説明

プラスチック混合材およびその製造方法ならびにプラスチック材

【課題】所定の強度を得て、かつ、軽量化を図ることができ、さらに多用な利用価値を有するプラスチック混合材を提供すること。
【解決手段】異種のプラスチックを混合して溶融成形したプラスチック混合材1であって、外面に表出する表層部11を密に形成してあって、内方の芯部12を発泡させて粗に形成してなるプラスチック混合材。異種のプラスチックを混合し溶融して成形するプラスチック混合材の製造方法であって、混合したポリプロピレンおよびポリエチレンをほぼ60%、ポリスチレンをほぼ25%、ポリエチレンテレフタレートをほぼ15%の割合で配合する工程と、配合したプラスチックを150〜250℃で溶融する工程と、溶融した筒状の成形管に充填する工程とを含むプラスチック混合材の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、プラスチック混合材およびその製造方法ならびに当該プラスチック混合材を用いたプラスチック材に関し、特に異種のプラスチックを混合し溶融して成形したプラスチック混合材およびその製造方法ならびにプラスチック材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在の社会生活において、プラスチックは社会基盤のあらゆる方面で多用されており、プラスチック製品は、使用後は廃棄物となる。プラスチックとしては、例えば菓子箱、各種の容器、弁当容器、トレイ、ペットボトル、食器、ほ乳ビン、CDなどある。プラスチックは、そのままでは分解して土にかえらず、その処理が問題となっている。従来より、廃棄物としてのプラスチック(以下廃プラスチックと呼ぶ)を再利用できないか検討されている。この廃プラスチックの利用方法として、一旦溶融したものを社会に役立つものに成形することが行われている。
【0003】
従来のこの種のシステムとしては、混合した廃プラスチック材を手作業により分別し、分別された廃プラスチック材を自動的に分別してプラスチック成形材を得るようにした技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、廃プラスチックを用いて成形材を得る場合において、PE,PP,PS等の溶融温度の低い非塩素系プラスチックと、PVC,PVDC等の塩素含有プラスチックと、溶融温度の高いPETとを適切に分離回収する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。また、押出し機のダイに改良を加え、多機能化することで、廃プラスチック、廃建材を有効利用し、リサイクルコストの低減を図るようにした押出し機成形装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2004−255572号公報(段落0016〜0018、図1)
【特許文献2】特開2004−230774号公報(段落0018〜0025、図1、図2)
【特許文献3】特開2004−223960号公報(段落0007〜0018、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、溶融した廃プラスチックを押出し機で成形管に充填して得られるプラスチック混合材では、所定の強度を得るために芯部まで密に固化していることが要求されている。しかし、所定の強度を得る反面で、芯部まで密に固化しているために重量が増すことになる。そこで、軽量化を図るために芯部を中空に成形することが容易に考え得る。ところが、芯部を中空に成形するには、成形管の構造が複雑化してしまいコストが嵩むという問題がある。さらに、芯部が中空なプラスチック混合材は、単に軽量化を図るだけであって利用価値が乏しいという問題がある。
【0006】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、所定の強度を得て、かつ、軽量化を図ることができ、多用な利用価値を有することができるプラスチック混合材およびその製造方法ならびにプラスチック材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明に係るプラスチック混合材は、異種のプラスチックを混合して溶融成形したプラスチック混合材であって、外面に表出する表層部を密に形成してあって、内方の芯部を発泡させて粗に形成してなることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2の発明に係るプラスチック混合材の製造方法は、異種のプラスチックを混合し溶融して成形するプラスチック混合材の製造方法であって、混合したポリプロピレンおよびポリエチレンをほぼ60%、ポリスチレンをほぼ25%、ポリエチレンテレフタレートをほぼ15%の割合で配合する工程と、配合した前記プラスチックを150〜250℃で溶融する工程と、溶融した前記プラスチックを筒状の成形管に充填する工程とを含むことを特徴とする。
【0009】
