住宅設備監視システム
【課題】 イベント通知によって表示装置の画面が割り込み表示された後に、割り込み前の元の画面に容易に戻ることができる住宅設備監視システムを提供する。
【解決手段】 表示装置CVのWebブラウザ手段は、タブに各々対応させた複数のWebページを互いに重ねて表示部52に表示するタブブラウザ50aで構成されており、監視または制御に関わるイベントが発生した場合、宅内機器は、当該イベントの発生を通知するイベント通知用Webページを表示装置CVへ提供し、タブブラウザ50aは、既に表示部52に表示しているWebページ上にタブに対応させたイベント通知用Webページを重ねて割り込み表示するとともに、ユーザが操作する画面遷移操作部を表示部52に表示し、画面遷移操作部が操作された場合にはイベント通知用Webページを閉じる。
【解決手段】 表示装置CVのWebブラウザ手段は、タブに各々対応させた複数のWebページを互いに重ねて表示部52に表示するタブブラウザ50aで構成されており、監視または制御に関わるイベントが発生した場合、宅内機器は、当該イベントの発生を通知するイベント通知用Webページを表示装置CVへ提供し、タブブラウザ50aは、既に表示部52に表示しているWebページ上にタブに対応させたイベント通知用Webページを重ねて割り込み表示するとともに、ユーザが操作する画面遷移操作部を表示部52に表示し、画面遷移操作部が操作された場合にはイベント通知用Webページを閉じる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅内に設置された住宅設備、例えば、エアコンや照明器具や種々のセキュリティ機器などの監視を行う住宅設備監視システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、エアコンや照明器具や種々のセキュリティ機器などの住宅設備の監視(或いは、監視と制御)を行う住宅設備監視システムが提供されている(例えば、特許文献1参照)。そして、かかる住宅設備監視システムは、住宅設備の監視(或いは、監視と制御)に関わる情報(例えば、エアコンや照明器具の動作状態、セキュリティ機器である火災感知器の動作状態など)を表示デバイス(CRTやLCD)に表示することで前記情報を認識し易くするものとして表示装置を備えている。
【0003】
かかる表示装置は、ローカル機器及びセンタ装置の間でデータ通信を行う通信手段と、表示部と、該通信手段を介してローカル機器及びセンタ装置に備わったWebサーバが作成するWebコンテンツのURLにアクセスして受け取ったWebページを前記表示部で表示させる表示制御手段(Webブラウザ)とを備えている。そして、監視対象である住宅設備に何らかのイベント(例えば、火災感知器による火災発生検知など)が発生したとき、当該イベントに対する監視結果の情報(例えば、火災発生検知並びに火災発生の警報などのイベント通知)を含むWebページを受け取ると、当該Webページの画面を現在表示している画面に割り込み表示させる機能を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−272863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
表示装置において、イベント通知によって画面が割り込み表示されると、当該イベント通知の確認を行った後、割り込み前の元の画面に戻りたいという要望が高い。
【0006】
例えば、表示装置においてアドレス設定画面G1(図7)を表示している最中に、来客ありのイベント通知が発生すると、表示装置はアドレス設定画面G1から来客通知画面G11(図14(a))に遷移し、さらにインターホンによる来客との通話が開始されると、来客通話中画面G12に遷移する。
【0007】
そして、ユーザがアドレス設定画面G1に戻ろうとして、Webブラウザのヒストリーバック機能を用いたとする。しかし、アドレス設定画面G1を供給するWebサーバがコネクション接続時間に制限を設けて、一定時間以上操作がなければ、ヒストリーバック機能による戻る操作ができないようにコネクションを切断する仕組みを搭載している場合には、ヒストリーバック機能を用いたユーザに「Not Found(指定されたページが見つかりません)」という通知画面G13を表示することになり、ユーザにとっては使い勝手が悪いものとなってしまう。
【0008】
また、Webブラウザのキャッシュ機能を利用してヒストリーバックさせた場合には、状態が変化する画面については不具合が生じる。例えば、表示装置において、アドレス設定画面G1から来客通知画面G11、来客通話中画面G12に遷移した状態で、Webブラウザのキャッシュ機能を利用してヒストリーバックさせると、来客通話中画面G12から来客通知画面G11に遷移し、ユーザが求めているアドレス設定画面G1にはすぐに戻らず、ユーザにとっては使い勝手の悪いものとなる。
【0009】
また、メタタグによってキャッシュの無効やキャッシュの時間制限を設定する等によって、ヒストリーバックが不可となった場合には、最新の画面を取得するか否かの判断のみが可能であって、所望の元の画面に戻ることはできなかった。
【0010】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、イベント通知によって表示装置の画面が割り込み表示された後に、割り込み前の元の画面に容易に戻ることができる住宅設備監視システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明は、住宅内に設置されて住宅設備の監視または制御の少なくとも一方を行う1乃至複数の宅内機器と、当該宅内機器と伝送路を介して接続される1乃至複数の表示装置とを備え、宅内機器は、監視または制御に関わる内容を含んだWebページを伝送路を介して表示装置に提供するWebサーバ機能を有し、表示装置は、宅内機器との間でデータ通信を行う通信手段と、Webページを表示する表示手段と、通信手段を介して受信したWebページを表示手段に表示させるWebブラウザ手段とを具備する住宅設備監視システムにおいて、表示装置のWebブラウザ手段は、タブに各々対応させた複数のWebページを互いに重ねて表示手段に表示するタブブラウザで構成されており、監視または制御に関わるイベントが発生した場合、宅内機器は、当該イベントの発生を通知するイベント通知用Webページを表示装置へ提供し、Webブラウザ手段は、既に表示手段に表示しているWebページ上にタブに対応させたイベント通知用Webページを重ねて割り込み表示するとともに、ユーザが操作する画面遷移操作部を表示手段に表示し、画面遷移操作部が操作された場合にはイベント通知用Webページを閉じることを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、タブブラウザを用いて、イベント通知が発生した場合でも現在表示中の画面を閉じることなく、新しいタブに対応させたイベント通知用画面を表示中の画面に重ねて割り込み表示し、さらに画面遷移操作部によってイベント通知用画面のみを任意のタイミングで閉じることができる。したがって、コネクション接続時間の制限、キャッシュの無効、キャッシュの時間制限等によって使い勝手が悪化することなく、イベント通知によって表示装置の画面が割り込み表示された後に、割り込み前の元の画面に容易に戻ることができる。ユーザは、イベント発生後であっても、操作中であった元の画面に容易に戻ることができるので、操作を不必要に邪魔されることなく、ユーザビリティが高くなる。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1において、前記表示装置は、前記Webブラウザ手段によって表示手段に表示されるWebページを生成するWebサーバ機能を有して、当該Webサーバ機能は、前記画面遷移操作部を含むWebページを生成し、Webブラウザ手段は、当該画面遷移操作部が操作されると、イベント通知用Webページを閉じることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、画面遷移操作部を表示装置側で生成するので、システム構成が簡便になる。
【0015】
請求項3の発明は、請求項2において、前記Webブラウザ手段は、任意のWebページを表示している前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときに前記画面遷移操作部が操作されると、イベント通知用Webページを閉じて前記任意のWebページを表示し、Webページを表示していない前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときに前記画面遷移操作部が操作されると、イベント通知用Webページを閉じて予め決められた所定のWebページを表示することを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、画面消灯中の表示装置にイベント通知によって割り込み表示した場合でも、割り込み画面を閉じた後に違和感のない画面遷移を行うことができる。
【0017】
請求項4の発明は、請求項2において、前記表示装置のWebサーバ機能は、任意のWebページを表示している前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときには、操作時にイベント通知用Webページを閉じて前記任意のWebページを表示する画面遷移操作部を生成し、Webページを表示していない前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときには、操作時にイベント通知用Webページを閉じて予め決められた所定のWebページを表示する画面遷移操作部を生成することを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、画面消灯中の表示装置にイベント通知によって割り込み表示した場合でも、割り込み画面を閉じた後に違和感のない画面遷移を行うことができる。
【0019】
請求項5の発明は、請求項1において、前記宅内機器は、イベント通知用Webページに前記画面遷移操作部を含んで前記表示装置に提供し、前記Webブラウザ手段は、当該画面遷移操作部が操作されると、当該操作に対応して画面遷移先のURLを取得し、イベント通知用Webページを閉じて当該取得したURLのWebページを表示することを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、宅内機器が、表示装置のタブブラウザによる表示形態を意識することなく、ユーザにとって操作性のよい画面表示を提供することができる。
【0021】
請求項6の発明は、請求項5において、前記Webブラウザ手段は、任意のWebページを表示している前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときに前記画面遷移操作部が操作されると、前記任意のWebページのURLを取得して、イベント通知用Webページを閉じて前記任意のWebページを表示し、Webページを表示していない前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときに前記画面遷移操作部が操作されると、予め決められた所定のWebページのURLを取得して、イベント通知用Webページを閉じて予め決められた所定のWebページを表示することを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、画面消灯中の表示装置にイベント通知によって割り込み表示した場合でも、割り込み画面を閉じた後に違和感のない画面遷移を行うことができる。
【0023】
請求項7の発明は、請求項5において、前記宅内機器は、任意のWebページを表示している前記表示手段にイベント通知用Webページを提供するときは、操作時に前記任意のWebページのURLを取得する画面遷移操作部を生成し、Webページを表示していない前記表示手段にイベント通知用Webページを提供するときは、操作時に予め決められた所定のWebページのURLを取得する画面遷移操作部を生成することを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、画面消灯中の表示装置にイベント通知によって割り込み表示した場合でも、割り込み画面を閉じた後に違和感のない画面遷移を行うことができる。
【0025】
請求項8の発明は、請求項1乃至7いずれかにおいて、前記Webブラウザ手段は、複数のイベント通知用Webページの各々にタブを対応させて表示するタブブラウザであり、前記宅内機器は、イベント通知用Webページをタブ指定情報とともに表示装置へ提供し、前記Webブラウザ手段は、複数のタブのうち、タブ指定情報で指定されたタブにイベント通知用Webページを対応させることを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、宅内機器が、表示装置のタブブラウザを制御することができ、ユーザに提供するWebコンテンツにより広がりを持たせることができる。
【0027】
請求項9の発明は、請求項1乃至7いずれかにおいて、前記Webブラウザ手段は、複数のイベント通知用Webページの各々にタブを対応させて表示するタブブラウザであり、重要度が所定レベル以上のイベント発生を通知するイベント通知用Webページを未使用のタブに対応させて表示し、重要度が所定レベル未満のイベント発生を通知するイベント通知用Webページを使用中のタブに対応させて上書き表示することを特徴とする。
【0028】
この発明によれば、重要度の低いイベント通知用Webページは、後から提供された他のイベント通知用Webページが上書きされるが、重要度の高いイベント通知用Webページは、後から提供された他のイベント通知用画面が上書きされることなく、ユーザが画面遷移操作部を操作するまで表示が継続するので、ユーザによる確認が確実に行われる。
【0029】
請求項10の発明は、請求項8または9において、前記Webブラウザ手段は、複数のイベント通知用Webページの各々にタブを対応させて表示している場合、所定のイベントが発生した宅内機器から送信されるイベント通知信号によって指定されたタブに対応付けられているイベント通知用Webページを閉じることを特徴とする。
【0030】
この発明によれば、宅内機器が、表示装置のタブブラウザを制御することができ、ユーザに提供するWebコンテンツにより広がりを持たせることができる。
【発明の効果】
【0031】
以上説明したように、本発明では、イベント通知によって表示装置の画面が割り込み表示された後に、割り込み前の元の画面に容易に戻ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】実施形態1における表示装置のブロック図である。
【図2】同上の外観正面図である。
【図3】同上のシステム構成図である。
【図4】同上における設備機器コントローラのブロック図である。
【図5】同上におけるセキュリティコントローラのブロック図である。
【図6】同上における画像転送コントローラのブロック図である。
【図7】同上におけるアドレス入力画面の平面図である。
【図8】同上におけるイベント通知用画面の平面図である。
【図9】同上における割り込み表示の平面図である。
【図10】同上における全画面割り込み表示の平面図である。
【図11】同上における画面消灯中の割り込み表示の平面図である。
【図12】実施形態2における割り込み表示の概略図である。
【図13】同上におけるイベント通知用画面を閉じた後の割り込み表示の概略図である。
【図14】従来における割り込み表示の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、住宅設備の監視だけでなく制御も行う住宅設備監視制御システムに用いた本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0034】
(実施形態1)
