仲介システム、仲介方法および仲介用プログラム
【課題】 近くに居る利用者間で通信を開始する際に、近接通信や赤外線通信などの直接通信を用いずに、少ない操作で通信相手を指定できるようにする。
【解決手段】 端末100が近接していることを示す情報をサーバ200に集め、サーバ200は時間と場所が近接する端末100に対して同一の認証記号を送付する。そして、双方の端末100に表示された認証記号が一致することを利用者が確認し、確認したことをサーバ200に送付することにより仲介を成立させる。これにより、利用者は、少ない操作回数で通信を開始することができる。
【解決手段】 端末100が近接していることを示す情報をサーバ200に集め、サーバ200は時間と場所が近接する端末100に対して同一の認証記号を送付する。そして、双方の端末100に表示された認証記号が一致することを利用者が確認し、確認したことをサーバ200に送付することにより仲介を成立させる。これにより、利用者は、少ない操作回数で通信を開始することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仲介システム、仲介方法、および仲介用プログラムに関し、特に相手の指定方法を簡略化できる仲介システム、仲介方法、および仲介用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末が普及し、携帯端末間でのデータ転送、およびデータ交換が求められている。例えば、知人の携帯電話の連絡先を自分の携帯電話に保存する際には、知人の携帯電話内に入っている知人の連絡先情報を、自分の携帯電話に転送する。また、他の例では、知人に電子クーポンなどの電子バリューを譲渡する際には、携帯電話内に保存されている電子バリューを、知人の携帯電話に転送する。このように、携帯端末間でデータ転送を行なうことは、広く利用され、求められている。
【0003】
そして、データ転送先、およびデータ譲渡先を指定する方法としては、近接通信や、赤外線通信が用いられることがある。ここでの近接通信とは、ごく短い距離にある端末間でのみ通信を行なえるような通信方法である。近接通信を用いることによって、利用者は自分の携帯端末と相手の携帯端末を近接させることで、相手を容易に指定することができる。
【0004】
また、赤外線通信では、通信を行なう際に、携帯端末同士の赤外線通信部を対向させる必要がある。そのため、通信を行なう際には、携帯端末同士を対向させることで、相手の指定を行なうことができる。なお、これらの通信方法を利用したサービスとして、株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモの提供するトルカサービス等がある。このトルカサービスについては、非特許文献1に記載されている。
【0005】
しかし、近接通信や、赤外線通信を行なうためには、携帯端末が、それらの通信を行なうための通信デバイスを利用できる状況になければならない。そのため、これらの通信デバイスを搭載していない携帯端末では、通信方法を用いることができない。
【0006】
一方、近接通信や、赤外線通信を用いずに通信相手を指定する方法として、仲介システムを利用する方法がある。仲介システムは、通信を行なう両端末と通信を行なうことができる仲介サーバを介して、通信を行なう。通信相手の指定方法としては、通信相手の識別子を仲介サーバに通知する方法や、通信相手の条件で絞り込む方法等がある。
【0007】
本発明は、この通信相手を指定するための仲介システムに関するものである。以下に、仲介システムの関連技術として、2つの関連技術について説明する。
【0008】
まず、第1の関連技術は、非特許文献2に記載されている、電子価値譲渡の仲介システムである。この仲介システムは、電子価値(電子マネー)を譲渡する際の仲介システムであって、譲渡元利用者が譲渡先利用者の利用者識別子と受取りパスワードを入力し、仲介サーバが譲渡先利用者に通知した後に、譲渡先利用者がサーバに前記受取りパスワードを通知することによって、仲介を完了するような仲介システムである。
【0009】
この第1の関連技術の仲介システムによれば、電子価値の譲渡先利用者を、利用者識別子で指定することができ、さらには、受取りパスワードを指定することにより、利用者識別子の入力間違いから発生する損害の可能性を低減することができる。
【0010】
次に、第2の関連技術を説明する。第2の関連技術は、特許文献1に記載されている、利用者が出会うための情報仲介システムである。この仲介システムは、ニーズの合致する利用者が出会うための、情報仲介システムであり、接近した利用者が事前に登録した利用者情報、およびニーズにお互いマッチするかを判断し、マッチする場合には情報提供を行なう。
【0011】
この第2の関連技術によれば、出会える利用者に限定してマッチングを行なうことができ、また、ニーズに合った利用者のみとマッチングを行なうことができる。
【0012】
【特許文献1】特開2002−150037号公報
【非特許文献1】「トルカ | サービス・機能 | NTTドコモ」,インターネット<http://www.nttdocomo.co.jp/service/osaifu_shopping/toruca/>
【非特許文献2】「電子マネー「Edy(エディ)」 |Edyの使い方 | Edy to Edy」, インターネット<http://www.edy.jp/howto/etoe/index.html>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上記の関連技術においては以下のような問題点があった。
【0014】
第1の問題点は、通信相手を指定する際に利用者の操作回数が多く、指定が煩雑であるということである。その理由は、従来の方式では、通信相手を指定する際に、通信相手の識別子、および通信相手を認証するための受取りパスワードの入力が必要なためである。
【0015】
第2の問題点は、近い距離に存在する特定の通信相手を、簡単に指定することが困難であったということである。その理由は、上述した関連技術による方式では、事前に登録した利用者情報、およびニーズ情報を利用してマッチングを行なうために、特定の利用者を簡単に指定することができないためである。
【0016】
(発明の目的)
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、その目的は、特定の通信相手を少ない操作回数で指定することが可能な仲介システムを提供することにある。
【0017】
また、本発明の他の目的は、近い距離に存在する特定の通信相手を、少ない操作回数で指定することのできる仲介システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明による仲介システムは、通信のための仲介を希望する2つの端末と、該端末とネットワークを介して接続されるサーバを有し、2つの端末が、各端末で取得した端末同士の近接状況を判断するための近接判断情報と端末に関する識別情報を含む仲介要求をサーバに送信し、仲介要求を受信したサーバが、2つの端末からの近接判断情報を比較し、近接する端末同士であった場合、所定の認証記号を生成して2つの端末に返信し、2つの端末から認証記号が一致することを確認したことを示す認証結果を受信した場合、2つの端末の仲介処理を実行する。
【0019】
本発明による仲介方法は、通信のための仲介を希望する2つの端末と、該端末とネットワークを介して接続されるサーバを有し、2つの端末において、各端末で取得した端末同士の近接状況を判断するための近接判断情報と端末に関する識別情報を含む仲介要求をサーバに送信し、仲介要求を受信したサーバにおいて、2つの端末からの近接判断情報を比較し、近接する端末同士であった場合、所定の認証記号を生成して2つの端末に返信し、2つの端末から認証記号が一致することを確認したことを示す認証結果を受信した場合、2つの端末の仲介処理を実行する。
【0020】
本発明によるプログラムは、通信のための仲介を希望する2つの端末とネットワークを介して接続され、2つの端末の仲介処理を行うサーバ上で動作するプログラムであって、サーバに、2つの端末から、各端末で取得した端末同士の近接状況を判断するための近接判断情報と端末に関する識別情報を含む仲介要求を受信する処理と、2つの端末からの近接判断情報を比較し、近接する端末同士であった場合、所定の認証記号を生成して2つの端末に返信する処理と、2つの端末から認証記号が一致することを確認したことを示す認証結果を受信した場合、2つの端末の仲介処理を行う処理を実行させる。
【0021】
本発明によるサーバは、通信のための仲介を希望する2つの端末とネットワークを介して接続され、2つの端末の仲介処理を行うサーバであって、2つの端末から、各端末で取得した端末同士の近接状況を判断するための近接判断情報と端末に関する識別情報を含む仲介要求を受信し、2つの端末からの近接判断情報を比較し、近接する端末同士であった場合、所定の認証記号を生成して2つの端末に返信し、2つの端末から認証記号が一致することを確認したことを示す認証結果を受信した場合、2つの端末の仲介処理を行う。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、近接通信や赤外線通信などの直接通信を用いることなく、利用者が少ない操作回数で、近くに存在する通信相手を指定できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態ついて図面を参照して詳細に説明する。
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態による仲介システムは、プログラム制御により動作する携帯端末100と、プログラム制御により動作するサーバ200と、それらの通信を媒介するネットワーク300から構成されている。
【0024】
携帯端末100は、要求制御手段110と、位置情報取得手段120と、入力受付手段130と、通信手段140と、情報保持手段150と、表示手段160を含む。これらの手段の機能について以下に説明する。
【0025】
要求制御手段110は、携帯端末100に含まれる他の手段を用いて、仲介要求を生成し、端末内での仲介要求処理の制御を行なう機能を有する。
【0026】
まず、要求制御手段110は、位置情報取得手段120からの位置情報を取得すると共に、情報保持手段150からのサーバアドレスと、端末情報と、利用者情報を取得し、仲介要求を生成する。生成された仲介要求は、通信手段140を通じてサーバ200に送られる。
【0027】
また、要求制御手段110は、通信手段140を通じてサーバ200から確認要求を受け取り、確認処理の制御を行なう。この確認処理では、表示手段160と、入力受付手段130を通じて、利用者に対して確認要求を行なう。そして、得られた確認結果を、通信手段140を通じてサーバ200に送る。
【0028】
位置情報取得手段120は、要求制御手段110からの指示を受け、携帯端末100の近接状況をサーバ200が判断するための近接判断情報(位置情報)を取得し、要求制御手段110に渡す。
【0029】
入力受付手段130は、利用者からの入力を受け付け、要求制御手段110に渡す。
【0030】
通信手段140は、要求制御手段110から渡された仲介要求や、確認要求に対する確認結果などを、ネットワーク300を通じてサーバ200に送信する。また、通信手段140は、サーバ200からの確認要求の受信も行なう。なお、サーバ200のアドレスは、各要求内に含まれているため、それを利用して要求を送信する。
【0031】
情報保持手段150は、仲介要求の生成に必要な情報を保持する。この仲介要求の生成に必要な情報とは、サーバ200のネットワークアドレスと、端末の識別子またはネットワークアドレスと、利用者の識別子等を含む情報である。これらの情報は、要求生成時に、要求制御手段110からの指示を受けて引き渡される。
【0032】
表示手段160は、携帯端末100の利用者に情報を提示する機能を有する。表示手段160は、要求制御手段110から指示を受けると、その指示内容を表示機器に出力し、表示させる。これは、例えば、確認要求内に含まれている認証記号と、それに付随する確認指示文章等である。
【0033】
サーバ200は、通信手段210と、要求制御手段220と、要求保持手段230と、近接要求取得手段240と、認証記号生成手段250を含む。これらの手段の機能について以下に説明する。
【0034】
通信手段210は、ネットワーク300を通じて携帯端末100からの仲介要求、および確認要求の結果を受信する機能を有する。また、通信手段210は、携帯端末100に対する確認要求の送信も行なう。この送信は、要求制御手段220からの通信指示を受け取って行なわれる。なお、通信時に必要となる携帯端末100の識別子またはネットワークアドレスは、要求制御手段220から渡される。
【0035】
要求制御手段220は、携帯端末100から受け取った仲介要求を処理する機能を有する。要求制御手段220は、通信手段210を通じて受け取った仲介要求と近接する要求を、近接要求取得手段を用いて取得する。
【0036】
また、要求制御手段220は、この仲介要求と近接する要求が存在しなかった場合には、受け取った仲介要求を要求保持手段230に保存する。一方、近接する要求が存在した場合には、要求保持手段230から近接要求を削除し、認証記号生成手段250を用いて認証記号を生成する。そして、生成した認証記号を、通信手段210を通じて携帯端末100に返信する。
【0037】
要求保持手段230は、仲介要求を保持する。この仲介要求は、携帯端末100の識別子またはネットワークアドレスと、位置情報と、要求受信日時からなる。これらの情報はまとめて保持、管理され、要求制御手段220の指示に従って、保存、取得、消去が行なわれる。
【0038】
近接要求取得手段240は、特定の仲介要求と近接する要求を抽出する機能を有する。抽出元の要求は、要求保持手段230に保持されており、近接要求取得手段240は、ここから指定された要求と近接する要求を抽出する。
【0039】
