説明

ヘッドモジュール及び印刷装置

【課題】スペーサ粒子の吐出安定性の高い印刷装置を提供する。
【解決手段】
本発明のヘッドモジュール2は、内部フィルター30によって輸送室22と吐出室21に二分されたヘッド本体20を有している。スペーサ分散液は輸送路12を通って、流入口23から輸送室22へ供給され、輸送室22内部を流入口23から流出口24へ向かって流れた後、流出口24から輸送路22へ戻り、再び流入口23へ送られる。このように、スペーサ分散液の流れは、吐出室21とは内部フィルター22で隔たれた輸送室22で起こるので、スペーサ分散液の流速が変動しても、ノズルプレート26側の吐出室21は影響を受けず、ノズルプレート26の噴出孔から吐出される液量および液滴中のスペーサ個数の安定性が高い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスペーサインク用ヘッドモジュール、インク供給モジュールおよびそれらを組み込んだスペーサ形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、液晶ディスプレーのカラーフィルター基板とアレイ基板間のセルギャップを均一に保つ為のスペーサを基板上の所定箇所に配置する方法としては、該スペーサが分散されたインクを、印刷装置を用いて基板に印刷する方法が提案されている。
【0003】
印刷装置は、一般にノズルからインクを印刷位置に噴出するインクジェット方式のプリンタが用いられているが、インクにスペーサが均一に分散されていないと、ノズルからの吐出が不安定となり、吐出不良を生じたり、吐出速度、吐出方向に異常が生じるだけではなく、ノズルから噴出されるインクの液滴中のスペーサの個数が安定しないという問題がある。
【0004】
例えば、特開平11−7028号公報には、スペーサを含有する溶液を収容する撹拌タンクに冷却手段と圧電素子による超音波発生器とを有し、撹拌タンク内のスペーサを含有する溶液を温度上昇することなく超音波により撹拌分散しスペーサを吐出するプリンタが記載されているが、撹拌タンクからヘッド間の配管、ヘッドインク室内部等で起こるスペーサの沈降が問題となる。
【0005】
特開2002−72218号公報には、ヘッドのインク室内のインクを循環できる印刷装置が記載されているが、インクに混入した異物によるヘッドノズルプレートの目詰まり等で問題となる。
【0006】
更に、近年、印刷装置の大型化に伴いインクボトルからヘッドモジュール迄のインク供給ライン長が長くなっており、インク供給ライン内部でのスペーサの沈降、凝集が様々の問題を引き起こすこととなる。
【特許文献1】特開平11−7028号公報
【特許文献2】特開2002−72218号公報
【特許文献3】特開2002−277622号公報
【特許文献4】特開2003−275659号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、インク中にスペーサ等粒子の沈殿が起こらず、吐出性の良好なヘッドモジュール及び印刷装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、内部中空のヘッド本体と、前記ヘッド本体の一壁面を構成するノズルプレートと、貯留系から供給されるスペーサ分散液を前記ヘッド本体に輸送する輸送系とを有し、前記ノズルプレートには噴出孔が設けられ、前記ヘッド本体内部に輸送された前記スペーサ分散液は、前記噴出孔から吐出されるよう構成されたヘッドモジュールであって、前記ヘッド本体の内部空間は、その内部に配置され、前記スペーサ分散液が通過可能な内部フィルターによって前記ノズルプレート側の吐出室と、前記ノズルプレートとは反対側の輸送室とに区分けされ、前記輸送室の壁面には前記スペーサ分散液が供給される流入口と、前記流入口から離間して設けられ、前記スペーサ分散液を排出する排出口とが設けられ、前記輸送系は、前記排出口から排出させた前記液を前記流入口に戻すポンプを有するヘッドモジュールである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のヘッドモジュールであって、前記輸送系は排出バルブを有し、前記排出バルブを切り替えることで、前記スペーサ分散液が前記排出口から前記流入口に戻る循環状態から、前記排出口から前記前記貯留系に排出される排出状態が切り替わるように構成されたヘッドモジュールである。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれか1項記載のヘッドモジュールであって、前記スペーサ分散液にはスペーサ粒子が分散され、前記内部フィルターの内部には、前記スペーサ粒子の直径の2倍以上の直径を有し、前記スペーサ分散液を通過させる通路が設けられ、前記噴出孔の直径は、前記通路の直径よりも大きくされたヘッドモジュールである。