また、請求項3の発明に係るプラスチック材は、異種のプラスチックを混合し溶融して成形したプラスチック混合材を用いたプラスチック材であって、外面に表出する表層部を密に形成してあって、内方の芯部を発泡させて粗に形成してなるプラスチック混合材を分割し、前記芯部を外面に表出したことを特徴とする。
【0010】
また、請求項4の発明に係るプラスチック材は、異種のプラスチックを混合し溶融して成形したプラスチック混合材を用いたプラスチック材であって、外面に表出する表層部を密に形成してあって、内方の芯部を発泡させて粗に形成してなる長手状のプラスチック混合材を、長手方向に沿って複数分割し、前記芯部を外面に表出する態様で反転して組み合わせたことを特徴とする。
【0011】
また、請求5の発明に係るプラスチック材は、異種のプラスチックを混合し溶融して成形したプラスチック混合材を用いたプラスチック材であって、外面に表出する表層部を密に形成してあって、内方の芯部を発泡させて粗に形成してなる長手状のプラスチック混合材の前記表層部を切削して前記芯部を表出したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、表層部によって所定の強度を得て、かつ、芯部によって軽量化を図ることができる。また、芯部が表層部を保護する緩衝材として作用するので、軽量化を図るために単に中空としたプラスチック混合材と比較して高い強度を得ることができる。そして、このプラスチック混合材は、気密性を有した表層部と、気体を含む性質を有した芯部とによって防音材や断熱材、または浮体などとして多用な利用価値を有することができる。
【0013】
また、請求項2の発明によれば、混合したポリプロピレンおよびポリエチレンをほぼ60%、ポリスチレンをほぼ25%、ポリエチレンテレフタレートをほぼ15%の割合で配合し、配合したプラスチックを150〜250℃で溶融して筒状の成形管に充填することで、外面に表出する表層部を密に形成して、内方の芯部を発泡させて粗に形成したプラスチック混合材を安価に得ることができる。
【0014】
また、請求項3の発明によれば、外面に表出する表層部を密に形成してあって、内方の芯部を発泡させて粗に形成してなるプラスチック混合材を分割し、芯部を外面に表出したことにより、水分および気体を含む性質を有した芯部を植物の根床などとして利用したプラスチック材を得ることができる。
【0015】
また、請求項4の発明によれば、外面に表出する表層部を密に形成してあって、内方の芯部を発泡させて粗に形成してなる長手状のプラスチック混合材を、長手方向に沿って複数分割し、芯部を外面に表出する態様で反転して組み合わせたことにより、水分および気体を含む性質を有した芯部を長手方向に沿って表出させてあるため、芯部である外面に植物を巻き付ける植物栽培用支柱として利用したプラスチック材を得ることができる。
【0016】
また、請求項5の発明によれば、外面に表出する表層部を密に形成してあって、内方の芯部を発泡させて粗に形成してなる長手状のプラスチック混合材の前記表層部を切削して前記芯部を表出したことにより、水分および気体を含む性質を有した芯部を長手方向に沿って表出させてあるため、芯部である外面に植物を巻き付ける植物栽培用支柱として利用したプラスチック材を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に添付図面を参照して、この発明に係るプラスチック混合材およびその製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0018】
まず、本発明に係るプラスチック混合材について説明する。図1は本発明に係るプラスチック混合材の実施の形態を示す一部裁断斜視図である。
【0019】
図1に示すプラスチック混合材1は、異種の廃プラスチックを混合して溶融成形したプラスチック混合材1であって、外面に表出する表層部11を密に形成してあって、内方の芯部12を発泡させて粗に形成してなる。異種の廃プラスチックとしては、例えばポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)およびポリエチレンテレフタレート(PET)を主体としてある。
【0020】
表層部11は、溶融した廃プラスチックが密に結合することによって気密性を有し、例えば杉や松などの木材と略同等の強度を備えている。芯部12は、上記異種の廃プラスチックを溶融した際に発泡してできた多数の気泡の空間を有することによって水分および気体を含む性質を有し、プラスチック混合材1としての全体重量の軽減が図られている。
【0021】
なお、図1で示すプラスチック混合材1は、長手状に形成してあり、長手方向に直交する断面形状を矩形で示しているが、この矩形の断面形状に限らず、例えば円形や多角形などであってもよい。また、芯部12は、プラスチック混合材1の断面形状にほぼ準じた断面形状となる。
【0022】
