説明

低電力慣性航法処理

【課題】バッテリー電力パック等の可搬電力源で長期間作動することが意図されている航法用支援施設(例えば、パーソナル・ナビゲーション・システム)に対し、低い総電力消費で、慣性航法データを処理するための方法及びシステムを提供する。
【解決手段】本慣性航法システム100は、データバッファ108と、データバッファと通信する航法処理用ユニット106とを備える航法処理用アセンブリ102と、データバッファと通信する複数の航法用センサ104と、航法処理用ユニットと通信するシステムインターフェース110とを備えている。複数のセンサからのデータ測定値は、データバッファに累積される。航法処理用ユニットは周期的に作動化され、累積されたデータ測定値を処理する。航法処理用ユニットは、累積されたデータ測定値が処理されると非作動化して、総電力消費を削減する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
慣性航法システム(INS)を伴う多くの誘導用途の適用は、位置、速度、姿勢又は加速度等の航法測定値のリアルタイム処理を含んでおり、これら航法測定値は、高いデータレートで更新される(例えば、100更新/秒に達する)。典型的に、これら航法測定値は、高速な処理用ユニットを使用して、全地球測位システム(GPS)の場所の座標と組み合わされている。このリアルタイムな航法測定値の処理は、多くの場合、カルマンフィルタを含んでおり、複数の航法用センサからの全航法解法の精度を改善している。低い待ち時間(例えば、100ミリ秒より低い出力待ち時間)を伴うリアルタイムな実現例における処理上のスループット制約のため、このカルマンフィルタは、周期的な「遅延リセット」を使用して、航法解法及びセンサの誤差項に対する航法の訂正を適用している。この遅延リセットは最適な実現例ではなく、なぜならこれらのリセットは、少なくとも1つのカルマン周期で、それらが有効になった後に適用されるからである。この遅延リセットに伴い、測定フィルタが、最後のセンサ測定値からの不所望な信号ノイズを取り除き、このフィルタされた測定値を、次のセンサ測定値と比較(すなわち、リセット)するために、高いデータレートが継続的に割り込まれる。この遅延比較は、より高い精度のリアルタイム航法測定値を生じさせる。
【0002】
典型的な高データレートの航法適用は、高速処理用ユニットの有効なデータスループット能力の実質的な量を使用している。多くの状況において、この高速な処理用ユニットは、連続的にプログラム命令を実行して、様々な航法適用の要求を満たしている。ますます、より低い厳しいデータ待ち時間要求を有する航法用支援施設(例えば、パーソナル・ナビゲーション・システム)は、バッテリー電力パック等の可搬電力源で長期間作動することが意図されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の理由のため、及び本明細書を読み、理解することで当業者には明らかになる後述する他の理由のため、パーソナル・ナビゲーション・システム及び類似の航法用補助において、慣性航法処理を実行するときの電力消費を大幅に削減することに対する必要性が存在している。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、慣性航法のデータを処理するための方法及びシステムに関する。本方法は、測定データを複数の航法用センサからデータバッファに累積するステップと、処理用ユニットを周期的に作動して、前記データバッファに累積されたデータを読み取りそして処理するステップとを含む。前記の累積された測定データが処理されると、前記処理用ユニットは非作動化して、前記処理用ユニットの総合電力消費が削減されるようにする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
これらの及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の説明、特許請求の範囲、及び添付の図面に関して、より良く理解されよう。
説明される様々な特徴は、開示される実施形態に関連する特徴を強調するように描かれている。本明細書の図及び本文を通して、参照の同様の符号は同様の要素を示している。
【0006】
本発明は、低い総電力消費で、慣性航法データを処理するための方法及びシステムに関する。本方法は、航法支援データの一括処理を利用しており、一括の動作と動作との間に、航法処理用ユニットが「スリープ」モードにパワーダウンすることを可能にする。有利なことに、前記一括処理の技法を使用することによって、前記航法処理用ユニットは、少なくとも50%の時間パワーダウンすることができ、総電力消費を削減する。加えて、ここに説明される一括処理は、高い待ち時間の航法システム(例えば、出力待ち時間が100ミリ秒より大きい)及び類似の航法用支援施設に対して、精度及び性能を増加させる追加のデータ処理技法を可能にする。
【0007】
本方法は、一般的に、複数の航法用センサからデータバッファに測定データを蓄積するステップと、処理用ユニットを周期的に作動化して、前記データバッファに累積された測定データを読み取りそして処理するステップとを含んでいる。前記の累積された測定データが処理されると、前記処理用ユニットは非作動化して、前記処理用ユニットの総電力消費が、少なくとも2の約数(1/2)まで、削減されるようにする。
