説明

光受信装置および光送信装置

【課題】信号の広帯域化を満足する広帯域特性を得ること。
【解決手段】基板110には、光伝送路171〜174が配列された光伝送路アレイ170が接続される。PDアレイ120は基板110に搭載される。PDアレイ120には複数のPD121〜124が配列される。PD121〜124は光伝送路171〜174からの光をそれぞれ受光する。TIA131〜134は、PD121〜124のカソードにバイアス電圧を印加する。TIA131〜134は、PD121〜124のアノードに流れる電流信号を電圧信号に変換して出力する。キャパシタ141〜144は、一端がPD121〜124のカソードに接続され他端が接地されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光受信装置および光送信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光通信において、光を受信して電気信号に変換する光受信器、または電気信号を光に変換して送信する光送信器、あるいは、小型化、低コスト化などのため、光受信器と、光送信器とを一体化した光トランシーバが用いられている(たとえば、下記特許文献1参照。)。また、光トランシーバにおいて、光信号の受光に応じて受光素子に流れる電流をモニタするモニタ回路が知られている(たとえば、下記特許文献2参照。)。
【0003】
また、たとえばスーパーコンピュータやサーバなどの分野において、比較的短い距離のデータ伝送に光通信を用いる光インターコネクトが注目されている。光インターコネクトは、たとえば、コンピュータ間、基板間、基板内のチップ間、チップ内の素子間などの配線に用いられる。光インターコネクトに使用される信号の帯域は年々増加しており、今後も増加を続ける(たとえば25[Gb/s]以上)ことが予想される(たとえば、下記非特許文献1参照。)。
【0004】
光通信は電気通信に比べて電磁波ノイズに強く伝送路間の干渉が少ない。このため、光インターコネクトにおいては、配線をコンパクトにするため、複数の光伝送路を狭ピッチ(たとえば0.25[mm])で配列した光伝送路アレイが用いられる。各光素子(発光素子や受光素子)と電気回路との間の接続には、ワイヤ接続やフリップチップ接続が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−232380号公報
【特許文献2】特開2003−198279号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】IBTA(InfiniBand Trade Association)、”InfiniBand Roadmap”、[online]、[平成23年1月4日検索]、インターネット<URL:http://www.infinibandta.org/content/pages.php?pg=technology_overview>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した従来技術では、信号の広帯域化を満足する信号の広帯域化を満足する広帯域特性を得ることが困難という問題がある。具体的には、各光伝送路が狭ピッチで配列されるため、各光伝送路に対応して配置される各光素子(発光素子や受光素子)のピッチも狭くなる。このため、各光素子と電気回路との間の接続ピッチも狭くなる。したがって、各光素子と電気回路とを接続する箇所において信号の広帯域化を満足する特性を得ることが困難になる。
【0008】
また、各光素子と電気回路とをフリップチップ接続する場合は、アンダーフィルの流れ出しなどを考慮すると、各光素子と電気回路との接続距離を短くすることが困難である。各光素子と電気回路との接続距離が長いと、特に信号が高速である場合に、電位が不安定になり信号が劣化する。このため、信号の広帯域化を満足する広帯域特性を得ることが困難である。
【0009】
また、各光素子と電気回路とをワイヤ接続する場合は、ワイヤ部分のインピーダンスをコントロールすることが困難であり、各光素子と電気回路との接続距離を短くすることも困難である。このため、信号の広帯域化を満足する広帯域特性を得ることが困難である。
【0010】
開示の光受信装置および光送信装置は、上述した問題点を解消するものであり、信号の広帯域化を満足する広帯域特性を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、開示技術は、複数の光伝送路が配列された光伝送路アレイが接続される基板と、前記複数の光伝送路からの光をそれぞれ受光する複数のフォトダイオードが配列され、前記基板に搭載されたフォトダイオードアレイと、を備え、前記複数のフォトダイオードのそれぞれについて、前記フォトダイオードの第一電極にバイアス電圧を印加するバイアス供給部と、前記フォトダイオードの前記第一電極とは異なる第二電極に流れる電流信号を電圧信号に変換して出力する変換回路と、一端が前記第一電極に接続され他端が接地されたキャパシタと、を備える。
【発明の効果】
【0012】
開示の光受信装置および光送信装置によれば、信号の広帯域化を満足する広帯域特性を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、実施の形態1にかかる光受信装置の一例を示す図である。
【図2】図2は、PDアレイの一例を示す図である。
【図3−1】図3−1は、光受信装置の構成例1を示す平面図である。
【図3−2】図3−2は、図3−1に示した光受信装置を側面からみた断面図である。
