説明

動力伝達装置

【課題】組付性を向上することができる動力伝達装置を提供する。
【解決手段】フロントデフ207(差動機構)に接続された中空軸3と車軸5(一対の回転部材)が収容されるケーシング7と、フロントデフ207の差動を制限する差動制限機構9(トルク伝達機構)が収容されるハウジング本体11(第1ハウジング)と、ハウジング本体11に取り付けられるカバーハウジング13(第2ハウジング)とを備え、ケーシング7にハウジング本体11とカバーハウジング13が取り付けられるトランスファ1(動力伝達装置)において、ハウジング本体11が、差動制限機構9を支持する支持手段15を有し、ハウジング本体11をユニット化した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のハウジングを有する動力伝達装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の動力伝達装置としては、特許文献1に差動機構の差動を制限する差動制限機構(トルク伝達機構)を備えた車軸モジュールが記載されている。この車軸モジュールでは、差動制限機構であるクラッチパックを収容するハウジング(第1ハウジング)に対して圧力プレート(第2ハウジング)を取り付け、圧力プレートによってハウジング内のクラッチパックを支持している。また、差動制限機構を収容するハウジングと圧力プレートは、差動機構が収容された差動装置キャリア(ケーシング)に取り付けられている。
【特許文献1】特開2003−287106号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、上記のような車軸モジュールでは、ハウジングに収容された差動制限機構を圧力プレートによって支持しているので、差動制限機構を差動装置キャリアから取り外す場合、ハウジングと圧力プレートとを一緒に取り外さなければならない。また、逆に、ハウジングと圧力プレートを差動装置キャリアに取り付ける前の状態では、差動制限機構を収容するハウジングだけでは差動制限機構を支持することができず、差動機構を収容するハウジングに圧力プレートを取り付けていなければならない。このため、差動制限機構の組付けにハウジング(第1ハウジング)と圧力プレート(第2ハウジング)の2つのハウジングを用いなければならないので、重量が大きくなると共に部品点数が多くなり、その分組付工数が増えて組付性が低下していた。
【0004】
そこで、この発明は、組付性を向上することができる動力伝達装置の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、一対の回転部材が収容され互いに取付け合う少なくとも第1ハウジングと第2ハウジングとを有するケーシングと、一対の回転部材間でトルク伝達を行うトルク伝達機構と、前記第1ハウジングに収容されたクラッチ機構とを備えた動力伝達装置であって、前記第1ハウジングは、前記トルク伝達機構を支持する支持手段を有し、前記第1ハウジングと前記トルク伝達機構とをユニット化したことを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1記載の動力伝達装置であって、前記トルク伝達機構は、クラッチ機構と、前記クラッチ機構を操作するカム機構とを備え、前記カム機構は、軸方向移動自在に支持される一対のカムリングを有し、前記支持手段は、前記一対のカムリングを支持することを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2記載の動力伝達装置であって、前記第1ハウジングは、前記一対の回転部材のいずれか一方に連結される固定部材を有し、前記支持手段は、前記固定部材に設けられ前記カムリングのうち一方のカムリングの内周側を支持するスナップリングと、他方のカムリングの内周側を支持する段部とを有することを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項2記載の動力伝達装置であって、前記支持手段は、前記一対のカムリングのいずれか一方を支持するプレートを有し、前記プレートは、前記第1ハウジングの前記第2ハウジングが取り付けられる側に固定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の動力伝達装置は、トルク伝達機構が支持手段を有した第1ハウジングに支持され第1ハウジングがトルク伝達機構とユニット化されているので、第1ハウジングと第2ハウジングとを分割することができ、組付性を向上することができる。
