説明

分配器及び合成器並びにそれらを用いた電力増幅装置

【課題】 増幅すべき電力を分配器により分配して並列に電力増幅して合成器にて合成する際、電力増幅器を外して分配器や合成器の出力や入力端子が開放になった場合にも、分配・合成器の内部の短絡点の発生を防ぐ。
【解決手段】 電力増幅器130が分配器100から外されると、分配器の端子19,20は開放になって全反射が起きる。反射した電力は全て終端抵抗11に吸収され、ストリップライン14は抵抗11で終端される。電力増幅器110が合成器120から外されると、合成器120の端子32,33が開放されて、ストリップライン40から回り込んできた電力が端子32,33で反射するが、反射した電力は終端抵抗38に吸収されて、ストリップライン40は抵抗38で終端される。電力増幅器を外しても分配器や合成器の出力や入力端子を終端でき、分配器及び合成器の他の端子が開放になるのを防ぎ、高周波電力増幅装置の出力を継続できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は分配器及び合成器並びにそれらを用いた電力増幅装置に関し、特に高周波電力を複数の並列接続された電力増幅器に分配して並列増幅した後に、合成するための分配器及び合成器並びにそれらを用いた電力増幅装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
VHF帯域やUHF帯域におけるテレビジョン送信機やFM送信機などの高周波電力部では、複数の電力増幅器を並列に配置して、増幅すべき電力をこれら並列の電力増幅器へ分配して供給し、これら複数の電力増幅器の増幅出力を合成することが行われる。この種の電力増幅システムの構成を図5に示している。
【0003】
図5において、分配器180はストリップライン83〜85により構成されており、これらストリップラインは入力された信号の波長の1/4の電気長を有するインピーダンス変換器であり、入力端子INに入力された信号を、端子87及び88へ2等分配する機能を有する。
【0004】
また、合成器200はストリップライン94〜96により構成されており、これらストリップラインは入力された信号の波長の1/4の電気長を有するインピーダンス変換器であり、端子92及び93に入力された信号を,出力端子OUTに合成して出力する合成機能を有する。この分配器180と合成器200との間には、並列に配置された電力増幅器が設けられるが、図では、単に1つの電力増幅器190のみを示しているものとする。
【0005】
図5のように、分配器180の端子88が開放になっている場合、ストリップライン85によりインピーダンス変換され、接点86のインピーダンスは0Ω、つまり短絡状態となる。分配器180の入力端子INを外から見込んだインピーダンスは、接点86が0Ωになると、ストリップライン83により変換されインピーダンスは無限大に見える。
【0006】
同様に、分配器180の端子87を外から見込んだインピーダンスは、接点86が0Ωになると、ストリップライン84によりインピーダンス変換されて無限大に見える。こうして、分配器180の入力端子INと端子87もインピーダンスが無限大となって信号を入力及び分配出力できなくなり、分配器としての機能を果たせなくなる。
【0007】
また、図5のように、合成器200の端子93が開放になっている場合、ストリップライン95によりインピーダンス変換され、接点97のインピーダンスは0Ω、つまり短絡状態となる。合成器200の端子92を外から見込んだインピーダンスは、接点97が0Ωになると、ストリップライン94によりインピーダンス変換されて無限大になる。
【0008】
同様に、合成器200の出力端子OUTを外から見込んだインピーダンスは、接点97が0Ωになると、ストリップライン96によりインピーダンス変換されて無限大になる。こうして、合成器200の端子92と出力端子OUTもインピーダンスが無限大になって、信号を入力も出力もできなくなってしまい、送信が停止してしまう欠点がある。また、端子92のインピーダンスが無限大になると、端子92で全反射した信号が電力増幅器190に戻り電力増幅部90を破損する可能性がある。
【0009】
図6は、他の電力増幅装置の構成を示す図であり、本例では、図5の分配器180にストリップライン98及び99をそれぞれ追加し、また、合成器200にストリップライン101及び102をそれぞれ追加した構成である。図5の構成における端子のインピーダンスが無限大になる問題を部分的に解消したものである。
【0010】
これらストリップライン98,99,101,102は50Ωのストリップラインであり、信号の波長の1/4の電気長を有する。この構成では、端子88が開放になっている場合、ストリップライン99でインピーダンス変換されるために接点105のインピーダンスは0Ωとなる。接点86からストリップライン85を見込んだインピーダンスは、接点105の0Ωがストリップライン85でインピーダンス変換されるため無限大に見える。
