説明

代謝活性化に好適な組成物

【課題】物質代謝速度を高める為の細胞内グルタチオンレベルの上昇手段を提供する。
【解決手段】1)次に示す一般式(1)と、2)補血乃至は活血生薬のエキスとを含有することを特徴とする組成物。


一般式(1)(但し、式中、Rはモノアミン構成単位でそれぞれ独立した、水素原子又はヒドロキシ基若しくはC1〜4のアルキルオキシ基で芳香族水素原子が置換されていても良いフェニルプロペノイル(3−フェニルプロパン−2−エン−1−ノイル)基を表す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、代謝活性化作用を有する、食品或いは化粧料などの組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境に存在する毒性物質の生体内蓄積が種々の疾患の誘因になっているとの思想が広汎に波及するようになり、生体系における排毒(デトックス)の概念が民間に普及しつつある(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4を参照)。又、この様な民間に流布したデトックスの概念とは、多少異なるものの、食物などを介して摂取される殺虫剤の体外排出、アミロイド蛋白などの生体内で生成した毒性異物の体外排出などの意味で医療科学の分野においてもデトックスは重要な概念となっている。(例えば、非特許文献1、非特許文献2を参照)この様な毒性物質或いは不溶物質の体外排出概念は、近代医学に始まったことではなく、古くは漢方思想にも存在する。即ち、生じた不溶物、毒物の排出を促進する津液の作用と、生じた毒性物質を解毒する活血、補血の作用であり、この様な作用を促進する漢方生薬も既に知られている。更に、この様な漢方生薬を利用して、アレルギーの緩和、炎症の鎮静なども行われている(例えば、特許文献5、特許文献6を参照)。しかしながら、この様な漢方思想と、現代における排毒概念とを結びつけた検討は今のところ行われていないし、この様な結びつきにより、より効果の高い、毒性物質からの生体防御が為しうることも知られていない。
【0003】
近年に於ける、西洋医学のデトックス概念は、代謝活性化、特に、グルタチオンによる毒性物質の抱合とその排出の促進が注目を浴びている。この為に、生体内に於ける、グルタチオン合成を促進する成分の探索やグルタチオン抱合体の生成を促進する成分の探索が盛んに行われている。この様な作用を有する成分としては、例えば、キク科のチコリなどの根部の抽出物が見出されている。かかる成分は、グルタチオン−S−トランスフェラーゼの活性を高める作用が存し、これにより還元型グルタチオンを毒性物質と抱合させて、その体外排出を促す(例えば、特許文献7を参照)。又、トランスグルタミナーゼを活性化し、グルタチオンレベルを上昇させる方法も考案され、その様な素材としてマツヨイグサのエキスが見出されている(例えば、特許文献8を参照)。更に、メカニズムは不明であるが、ケツメイシに含まれる配糖体により、細胞内のグルタチオンレベルを向上させる技術も知られている(例えば、特許文献9を参照)。しかしこの様な手段でもグルタチオンレベルの急激な変化はあまり実現されていないし、レベルの上昇が少ない故にトランスグルタミナーゼの活性化も還元型グルタチオンの枯渇により、あまり効を奏しない。代謝活性化を促進するためには、第一に生体内に於けるグルタチオンレベルを上昇させることが重要であることが認識されてきている。グルタチオンレベル増強剤の開発意義がここに存する。
【0004】
一方、スペルミジン、スペルミンと言ったポリアミンについて、それ自身にアクネ、アトピー性皮膚炎抑制作用(例えば、特許文献10を参照)や皮膚の色素沈着抑制作用(例えば、特許文献11を参照)が存在することが知られている。又、ポリアミンの芳香族アミド体(フェニルプロペノイルポリアミン誘導体)については、植物体中に存在することが知られているが、その薬理作用についての報告は存しない(例えば、非特許文献3を参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2007−125270号公報
【特許文献2】特開平03−127736号公報
【特許文献3】特開2001−172192号公報
【特許文献4】特開2002−125604号公報
【特許文献5】特開平08−40922号公報
【特許文献6】特開2000−103718号公報
【特許文献7】特表2005−535314号公報
【特許文献8】特開2004−91376号公報
【特許文献9】特開2004−125604号公報
【特許文献9】特表平9−501925号公報
【特許文献10】特表2008−519022号公報
【非特許文献1】Poupardin R. et. al. , Insect Biochem Mol Biol. 2008 ;38(5):540-51.
【非特許文献2】Sundaram R.K. et.al. ,Curr Alzheimer Res. 2008 ;5(1):26-32.
【非特許文献3】Stefan B. et.al. , Nat. Prod. Rep., 2005, 22, 647-658.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、この様な状況下為されたものであり、生体内の代謝を高める技術を提供し、以て、生体に於いて、有害物質からの防護力を向上せしめることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、生体内の代謝を高める技術を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、1)後記一般式(1)に表されるフェニルプロペノイル(プロパン−2−エン−1−イル)ポリアミン誘導体及び/又はその塩と、2)補血乃至は活血生薬のエキスとを含有する組成物を経口的乃至は経皮的に投与することにより、細胞内グルタチオンレベルを向上せしめ、以て、物質代謝速度を高められることを見出し発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下に示すとおりである。
<1>1)次に示す一般式(1)に表されるフェニルプロペノイルポリアミン誘導体及び/又はその塩と、2)補血乃至は活血生薬のエキスとを含有することを特徴とする組成物。
【0008】
【化1】

