説明

動力伝達装置

【課題】容積を増加させることなく軽量化が可能な動力伝達装置を提供する。
【解決手段】内燃機関からの動力が伝達されるクランク軸12と、クランク軸12の回転運動によって回転する回転リング41と、回転リング41の回転によって揺動運動する揺動部42と、を有するコンロッド40と、揺動部42と回動可能に連結される外リング62と、外リング62の一方向のみの動力が伝達される内リング61と、を有するワンウェイクラッチ60と、内リング61の動力が伝達される出力軸71と、回転リング41の回転半径を可変することで、揺動部42の角速度を可変する回転半径可変機構50と、を備え、外リング62は、クランク軸12側に延びる延出部62aをコンロッド40の両側を挟み込むように配置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワンウェイクラッチを備えた動力伝達装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、4節クランク機構を備えた動力伝達装置が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。この種の動力伝達装置は、ワンウェイクラッチと4節リンクを用いて、ワンウェイクラッチが噛み合っているときにトルクを伝達するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2005−502543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、出力軸への出力トルクはコンロッドに対して張力として伝達されるが、このときの張力特性はピークを持った変動荷重である。このような張力特性に対するコンロッドの静的強度は、ピーク荷重を基準にして決められる。このため、フラットな荷重特性を有する動力伝達装置と比較して、同じエネルギ量を伝達するには、より強度の高いコンロッドが必要になるという問題がある。また、コンロッドが連結される入力側や出力側のベアリング(軸受)の強度についても、ベアリング荷重つまりコンロッド張力により決まるため、コンロッドと同様に強度の高い軸受が必要になるという問題が発生する。このためにコンロッドやベアリングを補強すると、コンロッドを太くするなどして、装置が大型化して重量が重くなる。
【0005】
本発明は、前記従来の問題を解決するものであり、容積を増加させることなく軽量化が可能な動力伝達装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、駆動力発生装置からの動力が伝達される駆動軸と、前記駆動軸の回転運動によって回転する回転部および前記回転部の回転によって揺動運動する揺動部を有するコンロッドと、前記揺動部と回動可能に連結されるリングの一方向のみの動力を出力軸に伝達するワンウェイクラッチと、前記回転部の回転半径を可変することで、前記揺動部の角速度を可変する回転半径可変機構と、を備え、前記外リングは、前記駆動軸側に延びる延出部を備えることを特徴とする。
【0007】
これによれば、ワンウェイクラッチが噛み合っているときのエネルギ(出力トルク)を、リング(外リング)に設けた延出部の慣性力によって補うことができるので、コンロッドに対する張力(コンロッド張力)のピーク値を下げることが可能になる。このようにピーク値を下げることができることにより、コンロッドの強度を従来よりも低いものにすることができ、軽量化が可能になる。
【0008】
また、コンロッドだけではなく、コンロッドの駆動軸側の軸受(ベアリング)やコンロッドの出力軸側を支持するワンウェイクラッチの軸受(実施形態におけるローラ)についても、強度を従来よりも低いものにできるので、軽量化が可能になる。
【0009】
しかも、延出部を駆動軸側から離れる方向ではなく、駆動軸側に向けて延びるように配置することで、装置の容積を増やすことなく、コンロッド張力のピーク値を下げることが可能になる。
【0010】
また、前記延出部は、前記コンロッドを前記出力軸の軸方向両側から挟み込むように配置されていることを特徴とする。
【0011】
これによれば、デッドスペースを有効利用することが可能になり、装置の容積を増やすことなく、装置の軽量化が可能となる。また、延出部をワンウェイクラッチの回転中心から遠い位置に設定できるので、より軽い延出部によって効率的にコンロッド張力のピーク値を下げることが可能になる。
【0012】
また、前記コンロッドおよび前記ワンウェイクラッチを複数組備え、前記延出部は、前記出力軸の軸方向において隣り合う前記コンロッド間に配置されていることを特徴とする。
【0013】
これによれば、デッドスペースを有効利用することが可能になり、装置の容積を増やすことなく、装置の軽量化が可能となる。また、コンロッド間の隙間が狭い場合、コンロッドの出力軸の軸方向両側に延出部を設けるときと比べて、延出部を厚くできるので、ワンウェイクラッチの回転中心からより遠くの位置に設定することなく、効率的にコンロッド張力のピーク値を下げることが可能になる。
