説明

化粧シートの製造方法及び化粧シート

【課題】本発明は、深みのある優れた美観性を有する化粧シートを簡便に製造する化粧シートの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の化粧シートの製造方法は、凹凸模様を有する型枠に、合成樹脂を結合材とし、形成塗膜の隠蔽率が10%未満であるクリヤー塗料を、使用量50g/m〜500g/mで流し込む第一の工程、該クリヤー塗料が硬化する前に、合成樹脂、着色顔料を含み、該着色顔料の顔料容積濃度が0.01%〜40%であるベース塗料を、使用量500g/m以上で流し込む第二の工程、クリヤー塗料及びベース塗料が硬化した後、脱型する第三の工程、を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧シートの製造方法及び化粧シートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の建築物内外壁等において、レンガ調、タイル調、自然石調など、意匠性に富んだ仕上げを行うことが注目されている。
このような仕上げに用いる材料として、化粧シートが使用されるケースがある。この化粧シートは、各種着色材と合成樹脂等の結合剤とを含む組成物をシート状に成形した建材であり、着色材の種類や比率、表面の凹凸形状等を調整することによって種々の意匠性が表出できるものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
最近では、より深みのある美観性を表出するために、各種工夫がなされた化粧シートが開発されている。
例えば、特許文献1では、堆積岩割り肌状凹凸反転レリーフ模様を有する鋳型に、第1の塗布材を塗布し、凹凸反転レリーフ模様も凸部の上に塗布されている第1の塗布材の少なくとも一部又は全部を除去し、ついで前記第1の塗布材と異なる色調を有する第2の塗布材を塗布し、鋳型を取り外すことにより、堆積岩割り肌状凹凸模様を有する装飾材を製造する方法が記載されている。
このような方法では、天然堆積岩の割り肌面と同様のまたはそれに類似した深みや重厚性をかもしだすことのできる堆積岩割り肌状凹凸模様を有する装飾材を製造することができる。(段落0008記載。)
しかし、特許文献1の方法では、第1の塗布材を除去する工程が必須であり、簡便に製造できるとはいえない。また、より深みのある自然感・意匠感を表出するためには、さらなる改善の余地がある。
【0004】
【特許文献1】特許第2791279号公報
【0005】
本発明は、上述のような問題点に鑑みなされたものであり、簡便に製造でき、深みのある優れた美観性を有する化粧シートを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は鋭意検討を行った結果、凹凸模様を有する型枠に、特定のクリヤー塗料を流し込み、さらに、該クリヤー塗料が硬化する前に、特定の顔料容積濃度を有するベース塗料を流し込み、脱型することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.凹凸模様を有する型枠に、
合成樹脂を結合材とし、形成塗膜の隠蔽率が10%未満であるクリヤー塗料を、使用量50g/m〜500g/mで流し込む第一の工程、
該クリヤー塗料が硬化する前に、合成樹脂、着色顔料を含み、該着色顔料の顔料容積濃度が0.01%〜40%であるベース塗料を、使用量500g/m以上で流し込む第二の工程、
クリヤー塗料及びベース塗料が硬化した後、脱型する第三の工程、
を含むことを特徴とする化粧シートの製造方法。
2.クリヤー塗料の粘度が、5.0Pa・s以下であることを特徴とする1.に記載の化粧シートの製造方法。
3.1.または2.に記載の製造方法により得られる化粧シート。
【発明の効果】
【0008】
本発明の製造方法では、深みのある優れた美観性を有する化粧シートを簡便に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0010】
本発明の化粧シートの製造方法は、
凹凸模様を有する型枠に、
合成樹脂を結合材とし、形成塗膜の隠蔽率が10%未満であるクリヤー塗料を、使用量50g/m〜500g/mで流し込む第一の工程、
該クリヤー塗料が硬化する前に、合成樹脂、着色顔料を含み、該着色顔料の顔料容積濃度が0.01%〜40%であるベース塗料を、使用量500g/m以上で流し込む第二の工程、
クリヤー塗料及びベース塗料が硬化した後、脱型する第三の工程、
を含むことを特徴とするものである。
【0011】
このような方法では、クリヤー塗料を流し込んだ後、該クリヤー塗料が硬化する前に、ベース塗料を流し込むことにより、ベース塗料に含まれる着色顔料がクリヤー塗料中に徐々に浸透していき、ある程度着色顔料が浸透した時点で硬化するため、製造された化粧シートは、着色顔料の浸透度合いにより、深みのある優れた美観性を有するものとなる。
着色顔料の浸透の程度は、クリヤー塗料の硬化速度、着色顔料の粒子径、着色顔料の量等により決定され、それら調整することで、奥深い様々な美観性を表出することができる。
