一体型レーダー−カメラセンサ
【課題】一体型レーダー−カメラセンサモジュールを提供する。
【解決手段】本発明による一体型レーダー−カメラセンサモジュールは、カメラセンサ要素及びレーダーセンサ要素を含み、これらの要素は、両方とも、共通の単一のモジュールハウジングに収容されている。センサモジュールは、更に、レーダーセンサ及びカメラの出力を演算処理するための演算処理回路を含む。このセンサモジュールは、車両のフロントガラスの後方に配置され、グレアシールド及び/又はEMIシールドを備えていてもよい。
【解決手段】本発明による一体型レーダー−カメラセンサモジュールは、カメラセンサ要素及びレーダーセンサ要素を含み、これらの要素は、両方とも、共通の単一のモジュールハウジングに収容されている。センサモジュールは、更に、レーダーセンサ及びカメラの出力を演算処理するための演算処理回路を含む。このセンサモジュールは、車両のフロントガラスの後方に配置され、グレアシールド及び/又はEMIシールドを備えていてもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本願は、2008年10月8日に出願された米国仮特許出願第61/103,680号の恩恵を主張するものである。米国特許法(35U.S.C.)§119(e)の規定による利益を主張することにより、この出願に開示された全ての内容は本明細書の開示の一部とされる。
【0002】
[0002]本発明は、全体として、対象物の存在を検出するための一体型レーダー−カメラモジュール(RACam)に関し、更に詳細には、車両の安全性を向上するため、車両の近くの対象物等の対象物を検出するセンサモジュールに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]レーダーセンサ及びカメラセンサは、多くの場合、車両の安全性を向上するためのシステムを可能化するため、車両で使用されている。これらのシステムには、アクティブクルーズコントロール(換言すれば、車間距離適応走行制御)(ACC)システム、前方車両衝突警報(FCW)システム、自律制動による衝突緩和又は回避システム、エアバッグの作動準備又は予備作用等のプレクラッシュ機能、及び車線逸脱警報(LDW)システムが含まれる。レーダーセンサ及びカメラセンサの両方を使用するシステムは、高度の安全性を提供し、車両の製造で使用できる。しかしながら、従来のシステムは、代表的には高価であり、車両のシステムへの一体化は、多数のセンサを多くの場所に取り付ける必要があるために一般的に複雑であり、そのため、これらの装備は高級車のオプション装備に限定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国仮特許出願第61/103,680号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[0004]車両で使用するためにレーダーセンサ及びカメラセンサを一体化すると、センサの費用及び車両との一体化に要する費用が大幅に低下し、高性能のアクティブ安全システムを多くの車両の標準装備として提供できる。しかしながら、アプリケーション必要条件を満たし、車両と一体化する上での制限を解消する一体型レーダー−カメラセンサを効果的に実施するには、設計上の多くの問題点を解決する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0005]本発明の一つの特徴によれば、複数の壁を含むセンサモジュールハウジングを持つセンサモジュールが提供される。光波に基づく画像を捕捉するように、カメラがモジュールハウジング内に配置される。更に、レーダーセンサがモジュールハウジング内に配置される。これは、レーダービームを放射し、反射されたレーダー信号を受信するためである。センサモジュールは、更に、捕捉した画像及び受信したレーダー反射信号を演算処理し、一つ又はそれ以上の対象物の存在の検出の表示を提供するための演算処理回路を含む。
【0007】
[0006]本発明の別の特徴によれば、一つ又はそれ以上の対象物を車両に対して検出するために車両で使用するためのセンサモジュールが提供される。センサモジュールは、車両のフロントガラスの後方に配置されたセンサモジュールハウジングと、フロントガラスの後方のハウジング内に配置されたレーダーセンサ要素とを含む。レーダーセンサ要素からの電磁放射線を遮断するように、レーダーセンサの一つ又はそれ以上の側部に電磁干渉シールドが配置されている。センサモジュールは、更に、レーダーセンサ要素で受信したレーダー信号を演算処理するための演算処理回路を含む。
【0008】
[0007]本発明の更に別の特徴によれば、一つ又はそれ以上の対象物を車両に対して検出するための方法が提供される。この方法は、カメラ要素をモジュールハウジング内に設ける工程と、一体化したセンサモジュールを提供するように、レーダーセンサ要素をモジュールハウジング内に設ける工程と、センサモジュールを車両のフロントガラスの後方に取り付ける工程とを含む。この方法は、更に、車両の前方の画像をフロントガラスを通してカメラ要素で捕捉する工程と、レーダー信号を車両の前方にフロントガラスを通してレーダーセンサ要素で伝送する工程と、車両の前方の一つ又はそれ以上の対象物から反射されたレーダー反射信号をレーダーセンサ要素で受信する工程とを含む。方法は、対象物を車両に対して検出する上で使用するため、更に、カメラ要素が捕捉したビデオ画像及びレーダーセンサ要素が受信したレーダー反射信号を演算処理する工程を含む。
【0009】
[0008]本発明のこれらの及び他の特徴、利点、及び目的は、以下の説明、特許請求の範囲、及び添付図面を参照することにより、当業者に更によく理解されるであろう。
[0009]次に、本発明を添付図面を参照して例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】[0010]図1は、フロントガラスの後方に設けられた一実施例による一体型レーダー−カメラセンサを使用する車両の平面図である。
【図2】[0011]図2は、一実施例による一体型レーダー−カメラセンサを示すブロック図である。
【図3】[0012]図3は、バックミラーの前方に配置された一実施例による一体型レーダー−カメラセンサの斜視図である。
【図4】[0013]図4は、車両のフロントガラスの内面に取り付けられた状態で示す、一体型レーダー−カメラセンサの側面図である。
【図5】[0014]図5は、傾斜レーダーアンテナを使用する別の実施例による一体型レーダー−カメラセンサの斜視図である。
【図6】[0015]図6は、図5の傾斜レーダーアンテナを使用する一体型レーダー−カメラセンサの側面図である。
【図7】[0016]図7は、電磁干渉(EMI)シールドを使用する一実施例による一体型レーダー−カメラセンサの側断面図である。
【図8】[0017]図8は、屈折ブロックを使用する別の実施例による一体型レーダー−カメラセンサの側面図である。
【図9】[0018]図9は、レーダーアンテナが提供する平行(垂直)偏波についての入射角に対する反射損失を示すグラフである。
【図10】[0019]図10は、レーダーアンテナが提供する垂直(水平)偏波についての入射角に対する反射損失を示すグラフ図である。
【図11】[0020]図11は、76.5GHzの垂直偏波でのブルースター角の近く又はブルースター角を超える角度での感度を示すグラフである。
【図12】[0021]図12は、76.5GHzの垂直偏波でのブルースター角の近く又はブルースター角を超える角度での感度を示すグラフである。
【図13】[0022]図13は、潜在的な追加の損失及び方位角の影響を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0023]次に、図1を参照すると、この図には、一体型レーダー−カメラセンサモジュール20を使用する車両10がおおまかに示してある。センサモジュール20は、全体として、車室内にフロントガラス12の後方であってバックミラー14の前方に配置された状態で示してある。一体型レーダー−カメラセンサモジュール20は、レーダー信号をフロントガラス12を通して車両10の前方に、破線150で示すレーダー視野の水平カバレッジゾーンに送信し、このカバレッジゾーン150内の一つ又はそれ以上の対象物から反射したレーダー信号を受信するためのレーダーセンサ要素(component)を含む。更に、一体型レーダー−カメラセンサモジュール20は、フロントガラス12を通して見られ、そして捕捉された、破線160で示すカメラ視野の水平カバレッジゾーン内の光波に基づいて画像を捕捉するため、カメラ要素を使用する。
【0012】
[0024]車両10には、一実施例によれば、路面と係合するための路面ホイールを持つ乗用車が含まれる。一体型レーダー−カメラセンサモジュール20は、車両10に対し、一つ又はそれ以上の対象物を検出する。更に、センサモジュール20は、被検出対象物のパラメータを推算する性能を備えていてもよい。こうしたパラメータには、例えば対象物の位置及び速度ベクトル、ターゲットの大きさ、及び種類、例えば車両対歩行者が含まれる。一体型レーダー−カメラセンサモジュール20は、車間距離適応走行制御(ACC)、前方車両衝突警報(FCW)、及び自律制動及び車線逸脱警報(LDW)を用いた衝突緩和又は回避を含む車両の安全性の用途のため、車両10の車内で使用されてもよい。
【0013】
