プラスチック製品の成形プロセス
【解決手段】加熱および冷却が可能であり互いにクランプすることができるヒンジ接続された一組の雌型(12、14)を有する装置(10)を使用する、プラスチック製品の形成プロセスが説明される。プロセスは、開位置にあるときに各型(12、14)に粒子状プラスチック材料を配置し、型(12、14)を加熱して、各型(12、14)の内側を覆うプラスチック被膜(58、60)を形成することを含む。続いて、一方の型の中に膨張フィラー材料(62)が配置され、二つの型がクランプで閉じられて完全に閉じた型穴を形成する。二つの型内のプラスチック被膜が互いに接合して、フィラー材料(62)を完全に包囲した連続プラスチックシェル(66)を形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サンドイッチ構造、特に再生廃棄物で作成されてもよい発泡コアを包囲する連続プラスチック皮膜を有するサンドイッチ構造を持つプラスチック製品の形成プロセスに関する。このプロセスは、大面積の板状部材の製造に特に適している。
【背景技術】
【0002】
射出成形やブロー成形などの、プラスチック製品を成形する多数の異なる装置およびプロセスが広く知られている。より最近の例として、WO 2002/062550に記載されているような粉末インプレッション成形がある。このプロセスでは、典型的に炉内の対流によって加熱された型と接触するように粒子状のプラスチック材料が配置される。型の上にプラスチック被膜が形成される。各金型の上に形成されたプラスチック被膜の間にフィラー材料を配置した状態で二つの相補的な金型が互いに組み合わされてサンドイッチ構造を形成し、その結果、フィラー材料の各面上に別個のプラスチック被膜が作られる。しかしながら、実用上、このプロセスを効率的に操作する装置は開発されていない。既存の試みは、金型を加熱する炉、金型を移動させるクレーンおよびコンベヤなどの設備を準備するのに非常に高い資本コストがかかる。さらに、炉および対流加熱を使用するため、エネルギー消費が非常に大きくなり、金型の加熱が不均一になり、したがって製品の表面仕上げが平坦でなくなる。また、分離した金型のハンドリングがやりにくく、成形された製品に不出来な継ぎ目が形成されてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来技術のこのような問題および制限に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、それぞれが型穴を画成する一組の型を備える装置であって、型穴が開いた開位置と、型が組み合わされて完全に閉じた型穴を画成する閉位置との間で型が移動可能である装置と、型を加熱および冷却する手段と、を使用してプラスチック製品を成形するプロセスを提供する。この方法は、開位置に型を配置するステップと、所与のプラスチック材料の融点を越える温度まで型を伝熱によって加熱するステップと、型内に粒子状のプラスチック材料を配置し、プラスチックが各型の内側を覆う被膜を形成するステップと、一方の型に形成されたプラスチック被膜に膨張フィラー材料を配置するステップと、型を閉じて完全に閉じた型穴を作り、型内のプラスチック被膜が互いに接合して、フィラー材料を完全に包囲する連続プラスチックシェルを形成するステップと、型を冷却して型を開き、成形製品を取り出すステップと、を含む。
【0005】
一方の型にプラスチック被膜を形成するステップは、型穴内にフォーマを配置してフォーマと型穴の側壁との間に空隙を残し、空隙内にプラスチック材料を配置して型穴の側壁の内側を覆うプラスチック被膜を形成し、フォーマを取り出して型穴の基部上にさらにプラスチック材料を配置して、型の基部の内側を覆いかつ側壁の内側を覆うプラスチック被膜と一体的なプラスチック被膜を形成することを含む。
【0006】
プロセスは、フォーマを取り出す前に、型を反転させて余分なプラスチック材料を取り除くステップをさらに含んでもよい。
【0007】
伝熱により加熱するステップは、型内に形成された流路を通して加熱された流体を送ることを好ましくは含む。
【0008】
同様に、冷却するステップは、型内に形成された流路を通して冷却流体を送ることを好ましくは含む。
【0009】
型を閉じるステップは、型をともにクランプすることを好ましくは含む。
【0010】
一実施例では、加熱するステップが型の温度を220°Cに上昇させることを含み、冷却するステップが型の温度を80°Cに低下させることを含む。
【0011】
好ましくは、開位置と閉位置の間で型が枢動できるようにする少なくとも一つのヒンジによって型が互いに接続される。
【0012】
本方法は、各型の周囲に断熱ジャケットを設けることをさらに含むことが好ましい。
【0013】
一実施例では、クランプするステップが、一方の型に枢動可能に接続され、他方の型に固定されたボス内で位置決め可能である少なくとも一つのボルトを設けることをさらに含む。
【0014】
好ましくは、本方法は、型の座屈に抵抗し型の支持部として機能する強化構造を設けることをさらに含む。
【0015】
本発明は、フィラー材料を完全に包囲する連続プラスチック皮膜を備え、上述したプロセスによって製造される成形プラスチック製品を提供する。
【0016】
好ましくは、プラスチック製品は、各辺の長さが1000mm以上であり厚さが8mm以上である板状部材である。
【0017】