【0012】
型枠の材料としては、特に限定されることなく、公知のものを使用することができる。
例えば、シリコンゴム、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
本発明で使用する型枠は、凹凸模様を有するものであり、最終的に化粧シートの凹凸模様を形成させるものである。凹凸の程度としては、特に限定されないが、その高さが0.5〜30mm程度(好ましくは、1〜20mm程度)であることが好ましい。またその間隔は、0.5〜30mm程度(好ましくは、1〜20mm程度)であることが好ましい。
例えば、シリコンゴムを用いた場合、凹凸模様を有する化粧建材を使用して、該化粧建材の表面にシリコンゴムを流し込み、シリコンゴムが硬化した後、該化粧建材の表面からシリコンゴムを剥離することにより、凹凸模様を有する型枠を簡便に作製することができる。
【0013】
本発明の製造方法では、まず第一の工程として、このような凹凸模様を有する型枠に、合成樹脂を結合材とし、形成塗膜の隠蔽率が10%未満であるクリヤー塗料を流し込む。
【0014】
合成樹脂としては、特に限定されず、通常使用可能なものを用いることができる。例えば、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリルシリコン樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等の水可溶型樹脂、水分散型樹脂等、あるいはこれらの複合したもの等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
本発明では、特に、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂等が好適に用いられる。
【0015】
本発明で用いるクリヤー塗料は、形成される形成塗膜の隠蔽率が、10%未満(好ましくは1%〜9%、さらに好ましくは1%〜8%)であることを特徴とする。隠蔽率が10%未満であることにより、ベース塗料から形成されるベース塗膜の色相、及び、ベース塗料からクリヤー塗料中に浸透してきた着色顔料の色相とあいまって、深みのある意匠感を表出することができる。
【0016】
なお、クリヤー塗料から形成される形成塗膜の隠蔽率は、隠蔽率試験紙の上に塗付厚(乾燥膜厚)が0.3mmとなるように塗付した試験体を用い、試験体における黒地上塗膜と白地上塗膜の視感反射率を色彩色差計「CR−300」(ミノルタ株式会社製)を用いて測定し算出した値である。
【0017】
このようなクリヤー塗料には、本発明の効果を損なわない限り、着色顔料や骨材を混合することができる。カラークリヤー塗料であることにより、ベース塗料の色相に加えて、クリヤー塗料の色相を組み合わせ、より深みのある美観性を得ることができる。
【0018】
また、クリヤー塗料には、必要に応じ、造膜助剤、撥水剤、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、消泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤等の塗料用添加剤を含有してもよい。
【0019】
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(べんがら)、クロム酸鉛(モリブデートオレンジ)、黄鉛、黄色酸化鉄、群青、コバルトグリーン等の無機系着色顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンツイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機系着色顔料、パール顔料、蛍光顔料、蓄光顔料、メタリック顔料等が挙げられる。
【0020】
骨材としては、例えば、珪砂、砕石、寒水石、川砂、山砂、大理石粉砕物、花崗岩粉砕物、黒曜石粉砕物、石灰岩粉砕物、陶磁器粉砕物、ガラスビーズ、ガラス粉砕物、樹脂ビーズ、多孔質樹脂ビーズ、金属粒、シリカゲル、ゼオライト、アルミナ、アロフェン、珪藻土、珪質頁岩、セピオライト、アタバルジャイト、モンモリロナイト、ゾノライト、イモゴライト、貝殻粉、大谷石粉、活性白土、炭、活性炭、木粉等、または、それらに対し顔料、染料、釉薬等で表面処理を施したもの等、また、重質炭酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、ホワイトカーボン、珪藻土、光輝性粉体等が挙げられる。
【0021】
本発明で用いるクリヤー塗料は、粘度が5.0Pa・s以下(さらには0.001Pa・s以上3.0Pa・s以下、さらには0.01Pa・s以上1.0Pa・s以下)であることが好ましい。
このような粘度であることにより、型枠の凹凸模様部に、該クリヤー塗料を流し込みやすく、該クリヤー塗料を流し込んだ際に、凹部ではその膜厚が極大、凸部ではその膜厚が極小となるように、膜厚が連続的に変化した状態で、塗膜を形成させることができる。