認証記号生成手段250は、携帯端末100に返送するための認証記号を生成する機能を有する。この認証記号としては、文字や、図形、あるいは画像などが考えられる。また、認証記号は、利用者が区別を付けることが可能である必要がある。この認証記号の生成方法は、要求ごとに生成される方法だけでなく、保存されている認証記号を選択する方法も考えられる。
【0040】
次に、図1のブロック図、及び図2、図3のフローチャートを参照して、本実施の形態における全体の動作について詳細に説明する。図2は携帯端末100の動作を示すフローチャートであり、図3はサーバ200の動作を示すフローチャートである。
【0041】
まず、処理が開始されると、双方の携帯端末100の位置情報取得手段120で位置情報が取得される(図2のステップA110)。そして、取得された位置情報と、端末に関する情報(端末識別子または端末ネットワークアドレスと、必要であれば利用者識別子)を合わせ、通信手段140を通じて仲介要求としてサーバ200に送信する(図2のステップA120)。
【0042】
サーバ200は、通信手段210を通して仲介要求を受信する(図3のステップA210)。受信した要求は、要求制御手段220に送られる。要求制御手段220は、近接要求取得手段240、および要求保持手段230を用いて、受け取った仲介要求と近接する要求を取得する(図3のステップA220)。
【0043】
すなわち、要求制御手段220は、受信した仲介要求に含まれる位置情報と要求保持手段230に保存される仲介要求の位置情報を比較し、受信した仲介要求の位置情報に近い位置情報を含む仲介要求が要求保持手段230に存在しているどうかを判定し(ステップA220)、存在しない場合には、仲介要求を要求保持手段230に保存する(図3のステップA270)。
【0044】
保存された要求は、以降に近接する仲介要求を受信した場合に、取得され、処理が行なわれる(図3のステップA280)。また、近接する要求を一定時間内に受信しない場合には失敗となり、要求結果として要求失敗を端末100に返信する(図3のステップA290)。
【0045】
一方、ステップA220において近接する要求が存在する場合には、認証記号生成手段250を用いて、認証記号を生成する(図3のステップA230)。生成された認証記号は、それぞれの要求の内容に基づいて、それぞれの携帯端末100に確認要求を要求結果として返送する(図3のステップA240)。
【0046】
次に、それぞれの携帯端末100では、通信手段140を通じて要求結果を受信する(図2のステップA130)。要求結果が確認要求ではなく、要求失敗であった場合には、位置取得から再度やり直す(図2のステップA140)。一方、要求結果が確認要求であった場合には、要求制御手段110は表示手段160を通じて認証記号、およびそれに付随するメッセージを表示させる(図2のステップA150)。
【0047】
仲介を要求したそれぞれの端末の利用者は、それぞれの表示手段160に表示された認証記号が一致しているかどうかを確認する。一致しない場合には、それぞれの携帯端末100の入力受付手段130を通じて、一致していないことを入力する。これにより、携帯端末100では、位置取得(ステップA110)から再度やり直す。一方、認証記号が双方の表示手段160で一致している場合には、利用者はそれぞれの入力受け付け手段130を通じて一致していることを入力する(図2のステップA160)。そして、入力内容が認証成功であることを受け取った携帯端末100は、通信手段140を通じて、サーバに認証結果を送信する(図2のステップA170)。
【0048】
さらに、サーバ200は、通信手段210を通じて認証結果を、双方の携帯端末100から受信する(図3のステップA250)。両方の携帯端末からの認証を受け取った後、仲介処理を成立させる(図3ステップA260)。仲介処理が成立した後は、双方の携帯端末にお互いの端末識別子または端末ネットワークアドレスを通知し、通信を行なわせたり、サーバ側で情報交換処理等を行なう。
【0049】
(第1の実施の形態による効果)
次に、本実施の形態による効果について説明する。
本実施の形態では、携帯端末が位置情報を取得し、サーバが近接する端末を判断し、認証記号によって両者に確認を取るというように構成されている。そのため、利用者の入力はサーバ200からの確認要求に対する入力のみでよく、少ない操作回数で携帯端末間の仲介処理を行なうことができる。
【0050】
その理由は、近くに存在する利用者同士を、仲介サーバが位置情報と、要求時間を用いて利用者を限定し、さらにはサーバの発行した認証記号で相手との確認を行なうため、利用者は認証記号の確認のための操作のみで済むからである。
【0051】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態ついて図面を参照して詳細に説明する。
【0052】
図4を参照すると、本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態と比べると、携帯端末100の位置取得手段120が音声取得手段121に、サーバ200の近接要求取得手段240が類似音声要求取得手段241にそれぞれ置き換わっている。また、携帯端末100に音声入力手段122が追加されている。図4において、図1に示す第1の実施の形態と共通の符号を付した構成要素については、第1の実施の形態と同じであるので説明を省略する。
【0053】
携帯端末100の音声取得手段121は、要求制御手段110からの指示を受け、音声入力手段122を通じて音声情報を取得する。この取得された音声情報は、近くに居ることを示す近接判断情報となる。仲介要求を行なう際には、複数の携帯端末で同時に同じ音が取得される。音声入力手段122は、外部の音声入力を受け付ける。
【0054】
サーバ200の類似音声要求取得手段241は、要求制御手段220の指示に従い、要求保持手段230に保持されている要求の中から、類似した音声情報と、近い要求受付時間を持つ要求を抽出する。これは、位置情報を利用した第1の実施の形態と比べ、音声情報の類似度で要求の近似性を測る点で異なっている。
【0055】
本実施の形態の動作について、図4のブロック図、および図5、図6のフローチャートを用いて説明する。図5は携帯端末100の動作を示すフローチャートであり、図6はサーバ200の動作を示すフローチャートである。
【0056】
まず、処理が開始されると、双方の携帯端末100の音声取得手段121が、音声入力手段122に指示を出し、音声を取得する(図5のステップA111)。このとき、音声入力手段122は、利用者の発する声や、外部の音などを、音声情報として取得する。
【0057】
そして、取得された音声情報と、端末識別子または端末ネットワークアドレスと、必要であれば利用者識別子を合わせ、仲介要求として要求をサーバ200に送信する(図5のステップA120)。
【0058】
次に、サーバ200は、通信手段210を通して仲介要求を受信する(図6のステップA210)。受信した要求は、要求制御手段220に送られる。要求制御手段220は、類似音声要求取得手段241、および要求保持手段230を用いて、受け取った要求に類似した音声を持つ要求を取得する(図6のステップB221)。この類似音声要求が存在しない場合には、要求を保存する(図6のステップA270)。保存された要求は、以降に類似音声要求を受信した場合に(ステップB281)、取得され、処理が行なわれる。図6のステップA230以降の処理は、図2、図3に示した本発明の第1の実施の形態の動作と同じであるため、説明を省略する。
【0059】
なお、本実施の形態では音声情報を近接していることの判断に用いるとしたが、他の情報を用いて近接していることを判断することも可能である。例えば、端末の送付する画像情報、もしくは端末の加速度の時間変化等の情報を用いることもできる。具体的には、例えば、画像情報では同じ被写体を撮影し、それをサーバ200に送信し、画像の類似性から近接要求を判断することができる。つまり、画像の類似性を近接していることの判断に利用することで、近接状態を判断することができる。
【0060】
また、具体的には、例えば、端末の加速度の時間変化を利用する場合には、利用者が2つの携帯端末を一緒に保持して適当に振動させることで、それぞれの端末から類似した加速度の時間変化を取得することができることを利用する。他人が適当に端末を振動させただけでは、一定期間の間これに類似した加速度の時間変化を発生させることが困難であると仮定する。このとき、加速度の時間変化の類似情報を利用して、2つの携帯端末の近接状態を判断することができる。
【0061】
(第2の実施の形態による効果)
次に、本実施の形態による効果について説明する。
本実施の形態では、携帯端末が音声情報を取得し、サーバが近接する端末を判断し、認証記号によって両者に確認を取るというように構成されているため、少ない操作回数で携帯端末間の仲介処理を行なうことができる。また、本実施の形態では、第1の実施の形態と比べ、音声入力手段があれば、位置情報取得手段が無い携帯端末であっても実施可能である。
【0062】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について図7及び図8を参照して詳細に説明する。
【0063】
本実施の形態は、近接要求が複数存在していた場合に、その近接要求の中から対象となる通信相手を指定することを容易にするものである。本実施の形態の構成は、図1に示した第1の実施の形態と変わらない。ただ、本実施の形態においては、近接要求取得手段240と、要求制御手段220の動作が、第1の実施の形態と異なる。
【0064】
すなわち、近接要求取得手段240は、指定された要求と近接する要求を複数選択する。また、要求制御手段220は、2つの要求に対して要求結果を返信するのみでなく、候補となった複数の要求に対して要求結果を返信する。この動作については、後で述べる。
【0065】
次に、第3の実施の形態における動作について説明する。なお、第1の実施の形態による動作と同じ箇所があるため、第1の実施の形態と異なる動作に関して説明する。具体的には、図7のステップA110と、A120、および図8のステップA210の説明を省略する。
【0066】
携帯端末100からの仲介要求を受け取ったサーバ200は、近接要求取得手段240を用いて近接要求を取得する(ステップA220)。なお、近接要求が存在しない場合、または近接要求が複数存在しない場合の処理は第1の実施の形態と同様のため、説明を省略する(ステップA270と、A280と、A290)。もし、近接要求として複数の要求が存在した場合、認証記号生成手段250は複数の認証記号を生成する(ステップA222)。
【0067】
認証記号は、端末毎の組合せの数と同じ数だけ生成される。この生成された認証記号を、各携帯端末の組合せ毎にそれぞれまとめる。つまり、認証記号の集合は、要求数と同じ数だけ存在する。また、ある認証記号の集合においては、他の全ての認証記号の集合の要素と重複する要素が存在し、かつ、その重複する要素が他のどの認証記号の集合にも含まれていないように、認証記号の集合が生成される。これらの認証記号の集合はそれぞれ、要求元の携帯端末に確認要求として返送される(ステップA223)。
【0068】
そして、要求結果を受け取った携帯端末100は、要求結果中に含まれている複数の認証記号と、それらのうちのいずれかを選択するための表示を行なう(ステップC151)。表示内容を見た利用者は、仲介要求を行いたい利用者の所持する携帯端末を確認し、同じ認証記号を探し出し、入力手段130を通じ、その認証記号選択する(ステップC152)。なお、選択された認証記号は他の利用者の端末には存在しないため、正しく選択を行なうことができる。そして入力を受け付けた携帯端末100は、認証結果をサーバ200に返送する。
【0069】
認証結果を受け取ったサーバ200は、それぞれの認証結果毎に選択された記号を確認する。この中で、他の認証結果と同様の選択が為されていた場合には、その認証結果の要求元と仲介が成立したと判断する(ステップA225、ステップA226)。他の認証結果と同様の選択が為されていない場合には、仲介が成立しなかったと判断する(ステップA225、ステップA227)。
【0070】
(第3の実施の形態による効果)
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態では、近接要求の候補が複数存在した場合に、それぞれの組合せに応じた認証記号を選択することによって、仲介処理を完了せさることができる。これによって、意図しない相手と仲介が成立する可能性が減少する。また、複数の候補の中から選択する場合に、より少ない操作回数で指定を行なうことができる可能性がある。
【0071】
なお、上記の実施の形態いずれにおいても、2者間での仲介処理を行なうことを仮定していた。ただ、これは3者以上の数で仲介処理を行なう場合も同様に実施できる。例えば、3者以上のグループ内で情報を共有する際に、本発明を用いてグループを指定することができる。
【0072】
ここで、上記各実施の形態による端末装置100とサーバ200のハードウェア構成について、図9を参照して説明する。
【0073】
図9を参照すると、端末装置100とサーバ200は、一般的なコンピュータ装置と同様のハードウェア構成によって実現することができ、CPU(Central Processing Unit)401、RAM(Random Access Memory)等のメインメモリであり、データの作業領域やデータの一時退避領域に用いられる主記憶部402、ネットワークを介して他のノードとデータの送受信を行う通信部403、外部装置と接続してデータの送受信を行う入出力インタフェース部404、入出力インタフェース部404を介して接続されるROM(Read
Only Memory)、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリから構成されるハードディスク装置である補助記憶部405、上記各構成要素を相互に接続するシステムバス406、ディスプレイ装置等の出力装置407及びキーボード等の入力装置408を備えている。