【図3−3】図3−3は、図3−1に示した光受信装置を正面からみた断面図である。
【図4−1】図4−1は、光受信装置の構成例2を示す平面図である。
【図4−2】図4−2は、図4−1に示した光受信装置を側面からみた断面図である。
【図5−1】図5−1は、信号伝達特性のシミュレーションモデルの例1を示す参考図である。
【図5−2】図5−2は、信号伝達特性のシミュレーションモデルの例2を示す図である。
【図6−1】図6−1は、信号伝達特性のシミュレーション結果の例1を示すグラフである。
【図6−2】図6−2は、信号伝達特性のシミュレーション結果の例2を示すグラフである。
【図6−3】図6−3は、信号伝達特性のシミュレーション結果の例3を示すグラフである。
【図6−4】図6−4は、信号伝達特性のシミュレーション結果の例4を示すグラフである。
【図6−5】図6−5は、信号伝達特性のシミュレーション結果の例5を示すグラフである。
【図7】図7は、実施の形態2にかかる光送信装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照して、開示技術の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
(実施の形態1)
(光受信装置の構成)
図1は、実施の形態1にかかる光受信装置の一例を示す図である。実施の形態1にかかる光受信装置100は、光伝送路アレイ170に配列された光伝送路171〜174から出射される各光を受信する装置である。光伝送路171〜174は、たとえば光ファイバまたは光導波路である。図1に示すように、光受信装置100は、基板110と、PDアレイ120と、TIA回路130と、キャパシタ141〜144と、CPU150と、を備えている。基板110には、光伝送路アレイ170が接続される。基板110は、たとえばフレキシブル基板である。ピッチ175は、光伝送路171〜174の配列ピッチ(たとえば0.25[mm])を示している。
【0016】
PDアレイ120(フォトダイオードアレイ)は、基板110に搭載されている。また、PDアレイ120には、PD121〜124(Photo Diode:フォトダイオード)が配列されている。PD121〜124は、それぞれ光伝送路171〜174から出射される光を受光し、受光した光を光電変換する。PD121〜124のアノードおよびカソードはTIA回路130に接続されている。
【0017】
TIA回路130は、CPU150による制御に従って、PD121〜124によって光電変換された各電流を電圧に変換する。具体的には、TIA回路130は、TIA131〜134(Transimpedance Amplifier:トランスインピーダンスアンプ)を備えている。TIA131〜134は、たとえば外部の電源から供給される電力を用いて、それぞれPD121〜124のカソード(第一電極)にバイアス電圧を印加するバイアス供給部である。
【0018】
また、TIA131〜134は、それぞれPD121〜124へ供給するバイアス電圧の電流をモニタすることによってそれぞれPD121〜124の受光状態をモニタするモニタ機能を有していてもよい。また、TIA131〜134は、それぞれPD121〜124のアノード(第二電極)に流れる電流信号を電圧信号に変換する変換回路である。TIA131〜134のそれぞれは、変換した電圧信号を後段の電気処理回路へ出力する。
【0019】
また、PD121〜124のそれぞれにおいて、アノード(第二電極)とTIA131〜134(変換回路)とを接続する線路の特性インピーダンスをTIA131〜134(変換回路)の入力インピーダンスに一致させてもよい(インピーダンス整合)。線路の特性インピーダンスは、たとえば線路の太さを変えることによって調節することができる。これにより、PD121〜124とTIA131〜134との間の信号の伝達特性を向上させることができる(たとえば図6−2参照)。
【0020】
キャパシタ141〜144は、それぞれPD121〜124のカソードに一端が接続された容量である。また、キャパシタ141〜144の他端は接地されている。これにより、PD121〜124のそれぞれのカソード側のインピーダンスを低下させ、PD121〜124からTIA131〜134へ入力される信号を安定させることができる。
【0021】
CPU150(Central Processing Unit)は、たとえば外部の電源から供給される電力を用いて動作する。CPU150は、たとえば外部からの制御信号に基づいてTIA回路130を制御する。また、CPU150は、たとえばTIA131〜134によってモニタされたPD121〜124の受光状態を取得し、取得した受光状態に基づくTIA回路130の制御を行ってもよい。
【0022】
ここではPD121〜124にバイアス電圧を印加するバイアス供給部としての機能をTIA131〜134によって実現する構成について説明したが、このような構成に限らない。たとえば、PD121〜124にバイアス電圧を印加するバイアス供給部をTIA131〜134とは別に設ける構成としてもよい。
【0023】
図2は、PDアレイの一例を示す図である。図2において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図2に示すように、PDアレイ120は、たとえば、アクティブエリア211〜214と、アノードパッド221〜224と、カソードパッド231〜234と、キャパシタパッド241〜244と、を有する。ピッチP1は、PD121〜124の配列ピッチ(たとえば0.25[mm])である。
【0024】
