説明

ペインティング用の改良ロボット・システム及びペインティング方法

真空を発生する装置、及び絶縁ラインとキャニスタとの間の接続の上流に配置されたダンプ・ラインを含む、ペインティング・ロボット・システムにおいて、この真空を発生する装置、及びこのダンプ・ラインは、このペインティング・ロボット・システムを充填、及びクリーニングするために使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気伝導性のあるペイントを自動車本体の外面に塗布するペインティング・ロボット・システムに関し、より具体的には、ペインティング・ロボット・システム及び当該システムを充填してクリーニングする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のペイント・ブースはよく知られている。連続的なコンベアとストップ・ステーション内で自動車本体の外面をペイントする、典型的な従来のペイント・ブースは、エンクロージャ・ハウジングと複数のペイント・アプリケータを含んでいる。ある態様では、アプリケータは、自動車本体が移動するパスの両側にあって、水平支持構造体によってその上部に接続された、2つの垂直支持体を含む逆U字型指示構造体に取り付けられている。支持構造体によって、自動車の上面のペインティングを容易に行うことができ、水平方向の梁が固定される、あるいは、ペイントされている自動車の上面に沿って動く付加的な自由度を持つことができる。同じペインテイング・ゾーンで自動車の側面をペイントするために、他のペインティング装置が使用されており、通常、自動車本体の長さ方向に沿って横方向に動くことができる。このタイプのペインティング装置の欠点は、自動車本体とアプリケータとの間の最適なスタンドオフ距離をとる柔軟性を欠き、割り当てられたペインティング・サイクルタイムを十分に使えないことである。自動車の上面をペイントするペインティング装置のペイント・アプリケータは、共通の梁に取り付けられている。したがって、各々のペイント・アプリケータとペイントされる面との間の距離は、自動車本体の輪郭と共に変化する。自動車の側面をペイントするペインティング装置のペイント・アプリケータは、自動車本体のパスを横切らないアプリケータを含む。したがって、ペイント・アプリケータは、ペイント・アプリケータの前にある自動車本体の一部分のみしかペイントできず、使用可能なサイクルタイムを十分に残したまま使用しないこととなってしまう。
【0003】
より最近の支持構造体の代替品は、ペイント・ブースの側面に沿って配置された床置きロボットである。これらのロボットは、その上に取り付けられて霧状にされたペイントを自動車本体に向ける、スプレー・ガンあるいはロータリー・アプリケータ(ベル・マシン)を含む。ロータリー・アプリケータはスプレー・ガンより有利であるが、いくつか不利な点もある。従来の床置きロボット、特に、ロータリー・アプリケータを有するロボットは、コストがかかり、スプレー・ブースへの視覚的アクセスが制限される。ベル・マシンは、その向きを変える能力が制限されるため、同じスループットを実現するために、より多くのベルを必要とする。追加のベルは、ペイントの色を変える間に各々のベルによって発生するロスのために、自動車一台あたりより多くのペイントを使用する。従来の床置きロボットは、既存のペイント・ブースに据付ける際、ブースを大きく変更することも必要となり、据付の時間とコストが増加して、より多くのペイント・ブース内の床面積を必要とする。床置きロボットのレール軸は、ペイント・ブースの両端にドアを必要とする。床置きロボットの胴体中央部軸は、スプレー・ブースの両端に付加的安全ゾーンを必要とする。床置きロボットのレール・キャビネットが通路に侵入する。床置きロボットは、メンテナンス及びクリーニング費用をもたらすことになる、ロボット・アーム及びベースにペイントの蓄積を引起す、下向きのペイント・過スプレーのために、頻繁にクリーニングすることも必要とする。
【0004】
水性ペイントは電気伝導性を有するため、アースされたバルク・ペイント・サプライ装置を帯電した局所的噴霧キャニスタとスプレー塗布装置から、電気的に絶縁する必要がある。従来、ベル・アプリケータ、キャニスタ・ドライブ、静電カスケード、及びドッキング・インターフェイスは、すべて、特許文献1、特許文献2に示されているようにロボット胴体中央部の取り付けられている単一ユニットに一体的に統合されている。このようなアプリケータは、以下の欠点を持っている。
1)アプリケータは、重く、高価で、そして、ペインティング・ブース内の物と衝突して壊れやすい。
2)ドッキング・ステーションとドッキングするアプリケータは、固定的なブース位置に配置されなければならず、工程のフレキシビリティを制限する。
3)ロボットはドッキング位置へまたはドッキング位置から移動しなければならず、ドッキング工程は、サイクルタイムを取ってしまい、また、キャニスタの充填は、ドッキング位置に到達するまで始められない。
4)ドッキング・ハードウェアは、高価で、水性ペイント装置毎に異なる。
【0005】
