動作設定システム
【課題】デバイスやアプリケーションへの動作設定にあたり、例外的なケースのスケジュールに柔軟に対応する。
【解決手段】設定対象のサービスレベルを定めた契約情報を作成する契約情報作成手段と、勤務予定と休日祝日情報を含んだ暦情報を作成する暦情報作成手段と、前記契約情報と前記暦情報から適切なサービスレベルのスケジュールデータを作成するスケジュールデータ作成手段と、前記設定対象に対する設定内容を含む設定情報を作成する設定情報作成手段と、前記スケジュールデータと前記設定情報に基づいて前記設定対象に対する設定データを作成する設定データ作成手段と、前記設定データの設定日時情報に基づいて設定実行を管理するスケジュール実行手段と、前記スケジュール実行手段の指示により、前記設定対象への前記設定データによる動作設定を行う設定手段とを備える。
【解決手段】設定対象のサービスレベルを定めた契約情報を作成する契約情報作成手段と、勤務予定と休日祝日情報を含んだ暦情報を作成する暦情報作成手段と、前記契約情報と前記暦情報から適切なサービスレベルのスケジュールデータを作成するスケジュールデータ作成手段と、前記設定対象に対する設定内容を含む設定情報を作成する設定情報作成手段と、前記スケジュールデータと前記設定情報に基づいて前記設定対象に対する設定データを作成する設定データ作成手段と、前記設定データの設定日時情報に基づいて設定実行を管理するスケジュール実行手段と、前記スケジュール実行手段の指示により、前記設定対象への前記設定データによる動作設定を行う設定手段とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MFP(Multi Function Printer)等のデバイスや各種アプリケーション等の設定対象への動作設定を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
多数のデバイスを一括で設定するために、ネットワークでつながったデバイスに対してテンプレートとなる設定をサーバから配布して一括で設定する手法があり、それを定期的なスケジュールとして入力することで時期や時間帯に応じたサービスレベルに自動で変更するという技術が既に知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したスケジュール手法は、毎月、毎週、毎日の何時からという定期的なスジュールを組むことはできるが、年末や祝日、利用者の休暇など、前述した定期的なスケジュールから外れるような例外的なケースのスケジュールを組む場合、ユーザが手動でスケジュールを追加するという負担が生じるという問題があった。
【0004】
一方、特許文献1には、プリンタ等の画像形成装置が、ユーザに関するスケジュール情報を取得し、自己装置の節電状態を制御する技術が開示されている。
【0005】
しかし、特許文献1に開示される技術は、装置の設置環境の使用状況等の固定的な要因しか考慮しておらず、ユーザの実態に即した柔軟な制御が行えないという問題があった。
【0006】
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、デバイスやアプリケーションへの動作設定にあたり、例外的なケースのスケジュールに柔軟に対応することのできる動作設定システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、請求項1に記載されるように、設定対象のサービスレベルを定めた契約情報を作成する契約情報作成手段と、勤務予定と休日祝日情報を含んだ暦情報を作成する暦情報作成手段と、前記契約情報と前記暦情報から適切なサービスレベルのスケジュールデータを作成するスケジュールデータ作成手段と、前記設定対象に対する設定内容を含む設定情報を作成する設定情報作成手段と、前記スケジュールデータと前記設定情報に基づいて前記設定対象に対する設定データを作成する設定データ作成手段と、前記設定データの設定日時情報に基づいて設定実行を管理するスケジュール実行手段と、前記スケジュール実行手段の指示により、前記設定対象への前記設定データによる動作設定を行う設定手段とを備える動作設定システムを要旨としている。
【0008】
また、請求項2に記載されるように、請求項1に記載の動作設定システムにおいて、前記暦情報作成手段は、外部の暦作成システムと連携し、その機能により実現するようにすることができる。
【0009】
また、請求項3に記載されるように、設定対象のサービスレベルを定めた契約情報を作成する契約情報作成工程と、勤務予定と休日祝日情報を含んだ暦情報を作成する暦情報作成工程と、前記契約情報と前記暦情報から適切なサービスレベルのスケジュールデータを作成するスケジュールデータ作成工程と、前記設定対象に対する設定内容を含む設定情報を作成する設定情報作成工程と、前記スケジュールデータと前記設定情報に基づいて前記設定対象に対する設定データを作成する設定データ作成工程と、前記設定データの設定日時情報に基づいて設定実行を管理するスケジュール実行工程と、前記スケジュール実行工程の指示により、前記設定対象への前記設定データによる動作設定を行う設定工程とを備える動作設定方法として構成することができる。
【0010】
また、請求項4に記載されるように、コンピュータを、設定対象のサービスレベルを定めた契約情報を作成する契約情報作成手段、勤務予定と休日祝日情報を含んだ暦情報を作成する暦情報作成手段、前記契約情報と前記暦情報から適切なサービスレベルのスケジュールデータを作成するスケジュールデータ作成手段、前記設定対象に対する設定内容を含む設定情報を作成する設定情報作成手段、前記スケジュールデータと前記設定情報に基づいて前記設定対象に対する設定データを作成する設定データ作成手段、前記設定データの設定日時情報に基づいて設定実行を管理するスケジュール実行手段、前記スケジュール実行手段の指示により、前記設定対象への前記設定データによる動作設定を行う設定手段として機能させる動作設定プログラムとして構成することができる。
【0011】