以下、添付の図面を参照して、例示のみを目的として本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る方法で用いるプラスチック成形機が開位置にあるときの斜視図である。
【図2】図1の成形機が閉位置にあるときの斜視図である。
【図3】図1および図2の成形機が閉位置にあるときの平面図である。
【図4】図3のA−A線に沿った断面図である。
【図5】図4にBで示した領域の詳細図である。
【図6】図6a−6fは、本発明に係る成形プロセスを示す、金型の一部の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1および図2に示すように、本発明の一実施形態に係る方法での使用に適した装置10は、上部金型片(mould halve)12および下部金型片14を備える。金型片12、14はヒンジ16によって連結され、図1に示す開位置と図2に示す閉位置との間で金型片が移動可能にされている。
【0020】
各金型片12、14は、プラスチック製品を形成するための型穴22、24を画成する型18、20を含む。この例では、型穴22、24は、角が丸められた各辺300mmの正方形である。上部型穴22は深さ5mmで浅い一方、下部型穴24はそれより深く深さ25mmである。したがって、閉位置では、型18、20が組み合わされて通気孔のない深さ30mmの完全に閉じた型穴を画成する。しかしながら、このような寸法は限定を目的とするものではない。
【0021】
実際、本発明は、各辺が1000mm以上であり厚さが8mm以上である、大面積の板状部材の製造に特に適している。
【0022】
図5に最も良く現れているように、各型18、20は、相互接続流路26、28のネットワークを持つように形成される。使用時、これらの流路26、28を外部の流体源(図示せず)と接続可能であり、流体を選択的に加熱または冷却して流路26、28を通して循環させ、伝熱によって型18、20を加熱または冷却することができる。
【0023】
好ましくは、各型18、20は、典型的にオイルである流体を循環可能である連続閉回路を有した一つの入口および一つの出口(図示せず)を持つように形成される。それでもなお、それぞれが専用の入口および出口を有する複数の流路を備える構成とすることも可能である。外部流体源は、必要に応じて流体温度を監視および調整し、また流体を循環させるためのポンプを提供する。加熱または冷却されたオイルを供給するためのこの種の装置は周知であり、したがって本明細書ではこれ以上詳細に説明しない。
【0024】
各型18、20は、断熱ジャケット30、32内に収納される。型18、20は、アルミニウムまたは鋼鉄などの熱伝導性材料で形成される。断熱ジャケット30、32は、典型的に、断熱材料を包囲する鋼鉄のケーシングである。
【0025】
断熱ジャケット30、32にはリブ強化構造34と相互接続はり36が設けられ、使用時に金型片12、14が座屈することを防いでいる。リブ34は金型片12、14の支持脚としても機能し、ヒンジ16および後述のクランプ手段38を取り付けるための位置を提供している。
【0026】
クランプ手段38は、上部金型片12および下部金型片14上にヒンジ16の位置とは反対側に設けられており、閉位置にあるとき金型片12、14をともに固定する。この実施形態では、クランプ手段38は、一組のボルト40と、対応する一組の環42とを含む。各ボルト40の一端は、下部金型片14上の強化リブ34の突起部44にピボット44によって接続される。各環42は、上部金型片12上の強化リブ34の突起部48に固定され、軸方向に延びるスロット50を有している。図2および図4に示すように、閉位置にあるときボルト40は最初下方にぶら下がっているが、時計回りに枢動可能であり、スロット50を通過して環42内に入り締結されることができる。これによって、上部金型片12および下部金型片14を一緒にクランプする。
【0027】
装置10を使用した本発明に係るプラスチック製品の成形プロセスを、図6a−fを参照して以下に説明する。図6a−fは、型穴22、24を画成する型18、20の一部を示しているが、他の部分は明瞭さのために省略している。
【0028】
最初に、上部金型片および下部金型片は図1に示した開位置にある。流路26、28を通した加熱オイルの循環によって、製品の被膜を形成するために使用されるプラスチック材料の融点よりも高い温度に、型18、20が加熱される。例えば、約190°Cの融点を有するポリエチレン(PE)のプラスチック被膜の場合、型18、20が最大220°Cまで加熱される。
【0029】
図6aに示すように、例えば木材で作られるフォーマ52が下部型穴24内に配置される。フォーマ52は型穴24よりもわずかに小さく、略中心に配置される。したがって、フォーマ52と型穴24の側壁との間に空隙54が残る。粉末状または粒状のプラスチック材料がこの空隙に流し込まれる。加熱された型24と接触するとプラスチック材料が融解し、型穴24の側壁の周りにプラスチック壁56を形成する。
【0030】
一部の応用形態では、特に型穴が上述した例、例えば50mm以上の深さである場合、装置10の全体を回転アームに取り付けることが望ましい場合がある。これによって、型18、20を反転させて、余分なプラスチック材料が流れ落ちるようにすることができる。このような回転アームは他の種類のプラスチック成形プロセスで知られており、したがってこれ以上は説明しない。回転アームを使用する場合、余分なプラスチック材料を除いた後に型18、20を開始位置まで戻し、その後、プロセスを継続してフォーマ52を取り去る。
