説明

制御弁用弁ハウジングおよび制御弁用弁ハウジングの製造方法

【課題】従来のアルミダイキャスト製の制御弁用弁本体のように、複雑な構成の流路、シール溝部、継手部、弁室、弁座などを切削加工する必要がなく、また、表面加工処理、封孔処理などが不要で、気密性に優れ、しかも、経年変化による劣化がなく、耐熱性、腐食性にも優れ、簡単な工程で、加工時間、コストが低減可能な制御弁用弁ハウジングを提供する。
【解決手段】制御弁用弁ハウジング10が、流路を構成する配管部材18、26と、弁ケーシング32とを、相互に接合することによって形成した弁ケーシングユニット38と、弁ケーシングユニットの周囲を、モールド材で一体成形することにより形成したモールド本体部40とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、自動車用エアコンなどの車両用空調装置に用いられる、二方弁、三方弁などの切り換え弁、開閉弁、流量制御弁などの制御弁に用いられる制御弁用弁ハウジング、ならびに、制御弁用弁ハウジングの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、このような自動車用エアコンなどの車両用空調装置に用いられる制御弁では、特許文献1(特開平11−118059号公報)、特許文献2(特開平11−351440号公報)などに記載されているように、その制御弁用弁本体は、燃費向上のために軽量化の目的から、例えば、材質をアルミとしたアルミダイキャスト製のものが多くなっている。
【0003】
図8〜図9は、このような従来の制御弁用弁本体200およびこれを用いた制御弁300の製造方法の概略を示す断面図である。
【0004】
先ず、図8に示したように、例えば、鋳造法によって、アルミを鋳込むことによって、ダイキャスト本体202を作製する。
【0005】
その後、図8に示したように、第1の流路204とそのシール溝部206と継手部208、第2の流路210とそのシール溝部212と継手部214、ならびに、弁室216と弁座218と制御部接続部220などを、ダイキャスト本体202を切削加工することによって作製している。
【0006】
そして、このように作製した制御弁用弁本体200に、図9に示したように、制御弁300の弁体302を備えた制御部304を装着することによって、制御弁300を組み立てている。
【0007】
すなわち、この制御弁300の制御部304は、例えば、図9に示したように、駆動部306が挿通されたモールドコイル308を備えている。
【0008】
モールドコイル308は、巻線が巻かれたボビン312と、ボビン312の周囲を囲むようにモールド樹脂324でモールドされている。さらに、図9に示したように、モールドコイル308は磁気フレーム310の内部に装着され、磁気フレーム310を介して駆動部306に固定されている。
【0009】
すなわち、磁気フレーム310の底板部320の中央部に形成された駆動部挿通孔322と、ボビン312の駆動部挿通孔326に、駆動部306が挿通されている。
【0010】
そして、駆動部306の吸引子330の上部に形成された締結ボルト332が、磁気フレーム310の上板部314の中央部に形成したボルト挿通孔318に挿通され、締結ナット328と螺合されている。
【0011】
これにより、モールドコイル308が駆動部306に挿通して固定され、制御弁300の制御部304が構成されている。
【0012】
なお、駆動部306は、プランジャーケース334を備え、このプランジャーケース334内に上下に移動可能に、弁体302を固定したプランジャー336を備えている。そして、吸引子330とプランジャー336との間に、プランジャー336を下方に、すなわち、弁座218の方向に弁体302を付勢する付勢バネ338が介装されている。
【0013】
さらに、プランジャーケース334の下端外周には蓋部材340が固着されている。
【0014】
このように構成される制御部304を、制御弁用弁本体200に装着するには、図9に示したように、先ず、一方の側に蓋部材340を固着し、他方の側に吸引子330を固着したプランジャーケース334に、付勢ばね338と、弁体302を固定したプランジャー336を挿入する。
そして、制御部接続部220内に、Oリングなどのシール部材242を介装して、蓋部材340を、制御部接続部220に挿入し、制御部接続部220の上端部220aをカシメ加工して、制御弁用弁本体200に、制御部304を装着することによって、制御弁300を組み立てるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開平11−118059号公報
【特許文献2】特開平11−351440号公報
【特許文献3】特開2001−235259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、このような従来のアルミダイキャスト製の制御弁用弁本体200の製造方法では、先ず、鋳造法によって、アルミを鋳込むことによって、ダイキャスト本体202を作製する鋳造工程が必要となる。
【0017】
しかも、この鋳造工程により作製したダイキャスト本体202に、図8に示したように、第1の流路204とそのシール溝部206、及び継手当接面222を含む継手部208、第2の流路210とそのシール溝部212、及び継手当接面224を含む継手部214、ならびに、弁室216と弁座218と制御部接続部220などを切削加工する必要がある。
