説明

マイクロ流体装置用の画像処理方法およびシステム

マイクロ流体装置の画像を処理する方法である。この方法は、マイクロ流体装置の第1画像を受信する。第1画像は第1状態に関連している。さらに、この方法は、マイクロ流体装置の第2画像を受信する。第2画像は第2状態に関連している。さらに、この方法は、第1画像と第2画像を第3座標空間に変換する。さらに、この方法は、変換された第1画像と変換された第2画像に関連した情報に少なくとも基づいて第3画像を取得し、また、第1状態と第2状態に関連した情報を取得するべく第3画像を処理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、米国仮特許出願第60/490,712号(2003年7月28日出願)の優先権を主張し、この仮特許出願は本明細書中に参考として援用される。
【0002】
さらに、タイトルが「Method and System for Microfluidic Device and Imaging Thereof」の米国特許第10/851,777号(2004年5月20日出願)が本明細書中に参考として援用される。
【0003】
(連邦政府による後援の研究または開発の下なされた発明を受ける権利に関する記載)
該当なし。
【0004】
(コンパクトディスクに提出された「配列表」、表、またはコンピュータプログラムリストへの参照)
該当なし。
【0005】
(著作権注意)
本願明細書の一部分は、Fluidigm Corporationが所用するコンピュータコードを含んでいる。全ての権利は、Fluidigm Corporation(著作権)2004の著作権保護の下で保護される。
【0006】
(発明の背景)
本発明は、画像処理技術に関連する。より詳細には、本発明は、画像化した物体の変化を検出する画像処理方法およびシステムを提供する。本発明は、単純に例証の方法によって、マイクロ流体装置における結晶化に適用されている。しかし、本発明の適用範囲はこれよりも遥かに幅広いことが理解されるだろう。
【背景技術】
【0007】
結晶化は、生物分野および化学分野にとって重要な技術である。詳細には、対象化合物の高品質結晶は、対象物の正確な3次元構造を生成するx線回折技術によって分析することができる。次に、この3次元構造情報を利用して、対象物の機能性と動作を推測することができる。
【0008】
理論上、結晶化工程は単純である。純粋な形態の対象化合物が溶液中で溶解される。次に、溶解した対象材料の化学環境が、可溶解度が低下し、結晶形態の固体位相へ戻るよう変更される。一般に、化学環境におけるこの変更は、対象材料の溶解度を低下させる結晶化剤を導入することで達成されるが、温度および圧力における変化も対象材料の溶解性に影響を及ぼすことができる。
【0009】
しかしながら実際には、高品質結晶の形成は概して困難で、時によっては不可能であり、研究者は相当な試行錯誤と忍耐を強いられる。詳細には、さらに単純な生物化合物の複雑性の高い構造とは、これらが高度に整列した結晶構造の形成には馴染まないことを意味する。したがって研究者は、高品質の結晶を得るために、多数の結晶化条件の経験において、また実際に結晶が得られるのであれば、サンプル濃縮、溶液タイプ、対溶液タイプ、温度、継続期間のようなパラメータの変更において忍耐強く几帳面でなければならない。
【0010】
Hansen等は、2002年10月17日付けで公告され、あちこちで開示されている汎用途および特定用途について、本願明細書中でその全体を参照により援用している国際特許出願公開第02/082047号において、対象材料、例えば蛋白質の結晶化の条件をスクリーニングするための高スループットシステムを記述している。このシステムは、多層膜エラストマ製造工程によって一列の測定セルを形成したマイクロ流体装置にて提供される。各測定セルは、一つ以上の対の対向するチャンバを備えており、この対の各々は、相互接続流体チャネルを介して相互に流体連通しており、一方のチャンバは蛋白質溶液を内容し、これと対向する他方のチャンバは結晶化試薬を内容している。チャネルに沿って弁が配置されていることで、対向するチャンバの内容物を弁開放時まで各々の内部に保留することができ、これにより、相互接続マイクロ流体チャネルを介した対向するチャンバ間における自由な界面拡散が可能になる。自由界面拡散が進行するに従い、対向するチャンバが結晶化試薬および蛋白質濃縮に対して平衡に近づくにつれ、いずれかの時点で蛋白質が結晶を形成することが望まれる。好ましい実施形態では、Hansen等によって示唆されたマイクロ流体装置は、蛋白質結晶化実験を内部で実施するためのチャンバを含んだ測定セルの列を有する。このような列を使用することで、分析を要するたんぱく質結晶化のための数多い条件の高スループット検査が提供される。
【0011】
本願明細書で開示している本発明は、特定の蛋白質結晶化条件の組が結晶の形成を生じるのか否かを決定するべく、このような分析を実施するシステムおよび方法を提供する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
(発明の概要)
本発明は、画像処理技術に関する。より詳細には、本発明は、画像化されたオブジェクトの変化を検出する画像処理方法およびシステムに関する。本発明は、単に例証の方法により、マイクロ流体装置内での結晶化に適用されている。しかし、本発明は遥かに幅広い使用範囲を有することが理解されるだろう。
【0013】
本発明によれば、マイクロ流体装置用の画像処理方法およびシステムの多数の実施形態が提供される。マイクロ流体装置の画像を処理する方法は、単に例証の方法により、マイクロ流体装置の第1画像を受信する。この第1画像は第1状態に関連している。さらにこの方法は、マイクロ流体装置の第2画像を受信する。この第2画像は第2状態に関連している。さらに、この方法は第1画像を第3座標空間に変換する。この変換は、少なくとも第1画像上の第1基底を使用する。またこの方法は、第2画像を第3座標空間に変換する。この変換は、少なくとも第2画像上の第2基底を使用する。さらにこの方法は、変換された第1画像と変換されたに画像に関連した情報に少なくとも基づいて第3画像を取得し、第1状態と第2状態に関連した情報を取得するべく第3画像を処理する。一実施形態では、第3座標空間はマイクロ流体装置の既知の幾何学的配列に基づく。別の例では、第1画像を使用することに特定の利点はあるが、この方法は第1画像を使用しなくても適切に機能することができる。第2画像は第3座標空間に変換される。
【0014】
本発明の別の実施形態によれば、マイクロ流体装置の画像を処理する旨の命令を含んだコンピュータ読取り可能な媒体は、マイクロ流体装置の第1画像を受信する旨の一つ以上の命令を備えている。この第1画像は第1状態に関連している。さらに、コンピュータ読取り可能な媒体は、マイクロ流体装置の第2画像を受信する旨の一つ以上の命令を含んでいる。第2画像は第2状態に関連している。さらに、コンピュータ読取り可能な媒体は、第1画像を第3座標空間に変換する旨の一つ以上の命令を含んでいる。この変換は、少なくとも第1画像上の第1基底を使用する。また、コンピュータ媒体は、第2画像を第3座標空間に変換する旨の一つ以上の命令も含んでいる。この変換は、少なくとも第2画像上の第2基底を使用する。これに加えて、コンピュータ読み取り媒体は、変換された第1画像と変換されたに画像に関連した少なくとも基づいて第3画像を取得する旨の一つ以上の命令と、第1状態と第2状態に関連した情報を取得する旨の第1画像を処理する旨の一つ以上の命令とを含んでいる。
【0015】
従来技術にかけて本発明を用いることで多数の利点が達成される。実施形態によれば、これらの利点の一つ以上を達成できる。例えば、本発明による特定の実施形態は、画像化分析と結晶化検出の速度を改善する。本発明のいくつかの実施形態は、結晶化検出のための画像処理システムを単純化する。本発明の特定の実施形態は、画像処理方法およびシステムの感度を改善する。
【0016】
本発明のさらに別の実施形態によれば、マイクロ流体装置の画像を処理する方法は、マイクロ流体装置の第1画像を受信する。第1画像は第1基底点と第1チャンバ領域を含んでおり、第1チャンバ領域は第1チャンバ境界線に関連している。さらに、この方法は、第1基底点に関連した第1情報に基づいて、第1画像を第1座標空間に変換し、第1チャンバ領域に関連した情報を処理し、第1チャンバ領域内に第1結晶が存在するか否かを決定する。
【0017】
本発明のまたさらに別の実施形態によれば、マイクロ流体装置の複数の画像を処理する方法は、マイクロ流体装置の少なくとも第1画像と第2画像を受信する。第1画像と第2画像は第1焦点位置と第2焦点位置にそれぞれ関連しており、第1画像と第2画像の各々は第1チャンバ領域を含んでいる。さらに、この方法は、第1画像と第2画像に関連した情報を処理し、第1画像と第2画像に関連した情報に少なくとも基づいて第3画像を生成し、第3画像に関連した情報を処理し、また、第3画像に関連した情報に少なくとも基づいて、第1チャンバ領域内に第1結晶が存在するか否かを決定する。
【0018】
本発明のまた別の実施形態によれば、マイクロ流体装置の画像を調整および処理する方法は、マイクロ流体装置の第1画像を受信する。第1画像は少なくとも第1の所定の特徴に関連している。さらに、この方法は、第1画像に関連した情報に少なくとも基づいて第1の複数の特徴を生成し、第1の複数の特徴と第1の所定の特徴とに関連した情報に少なくとも基づいて、第1の複数の特徴から第2の複数の特徴を選択する。さらに、この方法は、第2の複数の特徴に関連する情報に少なくとも基づいて第3の複数の特徴を決定し、第3の複数の特徴に関連した情報を処理する。またこの方法は、第3の複数の特徴と第1の複数のパラメータとに基づく情報に少なくとも基づいて、少なくとも第1の可能性を決定し、第1の可能性と第1の複数のパラメータとに関連した情報を処理し、第1の可能性と第1の所定の特徴に少なくとも関連した情報に少なくとも基づいて、第1の複数のパラメータを調整する。
【0019】
本発明の別の実施形態によれば、コンピュータ読取り可能な媒体は、マイクロ流体装置の画像を処理する命令を含んでいる。コンピュータ読み取り媒体は、マイクロ流体装置の第1画像を受信する旨の一つ以上の命令を含んでいる。第1画像は第1基底点と第1チャンバ領域を含んでおり、この第1チャンバ領域は第1チャンバ境界線に関連している。さらに、コンピュータ読取り可能な媒体は、第1基底点に関連した情報に少なくとも基づいて、第1画像を第1座標空間に変換する旨の一つ以上の命令と、少なくとも第1チャンバ境界線の第1部分を第1画像から除去する旨の一つ以上の命令とを含んでいる。また、コンピュータ読取り可能な媒体は、第1チャンバ領域に関連した情報を処理する旨の一つ以上の命令と、第1チャンバ領域内に第1結晶が存在するか否かを決定する旨の一つ以上の命令とを含んでいる。
【0020】
本発明のまた別の実施形態によれば、コンピュータ読取り可能な媒体は、マイクロ流体装置の複数の画像を処理する旨の命令を含んでいる。コンピュータ読取り可能な媒体は、マイクロ流体装置の少なくとも第1画像と第2画像を受信する旨の一つ以上の命令を含んでいる。この第1画像と第2画像は、第1焦点位置と第2焦点位置にそれぞれ関連しており、また、第1画像と第2画像の各々は第1チャンバ領域を含んでいる。さらに、コンピュータ読取り可能な媒体は、第1画像と第2画像に関連した情報を処理する旨の一つ以上の命令と、第1画像と第2画像に関連する情報に少なくとも基づいて、第3画像を生成する旨の一つ以上の命令とを含んでいる。さらに、コンピュータ読取り可能な媒体は、第3画像に関連した情報を処理する旨の一つ以上の命令と、第3画像に関連した情報に少なくとも基づいて、第1チャンバ領域内に第1結晶が存在するか否かを決定する旨の一つ以上の命令とを含む。
【0021】
本発明のさらに別の実施形態によれば、コンピュータ読取り可能な媒体は、クラシファイア(classifier)を調整し、マイクロ流体装置の画像を処理する旨の命令を含んでいる。コンピュータ読取り可能な媒体は、マイクロ流体装置の第1画像を受信する旨の一つ以上の命令を含む。この第1画像は少なくとも第1の所定の特徴に関連している。さらに、コンピュータ読取り可能な媒体は、第1画像に関連した情報に少なくとも基づいて、第1の複数の特徴を生成する旨の一つ以上の命令と、少なくとも第1の複数の特徴と少なくとも第1の所定の特徴とに関連した情報に基づいて、第1の複数の特徴から第2の複数の特徴を選択する旨の一つ以上の命令とを含んでいる。さらに、コンピュータ読取り可能な媒体は、第2の複数の特徴に関連した情報に少なくとも基づいて、第3の複数の特徴を決定する旨の一つ以上の命令と、第3の複数の特徴に関連した情報を処理する一つ以上の命令とを含む。また、コンピュータ読取り可能な媒体は、第3の複数の特徴と第1の複数のパラメータとに少なくとも関連した情報に基づいて、少なくとも第1の可能性を決定する旨の一つ以上の命令と、第1の可能性と少なくとも第1の所定の特徴とに関連した情報を処理する一つ以上の命令と、第1の可能性と少なくとも第1の所定の特徴とに関連した情報に基づいて、第1の複数のパラメータを調整する旨の一つ以上の命令とを含んでいる。
【0022】
考慮されている実施形態に基づいて、本発明のこれらの利点の一つ以上を達成することができる。本発明のこれらの利点および様々な追加的な目的、特徴、利点は、以降の詳細な記述と添付の図面とを参照することで十分に理解することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明は、画像処理技術に関連する。より詳細には、本発明は、画像化した物体の変化を検出する画像処理方法およびシステムを提供する。本発明は、単純に例証の方法によって、マイクロ流体装置における結晶化に適用されている。しかし、本発明の適用範囲はこれよりも遥かに幅広いことが理解されるだろう。
【0024】
図1は、本発明の一実施形態による画像化システムの単純な線図である。図2a、図2bは、本発明の一実施形態によるマイクロ流体装置の平面図および断面図の単純な線図である。図2a、図2bに示すマイクロ流体装置は、図1に示した画像化システムと共に使用することができる。これらの線図は単純に例証であり、本願明細書中の特許請求の範囲を不当に制限するものではない。当業者は、多くの応用、代替、改良を認識するだろう。
【0025】
一実施形態では、画像化システム(10)は以下の方法で動作する。第1マイクロ流体装置(30)はステージ(20)上に安全に配置されている。マイクロ流体装置(30)の固定された特徴、例えば、マイクロ流体装置(30)の基部支持部の縁に基づいて、コンピュータ(110)がx、yドライブ(25)に、マイクロ流体装置(30)が第1x、y位置において第1の複数の基底点(30)と整列するよう、ステージ(20)を動き回らせ、この場合、基底点は、マイクロ流体装置内の、チャンバ中心点から既知のz寸法距離だけ離れた場所に組み込まれており、また、固定された特徴からの推測航法に基づいて画像化装置(60)によって焦点される。次に、このシステムのユーザは、正確な座標を画像化システムに登録する。その後、2つまたはそれ以上の点も、ユーザの補助によって同様にマッピングされる。別の実施形態では、この工程は、左右対称なXY規定オブジェクトを探し、任意の非対称的構成要素を排除することにより基底の図心を正確に計算できるため、自動的に行われる。次に、コンピュータ(110)の制御下にある画像化装置(60)が焦点面(105)のz寸法位置を調整して、基底点(図1に示したものとは異なり、図2に示すもの)に焦点できるようにする。例えば、一度、第1基底点上に焦点すると、画像化システムは、画像化装置(60)の視野内でさらなる基底点を探しながら、マイクロ流体装置(30)の第1のx、y座標画像を入手する。好ましい実施形態では、この視野は測定セル全体を包括することができる。その後、コンピュータがこの第1のx、y座標画像を分析して、マイクロ流体装置がスキューおよびストレッチを有するか否かを判断し、スキューまたストレッチが決定されると、第1のx、y画像を、マイクロ流体装置の画像および座標マップを理想的な座標マップと整列させるべく変換する。この理想的な座標マップは、後の、画像減算ステップおよび画像マスキングステップにおいて使用される。
【0026】