一般式(1)
(但し、式中、Rはモノアミン構成単位でそれぞれ独立した、水素原子又はヒドロキシ基若しくはC1〜4のアルキルオキシ基で芳香族水素原子が置換されていても良いフェニルプロペノイル(3−フェニルプロパン−2−エン−1−ノイル)基を表し、ポリアミン構成単位において少なくとも1つのRはヒドロキシ基若しくはC1〜4のアルキルオキシ基で芳香族水素原子が置換されていても良いフェニルプロペノイル基であり、mは1〜5の整数を表し、nはモノアミン構成単位でそれぞれ独立した2〜5の整数を表す。)
【0009】
<2>前記フェニルプロペノイル(3−フェニルプロパン−2−エン−1−ノイル)ポリアミン誘導体は、トリクマロイルスペルミジン又はテトラクマロイルスペルミンであることを特徴とする、<1>に記載の組成物。
【0010】
【化2】

トリクマロイルスペルミジン
【0011】
【化3】

テトラクマロイルスペルミン
【0012】
<3>前記補血乃至は活血生薬は、センキュウ、タンジン、ケイケットウ、モウトウセイ、エンゴサク、ウコン 、キョウオウ、ヤクモソウ、ジュウイシ、タクラン、リョウショウカ、ゲッキカ、サクバイカ、シカラク、セキシャク、トウニン、コウカ、バンコウカ、ガジュツ、サンリョウ、ニュウコウ、モツヤク、ゴシツ、オウフルギョウ、ロロツウ、リュウキド、ラクトクダ、ケッケツ、ソボク、キュウセイシ、ゴレイシ、ガリョウシ、センザンコウ、スイテツ、シャチュウ、サンヨウケツ、ゴオウ及びユウタンから選択されるものであることを特徴とする、<1>又は<2>に記載の組成物。
<4>前記前記補血乃至は活血生薬のエキスは、生薬を水、アルコール乃至はその混合物で抽出した抽出物、又は、該抽出物の分画精製物であることを特徴とする、<1>〜<3>何れか1項に記載の組成物。
<5>代謝活性化のための組成物であることを特徴とする、<1>〜<4>何れか1項に記載の組成物。
<6>前記組成物は、食品乃至は化粧料であることを特徴とする、<1>〜<5>何れか1項に記載の組成物。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、物質代謝速度を高める為の細胞内グルタチオンレベルの上昇が為しうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
<1>本発明の組成物の必須成分であるポリアミン誘導体
本発明の組成物は、前記一般式(1)に表されるポリアミン誘導体及び/又はその塩を含有することを特徴とする。一般式(1)において、Rはモノアミン構成単位でそれぞれ独立した、水素原子又はヒドロキシ基若しくはC1〜4のアルキルオキシ基で芳香族水素原子が置換されていても良いフェニルプロペノイル(プロパン−2−エン−1−イル)基を表し、ポリアミン構成単位において少なくとも1つのRはヒドロキシ基若しくはC1〜4のアルキルオキシ基で芳香族水素原子が置換されていても良いフェニルプロペノイル(プロパン−2−エン−1−イル)基であり、mは1〜5の整数を表し、nはモノアミン構成単位でそれぞれ独立した2〜5の整数を表す。Rで表される基におけるヒドロキシ基若しくはC1〜4のアルキルオキシ基で芳香族水素原子が置換されていても良いフェニルプロペノイル基としては、3−(2−ヒドロキシフェニル)プロペノイル基、3−(3−ヒドロキシフェニル)プロペノイル基、クマロイル基(3−(4−ヒドロキシフェニル)プロペノイル基)、2−メトキシクマロイル基、3−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロペノイル基、3−(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロペノイル基、3−(2,4−ジメトキシフェニル)プロペニル基等が好適に例示でき、中でもクマロイル基が特に好ましい。本発明の組成物の必須成分のポリアミン誘導体は、これらの基を分子あたり少なくとも1個保有する。保有する基体となるポリアミンとしては、例えば、スペルミン、スペルミジンなどが好適に例示できる。かかるポリアミン誘導体は市販されているスペルミジン、スペルミン等のポリアミンをDCC等のペプチド合成試薬の存在下、クマリンなどのカルボン酸を反応させることによって製造することが出来る。この時、アミノ基に対して大過剰のカルボン酸と等量以上のDCCを反応に用いることにより、全てのアミノ基がアシル化されたポリアミン誘導体を得ることが出来る。カルボン酸の量を加減することにより、フリーのアミノ基を有するポリアミン誘導体を得ることも出来る。又、フリーのアミノ基を有するポリアミン誘導体は、全てのアミノ基がアシル化されたポリアミン誘導体を、ペプチダーゼなどの酵素により加水分解することによっても得ることが出来る。