【0031】
フォーマ52は、プラスチック材料がくっつきにくい木材などの低熱伝導率の材料で形成されることが好ましく、こうするとフォーマ52を容易に取り除くことができる。より多くの粉末状または粒状のプラスチック材料が開いた型穴24に注ぎ込まれ、型穴の基部をカバーする。再びプラスチック材料が加熱された型20との接触で融解し、プラスチック側壁56と接合し、図6cに示すように、型穴24の内側を覆う連続プラスチック被膜58を形成する。
【0032】
上部型18の場合、型穴22が遙かに浅いので、プラスチック材料の側壁を形成するのにフォーマは必要ない。その代わり、図6dに示すように、同一の粉末状または粒状のプラスチック材料を型穴22に注ぎ込み、型穴の内側を覆うプラスチック被膜60を形成する過程が一段階で行われる。
【0033】
続いて、下部型穴24に形成されたプラスチック被膜58の穴の中に、発泡フィラー(foamable filler)材料62が配置される。これは、PEフォームなどの任意の種類の加熱により活性化される発泡製品であってよいが、発泡剤が混合された処理済みの廃棄材料であることが好ましい。事実上、通常は埋立地に向かうであろう、プラスチック、木材および金属を含むあらゆる種類の廃棄物を使用することができる。
【0034】
所望であれば、図6eに示すように、他の材料64の一つまたは複数の層とフィラー材料62を積層して、最終製品に特別な特性を与えることができる。例えば、ケブラー(登録商標)の層を追加して衝撃強度を得たり、炭素繊維の層を追加して剛性を高めたりすることができる。
【0035】
電子部品または流体を受け入れるためのパイプをプラスチック被膜58の中に配置することも可能であり、この結果、他のフィラー材料62によって囲まれた状態でパイプが最終製品内に一体化される。最終製品内のこの種のパイプにアクセスするために、糸(スレッド)などのモールドイン・インサートまたは位置決めピンを型の中に配置してもよいし、代替的に事後的に穴を開けてもよい。成形後インサートも使用可能であり、この場合、穴を開けるときに摩擦のためにインサートスレッドがプラスチック皮膜内に融解する。このようにして、最終製品の構造的完全性またはプラスチック被膜によるフィラー材料の完全な包囲を犠牲にすることなく、最終製品内でこの種のパイプにアクセスすることができる。
【0036】
所望のフィラー材料62、64が追加されると、上部型18がヒンジ16の周りに下部型20の上面の閉位置まで回転され、クランプ手段38が操作されて金型片同士が固定される。上部型穴22に形成されたプラスチック被膜60が、下部型穴24に形成されたプラスチック被膜58と継ぎ目なしに接合され、フィラー材料62、64を内部に完全に包囲する連続プラスチックシェル66が作成される。
【0037】
型18、20が閉じてクランプされるので、外側のプラスチック被膜58、60に圧力がかかる一方で、膨張するフィラー材料62が同時に圧力をその内側に及ぼす。これにより、フィラー材料62の周囲をプラスチック被膜58、60が完全に封止して、連続したプラスチックシェル66が確実に形成される。
【0038】
フィラー材料内の発泡剤が型18、20の余熱によって活性化され、膨張してプラスチックシェルを完全に充満する。型穴には穴が開いてないので、膨張するフィラー材料によって生み出される圧力および力は非常に高く、それゆえに負荷を分散して金型片12、14の座屈を防止する強化材料34、36が必要になる。
【0039】
金型片12、14は、これらがさらされる大きな温度範囲、例えば周囲温度20°Cから最大300°Cまでの温度範囲によって生み出される熱的力に耐える非常に頑丈な構造をしていなければならない。強化構造34、36は、熱的力により生じる金型片12、14のあらゆる歪みまたは変形に抵抗する役割をする。フィラー材料が膨張する間に過度の圧力が生じた場合に装置を損傷無く開くことを可能にする特殊な閉鎖機構(図示せず)が装置に設けられることが好ましい。
【0040】
閉位置にされると、流路26、28を通した加熱オイルの循環が停止され、代わりに冷却オイルが循環されて型18、20の冷却プロセスが開始される。温度が特定のしきい値、典型的に約170°Cを下回ると発泡性フィラー材料が止まり始め、さらなる膨張が停止する。型18、20は、型18、20を開くことができるポイントである典型的に80°Cまでさらに冷却され、最終プラスチック製品が取り出される。
【0041】
成形製品にはさらなる仕上げが不要である。型穴22、24の壁が滑らかであり、流路26、28を循環するオイルからの伝熱のために型18、20が均等に加熱されるので、滑らかで平らな表面仕上げが製品に付与される。金型片12、14を堅くクランプし、また型穴内に通気孔が存在しないため、上部および下部プラスチック皮膜の間で、後に取り除かなくてはならないばり(flash)の出ない継ぎ目なしの接合が保証される。
【0042】
このようにして、全てのプロセスを完了し、最終製品を約20分で製造することができる。
【0043】
上述した大きさの型についてはプロセスを手作業で実行することができるが、油圧システム、クレーンまたはロボット等を使用して実行される様々な操作を用いて機械化することも同等に適している。
【0044】