【0014】
また、前記延出部は、前記駆動軸と前記出力軸との間において、前記コンロッドの外周面に対向するように配置されていることを特徴とする。
【0015】
これによれば、デッドスペースを有効利用することが可能になり、装置の容積を増やすことなく、装置の軽量化が可能となる。また、延出部を厚くできるので、延出部の出っ張りを大きくすることなく、効率的にコンロッド張力のピーク値を下げることが可能になる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、容積を増加させることなく軽量化が可能な動力伝達装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態に係る動力伝達装置が搭載された駆動システムを示す構成図である。
【図2】第1実施形態に係る動力伝達装置を示す斜視図である。
【図3】第1実施形態に係る動力伝達装置を示す断面図である。
【図4】第1実施形態に係るトランスミッション及びワンウェイクラッチの側面図である。
【図5】第1実施形態に係るトランスミッション及びワンウェイクラッチの側面図であり、(a)は回転半径r1(偏心量)が最大、(b)は回転半径r1が中間、(c)は回転半径r1が0、の状態を示している。
【図6】(a)〜(d)はトランスミッション及びワンウェイクラッチの側面図であり、回転半径r1が「最大」の状態における回転運動及び揺動運動を示している。
【図7】(a)〜(d)はトランスミッション及びワンウェイクラッチの側面図であり、回転半径r1が「中間」の状態における回転運動及び揺動運動を示している。
【図8】(a)〜(d)はトランスミッション及びワンウェイクラッチの側面図であり、回転半径r1が「0」の状態における回転運動及び揺動運動を示している。
【図9】入力軸の回転角度θ1と外リング(揺動部)の角速度ω2との関係を示すグラフである。
【図10】入力軸の回転角度θ1と外リング(揺動部)の摺動速度との関係を示すグラフである。
【図11】入力軸の回転角度とコンロッド張力との関係を示すグラフである。
【図12】第1実施形態に係る動力伝達装置における一効果を示す図である。
【図13】第2実施形態に係る動力伝達装置を示す斜視図である。
【図14】(a)〜(d)はトランスミッション及びワンウェイクラッチの側面図であり、回転半径r1が「最大」の状態における回転運動及び揺動運動を示している。
【図15】第3実施形態に係る動力伝達装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本実施形態について、図1〜図15を参照して説明する。
図1に示す本実施形態に係る動力伝達装置100A,100B,100Cは、例えば、図示しないハイブリッド車(車両、移動体)などの駆動システム1に搭載される。なお、車両の種類はこれに限定されず、ガソリン車でもよい。また、四輪車に限定されず、二輪車、三輪車でもよい。また、車両に限定されず、船舶や航空機でもよい。
【0019】
駆動システム1は、内燃機関10(駆動力発生装置)と、動力伝達装置100A,100B,100Cと、システムを電子制御するECU200(Electronic Control Unit、電子制御装置)と、を備えている。なお、内燃機関10は、例えば直列4気筒型(3気筒以下であってもよく、5気筒以上であってもよい)で駆動可能に構成されたレシプロエンジンである。
【0020】
(第1実施形態)
図2に示すように、第1実施形態に係る動力伝達装置100Aは、内燃機関10(図1参照)からの動力が伝達されるクランク軸12(駆動軸)と、トランスミッション30と、複数(ここでは6つ)のワンウェイクラッチ60を有するワンウェイクラッチ装置と、車両の前進時にワンウェイクラッチ60と一体となって正方向(一方向)で回転する出力軸71と、を備えている。なお、「正方向」は車両の前進方向に対応する方向であり、「逆方向」は車両の後退方向に対応する方向である。
【0021】
トランスミッション30は、クランク軸12の回転運動を揺動運動に変換し、その揺動運動をワンウェイクラッチ60に伝達すると共に、その角速度ω2(揺動速度)・揺動角度θ2(揺動振幅)を可変し(図4参照)、変速比i(レシオ)を、無限無段階で変速する機構である。なお、「変速比i=入力軸51の回転速度/出力軸71の回転速度」であり、この場合の「出力軸71の回転速度」は、「外リング62の正方向の揺動(動力)のみで回転する場合における出力軸71の回転速度」である。
【0022】
トランスミッション30は、クランク軸12の回転運動を揺動運動に変換する6本のコンロッド40と、クランク軸12の回転運動によって回転する各コンロッド40の回転リング41(回転部)の回転半径r1(偏心量)を無段階で可変することで、各コンロッド40の揺動部42の角速度ω2(揺動速度)及び揺動角度θ2(揺動振幅)を可変する回転半径可変機構50と、を備えている。
【0023】