【0018】
このため、このような複雑な構成の流路などを切削加工で作製しなければならないので、非常に複雑で精密な切削加工工程が要求されることになる。
【0019】
その結果、鋳造工程と、さらに、複雑な切削加工工程が必要となり、加工時間とコストが非常に大きくなるという問題があった。
【0020】
また、切削加工工程の後、制御弁用弁本体200の耐食性を向上するために 一般に、アルマイト処理などの表面加工処理を行なう必要がある。
【0021】
さらに、アルミダイキャスト製の制御弁用弁本体200では、鋳造品であるために、いわゆる「巣」が存在するので、気密性を要する制御弁用弁本体200では別途、封孔処理などを行なう必要がある。
【0022】
従って、これらの表面加工処理、封孔処理などが必要で、加工時間とコストがさらに大きくなるという問題があった。
【0023】
特許文献1などでは、ダイキャスト本体202を樹脂で形成することも提案されているが、樹脂製では、流路などが経年変化によって劣化して、ヒビ割れしてしまうことなどがあり、信頼性に欠けるものとなっていた。
【0024】
ところで、特許文献3(特開2001−235259号公報)では、図10に示したように、弁体の機能を有する弁ユニット402が、第1ハーフシェル404と第2ハーフシェル406で覆われ、その外側の圧力容器を構成するボディブロック408を、インサート成形による樹脂成形で一体に構成した膨張弁400が開示されている。
【0025】
しかしながら、この膨張弁400では、その目的とするところが、圧力容器を構成する部品点数を削減し、シール部材を不要とする膨張弁を提供するものである。このために、弁ユニット402の外側の圧力容器を構成するボディブロック408を、樹脂成形のみで構成して、これにより、冷媒が外部に漏れる主原因となるOリングなどのシール部材を不要とし、圧力容器が樹脂の成形品の圧力容器が樹脂の成形品の1点で構成されることで部品点数が削減できるというものである。
【0026】
従って、この場合、図10から明らかなように、第1ハーフシェル404と第2ハーフシェル406は、あくまでも弁体の機能を有する弁ユニット402を覆うためのものであって、流路を覆うためのものではなく、また、第1ハーフシェル404と第2ハーフシェル406の材質については一切開示されておらず、ボディブロック408の材質についても樹脂としか開示されていない。
【0027】
また、弁ユニット402を第1ハーフシェル404と第2ハーフシェル406で覆った後に、ボディブロック408を、インサート成形による樹脂成形で一体に構成するので、弁ユニット402を、装着取り外しすることは到底不可能である。
【0028】
従って、このような特許文献3の場合、自動車用エアコンなどの車両用空調装置に用いられる制御弁に適用した場合、第1ハーフシェル404と第2ハーフシェル406に覆われていない部分では、ボディブロック408の樹脂の材質によっては、流路などが経年変化によって劣化してしまうことがあり、信頼性に欠けることになる。
【0029】
また、第1ハーフシェル404と第2ハーフシェル406の材質によっても、この部分において、流路などが経年変化によって劣化してしまうことがあり、信頼性に欠けることになる。
【0030】
本発明は、このような現状に鑑み、従来のアルミダイキャスト製の制御弁用弁本体のように、複雑な構成の流路、シール溝部、継手部、弁室、弁座などを切削加工する必要がなく、また、表面加工処理、封孔処理などが不要で、気密性に優れ、しかも、経年変化による劣化がなく、信頼性にも優れ、簡単な工程で、加工時間、コストが低減可能な制御弁用弁ハウジング、ならびに、制御弁用弁ハウジングの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0031】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の制御弁用弁ハウジングは、
流路を構成する配管部材と、弁ケーシングとを、相互に接合することによって形成した弁ケーシングユニットと、
前記弁ケーシングユニットの周囲を、モールド材で一体成形することにより形成したモールド本体部とを備えたことを特徴とする。
【0032】
また、本発明の制御弁用弁ハウジングの製造方法は、
流路を構成する配管部材と、弁ケーシングとを相互に接合することによって、弁ケーシングユニットを形成し、
前記弁ケーシングユニットの周囲を、モールド材で一体成形することにより制御弁用弁ハウジングを形成することを特徴とする。
【0033】
このように構成することによって、流路を構成する配管部材と、制御弁の弁体を備えた制御部、制御弁などを収容する弁ケーシングとを相互に接合することによって形成した弁ケーシングユニットを用いたので、従来のアルミダイキャスト製の制御弁用弁本体のように、複雑な構成の流路、シール溝部、継手部、弁室、弁座などを切削加工する必要がなく、簡単に複雑な構成の流路などを形成できる。
【0034】
さらに、このような弁ケーシングユニットを用いたので、従来のように表面加工処理、封孔処理などが不要で、気密性に優れることになる。
【0035】
従って、従来のアルミダイキャスト製の制御弁用弁本体に比較して、簡単な工程で、加工時間、コストが大幅に低減可能である。
【0036】
