説明

光カチオン架橋型ポリマー

【課題】 紫外線等の照射によって架橋による3次元硬化が可能な重合体、及びこれを含有する樹脂組成物において、反応成形時の収縮等による歪(ゆが)みや割れを防止することができ、最表面の硬化不良をも防止できるものを提供する。
【解決手段】下記に示すような1〜3個のエポキシ基及び1個のラジカル反応基を分子中に含むエポキシ基含有モノマーを、単独で、または1個のラジカル反応基を分子中に含む非エポキシ基含有モノマーとの組み合わせで、ラジカル反応基の重合により、可塑性、熱可塑性または液状の重合体を得る。この重合体は、エポキシ当量が200〜2000(g/eq)であり、かつ、重量平均分子量が2000〜20万である。紫外線等の照射により、光カチオン重合機構による3次元架橋により硬化が行われる。この硬化の際の体積収縮率は2%未満とすることができ、各種光学材料として使用可能な硬化物を得ることができる。
【化1】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線その他の活性エネルギー線(活性種を生成可能な光線及び放射線)の照射によって架橋による3次元硬化が可能な重合体、及びこれを含有する樹脂組成物に関する。特には、エポキシ基同士のカチオン重合反応によって3次元化が行われるものに関する。なお、光以外の活性エネルギー線により架橋反応が誘起される場合も含めて、光カチオン架橋、光硬化性等の語を用いることとする。
【背景技術】
【0002】
近年、情報通信技術が急速に発展し、端末機のディスプレイの部材や、光通信技術の光ファイバー等の光学材料の検討が盛んになってきている。中でも、ポリマー系光学材料として、光の照射によって硬化可能な樹脂が検討されている。例えば、ウレタンアクリレートまたはエポキシアクリレートと、(メタ)アクリル酸エステルモノマーとの共重合樹脂といった光ラジカル重合により硬化可能な樹脂について検討されている(特開2000−81520,特開平7−233227)。なお、「(メタ)アクリル酸エステル」は、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、またはこれらの組み合わせをいうものとする。
【特許文献1】特開2000−81520
【特許文献2】特開平7−233227
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、光ラジカル重合型では硬化時の収縮が大きく、硬化物にゆがみやわれが生じてしまう問題点がある。硬化時の収縮による成形後のゆがみやわれは、光ファイバー等の成形体では特に問題になる。また、ラジカル重合は酸素による阻害を受けるので、最表面の硬化性が悪くなりやすいという欠点もある。
【0004】
本件発明者らは、上記問題点に鑑み鋭意検討する中、一般に(メタ)アクリル酸エステルの硬化収縮より脂環式エポキシ化合物の硬化収縮の方が小さいという点に着目した。硬化収縮が小さいと、ゆがみや割れを極力減らす点で有利となる。また、本件発明者らは、酸素阻害の影響を受けないカチオン重合型の硬化反応(特開2003−149476、特開2003−212961)に着目するに至った。酸素阻害の影響を受けないならば、最表面の硬化性が悪く物性が出ないということもなくなる。
【0005】
以上のように、本発明は、ポリマー系光学材料等の製造に用いる光硬化性樹脂において、硬化成形後の歪みや割れを防止することができ、最表面についても充分な硬化が行われるものを提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の光硬化性重合体は、1〜3個のエポキシ基及び1個のラジカル反応基を分子中に含むエポキシ基含有モノマーを、単独で、または1個のラジカル反応基を分子中に含む非エポキシ基含有モノマーとの組み合わせで、ラジカル反応基の反応により重合した可塑性、熱可塑性または液状の重合体であって、エポキシ当量が200〜2000(g/eq)であり、かつ、重量平均分子量が2000〜20万であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の光カチオン架橋型樹脂組成物によれば、硬化収縮が小さいため、硬化物のゆがみやわれの問題がほとんどなくなる。硬化物の透明性が良好であることから、光導波路等の光学分野への応用も可能である。
【0008】
また、構成モノマーの組み合わせや組成比によって、樹脂組成物の屈折率やガラス転移点を調整することができる。硬化前のガラス転移点を高くすることができるので、硬化前にもタックフリーにすることができる。そのため、硬化前の状態でもほこりがつかないようにするドライフィルム化ができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
ポリマーは、公知の方法で合成することが可能であり、例えば、所定量モノマーと溶剤を一括で仕込み、窒素を導入しながら、ラジカル重合開始剤の存在下、70〜80℃に加温しつつ撹拌することにより得られる。
