説明

ビークルキャブ

一対の前部支持A支柱、一対の後部支持BまたはC支柱およびこの前部A支柱によって支持されかつこの前部A支柱を後部支持BまたはC支柱に接続する一対の天井バーを備えるフレーム構築を有するビークルキャブであって、天井バーが、A支柱の方に向く天井バーの前部分に変形ゾーンを有し、ここで、この変形ゾーンが、連続的に配列されたセグメントのセットに分割され、ここで、この変形ゾーンが、各セグメント中の最も重く負荷される点における圧縮応力が、等しいか、または後方向にある追従するセグメントで減少することを確実にする相対位置で配列されていることを特徴とするビークルキャブ。好ましくは、このセグメントは、各セグメント内の各断面に対する最も重く負荷される点における圧縮応力が等しいか、または後方向に減少することを確実にする相対位置で配列されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本発明は、乗り物のためのビークルキャブに関する。より詳細には、本発明は、前部A支柱、および該A支柱の後に位置決めされる第2の実質的に直立する支柱、例えば、接続されて天井バーを支持するB支柱またはC支柱を備えるフレーム構築の周りに構築されるビークルキャブに関する。
【背景技術】
【0002】
(先行技術)
ビークルキャブは、通常、フレーム構築の周りに架設される。このフレーム構築の外見は、このキャブが良好な衝突特徴を有することを確実にする強度要求によって大部分決定され、そしてビークルが転覆した場合に安全なドライバーの区画を提供する。より詳細には、キャブの天井を支持するビームである天井ビームは、キャブの上部分が固定された物体と衝突する場合に変形に耐えるような形態である。現代のビークルでは、さらに、視界およびスペースに対して高い要求が求められる。それ故、このフレーム構築は、可能な限り狭いビームから形成されることが所望される。天井バーの寸法が低減される場合、固定された物体との衝突の事象において、天井バーが破壊されるか、またはキャブの内側に向かって曲がる危険があり、上記A支柱の上部分がキャブの下およびその中に押される危険があり、その結果、ドライバーは事故になる危険性が高い。屈曲または破壊が生じないことを確実にするために、天井バーは、従って、厚い寸法で作製されている。これは、キャブの重量を増加し、その際に、その他の含められるビームもまた相対的に厚い寸法で作製されなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
(発明の説明)
本発明の目的は、天井バーが比較的細長い寸法にある形態とされると同時に、天井バーが破壊または屈曲される危険が低減される天井バーを有するビークルキャブを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、特許の請求項1の特徴付け部分による天井バーによって達成される。本発明によれば、この天井バーは、上記A支柱の方向に向く天井バーの前部分中に変形ゾーンを有し、そこでは、この変形ゾーンは、連続的に配列されたセグメントのセットに分割され、そして、各セグメント中の最も重く負荷される点における圧縮ストレスが一定であるか、または後方向にある次のセグメントについて減少することを確実にする相対位置で配列される。この変形ゾーンの結果として、この天井バーは、衝突の事象で、伴うエネルギーの吸収とともに変形されることが保証される。この変形ゾーンの形態は、変形ゾーンのセグメントが、伴うエネルギーの吸収とともに、前から後への方向に可塑性を与えられることを確実にする。この結果は、変形ゾーンの全体が変形する前に天井バーが屈曲または破壊し得ることはないことである。これとともに、この変形ゾーンの外側で、天井バーが、制御されない様式で破壊または屈曲される危険性は低減され、これは、第1には、この変形ゾーンでエネルギーが吸収されるのでビークルが緩和されるという事実により、そして第2には、屈曲または破壊を達成するために必要な力は、より短いビームに対してより大きいという事実による。この組み合わされた影響により、この変形ゾーンの外側の天井バーの制御されない屈曲または破壊の危険性は、適度の長さの変形ゾーンが用いられるときかなり低減される。
【0005】
上記に従い、上記変形ゾーンはセグメントに分割される。本発明の1つの実施形態によれば、これらセグメントは、各セグメント内の各断面について最も重く負荷される点における圧縮ストレスが、一定または後方向に減少していくことを確実にする相対位置で配列される。これは、変形ゾーンの全体の中で各断面について最も重く負荷される点における圧縮ストレスが一定であるか、または後方向に減少していることを意味する。
【0006】