さらに、このような弁ケーシングユニットを、例えば、耐熱性、腐食性に優れた、金属、樹脂などで作製すれば、経年変化による劣化がなく、信頼性にも優れ、簡単な工程で、加工時間、コストが大幅に低減可能である。
また、このような弁ケーシングユニットを用いたので、制御弁用弁ハウジングに収容体の機能を持たせることができ、制御弁の制御部の装着取り外しを容易に行なうことも可能となる。
【0037】
また、本発明の制御弁用弁ハウジングは、前記弁ケーシングユニットが、樹脂から構成され、前記モールド本体部を構成するモールド材が樹脂であることを特徴とする。
【0038】
この場合、使用される環境によっては、これらの樹脂の材質を適宜選択することによって、例えば、耐熱性、耐腐食性が求められる使用環境において、配管部材と弁ケーシングからなる弁ケーシングユニットを構成する樹脂を、耐熱性、耐腐食性に優れたフッ素樹脂などから作製することによって、経年変化による劣化がなく、信頼性にも優れた制御弁用弁ハウジングを提供することができる。
【0039】
しかも、弁ケーシングユニットが樹脂からなり、モールド本体部を構成するモールド材が樹脂であるので、軽量化が図れることになる。
【0040】
また、本発明の制御弁用弁ハウジングは、前記弁ケーシングユニットを構成する前記配管部材と前記弁ケーシングのすべて、または、少なくとも1つの部材が、金属から構成され、前記モールド本体部を構成するモールド材が樹脂であることを特徴とする。
【0041】
この場合、使用される環境によっては、これらの金属の材質を適宜選択することによって、例えば、耐腐食性が求められる使用環境において、配管部材と弁ケーシングからなる弁ケーシングユニットを構成する金属を、耐腐食性に優れたステンレス鋼などから作製することによって、高い流体圧力でも使用可能で、また経年変化による劣化がなく、信頼性にも優れた制御弁用弁ハウジングを提供することができる。
【0042】
しかも、モールド本体部を構成するモールド材が樹脂であるので、軽量化が図れることになる。
【0043】
また、本発明の制御弁用弁ハウジングは、前記弁ケーシングユニットを構成する前記配管部材と前記弁ケーシングのすべて、または、少なくとも1つの部材が、金属から構成され、前記モールド本体部を構成するモールド材が金属であることを特徴とする。
【0044】
この場合、配管部材と弁ケーシングからなる弁ケーシングユニットが金属から構成されるので、前記同様に、高い流体圧力でも使用可能で、また経年変化による劣化がなく、信頼性にも優れた制御弁用弁ハウジングを提供することができる。
【0045】
しかも、弁ケーシングユニットが金属からなり、モールド本体部を構成するモールド材が金属であるので、剛性があり、機械的強度に優れることになる。
【0046】
また、本発明の制御弁用弁ハウジングは、前記弁ケーシングユニットを構成する前記配管部材と前記弁ケーシングのすべて、または、少なくとも1つの部材が金属プレス成形によって作製されていることを特徴とする。
【0047】
このように弁ケーシングユニットを構成する部材が、金属プレス成形によって作製されているので、複雑な構成の流路、シール溝部、継手部、弁室、弁座などを切削加工する必要がなく、簡単に複雑な構成の流路などを低コストで形成できる。
【0048】
また、本発明の制御弁用弁ハウジングは、前記弁ケーシングユニットの周囲をモールド材で一体成形したモールド本体部を備え、前記弁ケーシングユニットの継手部の先端には外部継手装着部端面を有し、前記モールド本体部が、前記外部継手装着部端面に平行な平面を持つブロック形状に形成されていることを特徴とする。
【0049】
このようなブロック形状に成された制御弁用弁ハウジングとすることで、相手側(システム側)配管の継手(フランジ継手等)を接続する際の当接面が平坦面となり、相手側継手との傾きや隙間の発生が防止でき、継手間から流体などが漏洩するおそれのない安定面を確保することができる。
【0050】
また、本発明の制御弁用弁ハウジングは、制御弁の弁体を備えた制御部を弁ケーシングに装着して制御弁用の弁本体を構成するものであることを特徴とする。
【0051】
また、本発明の制御弁用弁ハウジングは、制御弁を弁ケーシングに収容して制御弁の収容体を構成するものであることを特徴とする。
【0052】
このように制御弁用弁ハウジングは、制御弁用の弁本体や制御弁の収容体としての機能を持たせることができ、上記で述べたように制御弁の弁本体や収容体を低コストで形成でき、信頼性のあるものとすることが可能となる。
【発明の効果】
【0053】
本発明によれば、流路を構成する配管部材と、制御弁の弁体を備えた制御部、制御弁などを収容する弁ケーシングとを相互に接合することによって形成した弁ケーシングユニットを用いたので、従来のアルミダイキャスト製の制御弁用弁本体のように、複雑な構成の流路、シール溝部、継手部、弁室、弁座などを切削加工する必要がなく、簡単に複雑な構成の流路などを形成できる。
【0054】
さらに、このような弁ケーシングユニットを用いたので、従来のように表面加工処理、封孔処理などが不要で、耐腐食性、気密性に優れることになる。
【0055】
従って、従来のアルミダイキャスト製の制御弁用弁本体に比較して、簡単な工程で、加工時間、コストが大幅に低減可能である。
【0056】
さらに、このような弁ケーシングユニットを、例えば、耐熱性、耐腐食性に優れた、金属、樹脂などで作製すれば、経年変化による劣化がなく、信頼性にも優れ、簡単な工程で、加工時間、コストが大幅に低減可能である。
【0057】
