マイクロ電池及びその製造方法
本発明は、基板(2)上のスタック(17)を備えるマイクロ電池に関する。前記スタックは、密封層(18)により覆われており、且つ、第1及び第2の電流コレクタ/電極アセンブリ(19、21)と、電解質(20)と、外部電気負荷と第2の電流コレクタ/電極アセンブリ(21)を接続する電気接続手段(25)とを備える。この電気接続手段(25)は、密封層(18)をこの密封層(18)の内部表面(23)から外部表面(30)へと貫通する少なくとも2つの導電性仕切りから形成されている。各仕切りは、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ(21)の前面(22)に直接接する下部壁(31)と、密封層(18)の外部表面(30)上に開口している上部壁(32)とを有する。この仕切りは、密封層(18)の中に区画化網状体(40)を形成している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の上に形成された複数の固体薄膜のスタックを備えるマイクロ電池(microbattery)に関するものであり、スタックは、封止層(encapsulation layer)により覆われており、以下を連続的に備える:
− 基板に直接接する第1の電流コレクタ/電極アセンブリと、
− 固体電解質と、
− 封止層の内部表面に直接接する前面と、固体電解質に直接接する裏面と、を有する第2の電流コレクタ/電極アセンブリと、
− 第2の電流コレクタ/電極アセンブリを外部電気負荷(external electrical load)に電気的に接続する電気接続手段と。
【0002】
本発明は、このようなマイクロ電池を製造する方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
マイクロ電池は、電解質により隔てられた複数の電極(正極及び負極)を構成する複数の薄膜の活性スタック(active stack)により形成された全固体電気化学発生器(all-solid electrochemical generator)として定義される。このようなマイクロ電池はさらに金属電流コレクタを備える。マイクロ電池のすべての層は、PVD(物理的蒸着法)又はCVD(化学的蒸着法)により得られる薄膜形状である。
【0004】
通常、正極は、リチウム金属酸化物といったリチウムインサーション材料であり、電解質は、高いイオン伝導性を有する電気絶縁体である。
【0005】
リチウムマイクロ電池は、負極の性質に応じて、Li+イオンを含む主に3つのカテゴリーのマイクロ電池に分けることができ;それぞれのマイクロ電池は、「リチウム−金属」マイクロ電池、「リチウム−イオン」マイクロ電池、又は、「リチウム−フリー」マイクロ電池と呼ばれている。
【0006】
「リチウム−金属」マイクロ電池と呼ばれるマイクロ電池は、非常に良好な電気化学的性質を示し、特に、充電及び放電容量のポテンシャル及び安定性に関して非常に良好な性質を示す。この最初のカテゴリーのリチウムマイクロ電池は、金属リチウムから形成された負極を備える。
【0007】
「リチウム−イオン」(又はLi−イオン)マイクロ電池と呼ばれるマイクロ電池は、リチウムインターカレーション又はリチウムインサーション材料から形成された負極を有する。Li+カチオンは、マイクロ電池の充電及び放電のごとに、正極と負極との間を行ったり来たりする。このカテゴリーのマイクロ電池は、通常のマイクロファブリケーション技術を用いることが可能であり、しかしながら、通常、サイクルにおける良好な電気化学的パフォーマンスの損失を示す。
【0008】
最後に、「リチウム−フリー」マイクロ電池と呼ばれるマイクロ電池は、負極として金属電流コレクタを備える。最初の充電の間、Li+イオンは正極から移動し、電流コレクタによりブロックされる。Li+イオンは、電気メッキにより電流コレクタの上に金属リチウムの層を形成する。電池は、最初のサイクルにおいて少量の容量減少を伴いつつ、リチウム−金属電池と同様に動作する。
【0009】
高い容積密度と、高い有効エネルギー貯蔵表面(useful energy storage surface)と、毒性の低さとから、リチウムマイクロ電池は非常に興味深いものである。しかしながら、これらは、空気に敏感であり、特に水蒸気に対して敏感である。リチウムマイクロ電池の活性スタックを保護するために、外部接触からスタックを隔離し、それによって環境からの汚染を防ぐためのパッケージが通常形成される。
【0010】
マイクロ電池の異なる構成が存在し、特に構造は、平面電気接続(planar electrical connection)又は垂直電気接続(vertical electrical connection)をなし、例えば、外部負荷とのマイクロ電池の最終的な電気的接続は、電流コレクタと同じ面の上に形成するか、もしくは、電流コレクタに対して垂直な面に形成する。
【0011】
例えば、特許文献WO2008/011061には、平面電気接続を有するマイクロ電池が記載されている。図1に示すように、典型的には、マイクロ電池は基板2の上にスタック1を備える。スタック1は、第1の電流コレクタ3と、固体電解質に覆われた第1の電極4と、第2の電極6と、第2の電流コレクタ7とにより連続的に形成される。スタック1はコーティング8により封入されており、このコーティングは、スタック1を形成する要素と不活性であり、スタックをしっかりと密封し、且つ、外部からの汚染からスタックを保護するように設計されている。コンタクト接続は、コーティング8の上の金属層9により形成され、コーティング8の中に形成されたスルーホール10を用いて第2の電流コレクタ7と接続される。コンタクト接続は、スタック1の上方に配置された第2の電流コレクタ7と第1の電流コレクタ3とを接続する。スルーホール10はコーティング8を貫通し、コンタクト接続を形成する金属層9のみによって覆われたスタック1の局所11を定義する。局所11は、機械的ストレスに対して非常に敏感なマイクロ電池の脆弱なポイントを構成する。特に、リチウムマイクロ電池のオペレーションは、リチウムイオンによる電流の輸送に基づき、マイクロ電池の充電及び放電が起きている際には、電極は、インサーション及びエクストラクションのために変形されることとなり、これは、電極におけるリチウムイオンの挿入離脱(de-insertion)と呼ばれる。このような急激な体積の変形を繰り返すことにより、機械的なダメージが引き起こされる。局所11と層3に固定された接続ポイントとの間の層9の部分は、機械的なストレスに非常に敏感であり、その結果、使用の間にエラーを引き起こし、マイクロ電池のパフォーマンスの減少を引き起こす。
【0012】
図1に示すように、外部電気負荷(不図示)を有するこのタイプの構造の電気的接続は、電流コレクタ3の延長部におけるコーティング8の各サイドに配置されたコンタクトパッド12を用いて通常行われる。コンタクトパッド12はコンタクト端子を形成し、このコンタクト端子は、マイクロ電池を、例えば外部電気負荷や、1つ以上のマイクロ電池や、電気チップや、又は、他の電気負荷に接続することを可能にする。外部負荷への最終的な接続は、ワイヤを用いたはんだ付けステップにより典型的には形成される。実施することは複雑で且つデリケートであることに加えて、このタイプの構成は、集積に関する弱点を示す。第1の電流コレクタ3の表面の部分は、実際にはコンタクトパッドにより占められており、その結果、第1の電極4のための表面は限定される。例えば容量(μAhcm−2)といったマイクロ電池の電気化学的性質は、マイクロ電池の活性表面の割合であり、特に、第1の電極4/電解質5と第1の電極4/第1の電流コレクタ3との界面のディメンションである。活性表面のロスは、電気化学的パフォーマンスのロス及び集積密度(基板における単位表面あたりのデバイス数)のロスと同義であるとして観測される。
【0013】
例えば、特許文献US−A−20070238019は、基板2の主面に対して垂直な垂直電気接続を有するマイクロ電池を開示する。図2に示されるこの構造は、基板2の上に堆積されたスタックは、電解質により隔てられたカソード4とアノード6とを通常備える。基板2は前面13と裏面14とを有する。第1及び第2の電流コレクタ3、4は、基板2の前面13に配置される。基板2は、前面13の上の電流コレクタ3、4から、基板2の裏面14の面に接続されることとなる外部負荷16までのパススルー接続を有する。この構造は、マイクロ電池の活性表面を増加させることができ、電気化学的性質を強化し、且つ、集積密度を増加させる。しかしながら、垂直電気接続を行うために様々なマイクロファブリケーションステップ(堆積、エッチング、化学機械研磨)が必要になる限り、この構造は、実施に関する複雑さを示す。
【0014】
垂直接続を有する他のマイクロ電池の構造はすでに提案されている。特許文献JP−A−61165965、US−A−2007087230及びDE−A−102008011523を例として挙げることができる。
【0015】
しかしながら、先行技術において記載された解決法は、コンタクト接続により生成された機械的なストレスの問題を克服するのには十分ではなく、もしくは、実施が困難である。特に、局所の存在は、マイクロ電池の体積変形をもたらし、クラックや、破壊や劣化を導くようなマイクロ電池内の脆弱なポイントを生成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の目的は、先行技術の欠点を改善するマイクロ電池及びこのようなマイクロ電池の製造方法を提供するものである。
【0017】
特に、本発明の目的は、最適なエネルギー貯蔵効率と、高い集積密度と、改善された寿命を示す良好なパフォーマンスを有するマイクロ電池を提供することである。マイクロ電池は、簡単に実施することができる工業的製造方法を用いて製造することができるように設計され、経済的に実行可能であり、且つ、マイクロエレクトロニクス分野で実施される技術との親和性を有する。
【0018】
本発明によれば、この目的は、添付された請求の範囲によるマイクロ電池と、このようなマイクロ電池の製造方法とにより達成される。
【0019】
