説明

ベルト懸架駆動装置、および、画像形成装置

【課題】比較的安価で、簡単な手段により、効果的な寄り止めを可能とし、カラー画像形成装置の転写ベルトに応用した場合であっても色ずれの生じないベルト懸架駆動装置を提供する。
【解決手段】回転方向に交差する方向の両端の裏面側に他の部分に比べ厚くする寄り止めガイドが設けられている無端ベルトと該無端ベルトを回転駆動させる本体部とから構成され、かつ、前記無端ベルトの裏面側の前記2つの寄り止めガイドの間の部分に接触しながら該無端ベルトを回転可能に懸架する懸架ローラが該本体部に保持されているベルト懸架駆動装置において、前記懸架ローラが、該懸架ローラの軸における該懸架ローラの両端から等距離となる等距離点を中心に、全方向に亘って傾動可能となるよう、前記ベルト懸架駆動装置の本体部に保持されているベルト懸架駆動装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において用いられるベルト懸架駆動装置、および、ベルト懸架駆動装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に電子写真方式の画像形成装置で使用される定着装置や搬送装置などのベルト懸架駆動装置は、無端ベルト(以下、「ベルト」とも云う)を複数の懸架部材により支持する。懸架部材の傾斜などが要因となりベルトには進行方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)への変位(ベルト寄り)の発生や、ベルトが斜めに走行(ベルト斜行)するという不具合現象が発生する。
【0003】
図7に、画像形成装置としてのプリンタの概略構成を示す断面図を示す。
【0004】
図中、ベルト11は3本の懸架ローラ12、13及び14で懸架されており、テンションローラでもある懸架ローラ12はその軸が加圧バネでベルト11の外向きに付勢されてベルト11に接することでベルト11には一定の張力が付与されている。また、懸架ローラ14は図示しないモータにより回転駆動されており、これによりベルト11は回転する。
【0005】
このようなベルト懸架駆動装置には、上記の現象による懸架部材からの脱落を防止する目的で、ベルトの両端部への他の部分に比べ厚くする寄り止めガイドの設置や、ステアリング制御により懸架部材を積極的に傾斜させてベルト寄り方向を制御する手法が知られている。
【0006】
図8にはより止めガイドと設けた例を示す。この例ではベルト21は懸架ローラ22により懸架され、懸架ローラ22の軸23は軸受け24a及び24bを介して筐体26に固定される。ベルト21は矢印27の方向へ駆動される。ベルト21端部の裏面には厚みをもった部材である寄り止めガイド25a及び25bが接着固定されている。ベルト21が矢印28方向に変位(=ベルト寄り)すると、懸架ローラ22と寄り止めガイド25bとが接触して、ベルト21の懸架ローラ22からの脱落を防止する。
【0007】
しかし、このような従来のステアリング制御非搭載のベルト懸架駆動装置では、ベルト寄りの結果、寄り止めガイドが懸架ローラ端部に接触し続け、ベルト本体と寄り止めガイドとの接着部に負荷がかかり、その結果、ベルト本体から寄り止めガイドが剥がれるベルト破損が生じる問題があった。
【0008】
また、一方、従来のステアリング制御式の搭載ベルト懸架駆動装置では、ベルト寄りの発生を低減でき、寄り止めガイドの剥がれによるベルト破損を防止できるが、高価かつ複雑な構成となってしまう問題があった。
【0009】
また、特開2004−012585公報(特許文献1)にはリンク機構による懸架部材の支持方法が提案されており、この技術であると、当懸架部材が傾斜することでベルト寄り方向を補正でき、寄り止めガイド接着部への負荷を低減できるが、ベルト斜行を誘発し、そのために、カラー画像形成装置の転写ベルトに応用した場合には、色ずれが発生すると云う問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ここで、本発明は、比較的安価で、簡単な手段により、効果的な寄り止めを可能とし、カラー画像形成装置の転写ベルトに応用した場合であっても色ずれの生じないベルト懸架駆動装置、そのようなベルト懸架駆動装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者等は、上記特開2004−012585公報に記載の技術について検討を行った。
