説明

プラスチックボトル成形用プリフォーム

【課題】 樹脂重量が21.0g以下の、容量600mlのプラスチックボトル成形用プリフォームを提供する。
【解決手段】 プラスチックボトル成形用プリフォームは、口栓部、サポートリング、胴部及び胴部の端部を閉塞する底部を備える。
樹脂重量は21.0g以下であり、プリフォームの全長を92.5mmより小さくし、胴径を24.0mmより小さくし、サポートリングの下に最小肉薄部からなる長さ5〜10mmのサポートリング下肉薄部を設け、更に胴部の肉厚をサポートリング下肉薄部より厚くし、且つ底部はゲート部のほうに向けて徐々に肉厚を薄くした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチックボトル成形用プリフォームに関し、特に樹脂の使用量の削減と軽量化を図ることができる、容量600ml以下のプラスチックボトル成形用プリフォームに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン等からなるプラスチックボトルが知られている。
この種のプラスチックボトルの成形用プリフォームとして、2000mlボトル成形用プリフォーム(パリソン)が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、500mlのプラスチックボトルのブロー成形用プリフォームとしてサポートリングの下の平行部(サポートリング下肉薄部)の長さが2.68mmであるプリフォームを用い、1次ブロー成形の後、ヒートセットを行い、さらに2次成形を行うことで、重量が26gの軽量で耐熱強度の優れたボトルをブロー成形することが知られている(特許文献2参照)。
しかし、プラスチックボトルの軽量化を行う場合、プリフォームの最大肉厚は薄くならざるを得ない。
プリフォームの最大肉厚が薄くなった場合、ブロー成形時に、プリフォームの最大肉厚部が延伸されやすくなり、ボトル胴部が肉薄になる。
したがって、プリフォームの外形状を変更せずにプリフォームを軽量化する場合、プリフォームを薄くした場合にも延伸されやすいプリフォームのサポートリングの下のサポートリング下肉薄部及び底部の形状が求められる。
このことは、重量を26gからさらに軽量化を図るとき、特に求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−240136号公報
【特許文献2】特開2003−53823号公報、段落0042
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、樹脂重量が21.0g以下の、容量600ml以下のプラスチックボトル成形用プリフォームを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、上記の課題を解決するもので、口栓部、サポートリング、胴部及び胴部の端部を閉塞する底部を備えるプラスチックボトル成形用プリフォームであって、樹脂重量が21.0g以下であり、プリフォームの全長を92.5mmより小さくし、胴径を24.0mmより小さくし、サポートリングの下に最小肉薄部からなる長さ5〜10mmのサポートリング下肉薄部を設け、更に胴部の肉厚をサポートリング下肉薄部より厚くし、且つ底部はゲート部のほうに向けて徐々に肉厚を薄くしたことを特徴とするプラスチックボトル成形用プリフォームを要旨とする。
【0006】
本発明によれば、サポートリング下肉薄部の延伸性が向上し、ボトル胴部の肉厚を厚く成形することができ、ボトルの物性を向上させることができるのみならず、サポートリング下肉薄部の長さを5〜10mmとしたことにより、ボトルの肩部の肉厚もボトル物性に影響を及ぼさない範囲にとどめることができる。
【0007】
本発明において、プリフォームの全長は85.0mmとし、胴径は22.2mmとすることが望ましい。
これにより、ブロー成形時の延伸倍率を大きく取ることができる。
【0008】