また、請求項5に記載されるように、請求項4に記載のプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体として構成することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の動作設定システムにあっては、祝日や休日の情報と勤務予定の情報などを含む暦情報と、休日などサービスレベルを低くする条件を定義した契約情報とを利用して設定対象への動作設定の一括配布スケジュールを自動生成しているので、例外的なケースのスケジュールに柔軟に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【図2】実施形態の処理例を示すフローチャート(その1)である。
【図3】契約情報の構造例を示す図である。
【図4】暦情報の構造例を示す図である。
【図5】スケジュールデータの構造例を示す図である。
【図6】実施形態の処理例を示すフローチャート(その2)である。
【図7】設定情報の構造例を示す図である。
【図8】設定データの構造例を示す図である。
【図9】実施形態の処理例を示すフローチャート(その3)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
【0015】
<構成>
図1は本発明の一実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【0016】
図1において、スケジュールデータ作成装置(スケジュールデータ作成システム)1と、設定対象管理装置(設定対象管理システム)2と、複数の設定対象(デバイス/アプリケーション)3とがネットワークを介して接続されている。設定対象3は、MFP等のデバイスや、サーバ上で動作するアプリケーション等である。
【0017】
スケジュールデータ作成装置1は設定対象管理装置2に提供するスケジュールデータを作成する機能を有するものであり、契約情報作成部11と暦情報作成部13と契約情報解釈部15と暦情報解釈部16とスケジュールデータ作成・修正部17とスケジュール表示部18とスケジュールデータ出力部19とを備えている。
【0018】
契約情報作成部11は、ユーザとの対話処理により契約情報12を作成する機能を有している。契約情報12は、設定対象3を運用する側(サプライヤ、システム管理部門等)と設定対象3を利用する側との間で合意した運用ルール(休日や利用者の少ない時間帯での設定対象3のサービスレベル等)である。
【0019】
暦情報作成部13は、ユーザとの対話処理により暦情報14を作成する機能を有している。暦情報14は、日時と対応付けられた休日祝日や勤務予定の情報である。なお、暦情報作成部13は、外部の暦作成システムと連携することで、その機能を利用するようにしてもよい。
【0020】
契約情報解釈部15は、スケジュールデータの作成にあたり、契約情報12を読み込み、内容を解釈して処理に適する形式に変換する機能を有している。
【0021】
暦情報解釈部16は、スケジュールデータの作成にあたり、暦情報14を読み込み、内容を解釈して処理に適する形式に変換する機能を有している。
【0022】
スケジュールデータ作成・修正部17は、契約情報解釈部15と暦情報解釈部16の出力データに基づき、スケジュールデータを作成する機能を有している。また、スケジュールデータ作成・修正部17は、作成されたスケジュールデータをユーザの操作に応じて修正する機能も有している。
【0023】
スケジュール表示部18は、作成もしくは修正されたスケジュールデータに基づいてスケジュールをユーザに対して表示する機能を有している。
【0024】
スケジュールデータ出力部19は、作成もしくは修正されたスケジュールデータを設定対象管理装置2に対して出力(送信)する機能を有している。
【0025】
設定対象管理装置2は設定対象3に動作設定を行う機能を有するものであり、スケジュールデータ入力部21と設定情報作成部23と設定データ作成部25とスケジュール実行部27と設定部28とを備えている。
【0026】
スケジュールデータ入力部21は、スケジュールデータ作成装置1から出力(送信)されたスケジュールデータを入力(受信)し、スケジュールデータ22として保持する機能を有している。
【0027】
設定情報作成部23は、ユーザとの対話処理により設定情報24を作成する機能を有している。この際、スケジュールデータ作成装置1から入力されたスケジュールデータ22を参照して設定情報24を作成することもできる。
【0028】
設定データ作成部25は、スケジュールデータ22と設定情報24に基づき、設定データ26を作成する機能を有している。
【0029】
スケジュール実行部27は、作成された設定データ26に基づいてスケジュール実行(設定された日時に到達するのを待ち、到達した場合には設定された設定を実行)する機能を有している。
【0030】
設定部28は、スケジュール実行部27の指示に従い、設定対象3に対して実際の動作設定を行う機能を有している。
【0031】
<動作>
図2は実施形態の処理例を示すフローチャートであり、スケジュールデータ作成装置1における処理例を示している。
【0032】
図2において、処理を開始すると、処理選択により分岐する(ステップS101)。具体的には、GUI(Graphical User Interface)によりユーザに処理を選択させ、該当する処理に分岐する。
【0033】
契約情報作成が選択された場合、契約情報作成部11の機能により契約情報12の作成を行う(ステップS102)。契約情報作成部11は、GUIによりユーザから対話的に契約情報の入力を行わせ、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶領域に契約情報12を保持する。契約情報の作成の後、処理選択(ステップS101)に戻る。
【0034】
図3は契約情報12の構造例を示す図であり、契約情報の1単位(レコード)を識別する「ID」と、契約内容の条件を示す「条件」と、契約内容の条件を満たした場合の設定内容を示す「出力」とを含んでいる。図示の例では、ID「agreement1」において、祝日は(条件「holiday==1」)電源をOFFにする(出力「powerState=OFF」)という契約内容を示し、ID「agreement2」において、2人以上休んだら(条件「absent>=2」)スタンバイの間隔を30秒にする(出力「standbyTime=30」)という契約内容を示している。なお、契約情報12には、設定対象(3)の条件(特性等)を含めてもよい。すなわち、特定の条件に該当する設定対象のみに絞ることができる。
