説明

ファン駆動用電動機

【課題】スイッチング素子と巻線の両方をまとめて過熱保護を行う構成として小型化及び低コスト化が可能で、且つ電動機の大型化を伴わないスイッチング素子の放熱を可能としたインバータ一体型のファン駆動用電動機を得る。
【解決手段】ロータ31と、ロータ31を回転駆動するステータ32と、パワーモジュール41が実装されたプリント配線基板40とを備え、パワーモジュール41は、ワイドバンドギャップ半導体によって形成されたスイッチング素子及びダイオード素子を有するインバータ主回路と、温度検知素子を有し、温度検知素子の検知温度に基づいてスイッチング素子を制御する過熱保護回路とを含んで構成され、パワーモジュール41の実装面と反対側に設けた放熱面41aをステータ32の巻線35に直接的又は間接的に当接させた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍機や空気調和装置などに用いられるファン駆動用電動機に関する。
【背景技術】
【0002】
ファン駆動用電動機では、直流電圧を交流電圧に変換するインバータ装置を備えた構成が主流であり、近年では電動機にインバータ装置を内蔵させる方向に進んでいる。この種電動機として、ロータ及びステータを有する電動機本体と、インバータ主回路を含むプリント配線基板とをケース内に収納して一体化した電動機がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許2960754号公報(第4頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のようなインバータ一体型の電動機では、インバータ主回路を構成するスイッチング素子や電動子巻線(以下、巻線という)の発熱により電動機内部が高温になることから、放熱対策が課題とされている。放熱対策の手法としては、スイッチング素子を有するパワーモジュールの放熱面にヒートシンクを取り付ける方法が一般的である。しかしこの方法では、スイッチング素子を形成するIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)素子の耐熱温度を考慮するとヒートシンクを大型化せざるを得ず、電動機が大型化するという問題があった。また、特許文献1では複数の電子回路を1チップ化することで放熱スペースを確保し、そのスペースに放熱板を配置することで放熱性を向上しているが、更なる改善が望まれている。
【0005】
ところで、インバータ主回路を構成するスイッチング素子は、過電流や過熱により破壊されやすい。このため、スイッチング素子を保護するための過熱保護機能がスイッチング素子を有するパワーモジュール内に組み込まれて一つのパッケージとして構成されることが一般的である。
【0006】
また、ファン駆動用電動機には通常、スイッチング素子を保護する過熱保護機能だけでなく、巻線を保護する過熱保護機能も備えられている。巻線の過熱保護を行う過熱保護装置は、所定の温度を超えた場合に接点を開いて巻線に流れる電流を一時的に遮断し、巻線自身の温度上昇を停止させることで巻線保護を図っている。
【0007】
このように、ファン駆動用電動機にはスイッチング素子と巻線のそれぞれについて過熱保護が必要とされ、それぞれに個別に過熱保護装置を設けている。このため、大型化及び高コスト化を招くという問題があった。
【0008】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、スイッチング素子と巻線の両方をまとめて過熱保護を行う構成として小型化及び低コスト化を可能とし、且つ電動機の大型化を伴わないスイッチング素子の放熱を可能としたインバータ一体型のファン駆動用電動機を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るファン駆動用電動機は、ロータと、ロータを回転駆動するステータと、パワーモジュールが実装されたプリント配線基板とを備え、パワーモジュールは、ワイドバンドギャップ半導体によって形成されたスイッチング素子及びダイオード素子を有するインバータ主回路と、温度検知素子を有し、温度検知素子の検知温度に基づいてスイッチング素子を制御する過熱保護回路とを含んで構成され、パワーモジュールのプリント配線基板への実装面と反対側に設けた放熱面を、ステータの巻線に直接的又は間接的に当接させたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、パワーモジュール内の過熱保護回路によりスイッチング素子だけでなく巻線の過熱保護をも行うことができて巻線専用の過熱保護装置を不要とでき、また、スイッチング素子の熱をステータ側に放熱することで、ヒートシンクを不要とできる。その結果、小型化及び低コスト化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態1に係るファン駆動用電動機の構成を示す概略分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るファン駆動用電動機に内蔵するインバータ装置の構成を示す図である。
【図3】図1のステータ、パワーモジュール、プリント配線基板及び下ケース部分の取り付け構造を示す拡大図である。
【図4】図3を矢印A方向から見た図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係るファン駆動用電動機の構成を示す概略分解斜視図である。
【図6】図5のステータ、放熱プレート、パワーモジュール及びプリント配線基板の取り付け構造を示す拡大図である。