代替の実施形態によれば、各セグメントは、屈曲ノッチまたは屈曲消費物(waster)の形態の天井バーの弱体化構造を含む。可塑化は、この屈曲ノッチの近傍で始まり、そこでは、上記セグメントは、最大の圧縮ストレスを有する。天井バーとこの弱体化構造の相対位置形態の結果として、変形ゾーンのセグメントは、前から後への方向で、エネルギーの吸収を伴って可塑化されることが保証される。
【0007】
これらセグメントは、それ故、変形ゾーンの実質的な分割を構成し、そこでは、各セグメントは、局所的弱体化が生じる場合、このような1つの弱体化構造を含む。
【0008】
付随的特許請求項では、好ましい実施形態が規定され、これは、上記天井バーの屈曲のさらに低減された危険性を提供する。
【0009】
本発明を、添付の描写された図面を参照して以下により詳細に記載される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1に示されるのは、先行技術によるキャブ1の側面図である。このキャブは、キャブの各側面上に、前部A支柱3、そして必要に応じて中間のB支柱4および後部支柱5を備えるフレーム構築2の周りに構築される。これらの支柱3〜5は、実質的に直立し、そしてキャブに安定性を与え、かつ天井バー6を支持するように配列されている。天井バー6は、キャブの天井を支持するように配列されている。このキャブのより低い部分にはまた、実質的に水平方向に配列された下部床ビーム7があり、A支柱3、B支柱4およびC支柱5を支持している。キャブの反対側面(図示せず)は、同一のセットのA、BおよびC支柱を有している。このキャブはさらに、2つの前部支持A支柱を互いに接続する前部横方向ビーム(図示せず)、および2つの後部支持BまたはC支柱を互いに接続する後部横方向ビーム(図示せず)を備える。床ビーム7に加え、キャブはまた、キャブにさらなる安定性を与えるように配列されるさらなる長軸方向ビーム8を備え得る。
【0011】
図2は、天井バーのレベルでキャブの上部分を衝撃した固定された物体との衝突後の図1に示されるキャブを示す。このタイプの衝突は、ビークルが、高架橋中の天井に対し妨害されるときに生じ得る。この衝突では、天井バー6は、その剛直性構造のために、キャブの後方に転位されている。キャブの後部は、それ故、生成されるせん断力の結果として変形されている。このせん断結果は、とりわけ、B支柱4と床ビーム7との間の角度αの変化を生じる。C支柱5と床ビーム7との間の角度β、およびA支柱3と床ビーム7との間の角度γもまた変化している。
【0012】
天井バーは、初期には、顕著に変形されないので、天井バーの長軸方向における圧縮力は高い。これは、天井バーが座屈され得ることを生じる。図2は、どのように天井バー6がB支柱4に達するまで近接して座屈されているかを示す。この座屈の経過では、キャブの前部分で非常に大きな変形が生じ、そこでは、天井バー6の前部分9およびA支柱3は、天井バーの座屈点10でヒンジ固定された一対の回動アームのようにキャブ中に屈曲される。
【0013】
図3は図1および2中と同じキャブを概略的に示すが、ここでは、天井バー11は、本発明に従う形態とされている。キャブは、図2に示されるキャブと同じ衝突に曝されている。天井バー11は、A支柱3の方に向いた天井バーの前部分に変形ゾーン12を有している。この変形ゾーンは、連続的に配列されたセグメント12a〜12eのセットに分割される。この変形ゾーン12は、各セグメント12a〜12e中で最も重く負荷される点における圧縮力が一定であるか、または後方に続くセグメントで減少することを確実にする相対位置で配列されている。これ故、天井バーがこの変形ゾーンの外側で破壊または屈曲され得る前に、この変形ゾーン12の全体が、エネルギーの吸収をともなって変形されなければならない。さらに、この相対位置の形態は、可塑化が最初に真っ先のセグメントで始まり、そして次に連続的に追従するセグメントで後方向に伝播することを確実にする。この変形ゾーンは、エネルギーの吸収をともなって変形するので、キャブのその他の部分に対する負荷は低減される。これは、キャブの後方部分における変形が僅かであるという結果を有している。
【0014】
天井バーの変形ゾーンが完全に変形した場合、天井バーの長軸方向における力の作用は、場合が始めにそうであったより短い天井バーに対して生じる。より短い天井バーは、座屈が天井バーの所定の寸法について生じる前よりも高い負荷を受け得る。さらに、衝突においてビークルによって吸収されるはずのエネルギーの一部は、天井バーの変形ゾーンの変形で既に消費されている。この組み合わされた効果により、適切な長さの変形ゾーンが用いられるとき、座屈の危険性は、かなり減少される。天井バーはもはや座屈せず、しかし、天井バーの変形ゾーンがむしろ変形されるので、キャブの前部分のより少ない変形がまた生じる。本発明は、それが、天井バー11が135゜より少ない角度δでA支柱3に接続されるキャブ中で利用されるとき特に好適である。座屈が生じる場合、より大きなキャブ中への貫通がキャブに対して生じ、ここで、A支柱は天井バーに対して急峻な前部、すなわち、天井バー11がA支柱に90゜に近い媒介角度で接続されるキャブを形成する。