【0035】
図2に戻り、処理選択(ステップS101)で暦情報作成が選択された場合、暦情報作成部13の機能により暦情報14の作成を行う(ステップS103)。暦情報作成部13は、GUIによりユーザから対話的に暦情報の入力を行わせ、HDD等の記憶領域に暦情報14を保持する。暦情報の作成の後、処理選択(ステップS101)に戻る。
【0036】
図4(a)は暦情報14の構造例を示す図であり、日付(日時でも可)、休日の可否(holiday)、休みの人数(absent)を含んでいる。図4(b)は暦情報を作成する際のユーザインタフェース画面の例を示しており、独自のカレンダーに入力が行えるようになっている。「休日」「祝日」等を設定した日は「holiday=1」となり、「Aさん休暇」を設定した日は「absent=1」となり、「Aさん休暇、Bさん休暇」を設定した日は「absent=2」となって、暦情報14に反映される。
【0037】
図2に戻り、処理選択(ステップS101)でスケジュールデータ作成が選択された場合、契約情報解釈部15は、記憶領域から契約情報12を読み込み、内容を解釈して処理に適する形式に変換する(ステップS104)。この際、契約情報12の全てを読み込むのではなく、ユーザにより指定されたIDに該当する契約情報12のレコードのみを読み込み、解釈する。読み込んだ契約情報12の解釈として、具体的には、図3に示したようなテキスト形式の契約情報12から、構造化されたバイナリ形式のデータに変換する。変換されたデータは長時間にわたって保持するものでないため、メモリ上の記憶領域に保持する。なお、HDD等の固定的な記憶領域に保持するようにしてもよい。
【0038】
次いで、図2に戻り、暦情報解釈部16は、記憶領域から暦情報14を読み込み、内容を解釈して処理に適する形式に変換する(ステップS105)。この際、暦情報14の全てを読み込むのではなく、ユーザにより指定された期間に該当する暦情報14のレコードのみを読み込み、解釈する。読み込んだ暦情報14の解釈として、具体的には、図4(a)に示したようなテキスト形式の暦情報14から、構造化されたバイナリ形式のデータに変換する。変換されたデータは長時間にわたって保持するものでないため、メモリ上の記憶領域に保持する。なお、HDD等の固定的な記憶領域に保持するようにしてもよい。
【0039】
次いで、図2に戻り、スケジュールデータ作成・修正部17は、契約情報解釈部15と暦情報解釈部16でそれぞれ変換されたデータからスケジュールデータを作成する(ステップS106)。具体的には、図3の契約情報12のレコードの「条件」に対応するデータ(「holiday==1」、「absent>=2」等)に基づき、図4の暦情報14に対応するデータの中から該当するレコードを検索し、該当するレコードの「日付(日時)」を取得して、スケジュールデータのレコードの「設定実行日時」とする。また、検索の条件とした契約情報12のレコードの「条件」に対応する「出力」を、スケジュールデータのレコードの「設定項目」とする。検索の条件とした契約情報12に「設定対象の条件」が含まれている場合には、それをスケジュールデータのレコードの「設定対象の条件」とする。
【0040】
図5はスケジュールデータの構造例を示す図であり、上述した「設定実行日時」「設定項目」「設定対象の条件」と、スケジュールデータのレコードを識別する「ID」を含んでいる。
【0041】
次いで、図2に戻り、スケジュール表示部18は、スケジュールデータ作成・修正部17により作成されたスケジュールデータの示すスケジュールをモニタ等に表示する(ステップS107)。
【0042】
次いで、ユーザが修正を要求した場合(ステップS108のYes)、スケジュールデータ作成・修正部17の機能により、ユーザの操作に応じたスケジュールデータの修正を行う(ステップS109)。具体的には、所定のGUIにより、ユーザが修正ボタン等を選択した場合には、スケジュールを編集可能な状態にし、ユーザの指定する項目の修正を行わせる。スケジュールデータの修正の後、スケジュール表示(ステップS107)に戻る。
【0043】
修正がない場合(ステップS108のNo)、スケジュールデータ出力部19は、スケジュールデータ作成・修正部17により作成もしくは編集されたスケジュールデータを設定対象管理装置2に出力(送信)する(ステップS110)。そして、スケジュールデータ作成装置1での処理を終了する。
【0044】
次に、図6は設定対象管理装置2における設定データ作成までの処理例を示している。
【0045】
図6において、スケジュールデータ入力部21は、スケジュールデータ作成装置1からのデータ受信を待機し(ステップS201)、データが到来した場合はスケジュールデータを入力(受信)し、HDD等の記憶領域にスケジュールデータ22として保持する(ステップS202)。
【0046】
また、処理選択により分岐し(ステップS203)、設定情報作成が選択された場合、設定情報作成部23の機能により、設定情報24の作成を行う(ステップS204)。設定情報作成部23は、GUIによりユーザから対話的に設定情報の入力を行わせ、HDD等の記憶領域に設定情報24を保持する。設定情報の作成の後、処理選択(ステップS203)に戻る。
【0047】
図7は設定情報の構造例を示す図であり、「設定対象ID」「設定対象の条件」「スケジュールデータID」「設定内容(設定項目、設定値)」を含んでいる。「設定対象ID」は、設定対象3を特定する識別子である。「設定対象の条件」は、設定対象3の個々を特徴付ける条件や特性等の情報である。「スケジュールデータID」は、スケジュールデータのレコードを特定する情報である。例えば、ユーザが、スケジュールデータの特定のレコードに特定の設定対象3を対応付ける指定を行った場合、このフィールドが埋められる。「設定内容(設定項目、設定値)」は、設定対象3への動作設定の具体的な内容である。
【0048】
