説明

マルチセルアレイを有する半導体発光装置及びその製造方法

【課題】本発明は半導体発光装置及びこれを製造する方法に関する。
【解決手段】本発明の一側面は、基板と、上記基板上に配列され、それぞれ第1及び第2導電型半導体層と、その間に形成され、青色光を放出する活性層を有する複数の発光セルと、上記発光セルの第1及び第2導電型半導体層のうち少なくとも1つを異なる発光セルの第1及び第2導電型半導体層のうち少なくとも1つと電気的に連結する配線構造と、上記複数の発光セルが成す発光領域のうち少なくとも一部に形成され、赤色の光変換物質を有する赤色光変換部及び緑色の光変換物質を有する緑色光変換部のうち少なくとも1つを含む光変換部を含む半導体発光装置を提供する。本発明の一実施形態による半導体発光装置を使用すると、単位面積当たりの電流密度を改善して光効率が向上し、さらには、高演色性白色光を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体発光装置に関し、特に、複数の発光セルが配列された構造を有する半導体発光装置及びこれを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、半導体発光ダイオード(LED)は出力及び効率や信頼性の側面で光源として有益な長所を有するため、ディスプレー装置のバックライトだけでなく、様々な照明装置のための高出力、高効率光源として積極的に研究開発されている。このようなLEDを照明用光源として常用するためには、所望する高い水準の出力を提供しながら、光効率を高め、製造費用を低める必要がある。
【0003】
しかし、高い定格電流を使用する高出力LEDの場合は、相対的に低い定格電流を使用する低出力LEDと比べ、電流密度が高くて光効率が著しく低下する。具体的に、高い出力を得るため、同一面積のLEDチップで高い光束を得るために定格電流を高める場合には、電流密度の増加により却って光効率が低くなり、素子の発熱により光効率の低下が加速するという問題がある。
【0004】
このような問題を解決するための方案として、パッケージレベルで複数の低出力LEDチップをダイボンディングした後、ワイヤボンディングによりチップとチップを連結する高出力発光装置が提案されている。本方案によると、比較的小さなサイズの低出力LEDチップを使用するため、大きいサイズの高出力LEDチップを使用する時より電流密度が低くなり、全体的な光効率を増加させることができる。しかし、ワイヤボンディング数が増加することにより製造費用が増加し、工程が複雑になる上、ワイヤオープンによる不良率が増加するという問題がある。また、チップとチップをワイヤで連結する場合、複雑な直並列の配線構造を具現することが困難である上、ワイヤにより消耗する空間によってパッケージの小型化が難しく、単一パッケージでチップを実装することができる個数も制限されるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的の1つは、単位面積当たりの電流密度を改善して光効率を向上し、さらには、高演色性白色光を放出することができる半導体発光装置を提供することである。
【0006】
本発明の目的の他の1つは、蛍光体を使用せずとも高い効率の白色光を得ることができる半導体発光装置及びこれを効果的に製造する方法を提供することである。
【0007】
本発明の目的のさらに他の1つは、複数の発光セルを有する場合において、十分な発光面積を確保することができる半導体発光素子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記のような課題を解決するために、本発明の一側面は基板と、上記基板上に配列され、それぞれ第1及び第2導電型半導体層と、その間に形成され、青色光を放出する活性層を有する複数の発光セルと、上記発光セルの第1及び第2導電型半導体層のうち少なくとも1つを異なる発光セルの第1及び第2導電型半導体層のうち少なくとも1つと電気的に連結する配線構造と、上記複数の発光セルが成す発光領域のうち少なくとも一部に形成され、赤色の光変換物質を有する赤色光変換部及び緑色の光変換物質を有する緑色光変換部のうち少なくとも1つを含む光変換部を含む半導体発光装置を提供する。
【0009】
本発明の一実施例における上記発光領域のうち一部には、上記光変換部が形成されないこともある。
【0010】
本発明の一実施例における上記光変換部は、蛍光体及び量子点のうち少なくとも1つの物質を含むことができる。
【0011】
本発明の一実施例における上記複数の発光セルのうち少なくとも1つの第1導電型半導体層は、異なるセルの第2導電型半導体層と電気的に連結されることができる。
【0012】
本発明の一実施例における上記複数の発光セルのうち少なくとも1つの第1導電型半導体層は、異なるセルの第1導電型半導体層と電気的に連結されることができる。
【0013】
本発明の一実施例における上記複数の発光セルのうち少なくとも1つの第2導電型半導体層は、異なるセルの第2導電型半導体層と電気的に連結されることができる。
【0014】
本発明の一実施例における上記複数の発光セルの第1導電型半導体層は、相互一体に形成されることができる。
【0015】
本発明の一実施例における上記複数の発光セル1つ当たりに、上記赤色及び緑色光変換部のうち1つが形成されることができる。
【0016】
本発明の一実施例における上記複数の発光セルのうち2つ以上の発光セルに対し、上記赤色及び緑色光変換部のうち1つが一体に形成されることができる。
【0017】
本発明の一実施例における上記赤色及び緑色光変換部は、上記発光セルの表面に沿って形成されることができる。
【0018】
本発明の一実施例における上記光変換部は、上記赤色及び緑色光変換部を含み、上記複数の発光セルは上記赤色光変換部が形成された1つ以上のセルを有する赤色グループ、上記緑色光変換部が形成された1つ以上のセルを有する緑色グループ、上記赤色及び緑色光変換部が形成されない1つ以上のセルを有する青色グループに分かれ、上記赤色、緑色及び青色グループとそれぞれ連結された3対のパッド部をさらに含むことができる。
【0019】
この場合、上記パッド部により上記赤色、緑色及び青色グループに印加される電流はそれぞれ独立的に調節されることができる。
【0020】
本発明の他の側面は基板と、上記基板上に配列され、それぞれ第1及び第2導電型半導体層と、その間に形成され、青色光を放出する活性層を有する複数の発光セルと、上記発光セルの第1及び第2導電型半導体層のうち少なくとも1つを異なる発光セルの第1及び第2導電型半導体層のうち少なくとも1つと電気的に連結する配線構造と、上記複数の発光セルが成す発光領域に赤色及び緑色の光変換物質のうち少なくとも1つを備えて形成され、上記赤色及び緑色の光変換物質のうち少なくとも1つの配合比が異なる複数のグループに分かれる光変換部を含む半導体発光装置を提供する。
【0021】
本発明のさらに他の側面はパッケージ基板と、上記パッケージ基板上に配列され、それぞれ第1及び第2導電型半導体層と、その間に形成され、青色光を放出する活性層を有する複数の発光セルをそれぞれ含む複数のマルチチップ素子と、上記発光セルの第1及び第2導電型半導体層のうち少なくとも1つを異なる発光セルの第1及び第2導電型半導体層のうち少なくとも1つと電気的に連結する配線構造と、上記複数のマルチチップ素子の光経路上にそれぞれ配置され、赤色及び緑色の光変換物質のうち少なくとも1つをそれぞれ備える複数の光変換部を含み、上記複数の光変換部は上記赤色及び緑色の光変換物質のうち少なくとも1つの配合比が異なる複数のグループに分かれる半導体発光装置を提供する。
【0022】
本発明の一実施例における上記光変換部は、黄色光変換物質をさらに備え、上記赤色、緑色及び黄色光変換物質のうち少なくとも1つの配合比が異なる複数のグループに分かれることができる。
【0023】
この場合、上記複数のグループとそれぞれ連結された複数のパッド部をさらに含むことができる。
【0024】
この場合、上記複数のパッド部により上記複数のグループに印加される電流はそれぞれ独立的に調節されることができる。
【0025】
本発明の一実施例における上記光変換部はダム部を備え、上記光変換物質は上記ダム部の内部に充填されることができる。
【0026】
この場合、上記ダム部は上記光変換物質と同じ物質を含むことができる。
【0027】
また、上記ダム部はその内部に充填された上記光変換部の残り部分と同じ物質からなることができる。
【0028】
本発明のさらに他の側面は基板と、上記基板上に配列され、それぞれ第1及び第2導電型半導体層と、その間に形成された活性層を有する複数の発光セルと、上記発光セルの第1及び第2導電型半導体層のうち少なくとも1つを異なる発光セルの第1及び第2導電型半導体層のうち少なくとも1つと電気的に連結する配線構造を含み、上記複数の発光セルのうち一部の活性層は赤色光を放出し、他の一部の活性層は緑色光を放出し、残りの活性層は青色光を放出する半導体発光装置を提供する。
【0029】
本発明の一実施例において、上記基板と上記第1導電型半導体層と間に形成され、上記複数の発光セルの第1導電型半導体層を連結させる基底層をさらに含むことができる。
