説明

円筒型二次電池

【課題】円筒型二次電池において、正極電極とセパレータとの隙間から異物が入り込み内部短絡するのを防止する。
【解決手段】正極電極11の正極リード16は、正極集電部材31に溶接されている。正極リード16の内側に隣接して配置された第1のセパレータ13には、正極リード16に対面する側における正極リード16と対向する箇所に、絶縁層18が形成されている。正極リード16は、絶縁層18に当接するため、正極電極11と、外側の第2のセパレータ14との隙間を小さくすることができる。これにより、正極電極11とセパレータ14との隙間から異物が入り込むのを防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、円筒型二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
リチウム二次電池等に代表される円筒型二次電池においては、正極合剤が形成された正極電極と負極合剤が形成された負極電極とをセパレータを介して軸芯の周囲に捲回して電極群を構成する。正極合剤は正極シートの両面に形成され、正極シートの長手方向の一側縁部は正極合剤が形成されない正極合剤未処理部とされる。正極合剤未処理部には、正極電極を正極集電部材に溶接するため、通常、タブと言われる正極リードがプレス等により、正極シートと一体に形成される。負極電極側においても同様で、負極合剤が負極シートの両面に形成され、負極シートの長手方向の一側縁部に設けられた負極合剤未処理部に、負極集電部材に溶接される負極リードがプレス等により、負極シートと一体に形成される。
【0003】
電極群における正極電極と負極電極とは、例えば、正極リードまたは負極リードをプレスにより形成する際に発生するバリ等がセパレータを突き破ることによって短絡することがある。このように正極電極と負極電極とがスポット的に短絡すると、必要な電圧が得られないなど、電池性能が低下する。
このため、バリが発生しやすい正極シートにおける正極リードが設けられた長手方向の一側辺と反対側の側辺を、隣接するセパレータを折り返して被覆するようにした構造とするものが知られている。このようにすれば、バリ等が2枚のセパレータを突き破る虞がなくなり、内部短絡を防止することができる、としている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−4476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、電極群を電池容器内に収容し、電池容器内に非水電解液を注入した後においても内部短絡が発生する。この現象の詳細は後述するが、要は、非水電解液中に混入した異物が原因となって正極電極側からイオンが発生し、セパレータを浸透して負極電極で成長する、すなわち負極電極に析出して堆積する、という現象によるものである。この結果、負極電極に生じた堆積物により正極と負極の内部短絡が生じる。
上述した先行文献に記載された発明では、この現象により生じる内部短絡は解決しない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の円筒型二次電池は、第1のセパレータ、正極電極、第2のセパレータおよび負極電極が積層されて軸芯の周囲に捲回された電極群と、正極集電部材とを具備し、正極電極に正極集電部材に接続される正極リードが形成された円筒型二次電池であって、正極電極に隣接する第1のセパレータまたは第2のセパレータにおける、少なくとも正極電極に対面する側の正極リードに対応する箇所に絶縁層を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明の円筒型二次電池によれば、正極集電部材に接続される正極リードが、正極集電部材側に隣接するセパレータに形成された絶縁層に当接して変形を防止され、正極集電部材側に大きく傾くことがなくなる。これにより、正極シートと、この正極シートの外側に隣接するセパレータとの間の隙間が大きくなるのを防止する。あるいは、正極リードが正極集電部材側に傾斜して接続されても、正極集電部材側と反対側に隣接するセパレータに絶縁層が形成されているので、この絶縁層と正極シートとの隙間を絶縁層の厚さ分小さくすることができる。このため、内部短絡の原因となる電極群内部への異物の侵入を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の円筒型二次電池の実施形態1を示す断面図。
【図2】図1に示された円筒型二次電池の分解斜視図。
【図3】図1の電極群の詳細を示すための一部を切断した状態の斜視図。
【図4】図1に図示された電極群と正極集電部材との接合状態を示す、本発明の要部に係る拡大断面図。
【図5】図4に図示された電極群の正極シートとセパレータの拡大平面図。
【図6】セパレータに絶縁層を形成する方法を説明するための斜視図。
【図7】電極群の作製方法を説明するための斜視図。
【図8】本発明の実施形態2を示す拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態1)