好ましい実施形態では、本システムは、マイクロ流体装置x、y座標画像が理想的な座標マップに対して整列された状態で、x、y座標画像内の基底点の場所を理想的な穂損ざれている画像マップのx、y座標画像内の基底点場所と比較することで、ストレッチ、歪み、または様々なマイクロ流体層間での共通登録の欠如がマイクロ流体装置内に存在するか否かを判断する。実際の基底場所と画像化された基底場所との間に違いがある場合には、測定セルの画像化された形状を理想的な測定セル形状の仮想形状に変換するべく、マトリックス変換、好ましい擬似変換を実行する。測定された実基底場所と保存されている理想的な基底場所の間の差分から計算されたマトリックス変換を使用することで、実画像を既知および固定された画像に変換することで、画像減算および他の画像分析が可能となる。例えば、図3は、理想的なマイクロ流体装置の保存された画像(実際には座標マップとして保存されている)と、実際の歪んだマイクロ流体装置(やはり、基底マッピングで決定された座標マップとして保存されている)とを示す。マトリックス分析を介して座標マップ間の差分を計算することにより、マトリックス変換を、実画像を、本願明細書中で記述しているさらなる画像処理に使用可能な理想画像に改良するべく展開することができる。画像化されたマイクロ流体装置を標準的形状と一致させることで、測定セルチャンバのビューイング可能範囲を最大化するよう、画像の減算およびマスキングを行うことが可能となる。さらに、一連の時間ベースの画像内の、ゼロ時間において、チャンバ内に不良品または屑が存在する場合には、このような不良品または屑を連続画像からマスクアウトすることで、自動結晶認識分析適用時の偽陽性を防止することができる。不良品または屑を含有したチャンバのマスキングオフ範囲に加えて、チャンバの壁を後続の画像から減じることで、やはり、結晶認識分析による偽読み取りを生じさせないようにすることができる。様々な層間の不一致、例えば制御層とチャネル層の間の不一致も、制御ライン自体のような、制御層内に見付かったオブジェクトの位置に基づいて計算することができる。別の例では、この修正は制御層基底自体に基づいて決定される。特定の実施形態の場合には、制御層が蛋白質チャンバをこれ以外の制御ラインから区画しているために、この特別な変換が重要となる。
【0027】
図4a〜図4cは、上述の、結晶形成以前のゼロ時間における画像減算およびマスキングが発生する様子を示す。図4aは、測定セルチャンバ周辺に散在した文字“D”で示す屑を有する測定セルを示す。上述した技術を使用することで、理想的な測定座標システムと整列させるべく必要に応じて測定セルを回転させた後、また、画像化された測定セル寸法を理想的な測定セル寸法と一致させるべく、測定セルがストレッチ補正され後に、理想的な画像内の異物がマスクアウトされなくなる、つまり、異物を含有し、異物を直接包囲している領域がマスキングされることで、結晶検出分析を偽トリガして、形成された異物を結晶と判断してしまうことが防止される。図4bは、マスクが画像から異物を除去した結果、画像分析に偽トリガを提供できなくなった画像を示す。図4cは、画像からチャンバ縁特徴を除去して、生画像を単に壁の無いチャンバの1つに縮小するべく、画像減算を適用する様子を示す。壁の内方への破裂が検出された場合、この最終画像からさらなるマスキングが生じる可能性があり、また、マイクロ流体装置が脱水し、チャンバ内容物がチャンバ外部へ浸出する際に通常生じる事象によって、チャンバ内に負圧が生じ、その結果、壁が崩壊または内方破裂を起こす可能性がある。このような内方破裂を生じさせるさらなるマスキングでは、このような既知の形状を使用することで、チャンバの内方破裂が生じた場合に一連の既知の形状を採用し、また、追加のマスクを作成することで、内方破裂した壁に現在侵入している画像からの遮断を行う。
【0028】
図5は、本発明の一実施形態による画像処理方法の簡略線図である。この線図は、単に一例に過ぎず、本発明の特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は、数多くの応用、代替、そして改良を理解するだろう。この方法は、基底を探す工程510、画像を変換する工程520、画像をマスキングする工程530、画像を比較する工程540、画像を検査する工程550を含む。上述を、選択された一連の工程を用いて示したが、多数の代替、改良、そして応用があってよい。例えば、いくつかの工程を拡張および/または組み合わせることができる。上述の工程に別の工程を挿入してもよい。実施形態によっては、特定の連続した工程を、これ以外の代替工程と相互交換することができる。画像を比較する工程540は、画像をマスキングする工程530の前、画像をマスキングする工程530の最中、および/または画像をマスキングする工程530の後に実行してもよい。本発明のさらなる詳細は、本明細書全体、そして特に以降の記述に見ることができる。
【0029】
工程510では、点基底は一画像上に位置している。ホワイトバランシングまたは露出標準か、あるいはこれ以外の望ましい特徴のために、この画像を、事前に、標準化したスラブまたは顕微鏡下での無と共に取り込んだ基準画像に対して繰り込むことができる。点基底はクロスヘアを含んでいてよい。本発明の一実施形態では、画像は、Fluidigmロゴに加えて、測定セルを含んでいる。各々の測定セルは、測定セル周囲の既知の場所にクロスヘア基底を有する。画像取得の最中に、これらの基底の位置がX−Y修正工程にかけて+/−100ミクロンの範囲内で決定される。この推測の正確性は、回転方位の確定中であっても達成できる。工程510の最中に、これらの推測された場所の周囲で数枚のサブ画像が抽出される。これらのサブ画像内では、クロスヘア基底が見付かり、その大域的位置が決定される。T0画像内の大域的位置が、後続の、例えばT1画像、T2画像、・・・、TM画像、・・・、またはTN画像といった画像内の大域的位置と比較される。Nは正整数であり、Mは、Nよりも小さい、またはNと等しい負整数である。T0画像はT0にて記録され;TM画像はTMにて捕獲される。例えば、T0では蛋白質の結晶化は生じていない。TMでは、蛋白質の結晶化が生じた可能性がある。T0画像または後続のTM画像から1つの基底が欠損している場合には、通常、この欠損した基底は後続の画像分析の最中には考慮されない。
【0030】
図6は、本発明の位置実施形態による、画像を変換するための、簡略化された工程520である。この線図は単純に一例であり、本願明細書中の特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は、多数の応用、代替、改良を理解するだろう。工程520は、基底を一致させるための工程610、変換を計算するための工程620、画像を変換するための工程630を含んでいる。上述を、選択された一連の工程を用いて示したが、多数の代替、改良、応用が可能である。例えば、いくつかの工程を拡張および/または組み合わせることができる。変換を計算する工程620、画像を変換する工程630を組み合わせることができる。上述した工程に別の工程を挿入することもできる。実施形態によっては、特定の連続した工程をこれ以外の代替工程と交換することができる。本発明のさらなる詳細は、本願明細書中全体、そして特に以降において見ることができる。
【0031】
工程610では、画像中の基底が、理想的な座標マップ内の対応する基底と一致される。例えば、この画像はT0画像またはTM画像である。一実施形態では、この画像はx‐y座標画像であり、理想的座標マップはx‐y座標マップである。この画像が理想的な座標マップに対して整列される。画像中の基底の場所が、理想的な座標マップ中の基底の場所と比較される。このような比較により、T0またはTMのような画像の捕獲時におけるマイクロ流体装置のストレッチを含む歪みが露呈する。
【0032】
工程620では、或る画像から理想的な座標空間への空間的変換が計算される。理想的な座標空間は理想的な座標マップに関連する。一実施形態では、擬似変換のようなマトリックス変換が計算される。例えば、T0画像から理想的な座標空間まで、TM画像から理想的な座標空間まで、2つの最小二乗法変換が計算される。
【0033】
工程630では、画像が理想的な座標空間に変更する。例えば、擬似変換のようなマトリックス変換が、画像内の測定セルの形状を理想的な形状に変更する。測定セルは、3枚またはそれ以上の枚数の拡散実験片に薄く切り分けることができる。一実施形態において、図3aは簡略化された理想的な座標マップを示し、図3bは簡略化された歪み画像を示す。座標マップ中の基底場所と歪み画像中の対応する基底場所との差分を計算することで、歪み画像を理想的な画像に変換するべくマトリックス変換を実行することができる。
【0034】
工程630では、T0画像と変換されたTM画像とは同一の座標空間内に配置されているため、共通登録および相互比較が可能である。TM画像内における結晶化を検出するために、TM画像から変換されたT0画像を減算することができる。しかし、このような減算では、除去されるべきノイズ源を全て除去するものではない。
【0035】
理論では、クロスヘア基底がウェルと同一層上に在るため、理想的な座標空間内のウェルの場所はわかっているが、実際には、各測定セルは一意である。通常、ウェル壁を含んだウェルの場所を推測航法測定することでは正確な情報は得られない。代わりに、通常、副矩形が各ウェルの場所周辺で抽出され、T0画像はウェル壁をロックするために使用される。例えば、4本の直線がウェルの4つの壁と合致する。さらに、通常、4本の垂直ラインを使用して、3つのチャネル区画のために、6つの壁のうち4つが決定される。
【0036】
図7は、本発明の一実施形態による簡略化されたウェルとチャネルを示す。この線図は、単に一例であり、本願明細書中の特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は、多数の応用、代替、および改良を理解するだろう。上述した4本の垂直ラインには、右チャネルの左壁、中央チャネルの右壁と左壁、左チャネルの右壁が含まれる。残りの2つの壁、例えば右チャネルの右壁と左チャネルの左壁は、総左右サブ画像の1次元水平信号の閾値の決定を介して見付かった汚染ラインによって仕切られている。1次元水平信号の分析は、x次元にわたる小さいウィンドウを使用することで、中心チャネル内と、水平チャネルの頂壁と底壁に界面ラインを配置することもできる。整列エラーにより、水平チャネルを水平から傾斜させることができる。界面ライン、チャネルの頂壁と底壁は、後続の工程で使用される。
【0037】
図8〜図10は、サンプル1次元信号を示す簡略化された線図である。これらの線図は単に例証であり、本願明細書中の特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改良を理解するだろう。特定の実施形態では、信号の強度が画像取得時のz場所に依存するため、チャネル壁は、図8〜図10の信号内に示すほど明確でない。詳細には、図9は、界面ライン検出の簡略化された線図である。図10は、フィルタリングおよび幅整合された信号の簡略化された線図である。いくつかの実施形態では、基底はチャネルと同一層上に在る。チャネル位置は、チャネル壁を探すことなく、擬似変換を介して見付けることができる。
【0038】
工程530では、画像のマスキングが行われる。このマスキングにより、測定セルチャンバのビューイング可能範囲が増加する。T0画像中のチャンバ内に不良品または屑が存在する場合には、これらの不良品または屑をT0画像および後述のTM画像からマスクアウトすることができる。不良品または屑を除去することで、自動結晶認識分析において偽陽性の数を低減することができる。
【0039】
例えば、結晶認識分析に関係ない信号を含んだ領域をT0画像のマスクアウトするために、T0画像からスタンプまたはマスクが計算される。図11は、本発明の一実施形態による画像マスキングの簡略化された線図である。T0画像とT1画像は、捕獲され、理想的な座標空間に変換される。各々の直線領域は4つの境界壁を含んでいる。T0画像内の、4つの境界壁を超えた領域は、後続の分析からマスクアウトされる。同様に、界面ラインもマスクアウトされる。さらに、かかる領域内に現れており、T0画像内の閾値を超える大型のBlobブジェクトも、結晶化以前から存在していたと仮定されるため、同様にマスキングされる。図11に示すように、BlobオブジェクトがT0画像とT1画像の両方の右チャネル内に現れているが、しかし、スクラブ処理された下方右画像内にはBlobオブジェクトは存在していない。
【0040】
セル、ビデオ、空間は、マイクロ流体装置内において変形可能であるため、そのサイズをT0からTMまで変更することができる。セル表面のこのような変形をモデリングし、これに従って、関連するTMについてマスクをモデリングする。例えば、図11に示すように、左ウェル・サブコンポーネントと右ウェル・サブコンポーネントは、計算された各自の「内方破裂するパディング」値を有する。これは、T0とTM間のウェル内の相当な圧力差によって壁がその元の位置から内方破裂を起こしてしまうため、必要である。
【0041】
本発明の一実施形態によれば、内方破裂パディング工程は、T0画像中のウェル周辺の矩形を抽出し、T0画像から連続した矩形周辺の平均を計算し、このベクトルと指数の最小値を見付け、後続のT1画像、T2画像、・・・、TM画像、・・・、TN画像について、上述の抽出し、計算し、見付ける3工程を繰り返し、指数内の差分を計算する。この指数における差分は、オリジナルT0画像でのマスキング領域へのさらなるパディングを推測するために使用される。図12は、内方破裂パディング工程を簡略化された線図である。上述し、さらにここで強調しているように、この線図は単に一例であるため、本願明細書中の特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は、多数の応用、代替、改良を認識するだろう。
【0042】
工程540では、画像が比較され、比較画像が生成される。例えば、TM画像からT0画像を減算することで比較画像が生じる。通常、スクラブ処理によってチャンバの壁を除去することができる。このような除去は、結晶認識分析における偽読み取りを低減させる。上述し、さらにここで強調しているように、画像を比較する工程540を、画像をマスキングする工程530の前、画像をマスキングする工程530の最中、および/または画像をマスキングする工程530の後に実行することができる。
【0043】
一実施形態では、通常生じるであろう任意値の代わりに中央を128へと押すために、この比較画像が中央値再センタリングされる。この画像の強度は、チップ上の脱水状況に依存するため、参照画像に関連してでさえも変化することができる。工程530において生成されたマスクを比較画像に適用することで、マスクが画像に導入する粗い境界線を滑らかにする減衰フロントを作成する。画像画素がマスク画素に近づくに従い、より多くの画像画素が減衰される。この工程はスクラブ加工の一例である。マスク画素から各画像画素の距離を表す距離マップが、T0画像から別個に計算される。
【0044】
図4a〜図4cは、画像の減算、マスキング、スクラブ処理の簡略化された線図である。これらの線図は単に例証であり、本願明細書中の特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改良を理解するだろう。図4aに示すように、測定セルは、測定セルチャンバ周囲に分布した、文字Dで示す屑を含んでいる。上述の工程によって、測定セルを回転させて理想の座標マップと整列させ、また、画像化した測定セル寸法が理想の測定セル寸法と一致するよう変換することができる。例えば、変換により、画像をストレッチ補正することができる。その後、理想の画像内に現れていない異物がマスクアウトされる。このマスキング処理により、異物を含み、これを直接包囲している領域から信号が除去される。この除去により、異物を結晶として認識してしまう偽識別を低減することができる。図4bは、異物を除去した画像の簡略化された線図である。図4cは、画像減算の簡略化された線図である。画像減算は、T0画像とTM画像間の差分を計算することで、TM画像からチャンバ縁特徴を除去する。このTM画像が、無壁チャンバを有する画像に変換される。
【0045】