なお、回転半径r1は、図4に示すように、入力中心軸線O1と偏心ディスク52の中心である第1支点O3との距離である。因みに、揺動部42の揺動中心は、出力軸71の出力中心軸線O2で固定であり、揺動半径r2(第2支点O4と出力中心軸線O2の距離)も固定である。また、コンロッド40、後記する偏心部51b、偏心ディスク52等の数は変更自由である。
【0024】
図3および図4に示すように、回転半径可変機構50は、クランク軸12と連結されクランク軸12の動力が入力される入力軸51と、6枚の偏心ディスク52と、入力軸51と偏心ディスク52とを相対回転させることで、回転半径r1(偏心半径、偏心量)を可変するピニオン53と、ピニオン53を回動させるDCモータ54と、減速機構55と、を備えている。
【0025】
入力軸51は、ミッションケース58を構成する壁部58a、壁部58bに、軸受59a、軸受59bを介して、回転自在に支持されている。なお、入力軸51の入力中心軸線O1と、クランク軸12の回転軸線とは一致している(図3参照)。
【0026】
図3において、入力軸51の右端側(一端側)は、クランク軸12と連結されている。そして、入力軸51はクランク軸12と一体に角速度ω1(図4参照)で回転するようになっている。
【0027】
また、入力軸51は、その入力中心軸線O1上に、ピニオン53が回転自在に挿入される中空部51aを有している。なお、中空部51aは部分的に径方向外に開口しており、ピニオン53が内歯車52bと噛合するようになっている(図4参照)。
【0028】
さらに、入力軸51は、入力中心軸線O1に対して一定の偏心距離で偏倚した軸方向視で略三日月形状の偏心部51bを6つ有している(図3、図4参照)。6つの偏心部51bは、本実施形態では、入力軸51の軸方向において等間隔で配置されると共に(図3参照)、周方向において等間隔(60°間隔)で配置されている。
【0029】
これにより、後記する6つのワンウェイクラッチ60の6つの外リング62(リング)の揺動運動の位相が等間隔(60°間隔)でずれることになり(図10参照)、その結果、位相がずれて揺動運動する6つの外リング62から内リング61に、6つの外リング62の揺動運動の正方向における動力が連続的に伝達されることになる。
【0030】
6枚の偏心ディスク52は、6つの偏心部51bにそれぞれ設けられている(図3参照)。
さらに説明すると、図4に示すように、各偏心ディスク52は円形を呈している。そして、偏心ディスク52の中心である第1支点O3から外れた位置には、円形の偏心孔52aが形成されており、偏心孔52aには偏心部51bが回転可能に内嵌している。また、偏心孔52aの内周面には内歯車52bが形成されており、内歯車52bはピニオン53と噛合している。
【0031】
ピニオン53は、(1)偏心部51bと偏心ディスク52とをロック(相対位置を保持)し、回転半径r1を保持する機能と、(2)偏心部51bと偏心ディスク52とを相対回転させ、回転半径r1を可変する機能と、を備えている。
【0032】
ピニオン53が、偏心部51b(入力軸51、クランク軸12)と同期して回転すると、つまり、ピニオン53が、偏心部51b(入力軸51、クランク軸12)と同一の回転速度で回転すると、偏心部51bと偏心ディスク52との相対位置が保持され、つまり、偏心部51bと偏心ディスク52とが一体化して回転し、回転半径r1が保持されるようになっている。
【0033】
一方、ピニオン53が、偏心部51bと異なる回転速度(上回る回転速度/下回る回転速度)で回転すると、ピニオン53に内歯車52bで噛合する偏心ディスク52が偏心部51bの周りに相対回転し、その結果、回転半径r1が可変するようになっている。
【0034】
DCモータ54は、ECU200の指令に従って回転し、ピニオン53を適宜な回転速度にて回動させるものである。DCモータ54の出力軸は、減速機構55(遊星歯車機構)を介して、ピニオン53に接続されており、DCモータ54の出力は、120:1程度に減速されて、ピニオン53に入力されるようになっている。
【0035】
図4に示すように、コンロッド40は、入力軸51の回転運動が入力される回転リング41と、回転リング41と一体であり、その揺動運動をワンウェイクラッチ60に出力する揺動部42とを備えている。また、コンロッド40は、入力中心軸線O1(出力中心軸線O2)に沿って肉厚に形成された外周面40aが全周にわたって形成されている。
【0036】
回転リング41は、軸受43を介して、偏心ディスク52に外嵌するように設けられている。揺動部42は、ピン44を介して、ワンウェイクラッチ60の外リング62に回動自在に連結されている。
【0037】
これにより、回転リング41と偏心ディスク52とは、相対的に回動自在となっている。したがって、回転リング41は、入力中心軸線O1を中心として回転半径r1で回転する偏心ディスク52に同期して回転するものの、回転リング41は偏心ディスク52に対して相対的に回動するので、コンロッド40全体は回転せず、コンロッド40はその姿勢を略維持したままとなる。そして、回転リング41が一回転すると、回転半径r1の大小に関わらず、揺動部42が円弧状で一往復揺動運動し、外リング62も円弧状で一往復揺動運動するようになっている。