【0010】
また、第1ハウジングと第2ハウジングとを分割することができるので、第1ハウジングのみを取り外すだけでトルク伝達機構の調整等を行えることができ、トルク伝達機構を取り扱い易く、組付作業性を向上させることができる。
【0011】
請求項2の動力伝達装置は、第1ハウジングがカムリングを支持する支持手段を有するので、カムリングを含めたトルク伝達機構をまとめて取り扱うことができ、組付性を向上することができる。
【0012】
請求項3の動力伝達装置は、第1ハウジングの固定部材のカムリングを支持する支持手段がスナップリングと段部であるので、カムリングを確実に支持することができ、トルク伝達機構を収容した第1ハウジングをユニット化することができる。
【0013】
請求項4の動力伝達装置は、カムリングを支持するプレートが第1ハウジングの第2ハウジングが取り付けられる側に固定されるので、簡易な構成でカムリングを支持することができ、低コストでトルク伝達機構を収容した第1ハウジングをユニット化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
まず、図1を用いて各実施形態の動力伝達装置が適用される車両の動力系について説明する。なお、ここでは、動力伝達装置であるトランスファは、第1実施形態のトランスファ1を用いるが、第2実施形態のトランスファ101が適用される車両の動力系についても同様である。
【0015】
図1に示すように、車両の動力系は、横置きのエンジン201及びトランスミッション203と、減速ギヤ組205と、フロントデフ207と、前車軸209,211と、前輪213,215と、トランスファ1(動力伝達装置)と、後輪側プロペラシャフト217と、カップリング219と、方向変換ギヤ組221と、リヤデフ223と、後車軸225,227と、後輪229,231などから構成されている。
【0016】
エンジン201の駆動力はトランスミッション203から減速ギヤ組205とデフケース233とを介してフロントデフ207に伝達され、前車軸209,211から前輪213,215に配分されると共に、デフケース233からトランスファ1と後輪側プロペラシャフト217とを介してカップリング219に伝達され、カップリング219が連結されている方向変換ギヤ組221からリヤデフ223に伝達され、後車軸225,227から後輪229,231に配分されて4輪駆動状態になる。また、カップリング219の連結が解除されると、車両は前輪駆動の2輪駆動状態になる。
【0017】
そして、フロントデフ207の差動制限は、トランスファ1側に配置された差動制限機構9によって行われている。以下、トランスファの各実施形態について説明する。なお、各実施形態で用いられる差動制限機構とは、本発明のトルク伝達機構を意味し、2つの相対回転部材間でトルク伝達を行うように機能するものである。
【0018】
(第1実施形態)
図2を用いて第1実施形態について説明する。
【0019】
本実施形態のトランスファ1はケーシング7を備え、このケーシング7は第1ハウジング11と第2ハウジング13と第3ハウジング8との3部材を有しており、フロントデフ207(差動機構)に接続された中空軸3と車軸5(一対の回転部材)が収容されるギヤハウジング8(第3ハウジング)と、フロントデフ207の差動を制限する差動制限機構9(トルク伝達機構)が収容されるハウジング本体11(第1ハウジング)と、ハウジング本体11に取り付けられるカバーハウジング13(第2ハウジング)とを備え、ケーシング7にハウジング本体11とカバーハウジング13が取り付けられる。そして、ハウジング本体11は、差動制限機構9を支持する支持手段15を有し、ハウジング本体11をユニット化している。
【0020】
また、差動制限機構9は、クラッチ機構17と、クラッチ機構17を操作するカム機構19とを備え、カム機構19は、軸方向移動自在に支持される一対の環状のカムリング21,23を有し、支持手段15は、一対のカムリング21,23を支持し、ハウジング本体11は、中空軸3(一対の回転部材のいずれか一方)に連結されるハブ25(固定部材)を有し、支持手段15は、ハブ25に設けられカムリング21の内周側を支持するスナップリング27と、カムリング23の内周側を支持する段部29とを有している。
【0021】