流路26、28を通して循環する加熱オイルからの直接伝熱によって型18、20が加熱され、断熱ジャケット30、32が熱損失を抑制するので、本装置および製造プロセスは非常にエネルギー効率が高い。オイルを循環し加熱および冷却するためのデバイスは、比較的低い資本コストで容易に入手可能である。完成品の製造に必要なものは、装置そのものと、流体供給および加熱デバイスの形態の周辺機器が一つだけである。両方とも、型を加熱するオーブン、コンベヤ、型を移動するハンドリング装置などを必要とする既知のプロセスと比較して、比較的低コストの物品である。両方の物品とも比較的動かしやすい。このように、本装置およびプロセスは安価で小規模の製造に役立つものであり、例えば小規模の企業、または財源および電力供給の両方の観点でリソースが限られている第三世界での使用に役立つ。それでもなお、各装置は事実上完全な製造モジュールであるので、本装置およびプロセスは大規模の製造ユニットへの拡大にも等しく適している。エネルギー要件が低いことに加えて、本プロセスは、本来であれば埋立地に向かうであろう廃棄材料から有用な製品を製造するという、環境上の追加利点もある。
【0045】
特許請求の範囲で述べる本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正および変形をなし得ることが認められよう。例えば、型の正確な形状および大きさ、クランプ手段、流路および強化構造の構成は、同一の機能を発揮するものであっても、所与の正確な例と全く異なることもあり得る。
【技術分野】
【0001】
本発明は、サンドイッチ構造、特に再生廃棄物で作成されてもよい発泡コアを包囲する連続プラスチック皮膜を有するサンドイッチ構造を持つプラスチック製品の形成プロセスに関する。このプロセスは、大面積の板状部材の製造に特に適している。
【背景技術】
【0002】
射出成形やブロー成形などの、プラスチック製品を成形する多数の異なる装置およびプロセスが広く知られている。より最近の例として、WO 2002/062550に記載されているような粉末インプレッション成形がある。このプロセスでは、典型的に炉内の対流によって加熱された型と接触するように粒子状のプラスチック材料が配置される。型の上にプラスチック被膜が形成される。各金型の上に形成されたプラスチック被膜の間にフィラー材料を配置した状態で二つの相補的な金型が互いに組み合わされてサンドイッチ構造を形成し、その結果、フィラー材料の各面上に別個のプラスチック被膜が作られる。しかしながら、実用上、このプロセスを効率的に操作する装置は開発されていない。既存の試みは、金型を加熱する炉、金型を移動させるクレーンおよびコンベヤなどの設備を準備するのに非常に高い資本コストがかかる。さらに、炉および対流加熱を使用するため、エネルギー消費が非常に大きくなり、金型の加熱が不均一になり、したがって製品の表面仕上げが平坦でなくなる。また、分離した金型のハンドリングがやりにくく、成形された製品に不出来な継ぎ目が形成されてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来技術のこのような問題および制限に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、それぞれが型穴を画成する一組の型を備える装置であって、型穴が開いた開位置と、型が組み合わされて完全に閉じた型穴を画成する閉位置との間で型が移動可能である装置と、型を加熱および冷却する手段と、を使用してプラスチック製品を成形するプロセスを提供する。この方法は、開位置に型を配置するステップと、所与のプラスチック材料の融点を越える温度まで型を伝熱によって加熱するステップと、型内に粒子状のプラスチック材料を配置し、プラスチックが各型の内側を覆う被膜を形成するステップと、一方の型に形成されたプラスチック被膜に膨張フィラー材料を配置するステップと、型を閉じて完全に閉じた型穴を作り、型内のプラスチック被膜が互いに接合して、フィラー材料を完全に包囲する連続プラスチックシェルを形成するステップと、型を冷却して型を開き、成形製品を取り出すステップと、を含む。
【0005】
一方の型にプラスチック被膜を形成するステップは、型穴内にフォーマを配置してフォーマと型穴の側壁との間に空隙を残し、空隙内にプラスチック材料を配置して型穴の側壁の内側を覆うプラスチック被膜を形成し、フォーマを取り出して型穴の基部上にさらにプラスチック材料を配置して、型の基部の内側を覆いかつ側壁の内側を覆うプラスチック被膜と一体的なプラスチック被膜を形成することを含む。
【0006】
プロセスは、フォーマを取り出す前に、型を反転させて余分なプラスチック材料を取り除くステップをさらに含んでもよい。
【0007】
伝熱により加熱するステップは、型内に形成された流路を通して加熱された流体を送ることを好ましくは含む。
【0008】
同様に、冷却するステップは、型内に形成された流路を通して冷却流体を送ることを好ましくは含む。
【0009】
型を閉じるステップは、型をともにクランプすることを好ましくは含む。
【0010】
一実施例では、加熱するステップが型の温度を220°Cに上昇させることを含み、冷却するステップが型の温度を80°Cに低下させることを含む。
【0011】
好ましくは、開位置と閉位置の間で型が枢動できるようにする少なくとも一つのヒンジによって型が互いに接続される。
【0012】
本方法は、各型の周囲に断熱ジャケットを設けることをさらに含むことが好ましい。
【0013】
一実施例では、クランプするステップが、一方の型に枢動可能に接続され、他方の型に固定されたボス内で位置決め可能である少なくとも一つのボルトを設けることをさらに含む。
