説明

光ファイバ型センサおよび光ファイバ型センサシステム

【課題】外部への影響を及ぼさない光ファイバをセンサとして利用し、測定範囲が広く、光ファイバの破断の危険性をなくして、有効に機能させ得る光ファイバ型センサを提供する。
【解決手段】外部から負荷が付加されたときその負荷に応じて光ファイバ4が屈曲され、前記負荷が除かれたとき、前記屈曲状態から復帰させるファイバ変位手段(例えば紐状部材5とスポンジシート3との組み合わせ)を有し、前記屈曲に応じてシングルモード光ファイバ4に光伝送の損失を生じさせる構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバを用いて人物、その他の有無を感知する光ファイバ型センサおよびこの光ファイバ型センサを用いた光ファイバ型センサシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、防犯,介護,その他安全確保の観点から人物の有無を感知する方法の一つとしてマットセンサがある。このマットセンサとしては、例えば電気接点式のものが知られている。この電気接点式のマットセンサは、マットの内部に配置された接点を上部からの踏み付けなど荷重によって接触させることにより電気を流して感知するものである。また、マット状に形成された導電体を絶縁層を介在させて複数層に積層し、表裏両面を絶縁層で覆ってなるコンデンサ構造のものが特許文献1によって知られている。このほかに、内部に流体を封入してなる嚢袋を保持シート内に介在させてその嚢袋の開口部に繋がる圧力センサで、前記嚢袋に作用する圧力の変化を検出するような流体圧の変化で感知する形式のマットセンサが特許文献2によって開示されている。
【0003】
また、光ファイバを利用して平面的な歪みセンサも提案されている。この光ファイバを利用した歪みセンサは、光ファイバ素線を樹脂で被覆した1本の光ファイバケーブルを縦横に折返し、かつこのケーブルが縦横にクロスする部分を固定してメッシュ状に形成し、このメッシュ状面で荷重を受けるようにされたものが特許文献3によって知られている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−256850号公報
【特許文献2】特開2002−71496号公報
【特許文献3】特開2004−37423号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記電気接点式のマットセンサは、金属腐食による接点不良・寿命の短縮、ノイズの発生、引火性雰囲気中での着火の危険性など多くの問題点があり、使用場所が限定される。また、接点は数mm程度の厚さを必要とするため、構造的にマットセンサ自体の厚さ寸法が厚くなり、全体コストが高くなるという問題点がある。しかもこの電気接点式のマットセンサのセンサシステムとしては、電気的導通の有無を感知するものであるので、マットセンサの接点を作動させ得る最小の荷重が閾値となり調節ができない。そのために、小動物による影響も無視できない。
【0006】
また、特許文献1によって知られるものでは、アルミニウム蒸着フイルムなどの導電体をシリコーンゴムシートのような絶縁体を介在させてEPゴムなどで外部を覆った構造にされているので、厚さ寸法を薄くすることが可能である反面、踏みつけによって生じる静電容量の変化を電気信号として取出すものであるから、広い面積を有するマットに採用する場合、その精度において問題がある。
【0007】
また、特許文献2によって知られる圧力センサ方式のマットでは、上述のような電気的な問題点は生じないが、圧力媒体として空気を使用する場合、嚢袋としてチューブを屈曲蛇行させて配置するような構造であると、外圧を受けてチューブが変形して加圧されても局部的に圧力変動が生じて閾値設定どおりに機能させるのが難しい。また、使用中に嚢袋に封入した空気がリークすることのない構成が要求されるという問題点がある。
【0008】
さらに、特許文献3によって知られる光ファイバを利用した平面的な歪みセンサでは、1本の光ファイバケーブルを横方向に複数回折り返して蛇行させた後、その上側で縦方向に複数回折り返し蛇行させてクロスさせ、縦横両方向に配されて交差する位置でファイバケーブル同士を固定する構成とされて、平面的に広い範囲での歪みを検知できるものであるが、交差部を固定してメッシュ形状に維持させるために連結固定金具を必要としている。通常のシングルモード光ファイバは曲率半径の大きい緩やかな曲げには殆ど伝達損失を示さないため、損失によって歪みを計測するためには、破断限界に近い屈曲を光ファイバ自体に与える必要があり、破断限界近傍での使用となるため適用範囲が限られる。したがって、この先行技術による場合、破断限界に近い屈曲を光ファイバ自体に与えるものではないと認められるので、歪み検知対象がその明細書中に挙げられているように崖面の崩落予知など規模の大きい場所での用途に制限されるものである。また、光ファイバケーブルを交差させて固定するために、ファイバ素線を被覆する被覆層表面に連結固定金具のツメと係合させる多数の凹部を形成したケーブルを必要としており、特殊な光ファイバケーブルを要するのでコストアップし、汎用的ではない。