【0012】
まず、ベルトの寄りについて図9を用いて説明する。
【0013】
矢印33の方向へベルト31を回転させているときに、懸架ローラが矢印36の方向に傾斜した場合、懸架ローラ32はベルト31を矢印33に対しある角度A傾いた方向34へ連れ回す。このと、角度Bは直角に近い。その結果、矢印33と直交する方向35へベルトが寄る。これはベルト寄りが発生するひとつの要因である。
【0014】
特開2004−012585公報記載のベルト懸架部材の設置方法を図10に示した。ベルト41は懸架ローラ42により懸架され、懸架ローラの軸43は軸受け44とリンク機構48を介して筐体46に固定されている。ベルト41は矢印47の方向へ駆動される。
【0015】
ベルトの寄りが発生したとき、ベルト寄りを緩和しようとして、懸架ローラは図11に示したようにリンク機構48により符号51aの位置から符号51bの位置に移動する。このとき、懸架ローラの中心点、すなわち、懸架ローラの軸における、懸架ローラの軸方向両端から等距離な等距離点は符号52aの位置から符号52bの位置にずれてしまう。
【0016】
その結果、上記等距離点と他の懸架ローラ53の中心点54との間に角度Cが生じ、その結果、ベルト斜行が発生する。
【0017】
このように、特開2004−012585公報の技術では、傾斜部材の傾斜回転中心が懸架部材軸の中心ではないために、傾斜発生時にリンク機構が設けられた懸架部材の長手方向中心位置と他の懸架部材の長手方向中心位置にずれが生じ、その結果、各色の感光体ごとにベルトとの接触位置がずれることで色ずれが発生することが判明し、本発明に至った。
【0018】
すなわち、本発明のベルト懸架駆動装置は、請求項1に記載の通り、回転方向に交差する方向の両端の裏面側に他の部分に比べ厚くする寄り止めガイドが設けられている無端ベルトと該無端ベルトを回転駆動させる本体部とから構成され、かつ、前記無端ベルトの裏面側の前記2つの寄り止めガイドの間の部分に接触しながら該無端ベルトを回転可能に懸架する懸架ローラが該本体部に保持されているベルト懸架駆動装置において、前記懸架ローラが、該懸架ローラの軸における該懸架ローラの両端から等距離となる等距離点を中心に、全方向に亘って傾動可能となるよう、前記ベルト懸架駆動装置の本体部に保持されていることを特徴とするベルト懸架駆動装置である。
【0019】
また、本発明のベルト懸架駆動装置は請求項2に記載の通り、請求項1に記載のベルト懸架駆動装置において、前記懸架ローラが、該懸架ローラの両端部と、該両端部に接する前記ベルト懸架駆動装置の本体部に設けられた2つの凹球面から構成される傾動誘導部と、によって保持されていることを特徴とする。
【0020】
また、本発明のベルト懸架駆動装置は請求項3に記載の通り、請求項2に記載のベルト懸架駆動装置において、前記凹球面に接して回転する球体と、該球体を保持する球体保持部とが、前記懸架ローラの両端部に設けられていることを特徴とする。
【0021】
また、本発明のベルト懸架駆動装置は請求項4に記載の通り、請求項1に記載のベルト懸架駆動装置において、前記懸架ローラが、前記等距離点に設けられた、ソケット部とボール部とから構成される球継手構造によって保持されていることを特徴とする。
【0022】
本発明の画像形成装置は請求項5に記載の通り、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のベルト懸架駆動装置を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0023】
本発明のベルト懸架駆動装置は、懸架ローラが、該懸架ローラの軸における該懸架ローラの両端から等距離となる等距離点を中心に、全方向に亘って傾動可能となるよう、ベルト懸架駆動装置の本体部に保持されているために、懸架ローラをその中心位置の移動なしに全方向に自在に傾斜させることが可能となり、比較的安価で、簡単な手段により、効果的に寄り止めを可能とし、また、寄り発生時には迅速に寄りを解消させることができ、カラー画像形成装置の転写ベルトに応用した場合であっても色ずれの生じないベルト懸架駆動装置となる。
【0024】