【0014】
好ましくは、本方法は、型の座屈に抵抗し型の支持部として機能する強化構造を設けることをさらに含む。
【0015】
本発明は、フィラー材料を完全に包囲する連続プラスチック皮膜を備え、上述したプロセスによって製造される成形プラスチック製品を提供する。
【0016】
好ましくは、プラスチック製品は、各辺の長さが1000mm以上であり厚さが8mm以上である板状部材である。
【0017】
以下、添付の図面を参照して、例示のみを目的として本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る方法で用いるプラスチック成形機が開位置にあるときの斜視図である。
【図2】図1の成形機が閉位置にあるときの斜視図である。
【図3】図1および図2の成形機が閉位置にあるときの平面図である。
【図4】図3のA−A線に沿った断面図である。
【図5】図4にBで示した領域の詳細図である。
【図6】図6a−6fは、本発明に係る成形プロセスを示す、金型の一部の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1および図2に示すように、本発明の一実施形態に係る方法での使用に適した装置10は、上部金型片(mould halve)12および下部金型片14を備える。金型片12、14はヒンジ16によって連結され、図1に示す開位置と図2に示す閉位置との間で金型片が移動可能にされている。
【0020】
各金型片12、14は、プラスチック製品を形成するための型穴22、24を画成する型18、20を含む。この例では、型穴22、24は、角が丸められた各辺300mmの正方形である。上部型穴22は深さ5mmで浅い一方、下部型穴24はそれより深く深さ25mmである。したがって、閉位置では、型18、20が組み合わされて通気孔のない深さ30mmの完全に閉じた型穴を画成する。しかしながら、このような寸法は限定を目的とするものではない。
【0021】
実際、本発明は、各辺が1000mm以上であり厚さが8mm以上である、大面積の板状部材の製造に特に適している。
【0022】
図5に最も良く現れているように、各型18、20は、相互接続流路26、28のネットワークを持つように形成される。使用時、これらの流路26、28を外部の流体源(図示せず)と接続可能であり、流体を選択的に加熱または冷却して流路26、28を通して循環させ、伝熱によって型18、20を加熱または冷却することができる。
【0023】
好ましくは、各型18、20は、典型的にオイルである流体を循環可能である連続閉回路を有した一つの入口および一つの出口(図示せず)を持つように形成される。それでもなお、それぞれが専用の入口および出口を有する複数の流路を備える構成とすることも可能である。外部流体源は、必要に応じて流体温度を監視および調整し、また流体を循環させるためのポンプを提供する。加熱または冷却されたオイルを供給するためのこの種の装置は周知であり、したがって本明細書ではこれ以上詳細に説明しない。
【0024】
各型18、20は、断熱ジャケット30、32内に収納される。型18、20は、アルミニウムまたは鋼鉄などの熱伝導性材料で形成される。断熱ジャケット30、32は、典型的に、断熱材料を包囲する鋼鉄のケーシングである。
【0025】
断熱ジャケット30、32にはリブ強化構造34と相互接続はり36が設けられ、使用時に金型片12、14が座屈することを防いでいる。リブ34は金型片12、14の支持脚としても機能し、ヒンジ16および後述のクランプ手段38を取り付けるための位置を提供している。
【0026】
クランプ手段38は、上部金型片12および下部金型片14上にヒンジ16の位置とは反対側に設けられており、閉位置にあるとき金型片12、14をともに固定する。この実施形態では、クランプ手段38は、一組のボルト40と、対応する一組の環42とを含む。各ボルト40の一端は、下部金型片14上の強化リブ34の突起部44にピボット44によって接続される。各環42は、上部金型片12上の強化リブ34の突起部48に固定され、軸方向に延びるスロット50を有している。図2および図4に示すように、閉位置にあるときボルト40は最初下方にぶら下がっているが、時計回りに枢動可能であり、スロット50を通過して環42内に入り締結されることができる。これによって、上部金型片12および下部金型片14を一緒にクランプする。
【0027】
装置10を使用した本発明に係るプラスチック製品の成形プロセスを、図6a−fを参照して以下に説明する。図6a−fは、型穴22、24を画成する型18、20の一部を示しているが、他の部分は明瞭さのために省略している。
【0028】
最初に、上部金型片および下部金型片は図1に示した開位置にある。流路26、28を通した加熱オイルの循環によって、製品の被膜を形成するために使用されるプラスチック材料の融点よりも高い温度に、型18、20が加熱される。例えば、約190°Cの融点を有するポリエチレン(PE)のプラスチック被膜の場合、型18、20が最大220°Cまで加熱される。
【0029】
図6aに示すように、例えば木材で作られるフォーマ52が下部型穴24内に配置される。フォーマ52は型穴24よりもわずかに小さく、略中心に配置される。したがって、フォーマ52と型穴24の側壁との間に空隙54が残る。粉末状または粒状のプラスチック材料がこの空隙に流し込まれる。加熱された型24と接触するとプラスチック材料が融解し、型穴24の側壁の周りにプラスチック壁56を形成する。
