説明

二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物

【課題】ベナードセルの発生が抑えられる二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物を提供する。
【解決手段】ウレタンプレポリマーを含む第1液と、ポリオール化合物と芳香族ポリアミンと充填剤とバルーンを含む第2液を有し、バルーンが平均粒子径が20μm以上、比重が0.05より大きく0.35未満で、第2液中に1.0〜10.0質量%含まれ、第1液中のウレタンプレポリマーがポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)の反応生成物で、ポリオール化合物(b)が、数平均分子量2000以上6000未満のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の低分子ポリオール化合物(b)と数平均分子量6000以上20000以下のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子ポリオール化合物(b)とからなり、前記ポリオール化合物(b)中の前記高分子ポリオール化合物(b)が5.0〜30.0質量%である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウレタン防水材組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ウレタン防水材は、屋上やベランダに厚さ1〜3mmのウレタン膜を塗布し、建造物の防水性を確保する製品で、アスファルトやゴムシートなどを用いた防水材に比べ、構造物の軽量化が図れる上、複雑な形状に施工が可能で、ベランダ防水などに最適などの特徴を備えており、現在では、防水材市場全体の約15%を占めている。
【0003】
ウレタン防水材組成物としては、これまで、二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物が提案されている。
【0004】
特許文献1には、「末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー、有機多価アミン化合物、ポリヒドロキシル化合物、有機酸およびビスマスカルボキシレート化合物を含有し、かつ前記ウレタンプレポリマー100重量部に対して前記有機酸を0.5×10−3〜2.0×10−3モル、前記ビスマスカルボキシレート化合物を0.1〜0.5重量部、含有し、常温でも硬化することを特徴とする熱成形型を用いない施工用ポリウレタン組成物」が記載されている。そして、この二液型ポリウレタン組成物は、速硬化性ではあるが、充分な可使時間を取ることができ、硬化後には、充分な硬さを有し、かつ、表面粘着性の小さい硬化物を与えることが記載されている。
しかし、この二液型ポリウレタン組成物は、耐発泡性、第2液中での充填剤の耐沈降性および第2液中でのバルーンの耐浮上性に改善の余地があった。
【0005】
特許文献2には、「ウレタンプレポリマーを含む第1液と、ポリプロピレンエーテルポリオールと芳香族ポリアミンと補強剤とを含む第2液とを有し、少なくとも前記第2液が、さらに、平均粒子径が20μm以上であり且つ比重が0.05より大きく0.35未満のバルーンを、前記第2液中の1.0〜10質量%の量で含む二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物」が記載されている。そして、この二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物は、耐発泡性、第2液中での補強剤(充填剤)の耐沈降性および第2液中でのバルーンの耐浮上性に優れ、特許文献1の二液型ポリウレタン組成物の問題点を解決したものであることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平4−65417号公報
【特許文献2】特開2007−246691号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ウレタン防水材組成物に、炭酸カルシウム等の補強材やマイクロカプセルバルーンを配合することは、特許文献1および2にも記載される通りである。
ウレタン防水材組成物を塗工する際に、粘度を低減させて作業性を確保する等の目的で、主剤(第1液)と硬化剤(第2液)を混合して、さらにトルエンやキシレン等の溶剤で希釈することがある。このような場合、塗膜の硬化後に、塗膜表面に肉眼で観察できるセル構造が生じることがしばしばある。これは、溶剤希釈によって極性の幅が狭まり、主剤と硬化剤の相溶性が低下し、ウレタン塗膜の硬化過程において、未硬化の塗膜層内で渦流運動が規則的に発生して、炭酸カルシウムやマイクロカプセルバルーン等の充填剤を下層から塗膜表面へと移動させるために生じると考えられる。このセル構造をベナードセルといい、塗膜表面の平滑性が低下し、さらにフロー性、風紋等の様々な表面欠陥の原因ともなる。
【0008】
そこで、本発明は、ベナードセルの発生が抑えられる二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、鋭意検討した結果、特許文献2に記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物において、第1液のウレタンプレポリマーの分子量分布に幅を持たせると、ベナードセルの発生を抑えることができることを知得し、本発明を完成させた。
【0010】
本発明者らは、さらに鋭意検討を重ねた結果、ウレタンプレポリマーがポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを反応させることにより得られる反応生成物であるとき、ポリオール化合物の分子量分布に幅を持たせると、容易にウレタンプレポリマーの分子量分布に幅を持たせられることを知得した。
【0011】
すなわち、本発明は下記〔1〕〜〔3〕を提供する。
〔1〕ウレタンプレポリマーを含む第1液と、