−円筒型二次電池の構造−
以下、この発明の円筒型二次電池を、リチウムイオン円筒型二次電池を一実施形態として図面と共に説明する。
図1は、この発明の円筒型二次電池の一実施形態を示す断面図であり、図2は、図1に示された円筒型二次電池の分解斜視図である。
円筒型二次電池1は、例えば、外形40mmφ、高さ100mmの寸法を有する。
この円筒型二次電池1は、有底円筒型の電池容器2およびハット型の上蓋3の内部に、以下に説明する発電用の各構成部材を収容している。有底円筒型の電池容器2には、その開放側である上端部側に電池容器2の内側に突き出した溝2aが形成されている。
【0010】
10は、電極群であり、中央部に軸芯15を有し、軸芯15の周囲に正極電極および負極電極が捲回されている。図3は、電極群10の構造の詳細を示し、一部を切断した状態の斜視図である。図3に図示されるように、電極群10は、軸芯15の周囲に、正極電極11、負極電極12、および第1、第2のセパレータ13、14が捲回された構成を有する。
軸芯15は、中空円筒状を有し、軸芯15には、負極電極12、第1のセパレータ13、正極電極11および第2のセパレータ14が、この順に積層され、捲回されている。最内周の負極電極12の内側には第1のセパレータ13および第2のセパレータ14が数周(図3では、1周)捲回されている。また、最外周は負極電極12およびその外周に捲回された第1のセパレータ13となっている。最外周の第1のセパレータ13が接着テープ19で止められる(図2参照)。
【0011】
正極電極11は、アルミニウム箔により形成され長尺な形状を有し、正極シート11aと、この正極シート11aの両面に正極合剤11bが塗布された正極処理部を有する。正極シート11aの長手方向に沿う上方側の側縁は、正極合剤11bが塗布されずアルミニウム箔が表出した正極合剤未処理部11cとなっている。この正極合剤未処理部11cには、軸芯15と平行に上方に突き出す多数の正極リード16が等間隔に一体的に形成されている。
【0012】
正極合剤11bは正極活物質と、正極導電材と、正極バインダとからなる。正極活物質はリチウム酸化物が好ましい。例として、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウム、リチウム複合酸化物(コバルト、ニッケル、マンガンから選ばれる2種類以上を含むリチウム酸化物)などが挙げられる。正極導電材は、正極合剤中におけるリチウムの吸蔵放出反応で生じた電子の正極電極への伝達を補助できるものであれば制限は無い。正極導電材の例として、黒鉛やアセチレンブラックなどが挙げられる。
【0013】
正極バインダは、正極活物質と正極導電材を結着させ、また正極合剤と正極集電体を結着させることが可能であり、非水電解液との接触により、大幅に劣化しなければ特に制限はない。正極バインダの例としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)やフッ素ゴムなどが挙げられる。正極合剤層の形成方法は、正極電極上に正極合剤が形成される方法であれば制限はない。正極合剤11bの形成方法の例として、正極合剤11bの構成物質の分散溶液を正極シート11a上に塗布する方法が挙げられる。
【0014】
正極合剤11bを正極シート11aに塗布する方法の例として、ロール塗工法、スリットダイ塗工法、などが挙げられる。正極合剤11bに分散溶液の溶媒例として、N−メチルピロリドン(NMP)や水等を添加し、混練したスラリを、厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に均一に塗布し、乾燥させた後、裁断する。正極合剤11bの塗布厚さの一例としては片側約40μmである。正極シート11aを裁断する際、正極リード16を一体的に形成する。すべての正極リード16の長さは、ほぼ同じである。
【0015】
負極電極12は、銅箔により形成され長尺な形状を有し、負極シート12aと、この負極シート12aの両面に負極合剤12bが塗布された負極処理部を有する。負極シート12aの長手方向に沿う下方側の側縁は、負極合剤12bが塗布されず銅箔が表出した負極合剤未処理部12cとなっている。この負極合剤未処理部12cには、正極リード16とは反対方向に延出された、多数の負極リード17が等間隔に一体的に形成されている。
【0016】
負極合剤12bは、負極活物質と、負極バインダと、増粘剤とからなる。負極合剤12bは、アセチレンブラックなどの負極導電材を有しても良い。負極活物質としては、黒鉛炭素を用いることが好ましい。黒鉛炭素を用いることにより、大容量が要求されるプラグインハイブリッド自動車や電気自動車向けのリチウムイオン二次電池が作製できる。負極合剤12bの形成方法は、負極シート12a上に負極合剤12bが形成される方法であれば制限はない。負極合剤12bを負極シート12aに塗布する方法の例として、負極合剤12bの構成物質の分散溶液を負極シート12a上に塗布する方法が挙げられる。塗布方法の例として、ロール塗工法、スリットダイ塗工法などが挙げられる。
【0017】