よって、最終的に脱型して得られる表面は、クリヤー塗膜の膜厚の連続した変化による色相の変化や、ベース塗膜の連続した色相の変化や、クリヤー塗膜中に浸透した着色顔料量による色相の変化などにより、奥深い美観性を表出することができる。
粘度が5.0Pa・sより大きい場合は、膜厚が連続的に変化した状態で形成されず、また着色顔料がクリヤー塗料中に浸透しにくく、単調な意匠となる可能性が高い。
【0022】
なお、クリヤー塗料の粘度は、温度23℃下においてBH型粘度計で回転数を20rpmとして測定したときの値である。
【0023】
このようなクリヤー塗料を、型枠に流し込む方法としては、特に限定されず、通常行う方法を用いることができる。例えば、圧送式スプレーガン等を用いて流し込むこともできるし、フローコーター等を用いて流し込むこともできるし、刷毛、ローラー、スプレー、こて等の塗装器具を用いて塗装することもできる。
また、クリヤー塗料は、使用量が、50g/m〜500g/m(好ましくは60g/m〜300g/m、さらに好ましくは80g/m〜200g/m)となるように流し込めばよい。
使用量が500g/mより多いと、凹部、凸部とのクリヤー塗料から形成されるクリヤー塗膜の膜厚差が小さくなり、深みのある色彩が得られにくい。
【0024】
次に、第二の工程として、該クリヤー塗料が硬化する前に、合成樹脂、着色顔料を含み、該着色顔料の顔料容積濃度が0.01%〜40%であるベース塗料を、使用量500g/m以上で流し込む。
【0025】
合成樹脂としては、特に限定されず、通常使用可能なものを用いることができる。例えば、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリルシリコン樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等の水可溶型樹脂、水分散型樹脂等、あるいはこれらの複合したもの等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。
本発明では、特に、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂等が好適に用いられる。
【0026】
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(べんがら)、クロム酸鉛(モリブデートオレンジ)、黄鉛、黄色酸化鉄、群青、コバルトグリーン等の無機系着色顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンツイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機系着色顔料、パール顔料、蛍光顔料、蓄光顔料、メタリック顔料等が挙げられる。
【0027】
ベース塗料における着色顔料の顔料容積濃度は、0.01%〜40%(さらには0.05%〜30%、さらには0.1%〜20%)であることを特徴とする。このような範囲であることにより、クリヤー塗料へと浸透していく着色顔料の量をある程度コントロールすることができ、それにより最終的に得られる化粧シートの意匠感を、調節することが可能である。
ベース塗料の顔料容積濃度が、40%より大きい場合、クリヤー塗料へ着色顔料が浸透しすぎて、深みのある意匠感を表出すことが困難であり、化粧シートの強度等にも悪影響を与える可能性がある。0.01%より小さい場合、クリヤー塗料へと浸透していく着色顔料量が少なく、上記効果が得られにくい。
【0028】
また、ベース塗料には、必要に応じ、骨材、造膜助剤、撥水剤、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、消泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、繊維等の塗料用添加剤を含有してもよい。
【0029】
骨材としては、例えば、珪砂、砕石、寒水石、川砂、山砂、大理石粉砕物、花崗岩粉砕物、黒曜石粉砕物、石灰岩粉砕物、陶磁器粉砕物、ガラスビーズ、ガラス粉砕物、樹脂ビーズ、多孔質樹脂ビーズ、金属粒、シリカゲル、ゼオライト、アルミナ、アロフェン、珪藻土、珪質頁岩、セピオライト、アタバルジャイト、モンモリロナイト、ゾノライト、イモゴライト、貝殻粉、大谷石粉、活性白土、炭、活性炭、木粉等、または、それらに対し顔料、染料、釉薬等で表面処理を施したもの等、また、重質炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、クレー、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、ホワイトカーボン、珪藻土、光輝性粉体等が挙げられる。
【0030】