アクティブエリア211〜214は、それぞれPD121〜124の受光領域である。アノードパッド221〜224は、それぞれPD121〜124のアノードに接続された電極である。アノードパッド221〜224には、それぞれTIA131〜134の信号入力部が接続される。カソードパッド231〜234は、それぞれPD121〜124のカソードに接続された電極である。カソードパッド231〜234には、それぞれTIA131〜134のバイアス供給部が接続される。
【0025】
キャパシタパッド241〜244は、それぞれPD121〜124のカソードに接続された電極である。したがって、キャパシタパッド241〜244はそれぞれカソードパッド231〜234にも接続されている。キャパシタパッド241〜244には、それぞれキャパシタ141〜144の一端が接続される。
【0026】
アノードパッド221〜224およびカソードパッド231〜234は、PDアレイ120における辺S1の付近に設けられている。キャパシタパッド241〜244は、PDアレイ120における辺S1とは反対側の辺S2の付近に設けられている。このように、PDアレイ120は、PD121〜124のそれぞれについて、カソード(第一電極)とTIA131〜134(バイアス供給部)とを接続するためのカソードパッド231〜234(第一パッド)を辺S1(一辺)に備える。
【0027】
また、PDアレイ120は、PD121〜124のそれぞれについて、アノード(第二電極)とTIA131〜134(変換回路)とを接続するアノードパッド221〜224(第二パッド)を辺S1に備える。また、PDアレイ120は、PD121〜124のそれぞれについて、カソードとキャパシタ141〜144とを接続するためのキャパシタパッド241〜244(第三パッド)を辺S2(一辺とは異なる辺)に備える。
【0028】
これにより、キャパシタ141〜144を、TIA131〜134(バイアス供給部および変換回路)とは異なる位置(たとえば反対側)に設けることが可能になる。このため、PD121〜124を挟ピッチで配列しても、キャパシタ141〜144を設けるスペースを確保することが容易になる。
【0029】
図3−1は、光受信装置の構成例1を示す平面図である。図3−2は、図3−1に示した光受信装置を側面からみた断面図である。図3−3は、図3−1に示した光受信装置を正面からみた断面図である。ただし、図3−3においては配線の一部を省略している。図3−1〜図3−3に示すように、構成例1にかかる光受信装置100は、フリップチップ接続によってPDアレイ120とTIA回路130との間を接続する構成である。ここで、基板110におけるPDアレイ120が設けられた面を表面と称し、基板110における表面の反対側の面を裏面と称する(図4−1,図4−2においても同様)。
【0030】
光伝送路171〜174は、たとえば光伝送路アレイ170に設けられた導波路である。PDアレイ120は、受光領域を基板110の側に向けて基板110に設けられている。グランド301は基板110の裏面に設けられたグランドである。光伝送路アレイ170は、基板110の裏面のグランド301に、接着層302を介して設けられている。光伝送路アレイ170のミラー303は、光伝送路アレイ170の内部に設けられている。
【0031】
基板110およびグランド301の、PDアレイ120とミラー303との間の部分には、レーザなどによる削除によって開口部が設けられている。ミラー303は、光伝送路171〜174から入射された光を反射させ、反射させた光を基板110およびグランド301の開口部へ出射する。これにより、光伝送路171〜174から入射された各光をそれぞれPD121〜124に受光させることができる。なお、基板110が透明基板である場合は、基板110には開口部を設けなくてもよい。
【0032】
PD121〜124の各カソードは、それぞれバンプ311〜314(バイアス供給線路)によってTIA回路130に接続されている。PD121〜124の各アノードは、それぞれバンプ321〜324(バイアス供給線路)によってTIA回路130に接続されている。スルーホール351〜354は、基板110の表面から、光伝送路アレイ170における基板110とは反対側の面まで形成されたスルーホールである。
【0033】
キャパシタ141,143は、基板110の表面側に設けられている。キャパシタ142,144は、光伝送路アレイ170における基板110とは反対側の面(基板110の裏面側)に設けられている。PD121,123の各カソードは、それぞれバンプ331,333によってキャパシタ141,143に接続されている。PD122,124の各カソードは、それぞれバンプ332,334およびスルーホール352,354によってキャパシタ142,144に接続されている。
【0034】
バンプ341〜344は、それぞれキャパシタ141〜144をグランド301に接続する。ここで、基板110の表面に設けられたキャパシタ141,143は、それぞれバンプ341,343およびスルーホール351,353を介して、基板110の裏面のグランド301に接続される。
【0035】
このように、キャパシタ141〜144を、基板110の表面(第一面)の側と裏面(第二面)の側とに振り分けて設ける。これにより、PD121〜124を挟ピッチで配列しても、PD121〜124にそれぞれキャパシタ141〜144を接続することが可能になる。たとえば、キャパシタ141〜144に0.6[mm]×0.3[mm]のキャパシタを用いるとすると、キャパシタ141〜144を0.25[mm]ピッチで一列に接続することはできない。これに対して、キャパシタ141〜144を基板110の表面の側と裏面の側とに振り分けることで、光伝送路171〜174のピッチが0.25[mm]であってもキャパシタ141〜144を接続することができる。