また、このような弁ケーシングユニットを用いたので、制御弁用弁ハウジングに収容体の機能を持たせることができ、制御弁の制御部や制御弁の装着取り外しを容易に行なうことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】図1は、本発明の制御弁用弁ハウジングの弁ケーシングユニット及びその製造方法の概略を示す断面図である。
【図2】図2は、図1の弁ケーシングユニットの周囲を、モールド材で一体成形された制御弁用弁本体を構成する、本発明の制御弁用弁ハウジングおよびその製造方法の概略を示す断面図である。
【図3】図3は、図2の制御弁用弁本体に制御部46を装着した制御弁42の概略を示す断面図である。
【図4】図4は、制御弁の収容体を構成する、本発明の制御弁用弁ハウジングおよびこれを用いた制御弁ユニットの実施例の概略を示す断面図である。
【図5】図5は、図4に示した制御弁の概略を示す断面図である。
【図6】図6は、制御弁用弁本体を構成する、本発明の制御弁用弁ハウジングおよびその製造方法の他の実施例の概略を示す断面図である。
【図7】図7は、図6の制御弁用弁本体に制御部を装着した制御弁の概略を示す断面図である。
【図8】図8は、従来の制御弁用弁本体、およびその製造方法の概略を示す断面図である。
【図9】図9は、図8の制御弁用弁本体に制御部を装着した制御弁の概略を示す断面図である。
【図10】図10は、従来の制御弁の概略を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
【実施例1】
【0060】
図1〜図3は、本発明の制御弁用弁ハウジングを制御弁の本体として用いた制御弁用弁本体およびこれを用いた制御弁の製造方法の概略を示す断面図である。
【0061】
以下に、本発明の制御弁用弁本体10およびこれを用いた制御弁の製造方法について、図1〜図3に基づいて説明する。
【0062】
先ず、図1に示したように、第1の流路12とそのシール溝部14と継手部16からなる第1の配管部材18を作製する。また、第2の流路20とそのシール溝部22と継手部24からなる第2の配管部材26を作製する。さらに、弁室28と制御部接続部30などからなる弁ケーシング32を作製する。なお、継手部16および継手部24の先端には、それぞれ鍔状の外部継手装着部端面16a、24aが形成されている。
【0063】
そして、第1の配管部材18と弁ケーシング32とを相互に接合部34で接合するとともに、第2の配管部材26と弁ケーシング32とを相互に接合部36で接合して、弁ケーシングユニット38を構成する。
【0064】
次に、図2に示したように、この弁ケーシングユニット38の周囲を、モールド材で
一体成形することによりモールド本体部40を形成し、弁ケーシングユニット38とモールド本体部40とが、一体になった制御弁用弁本体10を作製する。
【0065】
なお、モールド本体部40は、外部継手装着部端面16a、24aに平行な平面を持つブロック形状に形成されている。
【0066】
この場合、弁ケーシングユニット38、すなわち、第1の配管部材18、第2の配管部材26、および弁ケーシング32が、樹脂から構成され、モールド本体部40を構成するモールド材が樹脂であってもよい、
この場合、使用される環境によっては、これらの樹脂の材質を適宜選択することによって、例えば、耐熱性、耐腐食性が求められる使用環境において、第1の配管部材18、第2の配管部材26、および弁ケーシング32からなる弁ケーシングユニット38を構成する樹脂を、耐熱性、耐腐食性に優れた、例えば、PTFE樹脂、PFA樹脂などのフッ素樹脂などから作製することによって、経年変化による劣化がなく、信頼性にも優れた制御弁用弁本体10を提供することができる。
【0067】
しかも、弁ケーシングユニット38が樹脂からなり、モールド本体部40を構成するモールド材も樹脂であるので、軽量化が図れることになる。
【0068】
なお、この場合、第1の配管部材18、第2の配管部材26、および弁ケーシング32を、それぞれ同じ樹脂から構成することも、異なる樹脂から構成することも可能である。
【0069】
また、弁ケーシングユニット38を構成する第1の配管部材18、第2の配管部材26、および弁ケーシング32のすべて、または、少なくとも1つの部材が、金属から構成され、モールド本体部40を構成するモールド材が樹脂であってもよい。
【0070】
この場合、使用される環境によっては、これらの金属の材質を適宜選択することによって、例えば、耐熱性、耐腐食性が求められる使用環境において、第1の配管部材18、第2の配管部材26、および弁ケーシング32からなる弁ケーシングユニット38を構成する金属を、耐腐食性に優れた、例えば、ステンレス鋼などから作製することによって、高い流体圧力でも使用可能で、また経年変化による劣化がなく、信頼性にも優れた制御弁用弁本体10を提供することができる。
【0071】
しかも、モールド本体部40を構成するモールド材が樹脂であるので、軽量化が図れることになる。
【0072】
なお、この場合、第1の配管部材18、第2の配管部材26、および弁ケーシング32を、それぞれ同じ金属から構成するのが、電位差腐食が発生しないので好ましいが、異なる金属から構成することも可能である。
【0073】
また、弁ケーシングユニット38を構成する第1の配管部材18、第2の配管部材26、および弁ケーシング32のすべて、または、少なくとも1つの部材が、金属から構成され、モールド本体部40を構成するモールド材が金属であってもよい。
