説明

光電センサ、板状部材検出装置及び光電センサ用反射部材

【課題】被検出体の位置の検出精度の高い光電センサ、板状部材検出装置及び光電センサ用反射部材を提供する。
【解決手段】センサ本体とこのセンサ本体に対向配置される反射部材6とを備えた光電センサにおいて、反射部材6の反射面15aの有効領域A1を変更可能とするブラケット12及び遮光板13を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投光手段及び受光手段を備えたセンサ本体と該センサ本体に対向配置される反射部材とを備えた光電センサ、板状部材検出装置及び光電センサ用反射部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に記載されているように、投光素子及び受光素子を備えたセンサ本体と該センサ本体に対向配置され投光素子から出射された光を略同軸方向に反射させて受光素子に受光させる反射部材とを備えた光電センサがある。光電センサは、センサ本体と反射部材との間に被検出体が配置されることによる受光素子の受光量の変化に基づいて該被検出体を検出する。
【0003】
特許文献1の場合、光電センサは、カセットに多数挿入された液晶用ガラス板の飛び出しを検出するために用いられており、光電センサを構成するセンサ本体及び反射部材は、カセットにおけるガラス板の配列方向一側にその一方が、他側にその他方が互いに対向するように配置される。そして、光電センサは、カセット内に挿入されているガラス板とカセットからガラス板を取り出すために作動するロボットアームとがその作動時に接触しないように、ガラス板の突出禁止領域側への飛び出しを検出している。
【特許文献1】特開平10−255612号公報(第14図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述したように、センサ本体及び反射部材はガラス板の配列方向両側にそれぞれ配置されるため、カセットに挿入されるガラス板の枚数が増加しカセットが大きなものになるほど、センサ本体と反射部材との間の距離が増加する。そのため、センサ本体及び反射部材を設置したフレームなどの取付箇所の振動により、反射部材におけるセンサ本体(投光素子)からの光の入射位置がずれ、反射部材からの受光光量が変動してガラス板の検出が安定してできない。
【0005】
そこで、反射部材への光の入射位置にずれが発生しても受光光量の変動が抑えられるように反射部材に入射させる光のスポット径(入射領域)を大きくすることが行われているが、反射部材に入射させる光のスポット径を大きくすると、その分だけ検出領域が大きくなってしまい、光電センサによるガラス板の位置の検出精度が低下してしまう。
【0006】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、被検出体の位置の検出精度の高い光電センサ、板状部材検出装置及び光電センサ用反射部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、投光手段及び受光手段を有するセンサ本体と、このセンサ本体に対向配置された反射部材とを備え、前記投光手段から出射された光を前記反射部材にて反射させて前記受光手段にて受光し、その受光量に基づいて前記センサ本体と前記反射部材との間に配置される被検出体を検出する光電センサであって、前記反射部材は、取付箇所に取り付けるための取付手段と、前記投光手段からの光を前記受光手段に向けて反射させるための反射面を有する反射手段と、前記反射面の有効領域を変更可能とする有効領域変更手段とを備えた。
【0008】
同構成によれば、有効領域変更手段により反射面の有効領域が設定されるため、投光手段からの入射光及び反射光が制限され、光電センサの検出領域が小さく絞られる。しかも、有効領域変更手段により反射面の有効領域を変更することができるため、センサ本体及び反射部材の相対位置が変わっても被検出体の検出位置を正しい位置に補正することができる。よって、被検出体の位置の検出精度の高い光電センサを得ることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光電センサにおいて、前記有効領域変更手段は、前記反射面の一部を覆い前記反射面における前記有効領域の位置を変更する。
