説明

半導体およびそれから作製した電子デバイス

【課題】安定性がありかつ溶液処理可能でもあり、また周囲酸素によってその性能に悪影響を及ぼさない半導体材料を含む電子デバイスを提供する。
【解決手段】下式またはその混合物からなる群から少なくとも1つ選択される半導体を含む電子デバイスである。(式中、各R〜R10は独立に、水素、アルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲン、アリールアルキル、シアノまたはニトロである。aおよびbは環の数を表し、nは反復基または部分の数を表す。)



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(連邦政府から委託された研究または開発に関する記述)
この電子デバイスおよびその特定の成分は、米国標準技術局(NIST)により付与された米国政府共同契約番号70NANBOH3033によって補助されたものである。米国政府は、以下に示すデバイスおよび特定の半導体成分に関連する特定の権利を有する。
【0002】
本発明は一般に、本明細書で示され、例えば、主に安定性のための2つの第三級アミンと2つのチエノ基を含むモノマから生成される式の半導体、その調製方法および使用を対象とする。より具体的には、実施形態における本開示は、本明細書で示され、例えば、主に安定性のための2つの第三級アミンと、例えば重合後に延長されたポリマ共役をもたらすことができる2つのチエノ基をモノマの各末端部に含むモノマから生成される新規なポリマであって、薄膜トランジスタなどの有機電子デバイスにおいて、溶液処理性のある実質的に安定したチャンネル半導体として選択することができるポリマを対象とする。
【背景技術】
【0003】
本明細書で示した式の半導体で加工された薄膜トランジスタ、すなわちTFTなどの電子デバイスであって、その半導体が優れた溶媒溶解性を有し、かつそれを溶液処理することができ、そのデバイスが、柔軟なTFTをプラスチック基板上に加工するのに望ましい特性である機械的耐久性と構造柔軟性を有するデバイスが望まれている。柔軟なTFTによって、構造柔軟性と機械的耐久性の特徴を有する電子デバイスの設計が可能になる。プラスチック基板を、本明細書で示され、例えば主に安定性のための2つの第三級アミンと、例えば2つのチエノ基を含むモノマから得られる式の半導体と一緒に用いると、従来の剛性のシリコンTFTを、機械的により耐久性があり構造的により柔軟なTFTの設計物に変えることができる。これは、大面積イメージセンサー、電子ペーパーおよび他のディスプレーなどの大面積デバイスにおいて特に価値が高い。また、本明細書で示され、かつ、例えばポリマ構造のモノマ単位の中心部分に主に安定性のための2つの第三級アミンと、スマートカード、無線IC(RFID)タグおよびメモリ/ストレージ素子などの低価格マイクロエレクトロニクス用の集積回路論理素子のための延長した共役のためのポリマ構造のモノマ単位の2つのチエノ末端すなわち終結基とを含むモノマから得られる式のp型半導体を選択することによって、機械的耐久性を向上させ、したがってその耐用年数を向上させることもできる。
【0004】
多くの半導体材料は、空気に曝露された場合、周囲酸素によって酸化的にドーピングされて伝導度が増大する結果となるので不安定であると考えられている。これらの材料から加工されたデバイスでは、オフ電流が大きくなり、電流オン/オフ比が小さくなるという結果となる。したがって、これらの材料の多くについて、環境酸素を排除し酸化的ドーピングを回避するかまたはそれを最少にするために、通常材料処理およびデバイス加工の際に厳密な予防措置が施される。これらの予防手段は製造コストを増大させ、したがって特に大面積デバイスのためのアモルファスシリコン技術に対する、経済性のある代替策としてのある種の半導体TFTの魅力を相殺することになる。本開示の実施形態では、上記および他の欠点を回避または最少化する。
【0005】
位置選択性ポリヘキシルチオフェン類は、通常、周囲条件下で急速な光酸化分解を受ける。他方、既知のポリトリアリールアミン類は空気に曝露された場合いくらかの安定性を有するが、これらのアミン類は、低い電界効果移動度を有する(この欠点は本明細書で示す式のポリマによって回避または最少化される)と考えられる。
【0006】
また、ペンタセンなどのアセン類およびヘテロアセン類は、TFTにおけるチャンネル半導体として用いられる場合、満足できる高い電界効果移動度を有することが知られている。しかし、これらの材料は、例えば、光線のもとでの大気の中の酸素によって急速に酸化され、そうした化合物は周囲条件下では処理可能であると考えられていない。さらに、TFT用に選択された場合、アセン類は薄膜形成特性が劣っており、実質的に不溶性であり、そのため、それらは本質的に非溶液処理されることとなる。したがって、そうした化合物は高い製造コストをもたらす(これは本明細書で示す半導体で作製されたTFTはそれが排除されるかまたは最少化される)真空蒸着法によって処理されてきた。