ポリオール化合物(a)と芳香族ポリアミンと充填剤とバルーンとを含む第2液とを有し、
前記バルーンが、平均粒子径が20μm以上、かつ、比重が0.05より大きく0.35未満であって、前記第2液中に1.0〜10.0質量%の量で含まれ、
前記第1液中のウレタンプレポリマーがポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)とを反応させることにより得られる反応生成物であって、
前記ポリオール化合物(b)が、数平均分子量2000以上6000未満のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の低分子ポリオール化合物(b)と数平均分子量6000以上20000以下のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子ポリオール化合物(b)とからなり、前記ポリオール化合物(b)中の前記高分子ポリオール化合物(b)が5.0〜30.0質量%である、
二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物。
〔2〕前記ポリオール化合物(b)が、数平均分子量2000以上6000未満のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の低分子ポリオール化合物(b)と数平均分子量6000以上18000以下のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子ポリオール化合物(b)とからなり、前記ポリオール化合物(b)中の前記高分子ポリオール化合物(b)が5.0〜25.0質量%である、上記〔1〕に記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物。
〔3〕ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とをヒドロキシ基に対してイソシアネート基が過剰となるように反応させることにより得られる反応生成物であって、該ポリオール化合物が数平均分子量2000以上6000未満のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子ポリオール化合物とからなり、かつ、該ポリオール化合物中に該高分子ポリオール化合物を5.0〜30.0質量部含有するウレタンプレポリマー。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ベナードセルの発生が抑えられる二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】塗膜にベナードセルが発生する原理を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明について、以下に詳細に説明する。
本発明の第1液に用いるウレタンプレポリマーは、
ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とをヒドロキシ基に対してイソシアネート基が過剰となるように反応させることにより得られる反応生成物であって、前記ポリオール化合物が、数平均分子量2000以上6000未満のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の低分子ポリオール化合物と数平均分子量6000以上20000以下のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子ポリオール化合物とからなり、前記ポリオール化合物中の前記高分子ポリオール化合物が5.0〜30.0質量%であることを特徴とするウレタンプレポリマーである。
【0015】
また、本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物は、
ウレタンプレポリマーを含む第1液と、 ポリオール化合物(a)と芳香族ポリアミンと充填剤とバルーンとを含む第2液とを有し、 前記バルーンが、平均粒子径が20μm以上、かつ、比重が0.05より大きく0.35未満であって、前記第2液中に1.0〜10.0質量%の量で含まれ、 前記第1液中のウレタンプレポリマーがポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)とを反応させることにより得られる反応生成物であって、 前記ポリオール化合物(b)が、数平均分子量2000以上6000未満のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の低分子ポリオール化合物(b)と数平均分子量6000以上20000以下のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子ポリオール化合物(b)とからなり、前記ポリオール化合物(b)中の前記高分子ポリオール化合物(b)が5.0〜30.0質量%である、二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物である。
【0016】
〈第1液〉
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物は、ウレタンプレポリマーを第1液に含む。
《ウレタンプレポリマー》
ウレタンプレポリマーについて以下に説明する。
第1液中に含まれるウレタンプレポリマーは、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)とを反応させることにより得られる反応生成物であって、
