説明

ボルト及び半導体製造装置

【課題】従来のウェハ保持装置においては、接地ピンの交換に手間がかかった。
【解決手段】本発明によるボルト300は、雄ねじ部312aを有する脚部312と、頭部311とを備えた本体310と、基部332と端部331とを備えた飛出しピン330とを具備している。前記頭部には、前記脚部に設けられた中空部310cと連通し、前記頭部の頭部上面311aに開口した穴310a、310bが設けられている。前記基部は、前記中空部を前記本体の軸Sの方向に移動可能である。前記端部は、前記穴を前記軸方向に移動可能である。前記飛出しピンは、前記端部が前記頭部上面から突き出すように前記頭部側に付勢されている。前記端部と前記雄ねじ部とが電気的に導通している。接地ピンとしての飛出しピン330が六角穴付きボルト300に組み込まれているため、六角穴付きボルト300を交換することで接地ピンを容易に交換することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボルト及び半導体製造装置に関し、特に、イオンビームが照射されるウェハを保持するウェハ保持装置に好適に用いられるボルト及びウェハにイオンビームを照射して処理を施す半導体製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置を形成する重要な工程の一つに微量の元素を半導体材料にドープする工程がある。半導体ウェハにドーパントをドープする方法としてイオン注入法が知られている。イオン注入法は、ドーパント原子をイオン化して必要なエネルギに加速したイオンビームを半導体表面に照射してドープする方法である。照射されたイオンは結晶中で原子と衝突を繰り返し、最後に静止する。
【0003】
イオン注入法においては、ウェハの接地が十分でないと、ウェハに電荷帯電が起き、イオンビームをウェハ面上に均一に照射することができなくなる。その結果、ドーパント原子のウェハ面内分布の均一性が悪化し、半導体装置の品質や歩留まりが低下する。
【0004】
特許文献1は、ウェハの裏面からベースへ電荷を放電する従来のウェハ保持装置を開示している。
【0005】
図1及び図2は、特許文献1に記載のウェハ保持装置を示している。図1はウェハ保持装置の断面図を示している。図2はウェハ保持装置をウェハを除いて示す平面図である。
【0006】
ウェハ400の表面には通常レジストあるいは絶縁酸化膜と呼ばれる絶縁膜が形成されているため、ウェハ400の周縁部をベース401に押さえつけているクランパ403を介してウェハ400を接地することができない。また、ウェハ400の裏面に接触しているゴム状弾性体402は絶縁物であるため、ゴム状弾性体402を介してウェハ400を接地することができない。
【0007】
そこで、このウェハ保持装置においては、ベース401内に導電性材料のピン404、ばね405、蓋406を設け、ゴム状弾性体402に貫通穴402aを設け、ピン404をばね405でウェハ400の裏面に圧接させることでウェハ400からベース401への放電経路を形成している。
【特許文献1】特開平7−180053号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、ピンの摺動部やばねが劣化してピンが滑らかに動かなくなった場合や、ピン又はばねの表面が汚れてピンとばねとの接触抵抗が増加した場合には、ピンやばねを新品と交換する必要がある。
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載のウェハ保持装置においてピン及びばねを交換する場合には、蓋を取り外して古いピンとばねとを取り除き、新しいピンとばねとをベースに装着してから蓋を取り付ける必要があり、交換に手間がかかる。
【0010】
特に、ベースがウェハ保持装置を回転させるモータのシャフトに固定されているためにベースがシャフトに固定された状態ではピン及びばねを交換できない場合には、ベースを一旦シャフトから取り外して再びシャフトに取り付ける工程が必要になるため、装置を使用できない期間が長期間に及ぶ。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以下に、(発明を実施するための最良の形態)で使用される番号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、(特許請求の範囲)の記載と(発明を実施するための最良の形態)との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、(特許請求の範囲)に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0012】