【0010】
ポリマーの重合成分として必須成分であるエポキシ基を含有するラジカル重合可能なモノマーは、1〜3個のエポキシ基と、1個のラジカル反応基とを有するものである。エポキシ基は、脂環式エポキシ基及びグリシジル基のいずれでも良いが、光カチオン重合の反応性から、一般に脂環式エポキシ基が好ましい。エポキシ基含有モノマーとして、脂環式エポキシ基を有するラジカル反応性モノマーを単独で、または、グリシジルエポキシ基を有するラジカル反応性モノマーと組み併せて用いるのが好ましい。また、1分子あたりのエポキシ基の数は、1〜2個が好ましい。通常は、エポキシ基の数が1個であるモノマーのみを用いるか、または、エポキシ基の数が1〜3個のモノマーを組み合わせて用い、全体の平均でエポキシ基の数が1〜1.5個の範囲内とするのが好ましい。エポキシ基含有モノマーのエポキシ基以外の部分は、ラジカル重合反応及びその制御が容易な不飽和二重結合からなる低分子単位である。
【0011】
このようなエポキシ基含有モノマーとしては、エポキシ基を含有する(メタ)アクリル酸エステル類、エポキシ基を含有するスチレン誘導体、エポキシ基を含有するフマル酸エステル類、エポキシ基を含有するビニル化合物があげられる。具体的には、エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート(I)、エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート(II)、グリシジルアクリレート(III)、グリシジルメタクリレート(IV)、〔(4−エテニルフェニル)メチル〕オキシラン(V)、4−(グリシジルオキシ)スチレン(VI)、4-ビニルエポキシシクロヘキサン(VII)、ジグリシジルフマレート(VIII)、及び、ジエポキシシクロヘキシルメチルフマレート(IX)が挙げられる。これらの化合物の構造式を下記に示す。
【化1】

【0012】
エポキシ基を含有しない、その他のポリマーの重合成分として用いられるモノマーとしては、公知慣用のものが使用可能である。たとえば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、ベンジル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリルアミド、ジシクロヘキシルフマレート、ジベンジルフマレート、ジブチルフマレート、スチレン等が挙げられる。
【0013】
このような非エポキシ基含有モノマーを用いる場合、エポキシ基含有モノマーのモル分率、すなわち、エポキシ基含有モノマーのモル数/ラジカル重合性モノマーの総モル数は、例えば0.2〜0.75である。このような共重合により、硬化物の物性を容易に、好ましいものに調整することができる。
【0014】
本発明のポリマーは、エポキシ当量が200〜2000(g/eq)である。エポキシ当量が2000を越えると、光カチオン架橋の密度が不充分となり、エポキシ当量が200未満では、光カチオン架橋の密度が過剰となり、かえって靱性の低下を招く。なお、エポキシ当量の測定は、JIS K 7236−1986の方法により行うことができる。
【0015】
本発明のポリマーの重量平均分子量(THF溶媒によるGPC、ポリスチレン換算)は、2000〜20万であり、好ましくは3000〜5万である。重合体の重量平均分子量が、2000未満であると、ラジカル反応性末端基の濃度が過大になる。また、タック性が残り取り扱い性に劣る。一方、重合体の重量平均分子量が20万を越えると、粘度が過大となり、取り扱いが困難となり、特には、気泡等の混入を防ぐのが困難になってしまう。
【0016】
本発明のポリマーは、光カチオン架橋による3次元硬化時の体積収縮が、好ましくは3%未満、より好ましくは2%未満であり、反応硬化により生じる歪みや残留応力を充分に小さくすることができる。また、透明性の高い硬化物を容易に得ることができることから、ポリマー系光学材料の製造に用いることができる。
【0017】
また、本発明の樹脂組成物を塗料化する場合には、酢酸エチル、トルエン等の有機溶剤およびモノマー類で希釈することができ、モノマーで希釈する場合は、ポリマーとモノマーの総和中のポリマーの含有率を30重量%以上にすることが望ましい。
【0018】
希釈に用いるモノマー類としては、ビニルエーテル化合物、プロペニルエーテル化合物、スチレン誘導体、エポキシ化合物、ラクトン化合物、オキセタン化合物等、公知慣用のものが使用可能である。これらは単独で用いてもよく、複数種を併用してもよい。
【0019】
本発明の光カチオン架橋型樹脂組成物には、必要に応じて光カチオン重合開始剤(活性エネルギー線の照射により活性種を生成する反応開始剤)を添加する。
【0020】
