説明

再生同期を備えた相互接続マルチメディア・システム

【課題】マルチメディア・システムにおいて、システム間において再生の同期を取る。
【解決手段】ディジタル・オーディオ・ワークステーションのような1つ以上のディジタル・オーディオ・システムと、ビデオ・サーバのような1つ以上のディジタル・ビデオ・システムを、コンピュータ・ネットワークによって相互接続する。コンピュータ・ネットワークを用いたシステム間における通信プロトコルによって、システム同士が同期して再生することが可能になる。通信プロトコルは、システム間の接続について数個の状態を定義する。即ち、2つのシステムには、切断されている、接続されているがリンクされていない、又は接続されておりリンクもされているという状態があり得る。各システムは、定義された状態変化に次々と遷移する。これらの変化は、同期した再生を始動するための、再生開始シーケンスと呼ばれる、通信プロトコルにおける一連のコマンドによって生じる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願に対する相互引用)
本願は、2007年4月15日に出願した"INTERCONNECTED DIGITAL AUDIO WORRKSTATION AND VIDEO SERVER WITH SYNCHRONIZED PLAYBACK"(再生同期相互接続ディジタル・オーディオ・ワークステーションおよびビデオ・サーバ)と題する米国仮特許出願第60/923735号に対する優先権を主張する。その内容は、ここで引用したことにより本願にも含まれるものとする。
【背景技術】
【0002】
ディジタル・オーディオ・ワークステーションを用いて複雑なサウンド・エフェクトを作成および編集し、ダイアログを処理し、プログラムのオーディオ部分をそれ以外で編集し強調することは、長大な動画やテレビジョン番組の制作においては日常的である。オーディオ編集の間、サウンド・エディタは、オーディオを同期させるプログラムのビデオ部分を常に見ている必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
通例、ビデオ・サーバのようなオーディオ編集システムは、オーディオ編集専用であり、ビデオ・サーバのような別個のビデオ再生システムがビデオを再生する。加えて、多数のディジタル・オーディオ・ワークステーションを用いて、処理パワーを高め、一層複雑なワークフローを提供する。このアーキテクチャによって、オーディオ・システムをオーディオ処理専用にすることが可能になる。しかしながら、ビデオ再生システムは、各オーディオ・システムと同期が取れてなければならない。殆どのシステムでは、このような同期を取る場合、オーディオおよびビデオ・システム双方で用いられているタイム・コードをロックする。本発明は、このような同期に対するいくつかの改良を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、マルチメディア・システムにおける再生の同期を目的とする。第1実施形態では、ディジタル・オーディオ・ワークステーションのような1つ以上のディジタル・オーディオ・システムと、ビデオ・サーバのような1つ以上のディジタル・ビデオ・システムとを、コンピュータ・ネットワークによって相互接続する。コンピュータ・ネットワークを用いたシステム間における通信プロトコルによって、システム同士が同期して再生することが可能になる。別の実施形態では、1つ以上のディジタル・ビデオ・システムはオプションであり、通信プロトコルがコンピュータ・ネットワーク上で多数のディジタル・オーディオ・システムの再生を同期させる。特に指定しない限り、「マルチメディア・システム」という用語は、ディジタル・オーディオ・システムおよび/またはディジタル・ビデオ・システムを示すために相互交換可能に用いることとする。
【0005】
通信プロトコルは、システム間の接続について数個の状態を定義する。即ち、2つのシステムには、切断されている、接続されているがリンクされていない、または接続されておりリンクもされているという状態があり得る。切断されている場合、接続命令を除いて、システムはこのプロトコルの通信を送ることも通信に応答することもない。接続されているがリンクされていない場合、システムは互いに再生命令を起動することもこれに応答することもない。接続されリンクされている場合、システムは、再生するように命令されると、同期して再生する。例えば、ユーザが、ディジタル・ビデオ・システムを走らせずに、ディジタル・オーディオ・システム上で何らかのローカル動作を実行したい場合、ユーザは、システムのリンクを解除するように命令することができる。
【0006】
他のシステムとリンクされている場合、各ディジタル・オーディオ・システムおよびディジタル・ビデオ・システムは状態機械を実施する。状態機械によって、接続されているシステムが同期して再生する準備を行う一連の命令を、システムは実行することができる。各システムは、定義された状態変化に次々と遷移する。これらの変化は、同期した再生を始動するための、再生開始シーケンスと呼ばれる、通信プロトコルにおける一連のコマンドによって生じる。再生開始シーケンスは、リンクされているシステムのいずれによってでも始動することができる。
【0007】
通信プロトコルは、1つ以上のディジタル・ビデオ・システムと同期を取るために、第1ディジタル・オーディオ・システムから実行時間クロックを分配するメカニズムを含む。
【0008】