前記ポリオール化合物(b)が、数平均分子量2000以上6000未満のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の低分子ポリオール化合物(b)と数平均分子量6000以上20000以下のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子ポリオール化合物(b)とからなり、前記ポリオール化合物(b)中の前記高分子ポリオール化合物(b)が5.0〜30.0質量%であることを特徴とするウレタンプレポリマーであれば特に限定されないが、前記ポリオール化合物(b)が、数平均分子量2000以上6000未満のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の低分子ポリオール化合物(b)と数平均分子量6000以上18000以下のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子ポリオール化合物(b)とからなり、前記ポリオール化合物(b)中の前記高分子ポリオール化合物(b)が5.0〜25.0質量%であると好ましい。
【0017】
《《ポリイソシアネート化合物》》
前記ポリイソシアネート化合物は、分子内にイソシアネート基を2個以上有するものであれば特に限定されない。例えば、TDI(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI))、MDI(例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4′−MDI))、1,4−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネートのような芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアナートメチル(NBDI)のような脂肪族ポリイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)のような脂環式ポリイソシアネート;これらのカルボジイミド変性ポリイソシアネート;これらのイソシアヌレート変性ポリイソシアネートが挙げられる。
これらのポリイソシアネート化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0018】
《《ポリオール化合物》》
前記ポリオール化合物(b)は、数平均分子量2000以上6000未満のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の低分子ポリオール化合物(b)と数平均分子量6000以上20000以下のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子ポリオール化合物(b)とからなり、前記ポリオール化合物(b)中の前記高分子ポリオール化合物(b)が5.0〜30.0質量%であることを特徴とするウレタンプレポリマーであれば特に限定されないが、数平均分子量2000以上6000未満のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の低分子ポリオール化合物(b)と数平均分子量6000以上18000以下のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子ポリオール化合物(b)とからなり、前記ポリオール化合物(b)中の前記高分子ポリオール化合物(b)が5.0〜25.0質量%であると好ましい。組成物の硬化性が向上するからである。
ポリオール化合物(b)としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、その他のポリオール、これらの混合ポリオールが挙げられる。
【0019】
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオールおよびペンタエリスリトールからなる群から選ばれる少なくとも1種に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドおよびポリオキシテトラメチレンオキサイドからなる群から選ばれる少なくとも1種を付加させて得られるポリオールが挙げられる。
【0020】
ポリエステルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパンおよびその他の低分子ポリオールからなる群から選ばれる少なくとも1種と、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、ダイマー酸、その他の脂肪族カルボン酸およびオリゴマー酸からなる群から選ばれる少なくとも1種との縮合重合体;プロピオンラクトン、バレロラクトンの開環重合体が挙げられる。
【0021】
その他のポリオールとしては、例えば、ポリマーポリオール、ポリカーボネートポリオール;ポリブタジエンポリオール;水素添加されたポリブタジエンポリオール;アクリルポリオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールのような低分子量のポリオールが挙げられる。
ポリオール化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0022】
ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との組み合わせとしては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)およびジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)からなる群から選ばれる少なくとも1種と、ポリプロピレンジオールおよび/またはポリプロピレントリオールとの組み合わせが挙げられる。
【0023】
ウレタンプレポリマーを製造する際のポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との量は、NCO基/OH基(当量比)が、1.2〜2.5となるのが好ましく、1.5〜2.2となるのがより好ましい。当量比がこのような範囲である場合、得られるウレタンプレポリマーの粘度が適当となり、組成物がより発泡しにくくなる。
【0024】
ウレタンプレポリマーは、その製造について特に制限されない。例えば、上述の当量比のポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを、50〜130℃で加熱撹拌することによって行うことができる。また、必要に応じて、例えば、有機スズ化合物、有機ビスマス、アミンのようなウレタン化触媒を用いることができる。