請求項4記載の発明は、スペーサ分散液が蓄液された貯留系と、前記スペーサ分散液を吐出する1又は2以上のヘッドモジュールと、前記各ヘッドモジュールを前記貯留系に接続し、前記スペーサ分散液を前記各ヘッドモジュールに供給する供給系と、前記各ヘッドモジュールを前記貯留系に接続し、前記ヘッドから排出される前記スペーサ分散液を前記貯留系に戻す排出系とを有し、前記各ヘッドモジュールは、前記スペーサ分散液の供給の許容と停止を切り替える供給バルブを有し、前記各供給バルブを許容状態にしたとき、前記供給系から前記各ヘッドモジュールに前記スペーサ分散液が供給される印刷装置であって、前記供給系と前記排出系とを接続する接続系を有し、前記各供給バルブを停止状態にしたとき、前記スペーサ分散液は前記各ヘッドモジュールを通らずに、前記接続系を通って前記排出系に戻るように構成された印刷装置である。
請求項5記載の発明は、請求項2又は請求項3のいずれか1項記載のヘッドモジュールを有する請求項4記載の印刷装置であって、前記排出バルブを前記循環状態にし、前記供給バルブを停止状態にした状態では、前記スペーサ分散液が前記排出口から前記流入口に戻る循環と、前記ヘッドモジュールを通らずに前記排出系に戻る循環とが同時に行われるように構成された印刷装置である。
請求項6記載の発明は、スペーサ分散液が蓄液される貯留系と、前記スペーサ分散液を吐出する1又は2以上のヘッドモジュールと、前記各ヘッドモジュールを前記貯留系に接続する供給系と、前記各ヘッドモジュールを前記貯留系に接続し、前記ヘッドモジュールから排出される前記スペーサ分散液を前記貯留系に戻す排出系とを有し、前記各ヘッドモジュールは、中空のヘッド本体と、前記ヘッド本体の一壁面で構成されたノズルプレートと、前記供給系から前記ヘッド本体へ前記スペーサ分散液を供給する供給経路と、前記ヘッド本体から排出される前記スペーサ溶液を前記排出系へ戻す排出経路とを有し、前記ヘッド本体に供給された前記スペーサ分散液は、前記ノズルプレートに設けられた噴出孔から吐出されるように構成された印刷装置であって、前記ヘッド本体の内部空間は、その内部に配置された内部フィルターによって前記ノズルプレート側の吐出室と、前記ノズルプレートとは反対側の輸送室とに区分けされ、前記輸送室の壁面には前記供給経路から前記スペーサ分散液が供給される流入口と、前記流入口から離間して設けられ、前記スペーサ分散液を前記排出経路に戻す排出口とが設けられ、前記供給経路と前記排出経路は、それぞれ前記流入口と前記流出口に接続され、前記供給経路へ送られた前記スペーサ分散液は、前記排出経路へ送られる前に、前記輸送室を通過する印刷装置である。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の印刷装置であって、前記各ヘッドモジュールの前記供給経路は、前記スペーサ溶液の流れる方向に沿って前記供給系に順番に接続され、上流側で前記供給系に接続された上流側供給経路の供給バルブを閉じ、前記上流側供給経路よりも下流側で前記供給系に接続された下流側供給経路の供給バルブを開けると、前記スペーサ分散液は前記上流側供給経路に接続された前記輸送室を通らず、前記下流側供給経路に接続された前記輸送室を通る印刷装置である。
【発明の効果】
【0009】
スペーサ形成用粒子を分散させたインクの液中スペーサを凝集および沈降させることなくヘッドに安定に供給する事が可能となり、複数ヘッドを用いた大型基板対応のスペーサ吐出装置の実用化が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図2の符号2は本発明のヘッドモジュールを示しており、このヘッドモジュール2はヘッド本体20と、ノズルプレート26と、ピエゾ素子が設けられた小吐出室27と、輸送系10と、供給バルブ41と、排出バルブ42とを有している。
【0011】
ヘッド本体20の内部は中空にされており、ノズルプレート26はヘッド本体20の1壁面である底壁で構成されている。小吐出室27はノズルプレート26のヘッド本体20内部側に向けられた面上に配置されている。
【0012】
ヘッド本体20の内部には、内部フィルター30が、ノズルプレート26上の小吐出室27と、ヘッド本体20の天井側の壁面の両方から離間して配置されており、ヘッド本体20の内部空間は内部フィルター30と天井側壁面との間の空間と、内部フィルター30と小吐出室27との間の空間に二分されている。
【0013】
図2の符号21はノズルプレート26と、内部フィルター30と、ヘッド本体20の側壁で取り囲まれ、後述するスペーサ分散液の吐出が行われる小吐出室27が配置された吐出室を示しており、同図の符号22はヘッド本体20のノズルプレート26とは反対側の壁面である天井側壁面と、内部フィルター26と、ヘッド本体20の側壁で取り囲まれた輸送室22を示している。