特に、この目的は、以下のことから達成することができる。電気的接続手段は、密封層(encapsulation layer)の内部表面から外部表面まで密封層を貫通する少なくとも2つの導電性仕切り(electrically conductive barriers)により形成され、各仕切りは、第2の電流コレクタ/電極アセンブリの前面と直接接する下部壁と、密封層の外部表面上に開口している(open onto)上部壁とを有し、この仕切りは、密封層中の区画化網状体(compartmentalization network)を形成する。
【0020】
特有の展開によれば、少なくとも2つの仕切りは互いに隣り合い、且つ、平行であり、密封層の部分により隔てられている。
【0021】
特有の実施形態によれば、少なくとも2つの仕切りは互いに隣り合い、平行であり、密封層の部分により隔てられている。さらに、2つの隣り合い平行な仕切りを隔てる距離は、この密封層の転位密度(dislocation density)の平方根の逆数以下である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、先行技術にかかる平面電気接続を有するマイクロ電池の断面を示す。
【図2】図2は、先行技術にかかる垂直電気接続を有するマイクロ電池の断面を示す。
【図3】図3は、本発明の第1の実施形態のマイクロ電池の断面図を示す。
【図4】図4は、図3のマイクロ電池の製造方法の異なる製造工程における断面を示すものである。
【図5】図5は、図3のマイクロ電池の製造方法の異なる製造工程における断面を示すものである。
【図6】図6は、図3のマイクロ電池の製造方法の異なる製造工程における断面を示すものである。
【図7】図7は、図3のマイクロ電池の製造方法の異なる製造工程における断面を示すものである。
【図8】図8は、図3のマイクロ電池の製造方法の異なる製造工程における断面を示すものである。
【図9】図9は、図3のマイクロ電池の製造方法の異なる製造工程における断面を示すものである。
【図10】図10は、図3のマイクロ電池の製造方法の異なる製造工程における断面を示すものである。
【図11】図11は、本発明の第2の実施形態のマイクロ電池の断面図を示す。
【図12】図12は、本発明の第3の実施形態のマイクロ電池の上面図を示す。
【図13】図13は、本発明の第3の実施形態のマイクロ電池の、図12のAAラインに沿った断面図を示す。
【図14】図14は、本発明の第4の実施形態のマイクロ電池の上面図を示す。
【図15】図15は、本発明の第4の実施形態のマイクロ電池の、図14のBBラインに沿った断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
他の利点及び特徴は、本発明の特有の実施形態についての下記の説明により、さらに明らかにされる。本発明の特有の実施形態は、単なる例示であって、本発明を限定するものではない。本発明の特有の実施形態は、添付の図面により示される。
【0024】
図3を参照すると、「全固体」電池と呼ばれるマイクロ電池は、基板2上に形成された複数の固体薄膜のスタック17を備える。基板2はシリコンウエハ又は特定用途向け集積回路(ASIC)を含むシリコンウエハであることができる。基板2は、シリコン酸化膜(SiO2)といった誘電体により形成されたパッシベーション層(不図示)、又は、SiO2の層と窒化シリコン(Si3N4)の層とにより連続的に形成された二重層により覆うことができる。マイクロ電池は、好ましくはリチウムマイクロ電池である。
【0025】
スタック17は、有利には2μmから20μmの間の厚さを有し、好ましくは15μmである。
【0026】
スタック17は、密封層18により覆われており、以下を連続的に備える:
− 基板2に直接接する第1の電流コレクタ/電極アセンブリ19と、
− 固体電解質20と、
− 密封層18の内部表面23と直接接する前面22(図3の上部)と、固体電解質20と直接接する裏面24(図3の下部)とを有する第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21と、
− 第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21を外部電気負荷に電気的に接続する電気的接続手段と。
【0027】
第1及び第2の電流コレクタ/電極アセンブリ19、21は、それぞれ少なくとも1つの薄膜により形成される。
【0028】
図3に示される第1の特有な実施形態によれば、第1の電流コレクタ/電極アセンブリ19は、第1の電流コレクタ26と正極27とにより形成することができる。第1の電流コレクタ26は基板2と直接接しており、正極27は、第1の電流コレクタ26と固体電解質20との間に位置する。
【0029】
第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21は、負極28を形成する薄膜と、第2の電流コレクタ29を形成する薄膜とを備える。第2のアセンブリ21は好ましくは、負極28と第2の電流コレクタ29とにより形成される。図3に示すように、第2の電流コレクタ29は負極28の上に形成され、固体電解質20は、正極27と負極28との間に配置される。この場合においては、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の前面22と裏面24とは、それぞれ第2の電流コレクタ29の前面と、負極28の裏面とにより形成される。
【0030】
第1及び第2の電流コレクタ26、29は、それぞれ例えば白金(Pt)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、タングステン(W)、又は、モリブデン(Mo)といった金属から形成される。
【0031】
正極27は、正極27が第1の電流コレクタ26の外周から突出することなく、基板2もしくは基板2のパッシベーション層と直接接することがないように、第1の電流コレクタ26に比べて小さなディメンションを有する。正極27の活性材料として用いられる材料は、例えば、硫化銅又は二硫化銅(CuS又はCuS2)、硫酸化タングステン(WOySz)、二硫化チタン(TiS2)、硫酸化チタン(TiOxSy)、又は、酸化バナジウム(VxOy)といったリチウムを含まない材料、もしくは、例えば、酸化コバルトリチウム(LiCoO2)、酸化ニッケルリチウム(LiNiO2)、酸化マグネシウムリチウム(LiMn2O4)、酸化バナジウムリチウム(LiV2O5)、又は、リン酸化鉄リチウム(LiFePO4)といったリチウムをベースとした複合酸化物といったリチウムを含む材料とすることができる。
【0032】
負極28は、通常、遷移金属およびそれらの合金、半金属およびそれらの合金、リチウムインサーション又はインターカレーション材料から選択された1つ以上の材料から形成することができる。負極28は、Li+イオンを生成することができ、もしくは、活性リチウムインサーション材料を備えることができる。負極28の活性材料として用いられる材料は、例えばシリコン(Si)、又は、シリコン/ゲルマニウム合金(SiGe)といったシリコンの合金、スズ/銅合金(Cu6Sn5)といった合金、炭素、といったリチウムを含まない材料や、酸窒化シリコンスズ(SiTON)、窒化スズ(SnNx)、窒化インジウム(InNx)や、二酸化スズ(SnO2)といったスズ酸化物といったものから選択されるリチウムインサーション又はインターカレーション材料とすることができる。負極28の活性材料として用いられる材料は、リチウムを含む材料とすることができ、例えば、30%未満のリチウムを含むSiLix又はGeLix合金、もしくは、酸化ニッケルリチウム(LiNiO2)といったリチウムをベースとした複合酸化物とすることができる。
【0033】
正極及び負極27、28は、スタック17の中で反対側の位置を必然的に有する。正極27は例えば図3の上部にあり、負極28はその下部にある。
【0034】
固体電解質20は、Li+リチウムイオンの伝導が可能な材料から形成される。電気的に絶縁であり、且つ、イオン伝導が可能な材料を選択することが好ましい。固体電解質20は、酸化ボロン、酸化リチウム、又は、リチウム塩、有利には、酸窒化リンリチウム(LiPON)又は酸窒化リンシリコンリチウム(LiSiPON)といったリチウムをベースとした化合物から形成されたベースを有するガラス状の材料からなることができる。
【0035】
密封層18は、通常、高分子、セラミック、金属材料から選択される1つ又はそれ以上の材料から形成される。
【0036】
電気的接続手段25は、密封層18の内部表面23(図3の下部)から外部表面30(図3の上部)まで密封層18を貫通する少なくとも1つの導電性仕切りから形成される。言い換えると、仕切りは密封層18の外部表面上に開口している。仕切りの意味するところは、密封層18中の分割を決定する薄い膜厚を有する薄い要素である。仕切りは下部壁31と上部壁32と側壁33とを有し、好ましくは長方形の断面を有する。仕切りの厚さは有利には0.5μmから10μmであり、さらに好ましくは1μmから5μmである。仕切りの高さ又は仕切りの側壁33の高さは、少なくとも密封層18の厚さと同じである。下部壁31は、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の前面22と直接接しており、上部壁32は、密封層18の外部表面30上に開口している。
【0037】
仕切りは、好ましくは少なくとも1つの導電性材料から形成され、有利には、金属およびその合金、高分子、及び金属酸化物から選択される材料から形成される。仕切りは有利には導電性材料のみから形成され、例えば、チタン、タングステン、白金、ニッケル、又は、銅である。仕切りは、好ましくは固体であり、例えば、材料で完全に充填されている。
【0038】
図3に示すように、仕切りの上部壁32は、好ましくは密封層18の外部表面30とともに、共通の平坦な表面を形成する。従って、仕切りは密封層18の表面から突出するものではない。
【0039】
各仕切りの側壁33(図3の右側及び左側)は、さらに、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の前面22と垂直である。リチウムをインサーション及びエクストラクションすることによる体積の膨張は、このような構造に少しの影響を与え、機械的ストレスは同じ方向に主に生成され、これは、図3の垂直な矢印により示され、基板2の主面に対して直角である。
【0040】