【0025】
〈第2液〉
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物において、第2液は、ウレタン硬化剤を含む。
ウレタン硬化剤は、ポリオール化合物(a)と芳香族ポリアミンと充填剤とバルーンとを含む。
《ポリオール化合物(a)》
ポリオール化合物は特に限定されるものではなく、前記ウレタンプレポリマーの製造に使用し得るポリオール化合物(b)を使用することできるが、別のポリオール化合物を使用することもできる。
ポリオール化合物としては、ポリプロピレンエーテルポリオールを例示することができる。
【0026】
《《ポリプロピレンエーテルポリオール》》
ポリオール化合物としては、ポリプロピレンエーテルポリオールが好ましい。
ポリプロピレンエーテルポリオールについて以下に説明する。
ポリプロピレンエーテルポリオールは、ヒドロキシ基を2個以上有するポリプロピレンエーテルであれば特に制限されない。
ポリプロピレンエーテルポリオールの分子量は、反応性、物性の観点から、150〜13,000であるのが好ましく、300〜10,000であるのがより好ましい。
【0027】
ポリプロピレンエーテルポリオールとしては、例えば、プロピレンジオール、ジプロピレンジオール、プロピレントリオールおよびプロピレンテトラオールからなる群から選ばれる少なくとも1種に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドおよびポリオキシテトラメチレンオキサイドからなる群から選ばれる少なくとも1種を付加させて得られうるポリオールが挙げられる。
ポリプロピレンエーテルポリオールは、その製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
【0028】
また、組成物のレベリング性、作業性に優れるという観点から、ポリプロピレンエーテルポリオールの少なくとも一部が、エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールであるのが好ましい。
【0029】
《芳香族ポリアミン》
芳香族ポリアミンについて以下に説明する。
芳香族ポリアミンは、芳香環に2個以上のアミノ基および/またはイミノ基が結合しているものであれば特に制限されない。例えば、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、2,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、3,4′−ジアミノジフェニルメタン、2,2′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジアミノビフェニル、2,4−ジアミノフェノール、2,5−ジアミノフェノール、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,3−トリレンジアミン、2,4−トリレンジアミン、2,5−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、3,4−トリレンジアミン、メチルチオトルエンジアミン、ジエチルトルエンジアミンのような芳香族ジアミンが挙げられる。
【0030】
これらの中でも、得られる硬化物の防水性、物性に優れるという観点から、MOCA、メチルチオトルエンジアミンが好ましい。
芳香族ポリアミンは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0031】
ウレタンプレポリマーと、ポリプロピレンエーテルポリオールおよび芳香族ポリアミンとの含有量は、反応性、物性の観点から、ウレタンプレポリマーのイソシアネート基と、ポリプロピレンエーテルポリオールのヒドロキシ基並びに芳香族ポリアミンのアミノ基および/またはイミノ基との合計との当量比[イソシアネート基/(ヒドロキシ基+アミノ基および/またはイミノ基)]が、0.8〜1.5となるようにするのが好ましい。
【0032】
《《充填剤》》
第2液には、充填剤を含有する。
充填剤は、得られる硬化物の物性を補強しうるものであれば特に限定されない。
例えば、従来公知のものを用いることができる。具体的には、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化ケイ素、タルク、クレー、生石灰、カオリン、ゼオライト、けいそう土、微粉末シリカ、疎水性シリカ、カーボンブラックが挙げられる。
【0033】
なかでも、ポリプロピレンエーテルポリオールおよび可塑剤との濡れ性の観点から、炭酸カルシウム、酸化チタン、疎水性シリカ、カーボンブラックが好ましい。
炭酸カルシウムは、特に制限されず、例えば、重質炭酸カルシウムが挙げられる。
充填剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を併用して使用することができる。
【0034】
充填剤の含有量は、得られる硬化物の破断伸びに優れ、破断強度を補うという観点から、ウレタンプレポリマー100質量部に対して、40〜160質量部であるのが好ましく、50〜150質量部であるのがより好ましい。
なお、第1液が充填剤を含むこともできる。
【0035】
《《バルーン》》
第2液にはバルーンを含有する。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物において、少なくとも第2液が、さらに、平均粒子径が20μm以上であり且つ比重が0.05より大きく0.35未満のバルーンを、第2液中の1.0〜10質量%の量で含むことが好ましい。
【0036】
バルーンについて以下に説明する。
バルーンは、平均粒子径が20μm以上であり且つ比重が0.05より大きく0.35未満のものであれば特に制限されない。
【0037】
バルーンはその平均粒子径が20μm以上である。このような範囲の場合、耐発泡性に優れる二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物となる。組成物の耐発泡性により優れるということから、バルーンの平均粒子径は、20〜150μmであるのが好ましく、20〜100μmであるのがより好ましい。