【0030】
一部の応用形態では、特に型穴が上述した例、例えば50mm以上の深さである場合、装置10の全体を回転アームに取り付けることが望ましい場合がある。これによって、型18、20を反転させて、余分なプラスチック材料が流れ落ちるようにすることができる。このような回転アームは他の種類のプラスチック成形プロセスで知られており、したがってこれ以上は説明しない。回転アームを使用する場合、余分なプラスチック材料を除いた後に型18、20を開始位置まで戻し、その後、プロセスを継続してフォーマ52を取り去る。
【0031】
フォーマ52は、プラスチック材料がくっつきにくい木材などの低熱伝導率の材料で形成されることが好ましく、こうするとフォーマ52を容易に取り除くことができる。より多くの粉末状または粒状のプラスチック材料が開いた型穴24に注ぎ込まれ、型穴の基部をカバーする。再びプラスチック材料が加熱された型20との接触で融解し、プラスチック側壁56と接合し、図6cに示すように、型穴24の内側を覆う連続プラスチック被膜58を形成する。
【0032】
上部型18の場合、型穴22が遙かに浅いので、プラスチック材料の側壁を形成するのにフォーマは必要ない。その代わり、図6dに示すように、同一の粉末状または粒状のプラスチック材料を型穴22に注ぎ込み、型穴の内側を覆うプラスチック被膜60を形成する過程が一段階で行われる。
【0033】
続いて、下部型穴24に形成されたプラスチック被膜58の穴の中に、発泡フィラー(foamable filler)材料62が配置される。これは、PEフォームなどの任意の種類の加熱により活性化される発泡製品であってよいが、発泡剤が混合された処理済みの廃棄材料であることが好ましい。事実上、通常は埋立地に向かうであろう、プラスチック、木材および金属を含むあらゆる種類の廃棄物を使用することができる。
【0034】
所望であれば、図6eに示すように、他の材料64の一つまたは複数の層とフィラー材料62を積層して、最終製品に特別な特性を与えることができる。例えば、ケブラー(登録商標)の層を追加して衝撃強度を得たり、炭素繊維の層を追加して剛性を高めたりすることができる。
【0035】
電子部品または流体を受け入れるためのパイプをプラスチック被膜58の中に配置することも可能であり、この結果、他のフィラー材料62によって囲まれた状態でパイプが最終製品内に一体化される。最終製品内のこの種のパイプにアクセスするために、糸(スレッド)などのモールドイン・インサートまたは位置決めピンを型の中に配置してもよいし、代替的に事後的に穴を開けてもよい。成形後インサートも使用可能であり、この場合、穴を開けるときに摩擦のためにインサートスレッドがプラスチック皮膜内に融解する。このようにして、最終製品の構造的完全性またはプラスチック被膜によるフィラー材料の完全な包囲を犠牲にすることなく、最終製品内でこの種のパイプにアクセスすることができる。
【0036】
所望のフィラー材料62、64が追加されると、上部型18がヒンジ16の周りに下部型20の上面の閉位置まで回転され、クランプ手段38が操作されて金型片同士が固定される。上部型穴22に形成されたプラスチック被膜60が、下部型穴24に形成されたプラスチック被膜58と継ぎ目なしに接合され、フィラー材料62、64を内部に完全に包囲する連続プラスチックシェル66が作成される。
【0037】
型18、20が閉じてクランプされるので、外側のプラスチック被膜58、60に圧力がかかる一方で、膨張するフィラー材料62が同時に圧力をその内側に及ぼす。これにより、フィラー材料62の周囲をプラスチック被膜58、60が完全に封止して、連続したプラスチックシェル66が確実に形成される。
【0038】
フィラー材料内の発泡剤が型18、20の余熱によって活性化され、膨張してプラスチックシェルを完全に充満する。型穴には穴が開いてないので、膨張するフィラー材料によって生み出される圧力および力は非常に高く、それゆえに負荷を分散して金型片12、14の座屈を防止する強化材料34、36が必要になる。
【0039】
金型片12、14は、これらがさらされる大きな温度範囲、例えば周囲温度20°Cから最大300°Cまでの温度範囲によって生み出される熱的力に耐える非常に頑丈な構造をしていなければならない。強化構造34、36は、熱的力により生じる金型片12、14のあらゆる歪みまたは変形に抵抗する役割をする。フィラー材料が膨張する間に過度の圧力が生じた場合に装置を損傷無く開くことを可能にする特殊な閉鎖機構(図示せず)が装置に設けられることが好ましい。
【0040】
閉位置にされると、流路26、28を通した加熱オイルの循環が停止され、代わりに冷却オイルが循環されて型18、20の冷却プロセスが開始される。温度が特定のしきい値、典型的に約170°Cを下回ると発泡性フィラー材料が止まり始め、さらなる膨張が停止する。型18、20は、型18、20を開くことができるポイントである典型的に80°Cまでさらに冷却され、最終プラスチック製品が取り出される。
【0041】
成形製品にはさらなる仕上げが不要である。型穴22、24の壁が滑らかであり、流路26、28を循環するオイルからの伝熱のために型18、20が均等に加熱されるので、滑らかで平らな表面仕上げが製品に付与される。金型片12、14を堅くクランプし、また型穴内に通気孔が存在しないため、上部および下部プラスチック皮膜の間で、後に取り除かなくてはならないばり(flash)の出ない継ぎ目なしの接合が保証される。
【0042】