図6に戻り、処理選択(ステップS203)で設定データ作成が選択された場合、設定データ作成部25は、スケジュールデータ22と設定情報24から設定データ26を作成する(ステップS205)。具体的には、図5に示す内容のスケジュールデータ22のレコードに「設定対象の条件」が含まれている場合、その「設定対象の条件」に基づいて図7に示す設定情報24の「設定対象の条件」を検索し、一致するレコードが存在する場合、検索の元になったスケジュールデータ22のレコードの「設定実行日時」を設定データ26の新たなレコードの「設定実行日時」とする。そして、検索の元になったスケジュールデータ22のレコードの「設定項目」と、検索された設定情報24のレコードの「設定内容(設定項目、設定値)」とを比較し、「設定項目」部分が一致する設定項目と設定値の対を抽出し、設定データ26のレコードの「設定内容(設定項目、設定値)」とする。更に、検索された設定情報24のレコードの「設定対象ID」を設定データ26のレコードの「設定対象ID」とする。
【0049】
また、設定情報24のレコードに「スケジュールデータID」が含まれている場合、スケジュールデータ22から該当するスケジュールデータのレコードを特定し、そのスケジュールデータ22のレコードの「設定実行日時」を設定データ26の新たなレコードの「設定実行日時」とする。そして、スケジュールデータ22のレコードの「設定項目」と、元の設定情報24のレコードの「設定内容(設定項目、設定値)」とを比較し、「設定項目」部分が一致する設定項目と設定値の対を抽出し、設定データ26のレコードの「設定内容(設定項目、設定値)」とする。更に、元の設定情報24のレコードの「設定対象ID」を設定データ26のレコードの「設定対象ID」とする。
【0050】
図8は設定データの構造例を示す図であり、上述した「設定実行日時」「設定対象ID」「設定内容(設定項目、設定値)」を含んでいる。
【0051】
次に、図9は設定対象管理装置2における設定対象3に対する動作設定の処理例を示している。
【0052】
図9において、処理を開始すると、スケジュール実行部27は、設定データ26で指定されたスケジュール実行の日時(「設定実行日時」)に到達したか否かを、システムのタイマ機能を利用して取得した日時データと比較することにより判断する(ステップS301)。
【0053】
そして、スケジュール実行の日時に到達した場合(ステップS301のYes)、スケジュール実行部27は設定部28に対して設定データ26のレコード内容を指定して動作設定の実行を指示する(ステップS302)。
【0054】
これを受け、設定部28は、設定データ26のレコード内容に基づき、設定対象3に対して動作設定を行う(ステップS303)。具体的には、図8の設定データ26のレコードの「設定対象ID」で特定される設定対象3(複数の場合も含む)に対し、「設定内容(設定項目、設定値)」の示す設定項目に設定値を設定する処理を行う。
【0055】
<総括>
以上説明したように、本実施形態によれば、祝日や休日の情報と勤務予定の情報などを含む暦情報と、休日などサービスレベルを低くする条件を定義した契約情報とを利用して設定対象への動作設定の一括配布スケジュールを自動生成しているので、例外的なケースのスケジュールに柔軟に対応することができる。
【0056】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【符号の説明】
【0057】
1 スケジュールデータ作成装置
11 契約情報作成部
12 契約情報
13 暦情報作成部
14 暦情報
15 契約情報解釈部
16 暦情報解釈部
17 スケジュールデータ作成・修正部
18 スケジュール表示部
19 スケジュールデータ出力部
2 設定対象管理装置
21 スケジュールデータ入力部
22 スケジュールデータ
23 設定情報作成部
24 設定情報
25 設定データ作成部
26 設定データ
27 スケジュール実行部
28 設定部
3 設定対象
【先行技術文献】
【特許文献】
【0058】
【特許文献1】特開2008‐097375号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、MFP(Multi Function Printer)等のデバイスや各種アプリケーション等の設定対象への動作設定を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
多数のデバイスを一括で設定するために、ネットワークでつながったデバイスに対してテンプレートとなる設定をサーバから配布して一括で設定する手法があり、それを定期的なスケジュールとして入力することで時期や時間帯に応じたサービスレベルに自動で変更するという技術が既に知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したスケジュール手法は、毎月、毎週、毎日の何時からという定期的なスジュールを組むことはできるが、年末や祝日、利用者の休暇など、前述した定期的なスケジュールから外れるような例外的なケースのスケジュールを組む場合、ユーザが手動でスケジュールを追加するという負担が生じるという問題があった。
【0004】
一方、特許文献1には、プリンタ等の画像形成装置が、ユーザに関するスケジュール情報を取得し、自己装置の節電状態を制御する技術が開示されている。
【0005】
しかし、特許文献1に開示される技術は、装置の設置環境の使用状況等の固定的な要因しか考慮しておらず、ユーザの実態に即した柔軟な制御が行えないという問題があった。
【0006】
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、デバイスやアプリケーションへの動作設定にあたり、例外的なケースのスケジュールに柔軟に対応することのできる動作設定システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、請求項1に記載されるように、設定対象のサービスレベルを定めた契約情報を作成する契約情報作成手段と、勤務予定と休日祝日情報を含んだ暦情報を作成する暦情報作成手段と、前記契約情報と前記暦情報から適切なサービスレベルのスケジュールデータを作成するスケジュールデータ作成手段と、前記設定対象に対する設定内容を含む設定情報を作成する設定情報作成手段と、前記スケジュールデータと前記設定情報に基づいて前記設定対象に対する設定データを作成する設定データ作成手段と、前記設定データの設定日時情報に基づいて設定実行を管理するスケジュール実行手段と、前記スケジュール実行手段の指示により、前記設定対象への前記設定データによる動作設定を行う設定手段とを備える動作設定システムを要旨としている。