【0011】
つまり、図5のように接点86が0Ωにならないため、入力端子INや端子87のインピーダンスは無限大にならない。同様に、端子93が開放になっていても,接点97からストリップライン95を見込んだインピーダンスは無限大に見えるため、図5のように接点97が0Ωにならず、端子92や出力端子OUTのインピーダンスは無限大にならない。
【0012】
このように、分配器の端子の一つもしくは合成器の端子の一つが開放になっても、他の端子のインピーダンスが無限大になる点は解消されている。しかし、信号の波長によっては、ストリップライン85とストリップライン99のインピーダンス変換で接点86が非常に低いインピーダンスになり、入力端子INや端子87が非常に高いインピーダンスとなる場合がある。その場合、分配器180の各端子で反射が起きるため分配器としての機能を果たすことができない。
【0013】
同様に、合成器200の端子93が開放になると、信号の波長によっては接点97が非常に低いインピーダンスとなり、端子92や出力端子OUTが非常に高いインピーダンスになる場合がある。その場合、合成器200の各端子で反射が起きるため合成器としての機能を果たすことができなくなる。以上のように、図6に示した構成では、ある周波数においては、図5の問題を回避できるが、別の周波数では反射を起こす場合があり、広帯域化が不可能である。
【0014】
図7は分配器180と合成器200とに,それぞれウィルキンソン型分配器とウィルキンソン型合成器とを使用した構成であり、図5と同等部分は同一符号により示す。この図7の構成では、図5の構成における端子のインピーダンスが無限大になる問題は、吸収抵抗121及び吸収抵抗123によって解消されている。しかし、広帯域化するためにインピーダンス変換器の段数を増やすと、各段に応じた様々な値の吸収抵抗が必要になるために、この構成では高コストになる。
【0015】
なお、電力分配合成器として、方向性結合器を用いた技術は、特許文献1,2に開示されている。
【特許文献1】特開2001−267862号公報
【特許文献2】特開2005−236449号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
このように、電力増幅装置に用いられる分配器または合成器としては、ストリップラインによるインピーダンス変換器を複数接続した構成や、ウィルキンソン型分配器・合成器が一般的である。しかしながら、これらの分配器・合成器においては、上述したような課題がある。
【0017】
すなわち、インピーダンス変換器による分配器・合成器は、分配器の出力端子や合成器の入力端子が開放になったとき、内部で短絡点が発生するため、分配や合成ができなくなり電力増幅装置の出力が停止してしまう。また、ウィルキンソン型分配器・合成器では、この点は解消されているものの、インピーダンス変換器を多段接続して広帯域化するためには、様々な定数の吸収抵抗が必要であり、結果的にコストが高くなってしまう。
【0018】
本発明の目的は、電力増幅器を外して分配器の出力端子や合成器の入力端子が開放になった場合にも、分配・合成器の内部に短絡点が発生するのを回避し、かつ広帯域化を安価に実現できる電力分配器及び電力合成器並びにそれらを用いた増幅装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明による分配器は、ストリップラインを用いて増幅すべき電力を複数に分配する分配器であって、前記ストリップラインによる各分配出力を一入力とし、他入力には終端抵抗を有する方向性結合器を含み、前記方向性結合器を介して各分配出力を導出するようにしたことを特徴とする。
【0020】
本発明による合成器は、並列に増幅された複数の増幅電力をストリップラインを用いて合成する合成器であって、前記複数の増幅電力の各々を入力とし、一出力に前記ストリップラインが接続され、他出力には終端抵抗が接続された方向性結合器を含むことを特徴とする。
【0021】
本発明による電力増幅装置は、
増幅すべき電力を複数に分配するストリップラインと、前記ストリップラインによる各分配出力を一入力とし、他入力には終端抵抗を有する方向性結合器とを有し、前記方向性結合器をそれぞれ介して各分配出力を導出するようにした分配器と、
前記方向性結合器の各々の二出力を入力とする方向性結合器と、これら方向結合器の出力をそれぞれ増幅する電力増幅部と、これらの電力増幅部の出力をそれぞれ入力とする方向性結合器とを有する電力増幅器と、
を含むことを特徴とする。
【0022】
