説明

マスクを用いた処理装置および方法

【課題】マスクを用いた処理のタクトタイムを短縮できる装置を提供する。
【解決手段】フラックス印刷装置2は、基板に同一の処理を行うための実質的に同一の第1の開口群14aおよび第2の開口群14bを含むマスク10を保持するためのフレーム21と、基板を搭載し、基板の位置決めをするための移動ステージ30とを有する。移動ステージ30は、基板をそれぞれ搭載支持するための第1の保持台31aおよび第2の保持台31bを含み、第1の位置P1と第2の位置とを移動する。第1の位置P1では、第1の保持台31aを第1の開口群14aに合わせるとともに、第2の保持台31bをマスク10の中間領域19に対応する入出力位置119に合わせる。第2の位置では、第2の保持台31bを第2の開口群14bに合わせるとともに、第1の保持台31aを入出力位置119に合わせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性ボールを基板に搭載(配置)する処理、または、基板にクリーム半田やフラックスなどを塗布(印刷)する処理などのための複数の開口を備えたマスク(テンプレート)と基板とを位置合わせすることを含む装置および方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ウェハの供給および収納を行うローダ/アンローダ区画と、ローダ/アンローダ区画から供給されたウェハをXYZθテーブルに搭載し、このテーブルを搬送方向に移動させながらフラックス印刷およびボール(微小粒子)の搭載を行うマウント区画とを有するボールマウンタが開示されている。マウント区画は、ウェハの反りを矯正する反り矯正ユニットと、反り矯正されたウェハにフラックスを印刷するスクリーン印刷ユニットと、フラックスが印刷されたウェハにボール(微小粒子)を搭載するボール搭載ユニットとを備えており、これらが搬送方向に順番に並んで配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−173195号公報(段落番号0019)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の開口(複数の孔、開口パターン)を備えたマスクをテンプレートとして用いて処理する方式が、印刷、ボール搭載位置などの処理される位置の誤差を数μm以下(サブミクロンメーターを含む)にすることが要望される多種多様な用途に適用されつつある。典型的な用途(処理)は、ボール搭載、フラックス印刷、ペースト半田印刷、導電性接着剤印刷、導電異方性接着剤印刷、絶縁性接着剤印刷、グラビア印刷、マスクを用いた露光処理が含まれるデバイスの製造に関する方法および製造装置である。たとえば、複数の微小開口を備えたマスクが、半導体デバイスあるいはプリント配線板などの基板に半田ボールなどの導電性ボール(導電性微小粒子)を搭載(実装)するためにも使用される。微小な導電性ボール、例えば直径が1mm以下、具体的には、10〜500μm程度の導電性ボールが、数μ以下の公差で基板の表面に搭載するために用いられる。このようなマスクを用いて基板の表面に処理するプロセスにおいて、タクトタイムをさらに短縮できる装置および方法を提供することは重要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、複数の開口を備えたマスクと基板とを位置合わせした状態で、マスクを介して基板に対する処理を行うシステムである。マスクは、基板に同一の処理を行うための実質的に同一の第1の開口群および第2の開口群を含む。このシステムは、第1の開口群および第2の開口群が第1の方向に並んだマスクを保持するためのフレームと、基板をそれぞれ搭載支持するための第1の保持台および第2の保持台と、基板の位置決めをするための移動ステージとを有する。移動ステージは、第1の保持台および第2の保持台をマスクの下で第1の方向に第1の位置と第2の位置とを往復動する。第1の位置では、第1の保持台を第1の開口群に合わせるとともに、第1の開口群および第2の開口群の中間で第1の保持台または第2の保持台に搭載される基板を入れ替えるための入出力位置に第2の保持台を合わせる。第2の位置では、第2の保持台を第2の開口群に合わせるとともに、入出力位置に第1の保持台を合わせる。
【0006】
マスクを用いた処理では、その前後にマスクをクリーニングすることが必要となることがある。このシステムでは、マスクの第1の開口群を用いた処理と、第2の開口群のクリーニングとを平行して行うことができ、マスクのクリーニングに要するオーバーヘッドを隠すか、オーバーヘッドの影響を抑制でき、タクトタイムを短縮できる。
【0007】
すなわち、このシステムは、第1の開口群を用いて第1の保持台に搭載された基板に処理を行うための第1の処理ユニットと、第2の開口群を用いて第2の保持台に搭載された基板に処理を行うための第2の処理ユニットと、第1の開口群をクリーニングするための第1のクリーニングユニットと、第2の開口群をクリーニングするための第2のクリーニングユニットとをさらに有することが有効である。そして、第1の位置において第1の処理ユニットおよび第2のクリーニングユニットを稼働し、第2の位置において第2の処理ユニットおよび第1のクリーニングユニットを稼働する制御機能をさらに有することが望ましい。
【0008】
さらに、入出力位置において、移動ステージの第1または第2の保持台に基板を入れ替える処理、すなわち、第1または第2の保持台に基板を受け入れおよび排出することに関連する処理の少なくとも一部を、クリーニングなどと平行して行うことが可能となり、さらにタクトタイムを短縮できる。移動ステージの第1または第2の保持台に基板を入れ替える処理に関連した処理の1つは、反り矯正である。したがって、このシステムは、入出力位置において第1の保持台または第2の保持台に搭載された基板の反りを矯正するためにマスクを介して第1の保持台または第2の保持台に搭載された基板を第1の保持台または第2の保持台に押し付ける矯正ユニットをさらに有することが望ましい。
【0009】
さらに、矯正ユニットによりマスクの中間領域を挟みこむことにより、基板の反りを矯正できるとともに、マスクを第1の開口群と第2の開口群との中間で矯正ユニットと第1または第2の保持台で挟み込んでマスクを支持できる。すなわち、第1の保持台に搭載された基板に対し第1の開口群で処理を行うときに、第2の保持台と矯正ユニットとによりマスクの中間領域を挟み込んで固定することができ、第1の開口群により近い位置でマスクを支持し、マスクの歪みなどに起因する不具合を未然に防止できる。したがって、フラックスの印刷、ボール搭載などのマスクを用いた処理の精度を向上でき、それにより製造される基板の歩留まりを向上できる。
【0010】
このため、このシステムは、第1の処理ユニットまたは第2の処理ユニットにより第1の保持台または第2の保持台に搭載された基板に対する処理を実行している間、矯正ユニットによりマスクを第2の保持台または第1の保持台に押し付ける制御機能をさらに有することが望ましい。
【0011】
さらに、このシステムは、入出力位置において、マスク側の基準マークおよび基板に設けられた基板側の基準マークを観察するための観察用カメラであって、マスクに設けられた観察用窓を介して基板側の基準マークを観察可能な観察用カメラを有することが望ましい。第1または第2の保持台に搭載された基板の姿勢を、マスクを通して確認できるので、マスクの下側で第1または第2の保持台に基板を受け入れでき、さらにタクトタイムを短縮できる。
【0012】