このようにして、全てのプロセスを完了し、最終製品を約20分で製造することができる。
【0043】
上述した大きさの型についてはプロセスを手作業で実行することができるが、油圧システム、クレーンまたはロボット等を使用して実行される様々な操作を用いて機械化することも同等に適している。
【0044】
流路26、28を通して循環する加熱オイルからの直接伝熱によって型18、20が加熱され、断熱ジャケット30、32が熱損失を抑制するので、本装置および製造プロセスは非常にエネルギー効率が高い。オイルを循環し加熱および冷却するためのデバイスは、比較的低い資本コストで容易に入手可能である。完成品の製造に必要なものは、装置そのものと、流体供給および加熱デバイスの形態の周辺機器が一つだけである。両方とも、型を加熱するオーブン、コンベヤ、型を移動するハンドリング装置などを必要とする既知のプロセスと比較して、比較的低コストの物品である。両方の物品とも比較的動かしやすい。このように、本装置およびプロセスは安価で小規模の製造に役立つものであり、例えば小規模の企業、または財源および電力供給の両方の観点でリソースが限られている第三世界での使用に役立つ。それでもなお、各装置は事実上完全な製造モジュールであるので、本装置およびプロセスは大規模の製造ユニットへの拡大にも等しく適している。エネルギー要件が低いことに加えて、本プロセスは、本来であれば埋立地に向かうであろう廃棄材料から有用な製品を製造するという、環境上の追加利点もある。
【0045】
特許請求の範囲で述べる本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正および変形をなし得ることが認められよう。例えば、型の正確な形状および大きさ、クランプ手段、流路および強化構造の構成は、同一の機能を発揮するものであっても、所与の正確な例と全く異なることもあり得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが型穴を画成する一組の型を備える装置であって、前記型穴が開いた開位置と、前記型が組み合わされて完全に閉じた型穴を画成する閉位置との間で前記型が移動可能である装置と、
前記型を加熱および冷却する手段と、
を使用してプラスチック製品を成形するプロセスであって、
前記開位置に前記型を配置するステップと、
所与のプラスチック材料の融点を越える温度まで前記型を伝熱によって加熱するステップと、
前記型内に粒子状のプラスチック材料を配置し、プラスチックが各型の内側を覆う被膜を形成するステップと、
一方の型に形成されたプラスチック被膜に膨張フィラー材料を配置するステップと、
前記型を閉じて完全に閉じた型穴を作り、前記型内の前記プラスチック被膜が互いに接合して、前記フィラー材料を完全に包囲する連続プラスチックシェルを形成するステップと、
前記型を冷却して前記型を開き、成形製品を取り出すステップと、
を含むプロセス。
【請求項2】
前記一方の型にプラスチック被膜を形成する前記ステップが、
前記型穴内にフォーマを配置して該フォーマと前記型穴の側壁との間に空隙を残し、
前記空隙内にプラスチック材料を配置して前記型穴の側壁の内側を覆うプラスチック被膜を形成し、
前記フォーマを取り出して前記型穴の基部上にさらにプラスチック材料を配置して、前記型の基部の内側を覆いかつ前記側壁の内側を覆うプラスチック被膜と一体的なプラスチック被膜を形成することを含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記フォーマを取り出す前に、前記型を反転させて余分なプラスチック材料を取り除くステップをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記加熱するステップが、前記型内に形成された流路を通して加熱された流体を送ることを含む請求項1ないし3のいずれかに記載のプロセス。
【請求項5】
前記冷却するステップが、前記型内に形成された流路を通して冷却流体を送ることを含む請求項1ないし4のいずれかに記載のプロセス。
【請求項6】
前記型を閉じるステップが、前記型をともにクランプすることを含む請求項1ないし5のいずれかに記載のプロセス。
【請求項7】
前記加熱するステップが、前記型の温度を220°Cに上昇させることを含む請求項1ないし6のいずれかに記載のプロセス。
【請求項8】
前記冷却するステップが、前記型の温度を80°Cに低下させることを含む請求項1ないし7のいずれかに記載のプロセス。
【請求項9】
開位置と閉位置の間で前記型が枢動できるようにする少なくとも一つのヒンジによって、前記型が互いに接続されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のプロセス。
【請求項10】
各型の周囲に断熱ジャケットを設けることをさらに含む請求項1ないし9のいずれかに記載のプロセス。
【請求項11】
前記クランプするステップが、一方の型に枢動可能に接続され、他方の型に固定されたボス内で位置決め可能である少なくとも一つのボルトを設けることをさらに含む請求項6に記載のプロセス。
【請求項12】
型の座屈に抵抗し型の支持部として機能する強化構造を設けることをさらに含む、請求項1ないし11のいずれかに記載のプロセス。
【請求項13】
フィラー材料を完全に包囲する連続プラスチック皮膜を備え、請求項1ないし12のいずれかに記載のプロセスによって製造される成形プラスチック製品。
【請求項14】