【0009】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、第1に外部への影響を及ぼさない光ファイバをセンサとして利用し、測定範囲が広く、光ファイバの破断の危険性をなくし、有効に機能させ得る光ファイバ型センサを提供することにある。また、第2に、この光ファイバ型センサを利用して、適度な閾値が設定できる光ファイバ型センサシステムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために、第1発明による光ファイバ型センサは、
外部から負荷が付加されたときその負荷に応じて光ファイバが屈曲され、前記負荷が除かれたとき、前記屈曲状態から復帰させるファイバ変位手段を有し、前記屈曲に応じてシングルモード光ファイバに光伝送の損失を生じさせる構成であることを特徴とするものである。
【0011】
前記発明において、前記ファイバ変位手段は、光ファイバが弾性部材に沿わせて支持され、前記光ファイバに交差する状態で一部を接触させて第二の部材が配置され、この第二の部材と前記弾性部材とで光ファイバを挟む状態に保持されて、前記第二の部材に付加される負荷により前記光ファイバを屈曲させながら前記弾性部材も変形され、前記光ファイバへの負荷が除かれると前記弾性部材とともに光ファイバも復元される構成であるのがよい(第2発明)。
【0012】
前記第2発明において、前記第二の部材は弾性ひもあるいは弾性チューブ材であるのが好ましい(第3発明)。
【0013】
前記発明において、前記光ファイバを一連にして、この光ファイバに対して前記ファイバ変位手段を一定間隔で複数配置されている構成であるのがよい(第4発明)。
【0014】
また、前記第1発明〜第4発明において、上下両面および周囲を弾性材にてなる外装部材で覆われ、その周囲の1箇所に、前記外装部材の内側から取出される光ファイバを開放側で彎曲容易とする曲面を備える光ファイバ取出し部が設けてあるのがよい(第5発明)。
【0015】
次に、第6発明による光ファイバ型センサシステムは、
第1発明〜第5発明のいずれかの光ファイバ型センサと、前記光ファイバ型センサに接続された光ファイバラインと、検出用の光を入射する光入射手段および前記検出用の光を受光する受光手段を有し、前記検出用の光により前記光ファイバ型センサの光の伝送損失を測定する計測装置で、前記光ファイバ型センサの情報を検出することができる構成であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の光ファイバ型センサによれば、光ファイバに対して別途部材を接触させて外力が前記別途部材に加えられると両者の接触位置で光ファイバが屈曲され、外力が除かれると元に複帰するようにされた光ファイバ変位手段を形成して、その屈曲によって生じる光ファイバの光伝送損失を感知する構成とされているので、簡単な機構で外力の作用をセンシングできるという利点がある。また、光ファイバ型センサは、測定応力に応じた光の伝達損失を生じるため、適度な閾値を設定することができる。また、その光ファイバ変位手段としては、柔軟で復元性のある所要寸法のシート上に所要の密度で光ファイバと交差する第二の部材とを配設して外部を覆うようにすると、マットを形成することができるので、広い面での外力を感知することができる。しかも、光ファイバは、外力により屈曲しても復元容易に変位手段が構成されていることと、交差する第二の部材に角のない紐あるいはチューブを使用すること、さらにその第二の部材に弾性力のある部材を使用することで応力増加により第二の部材自身も弾性変形させ、光ファイバが破断限界に達する以前に屈曲状態を維持させることができる。したがって、光ファイバは使用中に破断することがなく、安定使用することができる。また、負荷を計測するセンサ部が外装部材で覆われるので防水性を備えることができる。そして、外装部材で覆われた内部から取出される光ファイバは、その光ファイバ取出し部において、開放側での彎曲が容易な曲面を備えているので、光ファイバラインを変位させるとき曲面に沿って変位させれば、光伝送損失を少なくして、かつ折れ曲がりが防止できる。