この変換された画像で壁内方破裂が検出された場合には、さらなるマスキングが必要となる可能性がある。通常、壁の内方破裂は、マイクロ流体装置の脱水中に、チャンバ内容物がチャンバ外部へ浸出している際に生じる。この浸出によって負圧が生じ、さらに壁の崩壊または内方破裂が生じる。このような内方破裂のためのさらなるマスキングは、チャンバの内方破裂を発生させる一連の既知の形状を採用し、また、このような既知の形状を使用することで追加のマスクを作成して、現在侵入中の内方破裂した壁を画像から遮断する。
【0046】
本発明の一実施形態によれば、出力スクラブ処理した画像が、まずT0画像とTM画像を相互に繰り込むことで計算される。この繰り込み工程により、チップへの環境変化によって生じた直流または背景信号を低減することができる。次に、単純な減算画像が128オフセットで計算される。その後、この減算画像が、スタンプ内の全ての画素場所を128でスタンプ処理することで「スクラブ処理」され、これによりその出力信号が削除される。さらに、画素場所が、そのx‐y距離に基づいて、マスク内のスタンプ処理された画素へと徐々に減衰してゆく。これにより、マスク画素周囲において減算画像がスクラブ処理されることで、スタンプ処理した128値および実画像値からの滑らかな変換が確実に達成される。
【0047】
工程550では、結晶について画像が検査される。例えば、最後にスクラブ処理された画像が、さらなる画像処理技術を画像上で実行する特徴抽出器を通って送信される。
【0048】
これらの特徴の訓練および選択は、Matlabスクリプトを使用した半自動処理である。これら特徴の無作為な組み合わせが選択される。結晶の他の材料からの分離性を高めるために、より高い次元空間が、フィッシャー(Fisher)/ライナー判別式分析を介してより低い次元性へマッピングされる。Kに最も近い近傍アルゴリズムを使用して、このより低い次元空間においてクラス付けが実施される。テスト下にあるインスタンスを除外することで、オリジナルの訓練セットについて混乱マトリックスが計算され、また、コストマトリックスを訓練マトリックスに適用することで訓練実行の「優良」性が評価される。最良の訓練実行を使用して近傍の数、偽陽性拒絶と偽陰性拒絶に使用される特徴および使用される2つの閾値が決定される。
【0049】
本発明のさらに別の実施形態によれば、コンピュータ媒体は、マイクロ流体装置の画像を処理する命令を含んでいる。このコンピュータ媒体は、プロセッサに上述した本発明の処理を実行させるコンピュータコードを保存する。例証的なコンピュータコードは、Matlabまたは他のコンピュータ言語を使用でき、また、Pentium(登録商標)PCまたは他のコンピュータ上で実行することができる。このコンピュータコードは、本願明細書中の特許請求の範囲を制限することを意図したものではない。当業者は、これ以外の応用、改良、代替を理解するだろう。
【0050】
例えば、このコンピュータ読み取り可能な媒体は、マイクロ流体装置のT0画像を受信する旨の一つ以上の命令を含んでいる。このT0画像が結晶化前に捕獲される。さらに、コンピュータ読み取り可能な媒体は、マイクロ流体装置のTM画像を受信する旨の一つ以上の命令を含んでいる。TM画像はT0画像の後に捕獲される。コンピュータ読み取り可能な媒体はさらに、T0画像上の少なくとも1つの基底を使用して、T0画像を理想の座標空間に変換する旨の一つ以上の命令と、TM画像上の少なくとも1つの基底を使用して、TM画像を理想の座標空間に変換する旨の一つ以上の命令と、少なくとも変換されたT0画像と変換されたTM画像に関連した情報に基づいて、比較画像を取得する旨の一つ以上の命令と、結晶化に関連した情報を取得するべく、この比較画像を処理する旨の一つ以上の命令とを含んでいる。
【0051】
別例として、コンピュータコードは、基底の探索、画像の変換、画像のマスキング、画像の比較、画像の検査を実行することができる。さらに別の例として、コンピュータコードは、図1〜図12に記述した処理のいくつかまたは全てを実行する。
【0052】
上述し、さらにここで強調したように、コンピュータ読取り可能な媒体およびコンピュータコードの上述の例は単に例証でしかないため、本願明細書中の特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は、多数の応用、代替、改良を理解するだろう。例えば、いくつかの工程はハードウェアによって達成することができ、また他の工程はソフトウェアによって達成することができる。工程によっては、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって達成できるものもある。上述を、選択された一連の工程を用いて示したが、多数の代替、改良、応用が可能である。例えば、いくつかの工程を拡張および/または組み合わせることができる。実施形態によっては、特定の連続した工程を他の代替工程と相互交換することも可能である。
【0053】
従来技術にかけて本発明を使用することで、多くの恩恵が得られる。実施形態によっては、一つ以上のこれらの恩恵が得られるものもある。例えば、本発明の特定の実施形態は、分析の画像化および結晶化検出の速度を改善する。本発明のいくつかの実施形態は、結晶化を検出するための画像処理システムを単純化する。本発明の特定の実施形態は、画像処理方法およびシステムの感度を改善する。
【0054】
上述に記述し、さらにここで強調されるように、図1〜図12は本発明の特定の実施形態を表しており、これらの実施形態は多くの例証を含んでいる。一例では、処理510にて、点基底は一画像上に位置している。この画像を、ホワイトバランシングまたは露出標準か、あるいはこれ以外の望ましい特徴のために、この画像を、事前に、標準化したスラブまたは顕微鏡下での無と共に取り込んだ基準画像に対して繰り込むことができる。この画像は、高解像度の8ビット繰り込み、または他の望ましい特徴であってよい。点基底はクロスヘアを含んでいてよい。本発明の一実施形態では、画像は、Fluidigmロゴに加えて測定セルを含んでいる。各測定セルは、測定セル周囲の既知の場所にクロスヘア基底を有する。画像取得の最中に、これら基底の位置が、X‐Y修正工程にかけて、+/−100ミクロン以内で決定される。この推測の正確性は、回転方位付けの下であっても達成できる。工程510の最中に、これら推測された場所の周囲において、いくつかのサブ画像が抽出される。一実施形態では、工程510にてT0画像は分析され、別の例証では、工程520にてT0画像は分析されない。例えば、T0にてT0画像が捕獲される。T0にて、蛋白質の結晶化は発生しない。TMにて、蛋白質の結晶化が発生した可能性がある。
【0055】
工程520でT0画像が分析されると、T0画像内の大域的位置が、後続の画像、例えばT1画像、T2画像、・・・、TM画像、・・・、またはTN画像内の大域的位置と比較される。Nが正整数であり、Mは、Nよりも小さいか、Nと等しい負整数である。TMにてTM画像が捕獲される。T0画像または後続のTM画像において1つの基底が欠損している場合、この欠損した基底は、通常構造の画像分析の最中には考慮されない。
【0056】
別の例では、工程520は、基底を整合する工程610、変換を計算する工程620、画像を変換する工程630を含んでいる。工程610では、画像内の基底が、理想の座標マップ内の対応する基底と整合される。例えば、画像はTM画像である。一実施形態では、画像はx‐y座標画像であり、理想の座標マップはx‐y座標マップである。画像が理想の座標マップに対して整列される。画像内の基底の場所が、理想の座標マップ内の基底の場所と比較される。このような比較により、例えばTMのような画像捕獲時におけるマイクロ流体装置のストレッチを含む任意の歪みがわかる。一実施形態では、理想の座標マップは、画像システム10および/またはマイクロ流体装置30の特定の特徴を考慮する。これらの特徴には、例えば、理想の座標マップ生成時に既にわかっている、または予測されている不完全性が含まれる。
【0057】
工程620では、画像から理想の座標空間への空間的変換が計算される。理想の座標空間は理想の座標マップに関連している。一例では、T0画像から理想の座標空間までの最小二乗変換が計算される。別の例では、T0画像から理想の座標空間までの最小二乗変換が計算される。
【0058】
工程630では、画像が理想の座標空間へ変換される。例えば、T0画像の変換を行う。別の例では、T0画像は変換されない。一実施形態では、変換された画像が同一の座標空間内に配置されるため、これらは共通登録され、相互に比較可能となる。別の実施形態では、変換された画像は、マイクロ流体装置30の少なくとも一部分を含んでいる。例えば、マイクロ流体装置30はチャネル領域とウェル領域を有する。特定の実施形態では、チャネル領域とウェル領域は相互交換可能である。チャネルとウェルとは、マイクロ流体装置内の凹状領域を意味する。別の実施形態では、マイクロ流体装置は、チャネル領域をウェル領域として機能するべく使用する。さらに別の実施形態では、マイクロ流体装置は、流体チャネル、制御チャネル、ウェルとして使用可能なチャンバを含んでいる。
【0059】
工程530では、画像がマスキングされる。例えば、スタンプマスクは、理想化された画像に関する所定の情報を使用して計算される。図11に示すように、TM画像は捕獲され、理想の座標空間に変換される。各々の矩形領域は4つの結合ウェルを含んでいる。後続の分析では、TM画像内の4つの結合ウェルを超える領域がマスクアウトされる。同様に、界面ラインもマスクアウトされる。
【0060】
別の実施形態において、図13は簡略化された壁検出方法である。この線図は単に一例であるため、特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は、多数の応用、代替、改良を理解するだろう。方法1300は、画像を受信する工程1310、強度分析を実行する工程1320、強度を変換する工程1330、第1制御チャネルについて壁を検出する工程1340、第2制御チャネルについて壁を検出する工程1350を含んでいる。上述を、選択された一連の工程を用いて示したが、多くの代替、改良、応用が可能である。例えば、工程1310、1320を組み合わせる。別の例では、工程1340、1350を組み合わせている。上述の工程に別の工程を挿入することができる。実施形態によっては、特定の連続した工程を別の代替と相互交換することができる。これら工程のさらなる詳細は、本願明細書全体、そして以降において見ることができる。
【0061】
図14(a)、(b)、(c)は、本発明の一実施形態による壁検出の簡略化された線図である。これらの線図は単に例証であるため、本願明細書中の特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改良を理解するだろう。
【0062】
工程1310では、画像が受信される。例えば、画像はT0画像またはTM画像である。図14(a)に示すように、一実施形態では、画像1440は第1制御チャネルとしての界面ライン1410と、第2制御チャネルとしての汚染物ライン1420と、反応チャネル1430とを含んでいる。界面ライン1410は、壁1412、1414を含み、汚染物ライン1420は壁1422を含んでいる。反応チャネルは壁1432、1434を含んでいる。例えば、界面ライン1410と汚染物ライン1420は制御層内にある。別例では、反応チャネル1430は蛋白質結晶化に使用される。
【0063】
工程1320では、強度分析が実施される。一実施形態では、図14(b)に示すように、画像1400が強度に基づいて分析される。曲線1440は、反応チャネル1430の方向に沿った画像強度を表す。曲線1440は、少なくとも5つのピーク1442、1444、1452、1454、1456を含んでいる。ピーク1442、1444は、明るい領域に関連し、ピーク1452、1454、1456は暗い領域に関連している。ピーク1442、1452は壁1412に関連し、ピーク144、1454は壁1414に関連し、ピーク1456は壁1422に関連している。
【0064】
工程1330にて、強度が変換される。一実施形態では、図14(c)に示すように、曲線1440は曲線1460に変換される。この変換により、ピーク1442と1452の間、ピーク1444と1454の間の極性の差分が排除される。さらに、この変換により平滑化工程が得られる。例えば、曲線1440の強度値が曲線1440の平均強度値に対して比較され、差分の絶対値が反応チャネル1430の方向に沿ってプロットされる。その結果、曲線1460は3つのピーク1472、1474、1476を含むようになる。ピーク1472はピーク1442、1452に関連し、ピーク1474はピーク1444、1454に関連し、ピーク1476はピーク1456に関連する。一実施形態では、平滑化工程により、ピーク1442、1452がシングルピーク1472に確実に変換される。本発明の別の実施形態では、この変換は、平滑化工程を設けることなく実施される。例えば、曲線1440は、ピーク1442、1452の代わりに、単極性を設けたシングルピークを有する。2つのピークを平滑化または融合する必要はない。
【0065】
工程1340では、第1制御チャネルの壁が検出される。一実施形態では、図14(c)に示すように、ピーク1472、1474は、第1制御チャネル1410の壁1412、1414に関連している。ライン1488は、反応チャネルの方向に沿ったx軸と平行に描かれている。ライン1488は、4つの交差点1482、1484、1486、1488にて曲線1460と交差している。交差点1482と1484の平均x値、交差点1486と1488の平均x値が計算される。計算された界面ライン1410の幅が計算されると、2つの平均x値の間の差分が決定される。計算された幅は、界面ライン1410の所定幅と比較される。ライン1488をy方向に沿って上下に移動させることで、計算された幅と所定幅の間の差分が、ライン1488の特定のy位置において最小化する。このy位置にて、交差点1482、1484の平均x値が壁1412の位置として考慮され、また交差点1486、1488の平均x値が壁1414の位置として考慮される。
【0066】
工程1350にて、第2制御チャネルの壁が検出される。一実施形態では、界面ライン1410が見付かると、界面ライン1410と汚染物ライン1420の間の所定長さの反応チャネル1430を使用して、汚染物ライン1420の位置が計算される。この計算によって、壁1422のおおよその位置が得られる。その後、この壁1414、1422のおおよその位置が、微修正工程によってさらに調整される。この微修正工程は、壁1414と壁1416にとってのペナルティ関数を計算し、これらを組み合わせたペナルティ関数を壁位置の関数として決定する。一実施形態では、組み合わされたペナルティ関数は曲線1460の信号強度を考慮する。別例では、組み合わされたペナルティ関数は、微修正された壁位置と微修正していないおおよその壁位置との間の距離を考慮する。さらに別の例では、組み合わせたペナルティ関数を最小化することで、壁1414と壁1422の位置が決定される。また別の例では、組み合わせたペナルティ関数を平滑化することで、壁1414と壁1422の位置が決定される。
【0067】
上述し、さらにここでも強調するように、図13は単に一例であるため、特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改良を理解するだろう。例えば、図14(a)に示す反応チャネル1430の壁1432、1434は、壁1412、1414、1422と類似の方法で見付けられる。2つの壁1432、1434の間の距離は事前に決定されている。反応チャネル1430の複数の範囲が、壁1432、1434の複合推測場所を生成するべくサンプリングされる。別例では、基底点がチャネル層上で検出および登録され、これにより、壁1432、1434が決定する。さらに別の例では、壁1432、1434、1414、1422の場所は、少なくとも、マイクロ流体装置30上のバーコードから得た情報に基づいて決定することができる。また別の例では、図14(a)に示すように、4つの境界壁1432、1434、1414、1422を超える領域を、後続の分析でマスクアウトすることができる。
【0068】
