光増幅器及び光増幅の方法
【課題】U帯信号を増幅できる簡素な構成の光増幅器を提供する。
【解決手段】本発明の光増幅器は、U帯の信号光が増幅されるテルライトガラスファイバと、前記テルライトガラスファイバを励起する励起光を直接に発生させる1480nm帯半導体レーザと、前記1480nm帯半導体レーザにより発生した前記励起光と前記U帯の信号光とを合波して前記テルライトガラスファイバに入力する合波器とを備える。
【解決手段】本発明の光増幅器は、U帯の信号光が増幅されるテルライトガラスファイバと、前記テルライトガラスファイバを励起する励起光を直接に発生させる1480nm帯半導体レーザと、前記1480nm帯半導体レーザにより発生した前記励起光と前記U帯の信号光とを合波して前記テルライトガラスファイバに入力する合波器とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光信号を増幅する光増幅器に関する。
【背景技術】
【0002】
基幹系伝送システムでは、容量を拡大するために、複数波長の光信号を同時に伝送する高密度波長分割多重(DWDM:Dense Wavelength Devision Multiplexing)伝送技術が導入されている。DWDMシステムの伝送路に使用される光ファイバは、図13に示すような損失係数スペクトルを有し、1300−1700nmが低損失で長距離伝送に適した波長範囲となっている。しかしながら、長距離DWDMシステムでは、中継器として光増幅器が用いられるため、光増幅器の増幅帯域がシステムの使用可能な波長範囲を制限することになる。
【0003】
従来のDWDMシステムでは、伝送ファイバの低損失帯域であるC帯(1530−1565nm)及びL帯(1565−1625nm)において動作するEr添加ファイバ増幅器(EDFA)が、中継器として使用されている。EDFAは、本質的に利得の波長依存性があるため、光フィルタを付加して利得スペクトルの平坦化(利得平坦化)を行う。しかしながら、EDFAを光フィルタで利得平坦化した場合、増幅帯域は、C帯ではおおよそ1530−1560nm、L帯ではおおよそ1570−1610nmとなる。従って、DWDMシステムの伝送帯域は、このEDFAの増幅帯域に制限されている。
【0004】
一方、図13に示すように、伝送ファイバの損失は、L帯のさらに長波長側にあるU帯(1625−1675nm)でも、十分に小さい。U帯に増幅帯域を有する光増幅器を用いて、U帯をC帯及びL帯との同時に使用することにより、伝送容量の増大を図ることができると考えられる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】H. Masuda, et al., ”1.65-μm band fibre Raman amplifier pumped by wavelength-tunable broad-linewidth light source,” Electronics Letters, vol. 34, no. 24, pp. 2339-2340, 1998.
【非特許文献2】T. Tsuzaki et al., ”Broadband discrete fiber Raman amplifier with high differential gain operating over 1.65 μm-band,” Proc. OFC2001, 2001, MA3.
【非特許文献3】P. C. Reeves-Hall et al., ”Dual wavelength pumped L- and U-band Raman amplifier,” Electronics Letters, vol. 37, no. 14, pp. 883-884, 2001.
【非特許文献4】http://www.anritsu.co.jp/Devices/Products/ OPT-products.asp
【非特許文献5】http://www.furukawa.co.jp/fitel/eng/active/ pumping.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
U帯においてDWDW信号伝送に利用可能な広帯域な増幅帯域を有する光増幅器は、これまでに、いくつかが報告されている(非特許文献1、2、及び3)。しかしながら、これらの光増幅器は、石英系ファイバを用いたファイバラマン増幅器であり、U帯信号を増幅するために約1530−1570nmの励起光を使用している。しがしながら、この励起光を発生させるためにEr添加ファイバを用いた複雑な励起光源系の構成となっている。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、U帯信号を増幅できる簡素な構成の光増幅器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、U帯の信号光が増幅されるテルライトガラスファイバと、前記テルライトガラスファイバを励起する励起光を直接に発生させる1480nm帯半導体レーザと、前記1480nm帯半導体レーザにより発生した前記励起光と前記U帯の信号光とを合波して前記テルライトガラスファイバに入力する合波器とを増幅ユニットとして備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光増幅器であって、前記増幅ユニットにおいて、前記1480nm帯半導体レーザが後方励起光源であり、テルライトガラスファイバが前記合波器の前段に配置され、前記U帯の信号光が前記テルライトガラスファイバに入力され、増幅後の信号光が前記合波器を介して出力されることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の光増幅器であって、前記増幅ユニットにおいて、前記1480nm帯半導体レーザが前方励起光源であり、テルライトガラスファイバが前記合波器の後段に配置され、前記U帯の信号光が前記合波器に入力され、増幅後の信号光が前記テルライトガラスファイバから出力されることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の光増幅器であって、前記増幅ユニットが、双方向励起であって、前方励起光源および後方励起光源とする2つの前記1480nm帯半導体レーザと、前記前方励起光源が接続されている前方合波器および前記後方励起光源が接続されている後方合波器とする2つの前記合波器と、前記前方合波器と前記後方合波器との間に配置されている前記テルライトガラスファイバとを備え、前記U帯の信号光は、前記前方合波器に入力され、前記テルライトガラスファイバで前記前方合波器からの前方励起光と前記後方合波器からの後方励起光により増幅され、増幅後の信号光は前記後方合波器から出力されることを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の光増幅器であって、前記増幅ユニットにおける前記テルライトガラスファイバには、前記前方励起光および前記後方励起光を遮断しない利得等化フィルタが挿入され、前記利得等化フィルタは、前記テルライトガラスファイバにおける増幅に対して、利得等化を行うことを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の光増幅器であって、前記増幅ユニットを複数備え、該各増幅ユニットが縦列に接続されることを特徴とする。
