説明

ヘッジホッグシグナル伝達を阻害し、ヘッジホッグ媒介性疾患を治療するためのヘッジホッグキナーゼアンタゴニストの使用方法

本発明は、ヘッジホッグシグナル伝達を阻害するための、ヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのアンタゴニストの使用方法、並びに、癌、細胞増殖性疾患及び血管新生、神経障害、並びに、育毛、神経幹細胞の分化、軟骨形成及び骨形成、肺サーファクタント生産、肺細胞内でのラメラ体の形成などのヘッジホッグシグナル伝達により影響を受ける他の状態を含む、ヘッジホッグシグナル伝達又はヘッジホッグの過剰発現に関連する障害の治療方法及び診断方法を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッジホッグ(hedgehog)シグナルが活性化した細胞を、有効量のヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのアンタゴニストと接触させることを含む、細胞内のヘッジホッグシグナル伝達を阻害する方法。
【請求項2】
前記ヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのアンタゴニストが、前記細胞の増殖阻害を生じさせる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのアンタゴニストが、前記細胞の死を生じさせる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記細胞が癌細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのアンタゴニストが、RNAi分子である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記CDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのアンタゴニストにそれぞれ阻害される、CDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKポリペプチドが、それぞれ図1Aないし図1Iに示す配列を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのアンタゴニストが、増殖阻害剤又は細胞毒性薬剤に結合している、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記増殖阻害剤又は細胞毒性薬剤が、メイタンシノイド、カリケアマイシン、抗生物質、放射性同位体、及び核酸分解酵素から成る群から選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
活性なヘッジホッグシグナル伝達経路を有する細胞を、有効量の有効量のヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのアンタゴニストと接触させることを含む、活性なヘッジホッグシグナル伝達経路を有する細胞の増殖、成長、分化又は生存を阻害する方法。
【請求項10】
前記細胞の増殖が良性である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記細胞の増殖が癌性である、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
癌細胞の増殖を阻害する方法であって、ここで、前記癌細胞の増殖が、CDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのヘッジホッグポリペプチドによる増殖増強効果に少なくとも部分的に依存しており、前記方法が、前記ヘッジホッグポリペプチドをヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2及びTTKのアンタゴニストとそれぞれ接触させることで、前記ヘッジホッグポリペプチドの増殖増強効果を中和して、結果として前記癌細胞の増殖を阻害する方法。
【請求項13】
前記増殖が、完全に阻害される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記細胞の死を誘導する、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記細胞のアポトーシスを誘導する、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記ヘッジホッグキナーゼアンタゴニストが、CDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのRNAi分子である、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記ヘッジホッグキナーゼアンタゴニストが、CDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのオリゴペプチド、有機低分子又はアンチセンスオリゴヌクレオチドである、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記ヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2及びTTKのアンタゴニストが、メイタンシノイド、カリケアマイシン、抗生物質、放射性同位体、及び核酸分解酵素から成る群から選択される増殖阻害剤又は細胞毒性薬剤に結合している、請求項17記載の方法。
【請求項19】
(a)前記哺乳動物から入手した組織又は細胞のテストサンプルと、(b)同一の組織の由来又は種類の既知の正常な非癌性組織又は細胞のコントロールサンプル中のヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのポリペプチドをコードする遺伝子の発現レベルを比較することを含み、ここで、前記コントロールサンプルとの比較における、前記テストサンプル内でのCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKポリペプチドの高発現レベルが、前記テストサンプルを取り出した哺乳動物内の細胞増殖性疾患の存在の指標となる、細胞増殖性疾患の存在の診断方法。
【請求項20】
ヘッジホッグシグナル伝達の発現又は活性の増大と関連する細胞増殖性疾患の治療又は予防の方法であって、このような治療を必要とする対象に治療上有効量のヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのアンタゴニストを投与することを含む方法。
【請求項21】
前記細胞増殖性疾患が、癌である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ヘッジホッグキナーゼアンタゴニストの適用が、ヘッジホッグシグナル伝達の阻害を生じさせる、請求項20記載の方法。
【請求項23】
前記ヘッジホッグキナーゼアンタゴニストの適用が、細胞死を生じさせる、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記ヘッジホッグキナーゼアンタゴニストの適用が、アポトーシスを生じさせる、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記ヘッジホッグキナーゼアンタゴニストが、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのRNAi分子である、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記ヘッジホッグキナーゼアンタゴニストが、CDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのオリゴペプチド、有機低分子又はアンチセンスオリゴヌクレオチドである、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記ヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのアンタゴニストが、メイタンシノイド、カリケアマイシン、抗生物質、放射性同位体、及び核酸分解酵素から成る群から選択される増殖阻害剤又は細胞毒性薬剤に結合している、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
哺乳動物内の腫瘍の治療方法であって、ここで、前記腫瘍の増殖が、ヘッジホッグポリペプチドの増殖増強効果、及びCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2、TTKポリペプチドによる増殖増強効果の修飾に少なくとも部分的に依存している、細胞を含み、前記方法が、治療上有効量のヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのアンタゴニストを前記哺乳動物に投与することで、ヘッジホッグポリペプチドによる増殖増強を中和して、腫瘍の効果的な治療をもたらす方法。