【0014】
ここでは、ヘッド本体20の天井側壁面は細長であって、その長手方向の両端部には貫通孔がそれぞれ設けられ、それらの貫通孔でスペーサ分散液を輸送室22へ流入させる流入口23と、スペーサ分散液を輸送室22から流出させる流出口24が設けられている。
【0015】
流入口23と流出口24の直径は、天井側壁面の長さに比べて非常に短いので、流入口23と流出口24は互いに離間して配置された状態になっている。
【0016】
輸送系10は一端が流入口23に接続され、他端が流出口24に接続された輸送路12と、輸送路12の途中に設けられたバッファ室17とを有している。
【0017】
バッファ室17には供給管56の一端が接続され、供給バルブ41は供給管56の途中に設けられており、供給バルブ41を閉じ、後述する供給系からバッファ室17を遮断した停止状態では、スペーサ分散液はバッファ室17に供給されないが、供給バルブ41を閉じ、バッファ室17を供給系に接続した許容状態では、供給系のスペーサ分散液がバッファ室17内部に供給され、バッファ室17内部にスペーサ分散液が蓄液されるようになっている。
【0018】
ヘッドモジュール2はバッファ室17内部の液量を検出する不図示の液量センサーを有しており、バッファ室17内部の液量が規定量未満の時には、供給バルブ41が許容状態となり、逆にバッファ室17内部の液量が規定量以上の時には、供給バルブ41が停止状態になる。従って、印刷によりバッファ室17内部の液量が減った時には、供給系51からスペーサ分散液が補充され、バッファ室17内部の液量は常に規定量に維持される。
【0019】
ヘッドモジュール2は不図示の超音波照射手段を有しており、バッファ室17内に蓄液されたスペーサ分散液は、該超音波照射手段による超音波振動によって攪拌されるようになっているので、スペーサ粒子は沈降せず、バッファ室17内部で分散した状態が維持される。
【0020】
バッファ室17には不図示の温度制御手段が取り付けられており、バッファ室17内に蓄液されたスペーサ分散液の温度が上昇すると、温度制御手段によってバッファ室17が冷却され、熱伝導によってスペーサ分散液が冷却されるようになっている。従って、超音波照射によりバッファ室17内のスペーサ分散液の温度が上昇しても、温度制御手段によって常にスペーサ分散液の温度が一定に維持されるようになっている。
【0021】
輸送路12には流出口24とバッファ室17の間の位置に循環ポンプ15が取り付けられており、該循環ポンプ15を動作させると、バッファ室17内部のスペーサ分散液が循環ポンプ15とは反対側に押し出され、輸送路12内部を流入口23に向かって流れ、流入口23から輸送室22内部に供給されると、流入口23と流出口24の間を流れる。
【0022】
図3はヘッド本体20の拡大断面図である。内部フィルター30は金属のメッシュフィルターや不織布のように、その内部に溶液を通過させる通路を有するフィルターで構成されている。流入口23から流出口24へ向かって流れるスペーサ分散液の一部は、内部フィルター30の通路を通って吐出室21へ輸送される。
【0023】
図3の符号39はスペーサ分散液に分散されたスペーサ粒子を示している。内部フィルター30の通路は、スペーサ粒子39の直径の2倍以上にされており、従ってスペーサ分散液はスペーサ粒子39が分散された状態で、吐出室21へ運ばれる。
【0024】
ノズルプレート26と内部フィルター30の間には複数の孔が設けられたピエゾ支持板35が、ノズルプレート26から離間して配置されており、小吐出室27は、ノズルプレート26と、ピエゾ支持板35との間に配置されている。
【0025】
ノズルプレート26には1又は2以上の噴出孔32が設けられている。ここでは、噴出孔32は複数であって、小吐出室27は各噴出孔32上に1つずつ設けられている。小吐出室27のピエゾ素子36は、各噴出孔32の近傍位置にそれぞれ設けられており、所望の噴出孔32の近傍に位置するピエゾ素子36を振動させることで、所望の噴出孔32からスペーサ分散液を吐出させることができる。尚、ピエゾ素子35は互いに隣接する小吐出室27を区分けする隔壁として設けてもよいし、小吐出室27の側壁上に設けてもよい。
【0026】
スペーサ分散液が吐出され、吐出室21のスペーサ分散液が消費されると、噴出孔32内のスペーサ分散液が大気と接する面(メニスカス)の高さが変化する。
【0027】