本実施形態の表示装置を用いる住宅設備監視制御システムは、図3に示すように住宅内に設置された宅内機器であるコントローラC1,C1’,C2,C3が住宅設備の制御並びに監視を行う複数(図示例では3つ)のサブシステムSS1,SS2,SS3と、各サブシステムSSnのコントローラCn(n=1,2,3)と伝送路(エンハンスト・カテゴリ5若しくはカテゴリ6のLANケーブル)を介して接続される統合管理装置TMと、統合管理装置TMにLANケーブルを介して接続される複数(図示例では、2つ)の端末装置(パーソナルコンピュータPC並びに表示装置CV)とを備え、これら複数のコントローラCnと統合管理装置TMと端末装置とが汎用の通信プロトコル(TCP/IP、UDP、HTTPなど)を利用した宅内ネットワークを構成している。この宅内ネットワークは、100BASE-TX(IEEE802.3u)規格に準拠したローカルエリアネットワーク(LAN)であって、ハブに相当する統合管理装置TMに、ネットワーク端末に相当する各サブシステムSSnのコントローラCnや端末装置(パーソナルコンピュータPC並びに表示装置CV)などがスター配線で接続されている。更に統合管理装置TMは、インターネットに接続するための回線の種類(電話回線、CATV回線、光ファイバ回線など)に応じてADSLモデムやケーブルモデム或いはONU(Optical Network Unit)などのインターネット接続装置MDと通信ケーブル(通常、LANケーブル)によって接続され、インターネット接続装置MDが介在することで宅内ネットワークが外部ネットワークたるインターネットに接続される。尚、この種のインターネット接続装置MDは従来周知であるから詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
【0035】
また、宅内ネットワークにはサービス提供会社の管理センター等に設置されたセンタ装置(センタサーバ)SVがインターネットを通じて接続されており、後述するようにインターネットに接続可能なノート型のパーソナルコンピュータ、携帯電話機MP、PDA(Personal Digital Assistance)等からなる携帯型の端末装置とセンタ装置SVとの間でインターネットを介したデータ通信を行うことにより、例えば、携帯電話機MPを使って外出先から住宅設備の制御や監視を行うことができる。センタ装置SVは、ネットワーク機能を有する汎用のコンピュータ装置で構成されており、携帯電話機MP等の端末装置からインターネットを通じて送信されるコントローラCn宛のメッセージやコントローラCnから宅内ネットワークに属さない端末装置宛に送信されるメッセージを中継する機能や各住戸からの情報統括を行う機能、更に天気情報、交通情報等の情報提供のためのWebサーバ機能を有している。但し、上述のようなインターネット接続機能を有する携帯型の端末装置やセンタ装置SVのハードウェア構成は従来周知であるから、詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
【0036】
さて本発明の実施形態である表示装置CVは住宅内の壁面に埋込配設されるものであって、図1に示すようにマイコンを主構成要素とするマイコンからなる制御部50と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続され制御部50と宅内ネットワークのインタフェースを行うLAN用の通信手段たる通信部51と、液晶ディスプレイやドライブ回路からなる表示手段たる表示部52と、押釦スイッチや表示部52の画面上に配設されるタッチパネルを有し、ユーザの操作入力の情報を取り込む操作部53と、マイコンで実行するプログラムや種々のデータを記憶するフラッシュメモリなどからなる不揮発性の記憶部54と、スピーカとスピーカの駆動回路を有するスピーカ部55とを備えている。
【0037】
また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成して制御部50やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路も備えている。
【0038】
制御部50には、タブブラウザ50aで構成されたWebブラウザ(Webブラウザ手段)が実装され、さらには予め記憶部54に記憶しているWebページ(以下、内蔵Webページと呼ぶ。)をタブブラウザ50aに提供(配信)するWebサーバ機能を有している。そして、各コントローラCn等から提供されるコンテンツを搭載したWebページ並びに予め記憶部54に記憶している内蔵Webページをタブブラウザ50aで再生して表示部52に表示するとともに、操作部53のタッチパネルが操作された位置と表示部52に表示されているアイコン等との位置関係に応じた操作入力情報を取り込む。
【0039】
また、記憶部54には予め警報音や音声メッセージのデータが圧縮して格納されており、制御部50が必要に応じて記憶部54から読み出したデータを伸長してスピーカ部55に出力すれば、前記警報音や音声メッセージがスピーカから鳴動される。
【0040】
また、表示装置CVは、図2に示すように矩形箱形の合成樹脂成形品からなるハウジング56の内部に上述した各部50〜55が収納されて構成されており、表示部52の画面がハウジング56前面の中央に配置されている。尚、表示部52の画面には操作部53が有するタッチパネル(透明であるから番号は付さない)が一体に設けられている。ハウジング56前面の左寄りには、スピーカ部55から鳴動する音をハウジング56の外に放射するための多数の貫通孔56aが設けている。また、ハウジング56前面の右寄りには、操作部53が具備する複数の押釦スイッチ(図示せず)を押操作するための操作釦53a,53b,53c,53dが縦1列に並べて配設されている。尚、図示は省略するが、ハウジング56の背面には通信部51が有するモジュラジャックの差込口と、商用電源からの電源線が接続される端子部の電線挿入孔とが露出している。
【0041】
一方システムでのネットワーク通信を統合管理する統合管理装置TMは、LANケーブルを介して、設備機器コントローラC1,C1’,C2,C3、パーソナルコンピュータPC、表示装置CV等が接続されるとともに、インターネット接続装置MDからインターネットを通じてセンタ装置SVや携帯電話機MP、又は他のネット端末に接続しており、パケット処理機能、経路切換機能、ネットワークセキュリティ機能、UPnP(ユニバーサル・プラグ・アンド・プレイ)のコントロールポイントの機能等を有して、ネットワークにおけるデータ授受をコントロールしている。
【0042】
サブシステムSS1は、照明器具や空調機器(エアコン)並びに電気錠等の住宅設備(設備機器)Xm(m=1,2,…)と、設備機器Xmの制御並びに監視を行うコントローラ(宅内機器であり、以下、設備機器コントローラと呼ぶ。)C1とを備えるとともに、住宅における使用電力量を計測し、該計測に基づいて所定の設備機器Xmの制御を行う電力計測装置Dの監視を行う設備機器コントローラC1’を備えている。
【0043】
設備機器コントローラC1は、図4に示すようにマイコンを主構成要素とする制御部10と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続され制御部10と宅内ネットワークのインタフェースを行うLAN用の通信部11と、日本電機工業会(JEMA)の統一規格に適合した設備機器X1(エアコンや給湯器など)と制御部10のインタフェースを行うHA(ホームオートメーション)用の機器インタフェース部(機器I/F部)12と、マイコンで実行するプログラムや設備機器X1,X2の動作状態などの制御情報及び監視情報を記憶する記憶部13とを備えている。また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成して制御部10やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路、更に時刻計時を行う時計部をも備えている。
【0044】
制御部10は、通信部11を通じて端末装置から制御要求のメッセージを受け取ったときに機器I/F部12を介して各設備機器X1,X2を個別に制御して運転(照明器具X2の場合は点灯)と停止(照明器具X2の場合は消灯)を切り換え、通信部11を通じて端末装置から監視要求のメッセージを受け取ったときに機器I/F部12を介して各設備機器X1,X2の動作状態(運転<点灯>又は停止<消灯>)を個別に取得するとともに、制御要求や監視要求に対する応答(各設備機器X1,X2の動作状態)のメッセージを通信部11より要求メッセージの送信元である端末装置に向けて送信させる機能(制御監視機能)を有する。
【0045】
また、制御部10は、自己の配下にある設備機器X1、X2の名称並びに動作状態を文字や記号で表示するための多数のWebページ群を保持しており、端末装置からWebページのURLに対するアクセスに応じてWebページ群の中から対応するWebページのデータを通信部11より端末装置に提供(配信)するWebサーバ機能を有している。
【0046】
設備機器コントローラC1’は、設備機器コントローラC1と基本的に同じ構成を有するので図示は省略するが、設備機器コントローラC1’では機器インタフェース部12が電力計測装置Dと制御部10とのインタフェースを行うようになっている。また制御部10は電力計測装置Dが計測する設備機器Xm毎の電力使用量の履歴情報を記憶部13で記憶させ、自己の配下にある設備機器X3、X4の名称並びに動作状態を文字や記号で表示するための多数のWebページや電力消費量の履歴情報に基づいて各月の機器毎の電力消費量の推移をグラフで表示するためのWebページを保持しており、端末装置からWebページのURLに対するアクセスに応じてWebページ群の中から対応するWebページのデータを通信部11より端末装置に提供(配信)するWebサーバ機能を有している。
【0047】
電力計測装置Dは、住宅盤に収納されている例えば各分岐ブレーカ(図示せず)からの分岐電力路に挿入されて分岐電力路に流れる電流を検出する電流センサ(カレントトランス)CT、電流センサCTで検出する電流と既知の電源電圧とに基づいてから分岐電力路に接続された設備機器Xm毎の使用電力を計測する機能、設備機器コントローラC1’の機器インタフェース部12を介して制御部10との間でデータ通信を行うためのインタフェース機能、更に日本電機工業会の統一規格に適合した設備機器X3,X4(エアコンや給湯器など)を接続するための機能と、計測する使用電力量の計測値が予め決められている上限値を超えた場合、設備機器コントローラC1の制御部10に機器停止(電源オフ)指令を送信するか、或いは設備機器X3又はX4の電源をオフさせて電力の使い過ぎを防止する機能(デマンド制御機能)と、制御部10から与えられる指令に応じて設備機器X3,X4の動作制御や状態監視を行う機能、更に計測する電力消費量の情報を設備機器コントローラC1’に与える機能を有している。尚電力量の計測対象として住戸全体の電力量を計測しても勿論良い。
【0048】
また、サブシステムSS2は、図3に示すように住宅内における異常発生を検知する1乃至複数種類のセキュリティ機器Y1,Y2と、各セキュリティ機器Y1,Y2の検知情報を収集するセキュリティ受信器SRと、セキュリティ受信器SRが収集した検知情報を受け取るとともに受け取った当該検知情報を応答メッセージにより宅内ネットワークを通じて伝送するコントローラ(宅内機器であり、以下、セキュリティコントローラと呼ぶ。)C2とで構成されるセキュリティシステムである。
【0049】
セキュリティ機器Y1は、例えば、人体から放射される熱線を検出することによる監視領域内への人の侵入検知や、窓に設置されているクレセント錠の施解錠検知、窓の開閉検知等を行う防犯用のセンサを具備し、センサで異常(人の侵入やクレセント錠の解錠等)を検知したときに当該検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティ受信器SRに送信する機能を有している。また、セキュリティ機器Y2は、煙や熱を検出することによる火災検知や都市ガス或いはLPガスを検出することによるガス漏れ検知等を行う防災用のセンサを具備し、センサで異常(火災発生やガス漏れ等)を検知したときに当該検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティ受信器SRに送信する機能を有している。但し、上述のような機能を有するセキュリティ機器Y1,Y2については従来周知であるから、詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
【0050】
セキュリティ受信器SRは、セキュリティ機器Y1,Y2から送信された無線信号(若しくは有線信号)を受信することで検知情報を収集し、更に当該検知情報に対応した処理、例えば、火災やガス漏れや不審者の侵入等の異常発生を家人に知らせるために警報音を鳴動する処理を行うとともに検知された異常の種類や場所等の検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティコントローラC2に送信する処理を行う。
【0051】
ここで、セキュリティ機器Y1,Y2には固有の識別符号(ID)が割り当てられており、セキュリティ受信器SRでは当該識別符号によって個々のセキュリティ機器Y1,Y2の検知情報を識別可能となっている。また、セキュリティ受信器SRは、上述のようにセキュリティ機器Y1,Y2から検知情報を収集する警戒状態と検知情報を収集しない非警戒状態の2つの動作状態があり、例えば、ワイヤレス送信機(図示せず)から送信されるワイヤレス信号によって警戒状態と非警戒状態の2つの動作状態が択一的に切り換えられる。但し、ワイヤレス送信機にも固有の識別符号が割り当てられており、予め登録されている識別符号以外の識別符号が割り当てられたワイヤレス送信機では動作状態の切換が行えないようになっている。尚、上述のような機能を有するセキュリティ受信器SRについては従来周知であるから、詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
【0052】
セキュリティコントローラC2は、図5に示すようにマイコンを主構成要素とする制御部30と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続され制御部30と宅内ネットワークのインタフェースを行うLAN用の通信部31と、セキュリティ受信器SRとの間で無線(若しくは有線)によるデータ通信を行う通信部32とを備えるとともに、LED等の発光素子で電源のオン/オフ状態や通信状態等を表示する表示手段および押釦スイッチ等を有する表示/操作部34と、マイコンで実行するプログラムやセキュリティ機器Y1,Y2から収集した検知情報を記憶する記憶部33とを備えている。また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成して制御部30やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路も備えている。
【0053】
制御部30は、セキュリティ受信器SRから通信部32を介して受け取った検知情報を応答メッセージとして宅内ネットワーク(或いは宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通じて端末装置に送信する機能(警報機能)や、端末装置から制御要求のメッセージを受け取ったときに通信部32を介してセキュリティ受信器SRにコマンド(切換指令)を送信してセキュリティ受信器SRの動作状態(警戒状態又は非警戒状態)を切り換えたり、或いはセキュリティ受信器SRによる警報音の鳴動を停止させたり、端末装置から監視要求のメッセージを受け取ったときに通信部32を介してセキュリティ受信器SRにコマンドを送信してセキュリティ受信器SRの動作状態(警戒状態又は非警戒状態)を通知させるとともに、制御要求や監視要求に対する応答(セキュリティ受信器SRの動作状態や警報音の鳴動状況等)のメッセージを通信部31より要求メッセージの送信元である端末装置に向けて送信させる機能(制御監視機能)を有する。また、制御部30は、自己の配下にあるセキュリティ受信器SRの動作状態等を文字や記号で表示するための多数のWebページ群を保持しており、端末装置からWebページのURLに対するアクセスに応じてWebページ群の中から対応するWebページのデータを通信部31より端末装置に提供(配信)するWebサーバ機能を有している。
【0054】
サブシステムSS3は、図3に示すように住戸外に設置されるカメラ付きドアホン子器(以下、ドアホン子器と略す。)DSと、人体から放射される熱線を検出することで監視領域内への人の侵入を検知するとともに当該侵入検知時に監視領域を撮像するセンサカメラSCと、住戸内に設置されてドアホン子器DSとの間で通話する通話機能並びにドアホン子器DS並びにセンサカメラSCで撮像された画像を表示する機能を有するインターホン親機IMと、インターホン親機IMよりドアホン子器DSやセンサカメラSCで撮像された画像を受け取るとともに受け取った当該画像をセンタ装置SVに外部ネットワークを通じて伝送するコントローラ(宅内機器であり、以下、画像転送コントローラと呼ぶ。)C3とで構成されるインターホンシステムである。
【0055】