【0030】
この場合、上記基底層は第1導電型半導体物質からなることができ、これと異なり、上記基底層はアンドープ半導体物質からなることもできる。
【0031】
本発明の一実施例における上記複数の発光セルの第1導電型半導体層は、相互一体に形成されることができる。
【0032】
本発明のさらに他の側面は、基板上の第1領域に第1導電型半導体層、第1活性層及び第2導電型半導体層を順に成長させて第1発光構造物を形成する段階と、上記基板上の第2領域に第1導電型半導体層、第2活性層及び第2導電型半導体層を順に成長させて第2発光構造物を形成する段階と、上記基板上の第3領域に第1導電型半導体層、第3活性層及び第2導電型半導体層を順に成長させて第3発光構造物を形成する段階と、上記第1から第3発光構造物を電気的に連結するように配線構造を形成する段階とを含み、上記第1から第3活性層のうち1つは赤色光を放出し、他の1つは緑色光を放出し、残りの1つは青色光を放出する半導体発光装置の製造方法を提供する。
【0033】
本発明の一実施例において、上記第1発光構造物を形成する段階の前に上記基板上に第1オープン領域を有するマスク層を形成する段階をさらに含み、上記第1発光構造物は上記第1オープン領域に形成されることができる。
【0034】
この場合、上記第2発光構造物を形成する段階の前に上記マスク層に第2オープン領域を形成する段階をさらに含み、上記第2発光構造物は上記第2オープン領域に形成されることができる。
【0035】
また、上記第3発光構造物を形成する段階の前に上記マスク層に第3オープン領域を形成する段階をさらに含み、上記第3発光構造物は上記第3オープン領域に形成されることができる。
【0036】
本発明の一実施例における上記第1から第3発光構造物は接触しないように形成されることができる。
【0037】
本発明の一実施例において、上記第1から第3発光構造物を形成する前に上記基板上に基底層を形成する段階をさらに含むことができる。
【0038】
この場合、上記基底層は第1導電型半導体物質からなることができ、これと異なり、上記基底層はアンドープ半導体物質からなることもできる。
【0039】
また、上記第1導電型半導体層を成長させる段階は、上記基底層上に上記第1導電型半導体層を再成長させる段階であることができる。
【0040】
本発明のさらに他の側面は、基板上に第1導電型半導体層を成長させる段階と、上記第1導電型半導体層の第1から第3領域にそれぞれ第1から第3活性層を成長させる段階と、上記第1から第3活性層を覆うように第2導電型半導体層を成長させる段階と、上記第1から第3活性層に対応する位置に該当する上記第2導電型半導体層が残存するように上記第2導電型半導体層の一部を除去して第1から第3発光構造物を形成する段階と、上記第1から第3発光構造物を電気的に連結するように配線構造を形成する段階とを含み、上記第1から第3活性層のうち1つは赤色光を放出し、他の1つは緑色光を放出し、残りの1つは青色光を放出する半導体発光装置の製造方法を提供する。
【0041】
本発明の一実施例における上記第1から第3発光構造物を形成する段階は、上記第1から第3活性層に対応する位置に該当する上記第1導電型半導体層が残存するように上記第1導電型半導体層の一部を除去する段階を含むことができる。
【0042】
本発明のさらに他の側面は、導電性基板上に配列され、第1及び第2導電型半導体層と、その間に形成された活性層を有し、上記第2導電型半導体層が上記導電性基板に向かって上記導電性基板と電気的に連結されるように配置された複数の発光セルと、上記複数の発光セルのうち少なくとも1つの第1導電型半導体層を異なる発光セルの第1導電型半導体層と電気的に連結する配線構造を含む半導体発光装置を提供する。
【0043】
本発明の一実施例において、上記導電性基板と上記複数の発光セルの間に形成された反射金属層をさらに含むことができる。
【0044】
本発明の一実施例における上記配線構造は金属からなることができる。
【0045】
本発明の一実施例における上記配線構造は、少なくとも上記第1導電型半導体層の上面に形成された部分が透明伝導性物質からなることができる。
【0046】
本発明の一実施例において、上記導電性基板と上記複数の発光セルの間に形成されたバリア層をさらに含むことができる。
【0047】
この場合、上記バリア層は、上記複数の発光セルそれぞれの第2導電型半導体層と電気的に連結されることができる。
【0048】
本発明の一実施例における上記複数の発光セルは電気的に並列連結されることができる。
【発明の効果】
【0049】
本発明の一実施形態による半導体発光装置を使用すると、単位面積当たりの電流密度を改善して光効率を向上し、さらには、高演色性白色光を得ることができる。
【0050】
また、本発明の他の実施形態によると、蛍光体を使用せずとも高い効率の白色光を得ることができる半導体発光装置及びこれを効果的に製造する方法を得ることができ、さらに、複数の発光セルを有する場合において、十分な発光面積を確保することができる半導体発光素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の一実施形態による半導体発光素子を概略的に示した平面図である。
【図2】図1のA−A`線に沿って切開して示した概略的な断面図である。
【図3】図1に図示された半導体発光素子における各発光セルの連結関係を示す等価回路図である。
【図4】図1の実施形態から変形された実施形態による半導体発光素子を概略的に示した断面図である。
【図5】図1の実施形態のさらに他の変形例において、採用されることができる発光セルの間の配線連結構造を概略的に示した断面図である。
【図6】図5の配線連結構造により得られる交流駆動用等価回路図である。
【図7】本発明の他の実施形態による半導体発光装置を概略的に示した平面図である。
【図8】図7に図示された半導体発光素子における各発光セルの連結関係を示す等価回路図である。
【図9】図7の実施形態から変形された実施形態による半導体発光装置を概略的に示した平面図である。
【図10】本発明の他の実施形態による半導体発光装置を概略的に示した平面図である。
【図11】図10に図示された半導体発光素子における各発光セルの連結関係を示す等価回路図である。
【図12】本発明の他の実施形態による半導体発光装置を概略的に示した平面図である。
【図13】本発明の他の実施形態による半導体発光装置を概略的に示した平面図である。
【図14】本発明の他の実施形態による半導体発光装置を概略的に示した平面図である。
【図15】図14のB−B`線に沿って切開して示した概略的な断面図である。
【図16】図15のD−D`線に沿って切開して示した概略的な断面図である。
【図17】図14の半導体発光装置を製造する方法の一例を説明するための工程別断面図である。
【図18】図14の半導体発光装置を製造する方法の一例を説明するための工程別断面図である。
【図19】図14の半導体発光装置を製造する方法の一例を説明するための工程別断面図である。
【図20】図14の半導体発光装置を製造する方法の一例を説明するための工程別断面図である。
【図21】本発明の他の実施形態による半導体発光装置を概略的に示した平面図である。
【図22】図21のE1−E1`線に沿って切開して示した概略的な断面図である。
【図23】図21の実施形態から変形された実施形態による半導体発光装置の一部を概略的に示した断面図である。
【図24】図21の実施形態から変形された実施形態による半導体発光装置の一部を概略的に示した断面図である。
【図25】図21の構造を有する半導体発光装置を製造する方法の一例を説明するための工程別断面図である。
【図26】図21の構造を有する半導体発光装置を製造する方法の一例を説明するための工程別断面図である。
【図27】図21の構造を有する半導体発光装置を製造する方法の一例を説明するための工程別断面図である。
【図28】図21の構造を有する半導体発光装置を製造する方法の一例を説明するための工程別断面図である。
【図29】本発明により得られた半導体発光装置の使用例を概略的に示した構成図である。
【図30】本発明の他の実施形態による半導体発光装置を概略的に示した平面図である。
【図31】図30の実施形態による半導体発光装置のA−A`線に沿って切開して示した概略的な断面図である。
【図32】本発明の半導体発光装置を製造する方法の他の例を説明するための工程別断面図である。
【図33】本発明の半導体発光装置を製造する方法の他の例を説明するための工程別断面図である。
【図34】本発明の半導体発光装置を製造する方法の他の例を説明するための工程別断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下では添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0053】
しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。従って、図面における要素の形状及びサイズなどはより明確な説明のために誇張されることがあり、図面上に同じ符号で表示される要素は同じ要素である。
