説明

使い捨て生分解性容器の製造方法及びその成型機

【課題】パーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房原料を利用して、成型時に弾力性が良くてよくこわれないし、水分含有率が少なくて容器成型及び乾燥工程を短くできる使い捨て生分解性容器の製造方法を提供する。
【解決手段】もみがら、鋸屑、藁、パルプ又はこれら2種以上の混合原料から選択されたもみがら等原料とパーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房原料とを80〜120メッシュで粉碎した植物原料粉末100重量部、澱粉15〜20重量部、エステル類1〜2 重量部、水2〜4重量部を混合して原料本体を準備して、上記で用意した原料本体を金型に入れて、150〜155℃の温度で30〜40kg/cm2の圧力で4〜5秒の間加圧した後、280〜320kg/cm2の圧力で4〜5秒の間加圧した後、再び30〜40kg/cm2の圧力で10〜15秒減圧して体積減少率が0.75〜0.85範囲内で圧縮成型する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皿やコップ等として利用される植物原料を主成分にする使い捨て生分解性容器の製造方法及びその成型機に関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨て容器として使用されているプラスチック素材は使用後の処理において、焼却の時には大気汚染をもたらして、埋め立ての時には分解に長期間が所要されて土壌を汚染させるなど環境問題を発生させている。したがってこれを代替できる自然親和的な生分解性素材の開発が研究されてきた。
【0003】
プラスチック素材を代替できる従来の使い捨て容器製造用生分解性材料はもみがら、大鋸屑のような植物原料粉末に容器の圧縮成型時流動性や結合性を良くするためにロジン、澱粉、天然タンパク質のような天然材料または生分解性プラスチック粉末を添加している。
【0004】
発明の名称が'使い捨て容器の製造方法'である韓国特許出願第1992-0027293号(出願日1992年12月31日)では大鋸屑粉やもみがらあるいは稲のわら粉末に結合性を良くするための材料としてじゃがいも等の澱粉と液状タンパク質及び燐酸ナトリウムを配合、圧縮成型して容器を製造する技術に対して示されている。しかし上記文献に示された組成物は結合力が弱くまた湿り気に弱いため容器製造の後別途の硬化剤やエポック樹脂で容器の内外面を塗布して使わなければならない欠点がある。また上記文献に示された製造方法は容器を圧縮成型した後に成型された容器を温蒸機で加熱して硬化させる方法で成型と加熱が分離され工程の複雑な欠点がある。
【0005】
また発明の名称が'天然材料を利用したプラスチック代替用品製造方法'である韓国特許出願第2000-0000032号 (出願日2000年1月3日)にはもみがらのような農産物副産物、大鋸屑のような木材副産物にじゃがいも澱粉のような天然接着剤とロジンのようなコーティング制を混合したプラスチック代替材料に対する技術が公開されている。しかし上記組成物の成型性は優れているが、製造された容器の結合力が不足で、弾力性が少ないため簡単にこわれる欠点がある。また組成物が水分を多量含んでいて乾燥工程が長く製造費用を上昇させる欠点がある。また上記文献に示された容器の製造方法は澱粉と水を混ぜて加熱しのりを作って、これをもみがらなど生分解性材料と混合して乾燥させて粉碎した後、水及びロジンと混合して加熱及び加圧を同時にしながら成型する方法は、澱粉をのりに作るための別途の工程とこれを生分解性材料と混合して乾燥及び粉碎するための工程によって設備が複雑になり費用が大きくなる欠点がある。また成型の時組成物を加熱及び加圧の範囲がすぎるほど手広くて、加熱及び加圧条件によって不良がたくさん発生する欠点がある。
【0006】
また発明の名称が'生分解性材料造成物、この組成物から製造された生分解性材料材容器及びこの生分解性材料材容器の製造方法'である韓国特許出願第2000-005153号(出願日2000年2月2日)にはもみがらを主成分にする植物原料の粉末と、バインダーを含む生分解性物質を混合した混合材で構成された生分解性組成物及びこれを利用した容器の製造方法に関する技術が示されている。上記組成物でバインダーを含む生分解性物質としてはシェラック(Shellac)、ロジン(Rosin)、ダンマル(Dammar)、コパル(Copal)、ゼラチン(Gelatin)、澱粉またはこれらの混合粉末をあげられる。しかし上記組成物と容器製造方法に製造された使い捨て容器は結合力が不足で、織布または不織布を補強剤として使って容器を製作する場合工程が複雑になって費用の上昇する欠点がある。
【0007】
また今まで生分解性材料を加熱、加圧しながら圧縮成型する方法で容器を連続的に大量で生産できる成型機が開発されていなくて、生分解性使い捨て容器用造成物が開発されても大規模的な商業化を成すことができない。
【0008】
さらに、もみがら、大鋸屑、藁、パルプ及びこれら2種以上の混合原料から選択された原料を70又は120メッシュで粉碎した植物原料粉末100重量部、澱粉10又は20重量部、エステル類1又は2重量部、水2又は4重量部、ロジン3又は4重量部、ポリソルベート(Polysorbate)類1又は2重量部、ステアリル乳酸ナトリウム1又は2重量部を混合して原料を準備して、上記で用意した原料を金型に入れて、150又は155℃の温度で30又は40kg/cm2の圧力で4又は5秒の間加圧した後、280又は320kg/cm2の圧力で4又は5秒の間加圧した後、再び30又は40kg/cm2の圧力で10又は15秒減圧して体積減少率が0.75又は0.85範囲内で圧縮成型されて成り立つ使い捨て生分解性容器の製造方法も知られている(例えば特許文献1)。
【0009】
また、フレームと、上記フレームの上部に回転が可能に設置されて、上部及び下部フランジを持つメインホイルと、上記メインホイルを回転させるための動力を提供する駆動部と、フレームに設置されて、上記メインホイルの下部と摩擦接触をしてメインホイルの回転を停止させるための複数のブレーキユニットと、シリンダーロードが上記上部フランジを貫いて上記下部フランジに向けるように上記上部フランジの上部面の円柱に設置された複数の油圧シリンダーと、上記メインホイルに設置されて上記複数の油圧シリンダーを個別的に制御して動作させることができる油圧装置と、上記複数の油圧シリンダーのそれぞれのシリンダーロードに設置されて、それぞれのシリンダーの上昇及び下降によって上下に移動される、電気ヒーターを内蔵した複数の上部金型と、上記上部金型に対応する位置の上記下部フランジの上部面に設置されて、電気ヒーターを内蔵した複数の下部金型と、上記メインホイルの回転によって回転する上記複数の上部及び下部金型のヒーターと、上記油圧装置に電気を供給して、制御信号を伝達するための電気及び信号供給部と、上記フレームに設置されて、上記メインホイルの回転によって回転する上記それぞれの下部金型に生分解性組成物を一定量ずつ供給するための定量供給装置と、上記フレームに設置されて、上記上部及び下部金型の加圧によって上記組成物の加圧成型が完了した場合メインホイルの回転によって移動する上記それぞれの下部金型と等しい線速度で移動しながら成型完了した容器を真空で吸い付いて排出させるための容器排出装置と、上記メインホイルの回転に同期させて上記複数の下部金型に上記組成物を供給するために上記定量供給装置を制御して、上記供給された組成物を成型するために上部金型が設置されたシリンダーの昇降及び下降運動を制御して、上記成形された組成物をメインホイルの回転と同期させて上記下部金型から真空で吸い付いて排出させることを制御するための制御部を含む生分解性組成物で容器を製造するための成型機も知られている(例えば特許文献2)。
【特許文献1】韓国特許10−458621号
【特許文献2】韓国特許10−496810号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、椰子の実から得られるオイルパームは、現在マレーシア、インドネシア、アフリカ各地等を中心に広く栽培が行われている油科作物であり、そのパーム果房からとる油は食用油、食品加工、工業用に供されており、このオイルパームは、単位面積当りの油生産が最高で、植物油の供給源のひとつになっている。
【0011】
このようなパームオイル生産においては、パーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房(empty fruit bunches、略称EFB)が大量に発生しており、この殻房の有効利用が望まれている。その利用としては例えばカーペットやロープ或いは自動車用シートのクッションなどがある。
【0012】
また、従来の使い捨て生分解性容器の成型機においては、複数配置される上部及び下部金型はそれぞれ1個であるので、1組の上部及び下部金型によって1個の容器を成型することとなるので、生産性が低いという問題がある。
【0013】
本発明は上記のような問題点を解決するためのこととして、本発明は、パーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房原料を利用して、成型時に弾力性が良くてよくこわれないし、水分含有率が少なくて容器成型及び乾燥工程を短くできると共に撥水性に優れる使い捨て生分解性容器の製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
また本発明は廃棄処理される場合、短期間に微生物による分解作用や、日光、紫外線などによって分解されて無害な土になる同時に土壌改良材として使われることができるし、使用時に必要な弾力性、強度、剛性、水密性、形状維持性を持つ使い捨て生分解性容器の製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