【図7】図6に示す部分をパワーモジュール部分で周方向に切断した断面図である。
【図8】図7に更にコンパウンドを設けた構成を示す断面図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係るファン駆動用電動機のステータと放熱プレート部分の概略分解斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態4に係るファン駆動用電動機の概略分解斜視図である。
【図11】図10のステータ、取り付けプレート及びプリント配線基板の取り付け構造を示す拡大図である。
【図12】本発明の実施の形態5に係るファン駆動用電動機の構成を示す概略分解斜視図である。
【図13】図12のパワーモジュール部分での横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るファン駆動用電動機の構成を示す概略分解斜視図である。図2は、図1のファン駆動用電動機に内蔵するインバータ装置の構成を示す図である。なお、図1及び後述の各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。更に、明細書全文に表れている構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。また、図1を含め、以下の各図では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。以下、図1のファン駆動用電動機の全体構成を説明するに先立ち、ファン駆動用電動機に内蔵するインバータ装置について図2を参照して説明する。
【0013】
インバータ装置10は、ファン駆動用電動機20を搭載する例えば空気調和装置側の直流電源16から供給された直流電圧を交流電圧に変換し、ファン駆動用電動機20の後述のステータ32に供給する装置で、インバータ主回路11とマイコン15とを備えている。商用交流電圧を整流・平滑してインバータ装置10に直流電圧を供給する回路やマイコン15への駆動指令を行う制御回路は空気調和装置内の制御装置に搭載され、その制御装置とインバータ装置10は通信配線や電源配線により接続される。
【0014】
インバータ主回路11は、複数のスイッチング素子11a〜11fと、複数のダイオード素子12a〜12fと、ドライブ回路13と、過熱保護回路14とを備えている。インバータ主回路11は一つのパッケージ内に組み込まれてパワーモジュール41(図1参照)を構成している。なお、ドライブ回路13はパワーモジュール41内ではなくマイコン15側に含めた構成としてもよい。
【0015】
スイッチング素子11a〜11f及びダイオード素子12a〜12fはそれぞれワイドバンドギャップ半導体で構成されている。ワイドバンドギャップ半導体とは、シリコン(Si)素子と比較して、バンドギャップが大きい半導体素子の総称であり、炭化ケイ素(SiC)素子の他、例えば、窒化ガリウム(GaN)、ダイヤモンド素子等が挙げられる。ワイドバンドギャップ半導体は、耐熱温度が高く(約400℃)、高温での動作が可能であるといった特徴がある。
【0016】
ドライブ回路13は、マイコン15から送られる制御信号に基づいて動作信号(PWM信号、ゲート信号)を生成して各スイッチング素子11a〜11fに出力し、各スイッチング素子11a〜11fのスイッチング動作を行う。
【0017】
過熱保護回路14は、温度検知素子(図示せず)を備えており、温度検知素子の検知温度に基づいて過熱状態を検知すると、検知結果を示す信号をマイコン15に出力してスイッチング素子11a〜11fを制御する。具体的には、例えば全てのスイッチング素子を停止させる。本例は、過熱保護回路14がスイッチング素子11a〜11fだけでなく後述のステータ32の巻線35の過熱保護をも行うことを一つの特徴としており、この詳細については後述する。
【0018】
マイコン15は、空気調和装置内の制御装置からの制御信号や過熱保護回路14からの信号に応じてドライブ回路13に制御信号を出力し、ドライブ回路13を制御する。
【0019】
次に、ファン駆動用電動機20の構成について図1を参照して説明する。
ファン駆動用電動機20は、電動機本体部30と、パワーモジュール41が実装されたプリント配線基板40と、これらを収納する金属製の上ケース50a及び下ケース50bとを有し、全体的に略円柱状を成している。下ケース50b、プリント配線基板40及びステータ32のそれぞれの外周部には複数の取り付け穴21が設けられており、この取り付け穴21にネジ22を挿通し、上ケース50aに設けたネジ穴(図示せず)に螺合することで全体が一体化されている。
【0020】
上ケース50a、下ケース50b及びプリント配線基板40のそれぞれには、電動機本体部30のロータ31の回転軸31aを通すための開孔23が設けられており、上ケース50a及び下ケース50bの開孔23から突出した回転軸31aの端部にファン(図示せず)が接続される。
【0021】
次に、ファン駆動用電動機20を構成する各構成部について順次説明する。
電動機本体部30は、ロータ31と、ロータ31の外周部に配置され、ロータ31を回転駆動するステータ32とを有している。ステータ32は、積層鉄心からなる円筒状のステータ鉄心33の内周から突出した複数のティース部34に絶縁層(図示せず)を介して巻線35が巻装された構成を有している。ティース部34の個数は通常6個〜20個であるが図1には9個の例を示している。
【0022】