【0015】
この様なポリアミン誘導体は、天然にも存在していることから、天然物より抽出して、精製を行い得ることも出来る。例えば、スペルミジンをポリアミン基体とするポリアミン誘導体は、バラ科ハマナス属の植物の花蕾に存在し、スペルミンを基体とするポリアミン誘導体は、例えば、キク科のキク属の植物の花蕾に存在する。本発明の組成物のために、これらの植物体より、一般式(1)に表されるポリアミン誘導体を得るには、例えば、水、エタノールや1,3−ブタンジオールなどのアルコール乃至はその混合物で抽出し、所望により抽出溶媒を減圧濃縮するなど行って除去し、ダイアイオン(登録商標)等のイオン交換樹脂や、シリカゲル、オクタドデシルシリル化シリカゲルなどを担体として、カラムクロマトグラフィーに付し、精製し得ることも出来る。具体的な手技を示せば、抽出に際しては、植物体の1〜20倍量の溶媒を加え、室温であれば数日間、沸点付近の温度であれば数時間溶媒中に植物体乃至はその加工物を浸漬し、所望により濾過などを行い、不溶物を除去した後に、所望により減圧濃縮や凍結乾燥により溶媒を除去し、所望により、分画、精製などを行い、供する事が出来る。この時、抽出物精製物乃至はその溶媒除去物中に十分な前記ポリアミン誘導体が含有されていれば、ポリアミン誘導体を単離することなく、抽出物などの形で使用することも出来る。
【0016】
斯くして得られた一般式(1)に表されるポリアミン誘導体の内、好ましいものとしては、例えば、次に示す化合物が例示できる。これらの内では、テトラクマロイルスペルミンが特に好ましい。
モノクマロイルスペルミジン
ジクマロイルスペラルジン
トリクマロイルスペルミジン
モノシンナモイルスペルミジン
ジシンナモイルスペルミジン
トリシンナモイルスペルミジン
モノクマロイルスペルミン
ジクマロイルスペルミン
トリクマロイルスペルミン
テトラクマロイルスペルミン
モノシンナモイルスペルミン
ジシンナモイルスペルミン
トリシンナモイルスペルミン
テトラシンナモイルスペルミン
【0017】
斯くして得られたポリアミン誘導体は、そのまま使用することも出来るし、酸とともに処理して塩の形に変換し、塩として使用することも可能である。塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩等の鉱酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩等の有機酸塩等が好適に例示できる。
【0018】
かかるポリアミン誘導体乃至はその塩は、生体の細胞において、システイン、グルタミン酸、グリシンをペプチド結合させて生成されるグルタチオンの総量を向上せしめることが出来る。かかるグルタチオンは、グルタチオン−S−トランスフェラーゼを介して、有毒化合物と反応し、抱合体を形成し、体外排出を促進する作用を有する。即ち、本発明の組成物の必須成分であるグルタチオンレベルを向上させて、代謝排泄を促進する効果を有する。
【0019】
この様な効果を奏するためには、一般式(1)に表されるポリアミン誘導体及びその塩を、組成物全量に対して0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜5質量%含有させて、該組成物を1日あたり10〜10000mg投与されることが好ましく、20〜5000mg投与されることがより好ましい。投与回数は特には定めなく用いることが出来、1から4回が好ましい。
【0020】
<2>本発明の組成物の必須成分である補血・活血生薬のエキス