また本発明は生分解性材料組成物を高温高圧で加圧成型して剛性と弾力性が優秀で組職が緻密な使い捨て生分解性容器の製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
さらに、本発明は生分解性造成物を加熱、加圧しながら圧縮成型して使い捨て生分解性容器を連続的に大量生産できると共に生産性の高い成型機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
請求項1の発明は、植物原料粉末とその結合材を混合した後に、該原料を成型する使い捨て生分解性容器の製造方法において、前記植物原料粉末にパーム果房の殻房の粉末を有することを特徴とする使い捨て生分解性容器の製造方法である。
【0018】
請求項2の発明は、もみがら、鋸屑、藁、パルプ、竹、サトウキビ又はこれら2種以上の混合原料から選択されたもみがら等原料とパーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房原料とを80〜120メッシュで粉碎した植物原料粉末100重量部、澱粉10〜20重量部、エステル類1〜2重量部、水2〜4重量部を混合して原料本体を準備して、上記で用意した原料本体を金型に入れて、150〜155℃の温度で30〜40kg/cm2の圧力で4〜5秒の間加圧した後、280〜320kg/cm2の圧力で4〜5秒の間加圧した後、再び30〜40kg/cm2の圧力で10〜15秒減圧して体積減少率が0.75〜0.85の範囲内で圧縮成型することを特徴とする使い捨て生分解性容器の製造方法である。
【0019】
請求項3の発明は、前記原料本体にロジン3〜4重量部を混合することを特徴とする請求項2記載の使い捨て生分解性容器の製造方法である。
【0020】
請求項4の発明は、前記原料本体にポリソルベート(Polysorbate)類、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Polyoxyethylene sorbitanMonooleate)又はポリグリセリン脂肪酸エステル(Polyglycerin Mono Fatty Acid Ester)1〜2重量部を混合することを特徴とする請求項2記載の使い捨て生分解性容器の製造方法である。
前記原料本体にステアリル乳酸ナトリウム1〜2重量部を混合することを特徴とする請求項2記載の使い捨て生分解性容器の製造方法である。
【0021】
請求項5の発明は、前記原料本体にステアリル乳酸ナトリウム1〜2重量部を混合することを特徴とする請求項2記載の使い捨て生分解性容器の製造方法である。
【0022】
請求項6の発明は、前記植物原料粉末は前記パーム果房の殻房の粉末のみからなることを特徴とする請求項1記載の使い捨て生分解性容器の製造方法である。
【0023】
請求項7の発明は、パーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房原料を50〜250メッシュで粉碎した植物原料粉末100重量部、澱粉10〜20重量部を混合して原料本体を準備して、上記で用意した原料本体を金型に入れて、150〜155℃の温度で30〜40kg/cm2の圧力で4〜5秒の間加圧した後、280〜320kg/cm2の圧力で4〜5秒の間加圧した後、再び30〜40kg/cm2の圧力で10〜15秒減圧して体積減少率が0.75〜0.85の範囲内で圧縮成型することを特徴とする使い捨て生分解性容器の製造方法である。
【0024】
請求項8の発明は、前記原料本体にロジン3〜4重量部を混合することを特徴とする請求項7記載の使い捨て生分解性容器の製造方法である。
【0025】
請求項9の発明は、前記原料本体にエステル類、ステアリル乳酸ナトリウム及び水の少なくとも1種類を混合することを特徴とする請求項7又は8記載の使い捨て生分解性容器の製造方法である。
【0026】
請求項10の発明は、前記植物原料粉末に石英斑岩粉末を混合することを特徴とする請求項1〜9のいすれか1項に記載の使い捨て生分解性容器の製造方法である。
【0027】
請求項11の発明は、前記植物原料粉末にトルマリン粉末を混合することを特徴とする請求項1〜9のいすれか1項に記載の使い捨て生分解性容器の製造方法である。
【0028】
請求項12の発明は、フレームと上記フレームの上部に回転が可能に設置されて、上部及び下部フランジを持つメインホイルと、
上記メインホイルを回転させるための動力を提供する駆動部と、
上記フレームに設置されて、上記メインホイルの下部と摩擦接触をしてメインホイルの回転を停止させるための複数のブレーキユニットと、
シリンダーロッドが上記上部フランジを貫いて上記下部フランジに向けるように上記上部フランジの上部面に設置された複数の油圧シリンダーと、
上記メインホイルに設置されて上記複数の油圧シリンダーを個別的に制御して動作させることができる油圧装置と、
上記複数の油圧シリンダーのそれぞれのシリンダーロッドに設置されて、それぞれのシリンダーの上昇及び下降によって上下に移動される、電気ヒーターを内蔵した複数の上部金型と、
上記上部金型に対応する位置の上記下部フランジの上部面に設置されて、電気ヒーターを内蔵した複数の下部金型と、
上記油圧装置に電気を供給して、制御信号を伝達するための電気及び信号供給部と、
上記フレームに設置されて、上記メインホイルの回転によって回転する上記それぞれの下部金型に生分解性組成物を一定量ずつ供給するための定量供給装置と、
上記フレームに設置されて、上記上部及び下部金型の加圧によって上記組成物の加圧成型が完了した場合メインホイルの回転によって移動する上記それぞれの下部金型と等しい線速度で移動しながら成型完了した容器を真空で吸い付いて排出させるための容器排出装置と、
上記メインホイルの回転に同期させて上記複数の下部金型に上記組成物を供給するために上記定量供給装置を制御して、上記供給された組成物を成型するために上部金型が設置されたシリンダーの昇降及び下降運動を制御して、上記成形された組成物をメインホイルの回転と同期させて上記下部金型から真空で吸い付いて排出させることを制御するための制御部と
を含む使い捨て生分解性容器の成型機において、
前記複数の上部金型にはそれぞれ複数の上部金型本体を備えると共に、前記複数の下部金型にも前記上部金型本体に対応してそれぞれ複数の下部金型本体を備えたことを特徴とする使い捨て生分解性容器の成型機である。
【発明の効果】
【0029】
請求項1の発明によれば、比較的大量に排出されるパーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房原料を有効利用することができると共に、殻房原料に残存する油分によって容器に撥水性を付与でき、耐水性を向上することができる。
【0030】
請求項2の発明によれば、成型時に弾力性が良くてよくこわれないし、水分含有率が少なくて容器成型及び乾燥工程を短くできる使い捨て生分解性容器を提供して、使い捨て容器を使用することによる資源の無駄使いや環境汚染の問題を防止できる。特に本発明の生分解性容器は廃棄処理される場合、短期間に微生物による分解作用や、日光、紫外線などによって分解されて無害な土になる同時に土壌改良材として使われることができるし、使用の時必要な弾力性、強度、剛性、水密性、形状維持性を持つ長所がある。しかも、比較的大量に排出されるパーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房原料を有効利用することができる。
【0031】
請求項3の発明によれば、ロジンにより組成物の結合力を増大させることができる。
【0032】
請求項4の発明によれば、ポリソルベート(Polysorbate)類などにより分散剤として澱粉類の沈澱を防止する機能をする。
【0033】
請求項5の発明によれば、ステアリル乳酸ナトリウムにより、結合材の配合を均一にさせる作用をして、容器の弾力性を増加させる。
【0034】
請求項6の発明によれば、パーム果房の殻房は、多年生であるパームから毎年生産される果房の殻房であるため、容易に得ることができると共に、分解性食物繊維粉末に少なくとも含まれるパーム果房の殻房の繊維質粉末に残存する油分によって耐水性を向上することができる。
【0035】
請求項7の発明によれば、成型時に弾力性が良くてよくこわれないし、水分含有率が少なくて容器成型及び乾燥工程を短くできる使い捨て生分解性容器を提供して、使い捨て容器を使用することによる資源の無駄使いや環境汚染の問題を防止できる。特に本発明の生分解性容器は廃棄処理される場合、短期間に微生物による分解作用や、日光、紫外線などによって分解されて無害な土になる同時に土壌改良材として使われることができるし、使用の時必要な弾力性、強度、剛性、水密性、形状維持性を持つ長所がある。しかも、比較的大量に排出されるパーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房原料を有効利用することができる。
【0036】
請求項8の発明によれば、ロジンにより組成物の結合力を増大させることができる。
【0037】
請求項9の発明によれば、エステル類は保湿効果と乳化性で作業性を向上させるし、弾性を増加させる。また、成型時に消泡剤から離型剤としての機能もする。ステアリル乳酸ナトリウムは澱粉の安定性を増加させるし、均一配合を向上させる。
【0038】
請求項10の発明によれば、石英斑岩粉末を含有することによって、人体に有益な遠赤外線が発生して放出することができる。
【0039】
請求項11の発明によれば、人体に有益なマイナスイオンを発生して放出を行うことができる。
【0040】