即ち、第1ディジタル・オーディオ・システムは、接続されているマルチメディア・システムの各々に、現在の実行時間を周期的に送る。実行時間は、第1オーディオ・システムの再生エンジンに用いられているオーディオ・サンプル・クロックに基づく。接続されている各マルチメディア・システムは、受信した実行時間が有効か否か検査するために、別のメッセージで回答する。実行時間が有効である場合、接続されているマルチメディア・システムは、それが受信した実行時間の数個の最新値を保持する相関器を更新する。接続されているディジタル・オーディオおよび/またはディジタル・ビデオ・システムが、全体的なシステム時間がどうなっているか判断する必要がない場合、これら自体のCPUクロックを読み取り、次いで、クロック相関器において最も良く当てはまる直線を用いて、マルチ・コンピュータ・システム全体の実行時間がどうなっているか判断する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は、システム100のブロック図であり、このシステム100において、ディジタル・オーディオ・システム102が他のマルチメディア・システム104と相互接続されている。マルチメディア・システム104は、ディジタル・ビデオ・システムを備えており、ディジタル・オーディオ・システム102は同期したオーディオおよびビデオ再生をスピーカ110およびディスプレイ120を通じて提供する。イーサネット(登録商標)接続のようなネットワーク接続部126が、ディジタル・オーディオ・システムおよび接続されているマルチメディア・システムを接続し、これらが互いに通信し合い、このような同期を取ることを可能にする。ディジタル・オーディオ・システムが1つ以上あってもよく、更にネットワーク126によって相互接続されるディジタル・ビデオ・システムが1つ以上あってもよい。
(ディジタル・オーディオ−ディジタル・ビデオ・システム構成)
本発明の第1実施形態では、マルチメディア・システム104が、ディジタル・ビデオ・システムを備えており、ディジタル・オーディオ・システム102を用いて、オーディオ・データを編集および処理する。オーディオ・データは、対応するビデオ・データと合わせて再生することを意図している。ビデオ・データをディジタル・ビデオ・システム104に格納し、ディジタル・オーディオ・システム102がオーディオ処理専用となることを可能にする。一般に、ディジタル・ビデオ・システムは、ディジタル・オーディオ・システムからの命令を受けて、1つの作品(composition)における特定の時点において(1つの画像を表示する)、または特定の時点において指定されたレートで(数枚の画像を順次表示する)ビデオを再生する。
【0010】
ディジタル・オーディオ・システム102は、汎用コンピュータ106、およびディジタル・オーディオ・ワークステーションのような、オーディオ・データを編集する機能を提供する、関連コンピュータ・プログラムを用いて実施することができる。コンピュータ・プログラムの一例に、DIGIDESIGN PROTOOLSソフトウェアと、関連する周辺機器があり、Avid Technology, IncのDigidesign部門から入手可能である。また、ディジタル・オーディオ・システム102は、オーディオ・データに対してディジタル信号処理を行い、オーディオ出力をスピーカ110に発生するために、関連する特殊目的オーディオ入出力(IO)ハードウェア108も含む。オーディオIOハードウェアの一例に、Avid Technology, Inc.から入手可能な、DIGIDESIGN 192周辺機器、またはその他のPROTOOLS HD周辺機器がある。オーディオIOハードウェア108は、ブラック・バーストまたは三値シンク発生器のようなビデオ基準発生器112からのビデオ基準信号に対して、同期が取られている。同期ハードウェアは、例えば、米国特許第6,134,379号および第6,393,198号に記載されている同期を実施することができる。これらの特許の内容は、ここで引用したことにより、本願にも含まれるものとする。同期ハードウェアの例には、Avid Technology, Inc.のDigidesign部門から入手可能なSYNCまたはSYNC HD周辺機器がある。同期ハードウェアは、オーディオおよびビデオの再生開始時に、それらの本来の整列からずれないことを保証する。また、ディジタル・オーディオ・システム102は、大容量ストレージ116も含み、これは、オーディオ・データのみをコンピュータ読み取り可能データ・ファイルに格納することに限定するとよい。また、システム102は、オプションの共有ストレージ・システム1400上に格納されているオーディオ・データにアクセスすることもできる。
【0011】
マルチメディア・システム104のディジタル・ビデオ・システムの実施形態は、汎用コンピュータ118、ならびにビデオ・サーバのような、ビデオ・データを編集し再生する機能を提供する関連コンピュータ・プログラムを用いて実施することができる。コンピュータ・プログラムの一例に、Avid Technology, Inc.のMedia Station PTソフトウェアがある。このソフトウェアは、「衛星モード」と呼ばれる動作モードを有し、これによって、他のデバイスからコマンドを受信することが可能となり、一方、他のデバイスは当該他のデバイスがこれを制御することが可能になる。ディジタル・ビデオ・システムは、ディスプレイ122に出力するためにビデオ・データを処理する、関連のある特殊目的ビデオIOハードウェア120を含むことができる。ビデオIOハードウェアの例には、ビデオをテレビジョン・モニタ上に表示する、DVI出力、あるいはAvid Techonology, Inc.から入手可能なMojoまたはAdrenaline シリーズ周辺デバイスが含まれる。また、ビデオIOハードウェアは、コンピュータ・ディスプレイ上にビデオを表示する汎用コンピュータの一部であってもよい。また、ビデオIOハードウェアは、ビデオ基準発生器112からのビデオ基準信号を受け取るように接続することもできる。
