説明

レジストパターン形成方法、モールド構造体の製造方法、及び磁気記録媒体の製造方法

【課題】被加工基材の端部から表面への微小粉末の回り込みが抑制されるレジストパターン形成方法等の提供。
【解決手段】レジストパターン形成方法は、被加工基材10の少なくとも端部11の微小粉末を除去するクリーニング工程と、端部の微小粉末が除去された被加工基材の表面に、インプリントレジスト層を形成するインプリントレジスト層形成工程と、複数の凸部と、該凸部の間に形成される凹部とからなる凹凸部を表面に有する凹凸型の該凹凸部を押し当て、該凹凸部のパターンが反転した、レジストパターンを前記被加工基材の表面に形成するレジストパターン形成工程と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レジストパターン形成方法、該レジストパターン形成方法を含むモールド構造体の製造方法、及び該レジストパターン形成方法を含む磁気記録媒体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスク、光ディスク、半導体等の微細加工技術として、ナノインプリントリソグラフィ(NIL)がある。該ナノインプリントリソグラフィは、表面に凹凸部を有するモールドを、インプリントレジスト層が形成された被加工基材に接触させ、レジストパターンを形成する工程を有する。この工程において、微小粉末等の異物が、モールドと被加工基材との接触箇所に混入することが問題となっている。
【0003】
特許文献1は、モールド、及び被加工基材の表裏面に付着する異物の影響を低減できる技術を開示する。
しかしながら、僅かな微小粉末等の異物が、被加工基材の加工面に侵入しただけでも、ナノインプリントリソグラフィにおいては、パターンの欠落、モールドの凹凸部の破損の原因となり、問題となる。
【0004】
ナノインプリントリソグラフィにおいては、一般的に、使用する装置環境、モールド及び被加工基材の表面(加工面)の浄化の検討は、なされている。
【0005】
しかしながら、被加工基材の端部に付着している微小粉末等の異物の対策は、全くなされていない。
【0006】
また、モールドを用いて多数の被加工基材の表面にパターンを形成する場合に、加工面へ侵入する異物量を低減させる検討が全くなされておらず、問題となっている。
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,482,742号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、被加工基材の端部から表面への微小粉末の回り込みが抑制されるレジストパターン形成方法、該レジストパターン形成方法を含むモールド構造体の製造方法、及び該レジストパターン形成方法を含む磁気記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。即ち、
<1> 被加工基材の少なくとも端部の微小粉末を除去するクリーニング工程と、
端部の微小粉末が除去された被加工基材の表面に、インプリントレジスト層を形成するインプリントレジスト層形成工程と、
複数の凸部と、該凸部の間に形成される凹部とからなる凹凸部を表面に有する凹凸型の該凹凸部を押し当て、該凹凸部のパターンが反転した、レジストパターンを前記被加工基材の表面に形成するレジストパターン形成工程と、を有することを特徴とするレジストパターン形成方法である。
該<1>に係るレジストパターン形成方法は、インプリントレジスト層を形成する前に、被加工基材の少なくとも端部の微小粉末を除去するため、被加工基材の端部から表面への微小粉末の回り込みが抑制される。
<2> 被加工基材が原板であり、凹凸型が原盤である、前記<1>に記載のレジストパターン形成方法を含み、
該レジストパターン形成方法によって該原板の表面に形成されたレジストパターンをマスクとして該原板をエッチングし、該原板を掘り込んで、該原板の表面を掘り下げてなる基板の表面に凸部を有するモールド構造体を得る、原板エッチング工程を有することを特徴とするモールド構造体の製造方法である。
<3> 被加工基材が磁性層と該磁性層を支える支持板とを含む磁性原板であり、凹凸型がモールド構造体である、前記<1>に記載のレジストパターン形成方法を含み、
該レジストパターン形成方法によって該磁性原板の表面に形成されたレジストパターンをマスクとして該磁性原板をエッチングし、該磁性層を掘り込んで、該支持板の表面に磁性凸部を有する磁気記録媒体を得る、磁性層エッチング工程を有することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、被加工基材の端部から表面への微小粉末の回り込みが抑制されるレジストパターン形成方法、該レジストパターン形成方法を含むモールド構造体の製造方法、及び該レジストパターン形成方法を含む磁気記録媒体の製造方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
〔レジストパターン形成方法〕
本発明のレジストパターン形成方法は、クリーニング工程と、インプリントレジスト層形成工程と、レジストパターン形成工程と、を有する。以下、各工程を、説明する。
