説明

メータ自己診断装置

【課題】 メータ指示に現れない不完全な異常を検知することができるメータ自己診断装置を提供すること。
【解決手段】 センサ3の抵抗値範囲内で予め設定された抵抗値の診断用擬似センサ抵抗25と、電源電圧23及び分割抵抗24へ、センサ3を接続するか、診断用擬似センサ抵抗25を接続するかを切り替えるスイッチ26と、処理演算部21で実行され、診断用擬似センサ抵抗25を接続している際の検出信号から異常を判断するステップS7〜S21の異常判断処理を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両で情報表示を行う車両用メータのメータ自己診断装置の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来では、センサ信号ラインの断線を検知して、その断線の継続時間から、自己診断を起動して擬似センサ信号を発生する。そして、この擬似センサ信号を使用して工場での検査を実施している(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開昭64−10126号公報(第1−6頁、全図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来にあっては、センサ信号ラインの断線を検知することは出来るが、メータ指示に現れない不完全な異常を検知することはできず問題であった。
【0004】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、メータ指示に現れない不完全な異常を検知することができるメータ自己診断装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明では、検出量に対して抵抗値を変化させるセンサが接続され、センサの検出量に応じた検出信号を生成する検出信号生成手段と、前記検出信号からメータ指示値を演算する処理演算手段と、を備えたメータ装置で異常の有無を診断するメータ自己診断装置であって、前記センサの抵抗値範囲内で予め設定された抵抗値の擬似センサと、前記検出信号生成手段へ、前記センサを接続するか、前記擬似センサを接続するかを切り替える切替手段と、前記処理演算手段に設けられ、前記擬似センサを接続している際の検出信号から異常を判断する異常判断手段と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
よって、本発明にあっては、メータ指示に現れない不完全な異常を検知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明のメータ自己診断装置を実現する実施の形態を、請求項1,2,3,4に係る発明に対応する実施例1及び実施例2に基づいて説明する。
【実施例1】
【0008】
まず、構成を説明する。
図1は実施例1のメータ自己診断装置の説明図である。
実施例1のメータ自己診断装置は、センサ3により検出したセンサ値のメータ装置1への入力回路2に組み込まれる構成である。
実施例1のメータ装置1は、例として燃料残量計とする。
入力回路2は、処理演算部21、記憶部22、電源電圧23、分割抵抗24、診断用擬似センサ抵抗25、スイッチ26を備えている。
処理演算部21は、センサ3からのセンサ値を処理演算し、メータ駆動信号としてメータ装置1へ出力する。また、スイッチ26を制御し、記憶部22とデータの読み出し等を行い、自己診断を行う。そして、診断結果をフェール信号出力として外部に出力する。
【0009】
記憶部22は、予め工場出荷時に処理演算部21が用いる初期値等を記憶し、処理演算部21の求めに応じて記憶したデータの出力を行い、また、処理演算部21の求めに応じてデータの記憶処理を行う。なお、必要に応じて、記憶を行わないものであってもよい。具体的な例として、メータ回路内のEEPROMを挙げておく。
電源電圧23は、分割抵抗24及びセンサ信号の入力ラインへの電源供給を行う。
分割抵抗24は、センサ3又は診断用擬似センサ抵抗25とともに、電源電圧23を分圧する。また、センサ3が断線の場合には、センサ信号ラインをプルアップする。
【0010】
診断用擬似センサ抵抗25は、自己診断時にセンサ3の代わりとして接続される抵抗である。診断用擬似センサ抵抗25の抵抗値は、予め定められた抵抗値であり、工場出荷時に抵抗値が記憶部22にデータとして記憶されている。