【0017】
また、前記光ファイバ型センサを光ファイバラインで計測装置と接続するようにして、前記光ファイバ型センサの光の伝送損失を前記計測装置にて計測して情報を検知することにより、遠隔位置で情報を速やかに伝達でき、情報に対応することができる。前記光ファイバ型センサとしてマットセンサを採用する場合、広い面での感知が容易であるから、この光ファイバ型センサシステムを防犯や介護現場などで使用して効果的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、本発明に係る光ファイバ型センサおよび光ファイバ型センサシステムの具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0019】
図1には、本実施形態の光ファイバ型センサを適用したセンサマットの表層部を除いて表わす平面図が示されている。図2には模式的に表わすセンサマットの断面図が、図3には要部拡大断面図(a)と作動態様を模式的に表わす要部拡大断面図(b)が、図4には光ファイバ取出し部を拡大して表わす平面図が、図5には光ファイバ型センサシステムの構成図が、それぞれ示されている。
【0020】
本実施形態の光ファイバ型センサを組み込まれたセンサマット1(以下、単に「センサマット1」という。)は、所要外形寸法に形成された弾性材、例えばゴム質材(ゴム、合成ゴム、軟質合成樹脂などを含む)にてなる外装部材2Aで覆われており、その外装部材2Aのベースシート2上に、適宜肉厚のスポンジシート3(本発明の弾性部材に対応)を積層され、そのスポンジシート3の上面にシングルモード光ファイバ4(以下、単に「光ファイバ4」という。)が、図1に示されるように、所要の間隔でジグザグ状に配置され、その光ファイバ4の配列に対し交差するように多数条の紐状部材5(本発明における第二の部材に対応)が配置され、それら光ファイバ4ならびに紐状部材5は適宜箇所で動かないように固定されている。こうした光ファイバ4と紐状部材5との上側には、外装部材2Aの上層シート6を配して積層構造にされ、前記積層構造の周囲を額縁状に前記ベースシート2と同様の材料でなる枠体7がベースシート2に取付けられて、内部に配された前記光ファイバ4および紐状部材5を包み込むように構成されている。なお、前記ベースシート2と枠体7および上層シート6は接着して一体化されている。また、前記紐状部材5としては、例えばゴムひも、ゴムチューブ、その他軟質の合成樹脂製ひも,チューブなど、柔軟で弾性力が高くて角のないものが好ましい。
【0021】
前記光ファイバ4は、ベースシート2上に前記枠体7で囲まれた領域に対して配列が平均的に位置するようにしてジグザグ状に配置されている。そして、この光ファイバ4の光入射側と受光側との各接続部は、前記枠体7に設けられた一つのコーナ部Qに形成される光ファイバ取出し部8から外部に引き出されるようにされている。また、この光ファイバ4および紐状部材5の固定については、両者ともにスポンジシート3上の適所において、例えば粘着テープ9を用いて動かないように固定される。
【0022】
前記光ファイバ取出し部8は、図4に示されるように、マットの枠体7のコーナ部に二本のファイバが通過できる程度の間隙tが設けられ、その間隙tに連なる外部隅角を突き合わされる枠体部材7a,7aの両先端7a′を、光ファイバ4(特に線心)が支障なく彎曲できる円弧状に形成されている。そして、前記光ファイバ取出し部8は挿通する光ファイバ4以外の空隙をシール材(図示せず)で塞いで防水性を確保するようにされている。
【0023】
また、前記センサマット1における上層シート6の表面部は、ほぼ全面が適宜ピッチで凹凸に形成されて滑らないようにされているのがよい。ただし、これに限定されない。
【0024】
このように構成される本実施形態のセンサマット1は、図5に示されるように、光ファイバ取出し部8から外部に引き出された光ファイバ4を所要長さの光ファイバライン4Aによって計測装置10と接続する。こうして、その計測装置10における検出用の光を入射する光入射手段11と、前記検出用の光を受光する受光手段12とによって、前記センサマット1(センサ)の光の伝送損失を測定し、センサの情報を検出する光ファイバ型センサシステムが構成される。
【0025】