【0014】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の光増幅器であって、前記1つまたは複数の増幅ユニットのうちの、少なくとも1つの増幅ユニットの後段に、該増幅ユニットで増幅された信号光を利得等化する利得等化フィルタをさらに備えることを特徴とする。
【0015】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の光増幅器であって、前記光増幅器の入力端および/または出力端に、光アイソレータをさらに備えることを特徴とする。
【0016】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の光増幅器であって、前記光増幅器における1480nm帯半導体レーザは、波長範囲が1465−1485nmであるレーザ光を発生させることを特徴とする。
【0017】
また、請求項10に記載の発明は、広帯域複合光増幅器であって、請求項1乃至9のいずれかに記載の光増幅器を第1の光増幅器として備え、請求項1乃至9のいずれかに記載の光増幅器において、テルライトガラスファイバの代わりに、L帯の信号光が増幅されるエルビウム添加ファイバを増幅媒体として用いることにより、構成されたエルビウム添加ファイバ増幅器を第2の光増幅器としてさらに備え、入力される異なる帯域の信号光を合波する帯域合波器と、増幅後の異なる帯域の信号光を分波して出力する帯域分波器とをさらに備え、前記第1の光増幅器と前記第2の光増幅器とは、前記帯域合波器と前記帯域分波器の間に並列に接続されることを特徴とする。
【0018】
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の広帯域光増幅器であって、前記第2の光増幅器におけるエルビウム添加ファイバは、リン添加エルビウム添加ファイバであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、従来のU帯光増幅器は、励起レーザ光をエルビウム添加ファイバに入力して、増幅媒体とする石英ファイバへの励起光である1530−1570nm光を発生させるような、複雑な励起系構成を用いる。本発明によれば、光増幅器は、1480nm帯半導体レーザが発生するレーザ光を直接テルライトガラスファイバの励起光とすることで、簡素な光増幅器構成のU帯光増幅器を実現できるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態による光増幅器の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1における1480nm帯半導体レーザの一例により発生するレーザ光のスペクトルを示す図である。
【図3】図2の1480nm帯半導体レーザを励起光源とした場合の利得スペクトルを示す図である。
【図4】図1における1480nm帯半導体レーザの別の一例により発生するレーザ光のスペクトルを示す図である。
【図5】図4の1480nm帯半導体レーザを励起光源とした場合の利得スペクトルを示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態による光増幅器の構成例を示すブロック図である。
【図7】図6における光増幅器を用いた場合の利得スペクトルを示す図である。
【図8】本発明の第3の実施形態による光増幅器の構成例を示すブロック図である。
【図9】図8における光増幅器を用いた場合の利得スペクトルを示す図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に対する比較例である、光増幅器の構成を示す図である。
【図11】図10における光増幅器を用いた場合の利得スペクトルを示す図である。
【図12】本発明の第4の実施形態による光増幅器を用いた場合の利得スペクトルを示す図である。
【図13】伝送ファイバの損失スペクトルを示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
従来のU帯光増幅器は、非特許文献1〜3に記載されるように、複雑な励起系構成を用いる。まず特定の励起レーザ光を発生させ、発生した励起レーザ光をエルビウム添加ファイバに入力する。このエルビウム添加ファイバから1530−1570nm光を発生させ、増幅媒体である石英ファイバへの励起光とする。
【0022】
本発明の光増幅器は、テルライトガラスファイバを増幅媒体とし、1480nm帯半導体レーザが発生するレーザ光を直接にテルライトガラスファイバの励起光とし、簡素な増幅器構成となっている。
【0023】
また、テルライトガラスファイバは、酸化テルル(TeO2)を主成分としたガラス(酸化テルルがモル比率で50%以上)を使用することができ、比屈折率差(△n)が3.7%となり、カットオフ波長が1.3μmとなる。このようなファイバは、△nが3.7%と大きいため、短いファイバ長でラマン増幅ができる点が特長である。
【0024】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0025】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による光増幅器の構成例を示す図である。この光増幅器100は、入力された信号光を一方向に伝搬させる光アイソレータ101と、増幅媒体とする光ファイバ(テルライトガラスファイバ)102と、信号光と励起光を合波する合波器104と、増幅された信号光を利得等化する利得等化フィルタ105と、利得等化された信号光を一方向に伝搬させて出力する光アイソレータ106とが順次接続されている。また、テルライトガラスファイバ102への励起光を発生させる励起光源とする1480nm帯半導体レーザ103が、合波器104に接続されている。
【0026】
図1において、入力信号光は、光アイソレータ101を通ってテルライトガラスファイバ102に入力される。励起光源103からの励起光は、合波器104を介してテルライトガラスファイバ102に入力される。テルライトガラスファイバ102では、励起光によりU帯の信号光が増幅される。増幅された信号光は、合波器104を介して後段の利得等化フィルタ105に入力される。利得等化された信号光は、光アイソレータ106を通って出力される。
【0027】
図2に、図1における1480nm帯半導体レーザの一例により発生するレーザ光のスペクトルを示す。このレーザは、ファブリ・ペロー型レーザであり、波長範囲1464−1482nmにわたってレーザ光が発振している。具体的には、全レーザ出力光パワーの80%以上が波長範囲1465−1474nmで発振しており、さらにその大半が1470nm近傍で発振している。
【0028】
図2の励起光を、合波器を介して直接テルライトガラスファイバへ入力し、U帯信号光を増幅する。結果とする利得スペクトルを図3に示す。ここで、テルライトガラスファイバ長は150mとし、励起光パワーは900mWとし、入力信号光パワーは−30dBmとしている。すなわち、図3の利得は、非飽和利得であり、DWDW信号を増幅する際の利得スペクトルとほぼ等しくなる。この利得は、利得等化フィルタで利得等化された後の利得である。テルライトガラスファイバ自体の利得は、波長依存性を有し、利得等化フィルタでフィルタリングすることより、波長依存性を小さくすることができる。図3に示されるように、ピーク利得が18dBであり、波長範囲が1622.5−1658.6nmの36nmである3−dB増幅帯域を持つ光増幅器を実現することができる。
【0029】
また、図4に、図1における1480nm帯半導体レーザの別の一例により発生するレーザ光のスペクトルを示す。このレーザは、発振レーザ光パワーの大半が1470−1480nmにある。
【0030】