【0007】
電界効果TFTで使用するための多くの有機半導体材料が記載されている。そうした材料には、ペンタセンなどの小分子有機化合物(例えば、D.J.グントラッハ(Gundlach)ら、「Pentacene organic thin film transistors molecular ordering and mobility」、IEEE Electron Device Lett.、Vol.18、87頁(1997年)を参照)、セキシチオフェン類(sexithiophene)またはその変形体などのオリゴマ(例えば文献、F.ガルニエール(Garnier)ら、「Molecular engineering of organic semiconductors:Design of self−assembly properties in conjugated thiophene oligomers」、J.Amer.Chem.Soc.、Vol.115、8716頁(1993年)を参照)、およびポリ(3−アルキルチオフェン)(例えば文献、Z.バオら、「Soluble and processable regioregular poly(3−hexylthiophene) for field effect thin film transistor application with high mobility」、Appl Phys Lett Vol.69、4108頁(1996年)を参照)が含まれる。有機材料をベースとしたTFTは一般に、シリコン結晶またはポリシリコン結晶TFTなどの従来のそのシリコン系対応物より低い性能特性をもたらすが、それでも、これらは高い移動度が必要とされない分野の用途では十分に有用である。これらには、イメージセンサー、アクティブマトリックス液晶ディスプレーなどの大面積デバイス、およびスマートカードやRFIDタグなどの低価格マイクロエレクトロニクスが含まれる。
【0008】
【非特許文献1】D.J.グントラッハ(Gundlach)ら、「Pentacene organic thin film transistors molecular ordering and mobility」、IEEE Electron Device Lett.、Vol.18、87頁(1997年)
【非特許文献2】F.ガルニエール(Garnier)ら、「Molecular engineering of organic semiconductors:Design of self−assembly properties in conjugated thiophene oligomers」、J.Amer.Chem.Soc.、Vol.115、8716頁(1993年)
【非特許文献3】Z.バオら、「Soluble and processable regioregular poly(3−hexylthiophene) for field effect thin film transistor application with high mobility」、Appl Phys Lett Vol.69、4108頁(1996年)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本明細書で示す式のp型半導体ポリマから加工されるTFTは、それらが、機械的耐久性、構造柔軟性、およびデバイスのアクティブ媒体上に直接組み込むことができ、それによって輸送性能のためのデバイス稠密度を向上させる可能性を提供する点で従来のシリコン型より、機能的にまた構造的に望ましい。また、多くの既知の小分子またはオリゴマをベースとしたTFTデバイスが、加工するのに難しい真空蒸着技術を当てにしている。真空蒸着は主に、選択された材料が不溶性であるか、または、スピンコーティング、溶媒キャストまたはスタンププリンティングによるその溶液処理によって均一な薄膜が得られないという理由で選択される。
【0010】
さらに、真空蒸着は、大面積様式のための安定した薄膜品質を実現するのに困難も伴う。溶液プロセスにより、位置選択性成分、例えば位置選択性ポリ(3−アルキルチオフェン−2,5−ジイル)から加工されたものなどのポリマTFTは、いくらかの移動度はもたらすが、空気中で酸化的ドーピングを受けるという問題点がある。実際的な低コストのTFT設計のためには、安定性がありかつ溶液処理可能でもあり、また周囲酸素によってその性能に悪影響を及ぼされない半導体材料(例えば、ポリ(3−アルキルチオフェン−2,5−ジイル)で作製されたTFTは空気に対して非常に敏感である)を有することは非常に価値があることである。周囲条件でこれらの材料から加工されたTFTは一般に、非常に大きなオフ電流と非常に低い電流オン/オフ比を示し、その性能特性は急速に低下する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、式(I)、式(II)またはその混合物からなる群から少なくとも1つ選択される半導体を含む電子デバイスである。
【化1】


