説明

メモリカード用ソケット

【課題】 より小型かつより簡素な構成を備え、かつ製造コストの増大を抑制することが可能な、非接触通信機能を備えたメモリカード用ソケットを得る。
【解決手段】 メモリカードMCがカード受容部2aに装着された状態で、当該メモリカードMC内蔵されるアンテナ20Aと対向するコイル状の2次アンテナ20Bを有する板状のアンテナブロック17を備え、アンテナブロック17の2次アンテナ20Bのコイルの内側となる部分に、空洞部として開口部9a,10aを形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触通信によって外部とのデータ授受を行うICカード機能を持たせたカード状の小型記憶媒体(以下メモリカードと記す)を挿抜可能に保持するためのメモリカード用ソケットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ディジタルカメラや携帯電話機等の電子機器におけるデータ記憶手段として、カード型のハウジングにフラッシュメモリのような不揮発性メモリを内蔵したメモリカード(例えば、SDメモリカード(登録商標)やマルチメディアカード(登録商標)等)が普及してきた。
【0003】
かかるメモリカードを挿抜自在に接続するためのメモリカード用ソケットとして、薄板状のメモリカードを受け容れるカード受容部が形成されたケースと、カード受容部内に挿入されたメモリカードに連動して当該メモリカードの挿抜方向に進退可能となるように当該カード受容部内に保持されたスライダと、を備え、カード受容部内に押し込まれたメモリカードを、スライダを介して当該カード受容部内の奥側に保持するメモリカード用ソケットが、知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
かかるメモリカード用ソケットでは、メモリカードをカード受容部の奥側に押し込むとメモリカードがロックされ、再度奥側に押し込むとロックが解除される、所謂プッシュオン・プッシュオフ型のロック機構が装備されている。また、スライダは、カード受容部内で、コイルスプリング等の付勢手段によってカード挿入口側に付勢されている。
【0005】
すなわち、メモリカードを装着する際には、メモリカードをカード受容部の最奥部まで押し込んで、メモリカードへの押力を解除すると、メモリカードを保持したスライダが付勢手段による付勢力によって押され、カード挿入口側に少し戻った位置(ロック位置)でロックされる。
【0006】
一方、メモリカードを取り出す際には、メモリカードを一旦ロック位置よりも少し奥側に押し込んでメモリカードへの押力を解除すると、ロック機構によるスライダのロックが解除され、当該スライダが付勢手段による付勢力によって押し出されて、メモリカードがカード挿入口から外に露出する。
【0007】
ところで、今後、非接触通信によって外部とのデータ授受を行うICカード機能を持たせたメモリカードが普及すると予測されている。かかるICカード機能付きのメモリカードには非接触通信用のアンテナが内蔵されるが、メモリカード自体が小型であるため内蔵アンテナも必然的に小型になり、通信距離の確保が重要な課題となる。特許文献2には、アンテナを内蔵したクレジットカード型のアダプタにICカード機能付きメモリカードを装着することで通信距離を確保する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2005−26016号公報
【特許文献2】特開2002−279377号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献2に記載されている従来例のようにクレジットカード型のアダプタを使用した場合、従来のメモリカード用ソケットには装着することができず、専用のソケットを新たに設計し直す必要があり、しかも、ソケットが大型化するとともに製造コストが大幅に増大するという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、より小型かつより簡素な構成を備え、かつ製造コストの増大を抑制することが可能な、非接触通信機能を備えたメモリカード用ソケットを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明にあっては、コイル状のアンテナを備えた薄板状のメモリカードを受け容れるカード受容部が形成されたケースと、上記カード受容部内に挿入されたメモリカードに連動して当該メモリカードの挿抜方向に進退可能となるように当該カード受容部内に保持されたスライダと、を備え、上記カード受容部内に押し込まれたメモリカードを、スライダを介して当該カード受容部内の奥側に保持するメモリカード用ソケットであって、上記アンテナと対向するコイル状の2次アンテナを有する板状のアンテナブロックを備え、上記アンテナブロックの2次アンテナのコイルの内側となる部分に空洞部を形成したことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明にあっては、コイル状のアンテナを備えた薄板状のメモリカードを受け容れるカード受容部が形成されたケースと、上記カード受容部内に挿入されたメモリカードに連動して当該メモリカードの挿抜方向に進退可能となるように当該カード受容部内に保持されたスライダと、を備え、上記カード受容部内に押し込まれたメモリカードを、スライダを介して当該カード受容部内の奥側