[0025]一体型レーダー−カメラセンサモジュール20は、有利には、共通のハウジングに収容された単一のモジュールにレーダー及びカメラの両方を一体化したものである。一体型レーダー−カメラセンサモジュール20は、有利には、車両10の車室内にフロントガラス12の後方にバックミラー14の前方に設置される。カメラ及びレーダーを共通の単一のモジュールに一体化することにより、有利には、センサの価格が低下する。更に、カメラ及びレーダーを一体化することにより、有利には、図2に示すように、電子装置及び信号演算処理装置が共通化即ち共有される。一体化した信号演算処理装置構造をセンサモジュール20が使用することにより、レーダー−カメラデータ融合を低レベルにできる。レーダーは、フロントガラス12の後方で効果的に作動するため、垂直偏波を持つレーダーアンテナを使用してもよい。レーダーアンテナ及びカメラは単一の基板に一体化されていてもよい。カメラは、一実施例によれば、ウェハスケールカメラを使用してもよい。カメラからのグレアを遮断するため、グレアシールドを使用してもよく、又は別の態様では、グレアシールドに対する必要をなくすため、屈折ブロック光学系(refractive block optics) を使用してもよい。電磁干渉シールドの大きさを最小にし、レーダービーム出力を斜方に出力する即ちスクント(squint)するため、レーダーアンテナ用平行平板型レンズを使用してもよい。一体型レーダー−カメラセンサモジュール20に設けられたレーダー及びカメラの両方を有利に整合するため、ジョイントレーダー−カメラ整合技術を使用してもよい。更に、レーダー及びカメラを最適に融合することにより、相補的センサ特性を活用して、レーダー要素の仕様及び価格を抑えてもよい。
【0014】
[0026]センサモジュール20は、有利には、センサモジュールハウジング100を使用する。このハウジング100は、一実施例によれば、図3及び図4に示すように複数の壁を含む。センサモジュール20は、画像を光波に基づいて捕捉するため、モジュールハウジング100に配置されたカメラ要素22を含む。センサモジュール20は、更に、レーダービームを放射し、レーダー反射信号を受信するため、モジュールハウジング100内に配置されたレーダーセンサ要素30を含む。センサモジュール20は、更に、捕捉した画像及び受信したレーダー反射信号を演算処理し、カバレッジゾーン150及び160内で検出された一つ又はそれ以上の対象物の存在の検出の表示を提供するための演算処理回路50を含む。
【0015】
[0027]一体型レーダー−カメラセンサモジュール20を図2に示す。センサモジュール20は、一実施例によれば、様々な要素を含む。センサモジュール20は、レーダー要素30と、カメラ要素22と、レーダー−カメラ演算処理ユニット50と、アプリケーション制御ユニット72とを含む。レーダー要素30及びカメラ要素22は、両方とも、レーダー−カメラ演算処理ユニット50と通信する。これは、検出されたレーダー信号及びカメラ信号が様々なレーダー機能及びビジョン機能で有用であるように、受信したレーダー信号及びカメラが発生した画像を演算処理するためである。アプリケーション制御ユニット72は、レーダー−カメラ演算処理ユニット内で一体化されていてもよいし、レーダー−カメラ演算処理ユニットとは別であってもよい。アプリケーション制御ユニット72は、演算処理したレーダー信号及びカメラ信号を使用する多くの既知のアプリケーションのうちの任意のアプリケーションを実行することができる。これらのアプリケーションには、ACC、FCW、及びLDWが含まれるが、これらのアプリケーションに限定されない。
【0016】
[0028]光学系24及び撮像装置即ちイメージャ26の両方を含むカメラ要素22が図2に示してある。カメラ要素22は、ビデオ画像を生成するための商業的に入手可能な市販のカメラを含んでいてもよいということは理解されるべきである。例えば、カメラ要素22は、ウェハスケールカメラ又は他の画像取得デバイスを含んでいてもよい。カメラ要素22は、演算処理ユニット50の電源58から電力を受け取り、データ信号及び制御信号をレーダー−カメラ演算処理ユニット50のビデオマイクロコントローラー52と通信する。
【0017】
[0029]アンテナ48に連結されたレーダートランシーバ32を持つレーダー要素30が図示してある。トランシーバ32及びアンテナ48は、レーダー信号を所望のビームカバレッジゾーン又はビーム150内に伝送し、カバレッジゾーン150内の対象物から反射されたレーダー反射信号を受信するように作動する。レーダー要素30は、一実施例によれば、単一の扇状レーダービームを伝送し、デジタルビームフォーミングを受信することによって多数の受信ビームを形成する。アンテナ48は、レーダー信号の垂直偏波を提供するための垂直偏波アンテナを含むことができる。レーダー信号の垂直偏波は、フロントガラスについて、70°の入射角等の対象角度(angle of interest) に亘り良好に伝播する。別の態様では水平偏波アンテナを使用してもよい。しかしながら、水平偏波は、高い入射角に対するフロントガラスのRF特性及びパラメータの影響を受け易い。
【0018】
[0030]レーダー要素30は、更に、トランシーバ32に接続され、更に、プログラマブル論理デバイス(PLD)36に接続されたスイッチドライバー34を含んでいてもよい。プログラマブル論理デバイス(PLD)36は、アナログ−デジタルコンバータ(ADC)38と同期するようにスイッチドライバーを制御し、アナログ−デジタルコンバータ38は、トランシーバ32から受信した信号のサンプリング及びデジタル化を行う。レーダー要素30は、更に、波形発生器40及びリニアライザ42を含む。レーダーセンサ30は、電子ビームフォーミング技術を使用して得ることができる扇状出力を発生する。適当なレーダーセンサの一例は、76.5GHzの周波数で作動する。自動車用レーダーは、24GHz ISM、24GHz UWB、76.5GHz、及び79GHzを含むこの他の幾つかの利用可能な周波数帯の一つで作動してもよいということは理解されるべきである。
【0019】
[0031]マイクロプロセッサ等の演算処理回路を含むビデオマイクロコントローラー52を使用するレーダー−カメラ演算処理ユニット50を示す。ビデオマイクロコントローラー52は、とりわけSDRAM及びフラッシュメモリーを含むことができるメモリー54と通信する。デバッグUSB2デバイス56がビデオマイクロコントローラー52と通信した状態で示してある。ビデオマイクロコントローラー52は、レーダー要素30及びカメラ要素22の各々とデータ信号及び制御信号のやりとりを行う。これには、レーダー要素30及びカメラ要素22を制御するビデオマイクロコントローラー52が含まれることができ、カメラ要素22から画像を受信し、レーダー要素30から、受信レーダー反射信号のデジタル化がなされたサンプルを受信することが含まれる。ビデオマイクロコントローラー52は、受信レーダー反射信号及びカメラ画像を演算処理し、様々なレーダー機能及び視覚機能を提供することができる。例えば、ビデオマイクロコントローラー52が実行するレーダー機能には、レーダー検出60、トラッキング62、及び危険評価64が含まれてよく、これらの各々の機能は、ルーチン又はアルゴリズムによって実施されることができる。同様に、ビデオマイクロコントローラー52は、車線トラッキング66、車両検出68、及び歩行者検出70を含む視覚機能を実行することができ、これらの各々の機能は、ルーチン又はアルゴリズムによって実施されることができる。ビデオマイクロコントローラー52は、レーダー要素30及びカメラ要素22の一方又は両方の出力を使用してレーダー又は視覚と関連した様々な機能を実行してもよいということは理解されるべきである。
【0020】
[0032]コントローラーエリアネットワーク(CAN)バス及び視覚出力ラインによってビデオマイクロコントローラー52と通信するアプリケーション制御ユニット72を示す。アプリケーション制御ユニット72は、メモリー76に接続されたアプリケーションマイクロコントローラー74を含む。メモリー76は、特に、電気的消去書き込み可能型プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)を含んでよい。アプリケーション制御ユニット72には、更に、RTCウォッチドッグ78、温度モニター80、及び/又は診断用入出力インターフェース82、及びCAN/IIWインターフェース84が含まれている。アプリケーション制御ユニット72は、12Vの電源86を含む。この電源は、車両のバッテリーに接続されていてもよい。更に、アプリケーション制御ユニット72は、プライベートCANインターフェース88及び車両CANインターフェース90を含む。これらのインターフェースは、両方とも、コネクタ92に接続された電子式制御ユニット(ECU)に接続された状態で示してある。
【0021】
[0033]アプリケーション制御ユニット72は、センサモジュール20内に一体化した別体のユニットとして実施されてもよいし、センサモジュール20から遠隔に配置されていてもよく、車両エンジン制御ユニット等の他の車両制御機能で実施されてもよい。更に、アプリケーション制御ユニット72が実行する機能は、本発明の教示から逸脱することなく、ビデオマイクロコントローラー52によって行われてもよいということは理解されるべきである。
【0022】
[0034]カメラ要素20は、全体として、車両10の前方の領域のカメラ画像を捕捉する。レーダー要素30は扇状レーダービームを放射し、その結果、車両の概ね前方にある対象物が、放射されたレーダービームを反射してセンサに戻す。レーダー−カメラ演算処理ユニット50は、対応するカメラ要素22及びレーダー要素30が収集したレーダーデータ及び視覚データの演算処理を行い、情報を多くの方法で処理することができる。レーダー−カメラ情報の演算処理の一例は、本願の譲受人に譲渡された米国特許出願第2007/0055446号に開示されている。参照することにより、この出願に開示された全ての内容は本明細書の開示の一部とされる。
【0023】
[0035]図3及び図4を参照すると、これらの図にはセンサモジュール20が概略に示してある。センサモジュール20は、その様々な要素を収容するハウジング100を有する。ハウジング100は、これらの要素を内部に収容し包囲する複数の壁を形成するポリマー材料又は金属材料で形成されている。ハウジング100は、車両のフロントガラス12の内部形状と同一形状の角度をなした上面102を有する。角度をなした表面102は、一実施例によれば、フロントガラス12に接着剤で連結されていてもよい。他の実施例によれば、ハウジング100は、フロントガラス12に取り付けられていてもよいし、車両100の車室内でフロントガラス12の後方の別の位置に取り付けられていてもよい。
【0024】