【0054】
図1は本発明の一実施形態による半導体発光素子を概略的に示した平面図であり、図2は図1のA−A`線に沿って切開して示した概略的な断面図である。また、図3は図1に図示された半導体発光素子における各発光セルの連結関係を示す等価回路図であり、図4は図1の実施形態から変形された実施形態による半導体発光素子を概略的に示した断面図である。
【0055】
先ず、図1及び図2を参照すると、本実施形態による半導体発光装置100は基板101と基板101上に配列された複数の発光セルCを含み、各発光セルCは配線構造106により電気的に連結される。この場合、「発光セル」とは異なるセルと区別される活性層領域を有する半導体多層膜部分を表す。本実施形態の場合、25個の発光セルCが5×5形態で配列された構造を示しているが、発光セルCの個数と配列形態は多様に変形されることができる。追加構成要素として、外部電気信号の印加に使用することができる第1及び第2パッド部107a、107bが基板101上に形成されることができる。本実施形態ではパッド部107a、107bが発光セルCと直接接触しているが、他の実施形態ではパッド部107a、107bと発光セルCは相互離隔され形成され、配線構造106により連結されることもできる。本実施形態のように、複数の発光セルCに分離させることで、1つのセルを利用した時より単位面積当たりの電流密度が減少されることができ、これにより発光効率が向上することができる。
【0056】
図2に図示されたように、それぞれの発光セルC1、C2、C3は基板101上に形成された第1導電型半導体層102、活性層103及び第2導電型半導体層104を備え、配線構造106により図3に図示されたように直列連結されている。この場合、第2導電型半導体層104上には透明伝導性酸化物などからなる透明電極105が配置されることができる。発光セルC1、C2、C3の間が直列連結構造の場合、例えば、第1発光セルC1の第2導電型半導体層104と第2発光セルC2の第1導電型半導体層102が連結され、後述するように、直列連結の他にも並列連結や直並列連結も可能である。本実施形態の場合、配線構造106はワイヤではなく、発光セルC1、C2、C3と基板101の表面に沿って形成され、配線構造106の電気的接点以外の部分も発光セルC1、C2、C3および基板101の表面から離れることはない。発光セルC1、C2、C3と配線構造106との間には絶縁部108が介在されるので、発光セルC1、C2、C3と配線構造106との意図しない短絡を防止することができる。この場合、絶縁部108はシリコーン酸化物やシリコーン窒化物などのように当技術分野で公知の物質を使用することができる。本実施形態のように、セルの間の電気連結のための構造としてワイヤを使用しないことにより、短絡の可能性が低減し、配線工程の容易性が向上することができる。
【0057】
基板101は電気絶縁性を有する基板を使用することができ、これにより、発光セルCを電気的に分離することができる。但し、導電性基板を使用する場合でも、その上に絶縁膜を蒸着して使用することができる。この場合、基板101は半導体単結晶を成長させるための成長基板であることができ、これを考慮すると、サファイア基板を使用することができる。サファイア基板は六角−ロムボ型(Hexa−Rhombo R3c)対称性を有する結晶体であって、c軸及びa軸方向の格子定数がそれぞれ13.001Å及び4.758Åで、C(0001)面、A(1120)面、R(1102)面などを有する。この場合、上記C面は比較的窒化物薄膜の成長が容易で、高温で安定するため、窒化物半導体を成長させるための基板として有用に使用される。勿論、形態によってはSiC、GaN、ZnO、MgAl、MgO、LiAlO及びLiGaOなどからなる基板も使用することができる。
【0058】
第1及び第2導電型半導体層102、104は窒化物半導体、即ち、AlInGa(1−x−y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成を有することができ、n型不純物及びp型不純物がドープされることができる。この場合、第1及び第2導電型半導体層102、104は、当技術分野で公知のMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)、HVPE(Hydride Vapor Phase Epitaxy)、MBE(Molecular Beam Epitaxy)工程などで成長させることができる。第1及び第2導電型半導体層102、104の間に形成された活性層103は電子と正孔の再結合により所定のエネルギーを有する光を放出し、インジウム含量によってバンドギャップエネルギーが調節されるようにInGa1−xN(0≦x≦1)組成の層が複数積層された構造を有することができる。この場合、活性層103は量子障壁層及び量子井戸層が交互に積層された多重量子井戸(MQW)構造、例えば、InGaN/GaN構造からなることができる。本実施形態で必ず要求される構成ではないが、第2導電型半導体層104上には、例えば、透明伝導性酸化膜(Transparent Conductive Oxide)からなる透明電極が形成されることができ、オーミックコンタクトと電流分散機能を行うことができる。一方、後述するように、第1及び第2導電型半導体層102、104と活性層103を備える発光セルCは成長時から分離して成長させたり、発光積層体を成長させた後、これを個別セル単位に分離させる方法により得られる。
【0059】
本実施形態における活性層103は青色光を放出し、例えば、約430〜480nmのピーク波長を有する光を放出することができる。複数の発光セルCの上部からみると、これにより成される発光領域のうち少なくとも一部には赤色及び緑色光変換部109R、109Gが形成される。図1の場合、発光領域は各発光セルCが形成する長方形の発光面の集合であるとみることができ、発光領域に光変換部が形成されたことは、発光領域から光が進行する経路上に上記光の波長を変換することができる物質が適用されたことに該当する。例えば、発光セルCのうち一部(例えば、図2のC1)の光放出面には赤色光変換部109Rが形成され、残りのうち少なくとも一部(例えば、図2のC3)の光放出面には緑色光変換部109Gが形成されることができる。これにより、発光セルCから放出された青色光と赤色及び緑色光変換部109R、109Gから放出された光が混合し白色光を得ることができる。但し、赤色及び緑色光変換部109R、109Gは常に共に備えられる必要はなく、実施形態によっては赤色及び緑色光変換部109R、109Gのうち1つのみが上記光放出面に備えられることもできる。
【0060】
赤色及び緑色光変換部109R、109Gは蛍光体及び量子点(Quantum Dot)のうち少なくとも1種類の物質を含むことができ、これに制限されないが、赤色及び緑色光変換部109R、109Gは、例えば、シリコーン樹脂に分散され発光構造物の表面にコーティングされた構造であることができる。本実施形態の場合、複数の発光セルCに対し、光変換部109R、109Gをコーティングするため、相対的に大きい面積にコーティング工程が適用されることができる。従って、それぞれの単位チップに蛍光物質などをコーティングする時より本願発明のように1つの素子に複数のセルCを形成し、その発光領域に光変換部109R、109Gを形成することが工程の容易性の側面で有利であることができる。この場合、本実施形態では発光セルCが占める領域より光変換部109R、109Gがさらに広く形成されているが、工程条件や、必要によって光変換部109R、109Gは発光セルCの表面のうち一部のみ、例えば、上面のみを覆うように形成されることもできる。
【0061】
また、本実施形態では発光セルC1つ当たりに赤色及び緑色光変換部109R、109Gのうち1つが適用された構造を示しているが、工程条件により、赤色及び緑色光変換部109R、109Gのうち1つは2つ以上の発光セルCにわたって形成されることもでき、それは以下の実施形態でも同様である。また、図2では光変換部109R、109Gが発光セルCの表面に沿って形成され、発光セルCと類似する形状を有するように示しているが、光変換部109R、109Gの形状は図4の変形例のように、発光セルCの表面に沿って形成されず、例えば、ドーム状を有するように形成されることができる。さらに、図4の変形例のように、2つ以上の発光セルC1、C2に1つの光変換部109R'が一体に適用されることもできる。本実施形態の場合、配線構造106は発光セルC1、C2、C3および基板101の表面から離れることなく、発光セルC1、C2、C3および基板101の表面に沿って形成されている。したがって、光変換部109R、109Gが発光セルCを覆うときに、配線構造106が断線することがない。
【0062】