【0012】
(クリーニング工程)
前記クリーニング工程は、被加工基材の少なくとも端部の微小粉末を除去する工程である。
【0013】
被加工基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択される。例えば、モールド構造体を製造するための材料とされるシリコン等からなる原板、ディスクリートトラックメディア、ビットパターンドメディア等の磁気記録媒体を製造するための材料とされる磁性原板等が挙げられる。該磁性原板は、少なくとも、磁性層と、該磁性層を支持する支持板とを有する。
被加工基材の形状、大きさ、厚み等は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択される。
被加工基材としては、具体的には、ガラス、石英、アルミニウム、シリコン、炭化ケイ素、及びポリカーボネートやアモルファスポリオレフィン等のプラスチックからなる基材(基板)が挙げられる。
【0014】
被加工基材の端部には、通常、該基材の製造工程及び該基材の表面に形成した機能膜の製造工程にて発生した微小粉末が付着している。そのため、たとえ、被加工基材の表面がクリーニングされ、該表面に微小粉末が付着していなくても、被加工基材の搬送時、所定の容器内に収納時等において、端部の微小粉末が表面に移動し、回り込むことがある。そのため、クリーニング工程において、微小粉末の表面への回り込みを抑制するために、被加工基材の端部の微小粉末を除去する。
【0015】
図1は、被加工基材10の端部11を、除去手段30を用いてクリーニングする方法を示す説明図である。ここで、図1を用いて、被加工基材10の端部をクリーニングする方法を説明する。
図1に示される被加工基材10は、モールド構造体の材料とされる円盤状の原板10aである。除去手段30は、ワイピングテープ31と、スポンジローラ32とからなる。
図1に示されるように、被加工基材10(10a)の端部(外周端部)11の表面に、ワイピングテープ31がスポンジローラ32によって押し当てられる。つまり、ワイピングテープ31は、被加工基材10(10a)の端部11と、スポンジローラ32とによって挟まれた状態にある。なお、スポンジローラ32は、回転可能に固定されている。
【0016】
被加工基材10(10a)は、図1の矢印Aの向きに回転され、ワイピングテープ31がスポンジローラ32により一定の押し当て面圧で押し当てられる接触部(図1の矢印B)において、端部11の表面の微小粉末がワイピングテープ31により拭き取られる。
なお、ワイピングテープ31は、接触部において常に新しい面が利用できるように、適宜、巻き取られる。
【0017】
必要に応じて、被加工基材10の表面12及び裏面13の微小粉末を除去してもよい。
図2は、被加工基材10(10a)の表面12を、除去手段33を用いてクリーニングする方法を示す説明図である。図2に示されるように、被加工基材10(10a)の表面12(上面)には、ワイピングテープ34が、スポンジパッド35により、押し当てられている。図2の矢印Cの向きに円盤状の被加工基材10(10a)は回転され、スポンジパッド32によりワイピングテープ34が押し当てられた箇所(接触部)において、表面12の微小粉末がワイピングテープ34により拭き取られる。ワイピングテープ31を表面12に押し当てるスポンジパッド32の位置は、適宜、調整される。
【0018】
なお、被加工基材の端部11等の「微小粉末」には、微小粉末(粉塵、パーティクル)以外に、被加工基材の表面に存在する微小な突起(微小突起)も含まれるものとする。
【0019】
(インプリントレジスト層形成工程)
前記インプリントレジスト層形成工程は、端部の微小粉末が除去された被加工基材の表面に、インプリントレジスト層を形成する工程である。
【0020】
前記インプリントレジスト層の組成、厚み、形成方法(塗布方法)等の条件は、特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択される。
【0021】
(レジストパターン形成工程)
前記レジストパターン形成工程は、複数の凸部と、該凸部の間に形成される凹部とからなる凹凸部を表面に有する凹凸型の該凹凸部を押し当て、該凹凸部のパターンが反転した、レジストパターンを前記被加工基材の表面に形成する工程である。
【0022】
前記凹凸型は、いわゆる、ナノインプリントリソグラフィにおいて用いられるものである。該凹凸型としては、複数の凸部と、該凸部の間に形成される凹部とからなる凹凸部を表面に有する限り、特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択される。例えば、モールド構造体を製造する際に用いられる原盤、ディスクリートトラックメディア、ビットパターンドパターンドメディア等の磁気記録媒体の製造に用いられるモールド構造体等が挙げられる。
前記凹凸型としては、具体的には、ニッケルモールド、シリコンモールド、石英モールド、アモルファスポリオレフィンやポリジメチルシロキサン等のプラスチックモールド等の公知のモールド構造体を適用できる。
なお、凹凸型の押圧力、押圧時間等の条件は、目的に応じて、適宜選択される。
【0023】
