説明

円錐ころ軸受

【課題】スパッタの除去を簡単安価にでき、かつ、組み立ておよび点検が容易である円錐ころ軸受を提供すること。
【解決手段】内輪2の外周面に、内輪2の外周円錐軌道面12の大径側のみに鍔部14を形成する。内輪2の外周面における内輪2の鍔部14よりも軸方向の外方側に環状凹部27を形成する。環状の脱落防止部材8の径方向の内方の端部が、環状凹部27に収容されるように、脱落防止部材8を、ビス50で、ピンタイプ保持器6の第2環状部22の軸方向の外方の端面に固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円錐ころ軸受に関し、特に、風力発電装置や鉄鋼圧延機に使用されれば好適な円錐ころ軸受に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、円錐ころ軸受としては、特開2005−114006号公報に記載されているものがある。
【0003】
この円錐ころ軸受は、外輪、内輪、保持器アッセンブリを備える。上記外輪は、その円錐軌道面の軸方向の両側に鍔部を有さない一方、上記内輪は、その円錐軌道面の軸方向の大径側に大鍔を有し、その円錐軌道面の軸方向の小径側に小鍔を有する。
【0004】
上記保持器アッセンブリは、複数の円錐ころと、ピンタイプ保持器とからなっている。
【0005】
上記各円錐ころは、その軸中心に沿って延在する貫通穴を有している。上記ピンタイプ保持器は、小径環状部、大径環状部および複数のピンを有し、小径環状部は、周方向に等間隔に貫通穴を有する一方、大径環状部は、周方向に等間隔にねじ穴を有している。
【0006】
上記保持器アッセンブリは、上記円錐ころの貫通穴にピンを挿通した後、円錐ころの円錐外周面の小径側の貫通穴の開口から突出している部分の一部を、小径環状部の貫通穴に挿入した後、その一部を、小径環状部の貫通穴に溶接により固定する一方、上記円錐ころの円錐外周面の大径側の貫通穴の開口から突出している部分を、大径環状部のねじ穴に螺合により固定することにより、形成されている。
【0007】
上記従来の円錐ころ軸受では、保持器アッセンブリを作成した後、内輪に保持器アッセンブリを組み付けようとしても、内輪の小鍔と、円錐ころの大径端面とが接触して、内輪に保持器アッセンブリを組み込むことができない。
【0008】
そこで、上記従来の円錐ころ軸受は、内輪の円錐軌道面に複数の円錐ころを配置した上で、ピンタイプ保持器を組み立て、最後に外輪を組み付けて、組み立てられている。
【特許文献1】特開2005−114006号公報(第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者は、次の課題を見出した。
【0010】
すなわち、上記従来の円錐ころは、内輪の円錐軌道面に円錐ころを配置してから、保持器を組み立てなければならないから、組み立ての自由度が低くて、組み立てを行いにくいことがある。
【0011】
また、上記従来の円錐ころは、内輪の円錐軌道面に複数の円錐ころを配置した上で、ピンタイプ保持器を組み立てなければならないが、ピンタイプ保持器の組み立ての際の溶接工程で、溶接によるスパッタが発生し、このスパッタが、内輪と円錐ころとの間に入り込んでしまうことがある。
【0012】
この場合、上記内輪と円錐ころとの間に入り込んだスパッタを取り除くのに多数の工数を要し、生産性が格段に悪くなると共に、製造コストが高くなる。
【0013】
特に、風力の主軸の支持用の円錐ころ軸受は、サイズが非常に大きいため、上記スパッタの除去が大変である。
【0014】
そこで、本発明の課題は、スパッタの除去を簡単安価にでき、かつ、組み立ておよび点検が容易である円錐ころ軸受を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するため、この発明の円錐ころ軸受は、
円錐軌道面およびその円錐軌道面の軸方向の大径側のみに鍔部を有する内輪と、
円錐軌道面を有する外輪と、