【0012】
編集したビデオ・データ、およびディジタル・ビデオ・システムによって再生しようとするその他のビデオ・データは、ディジタル・ビデオ・システムによるアクセスが可能なストレージ上にある1つ以上のデータ・ファイルからの1つ以上のビデオ・データ・セグメントのシーケンスによって定義することができる。ビデオ・データは、ローカル大容量ストレージ・システム124上に格納することもでき、ローカル大容量ストレージ・システム124は、ビデオ・データを格納することに限定してもよいが、オーディオ再生のために用いてもよい。また、ビデオおよびオーディオ・データは、オプションの共有ストレージ140上に格納しここからアクセスすることもできる。
【0013】
イーサネット(登録商標)接続のようなネットワーク接続部は、ディジタル・オーディオ・システムおよびディジタル・ビデオ・システムを接続して、これらが互いに通信することができ、このような同期を取ることを可能にする。この接続は、直接または更に大きなネットワークを通じて行うこともでき、少なくとも3つの目的、即ち、システム間における制御の伝達、オーディオ/ビデオ取り込みのためのコマンドの記録、ならびにオーディオ・ストレージ116に対するオーディオ・ファイルの双方向転送を可能にするためのビデオ・ストレージ124のオーディオ・システム102への取付に役立つ。
【0014】
また、オプションのビデオ・デッキ142(標準品位または高品位のいずれか)もシステムに含めることができる。ビデオ・デッキ142のビデオ入力および出力を、ビデオIOハードウェア120またはコンピュータ118のIEEE−1394ポートに接続する。ビデオ・デッキ142のオーディオ入力および出力を、オーディオIOハードウェア108に接続する。デッキ上で利用可能であれば、シリアル9ピン・マシン制御部を、コンピュータ118のシリアル・ポートに接続するとよく、これによって、ビデオ・システムがこれを制御することが可能となる。使用する場合、ビデオ・デッキも接続し、ビデオ基準信号を受け取るようにするとよい。
【0015】
ビデオIOハードウェア120およびオーディオIOハードウェア108上で利用可能な場合、ビデオIOハードウェアの光出力接続部を、オーディオIOハードウェアの光入力接続部に接続することができる。この接続によって、例えば、ビデオ・システムからのオーディオ出力の信頼性監視が可能となる。
(ディジタル・オーディオ−ディジタル・オーディオ・システムの構成)
先に記したように、本発明による代替同期システムでは、多数のディジタル・オーディオ・システム間において、接続したディジタル・オーディオ・システムを用いてまたは用いずに、同期を達成する。このような構成では、マルチメディア・システム104は、ディジタル・オーディオ・ワークステーションのような、1つ以上のディジタル・オーディオ・システムを備えている。ディジタル・オーディオ・システム104は、同様に、Avid Technology, Inc.のDigidesign部門から入手可能な、DIGIDESIGN PROTOOLSソフトウェア、および関連する周辺ソフトウェアのような、コンピュータ・プログラムを備えることができる。このような実施形態では、マルチメディアIOハードウェア120は、ディジタル信号処理をオーディオ・データに対して実行し、スピーカのオーディオ出力を発生するために特殊目的オーディオ入出力(IO)ハードウェアを備えている。オーディオIOハードウェアの例には、Avid Technology, Inc.のDigidesign部門から入手可能なDIGIDESIGN192周辺機器、またはその他のPROTOOLS HD周辺機器がある。
(同期動作)
以上でこのようなシステムの構造例について説明したので、これよりその動作について説明する。このシステムには、3つの主要な動作がある。第1に、ネットワーク上で接続されている第1ディジタル・オーディオ・システムおよび1つ以上のマルチメディア・システムが接続を確立し、その後これらは再生に関して通信し始める。第2に、接続を確立した後に、第1ディジタル・オーディオ・システムの1つおよび1つ以上の接続されているマルチメディア・システムがこれらの再生をリンクするプロセスを開始させる。ディジタル・オーディオ・システムおよび接続されているマルチメディア・システムがリンクされると、これらは、再生のためにこれらの間でメッセージを送ること、探すこと、およびこれに応答することが可能になる。
【0016】
ディジタル・オーディオ・システム102またはマルチメディア・システム104のいずれかがこれらの間における接続を開始させることができるが、通例、接続するために利用可能なディジタル・ビデオ・システムを選択するのは、ディジタル・オーディオ・システムのユーザである。ディジタル・オーディオ・システムおよびマルチメディア・システムの双方は、再生のために接続されていないときでも、ネットワーク接続部126によって相互接続されている。各システムは、実行中のプロセスを有し、ネットワーク接続部126における通信を監視する。このプロセスは、システムにそれ自体を識別し、別のシステムと接続するまたはそこから切断することを要請するメッセージに応答することができなければならない。
【0017】