前記レジストパターン形成工程には、具体的には、熱インプリント、ホットエンボッシング、UVインプリント、室温インプリント、ソフトリソグラフィー等の各種方法を適用できる。
【0024】
被加工基材の表面に形成されたインプリントレジスト層に、凹凸型の凹凸部が押し当てられると、インプリントレジスト層が該凹凸型の凹部内に進入し、該凹部の形状に沿った形となり、レジストパターンが形成される。該レジストパターンは、凹凸型の凹凸部のパターン(凹凸パターン)が反転したパターン(反転凹凸パターン)を有する。
【0025】
本発明のレジストパターン形成工程は、以上のように、クリーニング工程において少なくとも端部の微小粉末が除去された被加工基板の表面に、レジストパターンを形成するため、被加工基材の移送等に伴って、端部から微小粉末が表面に移動することが抑制される。そのため、被加工基材の表面と、凹凸型の表面(凸部の先端面)との間に微小粉末が挟まった状態で、凹凸型が被加工基材上のインプリント層に押し付けられることが抑制され、凹凸型の凸部等の破損が抑制される。
更には、凹凸型の凹凸部の精度の低下が抑制されるため、レジストパターンのパターン精度の低下も抑制される。
【0026】
本発明のレジストパターン形成方法は、インプリント用のモールド構造体の製造方法におけるナノインプリントプロセス、ディスクリートトラックメディア等の磁気記録媒体の製造方法におけるナノインプリントプロセス、データグルーブ等を有する高密度光ディスクの製造方法におけるナノインプリントプロセス、メモリー用途の半導体の製造方法におけるナノインプリントプロセス、光デバイスの製造方法におけるナノインプリントプロセス等に利用できる。
【0027】
〔モールド構造体の製造方法〕
以下、本発明のレジストパターン形成方法を含むモールド構造体の製造方法について説明する。
【0028】
本発明のモールド構造体の製造方法は、被加工基材が原板であり、凹凸型が原盤である、前記レジストパターン形成方法を含む。
本発明のモールド構造体の製造方法は、該レジストパターン形成方法によって該原板の表面に形成されたレジストパターンをマスクとして該原板をエッチングし、該原板を掘り込んで、該原板の表面を掘り下げてなる基板の表面に凸部を有するモールド構造体を得る、原板エッチング工程を有する。
【0029】
つまり、本発明のモールド構造体の製造方法は、原板の少なくとも端部の微小粉末を除去するクリーニング工程と、
端部の微小粉末が除去された原板の表面に、インプリントレジスト層を形成するインプリントレジスト層形成工程と、
複数の凸部と、該凸部の間に形成される凹部とからなる凹凸部を表面に有する原盤の該凹凸部を押し当て、該凹凸部のパターンが反転した、レジストパターンを該原板の表面に形成するレジストパターン形成工程と、
該レジストパターンをマスクとして該原板をエッチングし、該原板を掘り込んで、該原板の表面を掘り下げてなる基板の表面に凸部を有するモールド構造体を得る、原板エッチング工程と、を有する。
なお、作製するモールド構造体の表面硬度や微細加工精度が要求されず、レジストパターンをそのままモールド構造体の一部として使用できる場合には、前記エッチング工程を省略することも可能である。
【0030】
<クリーニング工程>
前記クリーニング工程は、原板の少なくとも端部の微小粉末を除去する工程である。該原板は、例えば、石英からなる。
なお、該クリーニング工程の内容は、前記レジストパターン形成方法におけるクリーニング工程の内容と同様である。
【0031】
<インプリントレジスト層形成工程>
前記インプリントレジスト層形成工程は、端部の微小粉末が除去された原板の表面に、インプリントレジスト層を形成する工程である。
【0032】
図3は、モールド構造体の製造方法の概略を示す説明図である。図3(a)に示されるように、クリーニング工程において、端部の微小粉末が除去された、原板10aの表面に、インプリントレジスト液が塗布され、インプリントレジスト層20が形成される。該インプリントレジスト液は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等を含んでもよい。
【0033】
<レジストパターン形成工程>
前記レジストパターン形成工程は、複数の凸部と、該凸部の間に形成される凹部とからなる凹凸部を表面に有する原盤の該凹凸部を押し当て、該凹凸部のパターンが反転した、レジストパターンを該原板の表面に形成する工程である。
【0034】
(原盤)
前記原盤は、モールド構造体を製造するために用いられる凹凸型である。図4は、原盤の製造方法の概略を示す説明図である。以下、図4を参照して、原盤の製造方法を説明する。
【0035】
図4(f)に示されるように、シリコン基板40上に、スピンコート等により、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等を含むフォトレジスト液を塗布し、フォトレジスト層41を形成する。
【0036】
次いで、図4(g)に示されるように、フォトレジスト層41が形成されたシリコン基板40を、回転型EBマスタリング装置(図示せず)にセットし、該シリコン基板40を回転させながら、該フォトレジスト層41に、サーボ情報等に対応させて変調した電子ビーム42を照射(露光)し、該フォトレジスト層41に該サーボ情報等に基づく微細パターンを描画する。なお、図4(g)において、露光部分は、符号43で示される。