本発明の組成物は、補血・活血生薬のエキスを必須成分として含有することを特徴とする。ここで、エキスとは、生薬を乾燥、細切、粉砕などの処理をした加工物、加工物又は生薬の植物体を溶媒で抽出した抽出物、抽出物の溶媒を除去した抽出溶媒除去物、抽出物乃至は抽出溶媒除去物を、カラムクロマトグラフィーや液液抽出で分画精製した分画精製物、分画精製物より溶媒を除去した、分画精製溶媒除去物等の総称を意味する。
【0021】
補血・活血生薬としては、漢方分類に準じたものが使用でき、具体的には、センキュウ、タンジン、ケイケットウ、モウトウセイ、エンゴサク、ウコン 、キョウオウ、ヤクモソウ、ジュウイシ、タクラン、リョウショウカ、ゲッキカ、サクバイカ、シカラク、セキシャク、トウニン、コウカ、バンコウカ、ガジュツ、サンリョウ、ニュウコウ、モツヤク、ゴシツ、オウフルギョウ、ロロツウ、リュウキド、ラクトクダ、ケッケツ、ソボク、キュウセイシ、ゴレイシ、ガリョウシ、センザンコウ、スイテツ、シャチュウ、サンヨウケツ、ゴオウ、ユウタン等が好ましく例示できる。これらのエキスとしては、含水率10〜70%のエタノールを用いて抽出した抽出物の溶媒除去物を用いる事が好ましい。以下に製造例を示す。
【0022】
<製造例1>
センキュウ(セリ科)の根茎100gに50%含水エタノール1Lを加えて、2時間還流し、冷却後濾過して不溶物を除き、減圧濃縮し、しかる後に凍結乾燥してセンキュウエキス(エキス1)をアモルファスとして1.3g得た。
【0023】
<製造例2>
タンジン(シソ科)の根部100gに50%含水エタノール1Lを加えて、2時間還流し、冷却後濾過して不溶物を除き、減圧濃縮し、しかる後に凍結乾燥してタンジンエキス(エキス2)をアモルファスとして1.7g得た。
【0024】
<製造例3>
ケイケットウ(マメ科)の地上部(つる)100gに50%含水エタノール1Lを加えて、2時間還流し、冷却後濾過して不溶物を除き、減圧濃縮し、しかる後に凍結乾燥してケイケットウエキス(エキス3)をアモルファスとして0.9g得た。
【0025】
<製造例4>
モウトウセイ(モチノキ科)の根部100gに50%含水エタノール1Lを加えて、2時間還流し、冷却後濾過して不溶物を除き、減圧濃縮し、しかる後に凍結乾燥してモウトウセイエキス(エキス4)をアモルファスとして0.8g得た。
【0026】
<製造例5>
エンゴサク(ケシ科)の塊茎100gに50%含水エタノール1Lを加えて、2時間還流し、冷却後濾過して不溶物を除き、減圧濃縮し、しかる後に凍結乾燥してエンゴサクエキスをアモルファス(エキス5)として1.2g得た。
【0027】
<製造例6>
ウコン(ショウガ科)の根茎100gに50%含水エタノール1Lを加えて、2時間還流し、冷却後濾過して不溶物を除き、減圧濃縮し、しかる後に凍結乾燥してウコンエキス(エキス6)をアモルファスとして1.6g得た。
【0028】
<製造例7>
キョウオウ(マメ科;クララ)の根茎100gに50%含水エタノール1Lを加えて、2時間還流し、冷却後濾過して不溶物を除き、減圧濃縮し、しかる後に凍結乾燥してキョウオウエキス(エキス7)をアモルファスとして1.4g得た。
【0029】
<製造例8>
ヤクモソウ(シソ科)の地上部100gに50%含水エタノール1Lを加えて、2時間還流し、冷却後濾過して不溶物を除き、減圧濃縮し、しかる後に凍結乾燥してヤクモソウエキス(エキス8)をアモルファスとして0.8g得た。
【0030】
<製造例9>
タクラン(シソ科)の全草100gに50%含水エタノール1Lを加えて、2時間還流し、冷却後濾過して不溶物を除き、減圧濃縮し、しかる後に凍結乾燥してタクランエキス(エキス9)をアモルファスとして1.8g得た。
【0031】
<製造例10>
バンコウカ(アヤメ科)の柱頭及び花柱10gに50%含水エタノール100MLを加え、2時間還流し、冷却後濾過して不溶物を除き、減圧濃縮し、しかる後に凍結乾燥してバンコウカエキス(エキス10)をアモルファスとして56mg得た。
【0032】
