説明

プリント配線板及びその製造方法

【課題】スルーホール内の金属めっき膜と、スルーホールの内部に充填された電気絶縁材料との間に剥離が生じることがなく、湿気の浸入を防止することができる、プリント配線板及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】絶縁基板9の表面及びスルーホール90の内壁に金属めっき膜3を施し、金属めっき膜3の表面に粗化表面層30を形成し、スルーホール90の中及びその開口周辺部に、充填材としての電気絶縁材料1を充填し、硬化させ、絶縁基板9の表面に突出した電気絶縁材料1及び粗化表面層30を研磨除去し、絶縁基板9の表面にパターン回路61、62を形成することにより得られるプリント配線板10。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁基板を貫通するスルーホールを設けたプリント配線板及びその製造方法であって、特にスルーホール内を充填材により充填したものに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ボールグリッドタイプのプリント配線板には、表側面及び裏側面に設けた各パターン回路の電気的導通を図るため、又は熱放散のために、スルーホールが設けられている。
図16に示すごとく、このスルーホール90は、プリント配線板を構成する絶縁基板9を貫通して設けられている。スルーホール90の内壁には、金属めっき膜93が施されている。
【0003】
そして、上記スルーホール90の中には、エポキシ樹脂を用いた充填材91が充填してある。充填材91は、プリント配線板をマザーボードに半田付けする際、スルーホール90を通じてフラックス、半田洗浄液等が滲み出すことを防止し、絶縁基板9の表側面に設けたパターン回路961、又は半導体チップ5或いはこれを搭載するダイパッド963の汚染を防止する役目を果たしている。
【0004】
しかしながら、上記プリント配線板においては、これをマザーボード上に半田付けを行う場合の温度により、スルーホール90の中の金属めっき膜93と充填材91との間に剥離部分991を生ずることがある(図16)。プリント配線板の使用の際、この剥離部分991から湿気が浸入し、絶縁基板9と接着剤990との間に水分995として溜まる場合がある。この水分995は、絶縁基板9の表側面に設けたパターン回路961、半導体チップ5、又はダイパッド963を腐食させるおそれがある。
【0005】
また、プリント配線板をマザーボードに上記のように半田付けする際、その熱によって、上記水分995が急激に加熱されて、図17に示すごとく、絶縁基板9と半導体チップ5との間に剥離部分992を生じる場合がある。また、パターン回路961、半導体チップ5、及びダイパッド963が損傷を受けるおそれがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はかかる従来の問題点に鑑み、スルーホール内の金属めっき膜とスルーホールの内部に充填された充填材との間に剥離が生じることがなく、湿気の浸入を防止することができる、プリント配線板及びその製造方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、絶縁基板に、該絶縁基板を貫通するスルーホールを穿設し、
次いで、上記絶縁基板の表面及び上記スルーホールの内壁に金属めっき膜を施し、さらに、該金属めっき膜の表面に粗化表面層を形成し、
次いで、上記スルーホールの内部及びその開口周辺部に充填材を供給してこれを硬化させ、
次いで、上記絶縁基板の表面に突出した上記充填材及び上記粗化表面層を研磨除去し、
その後、上記絶縁基板の表面にパターン回路を形成することにより得られることを特徴とするプリント配線板にある(請求項1)。
【0008】
上記金属めっき膜の表面には、化学的表面処理を施して粗化表面層を形成することができる。化学的表面処理としては、例えば、黒化処理だけを行う方法、黒化処理及び黒化還元処理を順次行う方法、黒化処理、黒化還元処理及び酸処理を順次行う方法等がある。
【0009】
上記黒化処理だけを行う方法としては、例えば、亜塩素酸ナトリウム、リン酸3ナトリウム、水酸化ナトリウム等を水に溶解した黒化処理液に、上記絶縁基板を浸漬することにより行う。これにより、金属めっき膜の表面に、その針状結晶が生成する。この結晶が、スルーホール内及び絶縁基板の表面に粗化表面層を構成する。
【0010】