ドアホン子器DSは、通話用のマイクロホン並びにスピーカや来訪者を撮像するためのカメラを具備し、マイクロホンで集音した通話音声をインターホン親機IMに通話線を介して伝送し且つインターホン親機IMから通話線を介して伝送される通話音声をスピーカから鳴動させる通話機能と、呼出釦が押操作されたときに通話線を介してインターホン親機IMに呼出信号を送信する呼出機能と、カメラ(例えば、動画像を出力するCCDカメラ)で撮像された画像を周波数変調して通話音声に多重化することで通話線を介してインターホン親機IMに伝送する画像伝送機能とを有している。また、センサカメラSCは、人体から放射される熱線を検出することで監視領域内への人の侵入を検知する熱線センサや動画像を出力するCCDカメラ等を具備し、信号線を介して監視領域の画像をドアホン子器DSに伝送する機能を有している。尚、ドアホン子器DSに伝送された画像は通話線を介してインターホン親機IMに転送される。
【0056】
一方、インターホン親機IMは、全体の制御を行うマイコンや音声処理用のDSP、通話用のマイクロホン並びにスピーカや画像表示用の液晶ディスプレイ、画像や通話音声を記録する不揮発性の半導体メモリ等を具備し、呼出信号を受信したときにスピーカから呼出音を鳴動する機能と、呼出音の鳴動中又は鳴動後の一定時間内に応答釦が押操作されたときにドアホン子器DSとの間に通話線を介した通話路を形成して通話音声を授受する通話機能と、通話中にドアホン子器DSで撮像され且つ伝送される画像(通話相手を撮像した画像)を周波数復調して液晶ディスプレイに表示する機能と、通話中以外でドアホン子器DS又はセンサカメラSCで撮像され且つドアホン子器DSから伝送される画像を周波数復調して液晶ディスプレイに表示する機能(画像モニタ機能)と、留守録設定中に呼出信号を受信した場合に通話線を介してドアホン子器DSから伝送される画像並びに通話音声を不揮発性の半導体メモリに記録する機能(留守録機能)と、センサカメラSCで撮像され且つドアホン子器DSより通話線を介して伝送された画像を不揮発性の半導体メモリに記録する機能(センサカメラ録画機能)と、ドアホン子器DSで特定の操作(例えば、呼出釦の長押し)が行われた場合に通常の呼出音と区別可能な通知音で家人の帰宅を通知する機能(帰宅通知機能)とを有している。
【0057】
而して、来訪者がドアホン子器DSの呼出釦を押操作すると、常時有効である呼出機能によってインターホン親機IMに通話線を介して呼出信号が伝送され、インターホン親機IMにおいてスピーカから呼出音が鳴動されるとともに、通話線を介してインターホン親機IMから電源が供給されることでドアホン子器DSの画像伝送機能が有効になり、ドアホン子器DSのカメラで撮像された画像がインターホン親機IMの液晶ディスプレイに表示される。そして、液晶ディスプレイに表示された画像で来訪者を確認した家人がインターホン親機IMの応答釦を押操作すれば、通話機能によりドアホン子器DSとの間に通話線を介した通話路が形成されてインターホン親機IMとドアホン子器DSとの間においてスピーカとマイクロホンを使った拡声通話(ハンズフリー通話)が可能になるとともに、通話中においてはインターホン親機IMの液晶ディスプレイにドアホン子器DSから伝送される画像を表示させることが可能になる。但し、インターホン親機IMとドアホン子器DSとの間の拡声通話並びに画像伝送は、応答釦が押操作されてから所定時間が経過するか若しくは再度応答釦が押操作されたときに終了する。また、監視領域における不審者の侵入を検知するとセンサカメラSCが撮像した監視領域の画像がドアホン子器DS経由でインターホン親機IMに伝送されて液晶ディスプレイに表示される。但し、上述のような機能を有するインターホン親機IM、ドアホン子器DS、センサカメラSCについては、従来周知であるから詳細な構成についての図示並びに説明を省略する。
【0058】
画像転送コントローラC3は、図6に示すようにマイコンを主構成要素とする制御部40と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続され制御部40と宅内ネットワークのインタフェースを行うLAN用の通信部41と、インターホン親機IMとの間で信号線を介したデータ通信を行う通信部42と、LED等の発光素子で電源のオン/オフ状態や通信状態等を表示する表示手段と押釦スイッチ等を有する表示/操作部44と、マイコンで実行するプログラムやインターホン親機IMから信号線を通じて伝送されるデータ(画像データ及び通話音声データ)を記憶する記憶部43とを備えている。
【0059】
また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成して制御部40やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路も備えている。
【0060】
制御部40は、ドアホン子器DS並びにセンサカメラSCからインターホン親機IMに伝送された画像データ及び通話音声データをインターホン親機IMから通信部42を介して受け取るとともに受け取ったデータを所定の圧縮方式(例えば、動画像であればMPEG4、静止画像であればJPEG、音声であればMP3など)で圧縮した後に応答メッセージとして宅内ネットワーク及び外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに転送する機能(転送機能)と、インターホン親機IMの留守録機能が有効であるときにインターホン親機IMが画像及び通話音声を記録した旨を宅内ネットワーク並びに外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに通知する機能(来客通知機能)と、帰宅通知機能によってインターホン親機IMに家人の帰宅が通知されたときに宅内ネットワーク並びに外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに帰宅通知の応答メッセージを転送する機能(帰宅通知転送機能)とを有する。また、制御部40は、記憶部43に記録している画像の一覧等を開示する多数のWebページ群を保持しており、端末装置からWebページのURLに対するアクセスに応じてWebページ群の中から対応するWebページのデータを通信部41より端末装置に提供(配信)するWebサーバ機能を有している。
【0061】
また本システムでは、自ら撮像した画像を宅内ネットワーク経由で配信する機能(Webサーバ機能)を有した、いわゆるWebカメラWCがLANケーブルを介して統合管理装置TMの通信ポートに接続されている(図3参照)。
【0062】
そして、表示装置CVが搭載するWebサーバ機能は、各コントローラCnがWebサーバ機能によって提供するWebページ(各サブシステムSSnのホームページ)への入り口となるWebページ(いわゆるポータルサイト)を作成しており、表示装置CVの起動時、スリープ状態からの再起動時には、タブブラウザ50aによって当該ポータルサイトが表示部52に表示されている。すなわち、このポータルサイトの画面が表示装置CVにおけるトップ画面となる。このポータルサイトでは、各コントローラCnで提供されるWebコンテンツ(各サブシステムSSnのホームページ)へのリンクがアイコンで表示されており、何れかのアイコン上でタッチパネルが操作されれば、当該アイコンで表示されたリンク先のURL(各コントローラCnが保有するWebページ群のIPアドレス)に対して表示装置CVからWebページの送信要求メッセージが送信される。そして、送信要求メッセージを受信したコントローラCnが自己の保有するWebページ群の中から指定されたWebページを表示装置CVに対して送信すれば、前記ポータルサイトに代わって当該コントローラCnのWebページ(例えば、各サブシステムSSnのホームページ)が表示部52に表示される。
【0063】
なお、統合管理装置TMにもWebサーバ機能が搭載されており、統合管理装置TMにおいて上記ポータルサイトを作成し、宅内ネットワークを通じて住宅内の端末装置(パーソナルコンピュータPCや表示装置CV)に提供(配信)してもよい。
【0064】
次に、表示装置CVを使って設備機器Xmの制御並びに監視を行う場合の動作を、説明する。
【0065】
まず、表示装置CVは、ネットワークを介して接続されているサブシステムSS1〜SS3のホームページへのリンクを示すアイコンや個々のサブシステムSS1〜SS3の名称を示す文字等を表示するポータルサイトのデータ(ファイル)を予め作成して記憶部54に記憶しており、起動時、スリープ状態からの再起動時には、制御部50が実行するタブブラウザ50aによってポータルサイトのデータを開くことにより、液晶ディスプレイからなる表示部52にポータルサイトをトップ画面として表示する。そして、サブシステムSS1のアイコン上でタッチパネルが操作されれば、当該アイコンで表示されたリンク先のURLをアクセスすることで、タブブラウザ50aによってWebページの送信要求メッセージが送信される。
【0066】
そして、送信要求メッセージを受信した設備機器コントローラC1或いはC1’の制御部10が自己の保有するWebページのデータを表示装置CVに送信すれば、制御部50で実行するタブブラウザ50aで当該データ(ファイル)を開くことによりサブシステムSS1のWebページ(例えば、ホームページ)が表示部52に表示される。このホームページでは、サブシステムSS1に含まれる設備機器X1〜X4の名称と設置場所(例えば、「リビングのエアコン」,「リビングの照明」など)を示した文字、各設備機器X1〜X4の動作状態を示す文字、各設備機器X1〜X4の動作状態を反転させる操作に対応した釦等が表示され、これらの釦に各々他のWebページがリンクしている。従って、ホームページに表示される情報から各設備機器X1〜X4の動作状態を監視(確認)することができる。
【0067】
ここで、何れかの設備機器Xmの動作状態を反転させる制御、例えば、現在点灯している照明器具(設備機器X2)を消灯させる制御を行う場合、ホームページにおいて設備機器X4の動作状態を反転させる操作に対応した釦上でタッチパネルを操作する。
【0068】
すると、タブブラウザ50aによって当該釦が操作されたことを示すメッセージ、つまり、照明器具(設備機器X2)の消灯制御を要求するメッセージ(要求メッセージ)が宅内ネットワークを通じて設備機器コントローラC1或いはC1’のネットワークアドレス宛に送信される。
【0069】
そして、この要求メッセージを受け取った設備機器コントローラC1或いはC1’の制御部10では、照明器具(設備機器X2)を消灯する制御処理を行う。その後、制御部10は照明器具(設備機器X2)の消灯に対応したWebページのデータを表示装置CVに送信し、表示装置CVの制御部50で実行するタブブラウザ50aで当該データ(ファイル)を開くことによりサブシステムSS1の他のWebページが表示部52に表示される。この表示された当該Webページでは、照明器具(設備機器X2)の動作状態が点灯から消灯に変更されている。
【0070】
さらに表示装置CVは、セキュリティコントローラC2、画像転送コントローラC3にも要求メッセージを送信してアクセスすることによって、対応するサブシステムSS2,SS3のWebページを取得し、サブシステムSS2,SS3の監視・制御を行うことができる。サブシステムSS2,SS3の監視・制御の方法については上記サブシステムSS1と略同様であるので、説明は省略する。
【0071】
そして、サブシステムSS1の何れかの設備機器Xm、サブシステムSS2の何れかのセキュリティ機器Ym、サブシステムSS3のインターホン親機IM、ドアホン子器DS、センサカメラSCにおいて監視または制御に関わるイベントが発生した場合、コントローラCnでは、Webサーバ機能によって、発生したイベントに応じてWebページ群の中から対応するイベント通知用Webページのデータを表示装置CVに提供(配信)する。
【0072】
表示装置CVの制御部50が実行するタブブラウザ50aは、取得したイベント通知用Webページを表示部52に割り込み表示するのであるが、以下、このタブブラウザ50aによるイベント通知用Webページの割り込み表示について説明する。
【0073】
タブブラウザとは、複数のWebページを表示する際に、各Webページをタブに対応付けて一つの画面上に重ねて表示するものであり、1つのタブブラウザを実行するのみで複数のWebページの夫々をタブで管理しながら1つの画面に表示できる。各Webページを閉じる場合には、タブを指定することによって、当該タブに対応付けられたWebページを閉じる処理が行われる。
【0074】
まず、表示装置CVでは、ユーザがネットワーク上の機器のアドレス設定をするために、図7に示すアドレス入力画面G1を表示部52に表示しており、ユーザによる操作中であるとする。このアドレス入力画面G1は、表示装置CVが予め記憶部54に記憶している内蔵Webページであり、制御部50のWebサーバ機能によって提供され、タブブラウザ50aを実行することによって、表示部52に表示される。
【0075】
この状態で、サブシステムSS2側でセキュリティ機器Y2が火災検知すると、セキュリティコントローラC2は、火災検知イベントが発生したとしてイベント通知用WebページP2を表示装置CVへ提供する。表示装置CVの制御部50が実行するタブブラウザ50aは、現時点で表示中のアドレス入力画面G1とは別のタブにイベント通知用画面G2を対応付け、図8に示すように、タイトルバーT2の下方にイベント通知用WebページP2を配置したイベント通知用画面G2を生成する。ここで、タイトルバーT2は表示装置CVのWebサーバ機能によって提供され、イベント通知用WebページP2はセキュリティコントローラC2のWebサーバ機能によって提供されて、タイトルバーT2下方のインラインフレームにイベント通知用WebページP2が配置される。
【0076】
そして図9に示すように、この生成したイベント通知用画面G2を、表示中のアドレス入力画面G1に重ねて表示部52に割り込み表示するとともに、制御部50はスピーカ部55から警報音を報知する。イベント通知用WebページP2は、火災警報の発生をユーザに知らせる内容が記載され、さらには警報音を停止するための音停止ボタンB2が配置されている。また、イベント通知用WebページP2の表示部52内における位置、サイズは、提供元のセキュリティコントローラC2のWebサーバ機能によって設定されており、表示装置CVのWebサーバ機能は、イベント通知用WebページP2の位置、サイズに合わせてタイトルバーT2の位置、サイズを設定する。
【0077】
さらに表示装置CVのWebサーバ機能は、タイトルバーT2に「操作中画面へ」と表示された画面遷移ボタンBt2(画面遷移操作部)をタッチパネル操作可能に配置している。そして、ユーザによって画面遷移ボタンBt2を押下されると、表示装置CVのタブブラウザ50aはイベント通知用画面G2を閉じて、表示部52にはアドレス入力画面G1のみを表示する。
【0078】
ユーザは、イベント通知によって画面が割り込み表示されると、当該イベント通知の確認を行った後、割り込み前の元の画面に戻りたいという要望が高い。そこで本実施形態では、上記のようにタブブラウザ50aを用いて、イベント通知が発生した場合でも現在表示中の画面を閉じることなく、新しいタブに対応させたイベント通知用画面を表示中の画面に重ねて割り込み表示し、さらに画面遷移ボタンBtによってイベント通知用画面のみを閉じる構成を備えている。したがって、コネクション接続時間の制限、キャッシュの無効、キャッシュの時間制限等によって使い勝手が悪化することなく、イベント通知によって表示装置CVの画面が割り込み表示された後に、割り込み前の元の画面に容易に戻ることができる。ユーザは、イベント発生後であっても、操作中であった元の画面に容易に戻ることができるので、操作を不必要に邪魔されることなく、ユーザビリティが高くなる。
【0079】
しかしながら、イベント通知用WebページP2の種類によっては、図10に示すように、割り込み表示するときに表示部52の全面と略同一のサイズに形成されるものがある。例えば、イベント通知用画面G2の音停止ボタンB2が押下された場合、状況確認のための機器状態一覧画面(図示なし)に遷移するが、この機器状態一覧画面中のWebページ(イベント通知用Webページ)が全画面表示となる。しかしながら、画面遷移ボタンBt2を配置したタイトルバーT2が表示部52の表示範囲から外れてしまい、画面遷移ボタンBt2の操作ができなくなって元の画面に戻ることができない。
【0080】
そこで、セキュリティコントローラC2のWebサーバ機能は、表示部52の全面と略同一のサイズに形成されるイベント通知用WebページP2に、「操作中画面へ」と表示された画面遷移ボタンBc(画面遷移操作部)をタッチパネル操作可能に配置している。そして、ユーザによって画面遷移ボタンBcを押下されると、表示装置CVのタブブラウザ50aは、セキュリティコントローラC2のWebサーバ機能にアクセスし、セキュリティコントローラC2のWebサーバ機能はアドレス入力画面G1のURL情報を表示装置CVへ返信する。アドレス入力画面G1のURL情報をセキュリティコントローラC2から取得した表示装置CVのタブブラウザ50aは、アドレス入力画面G1に遷移すると判断して、イベント通知用画面G2を閉じ、表示部52にはアドレス入力画面G1のみを表示する。
【0081】