請求項12の発明によれば、生分解性使い捨て容器を連続的に生産することができる。特に、高圧に加圧して圧縮成型できる構造の成型機を提供して組職が緻密で弾力性が優秀な生分解性容器を製造できるし、機械的に原料の投入と成型された容器の排出を同期化することで制御を簡単に行うことができる。しかも、複数の上部、下部金型にはそれぞれ複数の上部、下部金型本体を備えることで、一度の成型で複数の容器を成型して大量生産を可能とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【実施例1】
【0042】
図1〜図16は実施例1を示しており、本発明による使い捨て容器製造用生分解性材料組成物は、もみがら、大鋸屑、藁、パルプ、竹、サトウキビ又はこれら2種以上の混合原料から選択されたもみがら等原料と椰子の実であるパーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房原料(略称EFB)とからなる植物原料粉末100重量部、澱粉10〜20重量部、エステル類1〜2 重量部、水2〜4重量部を含む。前記パームはオイルパーム(oil palm)又はココナッツパーム(coconut palm)が望ましい。
【0043】
しかしもみがら等原料は上記記載した材料に限定されるのではなくて、植物纎維なら全部粉碎して使うのが可能である。
【0044】
さらに、上記殻房原料は、油分が例えば1.25%程度のように数%含まれており、そして概ね次のような化学成分を有する。アルファーセルロース(alpha―cellulose)41.9%、ホロセルロース(holocellulose)68.3%、リグニン(lignin)13.2%、ペントサン(pentosans)20.3%、湯溶解物(hot water solubles)13.4%、アルカリ溶解物(alkali solubles)29.9%、アルコールベンゼン溶解物(alcohol benzene solubles)3.2%、灰分(ash)3.6%である。
【0045】
また、上記造成物は成型された容器に弾力性をより付与するためにポリソルベート(Polysorbate)類、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Polyoxyethylene sorbitanMonooleate)又はポリグリセリン脂肪酸エステル(Polyglycerin Mono Fatty Acid Ester)1〜2重量部または/及びステアリル乳酸ナトリウム1〜2重量部をもっと含むのが望ましい。尚、ポリソルベート(Polysorbate)類は、例えば特表2002―512638号などに界面活性剤の例が記載されている。
さらに、本発明による使い捨て容器製造用生分解性材料造成物は松に含まれている樹脂酸を精製して得られる天然樹脂で、樹脂酸であるロジン3〜4重量部をも含む。
【0046】
また、本発明の使い捨て容器製造用生分解性材料造成物は上記植物原料粉末でもみがら、(大)鋸屑、藁、パルプ及びこれらの2種以上のもみがら等混合原料とパーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房(EFB)の粉末から選択された植物原料粉末であることを特徴とする。
【0047】
また本発明の使い捨て容器製造用生分解性材料造成物は上記植物原料粉末が80〜120メッシュ(mesh)で粉送された粉末である。尚、メッシュは1インチの間に含まれる網の目の数を示す。
【0048】
具体的な配合を説明する。尚、%は重量比を示している。第1の配合例は、植物原料として90メッシュもみがら粉末65%、パーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房(EFB)の粉末(110メッシュ)15%、澱粉15%、水分2 %、エステル類1%で構成された組成物である。
【0049】
第2の配合例は90メッシュもみがら粉末65%、パーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房(EFB)の粉末(110メッシュ)15%、澱粉15 %、水分2 %、エステル類1 %、ポリソルベート(Polysorbate)類を1%に構成された組成物である。
【0050】
第3の配合例は90メッシュもみがら粉末65%、パーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房(EFB)の粉末(110メッシュ)15%、澱粉15 %、水分2%、エステル類 1 %、ポリソルベート(Polysorbate)類を1%、ステアルリ乳酸ナトリウムを1 %で構成された組成物である。
【0051】
第4の配合例は90 メッシュもみがら粉末65 %、パーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房(EFB)の粉末(110メッシュ)15%、澱粉10%、ロジン 3 %、水分2%、エステル類1%、ポリソルベート(Polysorbate)類を1%で構成された組成物である。
【0052】
また、本発明による生分解性使い捨て容器は上記組成物を金型に入れて決められた時間の間決められた温度で決められた圧力で加圧され体積減少率が0.75〜0.85範囲内で圧縮成型される。
【0053】
また本発明による生分解性使い捨て容器は、圧縮成型時上記金型の温度は摂氏150〜155度(℃)であり、(大気圧下のゲージ圧で)30〜40キログラム/平方センチメートル(kg/cm2(2.94〜3.92MPa))で4〜5秒加圧した後、280〜320kg/cm2(27.46〜31.38MPa)で4〜5秒加圧した後、再び30〜40kg/cm2(2.94〜3.92MPa)で10〜15秒減圧して圧縮成型される。
本発明による生分解性組成物は、全て人体に無害な成分で作られるので、特に食品を短期間保存するための容器として使われることができる。組成物の成分の中で澱粉は水と混合して高温で加圧されるによって植物材料を結合するバインダーの機能をする。エステル類は澱粉の糊化作用を促進して老化を抑制して、補習效果を提供して容器に弾力性を提供する。またステアリル乳酸ナトリウムは水に分散され、結合材の配合を均一にさせる作用をして、容器の弾力性を増加させる。ポリソルベート(Polysorbate)類は分散剤として澱粉類の沈澱を防止する機能をする。ポリソルベート(Polysorbate)類にかえてポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Polyoxyethylene sorbitanMonooleate)又はポリグリセリン脂肪酸エステル(Polyglycerin Mono Fatty Acid Ester)1〜2重量部を混合するようにしてもよい。このような物質は、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートのHLB値が10.0〜20.0、ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLB値が6.0〜20.0のように親水性を示すHLB値が15前後のものが好ましい。また本発明の組成物は結合力を増大させるためにロジンをもっと含むこともできる。
また上記組成物には美麗な色相を出して、悪臭をとり除くために色素、防腐剤、漂白剤、芳香剤などが添加されることがある。
【0054】
本発明による生分解性容器の製造方法は植物原料粉末100重量部と、澱粉10〜20重量部と エステル類1〜2重量部と、水2〜4重量部、そして必要に応じてロジン3〜4重量部、ポリソルベート(Polysorbate)類1〜2重量部、ステアリル乳酸ナトリウム1〜2重量部を含む生分解性組成物を均一に混合する組成物混合段階と、上記混合した生分解性組成物を加圧成型して容器を製作するために上部及び下部金型を予熱する金型予熱段階と、上記予熱された金型の下部金型に上記組成物を一定量供給する組成物供給段階と、上記組成物が供給された下部金型を上部金型で一定温度・一定圧力で一定時間の間加圧して体積減少率が0.75又は0.85範囲内で上記組成物を望む成型の形状で圧縮 成型する容器成型段階と、上記成型された容器を下部金型から真空で吸い付いて排出する 容器排出段階を含む。
【0055】
また本発明による生分解性容器の製造方法で、上記植物原料粉末は80〜120メッシュに粉砕された粉末で、上記容器成型段階において上記決まった温度は150〜155℃であり、上記決まった圧力と決まった時間は30〜40kg/cm2で4〜5秒加圧した後、280〜320kg/cm2で4〜5秒加圧した後、再び30〜40kg/cm2で10〜15秒減圧する。
【0056】
本発明による生分解性容器の製造方法は植物原料粉末を澱粉のような結合材と、エステル類のような添加剤及び水を原料として使って高温、高圧で圧縮成型して使い捨て容器として短時間使われるには十分な弾力性と、剛性、形態維持性を持つ容器を提供する。特に、150〜は155℃の 温度で、体積減少率が0.75〜0.85範囲に入るように280〜320kg/cm2の高圧で圧縮、成型することと高密度で成型することによって弾性と強盗が十分な容器を得ることができる。
【0057】
しかも、植物原料粉末にパーム果房の殻房の粉末を有することで、成型品である容器1001にはパーム果房の植物性油分の残存によって撥水性が確保でき、防水性能を向上することができると共に、植物性油分は食品に適するものであるので安心して食品を収容することができる。
【0058】
次に使い捨て生分解性容器の成型機について説明する。
【0059】
図15には本発明の組成物を使って製造した 容器(1001)の一実施例が図示されている。
以下では本発明の組成物で使い捨て生分解性容器を製造する製造方法の一実施例を説明する。
図1では本発明による使い捨て容器の製造方法を説明するための概略図が図示されている。
【0060】