上記黒化処理及び黒化還元処理を順次行う方法としては、例えば、上記黒化処理液に上記絶縁基板を浸漬し、次いで、水素化ホウ素ナトリウム、水酸化ナトリウム等を水に溶解した第一還元処理液に、上記絶縁基板を浸漬する。更に、これを水酸化ナトリウム、ホルムアルデヒド、メタノール等を水に溶解した第二還元処理液に浸漬する。これにより、金属めっき膜の表面にその針状結晶が生成し、この結晶が還元される。
【0011】
上記黒化処理、黒化還元処理及び酸処理を順次行う方法としては、例えば、上記黒化処理液及び上記還元処理液に、順に上記絶縁基板を浸漬し、次いでこれを酸処理用の硫酸等の酸処理液に浸漬する。これにより、金属めっき膜の表面にその針状結晶が生成し、この結晶が一端還元された後、酸化される。
【0012】
次に、粗化表面層を形成している上記スルーホールの内部及びその開口周辺部には、充填材を充填し、硬化させる。次に、絶縁基板の表面から突出した充填材を、絶縁基板表面の金属めっき膜の粗化表面層と共に、バフ、ブラシ等を用いて、研磨除去する。これにより、上記金属めっき膜及び充填材の表面が平滑になり、絶縁基板の表面全体が平滑面となる。次に、平滑な絶縁基板の表面には、パターン回路を形成する。
【0013】
上記充填材は、電気絶縁材料又は導電材料である。上記電気絶縁材料は、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂から選ばれる1種又は2種以上の合成樹脂である。上記金属めっき膜は、銅、ニッケル、金から選ばれる1種又は2種以上よりなる。一方、導電材料としては、カーボンペースト等がある。上記絶縁基板としては、例えば、ガラス・エポキシ基板、ガラス・ポリイミド基板、ガラスマレイミドトリアジン基板等を用いる。
【0014】
上記スルーホールは、絶縁基板の表側面と裏側面にそれぞれ設けたパターン回路間を電気的に接続するために用いる。また、スルーホールは、半導体チップ又はパターン回路からの熱を放散させるための放熱用の穴としても用いることができる。
上記プリント配線板には、例えば、半導体チップを搭載することができる。また、プリント配線板は、別部材のマザーボード上に実装する。
上記プリント配線板は、例えば、ボールグリッドアレイ又はピングリッドアレイがある。
【0015】
(作用及び効果)
本発明にかかるプリント配線板においては、スルーホールの内壁に金属めっき膜を形成し、この金属めっき膜の表面に粗化表面層を形成している。このスルーホールの内部には、充填材が充填される。充填材は、粗化表面層の凹凸により、スルーホールの内壁に対し密着する。そのため、例え、熱衝撃を受けても、充填材がスルーホールの内壁から剥がれることもない。従って、スルーホールから湿気が浸入するのを防止することができる。
【0016】
また、本発明においては、スルーホールの内部だけでなく、その開口周辺部にも充填材を供給している。そのため、例え、充填材を硬化する際に充填材が収縮しても、スルーホールの内部全体を充填材により充填することができる。
【0017】
なお、絶縁基板表面の金属めっきは、その表面が粗化表面層となるが、その後これを研磨除去して均一な平滑面としている。そのため、金属めっき表面を、更にめっき膜で被覆する場合にも、均一な厚みのめっき膜を形成することができる。このため、絶縁基板の表面に平滑で層厚みが均一なパターン回路を形成できる。
【0018】
故に、このパターン回路をダイパッドとして用い、このダイパッドの上に接着剤を用いて半導体チップ等の電子部品を搭載した場合にも、パターン回路と接着剤との間を密着させることができる。従って、熱衝撃を受けても、接着剤が回路パターンから剥離することもなく、水分の浸入もない。その結果、電子部品、パターン回路の損傷を抑制することができる。
【0019】
本発明によれば、スルーホール内の金属めっき膜とスルーホールの内部に充填された充填材との間に剥離が生じることがなく、湿気の浸入を防止することができる、プリント配線板を提供することができる。
【0020】
第2の発明は、絶縁基板に、該絶縁基板を貫通するスルーホールを穿設する工程と、
次いで、上記絶縁基板の表面及び上記スルーホールの内壁に金属めっき膜を施す工程と、
さらに、該金属めっき膜の表面に粗化表面層を形成する工程と、
次いで、上記スルーホールの内部及びその開口周辺部に電気絶縁材料からなる充填材を充填する工程と、
次いで、上記絶縁基板の表面に突出した上記充填材及び上記粗化表面層を研磨除去する工程と、
