説明

入力装置、表示装置および電子機器

【課題】薄型化を図ることが可能な入力装置を提供する。
【解決手段】この入力装置(フロントライト一体型タッチパネル300)は、座標入力面320aを含むタッチパネル320と、タッチパネル320の座標入力面320aとは反対側に設けられたフロントライト310と、タッチパネル320とフロントライト310との境界部分に、タッチパネル320とフロントライト310とで共用化されるように設けられ、光を透過させることが可能な透光性基板330とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置、表示装置および電子機器に関し、特に、入力部および照明部を備える入力装置、表示装置および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、入力部および照明部を備える表示装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。上記特許文献1に開示される表示装置では、観察者により入力可能なタッチパネル(入力部)と、入力部とは別個に設けられ、タッチパネルの観察者側とは反対側に設けられたLEDなどからなる光源および光源からの光を導くための導光板を含む照明部と、光源の観察者側とは反対側に設けられた反射型液晶ディスプレイ(表示部)とを備えている。この表示装置では、タッチパネルと、照明部と、反射型液晶ディスプレイとの3つを積層させることにより構成されている。また、照明部の光源は、照明部の端部に設けられている。光源から照射された光は、導光板内部で散乱し、一部の光が反射型液晶ディスプレイ側に照射される。照射された光が反射型液晶ディスプレイによって反射されることにより、反射型液晶ディスプレイ上に反射表示が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−344695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の表示装置では、タッチパネルと、照明部とが別個に設けられているため、その分、表示装置の厚みが大きくなるという不都合がある。このため、装置の薄型化を図ることが困難であるという問題点がある。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、薄型化を図ることが可能な入力装置、表示装置および電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0006】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における入力装置は、座標入力面を含む入力部と、入力部の座標入力面とは反対側に設けられた照明部と、入力部と照明部との境界部分に、入力部と照明部とで共用化されるように設けられ、光を透過させることが可能な透光性基板とを備える。
【0007】
この第1の局面による入力装置では、上記のように、入力部と照明部との境界部分に、入力部と照明部とで共用化されるように設けられ、光を透過させることが可能な透光性基板を備えることによって、たとえば、透光性基板の一方側に入力部を構成するとともに、透光性基板の他方側に照明部を構成することにより、入力部と照明部とを一体的に構成することができる。これにより、別個に構成された入力部と照明部とを積層させる場合と異なり、入力部および照明部の合計の厚みが小さくなるので、入力部および照明部の合計の厚みが大きくなるのを抑制することができる。その結果、装置の薄型化を図ることができる。
【0008】
上記第1の局面による入力装置において、好ましくは、照明部は、入力部と共用化された透光性基板の入力部とは反対側の表面上に形成された第1電極層と、第1電極層を覆うように形成された発光層と、発光層を覆うように形成された第2電極層とからなる発光素子部を含み、第1電極層および第2電極層に所定の電圧を印加することにより、発光素子部から光が照射されるように構成されている。このように構成すれば、入力部と発光素子部を含む照明部とを共通の透光性基板を用いて容易に一体的に構成することができる。
【0009】
この場合、好ましくは、第1電極層は、陽極層であり、第2電極層は、陰極層であり、発光層は、有機発光層であり、発光素子部は、陽極層と、有機発光層と、陰極層とからなる有機エレクトロルミネッセンス素子である。このように構成すれば、入力部と有機エレクトロルミネッセンス素子を含む照明部とを一体的に構成することができる。
【0010】
上記第1の局面による入力装置において、好ましくは、入力部は、照明部と共用化された透光性基板の入力部側の表面上に形成された第3電極層と、第3電極層の上方に形成された第4電極層とを含む。このように構成すれば、入力部と照明部とで共用化された透光性基板の入力部側の第3電極層と第4電極層とからタッチパネルを形成することができるので、照明部とタッチパネルとを容易に一体的に構成することができる。
【0011】
この発明の第2の局面における表示装置は、座標入力面を含む入力部と、入力部の座標入力面とは反対側に設けられた照明部と、入力部と照明部との境界部分に、入力部と照明部とで共用化されるように設けられ、光を透過させることが可能な透光性基板とを含む入力装置と、入力装置の座標入力面とは反対側に設けられ、照明部から照射された光を座標入力面側に反射させることにより反射表示可能に構成されている表示部とを備える。
【0012】
