説明

光導波路用電気接点装置

【課題】光導波路用電気接点装置を提供する。
【解決手段】光学装置(100,200,300,400,500,600,700)は、光エネルギーを伝播するように構成された導波路(120)と、電気接点面(105,401)と、光導波路(120)の第1の面から延在して電気接点面(105,401)と電気通信する半導体電気相互接続(115,215,215−1,215−2,215−3,315,315−1,315−2,315−3,315−4,315−5,315−6,315−7,410,515,615,625,715)とを含む。
半導体電気相互接続(115,215,215−1,215−2,215−3,315,315−1,315−2,315−3,315−4,315−5,315−6,315−7,410,515,615,625,715)は、光エネルギーを導波路(120)に実質的に閉じ込めるように構成された形状を有する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
電子装置間のデジタル・データを、長い距離にわたり及び隣り合った回路基板間の両方で伝送するために、しばしば光ビームまたは光信号が使用される。
光ビームは、データを伝えるために必要に応じて変調されることがある。
光信号は、位置または動き検出、測定などを含む他の目的のために使用されることもある。
【0002】
その結果、光学技術は、最新の電子回路において重要な役割を果たし、多くの電子装置は光学部品を使用している。
そのような光学部品の例には、発光ダイオードやレーザなどの光源、導波路、光ファイバ、レンズや他の光学素子、光検出器や他の光センサ、感光半導体などがある。
【0003】
いくつかの光学用途では、所望のタスクを達成するために光導波路が電流と共に使用される。
例えば、導波路変調器において、電子信号が、電気光学効果または電荷注入によって導波路材料の屈折率を変調し、導波路構成により光信号を位相または振幅変調させる。
別の例として、導波路に組み込まれた光検出器が、導波路内にある光信号を表す電気信号を出力することができる。
そのような導波路装置は、電荷を選択的に注入、除去または測定することができる少なくとも1つの電気接点に対する電気接続を必要とする。
【図面の簡単な説明】
【0004】
添付図面は、本明細書で述べ本明細書の一部である原理の様々な実施形態を示す。
図示した実施形態は単なる例であり、請求項の範囲を制限しない。
【0005】
【図1】本明細書で述べた原理による例示的な光学装置の断面図である。
【図2】本明細書で述べた原理による例示的な光学装置の断面図である。
【図3】本明細書で述べた原理による例示的な光学装置の断面図である。
【図4】本明細書で述べた原理による例示的な光学装置の断面図である。
【図5】本明細書で述べた原理による例示的な光学装置の断面図である。
【図6A】本明細書で述べた原理による例示的な光学装置の断面図である。
【図6B】本明細書で述べた原理による半導体電気相互接続構造の例示的な実施形態の一部分の平面図である。
【図6C】本明細書で述べた原理による半導体電気相互接続構造の例示的な実施形態の一部分の平面図である。
【図7】本明細書で述べた原理による例示的な光学装置の断面図である。
【図8】本明細書で述べた原理による光学装置を製造する例示的な方法を示すフローチャートである。
【0006】
図面の全体にわたって、同一の参照番号は類似している要素を指すが、必ずしも同一とは限らない。
【発明を実施するための形態】
【0007】
前述のように、光導波路は、多くの用途に使用することができ、多くの場合、光導波路はその意図された機能を正確に実行するために、1つまたは複数の電気接点における電荷の選択的な注入、除去または測定を必要とする。
多くの場合、そのような電気接点は金属である。
【0008】
半導体光導波路は、一般に、半導体基板上に付着された酸化物層内に、特定の幾何学的特性および寸法を有する半導体構造を成長させることによって形成される。
半導体構造の一部分には、電子キャリア(すなわち、電子、ホール、またはこれらの両方)がドープされる場合がある。
しかしながら、半導体導波路に電荷を選択的に注入またはそこから除去したいとき、金属電極を導波路と直接物理接触させて配置することによって大きな問題が起こる場合がある。