【0074】
この場合、使用される環境によっては、これらの金属の材質を適宜選択することによって、例えば、耐熱性、耐腐食性が求められる使用環境において、第1の配管部材18、第2の配管部材26、および弁ケーシング32からなる弁ケーシングユニット38を構成する金属を、耐腐食性に優れた、例えば、ステンレス鋼などから作製することによって、高い流体圧力でも使用可能で、また経年変化による劣化がなく、信頼性にも優れた制御弁用弁本体10を提供することができる。
【0075】
しかも、弁ケーシングユニット38が金属からなり、モールド本体部40を構成するモールド材も金属であるので、剛性があり、機械的強度に優れることになる。
【0076】
また、この場合、第1の配管部材18、第2の配管部材26、および弁ケーシング32からなる弁ケーシングユニット38を構成する金属と、モールド本体部40を構成するモールド材の金属とは、例えば、ステンレス鋼、銅系金属、アルミニウム合金など使用環境に応じて適宜選択すればよく、特に限定されるものではない。但し、同種の金属で構成するのが、電位差腐食が発生しないので好ましいが、異なる金属から構成することも可能である。
【0077】
なお、この場合も、第1の配管部材18、第2の配管部材26、および弁ケーシング32を、それぞれ同じ金属から構成するのが、電位差腐食が発生しないので好ましいが、異なる金属から構成することも可能である。
【0078】
また、弁ケーシングユニット38を構成する第1の配管部材18、第2の配管部材26、および弁ケーシング32のすべて、または、少なくとも1つの部材が、金属プレス成形によって作製されているのが望ましい。
【0079】
このように、弁ケーシングユニット38が、金属プレス成形によって作製された第1の配管部材18、第2の配管部材26、および弁ケーシング32から構成されているので、従来のように、複雑な構成の流路、シール溝部、継手部、弁室、弁座などを切削加工する必要がなく、簡単に複雑な構成の流路などを低コストで形成できる。
【0080】
また、この場合、第1の配管部材18と弁ケーシング32とを相互に接合部34で接合する方法、および、第2の配管部材26と弁ケーシング32とを相互に接合部36で接合
方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、溶接、ろう付け、溶着、接着、圧着などの公知の接合方法を採用することができる。
【0081】
さらに、弁ケーシングユニット38の周囲を、モールド材で一体成形することによりモールド本体部40を形成し、弁ケーシングユニット38とモールド本体部40とが、一体になった制御弁用弁本体10を作製する方法としては、特に限定されるものではなく、従来から周知の一体成形、インサート成形、ポッティングなどの注形(モールド)も含むものである。
【0082】
さらに、上記の樹脂としては、特に限定されるものではなく、使用環境に応じて、例えば、高耐熱性、耐薬品性、精密成形性に優れたポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、フッ素樹脂などが使用可能である。
【0083】
また、第1の配管部材18、第2の配管部材26、および弁ケーシング32を、それぞれ金属から構成する場合には、上記のように、金属プレス成形の他に、例えば、押し出し、引き抜きなど従来公知の金属加工方法で製造することも可能である。
【0084】
このように構成される制御弁用弁本体10を用いた制御弁42の製造方法の一例について、図3に基づいて説明する。
【0085】
すなわち、このように作製した制御弁用弁本体10に、図3に示したように、制御弁42の弁体44を備えた電磁弁型の制御部46を装着することによって、制御弁42を組み立てている。
【0086】
すなわち、この制御弁42の制御部46は、図3に示したように、駆動部48が挿通されたモールドコイル50を備えている。
【0087】
そして、モールドコイル50は、巻線が巻かれたボビン52とボビン52の周囲を囲むようにモールド樹脂64でモールドされている。さらに、図3に示したように、モールドコイル50は、磁気フレーム54の内部に装着され、磁気フレーム54を介して駆動部に固定されている。
【0088】
すなわち、磁気フレーム54の底板部60の中央部に形成された駆動部挿通孔62、ボビン52の駆動部挿通孔66に、駆動部48が挿通されている。そして、駆動部48の吸引子70の上部に形成された締結ボルト72が、磁気フレーム54の上板部56の中央部に形成されたボルト挿通孔58に挿通され、締結ナット68と螺合されている。
【0089】
これにより、モールドコイル50が駆動部48に挿通して固定され、制御弁42の制御部46が構成されている。
【0090】
なお、駆動部48は、プランジャーケース74を備え、このプランジャーケース74内に上下に移動可能に、弁体44を固定したプランジャー76を備えている。そして、吸引子70とプランジャー76との間に、プランジャー76を下方に、すなわち、弁座78の方向に弁体44を付勢する付勢バネ80が介装されている。
【0091】
さらに、プランジャーケース74の下端外周には蓋部材82が固着されている。
【0092】
このように構成される制御部46を、制御弁用弁本体10に装着するには、図3に示したように、先ず、制御弁用弁本体10の弁ケーシング32の弁室28の所定の位置に、弁座78を装着する。