このように構成された電動機本体部30は、ステータ32の巻線35へ電流を流し回転磁界を発生させることでロータ31が回転し、ロータ31の回転軸31aに取り付けられたファンが回転して空気循環を行う。
【0023】
プリント配線基板40は円板状に形成され、プリント配線基板40上にパワーモジュール41が実装されている。なお、プリント配線基板40上にはパワーモジュール41以外にも電子部品が複数搭載されているが図示省略している。プリント配線基板40に直流電圧を供給するための配線は、下ケース50bに設けた配線用穴(図示せず)を通して下ケース50b外からプリント配線基板40に接続される。
【0024】
パワーモジュール41においてプリント配線基板40への実装面と反対側の面は、パワーモジュール41の発生熱を放熱する放熱面41aとなっており、全体を組み立てた状態で放熱面41aと巻線35とが当接するようにしている。本例では、パワーモジュール41内部の過熱保護回路14を用いて巻線35の過熱保護を図ることを目的に、敢えて放熱面41を巻線35に当接させた構造としている。
【0025】
なお、パワーモジュール41の放熱面41aに巻線35が当接することで、パワーモジュール41は巻線35からの熱を受けることになる。しかし、本例ではパワーモジュール41内のスイッチング素子11a〜11f及びダイオード素子12a〜12fに、巻線35の保護温度(約150℃〜200℃)よりも高温での動作が可能なワイドバンドギャップ半導体を用いているため、巻線35からの熱を受けてもパワーモジュール41の動作には何ら問題ない。
【0026】
過熱保護回路14による過熱保護機能の作動温度としては、ワイドバンドギャップ半導体をSiC素子(SiC素子自体は350℃までの高温動作が可能)とした場合、巻線35の過熱保護を優先して巻線35の保護温度である150℃〜200℃とする。すなわち、例えば150℃を超えるときに各スイッチング素子11a〜11fのスイッチ動作を停止させる。なお、過熱保護回路14における過熱保護機能の具体的な処理内容は特に限定するものではなく、検知温度に応じて段階的に過熱保護を図る等としてもよい。
【0027】
次に、パワーモジュール41が実装されたプリント配線基板40と巻線35を有するステータ32との具体的な取り付け構造について詳細に説明する。
【0028】
図3は、図1のステータ、パワーモジュール、プリント配線基板及び下ケース部分の取り付け構造を示す拡大図で、これらを半径方向に切断した断面を示している。図4は、図3を矢印A方向から見た図である。
ファン駆動用電動機20のステータ32は通常、ステータ鉄心33の軸方向の端面から突出する巻線端部35aの高さが全体的に均一になるように結束紐36(図1においては図示省略)を用いて縛られている。ここでは、その結束紐36を利用してパワーモジュール41をステータ32に取り付ける。
【0029】
具体的にはまず、パワーモジュール41を含む複数の電子部品が実装されて完成したプリント配線基板40をステータ32と対向させ、パワーモジュール41の放熱面41aを巻線端部35aに当接させる。そして、その状態で、ステータ鉄心33に巻かれている結束紐36をプリント配線基板40及びパワーモジュール41に複数回巻き付けることで互いにくりつける。この際、プリント配線基板40とパワーモジュール41との間の隙間に結束紐36を通すようにし、パワーモジュール41が巻線端部35aに安定的に取り付けられるようにする。
【0030】
なお、結束紐36は、巻線35の高さを全体的に均一するために用いた紐と同一素材に限られず、別素材の紐としてももちろんよい。また、本実施の形態1では作業性向上の観点から、巻線35の高さを全体的に均一するために用いた紐をそのままパワーモジュール41と巻線35との固定に用いることを想定したが、別途新たに同一素材の紐でパワーモジュール41と巻線35とを固定するようにしてもよい。
【0031】
次に、下ケース50bに設けた取り付け穴51(図1参照)とプリント配線基板40に設けた取り付け穴42(図1参照)とに取り付け部材37を通して下ケース50bをプリント配線基板40に取り付ける。下ケース50bは金属部材で構成されているため、プリント配線基板40との絶縁性を確保する観点から下ケース50bとの間に隙間を設けてプリント配線基板40を取り付けるようにしている。
【0032】
取り付け部材37には金属や樹脂などの材質のものを用いることができ、金属製とした場合にはネジ固定、樹脂製とした場合には嵌合固定とする。なお、プリント配線基板40はロータ31からの振動が伝わって振動するため、取り付け部材37にはプリント配線基板40の厚み(ここでは約1.0mm〜3.0mm)に応じた基板重量を考慮した耐破壊強度を有するものを選択する。
【0033】
以上説明したように、本実施の形態1によれば、パワーモジュール41内のスイッチング素子11a〜11f及びダイオード素子12a〜12fをワイドバンドギャップ半導体により形成したことにより、パワーモジュール41の放熱面41aを巻線35に当接させた構造とすることが可能であり、巻線35の過熱保護をパワーモジュール41内の過熱保護回路14で行えるようになる。その結果、従来巻線の過熱保護のために必要であった過熱保護装置を不要とでき、小型化及び低コスト化が可能となる。よって、このファン駆動用電動機20を備えた空調装置の小型化及び低コスト化も可能となる。
【0034】
また、パワーモジュール41の放熱面41aを巻線35に当接させた構造としたことで、パワーモジュール41側の熱を巻線35側に放熱することができる。よって、従来、パワーモジュール41に設けていたヒートシンクを不要とでき、この点からも小型化及び低コスト化が可能となる。
【0035】
実施の形態2.