前記センサマット1は、前述のように内部でスポンジシート3上に光ファイバ4がジグザグ状に配置されて、その上側に紐状部材5が交差するように多数条所要の間隔で配されてファイバ変位手段を構成されているので、図3(b)に示されるように、マットに上から押える外力Pが作用すると、その外力Pの作用する範囲で紐状部材5と交差する部分の光ファイバ4が、その紐状部材5によって押下げられることになる。光ファイバ4は、支持されている下面が柔軟なスポンジシート3であるために、紐状部材5と接する部分aが押し曲げられた状態に変位する。なお、外力が解除されると、紐状部材5,光ファイバ4およびスポンジシート3は、それぞれの弾性力で元の形状に復元される。こうして、光ファイバ4の屈曲によって生じる光の伝送損失を計測することにより圧力の強弱を感知することができる。
【0026】
したがって、センサマット1内に所定の間隔で光ファイバ4と紐状部材5とによる交差部を配置することにより、マット上のどの部分でも同レベルの反応を示すことになる。なお、マットに対する押え方によっては、押え付けられる交差部分の数が異なるため反応にバラツキが生じるが、交差部分の密度を高めることにより抑制できる。そこで、人物がマット上に乗った場合、必ず数箇所の交差部を押え付けるような間隔、例えば50mm角以下で配置しておけば、押える位置による反応のバラツキを抑えることができる。要するに、平面的な検知ができる。
【0027】
こうすることによって、前記光ファイバ型センサシステムにては、センサ部であるセンサマット1を、例えば建物における出入口に敷設し、計測装置10を遠隔位置に設置して光ファイバライン4Aで接続しておけば、夜間に出入口を通ってセンサマット1を人が踏むことにより、その出入を離れた位置で感知できる。したがって、建物の出入口あるいは外部からの侵入が起こり得る箇所での床にセンサマット1を配置して遠隔位置、例えば管理室などに計測装置10を配置して管理するようにすれば、保安を容易にすることができる。なお、前記光の伝送損失を測定するに際し、前記計測装置10としては光テスタなどを利用すればよい。また、20Kg程度の圧力によって生じる光の伝送損失以下の値をカットすれば、小動物による影響を受けることなく目的を達成できる。
【0028】
また、本実施形態の光ファイバ型センサシステムは、図6(a)に示されるように、前述のセンサマット1を複数、光ファイバライン4Aを介して直列に接続し、計測装置10AにOTDR(Optical Time Domain Reflectionmeter)を用いれば、図6(b)によって示されるように、OTDRにて波形の変化(伝送損失箇所c)が検知できて、遠隔位置で反応したセンサマット1aを特定できる。このようにセンサマット1を複数直列に繋いで配置すると、どの距離の部分で光の伝送損失が発生したかが判断できる。したがって、例えば、建物の所要範囲で何箇所かにセンサマット1を前述のように直列に繋いで設置しておけば、遠方で監視する場合などに採用して不審者の侵入を監視するのに有効である。
【0029】
図7にはセンサマットの他の実施形態の一部を拡大して表わす模式図が示されている。この実施形態のセンサマット1Aは、例えば介護用マットとして使用するのに適した態様のものである。この形態のセンサマット1Aは、基本的に前述のセンサマット1と同様であるが、例えば介護のためのベッド上に敷いて使用するのに適するよう、外装部材2Bとして防水性のある布帛で外部を覆った構造になっている。内包されている光ファイバ4と紐状部材5とは、スポンジシート3の単体もしくは柔軟性の高い弾性シートの表面にスポンジシートを貼着した複合シートの上面に前述の実施形態と同様に、所要の間隔でジグザグ状に配置した光ファイバ4の上側に多数条の紐状部材5を交差させて配置し、前記光ファイバ4ならびに紐状部材5を粘着テープ9(図示せず)で動かないように固定されている。前記布帛製の外装部材2Bは、前述の光ファイバ4と紐状部材5とが装着されたスポンジシート3(または複合シート)を動かないように包み込む構造にされている。また、前記光ファイバ4の光入射側と受光側とは外装部材2Bの適所に設けられた光ファイバ取出し部(図示せず)から外部に引き出されて光ファイバラインに接続されるようになっている。
【0030】
このように構成されるセンサマット1Aは、例えば介護用のベッド上に敷いて、そのベッド上に横臥する要介護者、あるいは患者がベッドから離れたことを例えば管理詰所もしくはナースステ−ションで検知して対応するというような遠隔位置での使用に適するものである。このセンサマット1Aは、外装部材2Bとして布帛を使用していることから対象利用者が直接もしくはシーツなどを介して接触しても全体的になじみ易くなっている。使用による負荷によってセンサマット1Aの全面もしくは一部で光ファイバ4と紐状部材5との交差部に押圧力が作用すると、遠隔位置での計測装置に表示される検知信号で着床していることが確認でき、要介護者あるいは患者がベッド上から離れると押圧力の解除によって直ちに計測装置に押圧力の解放が表わされることになるので、表示装置を整えることにより簡単に介護者などの管理が行える。