[0036]センサモジュール20は、上端近くに取り付けられた状態で示すカメラ要素22と、全体にその下に取り付けられたレーダー要素30とを有する。しかしながら、カメラ要素22及びレーダー要素30は、互いに対してこの他の位置に配置されていてもよい。レーダー要素30は、垂直偏波信号を提供するため、全体がレーダー要素30の前側に取り付けられた垂直方向に配向されたアンテナ48を含む。レーダーアンテナ48は、パッチアンテナ等の平らなアンテナであってもよい。更に、グレアシールド28が設けられている。グレアシールド28は、ハウジング100の下壁として図示してあり、全体がカメラ22の下に設けられている。グレアシールド28は、カメラ22が受け取る光画像に悪影響が及ぼされないように、光の反射やグレアをほぼ遮断する。これには、車両内のダッシュボード等の要素からグレアが反射されてカメラ22の視界に入らないようにすることが含まれる。追加として、又は代替例として、レーダーセンサ要素30の前方又は下方に電磁干渉(EMI)シールドを配置してもよい。EMIシールドは、全体として、レーダー信号を全体に前方に、フロントガラス12を通過するように拘束し、レーダー信号が車両10に入り込むことを防ぐか又は最小化するように形成されていてもよい。カメラ要素22及びレーダーセンサ要素30は、制御回路50と通信する共通の回路基板に取り付けられていてもよく、これらは全てハウジング100内に一緒に収容されているということは理解されるべきである。
【0025】
[0037]図5及び図6を参照すると、これらの図には、垂直軸線に対して任意の角度をなす平面内に配向された傾斜アンテナ48を持つ別の実施例による一体型レーダー−カメラセンサモジュール20が概略に示してある。かくして、レーダーアンテナ48は、図4に示す実施例の垂直配向に対して所定の角度φをなして傾斜している。一実施例によれば、レーダーアンテナ48の傾斜角度φは、垂直配向に対し、約10°乃至70°の範囲内にある。一実施例によれば、レーダーアンテナ48は、フロントガラス12の角度とほぼ同じ角度φで傾斜している。レーダーアンテナ48を傾斜することにより、全体を収容するハウジング100の高さを小さくできる。しかしながら、アンテナ48の傾斜を補償するため、レーダービームは、必要なカバレッジゾーンに当てるため、斜め下に差し向けられ、即ち下方にスクントされる。レーダー信号のスクントは、設計された位相スロープ(phase slope) を提供するアンテナフィードネットワークによって行ってもよい。
【0026】
[0038]図7を参照すると、この図には、全体がレーダーセンサ24の前方に位置決めされた平行平板型レンズ構造44を使用する第3実施例による一体型レーダー−カメラセンサモジュール20が示してある。平行平板型レンズは、EMIシールドとしても機能する。平行平板型レンズ44は、レーダー要素24の垂直方向に配向されたアンテナ48から車両のフロントガラス12の内面まで延びる実質的に水平な複数の導電性プレート又はシート122を含む。これらの平行な導電性プレート122は、誘電体により互いに絶縁されており且つレンズのレーダーの作動波長の半分等の所定距離だけ互いから離間された平行な銅製シートを含んでいてもよい。(レンズの作動波長は、レーダーの自由空間波長及び平行なプレート間で使用された材料があれば、その材料の特性で決まる。)図示の実施例では、平行平板型レンズ44は、更に、導電性シート122の隣接した層間に配置された誘電体フォーム120を含む。誘電体フォーム120は、非導電性であり、水平な層をなした導電性シート122を支持する。誘電体フォーム120は、レーダービーム150がフロントガラス12を通過する際に車両10の前方に道路に向かって所定の調節角度で方向を変えるように下方へのビームスクントを提供する所定の誘電率を有する。実際には、導電性シート122及び誘電体フォーム120は、一種のレンズとして作動することができ、このレンズは、アンテナアパーチャ(antenna aperture)をフロントガラス12まで延長し、電磁干渉シールドとして作動する際にレーダービームを下方に差し向ける。EMIシールドは、扇状のレーダービームをアンテナから外方にフロントガラスに投射されるまで取り囲むことができる。平行平板型レンズは、EMIシールドの小型化に役立つ。これは、レンズを使用した場合、レーダービームはフロントガラス12に達するまで扇状に拡がらないためである。レンズをEMIシールドに組み込まないと、フロントガラス12に投射されるレーダービームはずっと大きくなり、大きなEMIシールドを必要とする。
【0027】
[0039]図8を参照すると、この図には、カメラ22の前方でフロントガラス12の内面に、カメラ22の光学視線(optical line of sight) 上にあるように接着した屈折ブロック96が示してある。屈折ブロック96は、車両の屈折境界即ちフロントガラス12と接触した状態で取り付けられるように形成された入光面と、出光面とを含み、屈折ブロック96は、撮影した領域と対応する光の光路を屈折し、光を画像感知要素、即ちカメラ22に差し向ける。光は、図示のように、屈折ブロック96に入り、カメラ22のレンズに入る前に空隙(air gap)に入る。別の態様では、レンズを適切に最適化することにより、空隙をなくしてもよい。屈折ブロック96の底部及び側部は、反射を低減するために荒らしてあってもよく、黒色等の不透明な色彩が塗布してあってもよい。屈折ブロック96の一例は、本願の譲受人に譲渡された米国特許第7,095,567号に開示されている。参照により、この特許に開示された全ての内容は本明細書の開示の一部とされる。
【0028】
[0040]図示の屈折ブロック96の入射角θは、一実施例によれば、約70°である。入射角θは、一般的には、カメラ22及びフロントガラス12とフロントガラス12に対して垂直な線との間の角度である。カメラ22によって捕捉される光線がフロントガラス12及び屈折ブロック96を通過するとき、光画像はカメラ22に向かって屈折される。屈折ブロック96の底部及び側部の不透明な表面は、有利には、カメラ要素22への光の反射即ちグレアを阻止し、これによってグレアシールドの機能を提供するが、従来のグレアシールドよりも全体寸法が小さい。屈折ブロック96は、更に、レーダーセンサ要素30を電磁干渉からシールドするように作動する。
【0029】
[0041]レーダーアンテナ48は、フロントガラス12によって導入されるRF伝播に関する諸問題を緩和するため、垂直偏波アンテナであるように設計されている。車両の代表的なフロントガラス反射損失は、フロントガラス12の厚さ及び入射角で決まる。垂直偏波アンテナ48による平行(垂直)偏波を使用した76.5GHzのレーダー周波数での一方向反射損失(dB)を様々な厚さのフロントガラスについてフロントガラスの入射角(°)の関数として図9に示す。垂直偏波は、70°近くの入射角で、入射角及びフロントガラスの厚さにほとんど左右されずに良好に伝播する。これとは対照的に、垂直(水平)偏波アンテナは、感度が入射角及びフロントガラスの厚さによって大きく変化し、代表的には、図10に示すように、フロントガラスでの反射損失が比較的大きい。従って、平行垂直偏波アンテナは、代表的なフロントガラスパラメータについて比較的良好な伝播を提供する。76.5GHzの周波数でのブルースター角の近くでの及びこの角度を越えた領域での垂直偏波についての感度を図11及び図12に示す。図11及び図12に示すグラフは、全体として、入射角に対する反射損失を、図11ではフロントガラスの厚さに関して示し、図12ではフロントガラスの誘電率(dk)に関して示す。反射損失は、78°より小さい入射角については、厚さの変化に対してそれ程大きくは変化せず、及び7.0の公称誘電率(dk)(この誘電率は、フロントガラスについての代表的な値である)については、誘電率の変化に対してそれ程大きくは変化しない。
【0030】
[0042]図13を参照すると、この図には、方位角に基づくフロントガラスの反射損失による潜在的な追加の損失(potentional additional loss) に関する方位角の影響が示してある。方位角に対する二方向反射損失は、45°の角度の全カバレッジゾーンについて、所定の方位角±22.5°が、受容可能な最小の追加の損失を提供することを示す。
【0031】
[0043]パッケージを小型化し、センサの全体としての費用を小さくするため、センサモジュール20は、レーダー及びカメラのフロントエンドについて、電子装置及び信号プロセッササブシステムを共通(共有)するように設計されている。更に、カメラの光学系及びイメージャは、レーダーアンテナ基板に一体化してある(一体化を行う上で必要であれば、ウェハスケールカメラをアンテナ基板に組み込んでもよい)。共有の信号プロセッサ構造により、低レベルのレーダー−カメラデータを融合できる。レーダーモジュールとカメラモジュールが別々である場合には、高帯域幅のインターフェースを必要とし、これに伴って費用が上昇する。低レベルデータ融合は、対象物の大きさ(例えば長さ及び幅)の推算、対象物の分類、道路形状の推算、等を改善する機会を提供する。
【0032】
[0044]フロントガラス12の後方に設置するには、カメラ22が性能を最適に発揮するためにグレアシールド28が必要とされてもよい。更に、レーダー30を最適に使用できるようにする上でEMIシールド44が必要とされ、又はこのシールドが設けられていることが期待される。いずれの場合でも、シールド構造は、フロントガラス12まで延びていてもよい。グレアシールド28又はEMIシールド44の大きさは、カメラ及び/又はレーダーアンテナの視界を妨げないようにするため、カメラ及び/又はレーダーアンテナから扇状に拡がっていてもよく、フロントガラスの傾斜角度(rake angle)のため、パッケージの大きさが比較的大きくなってしまう。EMIシールドを組み込むことにより、別体のカメラ用グレアシールドに対する必要をなくしてもよい。また、屈折ブロック光学系を使用することにより、カメラ用グレアシールドが不要になる。レーダーEMIシールドを小型化するため、平行平板型伝播用レンズ構造を使用し、レーダービームを扇状に拡げることなく、アンテナ48をフロントガラス12に効果的に近付けてもよい。更に、レンズ構造は、必要とされる高さポイント(elevation pointing)及びカバレッジを得る上で必要とされるようにビームをスクントさせ、即ち斜行させる誘電体で形成されるように設計されていてもよい。
【0033】