このシステムは、さらに、第2の位置で観察用カメラにより得られた基板側の基準マークの位置に基づき、第1の位置において第1の開口群と第1の保持台に搭載された基板との位置合わせを行い、第1の位置で観察用カメラにより得られた基板側の基準マークの位置に基づき、第2の位置において第2の開口群と第2の保持台に搭載された基板との位置合わせを行うように移動ステージを移動する制御機能を有することが望ましい。高精度での位置合わせを要求されるのは、第1の位置では第1の開口群と基板との間であり、第2の位置では第2の開口群と基板との間になる。したがって、第1の保持台および第2の保持台に共通し、移動ステージがXYZおよびθ方向に精度よく動く機能を備えていれば、それぞれの開口群に対して精度よく基板を位置合わせできる。
【0013】
マスクを用いて基板に行う処理の1つは、フラックスを塗布することである。したがって、マスクの第1の開口群および第2の開口群は、基板の表面の所定の位置にフラックスを塗布するための複数の塗布用開口を含み、第1の処理ユニットおよび第2の処理ユニットは、それぞれ、マスクの表面に沿って動き、第1の開口群および第2の開口群の塗布用開口を介して基板の表面の所定の位置にフラックスを塗布するための塗布用ヘッドを含むことが望ましい。
【0014】
マスクを用いて基板に行う処理の1つは導電性ボールを搭載することである。したがって、マスクの第1の開口群および第2の開口群は、基板の表面の所定の位置に導電性ボールを配置するための複数の配置用開口を含み、第1の処理ユニットおよび第2の処理ユニットは、マスクの表面に供給された複数の導電性ボールをマスクの表面に沿って移動し、第1の開口群および第2の開口群の配置用開口のそれぞれに充填するための充填用ヘッドを含むことが望ましい。
【0015】
本発明の他の態様の1つは、複数の開口を有するマスク(マスクプレート、テンプレート)であって、当該マスクと基板とを位置合わせした状態で、当該マスクを介して基板に対する処理を行うマスクである。マスクは、基板に同一の処理を行うための実質的に同一の第1の開口群および第2の開口群を有し、第1の開口群および第2の開口群が第1の方向に並んでいる。このマスクは、さらに、第1の開口群および第2の開口群の中間領域に設けられた、マスク側の基準マークと、基板に設けられた基板側の基準マークを観察するための観察用窓とを有することが望ましい。
【0016】
マスクの典型的なものの1つはフラックスを塗布(印刷)するためのマスクであり、第1の開口群および第2の開口群は、それぞれ、基板の表面の所定の位置にフラックスを塗布するための複数の塗布用開口を含むことが望ましい。マスクの典型的なものの他の1つは、導電性ボールを搭載するためのものであり、第1の開口群および第2の開口群は、それぞれ、基板の表面の所定の位置に導電性ボールを配置するための複数の配置用開口を含むことが望ましい。
【0017】
本発明のさらに異なる他の態様の1つは、基板に同一の処理を行うための実質的に同一の第1の開口群および第2の開口群を含み、第1の開口群および第2の開口群が第1の方向に並んだマスクを介して基板に対する処理を行う方法である。この方法は、基板をそれぞれ搭載支持するための第1の保持台および第2の保持台を、第1の方向に往復動する移動ステージが第1の位置と第2の位置とに移動させることを有する。第1の位置では、第1の保持台を第1の開口群に合わせるとともに、第1の開口群および第2の開口群の中間で第1の保持台または第2の保持台に搭載される基板を入れ替えるための入出力位置に第2の保持台を合わせる。第2の位置では、第2の保持台を第2の開口群に合わせるとともに入出力位置に第1の保持台を合わせる。
【0018】
この方法は、第1の位置において、第1の開口群を用いて第1の保持台に搭載された基板に処理を行うための第1の処理ユニットと、第2の開口群をクリーニングするための第2のクリーニングユニットとが稼働することと、第2の位置において、第2の開口群を用いて第2の保持台に搭載された基板に処理を行うための第2の処理ユニットと、第1の開口群をクリーニングするための第1のクリーニングユニットとが稼働することとをさらに有することが望ましい。マスクのクリーニングに要する時間(オーバーヘッド)を隠し、もしくはオーバーヘッドの影響を削減し、基板を受け入れてから処理を行い排出するまでの時間(タクトタイム)を短縮できる。
【0019】
この方法は、入出力位置において第1の保持台または第2の保持台に搭載された基板の反りを矯正するためにマスクを介して第1の保持台または第2の保持台に搭載された基板を第1の保持台または第2の保持台に押し付ける矯正ユニットが、第1の処理ユニットまたは第2の処理ユニットにより第1の保持台または第2の保持台に搭載された基板に対する処理を実行している間、マスクを第2の保持台または第1の保持台に押し付けることをさらに有することが望ましい。第1の処理ユニットにより第1の保持台に搭載された基板に対する処理を実行している間、中間領域において矯正ユニットによりマスクを第2の保持台に押し付けて保持できる。同様に、第2の処理ユニットにより第2の保持台に搭載された基板に対する処理を実行している間、中間領域において矯正ユニットによりマスクを第1の保持台に押し付けて保持できる。
【0020】
この方法は、入出力位置において、マスク側の基準マークおよび基板に設けられた基板側の基準マークを観察するための観察用カメラであって、マスクに設けられた観察用窓を介して基板側の基準マークを観察可能な観察用カメラにより、第2の位置で得られた基板側の基準マークの位置に基づき、第1の位置において第1の開口群と第1の保持台に搭載された基板との位置合わせを行うことと、第1の位置で観察用カメラにより得られた基板側の基準マークの位置に基づき、第2の位置において第2の開口群と第2の保持台に搭載された基板との位置合わせを行うこととをさらに有することが望ましい。
【0021】
この方法は、基板にフラックスを印刷(塗布)する処理に適している。すなわち、マスクの第1の開口群および第2の開口群は、基板の表面の所定の位置にフラックスを塗布するための複数の塗布用開口を含み、第1の処理ユニットおよび第2の処理ユニットは、マスクの表面に沿って動き、第1の開口群および第2の開口群の塗布用開口を介して基板の表面の所定の位置にフラックスを塗布する。
【0022】
この方法は、基板に導電性ボールを搭載する処理にも適している。すなわち、マスクの第1の開口群および第2の開口群は、基板の表面の所定の位置に導電性ボールを配置するための複数の配置用開口を含み、第1の処理ユニットおよび第2の処理ユニットは、マスクの表面に供給された複数の導電性ボールをマスクの表面に沿って移動し、第1の開口群および第2の開口群の配置用開口のそれぞれに充填する。
【発明の効果】
【0023】
本発明の一態様のシステムにおいては、マスクを用いた処理と、マスクのクリーニングとを並列実行でき、マスクのクリーニングに要するオーバーヘッドの影響をなくしたり、抑制できる。このため、マスクを用いた処理を含む基板の製造に要するタクトタイムを短縮でき、スループットを向上できる。さらに、マスク側はシステムに固定できるので、システムの構成を簡易にできる。また、このシステムを適用することにより、複数種類のマスクを用いて複数種類の処理をパイプライン的に行うことが可能となり、クリティカルパスとなる処理またはクリーニングに要する時間の単位で基板に複数種類の処理が適用された製品を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】フラックス印刷装置の構成例を示す斜視図。