図2に示すように、ケーシング7は、中空軸3と車軸5とを収容している。ケーシング7は、ベアリング31が設けられ、中空軸3を回転自在に支承している。中空軸3は、スプライン部33でフロントデフ207のデフケース233にスプライン連結され、デフケース233と一体回転される。また、中空軸3には、リングギヤ35がボルト37で固定され、後輪側プロペラシャフト217のギヤ235と噛み合うことにより、後輪側プロペラシャフト217側に駆動力を伝達している。さらに、中空軸3の内周には、車軸5が挿通されている。車軸5は、フロントデフ207のサイドギヤ237と連結されており、サイドギヤ237と一体回転され、前車軸211側に駆動力を伝達している。そして、ケーシング7には、カバーハウジング13が取り付けられる。
【0022】
カバーハウジング13は、ベアリング39が設けられ、中空軸3を回転自在に支承している。また、カバーハウジング13の内周側には、差動制限機構9であるカム機構19のカムリング21のカムスラスト力を受ける当接部41が形成されている。このカバーハウジング13には、ハウジング本体11が取り付けられ、ケーシング7とカバーハウジング13とハウジング本体11とがボルト42によって固定される。
【0023】
ハウジング本体11は、差動制限機構9であるカム機構19のカムリング21,23を支持するハブ25を有している。ハブ25は、スプライン部43,45が形成されている。スプライン部43は、中空軸3とスプライン連結され、ハブ25が中空軸3と一体回転される。また、スプライン部45には、クラッチ機構17のクラッチハブ47がスプライン連結され、ハブ25とクラッチハブ47が一体回転される。さらに、ハブ25は、支持手段15が設けられている。支持手段15は、スナップリング27と段部29とから構成されている。スナップリング27は、ハブ25の外周に固定され、カムリング21を軸方向に支持している。段部29は、ハブ25の外周に形成され、カムリング23を軸方向に支持している。そして、ハウジング本体11には、差動制限機構9が収容されている。
【0024】
差動制限機構9は、アクチュエータ49と、カム機構19と、クラッチ機構17とから構成されている。アクチュエータ49は、反転可能な電動モータ51と、減速ギヤ組53,55から構成されている。電動モータ51は、図3に示すように、ハウジング本体11の外部でハウジング本体11の車幅方向の投影面内において車軸5に対して後方側に配置されている。また、ケーシング7の内部では、後輪側プロペラシャフト217のギヤ235が車軸5に対して後方側に配置されている。このため、トランスファ1全体の重量は、車軸5に対して後方側が大きくなっている。これにより、重量の大きい部材が車軸5に対して前方側と後方側に分かれることがなく、車軸5の回転によるトランスファ1全体のぶれを抑えることができる。また、電動モータ51は、出力軸57を有し、減速ギヤ組53に回転を伝達する。
【0025】
減速ギヤ組53は、小径ギヤ59と大径ギヤ61とから構成されている。小径ギヤ59は、電動モータ51の出力軸57の外周に形成され、大径ギヤ61と噛み合っている。大径ギヤ61は、回転軸63の大径部の外周に形成されている。回転軸63は、ハウジング本体11に形成された貫通孔65に支持されたピン67によって回転自在に支持されている。減速ギヤ組55は、小径ギヤ69と大径ギヤ71とから構成されている。小径ギヤ69は、回転軸63の小径部の外周に形成され、大径ギヤ71と噛み合っている。大径ギヤ71は、カム機構19のカムリング23の外周に形成され、カム機構19でカムスラスト力を発生させる。
【0026】
カム機構19は、一対の環状のカムリング21,23と、カムボール(不図示)と、プレッシャプレート73とから構成されている。カムリング21,23は、ハブ25の外周に軸方向移動自在に支持され、スナップリング27と段部29によって、軸方向移動の最大幅が規制されている。カムボールは、カムリング21,23間に配置され、電動モータ51及び減速ギヤ組53,55によってカムリング21,23に差回転を生じさせてカムリング21,23を軸方向に移動させる。
【0027】
なお、カムリング21のスラスト力をカバーハウジング13の当接部41で受け、カムリング23のスラスト力をベアリング75で受けている。
【0028】