【0037】
次いで、図4(h)に示されるように、フォトレジスト層41を現像処理し、露光部分43を除去する。該露光部分43が除去されると、シリコン基板40上に、フォトレジスト層41からなるレジストパターンが現れる。
【0038】
その後、図4(i)に示されるように、該レジストパターンをマスクとして、反応性エッチング(RIE)等の選択エッチングを行う。該選択エッチングにより、該レジストパターン(フォトレジスト層41)が形成されていない部分44のシリコン基板40の表面が掘り下げられる。選択エッチング後、該シリコン基板40の掘り下げられた表面に、複数の凸部45が形成され、該凸部45の間には、凹部46が形成される。
【0039】
その後、図4(j)に示されるように、凸部45上に残存しているレジストパターン(フォトレジスト層41)を、除去すると、原盤47が得られる。該原盤47には、凸部45と、凹部46とからなる凹凸部が形成されている。
以上のようにして、原盤47が製造される。
【0040】
再び、図3に戻る。図3(b)に示されるように、原板10a上のインプリントレジスト層20に、原盤47の凸部45及び凹部46からなる凹凸部が押し当てられる。該インプリントレジスト層20は、原盤47の凹部46内に進入し、該凹部46の形状に沿った形となり、インプリントレジスト層20からなるレジストパターン21が形成される。該レジストパターン21は、原盤47の凹凸部のパターン(凹凸パターン)が反転したパターン(反転凹凸パターン)を有する。
【0041】
なお、該レジストパターン21は、硬化される。例えば、該レジストパターン21が光硬化性樹脂を含むインプリントレジスト層20からなる場合、該原板10a越しに、紫外線等の光が照射され、該インプリントレジスト層20が硬化される。
【0042】
その後、図3(c)に示されるように、原盤47を取り除くと、該原板10aの表面に、硬化したインプリントレジスト層20からなるレジストパターン21が現れる。
【0043】
<原板エッチング工程>
前記原板エッチング工程とは、該レジストパターンをマスクとして該原板をエッチングし、該原板を掘り込んで、該原板の表面を掘り下げてなる基板の表面に凸部を有するモールド構造体を得る工程である。
【0044】
図3(d)に示されるように、レジストパターン21をマスクとして、原板10aを、RIE等の選択エッチングを行い、該レジストパターン21によりマスクされていない箇所から該原板10aの表面を掘り下げる。すると、該原板10aの表面が掘り下げられてなる基板2の表面に、凸部3が形成される。該凸部3の間には、凹部4が形成される。このようにして、基板2の表面に、凸部3と、凹部4とからなる凹凸部を有する、モールド構造体1が得られる。
なお、凸部3の先端面にレジストパターン21が残存している場合、図3(e)に示されるように、該レジストパターン21は、適宜、除去される。
【0045】
本発明のモールド構造体1の製造方法は、以上のように、クリーニング工程において少なくとも端部の微小粉末が除去された原板10aの表面に、レジストパターン21を形成するため、原板10aの移送等に伴って、端部から微小粉末が表面に移動することが抑制される。そのため、原板10aの表面と、原盤47の表面(凸部45の先端面)との間に微小粉末が挟まった状態で、原盤47が原板10a上のインプリントレジスト層20に押し付けられることが抑制され、原盤47の凸部45等の破損が抑制される。
更には、原盤47の凹凸部の精度の低下が抑制されるため、レジストパターン21のパターン精度の低下も抑制される。
【0046】
〔磁気記録媒体の製造方法〕
以下、本発明のレジストパターン形成方法を含む磁気記録媒体の製造方法について説明する。
【0047】
本発明の磁気記録媒体の製造方法は、被加工基材が磁性層と該磁性層を支える支持板とを含む磁性原板であり、凹凸型がモールド構造体である、前記レジストパターン形成方法を含む。
本発明の磁気記録媒体の製造方法は、該レジストパターン形成方法によって該磁性原板の表面に形成されたレジストパターンをマスクとして該磁性原板をエッチングし、該磁性層を掘り込んで、該支持板の表面に磁性凸部を有する磁気記録媒体を得る、磁性層エッチング工程を有する。
【0048】
つまり、本発明の磁気記録媒体の製造方法は、磁性層と該磁性層を支える支持板とを含む磁性原板の少なくとも端部の微小粉末を除去するクリーニング工程と、
端部の微小粉末が除去された磁性原板の表面に、インプリントレジスト層を形成するインプリントレジスト層形成工程と、
複数の凸部と、該凸部の間に形成される凹部とからなる凹凸部を表面に有するモールド構造体の該凹凸部を押し当て、該凹凸部のパターンが反転した、レジストパターンを該磁性原板の表面に形成するレジストパターン形成工程と、
該レジストパターンをマスクとして該磁性原板をエッチングし、該磁性層を掘り込んで、該支持板の表面に磁性凸部を有する磁気記録媒体を得る、磁性層エッチング工程と、を有する。
【0049】
更に、本発明の磁気記録媒体の製造方法は、支持板の表面に形成される磁性凸部間の隙間に、非磁性材料を充填する非磁性材料充填工程を有してもよい。