【0074】
本実施の形態による、端末装置100とサーバ200は、サーバの上述した各機能を提供するプログラムを組み込んだ、LSI(Large
Scale Integration)等のハードウェア部品である回路部品を実装することにより、その動作をハードウェア的に実現することは勿論として、図1に示す各手段の機能を提供するプログラムを、補助記憶部405に格納し、そのプログラムを主記憶部402にロードしてCPU401で実行することにより、ソフトウェア的に実現することも可能である。
【実施例1】
【0075】
次に、本発明の第1の実施の形態の具体例である実施例1について説明する。かかる実施例1は、図1及び図2、3に示した第1の実施の形態に対応するものである。
【0076】
まず、本実施例の想定する状況を説明する。本実施例では、2人の利用者がそれぞれ所持する携帯電話を用いてデータ通信を行なう際に、相手を指定する状況を想定する。
【0077】
図10は本実施例の構成を表した図である。図10によれば、本実施例は、表示デバイス160Aと入力デバイス130Aを備えた携帯電話100Aと、表示デバイス160Bと入力デバイス130Bを備えた携帯電話100Bと、ネットワーク300と、ネットワーク300に接続されたサーバ200と、GPS衛星400から構成される。携帯電話100A、および携帯電話100Bには、GPS受信機が内蔵されており、GPS衛星400を利用して自身の位置を測位し、位置情報を取得することができる。
【0078】
また、携帯電話100A、および携帯電話100Bは、携帯電話網に接続することができ、携帯電話網、およびネットワーク300を通じて、サーバ200と通信を行なうことができる。また、表示デバイス160A(160B)は、携帯電話に搭載された液晶ディスプレイ等である。この液晶ディスプレイは、携帯電話上のプログラムの指示によって、文字情報や、画像情報を表示することができる。また、入力デバイス130A(130B)は、携帯電話に搭載されているテンキーおよびその他の補助キーや、一部の携帯電話に搭載されているフルキーボードがある。ここでは、テンキーおよびその他の補助キーを想定する。また、GPS衛星400は、複数のGPS衛星から構成される場合もある。
【0079】
利用者間で通信を開始する動作を説明する。
最初に、双方の利用者が入力デバイス130A、および入力デバイス130Bを用いて通信開始を携帯電話100A(100B)に指示する。これによって、仲介処理が開始される。仲介処理が開始されると、携帯電話100A(100B)では、GPS受信機を用いてGPS衛星400の電波を受信し、携帯電話100A、および携帯電話100Bの位置を測定する(図2のステップA110)。
【0080】
測定された位置情報は、緯度と、経度と、計測誤差からなる。ここでは、携帯電話100Aの測位結果は図11に、また、携帯電話100Bでの測位結果は図12に示すようになったものとする。次に、携帯電話100A、および携帯電話100Bは、図1の情報保持手段150から、サーバ200のネットワークアドレス、および自身の端末ID(端末識別情報)を取得し、位置情報と共にサーバ200に送信する(ステップA120)。
【0081】
サーバ200は、携帯電話100Aと、携帯電話100Bの要求の内、携帯電話100Aの要求を先に受け取ったとする(ステップA210)。この時点では、要求保持手段230の持つデータベースの要求テーブル231は、図13に示すような内容になっているものとする。携帯電話100Aからの要求受付日時を、例えば、「2008-02-15 20:12:32」とする。
【0082】
近接要求取得手段240は、この要求テーブル231から、携帯電話100Aの要求を元に、時間、距離で近接する要求を検索する。この時、要求情報235は、位置は十分に近いが時間のずれが大きいために、近接要求とはならない。また、要求情報236は、時間のずれは小さいが距離が離れているため、近接要求とはならない。
【0083】
結果として、携帯電話100Aの要求の近接要求が要求テーブル231中に存在しないことが分かる。そのため、携帯電話100Aの要求は要求テーブル231に保存される(ステップA270)。なお、保存後の要求テーブル231は、図14に示すようになる。図14によれば、要求テーブル231に要求237が追加されていることが分かる。つまり、図14の要求237は、携帯電話100Aの要求を表している。
【0084】
次に、サーバ200は、携帯電話100Bの要求を受け取る(ステップA210)。携帯電話100Bの要求は、携帯電話100Aの要求から1秒程度遅れて受信したとする。
【0085】
このとき、近接要求取得手段240は、要求テーブル231中に存在する携帯電話100Aの要求(要求237)を、近接要求として取得する(ステップA220)。なお、要求237は、要求テーブル231中から消去、または確認済みフラグを設定され、後の近接要求検索処理で処理されないようにする。これらの処理の後、携帯電話100Aの要求、および携帯電話100Bの要求は、認証記号生成処理(ステップA230)に進む。
【0086】
近接要求として2つの要求が取得された後、認証記号生成手段250は認証記号を生成し(ステップA230)、それぞれの要求元に認証記号を返信する(ステップA240)。この際、返信する前に処理IDを作成し、処理IDと共に返信することで、後の処理が容易になる。ただ、処理IDを用いた処理を追加してもに処理内容に大きな変更は無いため、処理IDを用いた処理の説明については省略する。
【0087】
要求結果を受け取った携帯電話100A、および携帯電話100Bは、利用者への要求の確認処理を行なう。それぞれの携帯電話は、要求結果中に含まれている認証記号を用いて、表示デバイス160A、および表示デバイス160Bに確認画面を表示する(ステップA150)。
【0088】
図15は、それぞれの携帯電話と、確認画面が表示された図である。確認画面には、それぞれ、認証記号161A(161B)と、確認メッセージ162A(162B)と、認証記号が一致することを指定するためのボタン163A(163B)と、認証記号が一致しないことを指定するためのボタン164A(164B)が表示される。
【0089】
利用者は、双方の携帯電話に表示された確認画面を見て、一致することを確認する。その後、利用者は、入力デバイス130A(130B)を用いて認証記号が一致することを指定するためのボタン163A(163B)を選択する(ステップA160)。これにより、携帯電話100A、および携帯電話100Bのそれぞれの要求制御手段110は、入力デバイス130を通じて利用者による確認が為されたことを取得し、認証結果をサーバ200に送信する(ステップA170)。
【0090】
認証結果を受け取った(ステップA250)サーバ200は、携帯電話100A、および携帯電話100Bの両方の認証結果を受け取った時点で、仲介成立と判断する(ステップA260)。仲介が成立した後、携帯電話100Aに携帯電話100Bの端末ID、またはネットワークアドレスを渡し、また、携帯電話100Bに携帯電話100Aの端末ID、またはネットワークアドレスを渡す。これにより、両端末間でデータ通信を開始することができる。あるいは、サーバ200を介して、データのやりとりを行なうことも可能である。
【実施例2】
【0091】
次に、本発明の第2の実施の形態の具体例である実施例2について説明する。
【0092】
まず、本実施例の想定する状況を説明する。本実施例は、図4及び図5、6に示した第2の実施の形態に対応するものであり、2人の利用者がそれぞれ所持する携帯電話を用いてデータ通信を行なう際に、本発明を用いて相手を指定する状況を想定する。つまり、位置情報ではなく、音声情報を用いて、利用者間の仲介処理を行なう。
【0093】
図16は、本実施例の構成を表した図である。本実施例は、図10に示した第1の実施例と比べ、携帯電話100A(100B)に、音声入力手段(音声入力デバイス)122A(122B)が付属している点と、GPS衛星400が存在しない点で異なる。
【0094】
では、利用者間で通信を開始する動作を説明する。最初に、双方の利用者が入力デバイス130A(130B)を用いて通信開始を携帯電話100A(100B)に指示する。これによって、仲介処理が開始される。通信処理が開始されると、表示デバイス160A(160B)は、それぞれ同じ音声を入力するように促すメッセージを表示する。このメッセージを見た利用者は、携帯電話100Aと携帯電話100Bの音声入力手段122A(122B)に、同時に音声を入力する(図5のステップA111)。入力された音声は、音声データとして電子的にデータ化され、仲介要求と共にサーバ200に送信される(ステップA120)。なお、この音声データは、通信するデータ量を削減するために、取得した音声の特徴点だけを送信するとしても良い。
【0095】
要求を受信したサーバ200は、類似音声が存在するかどうかを、要求中に含まれている音声データ、および要求時間を元に判断する(ステップB221)。この類似音声を判断する方法としては、特徴点を抽出・比較する方法などが存在する。なお、以降の処理(ステップA230以降の処理)は第1の実施例と同様のため、説明を省略する。
【実施例3】
【0096】
次に、本発明の第3の実施の形態の具体例である実施例3について説明する。
【0097】
まず、本実施例の想定する状況を説明する。本実施例は、第3の実施の形態に対応するものであり、2人がそれぞれ所持する携帯電話を用いてデータ通信を行なう際に、本発明を用いて相手を指定する状況を想定する。また、2人の利用者だけでなく、他の利用者が、近接する場所で同時刻に仲介要求を発信したものとする。つまり、近接要求として、複数の要求が存在する状況である。
【0098】
図17は、本実施例の構成を表した図である。本実施例は、図10に示した第1の実施例と比べ、存在する携帯電話の数が増えている、すなわち、携帯電話100Cが追加されている点で異なる。ここでは、携帯電話100Aを所持する利用者Aと、携帯電話100Bを所持する利用者Bが仲介要求を行なう状況について説明する。
【0099】
まず、それぞれの携帯電話100A、100B、100Cで測位が行なわれ、位置情報が取得される(図8のステップA110)。そして、仲介要求のサーバ200への到着順序が、携帯電話100Aの通信要求、携帯電話100Cの通信要求、携帯電話100Bの通信要求の順であったとする。最初に携帯電話100Aの通信要求を受け取ったサーバ200は、携帯電話100Aの通信要求に対する近接要求が要求保持手段230に存在しないため、前記要求を要求保持手段230に保存する(ステップA270)。
【0100】
次に、携帯電話100Aの通信要求が要求保持手段に保存された後に、携帯電話100Cの通信要求を受け取ったとする。携帯電話100Cと携帯電話100Aの要求は十分に近接していないために近接要求であると見做されず、携帯電話100Cの仲介要求も、要求保持手段に保存される(ステップA270)。その後、携帯電話100Bの通信要求を受け取ったサーバ200は、携帯電話100Bの通信要求が、携帯電話100A、および携帯電話100Cの通信要求と近接していると判断する。
【0101】
このような状況は、携帯電話100Bが、携帯電話100Aおよび携帯電話100Cの中間に存在する場合に起こりうる。これにより、携帯電話100Bの要求と近接する要求として、2つの要求(携帯電話100Aの要求および携帯電話100Cの要求)が抽出される。
【0102】
2つの要求が抽出されると、要求制御手段220は、認証記号生成手段250に依頼し、人が視認し、区別の付け易い認証記号を3つ生成する(ステップA222)。この生成された認証記号を、3つの集合に分ける。具体的には、認証記号1と認証記号2と認証記号3が生成されたとき、認証記号1と認証記号2からなる集合10と、認証記号2と認証記号3からなる集合20と、認証記号3と認証記号1からなる集合30の、3つの集合に分ける。この3つの集合を、携帯電話100A(100B、100C)にそれぞれ対応付ける。そして、それぞれの携帯電話100A(100B、100C)に、確認要求として返信する(ステップA223)。
【0103】
確認要求を受け取った携帯電話100A(100B、100C)は、表示手段160A(160B、160C)に認証記号を表示する(ステップC151)。図18は、携帯電話100A(100B、100C)が表示手段160A(160B、160C)に認証記号を表示した様子を示している。この図18を見ると、携帯電話100A、および携帯電話100B、および携帯電話100Cの画面に、それぞれ異なる図形の集合が表示されていることが分かる。
【0104】
そして、表示手段160A(160B)を見た携帯電話100A(100B)の利用者Aおよび利用者Bは、それぞれの画面に表示された一致する図形を確認する。ここでは、携帯電話100A、および携帯電話100Bに共通する図形は、161A−1、および161B−1である。そのため、利用者Aは入力デバイス130Aを用いて、165A−1を選択し、利用者Bは入力デバイス130Bを用いて165B−1を選択する(ステップC152)。
【0105】
入力デバイス130A(130B)を通じて選択内容を受け取った要求制御手段110は、通信手段140を介してサーバ200に選択内容を送信する(ステップC153)。
【0106】
携帯電話100A(100B)の選択内容を受信したサーバ200は、それぞれの選択内容を受信した後、選択された図形が一致しているかどうかを判断する(ステップA225)。ここでは、携帯電話100Aと携帯電話100Bが同一の図形を選択しているため、仲介が成立したと判断する(ステップA226)。これにより、携帯電話100A、および携帯電話100Bの通信が開始される。
【0107】
なお、近接要求が複数存在する例の他の状況としては、位置取得手段の測位精度が悪いために複数の要求の位置を区別することが困難な場合であったり、要求を一定時間待機させてから、近接要求を判断する場合などが考えられる。
【0108】