同構成によれば、有効領域変更手段は反射面における有効領域の位置を変更することでその反射面の有効領域を変更するため、検出領域の位置の調整を容易に行うことが可能である。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の光電センサにおいて、前記有効領域変更手段は、前記投光手段から出射された光を遮光する遮光板を備え、前記遮光板は、前記反射面よりも小さい開口部を有し、前記反射面の面方向に沿って位置調整可能に固定される。
【0011】
同構成によれば、有効領域変更手段は、反射面よりも小さい開口部を有する遮光板が反射面の面方向に沿って位置調整可能に固定されることにより構成されるため、有効範囲変更手段を簡素に構成できる。また、有効領域変更手段の固定位置を変更するだけで有効領域を変更することができるため、有効領域の変更が容易である。
【0012】
請求項4に記載の発明は、投光手段及び受光手段を有するセンサ本体と、このセンサ本体にカセットに挿入された板状部材の配列方向で対向配置された反射部材とを備え、前記投光手段から出射された光を前記反射部材にて反射させて前記受光手段にて受光し、その受光量に基づいて前記センサ本体と前記反射部材との間に配置される板状部材を検出する板状部材検出装置であって、前記反射部材は、取付箇所に取り付けるための取付手段と、前記投光手段からの光を前記受光手段に向けて反射させるための反射面を有する反射手段と、前記反射面の有効領域を変更可能とする有効領域変更手段とを備えた。
【0013】
同構成では、センサ本体及び反射部材はカセットに挿入されたガラス板の配列方向両側に対向配置されカセットからのガラス板の飛び出しを検出する。このようにカセットからのガラス板の飛び出しを検出する場合、センサ本体及び反射部材間の距離が大きくなりがちで、取付箇所(フレームなど)の振動によりセンサ本体及び反射部材の相対位置がずれても受光光量の変動が抑えられるように、大きなスポット径(入射領域)の光がセンサ本体の投光手段から出射されるように構成されている。従って、この場合、光電センサの検出領域を小さく絞り、しかも、反射面の有効領域を変更することができる有効領域変更手段は特に有効である。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の板状部材検出装置において、前記有効領域変更手段は、前記反射面の一部を覆い前記反射面における前記有効領域の位置を変更する。
【0015】
同構成によれば、有効領域変更手段は反射面における有効領域の位置を変更することでその反射面の有効領域を変更するため、検出領域の位置の調整を容易に行うことが可能である。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の板状部材検出装置において、前記有効領域変更手段は、前記投光手段から出射された光を遮光する遮光板を備え、前記遮光板は、前記反射面よりも小さい開口部を有し、前記反射面の面方向に沿って位置調整可能に固定される。
【0017】
同構成によれば、有効領域変更手段は、反射面よりも小さい開口部を有する遮光板が反射面の面方向に沿って位置調整可能に固定されることにより構成されるため、有効範囲変更手段を簡素に構成できる。また、有効領域変更手段の固定位置を変更するだけで有効領域を変更することができるため、有効領域の変更が容易である。
【0018】
請求項7に記載の発明は、投光手段及び受光手段を有するセンサ本体に対向配置されるものであり、前記投光手段から出射された光を反射させて前記受光手段にて受光させるための光電センサ用反射部材であって、取付箇所に取り付けるための取付手段と、前記投光手段からの光を前記受光手段に向けて反射させるための反射面を有する反射手段と、前記反射面の有効領域を変更可能とする有効領域変更手段とを備えた。
【0019】
同構成によれば、有効領域変更手段により反射面の有効領域が設定されるため、投光手段からの入射光及び反射光が制限され、光電センサの検出領域が小さく絞られる。しかも、有効領域変更手段により反射面の有効領域を変更することができるため、センサ本体及び反射部材の相対位置が変わっても被検出体の検出位置を正しい位置に補正することができる。よって、被検出体の位置の検出精度の高い光電センサを得ることができる。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の光電センサ用反射部材において、前記有効領域変更手段は、前記投光手段から出射された光を遮光する遮光板を備え、前記遮光板は、前記反射面よりも小さい開口部を有し、前記反射面の面方向に沿って位置調整可能に固定される。