【0050】
<クリーニング工程>
前記クリーニング工程は、磁性原板の少なくとも端部の微小粉末を除去する工程である。該磁性原板は、磁性層と該磁性層を支える支持板とを含む。該磁性層は、例えば、Co又はCo合金、Fe又はFe合金等からなる。更に、具体的には、CoPtCrを主体とし、これに非磁性酸化物や非磁性窒化物が使用される。磁性層上には、ダイヤモンドライクカーボン等の保護膜が形成されていてもよい。磁性層と、支持体との間には、Ru等の中間層、軟磁性下地層等が形成されてもよい。
該支持板は、例えば、アルミニウム、ガラス、カーボン、シリコン等からなり、一般的には、外径50mm〜100mmの中心穴を有する円盤状の形態であり、厚みは、0.3mm〜1.0mmであるが、本発明は特にこれらに限定されるものではない。
なお、該クリーニング工程の内容は、前記レジストパターン形成方法におけるクリーニング工程の内容と同様である。
【0051】
<インプリントレジスト層形成工程>
前記インプリントレジスト層形成工程は、端部の微小粉末が除去された磁性原板の表面に、インプリントレジスト層を形成する工程である。
【0052】
図5は、磁気記録媒体の製造方法の概略を示す説明図である。図5(k)に示されるように、クリーニング工程において、端部の微小粉末が除去された、磁性原板10bの表面に、インプリントレジスト液が塗布され、インプリントレジスト層23が形成される。
該インプリントレジスト液は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等を含んでもよい。
【0053】
<レジストパターン形成工程>
前記レジストパターン形成工程は、複数の凸部と、該凸部の間に形成される凹部とからなる凹凸部を表面に有するモールド構造体の該凹凸部を押し当て、該凹凸部のパターンが反転した、レジストパターンを該磁性原板の表面に形成する工程である。
【0054】
前記モールド構造体は、ディスクリートトラックメディア、ビットパターンドメディア等の磁気記録媒体を製造するために用いられる凹凸型である。
該モールド構造体は、いわゆる、ナノインプリントリソグラフィに用いられるものであり、その構造、材質等、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択される。
なお、本実施形態においては、前記モールド構造体の製造方法で製造されたモールド構造体1を用いる。
【0055】
図5(l)に示されるように、磁性原板10b上のインプリントレジスト層23に、モールド構造体1の凸部3及び凹部4からなる凹凸部が押し当てられる。該インプリントレジスト層23は、モールド構造体1の凹部4内に進入し、該凹部4の形状に沿った形となり、インプリントレジスト層23からなるレジストパターン24が形成される。
該レジストパターン24は、モールド構造体1の凹凸部のパターン(凹凸パターン)が反転したパターン(反転凹凸パターン)を有する。
【0056】
なお、該レジストパターン24は、硬化される。例えば、該レジストパターン24が光硬化性樹脂を含むインプリントレジスト層23からなる場合、石英からなる該モールド構造体1越しに、紫外線等の光が照射され、該インプリントレジスト層23が硬化される。
【0057】
その後、図5(m)に示されるように、該モールド構造体1を取り除くと、該磁性原板10bの表面に、硬化したインプリントレジスト層23からなるレジストパターン24が現れる。
【0058】
<磁性層エッチング工程>
前記磁性層エッチング工程とは、該レジストパターンをマスクとして該磁性原板をエッチングし、該磁性層を掘り込んで、該支持板の表面に磁性凸部を有する磁気記録媒体を得る工程である。
【0059】
図6は、磁気記録媒体の製造工程の概略を示す説明図である。
図6(n)に示されるように、レジストパターン24をマスクとして、磁性原板10bを、Arイオンビームエッチング等の選択エッチングを行い、該レジストパターン24によりマスクされていない箇所から該磁性原板10bの磁性層110を掘り込む。すると、支持板100の表面に、磁性凸部111が形成される。該磁性凸部111の間には、凹部112が形成される。このようにして、支持板100の表面に、磁性凸部111を有する磁気記録媒体50が得られる。
なお、磁性凸部111の先端面にレジストパターン24が残存している場合、図6(o)に示されるように、該レジストパターン24は、適宜、除去される。
【0060】
<非磁性材料充填工程>
前記非磁性材料充填工程は、支持板の表面に形成される磁性凸部間の隙間に、非磁性材料を充填する工程である。
図6(p)に示されるように、磁性凸部間の隙間である凹部112には、SiO、カーボン、アルミナ、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン(PS)等の樹脂、円滑油等の非磁性材料120が充填されてもよい。
充填される非磁性材料の厚みは、通常、磁性凸部111の高さと同じに設定される。
このようにして、凹部112に非磁性材料120が充填された磁気記録媒体30Aが得られる。
【0061】