光カチオン重合開始剤の種類は特に限定されず、公知のものが使用可能であるが、代表的な例としては、ジフェニルヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウム塩、アルキルヨードニウム塩、アルキルスルホニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、ジアリールスルホニウム塩等が挙げられる。これらを単独で用いても、複数種併用してもよい。
【0021】
また、光カチオン重合開始剤を使用する場合のその添加量は、ポリマーと上記必要に応じて用いられるモノマーの総和に対し、0.1〜10重量%程度であり、約1〜3重量%が好ましい。
【0022】
さらに、本発明の光カチオン架橋型樹脂組成物には、必要に応じて、光安定剤、紫外線吸収剤、触媒、レベリング剤、消泡剤、重合促進剤、酸化防止剤、難燃剤、赤外線吸収剤、等を添加することができる。
【0023】
なお、本発明の光カチオン架橋型樹脂組成物を硬化させる活性エネルギー線は、紫外線、可視光線、電子線、γ線等であり、光源は特に限定されないが、例としては、高圧水銀灯、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯等が挙げられる。
【実施例】
【0024】
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに具体的に説明する。なお、以下において、配合比率及び「%」は、特に断らないかぎり、全て重量基準であるものとする。
【0025】
[合成例1]
フラスコに、スチレン52g(0.5モル)、エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート98g(0.5モル)、クロロベンゼン300g、α−メチルスチレンダイマー7.5g、及びラウロイルパーオキサイド1.5gを仕込み、窒素を導入しながら70±2℃の条件にて8時間反応させた。その後、メタノールで精製し、ポリマーAを得た。
【0026】
[合成例2]
フラスコにクロロベンゼン203.2gを仕込み、窒素を導入しながら加温し、還流温度とする。そこに、スチレン78g(0.75モル)、エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート49g(0.25モル)、クロロベンゼン50.8g、α−メチルスチレンダイマー25.4g、及びラウロイルパーオキサイド12.7gを溶解させたものを滴下しながら120〜130℃で反応させた。その後、メタノールで精製し、ポリマーBを得た。
【0027】
[合成例3]
フラスコにクロロベンゼン262gを仕込み、窒素を導入しながら加温し、還流温度とする。そこに、スチレン52g(0.5モル)、イソボルニルアクリレート52g(0.25モル)、エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート45.5g(0.25モル)、クロロベンゼン38g、α−メチルスチレンダイマー7.5g、及びラウロイルパーオキサイド7.5gを溶解させたものを滴下しながら120〜130℃で反応させた。その後、メタノールで精製し、ポリマーCを得た。
【0028】
[合成例4]
フラスコにクロロベンゼン280gを仕込み、窒素を導入しながら加温し、還流温度とする。そこに、シクロヘキシルアクリレート123.2g(0.8モル)、エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート36.4g(0.2モル)、クロロベンゼン40g、α−メチルスチレンダイマー1.2g、及びラウロイルパーオキサイド8.0gを溶解させたものを滴下しながら120〜130℃で反応させた。その後、メタノールで精製し、ポリマーDを得た。
【0029】
[合成例5]
フラスコにクロロベンゼン295gを仕込み、窒素を導入しながら加温し、還流温度とする。そこに、シクロヘキシルアクリレート123.2g(0.8モル)、エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート36.4g(0.2モル)、クロロベンゼン24g、及びラウロイルパーオキサイド4.8gを溶解させたものを滴下しながら120〜130℃で反応させた。その後、メタノールで精製し、ポリマーEを得た。
【0030】
以上の合成例の、反応モル比、及び得られたポリマーの分子量を表1に示す。ポリマーの分子量の測定は、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒とするGPC装置により行い、ポリスチレン換算値としての重量平均分子量を求めた。具体的な測定条件は、下記のとおりである。
カラム:東ソー(株)のポリスチレンゲルカラム (TSK gel G4000HXL+TSK gel G3000HXL+TSK gel G2000HXL+TSK gel G1000HXL×2本)
カラム温度:40℃
検出器:示差屈折率検出器(島津製作所RID−6A)
流速:1ml/min.