密封層18が第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の上方に均一な膜厚を有する場合は、仕切りの高さは、第2のアセンブリ21の上方に配置された密封層18の膜厚と実質的に等しい。仕切りの高さの意味するところは、仕切りの側壁33の高さである。
【0041】
密封層18が第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の上方に不均一な膜厚を有する場合は、仕切りの高さは、仕切りの各サイドに配置された密封層18の部分の厚さと実質的に等しい。
【0042】
密封層18の内部における仕切りの存在は、密封層18の中に存在する欠陥を不連続にすることを可能にし、それによって、マイクロ電池のスタック17の活性要素の損傷を生じさせやすい化学種の臨界的な拡散パスを減少させることができる。仕切りは不純物をブロックし、密封層18の中にクラック伝播ストッパ領域(crack propagation stopper area)を形成する。
【0043】
仕切りは、さらに薄い膜厚を有し、下部壁31と密封層18の内部表面23との間のコンタクト領域は、大幅に減少する。これにより、仕切りによって保護され、密封性に欠いているマイクロ電池の脆弱領域は、大幅に減少する。
【0044】
特有の実施形態によれば、このようなマイクロ電池の製造は、図4から11に示され、且つ、以下に説明される連続的なステップを備える製造方法を用いて行うことができる。
【0045】
図4に示されるように、製造方法は、基板2のウエハ全体に、複数の薄膜のスタック17を堆積することを備え、複数の薄膜は、第1の電流コレクタ26と、正極27と、固体電解質20と、負極28と、第2の電流コレクタ29とを連続的に形成する。第1の電流コレクタ26と正極27とは、第1の電流コレクタ/電極アセンブリ19を形成し、第2の電流コレクタ29と負極28とは、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21を形成する。
【0046】
このステップに続いて、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の上に第1の保護層34をウエハ全体に堆積する。このような構成においては、第1の保護層34は、第2の電流コレクタ29の上に直接堆積される。
【0047】
ウエハ全体への堆積は、例えばPVD又はCVDといった方法を用いて行われる。薄膜の膜厚は、典型的には0.1μmから5μmである。
【0048】
第1の保護層37は、高分子又はセラミック材料から選択される、有利には、例えば、エポキシド(epoxide)、アクリレート(acrylate)、パリレン(parylene)、シリカ(silica)又は窒化物といった非伝導性であるような材料から選択される。
【0049】
熱アニールステップが、複数の電極のうちの1つを構成する薄膜の結晶性を増加させ、且つ、インサーション容量を増加させるために必要とされている場合には、電極27を形成する第1の薄層をウエハ全体に堆積した後に、有利にはこのアニールステップを行うことができる。
【0050】
図5に示すように、少なくとも1つのトレンチ35は、様々な方法を用いて第1の保護層34の中に形成される。
【0051】
通常、トレンチ35は、通常のフォトリソグラフィ−マスキングプロセスと、それに続く、例えば活性イオンエッチング(RIE)タイプの選択的ドライエッチング又は選択的ウエットプロセスエッチングといったエッチングにより、形成される。
【0052】
トレンチ35は仕切りを形成するためにマトリックスを形成する。仕切りは、第1の保護層34の中が不連続になるように設計される。マトリックスとは、仕切りに刻み込まれた空洞を意味する。トレンチ35は、第1の保護層34の厚みを貫通し、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の前面22上に開口している。この面は、第2の電流コレクタ29の前面である。
【0053】
マイクロ電池の最終的な形状とディメンションとを定めるために、1つ又はそれ以上の周辺トレンチ36は、有利にはトレンチ35とともに連続的に形成される。周辺トレンチ36は、第1の保護層34の厚さを貫通し、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の前面22上に開口している。この面は、第2の電流コレクタ29の前面である。
【0054】
図6及び7に示されるように、トレンチ35は導電性材料により充填されている。この充填ステップは、周知の方法を用いて第1の保護層34の上に導電性材料の薄膜37を堆積することと、それに続いて、薄膜37を選択的にエッチングすることとを備える。例えば、選択的エッチングは、ドライプロセスエッチングであることができる。
【0055】
図6に示すように、トレンチ35を、薄膜37を形成する導電性材料により完全に充填するように、X1で示されるトレンチ35の厚みは、好ましくは、X2で示される薄膜37の厚みの2倍以下である。
【0056】
X3で示される1つ又は複数の周辺トレンチ36の厚さは、好ましくは、薄膜37の厚さX2の2倍以上である。周辺トレンチ36はマイクロ電池の輪郭を定めるものであり、従って、完全には充填されていない。
【0057】
図7で示されるように、薄膜37は例えばドライプロセスエッチングといった周知の方法を用いてエッチングされる。トレンチ35及び36の特有のディメンションのために、薄層37の一部はエッチング溶液に直接晒され、一方、細長いトレンチ35の中の薄層37の部分はエッチング溶液に晒されることがなく、周辺トレンチ36の中と、第1の保護層34の外部表面30(図7の上部)の上とに位置する薄層37は除去される。このエッチングステップの終了においては、トレンチ35中の薄膜37の部分のみが残存する。
【0058】
このステップは、仕切りを第1の保護層34中に得ることを可能にし、さらに、エッチングの前にマスキングオペレーションを行うことを必要としない。
【0059】
図8に示すように、基板2の上にマイクロ電池を位置させるように、トレンチ35を充填した後に、周知の方法を用いて、1つ又はそれ以上のスタック17のエッチングステップを行う。用いられるエッチングのタイプは、エッチングされる薄膜の性質に依存する。フォトリソグラフィーによるマスキングを実施し、それに続いて、第2の電流コレクタ29と、負極28と、固体電解質20と、正極27とを連続的にエッチングする1つのエッチングオペレーションを行う。第1の保護層の34の表面の部分は露出される(図8の左右)。このエッチングステップは、マイクロ電池の活性スタック17の最終的な形状を与える。第1の保護層34の露出された部分は、スタック17の周りに位置することができる。
【0060】
他の実施形態によれば、スタック17のエッチングは、第2の電流コレクタ29と負極28と固体電解質20と、又は、正極27とに対応する1つ以上の薄膜を選択的に連続的にエッチングすることにより行われる。
【0061】
図9に示すように、第2の保護層38は、例えば堆積とそれに続くエッチングといった周知の方法により形成される。第2の保護層38は、第2の保護層により分断されることはない連続層を形成する。第2の保護層38は、高分子、セラミックス、又は、金属材料から選択される1つ以上の材料から通常形成される。
【0062】
第1及び第2の保護層34、38は有利には同じ材料又は同じ複数の材料から形成される。第2の保護層38は、スタック17の細長い側面部(図9の右側部及び左側部)のすべてを覆い、第1の電流コレクタ26上のスタック17の各サイドに伸び、しかしながら、第1の電流コレクタ26の露出された部分のすべてを覆うことはない。第1及び第2の保護層34、38は、密封層18を形成する。
【0063】
第1の電流コレクタ26の露出された表面は、マイクロ電池の周辺に配置され、外部電気負荷への接続のためのコンタクトポイントを構成する。従って、図10に示されるように、コンタクトパッド39は、外部電気負荷(不図示)を第1及び第2の電流コレクタ26、29に接続することを可能にし、結果的に、マイクロ電池の正極27と負極28とに接続することを可能にする。コンタクトパッド39は、第1の電流コレクタ26の露出された面の上のスタック17のサイドに配置される。コンタクトワイヤは、通常、コンタクトパッド39の上にはんだ付けされ、外部電気負荷と接続される(図10)。
【0064】
図11に示される第2の実施形態によれば、マイクロ電池は「リチウムフリー」マイクロ電池である。マイクロ電池の最初の充電の前に、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21は、当初1つの薄膜により形成される。この1つの薄膜は、金属又は合金により形成される。この薄膜は、金属リチウムの電気メッキのためのめっき層を構成する。マイクロ電池の充電が実施されている際、リチウムの堆積(めっき)が活性化する。特許文献WO−A1−0060689に記載されているように、初期充電の前には、マイクロ電池は、負極28を構成する金属リチウムの薄膜を備えてはいない。マイクロ電池の充電が起こった際に、負電極は、金属リチウムの電気メッキにより形成される。マイクロ電池の最初の充電の後、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21は、第2の電流コレクタ29を構成する薄膜と、負極28を構成する金属リチウムの薄膜とにより形成される(図10)。
【0065】
第2の実施形態によるマイクロ電池の製造方法は、負極28と第2の電流コレクタ29とが1つの薄膜の堆積によって得られる点を除いて、これまで述べた第1の実施形態と同じである。
【0066】
図12及び図13に示される第3の実施形態によれば、電気接続手段25は、少なくとも2つの導電性仕切りにより形成される。仕切りは、密封層18の中に区画化網状体40を形成する。
【0067】
区画化網状体の意味するところは、互いに交差する、有利には、規則的に互いに交差する区画化するための仕切りの少なくとも2つにより形成されたアセンブリであり、この仕切りは、密封層18を数個の区画に分割する。区画化網状体は、1つ以上のクラック伝播ストッパ領域41を形成し、この領域は、マイクロ電池のオペレーション中に密封層18中に形成することができる。
【0068】
各仕切りは、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の前面22の直接接する下部壁31と、密封層18の外部表面30上に開口している上部壁32とを有する。