その後、上記絶縁基板の表面にパターン回路を形成する工程とを含むことを特徴とするプリント配線板の製造方法にある(請求項3)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
上記第1の発明(請求項1)において、上記粗化表面層は,針状表面を有することが好ましい(請求項2)。
【実施例】
【0022】
(実施例1)
本発明の実施例にかかるプリント配線板について、図1〜図14を用いて説明する。
本例のプリント配線板10は、図1、図2に示すごとく、絶縁基板9を貫通して設けたスルーホール90を設けている。スルーホール90の内壁は、粗化表面層30を有する金属めっき膜3により被覆されている。このスルーホール90の内部は、充填材としての電気絶縁材料1により充填されている。
【0023】
絶縁基板9の表側面には、パターン回路61及び半導体チップ搭載用のダイパッド63が設けられている。絶縁基板9の裏側面には、パターン回路62及び放熱パッド64が設けられている。
ダイパッド63と放熱パッド64の間は、絶縁基板9の略中央部に設けた上記スルーホール90により接続している。表側面及び裏側面のパターン回路61、62の間は、図2に示すごとく、絶縁基板9の周辺部に設けた上記スルーホール90により接続されている。
【0024】
ダイパッド63の上には、接着剤59により半導体チップ5が搭載される。半導体チップ5は、パターン回路61の先端部のボンディングパッド610と、ワイヤー50により接続される。半導体チップ5およびワイヤー50は、樹脂55により封止される。接着剤59は、ダイアタッチ系樹脂、エポキシ系樹脂、あるいはフィラーを含有したエポキシ系樹脂等である。
本例のプリント配線板10は、半導体チップ5とパターン回路61との間を、ワイヤー50により接続する方式である。
【0025】
また、絶縁基板9の裏側面には、パターン回路62、及び放熱パッド64が設けられている。パターン回路62の上には、マザーボード8のパッド82と半田81により接合するための複数のパッド620が設けられている。
【0026】
次に、上記プリント配線板の製造方法について、図3〜図14を用いて説明する。
まず、図3に示すごとく、表側面及び裏側面に銅箔2を被覆した絶縁基板9を準備する。次いで、図4に示すごとく、絶縁基板9に、これを貫通するスルーホール90を穿設する。次に、図5に示すごとく、絶縁基板9の表面及びスルーホール90の内壁に金属めっき膜3を施す。金属めっき膜3は、銅である。
【0027】
次に、図6に示すごとく、化学的表面処理により、金属めっき膜3の表面に粗化表面層30を形成する。上記化学的表面処理は、黒化処理により行う。
上記黒化処理は、以下の黒化処理液に、0.3〜15分間、絶縁基板9を浸漬することにより行う。この黒化処理により、金属めっき膜3の表面には、銅の針状結晶が生成する。
【0028】
(1)黒化処理液
・成分(水中濃度)
亜塩素酸ナトリウム.......20〜70g/リットル、
リン酸3ナトリウム12水....10〜30g/リットル、
水酸化ナトリウム........10〜30g/リットル、
・温度........70〜98℃、
【0029】
次に、図7に示すごとく、スルーホール90の中及びその開口周辺部に、スクリーン印刷等の手段により、エポキシ樹脂からなる電気絶縁材料1を供給する。このとき、電気絶縁材料1は、絶縁基板9の表面から突出させる。次いで、この電気絶縁材料1を150℃に加熱し、硬化させる。
次に、図8に示すごとく、絶縁基板9の表面に突出した電気絶縁材料1及び粗化表面層30をバフにより研磨除去して、平滑表面とする。
【0030】
次に、図9〜図13に示すごとく、絶縁基板9の表面に、エッチングレジスト法により、パターン回路、ダイパッド、放熱パッドを形成する。
即ち、まず、図9に示すごとく、絶縁基板9の表側面及び裏側面に、所望のパターンのレジスト膜71を被覆する。次いで、この絶縁基板9を、エッチングにより、銅箔2および金属めっき膜3の不要部分を除去する。次いで、レジスト膜71を剥離する。
【0031】
これにより、図10に示すごとく、絶縁基板9の表側面には、パターン回路61、ボンディングパッド610、ダイパッド63が形成される。また、絶縁基板9の裏側面には、パターン回路62、放熱パッド64が形成される。
【0032】
次に、図11に示すごとく、絶縁基板9の表側面及び裏側面に、上記パターン形成部分の金属めっき膜3を部分的に露出させて、ソルダーレジスト膜72を被覆する。次に、図12に示すごとく、めっき処理により、金属めっき膜3の表面に部分的にNi/Auめっき膜4を被覆する。