【0036】
また、キャパシタ141〜144は、PD121〜124の配列方向に、基板110の表面の側と裏面の側に交互に配列して設けられている。これにより、PD121〜124とキャパシタ141〜144との各接続距離を短くし、各チャネルの信号伝達特性を向上させることができる。
【0037】
また、光伝送路アレイ170は、基板110の裏面に設けられている。そして、キャパシタ142,144は、光伝送路アレイ170における基板110とは反対側に設けられ、光伝送路アレイ170および基板110に形成されたスルーホール352,354を介してPD122,124の各カソードに接続されている。これにより、キャパシタ141〜144を基板110の表面の側と裏面の側とに振り分けて設けても、キャパシタ141〜144をそれぞれPD121〜124に接続することができる。
【0038】
図4−1は、光受信装置の構成例2を示す平面図である。図4−2は、図4−1に示した光受信装置を側面からみた断面図である。ただし、図4−1においては光伝送路アレイ170およびミラー401を省略している。図4−1,図4−2において、図3−1〜図3−3に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図4−1,図4−2に示すように、構成例2にかかる光受信装置100は、ワイヤ接続によってPDアレイ120とTIA回路130との間を接続する構成である。
【0039】
光伝送路171〜174は、たとえば光ファイバである。PDアレイ120は、受光領域を基板110とは反対側に向けて基板110に設けられている。光伝送路アレイ170は、基板110の表面側に設けられている。ミラー401は、光伝送路アレイ170に接続されている。ミラー401は、光伝送路171〜174から入射された光を反射させ、反射させた光をそれぞれPD121〜124へ出射する。これにより、光伝送路171〜174から入射された各光をそれぞれPD121〜124に受光させることができる。グランド402は基板110の表面に設けられたグランドである。グランド301とグランド402とは、基板110に設けられたスルーホール403を介して接続されている。
【0040】
PD121〜124の各カソードは、それぞれワイヤ411〜414(バイアス供給線路)によってTIA回路130に接続されている。PD121〜124の各アノードは、それぞれワイヤ421〜424(バイアス供給線路)によってTIA回路130に接続されている。キャパシタ141〜144の一端は、基板110の表面のグランド402に接続されている。キャパシタ141〜144の他端は、それぞれワイヤ431〜434によってPD121〜124に接続されている。
【0041】
ここでは、キャパシタ141〜144は、単板型または積層型のマイクロチップコンデンサである。単板型のマイクロチップコンデンサを用いる場合は、電極の面積と誘電体の誘電率によって容量Cが決まるため、容量Cを100[pF]程度にするには電極サイズ(縦方向)を大きくする。積層型のマイクロチップコンデンサを用いる場合は、容量Cを100[pF]程度にするには電極サイズ(横方向)を小さくする。
【0042】
(信号伝達特性)
つぎに、光受信装置100の信号伝達特性について説明する。ここではPD121およびTIA131との間の信号伝達特性について説明するが、PD122〜124およびTIA132〜134との間の信号伝達特性についても同様である。
【0043】
<シミュレーションモデル>
図5−1は、信号伝達特性のシミュレーションモデルの例1を示す参考図である。図5−1に示すシミュレーションモデル500は、PD121およびTIA131を含むモデルである。図5−1は、PD121にキャパシタ141を接続していないシミュレーションモデル500を参考として示している。TIA131のバイアス供給部131aは、PD121のカソードへ供給するバイアス電圧を出力する部分である。TIA131の信号入力部131bは、PD121のアノードに流れる電流が入力される部分である。
【0044】
バイアス供給線路501は、バイアス供給部131aとPD121のカソードとの間の線路のモデルである。バイアスは、バイアス供給部131aからバイアス供給線路501を介してPD121のカソードへ供給される。信号線路502は、PD121のアノードと信号入力部131bとの間の線路のモデルである。PD121が受信した信号は、信号線路502を介して信号入力部131bへ入力される。
【0045】
図5−2は、信号伝達特性のシミュレーションモデルの例2を示す図である。図5−2において、図5−1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図5−2は、PD121のカソードにキャパシタ141を接続したシミュレーションモデル500を示している。距離D1は、PD121のカソードとキャパシタ141との間の距離を示している。容量C1は、キャパシタ141の容量を示している。
【0046】
<フリップチップ実装の場合のシミュレーション結果>
バイアス供給線路501および信号線路502をフリップチップ実装(図3−1〜図3−3参照)とした場合の信号伝達特性について図6−1〜図6−4により説明する。
【0047】