【0021】
同構成によれば、有効領域変更手段は、反射面よりも小さい開口部を有する遮光板が反射面の面方向に沿って位置調整可能に固定されることにより構成されるため、有効範囲変更手段を簡素に構成できる。また、有効領域変更手段の固定位置を変更するだけで有効領域を変更することができるため、有効領域の変更が容易である。
【0022】
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載の光電センサ用反射部材において、前記有効領域変更手段は、前記投光手段から出射された光を遮光する複数の遮光板を備え、複数の前記遮光板は、それぞれが前記反射面の面方向に沿って位置調整可能に固定される。
【0023】
同構成によれば、有効領域変更手段の固定位置を変更するだけで有効領域を変更することができるため、有効領域の変更が容易である。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、被検出体の位置の検出精度の高い光電センサ、板状部材検出装置及び光電センサ用反射部材を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、板状部材検出装置としての光電センサ1は、多数の液晶用ガラス板2が板面方向に沿って挿入され該ガラス板2の板厚方向に配列されて収容されたカセット3の挿入口3a近傍に設けられ、カセット3の挿入口3aからのガラス板2の所定量以上の飛び出しを検出するものである。カセット3の周囲にはフレーム4が設けられており、カセット3の挿入口3a近傍にはカセット3の挿入口3aよりも大きな四角形状の取付枠4aが設けられている。光電センサ1は、取付枠4aの下枠4bの中央部に固定されたセンサ本体5と取付枠4aの上枠4cの中央部に固定されセンサ本体5に対してガラス板2の配列方向に対向配置された反射部材6とからなる。
【0026】
センサ本体5は、投光手段としての投光素子7と、受光手段としての受光素子8とを備えている。投光素子7には、ガラス板2の検出に好適な波長の光を出射するように構成された素子が用いられ、受光素子8には、その投光素子7の発する光の波長に対応した素子が用いられ、投光素子7からの光が受光素子8にて受光可能とされている。
【0027】
図2及び図3に示すように、反射部材6は、リフレクタ11と、有効領域変更手段を構成するブラケット12と、同じく有効領域変更手段を構成する遮光板13とを備えている。
【0028】
リフレクタ11は、基台14と、反射手段としての回帰ミラー15とを備えている。基台14は、略長方形板状に形成され、その長手方向一側の角部に取付手段としての取付孔14a(図3参照)がそれぞれ設けられている。基台14には、略正方形状の反射面15aを有する回帰ミラー15が固定されている。回帰ミラー15の反射面15aは、投光素子7から出射された光を受光素子8にて受光させるべくその光と略同軸方向に反射する。
【0029】
図3に示すように、ブラケット12は、一枚の板材からなり、リフレクタ11を固定するためのリフレクタ固定部12aを備えている。リフレクタ固定部12aの長手方向一側には、リフレクタ11の取付孔14aと対応したリフレクタ取付孔12bが設けられ、長手方向他側には、リフレクタ11の反取付孔14a側端部に当接するように直角に起立された起立部12cが形成されている。リフレクタ11及びブラケット12は、リフレクタ11の取付孔14a及びブラケット12のリフレクタ取付孔12bにそれぞれ挿通されるネジ14bによりフレーム4に締め付け固定される。
【0030】
また、リフレクタ固定部12aの両側部には、長手方向に沿って延びる一対のガイド部12dが形成されている。各ガイド部12dは、反センサ本体5側に開口する断面略コ字状に形成され、リフレクタ固定部12aの両側部から直角に起立された側壁部12eと該側壁部12eの端縁部から外側に直角に折り曲げられる載置部12fと該載置部12fの端縁部から側壁部12eに対向するように直角に折り曲げられた外側部12gとを備えている。ガイド部12dの載置部12fの長手方向中間部には、内周にネジ山が形成されたネジ孔12hが設けられている。
【0031】
遮光板13は、ステンレス(SUS)からなる一枚の板材にて略長方形状に形成され、その長手方向長さがブラケット12の同方向長さよりも長く、短手方向の長さがブラケット12の同方向長さ(外側部12g間の長さ)と略等しい長さの被覆部13aを備えている。被覆部13aの両側部には、ブラケット12のガイド部12dの外側部12gに当接する壁部13bが設けられており、遮光板13は、ガイド部12dの載置部12fに載置されながら各壁部13bにて案内され、長手方向(ガラス板2の挿入・取出方向)に沿って位置調整可能に構成されている。