図1に図示されたように、もみがら、藁のようなもみがら等原料とパーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房原料とを80〜120メッシュで粉碎した植物原料粉末を準備して(S100)これを細かく粉碎する(S110)。殻房原料は殻房(略称EFB)を機械処理したファイバー(fibre)状のものであり、そしてこの時植物原料は大きさが80〜120メッシュ範囲にあるように粉碎するのが望ましい。一方、澱粉とポリエステルのような結合材を準備して(S120)、用意した水(S130)と混合する(S140)。次に、用意したS110の植物原料粉末とS120の結合材(バインダー)粉末を混合して生分解性組成物を製造する(S150)。この時混合製造された組成物は植物原料粉末100重量部と、澱粉10〜20重量部と、エステル類1〜2重量部と、水2〜4重量部で構成されるのが望ましい。また混合製造された組成物は容器に防水性と光沢を提供するために、ロジンを3〜4重量部もっと含むこともできる。そして、混合製造された組成物は 容器に弾力性をもっと付与するためにポルリソルベイト類1〜2重量部とステアリル乳酸ナトリウム1〜2重量をもっと含むことができる。
【0061】
一方、あらかじめ成型用金型を予熱して(S180)、予熱された金型に混合した生分解性組成物を予熱された下部金型に投入する(S160)。投入された生分解性組成物を上部金型を移動させて加熱、加圧しながら圧縮成型する(S170)。この時加熱された金型の温度は150又は155 ℃の範囲で維持するのが望ましい。この時、上部金型の温度を下部金型の温度より高くすることが、圧縮成型の後容器の排出においてより有利である。成型温度が155℃より高い場合には成型時間が少しでも長くなると材料が金型に焦げてしまう問題がある。特に圧縮成形の時圧縮率は0.75〜0.85の範囲にあるようにすることが望ましい。圧縮率が大きくなると組職が緻密でなくなり簡単にこわれる。圧縮率が小さすぎると弾性が不足して小さな衝撃でも簡単に割れるようになる。圧縮率は圧縮される前の嵩(V1)で圧縮された後の嵩(V2)を引いた値を圧縮される前の嵩(V1)で割った値である。即ち、(V1−V2)/V1で求める。
【0062】
次に上部金型を上昇させて下部金型から圧縮成形された容器を排出させる(S190)。排出された容器は必要によって乾燥または殺菌工程を通すようにすることもできるが、植物材料の粉送以前に洗浄工程を追加して、成型温度が150 ℃以上なので別途の殺菌工程がなくても関係ない。
【0063】
以下では本発明の製造方法を利用した 使い捨て生分解性容器を製造するための成型機の一実施例を図面を参照して説明する。
図2は本発明の一実施例による使い捨て生分解性容器を製造するための成型機の概略斜視図で、 図3は本発明の一実施例による成型機の概略正面図で、図4は本発明の一実施例による成型機の概略平面図で、図5は本発明の一実施例による成型機の概略右側面図である。
【0064】
図2で図示されたように、本発明による成型機(1000)はフレーム(200)と、フレーム(200)上部に回転が可能に設置された平面が円環状のメインホイル(700)と、メインホイル(700)を回転させるための動力を提供する駆動部(900)と、フレーム(200)に設置されてメインホイル(700)の下部と摩擦接触をして メインホイル(700)の回転を停止させるための複数のブレーキユニット(800)と、複数の油圧シリンダー(300)のシリンダーロッド(310)端部に設置された下面を下方に突出した上部金型(730)と、メインホイル(700)の下部フランジ(720)に設置され上面が凹状の下部金型(740)と、回転する下部金型(740)に上述の生分解性組成物を一定量ずつ供給するための 定量供給装置(500)と、成型完了した容器(1001)を真空で吸い付いて排出させるための容器排出装置(400)、そして成型機を制御するための制御部(1100)を含む。さらに、油圧シリンダー(300)を個別的に制御して動作させることができる油圧装置(1200)、油圧装置(1200)に電気を供給して、制御信号を伝達するための電気及び信号供給部(600)を含む。
【0065】
メインホイル(700)は上下に間隔をおいた上部フランジ(710)と下部フランジ(720)を持つ円筒形状になっている。
【0066】
そして、定量供給装置(500)より該定量供給装置(500)に位置する下部金型(740)に生分解性組成物を収容した後、メインホイル(700)を図4もおいて時計方向周りに回動する。すなわち上部金型(730)を設けた上部フランジ(710)と、上部金型(730)に対向したまま下部金型(740)を設けた下部フランジ(720)とを一体的に時計方向周りに回動する。このメインホイル(700)の回動の途中で油圧シリンダー(300)が作動し上部金型(730)が下降して上部金型(730)が下部金型(740)に嵌合することで、生分解性組成物が成型される。さらにメインホイル(700)が回動して成型した上部金型(730)と下部金型(740)とが容器排出装置(400)に近づくとメインホイル(700)の回動の途中で油圧シリンダー(300)が作動し上部金型(730)が上昇して上部金型(730)が下部金型(740)より離れて下部金型(740)上に容器(1001)があらわれる。このあらわれた容器(1001)は容器排出装置(400)により取り出されると共に、さらにメインホイル(700)が回動することにより、下部金型(740)に再び生分解性組成物が供給されて成型を繰り返すものである。
【0067】
以下に成型機についてさらに詳述する。
【0068】
メインホイル(700)の上部フランジ(710)の上部面には複数の油圧シリンダー(300)が設置されている。本実施例では油圧シリンダー(300)の数は80個である。それぞれの油圧シリンダー(300)は 図4に図示されたように上部フランジ(710)の上部面の端に設置されている。それぞれの油圧シリンダー(300)のシリンダーロード(310)は図3に図示されたように上部フランジ(710)を貫いて上部フランジ(710)と下部フランジ(720)の間で上下方向に前進と後進が可能になるように設置されている。また、それぞれの油圧シリンダー(300)の上昇及び下降状態を感知するためには 油圧シリンダー(300)にリードスィッチ(図示せず)をそれぞれ設置することもできるが、上記フレーム(200)に別途の感知センサーを設置することもできる。
【0069】
また上記油圧シリンダー(300)を個別的に制御して動作させることができる油圧装置(1200)、(図16参照)が上記メインホイル(700)に設置されている。
【0070】
上部金型(730)及び下部金型(740)の内部には図14に図示されたように、ヒーターを挿入固定するための環形の溝(731、741)がそれぞれ形成されている。それぞれの環形の溝(731、741)は ヒーターに電源を供給するために一部が外側で延長された延長部(732、742)を持つ。上記それぞれの環形の溝(731、741)内には環形状のヒーター(733)が挿入されている。尚、成型空間Sは図14では深底の皿或いはコップ形状のものを示し、図17では成型空間Sが皿のような浅底形状のものを示す。
【0071】
また図5に図示されたように、フレーム(200)と回転するメインホイル(700)に設置されたヒーター(733)と、油圧装置(1200)に電気を供給して、制御信号を伝達するための電気及び信号供給部(600)がフレーム(200)の内部に設置されている。
【0072】
図6は本発明の一実施例による成型機の電気及び信号供給部(600)の構造を図示する概路図である。
【0073】
電気及び信号供給部(600)はメインホイル(700)の回転によって、電気及び制御信号を送るための配線が狂わないように 複数の積層されたスリップリング(650)を含む。スリップリング(650)は内側n固定された内部リング(610)と、内部リング(610)の外周部に接触して滑りながら回転可能に設置された外部リング(620)と、外部リング(620)に設置されて 半径方向に移動が可能な可動性端子(660)で構成される。固定側の電気及び信号供給配線(630)は内部リング(610)の端子に固定されて、回転するメインホイル(700)に供給される配線は外部リング620に設置された可動性端子(660)に固定されてメインホイル(700)の回転によって回転が可能で配線(640)が常時接続するように配置されている。すなわち配線(630)からフレーム(200)上に位置してメインホイル(700)の回動中心に配置された内部リング(610)、該内部リング(610)に摺動して接触する回転側である外部リング(620)、そして配線(640)に伝わるようになっている。
【0074】
図7は本発明の成型機の駆動部(900)を図示する概略図である。メインホイル(700)を回転させるための動力を提供する駆動部(900)は、モーター(910)と、上記モーター(910)に繋がれたカップルリング(920)と、上記カップルリング(920)に繋がれた駆動ギア(942)と、上記駆動ギア942に繋がれたターンテーブルベアリングギア(950)を含む。図7に図示された実施例でモーター(910)は減速ギアボックス(911)と繋がれているし、減速ギアボックス(911)はカップルリング(920)で第1傘歯車軸(930)と繋がれている。第1傘歯車軸(930)は 垂直で動力伝達方向を切り替える第2傘歯車軸(940)と繋がれている。第1傘歯車軸930と第2傘歯車軸940はそれぞれの端部に固定設置された傘歯車(933、941)によってかみ合っている。第2傘歯車軸940の一端にはターンテーブルベアリングギア(950)に動力を伝達するための駆動ギア(942)が固定されている。ターンテーブルベアリングギア(950)は図7に図示したように、 外輪(951)は上記駆動ギア(942)とかみ合うようにギアが形成されているし、メインホイル(700)に固定されている。また内輪(952)は上記フレーム(200)に固定されているし、内輪(952)と外輪(951)の間には複数の円筒状ローラ(953)が垂直軸と交代で重なってその軸線が45°傾いて円柱にしたがって挿入設置されている。