ロボットがペイント作動するよう準備するため、キャニスタは、ペイントで充填されなければならない。キャニスタを充填するために、キャニスタ内をスライドできるように配置されたピストンは、キャニスタ内に少量の空気が流れ込むように、シリンダの底から引き上げられ、アプリケータ・バルブは開放されなければならない。そして、ペイントは、選択されたカラー・バルブから絶縁ラインを通ってキャニスタへ流れ込む。アプリケータのトリガー・パスを通ってキャニスタの初期体積が充填されたとき、ペイントがトリガー・パスの限界に達するまで、アプリケータを通って装置から空気が押し出される。この限界によって、ペイントとペイントによって移動させられた空気との粘性の差に起因して、キャニスタ内の流体の圧力が増加する。この圧力増加によって、駆動モータによってかけられたトルクが増加する。この増加は、検知してキャニスタの充填レートを調整するために使用できる。一旦、キャニスタとアプリケータが充填されると、キャニスタ内の空気は取除かれる。キャニスタから空気を取除くために、空気が取除かれるまで、一定量の空気とペイントがキャニスタからアプリケータを通って追い出されて、その一定量の追い出されたペイントが廃棄される。キャニスタ充填工程のインジェクター・チップ・モードを介した圧力を基準にした充填として知られる別の充填工程は、キャニスタがペイントでいつ充填されたかを決定するためにトルク・フィードバックを使用する。単一トルク・フィードバック・バルブは、通常、各々のカラーを充填するのに使用される。しかしながら、ペイントの粘性と体積圧は、色に応じて変化するので、時間を基準にした充填工程は、ペイントを無駄にすることになる(時間が長過ぎる場合)か、充填が不十分になる(時間が短過ぎる場合)ことになる。
【0006】
キャニスタの充填工程時間を最適化するために、ピストンを使用することができる。第一に、ペイントをキャニスタに充填するレートは、知られているか、自動的に測定でき、キャニスタ・ピストン機構がキャニスタの底から引き出されるそのレートを、入って来るペイントの圧力低下を最小化して充填時間を低減するように調整することができる。充填レートは、(正負の)サーボ誤差あるいはピストンにかけられているモータ・トルク・フィードバックを測定することによって、検知することができる。第二に、装置の充填レートをわずかに下回るものとして既知のレートでキャニスタの底からピストンは引き出される。しかしながら、ペイントがキャニスタを急速に充填するとき、空気はキャニスタ内にトラップされてペイントと混ざる。
【0007】
アースされたバルク・ペイント・サプライは、電圧漏洩及び静電腐食しないように、帯電した装置部品から絶縁されるべきである。バルク・ペイント・サプライ装置を帯電したペイント塗布キャニスタから絶縁する方法は、サプライ装置とキャニスタとの間のペイント移動ラインをクリーニングして乾燥させることである。自動推進タイプのペインティング・システム(連続コンベア・タイプのシステムでの高速カラー切替え)では、ダンプ・ラインは、通常、ベル・アプリケータあるいはキャニスタの下流にあるシステムのその他の部分に接続されて流体的に連通している。キャニスタの内部をクリーニングするとき、ピストンがキャニスタの底から引き出される。ピストンは、溶媒と空気の混合物がキャニスタ内に導入され、キャニスタを出入りする周期的運動をし、ピストンとキャニスタの底との間の領域の効果的なクリーニングを容易にする。溶媒と空気の混合物によるキャニスタのクリーニングと同時に、キャニスタからアプリケータへのペイント・ラインは、バック・フラッシュされる。ピストンは、サイクル運動して、アプリケータに向かってキャニスタ内にスライド可能に進入するとき、溶媒と空気の混合物は、キャニスタからダンプ・ラインを通って強制的に追い出される。キャニスタのクリーニング後、システムは、異なるカラーのペイントを充填する準備できた状態になる。
【0008】
このロボットをクリーニングする方法は、以下を含む、多くの欠点を持っている。
1)ラインをクリーニングして乾燥させて、高い電圧絶縁性を提供する、時間は、ペインティングされている自動車本体とペインティングされている自動車本体との間の割当てられた休止時間を越えてしまう。
2)トランスファ・ライン、ダンプ・ライン、あるいは、キャニスタ内部の壁に残留しているペイントによって、トランスファ・ライン、塗布装置、アプリケータへのサプライ・ライン、あるいは、廃棄物収集ライン内に穴を開けてしまうことがある、静電腐食の原因となる高電圧漏洩が引起されてしまう。
3)他の絶縁手段に比較したとき、ペイント・トランスファ・ライン内に残っている廃棄物の量が多い。
4)ペイント残留物を含む、溶媒と空気の混合物は、ダンプ・ラインを通って、溶媒と空気の混合物の入口から下流へ流れてしまうので、ペイント残留物は、ダンプ・ラインとキャニスタとの間の接続部に残ってしまうことがある。
【0009】
充填している間、ペインティング・システム内の空気を最小化して、当該システムのクリーニングを最適化する、ペインティング・ロボット・システムと充填してクリーニングする方法を提供することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第5,293,911号明細書
【特許文献2】米国特許第5,367,944号明細書
【特許文献3】米国特許出願第11/872,372号明細書