どのマルチメディア・システムが利用可能であるか発見するために、ディジタル・オーディオ・システムは、ネットワーク上でブロードキャスト・メッセージを送り、全てのマルチメディア・システムにそれら自体を識別するように要請する。各マルチメディア・システムは、このメッセージに応答し、それ自体を識別する実行中のプロセスを有する。次いで、ディジタル・オーディオ・システムは、利用可能なマルチメディア・システムのリストを結集し、このリストをユーザに表示する。すると、ユーザは、接続するマルチメディア・システムを選択することができる。同様のプロセスは、各マルチメディア・システム上において、利用可能なディジタル・オーディオ・システムを識別するために利用可能とすることができる。
【0018】
マルチメディア・システムが選択され、再生のためにそれと接続する命令がユーザから与えられると、ディジタル・オーディオ・システムはそれに「接続」メッセージを送る。ディジタル・オーディオ・システムは、オーディオを再生することを可能にするために必要なあらゆるプロセスを開始させ、ネットワークを監視してマルチメディア・システムからの再生命令を含む通信があるか否か確かめる。この接続メッセージに応答して、マルチメディア・システムは、これがビデオまたはオーディオ(すなわち、マルチメディア・システムがディジタル・ビデオであるかまたはディジタル・オーディオ・システムであるかに依存)を再生可能にするのに必要な任意のプロセスを開始させ、そしてネットワークを監視してデジタル・オーディオ・システムからの再生命令を含む通信があるか否かを確かめるプロセスを開始させる。これらの通信は、以下で更に詳しく説明するプロトコルにしたがって実行する。ディジタル・オーディオ・システムおよびマルチメディア・システムを「接続」した後、他方からの再生に関する命令を受信するように、各々を準備する。
【0019】
「接続」しているときであっても、ユーザは、ディジタル・オーディオ・システムおよびマルチメディア・システムを、常に一緒に再生することを意図してしない可能性がある。つまり、接続されているシステムは、これらが再生のためにリンクされているかまたはリンクされていないかを示す、更に別の状態を有する。このように、ディジタル・オーディオ・システムおよびマルチメディア・システムのいずれの対でも、切断されている、接続されているがリンクされていない、または接続されておりリンクされているの内、いずれかとなることができる。切断されている場合、システムは接続命令を除いて、このプロトコルにおける通信を送ることも、通信に応答することもない。接続されているがリンクされていない場合、システムは互いにやりとりする再生命令を開始させることも、これに応答することもない。接続されリンクされている場合、システムは、再生するように命令されると、同期して再生する。ユーザは、例えば、ユーザが、マルチメディア・システムを走らせずに、ディジタル・オーディオ・システム上で何らかのローカル動作を実行したい場合、双方のシステムにリンクしないように命令することができる。
【0020】
他のシステムとリンクされている場合、各ディジタル・オーディオ・システムおよびマルチメディア・システムは状態機械を実施する。状態機械によって、これらのシステムは一連の命令を実行し、接続されているシステムが同期して再生するように準備する。各システムは、停止中、停止、始動(priming)、始動完了、クロック同期、クロック同期完了、および再生という定義された変化の間で次々と遷移する。いずれの状態からでも、直接停止に遷移することができる。他の全ての状態遷移は、図2に示すように、以下のシーケンスによって定義される。停止中(200)−>停止(202)−>始動(204)−>始動完了(206)−>クロック同期(208)−>クロック同期完了(210)−>再生(212)。各システムの最終状態は、停止状態である。
【0021】
これらの状態間における遷移は、再生開始シーケンスと呼ばれる、一連のコマンドによって生じる。再生開始シーケンスは、ディジタル・オーディオ・システム102およびマルチメディア・システム104を初期化し、これらが素早く同期し再生を開始できるようにする。この再生開始シーケンスは、双方向プロトコルであり、ディジタル・オーディオ・システムおよびマルチメディア・システム間において再生を同期して開始させるために同じシーケンスを設けている。つまり、いずれのシステムでもシーケンスを開始させることができる。コマンドのシーケンスは、どちらのシステムが再生を開始させるかには関係がない。
【0022】
再生開始シーケンスについて、これより、図3のフロー・チャートに関連付けて説明する。システムが再生を開始させると、「始動」コマンドを送る(300)。始動コマンドは再生を開始および停止する地点を収容している。双方のシステムは停止状態202から始動状態204に遷移して、指定された開始点から指定された停止点までのそれらそれぞれのデータを再生する準備をする(302)。この準備には、例えば、データ・ファイルの可用性を識別および検証すること、ならびにこれらのデータ・ファイルから再生のためにデータをバッファにロードすることを含むことができる。双方のシステム上で始動が完了した後、システムは始動完了状態206に遷移する。
【0023】