[0045]グレアシールド又はEMIシールドを小型化する(又はこれらのシールドを不要にする)ための別の選択肢は、アンテナをフロントガラス12に対して平行(又はほぼ平行)に配向するため、レーダーアンテナ48にチルトバック(tilt-back) を組み込むことである。フロントガラス12とアンテナ48及びカメラ22との間の距離は、これによって最小化され、任意の外シールドをフロントガラス12まで延長するモジュールパッケージの大きさの増大もまた最小化される。この場合、レーダーアンテナ48は、必要とされる高さポイント及びカバレッジを得るため、高さに関して大きく斜行する即ちスクントするように設計されている。
【0034】
[0046]代表的には、適切なシステム性能を得る上で、レーダー要素22及びカメラ要素30を、互いに対し、及び車両10に対して整合することが必要とされる。センサモジュール20は、「ネットビルド(net-build)」 アプローチを支持するように、即ち、センサのカバレッジの適切な辺縁部により、調節自在の機械式整合装置に対する必要をなくすように設計されている。ジョイントレーダー−カメラ整合概念は、システムの初期整合を行うため、車両組み立て工場におけるカメラに基づく電子整合を組み込む。その場合、道路上での作動中、カメラに基づく自動的電子的整合を使用し、車両に対する整合状態を維持し、センサ融合を使用してレーダー30をカメラ22に対して電子的に整合する。
【0035】
[0047]上文中に説明したように、共通の(共有の)サブシステム及び一体化したパッケージを使用してレーダー要素22及びカメラ要素30を単一のモジュール20に一体化したことにより、費用の低減がなされる。更に、二つの方法で設置費用が低減される。単一のモジュール20をフロントガラス12の後側に設置するだけでよい。これとは対照的に、現在のシステムは、代表的には、別体のレーダーモジュール及びカメラモジュールを使用し、カメラは、代表的には、フロントガラス12の後側に設置され、レーダーは、代表的には、フロントグリル領域又は前バンパーの後方に配置される。レーダーをこの領域に設置するには、多くの場合、費用の掛かる取り付けブラケットを必要とし、及び/又は車両のグリル又はバンパーに対して費用の掛かる変更を行うことを必要とする。更に、レーダー要素は前方衝突により損失し易く、フロントガラスの後方に設置する場合と比較して修理に要する費用が潜在的に高い。
【0036】
[0048]レーダー及びカメラを最適に融合し、相補的センサ特性を活用し、レーダー要素の仕様及び価格を最小化することにより費用を更に低減できる。即ち、独立型レーダーシステムの費用は、多くの場合、角度の精度及び角度弁別必要条件を満たすために多くの狭幅のビームが必要とされるため、高くなる。カメラ22に適当なデータ融合アルゴリズムを一体化することにより、レーダー要素に課せられる角度の精度及び弁別必要条件を最小化できる。これは、カメラ22が、本来、優れた角度性能を提供するためである。
【0037】
[0049]従って、一体型レーダー−カメラセンサ20は、有利には、レーダー及びカメラを単一のハウジングモジュールに一体化し、一体化した制御回路及び信号演算処理回路を使用し、車両10で使用するための先進の一体化センサを提供する。センサモジュール20は、車両10のフロントガラス12の後方に容易に設置でき、車両10の前方等の車両の一方の側部に近づく対象物を検出し、検出された対象物のパラメータを計測する上で効果的に使用できる。結果的に得られた一体型レーダー−カメラセンサモジュール20は、有利には、先進の対象物検出性能を提供する手頃な価格の効果的なシステムを提供する。
【0038】
[0050]開示の概念の精神から逸脱することなく、本発明に様々な変更及び改良を行うことができるということは、本発明を実施する者及び当業者には理解されよう。許容される保護範囲は、特許請求の範囲によって、及び法が許す解釈の幅によって決定される。
【符号の説明】
【0039】
10 車両
12 フロントガラス
14 バックミラー
20 一体型レーダー−カメラセンサモジュール
150 レーダー視野の水平カバレッジゾーン
160 カメラ視野の水平カバレッジゾーン
【技術分野】
【0001】
[0001]本願は、2008年10月8日に出願された米国仮特許出願第61/103,680号の恩恵を主張するものである。米国特許法(35U.S.C.)§119(e)の規定による利益を主張することにより、この出願に開示された全ての内容は本明細書の開示の一部とされる。
【0002】
[0002]本発明は、全体として、対象物の存在を検出するための一体型レーダー−カメラモジュール(RACam)に関し、更に詳細には、車両の安全性を向上するため、車両の近くの対象物等の対象物を検出するセンサモジュールに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]レーダーセンサ及びカメラセンサは、多くの場合、車両の安全性を向上するためのシステムを可能化するため、車両で使用されている。これらのシステムには、アクティブクルーズコントロール(換言すれば、車間距離適応走行制御)(ACC)システム、前方車両衝突警報(FCW)システム、自律制動による衝突緩和又は回避システム、エアバッグの作動準備又は予備作用等のプレクラッシュ機能、及び車線逸脱警報(LDW)システムが含まれる。レーダーセンサ及びカメラセンサの両方を使用するシステムは、高度の安全性を提供し、車両の製造で使用できる。しかしながら、従来のシステムは、代表的には高価であり、車両のシステムへの一体化は、多数のセンサを多くの場所に取り付ける必要があるために一般的に複雑であり、そのため、これらの装備は高級車のオプション装備に限定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国仮特許出願第61/103,680号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[0004]車両で使用するためにレーダーセンサ及びカメラセンサを一体化すると、センサの費用及び車両との一体化に要する費用が大幅に低下し、高性能のアクティブ安全システムを多くの車両の標準装備として提供できる。しかしながら、アプリケーション必要条件を満たし、車両と一体化する上での制限を解消する一体型レーダー−カメラセンサを効果的に実施するには、設計上の多くの問題点を解決する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0005]本発明の一つの特徴によれば、複数の壁を含むセンサモジュールハウジングを持つセンサモジュールが提供される。光波に基づく画像を捕捉するように、カメラがモジュールハウジング内に配置される。更に、レーダーセンサがモジュールハウジング内に配置される。これは、レーダービームを放射し、反射されたレーダー信号を受信するためである。センサモジュールは、更に、捕捉した画像及び受信したレーダー反射信号を演算処理し、一つ又はそれ以上の対象物の存在の検出の表示を提供するための演算処理回路を含む。
【0007】
[0006]本発明の別の特徴によれば、一つ又はそれ以上の対象物を車両に対して検出するために車両で使用するためのセンサモジュールが提供される。センサモジュールは、車両のフロントガラスの後方に配置されたセンサモジュールハウジングと、フロントガラスの後方のハウジング内に配置されたレーダーセンサ要素とを含む。レーダーセンサ要素からの電磁放射線を遮断するように、レーダーセンサの一つ又はそれ以上の側部に電磁干渉シールドが配置されている。センサモジュールは、更に、レーダーセンサ要素で受信したレーダー信号を演算処理するための演算処理回路を含む。
【0008】
[0007]本発明の更に別の特徴によれば、一つ又はそれ以上の対象物を車両に対して検出するための方法が提供される。この方法は、カメラ要素をモジュールハウジング内に設ける工程と、一体化したセンサモジュールを提供するように、レーダーセンサ要素をモジュールハウジング内に設ける工程と、センサモジュールを車両のフロントガラスの後方に取り付ける工程とを含む。この方法は、更に、車両の前方の画像をフロントガラスを通してカメラ要素で捕捉する工程と、レーダー信号を車両の前方にフロントガラスを通してレーダーセンサ要素で伝送する工程と、車両の前方の一つ又はそれ以上の対象物から反射されたレーダー反射信号をレーダーセンサ要素で受信する工程とを含む。方法は、対象物を車両に対して検出する上で使用するため、更に、カメラ要素が捕捉したビデオ画像及びレーダーセンサ要素が受信したレーダー反射信号を演算処理する工程を含む。
【0009】
[0008]本発明のこれらの及び他の特徴、利点、及び目的は、以下の説明、特許請求の範囲、及び添付図面を参照することにより、当業者に更によく理解されるであろう。
[0009]次に、本発明を添付図面を参照して例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】[0010]図1は、フロントガラスの後方に設けられた一実施例による一体型レーダー−カメラセンサを使用する車両の平面図である。
【図2】[0011]図2は、一実施例による一体型レーダー−カメラセンサを示すブロック図である。
【図3】[0012]図3は、バックミラーの前方に配置された一実施例による一体型レーダー−カメラセンサの斜視図である。
【図4】[0013]図4は、車両のフロントガラスの内面に取り付けられた状態で示す、一体型レーダー−カメラセンサの側面図である。
【図5】[0014]図5は、傾斜レーダーアンテナを使用する別の実施例による一体型レーダー−カメラセンサの斜視図である。
【図6】[0015]図6は、図5の傾斜レーダーアンテナを使用する一体型レーダー−カメラセンサの側面図である。
【図7】[0016]図7は、電磁干渉(EMI)シールドを使用する一実施例による一体型レーダー−カメラセンサの側断面図である。
【図8】[0017]図8は、屈折ブロックを使用する別の実施例による一体型レーダー−カメラセンサの側面図である。
【図9】[0018]図9は、レーダーアンテナが提供する平行(垂直)偏波についての入射角に対する反射損失を示すグラフである。
【図10】[0019]図10は、レーダーアンテナが提供する垂直(水平)偏波についての入射角に対する反射損失を示すグラフ図である。