バッファ室17はメニスカス制御機構8のタンク80に接続されており、タンク80内に蓄液されたスペーサ分散液や溶剤は、その液面高さがメニスカスの高さと連動して変化する。バッファ液の液面高さは不図示の液面センサーで検出され、該液面センサーにリンクする減圧機構により、メニスカスを所定高さに戻すように、スペーサ分散液や溶剤がタンク80からバッファ室17に供給される。
【0028】
即ち、このヘッドモジュール2では、供給系51からヘッドモジュール2へのスペーサ分散液の供給を制御すると共に、メニスカス制御機構8によってヘッドモジュール2内の液量を微調整することで、常にヘッドモジュール2内の液量が一定に維持され、その結果、スペーサ分散液の吐出が安定して行われる。
【0029】
輸送室22を通るスペーサ分散液のうち、吐出室21へ供給されなかったものは、流出口24から輸送路12に戻る。
【0030】
排出バルブ42は、輸送路12の流出口24とバッファ室17の間の位置に取り付けられている。輸送路12には排出バルブ42を介して排出管57の一端が接続されている。排出管57の他端は後述する排出系に接続されており、排出バルブ42を切り替え、輸送路12を排出系に接続した排出状態では、流出口24から輸送路12に戻ったスペーサ分散液は排出管57を通って排出系に排出されるが、輸送路12を排出系から遮断した循環状態では、流出口24から輸送路12に戻ったスペーサ分散液は、バッファ室17へ戻るようになっている。
【0031】
バッファ室17へ戻ったスペーサ分散液は再び、流入口23に向かって送られるので、循環状態で循環ポンプ15を動作させると、スペーサ分散液は、バッファ室17と、輸送室22との間を循環するようになっている。
【0032】
尚、流入口23とバッファ室17の間には外部フィルター19が設けられている。外部フィルター19はスペーサ粒子は通過させるが、スペーサ粒子よりも大きい物体(ゴミ、スペーサ粒子の凝集物を含む)を除去するようになっている。従って、流入口23にはスペーサ粒子が分散された分散液だけが到達する。
【0033】
次に、このヘッドモジュール2を用いた本発明の印刷装置を説明する。図1の符号1は本発明の印刷装置の一例を示している。
【0034】
印刷装置1は貯留系5と、循環路50と、上述したヘッドモジュール2を1又は2以上有している。ここではヘッドモジュール2を4つ有しており、各ヘッドモジュール2と、ヘッドモジュール2の各部材にはそれぞれ添え字a〜dを付して区別する。
【0035】
貯留系5は貯留タンク58と、バッファタンク59とを有している。貯留タンク58の内部には、樹脂粒子であるスペーサ粒子が溶媒に分散されたスペーサ分散液が蓄液されており、該スペーサ分散液は供給ポンプ79によって貯留タンク58からバッファタンク59に供給され、バッファタンク59内部に一旦蓄液されると共に、バッファタンク59に過剰に蓄液されたものは貯留タンク58に戻るようになっている。
【0036】
貯留タンク58とバッファタンク59には不図示の攪拌手段がそれぞれ設けられており、貯留タンク58内部とバッファタンク59内部にそれぞれ蓄液されたスペーサ分散液は攪拌手段で常に攪拌され、スペーサ粒子が沈殿せず、分散された状態が維持されるようになっている。
【0037】
循環路50は、一端と他端がバッファタンク59に接続されたパイプで構成されており、循環路50の途中には大循環ポンプ55が設けられ、該大循環ポンプ55を動作させると、バッファタンク59のスペーサ分散液が、循環路50内部に一端から引き込まれ、循環路50内部を他端へ向かって流れた後、他端からバッファタンク59へ戻るようになっている。
【0038】
循環路50のスペーサ分散液が引き込まれる側を上流、バッファタンク59に排出される側を下流とすると、各ヘッドモジュール2a〜2bの供給管56a〜56dは、循環路50の上流の一端側に、上流から下流に向かって1個ずつ順番に接続されている。
【0039】
図1の符号51は循環路50の最も下流側の供給管56dが接続された位置よりも上流側の部分である供給系を示しており、供給系51を流れるスペーサ分散液が供給管56a〜56dからバッファ室17に供給されるようになっている。
【0040】
各ヘッドモジュール2a〜2dの排出管57a〜57dは、循環路50に供給系51よりも下流の位置で、上流から下流に向かって1個ずつ順番に接続されている。図1の符号52は循環路50の最も上流側の排出管57aが接続された位置よりも下流の部分である排出系を示しており、各ヘッドモジュール2a〜2dから排出されるスペーサ分散液は排出系52に戻るようになっている。
【0041】
最も上流側の排出管57aは、最も下流側の供給管56dよりも更に下流側で輸送路50に接続されている。従って、ヘッドモジュール2a〜2dへ供給されずに供給系51を通過したスペーサ分散液は、輸送路50のうち、最も下流側の供給管56dと最も上流側の排出管57aとの間の部分を通過して排出系52に排出される。図1の符号53は、輸送路50のうち、最も下流側の供給管56dと最も上流側の排出管57aとの間の部分であって、供給系51を排出系52に接続する接続系を示している。