本発明による電力増幅装置は、更に、前記電力増幅部の出力をそれぞれ入力とする方向性結合器の出力をそれぞれ入力とする方向結合器と、これら方向性結合器の各一出力を入力として合成するストリップラインと、前記方向性結合器の各他出力に接続された終端抵抗とを有する合成器とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、以下に記載するような効果を奏する。すなわち、その第一の効果は、電力増幅装置から一部の電力増幅器を外しても、分配器の出力端子が終端されて短絡点が発生しないため、分配器としての性能を維持し送信を継続できることである。
【0024】
また、第二の効果は、電力増幅装置から一部の電力増幅器を外しても、合成器の入力端子が終端されて短絡点が発生しないため、送信を継続できることである。更に、第三の効果は、終端抵抗として一般的な50Ωの抵抗値を持つもののみを使用するために、広帯域化を安価に実現できることである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態を示す図である。図1においては、電力増幅器を2個並列動作させて高出力を得る電力増幅装置が示されている。図1を参照すると、分配器100は入力端子INに入力された信号を4分配して、端子17,18と端子19,20に、それぞれ出力する。電力増幅器110及び電力増幅器130は分配器100で分配されて端子21,22と端子42,43にそれぞれ入力された信号を増幅し、端子28,29と端子49,50にそれぞれ出力する。合成器120は電力増幅器110と電力増幅器130とにより増幅されて端子30,31と端子32,33に入力された信号をそれぞれ合成し、出力端子OUTに出力する。
【0026】
次に、分配器100の詳細な構成を、図1を参照して説明する。分配器100は入力端子INに入力される信号の波長の1/4の電気長を有するストリップライン12〜14と、結合度3dBの方向性結合器15,16と、50Ωの終端抵抗10,11とにより構成されており、入力端子INに入力された信号が端子17,18と端子19,20に4分配されて出力される。
【0027】
分配器100のストリップライン12〜14はインピーダンス変換を利用した分配器を構成しており、入力端子INに入力された信号を方向性結合器15,16に2等分配する。出力端子である端子17,18と端子19,20には、それぞれ方向性結合器の互いにアイソレーション端子の関係にあるそれぞれ2つの端子21,22と端子42,43が接続されており、端子21と22の位相差が90度であり、また端子42,43の位相差が90度である。
【0028】
次に、電力増幅器100及び130の詳細な構成を、図1を参照して述べる。電力増幅器110は結合度3dBの方向性結合器23及び26と、50Ωの終端抵抗24及び27と、電力増幅部25によって構成されており、端子21及び22に入力された信号を方向性結合器23で合成した後、電力増幅部25で増幅し、増幅された信号を方向性結合器26により90度の位相差で2分配して端子28及び29に出力する。
【0029】
電力増幅器130は結合度3dBの方向性結合器44及び47と、50Ωの終端抵抗45及び48と、電力増幅部46によって構成されており、端子42及び43に入力された信号を方向性結合器44で合成した後、電力増幅部46で増幅し、増幅された信号を方向性結合器47により90度の位相差で2分配して端子49及び50に出力する。
【0030】
次に、合成器120の詳細な構成を図1を参照して述べる。合成器120は端子30及び31と端子32,33と入力される信号の波長の1/4の電気長を有するストリップライン39〜41と、結合度3dBの方向性結合器35及び36と、終端抵抗37及び38とにより構成されており、端子30〜33に入力された信号が出力端子OUTに合成されて出力される。合成器120の入力端子である端子30〜33には、それぞれ方向性結合器の互いにアイソレーション端子の関係にある2つの端子が接続されており、ストリップライン39〜41はインピーダンス変換を利用した合成器を構成しており、方向性結合器35及び36から出力された信号を合成して、出力端子OUTに出力している。
【0031】
本発明で使用する方向性結合器は、本実施例を含むマイクロストリップラインやストリップラインや同軸線路のような分布定数回路の理論で設計され、かつ結合端子と通過端子の位相差が90度となる方向性結合器を使用する。これは1/4波長の伝送線路長を有する方向性結合器の他に、3/4波長の伝送線路長を有する広帯域な方向性結合器も使用できる。また、分配器100及び合成器120に使用されるストリップラインを、複数段のインピーダンス変換器で構成し広帯域化することもできる。
【0032】