【0038】
ワンウェイクラッチ装置は、6つのワンウェイクラッチ60を有しており、6つのワンウェイクラッチ60は、6本のコンロッド40の揺動部42の正方向のみの動力を、出力軸71に伝達させるものである。
【0039】
出力軸71は、円筒状を呈しており、ミッションケース58を構成する壁部58a、壁部58bに、軸受59c、軸受59dを介して、出力中心軸線O2を中心として、回転自在に支持されている(図3参照)。
【0040】
そして、各ワンウェイクラッチ60は、出力軸71の外周面に一体に固定され出力軸71と一体で回転する内リング61(クラッチインナ)と、内リング61に外嵌するように設けられた外リング62(クラッチアウタ)と、内リング61と外リング62との間で周方向に複数設けられたローラ63と、各ローラ63を付勢するコイルばね64(付勢部材)と、を備えている。
【0041】
外リング62は、コンロッド40の揺動部42と回動自在に連結されており、外リング62は揺動部42の揺動運動に連動して、正方向(矢印A1参照)/逆方向(矢印A2参照)に揺動運動する。
【0042】
また、外リング62は、図4に示すように、出力軸71の軸方向平面視において、略台形状に形成された延出部62aが一体に形成されている。この延出部62aは、出力軸71の軸方向においてコンロッド40を両側から挟み込むように配置される(図2、図3参照)。なお、延出部62aは、コンロッド40の側面に接触せず、かつ、隣り合う外リング62の延出部62aと接触しないようになっている。
【0043】
また、延出部62aは、クランク軸12(入力軸51)側に延びるように構成されている。換言すると、例えば、回転半径r1が最大である場合(外リング62の揺動角度が最大の場合)、外リング62が一往復揺動運動する際、延出部62aが外リング62から出力中心軸線O2を挟んでクランク軸12とは反対側に突出しないように構成されている(図6(a)〜(d)参照)。よって、動力伝達装置1Aの容積が大型化するのを防止できる。
【0044】
また、延出部62aは、外リング62に近い側の基端部に略四角湾曲形状の切欠部62bが形成されている。これにより、延出部62aを不必要に重くすることなく、外リング62に働く慣性力(慣性マス)を効率的に増やすことができる。
【0045】
ローラ63は、内リング61と外リング62とを互いにロック状態/非ロック状態とするものであり、各コイルばね64は、ローラ63を前記ロック状態となる方向に付勢している。
【0046】
そして、図10に示すように、外リング62の正方向の揺動速度が、内リング61(出力軸71)の正方向の回転速度を超えた場合、ローラ63によって外リング62と出力軸71とがロック状態(動力伝達状態)となる。これにより、コンロッド40の揺動運動する揺動部42の正方向の動力が、ワンウェイクラッチ60を介して、出力軸71に伝達し、出力軸71が回転駆動するようになっている。
【0047】
なお、図10では、外リング62から内リング61に動力が伝達する状態を太線で示している。また、図10に示すように、外リング62の正方向の揺動速度が内リング61の回転速度以下となっても、所定区間は、ローラ63がコイルばね64の弾性力により、外リング62から内リング61に動力が伝達するようになっている。
【0048】
ここで、図5を参照して回転半径r1が可変する状況を説明し、次いで、図6〜図8を参照して、異なる回転半径r1における偏心ディスク52(回転リング41)の回転運動と、揺動部42の揺動運動を説明する。
【0049】
図5(a)に示すように、第1支点O3(偏心ディスク52の中心)と入力中心軸線O1とが最も遠ざかると、回転半径r1が「最大」となるように構成されている。
そして、ピニオン53が偏心部51bと異なる回転速度で回転し、偏心部51bと偏心ディスク52とが相対回転すると、図5(b)に示すように、第1支点O3と入力中心軸線O1とが近づき、回転半径r1が「中」となるように構成されている。
さらに、偏心部51bと偏心ディスク52とが相対回転すると、図5(c)に示すように、第1支点O3と入力中心軸線O1とが重なり、回転半径r1が「0」なるように構成されている。
このように、回転半径r1は、「最大」と「0」との間で、無段階で制御可能となっている。
【0050】
次に、図5(a)に示す回転半径r1が「最大」の状態において、偏心部51bとピニオン53とを同期して回転させると、図6に示すように、偏心部51b、偏心ディスク52及びピニオン53は一体化して、回転半径r1を「最大」で保持したまま回転するようになっている。
【0051】
この場合、揺動部42(外リング62)の角速度ω2及び揺動角度θ2が「最大」となる(図9参照)。また、外リング62に設けられた延出部62aの揺動角度は、最大となる。また、延出部62aにおいては、図6(d)に示す状態が、入力中心軸線O1と出力中心軸線O2とを繋ぐ直線に対して直交する一方向に最も突出した状態となり、図6(b)に示す状態が、入力中心軸線O1と出力中心軸線O2とを繋ぐ直線に対して直交する他方向に最も突出した状態となる。