なお、更に、必要に応じて、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、スパッタカーボン等からなる保護層、及びフッ素樹脂等からなる潤滑剤層を、該磁性凸部111及び非磁性材料120の表面に形成してもよい。
【0062】
本発明の磁気記録媒体の製造方法は、以上のように、クリーニング工程において少なくとも端部の微小粉末が除去された磁性原板10bの表面に、レジストパターン24を形成するため、磁性原板10bの移送等に伴って、端部から微小粉末が表面に移動することが抑制される。そのため、磁性原板10bの表面と、モールド構造体1の表面(凸部3の先端面)との間に微小粉末が挟まった状態で、モールド構造体1が磁性原板10b上のインプリントレジスト層23に押し付けられることが抑制され、モールド構造体1の凸部3等の破損が抑制される。
更には、モールド構造体1の凹凸部の精度の低下が抑制されるため、レジストパターン24のパターン精度の低下も抑制される。
【実施例】
【0063】
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は以下に示される実施例に限定されるものではない。
【0064】
〔実施例1〕
(モールド構造体の作製)
<原盤>
図4に示される方法で、フォトレジスト層が形成されたシリコン基板に、ハードディスク(ディスクリートトラックメディア)用のサーボ情報、及びデータトラックに基づく微細パターンを描画し、現像、エッチング等を行って、原盤を作製した。
この原盤の描画領域は、半径が25mm〜30mm、トラックピッチが90nm、データトラック間を分離するためのグループ構造の幅が30nm、該グループ構造の深さが60nmである。
なお、該原盤を、フッ素溶剤溶液(FOMBLIN Z−TETRAOL、ソルベイソレクシス社製)に浸漬し、アニール及びリンスして、該原盤に離型処理を施した。フッ素溶剤溶液(Z−TETRAOL)の平均吸着膜厚は、1.0nmとした。
【0065】
<モールド構造体>
該原盤を用いて、UVナノインプリント方式で、石英モールド構造体を作製した(図1及び図3参照)。
先ず、石英基板(原板)として、直径6インチ、厚み0.7mmの合成石英からなるものを用意し、該石英基板を、図1に示される除去手段を用いて、該石英基板の端部の微小粉末の除去を行なった(クリーニング工程)。
なお、ワイピングテープとして、クラウゼン(EW−NC−310、テクノス社製)を使用した。 スポンジローラの硬度は15°であり、該スポンジローラの押し当て圧力は、40gfに設定した。
該石英基板の回転数は、200rpmに設定し、処理時間は2秒とした。
【0066】
クリーニング工程後、石英基板の表面に、25nmの厚みで、インプリントレジスト層を形成した(インプリントレジスト層形成工程)。
【0067】
その後、流体加圧方式のUVナノインプリント装置を用いて、インプリントレジスト層に、前記原盤を用いて、石英基板の表面に、原盤の凹凸パターンが反転したレジストパターンを形成した(レジストパターン形成工程)。該レジストパターンの凹部の厚みは、17nmであった。
【0068】
以上の工程を、前記原盤を用いて、100枚の石英基板(原板)に対し、行なった。
【0069】
〔評価1〕
(レジストパターンの評価)
1枚目、10枚目、及び100枚目の石英基板の表面に形成されたレジストパターンの評価を行った。
評価方法は、強力ハロゲン光をレジストパターンに照射し、そのパターンに発生している欠陥数を計測した。パターン領域において、白く光る点を、欠陥と判断した。
その結果、いずれのレジストパターンにおいても、欠陥は見られなかった。
【0070】
〔評価2〕
(原盤の凹凸部の評価)
1枚目、10枚目、及び100枚目の石英基板の表面にレジストパターンを形成した時点の原盤の凹凸部の状態を評価した。
評価方法は、上記レジストパターンの欠陥の計測方法と同様、強力ハロゲン光を原盤の凹凸部からなるパターンに照射し、そのパターンに発生している欠陥数を計測した。
その結果、いずれの時点においても、原盤の凹凸部に欠陥は見られなかった。
【0071】
〔評価3〕
(モールド構造体の凹凸部の評価)
その後、図3(d)及び(e)に示される方法で、100枚目の石英基板から石英モールド構造体を得た。つまり、酸素ガスを含むアッシング(エッチング)工程でレジストの凹部相当の厚みのレジストを除去し、その後露出した石英基板を、CFxガスを含む反応性イオンエッチング工程でエッチングし、レジストパターンに相当する凹凸形状を石英基板に加工した。その後、石英基板の凸部上に残存するレジストを除去して、石英モールド構造体を得た。石英モールド構造体の凹凸のパターン深さは70nmであった。
【0072】
100枚目に作製した、石英モールド構造体の凹凸部(パターン領域)に、強力ハロゲン光を照射し、そのパターン領域に発生している欠陥数を計測した。パターン領域において、白く光る点を、欠陥と判断した。
その結果、該石英モールド構造体のパターン領域に発生した欠陥は、2箇所のみであった。
【0073】
〔実施例2〕
(磁気記録媒体の作製)
<モールド構造体>
前記実施例1で作製した、100枚目の石英基板からなる石英モールド構造体を用いて、磁気記録媒体(ディスクリートトラックメディア)を作製した。