さらに、マイクロ流体システム30に様々な基底点を含めることができる。一実施形態では、基底点は可変層に凹状領域を備えている。この凹状領域が、可変層または他の層によって包囲された容積または開口領域となる。この容積または開口領域は、空気または他の非反応性流体を含む気体のような流体で充填されることが好ましい。この流体はさらに、包囲している可変層に関連した光の実質的に異なる屈折指数を有する。開口領域は、空気または空気タイプの混合物で充填され、屈折指数が低いことが好ましい。同様に、制御層の基底点も、特定の実施形態の特徴と同様の特徴を有する。別の実施形態では、基底点は、点をその周囲から目立たせるための鋭い縁を有する。さらに別の実施形態では、基底点は、マイクロ流体装置30に関連した任意の物理的特徴であってよい。例えば、基底点はマイクロ流体装置30のチャネル壁または縁を含む。
【0069】
工程540では、比較画像を生成するべく画像が比較される。例えば、TM画像からT0画像を減算することで比較画像が生じる。別例では、TM2画像からTM1画像を減算することで比較画像が生じる。M1、M2の各々は、Nよりも小さい、またはNと等しい正整数である。例えば、M1はM2よりも小さい。このような除去によって、結晶認識分析における偽読み取りを低減することができる。別例では、工程530にて生成されたマスクを比較画像に適用することで、マスクが画像に導入する粗い境界線を滑らかにする減衰フロントを作成する。画像画素がマスク画素に近づくに従い、より多くの画像画素が減衰される。さらに別の例では、マスクは、内方破裂パディング工程によって壁内方破裂を考慮する。上述し、ここでもさらに強調するように、いくつかの例では工程540を省略することができる。
【0070】
図15は、本発明の一実施形態による内方パディングのための簡略化された方法である。この線図は単に一例であり、特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改良を理解するだろう。この方法4500は、画像エリアを選択する工程4510、中央値強度を決定する工程4520、画像エリア追加の必要性を決定する工程4530、最小強度を決定する工程4540、内方破裂パディングを決定する工程4550を含んでいる。上述を、選択された一連の工程を用いて示したが、多数の代替、改良、応用が可能である。例えば、いくつかの工程を組み合わせる、または拡張できる。上述した工程に別の工程を挿入してもよい。実施形態によっては、特定の連続した工程をこれ以外の代替工程と交換することができる。これら工程のさらなる詳細を、本願明細書全体、そして特に以降の説明に見ることができる。
【0071】
工程4510では、T0画像またはTM画像から1つの画像エリアが選択される。例えば、この選択された画像エリアは矩形境界線に関連している。図16は、本発明の一実施形態による壁内方破裂のための簡略化された線図である。この線図は単に一例であり、特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改良を理解するだろう。矩形4610の外辺に沿った1つの画像エリアが1つの画像から選択される。矩形4610に指数が割り当てられる。
【0072】
工程4520では、中央値強度が決定される。図16に示すように、画像エリアの中央値強度が計算される。中央値強度は矩形4610に関する指数に関連しており、矩形4610の外辺に沿った生画素強度に基づいて決定される。工程4530では、追加の画像エリアを選択すべきか否かが決定される。追加の画像エリアの選択が必要である場合には、工程4510が実行される。追加の画像エリアの選択が不要である場合には、工程4540が実行される。一実施形態では、ネストした一連の矩形について工程4520、4530が繰り返され、曲線4620に示すように、矩形指数が決定した中央値強度にプロットされる。
【0073】
工程4540では、最小中央値強度が決定される。図16に示すように、中央値強度は指数の関数であり、曲線4620としてプロットできる。約10と等しい指数にて、中央値強度がほぼ最小に達する。この最小中央値強度に関連した矩形は、反応チャンバの壁に関連しており、内方破裂の範囲を決定するために使用される。別の実施形態では、この画像エリアについて、最小中央値強度の代わりに最小平均強度が決定される。
【0074】
工程4550では、内方破裂パディングが決定される。図17は、本発明の一実施形態による別な時の壁内方破裂の簡略化された線図である。この線図は単に一例であり、特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改良を理解するだろう。図17は、図16の画像分析以降に1つの画像に実行される工程4510、4520、4530、4540を示す。例えば、図16はT0画像またはTM1画像に関連している。図17はTM2画像に関連しており、M2はM1よりも大きい。図17では、最小中央値強度に関連した指数は10から約29へとシフトされる。この指数値の変化が壁の内方破裂を示す。2つの指数値に関連した矩形の場所に基づいて、図17の画像に適用される追加の内方破裂パディングが決定される。マスクは壁の内方破裂を被覆するよう設計することができる。
【0075】
工程550では、結晶について画像が検査される。例えば、図18は画像検査の簡略化された方法である。この線図は単に一例であり、特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改良を理解するだろう。この方法1500は、クラシファイアを訓練する工程1510、画像をクラス付けする工程1520を含んでいる。上述を、選択された連続する工程を用いて示したが、多数の代替、改良、応用が可能である。例えば、いくつかの工程は組み合わせおよび拡張される。上述の工程に別の工程を挿入することもできる。実施形態によっては、特定の連続した工程を、これ以外の代替工程と相互交換することができる。例えば、工程1510が省略される。別の実施形態では、複数の画像について工程1510が繰り返される。これらの工程のさらなる詳細は、本願明細書全体、そして特に以降において見ることができる。
【0076】
工程1510では、クラシファイアが訓練される。図19は、本発明の一実施形態による簡略化された訓練方法である。この線図は単に一例であり、特許明細書の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改良を理解するだろう。工程1510は、特徴を生成する工程1610、特徴を選択する工程1620、特徴を投影する工程1630、クラシファイアを調整する工程1640を含んでいる。上述を、選択された連続した工程を用いて示したが、多数の代替、改良、応用が可能である。例えば、いくつかの工程を組み合わせる、または拡張することができる。上述の工程に別の工程を挿入することもできる。実施形態によっては、特定の連続した工程を、これ以外の代替工程と相互交換することができる。これらの工程のさらなる詳細は、本願明細書全体、そして特に以降において見ることができる。
【0077】
工程1610では、多数の特徴が生成される。一実施形態では、画像全体において特徴が計算される。別の実施形態では、画像は重なり合うタイルまたは空間コンポーネントに分割され、各画像タイルまたは空間コンポーネント上で特徴が計算される。これらの特徴は、画像のクラス付けに有用な画像の特定の特徴を表す。例えば、画像を結晶タイプ、位相/沈殿タイプ、透明タイプにクラス付けできる。
【0078】
一実施形態では、画像のいくつかの特徴が事前決定される。この事前決定は、画像を手動および/または自動的に検査することで達成される。特徴は、画像が関連している結晶クラス、位相/沈殿クラス、透明クラスの各々によって表される。所定の特徴は、正確性を評価するため、クラシファイアの様々な設定を調整するために使用できる。
【0079】
一実施形態では、これらの特徴は以下のうちいくつかまたは全てを含んでいる:
粗い画像の統計:大域的画像特徴;
円形カウント画像統計:種類の異なる円形および楕円形をカウントする;
閾値スライド特徴:十分な大きさのオブジェクトを区画化する閾値;
最大オブジェクト特徴:最大Blobまたは画像中に見付かったオブジェクトの特徴;
離散フーリエ変換特徴:周波数分析特徴;
フォーム分析特徴:形状分析特徴;
X軸対称特徴:X軸周囲の対称を表す特徴;
Canny画像サイン・フォリッピング特徴:Cannyエッジ検出器を使用してサインのフリッピングを表す;
Hough変換特徴:直線を検出するために、Hough変換方法を用いて計算された特徴;
近傍ライン検出器特徴:直線パターンを検出する局所近傍において計算される特徴。
【0080】
上述した特徴のリストは単に一例であり、特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改良を理解するだろう。一実施形態では、近傍ライン検出器特徴について、N×N画素平方近傍が画像内の各画素周囲で中心決めされ、Nの固定値に考慮される。例えば、Nは9と等しい。近傍における各画素の勾配が計算される。近傍内における画素の全ての勾配に基づいて、近傍内の直線パターンを表す優勢方位角度が決定される。さらに、優勢な方位と整列した近傍内の画素数に基づいて、直線パターンの強度が決定される。多数の画素が1本の直線を形成しており、これらの画素にて中心決めされている各近傍が強力かつ同様に方位付けされた直線パターンを有する場合には、このような画素数と、方位の強度および類似性とを、クラス付けの特徴として使用することができる。
【0081】
工程1620では、生成された複数の特徴から特定の特徴が選択される。例えば、反復的に特徴の追加・除去を行う自動方法を使用して特徴のサブセットが選択され、クラス付けの正確性が改善または最適化される。一実施形態では、クラスの各々の対について特徴選択工程が繰り返され、クラスの各々の対どうしの間を区別する正確性が改善される。この正確性は、クラシファイアからの結果と画像の所定の特徴との間で決定できる。例えば、画像は、結晶、位相/沈殿、透明を含む3つのクラスに関連している。別例では、クラスの各々の対について、工程1610で得られた全ての特徴から特定の特徴が選択される。この選択では、対どうしの間のフィッシャー判別式を計算し、偽陰性速度と偽陽性速度の間のプロットである受信機動作特徴(ROC)曲線エリアを使用してそのクラス付けの正確性を評価する。3対のクラスについて、選択された特徴の3つのグループが決定される。各グループは1対のクラスに関連しており、別のグループと異なる、または同じであってよい。さらに、工程1610で得た近傍ライン検出器特徴のみについて、特徴選択工程が実行される。例えば、この選択は3対のクラスのうち2対に関連しており、2グループの選択された近傍ライン検出器特徴が決定される。さらに別の実施形態では、特徴選択工程にサブクラスの対を使用するために、クラスタリングアルゴリズムを用いて3つのクラスを副分割することができる。
【0082】
工程1630では、選択された特徴が投影される。一実施形態では、選択された特徴の全てがより低い次元特徴空間上へ投影される。例えば、130個のオリジナル特徴から、5グループの特徴が選択される。上述で述べたように、3対のクラスについて、全ての特徴から3グループの特徴が選択され、また、2対のクラスについて、近傍ライン検出器特徴のみから2グループの特徴が選択される。これらの5グループの選択された特徴を使用して、5つのフィッシャー特徴を計算する。寸法の数は130から5へと減少される。
【0083】
工程1640では、クラシファイアが調整される。一実施形態では、フィッシャー特徴がフィードフォワード・ニューラル・ネットワークに入力される。このネットワークは、バックプロパゲーション・アルゴリズムのようなニューラル・ネットワーク訓練アルゴリズムを使用して訓練される。ニューラル・ネットワークは複数の出力を有することができ、この出力の各々が、画像または画像タイルが結晶、位相/沈殿、透明のようなクラスのうちの1つに含まれている可能性を示している。画像が画像タイルに分割される場合には、空間融合アルゴリズムを使用して、異なる画像タイルへのニューラル・ネットワーク出力が1つの出力に組み合わされる。ニューラル・ネットワークからの出力と画像の所定の特徴との間の比較に基づいて、ニューラル・ネットワークの調整が行われる。例えば、ニューラル・ネットワークの重量および/または付勢が変更される。
【0084】
工程1520では、画像のクラス付けが行われる。図20は、本発明の一実施形態によるクラス付けを行うための簡略化された方法である。この線図は単に一例であり、特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改良を理解するだろう。工程1520は、特徴を生成する工程1710、特徴を投影する工程1720、画像クラスを決定する工程1730を含んでいる。上述を、選択された連続した工程を用いて示したが、多数の代替、改良、応用が可能である。上述の工程に別の工程を挿入することができる。実施形態によっては、特定の連続した工程をこれ以外の代替工程と交換することができる。本発明のさらなる詳細は、本願明細書中全体、そして特に以降において見ることができる。
【0085】
工程1710では、多数の特徴が生成される。これらの特徴には、工程1620で選択された全ての特徴が含まれる。一実施形態では、これらの特徴は画像全体上で計算される。別の実施形態では、画像が、重なり合うタイルまたは空間コンポーネントに分割され、これらの特徴が各々の画像タイルまたは空間コンポーネント上で計算される。さらに別の実施形態では、工程1710へ進む以前に、画像上にスクラブ操作およびリッピング操作が実行される。
【0086】
工程1720では、選択された特徴が投影される。一実施形態では、工程1620にて選択された全ての特徴がより低い寸法特徴空間上に投影される。例えば、工程1620では、130個のオリジナルの特徴から5グループの特徴が選択される。これらの選択された特徴は、工程1710にて計算され、5つのフィッシャー特徴を計算するために使用される。
【0087】
工程1730では、画像クラスが決定される。一実施形態では、フィッシャー特徴がフィードフォワード・ニューラル・ネットワークに入力される。ニューラル・ネットワークは複数の出力を有することができ、各々の出力は、画像または画像タイルが、結晶、位相/沈殿、透明のクラスのうちの1つに含まれている可能性を示す。画像が画像タイトルに分割される場合には、空間融合アルゴリズムを使用して、異なる画像タイルへのニューラル・ネットワーク出力が1つの出力に組み合わされる。別の実施形態では、結晶の可能性が閾値と比較される。結晶の可能性が閾値を超える場合には、画像は結晶画像とクラス付けされる。例えば、閾値は50%である。
【0088】
上述し、さらにここで強調するように、図1〜図17は本発明の特徴の実施形態を示しており、これらの実施形態には多くの例が含まれている。例えば、工程510、520、530、540、550のいくつかまたは全てに関連しているT0画像および/またはTM画像を、画像化システム10によって直接取得できる、または、画像化システム10によって取得した複数の画像から生成できる。本発明の一実施形態では、画像化システム10は、複数のz焦点位置の各々において、マイクロ流体システム30のいくつかのエリアにつき複数の画像を捕獲する。異なるz平面における複数の画像が、T0画像またはTM画像を用いて1つの画像に組み合わされる。
【0089】
図21は、本発明の一実施形態による、画像を合成する簡略化された方法である。この線図は単に一例であり、特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改造を理解するだろう。この方法1800は、画像特徴を決定する工程1810、統計分析を実行する工程1820、合成画像を生成する工程1830を含んでいる。上述を、選択された連続する工程を用いて示したが、多数の代替、改良、応用が可能である、例えば、いくつかの工程は組み合わせまたは拡張される。上述の工程に別の工程を挿入することもできる。実施形態によっては、特定の連続した工程を、これ以外の代替工程と相互交換することができる。これら工程のさらなる詳細は、本願明細書全体にかけて、特に以降において見ることができる。
【0090】
工程1810では、複数の画像について特定の画像特徴が決定される。一実施形態では、各画像の各々の画素について、鮮明さと色が決定される。例えば、鮮明さはラプラス演算子によって決定され、色はHSVカラーモードの飽和によって決定される。工程1820では、統計分析が実行される。一実施形態では、鮮明さの手段、および色の手段のような統計が、全ての画像に決定される。
【0091】
工程1830では、合成画像が生成される。例えば、
【0092】
【数1】