に保持するメモリカード用ソケットであって、上記アンテナと対向するコイル状の2次アンテナを有する板状のアンテナブロックを備え、上記アンテナブロックの2次アンテナのコイルの内側となる部分に磁性シートを設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明にあっては、コイル状のアンテナを備えた薄板状のメモリカードを受け容れるカード受容部が形成されたケースと、上記カード受容部内に挿入されたメモリカードに連動して当該メモリカードの挿抜方向に進退可能となるように当該カード受容部内に保持されたスライダと、を備え、上記カード受容部内に押し込まれたメモリカードを、スライダを介して当該カード受容部内の奥側に保持するメモリカード用ソケットであって、上記アンテナと対向するコイル状の2次アンテナを有する板状のアンテナブロックを備え、上記アンテナブロックに、2次アンテナとメモリカードのアンテナとの間に位置するように磁性シートを設けたことを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明にあっては、上記磁性シートを、少なくとも2次アンテナの外周縁より内側の全域をカバーするように設けたことを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明にあっては、上記磁性シートを、2次アンテナのコイルに沿って帯状に設けたことを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明にあっては、上記アンテナブロックを、メモリカードの挿抜方向に進退可能に設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によれば、2次アンテナのコイルの内側となる部分に形成した空洞部によって、コイルの内側となる部分に樹脂や金属等が存在した場合に比べて、当該コイルの内側となる部分の比誘電率を低くすることができ、以て、外部のリーダライタの磁界によって生じる電磁誘導起電力によるロスを小さくし、2次アンテナやメモリカードに内蔵されるアンテナの誘起電力を増大させ、通信距離を伸ばすことができる。
【0017】
請求項2の発明によれば、2次アンテナのコイルの内側となる部分に設けた磁性シートによって、コイルの内側となる部分に樹脂や金属等が存在した場合に比べて、当該コイルの内側となる部分の比透磁率を高くすることができ、以て、外部のリーダライタの磁力線をコイルの内側に引き込み、2次アンテナの誘起電力を増大させ、通信距離を伸ばすことができる。
【0018】
請求項3の発明によれば、2次アンテナとメモリカードのアンテナとの間に位置するように設けた磁性シートによって、外部のリーダライタの磁力線を引き込んで2次アンテナの誘起電力を増大させ、通信距離を伸ばすことができる。
【0019】
請求項4の発明によれば、少なくとも2次アンテナの外周縁より内側の全域をカバーするように設けた磁性シートによって、外部のリーダライタの磁力線をコイルの内側や2次アンテナ上に引き込み、2次アンテナの誘起電力を増大させ、通信距離を伸ばすことができる。
【0020】
請求項5の発明によれば、2次アンテナのコイルに沿って帯状に設けた磁性シートによって、外部のリーダライタの磁力線を2次アンテナのコイルの内側や2次アンテナ上に引き込んで、当該2次アンテナの誘起電力を増大させるとともに、当該2次アンテナの誘起電力による磁界と外部のリーダライタからの直接の磁界との双方をより効果的に作用させてメモリカードに内蔵されたアンテナの誘起電力を増大させて、通信距離を飛躍的に増大させることができる。
【0021】
請求項6の発明によれば、メモリカードが進退する区間のうち少なくとも一部で、メモリカードとアンテナブロックとの相対的な位置関係を一義的に定めることができるようになるので、非接触通信の信頼性の向上を図ることができる上、メモリカード用ソケットに対して挿抜すべくメモリカードを押し込み操作する際に、アンテナブロックが干渉して押し込みにくくなるのを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
(第1実施形態)図1は、本実施形態にかかるメモリカード用ソケットおよびメモリカードの斜視図、図2は、メモリカード用ソケットに含まれるソケットブロックの斜視図、図3は、メモリカード用ソケットに含まれるアンテナブロックの分解斜視図、図4は、アンテナブロックを可動案内するガイド部材を示す図であって、(a)は、図1のB−B断面図、(b)は、(a)のC−C断面図、図5は、図1のA−A断面図、図6は、メモリカード用ソケットで用いられる板バネを示す図であって、(a)は、平面図、(b)は側面図、図7は、アンテナブロックの動作図であって、(a)は、メモリカードが装着位置にある状態での斜視図、(b)は、メモリカードが奥側に押し込まれた状態での斜視図、である。
【0024】
なお、以下の説明では、便宜上、メモリカードMCの電極12dが形成された表面側を上側、その裏面側を下側と規定する。
【0025】
本実施形態にかかるメモリカード用ソケット1は、電子機器等(図示せず)に装備され、メモリカードMCを挿抜可能に装着するためのソケットとして機能するものである。装着状態では、メモリカードMCの表面または裏面に隔壁部12cを介して複数形成された電極12dと、メモリカード用ソケット1に設けられた複数の接触端子6との対応するもの同士が接触して導通し、電子機器等とメモリカードMCとの間でデータの授受が可能となる。