斯くして得られた補血・活血生薬のエキスは、体内に存在する毒性物質を害毒の少ない代謝物へ変換させる速度を高める作用を有する。かかる作用は、グルタチオンレベルを向上せしめ、還元型グルタチオン量を増加させ、これによる抱合体形成を促進するためであると考えられる。かかるグルタチオンレベルの向上作用は、前記一般式(1)のポリアミン誘導体との共存下、相乗的に高まる。この様な作用を奏するためには、本発明の組成物においては、前記補血・活血生薬エキスを、組成物全量に対して、0.001〜30質量%含有する事が好ましく、0.005〜10質量%含有する事がより好ましい。かかる量は、前記ポリアミン誘導体及びその塩の総量に対して、1〜1000倍である事が好ましい。
【0033】
<3>本発明の組成物
本発明の組成物は、前記ポリアミン誘導体及び/又はその塩と、補血・活血生薬エキスとを含有する事を特徴とする。かかる構成を採用する事により、本発明の組成物は、生体に於ける毒性を有する不都合な成分を体外に排泄させる代謝機能を高める作用を有する。従って、この様な有害物質の蓄積によって起こる不都合な生理反応の抑制及び該生理反応の有機の予防に有用である。かかる有害物質としては、例えば、心ならずも食品の摂取に際して摂取されてしまった、残存農薬、防腐剤など食品添加成分、摂取した油脂が酸化されて出来た過酸化物質、微生物等が産生した起炎症性物質などが好適に例示できる。これらによって誘起される不都合な生理反応としては、アトピー性皮膚炎のような消炎が困難な炎症、面皰などの炎症と皮膚形態変化が複合化した反応、喘息のような器官機能の低下が伴うアレルギー反応、重金属などの過剰な蓄積によって生じる重金属中毒症状の改善、発症の予防、症状の悪化の予防などの作用を有する。特に重金属中毒においては、例えば、鉛中毒であれば、慢性的な悪心、嘔吐感、持続的或いは断続的な倦怠感、原因が特定しにくい断続的、且つ、持続的な腹痛、膨満感などの症状の改善、発症の予防、症状の悪化の予防作用、クロムであれば、癌を誘発する可能性のある皮膚炎等の症状の改善、発症の予防、症状の悪化の予防作用が例示できる。又、例えば、鯖やイカなどの継続的な生食で時として起こる、アニサキスに対する、蕁麻疹などのアレルギー反応に対して、本発明の組成物を投与する事により、速やかに原因抗原を体内より排出せしめ、前記アレルギー反応を早期に鎮静化させる事も出来る。
【0034】
本発明の組成物は、前記対象となる症状に適合した製剤が好ましく、具体的には、機能性を有する食品等の経口投与組成物、化粧料などの経皮投与組成物が好ましく例示できる。
【0035】
経口投与組成物、具体的には食品には、前記必須成分以外に、安定剤、増粘剤、乳化剤、分散剤、結合剤、崩壊剤、賦形剤、着色剤、矯味・矯臭剤、被覆剤、糖衣剤などを含有する事が出来るし、経皮投与組成物、具体的には化粧料には、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、;表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類;レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤、;桂皮酸系紫外線吸収剤、;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等;フェノキシエタノール等の抗菌剤などを含有する事ができる。
【0036】
前記必須成分と任意成分とを常法に従って、錠剤、顆粒、カプセル剤に加工する事により、本発明の組成物の内、経口投与組成物へと加工することが出来るし、ローション剤、乳液、エッセンス、クリームなどに加工する事により、経皮投与組成物へと加工する事が出来る。
【0037】
以下に、実施例を挙げて、本発明について、更に、具体的に、且つ、詳細に説明を加える。
【実施例1】
【0038】
<製造例>
(1)マイカイカの名称でウチダ和漢薬株式会社より販売されているバラ科ハマナスの花蕾の乾燥物を100g秤取り、2Lの50%エタノール水溶液を加え、ホモジナイザーでホモジナイズ処理を行い、室温で24時間浸漬し、不溶物を濾過で取り除いた後、濾液を減圧濃縮し、エタノールが除去されたのを確認し、凍結乾燥に付し、21.95gの抽出物(抽出物1)をアモルファスとして得た。
(2)抽出物1の5gに200mlの水と200mlのn−ヘキサンとを加え、液液抽出を行い、n−ヘキサン相と水相とに分け、n−ヘキサン相を減圧濃縮し、0.049gの抽出物2をアモルファスとして得た。