【0069】
この有利な構造によれば、少なくとも2つの仕切りは、互いに隣り合い、且つ、平行である。従って、2つの仕切りは、密封層18の部分により互いに隔てられている。複数の仕切りの側壁33は、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の前面22と垂直であり、互いに平行である(図13)。
【0070】
2つの隣り合い、且つ、平行な仕切りの隔てられた距離は、L1として示され、好ましくは、ddにより示される密封層18の転位密度の平方根の逆数以下である。密封層18の転位密度とは、単位表面あたりの欠陥の密度である。従って、不連続な欠陥を減少させ、もしくは、除去するためには、マイクロ電池の構造は、特に互いに対する仕切りの配置において、以下のような関係を満たす必要がある。
【数1】
【0071】
例えば、転位密度が4disloc/μm2である場合には、2つの隣り合い、且つ、平行な仕切りの隔てられた距離L1は、0.5μm以下となる。
【0072】
区画化網状体40は、密封層18の中に存在する欠陥を不連続にすることができ、これによって、マイクロ電池のスタック17の活性要素を損傷させる化学種の臨界拡散パス(critical diffusion path)を減少させることができる。同様に、区画化網状体40の各仕切りは、密封層の中にクラック伝播ストッパ領域41を形成する。従って、マイクロ電池の構造は、マイクロ電池の脆弱領域を限定し、集積密度を増加させ、マイクロ電池のパフォーマンスの改善に影響を与える。
【0073】
図14及び図15に示される第4の実施形態によれば、区画化網状体40は、メッシュ構造を有し、例えば正方形又は長方形といった平行四辺形状のパターンを有する。
【0074】
図14に示されるように、区画化網状体40は好ましくはグリッド状の構造を有する。仕切りのメッシュは、密封層18の中に互いに分離された区画を形成し、スタック17を構成する要素を損傷させるような化学種の拡散とクラック41とを防止する。
【0075】
仕切りの上部壁32は、さらに密封層18の表面において接続ラインを形成し、1つ以上の外部電気負荷にマイクロ電池を電気的に接続することを可能にする。図14に示されるように、少なくとも1つのコンタクトパッド39は、例えば区画化網状体40の上部壁32の一つと接し、且つ、外部電気負荷(不図示)の負極端子に接続する接続ラインの上に配置されることができる。さらに少なくとも1つの他のコンタクトパッド39は、第1の電流コレクタ26の露出された表面に配置され、外部電気負荷の正極端子と接続される。
【0076】
図示しない他の実施形態によれば、第1の電流コレクタ26の露出された表面は、密封されたスタック17の1つのサイドにのみ配置され、電流コレクタのための基板の表面を限定し、集積密度を改善する。
【0077】
第3及び第4の実施形態によるマイクロ電池の製造方法は、電気接続手段25を得ることができるマトリックス形状であることを除いては、これまで説明した第1の実施形態と同じである。従って、方法は、第1の保護層34の中に少なくとも1つのトレンチ35を形成することを含み、これによって、仕切りを得るためのマトリックスを形成する。仕切りは、通常、1つのトレンチ又は複数のトレンチから形成される。
【0078】
本発明はこれまで説明した実施形態に限定されるものではない。特に、密封層18は第1の保護層34のみで形成される。製造方法は、これまで説明した第1の実施形態のものと異なり、第1の保護層34のエッチングの前にスタック17のエッチングが行われ、第1の保護層によりスタック17が完全に覆われるように第1の電流コレクタ26とスタック17との上に第1の保護層34が堆積される。1つ又は複数のトレンチは、密封層18の上に直接形成される。
【0079】
垂直接続を有する最適な構造を持つリチウムマイクロ電池は、本発明の製造方法を用いて得ることができる。この電池の構造は、密封層18を脆弱にし、その機械的性質及び密封性を劣化させるコンタクト接続の存在を避けることができる。
【0080】
本発明によるマイクロ電池は、電流コレクタのための基板表面を限定し、集積密度を改善することができる構造を有する。仕切りの存在は、特に区画化網状体においては、密封層の仕切り(バリア)効果により脆弱領域を限定し、従来技術のマイクロ電池と比べて、特に寿命といった、電池のパフォーマンスを改善することができる。
【0081】
このようなマイクロ電池は、多くの工業的応用が可能であり、特に、部品の小型化と、長寿命であり、且つ、小さくて非常のパワフルな蓄電池の使用を求める自発的な要求とが存在するマイクロエレクトロニクス分野においてである。
【0082】
リチウムマイクロ電池を形成する異なる層を堆積しエッチングするしばしば複雑となる数々のステップを必要とする従来技術の製造方法と異なり、本発明による製造方法は、実施が簡単で、且つ、シンプルである。特徴的には、製造方法は、エッチング及びマスキングステップの数を減らしつつ行うことができ、特にスタック17のエッチングに必要なエッチングは1回のエッチングである。マイクロ電池の機能的な界面は、製造方法の中で保護され、さらにそれらの界面の品質は維持される。
【0083】
リチウムマイクロ電池のこのような製造方法は、マイクロエレクトロニクス分野で行われる技術と相性が良く、特に、このようなマイクロ電池をマイクロ部品と一体化することができ、その結果、製造コストを減少させることができる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の上に形成された複数の固体薄膜のスタックを備えるマイクロ電池(microbattery)に関するものであり、スタックは、封止層(encapsulation layer)により覆われており、以下を連続的に備える:
− 基板に直接接する第1の電流コレクタ/電極アセンブリと、
− 固体電解質と、
− 封止層の内部表面に直接接する前面と、固体電解質に直接接する裏面と、を有する第2の電流コレクタ/電極アセンブリと、
− 第2の電流コレクタ/電極アセンブリを外部電気負荷(external electrical load)に電気的に接続する電気接続手段と。
【0002】
本発明は、このようなマイクロ電池を製造する方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
マイクロ電池は、電解質により隔てられた複数の電極(正極及び負極)を構成する複数の薄膜の活性スタック(active stack)により形成された全固体電気化学発生器(all-solid electrochemical generator)として定義される。このようなマイクロ電池はさらに金属電流コレクタを備える。マイクロ電池のすべての層は、PVD(物理的蒸着法)又はCVD(化学的蒸着法)により得られる薄膜形状である。
【0004】
通常、正極は、リチウム金属酸化物といったリチウムインサーション材料であり、電解質は、高いイオン伝導性を有する電気絶縁体である。
【0005】
リチウムマイクロ電池は、負極の性質に応じて、Li+イオンを含む主に3つのカテゴリーのマイクロ電池に分けることができ;それぞれのマイクロ電池は、「リチウム−金属」マイクロ電池、「リチウム−イオン」マイクロ電池、又は、「リチウム−フリー」マイクロ電池と呼ばれている。
【0006】
「リチウム−金属」マイクロ電池と呼ばれるマイクロ電池は、非常に良好な電気化学的性質を示し、特に、充電及び放電容量のポテンシャル及び安定性に関して非常に良好な性質を示す。この最初のカテゴリーのリチウムマイクロ電池は、金属リチウムから形成された負極を備える。
【0007】
「リチウム−イオン」(又はLi−イオン)マイクロ電池と呼ばれるマイクロ電池は、リチウムインターカレーション又はリチウムインサーション材料から形成された負極を有する。Li+カチオンは、マイクロ電池の充電及び放電のごとに、正極と負極との間を行ったり来たりする。このカテゴリーのマイクロ電池は、通常のマイクロファブリケーション技術を用いることが可能であり、しかしながら、通常、サイクルにおける良好な電気化学的パフォーマンスの損失を示す。
【0008】
最後に、「リチウム−フリー」マイクロ電池と呼ばれるマイクロ電池は、負極として金属電流コレクタを備える。最初の充電の間、Li+イオンは正極から移動し、電流コレクタによりブロックされる。Li+イオンは、電気メッキにより電流コレクタの上に金属リチウムの層を形成する。電池は、最初のサイクルにおいて少量の容量減少を伴いつつ、リチウム−金属電池と同様に動作する。
【0009】
高い容積密度と、高い有効エネルギー貯蔵表面(useful energy storage surface)と、毒性の低さとから、リチウムマイクロ電池は非常に興味深いものである。しかしながら、これらは、空気に敏感であり、特に水蒸気に対して敏感である。リチウムマイクロ電池の活性スタックを保護するために、外部接触からスタックを隔離し、それによって環境からの汚染を防ぐためのパッケージが通常形成される。
【0010】
マイクロ電池の異なる構成が存在し、特に構造は、平面電気接続(planar electrical connection)又は垂直電気接続(vertical electrical connection)をなし、例えば、外部負荷とのマイクロ電池の最終的な電気的接続は、電流コレクタと同じ面の上に形成するか、もしくは、電流コレクタに対して垂直な面に形成する。
【0011】
例えば、特許文献WO2008/011061には、平面電気接続を有するマイクロ電池が記載されている。図1に示すように、典型的には、マイクロ電池は基板2の上にスタック1を備える。スタック1は、第1の電流コレクタ3と、固体電解質に覆われた第1の電極4と、第2の電極6と、第2の電流コレクタ7とにより連続的に形成される。スタック1はコーティング8により封入されており、このコーティングは、スタック1を形成する要素と不活性であり、スタックをしっかりと密封し、且つ、外部からの汚染からスタックを保護するように設計されている。コンタクト接続は、コーティング8の上の金属層9により形成され、コーティング8の中に形成されたスルーホール10を用いて第2の電流コレクタ7と接続される。コンタクト接続は、スタック1の上方に配置された第2の電流コレクタ7と第1の電流コレクタ3とを接続する。スルーホール10はコーティング8を貫通し、コンタクト接続を形成する金属層9のみによって覆われたスタック1の局所11を定義する。局所11は、機械的ストレスに対して非常に敏感なマイクロ電池の脆弱なポイントを構成する。特に、リチウムマイクロ電池のオペレーションは、リチウムイオンによる電流の輸送に基づき、マイクロ電池の充電及び放電が起きている際には、電極は、インサーション及びエクストラクションのために変形されることとなり、これは、電極におけるリチウムイオンの挿入離脱(de-insertion)と呼ばれる。このような急激な体積の変形を繰り返すことにより、機械的なダメージが引き起こされる。局所11と層3に固定された接続ポイントとの間の層9の部分は、機械的なストレスに非常に敏感であり、その結果、使用の間にエラーを引き起こし、マイクロ電池のパフォーマンスの減少を引き起こす。
