ランフラットタイヤ支持体の製造方法及び成形型
【課題】耐遠心力性に優れたランフラットタイヤ支持体を効率的に成形することができるランフラットタイヤ支持体の製造方法と、その製造方法に用いられる成形型とを提供すること。
【解決手段】ランフラットタイヤ支持体のリム装着面を形成する中型11の外周側部分を構成するリング部11bを成形型から取り外した状態で、そのリング部11bの外周面にコード材を巻回して補強材を形成した後、中型11の内周側部分を構成する芯部11aにリング部11bを外嵌し、ランフラットタイヤ支持体の外周面を形成する外型12と側面を形成する横型10、13とに組み合わせてリング状のキャビティ16を形成し、ランフラットタイヤ支持体の形成原料を供給して硬化させる。
【解決手段】ランフラットタイヤ支持体のリム装着面を形成する中型11の外周側部分を構成するリング部11bを成形型から取り外した状態で、そのリング部11bの外周面にコード材を巻回して補強材を形成した後、中型11の内周側部分を構成する芯部11aにリング部11bを外嵌し、ランフラットタイヤ支持体の外周面を形成する外型12と側面を形成する横型10、13とに組み合わせてリング状のキャビティ16を形成し、ランフラットタイヤ支持体の形成原料を供給して硬化させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気入りタイヤのリムに装着され、タイヤ内圧が低下した際に必要なタイヤ外径を維持して安全に走行可能とするランフラットタイヤ支持体の製造方法と、その製造方法に用いられる成形型とに関する。
【背景技術】
【0002】
ランフラットタイヤは、パンク等によりタイヤ内圧が大きく低下した状態(ランフラット状態)において、最寄りのサービス施設まで到達するまでの間、車両荷重と走行に耐え得る耐久性を備えたタイヤである。ランフラットタイヤとしては、タイヤのサイド部を補強したサイド補強タイプと、タイヤ内部にランフラットタイヤ支持体(以下、単に支持体と省略する場合がある。)を配設した中子タイプとが実用化されている。後者の例として、下記特許文献1には可撓性エラストマー材料からなる支持体が開示されており、その内周側部分には、耐遠心力性を高めて高速回転時の浮き上がりを抑制するための補強材が埋設されている。
【0003】
支持体の成形は、リング状のキャビティを形成する成形型を用いて、RIM成形法により行われるのが一般的である(例えば、下記特許文献2参照)。かかる成形法によれば、補強材が配設されたキャビティに、支持体の形成原料を供給して反応硬化させることにより支持体が成形される。但し、支持体の装着性やリムとの密着性を確保する観点から、支持体のリム装着面には補強材が露出しないようにされる。
【0004】
図10は、成形型の(a)型開き状態と(b)型締め状態を概略的に示す縦断面図であり、支持体を成形する様子を示している。キャビティ52は、型締め状態において軸方向が上下となるリング状をなしており、その内部にリング状の補強材53が配設される。補強材53は、型開き状態にて支持体の側面を形成する横型50上に載置され、その剛性の高さを利用して立ち姿勢を維持している。下記特許文献2には、このような比較的高い剛性を備えたリング状の補強材が記載されている。補強材53は、支持体のリム装着面を形成する中型51に対し、その外周面から離間する位置に外挿されており、支持体のリム装着面に露出しないように配設されている。かかる方法では、補強材の配設作業が短時間で済み、RIM成形法の生産性の高さを活かすことができる。
【0005】
下記特許文献3には、中型の外周面にコード材を巻回して補強材を形成する方法が開示されている。図11は、その補強材の形成工程を示す斜視図であり、ボビン34から供給されるコード材8を、円盤状の中型55の外周面に巻回する様子を示している。中型55は回転軸を中心に回転可能に構成されており、コード材8が張力負荷装置35を介して所定の張力となるように巻回されるため、上記のようなリング状の補強材53を配設する場合に比べて、耐遠心力性に優れた支持体を成形することができる。
【0006】
また、中型55の外周面には、軸方向に延びる凹溝56が周方向に所定ピッチで複数形成されており、支持体の内周に凹溝に対応した凸部を形成して、補強材をリム装着面に露出させないようにすることができる。補強材が形成された中型55は成形型に取り付けられ、支持体の成形に使用される。ところが、かかる方法では、コード材8を巻回するのに時間がかかるとともに、中型55の着脱作業が煩雑になり、RIM成形法の生産性の高さを十分に活かすことができないという問題がある。
【特許文献1】特開平10−6721号公報
【特許文献2】特表2004−508977号公報