本発明において、サポートリング下肉薄部の肉厚を基準とすると、胴部の肉厚は当該サポートリング下肉薄部の肉厚の1.19〜1.9倍の厚さとし、ゲート部肉厚を当該サポートリング下肉薄部の肉厚の0.85〜1.19倍の厚さとすることが望ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明のプラスチックボトル成形用プリフォームは、口栓部、サポートリング、胴部及び胴部の端部を閉塞する底部を備えるプラスチックボトル成形用プリフォームであって、樹脂重量が21.0g以下であり、プリフォームの全長を92.5mmより小さくし、胴径を24.0mmより小さくし、サポートリングの下に最小肉薄部からなる長さ5〜10mmのサポートリング下肉薄部を設け、更に胴部の肉厚をサポートリング下肉薄部より厚くし、且つ底部はゲート部のほうに向けて徐々に肉厚を薄くしたことを特色とするもので、サポートリング下肉薄部の長さを5〜10mmとし、底部をゲート部のほうに向けて徐々に肉厚を薄くしたことにより、サポートリング下肉薄部の延伸性が向上し、ボトル胴部の肉厚を厚く成形することができ、ボトルの物性を向上させることができるのみならず、サポートリング下肉薄部の長さを5〜10mmとしたことにより、ボトルの肩部の肉厚もボトル物性に影響を及ぼさない範囲にとどめることができる。
また、プリフォームの全長を92.5mmより小さくし、胴径を24.0mmより小さくしたことにより、ブロー成形時の延伸倍率を大きく取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明のプラスチックボトル成形用プリフォームの一部断面図示側面図である。
【図2】本発明のプラスチックボトル成形用プリフォームを用いて成形したプラスチックボトルの一例の側面図である。
【図3】従来のプリフォームの一部断面図示側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明のプラスチックボトル成形用プリフォームを示す。
【0012】
図1に示すように、本発明のプラスチックボトル成形用プリフォーム1は、口栓部2、サポートリング3、胴部5及び胴部5の端部を閉塞する底部6を備えるプラスチックボトル成形用プリフォームであって、樹脂重量が20.5gであり、サポートリング3の下に最小肉薄部からなる長さ5〜10mmのサポートリング下肉薄部4を備え、更に胴部の肉厚をサポートリング下肉薄部4より厚くし、且つ底部6はゲート部のほうに向けて徐々に肉厚を薄く形成されている。
【0013】
サポートリング下肉薄部4は、長さ5〜10mmに形成することが望ましく、特に7.5mmが望ましい。
サポートリング下肉薄部4の長さが5mmよりも小さいときは、サポートリング下肉薄部4の十分な延伸性が得られず、プリフォームの最大肉厚部が延伸されやすくなり、肉薄のボトル胴部が形成されてしまう。
一方、サポートリング下肉薄部4の長さが10mmよりも大きいときは、ボトル肩部が薄くなる。
【0014】
底部6の下方のゲート部の肉厚は、通常用いられている容量600ml以下のプラスチックボトル成形用プリフォームの場合、サポートリング下肉薄部4の肉厚の0.85〜1.19倍の1.8〜2.5mmが望ましい。
ゲート部の肉厚が、1.8mmより薄い場合、射出成形時に、樹脂の流れが悪くなり、賦型不良等の不具合が生じる可能性が高い。
また、ゲート部の肉厚が2.5mmより厚い場合、胴部の肉厚との差がより小さくなり、プリフォームのゲート部が延伸されにくくなり、肉薄のボトル胴部が形成されてしまう。
【0015】
胴部5の肉厚は、通常用いられている容量600ml以下のプラスチックボトル成形用プリフォームの場合、サポートリング下肉薄部4の肉厚の1.19〜1.9倍の2.5〜4.0mmが望ましい。
2.5mmより薄いときは、サポートリング下肉薄部4の十分な遠心性が得られず、プリフォームの最大肉薄部が延伸されやすくなり、著しく肉薄のボトル胴部が形成されてしまう。
4.0mmより厚いときは、ブロー成形の予備加熱の際、プリフォームの内面と外面の温度さが生じ易く、プリフォームの内面の温度が低いことからボトル物性及び外観に悪影響を及ぼす。
【0016】
容量600ml以下のプラスチックボトルの口栓部を除いた高さは約190mmであることを考慮して、プリフォームのサポートリング下の長さは、63.0〜95.0mmとすることが望ましい。
【0017】
容量600ml以下のプラスチックボトルの一般的な胴径は約66mmであることを考慮して、抜きテーパ開始位置径は、13.0〜26.0mmとすることが望ましい。
但し、プリフォームを射出成形する際の金型構造上、抜きテーパ開始位置径を14.0mm以上にすることが望ましいことから、抜きテーパ開始位置径は、14.0〜26.0mmとすることが望ましい。
また、プリフォーム搬送時に、プリフォーム同士が重なり動かなくなることを防止するため、抜きテーパ開始径は、プリフォームの口栓部内径に対し、0.4mm以上大きいことが必要となる。
【0018】