図6−1は、信号伝達特性のシミュレーション結果の例1を示すグラフである。図6−1において、横軸は周波数[GHz]を示し、縦軸は信号の伝達特性[dB]を示している。伝達特性611は、図5−1に示したシミュレーションモデル500において、バイアス供給線路501の長さが0[mm]であると仮定した場合の信号の伝達特性を示している。伝達特性612は、バイアス供給線路501の長さが1[mm]である場合の信号の伝達特性を示している。伝達特性613は、バイアス供給線路501の長さが2[mm]である場合の信号の伝達特性を示している。
【0048】
伝達特性611〜613から分かるように、バイアス供給線路501が短いほど、信号の伝達特性が向上する。すなわち、バイアス供給線路501が短いほど、広い範囲の周波数に渡って伝達特性を確保することができる(広帯域特性)。
【0049】
図6−2は、信号伝達特性のシミュレーション結果の例2を示すグラフである。図6−2において、横軸は周波数[GHz]を示し、縦軸は信号の伝達特性[dB]を示している。また、図6−2において、図6−1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0050】
図6−2に示す伝達特性621は、図5−1に示したシミュレーションモデル500において、信号線路502の特性インピーダンスを信号入力部131bの入力インピーダンスに合わせた場合の信号の伝達特性を示している。また、伝達特性621において、バイアス供給線路501の長さは2[mm]としている。伝達特性613,621から分かるように、信号線路502の特性インピーダンスをTIA131の入力インピーダンスに合わせることで、信号の伝達特性を向上させることができる。
【0051】
図6−3は、信号伝達特性のシミュレーション結果の例3を示すグラフである。図6−3において、横軸は周波数[Hz]を示し、縦軸は信号の伝達特性[dB]を示している。また、図6−3においては横軸の周波数を対数表示している。また、図6−3において、図6−2に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図6−3に示す伝達特性631は、図5−2に示したシミュレーションモデル500において、バイアス供給線路501に容量C1=1[pF]のキャパシタ141を接続した場合の信号の伝達特性を示している。
【0052】
伝達特性632は、バイアス供給線路501に容量C1=10[pF]のキャパシタ141を接続した場合の信号の伝達特性を示している。伝達特性633は、バイアス供給線路501に容量C1=100[pF]のキャパシタ141を接続した場合の信号の伝達特性を示している。伝達特性633は、バイアス供給線路501の長さが0[mm]であると仮定した場合の伝達特性611とほぼ重なっている。
【0053】
伝達特性621,631〜633から分かるように、バイアス供給線路501にキャパシタ141を接続することで信号の伝達特性を向上させることができる。また、キャパシタ141の容量C1を大きくするほど信号の伝達特性を向上させることができる。たとえば、キャパシタ141の容量C100[pF]以上とすることで、バイアス供給線路501の長さが0[mm]であると仮定した場合とほぼ同等の伝達特性を得ることができる。
【0054】
図6−4は、信号伝達特性のシミュレーション結果の例4を示すグラフである。図6−4において、横軸は周波数[GHz]を示し、縦軸は信号の伝達特性[dB]を示している。また、図6−4に示す伝達特性641は、図5−2に示したシミュレーションモデル500において、PD121のカソードから0[mm]の距離でキャパシタ141を接続したと仮定した場合の信号の伝達特性を示している。
【0055】
伝達特性642は、PD121のカソードから1[mm]の距離でキャパシタ141を接続した場合の信号の伝達特性を示している。伝達特性643は、PD121のカソードから2[mm]の距離でキャパシタ141を接続した場合の信号の伝達特性を示している。伝達特性644は、PD121のカソードから5[mm]の距離でキャパシタ141を接続した場合の信号の伝達特性を示している。
【0056】
伝達特性643,644から分かるように、PD121のカソードとキャパシタ141との間の距離が短いほど信号の伝達特性が向上する。たとえば、伝達特性641,642から分かるように、PD121のカソードから1[mm]以下の距離でキャパシタ141を接続することで、信号の伝達特性を向上させることができる。
【0057】
<ワイヤ実装の場合のシミュレーション結果>
つぎに、バイアス供給線路501および信号線路502をワイヤ実装(図4−1,図4−2参照)とした場合の信号の伝達特性について図6−1および図6−5により説明する。バイアス供給線路501および信号線路502をワイヤ実装(図4−1,図4−2参照)とし、バイアス供給線路501にキャパシタ141を接続しない場合の信号の伝達特性は、図6−1に示した伝達特性611〜613と同様である。
【0058】
図6−5は、信号伝達特性のシミュレーション結果の例5を示すグラフである。図6−5において、横軸は周波数[GHz]を示し、縦軸は信号の伝達特性[dB]を示している。また、図6−5において、図6−1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図6−5は、バイアス供給線路501および信号線路502をワイヤ実装(図4−1,図4−2参照)とした場合の信号の伝達特性を示している。
【0059】
伝達特性651は、バイアス供給線路501の長さが1[mm]であり、バイアス供給線路501に容量C1=100[pF]のキャパシタ141を接続した場合の信号の伝達特性を示している。伝達特性652は、バイアス供給線路501の長さが2[mm]であり、バイアス供給線路501に容量C1=100[pF]のキャパシタ141を接続した場合の信号の伝達特性を示している。