【0038】
また、バルーンはその比重が0.05より大きく0.35未満である。
バルーンの比重が0.05より大きい場合、第2液の表層にバルーンが浮上することがなくバルーンは第2液中に均一に分散し、第2液中でのバルーンの耐浮上性に優れ、第1液と第2液との混合性に優れる。
また、バルーンの比重が0.35未満の場合、バルーンが第2液中の充填剤の沈降を抑制し、第2液中の充填剤の耐沈降性に優れる。
【0039】
第2液中でのバルーンの耐浮上性、第2液中の充填剤の耐沈降性により優れるという観点から、バルーンの比重は、0.06〜0.34であるのが好ましく、0.08〜0.3であるのがより好ましい。
【0040】
バルーンとしては、例えば、ガラスバルーン、シリカバルーン、シラスバルーン、カーボンバルーン、アルミナバルーン、ジルコニアバルーンのような無機系バルーン;フェノール樹脂バルーン、尿素樹脂バルーン、ポリスチレンバルーン、サランバルーン、熱可塑性樹脂バルーンのような樹脂系バルーンが挙げられる。
熱可塑性樹脂バルーンが好適な態様の1つとして挙げられる。
【0041】
熱可塑性樹脂バルーンとしては、例えば、熱可塑性樹脂バルーンの内部に液体を内包させてこれを加熱し、外殻となる熱可塑性樹脂バルーンを膨張させ、かつ、内部の液体を気化させて得られる熱膨張性の熱可塑性樹脂バルーンが挙げられる。
【0042】
熱可塑性樹脂バルーンの外殻成分を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン;アクリロニトリル;ベンジルアクリレート、ノルボルナンアクリレートのようなアクリレート化合物;メチルメタクリレート、ノルボルナンメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートのようなメタクリレート化合物;スチレン系モノマー;酢酸ビニル;ブタジエン;ビニルピリジン;クロロプレンのホモポリマー、これらのコポリマーが挙げられる。
なかでも、アクリロニトリル共重合体が、耐候性、耐熱性の観点から好ましい態様の1つとして挙げられる。
【0043】
熱可塑性樹脂バルーンに内包される液体としては、例えば、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、ブタン、イソブタン、ヘキサン、石油エーテルのような炭化水素類;塩化メチル、塩化メチレン、ジクロロエチレン、トリクロロエタン、トリクロルエチレンのような塩素化炭化水素が挙げられる。
バルーンはその製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
【0044】
バルーンの含有量は、第2液中の1.0〜10質量%である。
バルーンの含有量が1.0質量%以上の場合、組成物の耐発泡性、第2液中の充填剤の耐沈降性に優れる。
また、バルーンの含有量が10質量%以下の場合、組成物から得られる硬化物の破断伸びに優れる。
【0045】
組成物の耐発泡性、第2液中の充填剤の耐沈降性により優れ、組成物から得られる硬化物の破断伸びにより優れるという観点から、バルーンの含有量は、第2液中の1.0〜10.0質量%であるのが好ましく、2.0〜9.0質量%であるのがより好ましい。
【0046】
また、バルーンの含有量は、組成物の耐発泡性、第2液中の充填剤の耐沈降性により優れ、二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物から得られる硬化物の破断伸びにより優れるという観点から、第1液および第2液の合計量中の0.5〜5質量%であるのが好ましい。
なお、第1液がバルーンを含むこともできる。
【0047】
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物において、第2液が、さらに、ポリプロピレンエーテルポリオール以外のポリオールを含むことができる。
ポリプロピレンエーテルポリオール以外のポリオールとしては、例えば、ポリエステルポリオール;ポリマーポリオール;ポリカーボネートポリオール;ポリブタジエンポリオール;水素添加されたポリブタジエンポリオール;アクリルポリオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールのような低分子量のポリオールが挙げられる。
【0048】
なかでも、反応性、物性の観点から、ポリブタジエンポリオール、水素添加されたポリブタジエンポリオールが好ましい。
ポリプロピレンエーテルポリオール以外のポリオールは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0049】
ポリプロピレンエーテルポリオール以外のポリオールの使用量は、ポリプロピレンエーテルポリオールとの相溶性の観点から、ポリプロピレンエーテルポリオール100質量部に対して、0.5〜15質量部であるのが好ましく、1〜10質量部であるのがより好ましい。
【0050】
《《その他含有してよい成分》》
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物は、ウレタンプレポリマー、ポリプロピレンエーテルポリオール、芳香族ポリアミン、充填剤、バルーンおよび必要に応じて使用することができるポリプロピレンエーテルポリオール以外のポリオール以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、硬化触媒、可塑剤、分散剤、溶剤、酸化防止剤、老化防止剤、顔料が挙げられる。添加剤は、第1液および/または第2液に添加することができる。
【0051】
硬化触媒としては、例えば、有機金属系触媒が挙げられる。
有機金属系触媒としては、例えば、オクテン酸鉛、オクチル酸鉛のような鉛系触媒;ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズラウレート、オクチル酸亜鉛、有機ビスマス化合物が挙げられる。