したがって、サブシステムSSn側であるコントローラCnが、表示装置CVのタブブラウザ50aによる表示形態を意識することなく、ユーザにとって操作性のよい画面表示を提供することができる。なお、タブブラウザ50aは、ユーザによって画面遷移ボタンBcを押下されると、セキュリティコントローラC2からアドレス入力画面G1のURL情報を取得する形態以外に、表示装置CVが具備する図示しないメモリからアドレス入力画面G1のURL情報を取得する形態であってもよい。
【0082】
また、表示装置CVは、上記アドレス入力画面G1のような操作画面を表示している最中にイベント通知用画面G2を割り込み表示する以外に、表示部52を消灯して何も表示していないスリープ状態からイベント通知用画面G2を割り込み表示する場合がある。このような場合、イベント通知用画面G2を閉じた後に遷移する画面は、各サブシステムSSnのホームページへの入り口となるポータルサイトのWebページ(トップ画面)となる。
【0083】
そこで、図11に示すように、画面消灯中の表示装置CVのWebサーバ機能は、イベント通知用画面G2を割り込み表示する際に、タイトルバーT2に「トップへ戻る」と表示された画面遷移ボタンBt2a(画面遷移操作部)をタッチパネル操作可能に配置している。そして、ユーザによって画面遷移ボタンBt2aを押下されると、表示装置CVのタブブラウザ50aはイベント通知用画面G2を閉じて、表示部52にはトップ画面のみを表示する。
【0084】
したがって、画面消灯中の表示装置CVにイベント通知によって割り込み表示した場合でも、割り込み画面を閉じた後に違和感のない画面遷移を行うことができる。
【0085】
なお、上記例における表示装置CVのWebサーバ機能は、アドレス入力画面G1のような操作画面を表示している最中にイベント通知用画面G2を割り込み表示する場合には、「操作中画面へ」と表示されて、押下されるとイベント通知用画面G2を閉じて元の操作画面を表示する画面遷移ボタンBt2を生成している。また、画面消灯中の表示装置CVにイベント通知用画面G2を割り込み表示する場合には、「トップへ戻る」と表示されて、押下されるとイベント通知用画面G2を閉じて所定のトップ画面を表示する画面遷移ボタンBt2aを生成している。すなわち、表示装置CVのWebサーバ機能は、割り込み表示するときの表示部52の状況(点灯中・消灯中)に応じた2つの画面遷移ボタンを準備していた。
【0086】
しかし、表示装置CVのWebサーバ機能は、イベント通知用画面G2を割り込み表示する場合、表示部52の状況(点灯中・消灯中)に関わらず、常に、「戻る」と表示された1つの画面遷移ボタンのみを生成してもよい。この場合、タブブラウザ50aは、アドレス入力画面G1のような操作画面を表示している最中にイベント通知用画面G2を割り込み表示したときに、この画面遷移ボタンが操作されると、イベント通知用画面G2を閉じて元の操作画面を表示するように画面制御する。また、画面消灯中の表示装置CVにイベント通知用画面G2を割り込み表示したときに、この画面遷移ボタンが操作されると、イベント通知用画面G2を閉じて所定のトップ画面を表示するように画面制御する。
【0087】
さらに、コントローラCnのWebサーバ機能も、アドレス入力画面G1のような操作画面を表示している表示装置CVにイベント通知用WebページP2を提供するときには、操作時にコントローラCnのWebサーバ機能にアクセスして、元の操作画面のURLを取得する画面遷移ボタンBcを生成し、画面消灯中の表示装置CVにイベント通知用WebページP2を提供するときには、操作時にコントローラCnのWebサーバ機能にアクセスして所定のトップ画面のURLを取得する画面遷移ボタンBcを生成してもよい。すなわち、コントローラCnのWebサーバ機能は、割り込み表示するときの表示部52の状況(点灯中・消灯中)に応じた2つの画面遷移ボタンを準備してもよい。
【0088】
あるいは、コントローラCnのWebサーバ機能は、表示装置CVにイベント通知用WebページP2を提供するときは、表示部52の状況(点灯中・消灯中)に関わらず、常に、「戻る」と表示された1つの画面遷移ボタンのみを生成してもよい。この場合、タブブラウザ50aは、アドレス入力画面G1のような操作画面を表示している最中にイベント通知用画面G2を割り込み表示したときに、この画面遷移ボタンが操作されると、コントローラCnのWebサーバ機能にアクセスして元の操作画面のURLを取得し、イベント通知用画面G2を閉じて元の操作画面を表示するように画面制御する。また、画面消灯中の表示装置CVにイベント通知用画面G2を割り込み表示したときに、この画面遷移ボタンが操作されると、コントローラCnのWebサーバ機能にアクセスして所定のトップ画面のURLを取得し、イベント通知用画面G2を閉じて所定のトップ画面を表示するように画面制御する。
【0089】
また、割り込み表示されるイベント通知用画面の数は1つに限定されない。コントローラCnはイベント発生の数だけイベント通知用Webページを表示装置CVに提供し、表示装置CVのWebサーバ機能は各イベント通知用Webページを用いてイベント通知用画面を作成し、タブブラウザ50aは、各イベント通知用画面を1つのタグに対応付けて割り込み表示する。この場合、複数のイベント通知用画面は、イベントの発生順に重ねて表示される。
【0090】
(実施形態2)
本実施形態の表示装置を用いる住宅設備監視制御システムは、実施形態1と同様の構成を備えるが、イベント発生時にコントローラCnが提供するイベント通知用Webページにタブ指定情報を付加した点が実施形態1と異なる。
【0091】
まず、表示装置CVのタブブラウザ50aは複数のタブを有しており、各タブにはタブ番号1〜Nが各々割り付けられている、そしてタブ指定情報は、表示装置CVに提供するイベント通知用Webページを対応付けるタブ番号の情報である。そして、表示装置CVのタブブラウザ50aは、イベント発生時にコントローラCnから取得したイベント通知用Webページを用いて作成したイベント通知用画面を割り込み表示する際に、当該イベント通知用Webページに付加されたタブ番号に対応付ける。
【0092】
例えば図12に示すように、表示装置CVでは、ユーザがネットワーク上の機器のアドレス設定をするために、アドレス入力画面G1を表示部52に表示しており、ユーザによる操作中であるとする。この状態で、サブシステムSS2側でセキュリティ機器Y2が火災検知すると、セキュリティコントローラC2は、火災検知イベントが発生したとしてイベント通知用WebページP2を、タブ番号「1」を示すタブ指定情報とともに表示装置CVへ提供する。表示装置CVの制御部50が実行するタブブラウザ50aは、現時点で表示中のアドレス入力画面G1とは別にタブ番号「1」にイベント通知用画面G2を対応付け、タイトルバーT2の下方にイベント通知用WebページP2を配置したイベント通知用画面G2を生成し、表示中のアドレス入力画面G1に重ねて表示部52に割り込み表示するとともに、制御部50はスピーカ部55から警報音を報知する。
【0093】
そして、この状態で、サブシステムSS2側でセキュリティ機器Y1が侵入者検知すると、セキュリティコントローラC2は、侵入者検知イベントが発生したとしてイベント通知用WebページP3を、タブ番号「2」を示すタブ指定情報とともに表示装置CVへ提供する。表示装置CVの制御部50が実行するタブブラウザ50aは、現時点で表示中のアドレス入力画面G1およびイベント通知用画面G2とは別に、タブ番号「2」にイベント通知用画面G3を対応付け、タイトルバーT3の下方にイベント通知用WebページP3を配置したイベント通知用画面G3を生成し、表示中のアドレス入力画面G1、イベント通知用画面G2に重ねて表示部52に割り込み表示するとともに、制御部50はスピーカ部55から警報音を報知する(イベント通知用画面G2による警報音が継続してもよい)。イベント通知用WebページP3は、防犯警報の発生をユーザに知らせる内容が記載され、さらには警報音を停止するための音停止ボタンB3が配置されている。
【0094】
また、コントローラCnは、表示装置CVに提供したイベント通知用Webページに対応付けたタブ番号を把握しており、サブシステムSS2側で侵入者検知イベントによる異常が解除された場合、セキュリティコントローラC2は異常解除のイベント通知を、タブ番号「2」を示すタブ指定情報とともに表示装置CVへ送信する。異常解除のイベント通知を受信した表示装置CVは、異常解除のイベント通知に付加されたタブ番号「2」のイベント通知用画面G3を閉じる(図13参照)。
【0095】
また、コントローラCnが提供するイベント通知用Webページに優先度情報を付加してもよい。表示装置CVは、コントローラCnから複数のイベント通知用Webページが提供されて、これら複数のイベント通知用Webページを重ねて割り込み表示する場合に、優先度情報の高いイベント通知用Webページを用いたイベント通知用画面ほど上位レイヤーに表示することによって、優先度の高い割り込み画面を目立たせることができ、ユーザビリティが向上する。
【0096】
このように、サブシステムSSn側であるコントローラCnが、表示装置CVのタブブラウザ50aを制御することができ、ユーザに提供するWebコンテンツにより広がりを持たせることができる。
【0097】
なお、タブ番号は、発生するイベント毎に異なる番号に割り付ける以外に、サブシステムSSn毎に異なる番号に割り付けてもよい。
【0098】
また、コントローラCnのWebサーバ機能では、発生するイベント毎に重要度のレベルを考慮してもよい。各イベントには予め重要度のレベルが設定されており、重要度が所定レベル以上のイベント発生時に提供されるイベント通知用Webページには、所定のタブ番号を予め割り付け、このタブ番号は他のイベント通知用Webページに割り付けられることはない。すなわち、重要度の高いイベント通知用Webページには、専用のタブ番号が割り付けられるのである。
【0099】
一方、重要度が所定レベル未満のイベント発生時に提供されるイベント通知用Webページにも、所定のタブ番号が予め割り付けるが、このタブ番号は他の重要度の低いイベント通知用Webページと同じタブ番号が重複している。すなわち、重要度の低いイベント通知用Webページには、共用のタブ番号が割り付けられるのである。
【0100】
而して、表示装置CVのタブブラウザ50aは、重要度が所定レベル以上のイベント発生を通知するイベント通知用Webページを未使用のタブに対応させて表示し、重要度が所定レベル未満のイベント発生を通知するイベント通知用Webページを使用中のタブに対応させて上書き表示する。
【0101】
したがって、重要度の低いイベント通知用Webページを用いたイベント通知用画面は、同じタブ番号を用いた他のイベントが後から発生すると、後から提供された他のイベント通知用画面が上書きされる。重要度の高いイベント通知用Webページを用いたイベント通知用画面は、後から提供された他のイベント通知用画面が上書きされることなく、ユーザが画面遷移ボタンを押下するまで表示が継続するので、ユーザによる確認が確実に行われる。
【符号の説明】
【0102】
CV 表示装置
50 制御部
50a タブブラウザ
51 通信部
52 表示部
53 操作部
54 記憶部
55 スピーカ部
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅内に設置された住宅設備、例えば、エアコンや照明器具や種々のセキュリティ機器などの監視を行う住宅設備監視システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、エアコンや照明器具や種々のセキュリティ機器などの住宅設備の監視(或いは、監視と制御)を行う住宅設備監視システムが提供されている(例えば、特許文献1参照)。そして、かかる住宅設備監視システムは、住宅設備の監視(或いは、監視と制御)に関わる情報(例えば、エアコンや照明器具の動作状態、セキュリティ機器である火災感知器の動作状態など)を表示デバイス(CRTやLCD)に表示することで前記情報を認識し易くするものとして表示装置を備えている。
【0003】
かかる表示装置は、ローカル機器及びセンタ装置の間でデータ通信を行う通信手段と、表示部と、該通信手段を介してローカル機器及びセンタ装置に備わったWebサーバが作成するWebコンテンツのURLにアクセスして受け取ったWebページを前記表示部で表示させる表示制御手段(Webブラウザ)とを備えている。そして、監視対象である住宅設備に何らかのイベント(例えば、火災感知器による火災発生検知など)が発生したとき、当該イベントに対する監視結果の情報(例えば、火災発生検知並びに火災発生の警報などのイベント通知)を含むWebページを受け取ると、当該Webページの画面を現在表示している画面に割り込み表示させる機能を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−272863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
表示装置において、イベント通知によって画面が割り込み表示されると、当該イベント通知の確認を行った後、割り込み前の元の画面に戻りたいという要望が高い。
【0006】
例えば、表示装置においてアドレス設定画面G1(図7)を表示している最中に、来客ありのイベント通知が発生すると、表示装置はアドレス設定画面G1から来客通知画面G11(図14(a))に遷移し、さらにインターホンによる来客との通話が開始されると、来客通話中画面G12に遷移する。
【0007】
そして、ユーザがアドレス設定画面G1に戻ろうとして、Webブラウザのヒストリーバック機能を用いたとする。しかし、アドレス設定画面G1を供給するWebサーバがコネクション接続時間に制限を設けて、一定時間以上操作がなければ、ヒストリーバック機能による戻る操作ができないようにコネクションを切断する仕組みを搭載している場合には、ヒストリーバック機能を用いたユーザに「Not Found(指定されたページが見つかりません)」という通知画面G13を表示することになり、ユーザにとっては使い勝手が悪いものとなってしまう。
【0008】
また、Webブラウザのキャッシュ機能を利用してヒストリーバックさせた場合には、状態が変化する画面については不具合が生じる。例えば、表示装置において、アドレス設定画面G1から来客通知画面G11、来客通話中画面G12に遷移した状態で、Webブラウザのキャッシュ機能を利用してヒストリーバックさせると、来客通話中画面G12から来客通知画面G11に遷移し、ユーザが求めているアドレス設定画面G1にはすぐに戻らず、ユーザにとっては使い勝手の悪いものとなる。
【0009】
また、メタタグによってキャッシュの無効やキャッシュの時間制限を設定する等によって、ヒストリーバックが不可となった場合には、最新の画面を取得するか否かの判断のみが可能であって、所望の元の画面に戻ることはできなかった。
【0010】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、イベント通知によって表示装置の画面が割り込み表示された後に、割り込み前の元の画面に容易に戻ることができる住宅設備監視システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明は、住宅内に設置されて住宅設備の監視または制御の少なくとも一方を行う1乃至複数の宅内機器と、当該宅内機器と伝送路を介して接続される1乃至複数の表示装置とを備え、宅内機器は、監視または制御に関わる内容を含んだWebページを伝送路を介して表示装置に提供するWebサーバ機能を有し、表示装置は、宅内機器との間でデータ通信を行う通信手段と、Webページを表示する表示手段と、通信手段を介して受信したWebページを表示手段に表示させるWebブラウザ手段とを具備する住宅設備監視システムにおいて、表示装置のWebブラウザ手段は、タブに各々対応させた複数のWebページを互いに重ねて表示手段に表示するタブブラウザで構成されており、監視または制御に関わるイベントが発生した場合、宅内機器は、当該イベントの発生を通知するイベント通知用Webページを表示装置へ提供し、Webブラウザ手段は、既に表示手段に表示しているWebページ上にタブに対応させたイベント通知用Webページを重ねて割り込み表示するとともに、ユーザが操作する画面遷移操作部を表示手段に表示し、画面遷移操作部が操作された場合にはイベント通知用Webページを閉じることを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、タブブラウザを用いて、イベント通知が発生した場合でも現在表示中の画面を閉じることなく、新しいタブに対応させたイベント通知用画面を表示中の画面に重ねて割り込み表示し、さらに画面遷移操作部によってイベント通知用画面のみを任意のタイミングで閉じることができる。したがって、コネクション接続時間の制限、キャッシュの無効、キャッシュの時間制限等によって使い勝手が悪化することなく、イベント通知によって表示装置の画面が割り込み表示された後に、割り込み前の元の画面に容易に戻ることができる。ユーザは、イベント発生後であっても、操作中であった元の画面に容易に戻ることができるので、操作を不必要に邪魔されることなく、ユーザビリティが高くなる。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1において、前記表示装置は、前記Webブラウザ手段によって表示手段に表示されるWebページを生成するWebサーバ機能を有して、当該Webサーバ機能は、前記画面遷移操作部を含むWebページを生成し、Webブラウザ手段は、当該画面遷移操作部が操作されると、イベント通知用Webページを閉じることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、画面遷移操作部を表示装置側で生成するので、システム構成が簡便になる。