(I)
【化2】


(II)
(式中、各R〜R10は独立に、水素、アルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲン、アリールアルキル、シアノまたはニトロであり、但し、RおよびRはハロゲン、ニトロおよびシアノを除き、aおよびbは環の数を表し、nは反復基または部分の数を表す。)
【0012】
前記電子デバイスにおいて、nが約2〜約5,000、約2〜約2,000、約100〜約1,000、あるいは約2〜約50の数を表すことが好ましい。
【0013】
前記電子デバイスにおいて、R〜R10のうち少なくとも1つはアルキルであることが好ましい。
【0014】
前記電子デバイスにおいて、R〜R10のうち少なくとも1つはアリールであることが好ましい。
【0015】
前記電子デバイスにおいて、R〜R10のうち少なくとも1つはハロゲンであることが好ましい。
【0016】
前記電子デバイスにおいて、R〜R10のうち少なくとも1つはシアノまたはニトロであることが好ましい。
【0017】
前記電子デバイスにおいて、R及びRは独立してドデシル、ペンチルフェニルあるいはオクチルフェニルであることが好ましい。
【0018】
前記電子デバイスにおいて、前記半導体が、2つの第三級アミンと2つのチエノ基を含むモノマから任意選択で生成され、そのp型が以下の式を有するp型半導体であることが好ましい。
【化3】


(1)
【化4】


(2)
【化5】


(3)
【化6】


(4)
(式中、R〜Rの少なくとも1つはアルキルまたはアリールであり、nは2〜約100の数である)
【0019】
前記電子デバイスにおいて、Rは6〜約36の炭素原子を有するアリールであることが好ましい。
【0020】
前記電子デバイスにおいて、アルキル及びアルコキシは1〜約25の炭素原子を有し、ハロゲンはクロリド、ブロミド、フルオリドあるいはヨーダイドであることが好ましい。
【0021】
前記電子デバイスにおいて、アルキルあるいはアルコキシは1〜約12の炭素原子を有することが好ましい。
【0022】
前記電子デバイスにおいて、nが約10〜約200であり、前記半導体が前記式(I)を有することが好ましい。
【0023】
前記電子デバイスにおいて、nが約20〜約100であるか、約50であることが好ましい。
【0024】
前記電子デバイスにおいて、アリールは6〜約48の炭素原子を有することが好ましい。
【0025】
前記電子デバイスにおいて、アリールは6〜約18の炭素原子を有することが好ましい。
【0026】
前記電子デバイスにおいて、アリールアルキルは7〜約37の炭素原子を有することが好ましい。
【0027】
前記電子デバイスにおいて、前記半導体が前記式(II)を有することが好ましい。
【0028】
また、本発明は、基板と、ゲート電極と、ゲート誘電体層と、ソース電極と、ドレイン電極と、式(I)および式(II)の少なくとも1つの成分またはその混合物を含む、前記ソース及び/又はドレイン電極およびゲート誘電体層と接触している半導体層とを含む薄膜トランジスタである。
【化7】


(I)
【化8】


(II)
(式中、各R〜R10は独立に、水素、アルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲン、アリールアルキル、シアノまたはニトロであり、但し、RおよびRはハロゲン、ニトロおよびシアノを除き、aおよびbは環の数を表し、nは反復基または部分の数を表す。)
【0029】
前記薄膜トランジスタにおいて、前記アルキルがブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、あるいはエイコサニルであることが好ましい。
【0030】
前記薄膜トランジスタにおいて、前記半導体が以下の式のうち少なくとも1つであることが好ましい。
【化9】