負極合剤12bを負極シート12aに塗布する方法の例として、負極合剤12bに分散溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンや水を添加し、混練したスラリを、厚さ10μmの圧延銅箔の両面に均一に塗布し、乾燥させた後、裁断する。負極合剤12bの塗布厚さの一例としては片側約40μmである。負極シート12aを裁断する際、負極リード17を一体的に形成する。すべての負極リード17の長さは、ほぼ同じである。
【0018】
第1のセパレータ13および第2のセパレータ14の幅をWS、負極シート12aに形成される負極合剤12bの幅をWC、正極シート11aに形成される正極合剤11bの幅をWAとした場合、下記の式を満足するように形成される。
S>WC>WA(図3参照)
すなわち、正極合剤11bの幅WAよりも、常に、負極合剤12bの幅WCが大きい。これは、リチウムイオン二次電池の場合、正極活物質であるリチウムがイオン化してセパレータを浸透するが、負極側に負極活物質が形成されておらず負極シート12aが露出していると負極シート12aにリチウムが析出し、内部短絡を発生する原因となるからである。
【0019】
セパレータ13は、例えば、厚さ40μmのポリエチレン製多孔膜である。
図1および図3において、中空な円筒形状の軸芯15は軸方向(図面の上下方向)の上端部の内面に径大の溝15aが形成され、この溝15aに正極集電部材31が圧入されている。正極集電部材31は、例えば、アルミニウムにより形成され、円盤状の基部31a、この基部31aの内周部において軸芯15側に向かって突出し、軸芯15の内面に圧入される下部筒部31b、および外周縁において上蓋3側に突き出す上部筒部31cを有する。正極集電部材31の基部31aには、電池内部で発生するガスを放出するための開口部31d(図2参照)が形成されている。
【0020】
正極シート11aの正極リード16は、すべて、正極集電部材31の上部筒部31cに溶接される。この場合、図2に図示されるように、正極リード16は、正極集電部材31の上部筒部31c上に重なり合って接合される。各正極リード16は大変薄いため、1つでは大電流を取りだすことができない。このため、軸芯15への巻き始めから巻き終わりまでの全長に亘り、多数の正極リード16が所定間隔に形成されている。
【0021】
正極集電部材31は、電解液によって酸化されるので、アルミニウムで形成することにより信頼性を向上することができる。アルミニウムは、なんらかの加工により表面が表出すると、直ちに、表面に酸化アルミウム皮膜が形成され、この酸化アルミニウム皮膜により、電解液による酸化を防止することができる。
また、正極集電部材31をアルミニウムで形成することにより、正極シート11aの正極リード16を超音波溶接またはスポット溶接等により溶接することが可能となる。
【0022】
軸芯15の下端部の外周には、外径が径小とされた段部15bが形成され、この段部15bに負極集電部材21が圧入されて固定されている。負極集電部材21は、例えば、銅により形成され、円盤状の基部21aに軸芯15の段部15bに圧入される開口部21bが形成され、外周縁に、電池容器2の底部側に向かって突き出す外周筒部21cが形成されている。
負極シート12aの負極リード17は、すべて、負極集電部材21の外周筒部21cに超音波溶接等により溶接される。各負極リード17は大変薄いため、大電流を取りだすために、軸芯15への巻き始めから巻き終わりまで全長にわたり、所定間隔で多数形成されている。
【0023】
負極集電部材21の外周筒部21cの外周には、負極シート12aの負極リード17およびリング状の押え部材22が溶接されている。多数の負極リード17は、負極集電部材21の外周筒部21cの外周に密着させておき、負極リード17の外周に押え部材22を巻き付けて仮固定し、この状態で溶接される。
負極集電部材21の下面には、銅製の負極通電リード23が溶接されている。
負極通電リード23は、電池容器2の底部において、電池容器2に溶接されている。電池容器2は、例えば、0.5mmの厚さの炭素鋼で形成され、表面にニッケルメッキが施されている。このような材料を用いることにより、負極通電リード23は、電池容器2に抵抗溶接等により溶接することができる。
【0024】
正極集電部材31の上部筒部31cの外周には、正極シート11aの正極リード16およびリング状の押え部材32が溶接されている。多数の正極リード16は、正極集電部材31の上部筒部31cの外周に密着させておき、正極リード16の外周に押え部材32を巻き付けて仮固定し、この状態で溶接される。
多数の正極リード16が正極集電部材31に溶接され、多数の負極リード17が負極集電部材21に溶接されることにより、正極集電部材31、負極集電部材21および電極群10が一体的にユニット化された発電ユニット20が構成される(図2参照)。但し、図2においては、図示の都合上、負極集電部材21、押え部材22および負極通電リード23は発電ユニット20から分離して図示されている。
【0025】