【特許文献4】米国特許第7,399,363号明細書
【特許文献5】米国特許出願第10/691,939号明細書
【特許文献6】米国仮特許出願第60/955,170号明細書
【発明の概要】
【0011】
充填中のペインティング・システム内の空気が最小化されて、システムのクリーニングが最適化される、本発明と調和して適合する、ペインティング・ロボット・システム及び当該システムを充填及びクリーニングする方法に関する驚くべき発見がなされた。
【0012】
1つの実施態様では、ペインティング・システムは、ペインティング・ロボットと共に使用するアームを備えており、アームは、非電気伝導性材料からなるハウジング、ペイント・サプライと流体的に連通するカラー・チェンジャー、ハウジング内に配置されて入口と出口とを含むキャニスタ、カラー・チェンジャーとキャニスタとの間の流体的連通を提供する絶縁ライン、キャニスタ内に真空を発生する手段、及びキャニスタと絶縁ラインとキャニスタとの接続部の上流で流体連通にあるダンプ・ラインを有している。
【0013】
他の実施態様では、ペインティング・ロボット・システムを作動させる方法は、ペイント・サプライに流体的に連通しているカラー・チェンジャーを用意するステップ、アプリケータに流体的に連通しているキャニスタを用意するステップ、カラー・チェンジャーとキャニスタとの間に流体的に連通させる絶縁ラインを用意するステップ、絶縁ラインとキャニスタとの接続部の上流でキャニスタと流体的に連通させるダンプ・ラインを用意するステップ、キャニスタ内に真空を発生するステップ、ペイントをカラー・チェンジャーからキャニスタへ流すことによって所望量のペイントでキャニスタを充填するステップ、ペイントをキャニスタから噴霧することでペインティングするステップ、溶剤と空気の混合物をカラー・チェンジャーを通してキャニスタへ導入するステップ、及び溶剤と空気の混合物をキャニスタからダンプ・ラインを通して取り除くことによってキャニスタと絶縁ラインをクリーニングするステップを含んでいる。
【0014】
他の実施態様では、ペインティング・ロボット・システムを作動させる方法は、ペイント・サプライに流体的に連通しているカラー・チェンジャーを用意するステップ、アプリケータに流体的に連通しているキャニスタを用意するステップ、キャニスタ内にスライド可能に配置されたピストンを用意するステップ、カラー・チェンジャーとキャニスタとの間に流体的に連通させる絶縁ラインを用意するステップ、絶縁ラインとキャニスタとの接続部の上流でキャニスタと流体的に連通させるダンプ・ラインを用意するステップ、キャニスタ内に真空を発生するステップ、ペイントをカラー・チェンジャーからキャニスタへ流すことによって所望量のペイントでキャニスタを充填するステップ、ペイントをキャニスタから噴霧することでペインティングするステップ、溶剤と空気の混合物をカラー・チェンジャーを通してキャニスタへ導入するステップ、及び溶剤と空気の混合物をキャニスタからダンプ・ラインを通して取り除くことによってキャニスタと絶縁ラインをクリーニングするステップを含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明のその他の効果及び上記は、添付の図面を考慮するとき、好適な実施態様に関する後述の詳細な発明の記載及びから、当該技術分野の当業者にとって容易に明らかになるであろう。
【図1】本発明の1つの実施態様による、ペインティング・ロボットの斜視図である。
【図2】図1のペインティング・ロボットの外側アームの第一の側面の斜視図である。
【図3】図1のペインティング・ロボットの外側アームの第二の側面の斜視図である。
【図4】図3のキャニスタ上面断面図である。
【図5】図3のキャニスタとドライブ・アセンブリの斜視図である。
【図6】本発明の別の実施態様によるペインティング・ロボットの外側アームの第一の側面の斜視図である。
【図7】本発明の第三の実施態様によるペインティング・ロボットの流体的側面から記した構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
現在、2008年7月15日発行された特許文献4である、2007年10月15日に出願された特許文献3、2003年10月23日に出願された特許文献5、及び特許文献6は、ここで引用して補充するものとする。
【0017】
以下の詳細な記載と添付の図面は、本発明の様々な例示的な実施態様を説明するものである。当該詳細な記載と添付の図面によって、当該技術分野の当業者は本発明を実施し使用することができるものであり、如何なる態様においても本発明の範囲を限定することを意図するものではない。ここに開示する方法に関しては、ここに示した複数のステップは、本質的に例示的なものであり、したがって、これらのステップの順番は問わず、臨界的な意義を有するものでもない。
【0018】
図1は、本発明の1つの実施態様によるペインティング・ロボット・システム10を示している。ペインティング・システム10は、各々の内側アーム12、外側アーム18、胴体中央部22、及びアプリケータ24のピボット回転作動のためにベース14に対する4つの作動軸16、20、34、36を提供する。フレーム・システムにロボット・ベース14を取付けることで、フレーム・システムの軸の長手方向に沿って(図示しない)5番目の作動軸26を提供することができる。理解されるべきである。ペインティング・システム10は、いくつでもフレーム・システムと協働でき、あるいは、フレーム・システムに取付ることができ、最適な自動車のペインティングを容易にする。