実施の形態1では、結束紐36によりパワーモジュール41と巻線35とを取り付ける構造について説明したが、実施の形態2では、プリント配線基板40とステータ32との間にパワーモジュール41及び巻線35の熱を放熱するための放熱プレートを設け、この放熱プレートを取り付けプレートとして取り付けを行うようにしたものである。放熱プレートを用いた取り付け構造部分以外は実施の形態1と同様であり、以下、実施の形態2が実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
【0036】
図5は、本発明の実施の形態2に係るファン駆動用電動機の構成を示す概略分解斜視図である。なお、図5において上ケース50aの図示は省略している。図6は、図5のステータ、放熱プレート、パワーモジュール及びプリント配線基板の取り付け構造を示す拡大図で、これらをパワーモジュール部分で半径方向に切断した断面を示している。また、図7は、図6に示す部分をパワーモジュール部分で周方向に切断した断面図である。
【0037】
放熱プレート60は、円板状を成し、その大きさはステータ32の軸方向の端面と略同じ大きさに形成され、取り付け状態において全ての巻線端部35aに当接して各巻線端部35aからの熱が伝達されるように形成されている。また、放熱プレート60にはパワーモジュール41の取り付け用のネジ穴61及びネジ22が通過する貫通穴が設けられている。
【0038】
放熱プレート60には金属又は熱伝導率の高いセラミック等、熱伝導性及び放熱性を有する部材を使用する。金属の場合は、熱伝導率が高く且つ比較的安価であるアルミニウムを使用することを主とするが、アルミニウムより熱伝導率の高い銅やアルミニウムより安価な鉄を使用してもよい。放熱プレート60の厚みは加工性と放熱性を考慮すると例えば0.1〜1.0mmとすることが好ましい。放熱性を高めるために複数の放熱プレート60を積層した構成としてもよい。この場合の厚みは最大で3.0mmまでとする。この厚みまでであれば、ファン駆動用電動機20の小型化やコスト低減の面で有効である。
【0039】
放熱プレート60を用いてパワーモジュール41をステータ32に取り付ける際には、まず、パワーモジュール41を含む複数の電子部品が実装されて完成したプリント配線基板40と放熱プレート60とを取り付ける。具体的には、パワーモジュール41の放熱面41aを放熱プレート60に当接させる。そして、その状態で、プリント配線基板40においてパワーモジュール41の樹脂成形部分と対向する箇所に設けた取り付け作業用開孔43を通じて、パワーモジュール41に設けたネジ穴41bと放熱プレート60に設けたネジ穴60aとにネジ63を螺合し、両者を固定する。ネジ63は放熱プレート60を貫通しない長さとし、ネジ63の取り付け時にネジ63の先端が巻線35に接触して巻線35を破損することがないようにしている。パワーモジュール41と放熱プレート60の間には、図8に示すようにシリコングリースや放熱用シートなど、密着性を高めて放熱を促進するコンパウンド64を挟んでもよい。
【0040】
ついで、プリント配線基板40が固定された放熱プレート60をステータ鉄心33に取り付ける。具体的にはまず、放熱プレート60を複数の巻線端部35aに当接させる。この際、パワーモジュール41における巻線温度の検知精度が高まるように、パワーモジュール41と巻線端部35aとが放熱プレート60を介して対向するように位置合わせすることが望ましい。
【0041】
プリント配線基板40の外周部には同心円状に間隔を空けて複数(ここでは2個)の取り付け作業用開孔43aが形成されており、その取り付け作業用開孔43aを通じて放熱プレート60のネジ穴61にネジ62を螺合し、ネジ62の先端をステータ鉄心33に設けたネジ穴(図示せず)に螺合することで放熱プレート60をステータ鉄心33に固定する。この固定状態において、パワーモジュール41は放熱プレート60を介して巻線端部35aに間接的に当接する。また、ネジ62は、軸部の長さが巻線端部35aのステータ鉄心端面からの突出高さとプリント配線基板40の厚みとを加味して設定され、一般的に約1cm〜10cmとされる。このネジ62の締め込み量によりステータ鉄心33の端面と放熱プレート60との間隔が調整されて両者が略平行状態を保って固定される。下ケース50bの取り付けは実施の形態1と同様である。