また、「変速比i=入力軸51の回転速度/出力軸71の回転速度」であり、「外リング62の揺動速度=外リング62の半径(固定値)×角速度ω2」であるから、変速比iは「小」となる。
【0052】
次に、図5(b)に示す回転半径r1が「中」の状態において、偏心部51bとピニオン53とを同期して回転させると、図7に示すように、偏心部51b、偏心ディスク52及びピニオン53は一体化して、回転半径r1を「中」で保持したまま回転するようになっている。
この場合、揺動部42(外リング62)の角速度ω2及び揺動角度θ2が「中」となる(図9参照)。そして、変速比iは「中」となる。また、外リング62の延出部62aの揺動角度は、「中」となる。
【0053】
次に、図5(c)に示す回転半径r1が「0」の状態において、偏心部51bとピニオン53とを同期して回転させると、図8に示すように、偏心部51b、偏心ディスク52及びピニオン53は一体化して、回転半径r1を「0」で保持したまま回転するようになっている。つまり、偏心部51b、偏心ディスク52及びピニオン53が、回転リング41内で空転し、コンロッド40が動作しないことになる。
この場合、揺動部42(外リング62)の角速度ω2及び揺動角度θ2が「0」となる(図9参照)。そして、変速比iは「∞(無限大)」となる。また、外リング62の延出部62aの揺動角度は、ゼロとなる。
【0054】
このようにして、回転半径r1が保持された状態(偏心部51bとピニオン53とが同期回転する状態)では、回転半径r1の大小に関わらず、入力軸51の回転周期と、揺動部42及び外リング62の揺動周期とは、同期(回転半径r1=0の場合を除く)することになる。
【0055】
すなわち、本実施形態では、コンロッド40、回転半径可変機構50及びワンウェイクラッチ60によって、入力中心軸線O1、出力中心軸線O2、第1支点O3、第2支点O4の4つの節を回動点とする四節リンク機構が構成されている。
そして、入力中心軸線O1を中心とする第1支点O3の回転運動によって、第2支点O4が出力中心軸線O2を揺動中心として揺動運動するようになっている。
また、回転半径可変機構50により、回転半径r1を可変することで、第2支点O4の角速度ω2及び揺動角度θ2が可変されるようになっている。
【0056】
図1に戻って、ECU200は、駆動システム1を電子制御する制御装置であり、CPU、ROM、RAM、各種インタフェイス、電子回路などを含んで構成されており、その内部に記憶されたプログラムに従って、各種機能を発揮し、各種機器を制御するようになっている。
【0057】
駆動システム1は、クラッチ91と、デフ装置92(ディファレンシャル装置)と、第1モータジェネレータ101と、第2モータジェネレータ102と、バッテリ103と、を備えている。さらに説明すると、出力軸71は、ECU200により制御されるクラッチ91を介して、デフ装置92を構成するデフケース93(被回転駆動部材)に連結されている。
【0058】
クラッチ91は、出力軸71とデフケース93との間において動力を伝達/遮断するものである。
【0059】
デフ装置92は、デフケース93内にサイドギヤやピニオンギヤを備えている。そして、右側のサイドギヤは、右側の駆動輪94Aと一体である第1駆動シャフト95Aと連結されており、左側のサイドギヤは、左側の駆動輪94Bと一体である第2駆動シャフト95Bと連結されている。これにより、第1駆動シャフト95A(駆動輪94A)と第2駆動シャフト95B(駆動輪94B)とは、デフ装置92を介して差動回転するようになっている。
【0060】
なお、車両の前進時、通常、クラッチ91は出力軸71とデフケース93とを連結するように制御される。これにより、車両の前進時、通常、出力軸71は、正方向(車両が前進する方向)で回転するようになっている。
【0061】
バッテリ103は、例えば、リチウムイオン型で充放電可能に構成され、第1モータジェネレータ101と、第2モータジェネレータ102との間で、電力を授受し、前記したDCモータ54に電力を供給するようになっている。
【0062】
第1モータジェネレータ101の出力軸には第1ギヤ104が固定されており、第1ギヤ104はデフケース93に固定された第2ギヤ105と噛合している。これにより、第1モータジェネレータ101とデフケース93との間で動力が授受されるように構成され、第1モータジェネレータ101がモータ又はジェネレータ(発電機)として機能するようになっている。
すなわち、モータとして機能する場合、第1モータジェネレータ101はバッテリ103を電源とし、ジェネレータとして機能する場合、第1モータジェネレータ101の発電電力はバッテリ103に充電されるようになっている。
【0063】
第2モータジェネレータ102の出力軸は内燃機関10のクランク軸12と連結されている。
なお、第2モータジェネレータ102をモータとして機能させる場合、つまり、バッテリ103を電源として駆動させモータとして機能させる場合は、例えば、クランク軸12の回転をアシストする場合や、内燃機関10のスタータとして機能させる場合である。