上記内輪の上記円錐軌道面と上記外輪の上記円錐軌道面との間に配置されると共に、円錐外周面と、上記円錐外周面の略軸中心に沿って延在する貫通穴とを有する円錐ころと、
上記円錐ころの上記円錐外周面の軸方向の小径側に位置する第1環状部と、上記円錐ころの上記円錐外周面の上記軸方向の大径側に位置する第2環状部と、上記第1環状部と上記第2環状部とを連結していると共に、上記円錐ころの上記貫通穴に挿通されたピンとを有する保持器と、
上記第2環状部の軸方向の上記円錐ころ側とは反対側に位置すると共に、上記円錐ころが上記内輪の外周面の軸方向の上記円錐軌道面の小径側から脱落することを防止する脱落防止部材と
を備えることを特徴としている。
【0016】
本発明によれば、内輪の円錐軌道面の小径側に鍔部が存在しないから、複数の円錐ころと、保持器とを有する保持器アッセンブリを作成してから、その保持器アッセンブリと、内輪とを組み付けることができる。したがって、ピンと、上記第1環状部(小径環状部)とを溶接する際に発生するスパッタが、内輪に付着することがないから、ピンと、上記第1環状部との溶接の際に発生するスパッタの除去を簡単安価に行うことができる。
【0017】
また、本発明によれば、円錐ころが上記内輪の外周面の軸方向の上記円錐軌道面の小径側から脱落することを防止する脱落防止部材を備えるから、内輪の円錐軌道面の小径側に鍔が存在しないにも拘わらず、円錐ころが上記内輪の外周面の軸方向の上記円錐軌道面の小径側から脱落することがない。
【0018】
したがって、円錐ころ軸受の組み立て時において、外輪の組み付け時に、円錐ころおよび保持器が、内輪から脱落することがなく、円錐ころ軸受を容易に組み立てできる。また、点検時において、円錐ころ軸受から外輪を取り外した際に、円錐ころおよび保持器が、内輪から脱落することがなく、点検を容易に行うことができる。
【0019】
また、本発明によれば、内輪の円錐軌道面の小径側に鍔部が存在しないから、円錐ころおよび保持器を有する保持器アッセンブリを、内輪を傷付けずに、容易に内輪から取り外すことができる。したがって、上記保持器のみが故障した場合に、保持器を、内輪を廃却することなく交換できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の円錐ころ軸受によれば、保持器のピンと、保持器の第1環状部とを溶接する際に発生するスパッタの除去を簡単安価に行うことができる。
【0021】
また、本発明の円錐ころ軸受によれば、円錐ころが上記内輪の外周面の軸方向の上記円錐軌道面の小径側から脱落することを防止する脱落防止部材を備えるから、内輪の円錐軌道面の小径側に鍔が存在しないにも拘わらず、円錐ころが、内輪の外周面の軸方向の円錐軌道面の小径側から脱落することがない。
【0022】
したがって、円錐ころ軸受の組み立て時において、外輪の組み付け時に、円錐ころおよび保持器が、内輪から脱落することがなく、円錐ころ軸受を容易に組み立てできる。また、点検時において、円錐ころ軸受から外輪を取り外した際に、円錐ころおよび保持器が、内輪から脱落することがなく、点検を容易に行うことができる。
【0023】
また、本発明の円錐ころ軸受によれば、内輪の円錐軌道面の小径側に鍔部が存在しないから、円錐ころおよび保持器を有する保持器アッセンブリを、内輪を傷付けずに、容易に内輪から取り外すことができる。したがって、保持器のみが故障した場合に、保持器を、内輪を廃却することなく交換できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態の円錐ころ軸受の軸方向の模式断面図である。
【0026】
この円錐ころ軸受は、外輪1、内輪2および保持器アッセンブリ3を備え、保持器アッセンブリ3は、ピンタイプ保持器6、複数の円錐ころ7および脱落防止部材8を有する。
【0027】
上記外輪1は、内周円錐軌道面11を有する。
【0028】