【0012】
図1に示すように、外部電気負荷(不図示)を有するこのタイプの構造の電気的接続は、電流コレクタ3の延長部におけるコーティング8の各サイドに配置されたコンタクトパッド12を用いて通常行われる。コンタクトパッド12はコンタクト端子を形成し、このコンタクト端子は、マイクロ電池を、例えば外部電気負荷や、1つ以上のマイクロ電池や、電気チップや、又は、他の電気負荷に接続することを可能にする。外部負荷への最終的な接続は、ワイヤを用いたはんだ付けステップにより典型的には形成される。実施することは複雑で且つデリケートであることに加えて、このタイプの構成は、集積に関する弱点を示す。第1の電流コレクタ3の表面の部分は、実際にはコンタクトパッドにより占められており、その結果、第1の電極4のための表面は限定される。例えば容量(μAhcm−2)といったマイクロ電池の電気化学的性質は、マイクロ電池の活性表面の割合であり、特に、第1の電極4/電解質5と第1の電極4/第1の電流コレクタ3との界面のディメンションである。活性表面のロスは、電気化学的パフォーマンスのロス及び集積密度(基板における単位表面あたりのデバイス数)のロスと同義であるとして観測される。
【0013】
例えば、特許文献US−A−20070238019は、基板2の主面に対して垂直な垂直電気接続を有するマイクロ電池を開示する。図2に示されるこの構造は、基板2の上に堆積されたスタックは、電解質により隔てられたカソード4とアノード6とを通常備える。基板2は前面13と裏面14とを有する。第1及び第2の電流コレクタ3、4は、基板2の前面13に配置される。基板2は、前面13の上の電流コレクタ3、4から、基板2の裏面14の面に接続されることとなる外部負荷16までのパススルー接続を有する。この構造は、マイクロ電池の活性表面を増加させることができ、電気化学的性質を強化し、且つ、集積密度を増加させる。しかしながら、垂直電気接続を行うために様々なマイクロファブリケーションステップ(堆積、エッチング、化学機械研磨)が必要になる限り、この構造は、実施に関する複雑さを示す。
【0014】
垂直接続を有する他のマイクロ電池の構造はすでに提案されている。特許文献JP−A−61165965、US−A−2007087230及びDE−A−102008011523を例として挙げることができる。
【0015】
しかしながら、先行技術において記載された解決法は、コンタクト接続により生成された機械的なストレスの問題を克服するのには十分ではなく、もしくは、実施が困難である。特に、局所の存在は、マイクロ電池の体積変形をもたらし、クラックや、破壊や劣化を導くようなマイクロ電池内の脆弱なポイントを生成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の目的は、先行技術の欠点を改善するマイクロ電池及びこのようなマイクロ電池の製造方法を提供するものである。
【0017】
特に、本発明の目的は、最適なエネルギー貯蔵効率と、高い集積密度と、改善された寿命を示す良好なパフォーマンスを有するマイクロ電池を提供することである。マイクロ電池は、簡単に実施することができる工業的製造方法を用いて製造することができるように設計され、経済的に実行可能であり、且つ、マイクロエレクトロニクス分野で実施される技術との親和性を有する。
【0018】
本発明によれば、この目的は、添付された請求の範囲によるマイクロ電池と、このようなマイクロ電池の製造方法とにより達成される。
【0019】
特に、この目的は、以下のことから達成することができる。電気的接続手段は、密封層(encapsulation layer)の内部表面から外部表面まで密封層を貫通する少なくとも2つの導電性仕切り(electrically conductive barriers)により形成され、各仕切りは、第2の電流コレクタ/電極アセンブリの前面と直接接する下部壁と、密封層の外部表面上に開口している(open onto)上部壁とを有し、この仕切りは、密封層中の区画化網状体(compartmentalization network)を形成する。
【0020】
特有の展開によれば、少なくとも2つの仕切りは互いに隣り合い、且つ、平行であり、密封層の部分により隔てられている。
【0021】
特有の実施形態によれば、少なくとも2つの仕切りは互いに隣り合い、平行であり、密封層の部分により隔てられている。さらに、2つの隣り合い平行な仕切りを隔てる距離は、この密封層の転位密度(dislocation density)の平方根の逆数以下である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、先行技術にかかる平面電気接続を有するマイクロ電池の断面を示す。
【図2】図2は、先行技術にかかる垂直電気接続を有するマイクロ電池の断面を示す。
【図3】図3は、本発明の第1の実施形態のマイクロ電池の断面図を示す。
【図4】図4は、図3のマイクロ電池の製造方法の異なる製造工程における断面を示すものである。
【図5】図5は、図3のマイクロ電池の製造方法の異なる製造工程における断面を示すものである。
【図6】図6は、図3のマイクロ電池の製造方法の異なる製造工程における断面を示すものである。
【図7】図7は、図3のマイクロ電池の製造方法の異なる製造工程における断面を示すものである。
【図8】図8は、図3のマイクロ電池の製造方法の異なる製造工程における断面を示すものである。
【図9】図9は、図3のマイクロ電池の製造方法の異なる製造工程における断面を示すものである。
【図10】図10は、図3のマイクロ電池の製造方法の異なる製造工程における断面を示すものである。
【図11】図11は、本発明の第2の実施形態のマイクロ電池の断面図を示す。
【図12】図12は、本発明の第3の実施形態のマイクロ電池の上面図を示す。
【図13】図13は、本発明の第3の実施形態のマイクロ電池の、図12のAAラインに沿った断面図を示す。
【図14】図14は、本発明の第4の実施形態のマイクロ電池の上面図を示す。
【図15】図15は、本発明の第4の実施形態のマイクロ電池の、図14のBBラインに沿った断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
他の利点及び特徴は、本発明の特有の実施形態についての下記の説明により、さらに明らかにされる。本発明の特有の実施形態は、単なる例示であって、本発明を限定するものではない。本発明の特有の実施形態は、添付の図面により示される。
【0024】
図3を参照すると、「全固体」電池と呼ばれるマイクロ電池は、基板2上に形成された複数の固体薄膜のスタック17を備える。基板2はシリコンウエハ又は特定用途向け集積回路(ASIC)を含むシリコンウエハであることができる。基板2は、シリコン酸化膜(SiO2)といった誘電体により形成されたパッシベーション層(不図示)、又は、SiO2の層と窒化シリコン(Si3N4)の層とにより連続的に形成された二重層により覆うことができる。マイクロ電池は、好ましくはリチウムマイクロ電池である。
【0025】
スタック17は、有利には2μmから20μmの間の厚さを有し、好ましくは15μmである。
【0026】
スタック17は、密封層18により覆われており、以下を連続的に備える:
− 基板2に直接接する第1の電流コレクタ/電極アセンブリ19と、
− 固体電解質20と、
− 密封層18の内部表面23と直接接する前面22(図3の上部)と、固体電解質20と直接接する裏面24(図3の下部)とを有する第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21と、
− 第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21を外部電気負荷に電気的に接続する電気的接続手段と。
【0027】
第1及び第2の電流コレクタ/電極アセンブリ19、21は、それぞれ少なくとも1つの薄膜により形成される。
【0028】
図3に示される第1の特有な実施形態によれば、第1の電流コレクタ/電極アセンブリ19は、第1の電流コレクタ26と正極27とにより形成することができる。第1の電流コレクタ26は基板2と直接接しており、正極27は、第1の電流コレクタ26と固体電解質20との間に位置する。
【0029】
第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21は、負極28を形成する薄膜と、第2の電流コレクタ29を形成する薄膜とを備える。第2のアセンブリ21は好ましくは、負極28と第2の電流コレクタ29とにより形成される。図3に示すように、第2の電流コレクタ29は負極28の上に形成され、固体電解質20は、正極27と負極28との間に配置される。この場合においては、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の前面22と裏面24とは、それぞれ第2の電流コレクタ29の前面と、負極28の裏面とにより形成される。
【0030】
第1及び第2の電流コレクタ26、29は、それぞれ例えば白金(Pt)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、タングステン(W)、又は、モリブデン(Mo)といった金属から形成される。
【0031】