一方、第2モータジェネレータ102をジェネレータとして機能させる場合は、第2モータジェネレータ102の発電電力をバッテリ103に充電する場合である。
【0064】
次に、第1実施形態に係る動力伝達装置100Aの作用、効果について図6、図9ないし図12を参照して説明する。図6は(a)〜(d)はトランスミッション及びワンウェイクラッチの側面図であり、回転半径r1が「最大」の状態における回転運動及び揺動運動を示し、図9は入力軸の回転角度θ1と外リング(揺動部)の角速度ω2との関係を示すグラフ、図10は入力軸の回転角度θ1と外リング(揺動部)の摺動速度との関係を示すグラフ、図11は入力軸の回転角度とコンロッド張力との関係を示すグラフ、図12は第1実施形態に係る動力伝達装置における一効果を示す図である。なお、外リング62(揺動部42)の揺動角度および揺動速度が最大となるときのコンロッド張力のピーク値を確認することにより、コンロッド40に必要な強度を決定することができる。
【0065】
また、図6(d)に示す状態は、図11の入力軸51の回転角度が0または360[deg]のときの状態に相当する。図6(a)に示す状態は、図11の入力軸51の回転角度が90[deg]のときの状態に相当する。図6(b)に示す状態は、図11の入力軸51の回転角度が180[deg]のときの状態に相当する。図6(c)に示す状態は、図11の入力軸51の回転角度が270[deg]のときの状態に相当する。また、図11において、太実線は本実施形態のコンロッド張力の変化を示し、破線は比較例(延出部62aを備えない外リング62の場合:図12(b)参照)におけるコンロッド張力の変化を示し、細実線は、ワンウェイクラッチ60の外リング62の慣性力の変化を示している。
【0066】
図11に示すように、図6(d)から図6(a)の手前(回転角度が60[deg]付近)に至る状態では、コンロッド40に対してコンロッド張力F1が作用している。なお、この状態では、外リング62と内リング61(出力軸71)とが噛み合った状態ではないので、コンロッド40には、噛み合いによって生じるコンロッド張力は発生せず、延出部62a自体の重さ(延出部62aがその位置に留まろうとする力(慣性力))によって生じるコンロッド張力が発生する。
【0067】
そして、図6(a)の手前の回転角度が60[deg]付近において、外リング62の揺動速度が内リング61の回転速度を上回り、外リング62と内リング61とが噛み合って(ロックして)外リング62から内リング61に動力の伝達が開始される。これにより、外リング62と内リング61との噛み合いによるコンロッド張力が発生し、コンロッド張力が徐々に増加していく。
【0068】
そして、図6(a)から図6(b)に至る際、コンロッド張力は、増加し、ピークに達し、減少に転じる。図6(b)の手前(回転角度が150[deg]付近)においてコンロッド張力がピークとなる。このとき、外リング62の揺動速度ω2は、減速している状態である(図9の実線参照)。また、図11の細実線で示すように、回転角度D1以前D2以降(〜D1、D2〜)の領域では、延出部62aの慣性力によってコンロッド張力が発生し、回転角度D1以降D2以前(D1〜D2)の領域では、コンロッド張力とは逆に、コンロッド40を圧縮する方向に作用するコンロッド圧縮力(負のコンロッド張力)が作用する。
【0069】
よって、コンロッド張力がピークとなる回転角度D3では、比較例で示すコンロッド張力のピーク値をAとし、外リング62の慣性力(コンロッド圧縮力、負のコンロッド張力)をBとし、本実施形態でのコンロッド張力のピーク値をCとすると、コンロッド張力のピーク値Cは、コンロッド張力Aから慣性力Bを加算することにより得ることができる[A+(−B)=C]。したがって、外リング62に延出部62aを設けることにより、コンロッド張力のピーク値を下げることが可能になる。
【0070】
換言すると、コンロッド張力のピーク時には、外リング62は減速している状態であるが(図9参照)、延出部62aの慣性力Mが、図6(a)から図6(b)に至る状態において反時計回り方向へ作用している。このときの慣性力Mは、出力軸71に動力を伝達する際の出力トルクとして使用できるものである。よって、本実施形態のように外リング62に延出部62aを設けて慣性力を増加させることにより、ワンウェイクラッチ60が噛み合っているときのエネルギを、外リング62の延出部62aで補うことで、コンロッド張力のピーク値を下げることが可能になる。
【0071】
第1実施形態によれば、コンロッド張力のピーク値を下げることができることにより、コンロッド40を太くするなどして強度の高いものにする必要がなくなるので、コンロッド40を軽量化することが可能になる。また、動力伝達装置100Aが大型化するのを防止できる。また、高価な材料でコンロッドを形成する必要がないので、コストを低く抑えることができる。
【0072】
また、第1実施形態によれば、コンロッド張力と同等の力が作用する、コンロッド40の入力側が連結される軸受43に使用されるベアリングや、コンロッド40の出力側が接続されるワンウェイクラッチ60のローラ63などの強度を下げることができ、これらベアリングやローラ63の軽量化も可能になる。