したがって、上記プラスチック混合材1によれば、外面に表出する表層部11を密に形成して内方の芯部12を発泡させて粗に形成してあるので、表層部11によって所定の強度を得て、かつ、芯部12によって軽量化を図ることが可能になる。また、上記プラスチック混合材1は、芯部12が表層部11を保護する緩衝材として作用するため、中空形状にしたプラスチック混合材と比較して高い強度を得ることが可能になる。
【0023】
上記プラスチック混合材1は、以下のごとくプラスチック材として利用できる。図2〜図4は本発明に係るプラスチック混合材を用いたプラスチック材の実施の形態を示す斜視図であり、各図において加工手順を示す。なお、以下に説明するプラスチック材は、図1に示した長手状で断面形状が矩形(具体的には正方形または長方形)のプラスチック混合材1を利用している。
【0024】
図2に示すように、図1で示すプラスチック混合材1の長手方向に沿う角部13を切削する。この際、長手状の一端部の角部13を所定長さ残すようにする。次いで、図3に示すように、プラスチック混合材1の矩形の断面形状における4辺に直交する方向で長手方向に沿って切断することによって、プラスチック混合材1を4分割する。次いで、図4に示すように、プラスチック混合材1の各分割体をそれぞれ長手方向に沿う軸線(図示せず)を中心に180度反転させた後、相互の表層部11の外面を向き合わせた形態で各分割体を組み合わせて、外部に表出している表層部11の部位間をかすがい2によって連結固定する。この結果、図4に示すように粗に形成した芯部12が、外面に表出した長手状のプラスチック材が得られることになる。
【0025】
このプラスチック材は、水分および気体を含む性質を有した芯部12を長手方向に沿って表出させてあるため、その芯部12である外面に植物を巻き付ける植物栽培用支柱として利用できる。一般に用いられている植物栽培用支柱は、木製であって腐食して折れやすいが、図4で示す植物栽培用支柱は、プラスチック材であるために腐食や錆などが生じることがなく壊れにくい。また、一般的な植物栽培用支柱は、木製であって巻き付けた植物を保持する釘などを保持できず植物を痛めるが、図4で示す植物栽培用支柱は、プラスチック材であるために巻き付けた植物を保持する釘などを十分に保持する強度を有するので植物を痛めることなく巻き付けることが可能である。また、図4で示す植物栽培用支柱は、長手状の一端部の角部13を所定長さ残してあり、当該一端部を鉢に入れる下端部とすることで、重心を下方にして倒れにくくなる。特に、図4で示す植物栽培用支柱は、粗に形成した芯部12によって軽量化が図られているので、一般的な木製の植物栽培用支柱と比較して重量に大きな差がない。
【0026】
図5は本発明に係るプラスチック混合材を用いたプラスチック材の他の実施の形態を示す斜視図である。図5に示すプラスチック材は、図1に示した長手状で断面形状が矩形(具体的には正方形または長方形)のプラスチック混合材1を利用している。特に、ここで用いるプラスチック混合材1は、発泡させて粗に形成した芯部12の体積を比較的多く得るために、例えば表層部11が20%、芯部12が80%の断面であることが好ましい。
【0027】
そして、図5に示すようにプラスチック混合材1の長手状の一端部の表層部11を残すように当該表層部11を切削して芯部12を表出する。表層部11を残した部分は、芯部12を表出した部分に向かって表層部11の厚みが漸次薄くなるようにテーパー状に切削することが好ましい。このように表層部11をテーパー状に切削することで、表層部11を残した部分と、芯部12を表出した部分との境目での著しい強度の変化を和らげる。この結果、図5に示すように粗に形成した芯部12が、外面に表出した長手状のプラスチック材が得られることになる。
【0028】
図5で示すプラスチック材は、水分および気体を含む性質を有した芯部12を長手方向に沿って表出させてあるため、その芯部12である外面に植物を巻き付ける植物栽培用支柱として利用できる。一般に用いられている植物栽培用支柱は、木製であって腐食して折れやすいが、図5で示す植物栽培用支柱は、プラスチック材であるために腐食や錆などが生じることがなく壊れにくい。また、一般的な植物栽培用支柱は、木製であって巻き付けた植物を保持する釘などを保持できず植物を痛めるが、図5で示す植物栽培用支柱は、プラスチック材であるために巻き付けた植物を保持する釘などを十分に保持する強度を有するので植物を痛めることなく巻き付けることが可能である。また、図5で示す植物栽培用支柱は、一端部に表層部11を残してあり、当該一端部を鉢に入れる下端部とすることで、重心を下方にして倒れにくくなる。さらに、図5で示す植物栽培用支柱は、密に形成した表層部11を切削しているため、図4で示す植物栽培用支柱と比較してさらに軽量化が図られている。さらにまた、図5で示す植物栽培用支柱は、表層部11を切削するだけであるため、図4で示す植物栽培用支柱と比較してさらに加工が容易でありコストを低減できる。
【0029】
なお、図1で示すプラスチック混合材1は、上記植物栽培用支柱を構成するプラスチック材の他、図には明示しないがプラスチック混合材1を適宜分割して芯部12を表出させることで、水分および気体を含む性質を有した芯部12を植物の根床として利用できる。