具体的には、半導体材料内の光伝播領域のすぐ近くの金属は、最も著しくは吸収を増やすことにより、導波路によって支援される光学モードに大きな影響を及ぼすことがある。
この吸収の増大は、マイクロリングのようなきわめて共鳴性の高い構造を利用した装置、またはマッハ−ツェンダー変調器のような長い伝播長を有する装置では、回避されなければならない。
【0009】
前述の問題と先行技術の限界を克服するために、本明細書は、光エネルギーを伝播するように構成された導波路と半導体電気相互接続とを有する光学装置を開示する。
半導体電気相互接続は、光導波路の第1の面から延在し、電気接点面に電気的に接続される。
半導体電気相互接続は、光エネルギーを導波路内部に実質的に閉じ込めるように構成された形状を有し、その結果、光学モードが電気接点面に達しない。
【0010】
本明細書と添付の特許請求の範囲で使用されるとき、用語「光エネルギー」は、ほぼ10ナノメートル〜500ミクロンの波長を有する放射エネルギーを指す。
そのように定義された光エネルギーには、紫外線、可視光、および赤外線があるが、これらに限定されない。
光エネルギー・ビームは、本明細書では「光ビーム」または「光学ビーム」と呼ばれることがある。
本明細書と添付の特許請求の範囲で使用されるとき、用語「電気相互接続」は、広義には、電流が光学素子まで伝播する電気経路の一部分を結合する構成要素を指す。
電気相互接続は、電荷キャリアが光導波路に注入されるかそこから除去されるように電流をガイドまたは方向変更してもよい。
用語「半導体電気相互接続」は、半導体材料で製造された電気相互接続を指す。
半導体電気相互接続には、半導体材料が電流を通す能力を改善するために電子供与体や電子受容体などの不純物がドープされる場合がある。
【0011】
以下の説明では、説明を目的として、本システムと方法の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細を示す。
しかしながら、本システムと方法が、これらの具体的な詳細なしに実施できることは当業者に明らかであろう。
本明細書における「一実施形態」、「一例」または類似の文言の言及は、その実施形態または例と関連して記述された特定の機能、構造または特徴が、少なくともその一つの実施形態に含まれるが、必ずしも他の実施形態には含まれるとは限らないことを意味する。
本明細書内の様々な場所における語句「一実施形態では」または類似の語句は、必ずしもすべて同じ実施形態を指すとは限らない。
【0012】
次に、本明細書で開示される原理が、例示的な光学装置および光学装置の製造方法に関して説明される。
【0013】
例示的な光学装置
次に図1を参照して、例示的光学装置(100)の断面図を示す。
光学装置(100)は、光エネルギーを伝播するように構成された光導波路(120)を含む。
光導波路(120)は、半導体材料で製造される。
本明細書による光導波路(120)の適切な半導体材料の例には、シリコン、ゲルマニウム、およびガリウムひ素があるが、これらに限定されない。
光導波路(120)は、実質的に真性の半導体材料の中央部分(121)と、ドープ半導体材料の側部分(130,135)とを含んでもよい。
例えば、光導波路(120)は、n−i−n型、即ち、中央部分(121)が実質的に真性で側部分(130,135)にn型電子供与体不純物がドープされた周知の構成でよい。
他の実施形態では、光導波路(120)は、n−i−p型(真性中央部分が、n型不純物がドープされた一方の側部分と、p型不純物がドープされた別の側部分とを有する)、p−i−p(真性中央部分が、p型不純物がドープされた両側部分を有する)、または当該技術分野で既知の他の構成のいずれでもよい。
【0014】
半導体光導波路(120)を含む光学装置(100)の構成要素は、この例では、半導体基板(145)上に作製される。
光導波路(120)は、半導体基板(145)上に成長または付着された酸化物材料(140)上に作製される。
光導波路(120)が実質的に酸化物によって取り囲まれるように、光導波路(120)上に追加の酸化物材料が配置される。
いくつかの実施形態では、この酸化物は、二酸化ケイ素(SiO)でよい。
他の実施形態では、導波路(120)を絶縁するために酸化物以外の他の絶縁材料を使用してもよい。
追加の実施形態では、絶縁基板が使用されてもよい。