図4の1480nm帯半導体レーザを励起光源とした場合の利得スペクトルを図5に示す。ここで、テルライトガラスファイバ長は150mとし、励起光パワー及び入力信号光パワーはそれぞれ900mW及び−30dBmとしている。図5を図3と比較すると、1477nm近傍のレーザ光でテルライトガラスファイバを励起した場合は、1465−1474nmの励起光で励起した場合より利得スペクトルが長波長にシフトするが、利得スペクトル形状はほぼ同様である。図5に示されるように、ピーク利得が18dBであり、波長範囲が1630.3−1666.3nmである36nmの3−dB増幅帯域持つ光増幅器を実現することができる。
【0031】
以上説明したように、本実施形態によれば、テルライトガラスファイバを増幅媒体とし、1480nm帯半導体レーザが発生するレーザ光を直接にテルライトガラスファイバの励起光とすることにより、簡素な光増幅器構成のU帯光増幅器を実現することができる。
【0032】
なお、本実施形態では、後方励起光源103が用いられるが、前方励起光源を用いることもできる。前方励起光源を用いた場合、光増幅器の構成は、光増幅器100と類似しているが、増幅媒体とするテルライトガラスファイバが、合波器の後段に配置される。このような構成では、入力信号光は、光アイソレータを通って合波器に入力され、合波器で前方励起光源からの励起光と合波され、合波された光は、増幅媒体とするテルライトガラスファイバで増幅が行われる。そして、テルライトガラスファイバから出力された増幅後の信号光は、後段の利得等化フィルタで利得等化され、出力光アイソレータを通って出力される。
【0033】
なお、本実施形態では、前方励起光源と後方励起光源の両方を用いて、双方向励起とすることもできる。双方向励起の場合、光増幅器は、後方励起光源を用いた光増幅器100において、さらに、前方励起光と信号光を合波する前方合波器が、光アイソレータ101とテルライトガラスファイバ102との間に挿入され、また、前方励起光を発生させる前方励起光源が、この前方合波器に接続されるように構成することができる。このような構成では、入力信号光は、光アイソレータを通って前方合波器に入力される。そして、前方合波器で前方励起光源からの前方励起光と合波され、増幅媒体とするテルライトガラスファイバの一端に入力される。一方、後方励起光源からの後方励起光は、後方合波器を介して増幅媒体とするテルライトガラスファイバの他端に入力される。テルライトガラスファイバでは、前方励起光と後方励起光によりU帯の信号光が増幅される。増幅された信号光は、後方合波器を介して後段の利得等化フィルタに入力される。利得等化された信号光は、光アイソレータを通って出力される。
【0034】
上記のように、双方向励起の光増幅器は、共通の増幅媒体とするテルライトガラスファイバが前方合波器と後方合波器との間に配置されることにより、前方励起と後方励起を組み合わせる構成としている。また、このような構成において、さらに、前方合波器と後方合波器との間のテルライトガラスファイバに、励起光を遮断しない利得等化フィルタを挿入することもできる。この利得等化フィルタは、共通の増幅媒体における増幅に対して、利得等化を行うことができる。
【0035】
なお、1480nm帯半導体レーザは、通常1460−1490nmの波長で発振するレーザを指す(例えば、非特許文献4及び5に記載のデータシート)が、U帯光増幅器では、1465−1480nmのレーザ光によってテルライトガラスファイバを励起することが好ましい。
【0036】
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態による光増幅器の構成例を示す図である。この光増幅器200は、入力された信号光を一方向に伝搬させる光アイソレータ201と、増幅媒体とする光ファイバ(テルライトガラスファイバ)202および206と、信号光と励起光を合波する合波器204および208と、増幅された信号光を利得等化する利得等化フィルタ205と、信号光を一方向に伝搬させて出力する光アイソレータ209とが順次に接続されている。また、テルライトガラスファイバ202および206への励起光を発生させる励起光源とする1480nm帯半導体レーザ203および207とが、それぞれに合波器204および208に接続されている。
【0037】
この光増幅器200は、2段型増幅構成を有する。1段目の増幅ユニットは、テルライトガラスファイバ202と、1480nm帯半導体レーザ203と、合波器204とからなる。2段目の増幅ユニットは、テルライトガラスファイバ206と、1480nm帯半導体レーザ207と、合波器208とからなる。この2つの増幅ユニットは、2本のテルライトガラスファイバを用い、それぞれのテルライトガラスファイバが信号を増幅する。1段目のテルライトガラスファイバで信号光を増幅後、利得等化フィルタ205を通過させ、2段目のテルライトガラスファイバで信号光をさらに増幅して出力する。
【0038】
第1の実施形態による光増幅器は、出力端に損失媒体があるので、高出力化には不向きの構成となる。本実施形態による光増幅器では、図6のような2段型増幅構成を利用することにより、高出力な光増幅器が実現できる。
【0039】
図6の光増幅器を用いた場合の利得スペクトルを図7に示す。ここで、励起光パワーはそれぞれのテルライトガラスファイバに対して900mWとし、入力信号光パワーは−30dBmとしている。図3及び図5と比較すると、3dB強程大きな利得が得られている。
【0040】
以上説明したように、本実施形態によれば、第1の実施形態による光増幅器において2段目の増幅ユニットをさらに備えることにより、高出力なU帯光増幅器を実現することができる。
【0041】
なお、本実施形態では、2段型増幅構成が示されたが、3段以上の増幅ユニットを備えることもできる。
【0042】
(第3の実施形態)
図8は、本発明の第3の実施形態による光増幅器の構成例を示す図である。光増幅器300は、異なる帯域の信号光を合波する帯域合波器310と、U帯信号光を増幅できるテルライトファイバラマン増幅器300aと、異なる帯域の信号光を分波する帯域分波器311とが順次に接続されている。また、L帯信号光を増幅できるエルビウム添加ファイバ増幅器300bが、帯域合波器310と帯域分波器311の間にテルライトファイバラマン増幅器300aと並列に接続されている。テルライトファイバラマン増幅器300aは、第2の実施形態で開示された光増幅器200と同一の構成を有し、増幅媒体としてテルライトガラスファイバを用いている。エルビウム添加ファイバ増幅器300bは、光増幅器200の構成と類似しているが、増幅媒体としてエルビウム添加ファイバを用い、また、1段目の増幅ユニットにおいて後方励起光源の代わりに前方励起光源を用いている。テルライトファイバラマン増幅器300aとエルビウム添加ファイバ増幅器300bとは、共に励起光源として1480nm帯半導体レーザを使用している。
【0043】
図8の光増幅器を用いた場合の利得スペクトルを図9に示す。ここで、テルライトガラスファイバ長は各150mとし、その励起光パワーは各900mWとし、エルビウム添加ファイバ長は各35mとし、その励起光パワーは各300mWとしている。また、入力信号光パワーは−30dBmとしている。図9に示されるように、テルライトファイバラマン増幅器はU帯において波長範囲が1622.5−1658.6nmである36nmの3−dB帯域を得た一方、エルビウム添加ファイバ増幅器はL帯において波長範囲が1564.5−1608.2nmである43.7nmの3−dBを得た。光増幅器全体としては、L帯からU帯にかけて約80nmの増幅帯域が得られている。
【0044】