また、図3に示すように、システムは、「開始遅延決定」(get start delay)コマンドを用いて、再生を開始させるためにどのくらいの遅延が必要になるか取り決める。図3に示す実施形態では、このコマンドは、始動動作の後に行われ、システムが始動完了状態206に遷移する前に、実行することになっている。しかしながら、開始遅延の決定は、再生開始シーケンスにおける主要状態のいずれにおいても行うことができる。開始遅延の取り決めには、各システムに他方のシステムに対してその開始遅延を要求するメッセージを送る(304)ことを伴う。システムが開始遅延決定コマンド(306)を受信すると、その開始遅延と共に回答を発行し(308)、この開始遅延から全体的な開始遅延が決定される。一般に、各システムが有する開始遅延は、経験的に定義され、1組の再生モードの各々についてシステム内に格納されている。システムはこのデータを検索し、これを要求元のシステムに送る。システム間における最大開始遅延を、開始遅延として設定する(310)。最終的に再生をトリガするとき、以下で述べる「再生開始」コマンドを送るときと、実際の再生開始時間との間の時間差は、決定した開始遅延よりも多少長くなる。
【0024】
「始動完了」状態において、システムが再生を開始させると、「クロック同期」コマンドを送ることができ(312)、クロック同期完了状態208に遷移する。システムは、このメッセージを受信すると(314)、更にクロック同期状態208に遷移する。次いで、各システムがクロック同期を実行するか、または受信する。システムがそのクロッキング・システム(clocking system)の同期を取った後、システムはクロック同期完了状態210に遷移する。クロック同期プロセスの一部として、以降の実行時間(running time)に関するフレーム・エッジの格子によって、潜在的な開始時間を確定する。フレーム・エッジは、ビデオ・フレームの先端に対応するオーディオ・サンプル時間を表す。
【0025】
ディジタル・オーディオ・システム102は、同期ハードウェア114を用いて、フレーム・エッジを計算する。同期ハードウェアは、外部基準信号(図1におけるビデオ基準発生器112からのビデオ基準信号)を受信し、ブラック・バーストまたは三値信号のような、この基準信号におけるクロッキング信号に基づいて、フレーム・エッジに対応するサンプル・カウントを与える。このサンプル・カウントから、外挿補間によって、後続のフレーム・エッジを計算することもできる。
【0026】
マルチメディア・システムがフレーム・エッジを計算するには、多数の方法がある。第1に、ビデオ基準信号を受信するようにマルチメディア・システムのIOハードウェア120を接続する場合、マルチメディアIOハードウェア120と関連のあるドライバを用いて、フレーム・エッジ時間を得ることができる。即ち、ドライバは、マルチメディアIOハードウェアから、フレーム・エッジ(ブラック・バースト)が、マルチメディアIOハードウェアが受信したビデオ参照信号において検出されたことを指示されたときに、システム・クロックを読み取ればよい。
【0027】
マルチメディア・システム104が、基準信号を受信するようにビデオ基準発生器112に接続されたマルチメディアIOハードウェア120を有していない場合、マルチメディア・システム104は、オーディオ・システムがクロック同期完了状態になった後に、オーディオ・システムからビデオ・フレーム・エッジの時間を要求することができる。マルチメディア・システムは、「実行中フレーム・エッジ獲得」コマンドを用いて、この情報を要求することができる。「実行中フレーム・エッジ獲得」コマンドについては、以下で更に詳しく説明する。
【0028】
オーディオ・システムにおいて、ブラック・バーストまたは三値信号のような、ビデオ基準信号が同期デバイスに接続されていない場合、または同期デバイスがない場合、このオーディオ・システムは、別のオーディオ・システムがクロック同期完了状態になった後に、この別のオーディオ・システムからのビデオ・フレーム・エッジの時間を要求することができる。オーディオ・システムは、「実行中フレーム・エッジ獲得」コマンドを用いて、この情報を要求することができる。「実行中フレーム・エッジ獲得」コマンドについては、以下で更に詳しく説明する。
【0029】
ネットワーク・システムにおけるいずれのシステムも、ブラック・バーストまたは三値信号のようなビデオ基準信号が接続されていない場合、またはシステムのいずれもが同期デバイスに接続されていない場合、オーディオ・システムおよびマルチメディア・システムの再生は、外部ではいずれの基準にも整列されないことになる。オーディオ・システムおよびマルチメディア・システムは、内部では、相関付けられるネットワーク・クロックの精度の範囲内で整列される。オーディオ・システムおよびマルチメディア・システムは、計算されたフレーム・エッジ格子に関しては互いに整列されるが、外部では、基準信号には整列されない。
【0030】
双方のシステムにおいてクロック同期完了状態に達した後のいずれかの時点において、いずれかのシステムが「再生開始」コマンドを送ることができる。再生開始マンドは、双方のシステム上において再生を開始させる時間を送る。この再生開始時間は、ネットワークに基づくクロックによって確立される現在の「実行時間」に対して相対的であり、ネットワークに基づくクロックは、双方のシステムが共有し、基礎となるオーディオ・サンプル・クロックのレートで進んでいる。この再生開始時間は、現在の実行時間に対して、十分に離れた未来に設定し、受信側のシステムが再生を開始させるのに間に合わせてコマンドを処理することができるようにする。再生時間は、現在の実行時間に開始遅延を加算し、更に追加のマージンを加算した値とすればよい。
【0031】