【0026】
また、このメモリカード用ソケット1は、外部のリーダライタとの間で非接触通信を行うための装備を有しており、メモリカードMCを保持するためのソケットブロック7の他に、当該ソケットブロック7上に載置されて、非接触通信を行うための2次アンテナ20Bが形成されたアンテナブロック17を備えている。
【0027】
まずは、ソケットブロック7について説明する。
【0028】
ソケットブロック7は、従来の非接触通信機能を有しないメモリカード用ソケットとほぼ同様の構成および機能を有するもので、メモリカードMCをカード挿入口2bからカード受容部2a内に挿入して押し込むことで当該メモリカードMCが所定の装着位置でロックされ、再度押し込むことでロックが解除されてメモリカードMCがカード受容部2aのカード挿入口2bから飛び出す、いわゆるプッシュオン・プッシュオフ機能を備えたものとして構成される。
【0029】
このソケットブロック7は、図1および図2に示すように、基本的には、一側面(挿入方向手前側の前面)に細長い帯状のカード挿入口2bが形成された扁平な略角筒状に構成されたケース2と、ケース2のカード受容部2a内でカード挿入口2b側と奥側との間で進退可能に支持されるスライダ5と、スライダ5をカード受容部2a内でカード挿入口2b側に付勢する付勢機構としてのコイルスプリング(図示せず)と、ケース2のカード受容部2aの奥側に設けられたコンタクトブロック(図示せず)と、を備えて構成されている。
【0030】
ケース2は、ステンレススチール等の導電性を有しかつ熱伝導性の良好な金属薄板を適宜に成形したベースシェル4とカバーシェル3とを結合して構成されている。
【0031】
ベースシェル4は、基底壁部4aの相互に対向する平行な一対の端辺を略直角に折り曲げて、図には現れない略一定高さの帯状の側壁部を立設したものとして構成される。そして、カード挿入口2b側の角部には、基底壁部4aまたは側壁部(本実施形態では基底壁部4a)を切り起こして、スライダ5がカード挿入口2bから脱落するのを抑制するストッパ4bが形成されている。
【0032】
基底壁部4aには、カード挿入口2b側から奥側にかけて大きく切り欠かれた開口部4cが形成されており、メモリカードMCを装着した状態で、導体からなる基底壁部4a(ベースシェル4)が、メモリカードMCに内蔵したアンテナ(ループコイル)20Aとアンテナブロック17に設けた2次アンテナ20B(ループコイル;平面コイル)Bとの間に介在しないようにしてある。
【0033】
一方、カバーシェル3は、基底壁部3aの相互に対向する平行な一対の端辺を略直角に折り曲げて、略一定高さの帯状の側壁部3bを立設したものとして構成される。
【0034】
そして、ベースシェル4とカバーシェル3とを、それらの凹部同士を相互に対向させ、かつそれらの側壁部同士を重ね合わせるようにして略角筒形状に結合し、当該角筒形状の一方の開口を棒状の絶縁性樹脂からなるコンタクトブロック(図示せず)で塞ぎ、以て、ケース2内に、扁平な有底角筒状のカード受容部2aを形成している。メモリカードMCは、このカード受容部2a内に収容される。
【0035】
なお、本実施形態では、相互に重なり合う側壁部のうち外側となるカバーシェル3の側壁部3bには、適宜の形状に打ち抜かれてなる爪部3cを形成し、この爪部3cを内側に折り曲げてベースシェル4の側壁部と係合させることで、ベースシェル4とカバーシェル3とを相互に結合するようにしている。
【0036】
スライダ5は、カード受容部2a内に、カード挿入口2b側と奥側との間で進退可能な状態で緩挿されている。このスライダ5は、奥壁部5a、一対の側壁部5b、および角壁部5cを備えて、平面視で略コ字状に形成されており、所定の姿勢でカード受容部2a内に挿入したメモリカードMCの奥側の端縁が、これら一対の側壁部5b、および角壁部5cの内壁に衝合するようになっている。また、スライダ5の側壁部5bには、メモリカードMCの側縁に設けられた切欠部12aに挿入される突起(図示せず)が形成されており、この突起と切欠部12aとの係合により、メモリカードMCがスライダ5に保持されるようになっている。したがって、メモリカードMCをカード受容部2a内に所定の姿勢で挿入すると、メモリカードMCがスライダ5に保持され、当該保持された状態のままカード受容部2a内を進退可能となる。なお、奥壁部5aのベースシェル4側の上面には、スライダ5がカード受容部2a内の奥側に位置するときに接触端子6との干渉を避けるための凹部5dが形成される。
【0037】
カード受容部2a内におけるスライダ5の位置は、ハートカム機構(図示せず)と、スライダ5をカード挿入口2b側に付勢するコイルスプリング等の付勢手段(図示せず)とを含む、公知のプッシュオン・プッシュプル機構によって制御される。例えば、メモリカードMCの挿入方向(進退方向)に沿って伸びるピン(図示せず)の一端を、カード受容部2aの最奥部に設けたコンタクトブロック(図示せず)に回動可能に設ける一方、スライダ5のいずれかの側壁部5bに形成した溝部(図示せず)の底面に適宜な段差を設け、当該底面に向けて折り曲げた上記ピンの他端部を、コイルスプリングの付勢力あるいはメモリカードMCの押し込み力によって溝部の側壁に突き当てるとともに、カバーシェル3に設けたバネ構造体(図示せず)等によって溝部の底壁に押し当てるようにして、当該ピンのカード挿入口2b側の端部を、少なくともある区間では逆行させず規定された順方向に案内する経路を形成する。そして、この溝部のカード挿入口2b側の一部を平面視で略ハート形にして所謂ハートカム機構を形成することで、メモリカードMCのプッシュオン・プッシュオフ機構を具現化することができる。