先ず、作製した石英モールド構造体の表面に、前記実施例1におけるシリコン原盤と同様な方法により、該石英モールド構造体の表面に、Z−TETRAOLによる離型処理を施した。
【0074】
<磁性原板>
2.5inchサイズの結晶化ガラス基板(支持板)上に、スパッタ法にてFeCo合金からなる軟磁性層を100nm、Ruからなる中間層を20nm、CoPtCr−SiO合金からなる磁性層を15nm、カーボンからなる保護層を5nm、この順に形成したものを磁性原板とした。
【0075】
前記磁性原板の端面を、図1に示される除去手段を用い、クリーニング処理を施した。
ワイピングテープとして、クラウゼン(EW−NC−310、テクノス社製)を使用した。スポンジローラの硬度は15°であり、該スポンジローラの押し当て圧力は、40gfに設定した。前記磁性原板の回転数は、200rpmに設定し、処理時間は2秒とした。
【0076】
図5(k)に示されるように、この磁性原板上に、30nmの膜厚となるようにUV硬化型インプリント用レジストを塗布(インプリントレジスト層形成工程)して、ナノインプリントを実施した(レジストパターン形成工程、図5(l)参照)。
ナノインプリントは、100枚の磁性原板に対して行なった。
磁性原板上に作製されたレジスト構造物(レジストパターン)は、石英モールド構造体の凹凸構造(凹凸部のパターン)が反転した、凹凸構造となっており、凹部のレジスト膜厚は15nmであった。
【0077】
〔評価4〕
(レジストパターンの評価)
1枚目、10枚目、及び100枚目の磁性原板の表面に形成されたレジストパターンの評価を行った。
評価方法は、強力ハロゲン光をレジストパターンに照射し、そのパターンに発生している欠陥数を計測した。
その結果、欠陥数は、2個(1枚目)、5個(10枚目)及び5個(100枚目)であった。
【0078】
〔評価5〕
(モールド構造体の凹凸部の評価)
1枚目、10枚目、及び100枚目の磁性原板の表面にレジストパターンを形成した時点のモールド構造体の凹凸部の状態を評価した。
評価方法は、上記レジストパターンの欠陥の計測方法と同様、強力ハロゲン光をモールド構造体の凹凸部からなるパターンに照射し、そのパターンに発生している欠陥数を計測した。
その結果、欠陥数は、3個(1枚目)、5個(10枚目)及び6個(100枚目)であった。
【0079】
〔評価6〕
(磁気記録媒体の凹凸部の評価)
その後、図6(n)及び(o)に示される方法で、100枚目の磁性原板をディスクリートトラックメディアとして加工した。
つまり、先ず、酸素ガスを含むアッシング(エッチング)工程でレジストの凹部相当の厚みのレジストおよびカーボン保護膜を除去し、その後露出した磁性層を、Arガスを含むエッチング工程でエッチング(磁性層エッチング工程)し、レジストパターンに対応する凹凸形状を磁性層に加工した。その後、磁性層凸部上に残存するレジストを除去して、磁気記録媒体を得た。磁性層の加工深さは12nmであった。
【0080】
100枚目に作製した磁気記録媒体の凹凸部(パターン領域)に、強力ハロゲン光を照射し、そのパターン領域に発生している欠陥数を計測した。パターン領域において、白く光る点を、欠陥と判断した。
その結果、該磁気記録媒体のパターン領域に発生した結果は、5箇所のみであった。
【0081】
〔比較例1〕
(モールド構造体の作製)
<原盤>
実施例1と同じ条件で、原盤を作製した。
【0082】
<モールド構造体>
クリーニング工程を行わないこと以外は、実施例1と同様にして、該原盤を用いて、石英基板の表面にレジストパターンを形成した。
その後、該レジストパターンをマスクとして、該石英基板より、実施例1と同様にして、モールド構造体を作製した。
以上の工程を、前記原盤を用いて、100枚の石英基板(原板)に対し、行なった。
【0083】
〔評価1〕
(レジストパターンの評価)
1枚目、10枚目、及び100枚目の石英基板の表面に形成されたレジストパターンの評価を行った。
評価方法は、実施例1と同様、強力ハロゲン光をレジストパターンに照射し、そのパターンに発生している欠陥数を計測した。
その結果、5個(1枚目)、14個(10枚目)、及び45個(100枚目)の欠陥が見られた。
【0084】
〔評価2〕
(原盤の凹凸部の評価)
1枚目、10枚目、及び100枚目の石英基板の表面にレジストパターンを形成した時点の比較例1における原盤の凹凸部の状態を評価した。
評価方法は、上記レジストパターンの欠陥の計測方法と同様、強力ハロゲン光を原盤の凹凸部からなるパターンに照射し、そのパターンに発生している欠陥数を計測した。
その結果、2個(1枚目)、17個(10枚目)、及び51個(100枚目)の欠陥が見られた。
【0085】
〔評価3〕
(モールド構造体の凹凸部の評価)
その後、実施例1と同様にして、100枚目の石英基板から石英モールド構造体を得た。石英モールド構造体の凹凸のパターン深さは70nmであった。
【0086】
100枚目に作製した、石英モールド構造体の凹凸部(パターン領域)に、実施例1と同様、強力ハロゲン光を照射し、そのパターン領域に発生している欠陥数を計測した。パターン領域において、白く光る点を、欠陥と判断した。
その結果、該石英モールド構造体のパターン領域に発生した欠陥は、49箇所であった。
【0087】