スイッチ26は、センサ3から処理演算部21へのセンサ信号の入力ラインの途中で、且つ分割抵抗24よりセンサ3に近くなる位置に設けられ、以下のように切り替えを行う。スイッチ26の切り替えは、まず、センサ3からの入力が、処理演算部21へ向かうようにし、診断用擬似センサ抵抗25を接続しない接続状態と、センサ3と接続せず、診断用擬似センサ抵抗25を処理演算部21への入力ラインに接続する接続状態に切り替える。
また、スイッチ26は処理演算部21からの制御信号により接続状態を切り替える。
【0011】
さらに説明する。
実施例1において、入力回路2とセンサ3では、通常の状態では、電源電圧23を分割抵抗24とセンサ3により分圧し、その間の電圧値を処理演算部21へ入力する構成である。つまり、センサ3は検出値により抵抗値を変化させる可変抵抗とみなすことができる。
また、スイッチ26を切り替えた場合には、分割抵抗24と診断用擬似センサ抵抗25により電源電圧23を分圧し、その間の電圧値を処理演算部21へ入力する構成となる。
【0012】
作用を説明する。
[診断制御処理]
図2に示すのは、処理演算部21で実行される診断制御処理の流れを示すフローチャートである。
【0013】
ステップS1では、診断制御処理をスタートさせる。
【0014】
ステップS2では、計測カウンタを加算する。つまり、計測カウンタA=A+1を実行する。
【0015】
ステップS3では、計測カウンタがA<100の条件を満たすかどうかを判断する。条件成立(A<100)ならばステップS4へ進み、条件不成立(A≧100)ならばステップS7へ進む。
【0016】
ステップS4では、計測として、センサ3からのセンサ信号を取り込む。
【0017】
ステップS5では、センサ信号からメータ指示値を演算する。
【0018】
ステップS6では、メータ指示値からメータ駆動信号を決定し、メータ駆動信号をメータ装置1へ出力する。
【0019】
ステップS7では、計測カウンタをクリアする。つまり、A=0にする。
【0020】
ステップS8では、入力回路2のスイッチ26を診断用擬似センサ抵抗25に切り替える。
【0021】
ステップS9では、診断用の計測として、診断用擬似センサ抵抗25の抵抗値を取り込む。
【0022】
ステップS10では、診断用擬似センサ抵抗25の計測抵抗値と、判定値の比較を行う。
【0023】
ステップS11では、診断用擬似センサ抵抗25の抵抗値が正常かどうかを判断し、正常ならばステップS12に進み、異常ならばステップS14へ進む。
【0024】
ステップS12では、入力回路2のスイッチ26をセンサ3への接続に切り替える。
【0025】
ステップS13では、ステップS1へ戻る。
【0026】
ステップS14では、異常判定カウンタを加算する。つまり異常判定カウンタB=B+1を実行する。
【0027】
ステップS15では、異常判定カウンタBがB<3の条件を満たすかどうかを判断し、条件成立(B<3)ならばステップS16へ進み、条件不成立(B≧3)ならばステップS18へ進む。
【0028】
ステップS16では、入力回路2のスイッチ26をセンサ3への接続に切り替える。
【0029】
ステップS17では、ステップS1へ戻る。
【0030】
ステップS18では、フェール信号を出力する。
【0031】
ステップS19では、異常判定カウンタBをクリアする。つまり異常判定カウンタB=0にする。
【0032】
ステップS20では、入力回路2のスイッチ26をセンサ3への接続に切り替える。
【0033】
ステップS21では、ステップS1へ戻る。
【0034】
[異常検出作用]
実施例1のメータ自己診断装置では、まず初期出荷時に、診断用擬似センサ抵抗25を接続し、この際の処理演算部21への入力値から算出する抵抗値を記憶部22に記憶させておく。
そして、出荷後に使用されると、処理演算部21は、通常のメータ装置1の表示のために行うセンサ信号の取り込み(ステップS4)、メータ指示値の演算(ステップS5)、メータ装置1への駆動信号の出力(ステップS6)の度に、計測カウンタAを1ずつ増加させる。
【0035】
そして、計測カウンタAが100を超えるごとに、センサ3から診断用擬似センサ抵抗25へスイッチ26が接続を切り替える(ステップS8)。