【表1】

【0031】
[比較合成例1]
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレートタイプ3量体504g(1モル)、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.47g、2−ヒドロキシプロピルアクリレート429g(3.3モル)を仕込み、70〜80℃の条件にて残存イソシアネート濃度が0.1%になるまで反応させ、ウレタンアクリレートを得た。
【0032】
[比較合成例2]
ビスフェノールAジグリシジルエーテル(標準タイプ)380g(1モル)、アクリル酸144g(2モル)、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.26g、テトラブチルアンモニウムブロマイド2.62gを仕込み、90〜100℃の条件にて酸価が5mgKOH/g以下になるまで反応させ、エポキシアクリレートを得た。
【0033】
[実施例1〜5、比較例1,2]
上記合成例で得られたポリマーおよび比較合成例で得られたウレタンアクリレート、エポキシアクリレートについて、以下の要領で物性を測定した。結果を表2に示す。
【0034】
・タック性: 溶剤を揮発させた後に、指で表面を触りタックがあるかどうかを見た
○:べたつきがない ×:べたつきがある
・硬化性: 硬化フィルムを塩化メチレンに18時間浸漬して未硬化部分を抽出し、105℃X3時間乾燥する。塩化メチレン浸漬前の重量と乾燥後の重量から、ゲル化率として次式により求めた
ゲル化率(%)=乾燥後の重量÷浸漬前の重量×100
・屈折率
*硬化前のポリマー:得られたポリマー/トルエン=75/25、50/50、25/75、0/100(重量比)の比率で配合して均一に溶解させ、得られた各樹脂組成物をアッベ屈折計で測定温度25℃にて測定した。横軸に配合比率、縦軸に各比率の測定値をとったグラフからポリマー/トルエン=100/0の屈折率を外挿により求めた。
*硬化前のウレタンアクリレート・エポキシアクリレート:アッベ屈折計で測定温度25℃にて測定した。
【0035】
・硬化収縮: 下記条件で硬化させた樹脂の硬化前後の20℃での比重をピクノメーターで測定し、次式により体積収縮率として求めた
体積収縮率(%)=〔(硬化後の比重−硬化前の比重)/硬化後の比重〕×100
・ガラス転移点(硬化前):DSCのベースラインの変曲点から求めた
・ガラス転移点(硬化後):レオログラフのtanδの極大点から求めた
・透明性:硬化物の透明性を目視判定した
○:透明である。×:濁りがある。
【0036】
・硬化条件:表2の比率で配合して均一に溶解させた樹脂組成物をガラス板上に200μmのアプリケーターバーで塗布し、減圧乾燥機で70℃×1時間乾燥後、80W/cmの高圧水銀灯を用いて積算照度200mJ/cm2の紫外線を照射した。下表において、ロードシルフォトイニシエイター(ローディア社の商標)PI−2074は光カチオン重合開始剤であり、イルガキュア(Irgacure; Geigy社の商標)184は光ラジカル重合の開始剤である。
【表2】

【0037】
表2の結果から知られるように、実施例1〜5では、硬化時の体積収縮率を2%未満とすることができた。特に、実施例2〜5では、0.2%以下とすることができた。表1に示すように、実施例1のポリマー(A)のエポキシ当量が320g/eqであるのに対し、実施例2〜5のポリマー(B〜E)は、エポキシ当量が500g/eq以上である。すなわち、実施例2〜5では、エポキシ当量を500g/eq以上とすることにより、体積収縮率を特に小さくすることができた。
【0038】
また、いずれの実施例においても、ゲル化率で表される硬化性、及び硬化物の透明性において、一般的なウレタンアクリレート(比較例1)やエポキシアクリレート(比較例2)と比べて、全く遜色がなかった。さらに、タック性がなく取り扱い性が良好であり、ほこりの付着によるトラブルもほとんど生じないものであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1〜3個のエポキシ基及び1個のラジカル反応基を分子中に含むエポキシ基含有モノマーを、単独で、または1個のラジカル反応基を分子中に含む非エポキシ基含有モノマーとの組み合わせで、ラジカル反応基の反応により重合した重合体であって、エポキシ当量が200〜2000(g/eq)であり、かつ、重量平均分子量が2000〜20万であることを特徴とする光カチオン架橋型ポリマー。
【請求項2】
前記エポキシ基含有モノマーが、エポキシ基を含有する(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ基を含有するスチレン誘導体、及び、エポキシ基を含有するフマル酸エステルのいずれか、または、これらの任意の組み合わせであることを特徴とする請求項1記載の光カチオン架橋型ポリマー。
【請求項3】
非エポキシ基含有モノマーとの共重合体であって、該非エポキシ基含有モノマーは、スチレン、スチレン誘導体、(メタ)アクリル酸エステル、フマル酸エステル、(メタ)アクリロイルモルホリン、及び、(メタ)アクリルアミドのいずれか、または、これらの任意の組み合わせであることを特徴とする請求項1または2記載の光カチオン架橋型ポリマー。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかの光カチオン架橋型ポリマーからなり、3次元架橋時の体積収縮率が3%未満であることを特徴とする光硬化性樹脂組成物。
【請求項5】
請求項4記載の光硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる光学材料。

【公開番号】特開2006−22303(P2006−22303A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−41424(P2005−41424)
【出願日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(000003506)第一工業製薬株式会社 (491)
【Fターム(参考)】