抜きテーパの角度は、射出成形金型からのボトルの取り出しの際に必要となり、0.2〜0.5°とすることが望ましい。
【0019】
サポートリング下から抜きテーパ開始位置までの長さは、プラスチックボトルの肩部に相当するように決定することが望ましい。
したがって、サポートリング下から抜きテーパ開始位置までの長さは、12.5〜15.0mmとすることが望ましい。
【0020】
本発明において、プリフォームの全長は85.0mmとし、胴径は22.2mmとすることが望ましい。
これにより、成形するボトルの縦方向寸法が176mmであり、口栓部の縦方向長さが21.01mmであり、ボトルの横幅が61mmである場合、縦方向延伸率:(176−21.01)/(85−21.01)=154.99/63.99=2.42、横方向延伸率:61/22.2=2.75と、ブロー成形時の延伸倍率を大きく取ることができる。
【0021】
図1に示すプリフォームは、全長85mmの、500mlプラスチックボトル成形用のプリフォームの例を示し、図1において、1aは、サポートリング下肉薄部の長さ=7.5mmを示し、1bは、サポートリング下肉薄部の厚さ=2.1mmを示し、1cは、サポートリング下から抜きテーパ開始位置までの長さ=14.4mmを示し、1dは、胴部の厚さ=3.2mmを示す。
1eは、プリフォームの全長=85.0mm、1fは、プリフォームの胴径=22.2mm、1gは、ゲート部の肉厚=2.5mmを示す。
1hはプリフォームの先端からサポートリング下までの長さ=21.01mmを示す。 1iは、サポートリング下の長さ=63.99mmを示す。
【0022】
尚、参考までに、従来のプリフォーム10の形状を図3に示す。
このプリフォーム10は、口栓部12、サポートリング13、胴部15及び胴部15の端部を閉塞する底部16を備える。
図3において、2aは、サポートリング下肉薄部の長さ=3.0mmを示し、本発明のプリフォームにおけるサポートリング下肉薄部の長さ:7.5mmに比べて短くなっている。
2bは、サポートリング下肉薄部の厚さ=2.1mmを示す。
2cは、サポートリング下から抜きテーパ開始位置までの長さ=14.4mmを示し、2dは、胴部の厚さ=3.2mmを示す。2eは、プリフォームの全長=92.5mmを示す。
これは、本発明のプリフォームの全長:85mmに比べて短くなっている。
2fは、プリフォームの胴径=24.0mmを示す。
これは、本発明の胴径:22.2mmに比べて大きい。
2gは、ゲート部の肉厚=2.5mmを示す。
2hはプリフォームの先端からサポートリング下までの長さ=21.01mmを示す。 2iは、サポートリング下の長さ=71.49mmを示す。
【0023】
本発明のプラスチックボトル成形用プリフォーム1において、サポートリング下肉薄部4の長さを5〜10mmとし、底部4をゲート部のほうに向けて徐々に肉厚を薄くしたことにより、サポートリング下肉薄部4の延伸性が向上し、ボトル胴部の肉厚を厚く成形することができ、ボトルの物性を向上させることができるのみならず、サポートリング下肉薄部4の長さを5〜10mmとしたことにより、ボトルの肩部の肉厚もボトル物性に影響を及ぼさない範囲にとどめることができる。
【0024】
本発明のプラスチックボトル成形用プリフォーム1を構成する熱可塑性樹脂として、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、又はこれらの共重合体等の熱可塑性ポリエステル、これらの樹脂或いは他の樹脂とのブレンド物が好適であり、特にポリエチレンテレフタレート等のエチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルを好適に使用することができる。
又、アクリロニトリル樹脂、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体等も使用することができる。
前記した樹脂には、成形品の品質を損なわない範囲で、種々の添加剤、例えば、着色剤、紫外線吸収剤、離型剤、滑剤、核剤、酸化防止剤、帯電防止剤等を配合することができる。
【0025】
プリフォーム1を構成するエチレンテレフタレート系熱可塑性樹脂として、エステル反復部分の大部分、一般に70モル%以上をエチレンテレフタレート単位が占めるものであり、ガラス転移点(Tg)が50〜90℃であり、融点(Tm)が200〜275℃の範囲にあるものが好適である。