前記プラスチック製品が、各辺の長さが1000mm以上であり厚さが8mm以上である板状部材であることを特徴とする請求項13に記載のプロセス。
【請求項15】
明細書および図面を参照して実質的に説明されたプラスチック製品の成形プロセス。
【請求項1】
それぞれが型穴を画成する一組の型を備える装置であって、前記型穴が開いた開位置と、前記型が組み合わされて完全に閉じた型穴を画成する閉位置との間で前記型が移動可能である装置と、
前記型を加熱および冷却する手段と、
を使用してプラスチック製品を成形するプロセスであって、
前記開位置に前記型を配置するステップと、
所与のプラスチック材料の融点を越える温度まで前記型を伝熱によって加熱するステップと、
前記型内に粒子状のプラスチック材料を配置し、プラスチックが各型の内側を覆う被膜を形成するステップと、
一方の型に形成されたプラスチック被膜に膨張フィラー材料を配置するステップと、
前記型を閉じて完全に閉じた型穴を作り、前記型内の前記プラスチック被膜が互いに接合して、前記フィラー材料を完全に包囲する連続プラスチックシェルを形成するステップと、
前記型を冷却して前記型を開き、成形製品を取り出すステップと、
を含むプロセス。
【請求項2】
前記一方の型にプラスチック被膜を形成する前記ステップが、
前記型穴内にフォーマを配置して該フォーマと前記型穴の側壁との間に空隙を残し、
前記空隙内にプラスチック材料を配置して前記型穴の側壁の内側を覆うプラスチック被膜を形成し、
前記フォーマを取り出して前記型穴の基部上にさらにプラスチック材料を配置して、前記型の基部の内側を覆いかつ前記側壁の内側を覆うプラスチック被膜と一体的なプラスチック被膜を形成することを含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記フォーマを取り出す前に、前記型を反転させて余分なプラスチック材料を取り除くステップをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記加熱するステップが、前記型内に形成された流路を通して加熱された流体を送ることを含む請求項1ないし3のいずれかに記載のプロセス。
【請求項5】
前記冷却するステップが、前記型内に形成された流路を通して冷却流体を送ることを含む請求項1ないし4のいずれかに記載のプロセス。
【請求項6】
前記型を閉じるステップが、前記型をともにクランプすることを含む請求項1ないし5のいずれかに記載のプロセス。
【請求項7】
前記加熱するステップが、前記型の温度を220°Cに上昇させることを含む請求項1ないし6のいずれかに記載のプロセス。
【請求項8】
前記冷却するステップが、前記型の温度を80°Cに低下させることを含む請求項1ないし7のいずれかに記載のプロセス。
【請求項9】
開位置と閉位置の間で前記型が枢動できるようにする少なくとも一つのヒンジによって、前記型が互いに接続されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のプロセス。
【請求項10】
各型の周囲に断熱ジャケットを設けることをさらに含む請求項1ないし9のいずれかに記載のプロセス。
【請求項11】
前記クランプするステップが、一方の型に枢動可能に接続され、他方の型に固定されたボス内で位置決め可能である少なくとも一つのボルトを設けることをさらに含む請求項6に記載のプロセス。
【請求項12】
型の座屈に抵抗し型の支持部として機能する強化構造を設けることをさらに含む、請求項1ないし11のいずれかに記載のプロセス。
【請求項13】
フィラー材料を完全に包囲する連続プラスチック皮膜を備え、請求項1ないし12のいずれかに記載のプロセスによって製造される成形プラスチック製品。
【請求項14】
前記プラスチック製品が、各辺の長さが1000mm以上であり厚さが8mm以上である板状部材であることを特徴とする請求項13に記載のプロセス。
【請求項15】
明細書および図面を参照して実質的に説明されたプラスチック製品の成形プロセス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図6e】
【図6f】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図6e】
【図6f】
【公表番号】特表2011−522724(P2011−522724A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−513044(P2011−513044)
【出願日】平成21年6月9日(2009.6.9)
【国際出願番号】PCT/GB2009/001424
【国際公開番号】WO2010/001083
【国際公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(510324115)
【出願人】(510324126)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月9日(2009.6.9)
【国際出願番号】PCT/GB2009/001424
【国際公開番号】WO2010/001083
【国際公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(510324115)
【出願人】(510324126)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]