以上好ましい実施の形態と実施例をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも、上記実施の形態及び実施例に限定されるものでなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0109】
本発明は、電子マネー、電子チケットなどの電子価値を渡す相手を指定する電子価値譲渡システムや、電子価値譲渡システムを携帯端末、コンピュータを用いて実現するためのプログラムといった用途に適用できる。また、本発明は、住所データ、氏名情報、その他電子データを渡す際に、簡単に相手を指定する指定システム、指定方法といった用途に適用できる。また、本発明は、利用者で一時的なグループを作成する方法、これを実現するためのシステム、およびプログラムといった用途に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態における携帯端末の動作を示すフローチャートである。
【図3】第1の実施の形態におけるサーバの動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図5】第2の実施の形態における携帯端末の動作を示すフローチャートである。
【図6】第2の実施の形態におけるサーバの動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第3の実施の形態における携帯端末の動作を示すフローチャートである。
【図8】第3の実施の形態におけるサーバの動作を示すフローチャートである。
【図9】サーバ、および携帯端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における実施例の構成を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における位置情報の具体例を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態における位置情報の具体例を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態におけるデータベースの要求テーブル内容例を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態におけるデータベースの要求テーブル内容例を示す図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態における確認画面の具体例を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態における実施例の構成を示す図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態における実施例の構成を示す図である。
【図18】第3の実施の形態による確認画面の具体例を示す図である。
【符号の説明】
【0111】
100:携帯端末
200:サーバ
300:ネットワーク
110:要求制御手段
120:位置情報取得手段
130:入力受付手段
140:通信手段
150:情報保持手段
160:表示手段
210:通信手段
220:要求制御手段
230:要求保持手段
240:近接要求取得手段
250:認証記号生成手段
121:音声取得手段
122:音声入力手段
241:類似音声要求取得手段
400:GPS衛星
231、232、233:要求テーブルに保存された要求
161A、161B、161A−1、161A−2、161B−1、161B−2、161C−1、161C−2:認証記号
162A、162B、162C:確認メッセージ
163A、163B、164A、164B:確認ボタン
165A−1、165A−2、165B−1、165B−2、165C−1、165C−2:選択ボタン
166A、166B、166C:取り消しボタン
122A、122B:音声入力手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、仲介システム、仲介方法、および仲介用プログラムに関し、特に相手の指定方法を簡略化できる仲介システム、仲介方法、および仲介用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末が普及し、携帯端末間でのデータ転送、およびデータ交換が求められている。例えば、知人の携帯電話の連絡先を自分の携帯電話に保存する際には、知人の携帯電話内に入っている知人の連絡先情報を、自分の携帯電話に転送する。また、他の例では、知人に電子クーポンなどの電子バリューを譲渡する際には、携帯電話内に保存されている電子バリューを、知人の携帯電話に転送する。このように、携帯端末間でデータ転送を行なうことは、広く利用され、求められている。
【0003】
そして、データ転送先、およびデータ譲渡先を指定する方法としては、近接通信や、赤外線通信が用いられることがある。ここでの近接通信とは、ごく短い距離にある端末間でのみ通信を行なえるような通信方法である。近接通信を用いることによって、利用者は自分の携帯端末と相手の携帯端末を近接させることで、相手を容易に指定することができる。
【0004】
また、赤外線通信では、通信を行なう際に、携帯端末同士の赤外線通信部を対向させる必要がある。そのため、通信を行なう際には、携帯端末同士を対向させることで、相手の指定を行なうことができる。なお、これらの通信方法を利用したサービスとして、株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモの提供するトルカサービス等がある。このトルカサービスについては、非特許文献1に記載されている。
【0005】
しかし、近接通信や、赤外線通信を行なうためには、携帯端末が、それらの通信を行なうための通信デバイスを利用できる状況になければならない。そのため、これらの通信デバイスを搭載していない携帯端末では、通信方法を用いることができない。
【0006】
一方、近接通信や、赤外線通信を用いずに通信相手を指定する方法として、仲介システムを利用する方法がある。仲介システムは、通信を行なう両端末と通信を行なうことができる仲介サーバを介して、通信を行なう。通信相手の指定方法としては、通信相手の識別子を仲介サーバに通知する方法や、通信相手の条件で絞り込む方法等がある。
【0007】
本発明は、この通信相手を指定するための仲介システムに関するものである。以下に、仲介システムの関連技術として、2つの関連技術について説明する。
【0008】
まず、第1の関連技術は、非特許文献2に記載されている、電子価値譲渡の仲介システムである。この仲介システムは、電子価値(電子マネー)を譲渡する際の仲介システムであって、譲渡元利用者が譲渡先利用者の利用者識別子と受取りパスワードを入力し、仲介サーバが譲渡先利用者に通知した後に、譲渡先利用者がサーバに前記受取りパスワードを通知することによって、仲介を完了するような仲介システムである。
【0009】
この第1の関連技術の仲介システムによれば、電子価値の譲渡先利用者を、利用者識別子で指定することができ、さらには、受取りパスワードを指定することにより、利用者識別子の入力間違いから発生する損害の可能性を低減することができる。
【0010】
次に、第2の関連技術を説明する。第2の関連技術は、特許文献1に記載されている、利用者が出会うための情報仲介システムである。この仲介システムは、ニーズの合致する利用者が出会うための、情報仲介システムであり、接近した利用者が事前に登録した利用者情報、およびニーズにお互いマッチするかを判断し、マッチする場合には情報提供を行なう。
【0011】
この第2の関連技術によれば、出会える利用者に限定してマッチングを行なうことができ、また、ニーズに合った利用者のみとマッチングを行なうことができる。
【0012】
【特許文献1】特開2002−150037号公報
【非特許文献1】「トルカ | サービス・機能 | NTTドコモ」,インターネット<http://www.nttdocomo.co.jp/service/osaifu_shopping/toruca/>
【非特許文献2】「電子マネー「Edy(エディ)」 |Edyの使い方 | Edy to Edy」, インターネット<http://www.edy.jp/howto/etoe/index.html>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上記の関連技術においては以下のような問題点があった。
【0014】
第1の問題点は、通信相手を指定する際に利用者の操作回数が多く、指定が煩雑であるということである。その理由は、従来の方式では、通信相手を指定する際に、通信相手の識別子、および通信相手を認証するための受取りパスワードの入力が必要なためである。
【0015】
第2の問題点は、近い距離に存在する特定の通信相手を、簡単に指定することが困難であったということである。その理由は、上述した関連技術による方式では、事前に登録した利用者情報、およびニーズ情報を利用してマッチングを行なうために、特定の利用者を簡単に指定することができないためである。
【0016】
(発明の目的)
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、その目的は、特定の通信相手を少ない操作回数で指定することが可能な仲介システムを提供することにある。
【0017】
また、本発明の他の目的は、近い距離に存在する特定の通信相手を、少ない操作回数で指定することのできる仲介システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明による仲介システムは、通信のための仲介を希望する2つの端末と、該端末とネットワークを介して接続されるサーバを有し、2つの端末が、各端末で取得した端末同士の近接状況を判断するための近接判断情報と端末に関する識別情報を含む仲介要求をサーバに送信し、仲介要求を受信したサーバが、2つの端末からの近接判断情報を比較し、近接する端末同士であった場合、所定の認証記号を生成して2つの端末に返信し、2つの端末から認証記号が一致することを確認したことを示す認証結果を受信した場合、2つの端末の仲介処理を実行する。
【0019】
本発明による仲介方法は、通信のための仲介を希望する2つの端末と、該端末とネットワークを介して接続されるサーバを有し、2つの端末において、各端末で取得した端末同士の近接状況を判断するための近接判断情報と端末に関する識別情報を含む仲介要求をサーバに送信し、仲介要求を受信したサーバにおいて、2つの端末からの近接判断情報を比較し、近接する端末同士であった場合、所定の認証記号を生成して2つの端末に返信し、2つの端末から認証記号が一致することを確認したことを示す認証結果を受信した場合、2つの端末の仲介処理を実行する。
【0020】
本発明によるプログラムは、通信のための仲介を希望する2つの端末とネットワークを介して接続され、2つの端末の仲介処理を行うサーバ上で動作するプログラムであって、サーバに、2つの端末から、各端末で取得した端末同士の近接状況を判断するための近接判断情報と端末に関する識別情報を含む仲介要求を受信する処理と、2つの端末からの近接判断情報を比較し、近接する端末同士であった場合、所定の認証記号を生成して2つの端末に返信する処理と、2つの端末から認証記号が一致することを確認したことを示す認証結果を受信した場合、2つの端末の仲介処理を行う処理を実行させる。
【0021】
本発明によるサーバは、通信のための仲介を希望する2つの端末とネットワークを介して接続され、2つの端末の仲介処理を行うサーバであって、2つの端末から、各端末で取得した端末同士の近接状況を判断するための近接判断情報と端末に関する識別情報を含む仲介要求を受信し、2つの端末からの近接判断情報を比較し、近接する端末同士であった場合、所定の認証記号を生成して2つの端末に返信し、2つの端末から認証記号が一致することを確認したことを示す認証結果を受信した場合、2つの端末の仲介処理を行う。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、近接通信や赤外線通信などの直接通信を用いることなく、利用者が少ない操作回数で、近くに存在する通信相手を指定できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態ついて図面を参照して詳細に説明する。
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態による仲介システムは、プログラム制御により動作する携帯端末100と、プログラム制御により動作するサーバ200と、それらの通信を媒介するネットワーク300から構成されている。
【0024】
携帯端末100は、要求制御手段110と、位置情報取得手段120と、入力受付手段130と、通信手段140と、情報保持手段150と、表示手段160を含む。これらの手段の機能について以下に説明する。
【0025】
要求制御手段110は、携帯端末100に含まれる他の手段を用いて、仲介要求を生成し、端末内での仲介要求処理の制御を行なう機能を有する。
【0026】
まず、要求制御手段110は、位置情報取得手段120からの位置情報を取得すると共に、情報保持手段150からのサーバアドレスと、端末情報と、利用者情報を取得し、仲介要求を生成する。生成された仲介要求は、通信手段140を通じてサーバ200に送られる。
【0027】
また、要求制御手段110は、通信手段140を通じてサーバ200から確認要求を受け取り、確認処理の制御を行なう。この確認処理では、表示手段160と、入力受付手段130を通じて、利用者に対して確認要求を行なう。そして、得られた確認結果を、通信手段140を通じてサーバ200に送る。
【0028】
位置情報取得手段120は、要求制御手段110からの指示を受け、携帯端末100の近接状況をサーバ200が判断するための近接判断情報(位置情報)を取得し、要求制御手段110に渡す。
【0029】
入力受付手段130は、利用者からの入力を受け付け、要求制御手段110に渡す。
【0030】