赤色光変換部109Rに使用可能な赤色蛍光体には、MAlSiN:Re(1≦x≦5)である窒化物系蛍光体及びMD:Reである硫化物系蛍光体などがある。ここで、MはBa、Sr、Ca、Mgから選択された少なくとも1つで、DはS、Se及びTeから選択された少なくとも1つであり、ReはEu、Y、La、Ce、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、F、Cl、Br及びIから選択された少なくとも1つである。また、緑色光変換部109Gに使用可能な緑蛍光体には、MSiO:Reである珪酸塩系蛍光体、MA:Reである硫化物系蛍光体、β−SiAlON:Reである蛍光体、MA':Re'である酸化物系蛍光体などがあり、MはBa、Sr、Ca、Mgから選択された少なくとも1つの元素で、AはGa、Al及びInから選択された少なくとも1つで、DはS、Se及びTeから選択された少なくとも1つで、A'はSc、Y、Gd、La、Lu、Al及びInから選択された少なくとも1つで、ReはEu、Y、La、Ce、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、F、Cl、Br及びIから選択された少なくとも1つで、Re'はCe、Nd、Pm、Sm、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、F、Cl、Br及びIから選択された少なくとも1つであることができる。
【0063】
また、量子点はコア(core)とシェル(shell)からなるナノクリスタル粒子で、コアのサイズは約2〜100nmの範囲にある。また、量子点はコアのサイズを調節することで、青色(B)、黄色(Y)、緑色(G)、赤色(R)のような多様な色を発光する蛍光物質として使用することができ、II−VI族の化合物半導体(ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、HgS、HgSe、HgTe、MgTeなど)、III−V族の化合物半導体(GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSb、AlAs、AlP、AlSb、AlSなど)またはIV族半導体(Ge、Si、Pb など)のうち少なくとも2種類の半導体を異種接合して量子点を成すコア(core)とシェル(shell)構造を形成することができる。この場合、量子点のシェル(shell)の外郭でシェル表面の分子結合を終了させるか、量子点の凝集を抑制し、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂内の分散性を向上させるか、または蛍光体の機能を向上させるためにオレイン酸(Oleic acid)のような物質を利用した有機リガンド(Organic ligand)を形成することもできる。
【0064】
一方、赤色及び緑色光変換部109R、109Gにより変換されず、これをそのまま通過する青色光があるという点で、発光セルC全体の光放出面に赤色または緑色光変換部109R、109Gが形成されることもできるが、演色指数の向上や色温度の低い白色光を得るために、発光セルのうち一部(例えば、図2のC2)の光放出面には光変換部を形成しないこともできる。赤色及び緑色光変換部109R、109Gの個数や配置方式は、素子に求められる色温度と演色指数などによってビニング(Binning)技術を適用して適切に決めることができる。このように、本実施形態では1つの素子が赤色、緑色及び青色の全てを発光することができ、必要に合わせてこれらの個数と配列方式を調節することができるため、感性照明などのような照明装置への応用に適する。
【0065】
図5は図1の実施形態のさらに他の変形例で採用されることができる発光セルの間の配線連結構造を概略的に示した断面図であり、図6は図5の配線連結構造により得られる交流駆動用等価回路図である。図1の実施形態における発光セルは電気的に直列連結されており、具体的に、発光セルの間の連結はn−p連結方式に該当する。しかし、図5に図示されたように、第1発光セルC1の第2導電型半導体層104と第2発光セルC2の第2導電型半導体層104が電気的に連結され、第2発光セルC2の第1導電型半導体層102は第3発光セルC3の第1導電型半導体層102と電気的に連結されることができ、これは同じ極性の半導体層の間の連結(p−p連結、n−n連結)方式に該当する。このような配線連結構造が加わることにより、図6に図示されたような交流駆動素子を具現することができる。図6の回路は、いわゆる、梯子網回路であり、順方向及び逆方向の電気信号に対してそれぞれ11個の発光セルが発光することができる。
【0066】
図7は本発明の他の実施形態による半導体発光装置を概略的に示した平面図であり、図8は図7に図示された半導体発光素子における各発光セルの連結関係を示す等価回路図である。また、図9は図7の実施形態から変形された実施形態による半導体発光装置を概略的に示した平面図である。
【0067】
先ず、図7を参照すると、本実施形態における半導体発光装置200は基板201上に16個の発光セルCを備え、4×4形態で配列されており、発光セルCの個数と配列構造は変形されることができる。前の実施形態と同様に、複数の発光セルCにより形成される発光領域のうち一部には赤色光変換部209Rが形成され、残りのうち一部には緑色光変換部209Gが形成されることで、赤色及び緑色光変換部209R、209Gが形成されない発光セルCから放出された青色光と混合し白色光を放出することができる。
【0068】
基板201上の他の領域には第1及び第2パッド部207a、207bが形成され、それぞれ発光セルCの第1導電型半導体層202及び第2導電型半導体層(図7では図示せず、その上に形成された透明電極205を図示する)と電気的に連結される。本実施形態における発光セルCは第1導電型半導体層202を共有する構造である。即ち、発光セルC単位に分離する際、第1導電型半導体層202は分離されず、全発光セルCにわたって一体に形成されることができる。第1パッド部207aと連結された第1配線構造206aは第1導電型半導体層202と連結されるように第1パッド部207aから延びて形成される。同様に、第2パッド部207bと連結された第2配線構造206bは第2導電型半導体層と連結されるように第2パッド部207bから延びて形成され、相互隣接する発光セルCの第2導電型半導体層と連結されるために連結部mが形成されることができる。この場合、図7には図示しなかったが、第2配線構造206b及び連結部mは第1導電型半導体層202や活性層と電気的に分離される必要があるため、これらの間には絶縁物質が介在されたり、エアブリッジ構造を有することができる。
【0069】
本実施形態のような電気連結構造により、図8に図示されたように、16個の発光セルCは並列に連結され、このような並列連結構造の場合、DC電源下で高出力光源として有用に使用することができる。次に、図9の実施形態における半導体発光装置200`は第1導電型半導体層202がそれぞれの発光セルCに個別的に備えられる点で、図1の実施形態と類似する。但し、電気連結構造は図7の実施形態のように並列連結に該当する。第1パッド部207aから延びた第1配線構造206aは発光セルCと直接連結されず、連結部mにより発光セルCの第1導電型半導体層202と連結される。
【0070】
図10は本発明の他の実施形態による半導体発光装置を概略的に示した平面図であり、図11は図10に図示された半導体発光素子における各発光セルの連結関係を示す等価回路図である。
【0071】
図10を参照すると、本実施形態における半導体発光装置300は基板301上に16個の発光セルCを備え、4×4形態で配列されており、発光セルCの個数と配列構造は変形されることができる。前の実施形態と同様に、複数の発光セルCにより形成される発光領域のうち一部には赤色光変換部309Rが形成され、残りのうち一部には緑色光変換部309Gが形成されることで、赤色及び緑色光変換部309R、309Gが形成されない発光セルCから放出された青色光と混合し白色光を放出することができる。本実施形態の場合、基板301上の他の領域には第1及び第2パッド部307a、307bが形成され、それぞれ発光セルCの第2導電型半導体層(図10では図示せず、その上に形成された透明電極305を図示する)及び第1導電型半導体層302と電気的に連結される。即ち、第1パッド部307aと連結された第1配線構造306aは、一部の発光セルCに備えられた第2導電型半導体層と連結される。同様に、第2パッド部307bと連結された第2配線構造306bは残りのうち一部の発光セルCの第1導電型半導体層302と連結される。第1及び第2配線構造306a、306bと直接連結されない残りの発光セルCは連結構造mにより互いに直列連結を形成し、これにより、図11に図示されたように、直列及び並列の混合連結構造を得ることができる。
【0072】
図12、図13及び図30はそれぞれ本発明の他の実施形態による半導体発光装置を概略的に示した平面図である。また、図31は図30の実施形態による半導体発光装置のA−A`線に沿って切開して示した概略的な断面図である。
【0073】