また、正極集電部材31の基部31aの上面には、複数のアルミニウム箔が積層されて構成されたフレキシブルな第1の接続部材33が、その一部を溶接されて接合されている。第1の接続部材33は、複数枚のアルミニウム箔を積層して一体化することにより、大電流を流すことが可能とされ、且つ、フレキシブル性を付与されている。つまり、大電流を流すには接続部材の厚さを大きくする必要があるが、1枚の金属板で形成すると剛性が大きくなり、フレキシブル性が損なわれる。そこで、板厚の小さな多数のアルミニウム箔を積層してフレキシブル性を持たせている。接続部材33の厚さは、例えば、0.5mm程度であり、厚さ0.1mmのアルミニウム箔を5枚積層して形成される。
【0026】
正極集電部材31の上部筒部31c上には、円形の開口部41aを有する絶縁性樹脂材料からなるリング状の絶縁板41が載置されている。
絶縁板41は、開口部41a(図2参照)と下方に突出す側部41bを有している。絶縁材41の開口部41a内には接続板35が嵌合されている。接続板35の下面には、フレキシブルな第2の接続部材34が、その一部が接続板35に溶接されて固定されている。第2の接続部材34は、多数のアルミニウム箔を積層して一体化することにより、大電流を流すことが可能とされ、且つ、フレキシブル性を付与されている。
【0027】
第1の接続部材33と第2の接続部材34は、電池容器2内に非水電解液を注入する前は、図2に図示されるように、それぞれ、溶接により一端側が固定されているに対し、他端側が開放端部となっている。非水電解液を注入した後は、図1に図示されるように、第1の接続部材33と第2の接続部材34の開放端部同士が溶接される。
【0028】
接続板35は、アルミニウム合金で形成され、中央部を除くほぼ全体が均一でかつ、中央側が少々低い位置に撓んだ、ほぼ皿形状を有している。接続板35の厚さは、例えば、1mm程度である。接続板35の中心には、薄肉でドーム形状に形成された突起部35aが形成されており、突起部35aの周囲には、複数の開口部35b(図2参照))が形成されている。開口部35bは、電池内部に発生するガスを放出する機能も有している。また、接続板35には、第1の接続部材33と第2の接続部材34を溶接するための開口部36が形成されている。
【0029】
接続板35の突起部35aはダイアフラム37の中央部の底面に抵抗溶接または摩擦拡散接合により接合されている。ダイアフラム37はアルミニウム合金で形成され、ダイアフラム37の中心部を中心とする円形の切込み37aを有する。切込み37aはプレスにより上面側をV字形状に押し潰して、残部を薄肉にしたものである。ダイアフラム37は、電池の安全性確保のために設けられており、電池の内圧が上昇すると、第1段階として、上方に反り、接続板35の突起部35aとの接合を剥離して接続板35から離間し、接続板35との導通を絶つ。第2段階として、それでも内圧が上昇する場合は切込み37aにおいて開裂し、内部のガスを放出する機能を有する。
【0030】
ダイアフラム37は周縁部において上蓋3の周縁部を固定している。ダイアフラム37は図2に図示されるように、当初、周縁部に上蓋3側に向かって垂直に起立する側部37bを有している。この側部37b内に上蓋3を収容し、かしめ加工により、側部37bを上蓋3の上面側に屈曲して固定する。
上蓋3は、炭素鋼等の鉄で形成してニッケルめっきが施されており、ダイアフラム37に接触する円盤状の周縁部3aとこの周縁部3aから上方に突出す有頭無底の筒部3bを有するハット型を有する。筒部3bには複数の開口部3cが形成されている。この開口部3cは、電池内部に発生するガス圧によりダイアフラム37が開裂した際、ガスを電池外部に放出するためのものである。
なお、上蓋3が鉄で形成されている場合には、別の円筒型二次電池と直列に接合する際、鉄で形成された別の円筒型二次電池とスポット溶接により接合することが可能である。
【0031】
ダイアフラム37の側部37bと周縁部を覆ってガスケット43が設けられている。ガスケット43は、当初、図2に図示されるように、リング状の基部43aの周側縁に、上部方向に向けてほぼ垂直に起立して形成された外周壁部43bと、内周側に、基部43aから下方に向けてほぼ垂直に垂下して形成された筒部43cとを有する形状を有している。
そして、詳細は後述するが、プレス等により、電池容器2と共にガスケット43の外周壁部43bを折曲して基部43aと外周壁部43bにより、ダイアフラム37と上蓋3を軸方向に圧接するようにかしめ加工される。これにより、上蓋3とダイアフラム37とがガスケット43を介して電池容器2に固定される。
【0032】
電池容器2の内部には、非水電解液が所定量注入されている。非水電解液の一例としては、リチウム塩がカーボネート系溶媒に溶解した溶液を用いることが好ましい。リチウム塩の例として、フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、などが挙げられる。また、カーボネート系溶媒の例として、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、プロピレンカーボネート(PC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、或いは上記溶媒の1種類以上から選ばれる溶媒を混合したもの、が挙げられる。