【0033】
これにより、図13に示すごとく、ダイパッド63、ボンディングパッド610がNi/Auめっき膜4により被覆される。また、絶縁基板9の裏側面には、マザーボードと接合するためのパッド620が形成される。これにより、上記プリント配線板10が得られる。
【0034】
上記プリント配線板10のダイパッド63の上には、図14に示すごとく、接着剤59を用いて、半導体チップ5が搭載される。半導体チップ5は、ワイヤー50により、ボンディングパッド610と電気的に接続される。半導体チップ5及びワイヤー50は、樹脂55により封止される。
【0035】
このプリント配線板10の裏側面におけるパッド620は、図1に示すごとく、マザーボード8のパッド82の上に、ボール状の半田81を介して配置される。これを加熱して、プリント配線板のパッド620とマザーボード8のパッド82とを半田付けする。
【0036】
次に、本例の作用効果について説明する。
本例にかかるプリント配線板においては、図6、図7に示すごとく、スルーホール90の内壁に形成した金属めっき膜3の表面に、化学的表面処理を施して、粗化表面層30を形成している。そのため、電気絶縁材料1は、粗化表面層30の凹凸により、スルーホール90の内壁に対し密着する。
そのため、例え、熱衝撃を受けても、電気絶縁材料1がスルーホール90の内壁から剥がれることもない。従って、スルーホール90から湿気が浸入するのを防止することができる。
【0037】
それ故、プリント配線板を半田付けによりマザーボードに実装する場合においても、半田の溶融温度により、スルーホール内の金属めっき膜と電気絶縁材料との間に剥離を生じない。
【0038】
また、スルーホール90の内部だけでなく、その開口周辺部にも電気絶縁材料1を供給している。そのため、例え、電気絶縁材料1を硬化する際に電気絶縁材料1が収縮しても、スルーホール90の内部全体を電気絶縁材料1により充填することができる。
【0039】
また、絶縁基板9の表面の金属めっき3には粗化表面層が形成されるが、その後これを研磨して均一な平滑面としている。そのため、金属めっき3の表面を、更にめっき膜で被覆する場合にも、均一な厚みのめっき膜を形成することができる。
このため、絶縁基板9の表面に、平滑で層厚みが均一なパターン回路61及びダイパッド63を形成することができる。
【0040】
故に、ダイパッド63の上に接着剤59を用いて半導体チップ5を搭載したとき、ダイパッド63と接着剤59との間を密着させることができる。従って、熱衝撃を受けたときにも、接着剤59がダイパッド63から剥離することがなく、水分の浸入もない。その結果、半導体チップ5、ダイパッド63、パターン回路61の損傷を抑制することができる。
【0041】
尚、上記においては、半導体チップ5と絶縁基板9上の配線パターン61との接続は、ボンディングパッド610を介してワイヤー50により行った例を示した。しかし、半導体チップ5と配線パターン61との接続は、図15に示すごとく、配線パターン61のボンディングパッド610の上に半田バンプ500を設けて、半導体チップ5と接続する方式により行うこともできる。
【0042】
(実施例2)
本例においては、化学的表面処理として黒化処理及び黒化還元処理を順次行い、金属めっき膜の表面に粗化表面層を形成させた。
即ち、まず、実施例1に示した黒化処理を行った。次いで、以下の第1還元処理液及び第2還元処理液に、上記絶縁基板を順に浸漬して、黒化還元処理を行った。第1還元処理液への浸漬時間、及び第2還元処理液への浸漬時間は0.1〜15分間である。
【0043】
(1)第1還元処理液
・成分
水素ホウ素ナトリウム.....0.1〜5.0g/リットル、
水酸化ナトリウム.......0.1〜5.0g/リットル、
・温度.............30〜60℃、
【0044】
(2)第2還元処理液
・成分
水酸化ナトリウム.......1.0〜10g/リットル、
ホルムアルデヒド.......1.0〜20g/リットル、
メタノール..........1.0〜30g/リットル、
・温度.............30〜60℃、
【0045】
上記黒化還元処理により、金属めっき膜の表面には、還元された銅の針状結晶が生成する。
その他は、実施例1と同様である。本例においては、上記処理を行っているので、実施例1の場合よりも更に耐酸性向上の点で優れている。その他、本例においても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0046】