【0019】
内側アーム12は、ショルダー軸16の回りに回転するためにロボット・ベース14に取付けられ、複数のペイント・ライン28を含む。ペイント・ライン28は、内側アーム12の第一の側面に取付けられて、ペイントのバルク・サプライ(図示しない)と外側アーム18のカラー・チェンジャー30との間の流体的な連通を提供する。ロボット・ベース14は、ペインティング・システム10を調整して作動させる、空気力学的バルブと制御部品(図示しない)を含む、プロセス制御エンクロージャ32を含んでいる。
【0020】
外側アーム18は、第一の側面18a、第二の側面18b、及び胴体中央部22を含んでいる。エルボー軸20の回りに回転するために、外側アーム18の第一の端部は、内側アーム12第二の端部に取付けられている。外側アーム18は、適切な長さを持つ非電気伝導性素材からなっており、ペインティング・プロセスで使用される溶媒の腐食性物質を実質的に通過させない。このような素材の例としては、ローラミド(Lauramid:登録商標)Aという素材がある。“Lauramid”は、ドイツ、ビベラッハ(Biberach)のアルベルト・ハントマン・エルテカ・フォルバルトゥンク社(Albert Handtmann ELTEKA Verwaltungs−GmbH)の登録商標である。ローラミドA(登録商標)素材は、静電絶縁性、清浄さ、可クリーニング性、及び重量的優位性を提供する、鋳造可能なポリアミド・ナイロン12G素材である。
【0021】
図2に示すように、外側アーム18の第一の側面18aは、カラー・チェンジャー30、ペインティング・システム10の帯電した部品、ダンプ・ライン41、及びキャニスタ・間にフォールド42と静電的に絶縁されている絶縁ライン40を含んでいる。カラー・チェンジャー30は、電気的にアースされた複数のカラー・バルブ38を含んでいる。各々のカラー・バルブ38は、図1に示した所望する1つのペイント・ライン28とカラー・チェンジャー30との間に配置される。絶縁ライン40は、カラー・チェンジャー30の出口とキャニスタ・マニフォルド42とに接続されて、カラー・チェンジャー30の出口とキャニスタ・マニフォルド42との間の流体的な連通を提供している。絶縁ライン40は、通常、フロリナーテッド・エチレン・プロピレン(FEP)素材から形成される。ダンプ・ライン41は、カラー・チェンジャー30の出口43と廃棄システム62との間の流体的な連通を提供する。ダンプ・ライン41は、絶縁ライン40とカラー・バルブ38の上流でカラー・チェンジャー30に接続されている。
【0022】
図3は、外側アーム18の第二の側面18bを示している。第二の側面18bは、キャニスタ44と駆動アセンブリを含んでいる。キャニスタ44は、キャニスタ・マニフォルド42と流体的に連通して、電気的に帯電しているが、絶縁ハウジング48によって、外側アーム18の第一の側面18aで、接地されたカラー・バルブ38から静電的には絶縁されている。キャニスタ44の第一の端部は、胴体中央部22に近接して配置されている。図4に示すように、キャニスタ44の第一の端部は、キャニスタ・マニフォルド42と流体的に連通している入口45、アプリケータ24と流体的に連通している出口47、及びこれらの間に形成されて キャニスタ44の入口45と出口47に流体的に連通する、チャネル49を含む。チャネル49は、ピストンを引かず、キャニスタ44へ空気を導入しないで、キャニスタ44の入口45からキャニスタ44の出口47へ、そして、アプリケータ24の中へのペイントの流れを容易にする。
【0023】
駆動アセンブリ46は、キャニスタ44内にスライド可能に配置されて駆動ブラケット52に作動可能に接続されたピストン(図示しない)を持ったピストン・ラム50を含む。図5に示すように、駆動モータ54は、リデゥーサ56とカップリング58を介してピストン・ラム50に回転運動を提供する。ピストン・ラム50は、自動車ペインティング実行中に、ペイントをアプリケータ24に分配するためのボール・スクリュウ・タイプのドライブである。ピストン・ラム50のピストン(図示しない)は、キャニスタ44内で長手方向に動く。キャニスタ駆動モータ54とリデゥーサ56は外側アーム18を内側アーム12に接続するエルボー60内に配置されるので、駆動モータ54は、キャニスタ44内のペイントを静電的に帯電する高圧カスケード(図示しない)から距離を置いている。
【0024】