上記第2の局面による表示装置では、上記のように構成することにより、入力装置の入力部と照明部とを一体的に構成することができる。これにより、入力部および照明部の合計の厚みが小さくなるので、入力部および照明部の合計の厚みが大きくなるのを抑制することができる。また、入力装置の入力部と照明部とで透光性基板を共用することによって、入力部と照明部との間の境界面の数を減少させることができるので、照明部から照射された光が入力部と照明部との間の境界面で反射または屈折されるのを抑制しながら表示部により反射表示を行うことができる。
【0013】
この場合、好ましくは、照明部と表示部とを接着するための接着材層をさらに備え、共用化された透光性基板は、ガラス基板を含み、接着材層は、ガラス基板と略等しい屈折率を有する。このように構成すれば、接着材層とガラス基板とを透過する光が、接着材層とガラス基板との境界面において屈折するのを抑制することができる。
【0014】
この発明の第3の局面による電子機器は、上記のいずれかの構成を有する入力装置を備える。このように構成すれば、薄型化を図ることが可能な入力装置を備えた電子機器を得ることができる。
【0015】
この発明の第4の局面による電子機器は、上記のいずれかの構成を有する表示装置を備える。このように構成すれば、薄型化を図ることが可能な表示装置を備えた電子機器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態による表示装置の断面図である。
【図2】図1の650−650線に沿った断面図である。
【図3】図1の700−700線に沿った断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態による表示装置の断面図である。
【図5】図4の800−800線に沿った断面図である。
【図6】本発明の第1および第2実施形態による表示装置を用いた電子機器の第1の例を説明するための図である。
【図7】本発明の第1および第2実施形態による表示装置を用いた電子機器の第2の例を説明するための図である。
【図8】本発明の第1および第2実施形態による表示装置を用いた電子機器の第3の例を説明するための図である。
【図9】本発明の第1実施形態による表示装置の変形例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態による表示装置100の構成について説明する。
【0019】
第1実施形態による表示装置100は、図1に示すように、反射型液晶表示部200と、フロントライト一体型タッチパネル300とを備えている。なお、反射型液晶表示部200は、本発明の「表示部」の一例であり、フロントライト一体型タッチパネル300は、本発明の「入力装置」の一例である。また、反射型液晶表示部200と、フロントライト一体型タッチパネル300とは、光硬化性または熱硬化性の樹脂からなる接着材層400によって接着されている。
【0020】
反射型液晶表示部200は、ガラスなどの透光性を有する材料からなるTFT基板201を備えている。このTFT基板201の表面上には、TFT基板201上に設けられた複数の画素(図示せず)に対応するようにスイッチング用の複数のTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)202が形成されている。また、TFT基板201およびTFT202の表面上を覆うように層間絶縁膜203が形成されている。この層間絶縁膜203のTFT202のソース(図示せず)またはドレイン(図示せず)に対応する位置には、コンタクトホール203aが形成されている。また、層間絶縁膜203の表面上には、複数のTFT202に対応するようにAl(アルミニウム)などの反射材料からなる反射画素電極204が形成されている。また、反射画素電極204は、コンタクトホール203aを介してTFT202のソースまたはドレインと電気的に接続されている。
【0021】
反射画素電極204の上方には、液晶層205が設けられており、液晶層205を挟んでTFT基板201と対向するようにガラスなどの透光性を有する材料からなる対向基板206が配置されている。対向基板206の液晶層205側(矢印Z2方向側)の表面上には、ITO(Indium Thin Oxide)などの透明導電材料からなる共通電極207が形成されている。また、TFT基板201と、対向基板206とは、樹脂などからなるシール208によって、液晶層205を封入するように貼り合わせられている。
【0022】
また、対向基板206の液晶層205とは反対側(矢印Z1方向側)の表面上には、拡散粘着層からなる光散乱層209が形成されている。この光散乱層209は、後述するフロントライト310から矢印Z2方向側に照射された光を散乱させて反射画素電極204に均一に照射させるために設けられている。また、光散乱層209の表面上には、偏光板210が形成されている。
【0023】
ここで、第1実施形態では、フロントライト一体型タッチパネル300は、トップエミッション型の後述する有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子315を含むフロントライト310、座標入力面320a(図3参照)を含む抵抗膜方式のタッチパネル320、および、ガラスなどからなるとともに光を透過させることが可能な透光性基板330とを備えている。この透光性基板330は、タッチパネル320とフロントライト310との境界部分に配置されるとともに、タッチパネル320とフロントライト310とで共用されている。なお、フロントライト310は、本発明の「照明部」の一例であり、抵抗膜方式のタッチパネル320は、本発明の「入力部」の一例である。また、フロントライト310は、透光性基板330の矢印Z2方向側に形成されている。抵抗膜方式のタッチパネル320は、透光性基板330の矢印Z1方向側(観察者A側)に形成されている。