【図11】[0020]図11は、76.5GHzの垂直偏波でのブルースター角の近く又はブルースター角を超える角度での感度を示すグラフである。
【図12】[0021]図12は、76.5GHzの垂直偏波でのブルースター角の近く又はブルースター角を超える角度での感度を示すグラフである。
【図13】[0022]図13は、潜在的な追加の損失及び方位角の影響を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0023]次に、図1を参照すると、この図には、一体型レーダー−カメラセンサモジュール20を使用する車両10がおおまかに示してある。センサモジュール20は、全体として、車室内にフロントガラス12の後方であってバックミラー14の前方に配置された状態で示してある。一体型レーダー−カメラセンサモジュール20は、レーダー信号をフロントガラス12を通して車両10の前方に、破線150で示すレーダー視野の水平カバレッジゾーンに送信し、このカバレッジゾーン150内の一つ又はそれ以上の対象物から反射したレーダー信号を受信するためのレーダーセンサ要素(component)を含む。更に、一体型レーダー−カメラセンサモジュール20は、フロントガラス12を通して見られ、そして捕捉された、破線160で示すカメラ視野の水平カバレッジゾーン内の光波に基づいて画像を捕捉するため、カメラ要素を使用する。
【0012】
[0024]車両10には、一実施例によれば、路面と係合するための路面ホイールを持つ乗用車が含まれる。一体型レーダー−カメラセンサモジュール20は、車両10に対し、一つ又はそれ以上の対象物を検出する。更に、センサモジュール20は、被検出対象物のパラメータを推算する性能を備えていてもよい。こうしたパラメータには、例えば対象物の位置及び速度ベクトル、ターゲットの大きさ、及び種類、例えば車両対歩行者が含まれる。一体型レーダー−カメラセンサモジュール20は、車間距離適応走行制御(ACC)、前方車両衝突警報(FCW)、及び自律制動及び車線逸脱警報(LDW)を用いた衝突緩和又は回避を含む車両の安全性の用途のため、車両10の車内で使用されてもよい。
【0013】
[0025]一体型レーダー−カメラセンサモジュール20は、有利には、共通のハウジングに収容された単一のモジュールにレーダー及びカメラの両方を一体化したものである。一体型レーダー−カメラセンサモジュール20は、有利には、車両10の車室内にフロントガラス12の後方にバックミラー14の前方に設置される。カメラ及びレーダーを共通の単一のモジュールに一体化することにより、有利には、センサの価格が低下する。更に、カメラ及びレーダーを一体化することにより、有利には、図2に示すように、電子装置及び信号演算処理装置が共通化即ち共有される。一体化した信号演算処理装置構造をセンサモジュール20が使用することにより、レーダー−カメラデータ融合を低レベルにできる。レーダーは、フロントガラス12の後方で効果的に作動するため、垂直偏波を持つレーダーアンテナを使用してもよい。レーダーアンテナ及びカメラは単一の基板に一体化されていてもよい。カメラは、一実施例によれば、ウェハスケールカメラを使用してもよい。カメラからのグレアを遮断するため、グレアシールドを使用してもよく、又は別の態様では、グレアシールドに対する必要をなくすため、屈折ブロック光学系(refractive block optics) を使用してもよい。電磁干渉シールドの大きさを最小にし、レーダービーム出力を斜方に出力する即ちスクント(squint)するため、レーダーアンテナ用平行平板型レンズを使用してもよい。一体型レーダー−カメラセンサモジュール20に設けられたレーダー及びカメラの両方を有利に整合するため、ジョイントレーダー−カメラ整合技術を使用してもよい。更に、レーダー及びカメラを最適に融合することにより、相補的センサ特性を活用して、レーダー要素の仕様及び価格を抑えてもよい。
【0014】
[0026]センサモジュール20は、有利には、センサモジュールハウジング100を使用する。このハウジング100は、一実施例によれば、図3及び図4に示すように複数の壁を含む。センサモジュール20は、画像を光波に基づいて捕捉するため、モジュールハウジング100に配置されたカメラ要素22を含む。センサモジュール20は、更に、レーダービームを放射し、レーダー反射信号を受信するため、モジュールハウジング100内に配置されたレーダーセンサ要素30を含む。センサモジュール20は、更に、捕捉した画像及び受信したレーダー反射信号を演算処理し、カバレッジゾーン150及び160内で検出された一つ又はそれ以上の対象物の存在の検出の表示を提供するための演算処理回路50を含む。
【0015】
[0027]一体型レーダー−カメラセンサモジュール20を図2に示す。センサモジュール20は、一実施例によれば、様々な要素を含む。センサモジュール20は、レーダー要素30と、カメラ要素22と、レーダー−カメラ演算処理ユニット50と、アプリケーション制御ユニット72とを含む。レーダー要素30及びカメラ要素22は、両方とも、レーダー−カメラ演算処理ユニット50と通信する。これは、検出されたレーダー信号及びカメラ信号が様々なレーダー機能及びビジョン機能で有用であるように、受信したレーダー信号及びカメラが発生した画像を演算処理するためである。アプリケーション制御ユニット72は、レーダー−カメラ演算処理ユニット内で一体化されていてもよいし、レーダー−カメラ演算処理ユニットとは別であってもよい。アプリケーション制御ユニット72は、演算処理したレーダー信号及びカメラ信号を使用する多くの既知のアプリケーションのうちの任意のアプリケーションを実行することができる。これらのアプリケーションには、ACC、FCW、及びLDWが含まれるが、これらのアプリケーションに限定されない。
【0016】
[0028]光学系24及び撮像装置即ちイメージャ26の両方を含むカメラ要素22が図2に示してある。カメラ要素22は、ビデオ画像を生成するための商業的に入手可能な市販のカメラを含んでいてもよいということは理解されるべきである。例えば、カメラ要素22は、ウェハスケールカメラ又は他の画像取得デバイスを含んでいてもよい。カメラ要素22は、演算処理ユニット50の電源58から電力を受け取り、データ信号及び制御信号をレーダー−カメラ演算処理ユニット50のビデオマイクロコントローラー52と通信する。
【0017】
[0029]アンテナ48に連結されたレーダートランシーバ32を持つレーダー要素30が図示してある。トランシーバ32及びアンテナ48は、レーダー信号を所望のビームカバレッジゾーン又はビーム150内に伝送し、カバレッジゾーン150内の対象物から反射されたレーダー反射信号を受信するように作動する。レーダー要素30は、一実施例によれば、単一の扇状レーダービームを伝送し、デジタルビームフォーミングを受信することによって多数の受信ビームを形成する。アンテナ48は、レーダー信号の垂直偏波を提供するための垂直偏波アンテナを含むことができる。レーダー信号の垂直偏波は、フロントガラスについて、70°の入射角等の対象角度(angle of interest) に亘り良好に伝播する。別の態様では水平偏波アンテナを使用してもよい。しかしながら、水平偏波は、高い入射角に対するフロントガラスのRF特性及びパラメータの影響を受け易い。
【0018】
[0030]レーダー要素30は、更に、トランシーバ32に接続され、更に、プログラマブル論理デバイス(PLD)36に接続されたスイッチドライバー34を含んでいてもよい。プログラマブル論理デバイス(PLD)36は、アナログ−デジタルコンバータ(ADC)38と同期するようにスイッチドライバーを制御し、アナログ−デジタルコンバータ38は、トランシーバ32から受信した信号のサンプリング及びデジタル化を行う。レーダー要素30は、更に、波形発生器40及びリニアライザ42を含む。レーダーセンサ30は、電子ビームフォーミング技術を使用して得ることができる扇状出力を発生する。適当なレーダーセンサの一例は、76.5GHzの周波数で作動する。自動車用レーダーは、24GHz ISM、24GHz UWB、76.5GHz、及び79GHzを含むこの他の幾つかの利用可能な周波数帯の一つで作動してもよいということは理解されるべきである。
【0019】
[0031]マイクロプロセッサ等の演算処理回路を含むビデオマイクロコントローラー52を使用するレーダー−カメラ演算処理ユニット50を示す。ビデオマイクロコントローラー52は、とりわけSDRAM及びフラッシュメモリーを含むことができるメモリー54と通信する。デバッグUSB2デバイス56がビデオマイクロコントローラー52と通信した状態で示してある。ビデオマイクロコントローラー52は、レーダー要素30及びカメラ要素22の各々とデータ信号及び制御信号のやりとりを行う。これには、レーダー要素30及びカメラ要素22を制御するビデオマイクロコントローラー52が含まれることができ、カメラ要素22から画像を受信し、レーダー要素30から、受信レーダー反射信号のデジタル化がなされたサンプルを受信することが含まれる。ビデオマイクロコントローラー52は、受信レーダー反射信号及びカメラ画像を演算処理し、様々なレーダー機能及び視覚機能を提供することができる。例えば、ビデオマイクロコントローラー52が実行するレーダー機能には、レーダー検出60、トラッキング62、及び危険評価64が含まれてよく、これらの各々の機能は、ルーチン又はアルゴリズムによって実施されることができる。同様に、ビデオマイクロコントローラー52は、車線トラッキング66、車両検出68、及び歩行者検出70を含む視覚機能を実行することができ、これらの各々の機能は、ルーチン又はアルゴリズムによって実施されることができる。ビデオマイクロコントローラー52は、レーダー要素30及びカメラ要素22の一方又は両方の出力を使用してレーダー又は視覚と関連した様々な機能を実行してもよいということは理解されるべきである。
【0020】