【0033】
図4は、図1に図示された電極群と正極集電部材との接合状態を示し、本発明の要部に係る拡大断面図である。また、図5は、図4に図示された電極群の正極シートとセパレータの拡大平面図である。
上述した如く、正極電極11に形成された正極リード16は、正極集電部材31の上部筒部31cの外周に超音波溶接などにより溶接される。この場合、従来の構造では、正極リード16’が正極集電部材31側に引っ張られ、二点鎖線に図示されるように、正極リード16’の部位側が正極集電部材31側に傾斜した状態で正極集電部材31に溶接される。このため、正極リード16’と正極リード16’に隣接する外側の第2のセパレータ14との間に、大きな隙間Gが生じる。ここで、正極集電部材31の中心側が軸芯15側であるので、正極集電部材31側を内側、正極集電部材31側と反対側を外側という。
【0034】
ところで、電池容器2の内部に注入された非水電解液中には、多数の微小な導電性の異物が混在している。このような異物は、正極シート11および負極シート12の作製工程、電池容器2の加工工程、正極リード16の正極集電部材31への溶接工程等において発生し、非水電解液中に混入する。そして、従来の構造の如く、正極リード16’と外側の隣接する第2のセパレータ14との間に大きな隙間Gが生じると、この隙間Gから上記各工程で発生し、非水電解液中に混入した異物が正極電極11と第2のセパレータ14との間に入り込む。正極電極11と負極電極12間には、所定の電位、例えば4.1Vがかかっているため、正極電極11と第2のセパレータ14との間に入り込んだ異物はイオン化され、セパレータを浸透して負極電極12側に流れる。そして、負極電極12で成長して析出し、堆積されていく。この堆積物により、正極と負極が短絡する現象が生じる。
【0035】
そこで、本発明の円筒型二次電池においては、正極リード16に隣接する内側の第1のセパレータ13における、正極電極11に対面する側の正極リード16に対応する側縁の長手方向に沿って、異物が正極リード16と第2のセパレータ14の間に入り込むのを防止するための絶縁層18が形成されている。この絶縁層18は、図5に図示されるように、正極リード16に対応する箇所に正極リード16より僅かに幅広に形成したものである。
【0036】
このように、本発明の円筒型二次電池において、正極リード16の内側に隣接して配置された第1のセパレータ13には、正極リード16に対面する側における正極リード16と対向する位置に、絶縁層18が形成されている。このため、図4に図示されるように、正極リード16が絶縁層18に当接し、正極リード16の根元部分が内側に傾斜することがない。正極リード16の根元部分が内側に傾斜しないので、正極リード16が形成された部分の正極シート11aと第2のセパレータ14との間に大きな隙間が生じることがない。よって、正極シート11aと第2のセパレータ14との間から異物が入り込むのを防止することができる。
【0037】
この場合、各絶縁層18は、正極リード16間に対応する部分では分離された非連続状に形成される。このように、各絶縁層18を正極リード16間に対応する部分で分離して形成することにより、正極電極11等を軸芯15の周囲に捲回して電極群10を作製する際、絶縁層18の厚さが捲回の障害となることがないので、電極群10を形成しやすくなる。
【0038】
絶縁層18は、例えばポリエチレン等の樹脂材料で形成することができる。有機樹脂材料に限らず無機材料でもよい。不織布であっても織布であってもよい。また、多孔膜であってもよい。
絶縁層18の厚さは、正極合剤11bの厚さと同一か、またはそれ以下とすることが望ましい。絶縁層18の厚さが正極合剤11bの厚さよりも厚いと、正極リード16が正極集電部材31に溶接された状態で、正極リード16が逆方向に傾斜する等、変形をするので、内部応力が増大し、正極リード16の強度を確保する上で好ましくない。
【0039】
図6は、絶縁層18の形成方法の一例を示す斜視図である。絶縁層18は、リボン51に所定間隔に配列されて形成されている。絶縁層18のピッチは、正極リード16のピッチと同一である。リボン51は、繰出しローラ61から繰り出され加熱ローラ52を介して巻取りローラ62に巻き付けられている。第1のセパレータ13は案内ローラ64および65に案内されて図6のA方向に移送される。
【0040】
加熱ローラ52および案内ローラ65により第1のセパレータ13および絶縁層18が形成されたリボン51を加圧加熱しながらA方向に移送する。これにより、リボン51に形成された絶縁層18が第1のセパレータ13に転写される。絶縁層18が転写された第1のセパレータ13は、図示しない巻取りローラに巻き取られる。絶縁層18が第1のセパレータ13に転写された後、リボン51は、巻取りローラ62により巻き取られる。
【0041】