【0038】
接触端子6は、カード受容部2aの奥側に設けられた樹脂等からなるコンタクトブロックに固定され、カード受容部2a内で、その奥側からカード挿入口2b側に向けて延伸する。この接触端子6は、コンタクトブロックを貫通しており、そのカード挿入口2b側の端部はメモリカードMCの電極12dと接触する一方、その他端側は、電子機器に設けられた回路基板等に半田付けされる。なお、接触端子6は、コンタクトブロックにインサート成形によって固定してもよいし、コンタクトブロックに設けた小孔に嵌挿して固定してもよい。
【0039】
次に、アンテナブロック17について説明する。
【0040】
アンテナブロック17は、図3に示すように、2次アンテナ(ループコイル)2Bが形成されたアンテナ基板10と、アンテナ基板10の支持基台としてのベースプレート9と、ベースプレート9(およびアンテナ基板10)をメモリカードMCの挿入方向に沿って進退可能にガイドするガイド部材8と、ガイド部材8に保持されて、ベースプレート9(およびアンテナ基板10)をカード挿入口2b側へ付勢する付勢手段としての板バネ11とを備える。
【0041】
ガイド部材8は、例えば樹脂材料によって棒状に形成されており、カバーシェル3の側壁部3bとベースシェル4の基底壁部4aとの角部に沿って、当該角部を覆うようにして載置され、接着等によってソケットブロック7に固定される。
【0042】
このガイド部材8には、図3および図4に示すように、内側かつ下側に向けて開口して長手方向に沿って伸びる段差状の溝部8b,8dが形成される。このうち、下側の溝部8dの隅部は、カバーシェル3の側壁部3bの外側かつ先端側(上側)の角部に突き当てられるとともに、この溝部8dの長さは、側壁部3bの長さとほぼ同じかあるいは僅かに長くしてあり、当該溝部8dがソケットブロック7に対するガイド部材8ひいてはアンテナブロック17の位置決め手段として機能するようにしてある。そして、この溝部8dの長手方向カード挿入口2b側(図中左下側)の端壁部8cは、ベースプレート9およびアンテナ基板10がカード挿入口2b側に移動するのを規制する移動規制手段としても機能する。
【0043】
一方、上側の溝部8bには、ベースプレート9の側壁から張り出す突条9dが当該溝部8bの長手方向に沿って移動可能に緩挿され、本実施形態では、この溝部8bおよび突条9dが、ガイド部材8に対してベースプレート9およびアンテナ基板10をメモリカードMCの挿入方向に沿って進退可能に案内するガイド機構として機能するようにしてある。
【0044】
ベースプレート9は、例えば樹脂材料によって略矩形の平板状に形成され、一対のガイド部材8,8に挟まれるよう配置される。そして、その中央部には、矩形の開口部9aが形成されている。なお、ベースプレート9には、カード受容部2aの奥側となる端縁を外方に略山形状に突出させた突出部9bが形成されており、この突出部9bに板バネ11を嵌着するためのスリット9cが設けられている。
【0045】
アンテナ基板10は、例えば樹脂材料によって略矩形の平板状に形成され、一対のガイド部材8,8の上面間で架設される。ただし、このアンテナ基板10は、ガイド部材8,8に対しては固定されず、ベースプレート9に接着等で固定されて、当該ベースプレート9とともに、ガイド部材8,8に対して相対的に進退し、アンテナブロック17がソケットブロック7に装着された状態では、カード受容部2a内でのメモリカードMCの挿入方向(進退方向)に沿って進退するようになっている。
【0046】
また、アンテナ基板10の中央部には、矩形の開口部10aが形成されており、図5にも示すように、この開口部10aの周囲に、矩形状に多重(本実施形態では3重)に巻回されたコイル状の2次アンテナ20Bが形成される。すなわち、本実施形態では、上記開口部9a,10aが、本発明の空洞部に相当する。なお、本実施形態では、この2次アンテナ20Bは、アンテナ基板10の表面上に導体パターンとして形成されるが、アンテナ基板10内にインサート成形するなど、他の方法によって形成してもよい。
【0047】
また、この2次アンテナ20Bは、メモリカードMCがカード受容部2a内の奥側で保持された位置(装着位置)にあるときに、当該メモリカードMCのアンテナ20Aに対向するように設けられる。すなわち、本実施形態にかかるメモリカード用ソケット1は、メモリカードMCが装着された状態では、平面視で、アンテナ20Aと2次アンテナ20Bとが重なり合うか、あるいはそれらアンテナ20Aおよび2次アンテナ20Bのうち一方が他方のコイル内に配置されつつ相互のコイル同士が沿うように構成される。
【0048】
なお、図3に示すように、2次アンテナ20Bのループコイルの両端部を、スルーホール21を介してアンテナ基板10の下面側に配置した電子部品(例えばチップコンデンサ等、図示せず)に接続し、当該電子部品によって、2次アンテナ20Bの周波数特性、特に高周波側の特性を適宜に調整できるようにするのが好適である。この場合、ベースプレート9には凹部9eを設け、当該電子部品がこの凹部9eとアンテナ基板10とで囲まれた空間内に収容されるようにするのが好適である。
【0049】