図3に示したように、胴体中央部22は、外側アーム18の第二の端部に配置されて、そこから横方向外側へ延びるアプリケータ24を含んでいる。アプリケータ24は、外側アーム18の長手方向軸と平行な軸内で伸延する。図示された実施態様では、アプリケータ24は、ロータリー・ベルアプリケータである。胴体中央部22は、図1に示すように、外側アーム18の長手方向軸と実質的に平行な回転軸34の回りにアプリケータ24を回転させる。胴体中央部22は、また、回転軸34に実質的に垂直な傾斜軸36の回りのアプリケータ24のピボット回転を容易にする。胴体中央部22とアプリケータ24は、通常、適切な長さを持ちペイント・プロセスで使用される溶剤の腐食性物質を通さない非電気伝導体素材から形成されている。このような素材の例としては、ローラミド(Lauramid:登録商標)Aという素材がある。“Lauramid”は、ドイツ、ビベラッハ(Biberach)のアルベルト・ハントマン・エルテカ・フォルバルトゥンク社(Albert Handtmann ELTEKA Verwaltungs−GmbH)の登録商標である。ローラミドA(登録商標)素材は、静電絶縁性、清浄さ、可クリーニング性、及び重量的優位性を提供する、鋳造可能なポリアミド・ナイロン12G素材である。
【0025】
ペインティング・システム10を充填するには、ペインティング作動を見越して、ピストン・ラム50を使用して絶縁ライン40内に真空が発生させられる。キャニスタ44とキャニスタ・マニフォルド42とに連通している入口バルブ(図示しない)は、開いている。キャニスタ44とアプリケータ24とに連通している出口バルブ(図示しない)は、閉じている。入口バルブが開いて出口バルブが閉じた状態で、ラム50のピストンは、次に、キャニスタ44の第一の端部から引離されて真空を発生する。入口バルブは、次に、閉じて、出口バルブが開くことによって、ラム50のピストンは、アプリケータ24を介してキャニスタ44から空気を強制的に出すアプリケータ24に向かって引かれる。キャニスタ44から取除かれた空気で、入口は開いて、ペイントは、ペイントのバルク・サプライから所望のペイント・ライン、所望のカラー・バルブ38、カラー・チェンジャー30、絶縁バルブ40、及びキャニスタ・マニフォルド42を介して、キャニスタ44内へ流れる。ペイントが入口45を介してキャニスタ44内へ流されるので、キャニスタ44内へ空気を導入せずに、ペイントはチャンネル49を介して出口47へ流れて同時にアプリケータ24とキャニスタ44とを充填する。キャニスタ44から空気を取除いた後、空気をキャニスタ44に戻して導入することなく、キャニスタ44をペイントで充填することで、ペインティング・システム10から空気を取除く、ブリード操作が不要になるので、ペイントの浪費を最小化することができる。溶媒は、カラー・チェンジャー30と絶縁バルブ40を介して流されて、キャニスタ44内に流れ込むペイントに圧力をかけることができる。溶媒がキャニスタ44内に入らないように、溶媒の体積流は制御される。ペイントの粘性、溶媒の粘性、絶縁バルブ40も若しくはその他のシステム・ラインの直径、及びペイントと溶媒の充填速度に基づいて、ペイントと溶媒の混同レベルは変化する。ペイントと溶媒の混合に作用するために、溶媒のペイントに対する粘性を最大化することができる。溶媒を使用してペイントに圧力をかける効果は、ペイントがキャニスタ44を充填している間、絶縁ライン及びシステム・ラインが清浄化されることにより、充填作動とクリーニング作動との間の時間を最小化することである。さらに、溶媒の粘性は増加して、混合物の粘性は低下するので、ペイント・カラーを変える間のシステムからパージされるペイントの量が最小化される。
【0026】
キャニスタ44内の圧力が増加するに応じて、ペイントはラム50のピストンに力をかけて、アプリケータ24から離れるようにピストンを動かす。ピストンにかかる力は、駆動モータ54によってトルク・フィードバックとして検知される。一旦、所望の充填されたキャニスタ44を示すトルク・フィードバックに達すると、入口バルブは閉じる。所望のトルク・フィードバックを、キャニスタ44内の圧力を計測して決定することができる。ペイントがキャニスタ44に入ると、キャニスタ44内に圧力が徐々に形成される。ペイントが充填されることができる空間を充填したとき、システム内の圧力形成レートが増加する。圧力形成の変化レートを観測することによって、ペイントの粘性あるいはペイントのバルク・サプライ圧力にかかわらず、いつキャニスタ44が所望の量のペイントで充填されたかをオペレータは決定して、充填操作に基づく時間に影響することができ、また、長過ぎる充填操作によってペイントの浪費をもたらしたり、あるいは、短過ぎる充填操作によってシステムが不十分に充填されたりする、トルク・フィードバック・リミットを設定することができる。
【0027】
トルク・フィードバックの計測によって、オペレータは、クリーニング操作中に発生するネガティブ・トルク(真空)と充填操作中に発生するポジティブ・トルク(圧力)との双方を決定して、充填及びクリーニング操作が所望する通りに進行したことを確認することができる。さらに、トルク・フィードバックを計測することによって、ペインティング・システム10がリークしているか否かの診断チェックが容易になる。ペインティング・システム10の充填操作中のポジティブ・トルクの時間的変化、及びペインティング・システム10のクリーニング操作中のネガティブ・トルクの時間的変化は、ペインティング・システム10のリークを示している。リークが検出されたら、あるいは、トルク・フィードバックが所望の値の範囲外にある場合、ペインティング・システム10のオペレータは、所望のトルク・フィードバックを得るためのクリーニング操作に続く充填操作、オペレータに誤作動しているシステム部品に関する情報を生成する診断テスト、及び当該技術分野で既知の真空充填操作からインジェクタを介しての圧力充填操作への切り替えのひとつを初期化することができる。
