説明

二環式ピラゾロ複素環類

本発明は、化学式Iの一般的構造を有する置換ピラゾロ複素環類を提供する。
【化1】


環A及びB並びに置換基R、R及びRの構造が、本明細書に記載される。化学式Iの化合物の医薬上許容される塩類、酸性塩類、水和物類、溶媒和化合物及び立体異性体が、更に提供される。化合物は、カンナビノイド受容体の修飾薬として、痛み、炎症及び掻痒症等のカンナビノイド受容体に関連する病気と容態を予防、治療及び抑制するのに有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年1月28日に出願された整理番号第61/147,808号、2009年4月14日に出願された第61/169,045号及び2009年12月23日に出願された第61/289,640号の米国暫定出願の便益を主張し、その全ての明細事項は、本明細書に参照として明確に組み込まれている。
【0002】
本発明は、置換ピラゾロ複素環類と、痛み、炎症及び掻痒症等のカンナビノイド受容体に関連する病気、障害及び容態の予防及び治療にこれらの化合物を利用することに関する。
【背景技術】
【0003】
マリファナ由来の化合物Δ−テトラ−ヒドロ−カンナビノイド(Δ−THC)等の従来のカンナビノイド類は、G蛋白質結合受容体(GPCR)族の特定のメンバーとの相互作用により薬理的効果を与える。2つのカンナビノイド受容体は、クローン化され、特徴がわかっている:哺乳類の脳内に見られて末梢組織内にあまり見られない受容体CB1と、主に末梢組織内に、特に免疫系の細胞内に見られる受容体CB2である。
【0004】
カンナビノイド受容体のうちの1つ又は両方の修飾薬である化合物は、ヒトへの治療効果があり得る、様々な薬理的効果を生み出すことが示されている(例えば、マキー,K、治療標的としてのカンナビノイド受容体、薬理学毒物学年次報告(2006年)第46巻、101〜122頁、パートウィー,R.G.、アメリカ薬理科学学会(2005年)第7巻、E625〜654頁を参照)。カンナビノイド受容体修飾薬は、刺激薬、逆刺激薬又は中性拮抗薬であってもよく、内在性リガンドと同じ(オルソステリック)部位又は異なる(アロステリック)部位で相互作用し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
脳内のCB1受容体の活性は、Δ−THCと他の中心に作用するカンナビノイドリガンドに関連する望ましくない向精神的効果を介すると考えられる。結果として、CB2受容体に対する高い親和性と選択性とを有する化合物の開発への関心は、かなりのものである(例えば、ライティオ.K.H.ら、現代医化学(2005年)第12巻、1217−1237頁を参照)。CB2受容体刺激薬は、神経障害痛及び炎症痛の前臨床モデルで効力を示しており、癌、多発性硬化症、骨粗鬆症、アルツハイマー病、肝疾患及び糖尿病にも利用され得る(マッキー.K、ロス.RA、英国薬理学会誌(2008年)第153巻、177〜178頁及びそれに引用される文献)。継続的に必要とされるのは、改善された医薬品に似た特性を表す新規のカンナビノイド受容体リガンドを確認することである。更に必要とされるのは、中枢神経系(CNS)への効果が低いか又は最小限であり、末梢に限定される新規のカンナビノイドリガンドである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の化学式Iの構造を有する混合物を与える:
【化1】


式中、環Aは、以下から選択され:
【化2】


式中、V、W、X、Y及びZは、各々が独立して、酸素、NR及びCRから選択される。但し、V、W、X、Y及びZのうちの1つのみが、酸素又はNRであり得る。環Bは、以下の構造から選択される:
【化3】



但し、Rが環Bの窒素原子に結合している場合、V、W、X、Y及びZのうちの1つは、O又はNRから選択されることを条件とする。
【0007】
化学式IのラジカルRは、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、(CH)シクロアルケニル、(CH連結4、5、6、7、8、9及び10員複素環から選択され、Rの前記アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、(CHアリール及び(CH連結4〜10員複素環は、各々が任意選択で、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、ニトロ、シアノ、COOH、トリフルオロメトシキ、トリフルオロメチル、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、C〜Cシクロアルキル、アリール及び4〜10員複素環から独立して選択される1〜4個の置換基と置換される。
【0008】
化学式Iでは、ラジカルRは、水素、並びに、C〜Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシル、アミノ及びシアノから独立して選択される1〜4個の置換基と任意選択で置換されるC〜Cアルキルから選択される。
【0009】
化学式IのラジカルRは、CRである。代わりに、化学式IのRは、C〜C10シクロアルキル、又は、4、5、6、7、8、9又は10員複素環であってもよく、前記シクロアルキル又は複素環は、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、ニトロ、シアノ、COOH、トリフルオロメトキシ(OCF)、トリフルオロメチル(CF)、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、NRNR、CONR、SOR、SO、SONR、CO、NRSO及びNRCORから独立して選択される1〜4個の置換基と任意選択で置換される。
【0010】
化学式IのラジカルRは、水素、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、(CHアリール、(CH連結4、5、6、7、8、9及び10員複素環から選択され、Rの前記アリール、シクロアリール、(CHアリール、(CH連結複素環は、各々が任意選択で、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシル、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシル、アリール、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ及びCONRから独立して選択される1〜4個の置換基と置換される。
【0011】
代わりに、ラジカルR及びRは、各々が結合される窒素原子及び炭素原子と合わせて、4、5、6、7、8、9又は10員複素環を形成し、前記4、5、6、7、8、9又は10員複素環は、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシル、C〜Cヒドロキシアルキル、COOR、CONR、SOR、SO、SONR、NRCOR及びNRSOから独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換される。
【0012】
化学式Iでは、ラジカルRは、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、アリール、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cヒドロキシアルキル、COR、CONR、COOR、CONR、CSNR、SOR、SO、SONR、NRSO、NRCOR並びに(CH連結4、5、6、7、8、9及び10員複素環から選択され、Rの前記C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、アリール、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、及び(CH連結複素環は、各々が任意選択で、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、ニトロ、シアノ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシル、C〜Cヒドロキシアルキル、C〜Cシクロアルキル、アリール、CONR、SOR、SO、SONR、COOR及びNRSOから独立して選択される1〜4個の置換基と置換される。
【0013】
化学式IのラジカルRは、水素、C〜Cアルキル及びC〜Cヒドロキシアルキルから選択される。代わりに、ラジカルR及びRは、前記ラジカルが結合される炭素原子と共に、C〜Cシクロアルキル、若しくは、4、5、6、7、8、9又は10員複素環を形成し、前記形成されるC〜Cシクロアルキル若しくは4、5、6、7、8、9又は10員複素環は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロアルキル、CONR、ハロ、ヒドロキシル及びオキソから独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換される。
【0014】
化学式Iでは、置換基R及び置換基Rの各事例は、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル及びC〜Cシクロアルキルから独立して選択され、各R及びRの前記C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル及びC〜Cシクロアルキルは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、ニトロ、シアノ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、NR、CONR、COOR、SOR、SO、SONR及びNRSOから独立して選択される1〜4個の置換基と任意選択で置換される。加えて、Rは、OH又はNRであり得る。
【0015】
代わりに、置換基R及びRは、前記置換基の両方が結合される炭素原子又は窒素原子と共に、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル又は3〜8員複素環を形成し、前記C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル又は3〜8員複素環は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、ニトロ、シアノ、トリフルオロメトキシ及びトリフルオロメチルから独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換される。
【0016】
化学式Iでは、置換基R及びRは、各々が独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、(CHアリール並びに(CH連結4、5、6、7、8、9及び10員複素環から選択され、R及びRの前記アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル及び複素環は、各々が任意選択で、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、ニトロ、シアノ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、NR、CONR、COOR、SOR、SO、SONR、NRSO並びに(CH連結5及び6員複素環から独立して選択される1〜5個の置換基と置換され、各々の(CH連結5及び6員複素環は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、オキソ、ニトロ、シアノ、トリフルオロメトキシ及びトリフルオロメチルから独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換される。
【0017】
代わりに、置換基R及びRは、前記置換基が結合される窒素原子と共に、
ハロ、ヒドロキシ、オキソ、NR、ニトロ、シアノ、トリフルオロメトキシ及びトリフルオロメチル、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、CONR、SOR、SO、SONR、COOR、NRCOR、NRSO、5及び6員複素環から独立して選択される1〜4個の置換基と任意選択で置換される4、5、6、7、8、9及び10員複素環から成る群から選択される複素環を形成する。
【0018】
化学式Iでは、置換基R及びRは、各々が独立して、水素、C〜Cアルキル、アリール並びに4、5、6、7、8、9及び10員複素環から選択され、前記アルキル、アリール及び複素環は、各々が独立して、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ、OH、オキソ、NO、NH、CN、トリフルオロメトキシ及びトリフルオロメチル選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換される。
【0019】
化学式Iでは、pの各事例は、独立して、ゼロ又は1〜6の整数である。従って、アルキル鎖(CHは、それが存在する場合、1〜6の炭素原子を有するいずれかのアルキル鎖であり得る。
【0020】
本発明は、化学式Iの構造を有する化合物の医薬上許容される塩類、酸性塩類、立体異性体類、立体異性体混合物、溶媒和化合物及び水和物も提供する。本発明は、化学式Iの構造を有する化合物、若しくは、前記化合物の医薬上許容される塩、酸性塩、立体異性体、立体異性体混合物、溶媒和化合物又は水和物と、医薬上許容される希釈剤、賦形剤又は担体とを含む医薬組成物を更に提供する。
【0021】
本発明は、化学式Iの構造を有する有効量の化合物を被験体に投与することを含む、哺乳類被験体中のカンナビノイド受容体に関連する病気又は容態の予防又は処置方法を更に与える。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、ラットL5/L6SNLモデル(n=6/群;平均値±平均値の標準誤差)内で得られるデータを示す。非侵害性機械的刺激への感度が、経口投与の前と、その後の様々な時点で試験された。白丸は、媒体のみで得られたデータを示す。黒丸は、3mg/kgでの化合物(36)の投与を示す。白三角は、10mg/kgでの前記化合物の投与を示す。黒三角は、30mg/kgでの投与を示す。白四角は、200mg/kgでのガバペンチンの投与を示す。10mg/kg及び30kg/kgでの化合物(36)のデータは、媒体対照に対して、p<0.001で有意であった。3mg/kgでの化合物(30)に対して得られたデータは、媒体対照に対して、p<0.05で有意であった(二元配置反復測定分散分析、ボンフェローニ法の事後検定)。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下の定義は、本明細書で利用され、記載される用語の意味を明らかにする。アルキルは、特定数の炭素原子の飽和分岐鎖又は直鎖一価炭化水素ラジカルである。このように、用語アルキルとして、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチルが挙げられるが、これらに限定されない。1〜6個の炭素原子の鎖は、本明細書では交換して、C〜Cアルキルとも表記される。3〜6個の炭素原子の鎖は、代わりに、C〜Cアルキル等として表記され得る。
【0024】
アルケニルは、2つの炭素分子間に少なくとも1つの二重結合を有する分岐鎖又は直鎖炭化水素ラジカルを指す。留意するべきことは、アルケニル置換窒素では、不飽和炭素原子が、窒素原子に直接結合され得ないことである、即ち、窒素原子と最近接の不飽和炭素原子との間に、少なくとも1つの不飽和炭素(−CH2−、−CHR’−又は−CR’R”−)が入らなければならないことである。
【0025】
アルキニルは、2つの炭素分子間に少なくとも1つの三重結合を有する分岐鎖又は直鎖炭化水素ラジカルを指す。留意するべきことは、アルキニル置換窒素では、不飽和炭素原子が、窒素原子に直接結合され得ないことである、即ち、窒素原子と最近接の不飽和炭素原子との間に、少なくとも1つの不飽和炭素(−CH2−、又は−CR’R”−)が入らなければならないことである。
【0026】
ハロアルキルは、ハロゲン原子と置換される1つ以上の水素原子を有し、それぞれ独立して、1を超えるハロゲン原子を有するハロアルキル基が、例えば、2−フルオロ、2−クロロエチルのような混合ハロアルキル、又は、トリフルオロメチルのようなパーハロであり得るように選択される、アルキル基である。
【0027】
アルコキシは、O−アルキル置換基を指す。
【0028】
シクロアルキルは、飽和単環式、多環式又は架橋炭化水素環系のラジカル若しくは結合基である。置換シクロアルキル環では、置換基が、水素原子に代わって環炭素原子に結合される。本明細書では、用語C〜C10シクロアルキルを用いて、3〜10個の炭素原子の環、又は、3個以上の炭素原子の環であり、残りの炭素原子が前記環の1つ以上のアルキル置換基を形成する、環を表記する。同様に、C〜Cシクロアルキルは、指定された数の炭素原子の全てが必ずしも環状炭素原子ではないが、飽和炭素環又は部分的に不飽和の炭素環を表記する。シクロアルキルとして、通常、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンティル、シクロヘキシル、シクロヘプティル及びシクロオクティルが挙げられるが、これらに限定されない。しかしながら、C10シクロアルキルとして、指定された10個の炭素原子のうちの7個が7員ビシクロ炭素環を形成し、残りの3個がメチル置換基である、1,3,3−トリメチルビシクロ[2.1.1]ヘプティルが挙げられる。
【0029】
シクロアルケニルは、2つの炭素原子間に少なくとも1つの二重結合を有する、部分的に不飽和な単環式、多環式又は架橋炭化水素環系のラジカル若しくは結合基である。置換シクロアルケニル環では、置換基は、水素原子に代わって環炭素原子に結合される。本明細書では、用語C〜C10シクロアルケニルを用いて、3〜10個の炭素原子の環、又は、3個以上の炭素原子の環であり、残りの炭素原子が前記環の1つ以上のアルキル置換基を形成する、環を表記する。同様に、C〜Cシクロアルケニルは、指定された数の炭素原子の全てが必ずしも環炭素原子ではないが、部分的に不飽和の炭素環を表記する。シクロアルケニルとして、通常、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0030】
複素環基は、飽和、部分的不飽和又は不飽和の単環式、多環式若しくは架橋炭化水素環系のラジカル或いは結合基であり、少なくとも1つの環炭素原子が、窒素、酸素及び硫黄から選択される異種原子と入れ替えられている。複素環式環系として、更に、1、2、3又は4個の窒素環原子を有する環系、若しくは、ゼロ、1、2又は3個の窒素環原子と1個の酸素環原子又は硫黄環原子とを有する環系が挙げられる。前記複素環式環系は、1個の異種原子が窒素であり、他の異種原子が窒素、酸素及び硫黄から選択される、1を超える環異種原子を含み得る。複素環式ラジカルは、単一の炭素又は窒素環原子から1個の水素を除去することにより誘導される。複素環として、フリル、チエニル、ピロール、ピロリニル、ピロリジニル、ピロリル、ジオキソラニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾイル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピラニル、ピリジニル、ピペリジニル、ジオキサニル、モルフォリニル、ジチアニル、チオモルフォリニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピペラジニル、アゼパニル、ジアゼピニル、インドリジニル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、ベンゾ[b]フリル、ベンゾ[b]チエニル、インダゾリル、ベンジミダゾリル、ベンゾチアゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタルジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、プテリジニル、キヌクリジニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0031】
複素環基は、本明細書で用いられる場合、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、フリル、チエニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル等の芳香族複素環も含み、アルキルと任意選択で置換され得る。本明細書で用いられる場合、「複素環基」は、1つの環又は2つの環が、例えば、イミダゾピラジニル、ベンゾフラニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾチオフェニル、及びキノリニル等の複素環であるが、これらに限定されない、二環式複素環ラジカルも含む。
【0032】
アリールは、6、10又は14個の炭素原子の不飽和p電子共役単環又は多環炭化水素環系ラジカル又は結合基である。アリールラジカルは、単一の炭素環原子から1つの水素原子を除去することにより誘導される。アリールとして、フェニル、ナフタレニル、アズレニル、アントラセニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0033】
アミノスルホニルアルキルは、化学式−NHSOアルキルのラジカルである。スルホニルアミノアルキルは、化学式−SONH−アルキルの結合基、又は、化学式−SON(アルキル)のラジカルである。
【0034】
ハロゲンは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードである。カルボキシは、化学式−COOHのラジカルである。ヒドロキシルは、化学式−OHのラジカルである。シアノは、化学式−C≡Nのラジカルである。オキソは、酸素原子が二重結合されている化学式=Oのラジカルである。アミノは、化学式−NHのラジカル、又は、化学式−NH−の結合基である。アミノアルキルは、化学式−NH−アルキル又は−N(アルキル)のラジカルである。
【0035】
本明細書で用いられる場合、用語:化合物、塩、多形体、異性体、溶媒和化合物は、交換して、複数の形態でも呼ばれる(即ち、化合物類、塩類、多形体類、異性体類及び溶媒和化合物類)。本発明の化合物は、1つ以上の不斉中心を含む場合があり、様々な所望の置換基の位置と性質に依存する。これらの不斉中心は、(R)又は(S)構成で存在する場合があり、ラセミ混合物及び/又はジアステレオ異性混合物であり得る。部分的又は完全飽和環上の置換基は、シス型でもトランス型でも存在し得る。本明細書に記載又は例示される化合物のそのような全ての構成(鏡像異性体及びジアステレオマーを含む)は、本発明の範囲内であると考えられる。本発明の化合物は、個別の立体異性体又は様々な比率の混合物(例えば、鏡像異性体濃縮物又はラセミ化合物)としても存在し得る。化合物の鏡像異性体混合物は、キラルクロマトグラフィー(例えば、キラル誘導体化固相)、ジアステレオマー塩(例えば、酒石酸塩類又はカンファースルホン酸塩類)の形成及び分離、又は、酵素分離を含むがこれらに限定されない、当該技術分野で周知の標準的な精製及び/又は酵素的分離技術により、部分的に又は完全に分離され得る。ジアステレオ異性体混合物は、当該技術分野でよく知られている技術により、それらの物理的及び/又は化学的差に基づいて、又は、上記の方法により分離され得る。
【0036】
本明細書では、化学式Iの化合物の塩類は、無機又は有機対イオン(単数)若しくは対イオン(複数)との化合物の錯体を指す。例えば、医薬用塩類ハンドブック:特性、選択及び利用(スタール,P.H.、ヴェルムート,C.G.共著、 ジョンワイリーアンドサンズ出版、2002年)を参照すること。製剤で有用な塩類は、塩又は塩類を形成するための無機酸又は有機酸で、塩基として機能する化合物を処理することにより得られる塩類を含む。追加の医薬上有用な塩類は、塩又は塩類を形成するための無機塩基又は有機塩基で、酸として機能する化合物を処理することにより得られる塩類を含む。本発明による化合物の有用な塩類として、本明細書に開示される化合物の塩酸塩、臭化水素酸塩、スルホン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、燐酸塩、酪酸塩、ピルビン酸塩、酢酸塩、コハク酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、メシル酸塩、オキザロ酢酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩及びイセチオン酸塩が挙げられる。他の製剤で有利な塩類は、例えば、第四級アンモニウム塩又は塩類を形成するための塩化物又は臭化物等のハロゲン化アルキルのような薬剤で、塩基性窒素含有基を処理することにより得られる塩類を含む。
【0037】
本明細書で用いられる場合、用語「溶媒和化合物」は、化合物が適量の溶剤分子で調整される錯体を示す。溶媒が水である特定の溶媒和化合物は、水和物と呼ばれる。医薬品溶媒和化合物を形成するために、薬剤とプロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)の組み合わせが利用されている。例えば、米国特許第3,970,651号を参照すること。他の適切な溶媒は、薬剤化合物の水和物である。そのような水和物は、類似の活性を有する水和物、又は、投与後に活性化合物に再変換する水和物のどちらか含む。
【0038】
本発明は、本明細書で開示される1以上のある化合物、又は、前記化合物の1以上の医薬上許容される塩類、酸性塩類、立体異性体類、水和物又は溶媒和化合物を、前記化合物の1以上の医薬上許容される担体と、任意選択で1以上の他の治療成分と共に含む医薬製剤を考慮する。
【0039】
本明細書に記載及び例示される本発明の化合物は、カンナビノイド受容体の活性を調節することにより、生体活性を制御する信号を調節する。カンナビノイド受容体の調節は、CB1受容体又はCB2受容体等のカンナビノイド受容体での、若しくは、CB1受容体とCB2受容体の両方での結合の後に刺激薬、部分的刺激薬、逆刺激薬又は拮抗薬として作用する本発明の化合物により行うことができる。カンナビノイド受容体の調節は、刺激薬として作用する本発明の化合物による活性であり得る。代わりに、カンナビノイド受容体の調節は、拮抗薬による抑制又は活性解除であり得る。CB1により、同様にCB2により制御される信号は、細胞内での、環状アデノシン一燐酸(cAMP)及びカルシウムイオン(Ca2+)の濃度である。
【0040】
用語「刺激薬」は、本明細書で用いられる場合、受容体を活性化することにより生理的応答を作り出す分子を意味する。用語「逆刺激薬」は、本明細書で用いられる場合、刺激薬の効果を反転する傾向にある分子を意味する。現在の理論では、逆刺激薬の親和性が高く、不活性立体構造が受容体の活性立体構造に結合するために、これが起こると考えている。用語「拮抗薬」は、本明細書で用いられる場合、受容体への結合により刺激剤及びその同族受容体の相互作用を妨げる分子、又は、受容体の恒常活性を阻止する分子を意味する。用語「中性拮抗薬」は、本明細書で用いられる場合、活性立体構造と不活性立体構造への親和性が等しい受容体に結合することにより、刺激剤と拮抗することで受容体活性を抑制する分子を意味する。
【0041】
本発明は、化学式Iの構造を有する化合物の多くの実施形態を提供し、それらの幾つかは、具体的に、以下に列挙される:
【0042】
第1の実施形態では、本発明の化合物は、化学式Iの構造を有する:
【化4】