【0015】
図4に示されるのは、本発明による天井バーが利用される衝突プロセスのシミュレーションである。このシミュレーションは、座屈が生じないことを示す。この図は、天井バー3がA支柱3に接続領域14で接続されていることを示す。このシミュレーションは、スエーデンの衝撃試験シリーズの前部衝撃部分に従って行われる。天井バーの変形ゾーンの寸法は、h=50+3*(x)1/2によって与えられ、すなわち、この形状について式中A=50およびB=3である。このシミュレーションでは、天井バーに沿って作用する圧縮力が付与される一方、図5に示されるように天井バーに対して屈曲力が横方向に作用する。天井バーにおける圧縮力を得るために、各断面に対するその最大値は天井バーの全体に沿って一定であり、天井バーの高さhは、h=A+B(x)1/2に従って変化し、ここで、Aは天井バーに沿って作用する圧縮力に比例し、そしてBは天井バーに横方向に作用する力に比例する。これら2つの力の間の関係は、標準化された衝撃試験シリーズによって与えられる。AおよびBのサイズは、選択された負荷の場合および所定のキャブ構造について最適化される。局所的外乱力が、衝撃が生じるビームの部分に対して生成されるので、可塑化は、実際の衝突の事象において、変形ゾーンの前部分から後方に生じる。プレート厚みおよび材料は、良好な結果を達成するために適切に選択される。
【0016】
図5a〜5dに示されるのは、天井バーの変形ゾーンの異なる実施形態である。この変形ゾーンは、好ましくは、天井バーの塑性変形のために必要な圧縮力が、この天井バーと前部A支柱が接続される接続ゾーンから上記後部支持BまたはC支柱に向かって後方向に増加するような形態とされる。この変形ゾーンは、連続的に配列されたセグメント23a〜23dのセットに分割され、ここでは、この変形ゾーンは、各セグメントにおいて最も重く負荷される点における圧縮力が一定であるか、または後方向の次のセグメントについて減少することを確実にする相対位置で配列される。この変形ゾーンは、図5aに示される実施形態によれば増加するビーム高さの結果として、または図5dに示されるように材料組成の一定の改変の結果としてのいずれかで、屈曲剛直性が後方向で一定に増加するような形態とされ、セグメントへの分割は任意に実現され得る。図5bおよび5cで示されるような例示の実施形態で示されるように、局所的弱体化構造がビームに沿って配列される場合、各セグメントは、このような弱体化構造を含む。
【0017】
図5aでは、変形ゾーン12内の天井バーは、上記天井バーおよび前部A支柱が接続される接続ゾーン14から、上記後部支持BまたはC支柱に向かって後方向まで増加する断面領域13を有する。図中にまた示されるのは、この天井バーを通る3つのセクションI−I、II−IIおよびIII−IIIである。示される好ましい実施形態では、天井バーは、種々の断面で同じ幅Bを有するが、後方向に増加する高さを有している。
【0018】
図5bでは、変形ゾーンは、上記天井バーおよび前部A支柱が接続される接続ゾーンから上記後部支持BまたはC支柱に向かう後方向に減少する断面領域Dを有する。これら凹部は、天井バーに沿って後方向に増加する天井バーの負荷吸収性断面領域を生じる。この変形ゾーンは、各セグメントが凹部を含むセグメント23a〜23dに分割される。
【0019】
図5cでは、変形ゾーンは、上記天井バーおよび前部A支柱が接続される接続ゾーンから上記後部支持BまたはC支柱に向かう後方向で増加する間隔Xで配列された座屈ノッチ16を有する。座屈ノッチを異なる深さまたは形状の形態とし、それによってこの天井バーの塑性変形のために必要な圧縮力を、上記天井バーおよび前部A支柱が接続される接続ゾーンから上記後部支持BまたはC支柱に向かう後方向に増加させることもまた可能である。この変形ゾーンは、各セグメントが座屈ノッチ16を含むセグメント23a〜23dに分割される。
【0020】
図5dでは、変形ゾーンは、天井バーの塑性変形のために必要な圧縮力が上記後部支持BまたはC支柱に向かって後方向に増加するように配列された材料組成を有する。この材料組成は、この組成が天井バーの長さに沿って変化する合金で天井バーを形成することにより達成され得る。この合金は、上記後部支持BまたはC支柱に向かって後方向に増加する程度の硬度で形成される。あるいは、この天井バーは、上記後部支持BまたはC支柱に向かって後方向に増加する程度の硬度で形成される積層により達成され得る。別の代替の実施形態によれば、変化する程度の硬度は、天井バーの局所的熱処理によって達成され、それによって、この天井バーは、上記後部支持BまたはC支柱に向かう後方向に硬くなる局所的に変化する程度の柔軟性が与えられる。