硬化触媒は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0052】
硬化触媒の使用量は、第2液中の0.3〜3質量%であることが好ましい。
なお、硬化触媒は、エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールと共に第2液中に配合してもよいし、第1液と第2液の混合時に添加してもよい。
【0053】
可塑剤としては、例えば、アジピン酸ジイソノニル(DINA)、フタル酸ジイソノニル(DINP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジラウリルフタレート(DLP)、ジブチルベンジルフタレート(BBP)、ジオクチルアジペート(DOA)、ジイソデシルアジペート(DIDA)、トリオクチルフォスフェート(TOP)、トリス(クロロエチル)フォスフェート(TCEP)、トリス(ジクロロプロピル)フォスフェート(TDCPP)、アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステルが挙げられる。
可塑剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を併用して使用することができる。
可塑剤の使用量は、ウレタンプレポリマー100質量部に対して、20質量部以下であるのが好ましい。
【0054】
分散剤は、固体を液中に分散させうるものであれば特に限定されない。
分散剤の使用量は、第2液中の0.01〜5質量%であるのが好ましく、0.05〜5質量%であるのがより好ましい。
【0055】
溶剤としては、例えば、ヘキサン、トルエンのような炭化水素化合物;テトラクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素化合物;アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル;酢酸エチルのようなエステル;ミネラルスピリットが挙げられる。
【0056】
酸化防止剤としては、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシトルエンアニソール(BHA)、ジフェニルアミン、フェニレンジアミン、亜リン酸トリフェニルを挙げることができる。
【0057】
顔料は、無機顔料と有機顔料とに大別される。
無機顔料としては、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化亜鉛、群青、ベンガラのような金属酸化物;リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウムの硫化物、これらの塩酸塩またはこれらの硫酸塩が挙げられる。
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料が挙げられる。
【0058】
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物はその製造について特に制限されない。例えば、ウレタンプレポリマーを含む第1液と、ポリプロピレンエーテルポリオール、芳香族ポリアミンおよび充填剤を含む第2液とを別々に窒素ガス雰囲気下で十分に混合し調製することができる。調製された第1液および第2液は、窒素ガス等で置換された2つの容器にそれぞれ充填し保存することができる。
【0059】
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物は、第1液と第2液とを十分に混合して使用することができる。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物は、例えば、コンクリート、モルタル、金属屋根、トップコートが塗布されたウレタン塗膜上等、建築物の新築、改修用途として使用することができる。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物を施工する前に、プライマーを使用することができる。
【0060】
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物は、分子量分布が広いウレタンプレポリマーを含むため、そのままでもまたは溶剤でさらに希釈して用いる場合でも、ベナードセルの発生が抑えられる。
【実施例1】
【0061】
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
【0062】
<1.ウレタンプレポリマーの調製>
(実施例1)
数平均分子量6600のポリプロピレントリオール170g(T6600、旭硝子社製)と、数平均分子量3000のポリプロピレントリオール275g(T3000、旭硝子社製)と、数平均分子量2000のポリプロピレンジオール1450g(D2000、旭硝子社製)とを反応容器に入れて、粘度調節のために可塑剤としてフタル酸ジイソノニル119g(DINP、ジェイ・プラス社製)を加え、110℃に加熱し、6時間脱水処理した。
次いで、ここにトリレンジイソシアネート(コスモネートT80、三井武田ケミカル社製)を308g加え、これを80℃に加熱し、窒素雰囲気下で12時間混合、かくはんし、ウレタンプレポリマーを調製した。
高分子量ポリオール化合物含有量は、全ポリオール化合物中9.0質量%であった。
【0063】
(実施例2〜8)
第1表(その1)に示す各成分の配合量で、実施例1と同様にしてウレタンプレポリマーを調製した。
【0064】
(比較例)
第1表(その2)に示す各成分の配合量で、実施例1と同様にしてウレタンプレポリマーを調製した。
【0065】
【表1】

【0066】
【表2】

【0067】
第1表に示す各成分は、次のものである。
・トリオール1:ポリプロピレントリオール(Mn=10000;T10000、旭硝子社製)
・トリオール2:ポリプロピレントリオール(Mn=8000;T8000、旭硝子社製)
・トリオール3:ポリプロピレントリオール(Mn=6600;T6600、旭硝子社製)
・トリオール4:ポリプロピレントリオール(Mn=5000;T5000、旭硝子社製)