【0028】
当該技術分野で知られているように、充填操作後、キャニスタ44は、静電的に帯電させられて、ペインティング操作が実行される。ペインティング操作後、ペインティング・システム10のキャニスタ44をクリーニングするために、溶媒と空気の混合物は、キャニスタ・マニフォルド42を通ってキャニスタ44の中へ流される。溶媒と空気の混合物は、次に、キャニスタ44から、絶縁ライン40、ダンプ・ライン41を通って、廃棄システム62へ逆流させられる。したがって、ダンプ・ライン41は、帯電しているキャニスタ44と直接接触していない。さらに、ダンプ・ライン41は、キャニスタ44と絶縁ライン40の下流に配置されている。ダンプ・ライン41は、帯電しているキャニスタ44から絶縁されているので、ペイント残留物によってダンプ・ライン41の内側表面に引起される静電腐食は、主な問題点ではない。
【0029】
図6は、本発明の別の実施態様によるペインティング・システムの外側アーム518の第一の側面518aを示している。以下に記載の点を除いて、図6の実施態様は、図1、2のペインティング・システム10と類似である。図1、2との類似構造には、数字“5”を前に付けた同じ参照番号で示してある。
【0030】
外側アーム518は、カラー・チェンジャー530、ペインティング・システムの帯電している部品から静電的に絶縁されている絶縁ライン540、ダンプ・ライン541、キャニスタ・マニフォルド542、及び真空発生手段64を含んでいる。カラー・チェンジャー530は、外側アーム518の第一の側面518aの外側表面に配置された複数の電気的に設置されたカラー・バルブ538を含む。カラー・バルブ538の各々は、連携するペイント・ラインに流体的に連通している。絶縁ライン540は、カラー・チェンジャー530の出口とキャニスタ・マニフォルド542とに接続されて、カラー・チェンジャー530の出口とキャニスタ・マニフォルド542との間に流体的な連通を提供している。絶縁ライン540は、通常、フロリナート・エチレン・プロピレン(FEP)から形成されている。ダンプ・ライン541は、絶縁ライン540と廃棄システム562との間に流体的な連通を提供している。ダンプ・ライン541は、外側アーム518の第二の側面に配置されたキャニスタ(図示しない)の上流で絶縁ライン540に接続されている。絶縁ライン540とダンプ・ライン541との間に配置されているバルブ(図示しない)によって、絶縁ライン540から及びダンプ・ライン541を通しての流体を選択的に流すことが容易になる。キャニスタ・マニフォルド542は、外側アーム518の第二の側面に配置されたキャニスタに流体的に連通している。図示された実施態様では、真空発生手段64は、ベンチュリ・タイプの真空発生器である。しかしながら、真空発生手段64は、真空を発生する従前の如何なる装置であることもできる。真空発生手段64は、カラー・チェンジャー530に隣接している外側アーム518の第一の側面518aに接続されている。真空発生手段は、キャニスタの内側に流体的に連通している。真空発生手段64は、所望に応じて、ペインティング・システムの他の部分に、あるいは、ペインティング・システムから離れて配置されることができることは理解できる。
【0031】
ペインティング操作を見越して、ペインティング・システムを充填するために、真空は、真空発生手段64によって、キャニスタ内に発生させられる。キャニスタ、キャニスタ・マニフォルド542、及び真空発生手段64と連通している入口バルブ(図示しない)は、開いている。カラー・チェンジャー530とキャニスタ・マニフォルド542とに連通しているバルブは、閉じている。キャニスタとアプリケータ524とに連通している出口バルブも、閉じている。真空発生手段64は、次に、キャニスタ内に真空を発生するようにされて、スライド可能にキャニスタ内に配置されたピストンがその第一の端部に向かって引かれるとき、キャニスタから空気を引く。空気がキャニスタから取除かれると共に、カラー・チェンジャー530とキャニスタ・マニフォルド542とに連通している入口バルブは開いて、ペイントは、ペイントのバルク・サプライからペイント・ライン、所望のカラー・バルブ538、カラー・チェンジャー530、絶縁バルブ540、及びキャニスタ・マニフォルド542を通してキャニスタの中へ流れるようにされる。空気がキャニスタから取除かれた後にキャニスタをペイントで充填することによって、キャニスタに空気を逆流させないで、ペインティング・システムから空気を取除くブリード操作の必要をなくすことができ、この結果、ペイントの浪費を最小化できる。一旦、ペイントがフロー・パスを充填すると、キャニスタ内の圧力が増加する。キャニスタ内の圧力が増加すると、ペイントは、ピストンに力をかけて、キャニスタの第一の端部から離れるようにピストンを動かす。ピストンにかかる力は、検知されてフィードバックされる。一旦、フィードバックが所望するキャニスタが充填されたことを示すと、入口バルブは閉じる。
【0032】