中央部分内の真性半導体材料(121)、ドープ側部分(130,135)および酸化物材料(140)の光屈折率は、特定の波長または波長範囲の光エネルギーが、光導波路(120)の中央部分(121)内に実質的に閉じ込められるようなものである。
この図では、光導波路(120)の光学モード(125)の近似は、点線の円として示されている。
この光学モード(125)は、中央部分(121)、ドープ側部分(130,135)、および酸化物材料(140)の幾何学的特性と複素屈折率の関数である。
【0015】
他の実施形態では、光導波路(120)は、別のタイプの誘電材料または真空によって取り囲まれてもよい。
しかしながら、任意の誘電材料、導波路(120)の中央部分(121)内の真性半導体材料、および導波路(120)のドープ側部分(130,135)の屈折率は、導波路(120)内を伝播する光エネルギーが、導波路(120)の中央部分(121)内に実質的に閉じ込められるようなものでなければならない。
【0016】
いくつかの実施形態では、導波路(120)は、リング共振器やファブリー・ペロ共振器などの光共振器内の構成要素として使用されてもよい。
これらの実施形態では、レーザと変調器を含むものだけでなく、導波路(120)の光学特性のいくつかを選択的に変更するために光導波路(120)内の電界を作成または修正することが望ましい場合がある。
他の状況では、導波路(120)内の変化する電界を監視し、そして更には、導波路(120)内を伝播する光エネルギーの存在および/または特徴を監視することが望ましいことがある。
以上その他のタスクを達成するために、導波路(120)は、酸化物材料(140)上に配置され外部電源からアクセス可能な少なくとも1つの電気接点面(105)(電極)と電気通信する状態で配置される。
そのような電気接点面(105)は、一般に、金属材料で作成される。
【0017】
しかしながら、金属材料は、光導波路(120)の近くにあるとき(例えば、光導波路からの距離が、導波路内を伝播する光エネルギーの1波長より小さいとき)、光導波路(120)の光学モード(125)を破壊しやすいことが分かった。
したがって、半導体電気相互接続(115)が、電気接点面(105)と電気通信する。
半導体電気相互接続(115)は、光導波路(120)から金属電気接点面(105)まで垂直方向に延在する。
半導体電気相互接続(115)は、電気伝導率を改善するために電荷ドナーまたは電荷アクセプタがドープされてもよい。
【0018】
半導体電気相互接続(115)の幾何学形状は、光導波路(120)内を伝播する光エネルギーが実質的に導波路(120)内に閉じ込められるようなものである。
示した例示的では、半導体電気相互接続(115)の幅は、ガイドされる光学モード(125)の幅より小さく、従って、光学モード(125)が上方の電気相互接続(115)内に拡張するのが制限される。
【0019】
さらに、電気相互接続は、光導波路(120)から電気接点面(105)まで、金属電気接点面(105)が光導波路(120)の光学特性を実質的に妨げないことを保証できる充分な距離(一般に、導波路内に伝播するか伝播すると予想される光エネルギーの1波長より大きい)だけ延在する。
このようにして、半導体電気相互接続(115)は、光学モード(125)に対する障壁として働くが、電気接点面(105)と光導波路(120)の間に電流が流れることを可能にする。
【0020】
光学装置(100)の動作の基本となる1つの物理的概念は、異なる屈折率の領域を含む複合構造から電気相互接続(115)を作成することであり、この複合構造は、共振器または導波路(120)の中心に使用されている半導体の実効屈折率より低い実効屈折率を有する。
【0021】
導波路(120)より低い実効屈折率を作成し同時に導波経路を提供する任意の幾何学形状の電気相互接続(115)が適切である。
電気相互接続(115)の例示的な幾何学的構造には、隆起、凹部、穴、ナノホール、およびナノワイヤがあるが、これらに限定されない。
【0022】
次に図2を参照すると、別の例示的な光学装置(200)の断面図が示される。
前述の光学装置(100,図1)と同じように、光学装置(200)は、実質的に真性の中央部分(121)とドープ側部分(130,135)とを有する半導体材料から作製された光導波路(120)を含む。