【0008】
また、請求項2に記載されるように、請求項1に記載の動作設定システムにおいて、前記暦情報作成手段は、外部の暦作成システムと連携し、その機能により実現するようにすることができる。
【0009】
また、請求項3に記載されるように、設定対象のサービスレベルを定めた契約情報を作成する契約情報作成工程と、勤務予定と休日祝日情報を含んだ暦情報を作成する暦情報作成工程と、前記契約情報と前記暦情報から適切なサービスレベルのスケジュールデータを作成するスケジュールデータ作成工程と、前記設定対象に対する設定内容を含む設定情報を作成する設定情報作成工程と、前記スケジュールデータと前記設定情報に基づいて前記設定対象に対する設定データを作成する設定データ作成工程と、前記設定データの設定日時情報に基づいて設定実行を管理するスケジュール実行工程と、前記スケジュール実行工程の指示により、前記設定対象への前記設定データによる動作設定を行う設定工程とを備える動作設定方法として構成することができる。
【0010】
また、請求項4に記載されるように、コンピュータを、設定対象のサービスレベルを定めた契約情報を作成する契約情報作成手段、勤務予定と休日祝日情報を含んだ暦情報を作成する暦情報作成手段、前記契約情報と前記暦情報から適切なサービスレベルのスケジュールデータを作成するスケジュールデータ作成手段、前記設定対象に対する設定内容を含む設定情報を作成する設定情報作成手段、前記スケジュールデータと前記設定情報に基づいて前記設定対象に対する設定データを作成する設定データ作成手段、前記設定データの設定日時情報に基づいて設定実行を管理するスケジュール実行手段、前記スケジュール実行手段の指示により、前記設定対象への前記設定データによる動作設定を行う設定手段として機能させる動作設定プログラムとして構成することができる。
【0011】
また、請求項5に記載されるように、請求項4に記載のプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体として構成することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の動作設定システムにあっては、祝日や休日の情報と勤務予定の情報などを含む暦情報と、休日などサービスレベルを低くする条件を定義した契約情報とを利用して設定対象への動作設定の一括配布スケジュールを自動生成しているので、例外的なケースのスケジュールに柔軟に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【図2】実施形態の処理例を示すフローチャート(その1)である。
【図3】契約情報の構造例を示す図である。
【図4】暦情報の構造例を示す図である。
【図5】スケジュールデータの構造例を示す図である。
【図6】実施形態の処理例を示すフローチャート(その2)である。
【図7】設定情報の構造例を示す図である。
【図8】設定データの構造例を示す図である。
【図9】実施形態の処理例を示すフローチャート(その3)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
【0015】
<構成>
図1は本発明の一実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【0016】
図1において、スケジュールデータ作成装置(スケジュールデータ作成システム)1と、設定対象管理装置(設定対象管理システム)2と、複数の設定対象(デバイス/アプリケーション)3とがネットワークを介して接続されている。設定対象3は、MFP等のデバイスや、サーバ上で動作するアプリケーション等である。
【0017】
スケジュールデータ作成装置1は設定対象管理装置2に提供するスケジュールデータを作成する機能を有するものであり、契約情報作成部11と暦情報作成部13と契約情報解釈部15と暦情報解釈部16とスケジュールデータ作成・修正部17とスケジュール表示部18とスケジュールデータ出力部19とを備えている。
【0018】
契約情報作成部11は、ユーザとの対話処理により契約情報12を作成する機能を有している。契約情報12は、設定対象3を運用する側(サプライヤ、システム管理部門等)と設定対象3を利用する側との間で合意した運用ルール(休日や利用者の少ない時間帯での設定対象3のサービスレベル等)である。
【0019】
暦情報作成部13は、ユーザとの対話処理により暦情報14を作成する機能を有している。暦情報14は、日時と対応付けられた休日祝日や勤務予定の情報である。なお、暦情報作成部13は、外部の暦作成システムと連携することで、その機能を利用するようにしてもよい。
【0020】
契約情報解釈部15は、スケジュールデータの作成にあたり、契約情報12を読み込み、内容を解釈して処理に適する形式に変換する機能を有している。
【0021】
暦情報解釈部16は、スケジュールデータの作成にあたり、暦情報14を読み込み、内容を解釈して処理に適する形式に変換する機能を有している。
【0022】
スケジュールデータ作成・修正部17は、契約情報解釈部15と暦情報解釈部16の出力データに基づき、スケジュールデータを作成する機能を有している。また、スケジュールデータ作成・修正部17は、作成されたスケジュールデータをユーザの操作に応じて修正する機能も有している。
【0023】
スケジュール表示部18は、作成もしくは修正されたスケジュールデータに基づいてスケジュールをユーザに対して表示する機能を有している。
【0024】
スケジュールデータ出力部19は、作成もしくは修正されたスケジュールデータを設定対象管理装置2に対して出力(送信)する機能を有している。
【0025】
