説明

ピロン化合物およびその有害生物防除用途

【課題】有害生物に対して優れた防除効力を有する新規な化合物を提供する。
【解決手段】式(1)


〔式中、Q1は酸素原子または硫黄原子を表し、nは0または1を表し、R1、R2、R3およびR4は同一または相異なり、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基等を表し、R5およびR6は同一または相異なり、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基等を表し、R7およびR8は同一または相異なり、置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基等を表す。〕で示されるピロン化合物を提供する。該化合物は優れた有害生物防除効果を有する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)

〔式中、
1は酸素原子または硫黄原子を表し、
nは0または1を表し、
1、R2、R3およびR4は同一または相異なり、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6脂環式炭化水素基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよいフェニル基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよい5員複素環基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよい6員複素環基、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−L19または−C(=O)R10を表す。
ここで、L1は酸素原子、−S(O)m−または−NR11−を表し、
mは0、1または2を表し、
9はハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよいフェニル基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよい5員複素環基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよい6員複素環基または水素原子を表し(但し、L1が−S(O)m−であり、mが1または2の場合は、R9は水素原子を表さない。)、
10はハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6アルキルアミノ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C8ジアルキルアミノ基、水素原子、ヒドロキシ基またはアミノ基を表し、
11はハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基または水素原子を表す。
5およびR6は同一または相異なり、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C6脂環式炭化水素基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよいフェニル基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよい5員複素環基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよい6員複素環基、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−L212または−C(=O)R10を表し、
ここで、L2は酸素原子、−S(O)m−または−NR13−を表し(mおよびR10は前記と同じ意味を表す。)、
12およびR13は同一または相異なり、群Wから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、群αから選ばれる基で置換されていてもよいC3−C6脂環式炭化水素基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよいフェニル基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよい5員複素環基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよい6員複素環基、水素原子を表すか(但し、L2が−S(O)m−であり、mが1または2の場合は、R12は水素原子を表さない。)、あるいは、R12とR13とが結合し、これらが結合している窒素原子とが一緒になって、群Yから選ばれる基で置換されていてもよい5員複素環もしくは6員複素環を形成してもよい。
7およびR8は同一または相異なり、群Wから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、水素原子、−L314を表すか、あるいは、R7とR8とが結合し、これらが結合している窒素原子とが一緒になって、群Yから選ばれる基で置換されていてもよい5員複素環もしくは6員複素環を形成していてもよい。
ここで、L3は−C(=Q3)−または−S(O)2−を表し、
3は酸素原子または硫黄原子を表し、
14は群Wから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、群αから選ばれる基で置換されていてもよいC3−C6脂環式炭化水素基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよいフェニル基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよい5員複素環基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよい6員複素環基、水素原子または−L415を表し(但し、L3が−S(O)2−である場合は、R14は水素原子を表さない。また、−NR78が−NHCOC65である場合を除く。)、
4は酸素原子または−NR16−を表し、
15およびR16は同一または相異なり、群Wから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、群αから選ばれる基で置換されていてもよいC3−C6脂環式炭化水素基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよいフェニル基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよい5員複素環基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよい6員複素環基、水素原子を表すか、あるいは、R15とR16とが結合し、これらが結合している窒素原子とが一緒になって、群Yから選ばれる基で置換されていてもよい5員複素環もしくは6員複素環を形成していてもよい。
群X:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C4アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C4アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基およびハロゲン原子からなる群。
群Y:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C4アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C4アルキルチオ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいベンジルオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルコキシカルボニル基、シアノ基およびハロゲン原子からなる群。
群α:C1−C3アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C4アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C4アルキルチオ基、シアノ基およびハロゲン原子からなる群。