なお、本実施形態では、エルビウム添加ファイバ増幅器300bは、前方励起である1段目の増幅ユニットと後方励起である2段目の増幅ユニットとを、利得等化フィルタ305bを介して組み合わせる構造としている。この利得等化フィルタ305bが前方励起光と後方励起光を遮断しない場合、エルビウム添加ファイバ増幅器300bは、1つの双方向励起の構造と見なされてもよい。
【0045】
本実施形態の光増幅器のように、テルライトファイバラマン増幅器とエルビウム添加ファイバ増幅器を並列に接続した構成の光増幅器は、テルライトファイバラマン増幅器とエルビウム添加ファイバ増幅器を縦列に接続した光増幅器と比較してU帯増幅には有効となる。
【0046】
(比較例)
図10は、本発明の第3の実施形態による光増幅器に対する比較例を示す図である。光増幅器400は、U帯信号光を増幅できるテルライトファイバラマン増幅器400aと、L帯信号光を増幅できるエルビウム添加ファイバ増幅器400bとを、光アイソレータ410を介して縦列に接続した光増幅器の構成である。テルライトファイバラマン増幅器400aは、出力側のアイソレータがないことを除いては、図8のテルライトファイバラマン増幅器300aと同一である。エルビウム添加ファイバ増幅器400bは、入力側のアイソレータがないことを除いては、図8のエルビウム添加ファイバ増幅器300bと同一である。
【0047】
図10の光増幅器を用いた場合の利得スペクトルを図11に示す。ここで、テルライトガラスファイバ長は各150mとし、その励起光パワーは各900mWとし、エルビウム添加ファイバ長は各35mとし、その励起光パワーは各300mWとしている。また、入力信号光パワーは−30dBmとしている。図11から明らかなように、テルライトファイバラマン増幅器とエルビウム添加ファイバ増幅器の縦列接続型の光増幅器では、利得は1626nmより長波長で大きく低下し、U帯の信号光増幅には適さないことがわかる。
【0048】
以上説明したように、第3の実施形態によれば、テルライトファイバラマン増幅器とエルビウム添加ファイバ増幅器を並列に接続することにより、L帯及びU帯の同時増幅に有効である光増幅器を実現することができる。
【0049】
(第4の実施形態)
本実施形態で開示される光増幅器の構成は、第3の実施形態による光増幅器300の構成と同一であるが、光増幅器におけるエルビウム添加ファイバ302bおよび306bは、リン添加エルビウム添加ファイバであることを特徴とする。
【0050】
リン添加エルビウム添加ファイバを増幅媒体とするリン添加エルビウム添加ファイバ増幅器は、第3の実施形態で開示されたエルビウム添加ファイバ増幅器より増幅帯域が大きく、特に長波長帯として1610nmより長波まで増幅帯域を有する。このリン添加エルビウム添加ファイバ増幅器とテルライトファイバラマン増幅器とを組み合わせることで、増幅帯域がより拡大される。
【0051】
本実施形態の光増幅器を用いた場合の利得スペクトルを図12に示す。ここで、テルライトガラスファイバ長は各150mとし、その励起光パワーは各900mWとし、エルビウム添加ファイバ長は各35mとし、その励起光パワーは各300mWとしている。また、入力信号光パワーは−30dBmとしている。図12に示されるように、テルライトファイバラマン増幅器はU帯において波長範囲が1622.5−1658.6nmである36nmの3−dB帯域を得た一方、エルビウム添加ファイバ増幅器はL帯において波長範囲が1554.3−1617.6nmである62.398.4nmの3−dBを得た。光増幅器全体としては、L帯からU帯にかけて100nmの増幅帯域が得られている。
【0052】
以上説明したように、第4の実施形態によれば、第3の実施形態による光増幅器において、エルビウム添加ファイバはリン添加エルビウム添加ファイバを使用することにより、増幅帯域がより拡大される、L帯及びU帯の同時増幅に有効である光増幅器を実現することができる。
【符号の説明】
【0053】
100、200、300、400 光増幅器
101、106、201、209、301a、309b、401a、409b、410 アイソレータ
102、202、206、302a、306a、402a、406a テルライトガラスファイバ
103、203、207、303a、307a、303b、307b、403a、407a、403b、407b 1480nm帯半導体レーザ
104、204、208、304a、308a、304b、308b、404a、408a、404b、408b 合波器
105、205、305a、305b、405a、405b 利得等化フィルタ
310 帯域合波器
311 帯域分波器
302b、306b、402b、406b エルビウム添加ファイバ
300a、400a テルライトファイバラマン増幅器
300b、400b エルビウム添加ファイバ増幅器
【技術分野】
【0001】
本発明は、光信号を増幅する光増幅器に関する。
【背景技術】
【0002】
基幹系伝送システムでは、容量を拡大するために、複数波長の光信号を同時に伝送する高密度波長分割多重(DWDM:Dense Wavelength Devision Multiplexing)伝送技術が導入されている。DWDMシステムの伝送路に使用される光ファイバは、図13に示すような損失係数スペクトルを有し、1300−1700nmが低損失で長距離伝送に適した波長範囲となっている。しかしながら、長距離DWDMシステムでは、中継器として光増幅器が用いられるため、光増幅器の増幅帯域がシステムの使用可能な波長範囲を制限することになる。
【0003】
従来のDWDMシステムでは、伝送ファイバの低損失帯域であるC帯(1530−1565nm)及びL帯(1565−1625nm)において動作するEr添加ファイバ増幅器(EDFA)が、中継器として使用されている。EDFAは、本質的に利得の波長依存性があるため、光フィルタを付加して利得スペクトルの平坦化(利得平坦化)を行う。しかしながら、EDFAを光フィルタで利得平坦化した場合、増幅帯域は、C帯ではおおよそ1530−1560nm、L帯ではおおよそ1570−1610nmとなる。従って、DWDMシステムの伝送帯域は、このEDFAの増幅帯域に制限されている。
【0004】
一方、図13に示すように、伝送ファイバの損失は、L帯のさらに長波長側にあるU帯(1625−1675nm)でも、十分に小さい。U帯に増幅帯域を有する光増幅器を用いて、U帯をC帯及びL帯との同時に使用することにより、伝送容量の増大を図ることができると考えられる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】H. Masuda, et al., ”1.65-μm band fibre Raman amplifier pumped by wavelength-tunable broad-linewidth light source,” Electronics Letters, vol. 34, no. 24, pp. 2339-2340, 1998.
【非特許文献2】T. Tsuzaki et al., ”Broadband discrete fiber Raman amplifier with high differential gain operating over 1.65 μm-band,” Proc. OFC2001, 2001, MA3.
【非特許文献3】P. C. Reeves-Hall et al., ”Dual wavelength pumped L- and U-band Raman amplifier,” Electronics Letters, vol. 37, no. 14, pp. 883-884, 2001.