【特許文献3】特開2005−313690号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、耐遠心力性に優れたランフラットタイヤ支持体を効率的に成形することができるランフラットタイヤ支持体の製造方法と、その製造方法に用いられる成形型とを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的は、下記の如き本発明により達成することができる。即ち、本発明のランフラットタイヤ支持体の製造方法は、ランフラットタイヤ支持体のリム装着面を形成する中型の外周側部分を構成するリング部を成形型から取り外した状態で、そのリング部の外周にコード材を巻回して補強材を形成する工程と、前記中型の内周側部分を構成する芯部に前記リング部を外嵌し、ランフラットタイヤ支持体の外周面を形成する外型と側面を形成する横型とに組み合わせて、リング状のキャビティを形成する工程と、ランフラットタイヤ支持体の形成原料を前記キャビティに供給して硬化させる工程とを備えるものである。
【0009】
本発明に係る支持体の製造方法は、中型の外周側部分を構成するリング部を成形型から取り外した状態において、そのリング部の外周にコード材を巻回して補強材を形成するものであるため、そのコード材を巻回している間に、前もって補強材を形成した別のリング部を芯部に外嵌して支持体の成形を行うことができる。また、そのコード材を巻回したリング部を芯部に外嵌して支持体を成形している間には、別のリング部にコード材を巻回して補強材を形成することができる。
【0010】
このように、本発明によれば、コード材の巻回に時間がかかって生産性が低下するという不具合を解消して、支持体を効率的に成形することができ、RIM成形法の生産性の高さを十分に活かすことができるとともに、巻回するコード材に適度な張力を負荷しうることにより、上述したようなリング状に形成した補強材を配設する場合に比べて、耐遠心力性に優れた支持体を成形することができる。なお、リング部は当然ながら中型よりも軽量で取り扱いが容易であり、成形型から中型全体を取り外してコード材を巻回する場合に比べて、作業性が良好となる。
【0011】
また、本発明のランフラットタイヤ支持体の成形型は、ランフラットタイヤ支持体のリム装着面を形成する中型と、前記支持体の外周面を形成する外型と、前記支持体の側面を形成する横型とを備え、型締め状態にてリング状のキャビティを形成するランフラットタイヤ支持体の成形型において、前記中型が、その内周側部分を構成する芯部と、その外周側部分を構成して前記芯部に外嵌可能に構成されたリング部とを備えるものである。
【0012】
上記構成の成形型は、上述した支持体の製造方法に用いることができる。即ち、中型が、その内周側部分を構成する芯部と、その外周側部分を構成して芯部に外嵌可能に構成されたリング部とを備えることにより、リング部を成形型から取り外した状態において、その外周にコード材を巻回して補強材を形成することができ、その間に、前もって補強材を形成した別のリング部を芯部に外嵌して支持体の成形を行うことができる。また、そのコード材を巻回したリング部を芯部に外嵌して支持体を成形している間には、別のリング部にコード材を巻回して補強材を形成することができる。その結果、耐遠心力性に優れたランフラットタイヤ支持体を効率的に成形することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
[ランフラットタイヤ支持体の構成]
図1は、ランフラットタイヤの一例を示すタイヤ子午線断面図である。図2は、そのランフラットタイヤに組み付けたランフラットタイヤ支持体の一部破断斜視図である。
【0014】
タイヤ2は、一対のビード部21と、ビード部21から各々タイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部22と、サイドウォール部22の各々の外周側端を連ねるトレッド部23とを備える。各ビード部21はリム3のビードシート31、32に装着され、タイヤ内部の空気の漏洩を防止した状態で、タイヤ2がリム3に嵌合固定されている。本実施形態のリム3は、ビードシート31がランフラットタイヤ支持体4の内径以下に形成された一体型リムであり、タイヤ2が左右非対称の断面形状を有する。
【0015】
支持体4は、リム3の取付面33に装着される円筒状のベース41と、ベース41の外周側に配され、タイヤ内圧が低下したときにトレッド部23の内面に当接しうる円筒状のキャップ42と、ベース41とキャップ42との間で径方向Rに延びて、両者を一体的に連結する環状本体43とを備え、断面矩形状をなす環状体に形成されている。ベース41の内径は、取付面33の外径よりも若干小さく設定されており、支持体4をビードシート31側から押し込んで外挿することによりリム3に組み付けることができる。
【0016】
環状本体43は、周方向に沿って延びる周方向壁44と、幅方向Wに沿って延びる幅方向壁45とを備える。幅方向壁45は、周方向壁44の端部同士を略ジグザグ状に繋ぐようにして延び、先細状をなして幅方向に延びる凹部47が互い違いに形成されている。凹部47は、中子重量を軽減しうるとともに、ランフラット走行時に発生する熱を外部に散逸させて放熱効果を高め、支持体4の耐久性向上に寄与しうる。
【0017】
ベース41には補強材5がリング状に埋設されており、耐遠心力性を高めて高速回転時の浮き上がりを抑制し、安定した装着強度を確保している。補強材5は、支持体4の最内面から外周側に少し離間しており、支持体4の装着性やリム3との密着性を確保する観点から、また補強材5の接触による取付面33の損傷を防止するなどの観点から、リム装着面46に露出しないように配されている。