【0030】
また、図1で示すプラスチック混合材1は、上述した植物栽培用のプラスチック材として利用するだけでなく、図には明示しないが気体を含む性質を有した芯部12と、この気体を通さない気密性を有した表層部11とによって防音材や断熱材として利用できる。さらに、図1で示すプラスチック混合材1は、図には明示しないが気体を通さない表層部11によって気体を含む性質を有した芯部12を被覆した形態で浮体として利用できる。
【0031】
このように、プラスチック混合材1は、多種多様なプラスチック材として利用することが可能である。
【0032】
次に、本発明に係るプラスチック混合材の製造方法について説明する。図6は本発明に係るプラスチック混合材の製造方法を実施するための製造装置を示す原理構成図である。
【0033】
図6に示すようにプラスチック混合材製造装置3は、押出し機として構成してあり、ホッパ部31、混合部32、圧縮部33、溶融部34、成形部35および冷却部36を備えている。
【0034】
ホッパ部31は、廃プラスチックを混合し貯留するためのものであり、すり鉢状の筒体をなしている。ホッパ部31のすり鉢状の内部には、螺旋状に形成した攪拌部材311が設けてある。このホッパ部31は、攪拌部材311が旋回することによって投入された異種の廃プラスチックを攪拌する。なお、ホッパ部31に投入される廃プラスチックは、例えば粒状に再生加工されているものである。
【0035】
混合部32は、水平方向(図6の矢印A−B方向)に延在する管体をなし、その一端部がホッパ部31のすり鉢状の下部に接続してある。混合部32の管体の内部には、当該混合部32の延在方向に沿う回転軸を有する混合スクリュ321が設けてある。この混合部32は、混合スクリュ321が回転することによってホッパ部31から供給された廃プラスチックを混合しつつ管体の他端部(図6の矢印A方向)に向けて移送する。
【0036】
圧縮部33は、垂直方向に延在する管体をなし、その上端部が混合部32の他端部に接続してある。圧縮部33の管体の内部には、当該圧縮部33の延在方向に沿う回転軸を有する圧縮スクリュ331が設けてある。この圧縮部33は、圧縮スクリュ331が回転することによって混合部32から供給された廃プラスチックを圧縮しつつ管体の下端部に向けて移送する。
【0037】
溶融部34は、水平方向(図6の矢印A−B方向)に延在する押出通路を内部に有し、その一端部が圧縮部33の下端部に接続してある。溶融部34の押出通路の内部には、当該押出通路の延在方向に沿う回転軸を有する押出スクリュ341が設けてある。また、溶融部34の押出通路には、廃プラスチックを溶融するためのヒータ(図示せず)が当該押出通路の延在方向に沿って設けてある。ヒータは、押出通路の一端部から他端部(図6の矢印A方向)に向けて漸次温度が高くなるように複数並設してある。また、溶融部34の押出通路の他端部には、シャッタ機構342によって開閉可能に構成した吐出ノズル343が設けてある。この溶融部34は、押出スクリュ341が回転することによって圧縮部33から供給された廃プラスチックをヒータで溶融しつつ押出通路の他端部(図6の矢印A方向)に向けて移送する。さらに、溶融部34は、シャッタ機構342が開放することによって押出スクリュ341で移送した廃プラスチックを吐出ノズル343から吐出する。一方、溶融部34は、シャッタ機構342が閉塞することによって吐出ノズル343からの廃プラスチックの吐出を止める。
【0038】
成形部35は、成形管351と、成形管回転機構352と、成形管移動機構353と、キャップ脱着機構354と、混合材押出機構355とを有している。
【0039】
成形部35の成形管351は、金属材(例えばステンレス)を筒状に形成してなるものであって、本発明に係るプラスチック混合材1を成形する型である。成形管351の形状は、本実施の形態では、図1に示すプラスチック混合材1の断面形状をなすように断面形状が矩形であって、当該矩形の断面形状を長手状に形成してなる。つまり、成形管351の断面形状は、プラスチック混合材1の断面形状に合わせた形状である。また、成形管351の一方の開口部は、キャップ351aによって開閉可能に設けてある。キャップ351aは、成形管351に対して係合する係合爪(図示せず)を有しており、当該係合爪を成形管351に係合することで成形管351の一方の開口部を閉塞する態様で成形管351に取り付けられる。一方、キャップ351aは、係合爪を成形管351から離脱することで成形管351の一方の開口部を開放する態様で成形管351から外れる。
【0040】