先ず、図12の実施形態における半導体発光装置400は基板401上に24個の発光セルCが4×6形態で配列されている。複数の発光セルCは3個のグループ、即ち、赤色グループRG、緑色グループGG及び青色グループBGに分かれる。赤色グループRGに該当する発光領域には発光セルCを覆うように赤色光変換物質が形成され、緑色グループGGに該当する発光領域には発光セルCを覆うように緑色光変換物質が形成され、青色グループBGに該当する発光領域には特に光変換物質が適用されない。赤色グループRG、緑色グループGG及び青色グループBGはそれぞれ8個の発光セルCを備え、これらの間に直列連結構造を形成するが、発光セルCの個数や電気連結方式は適切に変えることができる。例えば、1つのグループRG、GG、BGの内部で、それぞれのセルは並列構造や直並列構造を形成することもできる。異なる色の光を均一に混合するための側面から、赤色グループRG、緑色グループGG及び青色グループBGは1つの領域に同じ種類のグループが全て配置されるというよりは、図12に図示されたように、複数の領域に分かれて配置され、異なるグループと混ざるように配置されることができる。この場合、異なるグループに属する発光セルCの間の連結構造mは相互重畳されるように配置されることができ、そのため、該当する領域の連結構造mの間には絶縁物質が介在されたり、エアブリッジ構造を有することができる。
【0074】
本実施形態における半導体発光装置400には3対のパッド部が備えられる。具体的には、赤色グループRGと連結された第1及び第2パッド部407a、407b、青色グループBGと連結された第1及び第2パッド部407a`、407b`、緑色グループGGと連結された第1及び第2パッド部407a``、407b``が基板401上に配置される。上記3対のパッド部により赤色グループRG、緑色グループGG及び青色グループBGに印加される電流は独立的に制御されることができる。これにより、赤色グループRG、緑色グループGG及び青色グループBGに印加される電流の強さを調節することで、各グループからの発光量を調節することができるため、白色光の色温度と演色指数を所望する水準になるように変更することができる。例えば、赤色グループRGから放出される光の強さを相対的に増加させ、暖かい感じの白色(warm white)を得ることができ、類似する方式により、青色グループBGから放出される光の強さを相対的に増加させ、冷たい感じの白色(cool white)を得ることができる。また、このようなグループ毎の電流制御方式を利用し、必ず白色光ではなくても他の多様な色を具現することもでき、感性照明などに利用することができる。
【0075】
次に、図13の実施形態における半導体発光装置400'は図12の実施形態と類似するように基板401上に24個の発光セルCが4×6形態で配列されている。但し、複数の発光セルCは3個のグループRGG1、RGG2、RGG3に分かれ、それぞれのグループRGG1、RGG2、RGG3に該当する発光領域には発光セルCを覆うように赤色及び緑色光変換物質の混合物が形成される。即ち、本実施形態の場合、1つのグループに適用された光変換部には2種以上の光変換物質、例えば、赤色及び緑色光変換物質が備えられる。この場合、複数のグループRGG1、RGG2、RGG3のうち少なくとも1つのグループは異なるグループと赤色及び緑色光変換物質のうち少なくとも1つの配合比が異なり、これにより、異なる色の光が混合されることができる。この場合、1つの光変換部に備えられる光変換物質は赤色及び緑色の他に異なる種類がさらに含まれることができる。例えば、赤色、緑色及び黄色光変換物質が混合されることができ、これにより、白色光の品質がさらに向上することができる。
【0076】
図12の実施形態と同様に、複数のグループRGG1、RGG2、RGG3にはそれぞれ8個の発光セルCを備え、これらの間に直列連結構造を形成するが、発光セルCの個数や電気連結方式は適切に変えることができる。また、異なる色の光を均一に混合するための側面から、複数のグループRGG1、RGG2、RGG3は1つの領域に同じ種類のグループが全て配置されるよりは、図13に図示されたように、複数の領域に分かれて配置され、異なるグループと混ざるように配置されることができる。この場合、異なるグループに属する発光セルCの間の連結構造mは相互重畳されるように配置されることができ、そのため、該当する領域の連結構造mの間には絶縁物質が介在されたり、エアブリッジ構造を有することができる。また、基板401上には3対のパッド部が備えられる。具体的には、第1グループRGG1と連結された第1及び第2パッド部407a、407b、第2グループRGG2と連結された第1及び第2パッド部407a`、407b`、第3グループRGG3と連結された第1及び第2パッド部407a``、407b``が配置される。上記3対のパッド部により複数のグループRGG1、RGG2、RGG3に印加される電流は独立的に制御されることができ、これにより、白色光の色温度と演色指数を所望する水準になるように変更することができる。本実施形態のように、2種以上の光変換物質を混合し、グループ別に光変換物質の配合比を異なるように適用することで、各グループRGG1、RGG2、RGG3に印加される電流を独立的に調節すると、色温度及び演色指数をさらに高精度に制御することができる。
【0077】
一方、図12及び図13の実施形態は1つのマルチチップ内で白色光の色温度を調節する内容を説明しているが、パッケージ水準で調節することもできる。図30及び図31に図示された実施形態における半導体発光装置400``はパッケージ基板410上に配置された複数のマルチチップ素子400G1、400G2を含む。ここで、1つのマルチチップ素子400G1、400G2は図31に図示されたように、複数の発光セルが連結された構造を有する。この場合、1つのマルチチップ素子400G1、400G2はそれぞれ前の実施形態で説明した発光セルの間の連結構造を成すことができる。即ち、マルチチップ素子400G1、400G2は基板401上に複数の発光セルが配置された構造であり、それぞれの発光セルは第1導電型半導体層402、活性層403、第2導電型半導体層404及び透明電極405を備える。また、配線構造406はワイヤではない発光セルと基板401の表面に沿って形成され、絶縁部408が発光セルと配線構造406の間に介在されて意図しない短絡を防止することができる。また、配線構造406はワイヤではなく、発光セルと基板401の表面に沿って形成され、配線構造106の電気的接点以外の部分も発光セルC1、C2、C3および基板101の表面から離れることはない。発光セルと配線構造406との間に絶縁部408が介在されるので、発光セルと配線構造406との間の意図しない短絡を防止することができる。
【0078】
本実施形態の場合も図12及び図13の実施形態と同様に、マルチチップ素子400G1、400G2は赤色及び緑色光変換物質を備えるが、その配合比が異なる複数(本実施形態では2個)のグループ400G1、400G2に分かれる。従って、各グループ400G1、400G2に印加される電流を独立的に調節することで、半導体発光装置400``の全体の色温度及び演色指数を高精度に調節することができる。一方、本実施形態における光変換部はダム部411を備え、その内部に光変換物質412が充填された構造、即ち、ダムアンドフィル(dam and fill)工程により形成されることができる。ダムアンドフィル工程は、パッケージ基板410または発光セル基板401上で発光セルを取り囲むようにダム部411を形成した後、これを利用して光変換物質412を充填する方式である。本実施形態におけるダム部411は光変換物質412と同じ物質を含むことができ、さらに、ダム部411そのものをその内部に充填された物質と同じ物質で形成することができる。即ち、ダム部411は樹脂とピラー(Al、SiO、TiOなど)の他に蛍光体をさらに含むことができ、これにより、チクソ性(Thixotropy)が改善されダム形成が容易になることができる。また、ダム部411を通じて外部に光が放出されることができ、また、波長変換が行われることができるため、ダム部411による光損失が最小化されると共に、光効率の向上及び光指向特性改善効果などを期待することができる。
【0079】
図14は本発明の他の実施形態による半導体発光装置を概略的に示した平面図である。図15は図14のB−B`線に沿って切開して示した概略的な断面図であり、図16は図15のD−D`線に沿って切開して示した概略的な断面図である。
【0080】
図14から16を共に参照すると、本実施形態における半導体発光装置500は基板501上に複数の発光セルCが配列され、発光セルCは第1導電型半導体層502、活性層503及び第2導電型半導体層504を備え、第2導電型半導体層504上にはさらに透明電極505が配置されることができる。本実施形態の場合、各発光セルCに備えられた第1導電型半導体層502を相互連結する基底層502`が発光セルCと基板501の間に配置され、基底層502`は全発光セルCにわたって一体に形成されることができる。基底層502`は第1導電型半導体物質またはアンドープ半導体物質からなることができ、後述するように、第1導電型半導体層502を再成長させるためのシード層として機能することができる。基底層502`が第1導電型半導体物質からなるのであれば、第1導電型半導体層502を発光セルCが共有する構造であるため、発光セルCは電気的に並列に連結される。さらに、この場合は、第1導電型半導体層502を再成長させずに活性層503を成長させることもできる。また、場合によって、基底層502`が除去されることができるが、この場合には発光セルCは基板501上に直接形成される。