【0021】
図6には、本発明の好ましい実施形態が示され、天井バーは、上記変形ゾーン内の天井バーは、この天井バーの塑性変形のために必要な圧縮力が式A+B*X1/2に従って増加するような形態とされ、ここで、Xは、上記天井バーおよび前部A支柱が接続される接続領域からの距離に対応する。これは、好ましくは、天井バーの高さがh=A+B*X1/2に従って変化することを確実にすることにより達成され、最大圧縮ストレスは、この変形ゾーンの全体に沿って一定である。局所的弱体化構造は存在しないので、この変形ゾーンの全体は1つのセグメントと見なされ得る。本発明の1つの実施形態では、天井バーの全体は、A支柱による天井バーの前端部からB支柱による天井バーの後端部まで上記の式に従う高さで作製される。別の実施形態では、この変形ゾーンの外側の高さは、上記式により与えられる高さを超える。
【0022】
好ましい実施形態によれば、変形ゾーンは、長さ1000mmの天井バーについて50〜200mmの間に沿って延びる。この変形ゾーンは、従って、天井バーの長さの5〜20%の間を占める。
【0023】
さらなる好ましい実施形態によれば、天井バーは、天井バーの座屈のために必要な圧縮力が、上記接続領域から最も遠く位置される変形ゾーンのその端部において、上記接続領域に近接する天井バーの座屈のために必要な圧縮力より、少なくとも20%、好ましくは少なくとも40%より大きいような形態とされる。これは、変形ゾーンの長さを寸法することによって達成される。影響されていない天井バーの全体を座屈するために必要な力、すなわち、上記接続領域によって天井バーを座屈するために必要な圧縮力は理論的に算出され、ここで、変形ゾーンは、変形可能ではないと仮定される。これは、変形ゾーンが、座屈が変形ゾーンの全体が変形される前に生じ得ないような形態にされているので必要である。
【0024】
図7には、本発明によるビークルキャブのためのフレーム構築2が示される。このフレーム構築2は、一対の前部A支柱3および一対の後部支柱5を備える。このA支柱3は、上部の前部横方向ビーム17および下部の前部横方向ビーム18によって連結されている。C支柱5は、上部の後部横方向ビーム19および下部の後部横方向ビーム19によって連結されている。AおよびC支柱は、下部の長軸方向ビーム21、22によって接続されている。天井バー11は、A支柱を、天井領域でB支柱に連結する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、先行技術によるビークルキャブを概略的に示す。
【図2】図2は、先行技術によるビークルキャブを概略的に示し、ここでは、天井バーが、衝突で屈曲している。
【図3】図3は、図2と同じ衝突プロセスを概略的に示し、ここでは、本発明による天井バーが利用されている。
【図4】図4は、本発明による天井バーが利用される衝突プロセスのシミュレーションを示す。
【図5】図5は、天井バーに対する負荷のケースを示す。
【図5a−d】図5a−dは、天井バーにおいて変形ゾーンを達成するための異なる技術的解決を示す。
【図6】図6は、特定のビークルについて最適化されている変形ゾーン形態のための、天井バーの塑性変形のために必要な圧縮力を、天井バーの長軸方向における位置の関数として示す。
【図7】図7は、本発明によるキャブを斜視図で示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の前部支持A支柱(3)、一対の後部支持BまたはC支柱(4、5)および該前部A支柱(3)によって支持されかつ該前部A支柱(3)を該後部支持BまたはC支柱(4、5)に接続する一対の天井バー(11)を備えるフレーム構築(2)を有するビークルキャブ(1)であって、
該天井バー(11)が、該A支柱(3)の方に向く天井バーの前部分に変形ゾーン(12)を有し、ここで、該変形ゾーン(12)が、連続的に配列されたセグメント(23a〜23d)のセットに分割され、ここで、該変形ゾーン(12)が、各セグメント(23a〜23d)中の最も重く負荷される点における圧縮応力が、等しいか、または後方向にある追従するセグメントで減少することを確実にする相対位置で配列されていることを特徴とする、ビークルキャブ。
【請求項2】
前記セグメント(23a〜23d)が、各セグメント内の各断面に対する最も重く負荷される点における圧縮応力が等しいか、または後方向に減少することを確実にする相対位置で配列されていることを特徴とする、請求項1に記載のビークルキャブ。