【0015】
請求項3の発明は、請求項2において、前記Webブラウザ手段は、任意のWebページを表示している前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときに前記画面遷移操作部が操作されると、イベント通知用Webページを閉じて前記任意のWebページを表示し、Webページを表示していない前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときに前記画面遷移操作部が操作されると、イベント通知用Webページを閉じて予め決められた所定のWebページを表示することを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、画面消灯中の表示装置にイベント通知によって割り込み表示した場合でも、割り込み画面を閉じた後に違和感のない画面遷移を行うことができる。
【0017】
請求項4の発明は、請求項2において、前記表示装置のWebサーバ機能は、任意のWebページを表示している前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときには、操作時にイベント通知用Webページを閉じて前記任意のWebページを表示する画面遷移操作部を生成し、Webページを表示していない前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときには、操作時にイベント通知用Webページを閉じて予め決められた所定のWebページを表示する画面遷移操作部を生成することを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、画面消灯中の表示装置にイベント通知によって割り込み表示した場合でも、割り込み画面を閉じた後に違和感のない画面遷移を行うことができる。
【0019】
請求項5の発明は、請求項1において、前記宅内機器は、イベント通知用Webページに前記画面遷移操作部を含んで前記表示装置に提供し、前記Webブラウザ手段は、当該画面遷移操作部が操作されると、当該操作に対応して画面遷移先のURLを取得し、イベント通知用Webページを閉じて当該取得したURLのWebページを表示することを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、宅内機器が、表示装置のタブブラウザによる表示形態を意識することなく、ユーザにとって操作性のよい画面表示を提供することができる。
【0021】
請求項6の発明は、請求項5において、前記Webブラウザ手段は、任意のWebページを表示している前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときに前記画面遷移操作部が操作されると、前記任意のWebページのURLを取得して、イベント通知用Webページを閉じて前記任意のWebページを表示し、Webページを表示していない前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときに前記画面遷移操作部が操作されると、予め決められた所定のWebページのURLを取得して、イベント通知用Webページを閉じて予め決められた所定のWebページを表示することを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、画面消灯中の表示装置にイベント通知によって割り込み表示した場合でも、割り込み画面を閉じた後に違和感のない画面遷移を行うことができる。
【0023】
請求項7の発明は、請求項5において、前記宅内機器は、任意のWebページを表示している前記表示手段にイベント通知用Webページを提供するときは、操作時に前記任意のWebページのURLを取得する画面遷移操作部を生成し、Webページを表示していない前記表示手段にイベント通知用Webページを提供するときは、操作時に予め決められた所定のWebページのURLを取得する画面遷移操作部を生成することを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、画面消灯中の表示装置にイベント通知によって割り込み表示した場合でも、割り込み画面を閉じた後に違和感のない画面遷移を行うことができる。
【0025】
請求項8の発明は、請求項1乃至7いずれかにおいて、前記Webブラウザ手段は、複数のイベント通知用Webページの各々にタブを対応させて表示するタブブラウザであり、前記宅内機器は、イベント通知用Webページをタブ指定情報とともに表示装置へ提供し、前記Webブラウザ手段は、複数のタブのうち、タブ指定情報で指定されたタブにイベント通知用Webページを対応させることを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、宅内機器が、表示装置のタブブラウザを制御することができ、ユーザに提供するWebコンテンツにより広がりを持たせることができる。
【0027】
請求項9の発明は、請求項1乃至7いずれかにおいて、前記Webブラウザ手段は、複数のイベント通知用Webページの各々にタブを対応させて表示するタブブラウザであり、重要度が所定レベル以上のイベント発生を通知するイベント通知用Webページを未使用のタブに対応させて表示し、重要度が所定レベル未満のイベント発生を通知するイベント通知用Webページを使用中のタブに対応させて上書き表示することを特徴とする。
【0028】
この発明によれば、重要度の低いイベント通知用Webページは、後から提供された他のイベント通知用Webページが上書きされるが、重要度の高いイベント通知用Webページは、後から提供された他のイベント通知用画面が上書きされることなく、ユーザが画面遷移操作部を操作するまで表示が継続するので、ユーザによる確認が確実に行われる。
【0029】
請求項10の発明は、請求項8または9において、前記Webブラウザ手段は、複数のイベント通知用Webページの各々にタブを対応させて表示している場合、所定のイベントが発生した宅内機器から送信されるイベント通知信号によって指定されたタブに対応付けられているイベント通知用Webページを閉じることを特徴とする。
【0030】
この発明によれば、宅内機器が、表示装置のタブブラウザを制御することができ、ユーザに提供するWebコンテンツにより広がりを持たせることができる。
【発明の効果】
【0031】
以上説明したように、本発明では、イベント通知によって表示装置の画面が割り込み表示された後に、割り込み前の元の画面に容易に戻ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】実施形態1における表示装置のブロック図である。
【図2】同上の外観正面図である。
【図3】同上のシステム構成図である。
【図4】同上における設備機器コントローラのブロック図である。
【図5】同上におけるセキュリティコントローラのブロック図である。
【図6】同上における画像転送コントローラのブロック図である。
【図7】同上におけるアドレス入力画面の平面図である。
【図8】同上におけるイベント通知用画面の平面図である。
【図9】同上における割り込み表示の平面図である。
【図10】同上における全画面割り込み表示の平面図である。
【図11】同上における画面消灯中の割り込み表示の平面図である。
【図12】実施形態2における割り込み表示の概略図である。
【図13】同上におけるイベント通知用画面を閉じた後の割り込み表示の概略図である。
【図14】従来における割り込み表示の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、住宅設備の監視だけでなく制御も行う住宅設備監視制御システムに用いた本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0034】
(実施形態1)
本実施形態の表示装置を用いる住宅設備監視制御システムは、図3に示すように住宅内に設置された宅内機器であるコントローラC1,C1’,C2,C3が住宅設備の制御並びに監視を行う複数(図示例では3つ)のサブシステムSS1,SS2,SS3と、各サブシステムSSnのコントローラCn(n=1,2,3)と伝送路(エンハンスト・カテゴリ5若しくはカテゴリ6のLANケーブル)を介して接続される統合管理装置TMと、統合管理装置TMにLANケーブルを介して接続される複数(図示例では、2つ)の端末装置(パーソナルコンピュータPC並びに表示装置CV)とを備え、これら複数のコントローラCnと統合管理装置TMと端末装置とが汎用の通信プロトコル(TCP/IP、UDP、HTTPなど)を利用した宅内ネットワークを構成している。この宅内ネットワークは、100BASE-TX(IEEE802.3u)規格に準拠したローカルエリアネットワーク(LAN)であって、ハブに相当する統合管理装置TMに、ネットワーク端末に相当する各サブシステムSSnのコントローラCnや端末装置(パーソナルコンピュータPC並びに表示装置CV)などがスター配線で接続されている。更に統合管理装置TMは、インターネットに接続するための回線の種類(電話回線、CATV回線、光ファイバ回線など)に応じてADSLモデムやケーブルモデム或いはONU(Optical Network Unit)などのインターネット接続装置MDと通信ケーブル(通常、LANケーブル)によって接続され、インターネット接続装置MDが介在することで宅内ネットワークが外部ネットワークたるインターネットに接続される。尚、この種のインターネット接続装置MDは従来周知であるから詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
【0035】
また、宅内ネットワークにはサービス提供会社の管理センター等に設置されたセンタ装置(センタサーバ)SVがインターネットを通じて接続されており、後述するようにインターネットに接続可能なノート型のパーソナルコンピュータ、携帯電話機MP、PDA(Personal Digital Assistance)等からなる携帯型の端末装置とセンタ装置SVとの間でインターネットを介したデータ通信を行うことにより、例えば、携帯電話機MPを使って外出先から住宅設備の制御や監視を行うことができる。センタ装置SVは、ネットワーク機能を有する汎用のコンピュータ装置で構成されており、携帯電話機MP等の端末装置からインターネットを通じて送信されるコントローラCn宛のメッセージやコントローラCnから宅内ネットワークに属さない端末装置宛に送信されるメッセージを中継する機能や各住戸からの情報統括を行う機能、更に天気情報、交通情報等の情報提供のためのWebサーバ機能を有している。但し、上述のようなインターネット接続機能を有する携帯型の端末装置やセンタ装置SVのハードウェア構成は従来周知であるから、詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
【0036】
さて本発明の実施形態である表示装置CVは住宅内の壁面に埋込配設されるものであって、図1に示すようにマイコンを主構成要素とするマイコンからなる制御部50と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続され制御部50と宅内ネットワークのインタフェースを行うLAN用の通信手段たる通信部51と、液晶ディスプレイやドライブ回路からなる表示手段たる表示部52と、押釦スイッチや表示部52の画面上に配設されるタッチパネルを有し、ユーザの操作入力の情報を取り込む操作部53と、マイコンで実行するプログラムや種々のデータを記憶するフラッシュメモリなどからなる不揮発性の記憶部54と、スピーカとスピーカの駆動回路を有するスピーカ部55とを備えている。
【0037】
また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成して制御部50やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路も備えている。
【0038】
制御部50には、タブブラウザ50aで構成されたWebブラウザ(Webブラウザ手段)が実装され、さらには予め記憶部54に記憶しているWebページ(以下、内蔵Webページと呼ぶ。)をタブブラウザ50aに提供(配信)するWebサーバ機能を有している。そして、各コントローラCn等から提供されるコンテンツを搭載したWebページ並びに予め記憶部54に記憶している内蔵Webページをタブブラウザ50aで再生して表示部52に表示するとともに、操作部53のタッチパネルが操作された位置と表示部52に表示されているアイコン等との位置関係に応じた操作入力情報を取り込む。
【0039】
また、記憶部54には予め警報音や音声メッセージのデータが圧縮して格納されており、制御部50が必要に応じて記憶部54から読み出したデータを伸長してスピーカ部55に出力すれば、前記警報音や音声メッセージがスピーカから鳴動される。
【0040】
また、表示装置CVは、図2に示すように矩形箱形の合成樹脂成形品からなるハウジング56の内部に上述した各部50〜55が収納されて構成されており、表示部52の画面がハウジング56前面の中央に配置されている。尚、表示部52の画面には操作部53が有するタッチパネル(透明であるから番号は付さない)が一体に設けられている。ハウジング56前面の左寄りには、スピーカ部55から鳴動する音をハウジング56の外に放射するための多数の貫通孔56aが設けている。また、ハウジング56前面の右寄りには、操作部53が具備する複数の押釦スイッチ(図示せず)を押操作するための操作釦53a,53b,53c,53dが縦1列に並べて配設されている。尚、図示は省略するが、ハウジング56の背面には通信部51が有するモジュラジャックの差込口と、商用電源からの電源線が接続される端子部の電線挿入孔とが露出している。
【0041】
一方システムでのネットワーク通信を統合管理する統合管理装置TMは、LANケーブルを介して、設備機器コントローラC1,C1’,C2,C3、パーソナルコンピュータPC、表示装置CV等が接続されるとともに、インターネット接続装置MDからインターネットを通じてセンタ装置SVや携帯電話機MP、又は他のネット端末に接続しており、パケット処理機能、経路切換機能、ネットワークセキュリティ機能、UPnP(ユニバーサル・プラグ・アンド・プレイ)のコントロールポイントの機能等を有して、ネットワークにおけるデータ授受をコントロールしている。
【0042】
サブシステムSS1は、照明器具や空調機器(エアコン)並びに電気錠等の住宅設備(設備機器)Xm(m=1,2,…)と、設備機器Xmの制御並びに監視を行うコントローラ(宅内機器であり、以下、設備機器コントローラと呼ぶ。)C1とを備えるとともに、住宅における使用電力量を計測し、該計測に基づいて所定の設備機器Xmの制御を行う電力計測装置Dの監視を行う設備機器コントローラC1’を備えている。
【0043】
設備機器コントローラC1は、図4に示すようにマイコンを主構成要素とする制御部10と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続され制御部10と宅内ネットワークのインタフェースを行うLAN用の通信部11と、日本電機工業会(JEMA)の統一規格に適合した設備機器X1(エアコンや給湯器など)と制御部10のインタフェースを行うHA(ホームオートメーション)用の機器インタフェース部(機器I/F部)12と、マイコンで実行するプログラムや設備機器X1,X2の動作状態などの制御情報及び監視情報を記憶する記憶部13とを備えている。また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成して制御部10やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路、更に時刻計時を行う時計部をも備えている。
【0044】