成形部35の成形管回転機構352は、上記成形管351を水平方向(図6の矢印A−B方向)に延在する態様で複数配置し、成形管351を回転移動させるものである。この成形管回転機構352は、複数の成形管351を支持する支持体352aを有している。支持体352aは、水平方向(図6の矢印A−B方向)に延在する回転軸352bの2カ所に固定してある。各支持体352aは、回転軸352bを中心にした円の軌跡上に複数(本実施の形態では16個)の成形管351を等間隔で配置してある。この成形管回転機構352は、回転軸352bが回転することによって、当該回転軸352bを中心とした円の軌跡上で各成形管351を回転移動させる。また、各支持体352aは、キャップ351aを設けた一方の開口部側を図6の矢印A方向に向け、他方の開口部側を図6の矢印B方向に向けて成形管351を支持し、各成形管351を水平方向(図6の矢印A−B方向)に移動可能に支持してある。なお、通常、各成形管351は、図6の矢印A方向に移動した位置であって、成形管回転機構352による回転移動に際して他方の開口部側が溶融部34の吐出ノズル343に干渉しない待機位置にある。
【0041】
成形部35の成形管移動機構353は、上記成形管回転機構352に支持してある所定の成形管351を水平方向(図6の矢印A−B方向)に移動させるものである。この成形管移動機構353は、ハンド353aを有している。ハンド353aは、成形管351の一方の開口部に取り付けてあるキャップ351aを掴み持つ動作を行う。キャップ351aは、柱状に形成した周囲に凹溝を有しており、この凹溝にハンド353aが係合する。また、ハンド353aは、水平方向(図6の矢印A−B方向)において、溶融部34の吐出ノズル343に対向した位置に配設してあって、シリンダ353bによって水平方向(図6の矢印A−B方向)に移動可能に設けてある。この成形管移動機構353は、成形管351が上記待機位置であって他方の開口部が吐出ノズル343に対向する充填位置にあるとき、そのキャップ351aをハンド353aによって掴み、シリンダ353bによってハンド353aを図6の矢印B方向に向けて移動する。すると、当該成形管351がキャップ351aとともに同矢印B方向に移動して、その他方の開口部が吐出ノズル343に接続されることになる。このため、成形管351の内部には、吐出ノズル343から吐出された廃プラスチックが充填される。一方、他方の開口部が吐出ノズル343に接続してある成形管351のキャップ351aをハンド353aによって掴み、シリンダ353bによってハンド353aを図6の矢印A方向に向けて移動する。すると、当該成形管351がキャップ351aとともに同矢印A方向に移動して、その他方の開口部が吐出ノズル343から離脱することになる。
【0042】
成形部35のキャップ脱着機構354は、上記成形管回転機構352に支持してある所定の成形管351のキャップ351aを脱着させるものである。このキャップ脱着機構354は、キャッチャ354aを有している。キャッチャ354aは、キャップ351aの係合爪を(図示せず)成形管351に対して離脱あるいは係合させる動作と、当該キャップ351aの凹溝に係合してキャップ351aを成形管351の一方の開口部から外すあるいは取り付ける動作を行う。また、キャッチャ354aは、アーム354bに取り付けてある。アーム354bは、キャッチャ354aを脱着位置と退避位置とに移動するものである。脱着位置とは、成形管351が上記待機位置であって他方の開口部が後述する混合材押出機構355に対向する押出位置にあるときに、そのキャップ351aにキャッチャ354aが係合できる位置である。また、離脱位置とは、脱着位置から水平方向に交わる方向に移動したキャッチャ354aの位置である。さらに、キャッチャ354aは、アーム354bに対してシリンダ354cを介して取り付けられており、当該シリンダ354cによって水平方向(図6の矢印A−B方向)に移動可能に設けてある。このキャップ脱着機構354は、成形管351が押出位置にあるとき、脱着位置にあるキャッチャ354aをシリンダ354cによって図6の矢印B方向に向けて移動する。すると、当該キャッチャ354aがキャップ351aの係合爪を成形管351から離脱させるとともに凹溝に係合する。そして、シリンダ354cによってキャッチャ354aを図6の矢印A方向に向けて移動すると、キャップ351aが成形管351の一方の開口部から外れることになる。さらに、アーム354bによってキャッチャ354aを退避位置に移動すると、当該キャッチャ354aが係合しているキャップ351aが成形管351の一方の開口部の開口方向から退避することになる。一方、逆の動作で、アーム354bによって退避位置でキャップ351aに係合するキャッチャ354aを脱着位置に移動し、シリンダ354cによってキャッチャ354aを図6の矢印B方向に向けて移動する。すると、当該キャッチャ354aがキャップ351aの係合爪を成形管351に係合させるとともに凹溝から外れて、キャップ351aが成形管351の一方の開口部に取り付けられることになる。
【0043】