【0060】
図6−1および図6−5の伝達特性611〜613,651,652から分かるように、バイアス供給線路501にキャパシタ141を接続することで、信号の伝達特性を向上させることができる。たとえば、バイアス供給線路501の長さが2[mm]であり、バイアス供給線路501にキャパシタ141を接続した場合の伝達特性652は、バイアス供給線路501の長さが1[mm]である場合の伝達特性612とほぼ同じ特性となる。
【0061】
<キャパシタによる伝達特性の向上>
つぎに、キャパシタ141によって信号の伝達特性が向上する理由について説明する。キャパシタ141を設けない場合(図5−1参照)は、電位が安定する部分がTIA131となる。このため、信号の伝達特性を劣化させる要因となる線路長は、たとえばバイアス供給線路501および信号線路502の各長さの合計となる。
【0062】
これに対して、PD121のカソード付近にキャパシタ141を設ける場合(図5−2参照)は、キャパシタ141によってPD121のカソード側の電位が安定するため、信号の伝達特性を劣化させる要因となる線路長は、たとえば信号線路502の長さとなる。このように、キャパシタ141を設けることで、伝達特性を劣化させる要因となる線路長が短くなり、信号の伝達特性を向上させることができる。
【0063】
このように、実施の形態1にかかる光受信装置100によれば、PDアレイ120のPD121〜124においてカソード側にキャパシタ141〜144を接続することで、カソード側のインピーダンスを低下させることができる。このため、PD121〜124を狭ピッチで配列しても広帯域特性を確保することができる。
【0064】
(実施の形態2)
(光送信装置の構成)
図7は、実施の形態2にかかる光送信装置の一例を示す図である。実施の形態2にかかる光送信装置700は、光伝送路アレイ770に配列された光伝送路771〜774へ入射する各光を生成する装置である。光伝送路771〜774は、たとえば光ファイバまたは光導波路である。図7に示すように、光送信装置700は、基板710と、LDアレイ720と、駆動回路730と、キャパシタ741〜744と、CPU750と、を備えている。基板710には、光伝送路アレイ770が接続される。基板710は、たとえばフレキシブル基板である。ピッチ775は、光伝送路771〜774の配列ピッチ(たとえば0.25[mm])を示している。
【0065】
LDアレイ720(レーザダイオードアレイ)は、基板710に搭載されている。また、LDアレイ720には、LD721〜724(Laser Diode:レーザダイオード)が配列されている。LD721〜724のそれぞれは、たとえばVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:垂直共振器面発光レーザ)である。LD721〜724は、アノードへ供給されるバイアス電圧およびカソードへ入力される電流信号を用いて、それぞれ光伝送路771〜774へ入射する光を生成する。LD721〜724のアノードおよびカソードは駆動回路730に接続されている。
【0066】
駆動回路730は、CPU750による制御に従って、入力された電圧信号を電流信号に変換する。具体的には、駆動回路730は、駆動部731〜734(Drv)を備えている。駆動部731〜734は、たとえば外部の電源から供給される電力を用いて、それぞれLD721〜724のアノード(第一電極)にバイアス電圧を印加するバイアス供給部である。また、駆動部731〜734のそれぞれは、前段の電気処理回路から入力された電圧信号を電流信号に変換する変換回路である。駆動部731〜734は、変換した電流信号をそれぞれLD721〜724のカソード(第二電極)へ出力する。
【0067】
また、LD721〜724のそれぞれにおいて、カソード(第二電極)と駆動部731〜734(変換回路)とを接続する線路の特性インピーダンスを駆動部731〜734(変換回路)の出力インピーダンスに一致させてもよい(インピーダンス整合)。これにより、駆動部731〜734とLD721〜724との間の信号の伝達特性を向上させることができる。
【0068】
キャパシタ741〜744は、それぞれLD721〜724のアノードに一端が接続された容量である。また、キャパシタ741〜744の他端は接地されている。これにより、LD721〜724のそれぞれのアノード側のインピーダンスを低下させ、駆動部731〜734からLD721〜724へ入力される信号を安定させることができる。CPU750は、たとえば外部の電源から供給される電力を用いて動作する。CPU750は、たとえば外部からの制御信号に基づいて駆動回路730を制御する。
【0069】
ここではLD721〜724にバイアス電圧を印加するバイアス供給部としての機能を駆動部731〜734によって実現する構成について説明したが、このような構成に限らない。たとえば、LD721〜724にバイアス電圧を印加するバイアス供給部を駆動部731〜734とは別に設ける構成としてもよい。
【0070】
図7においては、LD721〜724のアノードにバイアス電圧を供給するアノード駆動型の光送信装置700について説明したが、LD721〜724のカソードにバイアス電圧を供給するカソード駆動型の光送信装置700を構成してもよい。カソード駆動型の光送信装置700においては、LD721〜724のカソードにキャパシタ741〜744を設ける。すなわち、キャパシタ741〜744は、LD721〜724におけるバイアス電圧が供給される側の電極(第一電極)に接続すればよい。
