1軸のみ回転可能なヒンジ装置を示したが、これとは別の回転軸を有し、2軸以上の回転が可能なヒンジ装置であっても良い。
【0034】
また、フレキシブル配線モジュールとしては、必ずしも電気配線のみを有するものに限らず、光配線路を有するものにも適用可能である。例えば、前記図4に示すようなフレキシブル配線板の端部領域に光半導体素子を搭載し、配線フィンの一つに光配線路を設置した、いわゆるフレキシブル光電配線モジュールに適用することも可能である。同様に、電気配線を有するフレキシブル配線板と、光配線路を有するフレキシブル配線板とを貼り合わせたフレキシブル光電配線モジュールに適用することも可能である。
【0035】
実施形態では、ヒンジ装置付きのフレキシブル配線モジュールの例を説明したが、ヒンジ装置は必ずしもフレキシブル配線モジュール用に限られるものではなく、スリットを通して回転軸内に入れることが可能な配線部材を有するものであれば適用可能である。例えば、実施形態では配線部材としてFPCを用いたが、FFC(Flexible Flat Cable)などを用いても本発明が適用可能である。また、細線同軸線を束ねて両端部にコネクタを接続した細線同軸モジュールを用いても、配設時に配線部材にダメージを与えないという効果を享受することができる。
【0036】
実施形態ではFPCのベースフィルムにポリイミドを用いたが、液晶ポリマーや他の樹脂を用いても構わない。さらに、FPCやFFCの電気配線が単層でも多層でも構わない。また、実施形態ではフレキシブル配線板の基板形状のみ示し、電気配線などの配線パターンを省略して示したが、これは説明を簡単化するためのものであり、任意の配線を形成可能なことは述べるまでもない事である。
【0037】
本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0038】
10…ヒンジ装置、11…第1のフレーム、12…第2のフレーム、13…軸受け、14…回転軸、20…フレキシブル配線モジュール、21…フレキシブル配線板、22…スリット、23…配線フィン、24…束線帯、111,121…貫通穴、112,122,132,142…スリット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本の電気配線を備え、配線長方向に離間する一対の端部領域及び該端部領域に挟まれた配線領域を有するフレキシブル配線板と、前記配線領域に前記端部領域間を結ぶように設けられ、前記配線領域を複数の配線フィンに分割する貫通スリットと、を備えたフレキシブル配線モジュールと、
前記配線フィンを通すためのスリットを有し、第1のフレームに取り付けられた軸受けと、前記配線フィンを通すためのスリットを有し、第2のフレームに取り付けられ、且つ前記軸受けに回転自在に挿入された筒状の回転軸と、を備えたヒンジ装置と、
を具備し、前記配線フィンの一部領域が前記軸受け及び前記回転軸の各スリットを通して前記軸受け内及び前記回転軸内に挿入されていることを特徴とするヒンジ装置付きフレキシブル配線モジュール。
【請求項2】
前記第1のフレームが、前記配線フィンを挿通するための穴及び該穴内に前記配線フィンを入れるためのスリットを有し、
前記第2のフレームが、前記配線フィンを挿通するための穴及び該穴内に前記配線フィンを入れるためのスリットを有し、
前記配線フィンの一部領域が前記第1のフレーム、前記第2のフレーム、前記軸受け及び前記回転軸の各スリットを通して、前記第1,第2のフレームの各穴内、前記軸受け内及び前記回転軸内に挿入されていることを特徴とする請求項1記載のヒンジ装置付きフレキシブル配線モジュール。
【請求項3】
前記スリットの幅は、前記配線フィンの1枚の厚みよりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のヒンジ装置付きフレキシブル配線モジュール。
【請求項4】
前記軸受けは、前記第1のフレームに回動自在に取り付けられ、前記軸受けを回動させることにより、前記軸受けと前記回転軸の各スリットの相対位置をずらすことが可能となっていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のヒンジ装置付きフレキシブル配線モジュール。
【請求項5】
複数本の電気配線を備え、配線長方向に離間する一対の端部領域及び該端部領域に挟まれた配線領域を有するフレキシブル配線板と、前記配線領域に前記端部領域間を結ぶように設けられ、前記配線領域を複数の配線フィンに分割する貫通スリットと、を備えたフレキシブル配線モジュールと、
前記配線フィンを通すためのスリットを有し、第1のフレームに取り付けられた軸受けと、前記配線フィンを通すためのスリットを有し、第2のフレームに取り付けられ、且つ前記軸受けに回転自在に挿入された筒状の回転軸と、を備えたヒンジ装置と、
を用い、
前記配線フィンを複数回に分けて前記軸受け及び前記回転軸の各スリットを通して前記回転軸内に挿入することを特徴とするヒンジ装置付きフレキシブル配線モジュールの製造方法。
【請求項6】
第1のフレームと第2のフレームを回転自在に保持するヒンジ装置であって、
配線部材を通すためのスリットを有し、前記第1のフレームに取り付けられた軸受けと、
前記配線部材を通すためのスリットを有し、前記第2のフレームに取り付けられ、且つ前記軸受けに回転自在に挿入された筒状の回転軸と、
を具備したことを特徴とするヒンジ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−98493(P2013−98493A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242629(P2011−242629)
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】