一方、上記内輪2は、外周円錐軌道面12を有する。上記内輪2は、軸方向の外周円錐軌道面12の大径側のみに鍔部14を有する。上記鍔部14の外周面15は、円筒状の形状を有している。上記内輪2は、鍔部14の外周面(以下、第1円筒外周面という)15の軸方向の外方に、第1円筒外周面15の外径よりも小さな外径を有する円筒状の外周面16(以下、第2円筒外周面という)を有する。
【0029】
上記第1円筒外周面15は、第2円筒外周面16に段部17を介して連なっている。上記第2円筒外周面16は、上記段部17の径方向の内方の端から内輪2の軸方向の円錐軌道面12の大径側の端面18まで、略軸方向に延在している。上記段部17および第2円筒外周面16は、軸方向の外方および径方向の外方の両方に開口する環状凹部27の内面を画定している。
【0030】
上記ピンタイプ保持器6は、第1環状部21、第2環状部22および複数の棒状のピン23を有し、複数のピン23は、第1環状部21の周方向に互いに間隔をおいて配置されている。
【0031】
上記第1環状部21は、第2環状部22に対して軸方向に間隔をおいて位置している。上記第1環状部21の内周面の内径の最大値は、第2環状部22の内周面の内径の最小値よりも小さくなっている。円錐ころ軸受の使用状態において、上記第1環状部21および第2環状部22の夫々の軸中心は、略外輪1の軸中心に一致している。
【0032】
上記第1環状部21は、その第1環状部21の軸方向の一方の端面から他方の端面まで延在する複数の貫通穴40を有し、第2環状部22は、その第2環状部22の軸方向の一方の端面から他方の端面まで延在する複数のねじ穴41を有する。上記複数の貫通穴40は、第1環状部21の周方向に略等間隔に互いに間隔をおいて配置され、上記複数のねじ穴41は、第2環状部22の周方向に略等間隔に互いに間隔をおいて配置されている。上記各ピン23の軸方向の片側の端部の外周面には、図示しない雄ねじがきってある。
【0033】
上記各円錐ころ7は、円錐ころ7の略軸中心上に沿って延在する貫通穴30を有する。各円錐ころ7の貫通穴30には、ピン23が挿通され、ピン23の一端部は、第1環状部21に溶接によって固定される一方、ピン23の上記片側の端部である他端部は、第2環状部22に螺合により固定されている。
【0034】
図1に示すように、上記溶接によって、ピン23の一端部の外面と、第1環状部21の貫通穴40の内周面との両方に接触する溶接部80が形成されている。上記ピン23の一端部の形状を先細りの形状にすることによって、ピン23の一端部の外面と、溶接部80との接触面積を大きくしている。
【0035】
また、図示は省略するが、ピン23の外周面において雄ねじが切られている雄ねじ形成部の円錐ころ7側の端には、雄ねじ形成部の外径よりも大きい外径を有するフランジ状のあてが、形成されている。このあてが、第2環状部22の軸方向の端面に当接するまで、ピン23を第2環状部22に螺合するようになっている。上記あてが、第2環状部22の軸方向の端面に当接している状態で、ピン23の他端部の先端は、第2環状部22のねじ穴41に収容され、ピン23の他端部が、ねじ穴41から突出しないようにしている。尚、詳述しないが、あての替わりに、ピンに、周知のぬすみまたは切欠きを設けて、第2環状部に対してピンを位置決めすることもできる。
【0036】
上記ピンタイプ保持器6と、複数の円錐ころ7とを、このようにして、一体化している。上記第1環状部21の周方向に隣接する二つのピン23の周方向の距離は、周方向に隣接する円錐ころ7が接触しない距離になっている。
【0037】
上記脱落防止部材8は、環状の円板部材であり、第2環状部22の軸方向の第1環状部21側とは反対側に位置している。図1に示すように、上記脱落防止部材8の軸方向の一方の端面を、軸方向の隙間がない状態で、第2環状部22の軸方向の第1環状部21側とは反対側の端面に、周方向の数カ所においてビス50で固定している。
【0038】
上記脱落防止部材8の径方向の内方の端部59は、上記環状凹部27に収容されている。言い換えれば、上記脱落防止部材8の径方向の内方の端部59は、上記環状凹部27の内面の一部を構成する段部17に、内輪2の軸方向に重なっている。