【0071】
また、カソード駆動型の光送信装置700においては、LD721〜724のそれぞれにおいて、アノード(第二電極)と駆動部731〜734とを接続する線路の特性インピーダンスを駆動部731〜734の出力インピーダンスに一致させるとよい。すなわち、LD721〜724における電流信号が供給される電極(第二電極)と駆動部731〜734とを接続する線路の特性インピーダンスを駆動部731〜734の出力インピーダンスに一致させればよい。これにより、駆動部731〜734とLD721〜724との間の信号の伝達特性を向上させることができる。
【0072】
光送信装置700は、たとえば、図3−1〜図3−3または図4−1,図4−2に示した光受信装置100において、PD121〜124に代えてLD721〜724を設けることによって実現することができる。したがって、光送信装置700のシミュレーションモデルは、光受信装置100のシミュレーションモデル500(図5−1〜図5−2)と同様に考えることができる。このため、光送信装置700の信号伝達特性は、光受信装置100の信号伝達特性(図6−1〜図6−5)と同様に考えることができる。
【0073】
たとえば、信号線路502の特性インピーダンスを駆動部731の出力インピーダンスに合わせることで(インピーダンス整合)、信号の伝達特性を向上させることができる。また、LD721におけるバイアス電圧が供給される電極(第一電極)にキャパシタ741を接続することで、伝達特性を劣化させる要因となる線路長が短くなり、信号の伝達特性を向上させることができる。
【0074】
また、図3−1〜図3−3に示した光受信装置100と同様に、キャパシタ741〜744は、基板710の表面(第一面)の側と裏面(第二面)の側とに振り分けて設けるとよい。これにより、LD721〜724を挟ピッチで配列しても、LD721〜724にそれぞれキャパシタ741〜744を接続することが可能になる。また、キャパシタ741〜744は、LD721〜724の配列方向に、基板710の表面の側と裏面の側に交互に配列して設けるとよい。これにより、LD721〜724とキャパシタ741〜744との各接続距離を短くし、各チャネルの信号伝達特性を向上させることができる。
【0075】
また、図1に示した光受信装置100と、図7に示した光送信装置700と、を備える光通信装置を構成してもよい。この場合は、CPU150とCPU750は一つのCPUによって実現してもよい。また、光受信装置100と光送信装置700とで電源を共通にしてもよい。また、光伝送路アレイ170および光伝送路アレイ770を一つの光伝送路アレイによって実現してもよい。
【0076】
このように、実施の形態2にかかる光送信装置700によれば、LDアレイ720のLD721〜724における第一電極にキャパシタ741〜744を接続することで、第一電極側のインピーダンスを低下させることができる。このため、LD721〜724を狭ピッチで配列しても広帯域特性を確保することができる。
【0077】
以上説明したように、光受信装置および光送信装置によれば、信号の広帯域化を満足する広帯域特性を得ることができる。上述した各実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0078】
(付記1)複数の光伝送路が配列された光伝送路アレイが接続される基板と、
前記複数の光伝送路からの光をそれぞれ受光する複数のフォトダイオードが配列され、前記基板に搭載されたフォトダイオードアレイと、
を備え、前記複数のフォトダイオードのそれぞれについて、
前記フォトダイオードの第一電極にバイアス電圧を印加するバイアス供給部と、
前記フォトダイオードの前記第一電極とは異なる第二電極に流れる電流信号を電圧信号に変換して出力する変換回路と、
一端が前記第一電極に接続され他端が接地されたキャパシタと、
を備えることを特徴とする光受信装置。
【0079】
(付記2)前記フォトダイオードアレイは、前記複数のフォトダイオードのそれぞれについて、
前記第一電極と前記バイアス供給部とを接続するための第一パッドと、前記第二電極と前記変換回路とを接続するための第二パッドと、を一辺に備え、
前記第一電極と前記キャパシタとを接続するための第三パッドを前記一辺とは異なる辺に備えることを特徴とする付記1に記載の光受信装置。
【0080】
(付記3)前記第二電極と前記変換回路とを接続する線路の特性インピーダンスを前記変換回路の入力インピーダンスに一致させたことを特徴とする付記1または2に記載の光受信装置。
【0081】
(付記4)前記複数のフォトダイオードに接続された複数の前記キャパシタは、前記フォトダイオードアレイが搭載された前記基板の第一面の側と、前記基板の前記第一面とは反対の第二面の側と、に振り分けて設けられていることを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の光受信装置。
【0082】
(付記5)前記複数のキャパシタは、前記複数のフォトダイオードの配列方向に、前記第一面の側と前記第二面の側に交互に振り分けて設けられていることを特徴とする付記4に記載の光受信装置。
【0083】
(付記6)前記光伝送路アレイは、前記基板の前記第二面に設けられ、
前記複数のキャパシタのうちの前記第二面の側のキャパシタは、前記光伝送路アレイにおける前記基板とは反対側に設けられ、前記光伝送路アレイに形成されたスルーホールを介して前記第一電極に接続されることを特徴とする付記4または5に記載の光受信装置。
【0084】