【0018】
補強材5は、周方向に巻回されたコード材により構成され、該コード材としては、ランフラットタイヤ支持体の技術分野において公知のものを限定なく使用可能である。例として、レーヨンコード、ナイロン−6,6等のポリアミドコード、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルコード、アラミドコード、ガラス繊維コード、ケブラー繊維コード、カーボンファイバー、スチールコード等が挙げられ、これらを1種又は2種以上の組み合わせで用いることができる。
【0019】
支持体4は本質的に可撓性材料により構成され、熱可塑性エラストマー及び架橋ゴム材料のいずれもが使用可能であるが、支持体として要求される特性を備えるものであれば特に限定なく使用可能である。熱可塑性エラストマーとしては、公知の熱可塑性エラストマーは限定なく使用可能であり、具体的にはポリエステルエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリアミドエラストマー、アイオノマー、ポリウレタンエラストマー等が例示される。
【0020】
また架橋ゴム材料を構成するゴム材料としては、天然ゴムの他、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IIR)、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(水添NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、フッ素ゴム、シリコンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム等の合成ゴムが例示される。これらのゴム材料は必要に応じて2種以上を併用してもよい。また、可撓性材料としては発泡弾性材料を使用してもよく、上記例示の発泡材料が使用可能である。
【0021】
[成形型の構成]
図3は、支持体4の成形型の型開き状態を概略的に示す縦断面図である。図4は、その成形型の中型を下方から見た斜視図である。この成形型は、支持体4の側面を形成する第1横型10(下型)と、第1横型10に対して開閉可能な上型とにより構成され、上型は、支持体4のリム装着面46を形成する円盤状の中型11と、同じく外周面を形成するリング状の外型12と、外型12と一体的に形成された第2横型13とを備える。また、第1横型10と第2横型13とには、支持体4に凹部47を形成するための突起15が互い違いに突設されている。
【0022】
図4、5に示すように、中型11は、その内周側部分を構成する芯部11aと、その外周側部分を構成して芯部11aに外嵌可能に構成されたリング部11bとを備える。本実施形態では、芯部11aの外周面に鉤形溝28が形成されているとともに、リング部11bの内周面に鉤形溝28に嵌入可能な凸部29が形成されており、リング部11bを下方から芯部11aに外挿して周方向に少し回すだけで容易に嵌合して、位置決めできるように構成されている。また、リング部11bの外周面には、支持体4の軸方向(上下方向)に延びる突条14が、周方向に所定ピッチで複数設けられている。
【0023】
図6は、成形型の型締め状態を概略的に示す縦断面図であり、型締め状態ではリング状のキャビティ16が形成される。第1横型10には、上下方向に延びるスプルー17と、スプルー17の上端から放射状に分岐してキャビティ16に連通する下凹溝とが形成されており、中型11の下面には、下凹溝に対向してランナー18を構成する上凹溝が形成されている。支持体4の形成原料は、不図示の射出機構からスプルー17に供給され、ランナー18を介してキャビティ16に射出注入される。
【0024】
[ランフラットタイヤ支持体の製造方法]
以下、支持体4を成形する手順について説明する。まず、型開き状態においてリング部11bを成形型から取り外す、又は既に取り外されているリング部11bを用意する。リング部11bの取り外しは、上述した芯部11aへの外嵌と逆の動作を行えばよい。
【0025】
続いて、図7に示すように、回転軸37を中心に回転自在に構成されたドラム36にリング部11bを外嵌した後、ボビン34に巻回されているコード材8をドラム36側に供給し、リング部11bの外周に巻回して補強材5を形成する。コード材8には、張力負荷装置35により所定の張力が負荷される。ここで、所定の張力とは、コード材8の配列の均一性を保持して、リム3に対する固定力が十分に発揮される程度に小さく、また、支持体4のリム3への装着作業が困難にならない程度に大きいものである。したがって、予めリング状に形成した補強材をキャビティに配設する場合に比べて、支持体4の耐遠心力性が高められる。
【0026】
補強材5は、図8に示すように、突条14間に架け渡されるようにしてリング部11bの外周にリング状に形成され、リング部11bの外周面と補強材5との間には空隙19が設けられる。なお、後工程において形成原料の流れ性に影響を及ぼさないよう、ランナー18の出口が補強材5を構成するコード材8の間隙に位置するようにすることが好ましい。
【0027】