【図2】図1のフラックス印刷装置により第2の保持台に基板を受け入れる状態を示す図。
【図3】第1の保持台の基板にフラックスを印刷する状態を示す図。
【図4】第2の保持台の基板の位置を認識する状態を示す図。
【図5】図1のフラックス印刷装置により第1の保持台に基板を受け入れる状態を示す図。
【図6】第2の保持台の基板にフラックスを印刷する状態を示す図。
【図7】第1の保持台の基板の位置を認識する状態を示す図。
【図8】異なるフラックス印刷装置の例をX方向から見た側面図。
【図9】図8のフラックス印刷装置をY方向から見た側面図。
【図10】図8のフラックス印刷装置の移動ステージを上方(Z方向)から見た平面図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。図1は、基板の処理システムの一例を示す斜視図である。この処理システム1の一例はフラックス印刷装置(フラックス塗布装置)2であり、他の一例はボール搭載装置(搭載装置、ボールマウントシステム、ボールマウンタ)3である。図1は、フラックス印刷装置2と、ボール搭載装置3とに共通する典型的な構成と、それぞれの装置2および3に用いられるヘッドとを記載した図であり、システム1を説明するために各構成要素を展開して示している。フラックス塗布装置2は、基板100aおよび100bの所定の位置にマスク10を介してクリーム半田などのフラックスを塗布用ヘッド5aおよび5bにより塗布(印刷)するための装置である。ボール搭載装置3は、基板100aおよび100bの所定の位置(フラックスが印刷された位置)にマスク10を介して充填用ヘッド4aおよび4bにより導電性ボール(導電性微小粒子)を搭載するための装置である。フラックスを塗布するためのマスク10と、導電性ボールを配置するためのマスク10とは、厚み、開口(開口パターン、小孔)の大きさなどの差があってもよい。いずれの装置2および3においても、マスク10は、複数の開口(開口パターン)12を備えたテンプレート、ステンシルとして機能する。
【0026】
ボール搭載装置3においては、スキージなどの導電性ボールを移動するのに適した構成を備えた充填用ヘッド4aおよび4bが、マスク10の表面11に供給された複数の導電性ボール(不図示)をマスク10の表面11に沿って移動し、マスク10の複数の配置用開口12のそれぞれに充填する。その結果、マスク10の配置用開口12に規定された基板100aおよび100bの表面101の所定の位置に導電性ボールが配置される。
【0027】
フラックス印刷装置2においては、フラックスをつけるのに適したスキージなどの部材を備えた印刷ヘッド5aおよび5bがマスク10の表面11に沿って移動し、マスク10の複数の開口12を通して基板100aおよび100bの表面101の所定の位置にフラックスを塗布(印刷)する。
【0028】
基板(ワーク、ワークピース)100aおよび100bの典型的なものは、プリント配線板、半導体基板である。以下の説明の基板100aおよび100bはプリント配線板であり、フラックス印刷装置2は、プリント配線板100aおよび100bの表面101に所定のパターンで形成された複数の電極102の上に、フラックスを、その所定のパターンに合わせて搭載する。
【0029】
プリント配線板100aおよび100bは、プリント配線基板、プリント回路板、プリント回路基板、回路基板、あるいはプリント基板などとも呼ばれ、半導体が実装される半導体実装基板、ビルドアップ基板、多層基板などを含む。基板100aおよび100bの電極102の上に搭載される導電性ボールは、電気的な接続を得るための電極(バンプ)として機能するものであり、その直径は、例えば1mm以下、具体的には、10〜500μm程度である。このような導電性ボールは、微小ボール、マイクロボール、微小粒子などと呼ばれることもある。導電性ボールには、半田ボール(銀(Ag)や銅(Cu)などを含む、主成分が錫(Sn)からなるボール)、金あるいは銀などの金属製のボール、セラミックス製のボールあるいはプラスチック製のボールに導電性のメッキなどの処理が施されたもの、さらに、光−電気変換に使用される球状シリコンボールなどが含まれる。本例の導電性ボールは直径100μm程度の半田ボールである。
【0030】
プリント配線板100aおよび100bの一方の面には、複数の半導体チップ(半導体デバイス)が実装されており、プリント配線板100aおよび100bの他の面(表面)101には、それぞれの半導体チップに接続するための複数の電極102が、マトリックス状(アレイ状)103に分散(離散、グループ化)して設けられている。したがって、マスク10には、プリント配線板100aおよび100bの電極102の配置に対応した位置に複数の開口12が、同様に複数のグループ(開口パターン)13に分けて形成されている。さらに、このマスク10は、2つの基板100aおよび100bに同一の処理を行うための実質的に同一の第1の開口群14aおよび第2の開口群14bを含み、これらの第1の開口群14aおよび第2の開口群14bが第1の方向(Y方向)に並んでいる。
【0031】
処理システム1が印刷装置2であれば、マスク10はフラックス印刷用のマスクであり、スキージを備えた塗布用ヘッド5aおよび5bがマスク10の表面11の第1および第2の開口群14aおよび14bに沿って動き、それぞれの開口群14aおよび14bの塗布用開口12を介して基板100aおよび100bの表面101の所定の位置、すなわち、電極102の位置にフラックスを塗布する。なお、以下では、印刷装置2を中心として本発明を説明する。
【0032】
フラックス印刷装置2は、第1および第2の開口群14aおよび14bを備えたマスク10と、基板100aおよび100bとを次々と位置合わせした状態で、マスク10を介して基板100aおよび100bの所定の位置にフラックスを印刷する。このため、フラックス印刷装置2は、マスク10を保持するためのフレーム21と、基板100aおよび100bをそれぞれ搭載し保持するための保持台(テーブル、支持装置)31aおよび31bと、基板100aおよび100bの位置決めをするための移動ステージ30とを含む。
【0033】
移動ステージ30は、ベース20に対する保持台31aおよび31bの高さ方向の位置を制御するZテーブル(Z方向駆動装置)32と、ベース20に対する保持台31aおよび31bのθ方向(水平方向)の角度(回転角度)を制御するためのθテーブル(θ方向駆動装置)33と、ベース20に対する保持台31aおよび31bの前後方向(Y方向)の位置を制御するためのYテーブル(Y方向駆動装置)34と、ベース20に対する保持台31aおよび31bの左右方向(X方向)の位置を制御するためのXテーブル(X方向駆動装置)35とを備えている。Zテーブル32、θテーブル33、Yテーブル34およびXテーブル35は、それぞれ駆動用のモータを備えており、移動システムとしては、ボールねじなどの公知の方法およびメカニズムを使用できる。したがって、移動ステージ30は、搭載した基板100aおよび100bの位置および水平方向の向きθをベース20に対して自由に設定することができ、基板100aおよび100bの位置決めをすることができる。
【0034】
それぞれの保持台31aおよび31bは、基板100aおよび100bを入れ替えるためのコンベア110と、基板100aおよび100bを吸引するための吸着システム112とを含む。コンベア110は、それぞれの保持台31aおよび31bの基板100aおよび100bをそれぞれ入れ替えるときに保持台31aおよび31bから突き出た状態になる。それぞれの保持台31aおよび31bに新しい基板100aおよび100bが受け入れられると、コンベア110はそれぞれの台31aおよび31bの下に沈み、バキュームなどにより基板100aおよび100bをそれぞれ吸着するシステム112が稼働する。