【0032】
また、被覆部13aの長手方向略中央部には、短手方向に長い長方形状の開口部13cが設けられている。因みに、開口部13cの長手方向長さは、前記回帰ミラー15の反射面15aの一辺と略等しい長さに設定され、開口部13cの短手方向長さは、前記回帰ミラー15の反射面15aの一辺よりも短く設定されている。また、被覆部13aの長手方向長さは、開口部13cが反射面15a上の一方の端部から他方の端部まで遮光板13を移動させた場合に、開口部13c以外の部分が常に被覆部13aにより覆われるような長さに設定されている。
【0033】
また、被覆部13aにおいて開口部13cの両側には、該被覆部13aの長手方向に延びる長孔よりなる一対のスライド孔13dが設けられている。各スライド孔13dにはネジ16が挿通されて前記ブラケット12のネジ孔12hに螺入され、遮光板13がブラケット12に固着される。また、各ネジ16を若干緩めると、遮光板13がブラケット12のガイド部12dに沿って移動可能(位置調整可能)となり、被覆部13aの開口部13cが反射面15a上の任意の位置に配置可能となる。つまり、反射面15aのうち被覆部13aの開口部13cから露出される部分が反射面15aによる反射が可能な有効領域A1であり、その有効領域A1が任意に変更可能とされている。
【0034】
ところで、本実施の形態の光電センサ1においても、センサ本体5と反射部材6との間の距離が大きいため、フレーム4の振動によりセンサ本体及び反射部材の相対位置がずれても受光光量の変動が抑えられるように、回帰ミラー15の反射面15aと同等なスポット径(入射領域A2)の光がセンサ本体5の投光素子7から出射されるように構成されている。従って、遮光板13の開口部13c、即ち反射面15aの有効領域A1は、その短手方向長さが反射面15aの一辺の長さより小さいため、反射面15aの有効領域A1に入射及び反射する投光素子7からの光が制限されることになる。また、遮光板13は、ステンレス(SUS)からなるため、遮光板13に入射した光は拡散反射される(回帰反射されない)。従って、遮光板13からの反射光により入射領域A2を識別可能となる。
【0035】
そして、このような構成の光電センサ1では、センサ本体5の投光素子7から光が出射された光が反射部材6の反射面15aの有効領域A1に反射され受光素子8に受光される。この場合、ガラス板2の飛び出しが小さくセンサ本体5及び反射部材6の間の検出領域にまでガラス板2が到達していない場合には、センサ本体5における投光素子7からの光が反射部材6の有効領域A1に直接入光し、反射部材6からの反射光が受光素子8に直接入光する。一方、ガラス板2の飛び出しが大きくセンサ本体5及び反射部材6の検出領域にまで飛び出すと、センサ本体5における投光素子7からの光が往路復路でガラス板2を2度通過して受光素子8に入光される。従って、ガラス板2がセンサ本体5及び反射部材6の検出領域に配置された場合では配置されていない場合と比べて受光素子8の受光量が低下するため、これによりガラス板2の飛び出しが検出される。
【0036】
この検出時において、本実施の形態では、反射部材6の反射面15a上に開口部13cを有する遮光板13を用いて有効領域A1を設定し、投光素子7からの入射光及び反射光を制限しているため、光電センサ1の検出領域が小さく絞られている。そのため、ガラス板2の飛び出しが精度良く検出可能となっている。しかも、反射面15a上の遮光板13の取付位置が調整可能なため、例えばフレーム4に歪みが生じてセンサ本体5及び反射部材6の相対位置が変わりガラス板2の検出位置にズレが生じても、遮光板13、即ち開口部13c(有効領域A1)の位置を調整することで、ガラス板2の検出位置の正しい位置への補正が可能である。これにより、ガラス板2の位置の検出精度は高いものとなっている。
【0037】
次に、上記実施の形態の作用効果を以下に記載する。
(1)ブラケット12及び遮光板13により反射面15aの有効領域A1が設定されるため、投光素子7からの入射光及び反射光が制限され、光電センサ1の検出領域が小さく絞られる。しかも、ブラケット12及び遮光板13により反射面15aの有効領域A1を変更することができるため、センサ本体5及び反射部材6の相対位置が変わってもガラス板2の検出位置を正しい位置に補正することができる。よって、ガラス板2の位置の検出精度の高い光電センサ1を得ることができる。