次に、リング部11bをドラム36から取り外し、成形型の芯部11aに外嵌して中型11を構成する。上述のように、リング部11bは芯部11aに容易に外嵌することができ、リング部11bの上凹溝が芯部11aの上凹溝と直列するように、周方向及び軸方向に位置決めされる。そして、図6に示すように上型を下降させて型締め状態とし、第1横型10、外型12及び第2横型13を中型11に組み合わせてリング状のキャビティ16を形成する。キャビティ16内は、その内周側部分に補強材5が配設されるとともに、突起15が上下に互い違いに入り込んだ状態となる。
【0028】
続いて、支持体4の形成原料をキャビティ16に射出注入して反応硬化させる。注入された形成原料は、キャビティ16の内周側部分から全体に行き渡って充填され、空隙19にも注入されて補強材5を取り囲み、その補強材5を構成するコード材8の間隙にも浸入する。これにより補強材5を支持体4のベース41に埋設し、しかもリム装着面46に露出させないようにすることができる。形成原料が硬化した後は、成形型を型開きして支持体4を脱型する。
【0029】
上記の支持体4の成形においては、コード材8を巻回している間に、前もって補強材を形成した別のリング部を芯部11aに外嵌して支持体の成形を行うことができ、また、リング部11bを芯部11aに外嵌して支持体を成形している間には、別のリング部にコード材8を巻回して補強材を形成することができる。これにより、コード材の巻回に時間がかかって生産性が低下するという不具合を解消して、支持体を効率的に成形することができ、RIM成形法の生産性の高さを十分に活かすことができる。
【0030】
[別実施形態]
本発明は、上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であり、芯部とリング部との嵌合機構や支持体の構造、スペーサーの形状などは上記に限られるものではない。
【0031】
前述の実施形態では、リング部の外周面に突条が設けられた例を示したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、リング部の外周面に帯状の繊維材を巻き付け、その外周にコード材を巻回して補強材を形成するものでもよい。かかる繊維材は、織布又はネット等にて構成することができ、公知の繊維材料が限定なく使用できる。例として、レーヨン、ナイロン−6,6等のポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、アラミド繊維等が挙げられる。これらの繊維材料には、形成原料との接着性を向上させるための処理を施すことが好ましい。
【0032】
また、図9に示すような複数のスペーサー9をリング部11bの外周面に配置し、その外周に架け渡されるようにコード材を巻回して、補強材5を形成してもよい。図例では、断面台形状をなして軸方向に延びるスペーサー9が、周方向に所定ピッチで配列されている。スペーサー9の材質は特に限られるものではないが、支持体の形成原料との接着性に優れた樹脂成形品であることが好ましい。かかるスペーサー9は、成形した支持体に取り付けたままにしておいてもよく、それにより支持体のリム装着面が円滑なリング状面となるため、上記のような凹凸がある場合に比べてリムとの密着性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】ランフラットタイヤの一例を示すタイヤ子午線断面図
【図2】ランフラットタイヤ支持体の一部を破断させて示す斜視図
【図3】成形型の型開き状態を概略的に示す縦断面図
【図4】中型を下方から見た斜視図
【図5】芯部及びリング部の正面図
【図6】成形型の型締め状態を概略的に示す縦断面図
【図7】リング部にコード材を巻回する様子を示す図
【図8】中型を部分的に示す横断面図
【図9】スペーサーを介して補強材が形成された中型を下方から見た図
【図10】成形型の(a)型開き状態と(b)型締め状態を概略的に示す縦断面図であり、従来の支持体の製造方法を説明する図
【図11】中型の外周面にコード材を巻回する様子を示す図
【符号の説明】
【0034】
2 タイヤ
3 リム
4 ランフラットタイヤ支持体
5 補強材
8 コード材
9 スペーサー
10 第1横型
11 中型
11a 芯部
11b リング部
12 外型
13 第2横型
14 突条
16 キャビティ
34 ボビン
35 張力負荷装置
36 ドラム
41 ベース
46 リム装着面
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気入りタイヤのリムに装着され、タイヤ内圧が低下した際に必要なタイヤ外径を維持して安全に走行可能とするランフラットタイヤ支持体の製造方法と、その製造方法に用いられる成形型とに関する。
【背景技術】
【0002】
ランフラットタイヤは、パンク等によりタイヤ内圧が大きく低下した状態(ランフラット状態)において、最寄りのサービス施設まで到達するまでの間、車両荷重と走行に耐え得る耐久性を備えたタイヤである。ランフラットタイヤとしては、タイヤのサイド部を補強したサイド補強タイプと、タイヤ内部にランフラットタイヤ支持体(以下、単に支持体と省略する場合がある。)を配設した中子タイプとが実用化されている。後者の例として、下記特許文献1には可撓性エラストマー材料からなる支持体が開示されており、その内周側部分には、耐遠心力性を高めて高速回転時の浮き上がりを抑制するための補強材が埋設されている。