【0024】
また、第1実施形態では、ガラス基板からなる透光性基板330の屈折率は、光硬化性または熱硬化性のアクリル樹脂などからなる接着材層400の屈折率と略同じである。たとえば、ガラス基板からなる透光性基板330の屈折率が1.4以上1.5以下である場合には、アクリル樹脂などからなる接着材層400の屈折率は、1.4以上1.6以下であればよい。
【0025】
トップエミッション型の有機ELを含むフロントライト310では、図1に示すように、透光性基板330の裏面側(矢印Z2方向側)には、樹脂からなる複数の遮光膜311が形成されている。この遮光膜311は、図2に示すように、平面的に見て、マトリクス状に配置されている。また、図1に示すように、遮光膜311の裏面側には、ITOなどの透明導電材料からなる陽極層312が形成されている。なお、陽極層312は、本発明の「第1電極層」の一例である。この陽極層312の裏面側には有機発光層313が形成されている。有機発光層313の裏面側には、陰極層314が形成されている。なお、陰極層314は、本発明の「第2電極層」の一例である。この陰極層314は、金(Au)または銀(Ag)などからなる。
【0026】
また、図2に示すように、平面的に見て、陰極層314の面積は、遮光膜311、陽極層312および有機発光層313の面積よりも小さくなるように構成されている。また、陽極層312、有機発光層313および陰極層314によりトップエミッション型の有機EL素子315が構成される。そして、陽極層312および陰極層314に所定の電圧を印加することにより、有機発光層313から矢印Z2方向側に光が照射されるように構成されている。また、有機発光層313から照射された光は、反射型液晶表示部200の反射画素電極204により、観察者A側に反射されるように構成されている。また、透明基板316と、透光性基板330とは、樹脂などからなるシール317によって貼り合わされている。
【0027】
抵抗膜式のタッチパネル320では、図1に示すように、透光性基板330の表面上には、ITOなどの透明性の導電材料からなる透明電極膜321が形成されている。なお、透明電極膜321は、本発明の「第3電極層」の一例である。この透明電極膜321は、平面的に見て、座標入力面320a(図3参照)に対応する領域に薄膜状に形成されている。また、透光性基板330の上方(矢印Z1方向側)には、透光性基板330に対向するように、撓み変形可能な透明基板322が配置されている。この透明基板322の裏面側には、ITOなどの透明性の導電材料からなる透明電極膜323が形成されている。なお、透明電極膜323は、本発明の「第4電極層」の一例である。この透明電極膜323は、平面的に見て、座標入力面320a(図3参照)に対応する領域に薄膜状に形成されている。
【0028】
また、透光性基板330と、透明基板322との間には、感光性のアクリル系の樹脂などからなるスペーサ324が形成されている。また、スペーサ324は、図3に示すように、平面的に見て、マトリクス状に配置されるとともに、図1に示すフロントライト310の有機EL素子315とオーバーラップするように配置されている。また、透光性基板330と、透明基板322とは、樹脂などからなるシール325によって貼り合わされている。
【0029】
タッチパネル320では、観察者Aが透明基板322を押圧することによって、透明基板322が撓むとともに、透明電極膜323も撓むように構成されている。そして、透明電極膜323が透明電極膜321の表面に接触した際に、透明電極膜323と透明電極膜321とが接触した位置において電気的な導通が行われる。この接触位置を検出部(図示せず)によって検出することにより、観察者Aが座標入力面320aのどの位置を押圧したかを検出するように構成されている。
【0030】
第1実施形態では、上記のように、タッチパネル320とフロントライト310との境界部分に、タッチパネル320とフロントライト310とで共用化されるように設けられ、光を透過させることが可能な透光性基板330を備えることによって、透光性基板330の一方側にタッチパネル320を構成するとともに、透光性基板330の他方側にフロントライト310を構成することにより、タッチパネル320とフロントライト310とを一体的に構成することができる。これにより、別個に構成されたタッチパネルとフロントライトとを積層させる場合と異なり、タッチパネル320およびフロントライト310の合計の厚みが小さくなるので、フロントライト一体型タッチパネル300の厚みが大きくなるのを抑制することができる。その結果、フロントライト一体型タッチパネル300の薄型化を図ることができる。
【0031】
また、第1実施形態では、上記のように、有機EL素子315を、陽極層312と、有機発光層313と、陰極層314とからなる有機EL素子315により構成することによって、タッチパネル320と有機EL素子315を含むフロントライト310とを一体的に構成することができる。
【0032】
また、第1実施形態では、上記のように、タッチパネル320が、フロントライト310と共用化された透光性基板330のタッチパネル320側の表面上に形成された透明電極膜321と、第3電極の上方に形成された透明電極膜323とを含むことによって、タッチパネル320とフロントライト310とで共用化された透光性基板330のタッチパネル320側に形成された透明電極膜321と透明電極膜323とから抵抗膜方式のタッチパネル320を形成することができるので、フロントライト310と抵抗膜方式のタッチパネル320とを容易に一体的に構成することができる。