【0035】
移動ステージ30は、Y方向に移動することにより、第1の保持台31aおよび第2の保持台31bを、マスク10の第1の開口群14aおよび第2の開口群14bの中間領域19に該当する位置で、第1の保持台31aまたは第2の保持台31bに搭載される基板100aまたは100bを入れ替えるための入出力位置119に設置できる。入出力位置119では、第1の保持台31aまたは第2の保持台31bが、基板を搬送するためのコンベアシステム121および122に位置合わせされる。たとえば、第2の保持台31bが入出力位置119にセットされると、第2の保持台31bの基板100bが搬出用のコンベアシステム122に排出され、新しい基板100bが搬入用のコンベアシステム121から第2の保持台31bに受け入れられる。新しい基板100bが第2の保持台31bにセットされると、コンベア110が沈み、吸着システム112が稼働し、第2の保持台31bに新しい基板100bが固定される。
【0036】
マスク10は薄板、たとえば、数10から100μm程度の厚みの金属製の薄板であり、周囲が補強材(図示略)で補強され、さらにマスクフレーム21に固定されている。マスクフレーム21は、移動ステージ30のベース20とともにベースフレーム22に固定されている。このため、マスク10は、いったんマスクフレーム(マスクホルダー)21に取り付けられるとベース20に対する位置(X、Y、Zおよびθ)は固定される。
【0037】
マスク10は、複数の開口(小孔)12がX方向に同一のパターンで配列された第1の開口群14aおよび第2の開口群14bを含み、これら第1の開口群14aおよび第2の開口群14bがY方向の両縁に沿って並列に配列されている。さらに、マスク10の第1の開口群14aおよび第2の開口群14bの中間領域19は、第1および第2の保持台31aおよび31bの基板100aおよび100bを入れ替えるための領域となっている。マスクの中間領域19には、マスク10の位置決め用の基準マーク(ターゲットマーク)15aおよび15bが設けられている。ターゲットマーク15aおよび15bの一例は、直径が1mm程度あるいはそれ以下のマークである。さらに、マスクの中間領域19には、基板100aおよび100bにそれぞれ設けられた基板側の基準マーク105aおよび105bを観察するための観察用窓17aおよび17bが設けられている。
【0038】
このフラックス印刷装置2は、さらに、観察用カメラ50aおよび50bを含む。一方の観察用カメラ50aは、マスク側の基準マーク15aと、基板側の基準マーク105aとを観察する。観察用カメラ50aは、基板側の基準マーク105aについてはマスク10に設けられた観察用窓17aを通して観察する。他方の観察用カメラ50bは、マスク側の基準マーク15bと、基板側の基準マーク105bとを観察する。観察用カメラ50bは、基板側の基準マーク105bについてはマスク10に設けられた観察用窓17bを通して観察する。観察用カメラ50aおよび50bによりターゲットマーク15aおよび15bをそれぞれ認識することにより、ベースフレーム22に対するマスク10の位置(X、Y)および姿勢(向き、θ)を高精度で得ることができる。
【0039】
マスク10の観察用窓17aおよび17bの一例は、直径が10〜15mm程度の円形の孔(貫通穴)である。基板100aおよび100bは、移動ステージ30の保持台31aおよび31bの上にコンベアシステム121により供給元、たとえば、搬送用のパッケージから出されて載置される。基板を供給する装置は、ロボットアームなど他のシステムであってもよい。その際、保持台31aおよび31bの上において基板100aおよび100bの位置は、プリアライメント(概略の位置決め)がなされるが、基板毎に保持台31aおよび31b、すなわち、移動ステージ30に対する相対的な位置は多少ずれる可能性が高い。観察用窓17aおよび17bの大きさは、移動ステージ30の上に基板が供給される時の位置ずれを考慮した大きさに設定される。
【0040】
そして、マスク10の観察用窓17aおよび17bを介して観察用カメラ50aおよび50bにより基板100aおよび100bの基準マーク105aおよび105bをそれぞれ認識することにより、移動ステージ30の基準位置に対する基板100aおよび100bの位置(X、Y)および姿勢(回転角θ)を高精度で得ることができる。したがって、移動ステージ30を適切に移動することにより、マスク10の第1の開口群14aと基板100aとを高精度で位置合わせでき、マスク10の第2の開口群14bと基板100bとを高精度で位置合わせできる。観察用カメラ50aおよび50bはそれぞれ、ベース20と一体になったベースフレーム22に、不図示のXYZテーブルにより動くように配置されている。
【0041】
フラックス印刷装置2は、さらに、マスク10の第1の開口群14aを用いて第1の保持台31aに搭載された基板100aにフラックスを塗布する処理を行うための第1の塗布用ヘッド5aと、マスク10の第2の開口群14bを用いて第2の保持台31bに搭載された基板100bにフラックスを塗布する処理を行うための第2の塗布用ヘッド5bとを含む。フラックス印刷装置2は、これらの第1の塗布用ヘッド5aおよび第2の塗布用ヘッド5bを、それぞれ独立してマスク10の第1の開口群14aおよび第2の開口群14bに沿って、マスク10を横切るように移動するためのヘッド移動機構(不図示)を含む。ヘッド移動機構は、たとえば、マスクフレーム21に対して2次元方向にそれぞれのヘッド5aおよび5bを独立して移動するXYテーブルなどを用いて構成できる。
【0042】
さらに、フラックス印刷装置2は、マスク10の第1の開口群14aをクリーニングするための第1のクリーニングユニット90aと、第2の開口群14bをクリーニングするための第2のクリーニングユニット90bとをさらに有する。それぞれのクリーニングユニット90aおよび90bは、マスク10の反対側の面(裏面)をクリーニングし、マスク10の残ったフラックスを除去する。除去するための手段としては、フラックスをかき落とすためのスクレーパ、フラックスを吸着除去するためのモップ、その他の高吸着材、フラックスをふき取るためのクロスなどを挙げることができる。
【0043】
ボール搭載用のマスクについてもクリーニングユニットを設けることが望ましい。ボール搭載用のマスクのクリーニングユニットの好適な例は、残ボールを吸着するための粘着性の部材、たとえば粘着ゴムである。
【0044】
フラックス印刷装置2は、これらの第1のクリーニングユニット90aおよび第2のクリーニングユニット90bを、それぞれ独立してマスク10の第1の開口群14aおよび第2の開口群14bに沿って、マスク10を横切るように移動するためのクリーニングユニット移動機構(不図示)を含む。移動機構は、たとえば、マスクフレーム21に対して2次元方向にそれぞれのユニット90aおよび90bを独立して移動するXYテーブルなどを用いて構成できる。
【0045】
フラックス印刷装置2は、さらに、マスク10の中間領域19において第1の保持台31aまたは第2の保持台31bに搭載された基板100aまたは100bの反りを矯正するために反り矯正ユニット80を有する。矯正ユニット80は、マスク10を介して第1の保持台31aまたは第2の保持台31bに搭載された基板100aまたは100bを第1の保持台31aまたは第2の保持台31bに押し付ける矯正プレート81と、矯正プレート81を上下に動かすためのシャフト82とを含む。
【0046】