【0042】
なお、取り付け順は任意であり、放熱プレート60をステータ鉄心33に取り付けた後、プリント配線基板40上に実装されたパワーモジュール41を放熱プレート60に取り付けるようにしてもよい。
【0043】
以上のように放熱プレート60を用いることで、パワーモジュール41の熱を放熱できると共に、放熱プレート60が全ての巻線端部35aに接触するように構成されているため、各巻線端部35aからの熱が放熱プレート全体へ広がることで、巻線自身の放熱も可能となる。
【0044】
以上の取り付け構造においてパワーモジュール41は、上述したように放熱プレート60を介して巻線端部35aに間接的に当接しており、過熱保護回路14は放熱プレート60の温度を巻線35の温度と見なして過熱保護を行う。過熱保護機能は実施の形態1と同様である。放熱プレート60の温度は厳密には巻線温度と同じではないが、放熱プレート60は全ての巻線端部35aと当接しておりこれらからの熱伝達を受けるため、巻線温度と略同等と見なすことができる。よって、過熱保護回路14では、巻線35の実際の温度との誤差が少ない温度検知が可能となる。
【0045】
なお、放熱プレート60は、全ての巻線端部35aに接触する構成に限られたものではなく、例えば、2,3個の巻線端部35aに接触している構成としてもよい。しかし、上述したように全ての巻線端部35aと接触する構成とした方が温度検知誤差を少なくできる観点から好ましい。
【0046】
以上説明したように、本実施の形態2によれば実施の形態1と同様の作用効果が得られると共に、パワーモジュール41と巻線端部35aとの間に放熱プレート60を設けたので、パワーモジュール41と巻線35の放熱性を高めることができる。
【0047】
また、放熱プレート60を全ての巻線端部35aが接触する構成として巻線35との接触面積を大きくしたので、全ての巻線端部35aの熱を放熱プレート60へと伝えることができる。これにより、巻線35の放熱性を高めることができると共に、一部の巻線端部35aに接触している場合に比べて放熱プレート60の温度を巻線温度に近づけることができ過熱保護回路14における巻線温度の検知誤差を少なくできる。その結果、実際には保護温度を超えているにも関わらず、過熱保護が作動しないといった不都合を防止することができ、高精度な過熱保護機能を実現できる。
【0048】
また、パワーモジュール41と巻線端部35aとが放熱プレート60を介して対向しているため、例えば巻線端部35a同士間の領域に対向してパワーモジュール41が位置する場合に比べて過熱保護回路14における検知精度を高めることができる。
【0049】
実施の形態3.
実施の形態3は、実施の形態2の放熱プレート60の表面に巻線端部35aの先端を収容する凹みを設け、巻線35と放熱プレート60との接触面積を大きくするようにしたものである。それ以外の構成は実施の形態2と同様であり、以下、実施の形態3が実施の形態2と異なる部分を中心に説明する。
【0050】
図9は、本発明の実施の形態3に係るファン駆動用電動機のステータと放熱プレート部分の概略分解斜視図である。
実施の形態3の放熱プレート60は、巻線端部35aと対向する位置に、巻線端部35aと同数の凹み65を有している。この凹み65は放熱プレート製作時にプレス加工より形成する。なお、全ての凹み65の合計体積は、強度の観点から放熱プレート60全体の体積の約50パーセント以下とする。放熱プレート60の取り付け方法は実施の形態2と同様である。
【0051】
このように構成したことにより、実施の形態2と同様の作用効果が得られると共に、放熱プレート60に凹み65を設けたことにより放熱プレート60と巻線35との接触面積が増すため、実施の形態2に比べて更に巻線35の熱を放熱プレート60に伝達することができる。よって、放熱性を更に高めることができると共に、放熱プレート60の温度を更に巻線温度に近づけることができる。その結果、過熱保護回路14における検知温度と実際の巻線温度との温度差、すなわち検知誤差を少なくでき、誤差に伴う不都合を抑制できる。
【0052】
実施の形態4.