ここで、Nは複数の画像についての画像の数である。合成画像(x、y)は、画素(x、y)にて合成された画像の強度であり、画像m(x、y)は画素(x、y)における画像mの強度である。例えば、画像強度は、赤色強度、緑色強度、青色強度を含む3つの構成要素を有する。所与の色に関連した組み合わされた画像の強度は、同色に関連した画像mの強度に依存する。重量Wtmは、画像mの画素(x、y)における鮮明さと色に基づいて決定される。例えば、
【0093】
【数2】

ここで、ラプラス(x、y)と飽和m(x、y)は、画像m上の画素(x、y)のラプラス演算子と飽和の各々の値である。平均ラプラスは、複数の画像全ての全画素についてのラプラス値の平均であり、平均飽和は、複数の画像全ての全画素についての飽和値の平均である。
【0094】
画像を合成する方法には様々な用途がある。例えば、特定のマイクロ流体装置では、反応チャネルまたは蛋白質ウェルのような反応チャンバの深度が大きい。結晶は、反応チャンバ内のいずれかの場所に配置できる。図22は、本発明の位置実施形態による深いチャンバのための単純化された線図である。この線図は単に一例であり、特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改良を理解するだろう。蛋白質ウェル1900は約300ミクロンの深度を有する。一例では、10X対物レンズの焦点深度は300ミクロン未満であり、単一のz面画像捕獲は全ての結晶1910、1920、1930を捕獲することはできない。画像化システムが蛋白質ウェルの中央に焦点すると、この画像は結晶1920のみを捕獲する。
【0095】
図23は、本発明の一実施形態による複数の画像を捕獲する簡略化された線図である。この線図は単に一例であり、特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改良を理解するだろう。一例では、3枚の画像が取得される。画像#1は結晶1910を捕獲し、画像#2は結晶1920を捕獲し、画像#3は結晶1930を捕獲する。この画像の枚数は、画像化システムの対物レンズおよびアパーチャ設定に従って異なる。アパーチャがより小さいほど、被写界深度がより大きくなり、さらに必要な画像枚数も少なくなる。例えば、ステップサイズが70ミクロンの5枚の画像を、10X対物レンズと共に使用できる。捕獲された複数の画像は、方法1800に従って組み合わせられる。
【0096】
一実施形態では、3枚の画像の各々は、所与の(x、y)の場所毎に3つの構成要素を有する。この3つの構成要素は、赤色強度、緑色強度、青色強度を含んでいる。同様に、合成画像も、所与(x、y)の場所毎に同じ3つの構成要素を有する。例えば、画素場所(10、10)において、画像1(10、10)=(200、100、50)、画像2(10、10)=(100、200、150)、画像3(10、10)=50、50、50)である。これに関連する重量はwt(10、10)=0.1、wt(10、10)=10、wt(10、10)=0.2である。式1によれば、合成画像(10、10)は以下のとおりである。
【0097】
【数3】