つまり、通常の処理を100回行うごとに、自己診断を行う。
通常の状態では、電源電圧23から分割抵抗24を経て、センサ3からグランドへ流れる電流の流れにおいて、分割抵抗24とセンサ3の間を検出ポイントとして処理演算部21に出力する。
【0036】
そのため、センサ3の検出値によって、センサ3が抵抗値を変化させると、分割抵抗24とセンサ3で分圧される電圧値が変化する。
これを処理演算部21で読み取ることにより、センサ3の検出値を演算し、メータ装置1の指示値を決定し、駆動信号を出力する。
自己診断では、スイッチ26の切り替えにより、電源電圧23から分割抵抗24を経て、診断用擬似センサ抵抗25からグランドへ流れる電流の流れにおいて、分割抵抗24と診断用擬似センサ抵抗25の間を検出ポイントとして処理演算部21に出力する。
【0037】
そのため、電源電圧23の電圧値を分割抵抗24と診断用擬似センサ抵抗25で分圧された電圧値が処理演算部21で読み取られることになる(ステップS8,S9)。
診断用擬似センサ抵抗25の値は、予め初期出荷時に、計測され、記憶部22に記憶されている。この記憶値と、読み取った計測値を比較すると(ステップS10)、その差が予め設定されている判定値に達することにより入力回路2に異常が生じていると判断する。なお、この判定値は、予め実験等により定められる。
【0038】
そして、異常と判断した場合には、異常判定カウンタBを1ずつ加算し(ステップS14)、異常カウンタBが3を超えると(ステップS15)、フェール信号が出力される(ステップS18)。
フェール信号が出力されると、警告灯の点灯、車両診断装置(コンサルト)への異常表示を行う。
この診断用擬似センサ抵抗25の記憶値と計測値の比較による異常判断は、異常がメータ表示に現れない段階で検出される。
よって、回路や配線における断線や短絡等の発生前に、メータ指示に現れないような不完全な異常を検知する。
【0039】
さらに説明する。
図3は実施例1のメータ自己診断装置の異常判断の説明図である。
例えば、異常として、センサ3において断線が生じた場合には、電源電圧23から分割抵抗24を介して処理演算部21へ入力されるため、入力信号が上限(Hi)に張り付く状態となる。
そして、メータ装置1としては、指示下限に張り付くようになる。
そのため、処理演算部21の判断でも、メータ装置1を見る使用者、検査者の目視においても異常を認識することが可能となる。
【0040】
また、異常として、センサ3において短絡が生じた場合には、電源電圧23から分割抵抗24を介してグランドへ流れる電流経路の分割抵抗24の下流を検出し処理演算部21へ入力されるため、入力信号が下限(Lo)に張り付く状態となる。
そして、メータ装置1としては、指示上限に張り付くようになる。
そのため、処理演算部21の判断でも、メータ装置1を見る使用者、検査者の目視においても異常を認識することが可能となる。
【0041】
また、入力回路2の側で、特に分割抵抗24の場合には、センサ3と逆の異常状態となり、処理演算部21の判断でも、メータ装置1を見る使用者、検査者の目視においても異常を認識することが可能となる。これらは、図3の範囲300となる。
【0042】
実施例1では、このように入力信号の上下限状態の継続、つまり張り付きや、あるいは、メータ表示の目視により認識されるあきらかな異常状態に達しないまでも、正常なメータ指示に誤差を考慮した範囲(図3の範囲100)を逸脱し、あきらかな異常状態に近い異常状態(図3の範囲200)を検知する。
これによって、メータ表示に異常が現れる前に、警告表示等により検査や修理を促すことができ、より良好な状態で車両を使用してもらうことを可能にする。
なお、このメータ表示に異常が現れる前の異常判断では、診断用擬似センサ抵抗25の計測値により定量的に判定されることで、判断が可能となる。
なお、実施例1で検知されるあきらかな異常状態に近い異常状態では、殆どの場合、メータ指示値(表示値)は、正常な指示値に誤差を考慮した範囲を逸脱し、ズレた表示を行っている状態であり、そのままの状態で使用されることは好ましくない。
【0043】
また、この自己診断中は、ステップS3からステップS7へ移行し、ステップS8〜S21の処理を行い、ステップS4〜S6のセンサ3の値の読み込み、メータ表示の処理を回避している。これにより、自己診断中は、メータ指示値を変更しないようにして、診断用擬似センサ抵抗25の抵抗値を検出した値がメータ表示に反映されないようにし、メータ表示に違和感が生じないようにする。