(3)(2)の水相に200mlの酢酸エチルを加え、液液抽出を行い、酢酸エチル相と水相とを分け、酢酸エチル相を減圧濃縮し、2.288gの抽出物3をアモルファスとして得た。
(4)(3)の水相に200mlのn−ブタノールを加え、液液抽出を行い、n−ブタノール相と水相とに分けた。n−ブタノール相を減圧濃縮し、0.95gの抽出物4をアモルファスとして得た。又、水相を減圧濃縮し、2.7gの抽出物5をアモルファスとして得た。抽出物5には、1.2質量%のトリクマロイルスペルミジンが含まれている事をHPLCによって確認し、「トリクマロイルスペルミジン分画」とした。
【実施例2】
【0039】
<製造例2>
(1)製造例1と同様に市販の菊花(キク科キクの花を乾燥させたもの)200gを70%含水エタノール4リットル中でホモジナイズし,ろ過,濃縮したものを約1リットルの水溶液とし,ノルマルヘキサン,酢酸エチル,ノルマルブタノール各1リットルで3回ずつ順次液液分配し,それぞれ濃縮,乾燥し菊花ヘキサン抽出物2.6g,菊花酢酸エチル抽出物5.3g,菊花ブタノール抽出物2.6g,菊花水抽出物17.3gを得た.
(2)菊花酢酸エチル抽出物1.11gをMCI-GEL CHP-20P(三菱化学株式会社製)を充填した中圧カラムクロマトグラフィーで精製し,フラクション1〜9に分画した.グルタチオン産生を増加させる作用(代謝活性化作用)の認められたフラクション7〜9の124ミリグラムをさらにC−30カラムを装着した分取高速液体クロマトグラフィーで精製しテトラクマロイルスペルミン30ミリグラムを得た.これにより、キク科キクの花における代謝活性化作用の活性本体はテトラクマロイルスペルミンであることが判明した。フラクション7〜9を「テトラクマロイルスペルミン分画」とした。テトラクマロイルスペルミン分画には、24.2質量%のテトラクマロイルスペルミンが含有されていた。又、菊花酢酸エチル抽出物中には2.7質量%のテトラクマロイルスペルミンが含有されていた。
【実施例3】
【0040】
<代謝促進作用>
代謝活性化効果において、ポリアミン誘導体と、補血・活血生薬エキスの組合せ効果をトータルグルタチオン量を指標に調べた。試験にはヒト肝ガン由来細胞株HepG2(ATCC社製)を用いた。10容量%牛胎児血清(GIBCO社製)を含む細胞用培地(ATCC社製)に細胞を懸濁し、培養プレートに播種し、CO2インキュベーター(95容量%空気、5容量%二酸化炭素)内、37℃の条件下で24時間培養した。
24時間培養後、各抽出物の乾燥固形物量が培地中に20μg/mLの濃度で含まれる試料添加培地に交換した。すなわち、培養プレートから上記のように培養した培地を除去し、予め各抽出物が20μg/mLの濃度で含まれるように添加された、細胞用培地(ATCC社製)を培養プレートに入れ換え、CO2インキュベーター(95容量%空気、5容量%二酸化炭素)内、37℃の条件下で24時間培養した。
このように24時間培養した後に、GSH/GSSG-412キット(OXIS Research社製)を用いて、同説明書に従ってグルタチオン量(トータルグルタチオン量)を測定した。すなわち、上記のようなHepG2細胞の培地を除去した後にPBSにて、上清を除去することにより洗浄した。洗浄を再度繰り返した。細胞を回収し、その後-30℃で凍結、融解することで細胞内のグルタチオンを溶出させた。すなわち、培養プレートを1000gで15分間、20℃で遠心し、上清を測定試料とした。沈殿物はタンパク定量に用いた。
グルタチオン濃度の測定はキットの説明書に従い実施した。グルタチオン標準品、ブランク、測定試料200μLを、各々のキュベットへ入れ、キット付属のクロモジェン 200μLと酵素液 200μLを各キュベットに加え、室温で5分間インキュベートした。その後各キュベットにキット付属のNADPH液 200μLを添加し、412nmの吸光度の変化を3分間を測定した。グルタチオン濃度は、同時に設定したグルタチオン標準品にて作成した検量線から計算した。また、上記のようにして得られた細胞沈殿物中のタンパク質量はプロテインアッセイ(バイオラッド社製)を用いて求めた。グルタチオン量は、タンパク質量あたりのグルタチオン量であらわした。この結果は表1及び図1に示す。
【0041】
【表1】