群W:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C4アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C4アルキルチオ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいベンジルオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC2−C6アルコキシカルボニル基、シアノ基、ハロゲン原子、群αから選ばれる基で置換されていてもよいC3−C6脂環式炭化水素基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよいフェニル基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよい5員複素環基および群Xから選ばれる基で置換されていてもよい6員複素環基からなる群。〕
で示されるピロン化合物。
【請求項2】
前記式(1)において、Q1が酸素原子である請求項1記載のピロン化合物。
【請求項3】
前記式(1)において、R2がハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよいフェニル基、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基または−L19である請求項1または2に記載のピロン化合物(ここで、L1およびR9は前記と同じ意味を表す。)。
【請求項4】
前記式(1)において、R6が水素原子、ハロゲン原子、シアノ基または−L212である請求項1〜3のいずれか1項記載のピロン化合物(ここで、L2およびR12は前記と同じ意味を表す。)。
【請求項5】
前記式(1)において、R5がハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、水素原子、ハロゲン原子または−C(=O)R10である請求項1〜4のいずれか1項記載のピロン化合物(ここで、R10は前記と同じ意味を表す。)。
【請求項6】
前記式(1)において、R1、R3およびR4が同一または相異なり、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基または−L19である請求項1〜5のいずれか1項記載のピロン化合物(ここで、L1およびR9は前記と同じ意味を表す。)。
【請求項7】
前記式(1)において、R1、R3、R4およびR5が同一または相異なり、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、水素原子またはハロゲン原子である請求項1〜4のいずれか1項記載のピロン化合物。
【請求項8】
前記式(1)において、R1、R3、R4およびR5が水素原子であり、R2が水素原子またはハロゲン原子であり、R6が水素原子、ハロゲン原子または−L212である請求項1または2に記載のピロン化合物(ここで、L1、R9、L2およびR12は前記と同じ意味を表す。)。
【請求項9】
前記式(1)において、R1、R2、R3、R4、R5およびR6が水素原子である請求項1または2に記載のピロン化合物。
【請求項10】
前記式(1)において、R7およびR8が同一または相異なり、群Wから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C3鎖状炭化水素基、水素原子、−L314であるか、あるいは、R7とR8とが結合し、これらが結合している窒素原子とが一緒になって、群Yから選ばれる基で置換されていてもよい5員複素環もしくは6員複素環を形成していてもよく、
14が群Yから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、群Zから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C4鎖状炭化水素基、群αから選ばれる基で置換されていてもよいC3−C6脂環式炭化水素基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよいフェニル基または群Xから選ばれる基で置換されていてもよい5員複素環基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよい6員複素環基または−L415であり(但し、−NR78が−NHCOC65である場合を除く。)、
15が群Wから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C4鎖状炭化水素基、群αから選ばれる基で置換されていてもよいC3−C6脂環式炭化水素基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよいフェニル基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよい5員複素環基または群Xから選ばれる基で置換されていてもよい6員複素環基であり、
16が群Yから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C3鎖状炭化水素基、水素原子を表すか、あるいは、R15とR16とが結合し、これらが結合している窒素原子とが一緒になって、群Yから選ばれる基で置換されていてもよい5員複素環もしくは6員複素環を形成していてもよい請求項1〜9のいずれか1項記載のピロン化合物(ここで、L3及びL4は前記と同じ意味を表し、群Zは、群αから選ばれる基で置換されていてもよいC3−C6脂環式炭化水素基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよいフェニル基、群Xから選ばれる基で置換されていてもよい5員複素環基および群Xから選ばれる基で置換されていてもよい6員複素環基からなる群を表す。)。
【請求項11】
前記式(1)において、R7およびR8が同一または相異なり、群Yから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C3鎖状炭化水素基、水素原子、−L314であるか、あるいは、R7とR8とが一緒になって、これらが結合している窒素原子とが一緒になって、群Yから選ばれる基で置換されていてもよい5員複素環もしくは6員複素環を形成していてもよく、
3が酸素原子であり、
14が群Yから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C3鎖状炭化水素基または群αから選ばれる基で置換されていてもよいC3−C6脂環式炭化水素基または−L415であり、
15が群Wから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C3鎖状炭化水素基または群αから選ばれる基で置換されていてもよいC3−C6脂環式炭化水素基であり、
16が群Yから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C3鎖状炭化水素基または水素原子である請求項1〜9のいずれか1項記載のピロン化合物(ここで、L3及びL4は前記と同じ意味を表す。)。
【請求項12】
前記式(1)において、R7およびR8が同一または相異なり、群Yから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C3鎖状炭化水素基、水素原子または−L314であり、
3が酸素原子であり、
14が群Yから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C3鎖状炭化水素基または群αから選ばれる基で置換されていてもよいシクロプロピル基または−L415であり、
15が群Wから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C3鎖状炭化水素基または群αから選ばれる基で置換されていてもよいシクロプロピル基であり、
16が群Yから選ばれる基で置換されていてもよいC1−C3鎖状炭化水素基または水素原子である請求項1〜9のいずれか1項記載のピロン化合物(ここで、L3及びL4は前記と同じ意味を表す。)。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項記載のピロン化合物と不活性担体とを含有することを特徴とする有害生物防除剤。
【請求項14】
有害生物を防除するための、請求項1〜12のいずれか1項記載のピロン化合物の使用。
【請求項15】
請求項1〜12のいずれか1項記載のピロン化合物の有効量を有害生物又は有害生物の生息場所に施用することを特徴とする有害生物の防除方法。

【公開番号】特開2011−105705(P2011−105705A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−235294(P2010−235294)
【出願日】平成22年10月20日(2010.10.20)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】