実施の形態4は、パワーモジュール41の巻線35への他の取り付け形態を示すもので、取り付けプレートを用いて取り付ける構造を説明する。取り付けプレートを用いた取り付け構造部分以外は実施の形態1と同様であり、以下、実施の形態4が実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
【0053】
図10は、本発明の実施の形態4に係るファン駆動用電動機の概略分解斜視図である。なお、図10において上ケース50aの図示は省略している。図11は、図10のステータ、取り付けプレート及びプリント配線基板の取り付け構造を示す拡大図で、これらをパワーモジュール部分で周方向に切断した断面図である。
【0054】
実施の形態4では、金属製の取り付けプレート70を用いてパワーモジュール41をステータ32に取り付ける。取り付けプレート70は、短冊状の金属プレートを断面略コ字状に形成し、コ字部71の両端を外側に折曲した形状を有している。コ字部71の両端の各折曲部72にはネジ74が挿通する貫通穴73が形成されている。また、取り付けプレート70のコ字部71の背面には、パワーモジュール取り付け用に複数(ここでは2箇所)のネジ穴70aが設けられている。取り付けプレート70は、巻線端部35a一つ分を覆う程度の大きさに形成され、一般的に縦、横及び高さのそれぞれが例えば5〜50cm程度に形成される。取り付けプレート70は実施の形態2の放熱プレート60と同等の材料で形成される。
【0055】
また、プリント配線基板40には、取り付けプレート70のステータ鉄心33への取り付け及びパワーモジュール41の取り付けプレート70への取り付けを行う際の作業用の取り付け作業用開孔44が形成されている。取り付け作業用開孔44は、ここではこれら2つの取り付け作業の両方を行える大きさとしたが、それぞれの取り付け作業用に分けた構成としてもよい。
【0056】
以上のように構成した取り付けプレート70を用いてパワーモジュール41をステータ32に取り付ける際には、まず、取り付けプレート70のコ字部71の背面を、プリント配線基板40上に実装されたパワーモジュール41の放熱面41aに当接させる。そして、取り付け作業用開孔44を通じてネジ63をパワーモジュール41と取り付けプレート70のそれぞれに設けたネジ穴41b、60aに螺合し、パワーモジュール41を取り付けプレート70に固定する。ネジ63は取り付けプレート70を貫通しない長さとし、ネジ63の取り付け時にネジ63の先端が巻線35に接触して巻線35を破損することがないようにしている。
【0057】
そして、取り付けプレート70を取り付け済みのプリント配線基板40を、取り付けプレート70が巻線端部35aを覆うようにステータ32と対向して配置する。そして、取り付け作業用開孔44を通じてネジ74を取り付けプレート70の貫通穴73に通し、ステータ鉄心33に設けたネジ穴33cに螺合し、パワーモジュール取り付け済みの取り付けプレート70をステータ鉄心33に固定する。この固定状態において取り付けプレート70のコ字部71の両面が巻線端部35a及びパワーモジュール41の放熱面41aに当接する。なお、取り付け順は任意であり、取り付けプレート70をステータ鉄心33に取り付けた後、プリント配線基板40上に実装されたパワーモジュール41を取り付けプレートに取り付けるようにしてもよい。
【0058】
ところで、図10及び図11には図示していないが、プリント配線基板40とステータ32の端面とが略並行状態を保って固定されるように、取り付けプレート70による接続部分以外の部分にスペーサを設ける等してプリント配線基板40とステータ32の端面との隙間が均一になるようにする。
【0059】
以上の取り付け構造においては、パワーモジュール41が取り付けプレート70を介して巻線端部35aに間接的に当接しており、過熱保護回路14は取り付けプレート70の温度を巻線35の温度と見なして過熱保護を行う。過熱保護機能は実施の形態1と同様である。取り付けプレート70の温度は厳密には巻線温度と同じではないが、取り付けプレート70は金属製であり巻線35の熱が伝達し易く、また、巻線端部35a一つ分を覆う大きさであり必要以上に大きくないため、巻線35の温度と同等の温度にすることができる。よって、パワーモジュール41内の過熱保護回路14では、巻線35の実際の温度との誤差が少ない温度検知が可能となる。
【0060】
以上説明したように、本実施の形態4によれば実施の形態1と同様の作用効果が得られると共に、ネジ留めによる取り付けであるため結束紐36を用いて取り付ける方法に比べて取り付け作業を簡素化することができる。なお、上記実施の形態2にも、結束紐36を用いずにパワーモジュール41をステータ32に取り付ける構造について示したが、本実施の形態4の取り付けプレート70は実施の形態2の円板状の放熱プレート60に比べて小さいため、使用する金属材料の量を削減でき、低コスト化が図れる。また、小型であるが故に取り扱いが容易であり取り付け作業も容易である。
【0061】
また、小型であるが故に取り付けプレート70を巻線温度と略同等の温度とすることができ、パワーモジュール41の過熱保護回路14における検知温度と実際の巻線温度との温度差を小さくできる。その結果、実際には保護温度を超えているにも関わらず、過熱保護が作動しないといった不都合を防止することができ、高精度な過熱保護機能を実現できる。
【0062】
実施の形態5.