通信手段140は、要求制御手段110から渡された仲介要求や、確認要求に対する確認結果などを、ネットワーク300を通じてサーバ200に送信する。また、通信手段140は、サーバ200からの確認要求の受信も行なう。なお、サーバ200のアドレスは、各要求内に含まれているため、それを利用して要求を送信する。
【0031】
情報保持手段150は、仲介要求の生成に必要な情報を保持する。この仲介要求の生成に必要な情報とは、サーバ200のネットワークアドレスと、端末の識別子またはネットワークアドレスと、利用者の識別子等を含む情報である。これらの情報は、要求生成時に、要求制御手段110からの指示を受けて引き渡される。
【0032】
表示手段160は、携帯端末100の利用者に情報を提示する機能を有する。表示手段160は、要求制御手段110から指示を受けると、その指示内容を表示機器に出力し、表示させる。これは、例えば、確認要求内に含まれている認証記号と、それに付随する確認指示文章等である。
【0033】
サーバ200は、通信手段210と、要求制御手段220と、要求保持手段230と、近接要求取得手段240と、認証記号生成手段250を含む。これらの手段の機能について以下に説明する。
【0034】
通信手段210は、ネットワーク300を通じて携帯端末100からの仲介要求、および確認要求の結果を受信する機能を有する。また、通信手段210は、携帯端末100に対する確認要求の送信も行なう。この送信は、要求制御手段220からの通信指示を受け取って行なわれる。なお、通信時に必要となる携帯端末100の識別子またはネットワークアドレスは、要求制御手段220から渡される。
【0035】
要求制御手段220は、携帯端末100から受け取った仲介要求を処理する機能を有する。要求制御手段220は、通信手段210を通じて受け取った仲介要求と近接する要求を、近接要求取得手段を用いて取得する。
【0036】
また、要求制御手段220は、この仲介要求と近接する要求が存在しなかった場合には、受け取った仲介要求を要求保持手段230に保存する。一方、近接する要求が存在した場合には、要求保持手段230から近接要求を削除し、認証記号生成手段250を用いて認証記号を生成する。そして、生成した認証記号を、通信手段210を通じて携帯端末100に返信する。
【0037】
要求保持手段230は、仲介要求を保持する。この仲介要求は、携帯端末100の識別子またはネットワークアドレスと、位置情報と、要求受信日時からなる。これらの情報はまとめて保持、管理され、要求制御手段220の指示に従って、保存、取得、消去が行なわれる。
【0038】
近接要求取得手段240は、特定の仲介要求と近接する要求を抽出する機能を有する。抽出元の要求は、要求保持手段230に保持されており、近接要求取得手段240は、ここから指定された要求と近接する要求を抽出する。
【0039】
認証記号生成手段250は、携帯端末100に返送するための認証記号を生成する機能を有する。この認証記号としては、文字や、図形、あるいは画像などが考えられる。また、認証記号は、利用者が区別を付けることが可能である必要がある。この認証記号の生成方法は、要求ごとに生成される方法だけでなく、保存されている認証記号を選択する方法も考えられる。
【0040】
次に、図1のブロック図、及び図2、図3のフローチャートを参照して、本実施の形態における全体の動作について詳細に説明する。図2は携帯端末100の動作を示すフローチャートであり、図3はサーバ200の動作を示すフローチャートである。
【0041】
まず、処理が開始されると、双方の携帯端末100の位置情報取得手段120で位置情報が取得される(図2のステップA110)。そして、取得された位置情報と、端末に関する情報(端末識別子または端末ネットワークアドレスと、必要であれば利用者識別子)を合わせ、通信手段140を通じて仲介要求としてサーバ200に送信する(図2のステップA120)。
【0042】
サーバ200は、通信手段210を通して仲介要求を受信する(図3のステップA210)。受信した要求は、要求制御手段220に送られる。要求制御手段220は、近接要求取得手段240、および要求保持手段230を用いて、受け取った仲介要求と近接する要求を取得する(図3のステップA220)。
【0043】
すなわち、要求制御手段220は、受信した仲介要求に含まれる位置情報と要求保持手段230に保存される仲介要求の位置情報を比較し、受信した仲介要求の位置情報に近い位置情報を含む仲介要求が要求保持手段230に存在しているどうかを判定し(ステップA220)、存在しない場合には、仲介要求を要求保持手段230に保存する(図3のステップA270)。
【0044】
保存された要求は、以降に近接する仲介要求を受信した場合に、取得され、処理が行なわれる(図3のステップA280)。また、近接する要求を一定時間内に受信しない場合には失敗となり、要求結果として要求失敗を端末100に返信する(図3のステップA290)。
【0045】
一方、ステップA220において近接する要求が存在する場合には、認証記号生成手段250を用いて、認証記号を生成する(図3のステップA230)。生成された認証記号は、それぞれの要求の内容に基づいて、それぞれの携帯端末100に確認要求を要求結果として返送する(図3のステップA240)。
【0046】
次に、それぞれの携帯端末100では、通信手段140を通じて要求結果を受信する(図2のステップA130)。要求結果が確認要求ではなく、要求失敗であった場合には、位置取得から再度やり直す(図2のステップA140)。一方、要求結果が確認要求であった場合には、要求制御手段110は表示手段160を通じて認証記号、およびそれに付随するメッセージを表示させる(図2のステップA150)。
【0047】
仲介を要求したそれぞれの端末の利用者は、それぞれの表示手段160に表示された認証記号が一致しているかどうかを確認する。一致しない場合には、それぞれの携帯端末100の入力受付手段130を通じて、一致していないことを入力する。これにより、携帯端末100では、位置取得(ステップA110)から再度やり直す。一方、認証記号が双方の表示手段160で一致している場合には、利用者はそれぞれの入力受け付け手段130を通じて一致していることを入力する(図2のステップA160)。そして、入力内容が認証成功であることを受け取った携帯端末100は、通信手段140を通じて、サーバに認証結果を送信する(図2のステップA170)。
【0048】
さらに、サーバ200は、通信手段210を通じて認証結果を、双方の携帯端末100から受信する(図3のステップA250)。両方の携帯端末からの認証を受け取った後、仲介処理を成立させる(図3ステップA260)。仲介処理が成立した後は、双方の携帯端末にお互いの端末識別子または端末ネットワークアドレスを通知し、通信を行なわせたり、サーバ側で情報交換処理等を行なう。
【0049】
(第1の実施の形態による効果)
次に、本実施の形態による効果について説明する。
本実施の形態では、携帯端末が位置情報を取得し、サーバが近接する端末を判断し、認証記号によって両者に確認を取るというように構成されている。そのため、利用者の入力はサーバ200からの確認要求に対する入力のみでよく、少ない操作回数で携帯端末間の仲介処理を行なうことができる。
【0050】
その理由は、近くに存在する利用者同士を、仲介サーバが位置情報と、要求時間を用いて利用者を限定し、さらにはサーバの発行した認証記号で相手との確認を行なうため、利用者は認証記号の確認のための操作のみで済むからである。
【0051】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態ついて図面を参照して詳細に説明する。
【0052】
図4を参照すると、本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態と比べると、携帯端末100の位置取得手段120が音声取得手段121に、サーバ200の近接要求取得手段240が類似音声要求取得手段241にそれぞれ置き換わっている。また、携帯端末100に音声入力手段122が追加されている。図4において、図1に示す第1の実施の形態と共通の符号を付した構成要素については、第1の実施の形態と同じであるので説明を省略する。
【0053】
携帯端末100の音声取得手段121は、要求制御手段110からの指示を受け、音声入力手段122を通じて音声情報を取得する。この取得された音声情報は、近くに居ることを示す近接判断情報となる。仲介要求を行なう際には、複数の携帯端末で同時に同じ音が取得される。音声入力手段122は、外部の音声入力を受け付ける。
【0054】
サーバ200の類似音声要求取得手段241は、要求制御手段220の指示に従い、要求保持手段230に保持されている要求の中から、類似した音声情報と、近い要求受付時間を持つ要求を抽出する。これは、位置情報を利用した第1の実施の形態と比べ、音声情報の類似度で要求の近似性を測る点で異なっている。
【0055】
本実施の形態の動作について、図4のブロック図、および図5、図6のフローチャートを用いて説明する。図5は携帯端末100の動作を示すフローチャートであり、図6はサーバ200の動作を示すフローチャートである。
【0056】
まず、処理が開始されると、双方の携帯端末100の音声取得手段121が、音声入力手段122に指示を出し、音声を取得する(図5のステップA111)。このとき、音声入力手段122は、利用者の発する声や、外部の音などを、音声情報として取得する。
【0057】
そして、取得された音声情報と、端末識別子または端末ネットワークアドレスと、必要であれば利用者識別子を合わせ、仲介要求として要求をサーバ200に送信する(図5のステップA120)。
【0058】
次に、サーバ200は、通信手段210を通して仲介要求を受信する(図6のステップA210)。受信した要求は、要求制御手段220に送られる。要求制御手段220は、類似音声要求取得手段241、および要求保持手段230を用いて、受け取った要求に類似した音声を持つ要求を取得する(図6のステップB221)。この類似音声要求が存在しない場合には、要求を保存する(図6のステップA270)。保存された要求は、以降に類似音声要求を受信した場合に(ステップB281)、取得され、処理が行なわれる。図6のステップA230以降の処理は、図2、図3に示した本発明の第1の実施の形態の動作と同じであるため、説明を省略する。
【0059】
なお、本実施の形態では音声情報を近接していることの判断に用いるとしたが、他の情報を用いて近接していることを判断することも可能である。例えば、端末の送付する画像情報、もしくは端末の加速度の時間変化等の情報を用いることもできる。具体的には、例えば、画像情報では同じ被写体を撮影し、それをサーバ200に送信し、画像の類似性から近接要求を判断することができる。つまり、画像の類似性を近接していることの判断に利用することで、近接状態を判断することができる。
【0060】
また、具体的には、例えば、端末の加速度の時間変化を利用する場合には、利用者が2つの携帯端末を一緒に保持して適当に振動させることで、それぞれの端末から類似した加速度の時間変化を取得することができることを利用する。他人が適当に端末を振動させただけでは、一定期間の間これに類似した加速度の時間変化を発生させることが困難であると仮定する。このとき、加速度の時間変化の類似情報を利用して、2つの携帯端末の近接状態を判断することができる。
【0061】
(第2の実施の形態による効果)
次に、本実施の形態による効果について説明する。
本実施の形態では、携帯端末が音声情報を取得し、サーバが近接する端末を判断し、認証記号によって両者に確認を取るというように構成されているため、少ない操作回数で携帯端末間の仲介処理を行なうことができる。また、本実施の形態では、第1の実施の形態と比べ、音声入力手段があれば、位置情報取得手段が無い携帯端末であっても実施可能である。
【0062】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について図7及び図8を参照して詳細に説明する。
【0063】
本実施の形態は、近接要求が複数存在していた場合に、その近接要求の中から対象となる通信相手を指定することを容易にするものである。本実施の形態の構成は、図1に示した第1の実施の形態と変わらない。ただ、本実施の形態においては、近接要求取得手段240と、要求制御手段220の動作が、第1の実施の形態と異なる。
【0064】
すなわち、近接要求取得手段240は、指定された要求と近接する要求を複数選択する。また、要求制御手段220は、2つの要求に対して要求結果を返信するのみでなく、候補となった複数の要求に対して要求結果を返信する。この動作については、後で述べる。
【0065】
次に、第3の実施の形態における動作について説明する。なお、第1の実施の形態による動作と同じ箇所があるため、第1の実施の形態と異なる動作に関して説明する。具体的には、図7のステップA110と、A120、および図8のステップA210の説明を省略する。
【0066】
携帯端末100からの仲介要求を受け取ったサーバ200は、近接要求取得手段240を用いて近接要求を取得する(ステップA220)。なお、近接要求が存在しない場合、または近接要求が複数存在しない場合の処理は第1の実施の形態と同様のため、説明を省略する(ステップA270と、A280と、A290)。もし、近接要求として複数の要求が存在した場合、認証記号生成手段250は複数の認証記号を生成する(ステップA222)。
【0067】
認証記号は、端末毎の組合せの数と同じ数だけ生成される。この生成された認証記号を、各携帯端末の組合せ毎にそれぞれまとめる。つまり、認証記号の集合は、要求数と同じ数だけ存在する。また、ある認証記号の集合においては、他の全ての認証記号の集合の要素と重複する要素が存在し、かつ、その重複する要素が他のどの認証記号の集合にも含まれていないように、認証記号の集合が生成される。これらの認証記号の集合はそれぞれ、要求元の携帯端末に確認要求として返送される(ステップA223)。
【0068】