式中、以下の構造をうちの1つを有する環Aは、5、6又は7員環であり、
【化5】


式中、部分V、W、X、Y及びZは、各々が独立して、酸素、NR及びCRから選択される。但し、いずれかの環部分A中のV、W、X、Y及びZの一部分のみが、酸素又はNRであり得る。
【0043】
別の実施形態では、環Bは、
【化6】



である。但し、Rが環Bの窒素原子に直接結合している場合、環員V、W、X、Y及びZのうちの1つ(1つのみ)は、酸素又はNRである。
【0044】
一実施形態では、V、W、X、Y及びZのうちの1つのみが酸素であり、他の全ては、各々が独立して、CRである。一代案では、V、W、X、Y及びZは、各々が、CRである。別の代案では、V、W、X、Y及びZのうちの1つのみが窒素であり、他の全ては、各々が独立して、CRである。
【0045】
別の実施形態では、本発明は、ラジカルRがC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、4、5、6、7、8、9及び10員複素環から選択される、化学式Iの化合物を提供する。Rの前記C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール、複素環は、各々が任意選択で、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、ニトロ、シアノ、COOH、OCF、CF、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、C〜Cシクロアルキル、アリール並びに4、5、6、7、8、9及び10員複素環から独立して選択される1〜4個の置換基と置換される。
【0046】
化学式Iの化合物の別の実施形態では、ラジカルRが、水素、並びに、C〜Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシル、アミノ及びシアノから独立して選択される1〜4個の置換基と任意選択で置換されるC〜Cアルキルから選択される。
【0047】
更に別の実施形態では、ラジカルRは、CR、並びに、C〜C10シクロアルキル、アリール及び4、5、6、7、8、9若しくは10員複素環から選択され、Rの前記C〜C10シクロアルキル、アリール及び複素環は、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、ニトロ、シアノ、COOR、OCF、CF、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ及びC〜Cシクロアルキル、CONR、SOR、SO、SONR、NRSO 及びNRCOR から独立して選択される1〜4個の置換基と任意選択で置換される。
【0048】
更に別の実施形態では、ラジカルRは、水素、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、(CHアリール、(CH連結4、5、6、7、8、9及び10員複素環から選択される。Rの前記アルキル、シクロアルキル、(CHアリール、(CH複素環は、各々が任意選択で、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、アリール、ハロ、ヒドロキシル、NR、シアノ、ニトロ及びCONRから独立して選択される1〜4個の置換基と置換される。代わりに、ラジカルR及びRは、前記ラジカルがそれぞれ結合する窒素原子及び炭素原子と共に、4、5、6、7、8、9又は10員複素環を形成する。前記複素環は、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、COOR、CONR、SOR、SO、SONR、NRSO 、NRCOR並びに(CH連結5及び6員複素環から独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換され、前記(CH連結5及び6員複素環は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ、OH、オキソ、NO、CN、OCF及びCFから独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換される。
【0049】
別の実施形態では、ラジカルRは、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、アリール、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cヒドロキシアルキル、COR、CONR、CSNR、COOR、SOR、SO、SONR、NRSO、NRCOR及び(CH複素環から選択される。Rの前記C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、アリール、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル及び(CH複素環は、各々が任意選択で、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、ニトロ、シアノ、OCF、CF、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、アリール、CONR、SOR、SO、SONR、COOR、NRCOR及びNRSOから独立して選択される1〜4個の置換基と置換される。
【0050】
別の実施形態では、ラジカルRは、水素、C〜Cアルキル及びC〜Cヒドロキシアルキルから選択される。代わりに、ラジカルR及びRは、前記ラジカルが結合する炭素原子と共に、C〜Cシクロアルキル、若しくは、4、5、6、7、8、9又は10員複素環を形成し、前記形成されるC〜Cシクロアルキル又は複素環は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロアルキル、CONR、ハロ、ヒドロキシル及びオキソから独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換される。
【0051】
更に別の実施形態では、置換基R及び置換基Rの各事例は、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル及びC〜Cシクロアルキルから独立して選択される。各R及び各Rの前記C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル及びC〜Cシクロアルキルは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、ニトロ、CN、OCF、CF、NR、CONR、COOR、SOR、SO、SONR、NRCOR及びNRSOから独立して選択される1〜4個の置換基と任意選択で置換される。各Rは、OH及びNRでもあり得る。
【0052】
代わりに、別の実施形態では、ラジカルR及びRは、前記ラジカルが両方とも結合する炭素原子又は窒素原子(複数)と共に、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル又は3〜8員複素環を形成する。前記C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル又は複素環は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、ニトロ、シアノ、OCF、CFから独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換される。
【0053】
更に別の実施形態では、置換基R及びRは、各々が独立して選択される、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、(CHアリール、(CH連結4、5、6、7、8、9及び10員複素環である。R及びRの前記C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、(CHアリール及び(CH連結複素環は、各々が任意選択で、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、ニトロ、シアノ、OCF、CF、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、NR、CONR、COOR、SOR、SO、SONR、NRCOR、NRSO並びに(CH連結5及び6員複素環から独立して選択される1〜5個の置換基と置換され、前記(CH連結5及び6員複素環は、各々が任意選択で、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、ニトロ、シアノ、OCF及びCFから独立して選択される1〜3個の置換基と置換される。
【0054】
代わりに、ラジカルR及びRは、前記ラジカルが結合する窒素原子と共に、ハロ、ヒドロキシ、オキソ、NR、ニトロ、シアノ、OCF、CF、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、CONR、SOR、SO、SONR、COOR、NRCOR、NRSO、5及び6員複素環から独立して選択される1〜4個の置換基と任意選択で置換される4、5、6、7、8、9又は10員複素環を形成する。
【0055】
別の実施形態では、各々の前記置換基R及びRは、水素と、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ、OH、オキソ、NO、NH、CN、OCF及びCFから選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換されるC〜Cアルキル、アリール並びに4、5、6、7、8、9及び10員複素環とから独立して選択される。
【0056】
別の実施形態では、化学式I中の連鎖−(CH−中の因子pの各事例は、独立して、ゼロ又は1〜6の整数である。若しくは、pは、0、1、2又は3である。
【0057】
別の実施形態では、本発明は、ラジカルRがC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、アリール、4、5、6、7、8、9及び10員複素環から選択される、化学式Iの構造を有する化合物を提供する。Rの前記アルキル、アリール及び複素環は、各々が任意選択で、ハロ、OH、オキソ、アミノ、ニトロ、シアノ、COOH、OCF、CF、C〜Cアルキル、及びC〜Cアルコキシから独立して選択される1〜4個の置換基と置換される。
【0058】
別の実施形態では、ラジカルRは、水素、並びに、C〜Cアルコキシ、ハロ、ヒドロキシル、アミノ及びシアノから独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換されるC〜Cアルキルから選択される。
【0059】
更に別の実施形態では、ラジカルRは、CRにより定義され、式中、ラジカルRは、選択されたC〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、アリール、4、5、6、7、8、9及び10員複素環である。Rの前記アルキル、シクロアルキル及び複素環は、各々が任意選択で、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、アリール、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ及びニトロから独立して選択される1〜3個の置換基と置換される。ラジカルRは、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、アリール、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、C〜Cヒドロキシアルキル、COR、CONR、COOR及び(CH複素環から選択される。Rの前記C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、アリール、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル及び(CH複素環は、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、ニトロ、シアノ、COOH、OCF、CF、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシから独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換される。Rは、水素又はC〜Cアルキルである。
【0060】
化学式Iの化合物の別の実施形態では、連鎖−(CH−中の因子pの各事例は、独立して、ゼロ、1、2又は3である。
【0061】
化学式Iの化合物の別の実施形態では、Rは、COR、CONR、及びCOORから選択される。
【0062】
化学式Iの化合物の別の実施形態では、部分V、W、X、Y及びZのうちの1つは、NR又は酸素である。ラジカルRは、水素、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル及びC〜Cヒドロキシアルキルから選択される。
【0063】
別の実施形態では、部分V、W、X、Y及びZは、各々が独立して、CRである。前記R及びRは、各々が独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル及びC〜Cヒドロキシアルキルから選択される。
【0064】
別の実施形態では、ラジカルRは、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、(CHアリール、(CH連結4、5、6、7、8、9及び10員複素環から選択される。Rの前記シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール及び複素環は、各々が任意選択で、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、ニトロ、シアノ、COOH、OCF、CF、C〜Cアルキル及びC〜Cアルコキシから独立して選択される1〜4個の置換基と置換される。この実施形態の一態様では、(CHアリール及び(CH連結複素環の因子pがゼロであり、そのため、アリール又は複素環は、連鎖を用いずに直接結合する。
【0065】
更に別の実施形態では、ラジカルRは、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、ニトロ、シアノ、COOH、OCF、CF、C〜Cアルキル及びC〜Cアルコキシから独立して選択される1〜4個の置換基と任意選択で置換される、アリールである。
【0066】
更に別の実施形態では、ラジカルRは、水素又はC〜Cアルキルである。更に別の実施形態では、ラジカルRは、水素又はメチルである。
【0067】
別の実施形態では、ラジカルRは、水素、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、アリール、4、5、6、7、8、9及び10員複素環から選択される。Rの前記アルキル、シクロアルキル、アリール及び複素環は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、アリール、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ及びシアノから独立して選択される1〜4個の置換基と任意選択で置換される。
【0068】
更に別の実施形態では、ラジカルRは、C〜Cアルキル、アリール、C〜Cシクロアルキル、C〜Cヒドロキシアルキル、COOR、CONR、COR、SONR、4、5、6、7、8、9及び10員複素環から選択される。Rの前記アルキル、シクロアルキル、アリール及び複素環は、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、ニトロ、シアノ、COOH、OCF、CF、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、及びフェニルから独立して選択される1〜4個の置換基と任意選択で置換される。ラジカルRは、水素又はC〜Cアルキルである。
【0069】
化学式Iの化合物の別の実施形態では、ラジカルRは、水素、並びに、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ及びニトロから独立して選択される1〜4個の置換基と任意選択で置換されるC〜Cアルキルから選択される。Rは、水素又はメチルである。
【0070】
別の実施形態では、ラジカルRは、水素及びC〜Cアルキルから選択される。
【0071】
更に別の実施形態では、ラジカルRは、CONR、COOR、4、5、6、7、8、9及び10員複素環から選択される。前記複素環は、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、ニトロ、シアノ、COOH、OCF、CF及びC〜Cアルキルから独立して選択される1〜4個の置換基と任意選択で置換される。
【0072】
更に別の実施形態では、ラジカルRは、ハロ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、シアノ、ニトロ、COOH、OCF、CF及びC〜Cアルキルから独立して選択される1〜4個の置換基と任意選択で置換される4、5、6、7、8、9又は10員複素環から選択される。
【0073】
別の実施形態では、ラジカルR及びRは、各々が独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシアルキル、(CH連結4、5及び6員複素環から選択される。R及びRの前記アルキル、シクロアルキル及び(CH連結複素環は、各々が独立して、ハロ、ヒドロキシ、オキソ、シアノ、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、CONR、SO、SONR、NRCOR及びNRSOから独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換される。
【0074】
別の実施形態では、R及びRは、前記R及びRが結合する窒素原子と共に、ハロ、ヒドロキシ、オキソ、シアノ、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、CONR、SO、SONR、NRCOR、NRSO、及び5及び6員複素環から独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換される5、6及び7員複素環から成る群から選択される複素環を形成する。