フラックス印刷装置2は、さらに、上述した移動ステージ30、観察用カメラ50aおよび50b、塗布用ヘッド5aおよび5b、クリーニングユニット90aおよび90b、および矯正ユニット80を含む、フラックス印刷装置2を構成する要素を制御するための制御ユニット70を含む。制御ユニット70は、CPUなどのプログラムを実行可能なプロセッサと、所定の動作を行うためのプログラムを内蔵したメモリなどを含む。制御ユニット70は、まず、移動ステージ30をY方向に往復動させて、第1の保持台31aがマスク10の第1の開口群14aの下になり、第2の保持台31bが入出力位置119になる第1の位置P1と、第2の保持台31bがマスク10の第2の開口群14bの下になり、第1の保持台31aが入出力位置119になる第2の位置P2とにセットする第1の機能71を含む。図1は、移動ステージ30が第1の位置P1にセットされている状態を示している。
【0047】
制御ユニット70は、さらに、第1の位置P1において第1の塗布用ヘッド5aおよび第2のクリーニングユニット90bを稼働し、第2の位置P2において第2の塗布用ヘッド5bおよび第1のクリーニングユニット90aを稼働する第2の制御機能72を有する。
【0048】
制御ユニット70は、さらに、第1の位置P1において、第1の塗布用ヘッド5aにより第1の保持台31aに搭載された基板100aに対する処理を実行している間、矯正ユニット80によりマスク10の中間領域19を第2の保持台31bの基板100bに押し付ける第3の機能73を含む。この第3の機能73は、第2の位置P2において、第2の塗布用ヘッド5bにより第2の保持台31bに搭載された基板100bに対する処理を実行している間、矯正ユニット80によりマスク10の中間領域19を第1の保持台31aの基板100aに押し付ける。したがって、矯正ユニット80によりそれぞれの基板100aおよび100bの反りを矯正するとともに、塗布している間、マスク10の中間領域19を矯正ユニット80および保持台31aまたは31bにより基板を介して支持(保持)し、マスク10の歪みや撓みによる影響を抑制できる。
【0049】
制御ユニット70は、さらに、第2の位置P2で観察用カメラ50aおよび50bにより得られた基板100aの基準マーク105aおよび105bの位置に基づき、第1の位置P1において第1の開口群14aと第1の保持台31aに搭載された基板100aとの位置合わせを行うように移動ステージ30を制御(移動)する第4の機能74を含む。この第4の機能74は、さらに、第1の位置P1で観察用カメラ50aおよび50bにより得られた基板100bの基準マーク105aおよび105bの位置に基づき、第2の位置P2において第2の開口群14bと第2の保持台31bに搭載された基板100bとの位置合わせを行うように移動ステージ30を移動する。
【0050】
図2から図7は、このフラックス印刷装置2において、それぞれの基板100aおよび100bの表面101の所定の位置にフラックスを塗布(印刷)してプリント配線板100aおよび100bを製造するための表面処理の各ステップを模式的に示している。
【0051】
図2は、移動ステージ30が第1の位置P1にセットされており、第2の保持台31bがマスク10の中間領域19に対応する入出力位置119にセットされた状態を示している。この図2のステップでは、第2の保持台31bの基板100bが入れ替えられ、処理済みの基板が排出され、未処理の基板が受け入れられる。
【0052】
図3は、移動ステージ30が上方(Z方向)に移動した状態を示している。第2の保持台31bに搭載された基板100bはマスク10の中間領域19に位置合わせされ、第1の保持台31aに搭載された基板100aとマスク10の第1の開口群14aとが位置合わせされる。その後、第1の塗布用ヘッド5aにより、第1の開口群14aを用いて基板100aの表面101にフラックスが塗布される。
【0053】
この図3のステップでは、さらに、中間領域19において、第2の保持台31bに搭載された基板100bがマスク10を挟んで、反り矯正ユニット80の矯正プレート81により第2の保持台31bに押し付けられる。したがって、第2の保持台31bの吸着システム112に基板100bの全体が密着され、基板100bの反りが矯正される。それとともに、マスク10の中間領域19が、矯正ユニット80と、第2の保持台31bとにより基板100bを介して挟み込まれ、支持される。このため、マスク10がマスクフレーム21のみならず、矯正ユニット80と第2の保持台31bとにより支持され、マスク10が撓んだり歪んだりすることを抑制できる。したがって、第1の塗布用ヘッド5aにより、第1の開口群14aを用いて基板100aの表面101に精度よくフラックスを印刷できる。
【0054】
さらに、この図3のステップでは、マスク10の第2の開口群14bの領域が第2のクリーニングユニット90bによりクリーニングされる。したがって、第1の開口群14aを用いてフラックスを印刷する処理と、第2の開口群14bの領域を第2のクリーニングユニット90bを用いてクリーニングする処理とを並列に(並行して)実行できる。このため、クリーニングする処理に要する時間が、フラックスを印刷する処理に要する時間と同じまたは短ければ、クリーニングに要する時間がオーバーヘッドとして基板100aおよび100bの処理に要する時間(タクトタイム)として現れることを防止できる。クリーニングする処理に要する時間が、フラックスを印刷する処理に要する時間より長い場合であっても、クリーニングに要する時間がオーバーヘッドとして基板100aおよび100bの処理に要する時間(タクトタイム)として現れることを抑制できる。したがって、基板100aおよび100bの処理に要する時間を短縮できる。フラックスを印刷する処理と、クリーニングする処理とは、処理時間の相違などの要因から完全に同期して行う必要はない。
【0055】
図4は、移動ステージ30に対する基板の位置を認識する様子を示している。図4のステップでは、第2の保持台31bに搭載された基板100bの第2の保持台31bの上の正確な位置および向き、および/または基板100bの移動ステージ30に対する正確な位置および向きが観察用カメラ50aおよび50bにより認識される。このため、観察用カメラ50aおよび50bは、マスク10の観察用窓17aおよび17bを介して第2の保持台31bに搭載された基板100bの基準マーク105aおよび105bを観察する。マスク10を通して基板100bを見ることができるようにマスク10を貫通する観察用窓17aおよび17bがマスク10に設けられているので、移動ステージ30をマスク10から外に出さずに、移動ステージ30の上の基板の正確な位置を把握できる。また、図3のステップにおいて、基板100bが反り矯正ユニット80により第2の保持台31bに押し付けられて第2の保持台31bに対する位置が決まる。したがって、その後、観察用カメラ50aおよび50bにより基板100bの位置検出を行うことにより、より精度よく基板100bとマスク10とを位置合わせすることが可能となる。
【0056】
このステップにより、移動ステージ30に対する基板100bの位置(XおよびY方向の相対的な位置、あるいは差分)および向き(θ方向の相対的な角度、あるいは差分)が判明する。移動ステージ30の位置(移動量)とベースフレーム22との関係は予め分かり、事前にマスク10のターゲットマーク15aおよび15bの位置は観察用カメラ50aおよび50bにより判明している。このため、マスク10の位置および方向と基板100bの位置および方向との関係が判明し、移動ステージ30により、基板100bを、マスク10に対し、任意の位置および向きとなるように精度よく移動することができる。第1の位置P1においては、前の段階(第2の位置P2)で求められた基板100aのマスク10に対する位置により移動ステージ30が制御され、第1の保持台31aに搭載された基板100aと、マスク10の第1の開口群14aとが精度よく位置合わせされる。