本発明によるボルト(300)は、雄ねじ部(312a)を有する脚部(312)と、頭部(311)とを備えた本体(310)と、基部(332)と端部(331)とを備えた飛出しピン(330)とを具備している。前記脚部には、中空部(310c)が設けられている。前記頭部には、前記中空部と連通し、前記頭部の頭部上面(311a)に開口した穴(310a、310b)が設けられている。前記基部は、前記中空部を前記本体の軸(S)方向に移動可能である。前記端部は、前記穴を前記軸方向に移動可能である。前記飛出しピンは、前記端部が前記頭部上面から突き出すように前記頭部側に付勢されている。前記端部と前記雄ねじ部とが電気的に導通している。
【0013】
本発明においては、接地ピンとしての飛出しピン(330)がボルト(300)に組み込まれているため、ボルト(300)を交換することで飛出しピン(330)を容易に交換することができる。
【0014】
また、雄ねじ部(312a)を接地された支持体(15)の雌ねじ部(150)に螺着するだけで飛出しピン(330)が接地される。そして、付勢された飛出しピン(330)がウェハ(14)に確実に接触するから、ウェハ(14)が確実に接地される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ウェハを接地するためのピンの交換が容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
添付図面を参照して、本発明によるボルト及び半導体製造装置を実施するための最良の形態を以下に説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図3は、本発明の第1の実施形態に係る半導体製造装置100を示している。半導体製造装置100は、真空容器11内においてウェハ14を保持するウェハ保持装置200と、ウェハ保持装置200を支持する支持体15と、ウェハ14にイオンビーム13を照射するイオンビーム照射装置12とを具備している。ここで、支持体15が回転角モータのようなモータ16のシャフトである場合には、ウェハ14をウェハ保持装置200ごと回転させることが可能である。モータ16は、支持体15を回転可能に支持する軸受161と、軸受161が設けられたブラケット162とを具備している。軸受161としては、ボールベアリングが例示される。支持体15は、軸受161とブラケット162とを介して接地されている。
【0018】
半導体製造装置100としては、イオン注入装置、イオンビームエッチング装置、及びイオンビーム照射を用いるスパッタリング装置が例示される。
【0019】
本発明の第1の実施形態に係るウェハ保持装置200と、ウェハ保持装置200を支持体15に締結している六角穴付きボルト300とについて、図4乃至図6を用いて説明する。
【0020】
図4及び図5にウェハ保持装置200の平面図及び断面図をそれぞれ示す。ウェハ保持装置200は、ウェハ支持部材211が設けられたベース210を備えている。第1の実施形態においては、ウェハ支持部材211は絶縁ラバーである。ウェハ支持部材211が有する支持面211aは、ウェハ14の裏面14bと対向して接触している。ここで、裏面14bは、イオンビーム13が照射される表面14aの反対側の面である。ウェハ保持装置200は、ウェハ14の周縁部をベース210に押しつけるクランプリング251と、ベース210に対してクランプリング251の反対側に配置された環状板252と、ベース210に設けられた貫通穴212に通されて両端部がクランプリング251及び環状板252にそれぞれ結合している連結軸253と、ベース210と環状板252とが互いに離れるように両者を付勢するばね254とを備えている。すなわち、クランプリング251は、ばね254が環状板252に及ぼす付勢力により、ウェハ14をベース210に押しつけている。その結果、裏面14bは、ウェハ14の位置決めをする位置決め面としての支持面211aに密着する。
【0021】
ウェハ保持装置200は、ベース210に対してウェハ支持部材211の反対側に配置された支持体15によって支持されている。支持体15には、ベース210に設けられた貫通穴213と連通するように雌ねじ部150が設けられている。貫通穴213は、ウェハ支持部材211を貫通して支持面211aに開口している座ぐり穴213aと、座ぐり穴213aの底に開口して座ぐり穴213aと雌ねじ部150とを連通しているボルト穴213bとを有している。