【0075】
本発明は、化学式Iの構造を有する1つ以上の化合物と、医薬上許容される希釈剤、賦形剤又は担体とを含む医薬組成物も提供する。本発明の化合物と組み合わせての利用に適した希釈剤、賦形剤及び担体は、米国特許第7,517,874号に記載されている。
【0076】
本発明は、哺乳類被験体中のカンナビノイド受容体に関連する病気又は容態の予防若しくは治療方法も提供し、前記方法は、化学式Iの構造を有する有効量の化合物を被験体へ投与することを含む。本方法により治療又は予防される、カンナビノイド受容体に関連する病気又は容態は、痛み、炎症又は掻痒症であり得る。痛みの特定の形態は、内臓痛、腹痛、皮膚痛覚、神経因性疼痛及び炎症性疼痛であり得る。
【0077】
別の実施形態では、化合物は、血液脳関門(BBB)への透過が限定されていることを表し、例えば、それぞれ、カルボン酸塩又はハロゲン基等のイオン化基及び/又は極性基、若しくは、各々がBBBへの移送を妨害しやすい分岐アルキル基又はシクロアルキル基等の、しかしこれらに限定されない、嵩高基を含むことを特徴とする化学式Iの構造を有する。
【0078】
上記の化合物は、化学式Iの構造を有する化合物の、医薬上受け入れられる塩、酸性塩、溶媒和化合物(水和物を含む)及び立体異性体で調製される。その上、本発明により提供されるのは、化学式Iの構造を有する化合物の立体異性体混合物であり、前記混合物は、等価量の各立体異性体を含み得るか、又は、他方の立体異性体によりも過多の一方の立体異性体を含み得る。
【0079】
本発明の一実施形態では、化学式Iの構造を有する化合物は、CB1受容体又はCB2受容体等の、しかしこれらに限定されない、1つ以上のカンナビノイド受容体に結合する。
【0080】
本発明で用いられる場合、カンナビノイド受容体に関連する病気、容態又は障害は、CB1受容体又はCB2受容体等の、しかしこれらに限定されない、カンナビノイド受容体を調節することにより予防し得るな又は治療し得る、いずれかの病気、容態又は障害である。この調節は、刺激薬による活性化、又は、逆刺激薬による抑制であり得る。カンナビノイド受容体は、ヒトカンナビノイド受容体又はラットカンナビノイド受容体等の、しかしこれらの限定されない、いずれかの哺乳類カンナビノイド受容体であり得る。一態様では、化学式Iの構造を有する本発明の化合物は、カンナビノイド受容体を活性化するカンナビノイド受容体刺激薬である。
【0081】
カンナビノイド受容体に関連する病気、容態又は障害は、痛み、炎症、免疫調節及び掻痒症等の、しかしこれらに限定されない、いずれかのカンナビノイド受容体に関連する病気、容態又は障害であり得、破骨細胞形成も含み得る。別の実施形態では、カンナビノイド受容体に関連する病気、容態又は障害は、肥満である。
【0082】
カンナビノイド受容体に関連する痛みは、神経因性疼痛、腹痛、内臓痛、皮膚痛覚、目の痛み、耳の痛み、糖尿病性疼痛、炎症性腸疾患又は過敏性腸症候群に関連する痛み、癌の突出痛、転移性癌疼痛、ウイルス誘発性疼痛(AIDSに関連する痛み等)、化学療法誘発性疼痛又は偏頭痛であり得る。
【0083】
カンナビノイド受容体に関連する炎症は、様々な原因のうちのいずれかによる耳又は目の炎症、リウマチ性関節炎又は他の自己免疫障害による炎症、湿疹、アトピー性皮膚炎、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、腎臓透析、虫さされであり得る。または、前記炎症は、外科手技、事故による外傷、ウイルス性又は細菌性感染症、若しくは、変性疾患又は変性容態により生じる炎症であり得る。
【0084】
カンナビノイド受容体に関連する掻痒症は、麻薬様物質により誘発される掻痒症であり得る。前記掻痒症は、モルヒネ等の麻薬様物質を使用又は乱用することにより生じる。
【0085】
カンナビノイド受容体は、ヒトカンナビノイド受容体又はラットカンナビノイド受容体等の、しかしこれらに限定されない、いずれかの哺乳類カンナビノイド受容体であり得る。一態様では、化学式Iの構造を有する化合物は、カンナビノイド受容体を活性化させるカンナビノイド受容体刺激薬である。
【0086】
幾つかの実施形態では、化合物の特定の投与量及び経路投与は、臨床医により選択され、この病気、容態又は障害を完全に予防又は治療することができる。他の実施形態では、臨床医により選択される化合物を特定の量及び経路で投与することにより、病気、容態又は障害の1つ以上の症状が、改善又は削減される。
【0087】
本明細書で用いられる場合、用語、化合物の「有効量」又は「十分な量」は、特定の病気、障害、容態、又は副作用の症状を抑制し、予防し、若しくは処置するのに治療効果のある、本明細書に記載されるような化合物の量を指す。
【0088】
本明細書で用いられる場合、「医薬上受け入れられる」は、健全な医療判断の範囲内で、ヒト及び動物組織と接触するのに適しており、重度の毒性、刺激、アレルギー反応、又は他の合併症がなく、治療される医療上の容態に適う利益対危険比に相応する化合物、材料、組成、及び/又は投与量を指す。
【0089】
本明細書で用いられる場合、「医薬上受け入れられる塩」は、親化合物が、その酸性塩又は塩基塩を作製することにより変更される、化合物の誘導体を指す。医薬上受け入れられる塩類の実例として、アミン等の塩基性残基の鉱酸塩類又は有機酸塩類、カルボン酸類等のような酸性残基のアルカリ塩類又は有機塩類が挙げられるが、これらに限定されない。
【0090】
医薬上受け入れられる塩類として、例えば、無毒性の無機酸類又は有機酸類から形成される、親化合物の通常の無毒性塩類又は第四級アンモニウム塩類が挙げられる。例えば、そのような通常の無毒性塩類として、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、燐酸、硝酸等のような無機酸から誘導される塩類と、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、酪酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸等のような有機酸から調製される塩類とが挙げられる。これらの生理学上受け入れられる塩は、当該技術分野で周知の方法により、例えば、過量の酸を用いて水性アルコールに遊離アミン塩基を溶かすことにより、若しくは、水酸化物等のアルカリ金属塩基又はアミンを用いて遊離カルボン酸を中和することにより調製される。従って、本発明の化合物の医薬上受け入れられる塩は、酸性基、塩基性基又は両方の官能基のうちのいずれかを有するそのような任意の化学式Iの化合物から形成され得る。例えば、カルボン酸基を有する化学式Iの化合物は、医薬上適切な塩基の存在下で、ナトリウム陰イオン又はカリウム陰イオン等のカチオンと対のカルボン酸アニオンを形成し得る。同様に、アミン官能基を有する本発明の化合物は、HCl等の医薬上適切な酸の存在下で、塩を形成し得る。
【0091】
化学式Iの化合物の非経口製剤に利用される、医薬上受け入れられる担体として、水性媒体、非水性媒体、抗菌剤、等浸透圧性剤、緩衝剤、抗酸化剤、局所麻酔剤、懸濁剤及び分散剤、乳化剤、金属イオン封鎖剤又はキレート剤、並びに、他の医薬上受け入れられる物質が挙げられる。
【0092】
水性媒体の実例として、注射用塩化ナトリウム、注射用リンゲル液、注射用等浸透圧性ブドウ糖、注射用減菌水、注射用ブドウ糖及び乳酸加リンゲル液が挙げられる。非水性非経口媒体として、野菜由来の不揮発油、綿実油、トウモロコシ油、胡麻油及びピーナッツ油が挙げられる。静菌性濃縮液又は静真菌性濃縮液中の抗菌剤は、複数回投与用容器内に梱包される非経口製剤に加えられなければならず、前記抗菌剤として、フェノール類又はクレゾール類、水銀、ベンジルアルコール、クロロブタノール、メチル及びプロピルp−ヒドロキシ安息香酸エステル、チメロサール、塩化ベンザルコニウム及び塩化ベンゼトニウムが挙げられる。等浸透圧性剤として、塩化ナトリウムとブドウ糖が挙げられる。
【0093】
緩衝剤として、燐酸性塩とクエン酸性塩が挙げられる。抗酸化剤として、二硫化ナトリウムが挙げられる。局所麻酔剤として、塩酸プロカインが挙げられる。
【0094】
懸濁及び分散剤として、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びポリビニルピロリドンが挙げられる。
【0095】
乳化剤として、ポリソルベート80(トウィーン80)が挙げられる。EDTA等の金属イオン封鎖剤又はキレート剤も利用され得る。医薬用担体として、水溶性媒体用のエチルアルコール、ポリエチレングリコール及びプロピレングリコールが挙げられ、pHは、水酸化ナトリウム、塩酸、クエン酸又は酪酸を添加することにより、生理上適したpHに調節され得る。
【0096】
本発明の化学式Iの化合物を含む医薬組成物は、静脈内に、経皮で、経粘膜に、鼻腔内に、皮下に、筋肉内に、経口で又は局所的に(例えば、目に)送達又は投与され得る。組成物は、病気又は障害の予防(即ち、事前抑制)、若しくは、そのような病気又は障害を受けた個人、或いは、そのような病気又は障害のおそれのある個人の治療のために投与され得る。予防は、個人の健康を(可能な限り)保つように定められた処置として定義される。
【0097】
治療用途では、医薬組成物は、通常、病気、容態又は障害を被っている被験体に、病気又は障害を抑制、防止又は改善するのに十分な量で投与される。これを達成するのに適した量は、有効量又は治療上有効な投与量として定義される。
【0098】
本発明の医薬組成物は、予防目的又は治療目的のために、いずれかの上記の処方及び送達方法で、哺乳類に投与され得る。哺乳類は、家畜哺乳類又は野生化哺乳類、若しくは、野生哺乳類等のいずれかの哺乳類であり得る。哺乳類は、例えば、霊長類、有蹄動物、イヌ又はネコ等の任意の動物であり得る。例えば、哺乳類は、イヌ又はネコ等のペット又は伴侶動物、サラブレッド又は見せ物用の動物等の高価値の哺乳類、ウシ、ヤギ、ヒツジ又はブタ等の家畜、若しくは、類人猿又はサル等の霊長類であり得るが、これらに限定されない。一実施形態では、哺乳類カンナビノイド受容体は、ヒトCB1受容体(hCB1)又はヒトCB2受容体(hCB2)等のヒトカンナビノイド受容体である。
【0099】
本発明の化合物は、いずれの特定の理論により拘束されることを望まず、CB1受容体、CB2受容体、又は、CB1受容体とCB2受容体の両方の活性を抑制し、変更する能力があるために、リウマチ性関節炎、全身性紅斑性狼瘡、クローン病、乾癬、湿疹、多発性硬化症、糖尿病及び甲状腺炎等の炎症性疾患を含む容態又は障害の治療に有用であると考えられるが、これらに限定されない。
【0100】
本発明のある化合物は、その上、以下を含む障害の治療に利用され得るが、これらに限定されない:痛み(例えば、炎症性疼痛、内臓痛、術後痛、癌疼痛、神経因性疼痛、月経困難症、月経痛、偏頭痛、頭痛)、皮膚障害(例えば、日焼け、皮膚炎、掻痒症)、肺障害(例えば、慢性閉塞性肺疾患、咳、喘息、気管支炎)、視覚障害(例えば、緑内障、網膜炎、網膜症、ブドウ膜炎、結膜炎)、消化器障害(例えば、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群、セリアック病、炎症性腸疾患、胃食道逆流症、臓器移植、吐き気、嘔吐)、心血管障害(例えば、脳卒中、心停止、動脈硬化、心停止)、神経変性障害、神経炎症性障害又は精神障害(例えば、老年認知症、アルツハイマー病、血管性認知症、筋萎縮性側索硬化症、神経炎症、耳鳴り)、膀胱障害(例えば、膀胱反射亢進、膀胱炎)、並びに、例えば、リンパ芽球性白血病及びリンパ腫、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、神経膠腫、皮膚癌、乳癌、前立腺癌、肝癌、腎癌、肺癌及び膵癌等の癌。
【0101】
本発明のある化合物を利用して、更に、骨の形成及び/又は再吸収を変えて、強直性脊椎炎、痛風、関節炎を含む容態を治療することができるが、これらに限定されない。
【0102】
本発明の化合物を利用して、更に、糖尿病性神経障害、線維筋痛症、腰痛、坐骨神経痛、物理的外傷、癌、切断、毒素類又は炎症性容態からの痛みを含む神経因性痛風を治療することができるが、これらに限定されない。
【0103】
本発明の化合物及び医薬上受け入れられる塩類は、標準的な方法で、例えば、経口で(p.o.)、静脈内に(i.v.)、筋肉内に(i.m.)、舌下で、皮膚から、経皮で、直腸から、若しくは、吸入により、若しくは、頬側、鼻、目又は耳からの投与により、投与され得る。
【0104】
一般的な方法
【0105】
湿度感受性化合物に関連する全ての反応は、無水窒素又はアルゴン雰囲気下で実行された。全ての試薬は、市販元から購入され、追加的に精製することなく利用された。特に指定のない限り、実施例で利用される開始材料は、直ちに利用可能な販売元から得られた、又は、有機合成の当業者に周知の標準的な方法により合成された。
【0106】
マイクロ波照射条件下で行われる反応は、300ワットの磁電管を有するビオタージ・イニシエイター(登録商標)60マイクロ波システム(シャーロッツビル、ヴァージニア州;モデル番号10986−22V)中で実行された。順相クロマトグラフィー及び逆相クロマトグラフィーは、イスコ・コンビフラッシュ(登録商標)コンパニオン(登録商標)又はコンビフラッシュ(登録商標)コンパニオン/TS(登録商標)システム(テレダイン・イスコ社、リンカーン、ネブラスカ州)上で実行された。分取LC−MSは、2767試料管理部、2545二値濃度勾配モジュール、SFOシステム流体編成部、2996光ダイオードアレイ検出器及び3100質量検出器を備えたウォーターズ(ウォーターズ社、ミルフォード、マサチューセッツ州)HPLC−MSシステムを用いて実行された。データは、220nm〜280nmの波長範囲にわたり、電気噴霧・化学イオン化法の正イオン化モードで収集された。利用されたHPLCカラムは、ウォーターズXブリッジ、C18、5μm、4.6×150mmであった。スペクトルは、100〜1400の原子質量単位で走査された。溶出剤は、A:蟻酸0.1%含有水とB:蟻酸0.1%含有アセトニトリルであった。5%B〜95%Bの勾配溶出は、10分にわたり用いられ、1.2分の初期保持と95%Bでの1.0分の最終保持で、20mL/分の流速であった。
【0107】
化合物は、以下のシステムのうちの1つの、それらのLCXMS−電気噴霧/化学イオン化質量スペクトル(LC ESCI−MS)により特徴付けられる。
【0108】
1)2767試料管理部、2545二値濃度勾配モジュール、SFOシステム流体編成部、2996光ダイオードアレイ検出器及び3100質量検出器を備えたウォーターズHPLC−MSシステム(ウォーターズ社、ミルフォード、マサチューセッツ州)。データは、220nm〜280nmの波長範囲にわたり、ESCI法の正イオン化モードで収集された。スペクトルは、100〜1400原子質量単位(amu)で走査された。HPLCカラムは、ウォーターズXブリッジ、C18、3.5μm、4.6×150mmであった。溶出剤は、A:蟻酸0.1%含有水とB:蟻酸0.1%含有アセトニトリルであった。5%B〜95%Bの勾配溶出は、2.3分にわたり、0.2分の初期保持と95%Bでの0.5分の最終保持であった。全実行時間は4分であった。
【0109】
2)アクィティ試料管理部、アクィティ二値溶媒管理部、アクィティ光ダイオードアレイ検出器、アクィティ蒸発性光散乱検出器及びSQ検出器を備えたウォーターズ(ウォーターズ社、ミルフォード、マサチューセッツ州)UPLC−MSシステム。データは、220nm及び254nmで、電気噴霧・化学イオン化法の正イオン化モードで収集された。スペクトルは、100〜1400amuで走査された。UPLCカラムは、ウォーターズ・アクィティUPLC BEH、C18、1.7μm、2.2×50mmであった。溶出剤は、A:蟻酸0.1%を含む水とB:蟻酸0.1%を含むアセトニトリルであった。5%B〜95%Bの勾配溶出は、0.8分にわたり用いられ、95%Bでの0.2分の最終保持で、毎分0.8ミリリットルの流速であった。全実行時間は1.5分であった。
【0110】
核磁気共鳴スペクトルは、濃度勾配多核性広帯域フッ素観察(BBFO)プローブを備えたブルカー社アバンスIII(400MHz、遮蔽型)分光器を利用して記録された。スペクトルは、指定された溶媒中で取得された。化学シフト(δ)は、ppm(部/1000、0ppmとして定義されるテトラメチルシランから高磁場へ又は低磁場へ)で与えられた。結合定数Jは、ヘルツ(Hz)である。NMRスペクトルのピーク形状は、記号「q」(四重線)、「t」(三重線)、「d」(二重線)、「s」(単線)、「br s」(幅広い単線)、「br」(幅広い)、「m」(多重線)及び「br d」(幅広い二重線)で示された。
【0111】
本明細書で用いられる略記
【0112】
AcO(又はOAc):酢酸塩、AcOH:酢酸、Boc:tert−ブトキシカルボニル、CBz:ベンジルオキシカルボニル、DCM:ジクロロメタン、DIEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン、DMF:ジメチルホルムアミド、DMSO:ジメチルスルホキシド、ESI:電気噴霧イオン化、EtOAc:酢酸エチル、HCl:塩酸、H−NMR:プロトン核磁気共鳴、LAH:水素化リチウムアルミニウム、LC−MS:液体クロマトグラフィー質量分析法、LHMDS:ヘキサメチルジシラザンリチウム、MeCN:アセトニトリル、MeOH:メタノール、NaHCO:炭酸水素ナトリウム、NaSO:硫酸ナトリウム、TFA:トリフルオロ酢酸、THF:テトラヒドロフラン、TLC:薄層クロマトグラフィー。
【0113】
合成スキーム
【0114】
本発明の化合物は、有機レター(2006年、第8(13)巻、2675〜2678頁)に記載される手続から採用されるスキーム1に詳述される、限定のない合成法により調製される。
【0115】
【化7】

【0116】
環状ケトン1(そのうちの多くは市場で入手され得る)は、ヘキサメチルジシラザンリチウム(LHMDS)等の強塩基を用いて処理される。その結果得られる陰イオン性種は、塩化アシルRCOClと反応し、ジケトン中間体2を与える。多くの場合、分離又は精製を必要とせず、ジケトン中間体2は、ヒドラジンとの環化反応を受け、二環式ピラゾール中間体3を形成し、前記二環式ピラゾール中間体3は、次に、ホスゲン、続いて、アミンと反応し、所望の化合物4を与える。
【0117】
本発明の化合物は、環部分Aが、XがNRである構造
【化8】