【0075】
したがって、モーター(910)の回転力は傘歯車(933、941)を介して第1傘歯車軸(930) 第2傘歯車軸(940)へ伝達され、さらに駆動ギア(942)から外輪(951)のギアに伝達されて、メインホイル(700)を回動するようになる。この際、外輪(951、ひいてはメインホイル(700)はターンテーブルベアリングギア(950)によってフレーム(200に回動自在に支持されている。
【0076】
図8は本発明の一実施例による成型機の定量供給装置500の構造を図示する概路図で、図9は図8の定量供給装置の平面図で、図10は図8のA方向で眺めた部分詳細図である。
定量供給装置(500)は図4に図示されたように、メインホイル(700)が設置されたフレーム(200)前方で、フレーム(200)上に設置されている。また回転するメインホイル(700)の下部金型(740)に生分解性組成物を一定量ずつ投入するように、メインホイル(700)の回転と同期となって回転しながら組成物を投入することができる手段(520)を持っている。
【0077】
本発明の実施例の定量供給装置(500)は原料保存箱(510)と、定量投入ディスク(520)と、定量投入ディスク(520)の下部に密着して固定設置された支持ディスク(530)と、支持ディスク(530)の下部に設置されて支持ディスク(530)の材料供給穴(531)を遮断するための遮断手段(590)と、定量投入ディスクの貫通穴(531)に置かれている一定量の組成物が上記下部金型へ簡単に投入されるように組成物を加圧する投入促進手段(580)を含んでいる。
【0078】
上記原料保存箱(510)は底部に上記組成物を排出するための排出穴(511)が形成されている。 排出穴(511)は原型の開口が定量投入ディスク(522)の中心から円柱方向で一定の長さ延長された形状である。また保存箱(510)はこの保存箱(510)の上部に供給された原料組成物を底部に形成された排出穴(511)で円滑に排出させるために底部と接触して回転する回転翼(512)を追加で含んでいる。 回転翼(512)の羽数は原料保存箱(510)の大きさによって調節できる。
【0079】
定量投入ディスク(520)は図3、図4、そして図8の図示から分かるように、ディスク形状で上部面の一部は上記原料保存箱(510)の下部に位して下部面の一部は上記下部金型(740)の上部に位置し、上記メインホイル700の回転と同期化させて回転させるための手段を含んでいる。本実施例で、上記定量投入ディスク(520)を上記メインホイル(700)の回転と同期化させて回転させるための手段は上記フレーム(520)に回転可能になるように設置されて上記駆動部(900)の駆動ギア(942)とかみ合っている第1アイドルギア(545)と、定量投入ディスク(520)を 支持とフェゾンシギキのためのディスク回転軸(540)と、上記ディスク回転軸に固定設置されて上記第1アイドルギア(545)とかみ合っている投入機同期ギア(541)で構成されている。
【0080】
しかし、上記定量投入ディスク(520)を上記メインホイル(700)の回転と同期化させて回転させるための手段はここに限定されるのではなくて、メインホイル(700)の回転速度と、各下部金型740の位置を測定して、これによって定量投入ディスク(520)の回し速度を調節することも可能である。
【0081】
また上記定量投入ディスク(520)は回転軸(540)を中心に同心円上に形成された複数の貫通穴(521)を持っている。回転の時に上記複数の貫通穴(521)の中心の軌跡線(523)は上記原料保存箱の排出穴(511)の中心軌跡線(513)と一致して、同時に上記複数の貫通穴の中心は上記下部金型(740)の中心と一致するように形成されている。
【0082】
また支持ディスク(530)はディスク形状で、上記定量投入ディスク(520)の下部に密着して固定設置されて定量投入ディスクの貫通穴に投入された原料組成物が定量投入ディスク(520)が回転しても下部に落ちないように支持する役割をする。支持ディスク(530)の半径は定量投入ディスク(520)の半径より大きくても構わないが等しい大きさであることが望ましい。支持ディスク(530)は、貫通穴(521)の中心と上記下部金型(740)の中心が一致する位置に形成されて、上記複数の貫通穴(521)より大きい材料供給穴(531)を持っている。
【0083】
したがって、駆動ギア(942)より回転力が第1アイドルギア(545)(545)、投入機同期ギア(541)を介してディスク回転軸(540)が支持ディスク(530)上を同期回転し、これにより所定の材料供給穴(531)が下部金型(740)の真上に移動すると、材料供給穴(531)の下方が開口して原料組成物を下部金型(740)に次々に収容することができるようになっている。この結果、運転中に回転する貫通穴(521)の中心と回転する下部金型(740)の中心が一致する時、上記材料供給穴(531)で原料組成物が落下して下部金型(740)に投入されるようになっている。
【0084】
また、上記支持ディスク(530)の下部には、容器1001の成形が不良や、容器が排出しない状態で下部金型(740)が回転する場合組成物材料の投入を阻むため、支持ディスク(530)の材料供給穴(531)を遮断するための遮断手段(590)が設置されている。上記遮断手段(590)は図10に図示されたように、空圧によって前後進が可能ように設置されたシリンダー(591)と、上記シリンダー(591)によって回動するように支持ディスク(530)の下部にピンで固定された遮断ディスク(592)で構成することができる。遮断ディスク(592)は上記材料供給穴(531)の直径よりは大きい直径を持って、薄いディスク形状である。
【0085】
また本実施例の定量供給装置(500)は原料組成物投入の時上記下部金型(740)へ容易に投入されるように加圧する投入促進手段(580)を追加で含むことができる。本実施例で、上記投入促進手段(580)は、支持ディスク(530)の材料供給穴(531)の中心位置で定量投入ディスク(520)の上部に設置されたノズル組立体(583)と、上記ノズル組立体(583)を支持し、上記保存箱(510)に固定されたノズル支持ブラゲット(582)と、上記ノズル組立体(583)に空気圧を提供するためにソレノイドバルブ(図示せず)を開いてくれるスィッチ(586)と、上記スィッチを開閉するためのタイミング情報を提供するためにディスク回転軸(540)に結合されて回転する同期ホイル(581)で構成される。上記同期ホイル(581)は 円柱に鋸歯のような凹凸を連続して形成されていて、下部金型(740)の中心と材料供給穴(531)の中心が一致する場合上記スィッチ(586)を作動させて上記ノズル組立体(583)に空圧を提供するためのソレノイドバルブを開いてくれる機能をする。この時、空気圧の噴射による組成物の分散を防止するため、 上記ノズルの周りに円筒状の分散防止具 (585)を設置することができる。
【0086】
特に本発明の一実施例の成型機 (1000)は定量投入ディスク(520)に形成された貫通穴(521)の数がメインホイル(700)に設置された金型(下部金型(740))の数の約数にあたる数に形成されたことを特徴とする。こんなに金型の数と貫通穴の数を決めるようになると、金型の数と貫通穴数の公約数にあたる種類の容器を連続的に生産するのが可能になる。例えば金型の数が80個であり、貫通穴の数が10個なら、10種、5種、または2種類の金型を連続的に配して、各容器の種類によって適正な量の組成物を供給するように図8に図示されたように、内径が他の改良スリーブ(522)を金型の手順にしたがって貫通穴(521)に挿入すると、連続的に多くの種類の容器を製造するのが可能である。
【0087】
図11は本発明の一実施例による成型機の容器排出装置を図示する概路図で、図12は図11の容器排出装置の平面図である。
【0088】
本発明の一実施例の容器排出装置(400)はフレーム(200)の上に設置されて 組成物の圧縮成形が完了した場合、上記下部金型(740)と等しい線速度で成型完了された容器(1001)を真空で吸い付いて下部金型(740)から排出させる役割をする。
【0089】
容器排出装置(400)は上記フレーム(200)に回転可能になるように設置された第1回転軸(410)と、上記第1回転軸(410)と一直線で上記フレーム200に回転可能に設置された第2回転軸(420)と、上記第1回転軸(410)に設置された第1スプロケット(411)と、上記第2回転軸(420)に設置された第2スプロケット(421)と、上記第1スプロケット(411)と第2スプロケット(421)に設置されたチェーン(430)と、上記チェーン(430)に設置された複数個の真空吸着シリンダー組立体(440)を含む。
【0090】
真空吸着シリンダー組立体(440)は上記下部金型(740)の上記成形された組成物を真空で吸い付くための吸着パッド(445)と、上記吸着パッド(445)に繋がれたチューブ(444)と、制御信号によって開閉されて容器(1001)を吸着させるバルブ(443)を含む。
【0091】
上記バルブ(443)は吸着シリンダー(441)のシリンダーロッドに固定された吸着パッドホルダー(442)に固定されている。吸着パッドホルダー(442)は吸着シリンダーロッドの移動を案内するためのシリンダーガイド(447)と結合されているし、シリンダーガイド(447)はシリンダー(441)をチェーンに支持するシリンダーホルダー(448)に形成された溝又は穴を貫いて案内される。シリンダーホルダー(448)はチェーンに設置されたシリンダー固定ブラケッ(431)に固定される。シリンダーホルダー(448)は上記シリンダー固定ブラケッ(431)に固定ボルト(449)によって固定される。上記固定ボルト(449)の頭部はスプロケットの上下に設置されてチェーンを保護するチェーンハウジング(450)に形成された案内溝(451)によって案内される。上記案内溝(451)の形状をメインホイル(700)と 等しい曲律半径を持つようにすることで、吸着パッド(445)が下部金型(740)の中心と等しい線速度で移動するようにして安定して容器(1001)を排出させることができる。上記チェーンの吸着シリンダー組立体が設置されない部位に上記固定ボルトのみをブラケッに設置して、上記案内溝(451)によって案内されるようにして、チェーンの回転を見て安定するようにすることもできる。