【0003】
支持体の成形は、リング状のキャビティを形成する成形型を用いて、RIM成形法により行われるのが一般的である(例えば、下記特許文献2参照)。かかる成形法によれば、補強材が配設されたキャビティに、支持体の形成原料を供給して反応硬化させることにより支持体が成形される。但し、支持体の装着性やリムとの密着性を確保する観点から、支持体のリム装着面には補強材が露出しないようにされる。
【0004】
図10は、成形型の(a)型開き状態と(b)型締め状態を概略的に示す縦断面図であり、支持体を成形する様子を示している。キャビティ52は、型締め状態において軸方向が上下となるリング状をなしており、その内部にリング状の補強材53が配設される。補強材53は、型開き状態にて支持体の側面を形成する横型50上に載置され、その剛性の高さを利用して立ち姿勢を維持している。下記特許文献2には、このような比較的高い剛性を備えたリング状の補強材が記載されている。補強材53は、支持体のリム装着面を形成する中型51に対し、その外周面から離間する位置に外挿されており、支持体のリム装着面に露出しないように配設されている。かかる方法では、補強材の配設作業が短時間で済み、RIM成形法の生産性の高さを活かすことができる。
【0005】
下記特許文献3には、中型の外周面にコード材を巻回して補強材を形成する方法が開示されている。図11は、その補強材の形成工程を示す斜視図であり、ボビン34から供給されるコード材8を、円盤状の中型55の外周面に巻回する様子を示している。中型55は回転軸を中心に回転可能に構成されており、コード材8が張力負荷装置35を介して所定の張力となるように巻回されるため、上記のようなリング状の補強材53を配設する場合に比べて、耐遠心力性に優れた支持体を成形することができる。
【0006】
また、中型55の外周面には、軸方向に延びる凹溝56が周方向に所定ピッチで複数形成されており、支持体の内周に凹溝に対応した凸部を形成して、補強材をリム装着面に露出させないようにすることができる。補強材が形成された中型55は成形型に取り付けられ、支持体の成形に使用される。ところが、かかる方法では、コード材8を巻回するのに時間がかかるとともに、中型55の着脱作業が煩雑になり、RIM成形法の生産性の高さを十分に活かすことができないという問題がある。
【特許文献1】特開平10−6721号公報
【特許文献2】特表2004−508977号公報
【特許文献3】特開2005−313690号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、耐遠心力性に優れたランフラットタイヤ支持体を効率的に成形することができるランフラットタイヤ支持体の製造方法と、その製造方法に用いられる成形型とを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的は、下記の如き本発明により達成することができる。即ち、本発明のランフラットタイヤ支持体の製造方法は、ランフラットタイヤ支持体のリム装着面を形成する中型の外周側部分を構成するリング部を成形型から取り外した状態で、そのリング部の外周にコード材を巻回して補強材を形成する工程と、前記中型の内周側部分を構成する芯部に前記リング部を外嵌し、ランフラットタイヤ支持体の外周面を形成する外型と側面を形成する横型とに組み合わせて、リング状のキャビティを形成する工程と、ランフラットタイヤ支持体の形成原料を前記キャビティに供給して硬化させる工程とを備えるものである。
【0009】
本発明に係る支持体の製造方法は、中型の外周側部分を構成するリング部を成形型から取り外した状態において、そのリング部の外周にコード材を巻回して補強材を形成するものであるため、そのコード材を巻回している間に、前もって補強材を形成した別のリング部を芯部に外嵌して支持体の成形を行うことができる。また、そのコード材を巻回したリング部を芯部に外嵌して支持体を成形している間には、別のリング部にコード材を巻回して補強材を形成することができる。
【0010】
このように、本発明によれば、コード材の巻回に時間がかかって生産性が低下するという不具合を解消して、支持体を効率的に成形することができ、RIM成形法の生産性の高さを十分に活かすことができるとともに、巻回するコード材に適度な張力を負荷しうることにより、上述したようなリング状に形成した補強材を配設する場合に比べて、耐遠心力性に優れた支持体を成形することができる。なお、リング部は当然ながら中型よりも軽量で取り扱いが容易であり、成形型から中型全体を取り外してコード材を巻回する場合に比べて、作業性が良好となる。
【0011】
また、本発明のランフラットタイヤ支持体の成形型は、ランフラットタイヤ支持体のリム装着面を形成する中型と、前記支持体の外周面を形成する外型と、前記支持体の側面を形成する横型とを備え、型締め状態にてリング状のキャビティを形成するランフラットタイヤ支持体の成形型において、前記中型が、その内周側部分を構成する芯部と、その外周側部分を構成して前記芯部に外嵌可能に構成されたリング部とを備えるものである。