【0057】
図5は、移動ステージ30が第2の位置P2に移動し、第1の保持台31aがマスク10の中間領域19に対応する入出力位置119にセットされた状態を示している。この図5のステップで、第1の保持台31aの基板100aが入れ替えられ、処理済みの基板が排出され、未処理の基板が受け入れられる。電極102にフラックスが塗布された基板100aは、その後、フラックスが塗布された位置に導電性ボールが搭載され、リフロー炉に入れることにより、リフローされ、所定の位置に半田バンプを備えたプリント配線板100aを製造できる。
【0058】
図6は、第1の保持台31aに搭載された基板100aがマスク10の中間領域19に位置合わせされ、第2の保持台31bに搭載された基板100bとマスク10の第2の開口群14bとが位置合わせされた状態を示している。第2の位置P2においては、前の段階(図4参照)で求められた基板100bのマスク10に対する位置により移動ステージ30が制御され、第2の保持台31bに搭載された基板100bと、マスク10の第2の開口群14bとが精度よく位置合わせされる。その後、第2の塗布用ヘッド5bにより、第2の開口群14bを用いて基板100bの表面101にフラックスが塗布される。
【0059】
この図6のステップでは、中間領域19において、第1の保持台31aに搭載された基板100aがマスク10を挟んで、反り矯正ユニット80の矯正プレート81により第1の保持台31aに押し付けられる。したがって、図3を参照して説明したのと同様に、第1の保持台31aの吸着システム112に基板100aの全体が密着され、基板100aの反りが矯正される。それとともに、マスク10の中間領域19が、矯正ユニット80と、第1の保持台31aとにより基板100aを介して挟み込まれ、支持される。このため、マスク10が撓んだり歪んだりすることを抑制でき、第2の塗布用ヘッド5bにより、第2の開口群14bを用いて基板100bの表面101に精度よくフラックスを印刷できる。
【0060】
さらに、この図6のステップでは、マスク10の第1の開口群14aの領域が第1のクリーニングユニット90aによりクリーニングされる。したがって、第2の開口群14bを用いてフラックスを印刷する処理と、第1の開口群14aの領域を第1のクリーニングユニット90aによりクリーニングする処理とを並列に(並行して)実行できる。このため、クリーニングに要する時間がオーバーヘッドとして基板100aおよび100bの処理に要する時間(タクトタイム)として現れることを防止または抑制でき、基板100aおよび100bの処理に要する時間を短縮できる。
【0061】
図7は、移動ステージ30に対する基板の位置を認識する様子を示している。この図7のステップでは、観察用カメラ50aおよび50bにより、マスク10の観察用窓17aおよび17bを介して第1の保持台31aに搭載された基板100aの基準マーク105aおよび105bが認識される。すなわち、この図7のステップにより、移動ステージ30に対する基板100aの位置(XおよびY方向の相対的な位置、あるいは差分)および向き(θ方向の相対的な角度、あるいは差分)が判明する。したがって、移動ステージ30をマスク10から外に出さずに、外部の基板供給手段であるコンベアシステム121および122との間で基板の受け渡しができ、さらに、移動ステージ30の上の基板の正確な位置を把握できる。
【0062】
以上では、フラックス印刷装置2を例に説明しているが、ボール搭載装置3においても同様である。ボール搭載のための充填用ヘッド4aおよび4bの一例は、円周に沿って適当なピッチで配置されたワイヤースキージをマスク10に垂直な軸により回転し、マスク10の表面11に形成される区域(動区域)に導電性ボールを保持するものである。充填用ヘッド4aまたは4bを適当な方向、たとえば、長手方向(X方向)に移動することにより、導電性ボールの集団を、充填用ヘッドの下側の動区域から逃げないように保持しながら移動することができる。動区域の導電性ボールは適当な方法で、たとえば、導電性ボール供給装置(図示略)から各ヘッド4aおよび4bのシャフトを介して充填あるいは補給でき、消費された導電性ボールを補充できる。さらに、このタイプの充填用ヘッド4aおよび4bを採用すると、マスク10の表面11の限られた面積に導電性ボールを集中できるので、同じマスク10に設けられた観察用窓17aおよび17bに導電性ボールが流れ込んだりすることはない。
【0063】
したがって、本発明に係るシステム1は、微小な導電性ボール、例えば直径が1mm以下、具体的には、10〜500μm程度の導電性ボールを、マスクを用いて基板の表面に搭載する装置に適しており、ボール搭載に関するタクトタイムをさらに短縮できる。同様に、フラックスの塗布装置に適用することにより、フラックスの塗布に関するタクトタイムをさらに短縮できる。
【0064】
図8から図10に、フラックス印刷装置2の異なる例を示している。このフラックス印刷装置2も、基板100aおよび100bの所定の位置にマスク10を介してクリーム半田などのフラックスを塗布用ヘッド(印刷用ヘッド)5aおよび5bにより塗布(印刷)するための装置である。なお、図8から図10は、フラックス印刷装置2の移動ステージ30を中心に示しており、印刷用ヘッド5aおよび5b、観察用カメラ50aおよび50b、マスク10を保持するためのフレーム21などは省略している。しかしながら、上述したフラックス印刷装置2と以下において特に説明しない限り構成は共通している。また、構成が共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。
【0065】
図8は、フラックス印刷装置2をY方向、すなわち、移動ステージ30が左右(前後)に移動する第1の方向に対して直交する方向(X方向)から見た様子を示している。図9は、フラックス印刷装置2をY方向から見た様子を示している。さらに、図10は、フラックス印刷装置2の移動ステージ30を上方(Z方向)から見た様子を示している。
【0066】
フラックス印刷装置2は、第1および第2の開口群14aおよび14bを備えたマスク10と、基板100aおよび100bとを次々と位置合わせした状態で、マスク10を介して基板100aおよび100bの所定の位置にフラックスを印刷する。基板100aおよび100bをそれぞれ搭載し保持するための保持台31aおよび31bは同様の構成であり、保持台31aを例に説明する。保持台31aは、基板100aを吸着保持するための複数の吸着孔311が設けられた基板支持台310と、基板100aの両側の側端面(縁またはエッジ)をそれぞれガイドするため基板ガイド320とを備えている。基板ガイド320の内側には基板100aを搬送するための搬送ベルト321およびプーリー322が設けられており、基板ガイド320の外側にはプーリー322を駆動するための駆動プーリー323が設けられている。したがって、同様の構成のコンベアシステム121および122により、基板100aをロード・アンロードすることができる。
【0067】