上記実施の形態1〜4ではパワーモジュール41を巻線端部35aと軸方向に対向するようにステータ32に取り付けていたが、実施の形態5ではパワーモジュール41をステータ32の外周面に取り付けるようにしたものである。この取り付け構造部分以外は実施の形態1と同様であり、以下、実施の形態5が実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
【0063】
図12は、本発明の実施の形態5に係るファン駆動用電動機の構成を示す概略分解斜視図である。図13は、図12のパワーモジュール部分での横断面図である。
以下、実施の形態5のファン駆動用電動機の構成を説明するに先立って、巻線35の熱の伝熱経路について説明する。
巻線35はステータ鉄心33に巻きついており、巻線35の熱はステータ鉄心33側へ伝熱され、巻線35の温度上昇と共にステータ鉄心33の温度も上昇する。巻線35には銅材料、鉄心には鉄などの金属材料を使用しており、巻線35からステータ鉄心33への伝熱量は多いため、巻線35の温度とステータ鉄心33の温度は略同等である。よって、パワーモジュール41をステータ鉄心33の外周面に当接した構成としても、巻線35に直接的に取り付けた場合と略同等の温度をパワーモジュール41内の過熱保護回路14にてモニタすることが可能である。
【0064】
以下、パワーモジュール41のステータ鉄心33の外周面への具体的な取り付け構造について説明する。
取り付けプレート70は短冊状の板材の両端を折曲して断面コ字状に形成され、ステータ32の軸方向の長さと同等の長さを有し、両端部81には貫通穴82が形成されている。取り付け治具80の材料は鉄、アルミなどの金属の他、ゴムを用いてもよい。ゴムとした場合でもネジ取り付け部分は金属とする。
【0065】
ステータ鉄心33は、外周面の一部に軸方向に延びる平面状の取り付け面33aを有し、この取り付け面33aにパワーモジュール41が取り付けられる。また、ステータ鉄心33の軸方向の両端面には取り付けプレート70を取り付けるためのネジ穴33bが設けられている。
【0066】
以上のように構成した取り付け治具80を用いてパワーモジュール41をステータ32の外周面に取り付ける際には、プリント配線基板40に実装されたパワーモジュール41の樹脂成形部分とプリント配線基板40との間に取り付け治具80を通し、取り付け治具80をステータ鉄心33側に押しつけて、取り付け治具80とステータ鉄心33の取り付け面33aとの間でパワーモジュール41を挟持した状態とする。
【0067】
そして、取り付け治具80の各貫通穴82のそれぞれにネジ83を挿通し、ステータ鉄心33に設けたネジ穴33bに螺合することで取り付け治具80をステータ鉄心33に固定し、パワーモジュール41を挟み込み固定する。
【0068】
このようにステータ鉄心33に平面状の取り付け面33aを設けたことでパワーモジュール41の放熱面41aとステータ鉄心33との当接が面接触となるため、ステータ鉄心33の熱を効率良くパワーモジュール41に伝達できる。なお、ステータ鉄心33のパワーモジュール41を取り付ける箇所以外は丸みを帯びた形状のままとしてよい。
【0069】
以上の取り付け構造においては、パワーモジュール41の放熱面41aがステータ鉄心33に当接しており、パワーモジュール41内の過熱保護回路14はステータ鉄心33の温度を検知し、その検知温度を巻線温度と見なして過熱保護を行う。過熱保護機能の動作は実施の形態1と同様である。ステータ鉄心33は上述したように巻線温度と同等であり、パワーモジュール41内の過熱保護回路14では、巻線35の実際の温度との誤差が少ない温度検知を行える。
【0070】
以上説明したように本実施の形態5によれば、実施の形態1と同様の作用効果を得ることができると共に、ステータ鉄心33の外周面に平面状の取り付け面33aを設け、その取り付け面33aにパワーモジュール41の放熱面41aを当接させた構造としたことにより、巻線35に直接的にパワーモジュール41を当接させて取り付けた場合と略同等の温度をパワーモジュール41内の過熱保護回路14にてモニタすることが可能である。
【符号の説明】
【0071】
10 インバータ装置、11 インバータ主回路、11a〜11f スイッチング素子、12a〜12f ダイオード素子、13 ドライブ回路、14 過熱保護回路、15 マイコン、16 直流電源、20 ファン駆動用電動機、21 取り付け穴、22 ネジ、23 開孔、30 電動機本体部、31 ロータ、31a 回転軸、32 ステータ、33 ステータ鉄心、33a 取り付け面、33b ネジ穴、33c ネジ穴、34 ティース部、35 巻線、35a 巻線端部、36 結束紐、37 取り付け部材、40 プリント配線基板、41 パワーモジュール、41a 放熱面、41b ネジ穴、42 取り付け穴、43 作業用開孔、43a 作業用開孔、44 作業用開孔、50a 上ケース、50b 下ケース、51 取り付け穴、60 放熱プレート、60a ネジ穴、61 ネジ穴、62 ネジ、63 ネジ、64 コンパウンド、65 凹み、70 プレート、70a ネジ穴、71 コ字部、72 折曲部、73 貫通穴、74 ネジ、80 取り付け治具、81 両端部、82 貫通穴、83 ネジ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータと、