【実施例4】
【0042】
<製剤例>
以下に示す処方に従って、本発明の組成物である食品を製造した。即ち、処方成分1をニューマルメライザーに仕込み、10質量部の20%エタノール水溶液を噴霧しながら造粒し、4時間40℃で送風乾燥した後、100mg錠に打錠して、本発明の食品1〜10を得た。
【0043】
【表2】

【0044】
【表3】

【実施例5】
【0045】
実施例4と同様に食品組成物を製造した。
【0046】
【表4】

【0047】
【表5】

【実施例6】
【0048】
次に示す処方に従って、化粧料を製造した。即ち、イ、ロ、ハの成分をそれぞれ80℃に加熱し、イにロを加え中和し、これに攪拌下徐々にハを加えて乳化し、攪拌冷却しエッセンスを得た。
【0049】
【表6】

【0050】
【表7】

【実施例7】
【0051】
実施例6と同様に下記の処方に従って、本発明の化粧料を製造した。
【0052】
【表8】

【0053】
【表9】

【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、食品や化粧品に応用できる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】グルタチオン産生活性を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1)次に示す一般式(1)に表されるフェニルプロペノイルポリアミン誘導体及び/又はその塩と、2)補血乃至は活血生薬のエキスとを含有することを特徴とする組成物。
【化1】

一般式(1)(但し、式中、Rはモノアミン構成単位でそれぞれ独立した、水素原子又はヒドロキシ基若しくはC1〜4のアルキルオキシ基で芳香族水素原子が置換されていても良いフェニルプロペノイル(プロパン−2−エン−1−イル)基を表し、ポリアミン構成単位において少なくとも1つのRはヒドロキシ基若しくはC1〜4のアルキルオキシ基で芳香族水素原子が置換されていても良いフェニルプロペノイル(3−フェニルプロパン−2−エン−1−ノイル)基であり、mは1〜5の整数を表し、nはモノアミン構成単位でそれぞれ独立した2〜5の整数を表す。)
【請求項2】
前記フェニルプロペノイルポリアミン誘導体は、トリクマロイルスペルミジン又はテトラクマロイルスペルミンであることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【化2】

トリクマロイルスペルミジン
【化3】

テトラクマロイルスペルミン
【請求項3】
前記補血乃至は活血生薬は、センキュウ、タンジン、ケイケットウ、モウトウセイ、エンゴサク、ウコン 、キョウオウ、ヤクモソウ、ジュウイシ、タクラン、リョウショウカ、ゲッキカ、サクバイカ、シカラク、セキシャク、トウニン、コウカ、バンコウカ、ガジュツ、サンリョウ、ニュウコウ、モツヤク、ゴシツ、オウフルギョウ、ロロツウ、リュウキド、ラクトクダ、ケッケツ、ソボク、キュウセイシ、ゴレイシ、ガリョウシ、センザンコウ、スイテツ、シャチュウ、サンヨウケツ、ゴオウ及びユウタンから選択されるものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記前記補血乃至は活血生薬のエキスは、生薬を水、アルコール乃至はその混合物で抽出した抽出物、又は、該抽出物の分画精製物であることを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の組成物。
【請求項5】
代謝活性化のための組成物であることを特徴とする、請求項1〜4何れか1項に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物は、食品乃至は化粧料であることを特徴とする、請求項1〜5何れか1項に記載の組成物。

【図1】
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【公開番号】特開2010−37245(P2010−37245A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−200476(P2008−200476)
【出願日】平成20年8月4日(2008.8.4)
【出願人】(000113470)ポーラ化成工業株式会社 (717)
【Fターム(参考)】