移動ステージ30は、ベース20に対する保持台31aおよび31bの高さ方向の位置をそれぞれ制御するためのZテーブル(Z方向駆動装置)32aおよび32bと、ベース20に対する保持台31aおよび31bのθ方向(水平方向)の角度(回転角度)を制御するためのθテーブル(θ方向駆動装置)33と、ベース20に対する保持台31aおよび31bの前後方向(Y方向)の位置を制御するためのYテーブル(Y方向駆動装置)34と、ベース20に対する保持台31aおよび31bの左右方向(X方向)の位置を制御するためのXテーブル(X方向駆動装置)35とを備えている。
【0068】
このフラックス印刷装置2の移動ステージ30は、それぞれの保持台31aおよび31bの高さを調整できるZテーブル32aおよび32bを備えている。この移動ステージ30は、それぞれの基板100aおよび100bを、マスク10のそれぞれの開口群が設けられた部分に位置合わせする必要がある。したがって、それぞれの基板100aおよび100bの条件と、マスク10のそれぞれの開口群14aおよび14bが設けられた領域の条件とにより微小ではあっても基板100aおよび100bの高さを調整できることが望ましい。さらに、それぞれの基板100aおよび100bを高さ調整することが可能であれば、ロード・アンロードのたびに両方の保持台31aおよび31bをコンベアシステム121および122の高さまで下げる必要がなくなり、Z方向の移動速度を上げたり、ロード・アンロードの不要な方の基板に何らかの処理を施すことが可能となる。したがって、Z方向の移動手段(Zテーブル)32aおよび32bを設け、それぞれの保持台31aおよび31bの高さを独立して制御できることは有用である。
【0069】
さらに、このフラックス印刷装置2の移動ステージ30のそれぞれのZテーブル32aおよび32bは、さらに、基板支持台310を上下に動かすことができる第1の上下駆動装置330と、基板支持台310とは独立して基板ガイド320を上下に動かすことができる第2の上下駆動装置340とを備えている。基板支持台310と基板ガイド320とを独立して上下に動かせるようにすることにより、基板ガイド320の上端を基板支持台310に搭載された基板100aの表面の高さに合わせたり、基板ガイド320の上端を基板支持台310に搭載された基板100aの表面より若干高くしたりすることができる。基板ガイド320が基板100aの表面より上でマスク10を支持するように第1の上下駆動装置330と第2の上下駆動装置340とを制御したり、基板ガイド320がマスク10に当たらないように第1の上下駆動装置330と第2の上下駆動装置340とを制御したりすることができる。
【0070】
さらに、このフラックス印刷装置2も、マスク10の第1の開口群14aをクリーニングするための第1のクリーニングユニット90aと、第2の開口群14bをクリーニングするための第2のクリーニングユニット90bとを有する。それぞれのクリーニングユニット90aおよび90bは、図9に示すようにクリーニングクロス91と、クリーニングクロス91を送り出すためのリール(送りリール)92と、クリーニングクロス91を巻き取るためのリール(巻取りリール)93と、クリーニングクロス91をマスク10の裏面に押し当てるためのクロス押圧部材94と、クロス押圧部材94を上下に動かす駆動装置95とを備えている。これらのクリーニングユニット90aおよび90bは、それぞれ独立してX方向に移動できるXテーブル96を備えており、マスク10の裏面をX方向に移動しながらクリーニングする。
【0071】
このフラックス印刷装置2も、第1の位置P1において第1の塗布用ヘッド5aおよび第2のクリーニングユニット90bを稼働させて、フラックスの印刷と、マスク10のクリーニングとを平行して行うことができる。また、第2の位置P2において第2の塗布用ヘッド5bおよび第1のクリーニングユニット90aを稼働させて、フラックスの印刷と、マスク10のクリーニングとを平行して行うことができる。
【0072】
なお、上述した実施形態は、本発明に含まれる導電性ボールの搭載装置および方法、フラックスの搭載装置および方法を実現するための一例に過ぎない。例えば、移動ステージは、X方向およびY方向に延びたレール式の移動装置に限らず、アームを用いた移動装置であってもよい。本実施形態の目的の1つは、タクトタイムを短縮できる、装置、装置の制御方法、ボール搭載方法を提供することである。しかしながら、当業者にとって自明な部分的な変更やバリエーションは、本発明の範囲内であると考えられる。
【0073】
本発明に含まれるマスク(テンプレート、マスク板)、マスクを用いて処理する方法およびマスクを用いて処理を行う装置は、処理位置の誤差を数μm以下(サブミクロンメーターを含む)にすることが要望される全ての用途に適している。典型的な用途(処理)は、ボール搭載、フラックス印刷、ペースト半田印刷、導電性接着剤印刷、導電異方性接着剤印刷、絶縁性接着剤印刷、グラビア印刷、マスクを用いた露光処理が含まれるデバイスの製造方法および製造装置、例えば、半導体素子、液晶表示体、プラズマ表示体、プリント配線板、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)のフォトリソグラフィ工程を含む製造に関する装置および方法であるが、本発明のマスク、方法および装置の適用対象は、これらの処理および用途に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0074】
1 処理システム、 2 フラックス印刷装置、 3 ボール搭載装置
5a、5b フラックス印刷用ヘッド
90a、90b クリーニングユニット
10 マスク、 12 開口、 14a、14b 開口群
15a、15b マスク側の基準マーク、 17a、17b 観察用窓
30 移動ステージ、 31a、31b 保持台
50a、50b 観察用カメラ
80 反り矯正ユニット
100a、100b 基板、 105a、105b 基板側の基準マーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の開口を備えたマスクと基板とを位置合わせした状態で、前記マスクを介して前記基板に対する処理を行うシステムであって、
前記マスクは、前記基板に同一の処理を行うための実質的に同一の第1の開口群および第2の開口群であって、第1の方向に並んだ前記第1の開口群および前記第2の開口群を含み、
当該システムは、前記マスクを保持するためのフレームと、
前記基板をそれぞれ搭載支持するための第1の保持台および第2の保持台と、
前記基板の位置決めをするための移動ステージとを有し、
前記移動ステージは、前記第1の保持台および前記第2の保持台を前記マスクの下で前記第1の方向に往復動し、
前記移動ステージは、さらに、前記第1の保持台を前記第1の開口群に合わせるとともに、前記第1の開口群および前記第2の開口群の中間で前記第1の保持台または前記第2の保持台に搭載される前記基板を入れ替えるための入出力位置に前記第2の保持台を合わせる第1の位置と、前記第2の保持台を前記第2の開口群に合わせるとともに前記入出力位置に前記第1の保持台を合わせる第2の位置とを移動する、システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記第1の開口群を用いて前記第1の保持台に搭載された基板に処理を行うための第1の処理ユニットと、
前記第2の開口群を用いて前記第2の保持台に搭載された基板に処理を行うための第2の処理ユニットと、
前記第1の開口群をクリーニングするための第1のクリーニングユニットと、
前記第2の開口群をクリーニングするための第2のクリーニングユニットとをさらに有する、システム。
【請求項3】
請求項2において、