正極27は、正極27が第1の電流コレクタ26の外周から突出することなく、基板2もしくは基板2のパッシベーション層と直接接することがないように、第1の電流コレクタ26に比べて小さなディメンションを有する。正極27の活性材料として用いられる材料は、例えば、硫化銅又は二硫化銅(CuS又はCuS2)、硫酸化タングステン(WOySz)、二硫化チタン(TiS2)、硫酸化チタン(TiOxSy)、又は、酸化バナジウム(VxOy)といったリチウムを含まない材料、もしくは、例えば、酸化コバルトリチウム(LiCoO2)、酸化ニッケルリチウム(LiNiO2)、酸化マグネシウムリチウム(LiMn2O4)、酸化バナジウムリチウム(LiV2O5)、又は、リン酸化鉄リチウム(LiFePO4)といったリチウムをベースとした複合酸化物といったリチウムを含む材料とすることができる。
【0032】
負極28は、通常、遷移金属およびそれらの合金、半金属およびそれらの合金、リチウムインサーション又はインターカレーション材料から選択された1つ以上の材料から形成することができる。負極28は、Li+イオンを生成することができ、もしくは、活性リチウムインサーション材料を備えることができる。負極28の活性材料として用いられる材料は、例えばシリコン(Si)、又は、シリコン/ゲルマニウム合金(SiGe)といったシリコンの合金、スズ/銅合金(Cu6Sn5)といった合金、炭素、といったリチウムを含まない材料や、酸窒化シリコンスズ(SiTON)、窒化スズ(SnNx)、窒化インジウム(InNx)や、二酸化スズ(SnO2)といったスズ酸化物といったものから選択されるリチウムインサーション又はインターカレーション材料とすることができる。負極28の活性材料として用いられる材料は、リチウムを含む材料とすることができ、例えば、30%未満のリチウムを含むSiLix又はGeLix合金、もしくは、酸化ニッケルリチウム(LiNiO2)といったリチウムをベースとした複合酸化物とすることができる。
【0033】
正極及び負極27、28は、スタック17の中で反対側の位置を必然的に有する。正極27は例えば図3の上部にあり、負極28はその下部にある。
【0034】
固体電解質20は、Li+リチウムイオンの伝導が可能な材料から形成される。電気的に絶縁であり、且つ、イオン伝導が可能な材料を選択することが好ましい。固体電解質20は、酸化ボロン、酸化リチウム、又は、リチウム塩、有利には、酸窒化リンリチウム(LiPON)又は酸窒化リンシリコンリチウム(LiSiPON)といったリチウムをベースとした化合物から形成されたベースを有するガラス状の材料からなることができる。
【0035】
密封層18は、通常、高分子、セラミック、金属材料から選択される1つ又はそれ以上の材料から形成される。
【0036】
電気的接続手段25は、密封層18の内部表面23(図3の下部)から外部表面30(図3の上部)まで密封層18を貫通する少なくとも1つの導電性仕切りから形成される。言い換えると、仕切りは密封層18の外部表面上に開口している。仕切りの意味するところは、密封層18中の分割を決定する薄い膜厚を有する薄い要素である。仕切りは下部壁31と上部壁32と側壁33とを有し、好ましくは長方形の断面を有する。仕切りの厚さは有利には0.5μmから10μmであり、さらに好ましくは1μmから5μmである。仕切りの高さ又は仕切りの側壁33の高さは、少なくとも密封層18の厚さと同じである。下部壁31は、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の前面22と直接接しており、上部壁32は、密封層18の外部表面30上に開口している。
【0037】
仕切りは、好ましくは少なくとも1つの導電性材料から形成され、有利には、金属およびその合金、高分子、及び金属酸化物から選択される材料から形成される。仕切りは有利には導電性材料のみから形成され、例えば、チタン、タングステン、白金、ニッケル、又は、銅である。仕切りは、好ましくは固体であり、例えば、材料で完全に充填されている。
【0038】
図3に示すように、仕切りの上部壁32は、好ましくは密封層18の外部表面30とともに、共通の平坦な表面を形成する。従って、仕切りは密封層18の表面から突出するものではない。
【0039】
各仕切りの側壁33(図3の右側及び左側)は、さらに、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の前面22と垂直である。リチウムをインサーション及びエクストラクションすることによる体積の膨張は、このような構造に少しの影響を与え、機械的ストレスは同じ方向に主に生成され、これは、図3の垂直な矢印により示され、基板2の主面に対して直角である。
【0040】
密封層18が第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の上方に均一な膜厚を有する場合は、仕切りの高さは、第2のアセンブリ21の上方に配置された密封層18の膜厚と実質的に等しい。仕切りの高さの意味するところは、仕切りの側壁33の高さである。
【0041】
密封層18が第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の上方に不均一な膜厚を有する場合は、仕切りの高さは、仕切りの各サイドに配置された密封層18の部分の厚さと実質的に等しい。
【0042】
密封層18の内部における仕切りの存在は、密封層18の中に存在する欠陥を不連続にすることを可能にし、それによって、マイクロ電池のスタック17の活性要素の損傷を生じさせやすい化学種の臨界的な拡散パスを減少させることができる。仕切りは不純物をブロックし、密封層18の中にクラック伝播ストッパ領域(crack propagation stopper area)を形成する。
【0043】
仕切りは、さらに薄い膜厚を有し、下部壁31と密封層18の内部表面23との間のコンタクト領域は、大幅に減少する。これにより、仕切りによって保護され、密封性に欠いているマイクロ電池の脆弱領域は、大幅に減少する。
【0044】
特有の実施形態によれば、このようなマイクロ電池の製造は、図4から11に示され、且つ、以下に説明される連続的なステップを備える製造方法を用いて行うことができる。
【0045】
図4に示されるように、製造方法は、基板2のウエハ全体に、複数の薄膜のスタック17を堆積することを備え、複数の薄膜は、第1の電流コレクタ26と、正極27と、固体電解質20と、負極28と、第2の電流コレクタ29とを連続的に形成する。第1の電流コレクタ26と正極27とは、第1の電流コレクタ/電極アセンブリ19を形成し、第2の電流コレクタ29と負極28とは、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21を形成する。
【0046】
このステップに続いて、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の上に第1の保護層34をウエハ全体に堆積する。このような構成においては、第1の保護層34は、第2の電流コレクタ29の上に直接堆積される。
【0047】
ウエハ全体への堆積は、例えばPVD又はCVDといった方法を用いて行われる。薄膜の膜厚は、典型的には0.1μmから5μmである。
【0048】
第1の保護層37は、高分子又はセラミック材料から選択される、有利には、例えば、エポキシド(epoxide)、アクリレート(acrylate)、パリレン(parylene)、シリカ(silica)又は窒化物といった非伝導性であるような材料から選択される。
【0049】
熱アニールステップが、複数の電極のうちの1つを構成する薄膜の結晶性を増加させ、且つ、インサーション容量を増加させるために必要とされている場合には、電極27を形成する第1の薄層をウエハ全体に堆積した後に、有利にはこのアニールステップを行うことができる。
【0050】
図5に示すように、少なくとも1つのトレンチ35は、様々な方法を用いて第1の保護層34の中に形成される。
【0051】
通常、トレンチ35は、通常のフォトリソグラフィ−マスキングプロセスと、それに続く、例えば活性イオンエッチング(RIE)タイプの選択的ドライエッチング又は選択的ウエットプロセスエッチングといったエッチングにより、形成される。
【0052】
トレンチ35は仕切りを形成するためにマトリックスを形成する。仕切りは、第1の保護層34の中が不連続になるように設計される。マトリックスとは、仕切りに刻み込まれた空洞を意味する。トレンチ35は、第1の保護層34の厚みを貫通し、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の前面22上に開口している。この面は、第2の電流コレクタ29の前面である。
【0053】
マイクロ電池の最終的な形状とディメンションとを定めるために、1つ又はそれ以上の周辺トレンチ36は、有利にはトレンチ35とともに連続的に形成される。周辺トレンチ36は、第1の保護層34の厚さを貫通し、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の前面22上に開口している。この面は、第2の電流コレクタ29の前面である。
【0054】
図6及び7に示されるように、トレンチ35は導電性材料により充填されている。この充填ステップは、周知の方法を用いて第1の保護層34の上に導電性材料の薄膜37を堆積することと、それに続いて、薄膜37を選択的にエッチングすることとを備える。例えば、選択的エッチングは、ドライプロセスエッチングであることができる。
【0055】
図6に示すように、トレンチ35を、薄膜37を形成する導電性材料により完全に充填するように、X1で示されるトレンチ35の厚みは、好ましくは、X2で示される薄膜37の厚みの2倍以下である。
【0056】
X3で示される1つ又は複数の周辺トレンチ36の厚さは、好ましくは、薄膜37の厚さX2の2倍以上である。周辺トレンチ36はマイクロ電池の輪郭を定めるものであり、従って、完全には充填されていない。
【0057】
図7で示されるように、薄膜37は例えばドライプロセスエッチングといった周知の方法を用いてエッチングされる。トレンチ35及び36の特有のディメンションのために、薄層37の一部はエッチング溶液に直接晒され、一方、細長いトレンチ35の中の薄層37の部分はエッチング溶液に晒されることがなく、周辺トレンチ36の中と、第1の保護層34の外部表面30(図7の上部)の上とに位置する薄層37は除去される。このエッチングステップの終了においては、トレンチ35中の薄膜37の部分のみが残存する。
【0058】
このステップは、仕切りを第1の保護層34中に得ることを可能にし、さらに、エッチングの前にマスキングオペレーションを行うことを必要としない。