の6員環であり、1−Boc−4−ピペリドンで始まるスキーム1に概説される方法に従って調製され得る。
【0118】
スキーム2に示されるように、中間体5の塩基を保護するBocは、TFAでの処理のように、標準的な酸性条件下で取り除かれる。その結果得られるアミノ中間体6は、アルデヒド又はケトンの存在下で還元的にアミノ化され、所望の化合物7を産出し得る。
【化9】

【0119】
スキーム1及び2に記載される合成方法に続いて、標的化合物10及び11は、それぞれ、ジケトン中間体8及び9から調製され、続いて分離され、二環式ピラゾール10及び11のいずれかを産出し得る。
【化10】

【0120】
スキーム1に概説される合成シーケンスのための開始材料として、1−Boc−3−ピペリドンを利用する場合、2つの異性体のジケトン中間体8及び9を得ることができる(スキーム3)。
【0121】
本発明の標的化合物の合成に利用されるtert−ロイシンアミド誘導体は、Cbz−tert−ロイシン12等のN−保護tert−ロイシンアミド誘導体から調製され得る(以下のスキーム4)。
【0122】
DIEA等の有機塩基存在下でクロロ蟻酸イソブチルを用いてCbz−tert−ロイシンを処理し、続いて、その場でアミン又はアンモニアと反応させることにより、アミド中間体13を与える。炭素上担持パラジウムを用いての水素化のような標準的な条件下でのCbz基の脱保護により、所望のtert−ロイシンアミド14が与えられる。
【化11】


【0123】
実施例
【0124】
中間体15:tert−ブチル3−(3,4−ジフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5(4H)−カルボキシレート(15)の調製
【化12】

【0125】
氷水槽中で冷却された無水THF(30mL)中の1−Boc−4−ピペリドン(3.0g、15.1mmol)溶液に、LHMDS(THF中に1.0M、16mL)が添加された。2分間攪拌した後、3,4−ジフルオロベンゾイルクロリド(1.5mL)が添加され、更に2分間攪拌された。酢酸(3mL)が、添加され、反応容器が、冷却槽から取り除かれた。その結果得られた白い泥状物に、MeOH(5mL)、続いて、ヒドラジン一水和物(3mL)が添加され、室温で30分間攪拌された。THFの蒸発後、残留物が、EtOAc及び重炭酸ナトリウム水溶液で抽出された。残留物は、カラムクロマトグラフィーにより、濃度勾配30%〜50%のヘキサン中EtOAcを利用して精製され、白い固体産物(2.56g、60%収率)が得られた。LCMS(+ESI)m/z=336[M+H]
【0126】
中間体16〜22:15の合成のための上記の手続に続いて、中間体16〜22が、適切なケトン開始材料及び対応する塩化アシルを利用して調製された。
【0127】
例えば、中間体16は、反応物1−Boc−4−ピペリドンをテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンに入れ替えることにより調製された。
【0128】
同様に、中間体17は、1−Boc−4−ピペリドンをテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンに入れ替え、3,4−ジフルオロベンゾイルクロリドを2,4,5−トリルオロベンゾイルクロリドに入れ替えることにより調製された。
【0129】
中間体16-22は、以下の構造を有する:
【化13】

【0130】
中間体23:(S)−2−アミノ−N−(2−ヒドロキシエチル)−3,3−ジメチルブタンアミド(23)の調製
【化14】

【0131】
氷水槽中で冷却されたDCM(25mL)中のCbz−tert−ロイシンジシクロヘキシルアンモニウム塩(1.34g、3.0mmol)及びDIEA(0.7ml)の溶液に、クロロ蟻酸イソブチル(0.47mL、3.6mmol)が添加された。0℃で1時間攪拌した後、エタノールアミン(0.52mL、9.0mmol)が添加され、一晩中攪拌された。反応は、重炭酸ナトリウム飽和水溶液で抑止された。有機相は、分離され、硫酸ナトリウム上で乾燥された。減圧下での蒸発後、残留物は、MeOH中に溶解され、SCX(フェノメネックス(登録商標)、トーランス、カリフォルニア州)陽イオン性イオン交換カラムに通され、ジシクロヘキシルアミン及びDIEAを取り除いた。濾液は、蒸発され、Pd/C(0.5g)を用いて、45psiの水素下において、MeOH中で4時間水素化された。パラジウム触媒は、セライトを通しての濾過により取り除かれた。濾液は、濃縮され、真空下で、一晩中乾燥され、中間体23(0.35g)が得られた。前記中間体は、更に精製することなく、利用された。LCMS(+ESI)m/z=175[M+H]
【0132】
中間体24〜27:23の合成のために記載される手続に続いて、中間体24〜27が、適切なアミンを利用して調製された。例えば、中間体26が、エタノールアミンを4−ヒドロキシピペリジンに入れ替えることにより調製された。
【化15】