又、エチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルとして、ポリエチレンテレフタレートが耐圧性等の点で特に優れているが、エチレンテレフタレート単位以外にイソフタル酸やナフタレンジカルボン酸等の二塩基酸とプロピレングリコール等のジオールからなるエステル単位を少量含む共重合ポリエステルも使用することができる。
【0026】
又、プリフォーム1は、二層以上の熱可塑性ポリエステル層により構成することもできる。
さらにプリフォーム1は、二層以上の熱可塑性ポリエステル層により構成する場合、層間にバリア層や酸素吸収層等の中間層を備えることができる。
酸素吸収層としては、酸化可能有機成分及び遷移金属触媒の組合せ、或いは実質的に酸化しないガスバリア性樹脂等を含む層を使用することができる。
【0027】
次に本発明のプリフォーム1を用いてプラスチックボトルを成形する工程について説明する。
先ず140〜150℃に加熱した金型に本発明のプリフォーム1をセットし、プリフォーム1を延伸ロッドで上方に延伸させながらプリフォーム内にブロー口からエアブローする。
その後、金型にてヒートセットするために数秒間保持し、成形したものの中にエアを吹き込み冷却し、同時にブロー口から排気される。
次いで金型を開き製品を取り出す。
【0028】
次に実施例及び比較例を挙げて本発明につき説明する。
【実施例1】
【0029】
ポリエチレンテレフタレートの射出成形により、図1に示す形状で、下記の寸法を有するプリフォームを製造した。
全長 85mm
胴径 22.2mm
サポートリング下肉薄部の長さ 7.5mm
サポートリング下肉薄部の厚さ 2.1mm
サポートリング下から抜きテーパ
開始位置までの長さ 14.4mm
胴部の厚さ 3.2mm
ゲート部肉厚 2.5mm
プリフォーム重量 20.5g
【0030】
上記のプリフォームを予備加熱し、公知の二軸延伸ブロー成形機により、ブロー成形し、図2に示す形状のプラスチックボトル7に成形した。
得られたプラスチックボトル7は胴部の肉厚0.23mmを有する十分な強度を有するものであった。
【実施例2】
【0031】
ポリエチレンテレフタレートの射出成形により、図1に示す形状で、下記の寸法を有するプリフォームを製造した。
全長 85mm
胴径 22.2mm
サポートリング下肉薄部の長さ 5.0mm
サポートリング下肉薄部の厚さ 2.1mm
サポートリング下から抜きテーパ
開始位置までの長さ 14.4mm
胴部の厚さ 3.20mm
ゲート部肉厚 2.50mm
プリフォーム重量 20.6g
【0032】
上記のプリフォームを予備加熱し、公知の二軸延伸ブロー成形機により、ブロー成形し、図2に示す形状のプラスチックボトル7に成形した。
得られたプラスチックボトル7は、サポートリング下肉薄部の十分な延伸性が得られず、その結果、ボトル胴部となる部分にも延伸負荷がかかり、胴部の肉厚は0.21mmとなり、十分な強度を有するボトルが得られた。
【実施例3】
【0033】
ポリエチレンテレフタレートの射出成形により、図1に示す形状で、下記の寸法を有するプリフォームを製造した。
全長 85mm
胴径 22.2mm
サポートリング下肉薄部の長さ 10.0mm
サポートリング下肉薄部の厚さ 2.1mm
サポートリング下から抜きテーパ
開始位置までの長さ 14.4mm
胴部の厚さ 3.20mm
ゲート部肉厚 2.35mm
プリフォーム重量 20.4g
【0034】
上記のプリフォームを予備加熱し、公知の二軸延伸ブロー成形機により、ブロー成形し、図2に示す形状のプラスチックボトルに成形した。
得られたプラスチックボトルにおいては、胴部の肉厚が0.22mmとなり、十分な強度を有するプラスチックボトルが得られた。
【0035】
[比較例1]
ポリエチレンテレフタレートの射出成形により、図1に示す形状で、下記の寸法を有するプリフォームを製造した。
全長 85mm
胴径 22.2mm
サポートリング下肉薄部の長さ 3.0mm
サポートリング下肉薄部の厚さ 2.1mm
サポートリング下から抜きテーパ
開始位置までの長さ 14.4mm
胴部の厚さ 3.20mm
ゲート部肉厚 2.50mm
プリフォーム重量 20.7g
【0036】
上記のプリフォ予備加熱し、公知の二軸延伸ブロー成形機により、ブロー成形し、図2に示す形状のプラスチックボトル7に成形した。
得られたプラスチックボトル7は、サポートリング下肉薄部の十分な延伸性が得られず、その結果、ボトル胴部となる部分にも延伸負荷がかかり、胴部の肉厚は0.18mmと肉薄になり、十分な強度を有するボトルは得られなかった。
【0037】
[比較例2]