板バネ11は、図6に示すように、細長く伸びる帯状部11aのほぼ中央にU字状の爪部11bを設けた構成となっている。そして、図3に示すように、爪部11bがベースプレート9の突出部9bに形成されたスリット9cに嵌め込まれる一方、帯状部11aの両端部が、それぞれガイド部材8の長手方向奥側(図中右上側)の端部に設けられた切欠部8aに緩挿される。
【0050】
そして、本実施形態では、図7に示すように、ベースプレート9およびアンテナ基板10からなるアンテナブロック17の可動部が、板バネ11によって、メモリカードMCの挿入方向カード挿入口2b側に向けて付勢されている。
【0051】
図7の(a)は、可動部(ベースプレート9およびアンテナ基板10)の初期状態を示しており、この状態では、板バネ11は、ほぼ真っ直ぐに伸びた状態となっている。ここで、可動部を、メモリカードMCの挿入方向奥側(図中右上側)に押し込むと、ベースプレート9によって押された板バネ11が山形に撓み、その弾性により、メモリカードMCの挿入方向カード挿入口2b側に向けた付勢力Fsが生じる。よって、この状態で、押力を解除すると、可動部は板バネ11によってカード挿入口2b側に押され、図7の(a)の状態まで戻る。なお、図7の(a)の状態では、板バネ11は、セット荷重が作用しない自由状態となるようにし、さらに、この状態で、ベースプレート9の突条9dがガイド部材8の端壁部8cにほぼ突き当たって、可動部が図7(a)の状態よりもメモリカードMCの挿入方向手前側(図中左下側)に移動しないようにしてある。
【0052】
さらに、本実施形態では、図7に示すように、メモリカードMCがカード受容部2aの奥側の所定位置(ロック位置)に装着された状態で、メモリカードMCの挿入方向手前側の端縁(端面)18と、可動部の手前側の端縁(端面)19とが、ほぼ同位置で連なるようにし、例えば、メモリカードMCを取り外すときなどに、当該メモリカードMCを手指等で端縁18を押し込むと、それに伴って可動部の端縁19も押され、以て、メモリカードMCと可動部とが連動するようにしてある。
【0053】
そして、以上の構成を備えるアンテナブロック17は、一体的に仮組みされた状態で、ソケットブロック7に接着等して固定できるようにするのが好適である。
【0054】
以上の本実施形態によれば、メモリカードMCをカード挿入口2bからカード受容部2a内に差し込んで、奥側に押し込むと、上記ハートカム機構を利用したプッシュオン・プッシュオフ機構により、メモリカードMCは、カード受容部2aの最奥部まで一端押し込まれ、カード挿入口2b側に僅かに戻った位置でロックされる。
【0055】
そして、上述したように、本実施形態によれば、メモリカードMCがカード受容部2a内の奥側で保持された位置にあるときに、アンテナ20Aと2次アンテナ20Bとが対向配置されるため、メモリカードMCの通信距離を伸ばすことができる。
【0056】
さらに、本実施形態では、上述したように、2次アンテナ20Bのコイルの内側となる部分に、開口部9a,10aによって空洞部を形成したため、コイルの内側となる部分に樹脂や金属等が存在した場合に比べて、当該コイルの内側となる部分の比誘電率を低くすることができ、以て、外部のリーダライタの磁界によって生じる電磁誘導起電力によるロスを小さくし、2次アンテナ20BやメモリカードMCに内蔵されるアンテナ20Aの誘起電力を増大させ、通信距離をさらに伸ばすことができる。
【0057】
また、本実施形態によれば、少なくともメモリカードMCの装着位置より奥側では、メモリカードMCとアンテナブロック17の可動部とが連動して、アンテナ20Aおよび2次アンテナ20Bの相対的な位置関係を一義的に定めることができるため、非接触通信の信頼性の向上を図ることができるという利点がある。
【0058】
そして、本実施形態のように、ハートカム機構を利用したプッシュオン・プッシュオフ機構を採用した場合、メモリカードMCを装着する際と、取り出す際に、それぞれメモリカードMCを装着位置より奥側に押し込む必要があるが、このとき仮にアンテナブロックが固定されていると、メモリカードMCのみを押し込む操作が必要となって煩わしい。この点、本実施形態の場合、少なくとも装着位置より最奥位置までの区間において、アンテナブロック17を奥側に動かすことができるため、アンテナブロック17がメモリカードMCに対する押し込み操作の障害となるのを抑制し、操作性が向上するというメリットがある。
【0059】
特に、本実施形態のように、アンテナブロック17の可動部の挿入方向手前側の端縁(端面)19の位置と、メモリカードMCが装着位置にあるときの挿入方向手前側の端縁(端面)18の位置とを、メモリカードMCの挿入方向に略一致させ、手指によって双方を並行して押し込み操作できるようにすれば、スライダ5とアンテナブロック17の可動部とを機構的に連結させる必要がなくなり、メモリカードMCとアンテナブロック17の可動部とが対向する範囲を拡大して通信信頼性を向上させうる構成を、より簡素な構成として具現化することができ、部品点数を削減できる上、作業性を向上させ、製造コストを低減できるという効果がある。
【0060】
また、アンテナ基板10を、メモリカードMCの挿入方向手前側の端縁18の位置まで広くとることができる分、2次アンテナ20Bのレイアウトの自由度が向上して、性能向上や製造コスト削減に資するというメリットもある。
【0061】