設定対象管理装置2は設定対象3に動作設定を行う機能を有するものであり、スケジュールデータ入力部21と設定情報作成部23と設定データ作成部25とスケジュール実行部27と設定部28とを備えている。
【0026】
スケジュールデータ入力部21は、スケジュールデータ作成装置1から出力(送信)されたスケジュールデータを入力(受信)し、スケジュールデータ22として保持する機能を有している。
【0027】
設定情報作成部23は、ユーザとの対話処理により設定情報24を作成する機能を有している。この際、スケジュールデータ作成装置1から入力されたスケジュールデータ22を参照して設定情報24を作成することもできる。
【0028】
設定データ作成部25は、スケジュールデータ22と設定情報24に基づき、設定データ26を作成する機能を有している。
【0029】
スケジュール実行部27は、作成された設定データ26に基づいてスケジュール実行(設定された日時に到達するのを待ち、到達した場合には設定された設定を実行)する機能を有している。
【0030】
設定部28は、スケジュール実行部27の指示に従い、設定対象3に対して実際の動作設定を行う機能を有している。
【0031】
<動作>
図2は実施形態の処理例を示すフローチャートであり、スケジュールデータ作成装置1における処理例を示している。
【0032】
図2において、処理を開始すると、処理選択により分岐する(ステップS101)。具体的には、GUI(Graphical User Interface)によりユーザに処理を選択させ、該当する処理に分岐する。
【0033】
契約情報作成が選択された場合、契約情報作成部11の機能により契約情報12の作成を行う(ステップS102)。契約情報作成部11は、GUIによりユーザから対話的に契約情報の入力を行わせ、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶領域に契約情報12を保持する。契約情報の作成の後、処理選択(ステップS101)に戻る。
【0034】
図3は契約情報12の構造例を示す図であり、契約情報の1単位(レコード)を識別する「ID」と、契約内容の条件を示す「条件」と、契約内容の条件を満たした場合の設定内容を示す「出力」とを含んでいる。図示の例では、ID「agreement1」において、祝日は(条件「holiday==1」)電源をOFFにする(出力「powerState=OFF」)という契約内容を示し、ID「agreement2」において、2人以上休んだら(条件「absent>=2」)スタンバイの間隔を30秒にする(出力「standbyTime=30」)という契約内容を示している。なお、契約情報12には、設定対象(3)の条件(特性等)を含めてもよい。すなわち、特定の条件に該当する設定対象のみに絞ることができる。
【0035】
図2に戻り、処理選択(ステップS101)で暦情報作成が選択された場合、暦情報作成部13の機能により暦情報14の作成を行う(ステップS103)。暦情報作成部13は、GUIによりユーザから対話的に暦情報の入力を行わせ、HDD等の記憶領域に暦情報14を保持する。暦情報の作成の後、処理選択(ステップS101)に戻る。
【0036】
図4(a)は暦情報14の構造例を示す図であり、日付(日時でも可)、休日の可否(holiday)、休みの人数(absent)を含んでいる。図4(b)は暦情報を作成する際のユーザインタフェース画面の例を示しており、独自のカレンダーに入力が行えるようになっている。「休日」「祝日」等を設定した日は「holiday=1」となり、「Aさん休暇」を設定した日は「absent=1」となり、「Aさん休暇、Bさん休暇」を設定した日は「absent=2」となって、暦情報14に反映される。
【0037】
図2に戻り、処理選択(ステップS101)でスケジュールデータ作成が選択された場合、契約情報解釈部15は、記憶領域から契約情報12を読み込み、内容を解釈して処理に適する形式に変換する(ステップS104)。この際、契約情報12の全てを読み込むのではなく、ユーザにより指定されたIDに該当する契約情報12のレコードのみを読み込み、解釈する。読み込んだ契約情報12の解釈として、具体的には、図3に示したようなテキスト形式の契約情報12から、構造化されたバイナリ形式のデータに変換する。変換されたデータは長時間にわたって保持するものでないため、メモリ上の記憶領域に保持する。なお、HDD等の固定的な記憶領域に保持するようにしてもよい。
【0038】
次いで、図2に戻り、暦情報解釈部16は、記憶領域から暦情報14を読み込み、内容を解釈して処理に適する形式に変換する(ステップS105)。この際、暦情報14の全てを読み込むのではなく、ユーザにより指定された期間に該当する暦情報14のレコードのみを読み込み、解釈する。読み込んだ暦情報14の解釈として、具体的には、図4(a)に示したようなテキスト形式の暦情報14から、構造化されたバイナリ形式のデータに変換する。変換されたデータは長時間にわたって保持するものでないため、メモリ上の記憶領域に保持する。なお、HDD等の固定的な記憶領域に保持するようにしてもよい。
【0039】
次いで、図2に戻り、スケジュールデータ作成・修正部17は、契約情報解釈部15と暦情報解釈部16でそれぞれ変換されたデータからスケジュールデータを作成する(ステップS106)。具体的には、図3の契約情報12のレコードの「条件」に対応するデータ(「holiday==1」、「absent>=2」等)に基づき、図4の暦情報14に対応するデータの中から該当するレコードを検索し、該当するレコードの「日付(日時)」を取得して、スケジュールデータのレコードの「設定実行日時」とする。また、検索の条件とした契約情報12のレコードの「条件」に対応する「出力」を、スケジュールデータのレコードの「設定項目」とする。検索の条件とした契約情報12に「設定対象の条件」が含まれている場合には、それをスケジュールデータのレコードの「設定対象の条件」とする。
【0040】
図5はスケジュールデータの構造例を示す図であり、上述した「設定実行日時」「設定項目」「設定対象の条件」と、スケジュールデータのレコードを識別する「ID」を含んでいる。
【0041】
次いで、図2に戻り、スケジュール表示部18は、スケジュールデータ作成・修正部17により作成されたスケジュールデータの示すスケジュールをモニタ等に表示する(ステップS107)。