【0073】
このように、コンロッド40、ローラ63、ベアリングなどの部品の軽量化できることにより、動力伝達装置100Aを軽量化することが可能になる。
【0074】
また、第1実施形態によれば、延出部62aを入力軸51(クランク軸12)側に延びるように構成したので、たとえ外リング62の揺動運動によって延出部62aが揺動したとしても、動力伝達装置100Aに必要な専有体積を増やすことがない。すなわち、本実施形態の動力伝達装置100A(ミッションケース58)に必要な容積と、比較例として示す延出部を備えない動力伝達装置(図12(b))に必要な容積とを、それぞれ図12(a)、図12(b)において破線で示す形状とした場合、本実施形態において必要な容積が比較例の容積に対して増加することはない。
【0075】
また、第1実施形態によれば、延出部62aをコンロッド40の両側から挟み込むように構成したので、デッドスペースの有効利用が可能となる。
【0076】
また、第1実施形態によれば、延出部62aをコンロッド40の両側から挟み込むように構成することで、コンロッド40の外周面40aの形状に左右されることなく、延出部62aの先端の位置を出力軸71から遠い位置に設定できるようになり、質量増加を最小限に抑えつつコンロッド張力の低減効果を得ることができる。
【0077】
(第2実施形態)
図13は第2実施形態に係る動力伝達装置を示す斜視図、図14は(a)〜(d)はトランスミッション及びワンウェイクラッチの側面図であり、回転半径r1が「最大」の状態における回転運動及び揺動運動を示している。なお、第2実施形態では、第1実施形態と同様な構成および効果については、同一の符号を付して重複した説明を省略する(後記する第3実施形態についても同様)。
【0078】
図13に示すように、第2実施形態に係る動力伝達装置100Bは、前記した動力伝達装置100Aの延出部62aに代えて延出部62cを備えたものである。この延出部62cは、出力軸71の軸方向平面視において略三角形状に形成され(図14参照)、コンロッド40と一体に形成されている。
【0079】
図14に示すように、延出部62cは、入力軸51(クランク軸12)と出力軸71との間において、コンロッド40の外周面40aと対向するように配置されている。なお、外周面40aと対向するとは、延出部62cの周面62c1とコンロッド40(揺動部42)の外周面40aとが面同士で対向していることを意味する。よって、延出部62cが出力中心軸線O2から近い分、延出部62cを肉厚に形成する(例えば、コンロッド40の外周面4aの厚みよりも厚く形成する)ことによって、慣性力をアップできる。
【0080】
また、第2実施形態では、図14(d)に示すように、入力軸51(クランク軸12)の回転角度が0(360)[deg]のときに、延出部62c(周面62c1)とコンロッド40(揺動部42)の外周面40aと最も接近する位置関係となり、図14(b)に示すように、回転角度が180[deg]のときに、コンロッド40(揺動部42)の外周面40aと最も離間する位置関係となる。なお、図14(a)および図14(c)は、それぞれ、最も接近した状態と最も離間した状態の中間の状態の位置関係となる。
【0081】
このように、第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、延出部62cをコンロッド40の外周面40aと対向するように構成したので、デッドスペースの有効利用が可能となる。しかも、延出部62cを、入力軸51(クランク軸12)と出力軸71との間において、コンロッド40の外周面40aと対向するように配置したので、延出部を備えない動力伝達装置(図12(b)参照)と比べて動力伝達装置100B(ミッションケース58)の容積を増加させることなく、軽量化することが可能になる。
【0082】
また、第2実施形態によれば、コンロッド40の外周面40aと対向するように延出部62cに厚みを持たせる構成することで、延出部62cの先端の位置を出力軸71からより遠くに設定することなく慣性力を増すことができる。
【0083】
(第3実施形態)
図15は第3実施形態に係る動力伝達装置を示す斜視図である。この動力伝達装置100Cは、コンロッド40とコンロッド40との間に延出部62dを設けたもの、つまりコンロッド40の片側に延出部62dを設けたものである。この第3実施形態においても、前記した第1実施形態と同様に、動力伝達装置100Cの容積を増加させることなく、軽量化が可能となり、またデッドスペースを有効利用できる。
【0084】
なお、本発明は、前記した第1ないし第3実施形態に限定されるものではなく、第1実施形態の延出部62aと第2実施形態の延出部62cとを組み合わせて構成してもよい。また、第2実施形態の延出部62cと第3実施形態の延出部62dとを組み合わせて構成してもよい。また、延出部62cに、コンロッド40の両側を挟み込むように板状の延出部を一体に形成するようにしてもよい。
【0085】