【0093】
そして、一方の側に蓋部材82を固着し、他方の側に吸引子70を固着したプランジャーケース74に、前記付勢バネ80と、前記弁体44を固定したプランジャー76を挿入する。
【0094】
そして、制御部接続部30内に、Oリングなどのシール部材84を介装して、蓋部材82を、制御部接続部30に挿入し、制御部接続部30の上端部30aをカシメ加工して、制御弁用弁本体10に、制御部46を装着することによって、制御弁42を組み立てるようになっている。
【0095】
なお、図示しないが、プレス成形や転造などで、制御部接続部30の内周に、止め輪取付け用溝や制御部取付け用ねじなどを形成し、制御部46を取り外し可能に装着するようにもできる。あるいは、これらの止め輪取付け用溝や制御部取付け用ねじ部のみを切削加工としても良い。
【0096】
また、必要に応じて、相手側(システム側)の第1流路用配管継手86を、第1の配管部材18のシール溝部14にOリングなどのシール部材88を介装して、継手部16(継手当接面40a)に接続する。
【0097】
さらに、相手側(システム側)の第2流路用配管継手90を、第2の配管部材26のシール溝部22にOリングなどのシール部材92を介装して、継手部24(継手当接面40b)に接続する。
【0098】
このような構成の本発明によれば、流路を構成する配管部材18、26と、弁座78などを収容する弁ケーシング32とを相互に接合することによって形成した弁ケーシングユニット38を用いたので、従来のアルミダイキャスト製の制御弁用弁本体のように、複雑な構成の流路、シール溝部、継手部、弁室、弁座などを切削加工する必要がなく、簡単に複雑な構成の流路などを形成できる。
【0099】
さらに、このような弁ケーシングユニット38を用いたので、従来のように表面加工処理、封孔処理などが不要で、耐腐食性、気密性に優れることになる。
【0100】
従って、従来のアルミダイキャスト製の制御弁用弁本体に比較して、簡単な工程で、加工時間、コストが大幅に低減可能である。
【0101】
また、このような弁ケーシングユニット38を用いたので、制御弁用弁本体10に収容体の機能を持たせることができ、制御弁42の制御部46の装着取り外しを容易に行なうことも可能となる。
【0102】
なお、この実施例では、上記のように、継手接続は、モールド本体部40の側の継手当接面40a、40bを平坦とすれば、Oリングなどのシール材で接続するタイプとするのが好ましいが、配管部材18、26に切削加工でなくねじを、例えば、プレス成形や転造などで作製すれば、ねじ込み形式の接続であっても構わない。
【0103】
なお、モールド本体部40は、重量低減のため、いわゆる「肉盗み」をすることもできる。また、図示しないが、モールド本体部40には、継手のフランジの接続固定のために、通しボルト用の貫通穴を設ける場合もある。
【実施例2】
【0104】
図4は、本発明の制御弁用弁ハウジングを、制御弁を収容する制御弁の収容体として用いた制御弁用収容体およびこれを用いた制御弁ユニットの製造方法の実施例の概略を示す断面図、図5は、本発明の制御弁用収容体に装着される制御弁の断面図である。
【0105】
以下に、本発明の制御弁用収容体94およびこれを用いた制御弁ユニットの製造方法について、図4〜図5に基づいて説明する。
【0106】
先ず、図4に示したように、第1の流路98とそのシール溝部100と継手部102からなる第1の配管部材104を作製する。また、第2の流路106とそのシール溝部108と継手部110からなる第2の配管部材112を作製する。また、第3の流路114とそのシール溝部116と継手部118からなる第3の配管部材120を作製する。さらに、第4の流路122とそのシール溝部124と継手部126からなる第4の配管部材128を作製する。
【0107】
なお、継手部102、110、118、126の先端には、それぞれ鍔状の外部継手装着部端面102a、110a、118a、126aが形成されている。
【0108】
さらに、制御弁収容室130からなる弁ケーシング132を作製する。また、制御弁96を固定するC型止め輪134を取付ける止め輪取付け部材136を作製する。
【0109】
そして、第1の配管部材104と弁ケーシング132とを相互に接合部138で接合するとともに、第2の配管部材112と弁ケーシング132とを相互に接合部140で接合する。また、第3の配管部材120と弁ケーシング132とを相互に接合部142で接合する。また、第4の配管部材128と弁ケーシング132とを相互に接合部144で接合する。さらに、弁ケーシング132の上端に止め輪取付け部材136を接合する。これにより、弁ケーシングユニット38を構成する。
【0110】
図4に示したように、この弁ケーシングユニット38の周囲を、モールド材で一体成形することによりモールド本体部40を形成し、弁ケーシングユニット38と、モールド本体部40とが、一体になった制御弁用収容体94を作製する。
【0111】
このように構成される制御弁用収容体94を用いた制御弁ユニットの組立方法の一例について、図4〜図5に基づいて説明する。
【0112】
すなわち、このように作製した制御弁用収容体94に、図4〜図5に示したように、制御弁96を装着することによって、制御弁ユニット146を組み立てている。
【0113】