また、ベアリング75は、カムリング23側の回転とプレッシャプレート73側の回転を遮断している。プレッシャプレート73は、カムリング23の内周に軸方向移動自在に支持されている。また、プレッシャプレート73とクラッチハブ47との間には、リターンスプリング77が設けられ、プレッシャプレート73をクラッチ機構17の多板クラッチ79の締結解除方向に押圧している。なお、プレッシャプレート73の外周には、らせん状にオイル溝81が形成されており、このオイル溝81はプレッシャプレート73の回転によりオイルポンプの機能を有し、摺動部分を潤滑する。そして、カムスラスト力によりカムリング23が多板クラッチ79の締結方向に移動されるとカムリング23がプレッシャプレート73を押圧し、プレッシャプレート73が多板クラッチ79を押圧して多板クラッチ79を締結させる。
【0029】
クラッチ機構17は、クラッチハブ47と、クラッチハウジング83と、多板クラッチ79とから構成されている。クラッチハブ47は、ハブ25にスプライン連結されており、フロントデフ207のデフケース233と一体回転される。クラッチハウジング83は、スプライン部85で車軸5にスプライン連結され、ベアリング87で回転自在に支承されている。このため、クラッチハウジング83は、フロントデフ207のサイドギヤ237と一体回転される。多板クラッチ79は、複数のアウタクラッチ板89と複数のインナクラッチ板91とから構成されている。アウタクラッチ板89は、クラッチハウジング83の内周にスプライン連結されている。インナクラッチ板91は、クラッチハブ47の外周にスプライン連結されている。そして、多板クラッチ79が締結されると、クラッチハブ47とクラッチハウジング83とが接続、すなわち、フロントデフ207(図1参照)のデフケース233とサイドギヤ237とが接続され、フロントデフ207での差動が制限される。
【0030】
このように構成されたトランスファ1では、電動モータ51を作動させると減速ギヤ組53,55で回転が減速されカムリング23が回転される。このカムリング23の回転により、カム機構19でカムスラスト力が発生され、プレッシャプレート73が多板クラッチ79の締結方向に移動される。このプレッシャプレート73の移動により、多板クラッチ79が締結され、フロントデフ207での差動が制限される。
【0031】
また、トランスファ1では、ハウジング本体11が差動制限機構9を支持する支持手段15を有しているので、ハウジング本体11のみをケーシング7とカバーハウジング13から取り外せば差動制限機構9を取り外すことができる。詳細には、ハウジング本体11を図中右方に移動して取り外すとき、スナップリング27とカムリング21とが当接するので、カムリング21がハウジング本体11から脱落することがなく、差動制限機構9全体を取り外すことができる。このため、多板クラッチ79のクラッチ板を増加又は減少させる、クラッチ板の交換等のクラッチ機構17の調整、カム機構19のカムスラスト力の調整、カムリング21,23の交換等のカム機構19の調整及びアクチュエータ49の調整のような差動制限機構9全体の調整が行い易くなっている。そして、差動制限機構9の調整後、ハウジング本体11のみを組付ければ良い。
【0032】
このようなトランスファ1では、差動制限機構9が支持手段15を有したハウジング本体11に支持されハウジング本体11が差動制限機構9とユニット化されているので、ハウジング本体11とカバーハウジング13とを分割することができ、組付性を向上することができる。
【0033】
また、ハウジング本体11とカバーハウジング13とを分割することができるので、ハウジング本体11のみを取り外すだけで差動制限機構9を取り外すことができ、差動制限機構9の調整等を行い易い。このため、差動制限機構9を取り扱い易く、組付作業性を向上させることができる。
【0034】
さらに、ハウジング本体11がカムリング21,23を支持する支持手段15を有するので、取り外し時にばらつき易いカムリング21,23をクラッチ機構17及びアクチュエータ49とまとめて取り扱うことができ、組付性を向上することができる。
【0035】
また、ハウジング本体11のハブ25のカムリング21,23を支持する支持手段15がスナップリング27と段部29であるので、カムリング21,23を確実に支持することができ、差動制限機構9を収容したハウジング本体11をユニット化することができる。言い換えれば、1つのハウジング部材であるハウジング本体11に対してトルク伝達機構としての差動制限機構9を組付け支持する(すなわちサブアッセンブリー化する)ことができる。
【0036】
(第2実施形態)
図3を用いて第2実施形態について説明する。
【0037】