上記において、リボン51の全面に絶縁層18を形成しておき、加熱ローラ52を、加熱圧着部が突き出した形状を有し、且つ、加熱圧着部間の寸法が正極リード16間の寸法とされた構造のものとしてもよい。このような加熱ローラを用いれば、リボン51の全面に形成された絶縁層18は、正極リード16に対応する部分のみが正極リード16のピッチと同一のピッチで第1のセパレータ13に転写される。
【0042】
図7は、上記のようにして形成された絶縁層18を有する第1のセパレータ13を用いて電極群10を形成する方法の一例を示す斜視図である。
図7において、軸芯15の外側から内側に向かって、正極電極11、第1のセパレータ13、負極電極12および第2のセパレータ14の順に積層され、案内ローラ66に案内されて軸芯15に捲回される。
【0043】
図7には図示されていないが、上述した如く、正極電極11は正極シート11aと、正極シート11aの両面に形成された正極合剤11bを含んでいる。正極シート11aには正極リード16が一体に形成されている。また、負極リード12は負極シート12aと、負極シート12aの両面に形成された負極合剤12bが形成されている。負極シート12aには負極リード17が一体に形成されている。
【0044】
軸芯15は、軸方向に形成された中空部に嵌入された回転軸67により図7における反時計方向に回転される。この軸芯15の回転に伴い、案内ローラ66に案内されて第1のセパレータ13、正極電極11、第2のセパレータ14、負極電極12が軸芯15に捲回される。
この場合、第1のセパレータ13は、絶縁層18が形成された面を正極シート11a側に向け、絶縁層18が正極リード16に対応する箇所に位置決めされた状態で軸芯15に捲回される。
【0045】
なお、図7においては、第2のセパレータ14が最も軸芯15側に近接して図示されているが、これは、正極シート11と第1のセパレータ13との位置関係を明確に図示するための都合である。実際は、図3および図4に図示される如く、第2のセパレータ14の内側に正極電極11、そのさらに内側に第1のセパレータ13が積層されており、第1のセパレータ13が最も内側に配置されている。
次に、上記構成の円筒型二次電池の製造方法の一例を説明する。
【0046】
−円筒型二次電池の製造方法−
正極シート11aの両面に、正極合剤11bおよび正極合剤未処理部11cが形成され、また、多数の正極リード16が正極シート11aに一体に形成された正極電極11を作製する。また、負極シート12aの両面に負極合剤12bおよび負極処理部12cが形成され、多数の負極リード17が負極シート12aに一体に形成された負極電極12を作製する。
【0047】
また、第1のセパレータ13と第2のセパレータ14を準備する。この際、図6に図示されるように、第1のセパレータ13に、正極リード16のピッチと同一のピッチで、正極リード16の幅よりも少し幅広い絶縁層18を形成する。
そして、第1のセパレータ13および第2のセパレータ14の最も内側の側縁部を軸芯15に溶接する。次に、第1のセパレータ13と第2のセパレータ14を軸芯15に1〜数周捲回し、次に、図7に図示するように、第2のセパレータ14と第1のセパレータ13との間に負極電極12を挟み、所定角度、軸芯15を捲回する。次に、第1のセパレータ13と第2のセパレータ14との間に正極電極11を挟む。そして、この状態で、所定の巻数分、捲回して電極群10を作製する。
【0048】
この電極群10の軸芯15の下部に負極集電部材21を取り付ける。負極集電部材21の取り付けは、負極集電部材21の開口部21bを軸芯15の下端部に設けられた段部15bに嵌入して行う。次に、負極集電部材21の外周筒部21cの外周の全周囲に亘り、負極リード17をほぼ均等に配分して密着し、負極リード17の外周に押え部材22を巻き付ける。そして、超音波溶接等により、負極集電部材21に負極リード17および押え部材22を溶接する。次に、軸芯15の下端面と負極集電部材21とに跨る負極通電リード23を負極集電部材21に溶接する。
【0049】
次に、正極集電部材31の基部31aに第1の接続部材33の一端部を、例えば超音波溶接等により溶接する。次に、第1の接続部材33が溶接された正極集電部材31の下部筒部31bを軸芯15の上端側に設けられた溝15aに嵌合する。この状態で、正極集電部材31の上部筒部31cの外周の全周囲に亘り、正極リード16をほぼ均等に配分して密着し、正極16の外周に押え部材32を巻き付ける。そして、超音波溶接等により、正極集電部材31に正極リード16および押え部材32を溶接する。このようにして、図2に図示される発電ユニット20が作製される。
【0050】
次に、発電ユニット20を収容可能なサイズを有する金属製の有底円筒部材に、上述の工程を経て作製された発電ユニット20を収容する。有底円筒部材は、電池容器2となるものである。以下において、説明を簡素にして明瞭にするために、この有底円筒部材を電池容器2として説明する。
電池容器2内に収納した発電ユニット20の負極通電リード22を、電池容器2に抵抗溶接等により溶接する。この場合、図示はしないが、電池容器2の外部から、軸芯15の中空軸に電極棒を挿通し、電極棒により負極通電リード23を電池容器2の底部に押し付けて溶接する。次に、電池容器2の上端部側の一部を絞り加工して内方に突出し、外面にほぼV字状の溝2aを形成する。