【0092】
上記第1回転軸(410)にはメインホイル(700)の回転と第1回転軸(410)の回転を同期化させるための排出期同期ギア(412)が固定されている。上記排出期同期ギア(412)は駆動ギア(942)とかみ合った第2アイドルギア(412)とかみ合っている。
【0093】
したがって上記ギアたちの間の回転速度比を適切に調節すると、下部金型(740)の線速度と 吸着パッド(445)の線速度を決まった区間で等しく調整して、することができる。
図13は本発明の成型機のブレーキユニットを図示する概路図である。
【0094】
ブレーキユニット(800)はブレーキ用シリンダー(820)と シリンダーロッドに結合されたブレーキパッド(830)と、上記シリンダー(820)をフレーム(200)に固定するブレーキハウジング(810)を含む。上記ブレーキユニット(800)はブレーキパッド(830)が メインホイル(700)の下部フランジ(720)の下面と接触し、摩擦力によってメインホイル(700)の回転を停止させるように 複数個がフレーム(200)に設置される。本実施例でブレーキユニット(800)は 4個が設置されている。このブレーキユニット(800)によりメインホイル(700)にブレーキを加えることができる。
【0095】
図16は本発明の成型機の油圧シリンダーを制御するための油圧装置の概路図である。
本発明の油圧装置(1200)は作動油を保存するオイルタンク(1210)と、上記複数のタンク(1210)に作動油を高圧で供給するための高圧ポンプ(1230)と、上記複数のタンク(1210)に作動油を低圧で供給するための低圧ポンプ(1240)と、上記ポンプ(1230) (1240)たちを駆動するためのモーター(1220)と、上記高圧ポンプ(1230)に繋がれた高圧油配管 (1250)と、上記低圧ポンプ(1240)に繋がれた低圧油配管(1260)と、上記シリンダーの作動油を上記オイルタンク(1210)で復帰させるためのドレイン油配管(1270)で構成される。
【0096】
上記モーター(1220)は高圧ポンプ(1230)と低圧ポンプ(1240) 全部を駆動するように設置されているが、各ポンプに独立的にモーターを設置することもできる。上記高圧油配管(1250)と低圧油配管(1260)とドレイン油配管(1270)は図5に図示されたようにメインホイル(700)の上部フランジ(710)の対面に設置されている。高圧ポンプ(1230)から供給される高圧油は圧力が 280〜320 kg/cm2 で、低圧ポンプで(1240)から供給される低圧油は
圧力が30〜40 kg/cm2である。
【0097】
高圧油配管と低圧油配管(1260)の上流側にはそれぞれ リリーフ弁(1211、1212)が設置される。高圧油配管(1250)からタンク(1210)に高圧の作動油を供給するための配管(1251)がソレノイドバルブ(1252)を通じてタンク(1210)に繋がれている。また低圧油配管(1260)からタンク(1210)で低圧の作動油を供給するための配管(1261)が複動式ソレノイドバルブ(1262)を通じてタンク(1210)に繋がれているしシリンダー(300)からリターンされる作動類を循環させるためにドレイン油配管 (1270)に別途のドレイン油配管 (1263)が繋がれている。またシリンダー(300)を高圧に加圧した後、低圧によってシリンダー(300)を後進させる前に減圧するための配管(1271)が別途でドレインベルブ(1272)を通じてドレイン油配管(1270)に繋がれている。上記のようにシリンダーを作動させるための配管と バルブは設置された複数のシリンダーごとにそれぞれ設置されている。
【0098】
図1に図示された本発明の成型機を制御するための制御装置はリレーを利用して構成することもできるが、プログラムにおいて柔軟性を確保するためにPLC(Programmable Logic Controller)を使うのが望ましい。制御装置はPLCを内蔵した制御板(1100)と上記タンク(1210)の上昇及び下降を識別するための別途のセンサー(651、652)と、メインホイルの
回転角度と回し速度を測定するためのセンサー(図示しないがメインホイルの駆動ギア(942)の軸にエンコーダを設置して構成される)と、上部及び下部金型の温度を測定するためのセンサー(図示しないが、上部下部金型に溝を形成し挿入して使う)を含む。
【0099】
以下では本発明の成型機の作動に対して説明する。
先に成型機の制御板(1100)で成型機に電源を供給するスィッチをONさせる。すると、図6に図示した電気及び信号供給部のスリップリング(650)を通じてホイルの上部にあるヒーター及び油圧装置に電源が供給される。電源が供給されると、先に金型を150〜155 ℃で予熱する。予熱が完了されると 定量供給装置(500)の保存箱 (510)の回転翼(512)を回転させて原料組成物を定量投入期(520)の貫通穴(521)に供給する。次に、メインホイル(700)を回転させるためにモーター(910)を駆動させると駆動ギア(942)がターンテーブルベアリングギア(950)を回転させて、したがってターンテーブルベアリングギア(950)の外輪(951)に固定されたメインホイル(700)が回転するようになる。また駆動ギア(942)に繋がれた第1アイドルギア(545)(545)と第2 アイドルギア(413)が同時に回転するようになる。したがって定量供給装置(500)の定量投入機(520)と、容器排出機(400)の第1回転軸(410)がメインホイル(700)の回転と同期されて回転するようになる。
【0100】
定量投入期から原料組成物が下部金型(740)に投入されると、上部金型(730)を低圧で大油量を供給して急速に下降させるために先に低圧ソレノイドバルブ(1262)を動作させる。上部金型(730)が下部金型(740)に挿入されて加圧成形が始まると、高圧を加えるために高圧バルブ(1252)を作動させて高圧による圧縮成型をする。高圧による加圧を一定時間した後、上部金型を上昇させるため、先にタンク(1210)の圧力を高圧で低圧に減圧を行う。
【0101】
減圧は減圧弁(1272)を動作させて高圧の作動油をドレイン油配管で流れるようにする。タンク(1210)を減圧した後に、低圧ソレノイドバルブ(1262)を作動させてタンク(1210)を後進させる。タンク(1210)はメインホイル(700)の1回戦ごとに前進と後進を繰り返して、正常な止まりの時には皆後進された状態を維持するように制御される。 タンク(1210)は組成物が投入された後、メインホイル(700)が日程閣も回転しながら同時に進んで容器を加圧成型して、下部金型が容器排出装置(400)まで回転して帰って来る前に上昇位置に復帰される。
【0102】
尚、このような成型時に図1で示した加熱、加圧成型(S170)を行うものである。
【0103】
そして、容器排出装置(400)によって金型から排出された容器はコンベヤベルトに移送されて乾燥、殺菌、包装などの工程で進行するようになる。
【0104】
以上のように、前記実施例の成型機においては、植物原料粉末にパーム果房の殻房の粉末を有するようなものを原料として成型できるので、成型品である容器1001にはパーム果房の植物性油分の残存によって撥水性が確保でき、防水性能を向上することができると共に、植物性油分は食品に適するものであるので安心して食品を収容することができる。
【0105】
さらに、上記メインホイル(700)を回転させるための動力を提供する駆動部は、モーター(910)と、上記モーター(910)に繋がれたカップルリング(920)と、上記カップルリング(920)に繋がれた駆動ギア(942)と、外輪(951)にはギアが形成されて上記駆動ギア(942)とかみ合って上記メインホイル(700)に固定されて内輪は上記フレーム(200)に固定されたターンテーブルベアリングギア(950)を含み、
上記油圧装置(1200)は、作動油を保存するオイルタンク(1210)と、上記複数の油圧シリンダー(300)に作動油を高圧で供給するための高圧ポンプ(1230)と、上記複数の油圧シリンダー(300)に作動油を低圧で供給するための低圧ポンプ(1240)と、上記ポンプたちを駆動するためのモーター(910)と、上記高圧ポンプ(1230)に繋がれた高圧油配管(1250)と、上記低圧ポンプ(1240)に繋がれた低圧油配管(1260)と、上記シリンダーの作動油を上記オイルタンク(1210)で復帰させるためのドレイン油配管(1270)と, 上記高圧油, 低圧油, そしてドレイン配管(1270)と複数の油圧シリンダー(300)それぞれを連結する配管に設置された油圧シリンダー制御バルブを含み、
上記電気及び信号供給部は複数のスリップリング(650)で構成され、
制御板(1100)などの上記制御装置は上記油圧室シリンダーの上昇及び下降を識別するためのセンサーと、メインホイル(700)の回転角度と回し速度を測定するためのセンサーと、上部及び下部金型(730,740)の温度を測定するためのセンサーを含み、