【0022】
ベース210及び支持体15においては、貫通穴213及び雌ねじ部150の組が複数設けられ、これらの組の各々に六角穴付きボルト300又は六角穴付きボルト301が配置されている。ベース210及び支持体15は、1本の六角穴付きボルト300及び3本の六角穴付きボルト301によって締結されている。六角穴付きボルト300は、裏面14bに当接する飛出しピン330を備えている。六角穴付きボルト301は、飛出しピンを備えていない。
【0023】
六角穴付きボルト300及び301を用いてベース210を支持体15に固定すれば、座ぐり穴213aの直径を小さくでき、ウェハ14とウェハ支持部材211との接触面積を大きくすることができる。したがって、ウェハ14の変形が防がれる。
【0024】
図4及び図5には示されていないが、ベース210には、ウェハ14を冷却するための冷媒が流れる配管が設けられている。この冷媒は、支持体15から供給され、ベース210内の配管を流れてウェハ14から熱を吸収し、支持体15に戻る。
【0025】
図6は、六角穴付きボルト300の断面図を示している。六角穴付きボルト300は、本体310と、ばね320と、飛出しピン330と、ばね固定部材340とを備えている。本体310は、頭部311及び脚部312を備えている。頭部311には、頭部上面311aに開口している六角穴310aが設けられている。脚部312は、雄ねじ部312aを備えており、中空部310cが設けられている。頭部311に設けられた連絡穴310bは、六角穴310aと中空部310cとを連通させており、六角穴310aの底に開口している。飛出しピン330は、中空部310cを本体310の軸Sの方向に移動可能な基部332と、基部332と結合した端部331とを備えている。端部331は、連絡穴310bに挿入され、六角穴310aに達している。脚部312の先端に結合されたばね固定部材340は、中空部310cが脚部312の先端に開口した開口部310dを塞いでいる。中空部310cの基部332とばね固定部材340との間に配置されたばね320は、基部332を頭部311側に付勢している。ばね320は、圧縮コイルばねである。
【0026】
ここで、開口部310dに雌ねじを設け、開口部310dに止めねじとしてのばね固定部材340を螺着すれば、六角穴付きボルト300の製造が容易になる。
【0027】
本体310、ばね320、飛出しピン330、及びばね固定部材340は、導電性を有する材料、例えばSUSのような金属材料で作られている。
【0028】
図6には、軸Sに垂直な仮想面L1〜L5が示されている。仮想面L1〜L5は、頭部311から脚部312を見る方向にこの順番に配置されている。仮想面L3は、頭部上面311aの位置を示している。仮想面L5は、座面311bの位置を示している。また、仮想面L5は、六角穴付きボルト300がベース210を支持体15に締結しているときの座ぐり穴213aの底面の位置を示している。
【0029】
ここで、端部331及び基部332は円柱形状をしており、端部331の直径は円形断面を有する連絡穴310bの内径より小さく、基部332の直径は連絡穴310bの内径より大きい。したがって、ばね320によって付勢された飛出しピン330の先端面331aは、仮想面L1が示す位置で停止する。このとき、端部331は、頭部上面311aよりも突き出している。
【0030】
六角穴付きボルト300を用いてベース210を支持体15に締結するときは、六角穴付きボルト300を貫通穴213に挿入し、図示しない六角レンチを用いて座面311bが貫通穴213の底面に当たるまで雄ねじ部312aを雌ねじ部150にねじ込み、さらに締め付ける。このとき、飛出しピン330は六角レンチによって押し下げられ、先端面331aは仮想面L4が示す位置をとる。
【0031】
支持面211a上にウェハ14を載置し、裏面14bを支持面211aに密着させると、飛出しピン330がウェハ14によって押し下げられ、先端面331aは仮想面L2が示す位置をとる。ここで、仮想面L2は、支持面211a及び裏面14bの位置を示している。
【0032】
この状態においては、飛出しピン330がばね320によって付勢されているために裏面14bと先端面331aとが確実に接触する。また、六角穴付きボルト300がベース210と支持体15とを締結しているため、雄ねじ部312aと雌ねじ部150とが確実に接触する。さらに、ばね320が圧縮されているため、ばね320と基部332とが確実に接触し、ばね320とばね固定部材340とが確実に接触する。そして、ばね固定部材340を開口部310dに螺着することとすれば、ばね固定部材340と脚部312とが確実に接触する。したがって、ウェハ14が確実に接地される。