制御部10は、通信部11を通じて端末装置から制御要求のメッセージを受け取ったときに機器I/F部12を介して各設備機器X1,X2を個別に制御して運転(照明器具X2の場合は点灯)と停止(照明器具X2の場合は消灯)を切り換え、通信部11を通じて端末装置から監視要求のメッセージを受け取ったときに機器I/F部12を介して各設備機器X1,X2の動作状態(運転<点灯>又は停止<消灯>)を個別に取得するとともに、制御要求や監視要求に対する応答(各設備機器X1,X2の動作状態)のメッセージを通信部11より要求メッセージの送信元である端末装置に向けて送信させる機能(制御監視機能)を有する。
【0045】
また、制御部10は、自己の配下にある設備機器X1、X2の名称並びに動作状態を文字や記号で表示するための多数のWebページ群を保持しており、端末装置からWebページのURLに対するアクセスに応じてWebページ群の中から対応するWebページのデータを通信部11より端末装置に提供(配信)するWebサーバ機能を有している。
【0046】
設備機器コントローラC1’は、設備機器コントローラC1と基本的に同じ構成を有するので図示は省略するが、設備機器コントローラC1’では機器インタフェース部12が電力計測装置Dと制御部10とのインタフェースを行うようになっている。また制御部10は電力計測装置Dが計測する設備機器Xm毎の電力使用量の履歴情報を記憶部13で記憶させ、自己の配下にある設備機器X3、X4の名称並びに動作状態を文字や記号で表示するための多数のWebページや電力消費量の履歴情報に基づいて各月の機器毎の電力消費量の推移をグラフで表示するためのWebページを保持しており、端末装置からWebページのURLに対するアクセスに応じてWebページ群の中から対応するWebページのデータを通信部11より端末装置に提供(配信)するWebサーバ機能を有している。
【0047】
電力計測装置Dは、住宅盤に収納されている例えば各分岐ブレーカ(図示せず)からの分岐電力路に挿入されて分岐電力路に流れる電流を検出する電流センサ(カレントトランス)CT、電流センサCTで検出する電流と既知の電源電圧とに基づいてから分岐電力路に接続された設備機器Xm毎の使用電力を計測する機能、設備機器コントローラC1’の機器インタフェース部12を介して制御部10との間でデータ通信を行うためのインタフェース機能、更に日本電機工業会の統一規格に適合した設備機器X3,X4(エアコンや給湯器など)を接続するための機能と、計測する使用電力量の計測値が予め決められている上限値を超えた場合、設備機器コントローラC1の制御部10に機器停止(電源オフ)指令を送信するか、或いは設備機器X3又はX4の電源をオフさせて電力の使い過ぎを防止する機能(デマンド制御機能)と、制御部10から与えられる指令に応じて設備機器X3,X4の動作制御や状態監視を行う機能、更に計測する電力消費量の情報を設備機器コントローラC1’に与える機能を有している。尚電力量の計測対象として住戸全体の電力量を計測しても勿論良い。
【0048】
また、サブシステムSS2は、図3に示すように住宅内における異常発生を検知する1乃至複数種類のセキュリティ機器Y1,Y2と、各セキュリティ機器Y1,Y2の検知情報を収集するセキュリティ受信器SRと、セキュリティ受信器SRが収集した検知情報を受け取るとともに受け取った当該検知情報を応答メッセージにより宅内ネットワークを通じて伝送するコントローラ(宅内機器であり、以下、セキュリティコントローラと呼ぶ。)C2とで構成されるセキュリティシステムである。
【0049】
セキュリティ機器Y1は、例えば、人体から放射される熱線を検出することによる監視領域内への人の侵入検知や、窓に設置されているクレセント錠の施解錠検知、窓の開閉検知等を行う防犯用のセンサを具備し、センサで異常(人の侵入やクレセント錠の解錠等)を検知したときに当該検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティ受信器SRに送信する機能を有している。また、セキュリティ機器Y2は、煙や熱を検出することによる火災検知や都市ガス或いはLPガスを検出することによるガス漏れ検知等を行う防災用のセンサを具備し、センサで異常(火災発生やガス漏れ等)を検知したときに当該検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティ受信器SRに送信する機能を有している。但し、上述のような機能を有するセキュリティ機器Y1,Y2については従来周知であるから、詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
【0050】
セキュリティ受信器SRは、セキュリティ機器Y1,Y2から送信された無線信号(若しくは有線信号)を受信することで検知情報を収集し、更に当該検知情報に対応した処理、例えば、火災やガス漏れや不審者の侵入等の異常発生を家人に知らせるために警報音を鳴動する処理を行うとともに検知された異常の種類や場所等の検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティコントローラC2に送信する処理を行う。
【0051】
ここで、セキュリティ機器Y1,Y2には固有の識別符号(ID)が割り当てられており、セキュリティ受信器SRでは当該識別符号によって個々のセキュリティ機器Y1,Y2の検知情報を識別可能となっている。また、セキュリティ受信器SRは、上述のようにセキュリティ機器Y1,Y2から検知情報を収集する警戒状態と検知情報を収集しない非警戒状態の2つの動作状態があり、例えば、ワイヤレス送信機(図示せず)から送信されるワイヤレス信号によって警戒状態と非警戒状態の2つの動作状態が択一的に切り換えられる。但し、ワイヤレス送信機にも固有の識別符号が割り当てられており、予め登録されている識別符号以外の識別符号が割り当てられたワイヤレス送信機では動作状態の切換が行えないようになっている。尚、上述のような機能を有するセキュリティ受信器SRについては従来周知であるから、詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
【0052】
セキュリティコントローラC2は、図5に示すようにマイコンを主構成要素とする制御部30と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続され制御部30と宅内ネットワークのインタフェースを行うLAN用の通信部31と、セキュリティ受信器SRとの間で無線(若しくは有線)によるデータ通信を行う通信部32とを備えるとともに、LED等の発光素子で電源のオン/オフ状態や通信状態等を表示する表示手段および押釦スイッチ等を有する表示/操作部34と、マイコンで実行するプログラムやセキュリティ機器Y1,Y2から収集した検知情報を記憶する記憶部33とを備えている。また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成して制御部30やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路も備えている。
【0053】
制御部30は、セキュリティ受信器SRから通信部32を介して受け取った検知情報を応答メッセージとして宅内ネットワーク(或いは宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通じて端末装置に送信する機能(警報機能)や、端末装置から制御要求のメッセージを受け取ったときに通信部32を介してセキュリティ受信器SRにコマンド(切換指令)を送信してセキュリティ受信器SRの動作状態(警戒状態又は非警戒状態)を切り換えたり、或いはセキュリティ受信器SRによる警報音の鳴動を停止させたり、端末装置から監視要求のメッセージを受け取ったときに通信部32を介してセキュリティ受信器SRにコマンドを送信してセキュリティ受信器SRの動作状態(警戒状態又は非警戒状態)を通知させるとともに、制御要求や監視要求に対する応答(セキュリティ受信器SRの動作状態や警報音の鳴動状況等)のメッセージを通信部31より要求メッセージの送信元である端末装置に向けて送信させる機能(制御監視機能)を有する。また、制御部30は、自己の配下にあるセキュリティ受信器SRの動作状態等を文字や記号で表示するための多数のWebページ群を保持しており、端末装置からWebページのURLに対するアクセスに応じてWebページ群の中から対応するWebページのデータを通信部31より端末装置に提供(配信)するWebサーバ機能を有している。
【0054】
サブシステムSS3は、図3に示すように住戸外に設置されるカメラ付きドアホン子器(以下、ドアホン子器と略す。)DSと、人体から放射される熱線を検出することで監視領域内への人の侵入を検知するとともに当該侵入検知時に監視領域を撮像するセンサカメラSCと、住戸内に設置されてドアホン子器DSとの間で通話する通話機能並びにドアホン子器DS並びにセンサカメラSCで撮像された画像を表示する機能を有するインターホン親機IMと、インターホン親機IMよりドアホン子器DSやセンサカメラSCで撮像された画像を受け取るとともに受け取った当該画像をセンタ装置SVに外部ネットワークを通じて伝送するコントローラ(宅内機器であり、以下、画像転送コントローラと呼ぶ。)C3とで構成されるインターホンシステムである。
【0055】
ドアホン子器DSは、通話用のマイクロホン並びにスピーカや来訪者を撮像するためのカメラを具備し、マイクロホンで集音した通話音声をインターホン親機IMに通話線を介して伝送し且つインターホン親機IMから通話線を介して伝送される通話音声をスピーカから鳴動させる通話機能と、呼出釦が押操作されたときに通話線を介してインターホン親機IMに呼出信号を送信する呼出機能と、カメラ(例えば、動画像を出力するCCDカメラ)で撮像された画像を周波数変調して通話音声に多重化することで通話線を介してインターホン親機IMに伝送する画像伝送機能とを有している。また、センサカメラSCは、人体から放射される熱線を検出することで監視領域内への人の侵入を検知する熱線センサや動画像を出力するCCDカメラ等を具備し、信号線を介して監視領域の画像をドアホン子器DSに伝送する機能を有している。尚、ドアホン子器DSに伝送された画像は通話線を介してインターホン親機IMに転送される。
【0056】
一方、インターホン親機IMは、全体の制御を行うマイコンや音声処理用のDSP、通話用のマイクロホン並びにスピーカや画像表示用の液晶ディスプレイ、画像や通話音声を記録する不揮発性の半導体メモリ等を具備し、呼出信号を受信したときにスピーカから呼出音を鳴動する機能と、呼出音の鳴動中又は鳴動後の一定時間内に応答釦が押操作されたときにドアホン子器DSとの間に通話線を介した通話路を形成して通話音声を授受する通話機能と、通話中にドアホン子器DSで撮像され且つ伝送される画像(通話相手を撮像した画像)を周波数復調して液晶ディスプレイに表示する機能と、通話中以外でドアホン子器DS又はセンサカメラSCで撮像され且つドアホン子器DSから伝送される画像を周波数復調して液晶ディスプレイに表示する機能(画像モニタ機能)と、留守録設定中に呼出信号を受信した場合に通話線を介してドアホン子器DSから伝送される画像並びに通話音声を不揮発性の半導体メモリに記録する機能(留守録機能)と、センサカメラSCで撮像され且つドアホン子器DSより通話線を介して伝送された画像を不揮発性の半導体メモリに記録する機能(センサカメラ録画機能)と、ドアホン子器DSで特定の操作(例えば、呼出釦の長押し)が行われた場合に通常の呼出音と区別可能な通知音で家人の帰宅を通知する機能(帰宅通知機能)とを有している。
【0057】
而して、来訪者がドアホン子器DSの呼出釦を押操作すると、常時有効である呼出機能によってインターホン親機IMに通話線を介して呼出信号が伝送され、インターホン親機IMにおいてスピーカから呼出音が鳴動されるとともに、通話線を介してインターホン親機IMから電源が供給されることでドアホン子器DSの画像伝送機能が有効になり、ドアホン子器DSのカメラで撮像された画像がインターホン親機IMの液晶ディスプレイに表示される。そして、液晶ディスプレイに表示された画像で来訪者を確認した家人がインターホン親機IMの応答釦を押操作すれば、通話機能によりドアホン子器DSとの間に通話線を介した通話路が形成されてインターホン親機IMとドアホン子器DSとの間においてスピーカとマイクロホンを使った拡声通話(ハンズフリー通話)が可能になるとともに、通話中においてはインターホン親機IMの液晶ディスプレイにドアホン子器DSから伝送される画像を表示させることが可能になる。但し、インターホン親機IMとドアホン子器DSとの間の拡声通話並びに画像伝送は、応答釦が押操作されてから所定時間が経過するか若しくは再度応答釦が押操作されたときに終了する。また、監視領域における不審者の侵入を検知するとセンサカメラSCが撮像した監視領域の画像がドアホン子器DS経由でインターホン親機IMに伝送されて液晶ディスプレイに表示される。但し、上述のような機能を有するインターホン親機IM、ドアホン子器DS、センサカメラSCについては、従来周知であるから詳細な構成についての図示並びに説明を省略する。
【0058】
画像転送コントローラC3は、図6に示すようにマイコンを主構成要素とする制御部40と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続され制御部40と宅内ネットワークのインタフェースを行うLAN用の通信部41と、インターホン親機IMとの間で信号線を介したデータ通信を行う通信部42と、LED等の発光素子で電源のオン/オフ状態や通信状態等を表示する表示手段と押釦スイッチ等を有する表示/操作部44と、マイコンで実行するプログラムやインターホン親機IMから信号線を通じて伝送されるデータ(画像データ及び通話音声データ)を記憶する記憶部43とを備えている。
【0059】
また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成して制御部40やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路も備えている。
【0060】
制御部40は、ドアホン子器DS並びにセンサカメラSCからインターホン親機IMに伝送された画像データ及び通話音声データをインターホン親機IMから通信部42を介して受け取るとともに受け取ったデータを所定の圧縮方式(例えば、動画像であればMPEG4、静止画像であればJPEG、音声であればMP3など)で圧縮した後に応答メッセージとして宅内ネットワーク及び外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに転送する機能(転送機能)と、インターホン親機IMの留守録機能が有効であるときにインターホン親機IMが画像及び通話音声を記録した旨を宅内ネットワーク並びに外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに通知する機能(来客通知機能)と、帰宅通知機能によってインターホン親機IMに家人の帰宅が通知されたときに宅内ネットワーク並びに外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに帰宅通知の応答メッセージを転送する機能(帰宅通知転送機能)とを有する。また、制御部40は、記憶部43に記録している画像の一覧等を開示する多数のWebページ群を保持しており、端末装置からWebページのURLに対するアクセスに応じてWebページ群の中から対応するWebページのデータを通信部41より端末装置に提供(配信)するWebサーバ機能を有している。
【0061】
また本システムでは、自ら撮像した画像を宅内ネットワーク経由で配信する機能(Webサーバ機能)を有した、いわゆるWebカメラWCがLANケーブルを介して統合管理装置TMの通信ポートに接続されている(図3参照)。
【0062】
そして、表示装置CVが搭載するWebサーバ機能は、各コントローラCnがWebサーバ機能によって提供するWebページ(各サブシステムSSnのホームページ)への入り口となるWebページ(いわゆるポータルサイト)を作成しており、表示装置CVの起動時、スリープ状態からの再起動時には、タブブラウザ50aによって当該ポータルサイトが表示部52に表示されている。すなわち、このポータルサイトの画面が表示装置CVにおけるトップ画面となる。このポータルサイトでは、各コントローラCnで提供されるWebコンテンツ(各サブシステムSSnのホームページ)へのリンクがアイコンで表示されており、何れかのアイコン上でタッチパネルが操作されれば、当該アイコンで表示されたリンク先のURL(各コントローラCnが保有するWebページ群のIPアドレス)に対して表示装置CVからWebページの送信要求メッセージが送信される。そして、送信要求メッセージを受信したコントローラCnが自己の保有するWebページ群の中から指定されたWebページを表示装置CVに対して送信すれば、前記ポータルサイトに代わって当該コントローラCnのWebページ(例えば、各サブシステムSSnのホームページ)が表示部52に表示される。