加えて、アンテナブロック17の可動部は、メモリカードMCの装着位置に対応する位置よりも手前側に進出するのが規制されており、メモリカードMCを取り出すときには、付勢手段によって付勢されたスライダ5がカード受容部2aのカード挿入口2b側まで移動して、メモリカードMCは可動部より手前側に突出した状態となる。すなわち、本実施形態によれば、メモリカードMCを取り出しやすくなるという利点もある。
【0062】
(第2実施形態)図8は、本実施形態にかかるメモリカード用ソケットの斜視図、図9は、図8のD−D断面図である。なお、本実施形態にかかるメモリカード用ソケット1Aは、上記第1実施形態にかかるメモリカード用ソケット1と同様の構成要素を有している。よって、それら同様の構成要素については、共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。
【0063】
本実施形態にかかるメモリカード用ソケット1Aは、アンテナブロック17Aの2次アンテナ20Bのコイルの内側となる部分に、空洞部を形成するのに替えて、磁性シート13を設けた点が、上記第1実施形態にかかるメモリカード用ソケット1と異なっており、この点以外は、上記第1実施形態と全く同様の構成を備えている。
【0064】
すなわち、本実施形態では、ベースプレート9Aの矩形状の開口部9Aaの周縁に、凹部9Ab(図9)を形成し、この凹部9Abに矩形状の磁性シート13の周縁部を載せて、磁性シート13を、ベースプレート9Aとアンテナ基板10とによって挟持し、アンテナ基板10の開口部9aおよびベースプレート9Aの開口部9Aaを、当該磁性シート13によって塞いだものである。
【0065】
ここで、磁性シート13は、ゴム、樹脂等の非導電性かつ透磁性のバインダーとフェライト等の磁性粉またはフレークとを含む複合磁性シートであり、比透磁率が比較的高く(例えば230〜300)、電気伝導性が実質的に無いシートとするのが好適である。
【0066】
以上の本実施形態によれば、2次アンテナ20Bのコイルの内側となる部分に設けた磁性シート13によって、コイルの内側となる部分に樹脂や金属等が存在した場合に比べて、当該コイルの内側となる部分の比透磁率を高くすることができ、以て、外部のリーダライタの磁力線をコイルの内側に引き込み、2次アンテナ20Bの誘起電力を増大させ、メモリカードMCの通信距離を伸ばすことができる。
【0067】
そして、本実施形態によっても、上記第1実施形態で得られた効果とほぼ同等の効果を得ることができる。
【0068】
(第3実施形態)図10は、本実施形態にかかるメモリカード用ソケットの斜視図、図11は、本実施形態にかかるメモリカード用ソケットの分解斜視図、図12は、図10のE−E断面図である。なお、本実施形態にかかるメモリカード用ソケット1Bは、上記第1実施形態にかかるメモリカード用ソケット1と同様の構成要素を有している。よって、それら同様の構成要素については、共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。
【0069】
本実施形態にかかるメモリカード用ソケット1Bは、アンテナブロック17B(図11)をソケットブロック7Bに対して固定した点が、上記第1実施形態と相違している。
【0070】
すなわち、図11に示すように、ソケットブロック7Bにおいて、ベースシェル4の基底壁部4aを切り起こして係止爪部4dを形成し、この係止爪部4dを、アンテナブロック17Bのアンテナ基板10Bおよびベースプレート9Bに設けた係止孔10Bb,9Bdに挿入して、当該係止爪部4dによってアンテナブロック17Bを係止した構成としている。
【0071】
また、本実施形態では、図12にも示すように、ベースプレート9B(の基底壁部9Ba)のほぼ中央部に、平面視で矩形状の凸部9Bbを設け、この凸部9Bbを、アンテナ基板10Bの中央部に設けた平面視で略矩形状の開口部10Baに嵌挿するとともに、このベースプレート9B自体を、磁性シートとして成形している。なお、凸部9Bbの角部には面取部9Bcを設け、開口部10Baに装着しやすいようにしてある。かかる構成によれば、2次アンテナ20BとメモリカードMCのアンテナ20Aとの間に磁性シートとしてのベースプレート9Bを介在させた状態を得ることができる。
【0072】
そして、本実施形態でも、アンテナ基板10Bには、メモリカードMCが装着位置にあるときに、当該メモリカードMCに内蔵されるアンテナ20Aと対向する位置に、2次アンテナ20Bが形成されている。
【0073】
以上の本実施形態によれば、アンテナブロック17Bをソケットブロック7Bに対して固定するようにしたため、メモリカード用ソケット1Bを、より簡素な構成として具現化することができ、部品点数を削減できる上、作業性を向上させ、製造コストを低減できるという効果がある。
【0074】
また、本実施形態によれば、メモリカードMCのアンテナ20Aに対向する2次アンテナ20Bを設けたことによる効果に加えて、アンテナブロック17Bに、2次アンテナ20BとメモリカードMCのアンテナ20Aとの間に位置するように磁性シートとしてのベースプレート9Bを設けたため、外部のリーダライタの磁力線を引き込んで2次アンテナ20Bの誘起電力を増大させ、通信距離を伸ばすことができる。
【0075】
さらに、本実施形態では、当該磁性シートとしてのベースプレート9Bは、少なくとも2次アンテナ20Bの外周縁より内側の全域をカバーするように設けてあるため、外部のリーダライタの磁力線を2次アンテナ20Bのコイルの内側や2次アンテナ20B上に引き込んで、当該2次アンテナ20Bの誘起電力を増大させ、通信距離をさらに伸ばすことができる。