光導波路(120)は、半導体基板(145)上に成長された酸化物材料層(140)上に作製される。
光導波路(120)のまわりに追加の酸化物材料が成長される。
【0023】
電荷を選択的に注入し、除去しかつ/または測定するために、光導波路(120)の真上に電気接点面(105)が配置される。
3つの半導体電気相互接続(215)が、光導波路(120)と電気接点面(105)の両方と電気通信する。
半導体電気相互接続(215)は、光導波路(120)から電気接点面(105)まで垂直方向に延在する。
半導体電気相互接続(215)が、サブ波長寸法(光導波路内を伝播する光エネルギーに対して)を有するとき、光エネルギーは、図示された光学モード(125)にほぼ制限される。
前に説明したように、半導体電気相互接続(215)は、所望のレベルの電気伝導率を達成し、さらに光学モード(125)を光導波路(120)に閉じ込めるようにp型またはn型荷電キャリアがドープされてもよい。
【0024】
この例に示したような多数の半導体電気相互接続(215)の使用にはいくつかの利点がある。
例えば、電気接点面(105)と多数電気相互接続(215)を介して光導波路(120)に印加された電界は、光導波路(120)内で、単一サブ波長の電気相互接続(115,図1)を介して光導波路(120)に印加された電界よりも安定し均一な場合がある。
電気接点面(105)で行われる電気測定は、多数の電気相互接続(215)によってより正確なことがある。
さらに、複数のそのような電気相互接続は、1つの半導体電気相互接続(115,図1)だけを有する光学装置よりも、光学装置(200)に高い機械的安定性を提供することができる。
前に説明した光学装置(100)に関して述べたように、この光学装置は、光共振器として使用されてもよい。
前述の電気的および機械的利点は、これらの実施形態では特に重要なことがある。
【0025】
半導体電気相互接続(215)間の凹部(220−1,220−2)は、この例では、二酸化ケイ素などの酸化物で埋められて示されている。
他の実施形態では、半導体電気相互接続間の凹部(220−1,220−2)は、低い屈折率を有する空気や他の絶縁材料で埋められてもよい。
更に他の実施形態では、凹部(220−1,220−2)は、完全または部分的な真空を有してもよい。
この例に示した凹部(220−1,220−2)は、半導体電気相互接続(215)の材料内に形成されたトレンチである。
トレンチは、電気相互接続(215)と必要に応じて光導波路(120)の半導体材料を選択的にエッチングすることによって形成されてもよい。
他の実施形態では、凹部は、穴、ナノホール、またはトレンチ、穴および/またはナノホールの組み合わせを含んでもよい。
【0026】
次に図3を参照すると、前述の原理と一致する別の例示的な光学装置(300)が示される。
光学装置(300)は、7個の半導体電気相互接続(315)を含む。
半導体電気相互接続(315)の数を増やすと、電気相互接続(315)によって電界が光導波路に印加されたときの一貫性と均一性を高めることができる場合がある。
さらに、追加の半導体電気相互接続(315)は、光学装置(300)に高い機械的安定性を提供することがある。
【0027】
次に図4を参照すると、前述の原理と一致する別の例示的な光学装置(400)が示される。
この例に示した光導波路(120)は、薄い量子井戸(450)を含む。
この例では、量子井戸(450)は、ゲルマニウムの薄層を含む。
ゲルマニウム量子井戸(450)は、光導波路(120)内の光場を吸収するように構成され、このことは、光学装置(400)が光共振器として使用される実施形態では大きな利点を提供することがある。
ゲルマニウム量子井戸(450)のさらに他の利点、含意および実施形態は、2007年7月27日に出願された米国特許出願第11/881,679号に記載されており、この明細は、引用により全体が本明細書に組み込まれる。
【0028】
この例の光学装置(400)は、さらに、光導波路(120)のドープ側部分(130)の一方と通信する追加の電気接点面(401)を含む。
ドープ側領域は、ドープ部分(130)から垂直方向に延在する半導体電気相互接続(410)と電気通信する。