【0042】
次に、この印刷装置1を用いてスペーサ分散液を印刷する工程の一例について説明する。各供給バルブ41を許容状態に置き、各排出バルブ42を循環状態に置いた状態で、大循環ポンプ55を動作させる。供給系51を流れるスペーサ分散液の流量は、各供給管56a〜56dに許容状態に置いた場合であっても、最上流に位置する供給管56dから、最下流に位置する供給管56dまで全てスペーサ分散液が供給されるのに十分な流量にされているので、各ヘッドモジュール2a〜2dのバッファ室17にスペーサ分散液が蓄液される。
【0043】
各供給バルブ41を停止状態に置くと共に、各排出バルブ42を循環状態に置き、循環ポンプ15を動作させると、上述したように、スペーサ分散液が各ヘッドモジュール2a〜2d内でバッファ室17と輸送室22との間を循環する。
【0044】
印刷対象物である基板を、各ヘッドモジュール2a〜2dのノズルプレート26と対向する位置に配置し、基板の印刷すべき印刷位置の真上に位置する噴出孔32からスペーサ分散液を吐出すると、基板の印刷位置にスペーサ分散液が塗布される(印刷)。
【0045】
スペーサ粒子は沈降しやすいので、ヘッド本体内部でスペーサ分散液が移動しないと、スペーサ粒子が分離してしまい、噴出孔32から1回に吐出されるスペーサ粒子の数が変動してしまうが、印刷の時に常にスペーサ分散液をバッファ室17と輸送室22との間を循環させれば、スペーサ分散液がヘッドモジュール2内部で沈降しない。
【0046】
上述したスペーサ分散液の循環を維持させると、常に輸送室22内部にスペーサ分散液が流れるが、循環ポンプ15が押し出す量は一定なので、噴出孔32からスペーサ分散液が吐出される時と、吐出されない時とでは、輸送室22を流れるスペーサ分散液の流速が変化する。
【0047】
噴出孔32からの吐出量は、ピエゾ素子36による液面の振動で制御されるが、噴出孔32上を通過するスペーサ分散液の流速が変動すると、噴出孔32にかかる圧力も変動し、噴出孔32からの吐出量が想定から外れてしまう。
【0048】
本発明ではスペーサ分散液の流れは、吐出室21から内部フィルター30で隔たれた輸送室22で生じるので、輸送室22を流れるスペーサ分散液の流速が多少変動しても、噴出孔32が受ける圧力には影響がない。従って、噴出孔32からは常にピエゾ素子36で制御された量が吐出され、安定した吐出を行うことができる。
【0049】
印刷時には大循環ポンプ55は常に動作させておけば、供給系51にスペーサ分散液が供給されるので、噴出孔32からの吐出によりバッファ室17内の液量が低下すると、供給バルブ41が許容状態に置かれ、スペーサ分散液が常にヘッドモジュール2a〜2dへ供給される。
【0050】
また、供給バルブ41が停止状態に置かれたときには、供給系51を流れるスペーサ分散液はヘッドモジュール2a〜2dを通らずに、接続系53を通って排出系52に送られ、バッファタンク59へ戻る。このように、スペーサ分散液がヘッドモジュール2a〜2d内へ送られない時でも、スペーサ分散液は循環路50とバッファタンク59との間を循環し、循環路50内部で停滞することないので、スペーサ粒子が循環路50の途中で沈降することもない。
【0051】
スペーサ粒子は沈降しやすいので、例えば、印刷を短時間の間中止する場合は、常に循環路51とバッファタンク59との間の循環と、各ヘッドモジュール2a〜2d内での循環を維持することが好ましい。
【0052】
印刷装置1を長時間停止させるために、その内部を洗浄するときの洗浄手段について説明すると、印刷装置1は、有機溶剤のような洗浄液が配置された溶剤タンク71と、該洗浄液を輸送する洗浄経路72を供給系51とは別に有している。
【0053】
図1、2を参照し、洗浄経路72には、各ヘッドモジュール2a〜2aの洗浄管75の一端が接続されており、洗浄管75の切り替えバルブ76を開けると、洗浄経路72から洗浄液が洗浄管75に供給される。
【0054】
洗浄管75は吐出室21に接続される吐出側配管73と、輸送路12に接続される輸送路側配管74に分岐しており、分岐バルブ77の切り替えにより、洗浄管75を輸送路側配管74から遮断し、吐出側配管73に接続すると、洗浄液が吐出側配管73に流れ、吐出側配管73の途中に設けられた吐出側バルブ78を開けると、洗浄液が吐出室21に供給され、吐出液21内部が洗浄液で洗浄される。洗浄後の洗浄液は噴出孔32から外部に排出される。
【0055】