ここで、本発明のベルト懸架駆動装置における、懸架ローラの傾動量とベルト寄り速度との関係を示した図を図1に示す。図中、直線61は、懸架ローラをある平面(”傾動平面”と云う)内で徐々に傾動させたときのその傾動量とベルトの寄り速度(あるいは、ベルトの寄り解消速度)との関係を示す。傾動量の増加に従って寄り(解消)速度が大きくなることが判る。また、直線62は直線61が得られた上記傾動平面とは直角な平面内でローラを傾動させたときのその傾動量とベルトの寄り速度(あるいは、ベルトの寄り解消速度)との関係を示す。直線62ではベルトの傾動を大きくしてもベルトの寄り(解消)速度の増加は小さく、この平面での傾動による寄り解消効果は小さいことが判る。
【0025】
このように、懸架ローラの傾動はその傾動が含まれる面によってベルト寄り解消速度が異なることが判る。ここで、通常、懸架ローラが傾動する平面が、その懸架ローラに接するベルトの2つの面がなす角度を等分割する面であるときに、最大の寄り解消効果が期待されるが、テンションローラへの付勢力の装置毎の個体差、あるいは長期間の使用によるベルトの伸び等の要因により、上記角度は一定とならない恐れがある。そして、特開2004−012585公報記載の技術では、1平面内での懸架ローラの傾動しか得られないが、本発明に係るベルト懸架駆動装置では、全方位に傾斜できるために常に最適な傾動が実現でき、そのために、極めて迅速なベルトの寄り解消が可能となる。
【0026】
また、請求項2に記載のベルト懸架駆動装置によれば、懸架ローラが、該懸架ローラの両端部と、本体部に設けられた両端部に接する2つの凹球面から構成される傾動誘導部と、によって傾動可能に保持されている。この構造により、ベルトに寄り方向の変位が生じて片側(寄り方向とは逆側の)の寄り止めガイドが懸架ローラに乗り上げた際に、寄り止めガイドの厚さ分だけベルトの周長に偏差をもつ。この周長偏差により懸架ローラ両端部にベルトから受ける荷重偏差が発生するが、この荷重偏差を利用して懸架ローラを傾斜させ、ベルト寄りを解消させる方向へベルトを移動させることが可能となるとともに、従来のベルト懸架駆動装置の懸架ローラと同様に両端で保持されるために、大きな設計変更なしに実現できる。
【0027】
また、請求項3に記載のベルト懸架駆動装置によれば、凹球面に接して回転する球体と、該球体を保持する球体保持部とが、前記懸架ローラの両端部に設けられているために懸架ローラが両端からの等距離となる等距離点の移動なしに懸架ローラを傾斜させることが可能となるとともに懸架ローラの傾動がスムーズに行われ、ベルトの定位置復帰が迅速に行われる。
【0028】
また、請求項3に記載のベルト懸架駆動装置によれば、前記懸架ローラが、前記等距離点に設けられた、ソケット部とボール部とから構成される球継手構造によって保持されているために、懸架ローラが両端からの等距離となる等距離点の移動なしに懸架ローラを傾斜させることが可能となるとともに、作製が容易で、コストが低廉なものとなる。
【0029】
本発明の画像形性装置は、上記ベルト懸架駆動装置を備えられているために、ベルト寿命が長く、予期せぬ環境下の装置使用によるベルト寿命前でのベルト破壊の予防となるとともに、カラー画像形成装置の転写ローラに応用した場合にはカラー画像形成においても色ずれのないきれいな画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】互いに直交する傾動平面の内の傾動のベルト寄り(解消)速度の違いを示すグラフである。
【図2】本発明に係るベルト懸架駆動装置Aの懸架ローラ72付近を示す部分図である。
【図3】懸架ローラ72付近を示す部分図(寄りが発生した状態)である。
【図4】懸架ローラ72付近を示す部分図(傾動して寄りが解消していく状態)である。
【図5】本発明に係る他のベルト懸架駆動装置Bの懸架ローラ92付近を示す部分図である。
【図6】球継手構造を示す図である。
【図7】画像形成装置(プリンタ)の概略構成を示す図である。
【図8】寄り止めガイド付きのベルトを用いたベルト懸架駆動装置の一例を示す図である。
【図9】懸架ローラの傾動のベルトの寄りへの影響について示した図である。
【図10】従来技術に係るベルト懸架駆動装置の懸架ローラ42付近を示す部分図である。
【図11】図10のベルト懸架駆動装置の懸架ローラ42のリンク機構48の作動状況を示すモデル図である