図1の電力増幅装置の動作を説明する。入力端子INに入力された信号は、ストリップライン12〜14により2分配されて方向性結合器15及び16へそれぞれ入力される。方向性結合器15に入力された信号は、端子17及び18に出力され、端子18に出力された信号は、端子17に出力された信号に対して、振幅が等しく位相が−90度となっている。また、方向性結合器16に入力された信号は、端子19及び20に出力され、端子20に出力された信号は、端子19に出力された信号に対して対して、振幅が等しく位相が−90度となっている。
【0033】
分配器100の端子17及び18から出力された信号は、電力増幅器110の端子21及び22にそれぞれ入力され、方向性結合器23により合成されて電力増幅部25で増幅された後、方向性結合器26で2分配され、電力増幅器110の端子28及び29にそれぞれ出力される。端子28に出力された信号は、端子29に出力された信号に対して振幅が等しく位相が−90度となっている。
【0034】
分配器100の端子19及び20からそれぞれ出力された信号は、電力増幅器130の端子42及び43に入力され、方向性結合器44により合成されて電力増幅部46増幅された後、方向性結合器47で2分配され、電力増幅器130の端子49及び50にそれぞれ出力される。端子49に出力された信号は端子50に出力された信号に対して振幅が等しく位相が−90度となっている。
【0035】
合成器120の端子30及び31にそれぞれ入力された信号は、方向性結合器35により合成され、また端子32及び33にそれぞれ入力された信号は、方向性結合器36により合成される。それら信号は、ストリップライン39〜41により合成され、合成器120の出力端子OUTから出力される。
【0036】
以上のように、図1の電力増幅装置では、入力された信号が分配器100により分配され、2つの電力増幅器100及び130により増幅され、再び合成器120により合成されて、大きな出力を得ることができるものである。
【0037】
次に、図1において、例えば、一方の電力増幅器130を取り外した場合の動作について、図2を用いて説明する。なお、図2において図1と同等部分は同一符号により示している。一方の電力増幅器130を外した場合、分配器100の端子19及び20と合成器120の端子32及び33が開放となる。分配器100の方向性結合器16から端子19及び20へ出力された信号は、端子開放のために全反射するが、端子20の信号は端子19の信号に対して−90度の位相であるため、方向性結合器16で合成されて全て終端抵抗11に吸収され、端子19及び20で反射した信号は、ストリップライン14へは戻らない。よって、ストリップライン14は終端器11で整合されている状態になり、従来技術のように短絡点が発生しないために、他の端子のインピーダンスが無限大とならず分配器として機能し続けることができる。
【0038】
次に、合成器120の動作について説明する。合成器120の端子32及び33からの入力信号が途絶えるために、ストリップライン39〜41で構成される合成器が不均衡状態となり、端子30及び31から入力された信号の一部がストリップライン40及び方向性結合器36へ回り込む。回り込んできた信号は、方向性結合器36により2分配されるが、端子32及び33は開放になっているために、信号は全反射される。
【0039】
ここで、端子33で反射した信号は、端子32で反射した信号に対して−90度の位相となる。このために、反射した信号は方向性結合器36で合成され終端抵抗38に吸収され、ストリップライン40には反射した信号は戻らない。よって、ストリップライン40は終端抵抗38のインピーダンスに整合されている状態となり、従来技術のように短絡点が発生せず他の端子のインピーダンスが無限大とならない。
【0040】
そのために、電力増幅器110から端子30及び31に入力された信号は反射せず、電力増幅器11には反射電力が戻らないため破損することもない。更に、電力増幅器110から出力された電力は、終端抵抗38に吸収された一部の電力を除いて、合成器120の出力端子OUTから出力されるため、送信を継続することができる。
【0041】
次に、本発明の他の実施形態について、図3を参照して説明する。その基本構成は上記の実施の形態と同等であるが、図3に示すように、電力増幅器を3個(110,130,140)並列で動作させる電力増幅装置の構成を示す。なお。図3において、図1と同等部分は同一符号にて示している。
【0042】
図3において、分配器100の入力端子INに入力された信号は、ストリップライン12〜14及び51により3等分配されて、方向性結合器15と16と52とにより、90度の位相差を持った信号が分配器100の端子17と18、端子19と20、端子54と55に、それぞれ出力される。
【0043】
分配器100から出力された信号は、電力増幅器110と130と140とにより、それぞれで増幅されて、端子28と29、端子49と50、端子63と64とに、それぞれ90度の位相差で出力される。これらの信号は、合成器120で一つの信号に合成され、出力端子OUTに出力される。