〔比較例2〕
(磁気記録媒体の作製)
<モールド構造体>
前記比較例1で作製した石英モールド構造体を用い、磁性原板の端面をクリーニングしなかったこと以外は、前記実施例2と同様にして、磁気記録媒体(ディスクリートトラックメディア)の加工を行なった。
前記実施例2と同様、100枚の磁性原板に対し、ナノインプリントを行なった。該磁性原板上に作製されたレジスト構造物(レジストパターン)は、石英モールド構造体の凹凸構造(凹凸部のパターン)が反転した、凹凸構造となっており、凹部のレジスト膜厚は15nmであった。
【0088】
〔評価4〕
(レジストパターンの評価)
1枚目、10枚目、及び100枚目の磁性原板の表面に形成されたレジストパターンの評価を行った。
評価方法は、前記実施例2と同様、強力ハロゲン光をレジストパターンに照射し、そのパターンに発生している欠陥数を計測した。
その結果、欠陥数は、10個(1枚目)、30個(10枚目)及び109個(100枚目)であった。
【0089】
〔評価5〕
(モールド構造体の凹凸部の評価)
1枚目、10枚目、及び100枚目の磁性原板の表面にレジストパターンを形成した時点のモールド構造体の凹凸部の状態を評価した。
評価方法は、上記レジストパターンの欠陥の計測方法と同様、強力ハロゲン光をモールド構造体の凹凸部からなるパターンに照射し、そのパターンに発生している欠陥数を計測した。
その結果、欠陥数は、3個(1枚目)、25個(10枚目)及び88個(100枚目)であった。
【0090】
〔評価6〕
(磁気記録媒体の凹凸部の評価)
その後、実施例2と同様にして、100枚目の磁性原板から、ディスクリートトラックメディア(磁気記録媒体)を作製した。磁性層の加工深さは12nmであった。
【0091】
作製した磁気記録媒体の凹凸部(パターン領域)に、強力ハロゲン光を照射し、そのパターン領域に発生している欠陥数を計測した。パターン領域において、白く光る点を、欠陥と判断した。
その結果、該磁気記録媒体のパターン領域に発生した結果は、120箇所であった。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】図1は、被加工基材の端部を、除去手段を用いてクリーニングする方法を示す説明図である。
【図2】図2は、被加工基材の表面を、除去手段を用いてクリーニングする方法を示す説明図である。
【図3】図3は、モールド構造体の製造方法の概略を示す説明図である。
【図4】図4は、原盤の製造方法の概略を示す説明図である。
【図5】図5は、磁気記録媒体の製造方法の概略を示す説明図である。
【図6】図6は、磁気記録媒体の製造工程の概略を示す説明図である。
【符号の説明】
【0093】
10 被加工基材
10a 原板
11 端部
12 表面
13 裏面
30 除去手段
31 ワイピングテープ
32 スポンジローラ
33 除去手段
34 ワイピングテープ
35 スポンジパッド
1 モールド構造体
2 基板
3 モールド構造体の凸部
4 モールド構造体の凹部
20 インプリントレジスト層
21 レジストパターン
47 原盤
45 原盤の凸部
46 原盤の凹部
10b 磁性原板
100 支持板
110 磁性層
111 磁性凸部
112 凹部
120 非磁性材料
23 インプリントレジスト層
24 レジストパターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工基材の少なくとも端部の微小粉末を除去するクリーニング工程と、
端部の微小粉末が除去された被加工基材の表面に、インプリントレジスト層を形成するインプリントレジスト層形成工程と、
複数の凸部と、該凸部の間に形成される凹部とからなる凹凸部を表面に有する凹凸型の該凹凸部を押し当て、該凹凸部のパターンが反転した、レジストパターンを前記被加工基材の表面に形成するレジストパターン形成工程と、を有することを特徴とするレジストパターン形成方法。
【請求項2】
被加工基材が原板であり、凹凸型が原盤である、請求項1に記載のレジストパターン形成方法を含み、
該レジストパターン形成方法によって該原板の表面に形成されたレジストパターンをマスクとして該原板をエッチングし、該原板を掘り込んで、該原板の表面を掘り下げてなる基板の表面に凸部を有するモールド構造体を得る、原板エッチング工程を有することを特徴とするモールド構造体の製造方法。
【請求項3】
被加工基材が磁性層と該磁性層を支える支持板とを含む磁性原板であり、凹凸型がモールド構造体である、請求項1に記載のレジストパターン形成方法を含み、
該レジストパターン形成方法によって該磁性原板の表面に形成されたレジストパターンをマスクとして該磁性原板をエッチングし、該磁性層を掘り込んで、該支持板の表面に磁性凸部を有する磁気記録媒体を得る、磁性層エッチング工程を有することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−241513(P2009−241513A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−93466(P2008−93466)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】