【0039】
このようにして、例えば、風力発電装置の鉛直方向に延在する主軸に、この円錐ころ軸受を組み付ける場合、ピンタイプ保持器6、複数の円錐ころ7および脱落防止部材8を一体化してなる保持器アッセンブリ3と、内輪2とを組み付けて形成された内輪保持器アッセンブリを、内輪2の円錐軌道面12の大径側より鉛直方向上方に吊り上げた際に、上記脱落防止部材8の径方向の内方の端部59を、上記段部17に係合させることにより、保持器アッセンブリ3が、内輪2の外周面の軸方向の円錐軌道面12の小径側から脱落しないようにしている。
【0040】
また、上記脱落防止部材8の軸方向の外方の端面61およびビス50は、内輪2の軸方向の円錐軌道面12の大径側の端面18よりも軸方向の円錐ころ7側(軸方向の内方側)に位置している。
【0041】
尚、図では、ビス50の頭部を誇張して描いているため、ビス50が、端面18よりも軸方向の外方側に位置しているようにみえるが、実際は、ビス50は、内輪2の軸方向の円錐軌道面12の大径側の端面18よりも軸方向の円錐ころ7側に位置している。
【0042】
このようにして、内輪2の軸方向の円錐軌道面12の大径側の端面18に当接する部材がある場合でも、その部材と、脱落防止部材8およびビス50とが接触しないようにしている。
【0043】
上記円錐ころ軸受は、例えば、次のように組み立てられる。
【0044】
先ず、上記第1環状部21と第2環状部22とを、第1環状部21と第2環状部22との間隔が、所定の間隔になるように配置する。
【0045】
続いて、上記各ピン23において、ピン23の他端部を、ピン23のあてが第2環状部22の軸方向の一方の端面に当接するまで、第2環状部22にねじ込み、ピン23の他端部を、第2環状部22に螺合により固定する。
【0046】
その後、上記各ピン23において、円錐ころ7を、円錐ころ7の貫通穴30にピン23を収容するように、ピン23の一端部側からピン23に挿入する。
【0047】
続いて、上記各ピン23において、ピン23の一端部側を、第1環状部21の貫通穴40に所定の距離圧入した後、ピン23と第1環状部21とを、第1環状部21の軸方向の第2環状部22側とは反対側から溶接し、ピン23の一端部を第1環状部21に溶接により固定する。
【0048】
続いて、一体にされたピンタイプ保持器6および複数の円錐ころ7からなるアッセンブリに、内輪2を、円錐ころ7の外周円錐面の大径側かつ内輪2の円錐軌道面12の小径側から挿入して、上記アッセンブリに内輪2を組み付ける。
【0049】
続いて、上記アッセンブリに、ビス50を用いて、環状の脱落防止部材8を固定して、脱落防止部材8を含む保持器アッセンブリ3を形成する。
【0050】
最後に、外輪1を、保持器3の第1環状部21側かつ外輪1の内周円錐軌道面11の大径側から軸方向に挿入して、外輪1を、内輪2および保持器アッセンブリ3に組み付けて、円錐ころ軸受の組み立てを完了する。
【0051】
上記実施形態の円錐ころ軸受によれば、内輪2の円錐軌道面12の小径側に鍔部が存在しないから、複数の円錐ころ7と、ピンタイプ保持器6とを有する保持器アッセンブリ3を作成してから、その保持器アッセンブリ3を、内輪2に組み付けできる。したがって、上記ピン23と、第1環状部(小径環状部)21とを溶接する際に発生するスパッタが、内輪2に付着することがないから、ピン23と、第1環状部21との溶接の際に発生するスパッタの除去を簡単安価に行うことができる。
【0052】
また、上記実施形態の円錐ころ軸受によれば、円錐ころ7が内輪2の外周面の軸方向の円錐軌道面12の小径側から脱落することを防止する脱落防止部材8を備えるから、内輪2の外周円錐軌道面12の小径側に鍔が存在しないにも拘わらず、円錐ころ7が内輪2の外周面の軸方向の円錐軌道面12の小径側から脱落することがない。
【0053】
したがって、外輪1の組み付け時に、円錐ころ7およびピンタイプ保持器6が、内輪2から脱離することがなく、円錐ころ軸受を容易に組み立てできる。また、点検時において、円錐ころ軸受から外輪1を取り外した際に、円錐ころ7およびピンタイプ保持器6が、内輪2から脱離することがなく、点検を容易に行うことができる。