【請求項3】
前記変形ゾーン(12)が、前記天井バー(11)の塑性変形のために必要な付与圧縮力が接続領域(14)から増加するような形態であり、ここで、該天井バー(11)および前記前部A支柱(3)が、前記後部支持BまたはC支柱(4、5)に向かう後方向に接続されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のビークルキャブ。
【請求項4】
前記変形ゾーン(12)内の天井バーが、該天井バー(11)の塑性変形のために必要な圧縮力が式A+B*X1/2に従って増加するような形態であり、ここで、Xは、該天井バー(11)および前部A支柱(3)が接続される接続領域(14)からの距離に対応することが特徴である、請求項3に記載のビークルキャブ。
【請求項5】
前記変形ゾーン(12)内の天井バー(11)が、式A+B*X1/2に従う高さをもつ形態であり、ここで、Xは、該天井バー(11)および前部A支柱(3)が接続される接続領域(14)からの距離に対応することが特徴である、請求項1〜4のいずれかに記載のビークルキャブ。
【請求項6】
前記変形ゾーン(12)内の天井バー(11)が、接続領域(14)から増加する断面積を有し、ここで、該天井バー(11)および前記前部A支柱(3)が前記後部支持BまたはC支柱(4、5)に向かって後方向に接続され、それによって、該天井バー(11)の塑性変形のために必要な圧縮力が該後部支持BまたはC支柱(4、5)に向かって後方向に増加することが特徴である、請求項3または4に記載のビークルキャブ。
【請求項7】
前記変形ゾーン(12)内の天井バー(11)が、接続領域(14)から減少する断面積を有する凹部(15)を有し、ここで、該天井バー(11)および前記前部A支柱(3)が前記後部支持BまたはC支柱(4、5)に向かって後方向に接続され、それによって、該天井バー(11)の塑性変形のために必要な圧縮力が該後部支持BまたはC支柱(4、5)に向かって後方向に増加することが特徴である、請求項3、4または5に記載のビークルキャブ。
【請求項8】
前記変形ゾーン内の天井バー(11)が、接続領域(14)から増加する間隔で配置される座屈ノッチ(16)を有し、ここで、該天井バー(11)および前記前部A支柱(3)が前記後部支持BまたはC支柱(4、5)に向かって後方向に接続され、それによって、該天井バーの塑性変形のために必要な圧縮力が該後部支持BまたはC支柱(4、5)に向かって後方向に増加することが特徴である、請求項3〜6のいずれかに記載のビークルキャブ。
【請求項9】
前記変形ゾーン(12)内の天井バー(11)が、該天井バー(11)の塑性変形のために必要な圧縮力が、前記後部支持BまたはC支柱(4、5)に向かって後方向に増加するように用意された材料組成を有することが特徴である、請求項3〜7のいずれかに記載のビークルキャブ。
【請求項10】
前記材料組成が、前記天井バー(11)の局所的熱処理によって達成され、それによって該天井バー(11)に局所的に変化する柔らかさ程度が与えられ、これが、前記後部支持BまたはC支柱(4、5)に向かって後方向に硬化することが特徴である、請求項8に記載のビークルキャブ。
【請求項11】
前記変形ゾーン(12)が、前記天井バーの長さの5%と20%との間に沿って延びることが特徴である、請求項1〜10のいずれかに記載のビークルキャブ。
【請求項12】
前記天井バー(11)を座屈するために必要な圧縮力が、前記接続領域(14)から最も遠くに位置する変形ゾーンの端部において、該接続領域(14)に近接する天井バーを座屈するために必要な圧縮力より、少なくとも20%、好ましくは少なくとも40%大きいことが特徴である、請求項1〜11のいずれかに記載のビークルキャブ。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれかに記載のビークルキャブを備える、トラック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2006−509682(P2006−509682A)
【公表日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−560216(P2004−560216)
【出願日】平成15年12月10日(2003.12.10)
【国際出願番号】PCT/SE2003/001935
【国際公開番号】WO2004/054869
【国際公開日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(500277711)ボルボ ラストバグナー アーベー (163)
【Fターム(参考)】