[0032]コントローラーエリアネットワーク(CAN)バス及び視覚出力ラインによってビデオマイクロコントローラー52と通信するアプリケーション制御ユニット72を示す。アプリケーション制御ユニット72は、メモリー76に接続されたアプリケーションマイクロコントローラー74を含む。メモリー76は、特に、電気的消去書き込み可能型プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)を含んでよい。アプリケーション制御ユニット72には、更に、RTCウォッチドッグ78、温度モニター80、及び/又は診断用入出力インターフェース82、及びCAN/IIWインターフェース84が含まれている。アプリケーション制御ユニット72は、12Vの電源86を含む。この電源は、車両のバッテリーに接続されていてもよい。更に、アプリケーション制御ユニット72は、プライベートCANインターフェース88及び車両CANインターフェース90を含む。これらのインターフェースは、両方とも、コネクタ92に接続された電子式制御ユニット(ECU)に接続された状態で示してある。
【0021】
[0033]アプリケーション制御ユニット72は、センサモジュール20内に一体化した別体のユニットとして実施されてもよいし、センサモジュール20から遠隔に配置されていてもよく、車両エンジン制御ユニット等の他の車両制御機能で実施されてもよい。更に、アプリケーション制御ユニット72が実行する機能は、本発明の教示から逸脱することなく、ビデオマイクロコントローラー52によって行われてもよいということは理解されるべきである。
【0022】
[0034]カメラ要素20は、全体として、車両10の前方の領域のカメラ画像を捕捉する。レーダー要素30は扇状レーダービームを放射し、その結果、車両の概ね前方にある対象物が、放射されたレーダービームを反射してセンサに戻す。レーダー−カメラ演算処理ユニット50は、対応するカメラ要素22及びレーダー要素30が収集したレーダーデータ及び視覚データの演算処理を行い、情報を多くの方法で処理することができる。レーダー−カメラ情報の演算処理の一例は、本願の譲受人に譲渡された米国特許出願第2007/0055446号に開示されている。参照することにより、この出願に開示された全ての内容は本明細書の開示の一部とされる。
【0023】
[0035]図3及び図4を参照すると、これらの図にはセンサモジュール20が概略に示してある。センサモジュール20は、その様々な要素を収容するハウジング100を有する。ハウジング100は、これらの要素を内部に収容し包囲する複数の壁を形成するポリマー材料又は金属材料で形成されている。ハウジング100は、車両のフロントガラス12の内部形状と同一形状の角度をなした上面102を有する。角度をなした表面102は、一実施例によれば、フロントガラス12に接着剤で連結されていてもよい。他の実施例によれば、ハウジング100は、フロントガラス12に取り付けられていてもよいし、車両100の車室内でフロントガラス12の後方の別の位置に取り付けられていてもよい。
【0024】
[0036]センサモジュール20は、上端近くに取り付けられた状態で示すカメラ要素22と、全体にその下に取り付けられたレーダー要素30とを有する。しかしながら、カメラ要素22及びレーダー要素30は、互いに対してこの他の位置に配置されていてもよい。レーダー要素30は、垂直偏波信号を提供するため、全体がレーダー要素30の前側に取り付けられた垂直方向に配向されたアンテナ48を含む。レーダーアンテナ48は、パッチアンテナ等の平らなアンテナであってもよい。更に、グレアシールド28が設けられている。グレアシールド28は、ハウジング100の下壁として図示してあり、全体がカメラ22の下に設けられている。グレアシールド28は、カメラ22が受け取る光画像に悪影響が及ぼされないように、光の反射やグレアをほぼ遮断する。これには、車両内のダッシュボード等の要素からグレアが反射されてカメラ22の視界に入らないようにすることが含まれる。追加として、又は代替例として、レーダーセンサ要素30の前方又は下方に電磁干渉(EMI)シールドを配置してもよい。EMIシールドは、全体として、レーダー信号を全体に前方に、フロントガラス12を通過するように拘束し、レーダー信号が車両10に入り込むことを防ぐか又は最小化するように形成されていてもよい。カメラ要素22及びレーダーセンサ要素30は、制御回路50と通信する共通の回路基板に取り付けられていてもよく、これらは全てハウジング100内に一緒に収容されているということは理解されるべきである。
【0025】
[0037]図5及び図6を参照すると、これらの図には、垂直軸線に対して任意の角度をなす平面内に配向された傾斜アンテナ48を持つ別の実施例による一体型レーダー−カメラセンサモジュール20が概略に示してある。かくして、レーダーアンテナ48は、図4に示す実施例の垂直配向に対して所定の角度φをなして傾斜している。一実施例によれば、レーダーアンテナ48の傾斜角度φは、垂直配向に対し、約10°乃至70°の範囲内にある。一実施例によれば、レーダーアンテナ48は、フロントガラス12の角度とほぼ同じ角度φで傾斜している。レーダーアンテナ48を傾斜することにより、全体を収容するハウジング100の高さを小さくできる。しかしながら、アンテナ48の傾斜を補償するため、レーダービームは、必要なカバレッジゾーンに当てるため、斜め下に差し向けられ、即ち下方にスクントされる。レーダー信号のスクントは、設計された位相スロープ(phase slope) を提供するアンテナフィードネットワークによって行ってもよい。
【0026】
[0038]図7を参照すると、この図には、全体がレーダーセンサ24の前方に位置決めされた平行平板型レンズ構造44を使用する第3実施例による一体型レーダー−カメラセンサモジュール20が示してある。平行平板型レンズは、EMIシールドとしても機能する。平行平板型レンズ44は、レーダー要素24の垂直方向に配向されたアンテナ48から車両のフロントガラス12の内面まで延びる実質的に水平な複数の導電性プレート又はシート122を含む。これらの平行な導電性プレート122は、誘電体により互いに絶縁されており且つレンズのレーダーの作動波長の半分等の所定距離だけ互いから離間された平行な銅製シートを含んでいてもよい。(レンズの作動波長は、レーダーの自由空間波長及び平行なプレート間で使用された材料があれば、その材料の特性で決まる。)図示の実施例では、平行平板型レンズ44は、更に、導電性シート122の隣接した層間に配置された誘電体フォーム120を含む。誘電体フォーム120は、非導電性であり、水平な層をなした導電性シート122を支持する。誘電体フォーム120は、レーダービーム150がフロントガラス12を通過する際に車両10の前方に道路に向かって所定の調節角度で方向を変えるように下方へのビームスクントを提供する所定の誘電率を有する。実際には、導電性シート122及び誘電体フォーム120は、一種のレンズとして作動することができ、このレンズは、アンテナアパーチャ(antenna aperture)をフロントガラス12まで延長し、電磁干渉シールドとして作動する際にレーダービームを下方に差し向ける。EMIシールドは、扇状のレーダービームをアンテナから外方にフロントガラスに投射されるまで取り囲むことができる。平行平板型レンズは、EMIシールドの小型化に役立つ。これは、レンズを使用した場合、レーダービームはフロントガラス12に達するまで扇状に拡がらないためである。レンズをEMIシールドに組み込まないと、フロントガラス12に投射されるレーダービームはずっと大きくなり、大きなEMIシールドを必要とする。
【0027】
[0039]図8を参照すると、この図には、カメラ22の前方でフロントガラス12の内面に、カメラ22の光学視線(optical line of sight) 上にあるように接着した屈折ブロック96が示してある。屈折ブロック96は、車両の屈折境界即ちフロントガラス12と接触した状態で取り付けられるように形成された入光面と、出光面とを含み、屈折ブロック96は、撮影した領域と対応する光の光路を屈折し、光を画像感知要素、即ちカメラ22に差し向ける。光は、図示のように、屈折ブロック96に入り、カメラ22のレンズに入る前に空隙(air gap)に入る。別の態様では、レンズを適切に最適化することにより、空隙をなくしてもよい。屈折ブロック96の底部及び側部は、反射を低減するために荒らしてあってもよく、黒色等の不透明な色彩が塗布してあってもよい。屈折ブロック96の一例は、本願の譲受人に譲渡された米国特許第7,095,567号に開示されている。参照により、この特許に開示された全ての内容は本明細書の開示の一部とされる。
【0028】
[0040]図示の屈折ブロック96の入射角θは、一実施例によれば、約70°である。入射角θは、一般的には、カメラ22及びフロントガラス12とフロントガラス12に対して垂直な線との間の角度である。カメラ22によって捕捉される光線がフロントガラス12及び屈折ブロック96を通過するとき、光画像はカメラ22に向かって屈折される。屈折ブロック96の底部及び側部の不透明な表面は、有利には、カメラ要素22への光の反射即ちグレアを阻止し、これによってグレアシールドの機能を提供するが、従来のグレアシールドよりも全体寸法が小さい。屈折ブロック96は、更に、レーダーセンサ要素30を電磁干渉からシールドするように作動する。
【0029】
[0041]レーダーアンテナ48は、フロントガラス12によって導入されるRF伝播に関する諸問題を緩和するため、垂直偏波アンテナであるように設計されている。車両の代表的なフロントガラス反射損失は、フロントガラス12の厚さ及び入射角で決まる。垂直偏波アンテナ48による平行(垂直)偏波を使用した76.5GHzのレーダー周波数での一方向反射損失(dB)を様々な厚さのフロントガラスについてフロントガラスの入射角(°)の関数として図9に示す。垂直偏波は、70°近くの入射角で、入射角及びフロントガラスの厚さにほとんど左右されずに良好に伝播する。これとは対照的に、垂直(水平)偏波アンテナは、感度が入射角及びフロントガラスの厚さによって大きく変化し、代表的には、図10に示すように、フロントガラスでの反射損失が比較的大きい。従って、平行垂直偏波アンテナは、代表的なフロントガラスパラメータについて比較的良好な伝播を提供する。76.5GHzの周波数でのブルースター角の近くでの及びこの角度を越えた領域での垂直偏波についての感度を図11及び図12に示す。図11及び図12に示すグラフは、全体として、入射角に対する反射損失を、図11ではフロントガラスの厚さに関して示し、図12ではフロントガラスの誘電率(dk)に関して示す。反射損失は、78°より小さい入射角については、厚さの変化に対してそれ程大きくは変化せず、及び7.0の公称誘電率(dk)(この誘電率は、フロントガラスについての代表的な値である)については、誘電率の変化に対してそれ程大きくは変化しない。