【0063】
なお、統合管理装置TMにもWebサーバ機能が搭載されており、統合管理装置TMにおいて上記ポータルサイトを作成し、宅内ネットワークを通じて住宅内の端末装置(パーソナルコンピュータPCや表示装置CV)に提供(配信)してもよい。
【0064】
次に、表示装置CVを使って設備機器Xmの制御並びに監視を行う場合の動作を、説明する。
【0065】
まず、表示装置CVは、ネットワークを介して接続されているサブシステムSS1〜SS3のホームページへのリンクを示すアイコンや個々のサブシステムSS1〜SS3の名称を示す文字等を表示するポータルサイトのデータ(ファイル)を予め作成して記憶部54に記憶しており、起動時、スリープ状態からの再起動時には、制御部50が実行するタブブラウザ50aによってポータルサイトのデータを開くことにより、液晶ディスプレイからなる表示部52にポータルサイトをトップ画面として表示する。そして、サブシステムSS1のアイコン上でタッチパネルが操作されれば、当該アイコンで表示されたリンク先のURLをアクセスすることで、タブブラウザ50aによってWebページの送信要求メッセージが送信される。
【0066】
そして、送信要求メッセージを受信した設備機器コントローラC1或いはC1’の制御部10が自己の保有するWebページのデータを表示装置CVに送信すれば、制御部50で実行するタブブラウザ50aで当該データ(ファイル)を開くことによりサブシステムSS1のWebページ(例えば、ホームページ)が表示部52に表示される。このホームページでは、サブシステムSS1に含まれる設備機器X1〜X4の名称と設置場所(例えば、「リビングのエアコン」,「リビングの照明」など)を示した文字、各設備機器X1〜X4の動作状態を示す文字、各設備機器X1〜X4の動作状態を反転させる操作に対応した釦等が表示され、これらの釦に各々他のWebページがリンクしている。従って、ホームページに表示される情報から各設備機器X1〜X4の動作状態を監視(確認)することができる。
【0067】
ここで、何れかの設備機器Xmの動作状態を反転させる制御、例えば、現在点灯している照明器具(設備機器X2)を消灯させる制御を行う場合、ホームページにおいて設備機器X4の動作状態を反転させる操作に対応した釦上でタッチパネルを操作する。
【0068】
すると、タブブラウザ50aによって当該釦が操作されたことを示すメッセージ、つまり、照明器具(設備機器X2)の消灯制御を要求するメッセージ(要求メッセージ)が宅内ネットワークを通じて設備機器コントローラC1或いはC1’のネットワークアドレス宛に送信される。
【0069】
そして、この要求メッセージを受け取った設備機器コントローラC1或いはC1’の制御部10では、照明器具(設備機器X2)を消灯する制御処理を行う。その後、制御部10は照明器具(設備機器X2)の消灯に対応したWebページのデータを表示装置CVに送信し、表示装置CVの制御部50で実行するタブブラウザ50aで当該データ(ファイル)を開くことによりサブシステムSS1の他のWebページが表示部52に表示される。この表示された当該Webページでは、照明器具(設備機器X2)の動作状態が点灯から消灯に変更されている。
【0070】
さらに表示装置CVは、セキュリティコントローラC2、画像転送コントローラC3にも要求メッセージを送信してアクセスすることによって、対応するサブシステムSS2,SS3のWebページを取得し、サブシステムSS2,SS3の監視・制御を行うことができる。サブシステムSS2,SS3の監視・制御の方法については上記サブシステムSS1と略同様であるので、説明は省略する。
【0071】
そして、サブシステムSS1の何れかの設備機器Xm、サブシステムSS2の何れかのセキュリティ機器Ym、サブシステムSS3のインターホン親機IM、ドアホン子器DS、センサカメラSCにおいて監視または制御に関わるイベントが発生した場合、コントローラCnでは、Webサーバ機能によって、発生したイベントに応じてWebページ群の中から対応するイベント通知用Webページのデータを表示装置CVに提供(配信)する。
【0072】
表示装置CVの制御部50が実行するタブブラウザ50aは、取得したイベント通知用Webページを表示部52に割り込み表示するのであるが、以下、このタブブラウザ50aによるイベント通知用Webページの割り込み表示について説明する。
【0073】
タブブラウザとは、複数のWebページを表示する際に、各Webページをタブに対応付けて一つの画面上に重ねて表示するものであり、1つのタブブラウザを実行するのみで複数のWebページの夫々をタブで管理しながら1つの画面に表示できる。各Webページを閉じる場合には、タブを指定することによって、当該タブに対応付けられたWebページを閉じる処理が行われる。
【0074】
まず、表示装置CVでは、ユーザがネットワーク上の機器のアドレス設定をするために、図7に示すアドレス入力画面G1を表示部52に表示しており、ユーザによる操作中であるとする。このアドレス入力画面G1は、表示装置CVが予め記憶部54に記憶している内蔵Webページであり、制御部50のWebサーバ機能によって提供され、タブブラウザ50aを実行することによって、表示部52に表示される。
【0075】
この状態で、サブシステムSS2側でセキュリティ機器Y2が火災検知すると、セキュリティコントローラC2は、火災検知イベントが発生したとしてイベント通知用WebページP2を表示装置CVへ提供する。表示装置CVの制御部50が実行するタブブラウザ50aは、現時点で表示中のアドレス入力画面G1とは別のタブにイベント通知用画面G2を対応付け、図8に示すように、タイトルバーT2の下方にイベント通知用WebページP2を配置したイベント通知用画面G2を生成する。ここで、タイトルバーT2は表示装置CVのWebサーバ機能によって提供され、イベント通知用WebページP2はセキュリティコントローラC2のWebサーバ機能によって提供されて、タイトルバーT2下方のインラインフレームにイベント通知用WebページP2が配置される。
【0076】
そして図9に示すように、この生成したイベント通知用画面G2を、表示中のアドレス入力画面G1に重ねて表示部52に割り込み表示するとともに、制御部50はスピーカ部55から警報音を報知する。イベント通知用WebページP2は、火災警報の発生をユーザに知らせる内容が記載され、さらには警報音を停止するための音停止ボタンB2が配置されている。また、イベント通知用WebページP2の表示部52内における位置、サイズは、提供元のセキュリティコントローラC2のWebサーバ機能によって設定されており、表示装置CVのWebサーバ機能は、イベント通知用WebページP2の位置、サイズに合わせてタイトルバーT2の位置、サイズを設定する。
【0077】
さらに表示装置CVのWebサーバ機能は、タイトルバーT2に「操作中画面へ」と表示された画面遷移ボタンBt2(画面遷移操作部)をタッチパネル操作可能に配置している。そして、ユーザによって画面遷移ボタンBt2を押下されると、表示装置CVのタブブラウザ50aはイベント通知用画面G2を閉じて、表示部52にはアドレス入力画面G1のみを表示する。
【0078】
ユーザは、イベント通知によって画面が割り込み表示されると、当該イベント通知の確認を行った後、割り込み前の元の画面に戻りたいという要望が高い。そこで本実施形態では、上記のようにタブブラウザ50aを用いて、イベント通知が発生した場合でも現在表示中の画面を閉じることなく、新しいタブに対応させたイベント通知用画面を表示中の画面に重ねて割り込み表示し、さらに画面遷移ボタンBtによってイベント通知用画面のみを閉じる構成を備えている。したがって、コネクション接続時間の制限、キャッシュの無効、キャッシュの時間制限等によって使い勝手が悪化することなく、イベント通知によって表示装置CVの画面が割り込み表示された後に、割り込み前の元の画面に容易に戻ることができる。ユーザは、イベント発生後であっても、操作中であった元の画面に容易に戻ることができるので、操作を不必要に邪魔されることなく、ユーザビリティが高くなる。
【0079】
しかしながら、イベント通知用WebページP2の種類によっては、図10に示すように、割り込み表示するときに表示部52の全面と略同一のサイズに形成されるものがある。例えば、イベント通知用画面G2の音停止ボタンB2が押下された場合、状況確認のための機器状態一覧画面(図示なし)に遷移するが、この機器状態一覧画面中のWebページ(イベント通知用Webページ)が全画面表示となる。しかしながら、画面遷移ボタンBt2を配置したタイトルバーT2が表示部52の表示範囲から外れてしまい、画面遷移ボタンBt2の操作ができなくなって元の画面に戻ることができない。
【0080】
そこで、セキュリティコントローラC2のWebサーバ機能は、表示部52の全面と略同一のサイズに形成されるイベント通知用WebページP2に、「操作中画面へ」と表示された画面遷移ボタンBc(画面遷移操作部)をタッチパネル操作可能に配置している。そして、ユーザによって画面遷移ボタンBcを押下されると、表示装置CVのタブブラウザ50aは、セキュリティコントローラC2のWebサーバ機能にアクセスし、セキュリティコントローラC2のWebサーバ機能はアドレス入力画面G1のURL情報を表示装置CVへ返信する。アドレス入力画面G1のURL情報をセキュリティコントローラC2から取得した表示装置CVのタブブラウザ50aは、アドレス入力画面G1に遷移すると判断して、イベント通知用画面G2を閉じ、表示部52にはアドレス入力画面G1のみを表示する。
【0081】
したがって、サブシステムSSn側であるコントローラCnが、表示装置CVのタブブラウザ50aによる表示形態を意識することなく、ユーザにとって操作性のよい画面表示を提供することができる。なお、タブブラウザ50aは、ユーザによって画面遷移ボタンBcを押下されると、セキュリティコントローラC2からアドレス入力画面G1のURL情報を取得する形態以外に、表示装置CVが具備する図示しないメモリからアドレス入力画面G1のURL情報を取得する形態であってもよい。
【0082】
また、表示装置CVは、上記アドレス入力画面G1のような操作画面を表示している最中にイベント通知用画面G2を割り込み表示する以外に、表示部52を消灯して何も表示していないスリープ状態からイベント通知用画面G2を割り込み表示する場合がある。このような場合、イベント通知用画面G2を閉じた後に遷移する画面は、各サブシステムSSnのホームページへの入り口となるポータルサイトのWebページ(トップ画面)となる。
【0083】
そこで、図11に示すように、画面消灯中の表示装置CVのWebサーバ機能は、イベント通知用画面G2を割り込み表示する際に、タイトルバーT2に「トップへ戻る」と表示された画面遷移ボタンBt2a(画面遷移操作部)をタッチパネル操作可能に配置している。そして、ユーザによって画面遷移ボタンBt2aを押下されると、表示装置CVのタブブラウザ50aはイベント通知用画面G2を閉じて、表示部52にはトップ画面のみを表示する。
【0084】
したがって、画面消灯中の表示装置CVにイベント通知によって割り込み表示した場合でも、割り込み画面を閉じた後に違和感のない画面遷移を行うことができる。
【0085】
なお、上記例における表示装置CVのWebサーバ機能は、アドレス入力画面G1のような操作画面を表示している最中にイベント通知用画面G2を割り込み表示する場合には、「操作中画面へ」と表示されて、押下されるとイベント通知用画面G2を閉じて元の操作画面を表示する画面遷移ボタンBt2を生成している。また、画面消灯中の表示装置CVにイベント通知用画面G2を割り込み表示する場合には、「トップへ戻る」と表示されて、押下されるとイベント通知用画面G2を閉じて所定のトップ画面を表示する画面遷移ボタンBt2aを生成している。すなわち、表示装置CVのWebサーバ機能は、割り込み表示するときの表示部52の状況(点灯中・消灯中)に応じた2つの画面遷移ボタンを準備していた。
【0086】
しかし、表示装置CVのWebサーバ機能は、イベント通知用画面G2を割り込み表示する場合、表示部52の状況(点灯中・消灯中)に関わらず、常に、「戻る」と表示された1つの画面遷移ボタンのみを生成してもよい。この場合、タブブラウザ50aは、アドレス入力画面G1のような操作画面を表示している最中にイベント通知用画面G2を割り込み表示したときに、この画面遷移ボタンが操作されると、イベント通知用画面G2を閉じて元の操作画面を表示するように画面制御する。また、画面消灯中の表示装置CVにイベント通知用画面G2を割り込み表示したときに、この画面遷移ボタンが操作されると、イベント通知用画面G2を閉じて所定のトップ画面を表示するように画面制御する。
【0087】
さらに、コントローラCnのWebサーバ機能も、アドレス入力画面G1のような操作画面を表示している表示装置CVにイベント通知用WebページP2を提供するときには、操作時にコントローラCnのWebサーバ機能にアクセスして、元の操作画面のURLを取得する画面遷移ボタンBcを生成し、画面消灯中の表示装置CVにイベント通知用WebページP2を提供するときには、操作時にコントローラCnのWebサーバ機能にアクセスして所定のトップ画面のURLを取得する画面遷移ボタンBcを生成してもよい。すなわち、コントローラCnのWebサーバ機能は、割り込み表示するときの表示部52の状況(点灯中・消灯中)に応じた2つの画面遷移ボタンを準備してもよい。
【0088】
あるいは、コントローラCnのWebサーバ機能は、表示装置CVにイベント通知用WebページP2を提供するときは、表示部52の状況(点灯中・消灯中)に関わらず、常に、「戻る」と表示された1つの画面遷移ボタンのみを生成してもよい。この場合、タブブラウザ50aは、アドレス入力画面G1のような操作画面を表示している最中にイベント通知用画面G2を割り込み表示したときに、この画面遷移ボタンが操作されると、コントローラCnのWebサーバ機能にアクセスして元の操作画面のURLを取得し、イベント通知用画面G2を閉じて元の操作画面を表示するように画面制御する。また、画面消灯中の表示装置CVにイベント通知用画面G2を割り込み表示したときに、この画面遷移ボタンが操作されると、コントローラCnのWebサーバ機能にアクセスして所定のトップ画面のURLを取得し、イベント通知用画面G2を閉じて所定のトップ画面を表示するように画面制御する。
【0089】
また、割り込み表示されるイベント通知用画面の数は1つに限定されない。コントローラCnはイベント発生の数だけイベント通知用Webページを表示装置CVに提供し、表示装置CVのWebサーバ機能は各イベント通知用Webページを用いてイベント通知用画面を作成し、タブブラウザ50aは、各イベント通知用画面を1つのタグに対応付けて割り込み表示する。この場合、複数のイベント通知用画面は、イベントの発生順に重ねて表示される。
【0090】
(実施形態2)
本実施形態の表示装置を用いる住宅設備監視制御システムは、実施形態1と同様の構成を備えるが、イベント発生時にコントローラCnが提供するイベント通知用Webページにタブ指定情報を付加した点が実施形態1と異なる。
【0091】
まず、表示装置CVのタブブラウザ50aは複数のタブを有しており、各タブにはタブ番号1〜Nが各々割り付けられている、そしてタブ指定情報は、表示装置CVに提供するイベント通知用Webページを対応付けるタブ番号の情報である。そして、表示装置CVのタブブラウザ50aは、イベント発生時にコントローラCnから取得したイベント通知用Webページを用いて作成したイベント通知用画面を割り込み表示する際に、当該イベント通知用Webページに付加されたタブ番号に対応付ける。
【0092】
例えば図12に示すように、表示装置CVでは、ユーザがネットワーク上の機器のアドレス設定をするために、アドレス入力画面G1を表示部52に表示しており、ユーザによる操作中であるとする。この状態で、サブシステムSS2側でセキュリティ機器Y2が火災検知すると、セキュリティコントローラC2は、火災検知イベントが発生したとしてイベント通知用WebページP2を、タブ番号「1」を示すタブ指定情報とともに表示装置CVへ提供する。表示装置CVの制御部50が実行するタブブラウザ50aは、現時点で表示中のアドレス入力画面G1とは別にタブ番号「1」にイベント通知用画面G2を対応付け、タイトルバーT2の下方にイベント通知用WebページP2を配置したイベント通知用画面G2を生成し、表示中のアドレス入力画面G1に重ねて表示部52に割り込み表示するとともに、制御部50はスピーカ部55から警報音を報知する。
【0093】