前記第1の位置において前記第1の処理ユニットおよび前記第2のクリーニングユニットを稼働し、前記第2の位置において前記第2の処理ユニットおよび前記第1のクリーニングユニットを稼働する制御機能をさらに有する、システム。
【請求項4】
請求項2または3において、
前記入出力位置において前記第1の保持台または前記第2の保持台に搭載された基板の反りを矯正するために前記マスクを介して前記第1の保持台または前記第2の保持台に搭載された基板を前記第1の保持台または前記第2の保持台に押し付ける矯正ユニットをさらに有する、システム。
【請求項5】
請求項4において、
前記第1の処理ユニットまたは前記第2の処理ユニットにより前記第1の保持台または前記第2の保持台に搭載された基板に対する処理を実行している間、前記矯正ユニットにより前記マスクを前記第2の保持台または前記第1の保持台に押し付ける制御機能をさらに有する、システム。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかにおいて、
前記入出力位置において、前記マスク側の基準マークおよび前記基板に設けられた基板側の基準マークを観察するための観察用カメラであって、前記マスクに設けられた観察用窓を介して前記基板側の基準マークを観察可能な観察用カメラをさらに有する、システム。
【請求項7】
請求項6において、
前記第2の位置で前記観察用カメラにより得られた前記基板側の基準マークの位置に基づき、前記第1の位置において前記第1の開口群と前記第1の保持台に搭載された基板との位置合わせを行い、前記第1の位置で前記観察用カメラにより得られた前記基板側の基準マークの位置に基づき、前記第2の位置において前記第2の開口群と前記第2の保持台に搭載された基板との位置合わせを行うように前記移動ステージを移動する制御機能をさらに有する、システム。
【請求項8】
請求項2において、前記第1の開口群および前記第2の開口群は、前記基板の表面の所定の位置にフラックスを塗布するための複数の塗布用開口を含み、
前記第1の処理ユニットおよび前記第2の処理ユニットは、それぞれ、前記マスクの表面に沿って動き、前記第1の開口群および前記第2の開口群の塗布用開口を介して前記基板の表面の所定の位置にフラックスを塗布するための塗布用ヘッドを含む、システム。
【請求項9】
請求項2において、前記第1の開口群および前記第2の開口群は、前記基板の表面の所定の位置に導電性ボールを配置するための複数の配置用開口を含み、
前記第1の処理ユニットおよび前記第2の処理ユニットは、それぞれ、前記マスクの表面に供給された複数の導電性ボールを前記マスクの表面に沿って移動し、前記第1の開口群および前記第2の開口群の配置用開口のそれぞれに充填するための充填用ヘッドを含む、システム。
【請求項10】
複数の開口を有するマスクであって、当該マスクと基板とを位置合わせした状態で、当該マスクを介して前記基板に対する処理を行い、前記基板に同一の処理を行うための実質的に同一の第1の開口群および第2の開口群を有し、前記第1の開口群および前記第2の開口群が第1の方向に並んでいるマスク。
【請求項11】
請求項10において、前記第1の開口群および前記第2の開口群の中間領域に設けられた、マスク側の基準マークと、前記基板に設けられた基板側の基準マークを観察するための観察用窓とを有する、マスク。
【請求項12】
請求項10または11において、前記第1の開口群および前記第2の開口群は、それぞれ、前記基板の表面の所定の位置にフラックスを塗布するための複数の塗布用開口を含む、マスク。
【請求項13】
請求項10または11において、前記第1の開口群および前記第2の開口群は、それぞれ、前記基板の表面の所定の位置に導電性ボールを配置するための複数の配置用開口を含む、マスク。
【請求項14】
基板に同一の処理を行うための実質的に同一の第1の開口群および第2の開口群を含み、前記第1の開口群および前記第2の開口群が第1の方向に並んだマスクを介して前記基板に対する処理を行う方法であって、
前記基板をそれぞれ搭載支持するための第1の保持台および第2の保持台を、前記第1の方向に往復動する移動ステージが、前記第1の保持台を前記第1の開口群に合わせるとともに、前記第1の開口群および前記第2の開口群の中間で前記第1の保持台または前記第2の保持台に搭載される前記基板を入れ替えるための入出力位置に前記第2の保持台を合わせる第1の位置と、前記第2の保持台を前記第2の開口群に合わせるとともに前記入出力位置に前記第1の保持台を合わせる第2の位置とに移動させることを有する方法。
【請求項15】
請求項14において、
前記第1の位置において、前記第1の開口群を用いて前記第1の保持台に搭載された基板に処理を行うための第1の処理ユニットと、前記第2の開口群をクリーニングするための第2のクリーニングユニットとが稼働することと、
前記第2の位置において、前記第2の開口群を用いて前記第2の保持台に搭載された基板に処理を行うための第2の処理ユニットと、前記第1の開口群をクリーニングするための第1のクリーニングユニットとが稼働することとをさらに有する、方法。
【請求項16】
請求項15において、前記入出力位置において前記第1の保持台または前記第2の保持台に搭載された基板の反りを矯正するために前記マスクを介して前記第1の保持台または前記第2の保持台に搭載された基板を前記第1の保持台または前記第2の保持台に押し付ける矯正ユニットが、前記第1の処理ユニットまたは前記第2の処理ユニットにより前記第1の保持台または前記第2の保持台に搭載された基板に対する処理を実行している間、前記マスクを前記第2の保持台または前記第1の保持台に押し付けることをさらに有する、方法。
【請求項17】
請求項14ないし16のいずれかにおいて、
前記入出力位置において、前記マスク側の基準マークおよび前記基板に設けられた基板側の基準マークを観察するための観察用カメラであって、前記マスクに設けられた観察用窓を介して前記基板側の基準マークを観察可能な観察用カメラにより、前記第2の位置で得られた前記基板側の基準マークの位置に基づき、前記第1の位置において前記第1の開口群と前記第1の保持台に搭載された基板との位置合わせを行うことと、
前記第1の位置で前記観察用カメラにより得られた前記基板側の基準マークの位置に基づき、前記第2の位置において前記第2の開口群と前記第2の保持台に搭載された基板との位置合わせを行うこととをさらに有する、方法。
【請求項18】
請求項15において、前記第1の開口群および前記第2の開口群は、前記基板の表面の所定の位置にフラックスを塗布するための複数の塗布用開口を含み、
前記第1の処理ユニットおよび前記第2の処理ユニットは、前記マスクの表面に沿って動き、前記第1の開口群および前記第2の開口群の塗布用開口を介して前記基板の表面の所定の位置にフラックスを塗布する、方法。
【請求項19】
請求項15において、前記第1の開口群および前記第2の開口群は、前記基板の表面の所定の位置に導電性ボールを配置するための複数の配置用開口を含み、
前記第1の処理ユニットおよび前記第2の処理ユニットは、前記マスクの表面に供給された複数の導電性ボールを前記マスクの表面に沿って移動し、前記第1の開口群および前記第2の開口群の配置用開口のそれぞれに充填する、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−212302(P2010−212302A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−54110(P2009−54110)
【出願日】平成21年3月6日(2009.3.6)
【出願人】(592141488)アスリートFA株式会社 (96)
【Fターム(参考)】