【0044】
この中で、任意の電力増幅器が外された場合でも、分配器100及び合成器120のストリップライン13,14,51,39,40,69は、方向性結合器15,16,52,35,36,67の効果により、終端抵抗10,11,53,37,38,68のインピーダンスに整合されるため、短絡点が発生せず分配器及び合成器の端子のインピーダンスが無限大とならず分配及び合成を行うことができる。同様に、任意のN個の電力増幅器を並列に運転させる構成を容易に得ることができることは明白である。
【0045】
本発明の更に他の実施の形態として、その基本構成は図1の例の通りであるが、図4に電力増幅器の入出力に方向性結合器を持たない電力増幅装置の構成を示す。図4において、図1と同等部分は同一符号により示している。分配器100の端子17と18から出力された信号は、電力増幅器160内で合成されず、そのまま電力増幅部73と74で増幅されて合成器120へ出力される。これらの信号が合成器120の方向性結合器35で合成されるためには、電力増幅部73と74の位相を等しくする必要がある。
【0046】
分配器100の端子19と20から出力された信号は、電力増幅器170内で合成されず、そのまま電力増幅部79と80で増幅されて合成器120へ出力される。電力増幅器160及び170から出力された信号は、合成器120で合成されて出力端子OUTから出力される。なお、本構成では、電力増幅器160内及び170で並列に動作している電力増幅部の利得と位相を合わせる必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図である。
【図2】図1の構成において、一つの電力増幅器を取り外した場合の図である。
【図3】本発明の他の実施の形態を示す図である。
【図4】本発明の更に他の実施の形態を示す図である。
【図5】従来の一例を示す図である。
【図6】従来の他の例を示す図である。
【図7】従来の更に他の例を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
12〜14,39〜41,51,69 ストリップライン
10,11,24,27,45,48,
37,38,53,59,62,68 終端抵抗
15,16,23,26,35,36,
44,47,52,58,61,67 方向性結合器
25,46,60,73,74,79,80 増幅部
100 分配器
110,130,140,160,170 電力増幅器
120 合成器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストリップラインを用いて増幅すべき電力を複数に分配する分配器であって、前記ストリップラインによる各分配出力を一入力とし、他入力には終端抵抗を有する方向性結合器を含み、前記方向性結合器を介して各分配出力を導出するようにしたことを特徴とする分配器。
【請求項2】
前記ストリップラインは、1/4波長の電気長を有するインピーダンス変換器であることを特徴とする請求項1記載の分配器。
【請求項3】
並列に増幅された複数の増幅電力をストリップラインを用いて合成する合成器であって、前記複数の増幅電力の各々を入力とし、一出力に前記ストリップラインが接続され、他出力には終端抵抗が接続された方向性結合器を含むことを特徴とする合成器。
【請求項4】
前記ストリップラインは、1/4波長の電気長を有するインピーダンス変換器であることを特徴とする請求項3記載の合成器。
【請求項5】
増幅すべき電力を複数に分配するストリップラインと、前記ストリップラインによる各分配出力を一入力とし、他入力には終端抵抗を有する方向性結合器とを有し、前記方向性結合器をそれぞれ介して各分配出力を導出するようにした分配器と、
前記方向性結合器の各々の二出力を入力とする方向性結合器と、これら方向結合器の出力をそれぞれ増幅する電力増幅部と、これらの電力増幅部の出力をそれぞれ入力とする方向性結合器とを有する電力増幅器と、
を含むことを特徴とする電力増幅装置。
【請求項6】
前記電力増幅部の出力をそれぞれ入力とする方向性結合器の出力をそれぞれ入力とする方向結合器と、これら方向性結合器の各一出力を入力として合成するストリップラインと、前記方向性結合器の各他出力に接続された終端抵抗とを有する合成器とを、更に含むことを特徴とする請求項5記載の電力増幅装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−150377(P2007−150377A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−337975(P2005−337975)
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】