【0133】
次の化合物が、以下に記載されるように合成された:
【化16】















【0134】
実施例1:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチル−アミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(28)の調製。中間体16(225mg、0.95mmol)のDCM溶液に、DIEA(2.5当量)、続いて、ホスゲン(トルエン中に20%、0.7mL)が、0℃で添加された。15分間攪拌した後、tert−ロイシンメチルアミド(160mg、1.11mmol)が添加され、15分間攪拌された。反応は、重炭酸ナトリウム飽和水溶液で抑止された。有機相は、分離され、硫酸ナトリウム上で乾燥された。減圧下での蒸発後、残留物は、順相カラムクロマトグラフィーにより、濃度勾配35%〜70%のEtOAc/ヘキサンを用いてシリカゲルを通して精製され、固体産物28(368mg、93%収率)が得られた。H NMR(CDCl)δ7.90(d、J=9.4Hz、1H)、7.47〜7.52(m、1H)、7.29〜7.33(m、1H)、7.19〜7.24(m、1H)、5.70(br、1H)、4.83(s、2H)、4.10(d、J=9.4Hz、1H)、3.94(t、J=5.6Hz、2H)、3.20(br、2H)、2.85(d、J=4.4Hz、3H)、1.08(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=407[M+H]
【0135】
実施例2:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−4,5、6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−1−カルボキサミド(29)の調製。化合物29は、化合物28の合成のために記載される手続に従って、中間体16を中間体18に入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.91(d、J=9.4Hz、1H)、7.58〜7.63(m、1H)、7.49〜7.53(m、1H)、7.18〜7.25(m、1H)、5.78(br、1H)、4.10(d、J=9.4Hz、1H)、3.01〜3.07(m、2H)、2.84(d、J=4.9Hz、3H)、2.65〜2.68(m、2H)、1.75〜1.86(m、4H)、1.08(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=405[M+H]
【0136】
実施例3:(S)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(30)の調製。化合物30は、化合物28の合成のために記載される手続に従って、中間体16を中間体17に入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.88(d、J=9.4Hz、1H)、7.56〜7.63(m、1H)、6.98〜7.04(m、1H)、5.75(br、1H)、4.65(s、2H)、4.12(d、J=9.4Hz、1H)、3.94〜4.00(m、2H)、3.16〜3.20(m、2H)、2.87(d、J=4.4Hz、3H)、1.09(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=425[M+H]
【0137】
実施例4:N−((S)−1−((S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(31)の調製。化合物31は、化合物28の合成のために記載される手続に従って、中間体16を中間体17に入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドを中間体25に入れ替えるにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.85(d、J=9.7Hz、1H)、7.57〜7.63(m、1H)、6.97〜7.04(m、1H)、4.50〜4,65(m、3H)、3.88〜3.96(m、3H)、3.49〜3.77(m、4H)、3.18(br、2H)、1.95〜2.10(m、2H)、1.10(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=481[M+H]
【0138】
実施例5:(S)−N−(3,3−ジメチル−1−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−オキソブタン−2−イル)−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(32)の調製。化合物32は、化合物28の合成のために記載される手続に従って、中間体16を中間体17に入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドを中間体27に入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ8.26(s、1H)、7.89(d、J=9.5Hz、1H)、7.55〜7.62(m、1H)、6.98〜7.04(m、1H)、4.80(d、J=9.5Hz、1H)、4.65(s、2H)、4.08(br、1H)、3.92〜3.99(m、3H)、3.74〜3.79(m、1H)、3.54〜3.60(m、1H)、3.17〜3.20(br、2H)、2.83〜2.92(br、2H)、2.59〜2.72(br、2H)、2.49(s、3H)、1.08(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=494[M+H]
【0139】
実施例6:(S)−N−(1−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタン−2−イル)−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(33)の調製。化合物33は、化合物28の合成のために記載される手続に従って、中間体16を中間体17に入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドをtert−ロイシノールに入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.49〜7.56(m、1H)、7.36(d、J=9.6Hz、1H)、6.98〜7.05(m、1H)、4.65(s、2H)、3.92〜4.00(m、3H)、3.82〜3.87(m、1H)、3.70(s、1H)、3.68〜3.72(m、1H)、3.19〜3.23(br、2H)、1.04(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=398[M+H]
【0140】
実施例7:(S)−メチル−3,3−ジメチル−2−(3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1−カルボキサミド)ブタノアート(34)の調製。化合物34は、化合物28の合成のために記載される手続に従って、中間体16を中間体17に入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドをtert−ロイシンメチルエステルに入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.72(d、J=9.6Hz、1H)、7.53〜7.60(m、1H)、6.99〜7.05(m、1H)、4.65(s、2H)、4.42(d、J=9.6Hz、1H)、3.95(t、J=5.7Hz、2H)、3.78(s、3H)、3.17〜3.21(m、2H)、1.08(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=426[M+H]
【0141】
実施例8:(S)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(35)の調製。化合物35は、化合物28の合成のために記載される手続に従って、中間体16を中間体17に入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドを中間体23に入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.87(d、J=9.1Hz、1H)、7.54〜7.61(m、1H)、6.98〜7.05(m、1H)、6.66(t、J=5.6Hz、1H)、4.64(s、2H)、4.20(d、J=9.2Hz、1H)、3.94(t、J=5.7Hz、2H)、3.73(br、2H)、3.44〜3.48(m、2H)、3.14〜3.18(m、2H)、1.10(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=455[M+H]
【0142】
実施例9:(S)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(36)の調製。化合物36は、化合物28の合成のために記載される手続に従って、tert−ロイシンメチルアミドを中間体23に入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.89(d、J=9.1Hz、1H)、7.46〜7.51(m、1H)、7.21〜7.30(m、2H)、4.82(s、2H)、4.20(d、J=9.0Hz、1H)、3.94(t、J=5.5Hz、2H)、3.74(br、2H)、3.44〜3.49(m、2H)、3.17(br、2H)、1.11(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=437[M+H]
【0143】
実施例10:(S)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(37)の調製。
【0144】
工程1:中間体19(0.89g、2.52mmol)のDCM溶液に、DIEA(1.1mL)、続いて、ホスゲン(トルエン中に20%、2.0mL)が、0℃で添加された。30分間攪拌した後、tert−ロイシンメチルアミド(0.54g、3.74mmol)が添加され、30分間攪拌された。反応は、重炭酸ナトリウム飽和水溶液で抑止された。有機相は、傾瀉され、硫酸ナトリウム上で乾燥された。真空下での蒸発後、残留物は、カラムクロマトグラフィーにより、濃度勾配20%〜50%のヘキサン中EtOAcを用いて精製され、(S)−tert−ブチル1−(3,3−ジメチル−1(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イルカルバモイル)−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5(4H)−カルボン酸塩(0.92g、70%収率)が得られた。LCMS(+ESI)m/z=524[M+H]
【0145】
工程2:(S)−tert−ブチル1−(3,3−ジメチル−1(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イルカルバモイル)−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5(4H)−カルボン酸塩(0.92g、1.76mmol)のTFA/DCM(1:1)溶液が、室温で30分間攪拌された。反応混合物は、THFで希釈され、それに、ホルムアルデヒド(37%、0.65mL)とナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(424mg)が、逐次添加された。室温で2時間攪拌した後、THFは、真空下で蒸発された。残留物は、EtOAcと重炭酸ナトリウム飽和水溶液との間で抽出された。有機相は、硫酸ナトリウム上で乾燥され、蒸発乾固された。粗製混合物は、カラムにより、濃度勾配10%〜40%のMeCN中エタノールを用いて精製され、(S)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド 37が、固体として得られた(412mg、2工程に対して49%収率)。H NMR(CDCl)δ7.86(d、J=9.4Hz、1H)、7.47〜7.54(m、1H)、6.98〜7.04(m、1H)、5.85(br、1H)、4.11(d、J=9.4Hz、1H)、3.39(s、2H)、3.16〜3.20(m、2H)、2.84(d、J=4.8Hz、3H)、2.73(t、J=6.2Hz、2H)、2.47(s、3H)、1.05(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=438[M+H]
【0146】
実施例11:(S)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−6−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボキサミド(38)の調製。化合物38は、化合物37の合成のために記載される手続に従って、中間体19を中間体21に入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.85(d、J=9.4Hz、1H)、7.46〜7.53(m、1H)、6.98〜7.05(m、1H)、6.00(br、1H)、4.13(d、J=9.4Hz、1H)、3.94〜4.13(m、1H)、2.83(d、J=4.8Hz、3H)、2.63〜2.74(m、4H)、2.53(s、3H)、1.08(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=438[M+H]
【0147】
実施例12:(S)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−4−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−1−カルボキサミド(39)の調製。化合物39は、化合物37の合成のために記載される手続に従って、中間体19を中間体20に入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.78(d、J=9.2Hz、1H)、7.52〜7.58(m、1H)、6.99〜7.05(m、1H)、5.77(br、1H)、4.08(d、J=9.3Hz、1H)、3.01〜3.10(m、2H)、2.96〜3.00(m、2H)、2.82(d、J=4.8Hz、3H)、2.42(s、3H)、1.88〜2.00(m、2H)、1.07(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=438[M+H]
【0148】
実施例13:(S)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミド)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(40)の調製。化合物40は、化合物37の合成のために記載される手続に従って、tert−ロイシンメチルアミドを中間体23に入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.87(d、J=9.2Hz、1H)、7.47〜7.53(m、1H)、6.98〜7.05(m、1H)、6.81(br、1H)、4.21(d、J=9.2Hz、1H)、3.69(br、2H)、3.39〜3.43(m、4H)、3.17(br、2H)、2.74(t、J=5.9Hz、2H)、2.46(s、3H)、1.08(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=468[M+H]
【0149】
実施例14:(S)−N−(1−アミノ−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(41)の調製。化合物41は、化合物37の合成のために記載される手続に従って、tert−ロイシンメチルアミドを中間体24に入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.83(d、J=9.3Hz、1H)、7.55〜7.62(m、1H)、7.00〜7.07(m、1H)、6.86(br、1H)、5.88(br、1H)、4.31(d、J=9.3Hz、1H)、3.57(br、4H)、2.93(s、3H)、1.08(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=424[M+H]
【0150】
実施例15:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(42)の調製。化合物42は、化合物37の合成のために記載される手続に従って、中間体19を中間体15に入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.89(d、J=9.4Hz、1H)、7.49〜7.55(m、1H)、7.39〜7.43(m、1H)、7.19〜7.25(m、1H)、5.80(br、1H)、4.11(d、J=9.4Hz、1H)、3.57(s、2H)、3.16〜3.20(m、2H)、2.84(d、J=4.8Hz、3H)、2.73(t、J=5.8Hz、2H)、2.53(s、3H)、1.08(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=420[M+H]
【0151】
実施例16:(S)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−3−(2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(43)の調製。化合物43は、化合物37の合成のために記載される手続に従って、中間体19を、tert−ブチル3−(2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)−6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5(4H)−カルボン酸塩に入れ替えることにより調製され、前記カルボキサミドは、化合物15の合成のために記載される手続に従って、3,4−ジフルオロベンゾイルクロリドを、2−フルオロ−4−トリフルオロ−ベンゾイルクロリドに入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.92(d、J=9.4Hz、1H)、7.83(t、J=7.5Hz、1H)、7.50(d、J=7.5Hz、1H)、7.42(d、J=10.3Hz、1H)、6.17(br、1H)、4.17(d、J=9.5Hz、1H)、3.52(s、2H)、3.21〜3.28(m、2H)、2.79〜2.89(m、5H)、2.51(s、3H)、1.08(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=470[M+H]
【0152】
実施例17:(S)−3−tert−ブチル−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(44)の調製。化合物44は、化合物37の合成のために記載される手続に従って、中間体19を中間体22に入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=364[M+H]
【0153】
実施例18:(3−(3,4−ジフルオロフェニル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−イル)(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メタノール(45)の調製。化合物45は、化合物37の合成のために記載される手続に従って、中間体19を中間体15に入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドを4−ヒドロキシピペリジンに入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.46〜7.51(m、1H)、7.32〜7.36(m、1H)、7.20(q、J=8.9Hz、1H)、3.96〜4.08(m、3H)、3.60(s、2H)、3.41〜3.47(m、2H)、3.08(t、J=5.6Hz、2H)、2.78(t、J=5.8Hz、2H)、2.54(s、3H)、1.97〜2.01(m、2H)、1.63〜1.72(m、2H)。LCMS(+ESI)m/z=377[M+H]
【0154】
実施例19:N−tert−ブチル−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(46)の調製。化合物46は、化合物37の合成のために記載される手続に従って、中間体19を中間体15に入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドをtert−ブチルアミンに入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.47〜7.52(m、1H)、7.21〜7.31(m、2H)、4.06(s、2H)、3.43(t、J=6.1Hz、2H)、3.20(t、J=6.1Hz、2H)、2.75(3H)、1.48(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=349.2[M+H]
【0155】
実施例20:3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−((S)−1((S)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(47)の調製。化合物47は、化合物37の合成のために記載される手続に従って、中間体19を中間体15に入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドを中間体25に入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=476.3[M+H]
【0156】
実施例21:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(1−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタン−2−イル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(48)の調製。化合物48は、化合物37の合成のために記載される手続に従って、中間体19を中間体15に入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドをtert−ロイシンに入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.48〜7.53(m、1H)、7.33〜7.38(m、2H)、7.18〜7.22(m、1H)、3.92〜3.95(m、1H)、3.78〜3.83(m、1H)、3.64〜3.68(m、1H)、3.57(s、2H)、3.20(m、2H)、2.72〜2.79(m、2H)、2.53(s、3H)、1.02(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=393.2[M+H]
【0157】
実施例22:(S)−N−(1−アミノ−4−メチル−1−オキソペタン−2−イル)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(49)の調製。化合物49は、化合物37の合成のために記載される手続に従って、中間体19を中間体15に入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドをL−ロイシンアミドに入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.49〜7.58(m、2H)、7.34〜7.38(m、1H)、7.18〜7.24(m、1H)、4.50(m、1H)、3.58(s、2H)、3.20(s、2H)、2.27(s、3H)、2.53(s、3H)、1.71〜1.82(m、3H)、0.88〜0.99(m、6H)。LCMS(+ESI)m/z=406.3[M+H]
【0158】
実施例23:N−((2S、3S)−1−アミノ−3−メチル−1−オキソペタン−2−イル)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(50)の調製。化合物50は、化合物37の合成のために記載される手続に従って、中間体19を中間体15に入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドをL−イソロイシンアミドに入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.67(d、J=8.8Hz、1H)、7.49〜7.55(m、1H)、7.37〜7.41(m、1H)、7.19〜7.24(m、1H)、5.95(s、1H)、5.63(s、1H)、4.30〜4.33(m、1H)、3.59(s、2H)、3.20(s、2H)、2.75〜2.78(m、2H)、2.54(s、3H)、2.07〜2.10(m、1H)、1.60〜1.67(m、1H)、1.22〜1.30(m、1H)、1.03(d、J=6.8Hz、3H)、0.98(t、J=7.4Hz、3H)。LCMS(+ESI)m/z=406.2[M+H]
【0159】
実施例24:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(1−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタン−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−1−カルボキサミド(51)の調製。化合物51は、化合物28の合成のために記載される手続に従って、中間体16を中間体18に入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドをtert−ロイシノールに入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.54〜7.60(m、1H)、7.41〜7.47(m、2H)、7.17〜7.23(m、1H)、6.95(dd、J=7.3、3.4Hz、1H)、3.80〜3.86(m、1H)、3.65〜3.70(m、1H)、3.04(m、2H)、2.64(m、2H)、1.74〜1.84(m、4H)、1.04(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=378.3[M+H]
【0160】
実施例25:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(52)の調製。化合物52は、化合物37の合成のために記載される手続に従って、ホルムアルデヒドを用いる還元的アミノ化工程を用いずに、中間体19を中間体15に入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.92(d、J=9.4Hz、1H)、7.50〜7.55(m、1H)、7.37〜7.40(m、1H)、7.19〜7.26(m、1H)、6.10(br、1H)、4.15(d、J=9.4Hz、1H)、4.04(s、1H)、3.09〜3.15(m、4H)、2.85(d、J=4.8Hz、3H)、1.06(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=406.2[M+H]
【0161】
実施例26:(S)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−3−(4−フルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(53)の調製。化合物53は、化合物52の合成のために記載される手続に従って、中間体15の合成中に、3,4−ジフルオロベンゾイルクロリドを4−フルオロベンゾイルクロリドに入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.96(d、J=9.5Hz、1H)、7.65〜7.69(m、2H)、7.10〜7.15(m、2H)、6.27(br、1H)、4.18(d、J=9.4Hz、1H)、4.02(s、2H)、3.05〜3.15(m、4H)、2.85(d、J=4.8Hz、3H)、1.10(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=388.2[M+H]
【0162】
実施例27:(S)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−3−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(54)の調製。化合物54は、化合物37の合成のために記載されるような手続の後、ホルムアルデヒドを用いた化合物53の還元的アミノ化により調製された。H NMR(CDCl)δ7.94(d、J=9.5Hz、1H)、7.65〜7.68(m、2H)、7.11〜7.27(m、2H)、6.15(br、1H)、4.16(d、J=9.5Hz、1H)、3.63(s、2H)、3.17〜3.22(m、2H)、2.83(d、J=4.8Hz、3H)、2.78(br、1H)、2.55(s、3H)、1.06(s、9H)。LCMS(+ESI)m/z=402.3[M+H]
【0163】
実施例28:化合物(55)の調製。化合物55は、化合物48の合成のために記載された手続に従って、tert−ロイシンを3−アミノアダマンタン−1−オールに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=443.3[M+H]
【0164】
実施例29:N−(4−tert−ブチルチアゾ−ル−2−イル)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(56)の調製。化合物56は、化合物28の合成のために記載された手続に従って、tert−ロイシンメチルアミドを2−アミノ−4−tert−ブチルチアゾ−ルに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=419.2[M+H]
【0165】
実施例30:N−(4−tert−ブチルチアゾ−ル−2−イル)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(57)の調製。化合物57は、化合物28の合成のために記載された手続に従って、tert−ロイシンメチルアミドを3−アミノ−5−tert−ブチルチアゾ−ルに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=403.2[M+H]
【0166】
実施例31:(S)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−3−(2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾール[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(58)の調製。化合物58は、化合物52の合成のために記載された手続に従って、中間体15の合成中に、3,4−ジフルオロベンゾイルクロリドを2−フルオロ−5−トリフルオロベンゾイルクロリドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=456.2[M+H]
【0167】
実施例32:(S)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−3−(2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾール[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(59)の調製。化合物59は、化合物37の合成のために記載されるような手続の後、ホルムアルデヒドを用いた化合物58の還元的アミノ化により調製された。LCMS(+ESI)m/z=456.2[M+H]
【0168】
実施例33:3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−((S)−1−((S)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(60)の調製。化合物60は、化合物28の合成のために記載された手続に従って、tert−ロイシンメチルアミドを中間体25に入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=463.3[M+H]
【0169】
実施例34:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−6−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾール[3,4−c]ピリジン−1−カルボキサミド(61)の調製。化合物61は、化合物37の合成のために記載された手続に従って、中間体19を(実施例64に示される)中間体21Bに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=420.2[M+H]
【0170】
実施例35:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−4−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾール[4,3−b]ピリジン−1−カルボキサミド(62)の調製。化合物62は、化合物37の合成のために記載された手続に従って、中間体19を(実施例64に示される)中間体20Bに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=420.2[M+H]
【0171】
実施例36:(S)−3’−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−6’,7’−ジヒドロスピロ[[1,3]ジオキソラン−2,5’−インダゾール]−1’(4’H)−カルボキサミド(63)の調製。化合物63は、化合物28の合成のために記載された手続に従って、中間体16の合成中に、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンを1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オンに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=463.2[M+H]
【0172】
実施例37:(S)−3−(2,5−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(64)の調製。化合物64は、化合物37の合成のために記載された手続に従って、中間体19の合成中に、2,4,5−トリフルオロベンゾイルクロリドを2,5−ジフルオロベンゾイルクロリドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=420.2[M+H]
【0173】
実施例38:(S)−3−(2,5−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−5−エチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(65)の調製。化合物65は、化合物64の合成のために記載された手続に従って、ホルムアルデヒドをアセトアルデヒドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=434.3[M+H]
【0174】
実施例39:(S)−3−(2,5−ジフルオロフェニル)−N−(1−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブタン−2−イル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(66)の調製。化合物66は、化合物64の合成のために記載された手続に従って、tert−ロイシンメチルアミドをtert−ロイシノールに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=393.3[M+H]
【0175】
実施例40:3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−((S)−3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−5−ヒドロキシ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−1−カルボキサミド(67)の調製。化合物63(0.91g)とp−トルエンスルホン酸(1.3g)の混合物が、アセトン及び水中で、50℃で、開始材料が尽きるまで加熱された。アセトンの蒸発後、残留物は、EtOAcと飽和重炭酸ナトリウムとの間で抽出された。有機相は、硫酸ナトリウム上で乾燥され、蒸発乾固された。粗製産物は、カラムクロマトグラフィーにより、70%〜80%のEtOAc/Hexを用いて精製され、(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−5−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−1−カルボキサミド(0.75g、91%収率)が得られた。前記カルボキサミドは、MeOH中の水素化硼素ナトリウム(1.0当量)で還元され、化合物67が、分取LC−MSでの精製後、2つのジアステレオマーの混合物として得られた。LCMS(+ESI)m/z=421.2[M+H]
【0176】
実施例41:3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−((S)−3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−5−(メチルアミノ)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−1−カルボキサミド(68)の調製。(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−5−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾール−1−カルボキサミド(62mg)、メチルアミン(THF中2.0M、2.0mL)、酢酸(15μL)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(30mg)の混合物が、一晩中攪拌された。THFの蒸発後、残留物は、EtOAcと飽和重炭酸ナトリウムとの間で抽出された。有機相は、硫酸ナトリウム上で乾燥され、蒸発乾固された。粗製産物は、分取LC−MSにより精製され、化合物68が得られた。LCMS(+ESI)m/z=434.3[M+H]
【0177】
実施例42:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−4−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[4,3−b]アゼピン−1(4H)−カルボキサミド(69)の調製。化合物69は、1−Boc−4−ピペリドンがtert−ブチル3−オキソアゼパン−1−カルボン酸塩と入れ替えられ、2,4,5−トリフルオロベンゾイルクロリドが3,4−ジフルオロベンゾイルクロリドと入れ替えられたことを除いて、化合物37の合成のための上記の手続に従って調製された。LCMS(+ESI)m/z=434.2[M+H]
【0178】
実施例43:(R)−N−(2−ヒドロキシ−1−フェニルエチル)−5−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(70)の調製。化合物70は、化合物37の合成のための上記の手続に従って、tert−ロイシンメチルアミドを(R)−2−アミノ−2−フェニルエタノールに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=431.2[M+H]
【0179】
実施例44:(S)−3,3−ジメチル−2−(5−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド)ブタン酸(71)の調製。中間体19(353mg)のDCM溶液に、DIEA(0.35mL)、続いて、ホスゲン(トルエン中に20%、0.8mL)が添加された。室温で30分間攪拌した後、tert−ロイシンブチル塩酸性塩(268mg)とDIEA(0.2mL)が添加された。反応は、室温で1.5時間攪拌され、重炭酸ナトリウム水溶液で抑止された。有機相は、傾瀉され、硫酸ナトリウム上で乾燥された。真空下での蒸発後、残留物は、カラムクロマトグラフィーにより、10%〜30%のEtOAc/ヘキサンを用いて精製され、(S)−tert−ブチル1−(1−tert−ブトキシ−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イルカルバモイル)−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5(4H)−カルボン酸塩(0.45g)が得られた。前記カルボン酸塩は、TFA/DCM(1:1)中で2時間攪拌された。TFA/DCMの蒸発後、残留物は、THF中に溶解され、それに、ホルムアルデヒド(水中に37%、0.3mL)が、続いて、追加のナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(300mg)が添加された。反応混合物は、室温で一晩中攪拌された。THFの蒸発後、残留物は、MeOH(10.0mL)中に溶解され、0.8mLの溶液は、分取LC−MSにより精製され、化合物71が得られた。LCMS(+ESI)m/z=425.2[M+H]
【0180】
実施例45:N−((S)−1−((S)−1−アミノ−4−メチル−1−オキソペタン−2−イルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(72)の調製。化合物71(40mg)のDCM溶液に、DIEA(45μL)、続いて、クロロ蟻酸イソイソブチル(26μL)が添加された。室温で30分間攪拌した後、ロイシンアミド(18mg)とDIEA(25μL)が添加され、1時間攪拌された。反応混合物は、蒸発され、MeOH中に溶解され、分取LC−MSで精製され、化合物72が得られた。LCMS(+ESI)m/z=537.3[M+H]
【0181】
実施例46:(S)−N−(1−(3−アミノ−3−オキソプロピルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(73)の調製。化合物73は、化合物72の合成のために記載された手続に従って、ロイシンアミドを3−アミノプロパンアミドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=495.4[M+H]
【0182】
実施例47:N−((S)−1−((S)−2−カルバモイルピロリジン1−イル)−5−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(74)の調製。化合物74は、化合物72の合成のために記載された手続に従って、ロイシンアミドを(S)−ピロリジン−2−カルボキサミドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=521.2[M+H]
【0183】
実施例48:N−((S)−1−((R)−2−カルバモイルピロリジン−1−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(75)の調製。化合物75は、化合物72の合成のために記載された手続に従って、ロイシンアミドを(R)−ピロリジン−2−カルボキサミドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=521.5[M+H]
【0184】
実施例49:N−((S)−3,3−ジメチル−1−((S)−2−(メチル−カルバモイル)ピロリジン−1−イル)−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(76)の調製。化合物76は、化合物72の合成のために記載された手続に従って、ロイシンアミドを(S)−N−メチルピロリジン−2−カルボキサミドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=535.2[M+H]
【0185】
実施例50:(S)−エチル4−(3,3−ジメチル−2−(5−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド)ブタノイル)ピペラジン−1−カルボン酸塩(77)の調製。化合物77は、化合物72の合成のために記載された手続に従って、ロイシンアミドをエチルピペラジン−1−カルボキサミドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=565.4[M+H]
【0186】
実施例51:N−((S)−1((S)−3−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(78)の調製。化合物78は、化合物72の合成のために記載された手続に従って、ロイシンアミドを(S)−3−ヒドロキシル−ピペリジンに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=508.3[M+H]
【0187】
実施例52:(S)−N−(1−(4−カルバモイルピペリジン−1−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(79)の調製。化合物79は、化合物72の合成のために記載された手続に従って、ロイシンアミドをピペリジン−4−カルボキサミドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=535.4[M+H]
【0188】
実施例53:(S)−N−(1−(3−ヒドロキシプロピルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(80)の調製。化合物80は、化合物72の合成のために記載された手続に従って、ロイシンアミドを3−アミノ−プロパン−1−オンに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=482.3[M+H]
【0189】
実施例54:(S)−2−(3−(2,5−ジフルオロフェニル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド)−3,3−ジメチルブタン酸(81)の調製。化合物81は、化合物71の合成のために記載された手続に従って、中間体19の合成中に、2,4,5−トリフルオロベンゾイルクロリドを2,5−ジフルオロ−ベンゾイルクロリドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=407.2[M+H]
【0190】
実施例55:(S)−2−(3−(2,5−ジフルオロフェニル)−5−エチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド)−3,3−ジメチルブタン酸(82)の調製。化合物82は、化合物81の合成のために記載された手続に従って、ホルムアルデヒドをアセトアルデヒドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=421.2[M+H]
【0191】
実施例56:(S)−エチル2−(1−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イルカルバモイル)−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−(4H)−イル)酢酸塩(83)の調製。
【0192】
工程1:(S)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(84)の調製。中間体84は、化合物37の合成のために記載された手続に従って、ホルムアルデヒドを用いる還元的アミノ化工程を除くことにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=424[M+H]
【0193】
工程2:アセトニトリル中の中間体84(0.39g)、DIEA(0.35mL)及びブロモ酢酸エチル(0.22mL)の混合物は、60℃で1.5時間加熱される。MeCNの蒸発後、残留物は、EtOAcと重炭酸ナトリウム飽和溶液との間で抽出される。有機相は、硫酸ナトリウム上で乾燥され、蒸発乾固される。粗製産物は、カラムクロマトグラフィーにより、70%〜90%のEtOAc/Hexを用いて精製され、化合物83(0.27g、57%)が得られた。LCMS(+ESI)m/z=510.3[M+H]
【0194】
実施例57:(S)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−5−(2−ヒドロキシエチル)−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(85)の調製。LAH粉末(8mg)のTHF懸濁液に、化合物83(45mg)のTHF溶液が、0℃で、窒素下で添加される。30分間攪拌した後、反応は、塩水で抑止され、ETOAcで抽出される。組み合わされた有機相は、硫酸ナトリウム上で乾燥され、蒸発乾固される。残留物は、MeOH中に溶解され、分取LC−MSで精製され、化合物85(27mg)が得られた。LCMS(+ESI)m/z=468.3[M+H]
【0195】
実施例58:中間体23を合成するのに利用される代わりの方法
【化17】