ここで、合成画像は、10と等しいx、10と等しいyにおいて、100の赤色強度、196.12の緑色強度、147.09の青色強度を有する。上述し、ここでさらに強調するように、式3は単に一例であり、特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改良を理解するだろう。
【0098】
本発明の例は、上述した発明的工程の全てまたは特定をプロセッサに実行させるコードを含んでいる。このコンピュータコードは、C++言語または他のコンピュータ言語を使用して実現される。このコンピュータコードは、本願明細書中の特許請求の範囲を制限することを意図したものではない。当業者は、これ以外の応用、改良、代替を理解するだろう。
【0099】
本発明の一実施形態によれば、コンピュータ読取り可能な媒体は、マイクロ留置a装置の1画像を処理する旨の命令を含んでいる。コンピュータ読み取り媒体は、マイクロ流体画像の第1画像を受信する旨の一つ以上の命令を含んでいる。第1画像は、第1基底点と第1チャンバ領域を含んでおり、第1チャンバ領域は第1チャンバ境界線に関連している。これに加え、コンピュータ読取り可能な媒体は、第1基底点に関連した情報に少なくとも基づいて、第1画像を第1座標空間に変換する旨の一つ以上の命令と、第1画像から第1チャンバ境界線の少なくとも第1部分を除去する旨の一つ以上の命令とを含んでいる。さらに、コンピュータ読取り可能な媒体は、第1チャンバ領域に関連した情報を処理する旨の一つ以上の命令と、第1チャンバ領域内に第1結晶が存在するか否かを決定する旨の一つ以上の命令とを含んでいる。
【0100】
本発明の別の実施形態によれば、コンピュータ読取り可能な媒体は、マイクロ流体装置の複数の画像を処理する旨の命令を含んでいる。このコンピュータ読み取り媒体は、マイクロ流体装置の少なくとも第1画像と第2画像を受信する旨の、一つ以上の命令を含んでいる。第1画像と第2画像は、第1焦点位置と第2焦点位置をそれぞれ設けており、第1画像と第2画像の各々は第1チャンバ領域を含んでいる。さらに、コンピュータ読取り可能な媒体は、第1画像と第2画像に関連した情報を処理する旨の、一つ以上の命令と、第1画像と第2画像に関連した情報に少なくとも基づき第3画像を生成する旨の、一つ以上の命令とを含んでいる。さらに、コンピュータ読取り可能な媒体は、第3画像に関連した情報を処理する旨の一つ以上の命令と、第1チャンバ領域内に第1結晶が存在するか否かを、第3画像に関連した情報に少なくとも基づき決定する旨の一つ以上の命令とを含んでいる。
【0101】
本発明のさらに別の実施形態によれば、コンピュータ読取り可能な媒体は、クラシファイアを調整し、マイクロ流体装置の画像を処理する旨の命令を含んでいる。コンピュータ読取り可能な媒体は、マイクロ流体装置の第1画像を受信する旨の一つ以上の命令を含んでいる。第1画像は、少なくとも第1の所定の特徴に関連している。さらに、コンピュータ読取り可能な媒体は、第1画像に関連した情報に少なくとも基づき第1の複数の特徴を生成する旨の一つ以上の命令と、第1の複数の特徴から第2の複数の特徴を、第1の複数の特徴と少なくとも第1の所定の特徴とに関連した情報に少なくとも基づいて選択する旨の一つ以上の命令とを含む。さらに、コンピュータ読取り可能な媒体は、第3の複数の特徴を、第2の複数の特徴に関連した情報に少なくとも基づき決定する旨の一つ以上の命令と、第3の複数の特徴に関連した情報を処理する旨の一つ以上の命令とを含む。また、コンピュータ読取り可能な媒体は、情報に少なくとも基づいた少なくとも第1の可能性を、第3の複数の特徴および第1の複数のパラメータに基づいて決定する旨の一つ以上の命令と、第1の可能性および少なくとも第1の所定の特徴に関連した情報を処理する旨の一つ以上の命令と、第1の可能性および少なくとも第1の所定の特徴に関連した情報に少なくとも基づき、第1の複数のパラメータを調整する旨の一つ以上の命令とを含んでいる。
【0102】
さらに別の実施形態では、工程1350にて、第2制御チャネルの壁が検出される。一実施形態では、界面ライン1410が見付かると、界面ライン1410と汚染物ライン1420の間の所定長さの反応チャネル1430を使用して、汚染物ライン1420の位置が計算される。この計算により、この壁1422のおおよその場所が得られる。その後、壁1414、1422のおおよその場所が、微修正工程によってさらに調整される。微修正のための例証的なコンピュータコードを以下に示す。
【0103】
【表1】

【0104】
【表2】

【0105】
【表3】

【0106】
【表4】

【0107】
【表5】

【0108】
【表6】

【0109】
【表7】

【0110】
【表8】

上述し、ここでされに強調するように、上述のコンピュータ読み取り媒体およびコンピュータコードの例は単に例証であり、本願明細書中の特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改良を理解するだろう。例えば、いくつかの工程はハードウェアによって達成でき、他の工程はソフトウェアによって達成できる。いくつかの工程は、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって達成できる。上述を、選択された連続した工程を用いて説明したが、多数の代替、改良、応用が可能である。例えば、いくつかの工程は拡張および/または組み合わせることができる。実施形態によっては、特定の連続した工程を、これ以外の代替工程と相互交換することができる。
【0111】
付録Aと付録Bは、本特許明細書の一部分として添付されている。これらの付録はいくつかの例を提供しているが、これらは本願明細書中の特許請求の範囲を不当に制限するものであってはならない。当業者は多数の応用、代替、改良を理解するだろう。
【0112】
ここに記載した例および実施形態は例証のみを目的としたものであり、これを考慮した様々な改良または変更が当業者に提案され、またこれらは本願明細書および付属の特許請求の範囲の精神および範囲内に包括されるものである。
【0113】
【表9】

【0114】
【表10】

【0115】
【表11】

【0116】
【表12】

【0117】
【表13】

【0118】
【表14】

【0119】
【表15】

【0120】
【表16】

【0121】
【表17】

【0122】
【表18】

【0123】
【表19】

【0124】
【表20】

【0125】
【表21】

【0126】
【表22】

【0127】
【表23】

【0128】
【表24】

【0129】
【表25】

【0130】
【表26】

【0131】
【表27】

【0132】
【表28】

【0133】
【表29】

【0134】
【表30】

【0135】
【表31】

【0136】
【表32】

【0137】
【表33】

【0138】
【表34】

【0139】
【表35】

【0140】
【表36】

【0141】
【表37】

【0142】
【表38】

【0143】
【表39】

【0144】
【表40】

【0145】
【表41】

【0146】
【表42】

【0147】
【表43】

【0148】
【表44】

【0149】
【表45】

【0150】
【表46】

【0151】
【表47】

【0152】
【表48】

【0153】
【表49】

【0154】
【表50】

【0155】
【表51】

【0156】
【表52】

【0157】
【表53】

【0158】
【表54】

【0159】
【表55】

【0160】
【表56】

【0161】
【表57】

【0162】
【表58】

【0163】
【表59】

【0164】
【表60】

【0165】
【表61】

【0166】
【表62】

【0167】
【表63】

【0168】
【表64】

【0169】
【表65】

【0170】
【表66】

【0171】
【表67】

【0172】
【表68】

【0173】
【表69】

【0174】
【表70】

【0175】
【表71】

【0176】
【表72】

【0177】
【表73】

【0178】
【表74】

【0179】
【表75】

【0180】
【表76】

【0181】
【表77】

【0182】
【表78】

【図面の簡単な説明】
【0183】
【図1】図1は、例証的な画像システムの概観を示す。
【図2】図2aおよび2bは、本発明によって使用される例証的なマイクロ流体装置の平面図と断面図を示す。
【図3】図3aおよび3bは、本発明による測定セルのストレッチと歪みの補正の実施状態を示す。
【図4】図4a〜4cは、本発明によって採用されたマスキングおよび画像減算の工程を示す。
【図5】図5は、本発明の一実施形態による画像処理方法の簡略化された線図である。
【図6】図6は、本発明の一実施形態による画像を変換するための簡略化された工程520である。
【図7】図7は、本発明の一実施形態による簡略化されたウェルおよびチャネルを示す。
【図8】図8は、サンプル1‐D信号を示す簡略化された線図である。
【図9】図9は、サンプル1‐D信号を示す簡略化された線図である。
【図10】図10は、サンプル1‐D信号を示す簡略化された線図である。
【図11】図11は、本発明の位置実施形態よる、画像のマスキングを行うための簡略化された線図である。
【図12】図12は、内方破裂パディング工程のための簡略化された線図である。
【図13】図13は、本発明の一実施形態よる壁検出を行うための簡略化された方法である。
【図14】図14(a)、(b)および(c)は、本発明の一実施形態による壁検出を行うための簡略化された線図である。
【図15】図15は、本発明の一実施形態による内方破裂パディングのための簡略化された方法である。
【図16】図16は、本発明の一実施形態による壁内方破裂のための簡略化された線図である。
【図17】図17は、本発明の一実施形態による、別時における壁内方破裂のための簡略化された線図である。
【図18】図18は、本発明の一実施形態による画像検査のための簡略化された方法である。
【図19】図19は、本発明の一実施形態による簡略化された訓練方法である。
【図20】図20は、本発明の一実施形態によるクラス付けのための簡略化された方法である。
【図21】図21は、本発明の一実施形態による、画像を合成するための簡略化された方法である。
【図22】図22は、本発明の一実施形態によるディープチャンバのための簡略化された線図である。
【図23】図23は、本発明の一実施形態による、複数の画像を捕獲するための簡略化された線図である。
