【0076】
また、本実施形態では、ベースプレート9B自体を、磁性シートとして成形したため、ベースプレート9Bとは別に磁性シートを設けた場合に比べて、メモリカード用ソケット1Bを、より簡素な構成として具現化することができ、部品点数を削減できる上、作業性を向上させ、製造コストを低減できるという効果がある。
【0077】
(第4実施形態)図13は、本実施形態にかかるメモリカード用ソケットの斜視図、図14は、本実施形態にかかるメモリカード用ソケットのアンテナブロックの分解斜視図である。なお、本実施形態にかかるメモリカード用ソケット1Cは、上記第1実施形態にかかるメモリカード用ソケット1と同様の構成要素を有している。よって、それら同様の構成要素については、共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。
【0078】
本実施形態にかかるメモリカード用ソケット1Cは、アンテナブロック17C(図14)をソケットブロック7(図2)に対して固定した点が、上記第1実施形態と相違している。ただし、本実施形態にかかるメモリカード用ソケット1Cは、上記第3実施形態にかかるメモリカード用ソケット1Bとも相違している。
【0079】
すなわち、第1実施形態にかかるメモリカード用ソケット1で用いられたものと同じソケットブロック7(図2)上に、ソケットブロック7の両外側縁に沿って下方に向けて突出する側壁部9Cdを有してメモリカードMCの挿入方向に見て略コ字状となるベースプレート9Cを設け、このベースプレート9C上に形成した矩形状の浅い環状溝部9Ce内に、磁性シート13Cを挿入して、当該磁性シート13Cを、ベースプレート9Cとアンテナ基板10Cとで挟持するようにしたものである。
【0080】
より詳しくは、ベースプレート9Cは、例えば樹脂材料によって形成され、平面視で矩形板状の基底壁部9Caと、その中央部において平面視で略矩形状に突出する凸部9Cbと、基底壁部9Caの一対の端辺から下方に向けて一定高さで突出する側壁部9Cdと、を備えており、基底壁部9Caの表面(上面)には、凸部9Cbの周囲を取り囲むように、一定幅で矩形状の環状溝部9Ceが形成してある。そして、凸部9Cbは、アンテナ基板10Cの中央部に形成された矩形状の開口部10Ca内に嵌挿される。
【0081】
また、一対の側壁部9Cdの間隔は、ソケットブロック7の側壁外面の間隔とほぼ同じかあるいは僅かに広くしてあり、ベースプレート9Cをソケットブロック7上に嵌着できるようにしてある。
【0082】
磁性シート13Cは、一定幅の帯状に形成されており、矩形状の環状溝部9Ceの各辺に沿って一枚ずつ合計四枚を配置する。矩形状の環状溝部9Ceは、四辺全て同じ幅に形成することで、帯状の磁性シートを適宜に切断して用いることができ、製造コストを削減することができる。
【0083】
この帯状の磁性シート13Cは、アンテナ基板10Cに形成される2次アンテナ20Bに沿って、その下方に位置するように配置される。
【0084】
そして、本実施形態でも、アンテナブロック17Cは、一体的に仮組みされた状態で、ソケットブロック7に接着等して固定できるようにするのが好適である。なお、ベースプレート9Cとアンテナ基板10Cとは、接着等で固定され、さらに、アンテナブロック17Cは、ソケットブロック7Cに対して、接着等で固定される。
【0085】
以上の本実施形態によっても、アンテナブロック17Cをソケットブロック7に対して固定したことによる上記第3実施形態と同様の効果が得られる。
【0086】
また、本実施形態によっても、上記第3実施形態と同様、メモリカードMCのアンテナ20Aに対向する2次アンテナ20Bを設けたことによる効果に加えて、アンテナブロック17Cに、2次アンテナ20BとメモリカードMCのアンテナ20Aとの間に位置するように磁性シート13Cを設けたため、外部のリーダライタの磁力線を引き込んで2次アンテナ20Bの誘起電力を増大させ、通信距離を伸ばすことができる。
【0087】
ただし、本実施形態では、磁性シート13Cを、2次アンテナ20Bのコイルに沿って帯状に設けたため、外部のリーダライタの磁力線を2次アンテナ20Bのコイルの内側や2次アンテナ20B上に引き込んで、当該2次アンテナ20Bの誘起電力を増大させるとともに、当該2次アンテナ20Bの誘起電力による磁界と外部のリーダライタからの直接の磁界との双方をより効果的に作用させてメモリカードMCに内蔵されたアンテナ20Aの誘起電力を増大させて、通信距離を飛躍的に増大させることができる。
【0088】
なお、本実施形態では、磁性シート13Cを2次アンテナ20Bの全周に沿って環状に配置したが、必ずしも環状に繋げる必要はなく、例えば挿入方向手前側の一辺を切り欠いて略C字状に配置したり、平行に一対のみ設けたりしてもよい。
【0089】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。
【0090】
例えば、上記第1および第2実施形態では、アンテナブロックの可動部とメモリカードのスライダとを別個独立に動かす構成としたが、これらを連結して連動させるように構成してもよい。その場合には、例えば、スライダに、ケース(例えばベースシェル)に形成した穴や切欠を貫通する突起を設け、この突起をアンテナブロックの可動部(例えばベースプレート)に設けた係止孔に嵌挿するように構成することができる。この例の場合、メモリカードに内蔵されるアンテナとメモリカード用ソケットに設けられる2次アンテナとの対向する区間が長くなる分、通信信頼性をより一層向上させることができるという利点がある。