【0033】
六角穴付きボルト300は、接地された支持体15に直接接触している。したがって、ウェハ14からグランドまでの放電経路に介在する接触箇所が少ないから、接触不良によりウェハ14の接地状態が悪化する確率が低く抑えられている。
【0034】
したがって、半導体製造装置100は、ウェハ14の接地状態を維持する信頼性が高い。このため、ウェハ14への電荷蓄積が抑制され、イオンビーム13がウェハ面内に均一に照射される。これにより半導体製造装置100が製造する半導体装置の性能や歩留まりが向上する。また、接地状態を維持するための保守を頻繁に行う必要がないから、半導体製造装置100の設備稼働率が向上する。
【0035】
先端面331aが汚れた場合や、飛出しピン330が滑らかに摺動しなくなった場合には、六角穴付きボルト300を新品に交換すれば良い。六角穴付きボルト300においては、ウェハ14に当接する飛出しピン330や飛出しピン330を付勢するばね320がユニット化されており、ねじにより脱着されるために交換が容易である。また、六角穴付きボルト300の交換の為にベース210を支持体15から取り外す必要がないから、六角穴付きボルト300を短時間で交換することが可能である。
【0036】
図4及び図5においては、ベース210は1本の六角穴付きボルト300と3本の六角穴付きボルト301によって支持体15に締結されているが、2本の六角穴付きボルト300と2本の六角穴付きボルト301とを用いて締結することとしても良い。複数の六角穴付きボルト300を用いれば、一の六角穴付きボルト300の先端面331aが汚れた場合であっても他の六角穴付きボルト300によってウェハ14が接地される。
【0037】
なお、六角穴付きボルト300及び301の本数及び配置は、適宜変更することが可能である。
【0038】
(第2の実施形態)
半導体製造装置100においてウェハ14を回転させる必要が無いときは、ウェハ14を静電吸着により保持することとしても良い。
【0039】
図7及び図8は、第2の実施形態に係るウェハ保持装置200’の平面図及び断面図をそれぞれ示している。ここで、第1の実施形態と共通する構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0040】
真空容器11内でウェハ14を保持するウェハ保持装置200’は、六角穴付きボルト300及び六角穴付きボルト301によって支持体15に締結されたベース210を備えている。第2の実施形態においては、支持体15は、モータ16のシャフトでなくても良い。また、支持体15が回転しないため、支持体15を直接接地することが可能である。
【0041】
ウェハ保持装置200’は、双極型の静電吸着装置260を備えている。静電吸着装置260は、ウェハ支持部材211と、直流電源255及び256とを含んでいる。第2の実施形態に係るウェハ支持部材211は、同一平面上に配置された2枚の電極板211b及び211cと、電極板211b及び211cを被覆した絶縁層211dとを備えた静電吸着板である。ウェハ支持部材211上にウェハ14を載置し、直流電源255により電極板211bに正電圧を、直流電源256により電極板211cに負電圧を、それぞれ印加することにより、ウェハ14に電極板211b及び211cに対応する逆極性の電荷が誘起され、ウェハ14がウェハ支持部材211に静電吸着されて裏面14bが支持面211aに密着する。
【0042】
本発明の第1及び第2の実施形態においては、飛出しピン330を備えた六角穴付きボルトについて説明したが、このような飛出しピンを六角ボルトに適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は、従来のウェハ保持装置を示す断面図である。
【図2】図2は、従来のウェハ保持装置をウェハを除いて示す平面図である。
【図3】図3は、本発明の第1の実施形態に係る半導体製造装置を示す図である。
【図4】図4は、本発明の第1の実施形態に係るウェハ保持装置を示す平面図である。
【図5】図5は、本発明の第1の実施形態に係るウェハ保持装置を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の第1及び第2の実施形態に係る六角穴付きボルトを示す図である。