【0038】
(2)ブラケット12及び遮光板13により反射面15aにおける有効領域A1の位置を変更することでその反射面15aの有効領域を変更するため、検出領域の位置の調整を容易に行うことが可能である。
【0039】
(3)ブラケット12及び遮光板13により、有効範囲変更手段を簡素に構成できる。また、遮光板13のブラケット12に対する固定位置を変更するだけで有効領域を変更することができるため、有効領域の変更が容易である。
【0040】
(4)センサ本体5及び反射部材6は、カセット3に挿入されたガラス板2の配列方向両側に対向配置され、光電センサ1は、カセット3からのガラス板2の飛び出しを検出する。このようにカセット3からのガラス板2の飛び出しを検出する場合、カセット3に挿入されたガラス板2の数に応じてセンサ本体5及び反射部材6間の距離が大きくなりがちで、フレーム4の振動によりセンサ本体5及び反射部材6の相対位置がずれても受光光量の変動が抑えられるように、大きなスポット径(入射領域A2)の光がセンサ本体5の投光素子7から出射されるように構成されている。従って、この場合、光電センサ1の検出領域を小さく絞り、しかも、反射面15aの有効領域を変更することができる有効領域変更手段としてのブラケット12及び遮光板13は特に有効である。
【0041】
(5)遮光板13は、ステンレス(SUS)からなり、その遮光板13に向けて出射された光は、拡散反射される(回帰反射されない)。よって、遮光板13からの反射光により入射領域A2を識別可能となり、センサ本体5及び反射部材6の光軸合わせが容易となる。
【0042】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、ブラケット12及び遮光板13により反射面15aの有効領域A1の位置を変更可能としたが、反射面15aの有効領域A1の大きさや形状を変更可能としてもよい。このようにしても、検出領域の調整を容易に行うことが可能である。
【0043】
・上記実施の形態では、ガイド部12dをリフレクタ11とは別部材のブラケット12に設けたが、リフレクタ11側に一体的に設けてもよい。
・上記実施の形態では、遮光板13により反射面15aの有効領域A1を変更する構成としたが、例えば図4に示すように、リフレクタ11の反射面15aにシール部材20を接着し反射面15aの有効領域A1を変更する構成としてもよい。なお、この場合、シール部材20として拡散反射材を用いれば、シール部材20に照射された光が拡散され、反射面15aにおける光の入射領域A2を上記実施の形態よりもさらに判別し易くなる。また、図5に示すように、ブラケット30の長手方向(反射面15aの面方向)に沿って位置調整可能に固定された第1遮光板31及び第2遮光板32とブラケット30の短手方向(反射面15aの面方向)に沿って位置調整可能に固定された第3遮光板33及び第4遮光板34とにより反射面15aの有効領域A3を変更する構成としてもよい。なお、この場合、反射面15aの有効領域A3の位置、大きさ及び形状を変更することができる。
【0044】
・上記実施の形態のリフレクタ11の取付孔14a及びブラケット12のリフレクタ取付孔12bを長孔とし、フレーム4に対するリフレクタ11及びブラケット12の取付位置も更に変更可能としてもよい。
【0045】
・上記実施の形態では、光電センサ1をカセット3からのガラス板2の飛び出しを検出する場合に用いたが、例えばカセットからのウェハ(半導体材料)などの飛び出しを検出する場合など、その他の用途に適用してもよい。
【0046】
・上記実施の形態では、遮光板13は、ステンレス(SUS)からなるとしたが、例えば樹脂などからなるとしてもよい。また、遮光板13の表面(センサ本体5に対向する面)に拡散反射材を接着してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本実施の形態の光電センサを示す概略構成図。
【図2】本実施の形態の反射部材の斜視図。
【図3】本実施の形態の反射部材の分解斜視図。
【図4】別例の反射部材の正面図。
【図5】他の別例の反射部材の斜視図。
【符号の説明】
【0048】