【0033】
また、第1実施形態では、上記のように、フロントライト一体型タッチパネル300と、反射型液晶表示部200とを備えることによって、フロントライト一体型タッチパネル300のタッチパネル320とフロントライト310とを一体的に構成することができる。これにより、フロントライト310と、タッチパネル320との間の境界面の数を減少させることができるので、フロントライト310から照射された光がタッチパネル320と、フロントライト310との間の境界面で反射または屈折されるのを抑制しながら反射型液晶表示部200により反射表示を行うことができる。
【0034】
また、第1実施形態では、上記のように、共用化された透光性基板330が、ガラス基板を含み、接着材層400が、ガラス基板と略等しい屈折率を有することによって、接着材層400とガラス基板とを透過する光が、接着材層400とガラス基板との境界面において屈折するのを抑制することができる。
【0035】
(第2実施形態)
次に、図4および図5を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、上記した抵抗膜方式のタッチパネル320を備えた第1実施形態とは異なり、静電容量方式のタッチパネル340を備えた表示装置101について説明する。なお、静電容量方式のタッチパネル340は、本発明の「入力部」の一例である。
【0036】
第2実施形態による表示装置101のフロントライト一体型タッチパネル300aの静電容量方式のタッチパネル340では、図4に示すように、透光性基板330の上の座標入力面340a(図5参照)に対応する領域に、ITOなどの透明導電材料からなる透光性電極部341が形成されている。なお、フロントライト一体型タッチパネル300aは、本発明の「入力装置」の一例であり、透光性電極部341は、本発明の「第3電極層」の一例である。透光性電極部341の表面上には、SiO膜(酸化シリコン膜)などからなる絶縁膜342が形成されている。絶縁膜342の表面上には、ITOなどの透明導電材料からなる透光性電極部343が形成されている。なお、透光性電極部343は、本発明の「第4電極層」の一例である。
【0037】
また、図4に示す透光性電極部341、絶縁膜342および透光性電極部343は、図5に示すように、平面的に見て、菱形形状を有するとともに、千鳥格子状に配置されている。また、透光性電極部343の上方には、保護層344が配置されている。また、保護層344と、透光性基板330とは、樹脂などのシール345により貼り合わされている。静電容量方式のタッチパネル340では、透光性電極部341および透光性電極部343に所定の電圧が印加されている場合に、座標入力面340aのいずれかの位置を観察者Aが指で押圧すると、透光性電極部341および透光性電極部343と、指との間で容量が発生(容量が変化)するので、静電容量の変化を検出部(図示せず)により検出することによって、観察者Aが座標入力面340aのどの位置を押圧したかを検出するように構成されている。
【0038】
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記した第1実施形態と同様である。
【0039】
第2実施形態では、上記のように、タッチパネル340が、フロントライト310と共用化された透光性基板330のタッチパネル340側の表面上に形成された透光性電極部341と、透光性電極部341の上方に形成された透光性電極部343とを含むことによって、タッチパネル340とフロントライト310とで共用化された透光性基板330のタッチパネル340側に形成された透光性電極部341と透光性電極部343とにより静電容量方式のタッチパネル340を形成することができるので、フロントライト310と静電容量方式のタッチパネル340とを容易に一体的に構成することができる。
【0040】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記した第1実施形態と同様である。
【0041】
図6〜図8は、それぞれ、本発明の第1および第2実施形態による表示装置100および101を用いた電子機器の第1の例〜第3の例を説明するための図である。図6〜図8を参照して、本発明の第1および第2実施形態による表示装置100および101を用いた電子機器について説明する。
【0042】
本発明の第1および第2実施形態による表示装置100および101は、図6〜図8に示すように、PC(Personal Computer)500、携帯電話510および情報携帯端末520(PDA:Personal Digital Assistants)などに用いることが可能である。図6のPC500においては、キーボードなどの入力部500aおよび表示画面500bなどに本発明の第1および第2実施形態による表示装置100および101を用いることが可能である。図7の携帯電話510においては、表示画面510aに本発明の第1および第2実施形態による表示装置100および101が用いられる。図8の情報携帯端末520においては、表示画面520aに本発明の第1および第2実施形態による表示装置100および101が用いられる。
【0043】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0044】
たとえば、上記した第1および第2実施形態では、透光性基板をガラス基板により構成する例を示したが、本発明はこれに限らず、光が透過する材料であれば、ガラス以外の材料により透光性基板を形成してもよい。