【非特許文献4】http://www.anritsu.co.jp/Devices/Products/ OPT-products.asp
【非特許文献5】http://www.furukawa.co.jp/fitel/eng/active/ pumping.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
U帯においてDWDW信号伝送に利用可能な広帯域な増幅帯域を有する光増幅器は、これまでに、いくつかが報告されている(非特許文献1、2、及び3)。しかしながら、これらの光増幅器は、石英系ファイバを用いたファイバラマン増幅器であり、U帯信号を増幅するために約1530−1570nmの励起光を使用している。しがしながら、この励起光を発生させるためにEr添加ファイバを用いた複雑な励起光源系の構成となっている。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、U帯信号を増幅できる簡素な構成の光増幅器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、U帯の信号光が増幅されるテルライトガラスファイバと、前記テルライトガラスファイバを励起する励起光を直接に発生させる1480nm帯半導体レーザと、前記1480nm帯半導体レーザにより発生した前記励起光と前記U帯の信号光とを合波して前記テルライトガラスファイバに入力する合波器とを増幅ユニットとして備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光増幅器であって、前記増幅ユニットにおいて、前記1480nm帯半導体レーザが後方励起光源であり、テルライトガラスファイバが前記合波器の前段に配置され、前記U帯の信号光が前記テルライトガラスファイバに入力され、増幅後の信号光が前記合波器を介して出力されることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の光増幅器であって、前記増幅ユニットにおいて、前記1480nm帯半導体レーザが前方励起光源であり、テルライトガラスファイバが前記合波器の後段に配置され、前記U帯の信号光が前記合波器に入力され、増幅後の信号光が前記テルライトガラスファイバから出力されることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の光増幅器であって、前記増幅ユニットが、双方向励起であって、前方励起光源および後方励起光源とする2つの前記1480nm帯半導体レーザと、前記前方励起光源が接続されている前方合波器および前記後方励起光源が接続されている後方合波器とする2つの前記合波器と、前記前方合波器と前記後方合波器との間に配置されている前記テルライトガラスファイバとを備え、前記U帯の信号光は、前記前方合波器に入力され、前記テルライトガラスファイバで前記前方合波器からの前方励起光と前記後方合波器からの後方励起光により増幅され、増幅後の信号光は前記後方合波器から出力されることを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の光増幅器であって、前記増幅ユニットにおける前記テルライトガラスファイバには、前記前方励起光および前記後方励起光を遮断しない利得等化フィルタが挿入され、前記利得等化フィルタは、前記テルライトガラスファイバにおける増幅に対して、利得等化を行うことを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の光増幅器であって、前記増幅ユニットを複数備え、該各増幅ユニットが縦列に接続されることを特徴とする。
【0014】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の光増幅器であって、前記1つまたは複数の増幅ユニットのうちの、少なくとも1つの増幅ユニットの後段に、該増幅ユニットで増幅された信号光を利得等化する利得等化フィルタをさらに備えることを特徴とする。
【0015】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の光増幅器であって、前記光増幅器の入力端および/または出力端に、光アイソレータをさらに備えることを特徴とする。
【0016】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の光増幅器であって、前記光増幅器における1480nm帯半導体レーザは、波長範囲が1465−1485nmであるレーザ光を発生させることを特徴とする。
【0017】
また、請求項10に記載の発明は、広帯域複合光増幅器であって、請求項1乃至9のいずれかに記載の光増幅器を第1の光増幅器として備え、請求項1乃至9のいずれかに記載の光増幅器において、テルライトガラスファイバの代わりに、L帯の信号光が増幅されるエルビウム添加ファイバを増幅媒体として用いることにより、構成されたエルビウム添加ファイバ増幅器を第2の光増幅器としてさらに備え、入力される異なる帯域の信号光を合波する帯域合波器と、増幅後の異なる帯域の信号光を分波して出力する帯域分波器とをさらに備え、前記第1の光増幅器と前記第2の光増幅器とは、前記帯域合波器と前記帯域分波器の間に並列に接続されることを特徴とする。
【0018】
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の広帯域光増幅器であって、前記第2の光増幅器におけるエルビウム添加ファイバは、リン添加エルビウム添加ファイバであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、従来のU帯光増幅器は、励起レーザ光をエルビウム添加ファイバに入力して、増幅媒体とする石英ファイバへの励起光である1530−1570nm光を発生させるような、複雑な励起系構成を用いる。本発明によれば、光増幅器は、1480nm帯半導体レーザが発生するレーザ光を直接テルライトガラスファイバの励起光とすることで、簡素な光増幅器構成のU帯光増幅器を実現できるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態による光増幅器の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1における1480nm帯半導体レーザの一例により発生するレーザ光のスペクトルを示す図である。
【図3】図2の1480nm帯半導体レーザを励起光源とした場合の利得スペクトルを示す図である。
【図4】図1における1480nm帯半導体レーザの別の一例により発生するレーザ光のスペクトルを示す図である。
【図5】図4の1480nm帯半導体レーザを励起光源とした場合の利得スペクトルを示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態による光増幅器の構成例を示すブロック図である。
【図7】図6における光増幅器を用いた場合の利得スペクトルを示す図である。
【図8】本発明の第3の実施形態による光増幅器の構成例を示すブロック図である。
【図9】図8における光増幅器を用いた場合の利得スペクトルを示す図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に対する比較例である、光増幅器の構成を示す図である。
【図11】図10における光増幅器を用いた場合の利得スペクトルを示す図である。
【図12】本発明の第4の実施形態による光増幅器を用いた場合の利得スペクトルを示す図である。
【図13】伝送ファイバの損失スペクトルを示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
従来のU帯光増幅器は、非特許文献1〜3に記載されるように、複雑な励起系構成を用いる。まず特定の励起レーザ光を発生させ、発生した励起レーザ光をエルビウム添加ファイバに入力する。このエルビウム添加ファイバから1530−1570nm光を発生させ、増幅媒体である石英ファイバへの励起光とする。
【0022】
本発明の光増幅器は、テルライトガラスファイバを増幅媒体とし、1480nm帯半導体レーザが発生するレーザ光を直接にテルライトガラスファイバの励起光とし、簡素な増幅器構成となっている。