輸送路側配管74は、バッファ室17と外部フィルター19の間で輸送路12に接続されている。分岐バルブ77の切り替えにより、洗浄液を輸送路側配管12へ供給し、輸送路側配管74を輸送路12に接続する輸送路側バルブ79の切り替えにより、輸送路12の外部フィルター19側に洗浄液を流すと、洗浄液によって外部フィルター19と輸送室22が洗浄される。このとき、排気バルブ42を排気状態にすれば、洗浄後のスペーサ分散液は排出系52に排出され、排出系52からドレイン3に排出される。
【0056】
以上は、各ヘッドモジュール2a〜2d内に同時にスペーサ分散液を供給し、印刷を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数のヘッドモジュールのうち、1又は2個以上を選択して印刷を行い、その印刷が終了した後、残りのヘッドモジュールで印刷を行ってもよい。
【0057】
循環ポンプ15はスペーサ分散液を押し出す場合に限定されず、スペーサ分散液を吸い込むことで輸送路12内を循環させても、更にスペーサ分散液を押し出すポンプと吸い込むポンプの2種類を設けてもよく、また、その設置場所も輸送路12の途中であれば、流出口24とバッファ室17の間の位置でなくてもよい。要するに、循環ポンプ15は輸送系10と輸送室12との間でスペーサ分散液を循環するものであれば良い。
【0058】
以上は、ヘッドモジュール2内でスペーサ循環液を循環させる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0059】
図4の符号2’は他の例の印刷装置1’に用いられるヘッドモジュールを示している。このヘッドモジュール2’は、図2に示したヘッドモジュール2と同じ構造のバッファ室17と、外部フィルター19と、ヘッド本体20とを有しているが、ヘッド本体20の輸送室22と、外部フィルター19と、バッファ室17は直列的に、供給系51と排出系52にそれぞれ接続されており、供給バルブ41を許容状態にした時には供給系51から供給されるスペーサ分散液は、バッファ室17と、外部フィルター19を通り、流入口23を通って輸送室22内に供給され、その内部を流れた後、流出口24から配管に排出されると、バッファ室17に戻らずに排出系52に排出される。
【0060】
図4の符号81は供給系51から流入口23にスペーサ分散液を供給する供給経路を示しており、同図の符号82は流出口23から排出系52にスペーサ分散液を戻す排出経路を示している。
【0061】
排出系52に戻ったスペーサ分散液は、バッファタンク59へ戻り、大循環ポンプ55の動作によって再び供給系51に供給される。即ち、この印刷装置1’では、スペーサ分散液が、貯留系5と、供給系51と、供給経路81と、輸送室22と、排出経路82と、排出系52の間で循環し、停滞することがないので、スペーサ粒子が沈降し難い。
【0062】
従って、スペーサ分散液を循環させながら印刷を行えば、噴出孔32から吐出される液滴中のスペーサ粒子の個数のばらつきが生じない。
【0063】
この印刷装置1’では、2個以上のヘッドモジュール2’を同じ供給系51と排出系52に接続してもよく、その場合には、供給系51の上流側に位置するヘッドモジュール2’の供給バルブ41を許容状態にすれば、そのヘッドモジュール2’に優先的にスペーサ分散液が供給される。また、上流側に位置するヘッドモジュール2’の供給バルブ41を停止状態にすれば、供給系51を流れるスペーサ分散液は、そのヘッドモジュール2’の下流側で隣接するヘッドモジュール2’に優先的に流れることになる。また、供給系51に流れるスペーサ分散液の量を十分に大きくすれば、複数のヘッドモジュール2’に同時にスペーサ分散液を供給することが可能であり、1つの貯留系5と、1つの供給系51と、複数のヘッドモジュール2’と、1つの排出系52の間でスペーサ分散液が循環される。
【0064】
本は発明に用いるスペーサ粒子の種類は特に限定されるものではないが、例えば直径4μm以上6μm以下のものを用いることができる。
【0065】
内部フィルター30の種類も特に限定されず、スペーサ分散液中のスペーサ粒子を吸着しにくい材質であれば、不織布、金属製フィルター等種々のものを用いることができるが、スペーサ粒子を通過させる通路の直径は、スペーサ粒子の直径の2倍以上が好ましい。
【0066】
噴出孔32の形状や大きさも特に限定されるものではないが、安定した吐出性を考慮すると、内部フィルター30の通路の直径の2倍以上の直径を有するものが好ましい。また、ノズルプレート26の噴出孔32の大きさは、目的とする吐出液滴サイズにより選定することが可能であるが、その直径は2μm以上40μm以下が好ましい。
【0067】
また、バッファ室17内の超音波照射は、そのヘッドモジュール2で印刷が行われる時だけ照射してもよいし、ヘッドモジュール2で印刷が行われないときも照射を続けてもよい。超音波照射を行うときは、超音波照射を連続して行ってもいし、断続的に行ってもよい。