そして、要求結果を受け取った携帯端末100は、要求結果中に含まれている複数の認証記号と、それらのうちのいずれかを選択するための表示を行なう(ステップC151)。表示内容を見た利用者は、仲介要求を行いたい利用者の所持する携帯端末を確認し、同じ認証記号を探し出し、入力手段130を通じ、その認証記号選択する(ステップC152)。なお、選択された認証記号は他の利用者の端末には存在しないため、正しく選択を行なうことができる。そして入力を受け付けた携帯端末100は、認証結果をサーバ200に返送する。
【0069】
認証結果を受け取ったサーバ200は、それぞれの認証結果毎に選択された記号を確認する。この中で、他の認証結果と同様の選択が為されていた場合には、その認証結果の要求元と仲介が成立したと判断する(ステップA225、ステップA226)。他の認証結果と同様の選択が為されていない場合には、仲介が成立しなかったと判断する(ステップA225、ステップA227)。
【0070】
(第3の実施の形態による効果)
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態では、近接要求の候補が複数存在した場合に、それぞれの組合せに応じた認証記号を選択することによって、仲介処理を完了せさることができる。これによって、意図しない相手と仲介が成立する可能性が減少する。また、複数の候補の中から選択する場合に、より少ない操作回数で指定を行なうことができる可能性がある。
【0071】
なお、上記の実施の形態いずれにおいても、2者間での仲介処理を行なうことを仮定していた。ただ、これは3者以上の数で仲介処理を行なう場合も同様に実施できる。例えば、3者以上のグループ内で情報を共有する際に、本発明を用いてグループを指定することができる。
【0072】
ここで、上記各実施の形態による端末装置100とサーバ200のハードウェア構成について、図9を参照して説明する。
【0073】
図9を参照すると、端末装置100とサーバ200は、一般的なコンピュータ装置と同様のハードウェア構成によって実現することができ、CPU(Central Processing Unit)401、RAM(Random Access Memory)等のメインメモリであり、データの作業領域やデータの一時退避領域に用いられる主記憶部402、ネットワークを介して他のノードとデータの送受信を行う通信部403、外部装置と接続してデータの送受信を行う入出力インタフェース部404、入出力インタフェース部404を介して接続されるROM(Read
Only Memory)、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリから構成されるハードディスク装置である補助記憶部405、上記各構成要素を相互に接続するシステムバス406、ディスプレイ装置等の出力装置407及びキーボード等の入力装置408を備えている。
【0074】
本実施の形態による、端末装置100とサーバ200は、サーバの上述した各機能を提供するプログラムを組み込んだ、LSI(Large
Scale Integration)等のハードウェア部品である回路部品を実装することにより、その動作をハードウェア的に実現することは勿論として、図1に示す各手段の機能を提供するプログラムを、補助記憶部405に格納し、そのプログラムを主記憶部402にロードしてCPU401で実行することにより、ソフトウェア的に実現することも可能である。
【実施例1】
【0075】
次に、本発明の第1の実施の形態の具体例である実施例1について説明する。かかる実施例1は、図1及び図2、3に示した第1の実施の形態に対応するものである。
【0076】
まず、本実施例の想定する状況を説明する。本実施例では、2人の利用者がそれぞれ所持する携帯電話を用いてデータ通信を行なう際に、相手を指定する状況を想定する。
【0077】
図10は本実施例の構成を表した図である。図10によれば、本実施例は、表示デバイス160Aと入力デバイス130Aを備えた携帯電話100Aと、表示デバイス160Bと入力デバイス130Bを備えた携帯電話100Bと、ネットワーク300と、ネットワーク300に接続されたサーバ200と、GPS衛星400から構成される。携帯電話100A、および携帯電話100Bには、GPS受信機が内蔵されており、GPS衛星400を利用して自身の位置を測位し、位置情報を取得することができる。
【0078】
また、携帯電話100A、および携帯電話100Bは、携帯電話網に接続することができ、携帯電話網、およびネットワーク300を通じて、サーバ200と通信を行なうことができる。また、表示デバイス160A(160B)は、携帯電話に搭載された液晶ディスプレイ等である。この液晶ディスプレイは、携帯電話上のプログラムの指示によって、文字情報や、画像情報を表示することができる。また、入力デバイス130A(130B)は、携帯電話に搭載されているテンキーおよびその他の補助キーや、一部の携帯電話に搭載されているフルキーボードがある。ここでは、テンキーおよびその他の補助キーを想定する。また、GPS衛星400は、複数のGPS衛星から構成される場合もある。
【0079】
利用者間で通信を開始する動作を説明する。
最初に、双方の利用者が入力デバイス130A、および入力デバイス130Bを用いて通信開始を携帯電話100A(100B)に指示する。これによって、仲介処理が開始される。仲介処理が開始されると、携帯電話100A(100B)では、GPS受信機を用いてGPS衛星400の電波を受信し、携帯電話100A、および携帯電話100Bの位置を測定する(図2のステップA110)。
【0080】
測定された位置情報は、緯度と、経度と、計測誤差からなる。ここでは、携帯電話100Aの測位結果は図11に、また、携帯電話100Bでの測位結果は図12に示すようになったものとする。次に、携帯電話100A、および携帯電話100Bは、図1の情報保持手段150から、サーバ200のネットワークアドレス、および自身の端末ID(端末識別情報)を取得し、位置情報と共にサーバ200に送信する(ステップA120)。
【0081】
サーバ200は、携帯電話100Aと、携帯電話100Bの要求の内、携帯電話100Aの要求を先に受け取ったとする(ステップA210)。この時点では、要求保持手段230の持つデータベースの要求テーブル231は、図13に示すような内容になっているものとする。携帯電話100Aからの要求受付日時を、例えば、「2008-02-15 20:12:32」とする。
【0082】
近接要求取得手段240は、この要求テーブル231から、携帯電話100Aの要求を元に、時間、距離で近接する要求を検索する。この時、要求情報235は、位置は十分に近いが時間のずれが大きいために、近接要求とはならない。また、要求情報236は、時間のずれは小さいが距離が離れているため、近接要求とはならない。
【0083】
結果として、携帯電話100Aの要求の近接要求が要求テーブル231中に存在しないことが分かる。そのため、携帯電話100Aの要求は要求テーブル231に保存される(ステップA270)。なお、保存後の要求テーブル231は、図14に示すようになる。図14によれば、要求テーブル231に要求237が追加されていることが分かる。つまり、図14の要求237は、携帯電話100Aの要求を表している。
【0084】
次に、サーバ200は、携帯電話100Bの要求を受け取る(ステップA210)。携帯電話100Bの要求は、携帯電話100Aの要求から1秒程度遅れて受信したとする。
【0085】
このとき、近接要求取得手段240は、要求テーブル231中に存在する携帯電話100Aの要求(要求237)を、近接要求として取得する(ステップA220)。なお、要求237は、要求テーブル231中から消去、または確認済みフラグを設定され、後の近接要求検索処理で処理されないようにする。これらの処理の後、携帯電話100Aの要求、および携帯電話100Bの要求は、認証記号生成処理(ステップA230)に進む。
【0086】
近接要求として2つの要求が取得された後、認証記号生成手段250は認証記号を生成し(ステップA230)、それぞれの要求元に認証記号を返信する(ステップA240)。この際、返信する前に処理IDを作成し、処理IDと共に返信することで、後の処理が容易になる。ただ、処理IDを用いた処理を追加してもに処理内容に大きな変更は無いため、処理IDを用いた処理の説明については省略する。
【0087】
要求結果を受け取った携帯電話100A、および携帯電話100Bは、利用者への要求の確認処理を行なう。それぞれの携帯電話は、要求結果中に含まれている認証記号を用いて、表示デバイス160A、および表示デバイス160Bに確認画面を表示する(ステップA150)。
【0088】
図15は、それぞれの携帯電話と、確認画面が表示された図である。確認画面には、それぞれ、認証記号161A(161B)と、確認メッセージ162A(162B)と、認証記号が一致することを指定するためのボタン163A(163B)と、認証記号が一致しないことを指定するためのボタン164A(164B)が表示される。
【0089】
利用者は、双方の携帯電話に表示された確認画面を見て、一致することを確認する。その後、利用者は、入力デバイス130A(130B)を用いて認証記号が一致することを指定するためのボタン163A(163B)を選択する(ステップA160)。これにより、携帯電話100A、および携帯電話100Bのそれぞれの要求制御手段110は、入力デバイス130を通じて利用者による確認が為されたことを取得し、認証結果をサーバ200に送信する(ステップA170)。
【0090】
認証結果を受け取った(ステップA250)サーバ200は、携帯電話100A、および携帯電話100Bの両方の認証結果を受け取った時点で、仲介成立と判断する(ステップA260)。仲介が成立した後、携帯電話100Aに携帯電話100Bの端末ID、またはネットワークアドレスを渡し、また、携帯電話100Bに携帯電話100Aの端末ID、またはネットワークアドレスを渡す。これにより、両端末間でデータ通信を開始することができる。あるいは、サーバ200を介して、データのやりとりを行なうことも可能である。
【実施例2】
【0091】
次に、本発明の第2の実施の形態の具体例である実施例2について説明する。
【0092】
まず、本実施例の想定する状況を説明する。本実施例は、図4及び図5、6に示した第2の実施の形態に対応するものであり、2人の利用者がそれぞれ所持する携帯電話を用いてデータ通信を行なう際に、本発明を用いて相手を指定する状況を想定する。つまり、位置情報ではなく、音声情報を用いて、利用者間の仲介処理を行なう。
【0093】
図16は、本実施例の構成を表した図である。本実施例は、図10に示した第1の実施例と比べ、携帯電話100A(100B)に、音声入力手段(音声入力デバイス)122A(122B)が付属している点と、GPS衛星400が存在しない点で異なる。
【0094】
では、利用者間で通信を開始する動作を説明する。最初に、双方の利用者が入力デバイス130A(130B)を用いて通信開始を携帯電話100A(100B)に指示する。これによって、仲介処理が開始される。通信処理が開始されると、表示デバイス160A(160B)は、それぞれ同じ音声を入力するように促すメッセージを表示する。このメッセージを見た利用者は、携帯電話100Aと携帯電話100Bの音声入力手段122A(122B)に、同時に音声を入力する(図5のステップA111)。入力された音声は、音声データとして電子的にデータ化され、仲介要求と共にサーバ200に送信される(ステップA120)。なお、この音声データは、通信するデータ量を削減するために、取得した音声の特徴点だけを送信するとしても良い。
【0095】
要求を受信したサーバ200は、類似音声が存在するかどうかを、要求中に含まれている音声データ、および要求時間を元に判断する(ステップB221)。この類似音声を判断する方法としては、特徴点を抽出・比較する方法などが存在する。なお、以降の処理(ステップA230以降の処理)は第1の実施例と同様のため、説明を省略する。
【実施例3】
【0096】
次に、本発明の第3の実施の形態の具体例である実施例3について説明する。
【0097】
まず、本実施例の想定する状況を説明する。本実施例は、第3の実施の形態に対応するものであり、2人がそれぞれ所持する携帯電話を用いてデータ通信を行なう際に、本発明を用いて相手を指定する状況を想定する。また、2人の利用者だけでなく、他の利用者が、近接する場所で同時刻に仲介要求を発信したものとする。つまり、近接要求として、複数の要求が存在する状況である。
【0098】
図17は、本実施例の構成を表した図である。本実施例は、図10に示した第1の実施例と比べ、存在する携帯電話の数が増えている、すなわち、携帯電話100Cが追加されている点で異なる。ここでは、携帯電話100Aを所持する利用者Aと、携帯電話100Bを所持する利用者Bが仲介要求を行なう状況について説明する。
【0099】
まず、それぞれの携帯電話100A、100B、100Cで測位が行なわれ、位置情報が取得される(図8のステップA110)。そして、仲介要求のサーバ200への到着順序が、携帯電話100Aの通信要求、携帯電話100Cの通信要求、携帯電話100Bの通信要求の順であったとする。最初に携帯電話100Aの通信要求を受け取ったサーバ200は、携帯電話100Aの通信要求に対する近接要求が要求保持手段230に存在しないため、前記要求を要求保持手段230に保存する(ステップA270)。
【0100】
次に、携帯電話100Aの通信要求が要求保持手段に保存された後に、携帯電話100Cの通信要求を受け取ったとする。携帯電話100Cと携帯電話100Aの要求は十分に近接していないために近接要求であると見做されず、携帯電話100Cの仲介要求も、要求保持手段に保存される(ステップA270)。その後、携帯電話100Bの通信要求を受け取ったサーバ200は、携帯電話100Bの通信要求が、携帯電話100A、および携帯電話100Cの通信要求と近接していると判断する。
【0101】