【0042】
次いで、ユーザが修正を要求した場合(ステップS108のYes)、スケジュールデータ作成・修正部17の機能により、ユーザの操作に応じたスケジュールデータの修正を行う(ステップS109)。具体的には、所定のGUIにより、ユーザが修正ボタン等を選択した場合には、スケジュールを編集可能な状態にし、ユーザの指定する項目の修正を行わせる。スケジュールデータの修正の後、スケジュール表示(ステップS107)に戻る。
【0043】
修正がない場合(ステップS108のNo)、スケジュールデータ出力部19は、スケジュールデータ作成・修正部17により作成もしくは編集されたスケジュールデータを設定対象管理装置2に出力(送信)する(ステップS110)。そして、スケジュールデータ作成装置1での処理を終了する。
【0044】
次に、図6は設定対象管理装置2における設定データ作成までの処理例を示している。
【0045】
図6において、スケジュールデータ入力部21は、スケジュールデータ作成装置1からのデータ受信を待機し(ステップS201)、データが到来した場合はスケジュールデータを入力(受信)し、HDD等の記憶領域にスケジュールデータ22として保持する(ステップS202)。
【0046】
また、処理選択により分岐し(ステップS203)、設定情報作成が選択された場合、設定情報作成部23の機能により、設定情報24の作成を行う(ステップS204)。設定情報作成部23は、GUIによりユーザから対話的に設定情報の入力を行わせ、HDD等の記憶領域に設定情報24を保持する。設定情報の作成の後、処理選択(ステップS203)に戻る。
【0047】
図7は設定情報の構造例を示す図であり、「設定対象ID」「設定対象の条件」「スケジュールデータID」「設定内容(設定項目、設定値)」を含んでいる。「設定対象ID」は、設定対象3を特定する識別子である。「設定対象の条件」は、設定対象3の個々を特徴付ける条件や特性等の情報である。「スケジュールデータID」は、スケジュールデータのレコードを特定する情報である。例えば、ユーザが、スケジュールデータの特定のレコードに特定の設定対象3を対応付ける指定を行った場合、このフィールドが埋められる。「設定内容(設定項目、設定値)」は、設定対象3への動作設定の具体的な内容である。
【0048】
図6に戻り、処理選択(ステップS203)で設定データ作成が選択された場合、設定データ作成部25は、スケジュールデータ22と設定情報24から設定データ26を作成する(ステップS205)。具体的には、図5に示す内容のスケジュールデータ22のレコードに「設定対象の条件」が含まれている場合、その「設定対象の条件」に基づいて図7に示す設定情報24の「設定対象の条件」を検索し、一致するレコードが存在する場合、検索の元になったスケジュールデータ22のレコードの「設定実行日時」を設定データ26の新たなレコードの「設定実行日時」とする。そして、検索の元になったスケジュールデータ22のレコードの「設定項目」と、検索された設定情報24のレコードの「設定内容(設定項目、設定値)」とを比較し、「設定項目」部分が一致する設定項目と設定値の対を抽出し、設定データ26のレコードの「設定内容(設定項目、設定値)」とする。更に、検索された設定情報24のレコードの「設定対象ID」を設定データ26のレコードの「設定対象ID」とする。
【0049】
また、設定情報24のレコードに「スケジュールデータID」が含まれている場合、スケジュールデータ22から該当するスケジュールデータのレコードを特定し、そのスケジュールデータ22のレコードの「設定実行日時」を設定データ26の新たなレコードの「設定実行日時」とする。そして、スケジュールデータ22のレコードの「設定項目」と、元の設定情報24のレコードの「設定内容(設定項目、設定値)」とを比較し、「設定項目」部分が一致する設定項目と設定値の対を抽出し、設定データ26のレコードの「設定内容(設定項目、設定値)」とする。更に、元の設定情報24のレコードの「設定対象ID」を設定データ26のレコードの「設定対象ID」とする。
【0050】
図8は設定データの構造例を示す図であり、上述した「設定実行日時」「設定対象ID」「設定内容(設定項目、設定値)」を含んでいる。
【0051】
次に、図9は設定対象管理装置2における設定対象3に対する動作設定の処理例を示している。
【0052】
図9において、処理を開始すると、スケジュール実行部27は、設定データ26で指定されたスケジュール実行の日時(「設定実行日時」)に到達したか否かを、システムのタイマ機能を利用して取得した日時データと比較することにより判断する(ステップS301)。
【0053】
そして、スケジュール実行の日時に到達した場合(ステップS301のYes)、スケジュール実行部27は設定部28に対して設定データ26のレコード内容を指定して動作設定の実行を指示する(ステップS302)。
【0054】
これを受け、設定部28は、設定データ26のレコード内容に基づき、設定対象3に対して動作設定を行う(ステップS303)。具体的には、図8の設定データ26のレコードの「設定対象ID」で特定される設定対象3(複数の場合も含む)に対し、「設定内容(設定項目、設定値)」の示す設定項目に設定値を設定する処理を行う。
【0055】
<総括>
以上説明したように、本実施形態によれば、祝日や休日の情報と勤務予定の情報などを含む暦情報と、休日などサービスレベルを低くする条件を定義した契約情報とを利用して設定対象への動作設定の一括配布スケジュールを自動生成しているので、例外的なケースのスケジュールに柔軟に対応することができる。
【0056】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【符号の説明】
【0057】
1 スケジュールデータ作成装置
11 契約情報作成部
12 契約情報
13 暦情報作成部
14 暦情報
15 契約情報解釈部
16 暦情報解釈部
17 スケジュールデータ作成・修正部
18 スケジュール表示部
19 スケジュールデータ出力部
2 設定対象管理装置
21 スケジュールデータ入力部
22 スケジュールデータ
23 設定情報作成部