【0068】
以上は、バッファ室17だけに温度制御手段を設ける場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば外部フィルター19に温度制御手段を設け、測定されるスペーサ分散液の温度に基づき、外部フィルター19を加熱又は冷却することで、外部フィルター19を通過した後のスペーサ分散液を設定温度にすることができる。スペーサ分散液の温度制御は、バッファ室17と外部フィルター19のいずれか一方で行ってもよいし、両方で行ってもよい。
【0069】
以上は、噴出孔32の近傍にピエゾ素子を設けるピエゾ素子方式で噴出孔32での吐出を制御する場合について説明したが、吐出の制御法はこれに限定されず、バブルジェット(登録商標である)方式、サーマルジェット方式等種々の方式を採用することもできる。
【実施例】
【0070】
〔スペーサ粒子吐出個数〕
上記図1、2に示した印刷装置1で、市販のスペーサ分散溶液の印刷を行い、吐出される液滴中のスペーサ固数の評価を行なった。
【0071】
尚、スペーサ分散液は、スペーサ散布用に製造されている市販のスペーサ粒子を、アルコール系混合溶媒に分散させ、凝集体を事前にフィルターで除去し、調整したものであって、スペーサ粒子の粒子系が4.1μm、スペーサ粒子の濃度を0.1wt%に調整したものを使用した。
【0072】
ノズル(噴出孔32)径が28μmの場合は、吐出液滴サイズは20plであり、1液滴中のスペーサ個数は3.2±0.2であった。
更に、ノズル径が23μmの場合は、吐出液滴サイズが8plであり、1液滴中のスペーサ個数は2.0±0.9であった。
これらの結果から、ノズル径を変えることで、吐出液滴サイズと、液滴中のスペーサ個数を制御可能なことがわかる。
【0073】
〔吐出安定性評価試験〕
図1、2に示した印刷装置1を用い、循環路50とヘッドモジュール2内の両方でスペーサ分散液の循環を行う場合(実施例1)と、循環路50だけでスペーサ分散液の循環を行う場合(比較例1)と、循環路50とヘッドモジュール2内の両方でスペーサ分散液の循環を行うと同時に、バッファ室17内に蓄液されたスペーサ分散液に超音波照射を行った場合(実施例2)について、噴出孔32からスペーサ分散液の連続吐出を行い、連続吐出時の液滴中のスペーサ数の評価を行なった。
【0074】
その結果を下記表1に示す。
【0075】
【表1】

【0076】
上記表1から明らかなように、ヘッドモジュール2内でスペーサ分散液を循環させない比較例1は、60分後に初期の2.0±0.9個から1.5±1.0個までスペーサ数の減少が観察された。一方、ヘッドモジュール2内でスペーサ分散液を循環させた実施例1は60分で1.9±0.9個とスペーサ数の減少に対する改善が見られた。更にヘッドモジュール2内の循環時に超音波照射を行なった実施例2では、60分後でも変化無く、吐出安定性の効果が確認された。
【0077】
60分の連続吐出後、ヘッドモジュール2内の超音波照射、スペーサ分散液の循環、ヘッドモジュール2のフラッシイング操作後のスペーサ数の評価を行なった所、ヘッドモジュール2内循環無しの場合でもメインテナンス操作により初期の2.0±0.9個に復帰した。
【0078】
このように、ヘッドモジュール2内でスペーサ分散液を循環させ、より好ましくはヘッドモジュール2内のスペーサ分散液に超音波照射を行うことで、吐出安定性が向上することがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の印刷装置の一例を説明する図
【図2】本発明のヘッドモジュールを説明する図
【図3】本発明に用いるヘッド本体の一例を説明する拡大断面図
【図4】本発明の印刷装置の他の例を説明する図
【符号の説明】
【0080】
1……印刷装置 2、2’……ヘッドモジュール 5……貯留系 10……輸送系 17……バッファ室 20……ヘッド本体 21……吐出室 22……輸送室 23……流入口 24……流出口 26……ノズルプレート 30……内部フィルター 32……噴出孔 39……スペーサ粒子 41……供給バルブ 42……排出バルブ 51……供給系 52……排出系 53……接続系

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部中空のヘッド本体と、
前記ヘッド本体の一壁面を構成するノズルプレートと、
貯留系から供給されるスペーサ分散液を前記ヘッド本体に輸送する輸送系とを有し、
前記ノズルプレートには噴出孔が設けられ、前記ヘッド本体内部に輸送された前記スペーサ分散液は、前記噴出孔から吐出されるよう構成されたヘッドモジュールであって、