【0196】
Boc−tert−ロイシン(4.62g、20.0mmol)とN−メチル−モルホリン(25mmol)のTHF溶液(50mL)に、クロロ蟻酸イソブチル(2.8mL、21.3mmol)が、0℃で添加された。20分間攪拌した後、エタノールアミン(3.6mg、60.0mmol)が添加され、1時間攪拌された。THFは、真空下で蒸発され、残留物は、EtOAcと重炭酸飽和水溶液との間で、2回抽出された。有機相は、硫酸ナトリウム上で乾燥され、蒸発乾固され、オイル状の中間体が得られた。前記中間体は、4N HCl/ジオキサン中で0.5時間攪拌された。反応混合物は、ジエチルエーテルで希釈され、濾過され、中間体23のHCl塩の白い沈殿物が収集された。LCMS(+ESI)m/z=175[M+H]。
【0197】
実施例59:(S)−3−(5−クロロ−2−フルオロフェニル)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(86)の調製。化合物86は、化合物36の合成のための手続に従って、3,4−ジフルオロベンゾイルクロリドを5−クロロ−2−フルオロベンゾイルクロリドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=453.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.81(d、J=9.1Hz、1H)、7.60〜7.62(dd、J=2.7、6.21Hz、1H)、7.27〜7.32(m、1H)、7.07(t、J=9.3Hz、1H)、6.56(br、1H)、4.57(s、2H)、4.12(d、J=9.2Hz、1H)、3.87(t、J=5.6Hz、2H)、3.66(s、3H)、3.36〜3.41(m、2H)、3.08〜3.12(m、2H)、1.03(s、9H)。純度:97%。
【0198】
実施例60:(S)−3−(2,5−ジフルオロフェニル)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(87)の調製。化合物87は、化合物36の合成のための手続に従って、3,4−ジフルオロベンゾイルクロリドを2,5−ジフルオロベンゾイルクロリドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=437.4[M+H]H NMR(CDCl)δ7.88(d、J=9.0Hz、1H)、7.41〜7.45(m、1H)、7.07〜7.11(m、2H)、6.34(br、1H)、4.67(s、2H)、4.15(d、J=9.0Hz、1H)、3.95(t、J=5.6Hz、2H)、3.72〜3.76(m、2H)、3.45〜3.49(m、2H)、3.17(br、2H)、1.05(s、9H)。純度:97%。
【0199】
実施例61:(S)−3−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(88)の調製。化合物88は、化合物36の合成のための手続に従って、3,4−ジフルオロベンゾイルクロリドを4−クロロ−2−フルオロベンゾイルクロリドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=453.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.90(d、J=9.0Hz、1H)、7.67(t、J=8.1Hz、1H)、7.16〜7.24(m、2H)、6.45(br、1H)、4.65(s、2H)、4.18(d、J=9.1Hz、1H)、3.94(t、J=5.6Hz、2H)、3.73(br、2H)、3.45(br、2H)、3.17(br、2H)、1.10(s、9H)。純度:98%。
【0200】
実施例63:3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−4(5H)−カルボキサミド(中間体20)及び3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−6(7H)−カルボキサミド(中間体21)の調製。
【化18】

【0201】
THF(8mL)中の3−N(Boc)−ピペリドン(615mg、3.1mmol)に、LHMDS(THF中1.0M、3.1mL)が、0℃で添加された。5分間攪拌した後、2,4,5−トリフルオロベンゾイルクロリドが添加され、更に5分間攪拌された。酢酸(1mL)が添加され、続いて、ヒドラジン一水和物(1mL)が添加された。反応は、10分間攪拌され、真空下で蒸発された。粗製混合物は、EtOAcと重炭酸水溶液との間で抽出された。有機相は、硫酸ナトリウム上で乾燥され、蒸発乾固された。粗製産物は、20%〜60%のEtOAc/Hexを用いて精製され、中間体20(遅い溶出成分、0.32g)と中間体21(速い抽出成分、0.18g)が得られた。LCMS(+ESI)m/z=354[M+H]
【0202】
実施例64:3−(3,4,−ジフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−4(5H)−カルボン酸塩(中間体20B)及び3−(3,4,−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−6(7H)−カルボン酸塩(中間体21B)の調製。
【化19】

【0203】
中間体20B及び21Bは、中間体20及び21の合成のための手続に従って、2,4,5−トリフルオロベンゾイルクロリドを3,4−ジフルオロベンゾイルクロリドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=336[M+H]
【0204】
実施例65:3−(2,5−ジフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−4(5H)−カルボン酸塩(中間体20C)及び3−(2,5−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−6(7H)−カルボン酸塩(中間体21C)の調製。
【化20】

【0205】
中間体20C及び21Cは、中間体20及び21の合成のための手続に従って、2,4,5−トリフルオロベンゾイルクロリドを2,5−ジフルオロベンゾイルクロリドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=336[M+H]
【0206】
実施例66:3−(5−クロロ−2−フルオロフェニル)−6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−4(5H)−カルボン酸塩(中間体20D)の調製。
【化21】

【0207】
中間体20Dは、中間体20及び21の合成のための手続に従って、2,4,5−トリフルオロベンゾイルクロリドを5−クロロ−2−フルオロ−ベンゾイルクロリドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=352[M+H]
【0208】
実施例67:(S)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミド)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−6−メチル−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボキサミド(89)の調製。化合物89は、化合物37の合成のための手続に従って、中間体19を中間体21に入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドを中間体23に入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=468.4[M+H]H NMR(CDCl)δ7.84(d、J=9.1Hz、1H)、7.46〜7.53(m、1H)、6.89〜7.05(m、1H)、6.73(br、1H)、4.18(d、J=9.1Hz、1H)、3.99(br、2H)、3.68(br、2H)、3.42(br、2H)、2.67〜2.73(m、4H)、2.51(s、3H)、1.06(s、9H)。純度:89%。
【0209】
実施例68:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミド)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−6−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボキサミド(90)の調製。化合物90は、化合物37の合成のための手続に従って、中間体19を中間体21Bに入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドを中間体23に入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=450.4[M+H]H NMR(CDCl)δ7.88(d、J=9.1Hz、1H)、7.58〜7.63(m、1H)、7.49〜7.52(m、1H)、7.22(q、J=8.9Hz、1H)、6.65(br、1H)、4.18(d、J=9.2Hz、1H)、3.88(m、2H)、3.69(br、2H)、3.42〜3.46(m、2H)、2.81(br、2H)、2.68〜2.77(m、2H)、2.49(s、3H)、1.06(s、9H)。純度:97%。
【0210】
実施例69:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミド)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−4−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−1−カルボキサミド(91)の調製。化合物91は、化合物37の合成のための手続に従って、中間体19を中間体20Bに入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドを中間体23に入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=450.4[M+H]H NMR(CDCl)δ7.81〜7.84(m、2H)、7.71〜7.75(m、1H)、7.17〜7.124(m、1H)、6.58(br、1H)、4.14(d、J=8.9Hz、1H)、3.72(br、2H)、3.42〜3.47(m、2H)、3.00〜3.07(m、4H)、2.51(s、3H)、1.80〜1.86(m、2H)、1.05(s、9H)。純度:98%。
【0211】
実施例70:(S)−3−(2,5−ジフルオロフェニル)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミド)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−4−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−1−カルボキサミド(92)の調製。化合物92は、化合物37の合成のための手続に従って、中間体19を中間体20Cに入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドを中間体23に入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=450.4[M+H]H NMR(CDCl)δ7.80(d、J=8.9Hz、1H)、7.37〜7.42(m、1H)、7.06〜7.12(m、2H)、6.63(br、1H)、4.14(d、J=8.9Hz、1H)、3.71(br、2H)、3.41〜3.45(m、2H)、3.02〜3.06(m、2H)、2.96(br、2H)、2.42(s、3H)、1.92(br、9H)、1.05(s、9H)。純度:98%。
【0212】
実施例71:(S)−3−(2,5−ジフルオロフェニル)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミド)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−6−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボキサミド(93)の調製。化合物93は、化合物37の合成のための手続に従って、中間体19を中間体21Cに入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドを中間体23に入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=450.4[M+H]H NMR(CDCl)δ7.86(d、J=9.0Hz、1H)、7.33〜7.37(m、1H)、7.06〜7.12(m、2H)、6.61(m、1H)、4.17(d、J=9.0Hz、1H)、3.88〜3.99(m、2H)、3.68〜3.71(m、2H)、3.41〜3.45(m、2H)、2.68(br、4H)、2.52(s、3H)、1.06(s、9H)。純度:98%。
【0213】
実施例72:(S)−3−(5−クロロ−2−フルオロフェニル)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミド)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−4−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−1−カルボキサミド(94)の調製。化合物94は、化合物37の合成のための手続に従って、中間体19を中間体20Dに入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドを中間体23に入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=466.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.80(d、J=8.9Hz、1H)、7.62〜7.65(m、1H)、7.32〜7.37(m、1H)、7.10(t、J=9.0Hz、1H)、4.14(d、J=8.9Hz、1H)、3.71(br、2H)、3.42〜3.46(m、2H)、3.02〜3.06(m、2H)、2.96(br、2H)、2.41(s、3H)、1.92(br、2H)、1.06(s、9H)。純度:99%。
【0214】
実施例73:3−(3,4−ジフルオロフェニル)−1,4,5,7−テトラヒドロピラノ[3,4−c]ピラゾール(16B)の調製。
【化22】

【0215】
中間体16Bは、中間体15の合成のための手続に従って、1−Boc−4−ピペリドンをジヒドロ−2H−ピラン−3(4H)−オンに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=236[M+H]H NMR(CDCl)δ7.37〜7.41(m、1H)、7.29〜7.32(m、1H)、7.17〜7.24(m、1H)、4.76(s、2H)、3.95(t、J=5.5Hz、2H)、2.84(t、J=5.5Hz、2H)。
【0216】
実施例74:3−(5−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,4,5,7−テトラヒドロピラノ[3,4−c]ピラゾール(16C)の調製。
【化23】


【0217】
中間体16Cは、中間体15の合成のための手続に従って、1−Boc−4−ピペリドンをジヒドロ−2H−ピラン−3(4H)−オンに入れ替え、3,4−ジフルオロベンゾイルクロリドを5−クロロ−2−フルオロベンゾイルクロリドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=253[M+H]
【0218】
実施例75:3−(2,4,5−トリクロロフェニル)−1,4,5,7−テトラヒドロピラノ[3,4−c]ピラゾール(16D)の調製。
【化24】

【0219】
中間体16Dは、中間体15の合成のための手続に従って、1−Boc−4−ピペリドンをジヒドロ−2H−ピラン−3(4H)−オンに入れ替え、3,4−ジフルオロベンゾイルクロリドを2,4,5−トリフルオロベンゾイルクロリドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=255[M+H]
【0220】
実施例76:(S)−3−(3,4−ジクロロフェニル)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−4,5−ジヒドロピラノ[3,4−c]ピラゾール−1(7H)−カルボキサミド(95)の調製。化合物95は、化合物28の合成のための手続に従って、中間体16を中間体16Bに入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドを中間体23に入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=437.4[M+H]H NMR(CDCl)δ7.84(d、J=9.2Hz、1H)、7.59〜7.64(m、1H)、7.50(br、1H)、7.22(q、J=9.0Hz、1H)、4.99(d、J=8.1Hz、2H)、4.20(d、J=9.3Hz、1H)、3.85〜3.94(m、2H)、3.72(s、2H)、3.43(m、2H)、2.80(br、2H)1.06(s、9H)。純度:96%。
【0221】
実施例77:(S)−3−(5−クロロ−2−フルオロフェニル)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−4,5−ジヒドロピラノ[3,4−c]ピラゾール−1(7H)−カルボキサミド(96)の調製。化合物96は、化合物28の合成のための手続に従って、中間体16を中間体16Cに入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドを中間体23に入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=453.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.82(d、J=9.3Hz、1H)、7.61〜7.63(m、1H)、7.32〜7.36(m、1H)、7.09(t、J=9.2Hz、1H)、4.99(d、J=8.0Hz、2H)、4.19(d、J=9.3Hz、1H)、3.78〜3.88(m、2H)、3.69(s、2H)、3.43(m、2H)、2.63(br、2H)、1.06(s、9H)。純度:91%。
【0222】
実施例78:(S)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−3−(2,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロピラノ[3,4−c]ピラゾール−1(7H)−カルボキサミド(97)の調製。化合物97は、化合物28の合成のための手続に従って、中間体16を中間体16Dに入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドを中間体23に入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=453.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.81(d、J=9.1Hz、1H)、7.51〜7.54(m、1H)、7.02〜7.05(m、1H)、6.37(br、1H)、5.03(d、J=8.9Hz、2H)、4.14(d、J=9.2Hz、1H)、3.83〜3.90(m、2H)、3.74(br、2H)、3.45(br、2H)、3.35(br、1H)、2.64(br、1H)、1.06(s、9H)。純度:97%。
【0223】
実施例79:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−1−カルボキサミド(98)の調製。化合物98は、化合物37の合成のための手続に従って、中間体19を中間体15に入れ替え、tert−ロイシンメチルアミドを中間体23に入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=450.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.89(d、J=9.1Hz、1H)、7.52(t、J=4Hz、1H)、7.40(br、1H)、7.23(q、J=8.9Hz、1H)、4.20(d、J=9.1Hz、1H)、3.69(s、2H)、3.56(s、2H)、3.42(s、2H)、3.16(s、2H)、2.74(t、J=5.5Hz、2H)、2.52(s、3H)、1.06(s、9H)。純度:96%。
【0224】
実施例80:(S)−N−(1−アミノ−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(99)の調製。化合物99は、化合物28の合成のための手続に従って、tert−ロイシンメチルアミドをtert−ロイシンアミドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=393.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.80(d、J=9.3Hz、1H)、7.36〜7.42(m、1H)、7.10〜7.22(m、2H)、4.73(s、2H)、4.19(q、J=9.3Hz、1H)、3.85(t、J=5.6Hz、2H)、3.06(m、2H)、1.06(s、9H)。純度:99%。
【0225】
実施例81:(S)−エチル−2−(3−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イルカルバモイル)−6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−4(5H)−イル)酢酸塩(100)の調製。化合物100は、化合物83の合成のための手続に従って、中間体19を中間体20Bに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=492.5[M+H]
【0226】
実施例82:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジン−1−カルボキサミド(101)の調製。化合物101は、化合物85の合成のために記載された手続に従って調製された。LCMS(+ESI)m/z=450.4[M+H]H NMR(CDCl)δ7.85(d、J=9.5Hz、1H)、7.77〜7.82(m、1H)、7.66〜7.70(m、1H)、7.16〜7.23(m、1H)、4.16(d、J=9.5Hz、1H)、3.73(t、J=5.9Hz、2H)、3.13〜3.15(m、2H)、3.02〜3,06(m、2H)、2.82〜2.85(m、5H)、1.78〜1.83(m、2H)、1.08(s、9H)。純度:92%。
【0227】
実施例83:(S)−tert−ブチル2−(3−(3,4−ジフルオロフェニル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1−カルボキサミド)−3,3−ジメチルブタン酸性塩(102)の調製。
【化25】