半導体電気相互接続は、側部分(130)と第2の電気接点面(401)の間の電流の伝導を可能にするために、側部分(130)と実質的に同じタイプと密度のドーピングを含むことがある。
【0029】
次に図5を参照すると、本明細書の原理と一致する別の例示的な光学装置(500)が示される。
例示的な光学装置(500)は、前に示した実施形態に関して説明したものと類似の光導波路(120)、半導体基板(145)、酸化物材料(140)および電気接点面(101,105)を含む。
【0030】
例示的な光学装置(500)は、光導波路(120)から電気接点面(105)のうちの1つに垂直方向に延在する半導体電気相互接続(515)を含む。
電気相互接続(515)は、第1の材料(550,例えば、550−1〜550−4)と第2の材料(555,例えば、555−1〜555−3)の交互層のスタックを含む。
第1と第2の材料は、異なるレベルのドーピングを有する同じ基本成分または化合物でもよく、全く異なる成分または化合物でもよい。
一例では、半導体電気相互接続(515)は、シリコンとゲルマニウムの交互層を含む。
電気相互接続(515)内に、光学的アイソレーションを支援するための凹部(520)が形成される。
これらの凹部(520)は、選択的エッチングおよび/または当該技術分野で既知の他の製造方法によって形成されてもよい。
この図に示した凹部(520)は、二酸化ケイ素で埋められる。
他の実施形態では、凹部(520)は、低い屈折率を有する何らかの他の誘電材料、空気、またはこれらの組み合わせで埋められてもよい。
凹部は、また、全体または部分的な真空を含んでもよい。
さらに、凹部(520)を埋める材料と酸化物材料(140)は、同じ材料でなくてもよい。
凹部(520)を埋めるために絶縁酸化物材料(140)として様々な異なる材料を使用できる。
【0031】
次に図6Aを参照すると、別の例示的な光学装置(600)が示される。
前に述べたように、光学装置(600)は、光導波路(120)を電気接点面(105)のうちの1つに接続する半導体電気相互接続(615)を含む。
この例の半導体電気相互接続(615)は、光導波路(120)内を伝播する光エネルギーの波長より実質的に小さい寸法を有する複数のナノホール(620)を含む。
図示したように、ナノホール(620)は、基板(145)に対して実質的に垂直方向に向けられ、光導波路(120)から電気接点面(105)に向けて、基板(145)から実質的に離れる方向に延在する。
様々な実施形態では、ナノホール(620)の密度とサイズは、光学装置(600)の他の光学特性に応じて、実質的に変化してもよい。
いくつかの実施形態では、電気相互接続(615)は、きわめて異方性の強い選択性エッチングを使用して形成されてもよい。
当該技術分野で理解される原理に従って、エッチ・マスクとしてブロック共重合体材料が使用されてもよい。
他の実施形態では、電気相互接続は、シリコンまたは別の半導体の小さくて比較的稠密なナノワイヤを成長させることによって形成されてもよい。
さらに、この実施形態のナノホール(620)は、電気相互接続(615)全体に二次元格子で配置されてもよい。
場合によって、ナノホール(620)および/またはナノワイヤは、位置決めの規則性を示すことが望ましいことがある。
しかしながら、他の実施形態では、ナノホール(620)および/またはナノワイヤは、如何なるタイプの格子や他の規則的パターンで配置されなくてもよい。
【0032】
次に図6Bと図6Cを参照すると、電気相互接続(615,625)構造の代替実施形態の一部分の拡大平面図を示す。
図6Bは、図6Aに示した電気相互接続(615)のナノホール(620)を示す。
図6Cは、光導波路(120)から延在する半導体材料のナノワイヤ(630)を有し、電気接点面(105)と電気通信する電気相互接続(625)構造を示す。
【0033】
次に図7を参照すると、前に述べた原理と一致する別の例示的な光学装置(700)を示す。
光学装置(700)は、図1の電気相互接続(115,図1)と幾何学形状が類似した電気相互接続(715)を有する。
光導波路(120)内の半導体材料の拡張である図1の電気相互接続(115,図1)と対照的に、この電気相互接続(715)は、光導波路(120)に使用されている半導体とは異なる半導体を相互接続(715)として成長させることによって形成される。
【0034】
例示的な方法