また、第1実施形態の延出部62a、第3実施形態の延出部62dについて、出力軸71の軸方向平面視において略台形形状としたが、これに限定されるものではなく、四角形状、三角形状、径方向(突出方向)の中間部分がくびれた形状であってもよく、または、1枚の板ではなく、複数枚の板で外リング62の周方向に沿って分割して形成されていてもよく、外リング62の慣性力(慣性モーメント)を増加させることができる形状であれば、種々変更することができる。
【0086】
また、本実施形態では、動力伝達装置100A〜100Cを備える駆動システム1を例に挙げて説明したが、これに限定されず、2つの内燃機関(第1内燃機関、第2内燃機関)と、2つの動力伝達装置100A〜100C(第1動力伝達装置、第2動力伝達装置)を備える構成であってもよい。また、内燃機関と動力伝達装置を3つ以上備える構成であってもよい。
【0087】
また、前記した実施形態では、偏心部51bと、偏心ディスク52及びピニオン53を備えて回転半径可変機構50を構成したが、具体的構成はこれに限定されない。
例えば、入力軸51と同軸で同期回転する円板を設け、この円板の径方向に延びるスライド溝等によって、第1支点O3(図4参照)を径方向にスライド可能に構成し、アクチュエータによって第1支点O3を径方向にスライドさせ、回転半径r1を可変する構成としてもよい。
【0088】
前記した実施形態では、第1支点O3の回転半径r1を可変する構成としたが(図4参照)、これに代えて又は加えて、アクチュエータによって第2支点O4を径方向にスライドすることで、揺動半径r2を可変し、角速度ω2及び揺動角度θ2を可変する構成としてもよい。
また、コンロッド40を伸縮可能に構成し、アクチュエータによって、第1支点O3と第2支点O4との距離を可変することで、角速度ω2及び揺動角度θ2を可変する構成としてもよい。
【0089】
前記した実施形態では、内燃機関10がレシプロエンジンである構成を例示したが、その他に例えば、ロータリエンジン、ガスタービンエンジン等でもよく、また、これらを組み合わせてもよい。
また、駆動力発生装置が内燃機関10である構成を例示したが、その他に例えば、電動モータ、油圧モータでもよく、さらに、電動モータ等と内燃機関とを組み合わせてもよい。
【0090】
前記した実施形態では、内燃機関10がガソリンを燃焼させるガソリンエンジンである構成を例示したが、その他に例えば、軽油を燃焼させるディーゼルエンジン、水素を燃焼させる水素エンジン等でもよく、また、これらを組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0091】
1 駆動システム
10 内燃機関
12 クランク軸(駆動軸)
30 トランスミッション
40 コンロッド
40a 外周面
41 回転部
42 揺動部
50 回転半径可変機構
51 入力軸
51b 偏心部
52 偏心ディスク
53 ピニオン
54 DCモータ
60 ワンウェイクラッチ
61 内リング
62 外リング(リング)
62a、62c,62d 延出部
62c1 周面
71 出力軸
80 ECU(制御手段)
100A,100B,100C 動力伝達装置
O1 入力中心軸線
O2 出力中心軸線
O3 第1支点
O4 第2支点
r1 回転半径
r2 揺動半径

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動力発生装置からの動力が伝達される駆動軸と、
前記駆動軸の回転運動によって回転する回転部および前記回転部の回転によって揺動運動する揺動部を有するコンロッドと、
前記揺動部と回動可能に連結されるリングの一方向のみの動力を出力軸に伝達するワンウェイクラッチと、
前記回転部の回転半径を可変することで、前記揺動部の角速度を可変する回転半径可変機構と、を備え、
前記外リングは、前記駆動軸側に延びる延出部を備えることを特徴とする動力伝達装置。
【請求項2】
前記延出部は、前記コンロッドを前記出力軸の軸方向両側から挟み込むように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項3】
前記コンロッドおよび前記ワンウェイクラッチを複数組備え、
前記延出部は、前記出力軸の軸方向において隣り合う前記コンロッド間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項4】
前記延出部は、前記駆動軸と前記出力軸との間において、前記コンロッドの外周面に対向するように配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の動力伝達装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−2565(P2013−2565A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−134860(P2011−134860)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】