【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ流体装置の画像を処理する方法であって、
該マイクロ流体装置の第1画像を受信することであって、該第1画像は第1状態に対応している、ことと、
該マイクロ流体装置の第2画像を受信することであって、該第2画像は第2状態に対応している、ことと、
該第1画像を第3座標空間に変換することであって、該変換は該第1画像の少なくとも第1基底を用いる、ことと、
該第2画像を該第3座標空間に変換することであって、該変換は該第2画像の少なくとも第2基底を用いる、ことと、
該変換された第1画像と該変換された第2画像に関連した情報に少なくとも基づいて第3画像を取得することと、
該第3画像を処理することによって該第1状態と該第2状態とに関連した情報を取得することと
を包含する、方法。
【請求項2】
前記少なくとも第1画像上の第1基底を定めることと、
前記少なくとも第2画像上の第2基底を定めることと
をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1画像を第3座標空間に変換することが、
前記少なくとも第1基底を該第3座標空間の少なくとも第3基底に関連付けることと、
前記少なくとも第1基底と少なくとも第3基底とに関連した情報に少なくとも基づいて、該第1画像への第1変換を実行することと
を包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1変換を実行することが、
前記少なくとも第1基底と前記少なくとも第3基底に関連した情報に少なくとも基づいて、該第1変換を推測することと、
該第1変換を用いて前記第1画像を前記第3座標空間に変換することと
を包含する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2画像を第3座標空間に変換することが、
前記少なくとも第2基底を、前記第3座標空間の少なくとも第3基底に関連付けることと、
該少なくとも第2基底と該少なくとも第3基底に関連した情報に少なくとも基づいて、該第2画像に第2変換を実行することと
を包含する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2変換を実行することが、
前記少なくとも第2基底と前記少なくとも第3基底に関連した情報に少なくとも基づいて、該第2変換を推測することと、
該第2変換を用いて前記第2画像を前記第3座標空間に変換することと
を包含する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第3画像を取得することが、前記第1画像と第2画像との差分を取得することを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第3画像を取得することが、
前記第1画像の少なくとも第1部分をマスキングすることであって、該少なくとも第1部分は前記第1状態に関連した情報を含まない、ことと、
前記第2画像の少なくとも第2部分をマスキングすることであって、該少なくとも第2部分は前記第2状態に関連した情報を含まない、ことと
をさらに包含する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも第2部分が前記少なくとも第1部分に対応し、該少なくとも第2部分は、前記第1画像から前記第2画像への特徴の変更に関連した情報に少なくとも基づく、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第3画像を取得することが、該第3画像の少なくとも第3部分をマスキングすることをさらに包含し、該少なくとも第3部分は、前記第1状態と前記第2状態とに関連した情報を含まない、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも第3部分が、前記第1画像から前記第2画像への特徴の変更に関連した情報に少なくとも基づく、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
マイクロ流体装置の画像を処理する命令を含むコンピュータ読取り可能な媒体であって、
該マイクロ流体装置の第1画像を受信する一つ以上の命令であって、該第1画像は第1状態に対応する、命令と、
該マイクロ流体装置の第2画像を受信する一つ以上の命令であって、該第2画像は第2状態に対応する、命令と、
該第1画像を第3座標空間に変換する一つ以上の命令であって、該変換は害第1画像上の少なくとも第1基底を用いる、命令と、
該第2画像を該第3座標空間に変換する一つ以上の命令であって、該変換は該第2画像上の少なくとも第2基底を用いる、命令と、
該変換された第1画像と該変換されたに画像に関連した情報に少なくとも基づいて第3画像を取得する一つ以上の命令と、
該第3画像を処理することによって該第1状態と該第2状態に関連した情報を取得する一つ以上の命令と
を含む、コンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項13】
前記少なくとも第1画像上の第1基底を定める一つ以上の命令と、
前記少なくとも第2画像上の第2基底を定める一つ以上の命令と
を含む、請求項12に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項14】
前記第1画像を第3座標空間に変換する一つ以上の命令が、
前記少なくとも第1基底を前記第3座標空間内の少なくとも第3基底に関連付ける一つ以上の命令と、
該少なくとも第1基底と該少なくとも第3基底とに関連した情報に少なくとも基づいて、該第1画像に第1変換を実行する一つ以上の命令と
を含む、請求項12に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項15】
前記第1変換を実行する一つ以上の命令が、
前記少なくとも第1基底と前記少なくとも第2基底とに関連した情報に少なくとも基づいて、第1変換を推測する一つ以上の命令と、
該第1変換を用いて前記第1画像を前記第3座標空間に変換する一つ以上の命令と
を含む、請求項14に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項16】
前記第2画像を第3座標空間に変換する一つ以上の命令が、
前記少なくとも第2基底を該第3座標空間内の少なくとも第3基底に関連付ける一つ以上の命令と、
該少なくとも第2基底と該少なくとも第3基底とに関連した情報に少なくともに基づいて、該第2画像に第2変換を実行する一つ以上の命令と
を含む、請求項15に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項17】
前記第2変換を実行する一つ以上の命令が、
前記少なくとも第2基底と前記少なくとも第3基底とに関連した情報に少なくとも基づいて、前記第2変換を推測する一つ以上の命令と、
該第2変換を用いて前記第2画像を前記第3座標空間に変換する一つ以上の命令と
を含む、請求項16に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項18】
前記第3画像を取得する一つ以上の命令が、前記第1画像と前記第2画像との差分を取得する一つ以上の命令を含む、請求項12に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項19】
前記第3画像を取得する一つ以上の命令が、
前記少なくとも第1画像の第1部分をマスキングする一つ以上の命令であって、該少なくとも第1部分は前記第1状態に関連した情報を含まない、命令と、
前記少なくとも第2画像の第2部分をマスキングする一つ以上の命令であって、該少なくとも第2部分は前記第2状態に関連した情報を含まない、命令と
をさらに含む、請求項18に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項20】
前記少なくとも第2部分が前記少なくとも第1部分に対応し、該少なくとも第2部分は、前記第1画像から前記第2画像への特徴の変更に関連した情報に少なくとも基づく、請求項19に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項21】
前記第3画像を取得する一つ以上の命令が、該第3画像の少なくとも第3部分をマスキングする一つ以上の命令であって、該少なくとも第3部分は、第1状態と第2状態に関連した情報を含まない、命令をさらに含む、請求項18に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項22】
前記少なくとも第3部分が、前記第1画像から前記第2画像への特徴の変更に関連した情報に少なくとも基づく、請求項21に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項23】
前記第1状態が前記第2状態と異なる、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記第1状態が前記第2状態と同一である、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記第1状態が結晶化の欠如に関連する、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記第2状態が結晶化の存在に関連する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第2状態が結晶化の欠如に関連する、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記第1状態が前記第2状態と異なる、請求項12に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項29】
前記第1状態が前記第2状態と同一である、請求項12に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項30】
前記第1状態が結晶化の欠如に関連する、請求項12に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項31】
前記第2状態が結晶化の存在に関連する、請求項30に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項32】
前記第2状態が結晶化の欠如に関連する、請求項30に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項33】
マイクロ流体装置の画像を処理する方法であって、
該マイクロ流体装置の第1画像を受信することであって、該第1画像は第1基底点と第1チャンバ領域を含み、該第1チャンバ領域は第1チャンバ境界線に関連する、ことと、
該第1基底点に関連した情報に少なくとも基づいて、該第1画像を第1座標空間に変換することと、
該第1画像から該第1チャンバ境界線の少なくとも第1部分を除去することと、
該第1チャンバ領域に関連した情報を処理することと、
該第1チャンバ領域内に第1結晶が存在するか否かを決定することと
を包含する、方法。
【請求項34】
前記第1チャンバ領域内に第1結晶が存在するか否かを決定することが、
該第1チャンバ領域に関連した情報に少なくともに基づいて、第1の複数の特徴を生成することと、
該第1の複数の特徴に関連した情報を処理することと、
該第1の複数の特徴に関連した情報に少なくとも基づいて、第2の複数の特徴を決定することと、
該第2の複数の特徴に関連した情報を処理することと、
該第1チャンバ領域内に該第1結晶が存在するか欠如しているかを決定することと
を包含する、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記第1チャンバ領域内に第1結晶が存在するか欠如しているかを決定することが、
前記第2の複数の特徴に関連した情報に少なくとも基づいて、該チャンバ領域内に該第1結晶が存在する第1の可能性を決定することと、
該第1の可能性と第1閾値とに関連した情報を処理することと、
該第1の可能性が該第1閾値を超えた場合には、該第1結晶が存在すると決定し、該第1の可能性が該第1閾値を超えない場合には、該第1結晶が欠如していると決定することと
を包含する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記第1の複数の特徴が、少なくとも近傍ライン検出器特徴を備え、該近傍ライン検出器特徴は少なくとも直線パターンの検出に関連する、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記第2の複数の特徴が第1フィッシャー特徴を備える、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記第1フィッシャー特徴が第1画像状態および第2画像状態に関連し、該第1画像状態と該第2画像状態の各々は、結晶状態と、位相/沈殿状態と、透明状態とからなる群から選択される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記第1チャンバ境界線が第1区画と第2区画を備え、該第1区画は該第2区画と実質的に平行の関係にあり、
該第1画像から該第1チャンバ境界線の少なくとも第1部分を除去することが、
第1方向に沿った第1の複数の画素に関連した第1複数の強度を決定することであって、該第1方向は該第1区画と該第2区画の両方に交差する、ことと、
該第1の複数の強度に関連した情報を処理することと、
該第1複数の強度に関連した情報に少なくとも基づいて、該第1区画に関連した第1場所と、該第2区画に関連した第2場所とを決定することと
を包含する、請求項33に記載の方法。
【請求項40】
前記第1区画に関連した第1場所と、前記第2区画に関連した第2場所とを決定することが、
前記第1の複数の強度に関連した情報に少なくとも基づいて、該第1区画に関連した第3場所を決定することと、
該第3場所に関連した情報と、該第1区画と該第2区画間の所定の距離とに少なくとも基づいて、該第2区画に関連した第4場所を決定することと、
該第3場所と、該第4場所と、該第1の複数の強度とに関連した情報を少なくとも処理することと、
該第3場所と、該第4場所と、該第1の複数の強度とに関連した情報に少なくとも基づいて、該第1場所と該第2場所とを決定することと
を包含する、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記第3場所と、前記第4場所と、前記第1の複数の強度とに関連した情報に少なくとも基づいた前記第1場所と前記第2場所とを決定することが、
該第3場所に関連した第1ペナルティ関数を決定することと、
該第4場所に関連した第2ペナルティ関数を決定することと、
該第1ペナルティ関数と該第2ペナルティ関数とに関連した情報を処理することと、
該第3ペナルティ関数を決定することであって、該第3ペナルティ関数は該第1ペナルティ関数と該第2ペナルティ関数とに関連する、ことと、
該第3ペナルティ関数に関連した情報を処理することと、
該第3ペナルティ関数に関連した情報に少なくとも基づいて、該第1場所と該第2場所とを決定することと
を包含する、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記第3ペナルティ関数に関連した情報に少なくとも基づいて前記第1場所と前記第2場所とを決定することが、前記第3ペナルティ関数を最小化することを包含する、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
マイクロ流体装置の複数の画像を処理する方法であって、
該マイクロ流体装置の少なくとも第1画像および第2画像を受信することであって、該第1画像は第1焦点位置に関連し、該第2画像は第2焦点位置に関連し、該第1画像と該第2画像の各々は第1チャンバ領域を含む、ことと、
該第1画像と該第2画像とに関連した情報を処理することと、
該第1画像と該第2画像とに関連した情報に少なくとも基づいて第3画像を生成することと、
該第3画像に関連した画像を処理することと、
該第3画像に関連した情報に少なくとも基づいて、該第1チャンバ領域内に第1結晶が存在するか否かを決定することと
を包含する、方法。
【請求項44】
前記第3画像が第1基底点を備え、
前記第1チャンバ領域が第1チャンバ境界線に関連し、
該第1チャンバ領域内に第1結晶が存在するか否かを決定することが、
該第1基底点に関連した情報に少なくとも基づいて、該第3画像を第1座標空間に変換することと、
該第3画像から少なくとも該第1チャンバ境界線の第1部分を除去することと、
該第1チャンバ領域に関連した情報を処理することと、
該第1チャンバ領域内に第1結晶が存在するか欠如しているかを決定することと
を包含する、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記チャンバ領域内に第1結晶が存在するか欠如しているかを決定することが、
前記第1チャンバ領域に関連した情報に少なくとも基づいて、第1の複数の特徴を生成することと、
該第1の複数の特徴に関連した情報を処理することと、
該第1の複数の特徴に関連した情報に少なくとも基づいて、第2の複数の特徴を決定することと、
該第2の複数の特徴に関連した情報を処理することと、
該第1チャンバ領域内に前記第1結晶が存在するか欠如しているかを、該第2の複数の特徴に関連した情報に少なくとも基づいて決定することと
を包含する、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記第3画像を生成することが、
前記第1画像に関連した第1の複数の鮮明値と第1の複数の色値とを決定することと、
前記第2画像に関連した第2の複数の鮮明値と第2の複数の色値とを決定することと、
該第1の複数の鮮明値と、該第1の複数の色値と、該第2の複数の鮮明値と、該第2の複数の色値とに関連した情報を処理することと、
該第1の複数の鮮明値と、該第1の複数の色値と、該第2の複数の鮮明値と、該第2の複数の色値に関連した情報に少なくとも基づいて、該第3画像に関連した第1の複数の強度を決定することと
を包含する、請求項43に記載の方法。
【請求項47】
前記第1の複数の強度が、複数の赤色強度と、複数の緑色強度と、複数の青色強度とを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
クラシファイアを調整しマイクロ流体装置の画像を処理する方法であって、
該マイクロ流体装置の第1画像を受信することであって、該第1画像は少なくとも第1の所定の特徴に関連する、ことと、
該第1画像に関連した情報に少なくとも基づいて、第1の複数の特徴を生成することと、
該第1の複数の特徴と該第1の所定の特徴とに少なくとも基づいて、該第1の複数の特徴から第2の複数の特徴を選択することと、
該第2の複数の特徴に関連した情報に少なくとも基づいて第3の複数の特徴を決定することと、
該第3の複数の特徴に関連した情報を処理することと、
該第3の複数の特徴と第1の複数のパラメータとに関連した情報に少なくとも基づいて、少なくとも第1の可能性を決定することと、
該少なくとも第1の可能性と該第1の所定の特徴とに関連した情報を処理することと、
該第1の可能性と該少なくとも第1の所定の特徴とに関連した情報に少なくとも基づいて、該第1の複数のパラメータを調整することと
を包含する、方法。
【請求項49】
前記マイクロ流体装置の第2画像を受信することと、
該第2画像に関連した情報に少なくとも基づいて、前記第2の複数の特徴を生成することと、
該第2の複数の特徴に関連した情報を処理することと、
該第2の複数の特徴に関連した情報に少なくとも基づいて、前記第3の複数の特徴を決定することと、
該第3の複数の特徴と前記第1の複数の調整されたパラメータとに関連した情報を処理することと、
該第3の複数の特徴と該第1の複数の調整されたパラメータとに関連した情報に基づいて、該第2画像内に第1結晶が存在するか欠如しているかを決定することと
をさらに包含する、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記第2画像内に前記第1結晶が存在するか欠如しているかを決定することが、
前記第3の複数の特徴に関連した情報に少なくとも基づいて、該第2画像内に該第1結晶が存在している第2の可能性を決定することと、