再生開始コマンドを送った後(316)または受信した後(318)、システムは再生状態212に遷移する。一旦再生状態になると、いずれかのシステムが「再生停止」コマンドを発行することによって、再生を停止することができる。再生停止コマンドは、双方のシステムを停止状態202に停止中状態200を介して遷移させる。始動コマンドを送った後であればどの時点においても、いずれのシステムも「停止」コマンドを発行し、それ自体または他方のシステムに、停止中状態200を介して停止状態202に戻させることができる。
【0032】
先に記したように、ビデオ基準信号を受信するようにマルチメディアIOハードウェア120を接続しない構成がある。このような構成では、クロッキング情報をオーディオ・システム102からマルチメディア・システム104に、ネットワーク接続部126を通じて伝達し、マルチメディア・システムが再生を、計算した初期フレーム・エッジから開始させた後に、2つのシステムが再生中にずれるのを防止する。
【0033】
即ち、図4Aおよび図4Bと関連付けて説明するように、オーディオ・クロック情報を、ネットワーク接続部126を跨いで分配する。約250ミリ秒毎に、オーディオ・システムはメッセージをマルチメディア・システム104に送り(400)、現在の「実行時間」をミリ秒単位で知らせる。実行時間は、オーディオ・システムの再生エンジンにおいて用いられるオーディオ・サンプル・クロックに基づく。マルチメディア・システムは、「実行時間更新」と呼ばれるメッセージを受信し(401)、高優先度スレッドにおいて、直ちにそれ自体のCPUクロックを読み出し、オーディオ・システム102に返送して回答する(402)。
【0034】
オーディオ・システム102は、マルチメディア・システムからの更新実行時間メッセージ応答を受信し(404)、クロック・メッセージをマルチメディア・システムに送った時間から、回答を受信した時間までの往復時間を判定する(406)。次いで、オーディオ・システムは、往復時間をミリ秒単位でマルチメディア・システムに、「最後の更新実行時間が有効である」メッセージとして送る(408)。
【0035】
これより図4Bを参照し、往復時間が2ミリ秒のようなしかるべきしきい値よりも大きい場合(410)、マルチメディア・システムは単純にクロッキング情報を無視する(412)。往復時間が2ミリ秒未満である場合(410)、マルチメディア・システムは、メッセージはタイミングおよびレイテンシが対称に近いという想定に基づいて、オーディオ・システムから送られた往復時間の半分を減算する。タイミングおよびレイテンシのいずれかの非対称性についての知識が入手可能であれば、他の何らかの数式を用いることもできる。次いで、マルチメディア・システムは実行時間の測定値およびCPUクロック時間を線形相関器に印加して、これらのデータを通る最も当てはまる直線を求める(416)。相関器に利用可能なメモリ・サイズ(通例、FIFOメモリとして実施する)に応じて、最後の数回の測定値を、線形相関器の中に保持する。例えば、25回の測定値を保持すればよい。
【0036】
相関係数が相関しきい値未満である場合(418)、クロックはロックされていないと見なし(420)、然るべきUI指定を表示し、表示を不能にする。そうでなければ、再生を継続することができる(422)。「相関しきい値」は、データが十分に線形であり、それからクロックを外挿補間することが正当であるか否かを示すことを意図している。経験的に、適したしきい値が0.995であることが導出されている。
【0037】
マルチメディア・システム104が、システム全体の時間を判定する必要があるときにはいつでも、それ自体のCPUクロックを読み取り、次いで最も当てはまる直線をクロック相関器において用いて、マルチ・コンピュータ・システム全体の実行時間を判定する。このシステム全体の実行時間において、全ての再生および記録誘起設定イベントを指定する。相関のリセットは、文書を開くときや、オーディオ・サンプル・レートを変更するときのような、主要なイベントのときに行われる。
【0038】
以上システムの再生の基本的な動作について説明したので、これよりネットワーク126を通じたイーサネット(登録商標)に基づく通信のパケット・フォーマットの実現例について、多少詳しく説明する。一般に、オーディオ・システムおよびマルチメディア・システムの双方は、着信メッセージを処理し、同じパケット・フォーマットを利用するメッセージを送出するコンピュータ上で実行するコンピュータ・プログラムを含む。
【0039】
パケット・ヘッダは、コマンド・タイプ、メッセージ長、チェックサム、宛先IPおよびソースIPアドレス、エラー・コード、パケット連番、回答フラグ、ならびにプロトコル・バージョンを含む。パケット・ペイロードは、指定したコマンド・タイプに対するデータを含む。このようなパケットのバイト・フォーマットの一例を以下の表示に規定する。
【0040】
コマンド・タイプ: 4バイト
メッセージ長: 2バイト
チェックサム: 2バイト
宛先IPアドレス: 4バイト
ソースIPアドレス: 4バイト
エラー・コード: 4バイト
パケット連番: 4バイト
回答フラグ: 1バイト
主要プロトコル・バージョン: 1バイト
下級プロトコル・バージョン: 1バイト
主要プロトコル・バージョン: 1バイト
コマンド・バージョン: 1バイト
システム・タイプ: 1バイト
ペイロード: nバイト
このプロトコルにおいて用いることができる数個のコマンドがある。コマンドおよびそれらの機能のリストの一例は次の通りである。これらのコマンドの各々は、一意の値を有し、パケット・ヘッダにおけるコマンド・タイプを設定する際に用いられる。各コマンドを指定するために用いられる実際の値は、実現例によって異なる。
【0041】