本発明で用いるベース塗料を流し込むタイミングは、クリヤー塗料が完全に硬化する前であれば、特に限定されない。通常クリヤー塗料を流し込んでから0分後〜180分後(好ましくは0.5分後〜120分後)程度が好ましい。このようなタイミングで流し込むことにより、ベース塗料中の着色顔料が、クリヤー塗料中へと浸透してき、深みのある優れた美観性を得ることができる。クリヤー塗料が完全に硬化してしまえば、着色顔料が浸透しにくく、深みのある美観性が得られない。
このようなベース塗料を流し込む方法としては、特に限定されず、通常行う方法を用いることができる。例えば、圧送式スプレーガン等を用いて流し込むこともできるし、フローコーター等を用いて流し込むこともできるし、刷毛、ローラー、スプレー、こて等の塗装器具を用いて塗装することもできる。
また、ベース塗料を流し込む前に、骨材等をクリヤー塗料の上に散布した後に、ベール塗料を流し込むこともできる。
【0031】
ベース塗料を流し込むタイミングを調整することで、着色顔料の浸透度合いを調整することもできる。
ベース塗料の使用量は、500g/m以上、好ましくは500g/m〜10000g/m、さらに好ましくは1000g/m〜6000g/m程度となるように流し込めばよい。
【0032】
該ベース塗料が硬化した後、脱型して、本発明の化粧シートを得る。ベース塗料、クリヤー塗料の硬化は、自然乾燥による硬化でもよいし、熱等を加えて強制的に硬化させてもよい。
このような型枠を用いた製造方法では、クリヤー塗膜が最表面となる化粧シートが得られる。本発明の製造方法によれば、湿式工法等に比べて、塗料の垂れやピンホール等の問題が起こりにくく、また、熟練した技術を要しなくても、優れた美観性を簡便に得ることができる。また、型枠の凹凸模様は、凹凸による意匠感を表出するものであるが、クリヤー塗膜の艶消し効果等にも作用し、よりいっそう深みのある美観性を得ることができる。
また、本発明の化粧シートのベース塗膜側には、補強、平滑化等を目的として、補強層を設けることもできる。
【0033】
このようにして得られた化粧シートは、戸建住宅、集合住宅、店舗、各種公共施設等の建築物の壁面、柱等に対し、接着剤や粘着剤を介して貼着することによって施工する。接着剤、粘着剤としては、特に限定されず、汎用のものを使用することができる。粘着テープ等を使用することもできる。
【実施例】
【0034】
(実施例1)
砂岩調模様を有するシリコン型枠に、温度23℃の条件下で、表1に示すクリヤー塗料1を150g/m流し込み、1分後、表1に示すベース塗料1を2000g/m流し込み、24時間後、脱型して、砂岩調模様の化粧シートを得た。
得られた化粧シートは、凹凸感のある奥深い色調を有する深みのある美観性をかもし出していた。
【0035】
(比較例1)
砂岩調模様を有するシリコン型枠に、温度23℃の条件下で、表1に示すクリヤー塗料2を150g/m流し込み、1分後、表1に示すベース塗料1を2000g/m流し込み、24時間後、脱型して、砂岩調模様の化粧シートを得た。
比較例1では、クリヤー塗料の隠蔽率が本発明の規定から外れていたため、得られた化粧シートは、深みのある色調が表出できず、単調な意匠となってしまった。
【0036】
なお、各種塗料の粘度は、BH型粘度計(回転数:20rpm)を用いて、温度23℃で測定した。測定結果は表1に示す。
また、各種クリヤー塗料の隠蔽率は、各種クリヤー塗料を試験紙の上に塗付厚(乾燥膜厚)が0.3mmとなるように塗付し、黒地上塗膜と白地上塗膜の視感反射率を色彩色差計「CR−300」(ミノルタ株式会社製)を用いて測定し算出した。結果は表1に示す。
また、ベース塗料の隠蔽率は、ベース塗料を試験紙の上に塗付厚(乾燥膜厚)が0.5mmとなるように塗付し、黒地上塗膜と白地上塗膜の視感反射率を色彩色差計「CR−300」(ミノルタ株式会社製)を用いて測定し算出した。結果は表1に示す。
【0037】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
凹凸模様を有する型枠に、
合成樹脂を結合材とし、形成塗膜の隠蔽率が10%未満であるクリヤー塗料を、使用量50g/m〜500g/mで流し込む第一の工程、
該クリヤー塗料が硬化する前に、合成樹脂、着色顔料を含み、該着色顔料の顔料容積濃度が0.01%〜40%であるベース塗料を、使用量500g/m以上で流し込む第二の工程、
クリヤー塗料及びベース塗料が硬化した後、脱型する第三の工程、
を含むことを特徴とする化粧シートの製造方法。
【請求項2】
クリヤー塗料の粘度が、5.0Pa・s以下であることを特徴とする請求項1に記載の化粧シートの製造方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の製造方法により得られる化粧シート。



【公開番号】特開2007−98848(P2007−98848A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−293763(P2005−293763)
【出願日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(000180287)エスケー化研株式会社 (227)
【Fターム(参考)】