ポリエチレンテレフタレートの射出成形により、図1に示す形状で、下記の寸法を有するプリフォームを製造した。
全長 85mm
胴径 22.2mm
サポートリング下肉薄部の長さ 12.0mm
サポートリング下肉薄部の厚さ 2.1mm
サポートリング下から抜きテーパ
開始位置までの長さ 14.4mm
胴部の厚さ 3.20mm
ゲート部肉厚 2.35mm
プリフォーム重量 20.3g
【0038】
上記のプリフォームを予備加熱し、公知の二軸延伸ブロー成形機により、ブロー成形し、図2に示す形状のプラスチックボトルに成形した。
得られたプラスチックボトルにおいては、肩部の肉厚が0.18mmと肉薄になり、十分な強度を有するプラスチックボトルが得られなかった。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明のプラスチックボトル成形用プリフォームによれば、従来の容量600ml以下のプラスチックボトルよりも軽量化したプラスチックボトルを製造することができる。
【符号の説明】
【0040】
1 本発明のプリフォーム
2 口栓部
3 サポートリング
4 サポートリング下肉薄部
5 胴部
6 底部
1a サポートリング下肉薄部の長さ
1b サポートリング下肉薄部の厚さ
1c サポートリング下から抜きテーパ開始位置までの長さ
1d 胴部の厚さ
1e 本発明のプリフォームの全長
1f 胴径
1g ゲート部肉厚
1h プリフォームの先端からサポートリング下までの長さ
1i サポートリング下の長さ
10 従来のプリフォーム
12 口栓部
13 サポートリング
14 サポートリング下肉薄部
15 胴部
16 底部
2a サポートリング下肉薄部の長さ
2b サポートリング下肉薄部の厚さ
2c サポートリング下から抜きテーパ開始位置までの長さ
2d 胴部の厚さ
2e 従来のプリフォームの全長
2f 従来のプリフォームの胴径
2g ゲート部肉厚
2h プリフォームの先端からサポートリング下までの長さ
2i サポートリング下の長さ
7 プラスチックボトル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
口栓部、サポートリング、胴部及び胴部の端部を閉塞する底部を備えるプラスチックボトル成形用プリフォームにおいて、
樹脂重量が、21.0g以下の、容量600ml以下のプラスチックボトル成形用プリフォームであって、
上記のプリフォームの全長を92.5mmより小さくし、
また、上記のプリフォームの胴径を24.0mmより小さくし、
そして、サポートリングの下に、最小肉薄部からなる長さ5.0〜10.0mmのサポートリング下肉薄部を設け、
更に、胴部の肉厚は、上記のサポートリング下肉薄部の肉厚の1.19〜1.9倍の2.5〜4.0mmの厚さの範囲に形成し、
且つ、底部は、ゲート部のほうに向けて徐々に肉厚を薄くし、そして、上記のサポートリング下肉薄部の肉厚の1.11〜1.19倍の1.8〜2.5mmの厚さの範囲に形成したこと
を特徴とするプラスチックボトル成形用プリフォーム。
【請求項2】
プリフォームの全長は、85.0mmであり、胴径は、22.2mmであることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックボトル成形用プリフォーム。
【請求項3】
サポートリング下肉薄部が、長さ7.5mmあることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラスチックボトル成形用プリフォーム。
【請求項4】
サポートリングの下の最小肉薄部と胴部と底部とが、その肉厚において、サポートリング下肉薄部の肉厚<底部の肉厚<胴部の肉厚の順に構成されていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のプラスチックボトル成形用プリフォーム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−78958(P2013−78958A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−20530(P2013−20530)
【出願日】平成25年2月5日(2013.2.5)
【分割の表示】特願2007−215537(P2007−215537)の分割
【原出願日】平成19年8月22日(2007.8.22)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】