【0023】
また、テルライトガラスファイバは、酸化テルル(TeO2)を主成分としたガラス(酸化テルルがモル比率で50%以上)を使用することができ、比屈折率差(△n)が3.7%となり、カットオフ波長が1.3μmとなる。このようなファイバは、△nが3.7%と大きいため、短いファイバ長でラマン増幅ができる点が特長である。
【0024】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0025】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による光増幅器の構成例を示す図である。この光増幅器100は、入力された信号光を一方向に伝搬させる光アイソレータ101と、増幅媒体とする光ファイバ(テルライトガラスファイバ)102と、信号光と励起光を合波する合波器104と、増幅された信号光を利得等化する利得等化フィルタ105と、利得等化された信号光を一方向に伝搬させて出力する光アイソレータ106とが順次接続されている。また、テルライトガラスファイバ102への励起光を発生させる励起光源とする1480nm帯半導体レーザ103が、合波器104に接続されている。
【0026】
図1において、入力信号光は、光アイソレータ101を通ってテルライトガラスファイバ102に入力される。励起光源103からの励起光は、合波器104を介してテルライトガラスファイバ102に入力される。テルライトガラスファイバ102では、励起光によりU帯の信号光が増幅される。増幅された信号光は、合波器104を介して後段の利得等化フィルタ105に入力される。利得等化された信号光は、光アイソレータ106を通って出力される。
【0027】
図2に、図1における1480nm帯半導体レーザの一例により発生するレーザ光のスペクトルを示す。このレーザは、ファブリ・ペロー型レーザであり、波長範囲1464−1482nmにわたってレーザ光が発振している。具体的には、全レーザ出力光パワーの80%以上が波長範囲1465−1474nmで発振しており、さらにその大半が1470nm近傍で発振している。
【0028】
図2の励起光を、合波器を介して直接テルライトガラスファイバへ入力し、U帯信号光を増幅する。結果とする利得スペクトルを図3に示す。ここで、テルライトガラスファイバ長は150mとし、励起光パワーは900mWとし、入力信号光パワーは−30dBmとしている。すなわち、図3の利得は、非飽和利得であり、DWDW信号を増幅する際の利得スペクトルとほぼ等しくなる。この利得は、利得等化フィルタで利得等化された後の利得である。テルライトガラスファイバ自体の利得は、波長依存性を有し、利得等化フィルタでフィルタリングすることより、波長依存性を小さくすることができる。図3に示されるように、ピーク利得が18dBであり、波長範囲が1622.5−1658.6nmの36nmである3−dB増幅帯域を持つ光増幅器を実現することができる。
【0029】
また、図4に、図1における1480nm帯半導体レーザの別の一例により発生するレーザ光のスペクトルを示す。このレーザは、発振レーザ光パワーの大半が1470−1480nmにある。
【0030】
図4の1480nm帯半導体レーザを励起光源とした場合の利得スペクトルを図5に示す。ここで、テルライトガラスファイバ長は150mとし、励起光パワー及び入力信号光パワーはそれぞれ900mW及び−30dBmとしている。図5を図3と比較すると、1477nm近傍のレーザ光でテルライトガラスファイバを励起した場合は、1465−1474nmの励起光で励起した場合より利得スペクトルが長波長にシフトするが、利得スペクトル形状はほぼ同様である。図5に示されるように、ピーク利得が18dBであり、波長範囲が1630.3−1666.3nmである36nmの3−dB増幅帯域持つ光増幅器を実現することができる。
【0031】
以上説明したように、本実施形態によれば、テルライトガラスファイバを増幅媒体とし、1480nm帯半導体レーザが発生するレーザ光を直接にテルライトガラスファイバの励起光とすることにより、簡素な光増幅器構成のU帯光増幅器を実現することができる。
【0032】
なお、本実施形態では、後方励起光源103が用いられるが、前方励起光源を用いることもできる。前方励起光源を用いた場合、光増幅器の構成は、光増幅器100と類似しているが、増幅媒体とするテルライトガラスファイバが、合波器の後段に配置される。このような構成では、入力信号光は、光アイソレータを通って合波器に入力され、合波器で前方励起光源からの励起光と合波され、合波された光は、増幅媒体とするテルライトガラスファイバで増幅が行われる。そして、テルライトガラスファイバから出力された増幅後の信号光は、後段の利得等化フィルタで利得等化され、出力光アイソレータを通って出力される。
【0033】
なお、本実施形態では、前方励起光源と後方励起光源の両方を用いて、双方向励起とすることもできる。双方向励起の場合、光増幅器は、後方励起光源を用いた光増幅器100において、さらに、前方励起光と信号光を合波する前方合波器が、光アイソレータ101とテルライトガラスファイバ102との間に挿入され、また、前方励起光を発生させる前方励起光源が、この前方合波器に接続されるように構成することができる。このような構成では、入力信号光は、光アイソレータを通って前方合波器に入力される。そして、前方合波器で前方励起光源からの前方励起光と合波され、増幅媒体とするテルライトガラスファイバの一端に入力される。一方、後方励起光源からの後方励起光は、後方合波器を介して増幅媒体とするテルライトガラスファイバの他端に入力される。テルライトガラスファイバでは、前方励起光と後方励起光によりU帯の信号光が増幅される。増幅された信号光は、後方合波器を介して後段の利得等化フィルタに入力される。利得等化された信号光は、光アイソレータを通って出力される。
【0034】
上記のように、双方向励起の光増幅器は、共通の増幅媒体とするテルライトガラスファイバが前方合波器と後方合波器との間に配置されることにより、前方励起と後方励起を組み合わせる構成としている。また、このような構成において、さらに、前方合波器と後方合波器との間のテルライトガラスファイバに、励起光を遮断しない利得等化フィルタを挿入することもできる。この利得等化フィルタは、共通の増幅媒体における増幅に対して、利得等化を行うことができる。
【0035】
なお、1480nm帯半導体レーザは、通常1460−1490nmの波長で発振するレーザを指す(例えば、非特許文献4及び5に記載のデータシート)が、U帯光増幅器では、1465−1480nmのレーザ光によってテルライトガラスファイバを励起することが好ましい。
【0036】
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態による光増幅器の構成例を示す図である。この光増幅器200は、入力された信号光を一方向に伝搬させる光アイソレータ201と、増幅媒体とする光ファイバ(テルライトガラスファイバ)202および206と、信号光と励起光を合波する合波器204および208と、増幅された信号光を利得等化する利得等化フィルタ205と、信号光を一方向に伝搬させて出力する光アイソレータ209とが順次に接続されている。また、テルライトガラスファイバ202および206への励起光を発生させる励起光源とする1480nm帯半導体レーザ203および207とが、それぞれに合波器204および208に接続されている。
【0037】
この光増幅器200は、2段型増幅構成を有する。1段目の増幅ユニットは、テルライトガラスファイバ202と、1480nm帯半導体レーザ203と、合波器204とからなる。2段目の増幅ユニットは、テルライトガラスファイバ206と、1480nm帯半導体レーザ207と、合波器208とからなる。この2つの増幅ユニットは、2本のテルライトガラスファイバを用い、それぞれのテルライトガラスファイバが信号を増幅する。1段目のテルライトガラスファイバで信号光を増幅後、利得等化フィルタ205を通過させ、2段目のテルライトガラスファイバで信号光をさらに増幅して出力する。
【0038】