上記定量供給装置(500)は、底部に上記組成物を排出するための排出穴(511)が形成されていて、上部に供給された上記組成物を上記底部に形成された排出穴(511)で円滑に排出させるために底部と接触して回転する回転翼が設置された容器である原料保存箱(510)と、ディスク形状で上部面の一部は上記原料保存箱(510)の下部に位して下部面の一部は上記下部金型の上部に位して、回転軸を中心に同心円上に形成された複数の貫通穴(521)を持って、回転の時上記複数の貫通穴(521)の中心は上記原料保存箱(510)の排出穴(511)の中心と一致して同時に上記複数の貫通穴(521)の中心は上記下部金型の中心と一致して、上記メインホイル(700)の回転と同期化させて回転させるための手段を含む定量投入ディスク(520)と、上記定量投入ディスク(520)と等しい半径のディスク形状で、上記定量投入ディスク(520)が回転の時上記定量投入ディスク(520)の貫通穴(521)の中心が上記下部金型の中心と交差する位置に形成された貫通穴(521)より大きい一つの材料供給穴(531)を持って、上記定量投入ディスク(520)の下部に密着して固定設置された支持ディスク(530)と、上記支持ディスク(530)の下部に設置されて材料供給穴(531)を遮断するための遮断手段と、上記定量投入ディスク(520)の上部に設置されて、上記定量投入ディスク(520)の貫通穴(521)の中心と上記下部金型(540)の中心が一致する場合上記定量投入ディスク(520)の貫通穴(521)に置かれている一定量の組成物が上記下部金型(540)で簡単に投入されるように加圧する投入促進手段を含み、
上記定量投入ディスク(520)を上記メインホイル(700)の回転と同期化させて回転させるための手段は上記フレーム(200)に回転可能になるように設置されて、上記駆動部の駆動ギア(942)とかみ合っている第1アイドルギア(545)と、上記定量供給装置の定量投入ディスク(520)を回転させるためのディスク回転軸と、上記ディスク回転軸に固定設置されて、上記第1アイドルギア(545)とかみ合っている投入機同期ギア(541)を含み
上記容器排出装置は上記フレーム(200)に回転可能になるように設置された第1回転軸(410)と、上記第1回転軸(410)と一直線で上記フレーム(200)に回転可能に設置された第2回転軸(420)と、上記第1回転軸(410)に設置された第1スプロケット(411)と、上記第2回転軸(420)に設置された第2スプロケット(421)と、上記第1スプロケット(411)と第2スプロケット(421)に設置されたチェーン(430)と、上記チェーン(430)に設置された複数個の真空吸着シリンダー組立体(440)を含み、上記真空吸着組立体(440)は上記下部金型(740)の上記成形された組成物を真空で吸い付くための吸着パッド(445)を含み、上記第1または第2回転軸(410)(420)の中で一つの軸は上記メインホイル(700)の回転と同期化させて回転させるための手段を含み、上記吸着パッド(445)は上記下部金型(740)の中心線にしたがって下部金型(740)の移動速度と等しい速度で一定距離移動されるように設置され、
上記第1または第2回転軸(410)(420)の中で一つの軸を上記メインホイル(700)の回転と同期化させて回転させるための手段は上記フレーム(200)に回転可能になるように設置されて、上記駆動部の駆動ギア(942)とかみ合っている第2アイドルギア(412)と、上記第1または第2回転軸(410)(420)の中で一つの軸に固定設置されて、上記アイドルギアとかみ合っている排出期同期ギア(541)を含み、
上記定量投入装置の定量投入ディスク(520)の複数の貫通穴(521)の数は上記メインホイル(700)の複数の金型の数の約数であり、
上記メインホイル(700)に設置された金型は容器(1001)の種類によって順に配列されてあるし、上記容器(1001)の種類によってお互いに違う組成物を該当の金型に投入するために、上記定量投入装置の定量投入ディスク(520)の貫通穴(521)に金型の配列手順に配置された直径が違うように貫通された計量スリーブを追加で含むことなどにより、確実な作動を行うことができる。
【実施例2】
【0106】
次に実施例2について図18〜図20を参照して説明する。尚、前記実施例1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0107】
実施例2においては、タンク(1210)の伸縮するシリンダーロッド(310)に固定される上部金型(730)は隣接して左右一対となって上部金型本体(730A,730B)が一体的に設けられている。そして、タンク(1210)のロッド(310)の先端に横幅を大きく形成したブラケットなどの連結具300Aを介して上部金型本体(730A,730B)が固定されている。一方実施例1と同様に下部フランジ(720)上に設けられる下部金型(740)は、上部金型本体(730A,730B)に対向するように下部金型本体(740A,740B)が隣接して左右一対となって配置されている。尚、実施例2では上部金型(730)は2個の上部金型本体(730A,730B)、下部金型(740)は、2個の下部金型本体(740A,740B)の場合を示したが、上部金型(730)、下部金型(740)は3個以上の複数でもよい。
【0108】
さらに、実施例1と同様に回動ずる真空吸着シリンダー組立体(440)に吸着パッド(445)が連結される。
【0109】
また、下部金型本体(740A,740B)のやや上方で、かつ該下部金型本体(740A,740B)の後方に左右方向に移動する平コンベアからなる排出用の左右移送手段(1100)を設ける。この左右移送手段1100は始端1101を真空吸着シリンダー組立体(440)側に、終端(1102)を反対側で下部金型本体(740A,740B)より離れた箇所に配置している。終端(1102)の外側下方には前後方向に移動する平コンベアからなる排出用の前後移送手段(1200)を設ける。そして、終端1102と前後移送手段1200との間にはシューター(1201)が斜めに設けられている。
【0110】
したがって、下部金型本体(740A,740B)に対向するように実施例1と同様に材料供給穴を2箇所設けた定量供給装置より2個の下部金型本体(740A,740B)にそれぞれ原料が供給されて、下部金型本体(740A,740B)が2個の上部金型本体(730A,730B)の真下に移動した後、タンク(1210)が作動して上部金型本体(730A,730B)が下降して型閉じし、2個の下部金型本体(740A,740B)に嵌合して原料が図20のように皿のような浅底状の容器1002が成型される。
【0111】
この後、タンク(1210)が作動して上部金型本体(730A,730B)が上昇して型開きすると、実施例1と同様に吸着パッド(445)が下部金型本体(740A,740B)上に移動し、そして吸着パッド(445)が容器1002を吸着する。容器1002を吸着した吸着パッド(445)は後方に移動して左右移送手段(1100)上に移動すると、容器(1002)の吸着は解除されて、容器(1002)は左右移送手段(1100)に落下して、搬出され、さらにこの搬出された容器1002はシューター(1201)から前後移送手段(1200)に移送されてさらに搬送されるものである。尚、左右移送手段(1100)は前後方向のものでもよく、また前後移送手段(1200)は左右方向のものでもよい。いずれにしても排出できる方向にあればよい。
【0112】
以上のように、上部金型(730)は2個の上部金型本体(730A,730B)、下部金型(740)は、2個の下部金型本体(740A,740B)としたことで、タンク(1210)の1回の作動で2個の容器1002を同時に成型して生産量を向上することができる。
【実施例3】
【0113】
図21は実施例3を示しており、前記実施例1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0114】
実施例3では、パーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房原料のみからなる植物原料粉末を準備して(S100)これを細かく50〜250メッシュで粉碎する(S110)。殻房原料は殻房(略称EFB)を機械処理したファイバー(fibre)状のものであり、そしてこの時植物原料は大きさが例えば80〜120メッシュ範囲にあるように粉碎するのが望ましい。一方、澱粉とロジン(Rosin)とエステル類、ステアリル乳酸ナトリウムのような結合材を準備して(S120)、用意した水(S130)と混合する(S140)。次に、用意したS110の植物原料粉末と、S120の結合材(バインダー)粉末と、S200の石英斑岩粉末とトルマリン粉末を混合して生分解性組成物を製造する(S150)。この時混合製造された組成物は植物原料粉末100重量部と、澱粉10〜20重量部と、エステル類1〜2重量部と、水2〜4重量部で構成されるのが望ましい。
【0115】
また、前記石英斑岩(Quartz Porphyry)粉末は、火成岩の一つで石英と正長石の斑晶をもつ石英斑岩を粉末にしたものであり、一方トルマリン(Tourmaline:電気石)粉末は、ホウ素のケイ酸塩からなる鉱物であるトルマリンを粉末にしたものであり、これら石英斑岩粉末(30)、トルマリン粉末のそれぞれのサイズは前記パーム果房の殻房の繊維質粉末)のサイズと同じサイズ又はほぼ同じサイズが望ましく、さらに前記石英斑岩粉末とトルマリン粉末の比率はそれぞれ使い捨て容器全体の1重量%程度(即ち、0.5重量%乃至1.5重量%)が望ましい。尚、このような石英斑岩粉末とトルマリン粉末を実施例1のものに用いてもよい。
【0116】
そして、あらかじめ成型用金型を予熱して(S180)、予熱された金型に混合した生分解性組成物を予熱された下部金型に投入する(S160)。投入された生分解性組成物を上部金型を移動させて加熱、加圧しながら圧縮成型する(S170)。これはパーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房原料を50〜250メッシュで粉碎した植物原料粉末100重量部、澱粉10〜20重量部を混合して原料本体を準備して、上記で用意した原料本体を金型に入れて、150〜155℃の温度で30〜40kg/cm2の圧力で4〜5秒の間加圧した後、280〜320kg/cm2の圧力で4〜5秒の間加圧した後、再び30〜40kg/cm2の圧力で10〜15秒減圧して体積減少率が0.75〜0.85の範囲内で圧縮成型する。