【0228】
実施例84:化合物102は、化合物28の合成のために記載された手続に従って、tert−ロイシンメチルアミドをtert−ロイシンtert−ブチルエステルに入れ替えることにより調製された。H NMR(CDCl)δ7.78(d、J=9.7Hz、1H)、7.48〜7.53(m、1H)、7.28〜7.29(m、1H)、7.21〜7.26(m、1H)、4.83(s、2H)、4.30(d、J=9.7Hz、1H)、3.95(t、J=5.6Hz、2H)、3.20(m、2H)、1.48(s、9H)、1.09(s、9H)。
【0229】
実施例85:(S)−N−(1−(2−シアノエチルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(104)の調製。化合物102(0.92g)は、TFA/DCM(1:1)を用いて室温で1時間処理された。溶媒の蒸発後、残留物は、トルエンと共に共沸蒸留され、固体のカルボン酸中間体103(0.78g)が得られた。カルボン酸(60mg)と2−シアノエチルアミン(50μL)のDMF(0.6mL)溶液に、TBTU(60mg)が添加された。室温で30分間攪拌した後、反応混合物は、酢酸エチルで希釈され、重炭酸ナトリウム水溶液で抽出された。有機相は、硫酸ナトリウム上で乾燥され、蒸発乾固された。粗製産物は、カラムクロマトグラフィーにより、50%〜70%のEtOAc/Hexを用いて精製され、化合物104(25mg)が得られた。LCMS(+ESI)m/z=446.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.85(d、J=9.1Hz、1H)、7.46〜7.51(m、1H)、7.28〜7.31(m、1H)、7.20〜7.27(m、1H)、6.58(br、1H)、4.82(s、2H)、4.19(d、J=9.1Hz、1H)、3.95(t、J=5.6Hz、2H)、3.59〜3.66(m、1H)、3.46〜3.49(m、1H)、3.18(t、J=5.2Hz、2H)、2.60〜2.76(m、2H)、1.13(s、9H)。
【0230】
実施例86:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−(5−メチル−1H−ピラゾロ−3−イルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(105)の調製。化合物105は、化合物104の合成のために記載された手続により、2−シアノエチルアミンを3−アミノ−5−メチルピラゾールに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=473.3[M+H]H NMR(CDCl)δ8.15(d、J=9.8Hz、1H)、7.50〜7.56(m、1H)、7.28〜7.30(m、1H)、7.22〜7.27(m、1H)、5.84(d、J=9.9Hz、1H)、5.48(s、2H)、4.82(s、2H)、3.93(t、J=5.6Hz、2H)、3.18(t、J=4.8Hz、2H)、2.17(s、3H)、1.11(s、9H)。
【0231】
実施例87:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−((5−メチルピラジン−2−イル)メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−6,7−ジヒドロピラノ−[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(106)の調製。化合物106は、化合物104の合成のために記載された手続により、2−シアノエチルアミンを2−アミノメチル−5−メチルピラジンに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=499.3[M+H]H NMR(CDCl)δ8.48(s、1H)、8.35(s、1H)、7.92(d、J=9.4Hz、1H)、7.47〜7.52(m、1H)、7.28〜7.32(m、1H)、7.19〜7.27(m、1H)、6.98(br、1H)、4.82(s、2H)、4.57〜4.62(m、2H)、4.30(d、J=10.4Hz、1H)、3.93(t、J=5.4Hz、2H)、3.18(br、2H)、2.80(s、3H)、1.11(s、9H)。
【0232】
実施例88:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−オキソ−1−(4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ブタン−2−イル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(107)の調製。化合物107は、化合物104の合成のために記載された手続により、2−シアノエチルアミンを2−(ピペラジン−1−イル)ピリミジンに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=540.4[M+H]H NMR(CDCl)δ8.33(d、J=4.8Hz、2H)、8.00(d、J=9.6Hz、1H)、7.42〜7.52(m、1H)、7.30〜7.33(m、1H)、7.19〜7.26(m、1H)、6.56(t、J=4.8Hz、1H)、4.90(d、J=9.6Hz、1H)、4.82(s、2H)、4.00〜4.06(m、1H)、3.63〜3.96(m、9H)、3.18(br、2H)、1.11(s、9H)。
【0233】
実施例89:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−オキソ−1−(4−(チアゾール−2−イル)ピペラジン−1−イル)ブタン−2−イル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(108)の調製。化合物108は、化合物104の合成のために記載された手続により、2−シアノエチルアミンを2−(ピペラジン−1−イル)チアゾ−ルに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=545.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.93(d、J=9.6Hz、1H)、7.48〜7.52(m、1H)、7.30〜7.32(m、1H)、7.19〜7.26(m、2H)、6.63(d、J=3.7Hz、1H)、4.87(d、J=9.6Hz、1H)、4.82(s、2H)、3.87〜3.98(m、4H)、3.64〜3.81(m、3H)、3.45〜3.58(m、3H)、3.18(br、2H)、1.11(s、9H)。
【0234】
実施例90:3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−((S)−1−((S)−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(109)の調製。化合物109は、化合物104の合成のために記載された手続により、2−シアノエチルアミンをL−ピロリノールに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=477.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.88(d、J=9.7Hz、1H)、7.45〜7.51(m、1H)、7.30〜7.32(m、1H)、7.19〜7.26(m、1H)、4.82(s、2H)、4.64(d、J=9.8Hz、1H)、4.45(br、1H)、4.29〜4.33(m、1H)、3.91〜3.97(m、3H)、3.55〜3.74(m、3H)、3.18(br、2H)、1.86〜2.11(m、3H)、1.59〜1.66(m、1H)、1.11(s、9H)。
【0235】
実施例91:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−オキソ−1−チオモルホリノジオキシド−ブタン−2−イル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(110)の調製。化合物110は、化合物104の合成のために記載された手続により、2−シアノエチルアミンをチオモルホリンジオキシドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=511.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.81(d、J=9.2Hz、1H)、7.46〜7.51(m、1H)、7.26〜7.30(m、1H)、7.20〜7.26(m、1H)、4.82(s、2H)、4.79(d、J=9.2Hz、1H)、4.67〜4.71(br、1H)、4.41〜4.46(m、1H)、3.91〜3.99(m、3H)、3.56〜3.63(m、1H)、3.30〜3.38(m、1H)、3.01〜3.17(m、5H)、1.86〜2.11(m、3H)、1.59〜1.66(m、1H)、1.12(s、9H)。
【0236】
実施例92:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−オキソ−1−(3−オキソピペラジン−1−イル)ブタン−2−イル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(111)の調製。化合物111は、化合物104の合成のために記載された手続により、2−シアノエチルアミンをピペラジン−2−オンに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=476.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.88〜7.93(m、1H)、7.45〜7.52(m、1H)、7.26〜7.30(m、1H)、7.20〜7.26(m、1H)、4.82(s、2H)、4.76(d、J=9.4Hz、1H)、4.43〜4.50(m、2H)、3.77〜4.11(m、5H)、3.40〜3.52(m、2H)、3.17(br、2H)、1.12(s、9H)。
【0237】
実施例93:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(1−(4−(N,N−ジメチルスルファモイル)ピペラジン−1−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−6,7−ジヒドロピラノ−[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(112)の調製。化合物112は、化合物104の合成のために記載された手続により、2−シアノエチルアミンをN,N−ジメチルピペラジン−1−スルフォアミドに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=569.4[M+H]H NMR(CDCl)δ7.92(d、J=9.6Hz、1H)、7.48〜7.52(m、1H)、7.28〜7.32(m、1H)、7.19〜7.26(m、1H)、4.81〜4.84(m、3H)、3.91〜3.98(m、3H)、3.81〜3.86(m、1H)、3.65〜3.71(m、1H)、3.53〜3.60(m、1H)、3.29〜3.47(m、2H)、3.16〜3.26(m、4H)、2.85(s、6H)、1.12(s、9H)。
【0238】
実施例94:(S)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−((5−メチル−1,3,4−オキサジアゾ−ル−2−イル)メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−6,7−ジヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−1(4H)−カルボキサミド(113)の調製。化合物113は、化合物104の合成のために記載された手続により、2−シアノエチルアミンを2−アミノメチル−5−メチル−1,3,4−オキサジアゾ−ルに入れ替えることにより調製された。LCMS(+ESI)m/z=489.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.90(d、J=9.3Hz、1H)、7.46〜7.52(m、1H)、7.28〜7.32(m、1H)、7.19〜7.26(m、1H)、6.91(br、1H)、4.82(s、2H)、4.74〜4.79(m、1H)、4.58〜4.63(m、1H)、4.28(d、J=9.3Hz、1H)、3.94(t、J=5.6Hz、2H)、3.17(br、2H)、2.51(s、3H)、1.12(s、9H)。
【0239】
実施例95:以下の化合物は、本明細書に開示される方法により、当業者に容易に理解されるように、市販の又は容易に合成される塩化アシル及びアミンを利用して合成することができる。
【化26】







【0240】
実施例96:(S)−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキサミド(114)の調製。
【0241】
工程1:ドライアイス・アセトン槽中で冷却されたTHF(10mL)中のテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(0.51g、5.0mmol)に、LHMDS溶液(THF中1.0M、6.0mL)が添加された。30分間攪拌した後、シュウ酸ジエチルが、添加され、反応混合物は、−78℃から室温へ、2時間攪拌された。THFは、真空下で蒸発され、残留物が、EtOAc及び酸性水(pH<4)で抽出された。有機相は、硫酸ナトリウム上で乾燥され、真空下で蒸発乾固された。オイル状の残留物は、3,4−ジフルオロフェニルヒドラジン塩酸性塩(0.92g、5.0mmol)と共に、EtOH中で、75°で1時間加熱された。EtOHの蒸発後、残留物は、EtOAcと重炭酸ナトリウム水溶液との間で抽出された。有機槽は、硫酸ナトリウム上で乾燥され、真空下で蒸発された。粗製副産物は、カラムクロマトグラフィーにより、15%〜30%のEtOAc/hexを用いて精製され、固体産物(0.40g、91%)が得られた。LC−MS(+ESI)m/z=309.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.44〜7.49(m、1H)、7.27〜7.31(m、2H)、4.91(s、2H)、4.41(q、J=7.1Hz、2H)、3.93(t、J=5.4Hz、2H)、2.86(t、J=5.4Hz、2H)、1.41(t、J=7.1Hz、3H)。
【0242】
工程2及び3:工程1で得られたエチルエステル中間体(0.40g)は、LiOH一水和物(0.2g)と共にMeOH/水中で、60℃で1時間加熱された。MeOHの蒸発後、残留物は、1N HClでpH<4まで酸性化され、EtOAcで抽出された。有機相は、硫酸ナトリウム上で乾燥され、蒸発され、カルボン酸中間体(0.36g)が得られた。カルボン酸(0.18g)のDMF溶液に、tert−ロイシンメチルアミド(0.11g)、DIEA(220μL)、続いて、TBTU(0.30g)が添加された。室温で1時間攪拌した後、DMFは、真空下で蒸発された。残留物は、EtOAc及び重炭酸ナトリウム飽和水溶液で抽出された。有機槽は、硫酸ナトリウム上で乾燥され、蒸発乾固された。粗製副産物は、カラムクロマトグラフィーにより、50%〜70%のヘキサン中のEtOAcを用いて精製され、化合物114(233mg、88%収率)が得られた。LC−MS(+ESI)m/z=437.4[M+H]H NMR(CDCl)δ7.60(d、J=9.6Hz、1H)、7.42〜7.47(m、1H)、7.28〜7.32(m、2H)、6.28(br、1H)、4.96(m、2H)、4.40(d、J=9.7Hz、1H)、3.93〜3.99(m、1H)、3.85〜3.87(m、2H)、2.85〜2.93(m、2H)、2.82(d、J=4.8Hz、3H)、1.08(s、9H)。
【0243】
実施例97:化合物115〜119は、化合物114の合成のために記載される手続に従って調製された。(S)−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキサミド(115)。LC−MS(+ESI)m/z=437.4[M+H]H NMR(CDCl)δ7.61(d、J=9.0Hz、1H)、7.42〜7.46(m、1H)、7.28〜7.32(m、2H)、4.93(m、2H)、4.43〜4.47(m、1H)、3.86〜3.96(m、2H)、3.70(br、2H)、3.42〜3.47(m、2H)、2.85〜2.97(m、2H)、1.09(s、9H)。
【0244】
(S)−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−1,4,5,7−テトラヒドロピラノ[3,4−c]ピラゾール−3−カルボキサミド(116)。LC−MS(+ESI)m/z=437.4[M+H]H NMR(CDCl)δ7.55(d、J=9.2Hz、1H)、7.26〜7.32(m、1H)、7.18〜7.25(m、1H)、7.05〜7.09(m、1H)、6.99(br、1H)、4.72(s、2H)、4.39(d、J=9.2Hz、1H)、3.83(t、J=5.6Hz、2H)、3.59〜3.65(m、2H)、3.33〜3.40(m、2H)、3.14(s、1H)、2.87〜2.92(m、2H)、1.02(s、9H)。
【0245】
(S)−1−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキサミド(117)。LC−MS(+ESI)m/z=453.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.57(d、J=9.2Hz、1H)、7.47〜7.52(m、1H)、7.29〜7.33(m、2H)、6.88(br、1H)、4.88〜4.98(m、2H)、4.41(d、J=9.2Hz、1H)、3.86〜3.95(m、2H)、3.68〜3.72(m、2H)、3.41〜3.44(m、2H)、2.61〜2.73(m、2H)、1.09(s、9H)。
【0246】
(S)−1−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−1,4,5,7−テトラヒドロピラノ[3,4−c]ピラゾール−3−カルボキサミド(118)。LC−MS(+ESI)m/z=453.4[M+H]H NMR(CDCl)δ7.59(d、J=9.1Hz、1H)、7.48〜7.53(m、1H)、7.28〜7.32(m、2H)、7.04(br、1H)、4.62(s、2H)、4.46(d、J=8.0Hz、1H)、3.92(t、J=5.6Hz、2H)、3.65〜3.73(m、2H)、3.38〜3.47(m、2H)、2.95〜2.99(m、2H)、1.08(s、9H)。
【0247】
(S)−1−(5−クロロ−2−フルオロフェニル)−N−(1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキサミド(119)。LC−MS(+ESI)m/z=453.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.62(d、J=9.3Hz、1H)、7.55〜7.57(m、1H)、7.40〜7.44(m、1H)、7.19〜7.26(m、2H)、4.92(m、2H)、4.47(d、J=9.3Hz、1H)、3.85〜3.94(m、2H)、3.66〜3.71(m、2H)、3.41〜3.47(m、2H)、2.63〜2.72(m、2H)、1.08(s、9H)。
【0248】
実施例99:(S)−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イル)−5−メチル−1,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロピラゾロ[4,3−c]アゼピン−3−カルボキサミド(120)の調製。
【0249】
工程1:5−tert−ブチル3−エチル−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−4,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[4,3−c]アゼピン−3,5(1H)−ジカルボン酸塩の調製。
【化27】

【0250】
この中間体は、化合物114の合成のための手続の工程1で、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンをN−Boc−ヘキサドロ−アゼピン−4−オンに入れ替えることにより調製された。LC−MS(+ESI)m/z=422.3[M+H]
【0251】
工程2及び3:(S)−tert−ブチル1−(3,4−ジフルオロフェニル)−3−(3,3−ジメチル−1−(メチルアミノ)−1−オキソブタン−2−イルカルバモイル)−4,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[4,3−c]アゼピン−5(1H)−カルボン酸塩の調製。
【化28】

【0252】
この中間物は、工程2及び3に記載された同じ手続に従って、化合物114の合成中に調製された。LC−MS(+ESI)m/z=520.4[M+H]
【0253】
工程4:工程3で得られたBoc中間体(0.39g)は、TFA/DCM(1:1)中で、室温で30分間攪拌された。TFA及びDCMを蒸発した後、残留物は、トルエンと共に共沸蒸留され、オイルが得られた。オイル中間体は、THF中に溶解され、それに、ホルムアルデヒド(37%水溶液、0.3mL)とナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.3g)が添加された。室温で2時間攪拌した後、THFは、真空下で蒸発され、残留物は、EtOAcと炭酸ナトリウム水溶液との間で抽出された。有機相は、硫酸ナトリウム上で乾燥され、減圧下で蒸発された。粗製産物は、C18逆相カラムクロマトグラフィーにより、勾配20%〜50%のEtOH/水を用いて精製され、化合物120(214mg、60%)が得られた。LC−MS(+ESI)m/z=434.4[M+H]H NMR(CDCl)δ7.61(d、J=9.5Hz、1H)、7.24〜7.32(m、2H)、7.14〜7.18(m、1H)、4.39(d、J=9.6Hz、1H)、4.09〜4.13(m、1H)、3.96〜4.00(m、1H)、2.80〜2.94(m、7H)、2.45(s、3H)、1.83〜1.88(m、2H)、1.07(s、9H)。
【0254】
実施例100:(S)−1−(5−クロロ−2−フルオロフェニル)−N−(3,3−ジメチル−1−オキソ−(3−オキソピペラジン−1−イル)ブタン−2−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキサミド(121)の調製。
【0255】
工程1:(S)−tert−ブチル2−(1−(5−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキサミド)−3,3−ジメチルブタル酸性塩の調製。
【化29】

【0256】
中間体は、化合物114の合成のために記載される手続に従って、工程1で、3,4−ジフルオロフェニルヒドラジンを2−フルオロ−5−クロロフェニルヒドラジンに入れ替え、工程3で、tert−ロイシンメチルアミドをtert−ロイシンtert−ブチルエステルに入れ替えることにより調製された。LC−MS(+ESI)m/z=466.3[M+H]
【0257】
工程2:工程1で得られたtert−ブチルエステル(1.85g)中間体は、TFA/DCM中で、室温で1時間攪拌された。TFA及びDCMの蒸発後、残留物は、トルエンと共に共沸蒸留され、所望のカルボン酸(1.4g)が得られた。その結果得られたカルボン酸(0.3g)、ピペラジン−2−オン(0.1g)及びDIEA(0.4mL)は、DMF(10mL)中に溶解された。TBTU(0.25g)が、添加され、その混合物は、室温で1時間攪拌された。DMFが、真空下で蒸発され、残留物は、EtOAcと重炭酸ナトリウム水溶液との間で抽出された。有機相は、硫酸ナトリウム上で乾燥され、真空下で蒸発された。粗製産物は、カラムクロマトグラフィーにより、5%EtOH/MeCNを用いて精製され、化合物121(205mg、56%)が得られた。LC−MS(+ESI)m/z=492.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.53〜7.57(m、2H)、7.39〜7.44(m、1H)、7.18〜7.24(t、J=9.3Hz、1H)、6.65(br、1H)、4.89〜5.03(m、3H)、4.31〜4.49(m、1H)、4.02〜4.13(m、1H)、3.79〜3.95(m、3H)、3.39〜3.51(m、2H)、2.63〜2.72(m、2H)、1.07(s、9H)。
【0258】
実施例101:化合物122は、化合物121の合成のために記載される手続に従って、工程2で、ピペラジン−2−オンをL−ピロリノールに入れ替えることにより調製された。LC−MS(+ESI)m/z=493.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.48〜7.57(m、2H)、7.39〜7.43(m、1H)、7.18〜7.24(m、1H)、4.92〜4.98(m、2H)、4.84〜4.87(m、1H)、4.67〜4.70(m、1H)、4.28〜4.31(m、1H)、3.86〜4.00(m、2H)、3.67〜3.80(m、2H)、3.54〜3.63(m、1H)、2.63〜2.72(m、2H)、1.85〜2.10(m、3H)、1.54〜1.68(m、2H)、1.07(s、9H)。
【0259】
実施例102:化合物123は、化合物121の合成のために記載される手続に従って、工程2で、ピペラジン−2−オンを(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)メタンアミンに入れ替えることにより調製された。LC−MS(+ESI)m/z=505.3[M+H]H NMR(CDCl)δ7.63(t、J=9.4Hz、1H)、7.55〜7.57(m、1H)、7.41〜7.45(m、1H)、7.22(t、J=9.2Hz、1H)、4.85(br、2H)、4.73〜4.80(m、1H)、4.54〜4.65(m、2H)、3.87〜3.92(m、2H)、2.67〜2.70(m、2H)、2.48(s、3H)、1.08(s、9H)。
【0260】
実施例103:以下の化合物は、化合物121の合成のために記載される方法により、当業者により容易に理解されるように、市販の又は容易に調製される、工程1ではヒドラジンを、工程2ではアミンを利用して合成することができる。
【化30】