第1の実施形態による光増幅器は、出力端に損失媒体があるので、高出力化には不向きの構成となる。本実施形態による光増幅器では、図6のような2段型増幅構成を利用することにより、高出力な光増幅器が実現できる。
【0039】
図6の光増幅器を用いた場合の利得スペクトルを図7に示す。ここで、励起光パワーはそれぞれのテルライトガラスファイバに対して900mWとし、入力信号光パワーは−30dBmとしている。図3及び図5と比較すると、3dB強程大きな利得が得られている。
【0040】
以上説明したように、本実施形態によれば、第1の実施形態による光増幅器において2段目の増幅ユニットをさらに備えることにより、高出力なU帯光増幅器を実現することができる。
【0041】
なお、本実施形態では、2段型増幅構成が示されたが、3段以上の増幅ユニットを備えることもできる。
【0042】
(第3の実施形態)
図8は、本発明の第3の実施形態による光増幅器の構成例を示す図である。光増幅器300は、異なる帯域の信号光を合波する帯域合波器310と、U帯信号光を増幅できるテルライトファイバラマン増幅器300aと、異なる帯域の信号光を分波する帯域分波器311とが順次に接続されている。また、L帯信号光を増幅できるエルビウム添加ファイバ増幅器300bが、帯域合波器310と帯域分波器311の間にテルライトファイバラマン増幅器300aと並列に接続されている。テルライトファイバラマン増幅器300aは、第2の実施形態で開示された光増幅器200と同一の構成を有し、増幅媒体としてテルライトガラスファイバを用いている。エルビウム添加ファイバ増幅器300bは、光増幅器200の構成と類似しているが、増幅媒体としてエルビウム添加ファイバを用い、また、1段目の増幅ユニットにおいて後方励起光源の代わりに前方励起光源を用いている。テルライトファイバラマン増幅器300aとエルビウム添加ファイバ増幅器300bとは、共に励起光源として1480nm帯半導体レーザを使用している。
【0043】
図8の光増幅器を用いた場合の利得スペクトルを図9に示す。ここで、テルライトガラスファイバ長は各150mとし、その励起光パワーは各900mWとし、エルビウム添加ファイバ長は各35mとし、その励起光パワーは各300mWとしている。また、入力信号光パワーは−30dBmとしている。図9に示されるように、テルライトファイバラマン増幅器はU帯において波長範囲が1622.5−1658.6nmである36nmの3−dB帯域を得た一方、エルビウム添加ファイバ増幅器はL帯において波長範囲が1564.5−1608.2nmである43.7nmの3−dBを得た。光増幅器全体としては、L帯からU帯にかけて約80nmの増幅帯域が得られている。
【0044】
なお、本実施形態では、エルビウム添加ファイバ増幅器300bは、前方励起である1段目の増幅ユニットと後方励起である2段目の増幅ユニットとを、利得等化フィルタ305bを介して組み合わせる構造としている。この利得等化フィルタ305bが前方励起光と後方励起光を遮断しない場合、エルビウム添加ファイバ増幅器300bは、1つの双方向励起の構造と見なされてもよい。
【0045】
本実施形態の光増幅器のように、テルライトファイバラマン増幅器とエルビウム添加ファイバ増幅器を並列に接続した構成の光増幅器は、テルライトファイバラマン増幅器とエルビウム添加ファイバ増幅器を縦列に接続した光増幅器と比較してU帯増幅には有効となる。
【0046】
(比較例)
図10は、本発明の第3の実施形態による光増幅器に対する比較例を示す図である。光増幅器400は、U帯信号光を増幅できるテルライトファイバラマン増幅器400aと、L帯信号光を増幅できるエルビウム添加ファイバ増幅器400bとを、光アイソレータ410を介して縦列に接続した光増幅器の構成である。テルライトファイバラマン増幅器400aは、出力側のアイソレータがないことを除いては、図8のテルライトファイバラマン増幅器300aと同一である。エルビウム添加ファイバ増幅器400bは、入力側のアイソレータがないことを除いては、図8のエルビウム添加ファイバ増幅器300bと同一である。
【0047】
図10の光増幅器を用いた場合の利得スペクトルを図11に示す。ここで、テルライトガラスファイバ長は各150mとし、その励起光パワーは各900mWとし、エルビウム添加ファイバ長は各35mとし、その励起光パワーは各300mWとしている。また、入力信号光パワーは−30dBmとしている。図11から明らかなように、テルライトファイバラマン増幅器とエルビウム添加ファイバ増幅器の縦列接続型の光増幅器では、利得は1626nmより長波長で大きく低下し、U帯の信号光増幅には適さないことがわかる。
【0048】
以上説明したように、第3の実施形態によれば、テルライトファイバラマン増幅器とエルビウム添加ファイバ増幅器を並列に接続することにより、L帯及びU帯の同時増幅に有効である光増幅器を実現することができる。
【0049】
(第4の実施形態)
本実施形態で開示される光増幅器の構成は、第3の実施形態による光増幅器300の構成と同一であるが、光増幅器におけるエルビウム添加ファイバ302bおよび306bは、リン添加エルビウム添加ファイバであることを特徴とする。
【0050】
リン添加エルビウム添加ファイバを増幅媒体とするリン添加エルビウム添加ファイバ増幅器は、第3の実施形態で開示されたエルビウム添加ファイバ増幅器より増幅帯域が大きく、特に長波長帯として1610nmより長波まで増幅帯域を有する。このリン添加エルビウム添加ファイバ増幅器とテルライトファイバラマン増幅器とを組み合わせることで、増幅帯域がより拡大される。
【0051】
本実施形態の光増幅器を用いた場合の利得スペクトルを図12に示す。ここで、テルライトガラスファイバ長は各150mとし、その励起光パワーは各900mWとし、エルビウム添加ファイバ長は各35mとし、その励起光パワーは各300mWとしている。また、入力信号光パワーは−30dBmとしている。図12に示されるように、テルライトファイバラマン増幅器はU帯において波長範囲が1622.5−1658.6nmである36nmの3−dB帯域を得た一方、エルビウム添加ファイバ増幅器はL帯において波長範囲が1554.3−1617.6nmである62.398.4nmの3−dBを得た。光増幅器全体としては、L帯からU帯にかけて100nmの増幅帯域が得られている。
【0052】
以上説明したように、第4の実施形態によれば、第3の実施形態による光増幅器において、エルビウム添加ファイバはリン添加エルビウム添加ファイバを使用することにより、増幅帯域がより拡大される、L帯及びU帯の同時増幅に有効である光増幅器を実現することができる。
【符号の説明】
【0053】
100、200、300、400 光増幅器
101、106、201、209、301a、309b、401a、409b、410 アイソレータ
102、202、206、302a、306a、402a、406a テルライトガラスファイバ
103、203、207、303a、307a、303b、307b、403a、407a、403b、407b 1480nm帯半導体レーザ
104、204、208、304a、308a、304b、308b、404a、408a、404b、408b 合波器
105、205、305a、305b、405a、405b 利得等化フィルタ
310 帯域合波器
311 帯域分波器
302b、306b、402b、406b エルビウム添加ファイバ
300a、400a テルライトファイバラマン増幅器
300b、400b エルビウム添加ファイバ増幅器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
U帯の信号光が増幅されるテルライトガラスファイバと、
前記テルライトガラスファイバを励起する励起光を直接に発生させる1480nm帯半導体レーザと、
前記1480nm帯半導体レーザにより発生した前記励起光と前記U帯の信号光とを合波して前記テルライトガラスファイバに入力する合波器と
を増幅ユニットとして備えることを特徴とする光増幅器。
【請求項2】
前記増幅ユニットは、
前記1480nm帯半導体レーザが後方励起光源であり、テルライトガラスファイバが前記合波器の前段に配置され、前記U帯の信号光が前記テルライトガラスファイバに入力され、増幅後の信号光が前記合波器を介して出力されることを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