【0012】
上記構成の成形型は、上述した支持体の製造方法に用いることができる。即ち、中型が、その内周側部分を構成する芯部と、その外周側部分を構成して芯部に外嵌可能に構成されたリング部とを備えることにより、リング部を成形型から取り外した状態において、その外周にコード材を巻回して補強材を形成することができ、その間に、前もって補強材を形成した別のリング部を芯部に外嵌して支持体の成形を行うことができる。また、そのコード材を巻回したリング部を芯部に外嵌して支持体を成形している間には、別のリング部にコード材を巻回して補強材を形成することができる。その結果、耐遠心力性に優れたランフラットタイヤ支持体を効率的に成形することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
[ランフラットタイヤ支持体の構成]
図1は、ランフラットタイヤの一例を示すタイヤ子午線断面図である。図2は、そのランフラットタイヤに組み付けたランフラットタイヤ支持体の一部破断斜視図である。
【0014】
タイヤ2は、一対のビード部21と、ビード部21から各々タイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部22と、サイドウォール部22の各々の外周側端を連ねるトレッド部23とを備える。各ビード部21はリム3のビードシート31、32に装着され、タイヤ内部の空気の漏洩を防止した状態で、タイヤ2がリム3に嵌合固定されている。本実施形態のリム3は、ビードシート31がランフラットタイヤ支持体4の内径以下に形成された一体型リムであり、タイヤ2が左右非対称の断面形状を有する。
【0015】
支持体4は、リム3の取付面33に装着される円筒状のベース41と、ベース41の外周側に配され、タイヤ内圧が低下したときにトレッド部23の内面に当接しうる円筒状のキャップ42と、ベース41とキャップ42との間で径方向Rに延びて、両者を一体的に連結する環状本体43とを備え、断面矩形状をなす環状体に形成されている。ベース41の内径は、取付面33の外径よりも若干小さく設定されており、支持体4をビードシート31側から押し込んで外挿することによりリム3に組み付けることができる。
【0016】
環状本体43は、周方向に沿って延びる周方向壁44と、幅方向Wに沿って延びる幅方向壁45とを備える。幅方向壁45は、周方向壁44の端部同士を略ジグザグ状に繋ぐようにして延び、先細状をなして幅方向に延びる凹部47が互い違いに形成されている。凹部47は、中子重量を軽減しうるとともに、ランフラット走行時に発生する熱を外部に散逸させて放熱効果を高め、支持体4の耐久性向上に寄与しうる。
【0017】
ベース41には補強材5がリング状に埋設されており、耐遠心力性を高めて高速回転時の浮き上がりを抑制し、安定した装着強度を確保している。補強材5は、支持体4の最内面から外周側に少し離間しており、支持体4の装着性やリム3との密着性を確保する観点から、また補強材5の接触による取付面33の損傷を防止するなどの観点から、リム装着面46に露出しないように配されている。
【0018】
補強材5は、周方向に巻回されたコード材により構成され、該コード材としては、ランフラットタイヤ支持体の技術分野において公知のものを限定なく使用可能である。例として、レーヨンコード、ナイロン−6,6等のポリアミドコード、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルコード、アラミドコード、ガラス繊維コード、ケブラー繊維コード、カーボンファイバー、スチールコード等が挙げられ、これらを1種又は2種以上の組み合わせで用いることができる。
【0019】
支持体4は本質的に可撓性材料により構成され、熱可塑性エラストマー及び架橋ゴム材料のいずれもが使用可能であるが、支持体として要求される特性を備えるものであれば特に限定なく使用可能である。熱可塑性エラストマーとしては、公知の熱可塑性エラストマーは限定なく使用可能であり、具体的にはポリエステルエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリアミドエラストマー、アイオノマー、ポリウレタンエラストマー等が例示される。
【0020】
また架橋ゴム材料を構成するゴム材料としては、天然ゴムの他、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IIR)、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(水添NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、フッ素ゴム、シリコンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム等の合成ゴムが例示される。これらのゴム材料は必要に応じて2種以上を併用してもよい。また、可撓性材料としては発泡弾性材料を使用してもよく、上記例示の発泡材料が使用可能である。
【0021】
[成形型の構成]