前記ヘッド本体の内部空間は、その内部に配置され、前記スペーサ分散液が通過可能な内部フィルターによって前記ノズルプレート側の吐出室と、前記ノズルプレートとは反対側の輸送室とに区分けされ、
前記輸送室の壁面には前記スペーサ分散液が供給される流入口と、前記流入口から離間して設けられ、前記スペーサ分散液を排出する排出口とが設けられ、
前記輸送系は、前記排出口から排出させた前記液を前記流入口に戻すポンプを有するヘッドモジュール。
【請求項2】
前記輸送系は排出バルブを有し、前記排出バルブを切り替えることで、前記スペーサ分散液が前記排出口から前記流入口に戻る循環状態から、前記排出口から前記前記貯留系に排出される排出状態が切り替わるように構成された請求項1記載のヘッドモジュール。
【請求項3】
前記スペーサ分散液にはスペーサ粒子が分散され、
前記内部フィルターの内部には、前記スペーサ粒子の直径の2倍以上の直径を有し、前記スペーサ分散液を通過させる通路が設けられ、
前記噴出孔の直径は、前記通路の直径よりも大きくされた請求項1又は請求項2のいずれか1項記載のヘッドモジュール。
【請求項4】
スペーサ分散液が蓄液された貯留系と、
前記スペーサ分散液を吐出する1又は2以上のヘッドモジュールと、
前記各ヘッドモジュールを前記貯留系に接続し、前記スペーサ分散液を前記各ヘッドモジュールに供給する供給系と、
前記各ヘッドモジュールを前記貯留系に接続し、前記ヘッドから排出される前記スペーサ分散液を前記貯留系に戻す排出系とを有し、
前記各ヘッドモジュールは、前記スペーサ分散液の供給の許容と停止を切り替える供給バルブを有し、
前記各供給バルブを許容状態にしたとき、前記供給系から前記各ヘッドモジュールに前記スペーサ分散液が供給される印刷装置であって、
前記供給系と前記排出系とを接続する接続系を有し、前記各供給バルブを停止状態にしたとき、前記スペーサ分散液は前記各ヘッドモジュールを通らずに、前記接続系を通って前記排出系に戻るように構成された印刷装置。
【請求項5】
請求項2又は請求項3のいずれか1項記載のヘッドモジュールを有する請求項4記載の印刷装置であって、
前記排出バルブを前記循環状態にし、前記供給バルブを停止状態にした状態では、前記スペーサ分散液が前記排出口から前記流入口に戻る循環と、前記ヘッドモジュールを通らずに前記排出系に戻る循環とが同時に行われるように構成された印刷装置。
【請求項6】
スペーサ分散液が蓄液される貯留系と、
前記スペーサ分散液を吐出する1又は2以上のヘッドモジュールと、
前記各ヘッドモジュールを前記貯留系に接続する供給系と、
前記各ヘッドモジュールを前記貯留系に接続し、前記ヘッドモジュールから排出される前記スペーサ分散液を前記貯留系に戻す排出系とを有し、
前記各ヘッドモジュールは、中空のヘッド本体と、前記ヘッド本体の一壁面で構成されたノズルプレートと、前記供給系から前記ヘッド本体へ前記スペーサ分散液を供給する供給経路と、前記ヘッド本体から排出される前記スペーサ溶液を前記排出系へ戻す排出経路とを有し、
前記ヘッド本体に供給された前記スペーサ分散液は、前記ノズルプレートに設けられた噴出孔から吐出されるように構成された印刷装置であって、
前記ヘッド本体の内部空間は、その内部に配置された内部フィルターによって前記ノズルプレート側の吐出室と、前記ノズルプレートとは反対側の輸送室とに区分けされ、
前記輸送室の壁面には前記供給経路から前記スペーサ分散液が供給される流入口と、前記流入口から離間して設けられ、前記スペーサ分散液を前記排出経路に戻す排出口とが設けられ、
前記供給経路と前記排出経路は、それぞれ前記流入口と前記流出口に接続され、
前記供給経路へ送られた前記スペーサ分散液は、前記排出経路へ送られる前に、前記輸送室を通過する印刷装置。
【請求項7】
前記各ヘッドモジュールの前記供給経路は、前記スペーサ溶液の流れる方向に沿って前記供給系に順番に接続され、
上流側で前記供給系に接続された上流側供給経路の供給バルブを閉じ、前記上流側供給経路よりも下流側で前記供給系に接続された下流側供給経路の供給バルブを開けると、前記スペーサ分散液は前記上流側供給経路に接続された前記輸送室を通らず、前記下流側供給経路に接続された前記輸送室を通る請求項6記載の印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−126496(P2006−126496A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−314498(P2004−314498)
【出願日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(000231464)株式会社アルバック (1,740)
【Fターム(参考)】