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明を、図面を参照して説明する。
【0032】
本発明に係るローラ駆動装置の一例Aの懸架ローラ付近の部分図を図1として示す。無端ベルト71の裏面の両側に他の部分に比べ厚くする寄り止めガイド75a及び75bが設けられており、この無端ベルト71は懸架ローラ72にて懸架されている。この例では、懸架ローラ72が、懸架ローラ72の両端部と、該両端部に接するローラ駆動装置Aの本体部76に設けられた2つの凹球面76aから構成される傾動誘導部と、によって傾動可能に保持されており、上記両端部には、上記凹球面に接して回転する球体74aと、該球体74aを保持する球体保持部74とが設けられている。
【0033】
ここで、凹球面76aは、懸架ローラの中心点、すなわち、懸架ローラの軸における、懸架ローラ72の軸方向両端から等距離な等距離点77から、球体74aと凹球面76aとの接触点までの距離αを半径とする球の球面と等しい曲率を有する凹球面である。球体74aと凹球面76aとの接触点は、例えば図2中両矢印78のように移動(図の垂直方向への移動も可能)するが、懸架ローラ72の等距離点77の位置が移動することはない。
【0034】
このような本発明に係るローラ駆動装置の一例Aでベルトの寄りが発生したときの挙動について図3及び図4を用いて説明する。
【0035】
ベルト71がスムーズに回転駆動されるように張力が付与されているために、ベルト71と懸架ローラ72との接触部では互いに荷重が作用している。ここで、他の懸架部材の傾斜などの原因でベルト71が例えば図3中矢印87の方向へ変位し、寄りが大きくなると、寄り止めガイド75bが懸架ローラ72の端部に接触し、そして、この接触により寄り止めガイド75bが懸架ローラ72へ乗り上げた場合、この乗り上げにより、接触側82bのベルト71の周長が非接触側82aのベルト周長より事実上短くなったことに等しく、その結果、懸架ローラ72の接触側82b端部は、非接触側82a側端部が受ける加重85aよりも大きい荷重85bを受ける。このとき、懸架ローラ72は荷重85aと85bとが等しくなるように等距離点77を中心に符号87で示した方向に傾動され、この傾動によりベルト71は図4中矢印88の方向へ移動させられて、上記のベルト71の懸架ローラ72への乗り上げは解消される。このように、寄り止めガイド75aや75bと懸架ローラ72との接触力が低減され、寄り止めガイド75bのベルト71からの剥がれ、すなわちベルトの破損を効果的に防止することができる。
【0036】
さらに、ローラ駆動装置において、例えば、このような傾動可能な懸架ロール72以外の懸架部材の幅を上記懸架ローラ72より幅を狭くし、あるいは、懸架ロール72以外の懸架部材の短部へのテーパ角を設定することなどにより寄り止めガイド75a及び75bと接触しえないようにすると、ベルト破損防止効果がより大きくなるので好ましい。
【0037】
さらに、寄り止めガイド75a及び75bの、ベルト内側面をベルト回転方向に交差する方向の両端側から内側に向けて徐々に薄くなる斜面形状とすることで、上記の荷重変化が滑らかになり、懸架ローラ72をより滑らかな動きで傾動させることができ、そのとき、ベルト寄り補正時のベルト71挙動を安定化させること、すなわち、局部的な色ずれを誘発することなくベルト寄りを補正させることができる。また、懸架ローラ72の両端部に端部に向かって徐々に細くなるテーパを設けることでも同様な効果が得られる。
【0038】
さらに、懸架ローラ72表面を弾性体として表面の摩擦係数を上げることで、懸架ローラ72とベルト71との間の摩擦力が増大するために、ベルトと懸架ローラ間の荷重の増大なしにベルト寄り方向へかかる荷重を大きくすることができるために懸架ローラ72の傾斜によるベルト寄り速度が増大する。その結果、より高感度にベルト寄りを補正することができ、このとき更なるベルト長寿命化が可能となる。
【0039】
図5及び図6では本発明に係る他のベルト懸架駆動装置Bのベルト懸架ローラ付近の部分モデル図を示す。
【0040】
図5中符号91は裏面の両側に他の部分に比べ厚くする寄り止めガイド95が設けられている無端ベルトであり、懸架ローラ100により懸架されている。
【0041】