・トリオール5:ポリプロピレントリオール(Mn=4000;T4000、旭硝子社製)
・トリオール6:ポリプロピレントリオール(Mn=3000;T3000、旭硝子社製)
・ジオール1:ポリプロピレンジオール(Mn=20000;D20000、旭硝子社製)
・ジオール2:ポリプロピレンジオール(Mn=10000;D10000、旭硝子社製)
・ジオール3:ポリプロピレンジオール(Mn=8000;D8000、旭硝子社製)
・ジオール4:ポリプロピレンジオール(Mn=3000;D3000、旭硝子社製)
・ジオール5:ポリプロピレンジオール(Mn=2000;D2000、旭硝子社製)
・TDI:トリレンジイソシアネート(コスモネートT80、三井武田ケミカル社製)
・可塑剤1:フタル酸ジイソノニル(DINP、ジェイ・プラス社製)
なお、Mnは数平均分子量を意味する。
【0068】
<2.第2液の調製>
下記第2表に示す成分を第2表に示す量比(質量部)で使用し、電動かくはん機等を用いて、これらを十分に混合して第2液を調製した。
上記のウレタンプレポリマーを第1液として100質量部と、第1表の第2液の100質量部とを電動かくはん機等を用いて十分に混合することにより二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物を得た。
【0069】
【表3】

【0070】
第2表に示す各成分は、次のものである。
・トリオール4:ポリプロピレントリオール(Mn=5000;T5000、旭硝子社製)
・ジオール5:ポリプロピレンジオール(Mn=2000;D2000、旭硝子社製)
・MOCA:3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン(イハラケミカル工業社製)
・重質炭酸カルシウム:スーパーSS(丸尾カルシウム社製)
・二酸化チタン:石原産業社製
・カーボンブラック:三菱カーボンブラックMA220(三菱化学社製)
・バルーン6:アクリロニトリル共重合体をシェルとするバルーン(平均粒子径22.8μm、比重0.15)
・オクチル酸鉛:ミニコP−30(活材ケミカル社製)
・可塑剤1:フタル酸ジイソノニル(DINP、ジェイ・プラス社製)
・分散剤1:フローレンG700(共栄社化学社製)
・溶剤1:イソパラフィン系溶剤(ミネラルスピリット、新日本石油社製)
【0071】
<3.試験>
≪3−1.ベナードセル≫
塗膜硬化後、肉眼でベナードセルが発生しているか否かを観察し、発生が見られないものを「○」、発生しているものを「△」、発生が著しいものを「×」と評価した。結果は第1表に示す。
【0072】
≪3−2.硬化性≫
20℃で15時間経過後のJIS−A硬度を測定し、JIS−A硬度20以上のものを硬化性が優れると評価した。
なお、JIS−A硬度の測定は、JIS K 6253:2006に準じて測定した。
【0073】
〈4.評価〉
実施例1〜8の組成物は、ベナードセルの発生が抑えられた。また、実施例1〜6の組成物は、さらに、硬化性に優れていた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウレタンプレポリマーを含む第1液と、
ポリオール化合物(a)と芳香族ポリアミンと充填剤とバルーンとを含む第2液とを有し、
前記バルーンが、平均粒子径が20μm以上、かつ、比重が0.05より大きく0.35未満であって、前記第2液中に1.0〜10.0質量%の量で含まれ、
前記第1液中のウレタンプレポリマーがポリイソシアネート化合物とポリオール化合物(b)とを反応させることにより得られる反応生成物であって、
前記ポリオール化合物(b)が、数平均分子量2000以上6000未満のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の低分子ポリオール化合物(b)と数平均分子量6000以上20000以下のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子ポリオール化合物(b)とからなり、前記ポリオール化合物(b)中の前記高分子ポリオール化合物(b)が5.0〜30.0質量%である、
二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物。
【請求項2】
前記ポリオール化合物(b)が、数平均分子量2000以上6000未満のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の低分子ポリオール化合物(b)と数平均分子量6000以上18000以下のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子ポリオール化合物(b)とからなり、前記ポリオール化合物(b)中の前記高分子ポリオール化合物(b)が5.0〜25.0質量%である、請求項1に記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水組成物。
【請求項3】
ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とをヒドロキシ基に対してイソシアネート基が過剰となるように反応させることにより得られる反応生成物であって、該ポリオール化合物が数平均分子量2000以上6000未満のポリオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の高分子ポリオール化合物とからなり、かつ、該ポリオール化合物中に該高分子ポリオール化合物を5.0〜30.0質量部含有するウレタンプレポリマー。

【図1】
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【公開番号】特開2011−127036(P2011−127036A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−288078(P2009−288078)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(000006714)横浜ゴム株式会社 (4,905)
【Fターム(参考)】