【0030】
[0042]図13を参照すると、この図には、方位角に基づくフロントガラスの反射損失による潜在的な追加の損失(potentional additional loss) に関する方位角の影響が示してある。方位角に対する二方向反射損失は、45°の角度の全カバレッジゾーンについて、所定の方位角±22.5°が、受容可能な最小の追加の損失を提供することを示す。
【0031】
[0043]パッケージを小型化し、センサの全体としての費用を小さくするため、センサモジュール20は、レーダー及びカメラのフロントエンドについて、電子装置及び信号プロセッササブシステムを共通(共有)するように設計されている。更に、カメラの光学系及びイメージャは、レーダーアンテナ基板に一体化してある(一体化を行う上で必要であれば、ウェハスケールカメラをアンテナ基板に組み込んでもよい)。共有の信号プロセッサ構造により、低レベルのレーダー−カメラデータを融合できる。レーダーモジュールとカメラモジュールが別々である場合には、高帯域幅のインターフェースを必要とし、これに伴って費用が上昇する。低レベルデータ融合は、対象物の大きさ(例えば長さ及び幅)の推算、対象物の分類、道路形状の推算、等を改善する機会を提供する。
【0032】
[0044]フロントガラス12の後方に設置するには、カメラ22が性能を最適に発揮するためにグレアシールド28が必要とされてもよい。更に、レーダー30を最適に使用できるようにする上でEMIシールド44が必要とされ、又はこのシールドが設けられていることが期待される。いずれの場合でも、シールド構造は、フロントガラス12まで延びていてもよい。グレアシールド28又はEMIシールド44の大きさは、カメラ及び/又はレーダーアンテナの視界を妨げないようにするため、カメラ及び/又はレーダーアンテナから扇状に拡がっていてもよく、フロントガラスの傾斜角度(rake angle)のため、パッケージの大きさが比較的大きくなってしまう。EMIシールドを組み込むことにより、別体のカメラ用グレアシールドに対する必要をなくしてもよい。また、屈折ブロック光学系を使用することにより、カメラ用グレアシールドが不要になる。レーダーEMIシールドを小型化するため、平行平板型伝播用レンズ構造を使用し、レーダービームを扇状に拡げることなく、アンテナ48をフロントガラス12に効果的に近付けてもよい。更に、レンズ構造は、必要とされる高さポイント(elevation pointing)及びカバレッジを得る上で必要とされるようにビームをスクントさせ、即ち斜行させる誘電体で形成されるように設計されていてもよい。
【0033】
[0045]グレアシールド又はEMIシールドを小型化する(又はこれらのシールドを不要にする)ための別の選択肢は、アンテナをフロントガラス12に対して平行(又はほぼ平行)に配向するため、レーダーアンテナ48にチルトバック(tilt-back) を組み込むことである。フロントガラス12とアンテナ48及びカメラ22との間の距離は、これによって最小化され、任意の外シールドをフロントガラス12まで延長するモジュールパッケージの大きさの増大もまた最小化される。この場合、レーダーアンテナ48は、必要とされる高さポイント及びカバレッジを得るため、高さに関して大きく斜行する即ちスクントするように設計されている。
【0034】
[0046]代表的には、適切なシステム性能を得る上で、レーダー要素22及びカメラ要素30を、互いに対し、及び車両10に対して整合することが必要とされる。センサモジュール20は、「ネットビルド(net-build)」 アプローチを支持するように、即ち、センサのカバレッジの適切な辺縁部により、調節自在の機械式整合装置に対する必要をなくすように設計されている。ジョイントレーダー−カメラ整合概念は、システムの初期整合を行うため、車両組み立て工場におけるカメラに基づく電子整合を組み込む。その場合、道路上での作動中、カメラに基づく自動的電子的整合を使用し、車両に対する整合状態を維持し、センサ融合を使用してレーダー30をカメラ22に対して電子的に整合する。
【0035】
[0047]上文中に説明したように、共通の(共有の)サブシステム及び一体化したパッケージを使用してレーダー要素22及びカメラ要素30を単一のモジュール20に一体化したことにより、費用の低減がなされる。更に、二つの方法で設置費用が低減される。単一のモジュール20をフロントガラス12の後側に設置するだけでよい。これとは対照的に、現在のシステムは、代表的には、別体のレーダーモジュール及びカメラモジュールを使用し、カメラは、代表的には、フロントガラス12の後側に設置され、レーダーは、代表的には、フロントグリル領域又は前バンパーの後方に配置される。レーダーをこの領域に設置するには、多くの場合、費用の掛かる取り付けブラケットを必要とし、及び/又は車両のグリル又はバンパーに対して費用の掛かる変更を行うことを必要とする。更に、レーダー要素は前方衝突により損失し易く、フロントガラスの後方に設置する場合と比較して修理に要する費用が潜在的に高い。
【0036】
[0048]レーダー及びカメラを最適に融合し、相補的センサ特性を活用し、レーダー要素の仕様及び価格を最小化することにより費用を更に低減できる。即ち、独立型レーダーシステムの費用は、多くの場合、角度の精度及び角度弁別必要条件を満たすために多くの狭幅のビームが必要とされるため、高くなる。カメラ22に適当なデータ融合アルゴリズムを一体化することにより、レーダー要素に課せられる角度の精度及び弁別必要条件を最小化できる。これは、カメラ22が、本来、優れた角度性能を提供するためである。
【0037】
[0049]従って、一体型レーダー−カメラセンサ20は、有利には、レーダー及びカメラを単一のハウジングモジュールに一体化し、一体化した制御回路及び信号演算処理回路を使用し、車両10で使用するための先進の一体化センサを提供する。センサモジュール20は、車両10のフロントガラス12の後方に容易に設置でき、車両10の前方等の車両の一方の側部に近づく対象物を検出し、検出された対象物のパラメータを計測する上で効果的に使用できる。結果的に得られた一体型レーダー−カメラセンサモジュール20は、有利には、先進の対象物検出性能を提供する手頃な価格の効果的なシステムを提供する。
【0038】
[0050]開示の概念の精神から逸脱することなく、本発明に様々な変更及び改良を行うことができるということは、本発明を実施する者及び当業者には理解されよう。許容される保護範囲は、特許請求の範囲によって、及び法が許す解釈の幅によって決定される。
【符号の説明】
【0039】
10 車両
12 フロントガラス
14 バックミラー
20 一体型レーダー−カメラセンサモジュール
150 レーダー視野の水平カバレッジゾーン
160 カメラ視野の水平カバレッジゾーン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサモジュールであって、
複数の壁を含むセンサモジュールハウジングと、
光波に基づいて画像を捕捉するように前記モジュールハウジング内に配置されたカメラ要素と、
レーダービームを放射し、レーダー反射信号を受信するように前記モジュールハウジング内に配置されたレーダーセンサ要素と、
捕捉された前記画像及び受信された前記レーダー反射信号を演算処理し、一つ又はそれ以上の対象物の存在の検出を表示するための演算処理回路とを含む、センサモジュール。
【請求項2】
請求項1に記載のセンサモジュールであって、
前記センサモジュールは車両で使用され、前記車両に対する一つ又はそれ以上の対象物の存在を検出する、センサモジュール。
【請求項3】
請求項2に記載のセンサモジュールであって、
前記モジュールハウジングは、前記車両のフロントガラスの後方に配置されており、前記カメラ要素及び前記レーダーセンサ要素は前記フロントガラスを通過した信号を検出する、センサモジュール。
【請求項4】
請求項3に記載のセンサモジュールであって、
前記ハウジングは前記車両の前記フロントガラスに取り付けられている、センサモジュール。
【請求項5】
請求項1に記載のセンサモジュールであって、
前記センサモジュールは、前記カメラ要素からのグレアを遮断するように前記ハウジングに配置されたグレアシールドを含む、センサモジュール。
【請求項6】
請求項1に記載のセンサモジュールであって、更に、
前記レーダーセンサ要素からの電磁干渉を遮断するための電磁干渉シールドを含む、センサモジュール。
【請求項7】
請求項6に記載のセンサモジュールであって、
前記電磁干渉シールドは、実質的に水平な複数の導電性プレートを含む、センサモジュール。
【請求項8】
請求項7に記載のセンサモジュールであって、
前記シールドは、更に、互いに隣接する導電性プレート間に配置された誘電体フォームを含む、センサモジュール。
【請求項9】
請求項1に記載のセンサモジュールであって、更に、
前記カメラ要素の光路内に配置された屈折ブロックを含む、センサモジュール。
【請求項10】
車両に対する一つ又はそれ以上の対象物を検出するために車両で使用されるセンサモジュールであって、
車両のフロントガラスの後方に配置されたセンサモジュールハウジングと、
前記フロントガラスの後方で前記ハウジング内に配置されたレーダーセンサ要素と、
前記レーダーセンサ要素からの電磁放射線を遮断するように、前記レーダーセンサ要素の一つ又はそれ以上の側部に対して配置された電磁干渉シールドと、
前記レーダーセンサ要素で受信したレーダー信号を演算処理するための演算処理回路とを含む、センサモジュール。
【請求項11】
請求項10に記載のセンサモジュールであって、更に、
前記センサモジュールハウジング内に配置されたカメラ要素を含む、センサモジュール。
【請求項12】
請求項11に記載のセンサモジュールであって、
前記演算処理回路は、更に、捕捉した画像を演算処理し、一つ又はそれ以上の対象物の存在の検出を決定する、センサモジュール。