【0117】
以上のように、実施例3では実施例1に記載の効果の他に、前記植物原料粉末は前記パーム果房の殻房の粉末のみからなるので、パーム果房の殻房を有効利用することができ、さらにパーム果房の殻房の繊維質粉末に残存する油分によって容器の耐水性を向上することなどができる。そして殻房原料を50〜250メッシュで粉碎することで、使い捨て生分解性容器を良好に製造することができる。
【0118】
また、容器は石英斑岩粉末を含有することによって、遠赤外線が発生して放出することができる。さらに、容器にはトルマリン粉末を含有することによって、人体に有益なマイナスイオンを発生して放出を行うことができる。この結果、人体に有益な遠赤外線とマイナスイオンが放出され、人体に非常に有益な効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0119】
本発明の実施例は、本発明を技術的思想として限定することに解釈されてはいけない。本発明の保護範囲は請求範囲に記載した事項によって制限されて、本発明の技術分野で通常の知識を持った者は 本発明の技術的思想を多様な形態で改良変更するのが可能である。したがってこのような改良及び変更は通常の知識を持った者に自明なことなので本発明の保護範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本発明の実施例1を示す使い捨て容器の製造方法を説明するための流れ図である。
【図2】本発明の実施例1を示す生分解性容器成型機の概略斜視図である。
【図3】本発明の実施例1を示す生分解性容器成型機の正面図である。
【図4】同上、成型機の平面図である。
【図5】同上、成型機の右側面図である。
【図6】同上、成型機の電気及び信号供給部の構造を図示する側面図である。
【図7】同上、成型機の駆動部を図示する一部を断面とした側面図である。
【図8】同上、成型機の定量供給装置の構造を図示する断面図である。
【図9】図8の定量供給装置の平面図である。
【図10】図8のA方向から見た断面図である。
【図11】本発明の実施例1を示す成型機の容器排出装置を図示する断面図である。
【図12】図11の容器排出装置の概略平面図である。
【図13】本発明の実施例1を示す成型機のブレーキユニットを図示する断面図である。
【図14】本発明の実施例1を示す成型機に設置された金型の断面図である。
【図15】本発明の実施例1を示す造成物を使用して製造された容器の一実施例の断面図である。
【図16】本発明の実施例1を示す成型機のタンク)を制御するための油圧装置の配管図である。
【図17】本発明の実施例1の他の型の断面図である。
【図18】本発明の実施例2を示す金型まわりの断面図である。
【図19】本発明の実施例2を示す図18の側面の断面図である。
【図20】本発明の実施例2を示す容器の断面図である。
【図21】本発明の実施例3を示す使い捨て容器の製造方法を説明するための流れ図である。
【符号の説明】
【0121】
200 フレーム
300 タンク(1210)
400 容器排出装置
413 第2アイドルギア
500 定量供給装置
520 定量投入ディスク
545 第1アイドルギア(545)
590 原料投入・遮断手段
600 電気及び信号供給部
700 メインホイル
730A,730B 上部金型本体
740A,740B 下部金型本体
800 ブレーキユニット
900 駆動部
950 ターンテーブルベアリングギア
942 駆動ギア
1001 容器


【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物原料粉末とその結合材を混合した後に、該原料を成型する使い捨て生分解性容器の製造方法において、前記植物原料粉末にパーム果房の殻房の粉末を有することを特徴とする使い捨て生分解性容器の製造方法。
【請求項2】
もみがら、鋸屑、藁、パルプ、竹、サトウキビ又はこれら2種以上の混合原料から選択されたもみがら等原料とパーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房原料とを80〜120メッシュで粉碎した植物原料粉末100重量部、澱粉10〜20重量部、エステル類1〜2重量部、水2〜4重量部を混合して原料本体を準備して、上記で用意した原料本体を金型に入れて、150〜155℃の温度で30〜40kg/cm2の圧力で4〜5秒の間加圧した後、280〜320kg/cm2の圧力で4〜5秒の間加圧した後、再び30〜40kg/cm2の圧力で10〜15秒減圧して体積減少率が0.75〜0.85の範囲内で圧縮成型することを特徴とする使い捨て生分解性容器の製造方法。
【請求項3】
前記原料本体にロジン3〜4重量部を混合することを特徴とする請求項2記載の使い捨て生分解性容器の製造方法。
【請求項4】
前記原料本体にポリソルベート(Polysorbate)類、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Polyoxyethylene sorbitanMonooleate)又はポリグリセリン脂肪酸エステル(Polyglycerin Mono Fatty Acid Ester)1〜2重量部を混合することを特徴とする請求項2記載の使い捨て生分解性容器の製造方法。
【請求項5】
前記原料本体にステアリル乳酸ナトリウム1〜2重量部を混合することを特徴とする請求項2記載の使い捨て生分解性容器の製造方法。
【請求項6】
前記植物原料粉末は前記パーム果房の殻房の粉末のみからなることを特徴とする請求項1記載の使い捨て生分解性容器の製造方法。
【請求項7】
パーム果房からオイルを抽出した後に発生する殻房原料を50〜250メッシュで粉碎した植物原料粉末100重量部、澱粉10〜20重量部を混合して原料本体を準備して、上記で用意した原料本体を金型に入れて、150〜155℃の温度で30〜40kg/cm2の圧力で4〜5秒の間加圧した後、280〜320kg/cm2の圧力で4〜5秒の間加圧した後、再び30〜40kg/cm2の圧力で10〜15秒減圧して体積減少率が0.75〜0.85の範囲内で圧縮成型することを特徴とする使い捨て生分解性容器の製造方法。
【請求項8】
前記原料本体にロジン3〜4重量部を混合することを特徴とする請求項7記載の使い捨て生分解性容器の製造方法。
【請求項9】
前記原料本体にエステル類、ステアリル乳酸ナトリウム及び水の少なくとも1種類を混合することを特徴とする請求項7又は8記載の使い捨て生分解性容器の製造方法。
【請求項10】
前記原料本体に石英斑岩粉末を混合することを特徴とする請求項1〜9のいすれか1項に記載の使い捨て生分解性容器の製造方法。
【請求項11】
前記原料本体にトルマリン粉末を混合することを特徴とする請求項1〜9のいすれか1項に記載の使い捨て生分解性容器の製造方法。
【請求項12】
フレームと上記フレームの上部に回転が可能に設置されて、上部及び下部フランジを持つメインホイルと、
上記メインホイルを回転させるための動力を提供する駆動部と、
上記フレームに設置されて、上記メインホイルの下部と摩擦接触をしてメインホイルの回転を停止させるための複数のブレーキユニットと、
シリンダーロッドが上記上部フランジを貫いて上記下部フランジに向けるように上記上部フランジの上部面に設置された複数の油圧シリンダーと、
上記メインホイルに設置されて上記複数の油圧シリンダーを個別的に制御して動作させることができる油圧装置と、
上記複数の油圧シリンダーのそれぞれのシリンダーロッドに設置されて、それぞれのシリンダーの上昇及び下降によって上下に移動される、電気ヒーターを内蔵した複数の上部金型と、
上記上部金型に対応する位置の上記下部フランジの上部面に設置されて、電気ヒーターを内蔵した複数の下部金型と、
上記油圧装置に電気を供給して、制御信号を伝達するための電気及び信号供給部と、
上記フレームに設置されて、上記メインホイルの回転によって回転する上記それぞれの下部金型に生分解性組成物を一定量ずつ供給するための定量供給装置と、
上記フレームに設置されて、上記上部及び下部金型の加圧によって上記組成物の加圧成型が完了した場合メインホイルの回転によって移動する上記それぞれの下部金型と等しい線速度で移動しながら成型完了した容器を真空で吸い付いて排出させるための容器排出装置と、
上記メインホイルの回転に同期させて上記複数の下部金型に上記組成物を供給するために上記定量供給装置を制御して、上記供給された組成物を成型するために上部金型が設置されたシリンダーの昇降及び下降運動を制御して、上記成形された組成物をメインホイルの回転と同期させて上記下部金型から真空で吸い付いて排出させることを制御するための制御部と
を含む使い捨て生分解性容器の成型機において、
前記複数の上部金型にはそれぞれ複数の上部金型本体を備えると共に、前記複数の下部金型にも前記上部金型本体に対応してそれぞれ複数の下部金型本体を備えたことを特徴とする使い捨て生分解性容器の成型機。


【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図1】
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【図21】
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【公開番号】特開2007−186255(P2007−186255A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−81748(P2006−81748)
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(505466619)
【出願人】(505465933)
【Fターム(参考)】