すなわち、図4に示したように、制御弁96は、制御弁用収容体94の弁ケーシングユニット38の上端の止め輪取付け部材136を介して、弁ケーシングユニット38の制御弁収容室130内に挿入される。
【0114】
そして、止め輪取付け部材136に、C型止め輪134を取付けて、制御弁96を固定することによって、制御弁ユニット146を組み立てるようになっている。
【0115】
このように制御弁96を制御弁収容体94に止め輪134で固定するようにしたので、制御弁の装着取り外しが可能となる。なお、止め輪取付け部材136の代わりに他の装着取り外し可能な方法、例えば、ねじ係合部材などを用いる方法でもよい。
【0116】
なお、図4中、符号148はそれぞれ、Oリングなどのシール部材を示している。
【実施例3】
【0117】
図6〜図7は、本発明の制御弁用弁ハウジングを制御弁の本体として用いた制御弁用弁本体およびこれを用いた制御弁の製造方法の概略を示す断面図である。
【0118】
以下に、本発明の制御弁用弁本体10およびこれを用いた制御弁の製造方法について、図6〜図7に基づいて説明する。
【0119】
この実施例の制御弁用弁本体10は、実施例1の制御弁用弁本体10と基本的には、その構成が同様であるので、同じ構成部材については同じ参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0120】
すなわち、この実施例の制御弁用弁本体10では、実施例1とは相違して、プランジャー76を収容するプランジャーケース74と一体になった弁ケーシング32を、例えば、プレス加工で作製している。
【0121】
そして、図1と同様に、第1の流路12とそのシール溝部14と継手部16からなる第1の配管部材18を作製する。また、第2の流路20とそのシール溝部22と継手部24からなる第2の配管部材26を作製する。さらに、上記したように、プランジャーケース74と一体の弁ケーシング32を作製する。なお、継手部16および継手部24の先端には、それぞれ鍔状の外部継手装着部端面16a、24aが形成されている。
【0122】
そして、第1の配管部材18と弁ケーシング32とを相互に接合部34で接合するとともに、第2の配管部材26と弁ケーシング32とを相互に接合部36で接合して、弁ケーシングユニット38を構成する。
【0123】
図6に示したように、この弁ケーシングユニット38の周囲を、モールド材で一体成形することによりモールド本体部40を形成し、弁ケーシングユニット38と、モールド本
体部40とが、一体になった制御弁用弁本体10を作製する。
【0124】
なお、モールド本体部40は、外部継手装着部端面16a、24aに平行な平面を持つブロック形状に形成されている。
【0125】
そして、図7に示したように、このように構成される制御弁用弁本体10を用いた制御弁の組立方法は、ほぼ実施例1で説明した方法で、制御弁42を組み立てればよい。
【0126】
すなわち、この実施例の制御弁用弁本体10では、プランジャーケース74と一体になった弁ケーシング32を用いているので、直接弁ケーシング32に吸引子70を溶接すればよい。
【0127】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、電磁弁型の制御部46を制御弁用弁本体10に、制御弁96を、制御弁用収容体94に装着する場合について説明したが、その他の制御部、および、二方弁、三方弁などの切り換え弁、開閉弁、流量制御弁、電動弁などの全ての制御弁に適用可能である。
【0128】
従って、配管部材と、制御弁の弁体を備えた制御部、制御弁などを収容する弁ケーシングの形状、配管部材の数、形状などは何ら限定されるものではなく、用途に応じて、適宜選択可能である。
【0129】
また、配管部材と弁ケーシングとを別部材として作製し、これらを接合して弁ケーシングユニットとしたものを述べたが、配管部材と弁ケーシングを別部材とせず、樹脂成形や金属プレス成形などにより弁ケーシングユニットを一体的に作製してもよい。
【0130】
さらには、上記実施例では、制御弁用弁ハウジングとして、制御弁の弁体を備えた1つの制御部を弁ケーシングに装着して制御弁用弁本体10とし、また、1つの制御弁を弁ケーシングに収容して制御弁用収容体94としたが、複数の制御部や制御弁を同時に制御弁用弁本体10や制御弁用収容体94に装着するように構成することも可能であるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0131】
本発明は、例えば、自動車用エアコンなどの車両用空調装置に用いられる、二方弁、三方弁などの切り換え弁、開閉弁、流量制御弁などの制御弁に用いられる制御弁用弁本体、および、制御弁を収容する制御弁用収容体として利用可能な制御弁用弁ハウジングならびに、これらの制御弁用弁ハウジングの製造方法に適用可能である。
【符号の説明】
【0132】
10 制御弁用弁本体(制御弁用弁ハウジング)
12 第1の流路
14 シール溝部
16 継手部
16a 外部継手装着部端面
18 第1の配管部材
20 第2の流路
22 シール溝部
24 継手部
24a 外部継手装着部端面
26 第2の配管部材
28 弁室
30 制御部接続部
30a 上端部
32 弁ケーシング
34 接合部
36 接合部
38 弁ケーシングユニット
40 モールド本体部
40a 継手当接面
40b 継手当接面
42 制御弁
44 弁体
46 制御部
48 駆動部
50 モールドコイル
52 ボビン