(付記7)前記第一電極と前記バイアス供給部とはフリップチップ接続されることを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の光受信装置。
【0085】
(付記8)前記第一電極と前記バイアス供給部とはワイヤ接続されることを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載の光受信装置。
【0086】
(付記9)複数の光伝送路が配列された光伝送路アレイが接続される基板と、
前記複数の光伝送路へそれぞれ入射する光を生成する複数のレーザダイオードが配列され、前記基板に搭載されたレーザダイオードアレイと、
を備え、前記複数のレーザダイオードのそれぞれについて、
前記レーザダイオードの第一電極にバイアス電圧を印加するバイアス供給部と、
入力された電圧信号を電流信号に変換し、変換した電流信号を前記レーザダイオードの前記第一電極とは異なる第二電極へ入力する変換回路と、
一端が前記第一電極に接続され他端が接地されたキャパシタと、
を備えることを特徴とする光送信装置。
【符号の説明】
【0087】
100 光受信装置
170,770 光伝送路アレイ
171〜174,771〜774 光伝送路
110,710 基板
120 PDアレイ
121〜124 PD
130 TIA回路
131〜134 TIA
141〜144,741〜744 キャパシタ
150,750 CPU
175,775,P1 ピッチ
211〜214 アクティブエリア
221〜224 アノードパッド
231〜234 カソードパッド
241〜244 キャパシタパッド
S1,S2 辺
301,402 グランド
302 接着層
303,401 ミラー
311〜314,321〜324,331〜334,341〜344 バンプ
351〜354,403 スルーホール
411〜414,421〜424,431〜434 ワイヤ
500 シミュレーションモデル
501 バイアス供給線路
502 信号線路
131a バイアス供給部
131b 信号入力部
D1 距離
C1 容量
611〜613,621,631〜633,641〜644,651,652 伝達特性
700 光送信装置
720 LDアレイ
730 駆動回路
721〜724 LD
731〜734 駆動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光伝送路が配列された光伝送路アレイが接続される基板と、
前記複数の光伝送路からの光をそれぞれ受光する複数のフォトダイオードが配列され、前記基板に搭載されたフォトダイオードアレイと、
を備え、前記複数のフォトダイオードのそれぞれについて、
前記フォトダイオードの第一電極にバイアス電圧を印加するバイアス供給部と、
前記フォトダイオードの前記第一電極とは異なる第二電極に流れる電流信号を電圧信号に変換して出力する変換回路と、
一端が前記第一電極に接続され他端が接地されたキャパシタと、
を備えることを特徴とする光受信装置。
【請求項2】
前記フォトダイオードアレイは、前記複数のフォトダイオードのそれぞれについて、
前記第一電極と前記バイアス供給部とを接続するための第一パッドと、前記第二電極と前記変換回路とを接続するための第二パッドと、を一辺に備え、
前記第一電極と前記キャパシタとを接続するための第三パッドを前記一辺とは異なる辺に備えることを特徴とする請求項1に記載の光受信装置。
【請求項3】
前記第二電極と前記変換回路とを接続する線路の特性インピーダンスを前記変換回路の入力インピーダンスに一致させたことを特徴とする請求項1または2に記載の光受信装置。
【請求項4】
前記複数のフォトダイオードに接続された複数の前記キャパシタは、前記フォトダイオードアレイが搭載された前記基板の第一面の側と、前記基板の前記第一面とは反対の第二面の側と、に振り分けて設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の光受信装置。
【請求項5】
複数の光伝送路が配列された光伝送路アレイが接続される基板と、
前記複数の光伝送路へそれぞれ入射する光を生成する複数のレーザダイオードが配列され、前記基板に搭載されたレーザダイオードアレイと、
を備え、前記複数のレーザダイオードのそれぞれについて、
前記レーザダイオードの第一電極にバイアス電圧を印加するバイアス供給部と、
入力された電圧信号を電流信号に変換し、変換した電流信号を前記レーザダイオードの前記第一電極とは異なる第二電極へ入力する変換回路と、
一端が前記第一電極に接続され他端が接地されたキャパシタと、
を備えることを特徴とする光送信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図3−3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図6−3】
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【図6−4】
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【図6−5】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−142822(P2012−142822A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−232(P2011−232)
【出願日】平成23年1月4日(2011.1.4)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】