充填操作後、キャニスタ44は、静電的に帯電されて当該技術分野で既知のペインティング操作が行われる。ペインティング操作後、ペインティング・システムのキャニスタをクリーニングするため、溶媒と空気の混合物は、キャニスタ・マニフォルド542を通してキャニスタ内へ流れるようにされる。溶媒と空気の混合物は、次に、キャニスタから、絶縁ライン540、絶縁ライン540とダンプ・ライン541との間に配置されたバルブ、及びダンプ・ライン541を通って、廃棄システム562へ流れるようにされる。したがって、ダンプ・ライン541は、帯電したキャニスタに直接接触していない。さらに、ダンプ・ライン541は、キャニスタと絶縁ライン540の下流に配置される。ダンプ・ライン541は、帯電したキャニスタから絶縁されているので、ダンプ・ライン541は、ペイント残留物を完全にクリーニングで除去してダンプ・ライン541の内壁のペイント残留物によって引起される静電腐食に対抗する必要がない。
【0033】
図7は、図1−6に示された実施態様のそれより、カラー・チェンジャーとキャニスタとの間の距離が長い、本発明によるペインティング・ロボットの第三の実施態様の流体的関係の概要を示すダイヤグラムである。例えば、カラー・チェンジャー630は、外側アーム18、518の代わりに内側アーム612に取付けることができる。この場合、絶縁ラインは、カラー・チェンジャー630を中間ブロック666に接続する第一の部分640a、及びキャニスタ644と連携するキャニスタ・マニフォルド642を中間ブロック666に接続する第二の部分640bに分割することができる。ダンプ・ライン641は、中間ブロック666を介してカラー・チェンジャー630に接続される。キャニスタ644は、他の実施態様で上に説明した回転噴霧アプリケータ624にペイントを供給する。中間ブロック666は、例えば、外側アーム(図示しない)に取付けることができる。
【0034】
上述の議論は、単に、本発明の例示的実施態様を開示し記載したものである。当該技術分野の当業者は、その議論、添付の図面、及び添付の請求項から、添付の請求項に定義した本発明の思想と範囲を超えずに、種々の変更、変形態様、及びバリエーションを行うことができることを容易に理解するであろう。
【0035】
本出願は、現在米国特許7,399,363号となって2008年7月15日に発行された、2003年10月23日に出願されて同時に継続している米国特許出願第10/691,939号の継続出願である、2007年10月15日に出願されて同時に継続している米国特許出願第11/872,372号の部分継続出願である。
【0036】
本出願は、2007年8月10日に出願され米国仮出願第60/955,170号の優先権の利益を主張するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペインティング・システムであって、
ペインティング・ロボットに使用され、かつ、非電気伝導体から形成されたハウジングを備えた、アームと、
ペイント・サプライに流体的に連通されて、かつ、前記ハウジングに取り付けられた、カラー・チェンジャーと、
前記ハウジング内に配置され、かつ、入口と出口とを含む、キャニスタと、
前記カラー・チェンジャーと前記キャニスタとの間を流体連通させる、絶縁ラインと、
前記キャニスタ内に真空を発生させる、手段と、
前記絶縁ラインと前記キャニスタとの間の接続の上流で前記キャニスタに流体的に連通された、ダンプ・ラインと、を具備する、ペインティング・システム。
【請求項2】
前記キャニスタの前記入口と前記出口との間にチャンネルが形成される、請求項1に記載のペインティング・システム。
【請求項3】
前記の真空を発生させる手段は、前記キャニスタに接続されたピストン・ラムである、請求項1に記載のペインティング・システム。
【請求項4】
前記の真空を発生させる手段は、ベンチュリ・タイプの真空発生器である、請求項1に記載のペインティング・システム。
【請求項5】
さらに、前記絶縁ラインと前記キャニスタとの間を流体的に連通させる、キャニスタ・マニフォールドを含む、請求項1に記載のペインティング・システム。
【請求項6】
前記ダンプ・ラインは、前記絶縁ラインと前記キャニスタとの間の接続の上流で前記カラー・チェンジャーと流体的に連通する、請求項1に記載のペインティング・システム。
【請求項7】
前記ダンプ・ラインは、前記絶縁ラインと前記キャニスタとの間の接続の上流で前記絶縁ラインと流体的に連通する、請求項1に記載のペインティング・システム。
【請求項8】
ペインティング・ロボット・システムの作動方法であって、
a.ペイント・サプライと流体的に連通する、カラー・チェンジャーを用意するステップと、
b.アプリケータと流体的に連通する、キャニスタを用意するステップと、
c.前記カラー・チェンジャーと前記キャニスタとの間を流体的に連通する、絶縁ラインを用意するステップと、
d.前記の絶縁ラインと前記キャニスタとの接続の上流で、前記キャニスタと流体的に連通する、ダンプ・ラインを準備するステップと、
e.前記キャニスタ内に真空を発生させるステップと、
f.ペイントを前記カラー・チェンジャーから前記キャニスタへ流すことによって、前記キャニスタを所望の量の前記ペイントで充填するステップと、