(実施例3)
本例においては、化学的表面処理として黒化処理、黒化還元及び酸処理を順次行い、金属めっき膜の表面に粗化表面層を形成させた。
即ち、本例の処理を行うに当たり、まず、実施例1に示した黒化処理を行ない、次いで実施例2に示した黒化還元処理を行った。次いで、以下の成分からなる酸処理液に、上記絶縁基板を浸漬した。酸処理液への浸漬時間は、0.1〜10分間である。
【0047】
(1)酸処理液
・成分
硫酸.....30〜300g/リットル、
・温度......5〜40℃、
【0048】
上記化学的表面処理により、金属めっき膜の表面には、酸化された銅の針状結晶が生成した。
その他は、実施例2と同様である。本例においても、実施例2と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】実施例1のプリント配線板をマザーボードに実装した状態の断面図。
【図2】実施例1のプリント配線板の表側面を示す説明図。
【図3】実施例1のプリント配線板の製造方法において、表面に銅箔を被覆させた絶縁基板の断面図。
【図4】図3に続く、スルーホールを穿設した絶縁基板の断面図。
【図5】図4に続く、金属めっき膜を施した絶縁基板の断面図。
【図6】図5に続く、粗化表面層を形成した絶縁基板の断面図。
【図7】図6に続く、電気絶縁材料をスルーホール内に充填した絶縁基板の断面図。
【図8】図7に続く、表面を研磨した絶縁基板の断面図。
【図9】図8に続く、レジスト膜を被覆した絶縁基板の断面図。
【図10】図9に続く、パターンを形成した絶縁基板の断面図。
【図11】図10に続く、ソルダーレジスト膜を被覆した絶縁基板の断面図。
【図12】図11に続く、Ni/Auめっき膜を施した絶縁基板の断面図。
【図13】図12に続く、ソルダーレジスト膜を除去した絶縁基板の断面図。
【図14】半導体チップを搭載したプリント配線板の断面図。
【図15】実施例1の、バンプを用いて半導体チップと電気的に接続した、プリント配線板の断面図。
【図16】従来例における、スルーホールの内部状態を示す説明図。
【図17】従来例における、熱衝撃を受けた場合の、スルーホールの内部状態を示す説明図。
【符号の説明】
【0050】
1 電気絶縁材料
10 プリント配線板
2 銅箔
3 金属めっき膜
30 粗化表面層
4 Ni/Auめっき膜
5 半導体チップ
61、62 パターン回路
63 ダイパッド
64 放熱パッド
8 マザーボード
9 絶縁基板
90 スルーホール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁基板に、該絶縁基板を貫通するスルーホールを穿設し、
次いで、上記絶縁基板の表面及び上記スルーホールの内壁に金属めっき膜を施し、さらに、該金属めっき膜の表面に粗化表面層を形成し、
次いで、上記スルーホールの内部及びその開口周辺部に充填材を供給してこれを硬化させ、
次いで、上記絶縁基板の表面に突出した上記充填材及び上記粗化表面層を研磨除去し、
その後、上記絶縁基板の表面にパターン回路を形成することにより得られることを特徴とするプリント配線板。
【請求項2】
請求項1において,上記粗化表面層は,針状表面を有することを特徴とするプリント配線板。
【請求項3】
絶縁基板に、該絶縁基板を貫通するスルーホールを穿設する工程と、
次いで、上記絶縁基板の表面及び上記スルーホールの内壁に金属めっき膜を施す工程と、
さらに、該金属めっき膜の表面に粗化表面層を形成する工程と、
次いで、上記スルーホールの内部及びその開口周辺部に電気絶縁材料からなる充填材を充填する工程と、
次いで、上記絶縁基板の表面に突出した上記充填材及び上記粗化表面層を研磨除去する工程と、
その後、上記絶縁基板の表面にパターン回路を形成する工程とを含むことを特徴とするプリント配線板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−43186(P2007−43186A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−255620(P2006−255620)
【出願日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【分割の表示】特願2003−325545(P2003−325545)の分割
【原出願日】平成6年9月7日(1994.9.7)
【出願人】(000000158)イビデン株式会社 (856)
【Fターム(参考)】