【0008】
ここに説明される慣性航法のデータ処理において、全ての測定された航法用センサのデータ(例えば、GPS、レンジ追跡用、又は高度計のデータ)は、タイムスタンプし、低電力メモリデバイスに記憶することが可能である。必要とされる基準で(代わりに、周期的にプログラムされたレートで)、前記航法処理用ユニットは作動化し、航法解法を生成するために前記のセンサデータを処理する。前記の解法を生成すると、前記航法処理用ユニットは、再び必要とされるまで非作動化するよう命令される。例えば、前記航法処理用ユニットは、「スリープ」又は他の電力セーブモードを終了し、前記センサデータを処理し、そして「スリープ」モードに戻り、本航法システムの電力消費を削減するよう命令される。
【0009】
加えて、本方法及びシステムは、新たなセンサデータが収集されるのと実質的に同時に、累積されたセンサデータに対してカルマンフィルタを作動させることが可能である。リアルタイムなデータ取得の間の遅延リセットアプローチは、目下取得したデータに対するセンサデータのフィルタリングを遅らせることを含んでいる。累積されたデータに対して前記カルマンフィルタを作動させること、及び、直ちにリセットを適用し、前記遅延リセットアプローチよりも安定した測定値を提供することは、リアルタイムに可能である。更なる処理技法は、測定データを「平滑化する」ための、前記カルマンフィルタを使用することによる、以前のデータポイントに対する訂正を含んでいる。その名前が暗示しているように、前記のデータ平滑化は、現在の時刻からの航法支援測定値を使用して、過去の航法結果を訂正することが可能である。その上、本処理技法はまた、長い遅延を伴う航法用のデータ測定値(例えば、地形相関)に対する代替となる。ここに説明される一括処理を使用してのデータの累積は、長い遅延に対する何らかの補償を除去し、低電力消費要求を伴う航法システムにおける航法処理を簡単にする。本発明の更なる詳細を、以後、図に関して説明する。

図1は、航法システム100である。システム100は、航法処理用アセンブリ102と、航法処理用アセンブリ102と通信する複数のセンサ104とを備えている。航法処理用アセンブリ102は、航法処理用ユニット106と、航法処理用ユニット106と通信するデータバッファ108とを更に備えている。1つの実現例において、センサ104の各々は、データバッファ108と結合している。航法処理用ユニット106は、処理された航法データをシステムインターフェース110に提供する。1つの実現例において、システムインターフェース110へ提供されるデータは、水面下の航法システム、パーソナル・ナビゲーション・システム、又は無人陸上車両(UGV)のうち、少なくとも1つに対しての位置、速度、及び姿勢の測定値を含んでいる。ここで表した航法システムは、網羅的な一覧となることを意味するものではなく、航法処理用ユニット106からの処理された航法用データを受入可能な任意の高い待ち時間航法支援が使用可能であることは理解されよう。この実施形態の1つの実現例において、センサ104は、微小電気機械システム(MEMS)の慣性測定ユニット、3軸磁力計、気圧センサ、選択的アベイラビリティ・アンチスプーフィングモジュール(SAASM)GPS受信機、地球衛星航法システム(GNSS)受信機、及びそれらに類するものうち、1つを含んでいる。
【0010】
図1の例示実施形態において、航法処理用ユニット106は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、フィールド・プログラマブル・オブジェクト・アレイ(FPOA)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、又は特定用途向け集積回路(ASIC)のうち、少なくとも1つを備えている。その上、データバッファ108は、先入れ先出し(FIFO)メモリ構成を備えるメモリユニットである(例えば、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)デバイス、FPGA、PLD、又はASICのうちの1つ)。1つの実現例において、データバッファ108は、100Hzの所望の航法出力レートに対し必要なセンサデータの、少なくとも1.5倍を保持するよう構成されている。1Hzの出力レートでは、データバッファ108は150から200に達するセンサデータの測定値を保持するよう構成される。図2に関して以下で更に詳述されるように,航法処理用ユニット106に対する出力レートは、調整可能(プログラム可能)出力レートである。
【0011】
動作において、データバッファ108は、複数のセンサ104からの航法測定データを累積する。図2に関して以下で更に詳述されるように、航法処理用ユニット106は、第1の電力レベル(作動状態)でこの累積された測定データを周期的に処理して、システム100の航法状態(例えば、位置、速度、及び姿勢)を計算する。ここに説明される周期的処理は、少なくとも1つの一括処理法を含んでおり、1つの実現例においては、少なくとも50%の時間、第2の電力レベル(非作動状態)に航法処理用ユニット106をパワーダウンさせ、この第2の電力レベルは第1の電力レベルよりも低く、システム100における処理用ユニットの総合電力消費は、少なくとも2の約数まで、削減されることになる。