24 設定情報
25 設定データ作成部
26 設定データ
27 スケジュール実行部
28 設定部
3 設定対象
【先行技術文献】
【特許文献】
【0058】
【特許文献1】特開2008‐097375号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定対象のサービスレベルを定めた契約情報を作成する契約情報作成手段と、
勤務予定と休日祝日情報を含んだ暦情報を作成する暦情報作成手段と、
前記契約情報と前記暦情報から適切なサービスレベルのスケジュールデータを作成するスケジュールデータ作成手段と、
前記設定対象に対する設定内容を含む設定情報を作成する設定情報作成手段と、
前記スケジュールデータと前記設定情報に基づいて前記設定対象に対する設定データを作成する設定データ作成手段と、
前記設定データの設定日時情報に基づいて設定実行を管理するスケジュール実行手段と、
前記スケジュール実行手段の指示により、前記設定対象への前記設定データによる動作設定を行う設定手段と
を備えたことを特徴とする動作設定システム。
【請求項2】
請求項1に記載の動作設定システムにおいて、
前記暦情報作成手段は、外部の暦作成システムと連携し、その機能により実現する
ことを特徴とする動作設定システム。
【請求項3】
設定対象のサービスレベルを定めた契約情報を作成する契約情報作成工程と、
勤務予定と休日祝日情報を含んだ暦情報を作成する暦情報作成工程と、
前記契約情報と前記暦情報から適切なサービスレベルのスケジュールデータを作成するスケジュールデータ作成工程と、
前記設定対象に対する設定内容を含む設定情報を作成する設定情報作成工程と、
前記スケジュールデータと前記設定情報に基づいて前記設定対象に対する設定データを作成する設定データ作成工程と、
前記設定データの設定日時情報に基づいて設定実行を管理するスケジュール実行工程と、
前記スケジュール実行工程の指示により、前記設定対象への前記設定データによる動作設定を行う設定工程と
を備えたことを特徴とする動作設定方法。
【請求項4】
コンピュータを、
設定対象のサービスレベルを定めた契約情報を作成する契約情報作成手段、
勤務予定と休日祝日情報を含んだ暦情報を作成する暦情報作成手段、
前記契約情報と前記暦情報から適切なサービスレベルのスケジュールデータを作成するスケジュールデータ作成手段、
前記設定対象に対する設定内容を含む設定情報を作成する設定情報作成手段、
前記スケジュールデータと前記設定情報に基づいて前記設定対象に対する設定データを作成する設定データ作成手段、
前記設定データの設定日時情報に基づいて設定実行を管理するスケジュール実行手段、
前記スケジュール実行手段の指示により、前記設定対象への前記設定データによる動作設定を行う設定手段
として機能させる動作設定プログラム。
【請求項5】
請求項4に記載のプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項1】
設定対象のサービスレベルを定めた契約情報を作成する契約情報作成手段と、
勤務予定と休日祝日情報を含んだ暦情報を作成する暦情報作成手段と、
前記契約情報と前記暦情報から適切なサービスレベルのスケジュールデータを作成するスケジュールデータ作成手段と、
前記設定対象に対する設定内容を含む設定情報を作成する設定情報作成手段と、
前記スケジュールデータと前記設定情報に基づいて前記設定対象に対する設定データを作成する設定データ作成手段と、
前記設定データの設定日時情報に基づいて設定実行を管理するスケジュール実行手段と、
前記スケジュール実行手段の指示により、前記設定対象への前記設定データによる動作設定を行う設定手段と
を備えたことを特徴とする動作設定システム。
【請求項2】
請求項1に記載の動作設定システムにおいて、
前記暦情報作成手段は、外部の暦作成システムと連携し、その機能により実現する
ことを特徴とする動作設定システム。
【請求項3】
設定対象のサービスレベルを定めた契約情報を作成する契約情報作成工程と、
勤務予定と休日祝日情報を含んだ暦情報を作成する暦情報作成工程と、
前記契約情報と前記暦情報から適切なサービスレベルのスケジュールデータを作成するスケジュールデータ作成工程と、
前記設定対象に対する設定内容を含む設定情報を作成する設定情報作成工程と、
前記スケジュールデータと前記設定情報に基づいて前記設定対象に対する設定データを作成する設定データ作成工程と、
前記設定データの設定日時情報に基づいて設定実行を管理するスケジュール実行工程と、
前記スケジュール実行工程の指示により、前記設定対象への前記設定データによる動作設定を行う設定工程と
を備えたことを特徴とする動作設定方法。
【請求項4】
コンピュータを、
設定対象のサービスレベルを定めた契約情報を作成する契約情報作成手段、
勤務予定と休日祝日情報を含んだ暦情報を作成する暦情報作成手段、
前記契約情報と前記暦情報から適切なサービスレベルのスケジュールデータを作成するスケジュールデータ作成手段、
前記設定対象に対する設定内容を含む設定情報を作成する設定情報作成手段、
前記スケジュールデータと前記設定情報に基づいて前記設定対象に対する設定データを作成する設定データ作成手段、
前記設定データの設定日時情報に基づいて設定実行を管理するスケジュール実行手段、
前記スケジュール実行手段の指示により、前記設定対象への前記設定データによる動作設定を行う設定手段
として機能させる動作設定プログラム。
【請求項5】
請求項4に記載のプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図3】
【図4】
【図2】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2011−197923(P2011−197923A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−62917(P2010−62917)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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