このような状況は、携帯電話100Bが、携帯電話100Aおよび携帯電話100Cの中間に存在する場合に起こりうる。これにより、携帯電話100Bの要求と近接する要求として、2つの要求(携帯電話100Aの要求および携帯電話100Cの要求)が抽出される。
【0102】
2つの要求が抽出されると、要求制御手段220は、認証記号生成手段250に依頼し、人が視認し、区別の付け易い認証記号を3つ生成する(ステップA222)。この生成された認証記号を、3つの集合に分ける。具体的には、認証記号1と認証記号2と認証記号3が生成されたとき、認証記号1と認証記号2からなる集合10と、認証記号2と認証記号3からなる集合20と、認証記号3と認証記号1からなる集合30の、3つの集合に分ける。この3つの集合を、携帯電話100A(100B、100C)にそれぞれ対応付ける。そして、それぞれの携帯電話100A(100B、100C)に、確認要求として返信する(ステップA223)。
【0103】
確認要求を受け取った携帯電話100A(100B、100C)は、表示手段160A(160B、160C)に認証記号を表示する(ステップC151)。図18は、携帯電話100A(100B、100C)が表示手段160A(160B、160C)に認証記号を表示した様子を示している。この図18を見ると、携帯電話100A、および携帯電話100B、および携帯電話100Cの画面に、それぞれ異なる図形の集合が表示されていることが分かる。
【0104】
そして、表示手段160A(160B)を見た携帯電話100A(100B)の利用者Aおよび利用者Bは、それぞれの画面に表示された一致する図形を確認する。ここでは、携帯電話100A、および携帯電話100Bに共通する図形は、161A−1、および161B−1である。そのため、利用者Aは入力デバイス130Aを用いて、165A−1を選択し、利用者Bは入力デバイス130Bを用いて165B−1を選択する(ステップC152)。
【0105】
入力デバイス130A(130B)を通じて選択内容を受け取った要求制御手段110は、通信手段140を介してサーバ200に選択内容を送信する(ステップC153)。
【0106】
携帯電話100A(100B)の選択内容を受信したサーバ200は、それぞれの選択内容を受信した後、選択された図形が一致しているかどうかを判断する(ステップA225)。ここでは、携帯電話100Aと携帯電話100Bが同一の図形を選択しているため、仲介が成立したと判断する(ステップA226)。これにより、携帯電話100A、および携帯電話100Bの通信が開始される。
【0107】
なお、近接要求が複数存在する例の他の状況としては、位置取得手段の測位精度が悪いために複数の要求の位置を区別することが困難な場合であったり、要求を一定時間待機させてから、近接要求を判断する場合などが考えられる。
【0108】
以上好ましい実施の形態と実施例をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも、上記実施の形態及び実施例に限定されるものでなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0109】
本発明は、電子マネー、電子チケットなどの電子価値を渡す相手を指定する電子価値譲渡システムや、電子価値譲渡システムを携帯端末、コンピュータを用いて実現するためのプログラムといった用途に適用できる。また、本発明は、住所データ、氏名情報、その他電子データを渡す際に、簡単に相手を指定する指定システム、指定方法といった用途に適用できる。また、本発明は、利用者で一時的なグループを作成する方法、これを実現するためのシステム、およびプログラムといった用途に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態における携帯端末の動作を示すフローチャートである。
【図3】第1の実施の形態におけるサーバの動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図5】第2の実施の形態における携帯端末の動作を示すフローチャートである。
【図6】第2の実施の形態におけるサーバの動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第3の実施の形態における携帯端末の動作を示すフローチャートである。
【図8】第3の実施の形態におけるサーバの動作を示すフローチャートである。
【図9】サーバ、および携帯端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における実施例の構成を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における位置情報の具体例を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態における位置情報の具体例を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態におけるデータベースの要求テーブル内容例を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態におけるデータベースの要求テーブル内容例を示す図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態における確認画面の具体例を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態における実施例の構成を示す図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態における実施例の構成を示す図である。
【図18】第3の実施の形態による確認画面の具体例を示す図である。
【符号の説明】
【0111】
100:携帯端末
200:サーバ
300:ネットワーク
110:要求制御手段
120:位置情報取得手段
130:入力受付手段
140:通信手段
150:情報保持手段
160:表示手段
210:通信手段
220:要求制御手段
230:要求保持手段
240:近接要求取得手段
250:認証記号生成手段
121:音声取得手段
122:音声入力手段
241:類似音声要求取得手段
400:GPS衛星
231、232、233:要求テーブルに保存された要求
161A、161B、161A−1、161A−2、161B−1、161B−2、161C−1、161C−2:認証記号
162A、162B、162C:確認メッセージ
163A、163B、164A、164B:確認ボタン
165A−1、165A−2、165B−1、165B−2、165C−1、165C−2:選択ボタン
166A、166B、166C:取り消しボタン
122A、122B:音声入力手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信のための仲介を希望する2つの端末と、該端末とネットワークを介して接続されるサーバを有し、
前記2つの端末が、各端末で取得した端末同士の近接状況を判断するための近接判断情報と端末に関する識別情報を含む仲介要求を前記サーバに送信し、
前記仲介要求を受信した前記サーバが、前記2つの端末からの前記近接判断情報を比較し、近接する端末同士であった場合、所定の認証記号を生成して前記2つの端末に返信し、前記2つの端末から前記認証記号が一致することを確認したことを示す認証結果を受信した場合、前記2つの端末の仲介処理を実行することを特徴とする仲介システム。
【請求項2】
前記サーバは、
前記仲介要求の処理を行う要求制御手段と、受信した前記仲介要求を保持する要求保持手段と、前記認証記号を生成する認証記号生成手段とを備え、
前記要求制御手段が、
受信した仲介要求に含まれる前記近接判断情報と前記要求保持手段に保存される仲介要求の近接判断情報を比較し、受信した仲介要求の位置情報に近い位置情報を含む仲介要求が前記要求保持手段に存在する場合に、前記認証記号生成手段によって前記認証記号を生成し、存在しない場合、受信した前記仲介要求を前記要求保持手段に保存することを特徴とする請求項1に記載の仲介システム。
【請求項3】
前記端末は、
前記近接判断情報を取得する情報取得手段と、前記仲介要求を生成する仲介要求制御手段と、前記認証記号を表示する情報表示手段と、前記認証記号が一致するかどうかの認証結果を受け付ける入力受付手段とを備え、
前記サーバから受信した前記認証記号を前記表示手段に表示し、前記入力受付手段から前記認証結果を入力し、前記サーバに送信することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の仲介システム。
【請求項4】
前記近接判断情報として、前記端末の地理的な位置情報を用いることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の仲介システム。
【請求項5】
前記近接判断情報として、前記端末に入力された音声情報を用いることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の仲介システム。
【請求項6】
前記近接判断情報として、前記端末で取得した加速度の時間変化の情報を用いることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の仲介システム。
【請求項7】
前記近接判断情報として、前記端末で取得した画像情報を用いることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の仲介システム。
【請求項8】
前記サーバは、受信した仲介要求と近接する仲介要求が複数存在する場合、複数の仲介要求を送信した複数の前記端末の組合せ毎に異なる複数の前記認証記号を生成し、生成した前記認証記号を、対応する端末の組合せ毎に送信し、
前記認証記号が一致したことを示す前記認証結果を受信した2つの端末について仲介処理を実行することを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の仲介システム。
【請求項9】
通信のための仲介を希望する2つの端末と、該端末とネットワークを介して接続されるサーバを有し、
前記2つの端末において、各端末で取得した端末同士の近接状況を判断するための近接判断情報と端末に関する識別情報を含む仲介要求を前記サーバに送信し、
前記仲介要求を受信した前記サーバにおいて、前記2つの端末からの前記近接判断情報を比較し、近接する端末同士であった場合、所定の認証記号を生成して前記2つの端末に返信し、前記2つの端末から前記認証記号が一致することを確認したことを示す認証結果を受信した場合、前記2つの端末の仲介処理を実行することを特徴とする仲介方法。
【請求項10】
前記サーバにおいて、
受信した仲介要求に含まれる前記近接判断情報と要求保持手段に保存される仲介要求の近接判断情報を比較し、受信した仲介要求の位置情報に近い位置情報を含む仲介要求が前記要求保持手段に存在する場合に、前記認証記号を生成し、存在しない場合、受信した前記仲介要求を前記要求保持手段に保存することを特徴とする請求項9に記載の仲介方法。
【請求項11】
前記端末において、
前記近接判断情報を取得し、前記仲介要求を生成して前記サーバに送信し、
前記サーバから受信した前記認証記号を情報表示手段に表示し、前記認証記号が一致するかどうかの認証結果を入力受付手段から受け付けて前記サーバ送信しことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の仲介方法。
【請求項12】
前記近接判断情報として、前記端末の地理的な位置情報を用いることを特徴とする請求項9から請求項11の何れかに記載の仲介方法。
【請求項13】
前記近接判断情報として、前記端末に入力された音声情報を用いることを特徴とする請求項9から請求項11の何れかに記載の仲介方法。
【請求項14】
前記近接判断情報として、前記端末で取得した加速度の時間変化の情報を用いることを特徴とする請求項9から請求項11の何れかに記載の仲介方法。
【請求項15】
前記近接判断情報として、前記端末で取得した画像情報を用いることを特徴とする請求項9から請求項11の何れかに記載の仲介方法。
【請求項16】
前記サーバにおいて、
受信した仲介要求と近接する仲介要求が複数存在する場合、複数の仲介要求を送信した複数の前記端末の組合せ毎に異なる複数の前記認証記号を生成し、生成した前記認証記号を、対応する端末の組合せ毎に送信し、
前記認証記号が一致したことを示す前記認証結果を受信した2つの端末について仲介処理を実行することを特徴とする請求項9から請求項15の何れかに記載の仲介方法。
【請求項17】
通信のための仲介を希望する2つの端末とネットワークを介して接続され、前記2つの端末の仲介処理を行うサーバ上で動作するプログラムであって、
前記サーバに、
前記2つの端末から、各端末で取得した端末同士の近接状況を判断するための近接判断情報と端末に関する識別情報を含む仲介要求を受信する処理と、
前記2つの端末からの前記近接判断情報を比較し、近接する端末同士であった場合、所定の認証記号を生成して前記2つの端末に返信する処理と、
前記2つの端末から前記認証記号が一致することを確認したことを示す認証結果を受信した場合、前記2つの端末の仲介処理を行う処理を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項18】
前記サーバに、
受信した仲介要求に含まれる前記近接判断情報と要求保持手段に保存される仲介要求の近接判断情報を比較し、受信した仲介要求の位置情報に近い位置情報を含む仲介要求が前記要求保持手段に存在する場合に、前記認証記号を生成し、存在しない場合、受信した前記仲介要求を前記要求保持手段に保存する処理を実行させることを特徴とする請求項17に記載のプログラム。
【請求項19】
前記近接判断情報として、前記端末の地理的な位置情報を用いることを特徴とする請求項17又は請求項18に記載のプログラム。
【請求項20】
前記近接判断情報として、前記端末に入力された音声情報を用いることを特徴とする請求項17又は請求項18に記載のプログラム。