【請求項3】
前記増幅ユニットは、
前記1480nm帯半導体レーザが前方励起光源であり、テルライトガラスファイバが前記合波器の後段に配置され、前記U帯の信号光が前記合波器に入力され、増幅後の信号光が前記テルライトガラスファイバから出力されることを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
【請求項4】
前記増幅ユニットは、双方向励起であって、
前方励起光源および後方励起光源とする、2つの前記1480nm帯半導体レーザと、
前記前方励起光源が接続されている前方合波器および前記後方励起光源が接続されている後方合波器とする、2つの前記合波器と、
前記前方合波器と前記後方合波器との間に配置されている、前記テルライトガラスファイバと
を備え、
前記U帯の信号光は、前記前方合波器に入力され、前記テルライトガラスファイバで前記前方合波器からの前方励起光と前記後方合波器からの後方励起光により増幅され、増幅後の信号光は前記後方合波器から出力されることを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
【請求項5】
前記増幅ユニットにおける前記テルライトガラスファイバには、前記前方励起光および前記後方励起光を遮断しない利得等化フィルタが挿入され、前記利得等化フィルタは、前記テルライトガラスファイバにおける増幅に対して、利得等化を行うことを特徴とする請求項4に記載の光増幅器。
【請求項6】
前記増幅ユニットを複数備え、該各増幅ユニットが縦列に接続されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光増幅器。
【請求項7】
前記1つまたは複数の増幅ユニットのうちの、少なくとも1つの増幅ユニットの後段に、該増幅ユニットで増幅された信号光を利得等化する利得等化フィルタをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光増幅器。
【請求項8】
前記光増幅器の入力端および/または出力端に、光アイソレータをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の光増幅器。
【請求項9】
前記光増幅器における1480nm帯半導体レーザは、波長範囲が1465−1485nmであるレーザ光を発生させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の光増幅器。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載の光増幅器を第1の光増幅器として備え、
請求項1乃至9のいずれかに記載の光増幅器において、テルライトガラスファイバの代わりに、L帯の信号光が増幅されるエルビウム添加ファイバを増幅媒体として用いることにより、構成されたエルビウム添加ファイバ増幅器を第2の光増幅器としてさらに備え、
入力される異なる帯域の信号光を合波する帯域合波器と、増幅後の異なる帯域の信号光を分波して出力する帯域分波器とをさらに備え、
前記第1の光増幅器と前記第2の光増幅器とは、前記帯域合波器と前記帯域分波器の間に並列に接続されることを特徴とする広帯域複合光増幅器。
【請求項11】
前記第2の光増幅器におけるエルビウム添加ファイバは、リン添加エルビウム添加ファイバであることを特徴とする請求項10に記載の広帯域複合光増幅器。
【請求項1】
U帯の信号光が増幅されるテルライトガラスファイバと、
前記テルライトガラスファイバを励起する励起光を直接に発生させる1480nm帯半導体レーザと、
前記1480nm帯半導体レーザにより発生した前記励起光と前記U帯の信号光とを合波して前記テルライトガラスファイバに入力する合波器と
を増幅ユニットとして備えることを特徴とする光増幅器。
【請求項2】
前記増幅ユニットは、
前記1480nm帯半導体レーザが後方励起光源であり、テルライトガラスファイバが前記合波器の前段に配置され、前記U帯の信号光が前記テルライトガラスファイバに入力され、増幅後の信号光が前記合波器を介して出力されることを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
【請求項3】
前記増幅ユニットは、
前記1480nm帯半導体レーザが前方励起光源であり、テルライトガラスファイバが前記合波器の後段に配置され、前記U帯の信号光が前記合波器に入力され、増幅後の信号光が前記テルライトガラスファイバから出力されることを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
【請求項4】
前記増幅ユニットは、双方向励起であって、
前方励起光源および後方励起光源とする、2つの前記1480nm帯半導体レーザと、
前記前方励起光源が接続されている前方合波器および前記後方励起光源が接続されている後方合波器とする、2つの前記合波器と、
前記前方合波器と前記後方合波器との間に配置されている、前記テルライトガラスファイバと
を備え、
前記U帯の信号光は、前記前方合波器に入力され、前記テルライトガラスファイバで前記前方合波器からの前方励起光と前記後方合波器からの後方励起光により増幅され、増幅後の信号光は前記後方合波器から出力されることを特徴とする請求項1に記載の光増幅器。
【請求項5】
前記増幅ユニットにおける前記テルライトガラスファイバには、前記前方励起光および前記後方励起光を遮断しない利得等化フィルタが挿入され、前記利得等化フィルタは、前記テルライトガラスファイバにおける増幅に対して、利得等化を行うことを特徴とする請求項4に記載の光増幅器。
【請求項6】
前記増幅ユニットを複数備え、該各増幅ユニットが縦列に接続されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光増幅器。
【請求項7】
前記1つまたは複数の増幅ユニットのうちの、少なくとも1つの増幅ユニットの後段に、該増幅ユニットで増幅された信号光を利得等化する利得等化フィルタをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光増幅器。
【請求項8】
前記光増幅器の入力端および/または出力端に、光アイソレータをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の光増幅器。
【請求項9】
前記光増幅器における1480nm帯半導体レーザは、波長範囲が1465−1485nmであるレーザ光を発生させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の光増幅器。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載の光増幅器を第1の光増幅器として備え、
請求項1乃至9のいずれかに記載の光増幅器において、テルライトガラスファイバの代わりに、L帯の信号光が増幅されるエルビウム添加ファイバを増幅媒体として用いることにより、構成されたエルビウム添加ファイバ増幅器を第2の光増幅器としてさらに備え、
入力される異なる帯域の信号光を合波する帯域合波器と、増幅後の異なる帯域の信号光を分波して出力する帯域分波器とをさらに備え、
前記第1の光増幅器と前記第2の光増幅器とは、前記帯域合波器と前記帯域分波器の間に並列に接続されることを特徴とする広帯域複合光増幅器。
【請求項11】
前記第2の光増幅器におけるエルビウム添加ファイバは、リン添加エルビウム添加ファイバであることを特徴とする請求項10に記載の広帯域複合光増幅器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−114235(P2012−114235A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−261839(P2010−261839)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】
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