【0059】
図8に示すように、基板2の上にマイクロ電池を位置させるように、トレンチ35を充填した後に、周知の方法を用いて、1つ又はそれ以上のスタック17のエッチングステップを行う。用いられるエッチングのタイプは、エッチングされる薄膜の性質に依存する。フォトリソグラフィーによるマスキングを実施し、それに続いて、第2の電流コレクタ29と、負極28と、固体電解質20と、正極27とを連続的にエッチングする1つのエッチングオペレーションを行う。第1の保護層の34の表面の部分は露出される(図8の左右)。このエッチングステップは、マイクロ電池の活性スタック17の最終的な形状を与える。第1の保護層34の露出された部分は、スタック17の周りに位置することができる。
【0060】
他の実施形態によれば、スタック17のエッチングは、第2の電流コレクタ29と負極28と固体電解質20と、又は、正極27とに対応する1つ以上の薄膜を選択的に連続的にエッチングすることにより行われる。
【0061】
図9に示すように、第2の保護層38は、例えば堆積とそれに続くエッチングといった周知の方法により形成される。第2の保護層38は、第2の保護層により分断されることはない連続層を形成する。第2の保護層38は、高分子、セラミックス、又は、金属材料から選択される1つ以上の材料から通常形成される。
【0062】
第1及び第2の保護層34、38は有利には同じ材料又は同じ複数の材料から形成される。第2の保護層38は、スタック17の細長い側面部(図9の右側部及び左側部)のすべてを覆い、第1の電流コレクタ26上のスタック17の各サイドに伸び、しかしながら、第1の電流コレクタ26の露出された部分のすべてを覆うことはない。第1及び第2の保護層34、38は、密封層18を形成する。
【0063】
第1の電流コレクタ26の露出された表面は、マイクロ電池の周辺に配置され、外部電気負荷への接続のためのコンタクトポイントを構成する。従って、図10に示されるように、コンタクトパッド39は、外部電気負荷(不図示)を第1及び第2の電流コレクタ26、29に接続することを可能にし、結果的に、マイクロ電池の正極27と負極28とに接続することを可能にする。コンタクトパッド39は、第1の電流コレクタ26の露出された面の上のスタック17のサイドに配置される。コンタクトワイヤは、通常、コンタクトパッド39の上にはんだ付けされ、外部電気負荷と接続される(図10)。
【0064】
図11に示される第2の実施形態によれば、マイクロ電池は「リチウムフリー」マイクロ電池である。マイクロ電池の最初の充電の前に、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21は、当初1つの薄膜により形成される。この1つの薄膜は、金属又は合金により形成される。この薄膜は、金属リチウムの電気メッキのためのめっき層を構成する。マイクロ電池の充電が実施されている際、リチウムの堆積(めっき)が活性化する。特許文献WO−A1−0060689に記載されているように、初期充電の前には、マイクロ電池は、負極28を構成する金属リチウムの薄膜を備えてはいない。マイクロ電池の充電が起こった際に、負電極は、金属リチウムの電気メッキにより形成される。マイクロ電池の最初の充電の後、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21は、第2の電流コレクタ29を構成する薄膜と、負極28を構成する金属リチウムの薄膜とにより形成される(図10)。
【0065】
第2の実施形態によるマイクロ電池の製造方法は、負極28と第2の電流コレクタ29とが1つの薄膜の堆積によって得られる点を除いて、これまで述べた第1の実施形態と同じである。
【0066】
図12及び図13に示される第3の実施形態によれば、電気接続手段25は、少なくとも2つの導電性仕切りにより形成される。仕切りは、密封層18の中に区画化網状体40を形成する。
【0067】
区画化網状体の意味するところは、互いに交差する、有利には、規則的に互いに交差する区画化するための仕切りの少なくとも2つにより形成されたアセンブリであり、この仕切りは、密封層18を数個の区画に分割する。区画化網状体は、1つ以上のクラック伝播ストッパ領域41を形成し、この領域は、マイクロ電池のオペレーション中に密封層18中に形成することができる。
【0068】
各仕切りは、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の前面22の直接接する下部壁31と、密封層18の外部表面30上に開口している上部壁32とを有する。
【0069】
この有利な構造によれば、少なくとも2つの仕切りは、互いに隣り合い、且つ、平行である。従って、2つの仕切りは、密封層18の部分により互いに隔てられている。複数の仕切りの側壁33は、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ21の前面22と垂直であり、互いに平行である(図13)。
【0070】
2つの隣り合い、且つ、平行な仕切りの隔てられた距離は、L1として示され、好ましくは、ddにより示される密封層18の転位密度の平方根の逆数以下である。密封層18の転位密度とは、単位表面あたりの欠陥の密度である。従って、不連続な欠陥を減少させ、もしくは、除去するためには、マイクロ電池の構造は、特に互いに対する仕切りの配置において、以下のような関係を満たす必要がある。
【数1】
【0071】
例えば、転位密度が4disloc/μm2である場合には、2つの隣り合い、且つ、平行な仕切りの隔てられた距離L1は、0.5μm以下となる。
【0072】
区画化網状体40は、密封層18の中に存在する欠陥を不連続にすることができ、これによって、マイクロ電池のスタック17の活性要素を損傷させる化学種の臨界拡散パス(critical diffusion path)を減少させることができる。同様に、区画化網状体40の各仕切りは、密封層の中にクラック伝播ストッパ領域41を形成する。従って、マイクロ電池の構造は、マイクロ電池の脆弱領域を限定し、集積密度を増加させ、マイクロ電池のパフォーマンスの改善に影響を与える。
【0073】
図14及び図15に示される第4の実施形態によれば、区画化網状体40は、メッシュ構造を有し、例えば正方形又は長方形といった平行四辺形状のパターンを有する。
【0074】
図14に示されるように、区画化網状体40は好ましくはグリッド状の構造を有する。仕切りのメッシュは、密封層18の中に互いに分離された区画を形成し、スタック17を構成する要素を損傷させるような化学種の拡散とクラック41とを防止する。
【0075】
仕切りの上部壁32は、さらに密封層18の表面において接続ラインを形成し、1つ以上の外部電気負荷にマイクロ電池を電気的に接続することを可能にする。図14に示されるように、少なくとも1つのコンタクトパッド39は、例えば区画化網状体40の上部壁32の一つと接し、且つ、外部電気負荷(不図示)の負極端子に接続する接続ラインの上に配置されることができる。さらに少なくとも1つの他のコンタクトパッド39は、第1の電流コレクタ26の露出された表面に配置され、外部電気負荷の正極端子と接続される。
【0076】
図示しない他の実施形態によれば、第1の電流コレクタ26の露出された表面は、密封されたスタック17の1つのサイドにのみ配置され、電流コレクタのための基板の表面を限定し、集積密度を改善する。
【0077】
第3及び第4の実施形態によるマイクロ電池の製造方法は、電気接続手段25を得ることができるマトリックス形状であることを除いては、これまで説明した第1の実施形態と同じである。従って、方法は、第1の保護層34の中に少なくとも1つのトレンチ35を形成することを含み、これによって、仕切りを得るためのマトリックスを形成する。仕切りは、通常、1つのトレンチ又は複数のトレンチから形成される。
【0078】
本発明はこれまで説明した実施形態に限定されるものではない。特に、密封層18は第1の保護層34のみで形成される。製造方法は、これまで説明した第1の実施形態のものと異なり、第1の保護層34のエッチングの前にスタック17のエッチングが行われ、第1の保護層によりスタック17が完全に覆われるように第1の電流コレクタ26とスタック17との上に第1の保護層34が堆積される。1つ又は複数のトレンチは、密封層18の上に直接形成される。
【0079】
垂直接続を有する最適な構造を持つリチウムマイクロ電池は、本発明の製造方法を用いて得ることができる。この電池の構造は、密封層18を脆弱にし、その機械的性質及び密封性を劣化させるコンタクト接続の存在を避けることができる。
【0080】
本発明によるマイクロ電池は、電流コレクタのための基板表面を限定し、集積密度を改善することができる構造を有する。仕切りの存在は、特に区画化網状体においては、密封層の仕切り(バリア)効果により脆弱領域を限定し、従来技術のマイクロ電池と比べて、特に寿命といった、電池のパフォーマンスを改善することができる。
【0081】
このようなマイクロ電池は、多くの工業的応用が可能であり、特に、部品の小型化と、長寿命であり、且つ、小さくて非常のパワフルな蓄電池の使用を求める自発的な要求とが存在するマイクロエレクトロニクス分野においてである。
【0082】
リチウムマイクロ電池を形成する異なる層を堆積しエッチングするしばしば複雑となる数々のステップを必要とする従来技術の製造方法と異なり、本発明による製造方法は、実施が簡単で、且つ、シンプルである。特徴的には、製造方法は、エッチング及びマスキングステップの数を減らしつつ行うことができ、特にスタック17のエッチングに必要なエッチングは1回のエッチングである。マイクロ電池の機能的な界面は、製造方法の中で保護され、さらにそれらの界面の品質は維持される。
【0083】
リチウムマイクロ電池のこのような製造方法は、マイクロエレクトロニクス分野で行われる技術と相性が良く、特に、このようなマイクロ電池をマイクロ部品と一体化することができ、その結果、製造コストを減少させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板(2)の上に形成された複数の固体薄膜のスタック(17)を備えるマイクロ電池であって、前記スタック(17)は、密封層(18)により覆われており、且つ、連続的に、
− 前記基板(2)と直接接する第1の電流コレクタ/電極アセンブリ(19)と、