前記ロータを回転駆動するステータと、
パワーモジュールが実装されたプリント配線基板とを備え、
前記パワーモジュールは、
ワイドバンドギャップ半導体によって形成されたスイッチング素子及びダイオード素子を有するインバータ主回路と、
温度検知素子を有し、前記温度検知素子の検知温度に基づいて前記スイッチング素子を制御する過熱保護回路とを含んで構成され、
前記パワーモジュールの前記プリント配線基板への実装面と反対側に設けた放熱面を、前記ステータの巻線に直接的又は間接的に当接させたことを特徴とするファン駆動用電動機。
【請求項2】
前記パワーモジュールの接続端子と前記プリント配線基板との間に結束紐を通し、その結束紐を前記ステータのヨーク部に巻き付けることで前記パワーモジュールが、前記放熱面を前記巻線に直接的に当接させた状態で前記ステータに取り付け固定されていることを特徴とする請求項1記載のファン駆動用電動機。
【請求項3】
前記ステータのステータ鉄心の軸方向の端面から突出する前記巻線の複数の巻線端部を紐で縛り付けて結束させ、その紐をそのまま前記結束紐として用いたことを特徴とする請求項2記載のファン駆動用電動機。
【請求項4】
前記ステータと前記プリント配線基板との間に、一方の面が前記ステータのステータ鉄心の軸方向の端面から突出した複数の巻線端部に当接し、他方の面が前記パワーモジュールの放熱面に当接する放熱プレートを配置したことを特徴とする請求項1記載のファン駆動用電動機。
【請求項5】
前記複数の巻線端部のうちの何れかと前記パワーモジュールとが前記放熱プレートを介して対向していることを特徴とする請求項4記載のファン駆動用電動機。
【請求項6】
前記放熱プレートの前記一方の表面に、前記複数の巻線端部の先端部分を収容する複数の凹みを設けたことを特徴とする請求項4又は請求項5記載のファン駆動用電動機。
【請求項7】
前記パワーモジュールは、前記パワーモジュールの前記実装面側から前記放熱プレートにパワーモジュール固定用ネジを螺合することで前記放熱プレートにネジ留めされており、前記パワーモジュール固定用ネジが前記放熱プレートを貫通して表面から突出することのないように調整されていることを特徴とする請求項4乃至請求項6の何れか1項に記載のファン駆動用電動機。
【請求項8】
前記放熱プレートは外周部に複数のネジ穴を有し、前記ネジ穴に螺合した放熱プレート固定用ネジを前記ステータ鉄心に設けたネジ穴に螺合することで、前記放熱プレートが前記ステータ鉄心に取り付けられていることを特徴とする請求項4乃至請求項7の何れか1項に記載のファン駆動用電動機。
【請求項9】
前記放熱プレート用ネジの締め込み量により、前記放熱プレートと前記ステータ鉄心との間隔が調整されて両者が略平行状態を保って固定されていることを特徴とする請求項4乃至請求項8の何れか1項に記載のファン駆動用電動機。
【請求項10】
前記プリント配線基板に実装された前記パワーモジュールと前記ステータとを固定するための取り付けプレートを有し、前記取り付けプレートは、熱伝導性を有し、一方の表面が前記ステータのステータ鉄心の軸方向の端面から突出した複数の巻線端部のうちの一つを覆って当接するように前記ステータ鉄心に取り付けられ、前記取り付けプレートの他方の表面に前記放熱面が当接するように前記パワーモジュールが取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のファン駆動用電動機。
【請求項11】
前記パワーモジュールが、前記ステータ鉄心の外周面に設けた平面状の取り付け面に前記放熱面が当接した状態で取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のファン駆動用電動機。
【請求項12】
前記パワーモジュールの樹脂成形部分と前記プリント配線基板との隙間に通した取り付け治具を前記ステータのステータ鉄心に固定することにより、前記パワーモジュールが前記ステータ鉄心に取り付けられていることを特徴とする請求項11記載のファン駆動用電動機。
【請求項13】
前記ワイドバンドギャップ半導体は、SiC、GaN又はダイヤモンドの何れかであることを特徴とする請求項1乃至請求項12の何れか1項に記載のファン駆動用電動機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−249470(P2012−249470A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120692(P2011−120692)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】