成形部35の混合材押出機構355は、成形管351からプラスチック混合材1を押し出すものである。この混合材押出機構355は、押出ロッド355aを有している。押出ロッド355aは、水平方向(図6の矢印A−B方向)に延在する棒状体であり、成形管351が上記押出位置にあるときに、その先端が成形管351の他方の開口部に対向するように配置してある。この押出ロッド355aは、シリンダ355bによって水平方向(図6の矢印A−B方向)に移動可能に設けてある。この混合材押出機構355は、成形管351が押出位置にあって、そのキャップ351aが上記キャップ脱着機構354によって外されて退避位置にあるとき、押出ロッド355aをシリンダ355bによって図6の矢印A方向に移動する。すると、押出ロッド355aの先端が成形管351の他方の開口部から当該成形管351の内部に挿入して、一方の開口部から成形管351の内部のプラスチック混合材1を押し出すことになる。
【0044】
冷却部36は、混合材押出機構355によって成形管351から押し出されたプラスチック混合材1を冷却するものである。冷却部36は、水槽361を有し、上記成形部35よりも図6の矢印A方向の位置に配置してある。水槽361には水が溜めてある。また冷却部36は、成形管351から押し出されたプラスチック混合材1を水槽361に案内するガイドレール362が設けてある。この冷却部36は、混合材押出機構355によって成形管351から押し出されたプラスチック混合材1をガイドレール362によって水槽361に案内する。すると、プラスチック混合材1は、水槽361に溜められた水に浸かって冷却されることになる。
【0045】
すなわち、上記プラスチック混合材製造装置3では、以下の工程が実施される。異種の廃プラスチックをホッパ部31に投入する。ホッパ部31に投入された異種の廃プラスチックを当該ホッパ部31によって攪拌して貯留する。ホッパ部31に貯留した廃プラスチックを混合部32によって混合する。混合部32で混合した廃プラスチックを圧縮部33によって圧縮する。圧縮部33で圧縮した廃プラスチックを溶融部34によって溶融する。溶融した廃プラスチックを吐出ノズル343から吐出して成形部35の成形管351に充填する。成形管351に充填した廃プラスチックを固化する。固化した廃プラスチックを成形管351から押し出す。成形管351から押し出された廃プラスチックを冷却部36で冷却する。
【0046】
廃プラスチックを成形部35の成形管351に充填する工程では、以下の工程を含む。成形部35の成形管回転機構352によって回転軸352bを中心にした円の軌跡上で成形管351を回転移動させて所定の成形管351を充填位置に移動する。充填位置にある成形管351を成形管移動機構353によって図6の矢印B方向に移動させて吐出ノズル343に接続する。所定量の廃プラスチックが成形管351に充填された後に吐出ノズル343からの廃プラスチックの吐出を止める。成形管351を成形管移動機構353によって図6の矢印A方向に移動させて吐出ノズル343から離脱する。
【0047】
なお、所定量の廃プラスチックを成形管351に充填する工程では、廃プラスチックの配合および種類のバラツキにより生じる温度変化、圧力変化、成形管351の2点の到達時間変化、到達時間差を検出し、温度変化、圧力変化、成形管351の図6の矢印A方向の2点の到達時間変化、到達時間差を用いて成形管351への廃プラスチックの充填量を予測し、この予測に基づいて成形管351への廃プラスチックの充填を行う。
【0048】
成形管351に充填した廃プラスチックを固化する工程では、成形部35の成形管回転機構352によって回転軸352bを中心にした円の軌跡上で成形管351を回転移動させて順次各成形管351への廃プラスチックの充填を行うことにより廃プラスチックを固化する。固化した廃プラスチックは、体積が若干減少して成形管351の内壁面との間に隙間ができる。
【0049】
固化した廃プラスチックを成形管351から押し出す工程では、以下の工程を含む。成形部35の成形管回転機構352によって回転軸352bを中心にした円の軌跡上で成形管351を回転移動させて所定の成形管351を押出位置に移動する。この際、押出位置に移動した成形管351に充填してある廃プラスチックは、上記廃プラスチックを固化する工程を経て十分に固化している。充填位置にある成形管351のキャップ351aをキャップ脱着機構354によって外す。キャップ351aを外した成形管351の内部から混合材押出機構355によって固化した廃プラスチックを成形管351から押し出す。固化した廃プラスチックが押し出された後の成形管351に対してキャップ脱着機構354によってキャップ351aを取り付ける。
【0050】
ところで、図1に示すプラスチック混合材1を製造する場合には、異種の廃プラスチックをホッパ部31に投入する工程において、図7に示すように、混合したポリプロピレンおよびポリエチレンをほぼ60%、ポリスチレンをほぼ25%、ポリエチレンテレフタレートをほぼ15%、添加剤をほぼ0.3%、顔料をほぼ0.3〜0.5%の割合で配合する。この場合、前記割合で配合した異種の廃プラスチックを予め袋詰めなどして用意しておけば、適した割合で配合した廃プラスチックが得られる。さらに、図1に示すプラスチック混合材1を製造する場合には、廃プラスチックを溶融部34によって溶融する工程において、配合した廃プラスチックを150〜250℃(好ましくは220〜230℃)で溶融する。この結果、図1に示すように外面に表出する表層部11を密に形成して内方の芯部12を発泡させて粗に形成したプラスチック混合材1を得ることが可能になる。