【0044】
次に、効果を説明する。実施例1のメータ自己診断装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0045】
(1)検出量に対して抵抗値を変化させるセンサ3が接続され、センサ3の検出量に応じた検出信号を生成する電源電圧23及び分割抵抗24と、検出信号からメータ指示値を演算する処理演算部21を備えたメータ装置1で異常の有無を診断するメータ自己診断装置であって、センサ3の抵抗値範囲内で予め設定された抵抗値の診断用擬似センサ抵抗25と、電源電圧23及び分割抵抗24へ、センサ3を接続するか、診断用擬似センサ抵抗25を接続するかを切り替えるスイッチ26と、処理演算部21で実行され、診断用擬似センサ抵抗25を接続している際の検出信号から異常を判断するステップS7〜S21の異常判断処理を備えたため、メータ指示に現れない不完全な異常を検知することができる。
【0046】
(2)上記(1)において、電源電圧23及び分割抵抗24は、電源電圧23の下流にセンサ3との分圧を行う分割抵抗24を備え、センサ3を分割抵抗24の下流に接続して、分割抵抗24とセンサ3の間から検出信号を出力する構成であり、スイッチ26は、分割抵抗24の下流で、センサ3を接続するか、診断用擬似センサ抵抗25を接続するかを切り替えるため、電源電圧23を分割抵抗24とセンサ3で分圧した電圧値を検出信号として、センサ3の抵抗の変化を電圧信号で検出し、このセンサ3を診断用擬似センサ抵抗25に切り替えて、センサ3と同じ検出回路、検出信号ラインで抵抗値の検出を行い、異常の有無を判断するので、メータ指示に現れない不完全な異常を検知することができる。
【0047】
(3)上記(1)又は(2)に記載のメータ自己診断装置において、処理演算部21に設けられ、診断用擬似センサ抵抗25の検出を行っている間は、メータ指示値を変更しないよう維持するステップS7〜S21の処理がステップS4〜S6の処理と別に行われるようにしたため、診断用擬似センサ抵抗25の検出をメータ表示に反映させず、メータ表示が使用者に違和感を与えないようにできる。
【0048】
(4)上記(1)〜(3)において、異常判断は、センサ3からの検出をカウントし、計測カウントAが100に達する毎に、診断用擬似センサ抵抗25を接続している際の検出信号から演算される診断用擬似センサ抵抗25の抵抗値と、予め記憶部22に記憶している以前の出荷初期の診断用擬似センサ抵抗25の抵抗値を比較し、その差が所定量に達すると異常判定カウンタBをカウントし、異常判定カウンタBが3回数になると異常と判断するため、通常の使用状態に1度、診断処理のための検出を行なうよう間欠的にすることで、実際のメータ表示に影響を与えないようにでき、所定条件が複数回に達することで異常と判断することで、異常判断をより確実なものにすることができる。
【実施例2】
【0049】
実施例2は、スイッチ及び診断用擬似センサ抵抗をセンサに設けた例である。
構成を説明する。
図4は実施例2のメータ自己診断装置の説明図である。
実施例2では、図4に示すうように、装置としてのセンサ33の内部に下流をグランドに接続した診断用擬似センサ抵抗31、センサ3を設けるようにし、スイッチ32を設けて入力回路2とセンサ3を接続するか、診断用擬似センサ抵抗31を接続するかを切り替える。
処理演算部21からスイッチ32への制御信号は、センサ33への制御信号として出力されることになる。
その他構成は実施例1と同様であるので説明を省略する。
【0050】
作用を説明する。
[センサの種類や車両バリエーションに対応する作用]
メータ表示には、複数のセンサが使用される場合があり、また、メータ表示も複数のメータ表示がされる場合が多い。その際には、センサ33の内部に診断用擬似センサ抵抗31及びスイッチ32が備えられるようにし、入力回路2をなるべく共通化できるほうがコストを抑制でき、多種類のセンサ及びメータ表示に対応が容易となる場合がある。
また、車両バリエーションにより、多種類のセンサ及びメータ表示に対応しなければならない場合が生じる。
このような場合に、実施例2のようにセンサ33が診断用擬似センサ抵抗31及びスイッチ32を備えるようにしてもよい。