【請求項21】
前記近接判断情報として、前記端末で取得した加速度の時間変化の情報を用いることを特徴とする請求項17又は請求項18に記載のプログラム。
【請求項22】
前記近接判断情報として、前記端末で取得した画像情報を用いることを特徴とする請求項17又は請求項18に記載のプログラム。
【請求項23】
前記サーバに、
受信した仲介要求と近接する仲介要求が複数存在する場合、複数の仲介要求を送信した複数の前記端末の組合せ毎に異なる複数の前記認証記号を生成し、生成した前記認証記号を、対応する端末の組合せ毎に送信する処理と、
前記認証記号が一致したことを示す前記認証結果を受信した2つの端末について仲介処理を行う処理を実行させることを特徴とする請求項17から請求項22の何れかに記載のプログラム。
【請求項24】
通信のための仲介を希望する2つの端末とネットワークを介して接続され、前記2つの端末の仲介処理を行うサーバであって、
前記2つの端末から、各端末で取得した端末同士の近接状況を判断するための近接判断情報と端末に関する識別情報を含む仲介要求を受信し、
前記2つの端末からの前記近接判断情報を比較し、近接する端末同士であった場合、所定の認証記号を生成して前記2つの端末に返信し、
前記2つの端末から前記認証記号が一致することを確認したことを示す認証結果を受信した場合、前記2つの端末の仲介処理を行うことを特徴とするサーバ。
【請求項25】
前記仲介要求の処理を行う要求制御手段と、受信した前記仲介要求を保持する要求保持手段と、前記認証記号を生成する認証記号生成手段とを備え、
前記要求制御手段が、
受信した仲介要求に含まれる前記近接判断情報と前記要求保持手段に保存される仲介要求の近接判断情報を比較し、受信した仲介要求の位置情報に近い位置情報を含む仲介要求が前記要求保持手段に存在する場合に、前記認証記号生成手段によって前記認証記号を生成し、存在しない場合、受信した前記仲介要求を前記要求保持手段に保存することを特徴とする請求項24に記載のサーバ。
【請求項26】
前記近接判断情報として、前記端末の地理的な位置情報を用いることを特徴とする請求項24又は請求項25に記載のプログラム。
【請求項27】
前記近接判断情報として、前記端末に入力された音声情報を用いることを特徴とする請求項24又は請求項25に記載のプログラム。
【請求項28】
前記近接判断情報として、前記端末で取得した加速度の時間変化の情報を用いることを特徴とする請求項24又は請求項25に記載のプログラム。
【請求項29】
前記近接判断情報として、前記端末で取得した画像情報を用いることを特徴とする請求項24又は請求項25に記載のプログラム。
【請求項30】
前記サーバに、
受信した仲介要求と近接する仲介要求が複数存在する場合、複数の仲介要求を送信した複数の前記端末の組合せ毎に異なる複数の前記認証記号を生成し、生成した前記認証記号を、対応する端末の組合せ毎に送信する処理と、
前記認証記号が一致したことを示す前記認証結果を受信した2つの端末について仲介処理を行う処理を実行させることを特徴とする請求項24から請求項29の何れかに記載のプログラム。
【請求項1】
通信のための仲介を希望する2つの端末と、該端末とネットワークを介して接続されるサーバを有し、
前記2つの端末が、各端末で取得した端末同士の近接状況を判断するための近接判断情報と端末に関する識別情報を含む仲介要求を前記サーバに送信し、
前記仲介要求を受信した前記サーバが、前記2つの端末からの前記近接判断情報を比較し、近接する端末同士であった場合、所定の認証記号を生成して前記2つの端末に返信し、前記2つの端末から前記認証記号が一致することを確認したことを示す認証結果を受信した場合、前記2つの端末の仲介処理を実行することを特徴とする仲介システム。
【請求項2】
前記サーバは、
前記仲介要求の処理を行う要求制御手段と、受信した前記仲介要求を保持する要求保持手段と、前記認証記号を生成する認証記号生成手段とを備え、
前記要求制御手段が、
受信した仲介要求に含まれる前記近接判断情報と前記要求保持手段に保存される仲介要求の近接判断情報を比較し、受信した仲介要求の位置情報に近い位置情報を含む仲介要求が前記要求保持手段に存在する場合に、前記認証記号生成手段によって前記認証記号を生成し、存在しない場合、受信した前記仲介要求を前記要求保持手段に保存することを特徴とする請求項1に記載の仲介システム。
【請求項3】
前記端末は、
前記近接判断情報を取得する情報取得手段と、前記仲介要求を生成する仲介要求制御手段と、前記認証記号を表示する情報表示手段と、前記認証記号が一致するかどうかの認証結果を受け付ける入力受付手段とを備え、
前記サーバから受信した前記認証記号を前記表示手段に表示し、前記入力受付手段から前記認証結果を入力し、前記サーバに送信することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の仲介システム。
【請求項4】
前記近接判断情報として、前記端末の地理的な位置情報を用いることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の仲介システム。
【請求項5】
前記近接判断情報として、前記端末に入力された音声情報を用いることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の仲介システム。
【請求項6】
前記近接判断情報として、前記端末で取得した加速度の時間変化の情報を用いることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の仲介システム。
【請求項7】
前記近接判断情報として、前記端末で取得した画像情報を用いることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の仲介システム。
【請求項8】
前記サーバは、受信した仲介要求と近接する仲介要求が複数存在する場合、複数の仲介要求を送信した複数の前記端末の組合せ毎に異なる複数の前記認証記号を生成し、生成した前記認証記号を、対応する端末の組合せ毎に送信し、
前記認証記号が一致したことを示す前記認証結果を受信した2つの端末について仲介処理を実行することを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の仲介システム。
【請求項9】
通信のための仲介を希望する2つの端末と、該端末とネットワークを介して接続されるサーバを有し、
前記2つの端末において、各端末で取得した端末同士の近接状況を判断するための近接判断情報と端末に関する識別情報を含む仲介要求を前記サーバに送信し、
前記仲介要求を受信した前記サーバにおいて、前記2つの端末からの前記近接判断情報を比較し、近接する端末同士であった場合、所定の認証記号を生成して前記2つの端末に返信し、前記2つの端末から前記認証記号が一致することを確認したことを示す認証結果を受信した場合、前記2つの端末の仲介処理を実行することを特徴とする仲介方法。
【請求項10】
前記サーバにおいて、
受信した仲介要求に含まれる前記近接判断情報と要求保持手段に保存される仲介要求の近接判断情報を比較し、受信した仲介要求の位置情報に近い位置情報を含む仲介要求が前記要求保持手段に存在する場合に、前記認証記号を生成し、存在しない場合、受信した前記仲介要求を前記要求保持手段に保存することを特徴とする請求項9に記載の仲介方法。
【請求項11】
前記端末において、
前記近接判断情報を取得し、前記仲介要求を生成して前記サーバに送信し、
前記サーバから受信した前記認証記号を情報表示手段に表示し、前記認証記号が一致するかどうかの認証結果を入力受付手段から受け付けて前記サーバ送信しことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の仲介方法。
【請求項12】
前記近接判断情報として、前記端末の地理的な位置情報を用いることを特徴とする請求項9から請求項11の何れかに記載の仲介方法。
【請求項13】
前記近接判断情報として、前記端末に入力された音声情報を用いることを特徴とする請求項9から請求項11の何れかに記載の仲介方法。
【請求項14】
前記近接判断情報として、前記端末で取得した加速度の時間変化の情報を用いることを特徴とする請求項9から請求項11の何れかに記載の仲介方法。
【請求項15】
前記近接判断情報として、前記端末で取得した画像情報を用いることを特徴とする請求項9から請求項11の何れかに記載の仲介方法。
【請求項16】
前記サーバにおいて、
受信した仲介要求と近接する仲介要求が複数存在する場合、複数の仲介要求を送信した複数の前記端末の組合せ毎に異なる複数の前記認証記号を生成し、生成した前記認証記号を、対応する端末の組合せ毎に送信し、
前記認証記号が一致したことを示す前記認証結果を受信した2つの端末について仲介処理を実行することを特徴とする請求項9から請求項15の何れかに記載の仲介方法。
【請求項17】
通信のための仲介を希望する2つの端末とネットワークを介して接続され、前記2つの端末の仲介処理を行うサーバ上で動作するプログラムであって、
前記サーバに、
前記2つの端末から、各端末で取得した端末同士の近接状況を判断するための近接判断情報と端末に関する識別情報を含む仲介要求を受信する処理と、
前記2つの端末からの前記近接判断情報を比較し、近接する端末同士であった場合、所定の認証記号を生成して前記2つの端末に返信する処理と、
前記2つの端末から前記認証記号が一致することを確認したことを示す認証結果を受信した場合、前記2つの端末の仲介処理を行う処理を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項18】
前記サーバに、
受信した仲介要求に含まれる前記近接判断情報と要求保持手段に保存される仲介要求の近接判断情報を比較し、受信した仲介要求の位置情報に近い位置情報を含む仲介要求が前記要求保持手段に存在する場合に、前記認証記号を生成し、存在しない場合、受信した前記仲介要求を前記要求保持手段に保存する処理を実行させることを特徴とする請求項17に記載のプログラム。
【請求項19】
前記近接判断情報として、前記端末の地理的な位置情報を用いることを特徴とする請求項17又は請求項18に記載のプログラム。
【請求項20】
前記近接判断情報として、前記端末に入力された音声情報を用いることを特徴とする請求項17又は請求項18に記載のプログラム。
【請求項21】
前記近接判断情報として、前記端末で取得した加速度の時間変化の情報を用いることを特徴とする請求項17又は請求項18に記載のプログラム。
【請求項22】
前記近接判断情報として、前記端末で取得した画像情報を用いることを特徴とする請求項17又は請求項18に記載のプログラム。
【請求項23】
前記サーバに、
受信した仲介要求と近接する仲介要求が複数存在する場合、複数の仲介要求を送信した複数の前記端末の組合せ毎に異なる複数の前記認証記号を生成し、生成した前記認証記号を、対応する端末の組合せ毎に送信する処理と、
前記認証記号が一致したことを示す前記認証結果を受信した2つの端末について仲介処理を行う処理を実行させることを特徴とする請求項17から請求項22の何れかに記載のプログラム。
【請求項24】
通信のための仲介を希望する2つの端末とネットワークを介して接続され、前記2つの端末の仲介処理を行うサーバであって、
前記2つの端末から、各端末で取得した端末同士の近接状況を判断するための近接判断情報と端末に関する識別情報を含む仲介要求を受信し、
前記2つの端末からの前記近接判断情報を比較し、近接する端末同士であった場合、所定の認証記号を生成して前記2つの端末に返信し、
前記2つの端末から前記認証記号が一致することを確認したことを示す認証結果を受信した場合、前記2つの端末の仲介処理を行うことを特徴とするサーバ。
【請求項25】
前記仲介要求の処理を行う要求制御手段と、受信した前記仲介要求を保持する要求保持手段と、前記認証記号を生成する認証記号生成手段とを備え、
前記要求制御手段が、
受信した仲介要求に含まれる前記近接判断情報と前記要求保持手段に保存される仲介要求の近接判断情報を比較し、受信した仲介要求の位置情報に近い位置情報を含む仲介要求が前記要求保持手段に存在する場合に、前記認証記号生成手段によって前記認証記号を生成し、存在しない場合、受信した前記仲介要求を前記要求保持手段に保存することを特徴とする請求項24に記載のサーバ。
【請求項26】
前記近接判断情報として、前記端末の地理的な位置情報を用いることを特徴とする請求項24又は請求項25に記載のプログラム。
【請求項27】
前記近接判断情報として、前記端末に入力された音声情報を用いることを特徴とする請求項24又は請求項25に記載のプログラム。
【請求項28】
前記近接判断情報として、前記端末で取得した加速度の時間変化の情報を用いることを特徴とする請求項24又は請求項25に記載のプログラム。
【請求項29】
前記近接判断情報として、前記端末で取得した画像情報を用いることを特徴とする請求項24又は請求項25に記載のプログラム。
【請求項30】
前記サーバに、
受信した仲介要求と近接する仲介要求が複数存在する場合、複数の仲介要求を送信した複数の前記端末の組合せ毎に異なる複数の前記認証記号を生成し、生成した前記認証記号を、対応する端末の組合せ毎に送信する処理と、
前記認証記号が一致したことを示す前記認証結果を受信した2つの端末について仲介処理を行う処理を実行させることを特徴とする請求項24から請求項29の何れかに記載のプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2009−239431(P2009−239431A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−80272(P2008−80272)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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