54 磁気フレーム
56 上板部
58 ボルト挿通孔
60 底板部
62 駆動部挿通孔
64 モールド樹脂
66 駆動部挿通孔
68 締結ナット
70 吸引子
72 締結ボルト
74 プランジャーケース
76 プランジャー
78 弁座
80 付勢バネ
82 蓋部材
84 シール部材
86 第1流路用配管継手
88 シール部材
90 第2流路用配管継手
92 シール部材
94 制御弁用収容体
96 制御弁
98 第1の流路
100 シール溝部
102 継手部
102a 外部継手装着部端面
104 第1の配管部材
106 第2の流路
108 シール溝部
110 継手部
110a 外部継手装着部端面
112 第2の配管部材
114 第3の流路
116 シール溝部
118 継手部
118a 外部継手装着部端面
120 第3の配管部材
122 第4の流路
124 シール溝部
126 継手部
126a 外部継手装着部端面
128 第4の配管部材
130 制御弁収容室
132 弁ケーシング
134 C型止め輪
136 止め輪取付け部材
138、140、142、144 接合部
146 制御弁ユニット
148 シール部材
200 制御弁用弁本体
202 ダイキャスト本体
204 第1の流路
206 シール溝部
208 継手部
210 第2の流路
212 シール溝部
214 継手部
216 弁室
218 弁座
220 制御部接続部
220a 上端部
222 継手当接面
224 継手当接面
242 シール部材
300 制御弁
302 弁体
304 制御部
306 駆動部
308 モールドコイル
310 磁気フレーム
312 ボビン
314 上板部
318 ボルト挿通孔
320 底板部
322 駆動部挿通孔
324 モールド樹脂
326 駆動部挿通孔
328 締結ナット
330 吸引子
332 締結ボルト
334 プランジャーケース
336 プランジャー
338 付勢バネ
340 蓋部材
400 膨張弁
402 弁ユニット
404 第1ハーフシェル
406 第2ハーフシェル
408 ボディブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流路を構成する配管部材と、弁ケーシングとを、相互に接合することによって形成した弁ケーシングユニットと、
前記弁ケーシングユニットの周囲を、モールド材で一体成形することにより形成したモールド本体部とを備えたことを特徴とする制御弁用弁ハウジング。
【請求項2】
前記弁ケーシングユニットが、樹脂から構成され、前記モールド本体部を構成するモールド材が樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の制御弁用弁ハウジング。
【請求項3】
前記弁ケーシングユニットを構成する前記配管部材と前記弁ケーシングのすべて、または、少なくとも1つの部材が、金属から構成され、前記モールド本体部を構成するモールド材が樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の制御弁用弁ハウジング。
【請求項4】
前記弁ケーシングユニットを構成する前記配管部材と前記弁ケーシングのすべて、または、少なくとも1つの部材が、金属から構成され、前記モールド本体部を構成するモールド材が金属であることを特徴とする請求項1に記載の制御弁用弁ハウジング。
【請求項5】
前記弁ケーシングユニットを構成する前記配管部材と前記弁ケーシングのすべて、または、少なくとも1つの部材が、金属プレス成形によって作製されていることを特徴とする請求項3から4のいずれかに記載の制御弁用弁ハウジング。
【請求項6】
前記配管部材には、継手部が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の制御弁用弁ハウジング。
【請求項7】
前記継手部が、先端に外部継手装着部端面を有し、前記モールド本体部が、前記外部継手装着部端面に平行な平面を持つブロック形状に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の制御弁用弁ハウジング。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の制御弁用弁ハウジングが、制御弁の弁体を備えた制御部を弁ケーシングに装着して制御弁用の本体を構成するものであることを特徴とする制御弁用弁ハウジング。
【請求項9】
請求項1から7のいずれかに記載の制御弁用弁ハウジングが、制御弁を弁ケーシングに収容して制御弁の収容体を構成するものであることを特徴とする制御弁用弁ハウジング。
【請求項10】
流路を構成する配管部材と、弁ケーシングとを相互に接合することによって、弁ケーシングユニットを形成し、
前記弁ケーシングユニットの周囲を、モールド材で一体成形することにより制御弁用弁ハウジングを形成することを特徴とする制御弁用弁ハウジングの製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−172689(P2012−172689A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−31948(P2011−31948)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(000143949)株式会社鷺宮製作所 (253)
【Fターム(参考)】