【0081】
第1パッド部507aは基底層502`上に形成され、第1配線構造506aは第1パッド部507aから延びて第1導電型半導体層502と連結される。また、第2パッド部507bは第1導電型半導体層502上に形成され、第2配線構造506bは第2パッド部507bから延びて第2導電型半導体層504と連結される。但し、第2パッド部507bと第2配線構造506bは第1導電型半導体層502及び活性層503と電気的に分離される必要があるため、絶縁部508がその間に配置されることができる。一方、第1及び第2パッド部507a、507bは第1導電型半導体層502上に形成されているが、実施形態によっては、前の実施形態と類似するように形成されることができる。即ち、第1及び第2パッド部507a、507bは基板501の上面のうち第1導電型半導体層502が形成されない領域に形成されることもできる。
【0082】
本実施形態における発光セルCは3種類以上で、赤色光を放出する第1発光セルC1、緑色光を放出する第2発光セルC2及び青色光を放出する第3発光セルC3を有する。即ち、1つの素子が赤色、緑色及び青色の全てを発光することができ、必要に合わせてこれらの個数と配列方式を調節することができるため、感性照明などのような照明装置への応用に適する。このために、それぞれ異なる色の光を放出するように第1発光セルC1の活性層503R、第2発光セルC2の活性層503G及び第3発光セルC3の活性層503Bは、異なるバンドギャップエネルギーを有するように組成が調節され、後述するように、各セルC1、C2、C3が異なる再成長工程により形成されると、それぞれに備えられた活性層503R、503G、503Bの成長条件を容易に調節することができる。また、本実施形態では赤色、緑色及び青色を発光することができる発光セルCが備えられることで、発光セルCの光放出面に光変換部を別途に形成せずに済む。これにより、蛍光体や量子点により発生する光損失を減らすことができる。
【0083】
図17から20は、図14の半導体発光装置を製造する方法の一例を説明するための工程別断面図である。先ず、図17に図示されたように、基板501上に基底層502`を成長させる。上述したように、基底層502`は第1導電型半導体物質やアンドープ半導体物質からなることができ、例えば、窒化物半導体からなることができる。この場合、基底層502`はMOCVD、HVPE、MBEなどのような当技術分野で公知の半導体薄膜成長工程を利用して形成されることができる。
【0084】
次に、図18に図示されたように、基底層502`の一部が露出するようにオープン領域を有するマスク層510を基板501上に形成する。上記オープン領域は再成長を通じて発光セルを形成するための領域として提供され、マスク層510はシリコーン酸化物やシリコーン窒化物などの物質を利用して蒸着やスパッタリングなどのような工程で形成することができる。また、マスク層510のオープン領域は当技術分野で公知のフォトレジスト工程を利用して形成することができる。次いで、図19に図示されたように、上記オープン領域を通じて基底層502`上に第1導電型半導体層502、活性層503R及び第2導電型半導体層504を順に成長させて発光セルを形成する。成長の手順はこれに制限されず、本成長工程を通じて赤色光を放出する活性層503Rが成長することができる。
【0085】
次に、図20に図示されたように、マスク層510にオープン領域をさらに形成した後、基底層502`上に第1導電型半導体層502、緑色を発光する活性層503G及び第2導電型半導体層504を備える発光セルと、第1導電型半導体層502、青色を発光する活性層503B及び第2導電型半導体層504を備える発光セルをそれぞれ形成する。本段階により、それぞれの発光セルは相互接触せずに独立に配列されることができる。次いで、図示しなかったが、第2導電型半導体層504上に透明電極を形成することができ、各発光セルを電気的に連結するように配線構造を形成することで、図14に図示された構造を得ることができる。以上で説明した半導体発光装置の製造方法の場合、発光セルCの単位に分離するためにエッチング工程を用いず、半導体層の再成長を利用することで、自発的なセル間分離を具現する。また、第1導電型半導体層502に配線構造を連結するために第1導電型半導体層502をエッチングせずに済む。これにより、エッチング過程で発光セルCに損傷が生じるという問題を防止することができ、活性層503の面積を十分に確保することができるため、発光効率を向上することができる。
【0086】
図32から図34は、本発明の半導体発光装置を製造する方法の他の例を説明するための工程別断面図である。先ず、図32に図示されたように、基板501上に第1導電型半導体層502を成長させた後、第1導電型半導体層502の第1から第3領域にそれぞれ第1から第3活性層503R、503B、503Gを形成し、前の実施形態と同様に、それぞれは赤色を発光する活性層503R、緑色を発光する活性層503G及び青色を発光する活性層503Bに該当する。この場合、第1から第3活性層503R、503B、503Gは適切な形状のオープン領域を有するマスク層510を利用して成長することができる。次に、図33に図示されたように、第1から第3活性層503R、503B、503Gを覆うように第2導電型半導体層504を成長させる。第2導電型半導体層504の場合、第1から第3活性層503R、503B、503Gの上面及び側面を覆って一体に形成されることができる。
【0087】
次に、図34に図示されたように、発光構造物(発光セル)の単位分離工程、即ち、第1から第3活性層503R、503B、503Gに対応する位置に該当する第2導電型半導体層504が残存するように第2導電型半導体層504の一部を除去して第1から第3発光構造物を形成する。この場合、図34に図示されたように、第1導電型半導体層502は除去されないこともあり、これにより、発光構造物は相互並列に連結されることができる。これと異なり、異なる連結形態を適用するための目的などで、第1から第3活性層503R、503B、503Gに対応する位置に該当する第1導電型半導体層502が残存するように第1導電型半導体層502の一部を除去することもできる。図示しなかったが、その後、それぞれの発光構造物の間に適切な電気配線構造を形成することで、マルチチップ素子を具現することができる。
【0088】
図21は本発明の他の実施形態による半導体発光装置を概略的に示した平面図である。図22は図21のE1−E1`線に沿って切開して示した概略的な断面図である。
【0089】
図21及び図22を共に参照すると、本実施形態における半導体発光装置600は導電性基板606上に複数の発光セルCが配列され、発光セルCは第1導電型半導体層601、活性層602及び第2導電型半導体層603を含む構造である。発光セルCと導電性基板606の間、具体的には、第2導電型半導体層603と導電性基板606の間には反射金属層604が配置されることができ、この反射金属層604は必須構成ではない任意に付加できる構成に該当する。第1導電型半導体層601の上部には複数の発光セルCを電気的に連結するための配線構造607が形成され、これと連結され、外部の電気信号を印加するためのパッド部608がさらに備えられることができる。この場合、図22で分かるように、配線構造607は2個のセルC1、C2にそれぞれ備えられた第1導電型半導体層601を連結させるように発光セルC1、C2の表面に沿って形成され、絶縁部609により活性層602、第2導電型半導体層603、反射金属層604及び導電性基板606と電気的に分離されることができる。本実施形態における第2導電型半導体層603の電気連結構造は導電性基板606により行われることができるため、別途に配線構造を形成する必要がないという長所があり、第1導電型半導体層601や第2導電型半導体層603をメサエッチングする必要もないため、十分な発光面積を確保することができる。
【0090】
導電性基板606は後述するように、レーザーリフトオフなどの工程により発光構造物を支持する支持体の役割をし、Au、Ni、Al、Cu、W、Si、Se、GaAsのうち1つ以上を含む物質、例えば、SiにAlがドープされた形態の物質からなることができる。この場合、選択された物質によって、導電性基板606はメッキまたはボンディング接合などの方法により形成されることができる。導電性基板606は各発光セルCの第2導電型半導体層603と電気的に連結され、これにより、本実施形態における発光セルCは電気的に並列連結された構造を有する。反射金属層604は活性層602から放出された光を素子の上部、即ち、第1導電型半導体層601の方向に反射する機能を行うことができ、また、電気的特性を考慮し、第2導電型半導体層603とオーミックコンタクトを成すことが好ましい。このような機能を考慮し、反射金属層604はAg、Ni、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Auなどの物質を含むことができる。詳しく図示しなかったが、反射金属層604は2層以上の構造で採用され反射効率を向上させることができ、その具体的な例として、Ni/Ag、Zn/Ag、Ni/Al、Zn/Al、Pd/Ag、Pd/Al、Ir/Ag、Ir/Au、Pt/Ag、Pt/Al、Ni/Ag/Ptなどを挙げることができる。一方、本実施形態では反射金属層604が発光セルCにそれぞれ備えられた形態を示しているが、全発光セルCにわたって一体に形成されることもできる。