− 固体電解質(20)と、
− 前記密封層(18)の内部表面(23)と直接接する前面(22)と、前記固体電解質(20)と直接接する裏面(24)と、を有する第2の電流コレクタ/電極アセンブリ(21)と、
− 前記第2の電流コレクタ/電極アセンブリ(21)を外部電気負荷に電気的に接続する電気接続手段(25)と、
を備え、
前記電気接続手段(25)は、前記密封層(18)を前記密封層(18)の前記内部表面(23)から外部表面までを貫通する少なくとも2つの導電性仕切りにより形成され、前記各仕切りは、前記第2の電流コレクタ/電極アセンブリの前記前面(2)と直接接する下部壁(31)と、前記密封層(18)の前記外部表面(30)上に開口している上部壁(32)とを有し、複数の前記仕切りは、前記密封層(18)中に区画化網状体(40)を形成している、
ことを特徴とするマイクロ電池。
【請求項2】
少なくとも2つの前記仕切りは、互いに隣り合い、且つ、平行であり、前記密封層(18)の部分により隔てられている、ことを特徴とする請求項2に記載のマイクロ電池。
【請求項3】
前記隣り合い、且つ、平行な2つの仕切りを隔てる距離は、前記密封層(18)の転位密度の平方根の逆数以下である、ことを特徴とする請求項3に記載のマイクロ電池。
【請求項4】
前記区画化網状体(40)は、平行四辺形の形状、好ましくはグリッド状のパターンを有するメッシュ構造を有する、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のマイクロ電池。
【請求項5】
前記各仕切りの複数の側壁(33)は、前記第2の電流コレクタ/電極アセンブリ(21)の前記前面(22)と垂直である、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載のマイクロ電池。
【請求項6】
前記仕切りの前記上部壁(32)は、前記密封層(18)の前記外部表面(30)とともに共通の平坦な面を形成する、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載のマイクロ電池。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1つに記載のマイクロ電池を製造する方法であって、
− 基板(2)の上に、第1の電流コレクタ/電極アセンブリ(19)と、固体電解質(20)と、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ(21)とを連続的に形成する複数の薄膜のスタック(17)をウエハ全体に堆積し、
− 前記第2の電流コレクタ/電極アセンブリ(21)の上に、第1の保護層(34)をウエハ全体に堆積し、
− 仕切りを形成するためのマトリックスを形成する少なくとも1つのトレンチ(35)を前記第1の保護層(34)中に形成し、前記トレンチ(35)は、前記第1の保護層(34)の膜厚を貫通し、且つ、前記第2の電流コレクタ/電極アセンブリ(21)の前記前面(22)に開口しており、
− 前記トレンチ(35)を導電性材料により充填する、
なる連続的なステップを備えることを特徴とする方法。
【請求項8】
前記充填ステップは、前記第1の保護層(34)の上に導電性材料の薄膜(37)を堆積することと、それに続いて前記薄膜(37)をエッチングすることと、を備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記トレンチ(35)を充填した後、前記基板(2)の上に前記マイクロ電池を位置するように、前記スタック(17)をエッチングする1つ以上のエッチングステップを備える、ことを特徴とする請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
前記スタック(17)をエッチングした後に、第2の保護層(38)は、前記スタック(17)の側面部分をすべて覆い、且つ、前記第1の保護層(34)とともに、密封層(18)を形成するように、形成されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項1】
基板(2)の上に形成された複数の固体薄膜のスタック(17)を備えるマイクロ電池であって、前記スタック(17)は、密封層(18)により覆われており、且つ、連続的に、
− 前記基板(2)と直接接する第1の電流コレクタ/電極アセンブリ(19)と、
− 固体電解質(20)と、
− 前記密封層(18)の内部表面(23)と直接接する前面(22)と、前記固体電解質(20)と直接接する裏面(24)と、を有する第2の電流コレクタ/電極アセンブリ(21)と、
− 前記第2の電流コレクタ/電極アセンブリ(21)を外部電気負荷に電気的に接続する電気接続手段(25)と、
を備え、
前記電気接続手段(25)は、前記密封層(18)を前記密封層(18)の前記内部表面(23)から外部表面までを貫通する少なくとも2つの導電性仕切りにより形成され、前記各仕切りは、前記第2の電流コレクタ/電極アセンブリの前記前面(2)と直接接する下部壁(31)と、前記密封層(18)の前記外部表面(30)上に開口している上部壁(32)とを有し、複数の前記仕切りは、前記密封層(18)中に区画化網状体(40)を形成している、
ことを特徴とするマイクロ電池。
【請求項2】
少なくとも2つの前記仕切りは、互いに隣り合い、且つ、平行であり、前記密封層(18)の部分により隔てられている、ことを特徴とする請求項2に記載のマイクロ電池。
【請求項3】
前記隣り合い、且つ、平行な2つの仕切りを隔てる距離は、前記密封層(18)の転位密度の平方根の逆数以下である、ことを特徴とする請求項3に記載のマイクロ電池。
【請求項4】
前記区画化網状体(40)は、平行四辺形の形状、好ましくはグリッド状のパターンを有するメッシュ構造を有する、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のマイクロ電池。
【請求項5】
前記各仕切りの複数の側壁(33)は、前記第2の電流コレクタ/電極アセンブリ(21)の前記前面(22)と垂直である、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載のマイクロ電池。
【請求項6】
前記仕切りの前記上部壁(32)は、前記密封層(18)の前記外部表面(30)とともに共通の平坦な面を形成する、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載のマイクロ電池。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1つに記載のマイクロ電池を製造する方法であって、
− 基板(2)の上に、第1の電流コレクタ/電極アセンブリ(19)と、固体電解質(20)と、第2の電流コレクタ/電極アセンブリ(21)とを連続的に形成する複数の薄膜のスタック(17)をウエハ全体に堆積し、
− 前記第2の電流コレクタ/電極アセンブリ(21)の上に、第1の保護層(34)をウエハ全体に堆積し、
− 仕切りを形成するためのマトリックスを形成する少なくとも1つのトレンチ(35)を前記第1の保護層(34)中に形成し、前記トレンチ(35)は、前記第1の保護層(34)の膜厚を貫通し、且つ、前記第2の電流コレクタ/電極アセンブリ(21)の前記前面(22)に開口しており、
− 前記トレンチ(35)を導電性材料により充填する、
なる連続的なステップを備えることを特徴とする方法。
【請求項8】
前記充填ステップは、前記第1の保護層(34)の上に導電性材料の薄膜(37)を堆積することと、それに続いて前記薄膜(37)をエッチングすることと、を備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記トレンチ(35)を充填した後、前記基板(2)の上に前記マイクロ電池を位置するように、前記スタック(17)をエッチングする1つ以上のエッチングステップを備える、ことを特徴とする請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
前記スタック(17)をエッチングした後に、第2の保護層(38)は、前記スタック(17)の側面部分をすべて覆い、且つ、前記第1の保護層(34)とともに、密封層(18)を形成するように、形成されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2013−521602(P2013−521602A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555463(P2012−555463)
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【国際出願番号】PCT/FR2011/000107
【国際公開番号】WO2011/107675
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(510225292)コミサリア ア レネルジー アトミック エ オ ゼネルジー アルテルナティブ (97)
【氏名又は名称原語表記】COMMISSARIAT A L’ENERGIE ATOMIQUE ET AUX ENERGIES ALTERNATIVES
【住所又は居所原語表記】Batiment Le Ponant D,25 rue Leblanc,F−75015 Paris, FRANCE
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【国際出願番号】PCT/FR2011/000107
【国際公開番号】WO2011/107675
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(510225292)コミサリア ア レネルジー アトミック エ オ ゼネルジー アルテルナティブ (97)
【氏名又は名称原語表記】COMMISSARIAT A L’ENERGIE ATOMIQUE ET AUX ENERGIES ALTERNATIVES
【住所又は居所原語表記】Batiment Le Ponant D,25 rue Leblanc,F−75015 Paris, FRANCE
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]