【0054】
また、上記実施形態の円錐ころ軸受によれば、内輪2の円錐軌道面12の小径側に鍔部が存在しないから、円錐ころ7およびピンタイプ保持器6を有する保持器アッセンブリ3を、内輪2を傷付けずに、容易に内輪2から取り外すことができる。したがって、上記ピンタイプ保持器6のみが故障した場合に、ピンタイプ保持器6を、内輪2を廃却することなく交換できる。
【0055】
尚、上記実施形態の円錐ころ軸受では、内輪2の外周面が、内輪2の内周円錐軌道面12の大径側かつ鍔部14よりも軸方向の外方側に環状凹部27を有していたが、この発明では、内輪2が、内輪2の内周円錐軌道面12の大径側かつ鍔部14よりも軸方向の外方側に環状凹部を有していなくても良い。この場合、脱落防止部材を、脱落防止部材の一部が内輪の軸方向の円錐軌道面の大径側の端面に軸方向に重なるように、第2環状部にビス等で固定することにより、保持器の内輪からの脱落を防止できる。
【0056】
また、上記実施形態の円錐ころ軸受では、脱落防止部材8は、環状部材であったが、この発明では、脱落防止部材は、環状部材でなくて、単なる板材であっても良い。
【0057】
例えば、この発明では、複数の板材からなる脱落防止部材を、各脱落防止部材の一部が、環状凹部に収容されるか、または、各脱落防止部材の一部が、内輪の軸方向の円錐軌道面の大径側の端面に軸方向に重なるように、ピンタイプ保持器の第2環状部(大径環状部)における円錐ころ側とは反対側の端面に、周方向に互いに間隔をおいて固定しても良い。
【0058】
また、上記実施形態の円錐ころ軸受では、脱落防止部材8を、ビス50で、ピンタイプ保持器6の第2環状部22に固定したが、この発明では、脱落防止部材にねじ穴を設け、この脱落防止部材のねじ穴に、ピンの片側の端部を螺合して、脱落防止部材を、ピンに固定しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の一実施形態の円錐ころ軸受の軸方向の模式断面図である。
【符号の説明】
【0060】
1 外輪
2 内輪
3 保持器アッセンブリ
6 ピンタイプ保持器
7 円錐ころ
8 脱落防止部材
11 内周円錐軌道面
12 外周円錐軌道面
14 鍔部
21 第1環状部
22 第2環状部
23 ピン
27 環状凹部
30 円錐ころの貫通穴
40 第1環状部の貫通穴
41 第2環状部のねじ穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円錐軌道面およびその円錐軌道面の軸方向の大径側のみに鍔部を有する内輪と、
円錐軌道面を有する外輪と、
上記内輪の上記円錐軌道面と上記外輪の上記円錐軌道面との間に配置されると共に、円錐外周面と、上記円錐外周面の略軸中心に沿って延在する貫通穴とを有する円錐ころと、
上記円錐ころの上記円錐外周面の軸方向の小径側に位置する第1環状部と、上記円錐ころの上記円錐外周面の上記軸方向の大径側に位置する第2環状部と、上記第1環状部と上記第2環状部とを連結していると共に、上記円錐ころの上記貫通穴に挿通されたピンとを有する保持器と、
上記第2環状部の軸方向の上記円錐ころ側とは反対側に位置すると共に、上記円錐ころが上記内輪の外周面の軸方向の上記円錐軌道面の小径側から脱落することを防止する脱落防止部材と
を備えることを特徴とする円錐ころ軸受。

【図1】
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【公開番号】特開2009−197930(P2009−197930A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−41125(P2008−41125)
【出願日】平成20年2月22日(2008.2.22)
【出願人】(000001247)株式会社ジェイテクト (7,053)
【Fターム(参考)】