図3は、支持体4の成形型の型開き状態を概略的に示す縦断面図である。図4は、その成形型の中型を下方から見た斜視図である。この成形型は、支持体4の側面を形成する第1横型10(下型)と、第1横型10に対して開閉可能な上型とにより構成され、上型は、支持体4のリム装着面46を形成する円盤状の中型11と、同じく外周面を形成するリング状の外型12と、外型12と一体的に形成された第2横型13とを備える。また、第1横型10と第2横型13とには、支持体4に凹部47を形成するための突起15が互い違いに突設されている。
【0022】
図4、5に示すように、中型11は、その内周側部分を構成する芯部11aと、その外周側部分を構成して芯部11aに外嵌可能に構成されたリング部11bとを備える。本実施形態では、芯部11aの外周面に鉤形溝28が形成されているとともに、リング部11bの内周面に鉤形溝28に嵌入可能な凸部29が形成されており、リング部11bを下方から芯部11aに外挿して周方向に少し回すだけで容易に嵌合して、位置決めできるように構成されている。また、リング部11bの外周面には、支持体4の軸方向(上下方向)に延びる突条14が、周方向に所定ピッチで複数設けられている。
【0023】
図6は、成形型の型締め状態を概略的に示す縦断面図であり、型締め状態ではリング状のキャビティ16が形成される。第1横型10には、上下方向に延びるスプルー17と、スプルー17の上端から放射状に分岐してキャビティ16に連通する下凹溝とが形成されており、中型11の下面には、下凹溝に対向してランナー18を構成する上凹溝が形成されている。支持体4の形成原料は、不図示の射出機構からスプルー17に供給され、ランナー18を介してキャビティ16に射出注入される。
【0024】
[ランフラットタイヤ支持体の製造方法]
以下、支持体4を成形する手順について説明する。まず、型開き状態においてリング部11bを成形型から取り外す、又は既に取り外されているリング部11bを用意する。リング部11bの取り外しは、上述した芯部11aへの外嵌と逆の動作を行えばよい。
【0025】
続いて、図7に示すように、回転軸37を中心に回転自在に構成されたドラム36にリング部11bを外嵌した後、ボビン34に巻回されているコード材8をドラム36側に供給し、リング部11bの外周に巻回して補強材5を形成する。コード材8には、張力負荷装置35により所定の張力が負荷される。ここで、所定の張力とは、コード材8の配列の均一性を保持して、リム3に対する固定力が十分に発揮される程度に小さく、また、支持体4のリム3への装着作業が困難にならない程度に大きいものである。したがって、予めリング状に形成した補強材をキャビティに配設する場合に比べて、支持体4の耐遠心力性が高められる。
【0026】
補強材5は、図8に示すように、突条14間に架け渡されるようにしてリング部11bの外周にリング状に形成され、リング部11bの外周面と補強材5との間には空隙19が設けられる。なお、後工程において形成原料の流れ性に影響を及ぼさないよう、ランナー18の出口が補強材5を構成するコード材8の間隙に位置するようにすることが好ましい。
【0027】
次に、リング部11bをドラム36から取り外し、成形型の芯部11aに外嵌して中型11を構成する。上述のように、リング部11bは芯部11aに容易に外嵌することができ、リング部11bの上凹溝が芯部11aの上凹溝と直列するように、周方向及び軸方向に位置決めされる。そして、図6に示すように上型を下降させて型締め状態とし、第1横型10、外型12及び第2横型13を中型11に組み合わせてリング状のキャビティ16を形成する。キャビティ16内は、その内周側部分に補強材5が配設されるとともに、突起15が上下に互い違いに入り込んだ状態となる。
【0028】
続いて、支持体4の形成原料をキャビティ16に射出注入して反応硬化させる。注入された形成原料は、キャビティ16の内周側部分から全体に行き渡って充填され、空隙19にも注入されて補強材5を取り囲み、その補強材5を構成するコード材8の間隙にも浸入する。これにより補強材5を支持体4のベース41に埋設し、しかもリム装着面46に露出させないようにすることができる。形成原料が硬化した後は、成形型を型開きして支持体4を脱型する。
【0029】
上記の支持体4の成形においては、コード材8を巻回している間に、前もって補強材を形成した別のリング部を芯部11aに外嵌して支持体の成形を行うことができ、また、リング部11bを芯部11aに外嵌して支持体を成形している間には、別のリング部にコード材8を巻回して補強材を形成することができる。これにより、コード材の巻回に時間がかかって生産性が低下するという不具合を解消して、支持体を効率的に成形することができ、RIM成形法の生産性の高さを十分に活かすことができる。
【0030】
[別実施形態]
本発明は、上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であり、芯部とリング部との嵌合機構や支持体の構造、スペーサーの形状などは上記に限られるものではない。
【0031】