1…板状部材検出装置としての光電センサ、2…ガラス板としての液晶用ガラス板、3…カセット、4…取付箇所としてのフレーム、5…センサ本体、6…反射部材、7…投光手段としての投光素子、8…受光手段としての受光素子、12…有効領域変更手段を構成するブラケット、13,31〜34…有効領域変更手段を構成する遮光板、13a…被覆部、13c…開口部、14a…取付手段としての取付孔、15…反射手段としての回帰ミラー、15a…反射面、A1,A3…有効領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
投光手段及び受光手段を有するセンサ本体と、このセンサ本体に対向配置された反射部材とを備え、前記投光手段から出射された光を前記反射部材にて反射させて前記受光手段にて受光し、その受光量に基づいて前記センサ本体と前記反射部材との間に配置される被検出体を検出する光電センサであって、
前記反射部材は、
取付箇所に取り付けるための取付手段と、
前記投光手段からの光を前記受光手段に向けて反射させるための反射面を有する反射手段と、
前記反射面の有効領域を変更可能とする有効領域変更手段と
を備えたことを特徴とする光電センサ。
【請求項2】
請求項1に記載の光電センサにおいて、
前記有効領域変更手段は、前記反射面の一部を覆い前記反射面における前記有効領域の位置を変更することを特徴とする光電センサ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の光電センサにおいて、
前記有効領域変更手段は、前記投光手段から出射された光を遮光する遮光板を備え、
前記遮光板は、前記反射面よりも小さい開口部を有し、前記反射面の面方向に沿って位置調整可能に固定されることを特徴とする光電センサ。
【請求項4】
投光手段及び受光手段を有するセンサ本体と、このセンサ本体にカセットに挿入された板状部材の配列方向で対向配置された反射部材とを備え、前記投光手段から出射された光を前記反射部材にて反射させて前記受光手段にて受光し、その受光量に基づいて前記センサ本体と前記反射部材との間に配置される板状部材を検出する板状部材検出装置であって、
前記反射部材は、
取付箇所に取り付けるための取付手段と、
前記投光手段からの光を前記受光手段に向けて反射させるための反射面を有する反射手段と、
前記反射面の有効領域を変更可能とする有効領域変更手段と
を備えたことを特徴とする板状部材検出装置。
【請求項5】
請求項4に記載の板状部材検出装置において、
前記有効領域変更手段は、前記反射面の一部を覆い前記反射面における前記有効領域の位置を変更することを特徴とする板状部材検出装置。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の板状部材検出装置において、
前記有効領域変更手段は、前記投光手段から出射された光を遮光する遮光板を備え、
前記遮光板は、前記反射面よりも小さい開口部を有し、前記反射面の面方向に沿って位置調整可能に固定されることを特徴とする板状部材検出装置。
【請求項7】
投光手段及び受光手段を有するセンサ本体に対向配置されるものであり、前記投光手段から出射された光を反射させて前記受光手段にて受光させるための光電センサ用反射部材であって、
取付箇所に取り付けるための取付手段と、
前記投光手段からの光を前記受光手段に向けて反射させるための反射面を有する反射手段と、
前記反射面の有効領域を変更可能とする有効領域変更手段と
を備えたことを特徴とする光電センサ用反射部材。
【請求項8】
請求項7に記載の光電センサ用反射部材において、
前記有効領域変更手段は、前記投光手段から出射された光を遮光する遮光板を備え、
前記遮光板は、前記反射面よりも小さい開口部を有し、前記反射面の面方向に沿って位置調整可能に固定されることを特徴とする光電センサ用反射部材。
【請求項9】
請求項7に記載の光電センサ用反射部材において、
前記有効領域変更手段は、前記投光手段から出射された光を遮光する複数の遮光板を備え、
複数の前記遮光板は、それぞれが前記反射面の面方向に沿って位置調整可能に固定されることを特徴とする光電センサ用反射部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−53160(P2008−53160A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−230846(P2006−230846)
【出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【出願人】(000106221)サンクス株式会社 (578)
【Fターム(参考)】