【0091】
図23及び図24は図21の実施形態から変形された実施形態による半導体発光装置の一部を概略的に示した断面図である。先ず、図23を参照すると、半導体発光装置600`は図21の実施形態にバリア層605をさらに備える構造であり、バリア層605は全発光セルC1、C2にわたって一体に形成されることができる。バリア層605は、発光構造物に導電性基板606をボンディングするなどの過程で生じる衝撃や意図しない物質の拡散などを防止するために、導電性基板606と発光セルC1、C2の間に形成されることができ、例えば、TiWのような物質からなることができる。次に、図24を参照すると、半導体発光装置600``の配線構造607`は金属領域607aと透明領域607bに分かれ、少なくとも第1導電型半導体層601の上部領域を透明領域607bで形成することで、光損失を減らすことができる。この場合、配線構造607`の透明領域607bは透明伝導性酸化物などからなることができる。
【0092】
図25から28は、図21の構造を有する半導体発光装置を製造する方法の一例を説明するための工程別断面図である。先ず、図25に図示されたように、成長用基板610上にMOCVD、HVPE、MBEなどのような半導体層成長工程を1つ以上利用して第1導電型半導体層601、活性層602及び第2導電型半導体層603を順に成長させて発光積層体を形成する。次に、図26に図示されたように、第2導電型半導体層603上にオープン領域を有する絶縁部609を形成し、上記オープン領域を充填して反射金属層604を形成する。この場合、絶縁部609と反射金属層604の形成には当技術分野で公知の蒸着やスパッタリング工程などを利用することができる。
【0093】
次に、図27に図示されたように、反射金属層604上に導電性基板606を形成し、例えば、共融金属などのボンディング接着層(不図示)を反射金属層604と導電性基板606の間に適用して導電性基板606を接合することができる。次いで、成長用基板610を発光積層体から分離するが、これはレーザーリフトオフや化学的リフトオフなどのような工程を利用して分離することができる。図27は成長用基板610が除去された状態で、図26を180゜回転させて図示した。
【0094】
次に、セル間分離工程として、図28に図示されたように、各発光セルC1、C2の間に該当する領域を除去して複数の発光セルC1、C2を形成する。この場合、セル間分離工程はICP−RIEなどのような公知のエッチング工程を利用して行うことができる。この過程において、絶縁部609はエッチング阻止層として作用することができる。次いで、図示しなかったが、発光セルC1、C2の表面に絶縁部609をさらに形成し、第1導電型半導体層601が連結されるように配線構造607を形成することで、図21に図示された半導体発光素子600を得ることができる。
【0095】
一方、図29は本発明により得られた半導体発光装置の使用例を概略的に示した構成図である。図29を参照すると、照明装置700は発光モジュール701と発光モジュール701が配置される構造物704及び電源供給部703を含んで構成され、発光モジュール701には本発明で提案した方式により得られた1つ以上の半導体発光装置702が配置される。電源供給部703は電源供給装置、定電流供給装置、コントローラーなどを含み、また、半導体発光装置702の発光量と予め設定された光量を比較するフィードバック回路装置と所望する輝度や演色性などの情報が保存されたメモリー装置を含むことができる。このような照明装置700はランプ、平板照明などの室内照明や街灯、看板、標識板などの室外照明装置に使用することができ、また、多様な交通手段用照明装置、例えば、自動車、船舶、航空機などに使用することができる。さらに、TV、冷蔵庫などの家電製品や医療機器などにも広く利用することができる。
【0096】
本発明は上述した実施形態及び添付の図面により限定されず、添付の請求の範囲により限定される。従って、請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で当技術分野の通常の知識を有する者により多様な形態の置換、変形及び変更が可能で、これも本発明の範囲に属する。
【符号の説明】
【0097】
101 基板
102 第1導電型半導体層
103 活性層
104 第2導電型半導体層
105 透明電極
106 配線構造
107 パッド部
108 絶縁部
109R 赤色光変換部
109G 緑色光変換部
RG 赤色グループ
BG 青色グループ
GG 緑色グループ
RGG1、RGG2、RGG3 第1、第2、第3グループ
410 パッケージ基板
411 ダム部
412 光変換物質
501 成長用基板
502` 基底層
510 マスク層
604 反射金属層
605 バリア層
606 導電性基板
608 パッド部
701 発光モジュール
702 半導体発光装置
703 電源供給部
704 構造物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に配列され、それぞれが、第1導電型半導体層及び第2導電型半導体層と、その間に形成され、青色光を放出する活性層とを有する複数の発光セルと、
前記複数の発光セルの各々の前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層のうち少なくとも1つを異なる発光セルの前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層のうち少なくとも1つと電気的に連結する配線構造と、
前記複数の発光セルが成す発光領域のうち少なくとも一部に形成され、赤色の光変換物質を有する赤色光変換部及び緑色の光変換物質を有する緑色光変換部のうち少なくとも1つを含む光変換部と
を含む半導体発光装置。
【請求項2】
前記発光領域のうち一部には、前記光変換部が形成されない請求項1に記載の半導体発光装置。
【請求項3】
前記光変換部は、蛍光体及び量子点のうち少なくとも1つの物質を含む請求項1または2に記載の半導体発光装置。
【請求項4】
前記複数の発光セルのうち少なくとも1つの第1導電型半導体層は、異なる発光セルの第2導電型半導体層と電気的に連結された請求項1に記載の半導体発光装置。
【請求項5】
前記複数の発光セルのうち少なくとも1つの第1導電型半導体層は、異なる発光セルの第1導電型半導体層と電気的に連結された請求項1に記載の半導体発光装置。
【請求項6】
前記複数の発光セルのうち少なくとも1つの第2導電型半導体層は、異なる発光セルの第2導電型半導体層と電気的に連結された請求項1に記載の半導体発光装置。
【請求項7】
前記複数の発光セルの第1導電型半導体層は、相互一体に形成された請求項1から6の何れか1項に記載の半導体発光装置。
【請求項8】
前記複数の発光セルの1つ当たりに前記赤色光変換部及び前記緑色光変換部のうち1つが形成された請求項1から7の何れか1項に記載の半導体発光装置。
【請求項9】
前記複数の発光セルのうち2つ以上の発光セルに対し、前記赤色光変換部及び前記緑色光変換部のうち1つが一体に形成された請求項1から7の何れか1項に記載の半導体発光装置。
【請求項10】
前記光変換部は、前記発光セルの表面に沿って形成された請求項1から9の何れか1項に記載の半導体発光装置。
【請求項11】
前記光変換部は前記赤色光変換部及び前記緑色光変換部の両方を含み、
前記複数の発光セルは前記赤色光変換部が形成された1つ以上の発光セルを有する赤色グループ、前記緑色光変換部が形成された1つ以上の発光セルを有する緑色グループ及び前記赤色光変換部及び前記緑色光変換部の何れもが形成されない1つ以上のセルを有する青色グループに分かれ、前記赤色グループ、前記緑色グループ及び前記青色グループとそれぞれ連結された3対のパッド部をさらに含む請求項1から10の何れか1項に記載の半導体発光装置。
【請求項12】
前記パッド部により前記赤色グループ、前記緑色グループ及び前記青色グループに印加される電流は、それぞれ独立的に調節される請求項11に記載の半導体発光装置。
【請求項13】
基板と、
前記基板上に配列され、それぞれが、第1導電型半導体層及び第2導電型半導体層と、その間に形成され、青色光を放出する活性層とを有する複数の発光セルと、