前述の実施形態では、リング部の外周面に突条が設けられた例を示したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、リング部の外周面に帯状の繊維材を巻き付け、その外周にコード材を巻回して補強材を形成するものでもよい。かかる繊維材は、織布又はネット等にて構成することができ、公知の繊維材料が限定なく使用できる。例として、レーヨン、ナイロン−6,6等のポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、アラミド繊維等が挙げられる。これらの繊維材料には、形成原料との接着性を向上させるための処理を施すことが好ましい。
【0032】
また、図9に示すような複数のスペーサー9をリング部11bの外周面に配置し、その外周に架け渡されるようにコード材を巻回して、補強材5を形成してもよい。図例では、断面台形状をなして軸方向に延びるスペーサー9が、周方向に所定ピッチで配列されている。スペーサー9の材質は特に限られるものではないが、支持体の形成原料との接着性に優れた樹脂成形品であることが好ましい。かかるスペーサー9は、成形した支持体に取り付けたままにしておいてもよく、それにより支持体のリム装着面が円滑なリング状面となるため、上記のような凹凸がある場合に比べてリムとの密着性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】ランフラットタイヤの一例を示すタイヤ子午線断面図
【図2】ランフラットタイヤ支持体の一部を破断させて示す斜視図
【図3】成形型の型開き状態を概略的に示す縦断面図
【図4】中型を下方から見た斜視図
【図5】芯部及びリング部の正面図
【図6】成形型の型締め状態を概略的に示す縦断面図
【図7】リング部にコード材を巻回する様子を示す図
【図8】中型を部分的に示す横断面図
【図9】スペーサーを介して補強材が形成された中型を下方から見た図
【図10】成形型の(a)型開き状態と(b)型締め状態を概略的に示す縦断面図であり、従来の支持体の製造方法を説明する図
【図11】中型の外周面にコード材を巻回する様子を示す図
【符号の説明】
【0034】
2 タイヤ
3 リム
4 ランフラットタイヤ支持体
5 補強材
8 コード材
9 スペーサー
10 第1横型
11 中型
11a 芯部
11b リング部
12 外型
13 第2横型
14 突条
16 キャビティ
34 ボビン
35 張力負荷装置
36 ドラム
41 ベース
46 リム装着面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランフラットタイヤ支持体のリム装着面を形成する中型の外周側部分を構成するリング部を成形型から取り外した状態で、そのリング部の外周にコード材を巻回して補強材を形成する工程と、
前記中型の内周側部分を構成する芯部に前記リング部を外嵌し、ランフラットタイヤ支持体の外周面を形成する外型と側面を形成する横型とに組み合わせて、リング状のキャビティを形成する工程と、
ランフラットタイヤ支持体の形成原料を前記キャビティに供給して硬化させる工程とを備えるランフラットタイヤ支持体の製造方法。
【請求項2】
ランフラットタイヤ支持体のリム装着面を形成する中型と、前記支持体の外周面を形成する外型と、前記支持体の側面を形成する横型とを備え、型締め状態にてリング状のキャビティを形成するランフラットタイヤ支持体の成形型において、
前記中型が、その内周側部分を構成する芯部と、その外周側部分を構成して前記芯部に外嵌可能に構成されたリング部とを備えることを特徴とするランフラットタイヤ支持体の成形型。
【請求項1】
ランフラットタイヤ支持体のリム装着面を形成する中型の外周側部分を構成するリング部を成形型から取り外した状態で、そのリング部の外周にコード材を巻回して補強材を形成する工程と、
前記中型の内周側部分を構成する芯部に前記リング部を外嵌し、ランフラットタイヤ支持体の外周面を形成する外型と側面を形成する横型とに組み合わせて、リング状のキャビティを形成する工程と、
ランフラットタイヤ支持体の形成原料を前記キャビティに供給して硬化させる工程とを備えるランフラットタイヤ支持体の製造方法。
【請求項2】
ランフラットタイヤ支持体のリム装着面を形成する中型と、前記支持体の外周面を形成する外型と、前記支持体の側面を形成する横型とを備え、型締め状態にてリング状のキャビティを形成するランフラットタイヤ支持体の成形型において、
前記中型が、その内周側部分を構成する芯部と、その外周側部分を構成して前記芯部に外嵌可能に構成されたリング部とを備えることを特徴とするランフラットタイヤ支持体の成形型。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−320141(P2007−320141A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−152068(P2006−152068)
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(000003148)東洋ゴム工業株式会社 (2,711)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(000003148)東洋ゴム工業株式会社 (2,711)
【Fターム(参考)】
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