次に図8を参照すると、光学装置を製造する例示的な方法(800)を示すフローチャートが示される。
この方法は、光エネルギーを伝播するように構成され光導波路を提供する段階(段階805)と、光導波路の第1の面から延在する半導体電気相互接続を提供する段階(段階810)を含む。
半導体電気相互接続は、光エネルギーを光導波路に実質的に閉じ込めるように構成された形状を有する。
実施形態によっては、方法(800)は、更に、半導体電気相互接続内に少なくとも1つの凹部を選択的にエッチングする段階を含んでもよい。
半導体電気相互接続内の凹部は、絶縁材料で埋められてもよい。
具体的には、絶縁材料は、電気相互接続の光屈折率より低い光屈折率を有してもよい。
【0035】
方法(800)は、更に、半導体電気相互接続上に金属接点面を配置する段階(段階815)を含む。
金属接点面は、半導体電気相互接続上に、導波路内を伝播するように構成された材料内の光エネルギーの、一般に少なくとも1波長の導波路からの距離で配置されてもよい。
【0036】
前の説明は、単に以上述べた原理の実施形態と例を示し説明するために示されている。
この説明は、網羅的ではなく、開示したいかなる厳密な形態にこれらの原理を限定するものでもない。
以上の教示を鑑みて多くの変更および変化が可能である。
【符号の説明】
【0037】
100,200,300,400,500,600,700・・・光学装置,
105,401・・・電気接点面,
115,215,215−1,215−2,215−3,315,315−1、315−2,315−3,315−4,315−5,315−6,315−7,410,515,615,625,715・・・半導体電気相互接続,
120・・・光導波路,
145・・・基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学装置(100,200,300,400,500,600,700)であって、
基板(145)と、
前記基板(145)上に配置された光エネルギーを伝播するように構成された導波路(120)と、
前記基板(145)から実質的に遠ざかる方向に前記光導波路(120)の第1の面から延在し、電気接点面(105,401)と電気通信するする半導体電気相互接続(115,215,215−1,215−2,215−3,315,315−1、315−2,315−3,315−4,315−5,315−6,315−7,410,515,615,625,715)とを含み、
前記半導体電気相互接続(115,215,215−1,215−2,215−3,315,315−1,315−2,315−3,315−4,315−5,315−6,315−7,410,515,615,625,715)は、前記光エネルギーを前記導波路(120)に実質的に閉じ込めるように構成された幾何学形状を含む
光学装置(100,200,300,400,500,600,700)。
【請求項2】
前記電気相互接続(115,215,215−1,215−2,215−3,315,315−1,315−2,315−3,315−4,315−5,315−6,315−7,410,515,615,625,715)が、凹部(220,220−1,220−2,520)、突起部、トレンチ、穴、ナノホール(620)、ナノワイヤ(630)および隆起部からなるグループから選択される少なくとも1つの物理的特徴形状を含む
請求項1に記載の光学装置(100,200,300,400,500,600,700)。
【請求項3】
前記凹部(220,220−1,220−2,520)が、前記導波路(120)と前記半導体電気相互接続(115,215,215−1,215−2,215−3,315,315−1,315−2,315−3,315−4,315−5,315−6,315−7,410,515,615,625,715)より低い屈折率を有する絶縁材料(220−1,220−2)で埋められる
請求項2に記載の光学装置(100,200,300,400,500,600,700)。
【請求項4】
前記基板(145)と前記光導波路(120)の中間に少なくとも1つの材料層を更に含む
請求項1に記載の光学装置(100,200,300,400,500,600,700)。
【請求項5】
前記光導波路(120)内の少なくとも1つのドープ側領域(130)と電気通信する第2の電気接点面(401)をさらに含む