そして、この状態で、サブシステムSS2側でセキュリティ機器Y1が侵入者検知すると、セキュリティコントローラC2は、侵入者検知イベントが発生したとしてイベント通知用WebページP3を、タブ番号「2」を示すタブ指定情報とともに表示装置CVへ提供する。表示装置CVの制御部50が実行するタブブラウザ50aは、現時点で表示中のアドレス入力画面G1およびイベント通知用画面G2とは別に、タブ番号「2」にイベント通知用画面G3を対応付け、タイトルバーT3の下方にイベント通知用WebページP3を配置したイベント通知用画面G3を生成し、表示中のアドレス入力画面G1、イベント通知用画面G2に重ねて表示部52に割り込み表示するとともに、制御部50はスピーカ部55から警報音を報知する(イベント通知用画面G2による警報音が継続してもよい)。イベント通知用WebページP3は、防犯警報の発生をユーザに知らせる内容が記載され、さらには警報音を停止するための音停止ボタンB3が配置されている。
【0094】
また、コントローラCnは、表示装置CVに提供したイベント通知用Webページに対応付けたタブ番号を把握しており、サブシステムSS2側で侵入者検知イベントによる異常が解除された場合、セキュリティコントローラC2は異常解除のイベント通知を、タブ番号「2」を示すタブ指定情報とともに表示装置CVへ送信する。異常解除のイベント通知を受信した表示装置CVは、異常解除のイベント通知に付加されたタブ番号「2」のイベント通知用画面G3を閉じる(図13参照)。
【0095】
また、コントローラCnが提供するイベント通知用Webページに優先度情報を付加してもよい。表示装置CVは、コントローラCnから複数のイベント通知用Webページが提供されて、これら複数のイベント通知用Webページを重ねて割り込み表示する場合に、優先度情報の高いイベント通知用Webページを用いたイベント通知用画面ほど上位レイヤーに表示することによって、優先度の高い割り込み画面を目立たせることができ、ユーザビリティが向上する。
【0096】
このように、サブシステムSSn側であるコントローラCnが、表示装置CVのタブブラウザ50aを制御することができ、ユーザに提供するWebコンテンツにより広がりを持たせることができる。
【0097】
なお、タブ番号は、発生するイベント毎に異なる番号に割り付ける以外に、サブシステムSSn毎に異なる番号に割り付けてもよい。
【0098】
また、コントローラCnのWebサーバ機能では、発生するイベント毎に重要度のレベルを考慮してもよい。各イベントには予め重要度のレベルが設定されており、重要度が所定レベル以上のイベント発生時に提供されるイベント通知用Webページには、所定のタブ番号を予め割り付け、このタブ番号は他のイベント通知用Webページに割り付けられることはない。すなわち、重要度の高いイベント通知用Webページには、専用のタブ番号が割り付けられるのである。
【0099】
一方、重要度が所定レベル未満のイベント発生時に提供されるイベント通知用Webページにも、所定のタブ番号が予め割り付けるが、このタブ番号は他の重要度の低いイベント通知用Webページと同じタブ番号が重複している。すなわち、重要度の低いイベント通知用Webページには、共用のタブ番号が割り付けられるのである。
【0100】
而して、表示装置CVのタブブラウザ50aは、重要度が所定レベル以上のイベント発生を通知するイベント通知用Webページを未使用のタブに対応させて表示し、重要度が所定レベル未満のイベント発生を通知するイベント通知用Webページを使用中のタブに対応させて上書き表示する。
【0101】
したがって、重要度の低いイベント通知用Webページを用いたイベント通知用画面は、同じタブ番号を用いた他のイベントが後から発生すると、後から提供された他のイベント通知用画面が上書きされる。重要度の高いイベント通知用Webページを用いたイベント通知用画面は、後から提供された他のイベント通知用画面が上書きされることなく、ユーザが画面遷移ボタンを押下するまで表示が継続するので、ユーザによる確認が確実に行われる。
【符号の説明】
【0102】
CV 表示装置
50 制御部
50a タブブラウザ
51 通信部
52 表示部
53 操作部
54 記憶部
55 スピーカ部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅内に設置されて住宅設備の監視または制御の少なくとも一方を行う1乃至複数の宅内機器と、当該宅内機器と伝送路を介して接続される1乃至複数の表示装置とを備え、
宅内機器は、監視または制御に関わる内容を含んだWebページを伝送路を介して表示装置に提供するWebサーバ機能を有し、
表示装置は、宅内機器との間でデータ通信を行う通信手段と、Webページを表示する表示手段と、通信手段を介して受信したWebページを表示手段に表示させるWebブラウザ手段とを具備する
住宅設備監視システムにおいて、
表示装置のWebブラウザ手段は、タブに各々対応させた複数のWebページを互いに重ねて表示手段に表示するタブブラウザで構成されており、
監視または制御に関わるイベントが発生した場合、宅内機器は、当該イベントの発生を通知するイベント通知用Webページを表示装置へ提供し、Webブラウザ手段は、既に表示手段に表示しているWebページ上にタブに対応させたイベント通知用Webページを重ねて割り込み表示するとともに、ユーザが操作する画面遷移操作部を表示手段に表示し、画面遷移操作部が操作された場合にはイベント通知用Webページを閉じる
ことを特徴とする住宅設備監視システム。
【請求項2】
前記表示装置は、前記Webブラウザ手段によって表示手段に表示されるWebページを生成するWebサーバ機能を有して、当該Webサーバ機能は、前記画面遷移操作部を含むWebページを生成し、Webブラウザ手段は、当該画面遷移操作部が操作されると、イベント通知用Webページを閉じることを特徴とする請求項1記載の住宅設備監視システム。
【請求項3】
前記Webブラウザ手段は、
任意のWebページを表示している前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときに前記画面遷移操作部が操作されると、イベント通知用Webページを閉じて前記任意のWebページを表示し、
Webページを表示していない前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときに前記画面遷移操作部が操作されると、イベント通知用Webページを閉じて予め決められた所定のWebページを表示する
ことを特徴とする請求項2記載の住宅設備監視システム。
【請求項4】
前記表示装置のWebサーバ機能は、
任意のWebページを表示している前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示するときには、操作時にイベント通知用Webページを閉じて前記任意のWebページを表示する画面遷移操作部を生成し、
Webページを表示していない前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示するときには、操作時にイベント通知用Webページを閉じて予め決められた所定のWebページを表示する画面遷移操作部を生成する
ことを特徴とする請求項2記載の住宅設備監視システム。
【請求項5】
前記宅内機器は、イベント通知用Webページに前記画面遷移操作部を含んで前記表示装置に提供し、前記Webブラウザ手段は、当該画面遷移操作部が操作されると、当該操作に対応して画面遷移先のURLを取得し、イベント通知用Webページを閉じて当該取得したURLのWebページを表示することを特徴とする請求項1記載の住宅設備監視システム。
【請求項6】
前記Webブラウザ手段は、
任意のWebページを表示している前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときに前記画面遷移操作部が操作されると、前記任意のWebページのURLを取得して、イベント通知用Webページを閉じて前記任意のWebページを表示し、
Webページを表示していない前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときに前記画面遷移操作部が操作されると、予め決められた所定のWebページのURLを取得して、イベント通知用Webページを閉じて予め決められた所定のWebページを表示する
ことを特徴とする請求項5記載の住宅設備監視システム。
【請求項7】
前記宅内機器は、
任意のWebページを表示している前記表示手段にイベント通知用Webページを提供するときは、操作時に前記任意のWebページのURLを取得する画面遷移操作部を生成し、
Webページを表示していない前記表示手段にイベント通知用Webページを提供するときは、操作時に予め決められた所定のWebページのURLを取得する画面遷移操作部を生成する
ことを特徴とする請求項5記載の住宅設備監視システム。
【請求項8】
前記Webブラウザ手段は、複数のイベント通知用Webページの各々にタブを対応させて表示するタブブラウザであり、前記宅内機器は、イベント通知用Webページをタブ指定情報とともに表示装置へ提供し、前記Webブラウザ手段は、複数のタブのうち、タブ指定情報で指定されたタブにイベント通知用Webページを対応させることを特徴とする請求項1乃至7いずれか記載の住宅設備監視システム。
【請求項9】
前記Webブラウザ手段は、複数のイベント通知用Webページの各々にタブを対応させて表示するタブブラウザであり、重要度が所定レベル以上のイベント発生を通知するイベント通知用Webページを未使用のタブに対応させて表示し、重要度が所定レベル未満のイベント発生を通知するイベント通知用Webページを使用中のタブに対応させて上書き表示することを特徴とする請求項1乃至7いずれか記載の住宅設備監視システム。
【請求項10】
前記Webブラウザ手段は、複数のイベント通知用Webページの各々にタブを対応させて表示している場合、所定のイベントが発生した宅内機器から送信されるイベント通知信号によって指定されたタブに対応付けられているイベント通知用Webページを閉じることを特徴とする請求項8または9記載の住宅設備監視システム。
【請求項1】
住宅内に設置されて住宅設備の監視または制御の少なくとも一方を行う1乃至複数の宅内機器と、当該宅内機器と伝送路を介して接続される1乃至複数の表示装置とを備え、
宅内機器は、監視または制御に関わる内容を含んだWebページを伝送路を介して表示装置に提供するWebサーバ機能を有し、
表示装置は、宅内機器との間でデータ通信を行う通信手段と、Webページを表示する表示手段と、通信手段を介して受信したWebページを表示手段に表示させるWebブラウザ手段とを具備する
住宅設備監視システムにおいて、
表示装置のWebブラウザ手段は、タブに各々対応させた複数のWebページを互いに重ねて表示手段に表示するタブブラウザで構成されており、
監視または制御に関わるイベントが発生した場合、宅内機器は、当該イベントの発生を通知するイベント通知用Webページを表示装置へ提供し、Webブラウザ手段は、既に表示手段に表示しているWebページ上にタブに対応させたイベント通知用Webページを重ねて割り込み表示するとともに、ユーザが操作する画面遷移操作部を表示手段に表示し、画面遷移操作部が操作された場合にはイベント通知用Webページを閉じる
ことを特徴とする住宅設備監視システム。
【請求項2】
前記表示装置は、前記Webブラウザ手段によって表示手段に表示されるWebページを生成するWebサーバ機能を有して、当該Webサーバ機能は、前記画面遷移操作部を含むWebページを生成し、Webブラウザ手段は、当該画面遷移操作部が操作されると、イベント通知用Webページを閉じることを特徴とする請求項1記載の住宅設備監視システム。
【請求項3】
前記Webブラウザ手段は、
任意のWebページを表示している前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときに前記画面遷移操作部が操作されると、イベント通知用Webページを閉じて前記任意のWebページを表示し、
Webページを表示していない前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときに前記画面遷移操作部が操作されると、イベント通知用Webページを閉じて予め決められた所定のWebページを表示する
ことを特徴とする請求項2記載の住宅設備監視システム。
【請求項4】
前記表示装置のWebサーバ機能は、
任意のWebページを表示している前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示するときには、操作時にイベント通知用Webページを閉じて前記任意のWebページを表示する画面遷移操作部を生成し、
Webページを表示していない前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示するときには、操作時にイベント通知用Webページを閉じて予め決められた所定のWebページを表示する画面遷移操作部を生成する
ことを特徴とする請求項2記載の住宅設備監視システム。
【請求項5】
前記宅内機器は、イベント通知用Webページに前記画面遷移操作部を含んで前記表示装置に提供し、前記Webブラウザ手段は、当該画面遷移操作部が操作されると、当該操作に対応して画面遷移先のURLを取得し、イベント通知用Webページを閉じて当該取得したURLのWebページを表示することを特徴とする請求項1記載の住宅設備監視システム。
【請求項6】
前記Webブラウザ手段は、
任意のWebページを表示している前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときに前記画面遷移操作部が操作されると、前記任意のWebページのURLを取得して、イベント通知用Webページを閉じて前記任意のWebページを表示し、
Webページを表示していない前記表示手段にイベント通知用Webページを割り込み表示したときに前記画面遷移操作部が操作されると、予め決められた所定のWebページのURLを取得して、イベント通知用Webページを閉じて予め決められた所定のWebページを表示する
ことを特徴とする請求項5記載の住宅設備監視システム。
【請求項7】
前記宅内機器は、
任意のWebページを表示している前記表示手段にイベント通知用Webページを提供するときは、操作時に前記任意のWebページのURLを取得する画面遷移操作部を生成し、
Webページを表示していない前記表示手段にイベント通知用Webページを提供するときは、操作時に予め決められた所定のWebページのURLを取得する画面遷移操作部を生成する
ことを特徴とする請求項5記載の住宅設備監視システム。
【請求項8】
前記Webブラウザ手段は、複数のイベント通知用Webページの各々にタブを対応させて表示するタブブラウザであり、前記宅内機器は、イベント通知用Webページをタブ指定情報とともに表示装置へ提供し、前記Webブラウザ手段は、複数のタブのうち、タブ指定情報で指定されたタブにイベント通知用Webページを対応させることを特徴とする請求項1乃至7いずれか記載の住宅設備監視システム。
【請求項9】
前記Webブラウザ手段は、複数のイベント通知用Webページの各々にタブを対応させて表示するタブブラウザであり、重要度が所定レベル以上のイベント発生を通知するイベント通知用Webページを未使用のタブに対応させて表示し、重要度が所定レベル未満のイベント発生を通知するイベント通知用Webページを使用中のタブに対応させて上書き表示することを特徴とする請求項1乃至7いずれか記載の住宅設備監視システム。
【請求項10】
前記Webブラウザ手段は、複数のイベント通知用Webページの各々にタブを対応させて表示している場合、所定のイベントが発生した宅内機器から送信されるイベント通知信号によって指定されたタブに対応付けられているイベント通知用Webページを閉じることを特徴とする請求項8または9記載の住宅設備監視システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
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【図11】
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【図14】
【公開番号】特開2010−211298(P2010−211298A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−53887(P2009−53887)
【出願日】平成21年3月6日(2009.3.6)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月6日(2009.3.6)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
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