【0091】
また、各実施形態で開示した構成要素を適宜に組み合わせて別のメモリカード用ソケットを構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるメモリカード用ソケットおよびメモリカードの斜視図。
【図2】本発明の実施形態にかかるメモリカード用ソケットに含まれるソケットブロックの斜視図。
【図3】本発明の第1実施形態にかかるメモリカード用ソケットに含まれるアンテナブロックの分解斜視図。
【図4】本発明の実施形態にかかるメモリカード用ソケットに含まれるアンテナブロックを可動案内するガイド部材を示す図であって、(a)は、図1のB−B断面図、(b)は、(a)のC−C断面図。
【図5】図1のA−A断面図。
【図6】本発明の実施形態にかかるメモリカード用ソケットで用いられる板バネを示す図であって、(a)は、平面図、(b)は側面図。
【図7】本発明の第1実施形態にかかるメモリカード用ソケットにおけるアンテナブロックの動作図であって、(a)は、メモリカードが装着位置にある状態での斜視図、(b)は、メモリカードが奥側に押し込まれた状態での斜視図。
【図8】本発明の第2実施形態にかかるメモリカード用ソケットの斜視図。
【図9】図8のD−D断面図。
【図10】本発明の第3実施形態にかかるメモリカード用ソケットの斜視図。
【図11】本発明の第3実施形態にかかるメモリカード用ソケットの分解斜視図。
【図12】図10のE−E断面図。
【図13】本発明の第4実施形態にかかるメモリカード用ソケットの斜視図。
【図14】本発明の第4実施形態にかかるメモリカード用ソケットに含まれるアンテナブロックの分解斜視図。
【符号の説明】
【0093】
1,1A,1B,1C メモリカード用ソケット
2 ケース
2a カード受容部
2b カード挿入口
5 スライダ
9a 開口部(空洞部)
9B ベースプレート(磁性シート)
10a 開口部(空洞部)
13,13C 磁性シート
17,17A,17B,17C アンテナブロック
20A (メモリカードの)アンテナ
20B 2次アンテナ
MC メモリカード


【特許請求の範囲】
【請求項1】
コイル状のアンテナを備えた薄板状のメモリカードを受け容れるカード受容部が形成されたケースと、
前記カード受容部内に挿入されたメモリカードに連動して当該メモリカードの挿抜方向に進退可能となるように当該カード受容部内に保持されたスライダと、
を備え、
前記カード受容部内に押し込まれたメモリカードを、スライダを介して当該カード受容部内の奥側に保持するメモリカード用ソケットであって、
前記アンテナと対向するコイル状の2次アンテナを有する板状のアンテナブロックを備え、
前記アンテナブロックの2次アンテナのコイルの内側となる部分に空洞部を形成したことを特徴とするメモリカード用ソケット。
【請求項2】
コイル状のアンテナを備えた薄板状のメモリカードを受け容れるカード受容部が形成されたケースと、
前記カード受容部内に挿入されたメモリカードに連動して当該メモリカードの挿抜方向に進退可能となるように当該カード受容部内に保持されたスライダと、
を備え、
前記カード受容部内に押し込まれたメモリカードを、スライダを介して当該カード受容部内の奥側に保持するメモリカード用ソケットであって、
前記アンテナと対向するコイル状の2次アンテナを有する板状のアンテナブロックを備え、
前記アンテナブロックの2次アンテナのコイルの内側となる部分に磁性シートを設けたことを特徴とするメモリカード用ソケット。
【請求項3】
コイル状のアンテナを備えた薄板状のメモリカードを受け容れるカード受容部が形成されたケースと、
前記カード受容部内に挿入されたメモリカードに連動して当該メモリカードの挿抜方向に進退可能となるように当該カード受容部内に保持されたスライダと、
を備え、
前記カード受容部内に押し込まれたメモリカードを、スライダを介して当該カード受容部内の奥側に保持するメモリカード用ソケットであって、
前記アンテナと対向するコイル状の2次アンテナを有する板状のアンテナブロックを備え、
前記アンテナブロックに、2次アンテナとメモリカードのアンテナとの間に位置するように磁性シートを設けたことを特徴とするメモリカード用ソケット。
【請求項4】
前記磁性シートを、少なくとも2次アンテナの外周縁より内側の全域をカバーするように設けたことを特徴とする請求項3に記載のメモリカード用ソケット。
【請求項5】
前記磁性シートを、2次アンテナのコイルに沿って帯状に設けたことを特徴とする請求項3に記載のメモリカード用ソケット。
【請求項6】
前記アンテナブロックを、メモリカードの挿抜方向に進退可能に設けたことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一つに記載のメモリカード用ソケット。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−102716(P2007−102716A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−295416(P2005−295416)
【出願日】平成17年10月7日(2005.10.7)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】