【請求項13】
請求項11に記載のセンサモジュールであって、更に、
前記カメラ要素からのグレアを遮断するように前記ハウジングに設けられたグレアシールドを含む、センサモジュール。
【請求項14】
請求項10に記載のセンサモジュールであって、
前記電磁干渉シールドは、実質的に水平な複数の導電性プレートを含む、センサモジュール。
【請求項15】
請求項14に記載のセンサモジュールであって、
前記シールドは、更に、互いに隣接する導電性プレート間に配置された誘電体フォームを含む、センサモジュール。
【請求項16】
車両に対する一つ又はそれ以上の対象物を検出する方法であって、
カメラ要素をモジュールハウジングに設ける工程と、
一体型センサモジュールを提供するように、レーダーセンサ要素を前記モジュールハウジングに設ける工程と、
前記センサモジュールを前記車両のフロントガラスの後方に取り付ける工程と、
前記フロントガラスを通過した前記車両の前方の画像を前記カメラ要素で捕捉する工程と、
前記レーダーセンサ要素でレーダー信号を前記車両の前方に前記フロントガラスを通して伝達する工程と、
前記車両の前方の一つ又はそれ以上の対象物から反射したレーダー反射信号を前記レーダーセンサ要素で受信する工程と、
前記車両に対する対象物の検出に使用するため、前記カメラ要素が捕捉したビデオ画像及び前記レーダーセンサ要素が受信した前記レーダー反射信号を演算処理する工程とを含む、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、更に、
前記カメラ要素からのグレアを遮断するように前記ハウジングにグレアシールドを配置する工程を含む、方法。
【請求項18】
請求項16に記載の方法であって、更に、
前記レーダーセンサ要素に対して電磁干渉シールドを配置する工程を含む、方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
前記電磁干渉シールドを配置する工程は、水平な複数の導電性プレートを前記レーダーセンサ要素の前方に配置する工程を含む、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、
前記電磁干渉シールドを配置する工程は、更に、
アンテナを垂直平面に対して所定角度で傾ける工程と、レーダービームを斜行するように、互いに隣接する導電性プレート間に誘電材料を配置する工程とを含む、方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法であって、更に、
前記レーダービームを位相スロープで更に斜行する工程を含む、方法。
【請求項22】
請求項16に記載の方法であって、更に、
屈折ブロックを前記カメラ要素の光路内に配置する工程を含む、方法。
【請求項1】
センサモジュールであって、
複数の壁を含むセンサモジュールハウジングと、
光波に基づいて画像を捕捉するように前記モジュールハウジング内に配置されたカメラ要素と、
レーダービームを放射し、レーダー反射信号を受信するように前記モジュールハウジング内に配置されたレーダーセンサ要素と、
捕捉された前記画像及び受信された前記レーダー反射信号を演算処理し、一つ又はそれ以上の対象物の存在の検出を表示するための演算処理回路とを含む、センサモジュール。
【請求項2】
請求項1に記載のセンサモジュールであって、
前記センサモジュールは車両で使用され、前記車両に対する一つ又はそれ以上の対象物の存在を検出する、センサモジュール。
【請求項3】
請求項2に記載のセンサモジュールであって、
前記モジュールハウジングは、前記車両のフロントガラスの後方に配置されており、前記カメラ要素及び前記レーダーセンサ要素は前記フロントガラスを通過した信号を検出する、センサモジュール。
【請求項4】
請求項3に記載のセンサモジュールであって、
前記ハウジングは前記車両の前記フロントガラスに取り付けられている、センサモジュール。
【請求項5】
請求項1に記載のセンサモジュールであって、
前記センサモジュールは、前記カメラ要素からのグレアを遮断するように前記ハウジングに配置されたグレアシールドを含む、センサモジュール。
【請求項6】
請求項1に記載のセンサモジュールであって、更に、
前記レーダーセンサ要素からの電磁干渉を遮断するための電磁干渉シールドを含む、センサモジュール。
【請求項7】
請求項6に記載のセンサモジュールであって、
前記電磁干渉シールドは、実質的に水平な複数の導電性プレートを含む、センサモジュール。
【請求項8】
請求項7に記載のセンサモジュールであって、
前記シールドは、更に、互いに隣接する導電性プレート間に配置された誘電体フォームを含む、センサモジュール。
【請求項9】
請求項1に記載のセンサモジュールであって、更に、
前記カメラ要素の光路内に配置された屈折ブロックを含む、センサモジュール。
【請求項10】
車両に対する一つ又はそれ以上の対象物を検出するために車両で使用されるセンサモジュールであって、
車両のフロントガラスの後方に配置されたセンサモジュールハウジングと、
前記フロントガラスの後方で前記ハウジング内に配置されたレーダーセンサ要素と、
前記レーダーセンサ要素からの電磁放射線を遮断するように、前記レーダーセンサ要素の一つ又はそれ以上の側部に対して配置された電磁干渉シールドと、
前記レーダーセンサ要素で受信したレーダー信号を演算処理するための演算処理回路とを含む、センサモジュール。
【請求項11】
請求項10に記載のセンサモジュールであって、更に、
前記センサモジュールハウジング内に配置されたカメラ要素を含む、センサモジュール。
【請求項12】
請求項11に記載のセンサモジュールであって、
前記演算処理回路は、更に、捕捉した画像を演算処理し、一つ又はそれ以上の対象物の存在の検出を決定する、センサモジュール。
【請求項13】
請求項11に記載のセンサモジュールであって、更に、
前記カメラ要素からのグレアを遮断するように前記ハウジングに設けられたグレアシールドを含む、センサモジュール。
【請求項14】
請求項10に記載のセンサモジュールであって、
前記電磁干渉シールドは、実質的に水平な複数の導電性プレートを含む、センサモジュール。
【請求項15】
請求項14に記載のセンサモジュールであって、
前記シールドは、更に、互いに隣接する導電性プレート間に配置された誘電体フォームを含む、センサモジュール。
【請求項16】
車両に対する一つ又はそれ以上の対象物を検出する方法であって、
カメラ要素をモジュールハウジングに設ける工程と、
一体型センサモジュールを提供するように、レーダーセンサ要素を前記モジュールハウジングに設ける工程と、
前記センサモジュールを前記車両のフロントガラスの後方に取り付ける工程と、
前記フロントガラスを通過した前記車両の前方の画像を前記カメラ要素で捕捉する工程と、
前記レーダーセンサ要素でレーダー信号を前記車両の前方に前記フロントガラスを通して伝達する工程と、
前記車両の前方の一つ又はそれ以上の対象物から反射したレーダー反射信号を前記レーダーセンサ要素で受信する工程と、
前記車両に対する対象物の検出に使用するため、前記カメラ要素が捕捉したビデオ画像及び前記レーダーセンサ要素が受信した前記レーダー反射信号を演算処理する工程とを含む、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、更に、
前記カメラ要素からのグレアを遮断するように前記ハウジングにグレアシールドを配置する工程を含む、方法。
【請求項18】
請求項16に記載の方法であって、更に、
前記レーダーセンサ要素に対して電磁干渉シールドを配置する工程を含む、方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
前記電磁干渉シールドを配置する工程は、水平な複数の導電性プレートを前記レーダーセンサ要素の前方に配置する工程を含む、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、
前記電磁干渉シールドを配置する工程は、更に、
アンテナを垂直平面に対して所定角度で傾ける工程と、レーダービームを斜行するように、互いに隣接する導電性プレート間に誘電材料を配置する工程とを含む、方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法であって、更に、
前記レーダービームを位相スロープで更に斜行する工程を含む、方法。
【請求項22】
請求項16に記載の方法であって、更に、
屈折ブロックを前記カメラ要素の光路内に配置する工程を含む、方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2012−505115(P2012−505115A)
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−531109(P2011−531109)
【出願日】平成21年10月6日(2009.10.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/059650
【国際公開番号】WO2010/042483
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(599023978)デルファイ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (281)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月6日(2009.10.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/059650
【国際公開番号】WO2010/042483
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(599023978)デルファイ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (281)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]