【図7】図7は、本発明の第2の実施形態に係るウェハ保持装置を示す平面図である。
【図8】図8は、本発明の第2の実施形態に係るウェハ保持装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0044】
100…半導体製造装置
11…真空容器
12…イオンビーム照射装置
13…イオンビーム
14…ウェハ
14a…表面
14b…裏面
15…支持体
150…雌ねじ部
16…モータ
161…軸受
162…ブラケット
200、200’…ウェハ保持装置
210…ベース
211…ウェハ支持部材(絶縁ラバー、静電吸着板)
211a…支持面
211b、211c…電極板
211d…絶縁層
212、213…貫通穴
213a…座ぐり穴
213b…ボルト穴
251…クランプリング
252…環状板
253…連結軸
254…ばね
255、256…直流電源
260…静電吸着装置
300、301…六角穴付きボルト
310…本体
310a…六角穴
310b…連絡穴
310c…中空部
310d…開口部
311…頭部
311a…頭部上面
311b…座面
312…脚部
312a…雄ねじ部
320…ばね
330…飛出しピン
331…端部
331a…先端面
332…基部
340…ばね固定部材(止めねじ)
400…ウェハ
401…ベース
402…ゴム状弾性体
402a…貫通穴
403…クランパ
404…ピン
405…ばね
406…蓋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
雄ねじ部を有する脚部と、頭部とを備えた本体と、
基部と端部とを備えた飛出しピンと
を具備し、
前記脚部には、中空部が設けられ、
前記頭部には、前記中空部と連通し、前記頭部の頭部上面に開口した穴が設けられ、
前記基部は、前記中空部を前記本体の軸方向に移動可能であり、
前記端部は、前記穴を前記軸方向に移動可能であり、
前記飛出しピンは、前記端部が前記頭部上面から突き出すように前記頭部側に付勢され、
前記端部と前記雄ねじ部とが電気的に導通した
ボルト。
【請求項2】
前記穴は、前記頭部上面に開口する部分が六角穴である
請求項1のボルト。
【請求項3】
止めねじと、
圧縮コイルばねと
を具備し、
前記止めねじは、前記中空部が前記脚部の先端に開口した開口部に螺着され、
前記圧縮コイルばねは、前記中空部の前記基部と前記止めねじとの間に配置された
請求項1又は2のボルト。
【請求項4】
ウェハを保持するウェハ保持装置と、
前記ウェハの表面にイオンビームを照射可能なイオンビーム照射装置と、
前記ウェハ保持装置を支持する支持体と、
前記ウェハ保持装置を前記支持体に締結したボルトと
を具備し、
前記ボルトは、
雄ねじ部を有する脚部と、頭部とを備えた本体と、
基部と端部とを備えた飛出しピンと
を備え、
前記脚部には、中空部が設けられ、
前記頭部には、前記中空部と連通し、前記頭部の頭部上面に開口した穴が設けられ、
前記基部は、前記中空部を前記本体の軸方向に移動可能であり、
前記端部は、前記穴を前記軸方向に移動可能であり、
前記支持体には、前記雄ねじ部が螺着された雌ねじ部が設けられ、
前記ウェハ保持装置は、前記ウェハの裏面に当接するウェハ支持面を有するベースを備え、
前記ベースには、前記ウェハ支持面に開口した座ぐり穴と、前記座ぐり穴と前記雌ねじ部とを連通させるボルト穴とが設けられ、
前記頭部は、前記座ぐり穴に配置され、
前記飛出しピンは、前記端部が前記ウェハ支持面から突き出すように前記頭部側に付勢され、
前記端部と前記雄ねじ部とが電気的に導通し、
前記支持体が接地される
半導体製造装置。
【請求項5】
前記支持体は、モータのシャフトである
請求項4の半導体製造装置。
【請求項6】
前記ウェハ保持装置は、前記ウェハの周縁部を前記ベースに押さえつけるクランプリングを備える
請求項5の半導体製造装置。
【請求項7】
前記ウェハ保持装置は、双極型の静電吸着装置を備える
請求項4の半導体製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−247830(P2007−247830A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−74101(P2006−74101)
【出願日】平成18年3月17日(2006.3.17)
【出願人】(302062931)NECエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】