懸架ローラ100には2つのローラ部92を備え、これらローラ部92は、図6に示す保持部101の2つの非回転な懸架部材軸97に、それぞれ2つずつ備えられた軸受け94によって、回転可能に保持されている。これら懸架部材軸97は両者の間に設置されたヘッド部93に互いに同軸に固定されている。
【0042】
ヘッド部93の、2つの懸架部材軸97と同軸で、懸架ローラ100の軸方向両端から等距離となる等距離点97の周囲には半凹球形状でかつ図中下方が開放されたソケット部93aが設けられている。また、このベルト懸架駆動装置Bの本体部96には保持バー91を介して、上記ソケット部93aの半凹球形状の同じ半径をもつ球形状のボール部98が設けられており、このボール部98が上記ソケット部93aに収納され、収納時にはボール部98の中心は上記等距離点と一致するようになっている。
【0043】
このように構成される球継手構造によって、上記懸架ローラ100が上記等距離点を中心に傾倒可能にベルト懸架駆動装置Bに保持されている。このために、懸架ローラ100は、図5矢印89の方向へ自由に傾動でき、懸架ローラ100の等距離点97はベルト91の挙動によっても動くことはない。このため、このようなベルト懸架駆動装置Bにより、上記のベルト懸架駆動装置A同様に、ベルトの寄りが発生したときには、その寄りを自動的に効果的に解消させると云う効果を奏する。このようにベルト懸架駆動装置Bは比較的安価で、簡単な手段により、効果的でかつ迅速なベルトの寄り復帰を可能とし、カラー画像形成装置の転写ベルトに応用した場合であっても色ずれの生じないベルト懸架駆動装置となる。
【符号の説明】
【0044】
A、B 本発明に係るベルト傾駆動装置
71、91 無端ベルト
72、100 懸架ローラ
74 球体保持部
74a 球体
76、96 ローラ駆動装置本体部
77、97 等距離点
76a 凹球面
75a、75b 寄り止めガイド
91 保持バー
92 ローラ部
93 ヘッド部
93a ソケット部
97 懸架部材軸
98 ボール部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0045】
【特許文献1】特開2004−012585号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転方向に交差する方向の両端の裏面側に他の部分に比べ厚くする寄り止めガイドが設けられている無端ベルトと該無端ベルトを回転駆動させる本体部とから構成され、かつ、前記無端ベルトの裏面側の前記2つの寄り止めガイドの間の部分に接触しながら該無端ベルトを回転可能に懸架する懸架ローラが該本体部に保持されているベルト懸架駆動装置において、
前記懸架ローラが、該懸架ローラの軸における該懸架ローラの両端から等距離となる等距離点を中心に、全方向に亘って傾動可能となるよう、前記ベルト懸架駆動装置の本体部に保持されていることを特徴とするベルト懸架駆動装置。
【請求項2】
前記懸架ローラが、該懸架ローラの両端部と、該両端部に接する前記ベルト懸架駆動装置の本体部に設けられた2つの凹球面から構成される傾動誘導部と、によって保持されていることを特徴とする請求項1に記載のベルト懸架駆動装置。
【請求項3】
前記凹球面に接して回転する球体と、該球体を保持する球体保持部とが、前記懸架ローラの両端部に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のベルト懸架駆動装置。
【請求項4】
前記懸架ローラが、前記等距離点に設けられた、ソケット部とボール部とから構成される球継手構造によって保持されていることを特徴とする請求項2に記載のベルト懸架駆動装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のベルト懸架駆動装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−186151(P2011−186151A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−50725(P2010−50725)
【出願日】平成22年3月8日(2010.3.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】