【0012】
図2は、一実施形態に従う航法システム100の更なる詳細を示しており、図1のセンサ104、データバッファ108、及び航法処理用ユニット106を備えている。センサ104は、1以上の慣性センサ204、高度計206、磁気センサ208、GNSSセンサ210、電気光学(EO)センサ212、光検出と測距(LIDAR)センサ214、無線周波数(RF)ビーコン216、及びそれらの様々な組み合わせを備えることが可能である。代替実施形態においては、代替の航法用センサを実現可能である(例えば、距離計、加速度計、ジャイロスコープ、立体視センサ、又はそれらに類するもの)。
【0013】
図2の例示実施形態において、航法処理用ユニット106は、カルマンフィルタ202、及びカルマンフィルタ202と通信する複数の処理用ブロック224から236を更に備えている。図2に示されるように、処理用ブロック224から236の各々は、センサ104からデータバッファ108を介して、センサの測定データを受信する。これら複数の処理用ブロックは、航法処理用ブロック224、高度処理用ブロック226、向首計算ブロック228、衛星航法処理用ブロック230、画像処理用ブロック232、レンジ画像処理用ブロック234、RFレンジ処理用ブロック236、及びそれらの様々な組み合わせのうち、1つ以上を備えることが可能である。
【0014】
図2の例示実施形態において、システムインターフェース110は、(他の機能の合間に)電力管理、インターフェース信号の変換(例えばシリアルからパラレルの通信へ)、及び処理用ブロック224から236の少なくとも一部に対する監視能力を提供する。図2において示されるように、監視能力は、システムインターフェース110と、航法処理用ブロック224、向首計算ブロック228、衛星航法処理用ブロック230、画像処理用ブロック232、及びレンジ画像処理用ブロック234との間に存在している。
【0015】
航法システム100において、運動及び方向をセンサ104が感知すると、更に後述されるような既定のレートで、データのサンプルがデータバッファ108に記憶される。カルマンフィルタ202は、訂正用フィードバック(例えば、少なくとも1つのリセット信号)を、図2において示される処理用ブロック224から236の各々へ生成する。例えば、航法の誤差の増大を制御するため、第1のリセット信号を航法処理用ブロック224に提供する。
【0016】
動作において、図2の例示実施形態における航法処理用ユニット106は、作動信号(コマンド)をシステムインターフェース110から周期的に受信する。代替実施形態においては、調整可能な作動化レートが航法処理用ユニット106の中にプログラムされ、システム100のユーザは、この調整可能な作動化レートをリフレッシュ(更新)することが可能である。作動化すると、航法処理用ユニット106は、センサ104からのデータバッファ108に累積された測定データを読み取る。図2の例示実施形態において、処理用ユニット224から236は、この累積された測定データを処理する。1つの実現例において、図2において示されるように、カルマンフィルタ202は、生の累積された測定データをデータバッファ108から直接読み取っている。その上、この調整可能な作動化レートでの航法処理用ユニット106の作動化は、その測定データが受信されるので任意の規定された測定遅延の補償を除去する。例えば、この累積されたデータを追跡するために、データバッファ108は、データ累積の時間を指し示す各データメッセージ用のタイムスタンプを挿入する。
【0017】
1つの実現例において、データバッファ108からのバッファされた測定データは、カルマンフィルタ202において、フィルタ処理間隔で処理される。その累積された測定データが処理されると、航法処理用ユニット106は、カルマンフィルタ202からのフィルタされた航法データを使用して、本慣性航法システムの航法状態を更に決定する。図2の例示実施形態において、航法処理用ユニット106は、データバッファ108が新たな測定データの収集を継続する間、この累積された測定データに対してカルマンフィルタ202を動作させる。このセンサデータから、カルマンフィルタ202は航法システム100の航法状態を決定する。
【0018】
カルマンフィルタ202は、処理用ブロック224から236における信号干渉(ノイズ)の効果を取り除く測定フィルタである。カルマンフィルタ202は、現時間(フィルタリング)、又は過去における時間(補間又は平滑化)に、センサ104で測定したターゲットの場所の推定値を提供する。図2の例示実施形態において、カルマンフィルタ202は、そのバッファされたセンサ測定データを、処理用ブロック224から236より受信する(例えば、位置、速度、及び姿勢の推定値)。1つの実現例において、処理用ブロック224から236の各々において実行される後処理は、カルマンフィルタ202を適用して、航法誤差を実質的に削減することを含んでいる。例えば、カルマンフィルタ202は、重み付けされた平均(又は類似のアプローチ)を使用して、誤った又は冗長な測定値を取り除くことが可能であり、より高い精度の航法測定を生じさせる。代替実施形態において、処理用ブロック224から236の各々が実行する後処理は、データバッファ108が集めたリアルタイム記録に基づき、1以上の航法モデルを適用することを含んでいる。