前記複数の発光セルの各々の前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層のうち少なくとも1つを異なる発光セルの前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層のうち少なくとも1つと電気的に連結する配線構造と、
前記複数の発光セルが成す発光領域に赤色の光変換物質及び緑色の光変換物質のうち少なくとも1つを備えて形成され、前記赤色の光変換物質及び前記緑色の光変換物質の配合比が異なる複数のグループに分かれる光変換部と
を含む半導体発光装置。
【請求項14】
パッケージ基板と、
前記パッケージ基板上に配列され、それぞれが、第1導電型半導体層及び第2導電型半導体層と、その間に形成され、青色光を放出する活性層とを有する複数の発光セルをそれぞれ含む複数のマルチチップ素子と、
前記複数の発光セルの各々の前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層のうち少なくとも1つを異なる発光セルの前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層のうち少なくとも1つと電気的に連結する配線構造と、
前記複数のマルチチップ素子の光経路上にそれぞれ配置され、赤色の光変換物質及び緑色の光変換物質のうち少なくとも1つをそれぞれが備える複数の光変換部と
を含み、
前記複数の光変換部の各々は、前記赤色の光変換物質及び前記緑色の光変換物質の配合比が異なる複数のグループに分かれる半導体発光装置。
【請求項15】
前記光変換部は黄色光変換物質をさらに備え、前記赤色、緑色及び黄色光変換物質のうち少なくとも1つの配合比が異なる複数のグループに分かれる請求項13または請求項14に記載の半導体発光装置。
【請求項16】
前記複数のグループとそれぞれ連結された複数のパッド部をさらに含む請求項13または請求項14に記載の半導体発光装置。
【請求項17】
前記複数のパッド部により前記複数のグループに印加される電流は、それぞれ独立的に調節される請求項16に記載の半導体発光装置。
【請求項18】
前記光変換部はダム部を備え、前記光変換物質は前記ダム部の内部に充填された請求項13から17の何れか1項に記載の半導体発光装置。
【請求項19】
前記ダム部は、前記光変換物質と同じ物質を含む請求項18に記載の半導体発光装置。
【請求項20】
前記ダム部は、その内部に充填された前記光変換部と同じ物質からなる請求項18に記載の半導体発光装置。
【請求項21】
基板と、
前記基板上に配列され、それぞれが、第1導電型半導体層及び第2導電型半導体層と、その間に形成された活性層とを有する複数の発光セルと、
前記複数の発光セルの各々の前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層のうち少なくとも1つを異なる発光セルの前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層のうち少なくとも1つと電気的に連結する配線構造と
を含み、
前記複数の発光セルのうち一部の活性層は赤色光を放出し、異なる一部の活性層は緑色光を放出し、残りの活性層は青色光を放出する半導体発光装置。
【請求項22】
前記基板と前記第1導電型半導体層との間に形成され、前記複数の発光セルの第1導電型半導体層の各々を連結させる基底層をさらに含む請求項21に記載の半導体発光装置。
【請求項23】
前記基底層は、第1導電型半導体物質からなる請求項22に記載の半導体発光装置。
【請求項24】
前記基底層は、アンドープ半導体物質からなる請求項22に記載の半導体発光装置。
【請求項25】
前記複数の発光セルの第1導電型半導体層の各々は、相互一体に形成された請求項21から24の何れか1項に記載の半導体発光装置。
【請求項26】
基板上の第1領域に第1導電型半導体層、第1活性層及び第2導電型半導体層を順に成長させて第1発光構造物を形成する段階と、
前記基板上の第2領域に第1導電型半導体層、第2活性層及び第2導電型半導体層を順に成長させて第2発光構造物を形成する段階と、
前記基板上の第3領域に第1導電型半導体層、第3活性層及び第2導電型半導体層を順に成長させて第3発光構造物を形成する段階と、
前記第1から第3発光構造物を電気的に連結するように配線構造を形成する段階と
を含み、
前記第1活性層、前記第2活性層、および前記第3活性層のうち1つは赤色光を放出し、他の1つは緑色光を放出し、残りの1つは青色光を放出する半導体発光装置の製造方法。
【請求項27】
前記第1発光構造物を形成する段階の前に前記基板上に第1オープン領域を有するマスク層を形成する段階をさらに含み、前記第1発光構造物は前記第1オープン領域に形成される請求項26に記載の半導体発光装置の製造方法。
【請求項28】
前記第2発光構造物を形成する段階の前に前記マスク層に第2オープン領域を形成する段階をさらに含み、前記第2発光構造物は前記第2オープン領域に形成される請求項27に記載の半導体発光装置の製造方法。
【請求項29】
前記第3発光構造物を形成する段階の前に前記マスク層に第3オープン領域を形成する段階をさらに含み、前記第3発光構造物は前記第3オープン領域に形成される請求項28に記載の半導体発光装置の製造方法。
【請求項30】
前記第1発光構造物、前記第2発光構造物、および前記第3発光構造物は、相互接触しないように形成される請求項26から29の何れか1項に記載の半導体発光装置の製造方法。
【請求項31】
前記第1発光構造物、前記第2発光構造物、および前記第3発光構造物を形成する前に前記基板上に基底層を形成する段階をさらに含む請求項26から30の何れか1項に記載の半導体発光装置の製造方法。
【請求項32】
前記基底層は、第1導電型半導体物質からなる請求項31に記載の半導体発光装置の製造方法。
【請求項33】
前記基底層は、アンドープ半導体物質からなる請求項31に記載の半導体発光装置の製造方法。
【請求項34】
前記第1導電型半導体層を成長する段階は、前記基底層上に前記第1導電型半導体層を再成長させる段階である請求項32または請求項33に記載の半導体発光装置の製造方法。
【請求項35】
基板上に第1導電型半導体層を成長させる段階と、
前記第1導電型半導体層の第1領域、第2領域、および第3領域にそれぞれ第1活性層、第2活性層、および第3活性層を成長させる段階と、
前記第1活性層、前記第2活性層、および前記第3活性層を覆うように第2導電型半導体層を成長させる段階と、
前記第1活性層、前記第2活性層、および前記第3活性層に対応する位置に該当する前記第2導電型半導体層が残存するように前記第2導電型半導体層の一部を除去して第1から第3発光構造物を形成する段階と、
前記第1活性層、前記第2活性層、および前記第3発光構造物を電気的に連結するように配線構造を形成する段階と
を含み、
前記第1活性層、前記第2活性層、および前記第3活性層のうち1つは赤色光を放出し、他の1つは緑色光を放出し、残りの1つは青色光を放出する半導体発光装置の製造方法。
【請求項36】
前記第1発光構造物、前記第2発光構造物、および前記第3発光構造物を形成する段階は、前記第1活性層、前記第2活性層、および前記第3活性層に対応する位置に該当する前記第1導電型半導体層が残存するように前記第1導電型半導体層の一部を除去する段階を含む請求項35に記載の半導体発光装置の製造方法。
【請求項37】
導電性基板上に配列され、第1導電型半導体層及び第2導電型半導体層とその間に形成された活性層を有し、前記第2導電型半導体層が前記導電性基板に向かって前記導電性基板と電気的に連結されるように配置された複数の発光セルと、
前記複数の発光セルのうち少なくとも1つの第1導電型半導体層を異なる発光セルの第1導電型半導体層と電気的に連結する配線構造と
を含む半導体発光装置。
【請求項38】
前記導電性基板と前記複数の発光セルの間に形成された反射金属層をさらに含む請求項37に記載の半導体発光装置。
【請求項39】
前記配線構造は、金属からなる請求項37または38に記載の半導体発光装置。
【請求項40】
前記配線構造は、少なくとも前記第1導電型半導体層の上面に形成された部分が透明伝導性物質からなる請求項37から39の何れか1項に記載の半導体発光装置。
【請求項41】
前記導電性基板と前記複数の発光セルの間に形成されたバリア層をさらに含む請求項37に記載の半導体発光装置。
【請求項42】
前記バリア層は前記複数の発光セルそれぞれの第2導電型半導体層と電気的に連結された請求項41に記載の半導体発光装置。
【請求項43】
前記複数の発光セルは、電気的に並列に連結された請求項37から42の何れか1項に記載の半導体発光装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate


【公開番号】特開2011−181921(P2011−181921A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−33840(P2011−33840)
【出願日】平成23年2月18日(2011.2.18)
【出願人】(509156538)サムソン エルイーディー カンパニーリミテッド. (114)
【Fターム(参考)】