本実施形態のトランスファ101は、支持手段103は、カムリング21を支持するプレート105を有し、プレート105は、ハウジング本体11のカバーハウジング13が取り付けられる側に固定されている。なお、第1実施形態と同一の構成には、同一の記号を記して説明を省略するが、第1実施形態と同一の構成であるので、得られる効果は第1実施形態と同等である。
【0038】
図3に示すように、支持手段103は、ハウジング本体11に固定される複数のプレート105で構成されている。プレート105は、半径方向外側がハウジング本体11のカバーハウジング13が取り付けられる側に形成された固定部107に加締め、リベット等の固定手段によって固定されている。また、プレート105は、半径方向内側がカムリング21と当接してカムリング21を軸方向に支持している。このプレート105により、ハウジング本体11を図中右方に移動して取り外すとき、プレート105とカムリング21とが当接するので、カムリング21がハウジング本体11から脱落することがなく、差動制限機構9全体を取り外すことができる。なお、プレート105は複数としたが、周方向に1つのリング状にしても良い。
【0039】
このようなトランスファ101では、カムリング21を支持するプレート105がハウジング本体11のカバーハウジング13が取り付けられる側に固定されるので、簡易な構成でカムリング21を支持することができ、低コストで差動制限機構9を収容したハウジング本体11をユニット化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】各実施形態の車両の動力系の概略図である。
【図2】第1実施形態のトランスファの断面図である。
【図3】第1実施形態のトランスファの側面図である。
【図4】第2実施形態のトランスファの断面図である。
【符号の説明】
【0041】
1,101…トランスファ
3…中空軸
5…車軸
7…ケーシング
8…ギヤハウジング
9…差動制限機構
11…ハウジング本体
13…カバーハウジング
15,103…支持手段
17…クラッチ機構
19…カム機構
21,23…カムリング
25…ハブ
27…スナップリング
29…段部
47…クラッチハブ
49…アクチュエータ
51…電動モータ
73…プレッシャプレート
79…多板クラッチ
83…クラッチハウジング
105…プレート
107…固定部
201…エンジン
203…トランスミッション
207…フロントデフ
233…デフケース
237…サイドギヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の回転部材が収容され互いに取付け合う少なくとも第1ハウジングと第2ハウジングとを有するケーシングと、一対の回転部材間でトルク伝達を行うトルク伝達機構と、前記第1ハウジングに収容されたクラッチ機構とを備えた動力伝達装置であって、
前記第1ハウジングは、前記トルク伝達機構を支持する支持手段を有し、前記第1ハウジングと前記トルク伝達機構とをユニット化したことを特徴とする動力伝達装置。
【請求項2】
請求項1記載の動力伝達装置であって、
前記トルク伝達機構は、クラッチ機構と、前記クラッチ機構を操作するカム機構とを備え、前記カム機構は、軸方向移動自在に支持される一対のカムリングを有し、前記支持手段は、前記一対のカムリングを支持することを特徴とする動力伝達装置。
【請求項3】
請求項2記載の動力伝達装置であって、
前記第1ハウジングは、前記一対の回転部材のいずれか一方に連結される固定部材を有し、前記支持手段は、前記固定部材に設けられ前記カムリングのうち一方のカムリングの内周側を支持するスナップリングと、他方のカムリングの内周側を支持する段部とを有することを特徴とする動力伝達装置。
【請求項4】
請求項2記載の動力伝達装置であって、
前記支持手段は、前記一対のカムリングのいずれか一方を支持するプレートを有し、前記プレートは、前記第1ハウジングの前記第2ハウジングが取り付けられる側に固定されていることを特徴とする動力伝達装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−309390(P2007−309390A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−138063(P2006−138063)
【出願日】平成18年5月17日(2006.5.17)
【出願人】(000225050)GKN ドライブライン トルクテクノロジー株式会社 (409)
【Fターム(参考)】