【0051】
効果を説明する。実施例2のメータ自己診断装置にあっては、上記(1)〜(4)に加えて、以下の効果を有する。
(5)上記(1)〜(4)において、センサ3の抵抗値範囲内で予め設定された抵抗値の診断用擬似センサ抵抗31と、入力回路2の電源電圧23および分割抵抗24へ、センサ3を接続するか、診断用擬似センサ抵抗31を接続するかを切り替えるスイッチ32をセンサ33の内部に設けるようにしたため、センサの種類や車両バリエーションにコストを抑制して容易に対応することができる。
その他作用効果は実施例1と同様であるので説明を省略する。
【0052】
以上、本発明のメータ自己診断装置を実施例1及び実施例2に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例1では、通常の計測が100回行われると、異常診断を行ったが、異なる回数ごとの検出であってもよい。また、例えばIGNのオン時に行う等であってもよい。
また例えば、異常診断は、車両が走行中に行っても停止中に行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】実施例1のメータ自己診断装置の説明図である。
【図2】処理演算部で実行される診断制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】実施例1のメータ自己診断装置の異常判断の説明図である。
【図4】実施例2のメータ自己診断装置の説明図である。
【符号の説明】
【0054】
1 メータ装置
2 入力回路
21 処理演算部
22 記憶部
23 電源電圧
24 分割抵抗
25 診断用擬似センサ抵抗
26 スイッチ
3 センサ
31 診断用擬似センサ抵抗
32 スイッチ
33 (装置としての)センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出量に対して抵抗値を変化させるセンサが接続され、センサの検出量に応じた検出信号を生成する検出信号生成手段と、
前記検出信号からメータ指示値を演算する処理演算手段と、
を備えたメータ装置で異常の有無を診断するメータ自己診断装置であって、
前記センサの抵抗値範囲内で予め設定された抵抗値の擬似センサと、
前記検出信号生成手段へ、前記センサを接続するか、前記擬似センサを接続するかを切り替える切替手段と、
前記処理演算手段に設けられ、前記擬似センサを接続している際の検出信号から異常を判断する異常判断手段と、
を備えたことを特徴とするメータ自己診断装置。
【請求項2】
請求項1に記載のメータ自己診断装置において、
前記検出信号生成手段は、電源電圧の下流にセンサとの分圧を行う分割抵抗を備え、前記センサを前記分圧抵抗の下流に接続して、前記分割抵抗と前記センサの間から前記検出信号を出力する構成であり、
前記切替手段は、前記分割抵抗の下流で、前記センサを接続するか、前記擬似センサを接続するかを切り替える、
ことを特徴とするメータ自己診断装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のメータ自己診断装置において、
前記処理演算手段に設けられ、前記擬似センサの検出を行っている間は、メータ指示値を変更しないよう維持するメータ指示値維持手段を備えた、
ことを特徴とするメータ自己診断装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のメータ自己診断装置において、
前記異常判断手段は、
前記センサからの前記検出信号が所定回数に達する毎に、前記擬似センサを接続している際の検出信号から演算される前記擬似センサの抵抗値と、予め記憶している以前の前記擬似センサの抵抗値を比較し、その差が所定量に達することが所定回数になると異常と判断する、
ことを特徴とするメータ自己診断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−236536(P2009−236536A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−80031(P2008−80031)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】