電池容器2の溝2aは、発電ユニット20の上端部、換言すれば、正極集電部材31の上端部近傍に位置するように形成する。
【0051】
次に、発電ユニット20が収容された電池容器2の内部に、非水電解液を所定量注入する。非水電解液を注入する際、第1の接続部材33は、注入の邪魔とならない位置に曲げておく。また、非水電解液の注入が終わった後は変形させて、その開放端部が接続板35の開口部36に対応する位置に配置する。
【0052】
一方、ダイアフラム37に上蓋3を固定しておく。ダイアフラム37と上蓋3との固定は、かしめ等により行う。図2に図示された如く、当初、ダイアフラム37の側壁37bは基部37aに垂直に形成されているので、上蓋3の周縁部3aをダイアフラム37の側壁37b内に配置する。そして、ダイアフラム37の側壁37bをプレス等により変形させて、上蓋3の周縁部の上面および下面、および外周側面を覆って圧接する。
【0053】
また、接続板35を絶縁板41の開口部41aに嵌合して取り付けておく。そして、接続板35の突起部35aを、上蓋3が固定されたダイアフラム37の底面に溶接する。この場合の溶接方法は、抵抗溶接または摩擦拡散接合を用いることができる。接続板35とダイアフラム37を溶接することにより、接続板35が嵌合された絶縁板41および接続板35に固定された上蓋3が接続板35およびダイアフラム37に一体化される。次に、接続板35に第2の接続部材34の一端部を超音波溶接等により溶接しておく。第2の接続部材34の開放端部は接続板35の開口部36に対応する位置に配置する。
【0054】
次に、電池容器2の溝2aの上にガスケット43を収容する。この状態におけるガスケット43は、図2に図示するように、リング状の基部43aの上方に、基部43aに対して垂直な外周壁部43bを有する構造となっている。この構造で、ガスケット43は、電池容器2の溝2a上部の内側に留まっている。ガスケット43は、ゴムで形成されており、限定する意図ではないが、1つの好ましい材料の例として、エチレンプロピレン共重合体(EPDM)をあげることができる。また、例えば、電池容器2が厚さ0.5mmの炭素鋼製で、外径が40mmΦの場合、ガスケット43の厚さは10mm程度とされる。
【0055】
次に、ガスケット43の筒部43c上に、上蓋3、接続板35、絶縁板41が一体化されたダイアフラム37を、その周縁部をガスケット43の筒部43c上に対応させて載置する。この場合、絶縁板41の側部41bの外周に正極集電部材31の上部筒部31cが嵌合されるようにする。この状態で、第2の接続部材34の開放端部を第1の接続部剤33の開放端部と重合させ、第1の接続部材33と第2の接続部材34の開放端部同士をスポット溶接により溶接する。第1の接続部材33と第2の接続部材34の溶接に際しては、上述した如く、それぞれの開放端部の位置を変位させるために、第1の接続部材33および第2の接続部材34を変形させる必要があるが、それぞれが、アルミニウム箔等の薄い金属箔を複数積層して形成されているので、変形に十分な可撓性を有している。
【0056】
この状態で、電池容器2の溝2aと上端面の間の部分をプレスにより圧縮する、いわゆる、かしめ加工により、ガスケット43と共にダイアフラム37を電池容器2に固定する。
これにより、ダイアフラム37、上蓋3、接続板35および絶縁板41がガスケット43を介して電池容器2に固定され、また、正極集電部材31と上蓋3が第1の接続部材33、第2の接続部材34、接続板35およびダイアフラム37を介して導電接続され、図1に図示された円筒型二次電池が作製される。
【0057】
以上の通り、本発明の実施形態1の円筒型二次電池では、正極リード16の内側、すなわち、正極集電部材31側に隣接する第1のセパレータ13に、正極リード16に対応する箇所に位置する絶縁層18を形成した。正極集電部材31に接続される正極リード16は、第1のセパレータ13に形成された絶縁層18に当接する。このため、正極リード16が正極集電部材31側に引っ張られて変形するのを防止することができる。このように、正極リード16の変形が防止されるので、正極リード16とその外側に隣接する第2のセパレータ14との隙間が大きくなるのを防止することができる。これにより、正極リード16とその外側に隣接する第2のセパレータ14との隙間から異物が入り込むことを防止することができ、その結果、正極電極による異物のイオン化に起因して生じる内部短絡を防止するという効果を奏する。
【0058】
また、第1のセパレータ13に形成する絶縁層18を、各絶縁層18間で分離するように非連続に設けたので、軸芯15に捲回して電極群10を形成する際、絶縁層18の厚さが捲回の障害となることがないので、電極群10の作製が容易である。また、絶縁層18の厚さを正極合剤11bの厚さと同一か、もしくはそれ以下にしたので、正極リード16が正極集電部材31に溶接された状態で、正極リード13が逆方向に傾斜するようなことがなく、無理な応力が作用するのを防止するので、接続強度を確保することが可能である。