【0045】
また、上記した第1および第2実施形態では、透光性基板の上方に抵抗膜方式または静電容量方式のタッチパネルを配置する例を示したが、本発明はこれに限らず、抵抗膜方式または静電容量方式以外の方式のタッチパネルを配置してもよい。
【0046】
また、上記した第1および第2実施形態では、透光性基板の裏面側のフロントライトにトップエミッション型の有機ELを用いたフロントライトを適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、透光性基板の裏面側のフロントライトにトップエミッション型以外の方式の有機ELを用いたフロントライトや有機EL以外の発光素子を用いるフロントライトを適用してもよい。
【0047】
また、上記した第1および第2実施形態では、フロントライトと、反射型液晶表示部とを接着材層により貼り合わせる例を示したが、本発明はこれに限らず、図9に示す変形例の表示装置102のように、フロントライト310と、反射型液晶表示部200とを所定の間隔を隔てて配置することにより、フロントライト310と、反射型液晶表示部200との間に空気層410を形成してもよい。
【0048】
また、上記した第1および第2実施形態では、本発明の一例として、表示部に反射型液晶表示部を適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、表示部に電気泳動、電子粉流体およびエレクトロウェッティングを利用した電子ペーパーを適用してもよい。
【0049】
また、上記した第1および第2実施形態では、本発明の一例として、表示部に反射型液晶表示部を適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、ポスターなどの紙類や車載用のアナログ計器類を表示部に配置してもよい。
【符号の説明】
【0050】
100、101、102 表示装置
200 反射型液晶表示部(表示部)
300、300a フロントライト一体型タッチパネル(入力装置)
310 フロントライト(照明部)
312 陽極層(第1電極層)
313 有機発光層(発光層)
314 陰極層(第2電極層)
315 有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子(発光素子部)
320、340 タッチパネル(入力部)
320a、340a 座標入力面
321 透明電極膜(第3電極層)
323 透明電極膜(第4電極層)
330 透光性基板
341 透光性電極部(第3電極層)
343 透光性電極部(第4電極層)
400 接着材層
410 空気層
500 PC(電子機器)
510 携帯電話(電子機器)
520 情報携帯端末(電子機器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
座標入力面を含む入力部と、
前記入力部の前記座標入力面とは反対側に設けられた照明部と、
前記入力部と前記照明部との境界部分に、前記入力部と前記照明部とで共用化されるように設けられ、光を透過させることが可能な透光性基板とを備える、入力装置。
【請求項2】
前記照明部は、前記入力部と共用化された透光性基板の前記入力部とは反対側の表面上に形成された第1電極層と、前記第1電極層を覆うように形成された発光層と、前記発光層を覆うように形成された第2電極層とからなる発光素子部を含み、
前記第1電極層および前記第2電極層に所定の電圧を印加することにより、前記発光素子部から光が照射されるように構成されている、請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記第1電極層は、陽極層であり、
前記第2電極層は、陰極層であり、
前記発光層は、有機発光層であり、
前記発光素子部は、前記陽極層と、前記有機発光層と、前記陰極層とからなる有機エレクトロルミネッセンス素子である、請求項2に記載の入力装置。
【請求項4】
前記入力部は、前記照明部と共用化された透光性基板の前記入力部側の表面上に形成された第3電極層と、前記第3電極層の上方に形成された第4電極層とを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の入力装置。
【請求項5】
座標入力面を含む入力部と、前記入力部の座標入力面とは反対側に設けられた照明部と、前記入力部と前記照明部との境界部分に、前記入力部と前記照明部とで共用化されるように設けられ、光を透過させることが可能な透光性基板とを含む入力装置と、
前記入力装置の前記座標入力面とは反対側に設けられ、前記照明部から照射された光を前記座標入力面側に反射させることにより反射表示可能に構成されている表示部とを備える、表示装置。
【請求項6】
前記照明部と前記表示部とを接着するための接着材層をさらに備え、
前記共用化された透光性基板は、ガラス基板を含み、
前記接着材層は、前記ガラス基板と略等しい屈折率を有する、請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の入力装置を備える電子機器。
【請求項8】
請求項5または6に記載の表示装置を備える電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−198415(P2010−198415A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−43559(P2009−43559)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】