該第2の可能性と第1閾値とに関連した情報を処理することと、
該第2の可能性が第1閾値を超えた場合には該第1結晶が存在すると決定し、該第2の可能性が該第1閾値を超えない場合には該第1結晶が欠如していると決定することと
を包含する、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記第1の複数の特徴が少なくとも近傍ライン検出器特徴を備え、該近傍ライン検出器特徴は少なくとも直線パターンの検出に関連する、請求項48に記載の方法。
【請求項52】
前記第3の複数の特徴が第1フィッシャー特徴を備える、請求項48に記載の方法。
【請求項53】
前記第1フィッシャー特徴が第1画像状態と第2画像状態とに関連し、該第1画像状態と該第2画像状態との各々は、結晶状態と、位相/沈殿状態と、透明状態とからなる群から選択される、請求項48に記載の方法。
【請求項54】
マイクロ流体装置の画像を処理する命令を含むコンピュータ読取り可能な媒体であって、
該マイクロ流体装置の第1画像を受信する一つ以上の命令であって、該第1画像は第1基底点と第1チャンバ領域を含み、該第1チャンバ領域は第1チャンバ境界線に関連する、命令と、
該第1基底点に関連した情報に少なくとも基づいて、該第1画像を第1座標空間に変換する一つ以上の命令と、
該第1画像から該第1チャンバ境界線の第1部分を除去する一つ以上の命令と、
該第1チャンバ領域に関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第1チャンバ領域内に第1結晶が存在するか否かを決定する一つ以上の命令と
を含む、コンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項55】
前記第1チャンバ領域内に前記第1結晶が存在するか否かを決定する一つ以上の命令が、
該第1チャンバ領域に関連した情報に少なくとも基づいて、第1の複数の特徴を生成する一つ以上の命令と、
該第1の複数の特徴に関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第1の複数の特徴に関連した情報に少なくとも基づいて、第2の複数の特徴を決定する一つ以上の命令と、
該第2の複数の特徴に関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第1チャンバ領域内に該第1結晶が存在または欠如していることを決定する一つ以上の命令と
を含む、請求項54に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項56】
前記第1チャンバ領域内に前記第1結晶が存在または欠如していることを決定する一つ以上の命令が、
該第1チャンバ領域内に該第1結晶が存在する第1の可能性を、前記第2の複数の特徴に関連した情報に少なくとも基づいて決定する一つ以上の命令と、
該第1の可能性と第1閾値とに関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第1の可能性が該第1閾値を超えた場合には該第1結晶が存在すると決定し、該第1の可能性が該第1閾値を超えない場合には該第1結晶が欠如していると決定する一つ以上の命令と
を含む、請求項55に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項57】
第1の複数の特徴が少なくとも近傍ライン検出器特徴を備え、該近傍ライン検出器特徴は少なくとも直線パターンの検出に関連する、請求項55に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項58】
前記第2の複数の特徴が第1フィッシャー特徴を備える、請求項55に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項59】
前記第1フィッシャー特徴が第1画像状態と第2画像状態とに関連し、該第1画像と該第2画像の各々は、結晶状態と、位相/沈殿状態と、透明状態とからなる群から選択される、請求項58に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項60】
前記第1チャンバ境界線が第1区画と第2区画を備え、該第1区画は該第2区画と実質的に平行の関係にあり、
前記第1画像から該第1チャンバ境界線の少なくとも第1部分を除去する一つ以上の命令が、
第1方向に沿った第1の複数の画素に関連した第1の複数の強度を決定する一つ以上の命令であって、該第1方向は第1区画と第2区画の両方に交差する、命令と、
該第1の複数の強度に関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第1の複数の強度に関連した情報に少なくとも基づいて、該第1区画に関連した第1場所と、該第2区画に関連した第2場所とを決定する一つ以上の命令と
を含む、請求項54に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項61】
前記第1区画に関連した第1場所と、前記第2区画に関連した第2場所とを決定する一つ以上の命令が、
前記第1の複数の強度に関連した情報に少なくとも基づいて、該第1区画に関連した第3場所を決定する一つ以上の命令と、
該第3場所と、該第1区画と該第2区画間の所定の距離とに関連した情報に少なくとも基づいて、該第2区画に関連した第4場所を決定する一つ以上の命令と、
該第3場所と、該第4場所と、該第1の複数の強度とに関連した情報を少なくとも処理する一つ以上の命令と、
該第3場所と、該第4場所と、該第1の複数の強度とに関連した情報に少なくとも基づいて、該第1場所と該第2場所とを決定する一つ以上の命令と
を含む、請求項60に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項62】
前記第3場所と、前記第4場所と、前記第1の複数の強度に関連した情報に少なくとも基づいて、前記第1場所と前記第2場所を決定する一つ以上の命令が、
該第3場所に関連した第1ペナルティ関数を決定する一つ以上の命令と、
該第4場所に関連した第2ペナルティ関数を決定する一つ以上の命令と、
該第1ペナルティ関数と該第2ペナルティ関数とに関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
第3ペナルティ関数を決定する一つ以上の命令であって、該第3ペナルティ関数は該第1ペナルティ関数と該第2ペナルティ関数とに関連する、命令と、
該第3ペナルティ関数に関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第3ペナルティ関数に関連した情報に少なくとも基づいて、該第1場所と該第2場所とを決定する一つ以上の命令と
を含む、請求項61に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項63】
前記第3ペナルティ関数に関連した情報に少なくとも基づいて、前記第1場所と前記第2場所とを決定する一つ以上の命令が、該第3ペナルティ関数を最小化する一つ以上の命令を含む、請求項62に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項64】
マイクロ流体装置の複数の画像を処理する命令を含むコンピュータ読取り可能な媒体であって、
該マイクロ流体装置の少なくとも第1画像と第2画像とを受信する一つ以上の命令であって、該第1画像は第1焦点位置に関連し、該第2画像は第2焦点位置に関連し、該第1画像と該第2画像の各々は第1チャンバ領域を含む、命令と、
該第1画像と該第2画像とに関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第1画像と該第2画像とに関連した情報に少なくとも基づいて、第3画像を生成する一つ以上の命令と、
該第3画像に関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第3画像に関連した情報に少なくとも基づいて、該第1チャンバ領域内に第1結晶が存在しているか否かを決定する一つ以上の命令と
を含む、コンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項65】
前記第3画像が第1基底点を備え、
前記第1チャンバ領域が第1チャンバ境界線に関連し、
該第1チャンバ領域内に第1結晶が存在するか否かを決定する一つ以上の命令が、
該第1基底点に関連した情報に少なくとも基づいて、該第3画像を第1座標空間に変換する一つ以上の命令と、
該第3画像から該第1チャンバ境界線の少なくとも第1部分を除去する一つ以上の命令と、
該第1チャンバ領域に関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第1チャンバ領域内に第1結晶が存在または欠如しているかを決定する一つ以上の命令と
を含む、請求項64に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項66】
前記チャンバ領域内に第1結晶が存在するか欠如しているかを決定する一つ以上の命令が、
前記第1チャンバ領域に関連した情報に少なくとも基づいて、第1の複数の特徴を生成する一つ以上の命令と、
該第1の複数の特徴に関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第1の複数の特徴に関連した情報に少なくとも基づいて、第2の複数の特徴を決定する一つ以上の命令と、
該第2の複数の特徴に関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第2の複数の特徴に関連した情報に少なくとも基づいて、該第1チャンバ領域内に該第1結晶が存在または欠如していることを決定する一つ以上の命令と
を含む、請求項65に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項67】
前記第3画像を生成する一つ以上の命令が、
前記第1画像に関連した第1の複数の鮮明値と第1の複数の色値とを決定する一つ以上の命令と、
前記第2画像に関連した第2の複数の鮮明値と第2の複数の色値とを決定する一つ以上の命令と、
該第1の複数の鮮明度と、該第1の複数の色値と、該第2の複数の鮮明値と、該第2の複数の色値とに関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第1の複数の鮮明値と、該第1の複数の色値と、該第2の複数の鮮明値と、該第2の複数の色値とに関連した情報に少なくとも基づいて、該第3画像に関連した第1の複数の強度を決定する一つ以上の命令と
を含む、請求項64に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項68】
前記第1の複数の強度が、複数の赤色強度と、複数の緑色強度と、複数の青色強度とを含む、請求項67に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項69】
クラシファイアを調整しマイクロ流体装置の画像を処理する命令を含むコンピュータ読取り可能な媒体であって、
該マイクロ流体装置の第1画像を受信する一つ以上の命令であって、該第1画像は少なくとも第1の所定の特徴に関連する、命令と、
該第1画像に関連した情報に少なくとも基づいて第1の複数の特徴を生成する一つ以上の命令と、
該第1の複数の特徴と該少なくとも第1の所定の特徴とに関連した情報に少なくとも基づいて、該第1の複数の特徴から第2の複数の特徴を選択する一つ以上の命令と、
該第2の複数の特徴に関連した情報に少なくも基づいて、第3の複数の特徴を決定する一つ以上の命令と、
該第3の複数の特徴に関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第3の複数の特徴と第1の複数のパラメータとに基づく情報に少なくとも基づいて、第1の可能性を決定する一つ以上の命令と、
該第1の可能性と該少なくとも第1の所定の特徴とに関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第1の可能性と該少なくとも第1の所定の特徴とに関連した情報に少なくとも基づいて、該第1の複数のパラメータを調整する一つ以上の命令と
を含む、コンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項70】
前記マイクロ流体装置の第2画像を受信する一つ以上の命令と、
該第2画像に関連した情報に少なくとも基づいて、前記第2の複数の特徴を生成する一つ以上の命令と、
該第2の複数の特徴に関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第2の複数の特徴に関連した情報に少なくとも基づいて、第3の複数の特徴を決定する一つ以上の命令と、
該第3の複数の特徴と前記第1の複数の調整されたパラメータとに関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第3の複数の特徴と該第1の複数の調整されたパラメータとに関連した情報に少なくとも基づいて、該第2画像内に第1結晶が存在または欠如しているかを決定する一つ以上の命令と
をさらに含む、請求項69に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項71】
前記第2画像内に前記第1結晶が存在または欠如していることを決定する一つ以上の命令が、
前記第3の複数の特徴に関連した情報に少なくとも基づいて、該第2画像内に該第1結晶が存在する第2の可能性を決定する一つ以上の命令と、
該第2の可能性と第1閾値に関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第2の可能性が該第1閾値を超えた場合には該第1結晶が存在すると決定し、該第2の可能性が該第1閾値を超えない場合には第1結晶が欠如していることを決定する一つ以上の命令と
を含む、請求項70に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項72】
前記第1の複数の特徴が少なくとも近傍ライン検出器特徴を備え、該近傍ライン検出器特徴は少なくとも直線パターンの検出に関連する、請求項69に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項73】
前記第3の複数の特徴が第1フィッシャー特徴を備える、請求項69に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項74】
前記第1フィッシャー特徴が第1画像状態と第2画像状態とに関連し、該第1画像状態と該第2画像状態の各々は、結晶状態と、位相/沈殿状態と、透明状態とからなる群から選択される、請求項69に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項75】
前記第1画像が、第1チャンバ境界線に関連した第1チャンバ領域を備え、
前記第2画像が、第2チャンバ境界線に関連した第2チャンバ領域を備え、
前記第3画像を取得することが、該第1画像と該第2画像とに関連した情報に基づいて内方破裂パディングを決定することを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項76】
前記内方破裂パディングを決定することが、
前記第1画像に関連した情報を処理することと、
該第1画像に関連した情報に少なくとも基づいて、前記第1チャンバ境界線に関連した第1内方破裂に関する第1指数を決定することと、
前記第2画像に関連した情報を処理することと、
該第2画像に関連した情報に少なくとも基づいて、前記第2チャンバ境界線に関連した第2内方破裂に関する第2指数を決定することと、
該第1指数と該第2指数とに関連した情報を処理することと、
該第1指数と該第2指数とに関連した情報に少なくとも基づいて、該内方破裂パディングを決定することと
を包含する、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記第1内方破裂に関する第1指数を決定することが、
複数の画像エリアの選択することであって、該複数の画像エリアは複数の境界線にそれぞれ関連する、ことと、
該複数の境界線にそれぞれ関連した複数の中央値強度を決定することと、
該複数の中央値強度に関連した情報を処理することと、
該複数の中央値強度に関連した情報に少なくとも基づいて該第1指数を決定することと
を包含する、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記複数の中央値強度に関連した情報に少なくとも基づいて第1指数を決定することが、
該複数の中央値強度から最小強度を決定することであって、該最小強度は複数の境界線のうち1つに関連する、ことと、
該複数の境界線のうちの1つに関連した情報に少なくとも基づいて、該第1指数を決定することと
を包含する、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記第1画像が、第1チャンバ境界線に関連した第1チャンバ領域を備え、
前記第2画像が、第2チャンバ境界線に関連した第2チャンバ領域を備え、
前記第3画像を取得する一つ以上の命令が、該第1画像と該第2画像とに関連した情報に基づいて、内方破裂パディングを決定する一つ以上の命令を含む、請求項12に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項80】
前記内方破裂パディングを決定する一つ以上の命令が、
前記第1画像に関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第1画像に関連した情報に少なくとも基づいて、前記第1チャンバ境界線に関連した第1内方破裂に関する第1指数を決定する一つ以上の命令と、
前記第2画像に関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第2画像に関連した情報に少なくとも基づいて、前記第2チャンバ境界線に関連した第2内方破裂に関する第2指数を決定する一つ以上の命令と、
該第1指数と該第2指数とに関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該第1指数と該第2指数とに関連した情報に少なくとも基づいて、該内方破裂パディングを決定する一つ以上の命令と
を含む、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記第1内方破裂に関する第1指数を決定する一つ以上の命令が、
前記複数の画像領域を選択する一つ以上の命令であって、該複数の画像領域は複数の境界線にそれぞれ関連する、命令と、
該複数の境界線にそれぞれ関連した複数の中央値強度を決定する一つ以上の命令と、
該複数の中央値強度に関連した情報を処理する一つ以上の命令と、
該複数の中央値強度に関連した情報に少なくとも基づいて、該第1指数を決定する一つ以上の命令と
を含む、請求項80に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。
【請求項82】
前記複数の中央値強度に関連した情報に少なくとも基づいて、第1指数を決定する一つ以上の命令が、
該複数の中央値強度から最小強度を決定する一つ以上の命令であって、該最小強度は複数の境界線のうちの1つに関連する、命令と、
前記複数の境界線のうちの1つに関連した情報に少なくとも基づいて、該第1指数を決定することと
を含む、請求項81に記載のコンピュータ読取り可能な媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2007−506943(P2007−506943A)
【公表日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522086(P2006−522086)
【出願日】平成16年7月28日(2004.7.28)
【国際出願番号】PCT/US2004/024591
【国際公開番号】WO2005/011947
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(503367169)フルイディグム コーポレイション (14)
【Fターム(参考)】