【0059】
(実施形態2)
図8は、本発明の円筒型二次電池の実施形態2を示す拡大断面図である。
実施形態2においては、絶縁層18は、正極シート11aの外側に隣接する第2のセパレータ14における、正極電極11に対面する側の正極リード16に対応する側縁の長手方向に沿って形成されている。
実施形態2では、正極集電部材31に溶接された正極リード16は、正極集電部材31側に引っ張られて傾斜する。このため、正極リード16と、この正極リード16の外側に隣接する第2のセパレータ14との間には、隙間が生じる。しかし、第2のセパレータ14の正極リード16と対面する側には、絶縁層18が形成されているため、絶縁層18の厚さの分だけ、第2のセパレータ14と正極リード16との隙間は小さくなる。
【0060】
実施形態2において、絶縁層18を設けることにより、第2のセパレータ14と正極シート11aとの間の隙間を小さくすることは、内部短絡の原因となる比較的大きな異物が入り込むのを防止する。
このため、図8に図示される構造によっても、正極シート11aと第2のセパレータ14との間に異物が入り込むのを防止し、内部短絡を防ぐ効果を得ることができる。
なお、実施形態2において、他の構成は、実施形態1と同様であり、同一の構成には同一の図面参照番号を付し、その説明を省略する。
【0061】
上記については、実施形態2においても同様であり、絶縁層18を、正極シート11aの外側に隣接する第2のセパレータ14における、正極電極11に対面する側の正極リード16に対応する側縁の長手方向に沿って、連続的に形成するようにしてもよい。
【0062】
また、上記各実施形態では、円筒型二次電池として、リチウム電池を例として説明したが、この発明は、リチウム電池に限られるものではなく、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池など、他の円筒型二次電池にも適用をすることができる。
【0063】
その他、本発明の円筒型二次電池は、発明の趣旨の範囲内において、種々、変形して構成することが可能であり、要は、第1のセパレータ、正極電極、第2のセパレータおよび負極電極が積層されて軸芯の周囲に捲回された電極群と、正極集電部材とを具備し、正極電極に正極集電部材に接続される正極リードが形成された円筒型二次電池であって、正極電極に隣接する第1のセパレータまたは第2のセパレータにおける、少なくとも正極電極に対面する側の正極リードに対応する箇所に絶縁層を設けたものであればよい。
【符号の説明】
【0064】
1 円筒型二次電池
2 電池容器
3 上蓋
10 電極群
11 正極電極
11a 正極シート
11b 正極合剤
12 負極電極
12a 負極シート
12b 負極合剤
13 第1のセパレータ
14 第2のセパレータ
15 軸芯
16 正極リード
17 負極リード
18 絶縁層
20 発電ユニット
21 負極集電部材
31 正極集電部材
33 第1の接続部材
34 第2の接続部材
35 接続板
37 開裂板
41 絶縁板
43 ガスケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のセパレータ、正極電極、第2のセパレータおよび負極電極が積層されて軸芯の周囲に捲回された電極群と、正極集電部材とを具備し、前記正極電極に前記正極集電部材に接続される正極リードが形成された円筒型二次電池であって、前記正極電極に隣接する前記第1のセパレータまたは前記第2のセパレータにおける、少なくとも前記正極電極に対面する側の前記正極リードに対応する箇所に絶縁層を設けたことを特徴とする円筒型二次電池。
【請求項2】
請求項1に記載の円筒型二次電池において、前記絶縁層の厚さは、前記絶縁層が対面する正極電極の正極シート面に形成された正極合剤の厚さと同一か、またはそれより薄いことを特徴とする円筒型二次電池。
【請求項3】
請求項1または2のいずれか1項に記載の円筒型二次電池において、前記絶縁層は、前記正極電極に隣接する内側の前記第1のセパレータに設けられていることを特徴とする円筒型二次電池。
【請求項4】
請求項1または2のいずれか1項に記載の円筒型二次電池において、前記絶縁層は、前記正極電極に隣接する外側の前記第2のセパレータに設けられていることを特徴とする円筒型二次電池。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の円筒型二次電池において、前記絶縁層は、前記各正極リード間において分離して形成されていることを特徴とする円筒型二次電池。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−154971(P2011−154971A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−17188(P2010−17188)
【出願日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【出願人】(505083999)日立ビークルエナジー株式会社 (438)
【Fターム(参考)】