UpdateLinkState: このメッセージは、システムに、その状態をメッセージに収容されている状態に更新するためにメッセージをどこに送るかを伝える。これは、例えば、「リンク」または「リンク解除」の命令とすればよい。
【0042】
GoTo: このメッセージは、他のシステムに、現行の再生カーソルをどこに置くかを伝える。コマンドのパラメータは、午前0時からの時間(ミリ秒単位)に関し
、セッション/シーケンス開始タイムコード・オフセットを明らかにするのに役立つ。
【0043】
Prime: このメッセージは、前述のように、他方のシステムにその再生開始データ・バッファをロード・アップ(load up)することを命令し、プリロール開始(pre-roll start)、イン・ポイント、アウト・ポイント、ポストロール終了(post-roll end)、および再生速度のような、関連のある再生パラメータを与える。
【0044】
SynchronizeClocks: このメッセージは、前述のように、他方のシステムにクロックの同期を取るように命令する。これは、パラメータを有さない。
StartPlayback: このメッセージは、他方のシステムに再生を開始させるように命令し、開始時間をパラメータとして含む。
【0045】
StopPlayback: このメッセージは、他方のシステムに再生を停止するように命令する。これは、パラメータを有さない。
Connect: このメッセージは、他方のシステムに、メッセージを送ったシステムからこのプロトコルにおけるメッセージの監視を開始させるように命令する。このメッセージは、パラメータを含まない。
【0046】
Disconnect: このメッセージは、他方のシステムに、メッセージを送ったシステムからこのプロトコルにおけるメッセージの監視を終了してもよいことを知らせる。このメッセージは、パラメータを含まない。
【0047】
GetStartDelay: このメッセージによって、他方の機械が回答し、遅延フレーム数を含むペイロードを供給する結果となる。
UpdateRunningTime:このメッセージは、更新した実行時間を、ディジタル・オーディオ・システムからディジタル・ビデオ・システムに供給する。このメッセージのパラメータは、実行時間である。
【0048】
LastUpdateRunningTimeVarid:前述のように、このメッセージは、往復時間を他方のシステムに供給する。このメッセージのパラメータは、往復時間である。
FrameEdgeInRunningTime: このメッセージは、ディジタル・オーディオ・システムが再生を開始させるときに、ディジタル・ビデオ・システムに送り、直前のフレーム・エッジの実行時間を供給する。このメッセージは、ディジタル・ビデオ・システムがビデオ基準信号に接続されているビデオIOハードウェアを含まない実現例において用いられる。このメッセージのパラメータは、直前のフレーム・エッジの実行時間である。
【0049】
GetFrameEdgeInRunningTime: このメッセージは、ディジタル・ビデオ・システムが再生を開始させるときに、ディジタル・オーディオ・システムに送り、直前のフレーム・エッジの実行時間を要求する。このメッセージは、ディジタル・ビデオ・システムがビデオ基準信号に接続されているビデオIOハードウェアを含まない実現例において用いられる。
【0050】
以上、実施形態の一例について説明したが、以上のことは、一例として呈示したに過ぎず、単なる例示であって限定ではないことは当業者には明白なはずである。多くの修正やその他の実施形態も、当技術分野における通常の知識の範囲内に含まれ、本発明の範囲に該当するものである。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は、相互接続したディジタル・オーディオ・システムおよびディジタル・ビデオ・システムを有するシステムのブロック図の一例である。
【図2】図2は、相互接続したシステムの各々の実現例の一例についての状態図である。
【図3】図3は、再生開始シーケンスの一例を記述するフロー・チャートである。
【図4A】図4Aは、 ネットワークを通じて相互接続したシステム間においてクロック情報を共有するプロセスの一部のフロー・チャートである。
【図4B】図4Bは、ネットワークを通じて相互接続したシステム間においてクロック情報を共有するプロセスの一部のフロー・チャートである。
【符号の説明】
【0052】
100 システム
102 ディジタル・オーディオ・システム
104 マルチメディア・システム
106 汎用コンピュータ
108 特殊目的オーディオ入出力(IO)ハードウェア
110 スピーカ
112 ビデオ基準発生器
116 大容量ストレージ
118 汎用コンピュータ
120 特殊目的ビデオIOハードウェア
122 ディスプレイ
124 ローカル大容量ストレージ・システム
126 ネットワーク接続部
140 共有ストレージ
142 ビデオ・デッキ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対応するマルチメディア・システムと同期を取って、ディジタル・オーディオを処理するシステムであって、
ディジタル・オーディオ・システムと、
1つ以上のディジタル・マルチメディア・システムと、
前記ディジタル・オーディオ・システムおよび前記1つ以上のディジタル・マルチメディア・システムを相互接続するコンピュータ・ネットワークと、
を備えており、
前記ディジタル・オーディオ・システムおよび1つ以上のディジタル・マルチメディア・システムは、当該システム同士が同期して再生することを可能にするために、前記コンピュータ・ネットワークを通じて当該システム間でメッセージを送るための通信プロトコルを実装する、システム。