【請求項29】
前記腫瘍が、ヘッジホッグシグナル伝達が活性な細胞を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記ヘッジホッグアンタゴニストの適用が、前記ヘッジホッグシグナル伝達が活性な細胞の増殖阻害を生じさせる、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記ヘッジホッグアンタゴニストの適用が、前記ヘッジホッグシグナルを発現する細胞の死を生じさせる、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記ヘッジホッグアンタゴニストの適用が、アポトーシスを生じさせる、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記ヘッジホッグキナーゼアンタゴニストが、CDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのRNAi分子である、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記ヘッジホッグキナーゼアンタゴニストが、CDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのオリゴペプチド、有機低分子又はアンチセンスオリゴヌクレオチドである、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
前記CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのオリゴペプチド、有機低分子又はアンチセンスオリゴヌクレオチドが、増殖阻害剤又は細胞毒性薬剤に結合している、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記増殖阻害剤が、メイタンシノイド、カリケアマイシン、抗生物質、放射性同位体、及び核酸分解酵素から成る群から選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
癌細胞又は癌組織を、有効量のヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのアンタゴニストと接触させることを含む、癌の治療方法。
【請求項38】
血管新生を阻害すべき細胞又は組織を、有効量のヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのアンタゴニストと接触させることを含む、血管新生の阻害方法。
【請求項39】
未分化幹細胞を、有効量のヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのアンタゴニストと接触させることを含む、培養中の未分化幹細胞の増殖、分化又は生存を調節する方法。
【請求項40】
(a)神経疾患を患う患者、(b)軟骨形成若しくは骨形成過程にある患者、又は毛髪の再生又は再成長過程にある患者の細胞を、治療上有効量のヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのアンタゴニストと接触させることを含む、(a)神経疾患を患う患者、(b)軟骨形成若しくは骨形成過程にある患者、又は毛髪の再生又は再成長過程にある患者の細胞の増殖、分化又は生存を調節する方法。
【請求項41】
肺細胞を、サーファクタント生産を促進するのに有効な量のヘッジホッグキナーゼCDC2L1、CSNK1A1、GYK、NEK1、PLK1、PRKAR1A、PRKRA、TTBK2又はTTKのアンタゴニストと接触させることを含む、肺細胞内でのサーファクタント生産の促進方法。

【図1A−C】
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【図1D−F】
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【図1G−I】
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【図2A】
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【図2B−C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F−G】
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【図2H】
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【図2I】
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【図3A−B】
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【図3C−E】
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【図3F−H】
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【図3I】
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【図4A】
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【図4B−C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F−G】
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【図4H】
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【図4I】
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【図5A−B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図6A−1】
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【図6A−2】
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【図6A−3】
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【図6A−4】
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【図6A−5】
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【図6A−6】
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【図6A−7】
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【図6B−C】
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【図6D】
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【図7A−B】
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【図7C−D】
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【図7E】
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【図8A−B】
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【図8C】
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【公表番号】特表2009−526752(P2009−526752A)
【公表日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548799(P2008−548799)
【出願日】平成18年12月13日(2006.12.13)
【国際出願番号】PCT/US2006/062052
【国際公開番号】WO2007/089367
【国際公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.サランラップ
【出願人】(501443928)ジェネンテック,インコーポレイティド (9)
【出願人】(501188889)キュリス インコーポレイテッド (23)
【Fターム(参考)】