【0051】
また、混合したポリプロピレンおよびポリエチレンをほぼ60%、ポリスチレンをほぼ25%、ポリエチレンテレフタレートをほぼ15%、発泡剤をほぼ0.05%の割合で配合し、配合した廃プラスチックを150〜250℃で溶融する。この結果、図8のプラスチック混合材の断面図に示すように表層部11が70%、芯部12が30%の断面のプラスチック混合材1を用途に合わせて得ることが可能になる。
【0052】
さらに、混合したポリプロピレンおよびポリエチレンをほぼ60%、ポリスチレンをほぼ25%、ポリエチレンテレフタレートをほぼ15%、発泡剤をほぼ0.15%の割合で配合し、配合した廃プラスチックを150〜250℃で溶融する。この結果、図9のプラスチック混合材の断面図に示すように表層部11が50%、芯部12が50%の断面のプラスチック混合材1を用途に合わせて得ることが可能になる。
【0053】
さらに、混合したポリプロピレンおよびポリエチレンをほぼ60%、ポリスチレンをほぼ25%、ポリエチレンテレフタレートをほぼ15%、発泡剤をほぼ0.25%の割合で配合し、配合した廃プラスチックを150〜250℃で溶融する。この結果、図10のプラスチック混合材の断面図に示すように表層部11が20%、芯部12が80%の断面のプラスチック混合材1を用途に合わせて得ることが可能になる。
【0054】
したがって、上述した製造方法によれば、混合したポリプロピレンおよびポリエチレンをほぼ60%、ポリスチレンをほぼ25%、ポリエチレンテレフタレートをほぼ15%の割合で配合し、配合したプラスチックを150〜250℃で溶融して筒状の成形管351に充填することで、外面に表出する表層部11を密に形成して、内方の芯部12を発泡させて粗に形成したプラスチック混合材1を安価に得ることができる。この結果、所定の強度および軽量化を兼ね備え、多用な利用価値を有するプラスチック混合材1を、簡素な筒状の成形管351で安価に得ることが可能になる。
【0055】
(付記1)異種のプラスチックを混合して溶融成形したプラスチック混合材であって、
外面に表出する表層部を密に形成してあって、内方の芯部を発泡させて粗に形成してなることを特徴とするプラスチック混合材。
【0056】
(付記2)異種のプラスチックを混合し溶融して成形するプラスチック混合材の製造方法であって、
混合したポリプロピレンおよびポリエチレンをほぼ60%、ポリスチレンをほぼ25%、ポリエチレンテレフタレートをほぼ15%の割合で配合する工程と、
配合した前記プラスチックを150〜250℃で溶融する工程と、
溶融した前記プラスチックを筒状の成形管に充填する工程と
を含むことを特徴とするプラスチック混合材の製造方法。
【0057】
(付記3)異種のプラスチックを混合し溶融して成形するプラスチック混合材の製造方法であって、
混合したポリプロピレンおよびポリエチレンをほぼ60%、ポリスチレンをほぼ25%、ポリエチレンテレフタレートをほぼ15%、発泡剤をほぼ0.05%の割合で配合する工程と、
配合した前記プラスチックを150〜250℃で溶融する工程と、
溶融した前記プラスチックを筒状の成形管に充填する工程と
を含むことを特徴とするプラスチック混合材の製造方法。
【0058】
(付記4)異種のプラスチックを混合し溶融して成形するプラスチック混合材の製造方法であって、
混合したポリプロピレンおよびポリエチレンをほぼ60%、ポリスチレンをほぼ25%、ポリエチレンテレフタレートをほぼ15%、発泡剤をほぼ0.15%の割合で配合する工程と、
配合した前記プラスチックを150〜250℃で溶融する工程と、
溶融した前記プラスチックを筒状の成形管に充填する工程と
を含むことを特徴とするプラスチック混合材の製造方法。
【0059】
(付記5)異種のプラスチックを混合し溶融して成形するプラスチック混合材の製造方法であって、
混合したポリプロピレンおよびポリエチレンをほぼ60%、ポリスチレンをほぼ25%、ポリエチレンテレフタレートをほぼ15%、発泡剤をほぼ0.25%の割合で配合する工程と、
配合した前記プラスチックを150〜250℃で溶融する工程と、
溶融した前記プラスチックを筒状の成形管に充填する工程と
を含むことを特徴とするプラスチック混合材の製造方法。
【0060】
(付記6)異種のプラスチックを混合し溶融して成形したプラスチック混合材を用いたプラスチック材であって、
外面に表出する表層部を密に形成してあって、内方の芯部を発泡させて粗に形成してなるプラスチック混合材を分割し、前記芯部を外面に表出したことを特徴とするプラスチック材。
【0061】
(付記7)異種のプラスチックを混合し溶融して成形したプラスチック混合材を用いたプラスチック材であって、
外面に表出する表層部を密に形成してあって、内方の芯部を発泡させて粗に形成してなる長手状のプラスチック混合材を、長手方向に沿って複数分割し、前記芯部を外面に表出する態様で反転して組み合わせたことを特徴とするプラスチック材。