【請求項2】
請求項1記載のシステムにおいて、前記通信プロトコルは、
前記ディジタル・オーディオ・システムおよび前記1つ以上のディジタル・マルチメディア・システムを接続するように命令する第1メッセージと、
同期した再生のために、前記ディジタル・オーディオ・システムおよび前記1つ以上のディジタル・マルチメディア・システムをリンクするように命令する第2メッセージと、
を備えている、システム。
【請求項3】
請求項1記載のシステムにおいて、前記通信プロトコルは、前記ディジタル・オーディオ・システムおよび1つ以上のディジタル・マルチメディア・システムを、停止中、停止、始動、始動完了、クロック同期、クロック同期完了、および再生から選択した機械状態に置く命令を含む、システム。
【請求項4】
請求項1記載のシステムにおいて、前記1つ以上のディジタル・マルチメディア・システムは、1つ以上のディジタル・オーディオ・システムを備えている、システム。
【請求項5】
請求項1記載のシステムにおいて、前記1つ以上のディジタル・マルチメディア・システムは、1つ以上のディジタル・ビデオ・システムを備えている、システム。
【請求項6】
請求項1記載のシステムにおいて、前記同期は、前記ディジタル・オーディオ・システムおよび1つ以上のディジタル・マルチメディア・システムのいずれによって開始させることができる、システム。
【請求項7】
ディジタル・オーディオ・システムを1つ以上のマルチメディア・システムと相互接続するコンピュータ・ネットワークを含むシステムにおいて、前記ディジタル・オーディオ・システムと前記1つ以上のマルチメディア・システムとの間で同期を取って、ディジタル・オーディオを処理するコンピュータ実装方法であって、
前記ディジタル・オーディオ・システムおよび前記1つ以上のディジタル・マルチメディア・システムを接続するように命令する第1命令を送信するステップと、
同期した再生のために、前記ディジタル・オーディオ・システムおよび前記1つ以上のディジタル・マルチメディア・システムをリンクするように命令する第2メッセージを送信するステップと、
を備えた通信プロトコルを実施することを備えた、方法。
【請求項8】
請求項7記載のコンピュータ実装方法において、前記通信プロトコルは、
前記ディジタル・オーディオ・システムおよび1つ以上のマルチメディア・システムを停止するステップと、
前記ディジタル・オーディオ・システムおよび1つ以上のマルチメディア・システムを始動するステップと、
前記ディジタル・オーディオ・システムおよび1つ以上のマルチメディア・システムのクロックを同期させるステップと、
前記ディジタル・オーディオを再生するステップと、
を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項9】
請求項7記載のコンピュータ実装方法において、前記同期は、前記ディジタル・オーディオ・システムまたは1つ以上のディジタル・マルチメディア・システムのいずれによって開始させることができる、コンピュータ実装方法。
【請求項10】
コンピュータ・プログラム製品であって、
コンピュータ読み取り可能媒体と、
前記コンピュータ読み取り可能媒体に格納されたコンピュータ・プログラム命令であって、コンピュータで実行すると、ネットワーク上で相互接続されているディジタル・オーディオ・システムと1つ以上のマルチメディア・システムとの間で同期を取って、ディジタル・オーディオを処理する方法を前記コンピュータに実行するように命令するコンピュータ・プログラム命令と、
を備えており、前記方法は、
前記ディジタル・オーディオ・システムおよび前記1つ以上のディジタル・マルチメディア・システムを接続するように命令する第1メッセージを送信するステップと、
同期した再生のために、前記ディジタル・オーディオ・システムおよび前記1つ以上のディジタル・マルチメディア・システムをリンクするように命令する第2メッセージを送信するステップと、
を備えている、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項11】
請求項10記載のコンピュータ・プログラム製品において、前記通信プロトコルは、
前記ディジタル・オーディオ・システムおよび1つ以上のマルチメディア・システムを停止するステップと、
前記ディジタル・オーディオ・システムおよび1つ以上のマルチメディア・システムを始動するステップと、
前記ディジタル・オーディオ・システムおよび1つ以上のマルチメディア・システムのクロックを同期させるステップと、
前記ディジタル・オーディオを再生するステップと、
を含む、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項12】
請求項10記載のコンピュータ・プログラム製品において、前記同期は、前記ディジタル・オーディオ・システムまたは1つ以上のディジタル・マルチメディア・システムのいずれによって開始させることができる、コンピュータ・プログラム製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【公開番号】特開2009−118452(P2009−118452A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−105530(P2008−105530)
【出願日】平成20年4月15日(2008.4.15)
【出願人】(500035823)アビッド テクノロジー インコーポレイテッド (35)
【Fターム(参考)】