【0019】
図2の1つの実現例において、距離の予測は、フィルタ処理間隔の終了と開始時間で、航法処理用ブロック224からの位置推定値の差を計算することによって推定される。航法処理用ブロック224は、慣性センサ204から受信したセンサデータを使用して、この位置推定値を決定している。この実現例において、慣性センサ204は、三つ組みの加速度計及び三つ組みのジャイロスコープを備え、少なくとも3次元で直交運動及び方向の信号を航法処理用ブロック224へ提供する。航法処理用ブロック224は、この位置推定値、速度推定値、及び姿勢推定値をシステムインターフェース110に提供する公知の技法に従い、これら信号を処理し、これらの推定値は、方向及び向首並びにその方向に移動した距離の何れも含むことが可能である。
【0020】
高度計206は、航法システム100の初期高度及び高度補正のための少なくとも1つの気圧計を備えることが可能である。高度計206は、圧力センサのデータを高度処理用ブロック226に提供する。1つの実現例において、航法システム100は、高度処理用ブロック226からのこの圧力センサのデータを使用して、ユーザがその上を移動している地形を決定する。この場合、高度処理用ブロック226は、地形標高を測定し、航法システム100は、地形相関位置を予測することが可能である。
【0021】
一実施形態において、磁気センサ208は、互いに直交して取り付けられた少なくとも3つの磁気センサを備えることが可能である。磁気センサ208は、航法システム100に対する初期機首方向のために、及び向首援助施設として、利用可能である。例えば、磁気センサ208は、磁気センサのデータを向首計算処理用ブロック228に出力する。
【0022】
慣性センサ204、高度計206、及び磁気センサ208からのセンサの測定データに加えて、航法システム100は、GNSSセンサ210、EOセンサ212、LIDARセンサ214、及びRFビーコン216から集めた航法情報を組み込みんで、カルマンフィルタ202のための正確な地理的場所及び進んだ距離の情報を取得している。GNSSセンサ210は、任意の所与の時間でのターゲットの位置を、正確に追跡する情報を集めることを可能にしている。GNSSセンサからの追跡用情報は、このターゲットの移動距離及び位置に対する値の追加の組を提供する(航法処理用ブロック224から、この位置及び移動した距離に対する他の値が得られる場合)。一実施形態において、EOセンサ212は、このターゲットの画像を画像処理用ブロック232に提供する。同様に、LIDARセンサ214は、システム100とこのターゲットとの間のレンジ画像を、レンジ画像処理用ブロック234に提供するフラッシュLIDARセンサであることが可能である。同様の実現例において、RFビーコン216は、システム100とこのターゲットとの間の、到着時間差(TDOA)又は到着時間(TOA)の測定値を、RFレンジ処理用ブロック236に提供する。処理用ブロック224から236の各々における累積された測定データ、及び航法状態が、カルマンフィルタによって処理されると、航法処理用ユニット106は、非作動化信号に肯定応答し、非作動状態に入り、それによって航法システム100における総電力消費を、少なくとも2の約数まで、削減する。
【0023】
図3は、図1及び2において示されるシステムを使用して、慣性航法データを処理するための方法300のフロー図である。調整可能な測定処理レートは更新(リフレッシュ)され(ブロック302)、航法用センサからの測定データは、データバッファに累積される(ブロック304)。もしこの調整可能な測定処理レートが経過していないならば(ブロック306)、本方法はブロック304に戻る。少なくとも1つの実現例において、この測定処理レートは一定レートで構成されており、本方法はブロック304で継続する。もしこの測定処理レートが経過しているならば(ブロック306)、この処理用ユニットは作動化して、その累積された測定データを処理する(ブロック308)。1つの実現例において、このデータバッファはこの累積されたデータを追跡し、且つタイムスタンプと共に記録し、このタイムスタンプは、累積時にその記録されたデータと共に挿入される。この処理用ユニットは、航法システムインターフェースから指令された測定データを検索して、規定された測定遅延に対する補償動作を削除している。オプションのステップにおいて、この航法ユニットの運動は、その処理された測定データに基づいて計算され(ブロック310)、新たな測定データが収集されると実質的に同時に、この累積された測定データに対してカルマンフィルタを動作させるようにする。次にこの処理用ユニットは非作動化して、この航法ユニットにおける電力消費を削減する(ブロック312)。それから本方法はブロック302にループバックして、別の作動化シーケンスを待ち受ける。