【0261】
実施例104:選別方法
【0262】
ヒトCB2及びCB1受容体(それぞれ、hCB2、hCB1)及びラットCB2受容体(rCB2)で刺激薬又は逆刺激薬として作用する化合物の各々の能力は、米国特許第7,517,874号に記載されるように、細胞内サイクリックAMP(cAMP)レベルの変化を計測することにより判定された。
【0263】
TR−FRETが、330〜380nmの励起フィルタ、615nm及び6665nmの発光フィルタ、380nmの二色ミラー及びZ=10mmを利用して計測された。各ウェル内のcAMP濃度は、各検定中に同時に引かれるcAMP標準曲線から逆算された。各プレートは、フォルスコリンで刺激された細胞の16ウェルと、フォルスコリン及び1μMのCP55,940で処理された細胞の16ウェルとを含んでいた。cAMPの濃度は、これらの2つの群のウェルの差の百分率として表された。EC50(50%の最大応答を生成する化合物の濃度)と内因活性(CP55,940による完全活性と比較した百分率表記の最大活性)とを含む濃度応答データは、4パラメータ非線形回帰アルゴリスム(ケンブリッジソフト バイオアッセイ)を利用して定量分析された。
【0264】
hCB1受容体及びhCB2受容体での化合物71、81及び82のEC50値は、用いられた検定(30μM)に対する最大可測範囲よりも上であった。これらの3つを除いて、化合物の各々は、28〜123が、hCB1受容体又はhCB2受容体のいずれかで、若しくは、その両方で刺激薬又は逆刺激薬として判定された。表I。
【0265】
【表1】

【0266】
化合物102、103は、試験されなかった。121,123は、hCBR2活性を検出できなかった。
【0267】
実施例105:炎症性疼痛モデルでの抗痛覚過敏
【0268】
炎症性疼痛の完全フロイントアジュバント(CFA)モデルでの試験化合物の抗痛覚過敏効果が、主に、米国特許第7,517,874号で記載されるように、200〜300グラムの雄スプラーグドーリーラット(Hsd:スプラーグドーリーRSDR、ハーラン、インディアナポリス、インディアナ州)を用いて判定された。
【0269】
試験化合物は、1:1:18のクレモフォールEL:エタノール:水のクレモフォール担体混合物中で調製された。クレモフォールは、シグマケミカル(セントルイス、ミズーリ州)から得られた。媒体混合物又は媒体混合物+試験化合物は、各々が、経口投与された。
【0270】
熱痛覚過敏症の熱評価:基線と、処置後の侵害性熱刺激に対する足引っ込め潜時が、足底痛覚試験装置(ウゴバジレ社、イリノイ州ウッドデールのストールティング社から得られる)を用いて計測された。この装置は、強度が線形的に増加する赤外線熱源を生成する。組織の損傷を回避するために、熱源への電力は、20秒後に遮断された。
【0271】
足引っ込め潜時は、熱刺激から、ラットがその足を払い除けるのに必要な時間として定義される。イブプロフェン(100mg/kg、経口投与)が、正の対照として利用された。足引っ込め潜時(秒)は、事前に(未処理の足の潜時、L1)、及び、0.1mLのCFA(シグマ・アルドリッチ、ネコF5881、結核菌 1mg/ml)を足底内に一回注入した後の24時間で(CFAで炎症を起こした足の潜時、L2)計測された。
【0272】
試験化合物は、CFA注入後23時間で、即ち、熱評価の1時間前に(化合物で処理され、CFAで炎症を起こした足の潜時、L3)経口投与された。正味の足引っ込め潜時及び平均標準誤差(SEM)は、各投与群の損傷した足に対して定められた。以下の表IIを参照すること。
【0273】
データは、最大効果率(%MPE)として表され、前記最大効果率は、未処理の足の潜時と比較した、試験化合物で処理されてCFAで炎症を起こした足の潜時の回復率として定義される。
【数1】

【0274】
結果は、以下の表IIに示される。
【0275】
【表2】

【0276】
実施例106:酢酸により誘発されるマウスの悶えの抑制
【0277】
この試験は、内臓痛、又は、pH感受性侵害受容体の活性に関連する痛みに対する鎮痛作用を表す化合物を特定する[バーバー及びゴットシュリッヒ、(1986年)、医療研究報告第12巻、525〜562頁、ララバドラン及びバンシナス、(1986年)、薬剤報告第3巻、263〜270頁]。希釈酢酸溶液の腹腔内投与により、マウスは、悶え行動を起こす。悶えは、前肢の延びと身体の伸張を伴う腹部筋肉の収縮として定義される。化合物の鎮痛作用を判定するために、化合物の存在/不在で観察される悶えの回数が計数される。
【0278】
重量が20〜40グラムの雄ICRは、計量され、薄い層の齧歯類用床敷を底に備えた個別の観察室(通常、4Lのビーカー)内に置かれた。試験化合物の作用及び効力を判定するために、異なる投与量の化合物溶液又は媒体が、酢酸溶液投与の30分前に、頸背部の皮下に注入された。化合物又は媒体対照の投与後、マウスは、それらの個別の観察室に戻され、酢酸溶液の腹腔内投与を待った。
【0279】
30分後、10ml/gの0.6%(v/v)酢酸溶液が、右下腹部内に注入された。注入直後に、マウスは、その観察室内に戻され、悶え回数の記録が、即座に始められる。悶え回数は、酢酸注入時間から始まる15分の期間にわたり計数される。生データは、一元配置分散分析に続いて、ダネット事後調査を利用して分析された。
【0280】
投与応答分析:生データは、次式を利用して最大可能性効果の割合(%MPE)に変換された:%MPE=((Wc−Wv)/(0−Wv))*100、式中、Wcは、化合物で処理されたマウスの悶えの回数であり、Wvは、媒体で処理されたマウスの悶えの平均数である。過敏症の50%減衰を誘発させる投与量(ED50)は、線形回帰分析を利用して定めることができる。
【0281】
化合物28、31〜33、35及び37を10mg/kgの投与量で投与することにより、それぞれ、酢酸処理により誘導される機械的痛覚過敏症が、100%回復した。
【0282】
実施例107:急性炎症のカラギーナンモデル
【0283】
急性炎症は、ラット内に、0.1mLの2%カラギーナン(IV型、シグマ、セントルイス、ミーズリ州)を後足内に注入することにより作り出される。カラギーナン注入後の様々な時点で、足体積計測が、容積変動測定器(ストールティング社)を利用して、両方の後ろ足に対して行われた。簡単に、ラットは、アーム下で、一方の手で優しく保持され、その足首は、他方の手で安定にされる。各足は、周知の体積の流体内に、ほぼ1秒間(安定した読み出しを得るのに十分な時間)浸漬され、全流体変位が、記録される。媒体又は試験化合物は、カラギーナン投与の前に、動物に投与される。媒体で処置された対照群に対する、後足の体積の統計上十分な低減は、抗炎症効果として解釈される。
【0284】
実施例108は、脊椎神経結紮(SNL)モデル
【0285】
ラットに慢性神経因性疼痛を誘導するために、SNLモデル(キム及びチャン、1992年、疼痛第50(3)巻、355〜363頁)が利用された。ラットは、イソフルランで麻酔をかけられ、左L5横突起が取り除かれ、L5及びL6脊椎神経が6−0のシルク縫合糸で結紮された。次に、創傷は、内部縫合と外部留め金で閉じられた。少なくとも7日の処置後SNLの後に、非侵害性機械的感度に対する基線値、外傷後の値及び処置後の値が、8つのセメス−ウエンスタイン・フィラメント(米国、イリノイ州、ウッドデールのストールティング社)を利用して、上げ下げ法(チャプランら、1994年、神経科学手法学術誌、第53(1)巻、55〜63頁)に従って評価された。動物は、穴を開けられた金属板上に置かれ、試験前、最小限の30分の間に、周囲環境に順化することができた。
【0286】
ラットL5/L6SNLモデル(n=6/群;平均値±平均値の標準誤差)。非侵害性機械的刺激に対する感度が、化合物(36)の経口投与の前と、その後の様々な時点で試験された。平均値と平均値の標準誤差(SEM)は、各処置群の外傷した足に対して測定された。通常、この刺激は有痛性であると考えられないので、この試験での外傷により誘導される十分な応答性の増加は、機械的異痛の計測と解釈される。図1は、化合物(36)を3mg/kg、10mg/kg及び30mg/kgで経口投与して得られた結果を、正の対照としてのガバペンチンの200mg/kgの投与と比較して示す。
【0287】
本明細書に引用された参照文献及び米国特許の文脈は、本明細書に参照としてそのまま組み込まれている。参照として組み込まれている場合の用語の定義が、本明細書で定義された意味と異なる事象では、本明細書で与えられた意味が、意図される。本明細書に与えられる実施例は、単に説明目的のためのものであって、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではなく、その全範囲は、当業者により直ちに認識されることになる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の化学式I:
【化1】


の構造を有する化合物、又は、前記化合物の医薬上受け入れられる塩、酸性塩、立体異性体若しくは水和物であって、
環Aは、
【化2】


から成る群から選択され、
V、W、X、Y及びZが、それぞれ独立して、O、NR及びCRから成る群から選択され、但し、V、W、X、Y及びZのうちの1つのみが、O又はNRであり得ることを条件とし、
環Bが、以下から成る群から選択され、
【化3】


が、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、(CHアリール、(CH連結4、5、6、7、8、9及び10員複素環から成る群から選択され、Rの前記アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、(CHアリール、(CH連結複素環が、それぞれ任意選択で、ハロ、OH、オキソ、NH、NO、CN、COOH、OCF、CF、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、C〜Cシクロアルキル、アリール並びに4、5、6、7、8、9及び10員複素環から成る群から独立して選択される1〜4置換基と置換され、
が、H、並びに、C〜Cアルコキシ、ハロ、OH、NH及びCNから成る群から独立して選択される1〜4の置換基と任意選択で置換されるC〜Cアルキルから成る群から選択され、
が、CRであり、
が、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、(CHアリール、(CH連結4、5、6、7、8、9及び10員複素環から成る群から選択され、Rの前記C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、(CHアリール及び(CH連結複素環は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、アリール、ハロ、OH、NR、CN、NO及びCONRから成る群から独立して選択される1〜4の置換基と任意選択で置換され、
が、COR、CONR、CSNR、COOR、SOR、SO、SONR、NRSO、NRCOR並びに(CH連結4、5、6、7、8、9及び10員複素環から成る群から選択され、Rの前記(CH連結複素環は、ハロ、OH、オキソ、NH、NO、CN、OCF、CF、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、アリール、CONR、SOR、SO、SONR、COOR、NRCOR及びNRSOから成る群から独立して選択される1〜4の置換基と任意選択で置換され、
が、H、C〜Cアルキル及びC〜Cヒドロアルキルから成る群から選択され、
が、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル及びC〜Cシクロアルキルから成る群から選択され、各R及びRの前記C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル及びC〜Cシクロアルキルは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ、OH、オキソ、NO、CN、OCF、CF、NR、CONR、COOR、SOR、SO、SONR、NRCOR及びNRSOから成る群から独立して選択される1〜4の置換基と任意選択で置換され、
が、R、OH及びNRから成る群から独立して選択され、
及びRが、それぞれ独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cヒドロキシアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、(CHアリール、(CH連結4、5、6、7、8、9及び10員複素環から成る群から選択され、R及びRの前記C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、(CHアリール、(CH連結複素環が、それぞれ任意選択で、ハロ、OH、オキソ、NO、CN、OCF、CF、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、NR、CONR、COOR、SOR、SO、SONR、NRCOR、NRSO並びに(CH連結5及び6員複素環から成る群から独立して選択される1〜5個の置換基と置換され、前記(CH連結5及び6員複素環が、それぞれ任意選択で、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ、OH、オキソ、NO、CN、OCF及びCFから独立して選択される1〜3個の置換基と置換され、
代わりに、R及びRは、前記R及びRが結合する窒素原子と共に、ハロ、OH、オキソ、NR、NO、CN、OCF、CF、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、CONR、SOR、SO、SONR、COOR、NRCOR、NRSO、5及び6員複素環から成る群から独立して選択される1〜4個の置換基と任意選択で置換される4、5、6、7、8、9及び10員複素環から成る群から選択される複素環を形成し、
及びRの各事例は、H、C〜Cアルキル、アリール並びに4、5、6、7、8、9及び10員複素環から成る群から独立して選択され、前記アルキル、アリール及び複素環が、それぞれ独立して、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ、OH、オキソ、NO、NH、CN、OCF及びCFから成る群から選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換され、
pの各事例が、独立して、0又は1〜6の整数であり、
但し、RがN原子に結合する場合、V、W、X、Y及びZのうちの1つが、O又はNRから成る群から選択されることを条件とする、化合物。
【請求項2】
が、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール並びに4、5、6、7、8、9及び10員複素環から成る群から選択され、Rの前記アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール及び複素環が、それぞれ任意選択で、ハロ、OH、オキソ、NH、NO、CN、COOH、OCF、CF、C〜Cアルキル及びC〜Cアルコキシから成る群から独立して選択される1〜4の置換物と置換され、
が、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、アリール、4、5、6、7、8、9及び10員複素環から成る群から選択され、Rの前記アルキル、シクロアルキル、アリール、及び複素環が、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、アリール、ハロ、OH、NH、CN及びNOから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換され、
が、H又はC〜Cアルキルであり、
Pの各事例が、独立して、0又は1〜3の整数である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル、アリール並びに4、5、6、7、8、9及び10員複素環から成る群から選択され、Rの前記シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール及び複素環が、それぞれ任意選択で、ハロ、OH、CN、OCF、CF、C〜Cアルキル、及びC〜Cアルコキシから成る群から独立して選択される1〜4の置換基と置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
が、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキルから成る群から選択され、Rの前記アルキル及びシクロアルキルが、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、ハロ、OH、NH、CN及びNOから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換され、Rが、COR、CONR、COOR、SONR及び、任意選択で置換を有する(CH複素環から成る群から選択され、RがHである、請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
が、アリール、4、5、6、7、8、9及び10員複素環から成る群から選択され、Rの前記アルキル及び複素環が、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、アリール、ハロ、OH、NH、CN及びNOから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換され、Rが、COR、CONR及びCOORから成る群から選択され、RがHである、請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
V、W、X、Y及びZのうちの1つが、NR又はOであり、Rが、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cヒドロキシアルキル及びC〜Cシアノアルキルから成る群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
V、W、X、Y及びZが、それぞれ独立して、CRであり、R及びRは、各々が、H又はC〜Cアルキルであり、R及びRの各C〜Cアルキルが、ハロ及びヒドロキシルから独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
が、H又はC〜Cアルキルであり、Rの前記C〜Cアルキルが、ハロ及びヒドロキシから独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
が、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルケニル及びアリールから成る群から選択され、前記シクロアルキル、シクロアルケニル及びアリールが、ハロ、OH、CN、OCF、CF、C〜Cアルキル及びC〜Cアルコキシから成る群から独立して選択される1〜4の置換基と任意選択で置換され、Rが、H又はC〜Cであり、Rが、H及びC〜Cアルキルから成る群から選択され、Rの前記アルキルが、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、ハロ、CN、及びOHから成る群から独立して選択される1〜4の置換基と任意選択で置換され、Rが、H又はCHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
が、ハロ、OH,CN、OCF、CF、C〜Cアルキル、及びC〜Cアルコキシから成る群から独立して選択される1〜4の置換基と任意選択で置換されるフェニルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
が、H、C〜Cアルキル、アリール並びに4、5、6、7、8、9及び10員複素環から成る群から選択され、Rの前記アルキル、アリール及び複素環が、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、アリール、ハロ、OH、NH、CN、及びNOから成る群から独立して選択される1〜4の置換基と任意選択で置換され、Rが、COR、CONR、COOR、SONR及び4、5、6、7、8、9及び10員複素環から成る群から選択され、Rの前記複素環が、ハロ、OH、オキソ、NH、NO、CN、OCF、CF、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、フェニル及びCOOHから成る群から独立して選択される1〜4の置換基と任意選択で置換され、Rが、H又はCHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
が、H又は、任意選択で置換基を有するC〜Cアルキルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項13】
が、CONR又はCOORである、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
及びRが、それぞれ任意選択で、ハロ、OH、オキソ、CN、C〜Cアルキル、C〜Cヒドロキシアルキル、CONR、SO、SONR、NRCOR及びNRSOから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基と置換され、代わりに、R及びRは、前記R及びRが結合する窒素原子と共に、ハロ、OH、オキソ、CN、C〜Cアルキル、C〜Cヒドロキシアルキル、CONR、SO、SONR、NRCOR、NRSO、5及び6員複素環から成る群から独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換される複素環を形成する、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
及びRが、それぞれ任意選択で、OH、オキソ、CN、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、CONRから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基と置換され、代わりに、R及びRは、前記R及びRが結合する窒素原子と共に、ハロ、OH、オキソ、CN、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、CONR、5及び6員複素環から成る群から独立して選択される1〜3個の置換基と任意選択で置換される複素環を形成する、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
化合物28〜123から成る群から選択される構造を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
請求項1に記載の化合物と、医薬上許容される希釈剤、賦形剤又は担体とを含む、医薬組成物。
【請求項18】
請求項1に記載の有効量の化合物を哺乳類被験体に投与することを含む、前記被験体中のカンナビノイド受容体に関連する病気又は容態を予防又は治療する方法。
【請求項19】
前記カンナビノイド受容体に関連する病気又は容態が、痛み、炎症及び掻痒症から成る群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記痛みが、内臓痛、腹痛、皮膚痛覚、神経因性疼痛及び炎症性疼痛から成る群から選択される、請求項19に記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2012−516331(P2012−516331A)
【公表日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548026(P2011−548026)
【出願日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際出願番号】PCT/US2010/020965
【国際公開番号】WO2010/088050
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(506041833)カラ セラピューティクス インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】