請求項1に記載の光学装置(100,200,300,400,500,600,700)。
【請求項6】
光共振器であって、
基板(145)と、
前記基板(145)に配置された絶縁層と、
前記絶縁層上に配置された半導体導波路(120)と、
前記基板(145)から実質的に遠ざかる方向に前記導波路(120)の第1の面から延在し、電気接点面(105,401)と電気通信する半導体電気相互接続(115,215,215−1,215−2,215−3,315,315−1,315−2,315−3,315−4,315−5,315−6,315−7,410,515,615,625,715)とを含み、
前記相互接続(115,215,215−1,215−2,215−3,315,315−1,315−2,315−3,315−4,315−5,315−6,315−7,410,515,615,625,715)は、前記光エネルギーを前記導波路(120)に実質的に閉じ込めるように構成された幾何学形状を含む
光共振器。
【請求項7】
前記電気相互接続(115,215,215−1,215−2,215−3,315,315−1,315−2,315−3,315−4,315−5,315−6,315−7,410,515,615,625,715)は、凹部(220,220−1,220−2,520)、突起部、トレンチ、穴、ナノホール(620)、ナノワイヤ(630)、および隆起部からなるグループから選択される少なくとも1つの物理的特徴形状を含む
請求項6に記載の光共振器。
【請求項8】
光学装置(100,200,300,400,500,600,700)を製造する方法であって、
光エネルギーを伝播するように構成された光導波路(120)を提供する段階と、
前記光導波路(120)の第1の面から延在し、光エネルギーを前記導波路(120)に実質的に閉じ込めるように構成された幾何学形状を有する半導体電気相互接続(115,215,215−1,215−2,215−3,315,315−1,315−2,315−3,315−4,315−5,315−6,315−7,410,515,615,625,715)を提供する段階と、
前記半導体電気相互接続(115,215,215−1,215−2,215−3,315,315−1,315−2,315−3,315−4,315−5,315−6,315−7,410,515,615,625,715)上に金属接点面を配置する段階と
を含む方法。
【請求項9】
前記半導体電気相互接続(115,215,215−1,215−2,215−3,315,315−1,315−2,315−3,315−4,315−5,315−6,315−7,410,515,615,625,715)に少なくとも1つの凹部(220,220−1,220−2,520)を選択的にエッチングする段階を更に含む
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記金属接点面が、前記半導体電気相互接続(115,215,215−1,215−2,215−3,315,315−1,315−2,315−3,315−4,315−5,315−6,315−7,410,515,615,625,715)上に、前記導波路(120)の材料内で測定して、前記導波路(120)内に伝播するように構成された前記光エネルギーの少なくとも2分の1の波長の前記導波路(120)からの距離に配置された
請求項8に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−539702(P2010−539702A)
【公表日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−524849(P2010−524849)
【出願日】平成20年9月8日(2008.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2008/010532
【国際公開番号】WO2009/035587
【国際公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【出願人】(503003854)ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. (1,145)
【Fターム(参考)】