g.前記キャニスタから前記ペイントを供給することによって、ペインティングするステップと、
h.前記カラー・チェンジャーを通して、前記キャニスタに溶剤と空気の混合物を供給するステップと、
i.前記ダンプ・ラインを通して、前記溶剤と空気の混合物を前記キャニスタから取除くことによって、前記キャニスタと前記絶縁ラインをクリーニングするステップと、
を含む、ペインティング・ロボット・システムの作動方法。
【請求項9】
さらに、前記キャニスタに接続されたピストン・ラムを用意するステップを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記真空は、前記ピストン・ラムの作動によって前記キャニスタ内に発生させられる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
さらに、前記キャニスタを充填する間に前記ペイントが前記ピストン・ラムにかける圧力からのトルク・フィードバックを発生させるステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
さらに、前記ピストン・ラムにかかる前記圧力の変化率を監視して、前記キャニスタが所望量のペイントで充填されたタイミングを決定するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記真空は、ベンチュリ・タイプの真空発生器によって前記キャニスタ内に発生させられる、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記ダンプ・ラインは、前記絶縁ラインと前記キャニスタとの間の接続の上流で前記カラー・チェンジャーと流体的に連通する、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記ダンプ・ラインは、前記絶縁ラインと前記キャニスタとの間の接続の上流で前記絶縁ラインと流体的に連通する、請求項8に記載の方法。
【請求項16】
さらに、前記キャニスタに接続された前記ピストン・ラムからのトルク・フィードバックを常時監視して、前記トルク・フィードバックの変化を検知して、前記ペインティング・システム内でのリークの有無を決定する、請求項8に記載の方法。
【請求項17】
前記キャニスタに流れ込むペイントに圧力をかけるために、前記カラー・チェンジャーと前記絶縁ラインを通して前記溶剤を流すステップを含んで、前記溶剤の体積流は、前記溶剤の前記キャニスタへの侵入を防止するように制御される、請求項8に記載の方法。
【請求項18】
ペインティング・ロボット・システムの作動方法であって、
a.ペイント・サプライと流体的に連通する、カラー・チェンジャーを用意するステップと、
b.アプリケータと流体的に連通する、キャニスタを用意するステップと、
c.前記キャニスタと接続された、ピストン・ラムを用意するステップと、
前記カラー・チェンジャーと前記キャニスタとの間を流体的に連通する、絶縁ラインを用意するステップと、
d.前記カラー・チェンジャーと前記キャニスタとの間を流体的に連通する、絶縁ラインを準備するステップと、
e.前記絶縁ラインと前記キャニスタとの接続の上流で、前記キャニスタと流体的に連通する、ダンプ・ラインを用意するステップと、
f.前記キャニスタ内に真空を発生させるステップと、
g.ペイントを前記カラー・チェンジャーから前記キャニスタへ流すことによって、前記キャニスタを所望の量の前記ペイントで充填するステップと、
h.前記キャニスタから前記ペイントを供給することによって、ペインティングするステップと、
i.前記カラー・チェンジャーを通して、前記キャニスタに溶剤と空気の混合物を供給するステップと、
j.前記ダンプ・ラインを通して、前記溶剤と空気の混合物を前記キャニスタから取除くことによって、前記キャニスタと前記絶縁ラインをクリーニングするステップと、を含む、ペインティング・ロボット・システムの作動方法。
【請求項19】
前記ピストン・ラム、あるいは、ベンチュリ・タイプの真空発生器のいずれか1つによって、前記真空は前記キャニスタ内に発生させられる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記カラー・チェンジャー、あるいは、前記絶縁ラインのいずれか1つに、前記絶縁ラインと前記キャニスタとの間の前記接続の上流で、前記ダンプ・ラインは流体的に連通する、請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−535629(P2010−535629A)
【公表日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−521092(P2010−521092)
【出願日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際出願番号】PCT/US2008/072476
【国際公開番号】WO2009/023522
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(505241005)ファナック ロボティクス アメリカ,インコーポレイティド (18)
【Fターム(参考)】