【0024】
ここで説明した実施形態は、慣性航法システムの文脈において説明されてきたが、これら技法を体現する装置は、命令の機械読み取り可能媒体及び様々なプログラムプロダクトの形態において配布することが可能であり、この配布を実行するために実際に使用される特定のタイプの信号を運ぶメディアとは関係なく、等しく適用可能である。機械読み取り可能メディアの例は、可搬メモリデバイス、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リード・オンリー・メモリ(ROM)等の記録可能タイプのメディア、並びに(例えば)無線周波数及び光波伝送等の伝送形態を使用する、デジタル及びアナログの通信リンク、有線又は無線の通信リンク等の伝送タイプのメディアを含んでいる。これら様々なプログラムプロダクトは、符号化されたフォーマットの形態をとることができ、これら符号化されたフォーマットは、実際の使用のため、特定の慣性航法システムにおいて、デジタル電子回路又はプログラム可能プロセッサ(例えば、コンピュータにおける専用プロセッサ又は汎用プロセッサ)に存するソフトウェアの組み合わせによって復号化される。
【0025】
ここで説明した少なくとも1つの実施形態は、プログラムプロダクトモジュール等のコンピュータ実行可能命令によって実現可能であり、このプログラム可能プロセッサによって実行される。一般的に、これらプログラムプロダクトモジュールは、ルーチン、プログラム、オブジェクト、データコンポーネント、データ構造、及びアルゴリズムを含んでおり、特定のタスクを実行するか、又は特定の抽象的なデータタイプを実現している。これらコンピュータ実行可能命令、これらの関連するデータ構造、及びこれらプログラムプロダクトモジュールは、ここに開示される実施形態の各々を実行する例を表している。
【0026】
この説明は、実例の目的のために表されており、網羅する、又は開示した実施形態を限定する意図はない。開示した実施形態は、請求項の範囲内となる、如何なる修正、適応、又は変形をもカバーすることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】航法システムのブロック図である。
【図2】図1の航法システムの更なる詳細を示すブロック図である。
【図3】慣性航法データを処理するための方法のフロー図である。
【符号の説明】
【0028】
100 航法システム
102 航法処理用アセンブリ
104 複数のセンサ
106 データバッファ
110 システムインターフェース
202 カルマンフィルタ
204 慣性センサ
206 高度計
208 磁気センサ
210 GNSSセンサ
212 電気光学センサ
214 LIDARセンサ
216 RFビーコン
224 航法処理用ブロック
226 高度処理用ブロック
228 向首計算ブロック
230 衛星航法処理用ブロック
232 画像処理用ブロック
234 レンジ画像処理用ブロック
236 RFレンジ処理用ブロック
300 慣性航法データを処理するための方法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データバッファ(108)と、前記データバッファと通信する航法処理用ユニット(106)と、を備える航法処理用アセンブリ(102)と、
前記データバッファと通信する複数の航法用センサ(104)と、
前記航法処理用ユニットと通信するシステムインターフェース(110)と
を備え、
前記の複数のセンサは、データ測定値を取得し、前記データ測定値は、前記慣性航法システムの運動を予測するために前記データバッファに累積され、
前記航法処理用ユニットは周期的に作動化されて、前記データバッファに累積されたデータ測定値を読み取りそして処理し、
前記航法処理用ユニットは、前記の累積されたデータ測定値が処理されると非作動化され、前記航法処理用ユニットの総電力消費が、少なくとも2の約数だけ、削減される、
慣性航法システム(100)。
【請求項2】
前記航法処理用ユニットは、
カルマンフィルタ(202)と、
各々が前記のセンサのうち少なくとも1つと対応する、前記カルマンフィルタと通信する複数の処理用ブロック(224、…、236)と、
を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記カルマンフィルタは、生の累積されたセンサ測定値を、前記データバッファから直接受信する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記カルマンフィルタは、前記複数の航法用センサで測定されたターゲットの現在及び以前の場所を推定する、請求項2に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−8680(P2009−8680A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−167049(P2008−167049)
【出願日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】