【0031】
本実施形態の光ファイバ型センサシステムは、前述のように、防犯手段として使用するほかに、介護現場での介護者の移動管理や安全管理など、センサマットに作用する負荷によってその感知信号を遠隔位置で受けて対処するような用途に活用できる。
【0032】
なお、上述のセンサマットの構造については、前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて例えば図8に他の実施形態の模式図で示されるように、光ファイバ4に部分的負荷を加える紐状部材5に代えて、外装部材2Cにおける負荷作用側の上層シート6aの内面に所要の間隔で突条6bを突設したものにして、この外装上層シート6aを重ねて枠体7cと一体的に形成する構造とすることができる。このように構成されたセンサマット1Bであっても前記実施形態のものと同様に機能させることができる。センサマットの構造については、必要に応じて変更可能であることはいうまでもない。また、上述の光ファイバ取出し部の位置については、センサマットの外形に応じて任意の位置に設けることができ、方形であれば前述のようにコーナ部が好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本実施形態の光ファイバ型センサを適用したセンサマットの表層部を除いて表わす平面図
【図2】模式的に表わすセンサマットの断面図
【図3】要部拡大断面図(a)と作動態様を模式的に表わす要部拡大断面図(b)
【図4】光ファイバ取出し部を拡大して表わす平面図
【図5】光ファイバ型センサシステムの構成図
【図6】光ファイバ型センサシステムの他の構成図(a)とセンサマットの作動によるOTDRの波形の一例を表わす図(b)
【図7】センサマットの他の実施形態の一部を拡大して表わす模式図
【図8】センサマットの他の実施形態の模式図
【符号の説明】
【0034】
1,1A,1B センサマット
2A,2B,2C 外装部材
2 ベースシート
3 スポンジシート
4 光ファイバ
4A 光ファイバライン
5 紐状部材
6,6a 上層シート
6b 突条
7 枠体
8 光ファイバ取出し部
10 計測装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から負荷が付加されたときその負荷に応じて光ファイバが屈曲され、前記負荷が除かれたとき、前記屈曲状態から復帰させるファイバ変位手段を有し、前記屈曲に応じてシングルモード光ファイバに光伝送の損失を生じさせる構成であることを特徴とする光ファイバ型センサ。
【請求項2】
前記ファイバ変位手段は、光ファイバが弾性部材に沿わせて支持され、前記光ファイバに交差する状態で一部を接触させて第二の部材が配置され、この第二の部材と前記弾性部材とで光ファイバを挟む状態に保持されて、前記第二の部材に付加される負荷により前記光ファイバを屈曲させながら前記弾性部材も変形され、前記光ファイバへの負荷が除かれると前記弾性部材とともに光ファイバも復元される構成である請求項1に記載の光ファイバ型センサ。
【請求項3】
前記第二の部材は弾性ひもあるいは弾性チューブ材である請求項2に記載の光ファイバ型センサ。
【請求項4】
前記光ファイバを一連にして、この光ファイバに対して前記第二の部材が一定間隔で複数配置されている構成である請求項2または3に記載の光ファイバ型センサ。
【請求項5】
上下両面および周囲を弾性材にてなる外装部材で覆われ、その周囲の1箇所に、前記外装部材の内側から取出される光ファイバを開放側で彎曲容易とする曲面を備える光ファイバ取出し部が設けてある請求項1〜4のいずれかに記載の光ファイバ型センサ。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の前記光ファイバ型センサと、前記光ファイバ型センサに接続された光ファイバラインと、検出用の光を入射する光入射手段および前記検出用の光を受光する受光手段を有し、前記検出用の光により前記光ファイバ型センサの光の伝送損失を測定する計測装置で、前記光ファイバ型センサの情報を検出することができる構成であることを特徴とする光ファイバ型センサシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−187578(P2007−187578A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−6508(P2006−6508)
【出願日】平成18年1月13日(2006.1.13)
【出願人】(593103179)日本電線工業株式会社 (3)
【Fターム(参考)】