【0062】
(付記8)異種のプラスチックを混合し溶融して成形したプラスチック混合材を用いたプラスチック材であって、
外面に表出する表層部を密に形成してあって、内方の芯部を発泡させて粗に形成してなる長手状のプラスチック混合材の前記表層部を切削して前記芯部を表出したことを特徴とするプラスチック材。
【0063】
(付記9)長手状のプラスチック混合材の一端部における前記表層部を残して切削して前記芯部を表出したことを特徴とする付記8に記載のプラスチック材。
【産業上の利用可能性】
【0064】
以上のように、本発明に係るプラスチック混合材およびその製造方法ならびにプラスチック材は、異種のプラスチックを混合し溶融して成形する場合に有用であり、特に、所定の強度を得て、かつ、軽量化を図り、さらに多用な利用価値を有することに適している。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明に係るプラスチック混合材の実施の形態を示す一部裁断斜視図である。
【図2】本発明に係るプラスチック混合材を用いたプラスチック材の実施の形態を示す斜視図である。
【図3】本発明に係るプラスチック混合材を用いたプラスチック材の実施の形態を示す斜視図である。
【図4】本発明に係るプラスチック混合材を用いたプラスチック材の実施の形態を示す斜視図である。
【図5】本発明に係るプラスチック混合材を用いたプラスチック材の他の実施の形態を示す斜視図である。
【図6】本発明に係るプラスチック混合材の製造方法を実施するための製造装置を示す原理構成図である。
【図7】本発明に係るプラスチック混合材の製造方法におけるプラスチックなどの配合割合を示す図表である。
【図8】本発明に係るプラスチック混合材の断面図である。
【図9】本発明に係るプラスチック混合材の断面図である。
【図10】本発明に係るプラスチック混合材の断面図である。
【符号の説明】
【0066】
1 プラスチック混合材
11 表層部
12 芯部
13 角部
2 かすがい
3 プラスチック混合材製造装置
31 ホッパ部
311 攪拌部材
32 混合部
321 混合スクリュ
33 圧縮部
331 圧縮スクリュ
34 溶融部
341 押出スクリュ
342 シャッタ機構
343 吐出ノズル
35 成形部
351 成形管
351a キャップ
352 成形管回転機構
352a 支持体
352b 回転軸
353 成形管移動機構
353a ハンド
353b シリンダ
354 キャップ脱着機構
354a キャッチャ
354b アーム
354c シリンダ
355 混合材押出機構
355a 押出ロッド
355b シリンダ
36 冷却部
361 水槽
362 ガイドレール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異種のプラスチックを混合して溶融成形したプラスチック混合材であって、
外面に表出する表層部を密に形成してあって、内方の芯部を発泡させて粗に形成してなることを特徴とするプラスチック混合材。
【請求項2】
異種のプラスチックを混合し溶融して成形するプラスチック混合材の製造方法であって、
混合したポリプロピレンおよびポリエチレンをほぼ60%、ポリスチレンをほぼ25%、ポリエチレンテレフタレートをほぼ15%の割合で配合する工程と、
配合した前記プラスチックを150〜250℃で溶融する工程と、
溶融した前記プラスチックを筒状の成形管に充填する工程と
を含むことを特徴とするプラスチック混合材の製造方法。
【請求項3】
異種のプラスチックを混合し溶融して成形したプラスチック混合材を用いたプラスチック材であって、
外面に表出する表層部を密に形成してあって、内方の芯部を発泡させて粗に形成してなるプラスチック混合材を分割し、前記芯部を外面に表出したことを特徴とするプラスチック材。
【請求項4】
異種のプラスチックを混合し溶融して成形したプラスチック混合材を用いたプラスチック材であって、
外面に表出する表層部を密に形成してあって、内方の芯部を発泡させて粗に形成してなる長手状のプラスチック混合材を、長手方向に沿って複数分割し、前記芯部を外面に表出する態様で反転して組み合わせたことを特徴とするプラスチック材。
【請求項5】
異種のプラスチックを混合し溶融して成形したプラスチック混合材を用いたプラスチック材であって、
外面に表出する表層部を密に形成してあって、内方の芯部を発泡させて粗に形成してなる長手状のプラスチック混合材の前記表層部を切削して前記芯部を表出したことを特徴とするプラスチック材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−289609(P2006−289609A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−92342(P2005−92342)
【出願日】平成17年3月28日(2005.3.28)
【出願人】(000237570)富士通オートメーション株式会社 (10)
【Fターム(参考)】