(1)
【化10】


(2)
【化11】


(3)
【化12】


(4)
【化13】


(5)
【化14】


(6)
【化15】


(7)
【化16】


(8)
(式中、R〜Rの少なくとも1つはアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり、nは2〜約200の数である)
【0031】
前記電子デバイスにおいて、前記R〜R10がメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコサニル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチル、ヒドロキシヘキシル、ヒドロキシヘプチル、ヒドロキシオクチル、ヒドロキシノニル、ヒドロキシデシル、ヒドロキシウンデシル、ヒドロキシドデシル、メトキシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル、メトキシペンチル、メトキシオクチル、トリフルオロメチル、ペルフルオロエチル、ペルフルオロプロピル、ペルフルオロブチル、ペルフルオロペンチル、ペルフルオロヘキシル、ペルフルオロヘプチル、ペルフルオロオクチル、ペルフルオロノニル、ペルフルオロデシル、ペルフルオロウンデシルまたはペルフルオロドデシルであり、前記アリールまたはアリールアルキルが、フェニル、メチルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ブチルフェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、ヘプチルフェニル、オクチルフェニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、ウンデシルフェニル、ドデシルフェニル、トリデシルフェニル、テトラデシルフェニル、ペンタデシルフェニル、ヘキサデシルフェニル、ヘプタデシルフェニルまたはオクタデシルフェニルであることが好ましい。
【0032】
前記電子デバイスにおいて、aが0〜約15の数であり、bが0〜約15の数であることが好ましい。
【0033】
前記電子デバイスにおいて、a及びbそれぞれが約1〜約4の数であることが好ましい。
【0034】
前記電子デバイスにおいて、R〜R10のうち少なくとも1つが1〜約12の炭素原子を有するアルキル、であり、1〜約12の炭素原子を有するアルコキシ、あるいは6〜約42の炭素原子を有するアリールであることが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
図1から図4に本開示の種々の代表的実施形態を示す。ここでは、本明細書で示され、例えば、主に安定性のための2つの第三級アミンと、主に共役を延長させるための2つのチエノ基を含むモノマから生成される式のp型半導体が、薄膜トランジスタ(TFT)構造体におけるチャンネルまたは半導体材料として選択されている。
【0036】
TFTデバイスなどのマイクロエレクトロニクスデバイスでの用途に有用である本明細書で示す式のp型半導体を提供することが本開示の特徴である。
【0037】
本開示の他の特徴は、その薄膜の吸収スペクトルで測定して約1.5eV〜約3eVのバンドギャップを有する本明細書で示す式のp型半導体を提供することである。
【0038】
本開示のさらに他の特徴では、マイクロエレクトロニクス成分として有用であり、そのポリマが、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等の一般的な有機溶媒に例えば少なくとも約0.1重量%〜約95重量%の溶解度を有する本明細書で示す式IおよびIIのp型半導体を提供する。したがって、これらのポリマは、スピンコーティング、スクリーンプリンティング、スタンププリンティング、ディップコーティング、溶液キャスティング、ジェットプリンティング等の溶液プロセスによって経済的に加工することができる。
【0039】
本開示の他の特徴は、チャンネル層として本明細書で示す式のp型半導体を有するTFTなどの電子デバイスであって、その層が約10−4〜約10−9S/cm(ジーメンス/cm)の伝導率を有するデバイスを提供することにある。
【0040】
また、本開示のさらに他の特徴では、本明細書で示す式の新規なp型半導体およびデバイスであって、そのデバイスが、酸素の悪影響に対して向上した抵抗性を示す、すなわち、これらのデバイスが、比較的高い電流オン/オフを示し、その性能が、位置選択性ポリ(3−アルキルチオフェン−3,5−ジイル)またはアセン類で加工された類似のデバイスほど急速には低下しないp型半導体およびデバイスを提供する。
【0041】
実施形態において、ポリマ、より具体的には、本明細書で示す式のp型半導体およびその電子デバイスを開示する。より具体的には、本開示は、式(I)
【化17】


(I)
または式(II)
【化18】


(II)
(式中、式(II)のモノマ単位は式(I)のモノマ単位の異性体であり、例えば、RおよびRがハロゲン、シアノ、ニトロ等を排除することを除いて、各R〜R10は独立に、水素、アルキル、アリール、アルコキシ、アリールアルキル、アルキル置換アリールであり、aおよびbは、そのそれぞれが0〜約3である環の数を表し、nは単位の数を表し、例えばnは約2〜約2,000、より具体的には約2〜約1,000、または約100〜約700、または約2〜約50の数である)、あるいは、IとIIの混合物、例えば約5重量%〜約95重量%のIと約95重量%〜約5重量%のIIの混合物で示されるかまたはそれによって包含される半導体ポリマに関する。
【0042】
実施形態でのポリマの数平均分子量(Mn)は例えば約500〜約100,000を含む約500〜約300,000であってよく、その重量平均分子量(Mw)は約600〜約200,000を含む約600〜約500,000であってよい。どちらも、ポリスチレン標準を用いたゲル浸透クロマトグラフィで測定される。
【0043】
実施形態では、特定の部類のp型チャンネル半導体は以下の式で表される。
【化19】


(1)
【化20】


(2)
【化21】


(3)
【化22】


(4)
(式中、各R〜Rは例えば、独立に、水素、アルキル、アリール、アルコキシ、アリールアルキル、アルキル置換アリール等の適切な炭化水素およびその混合物であり、nは単位の数を表し、例えばnは約2〜約5,000、より具体的には約2〜約1,000または約2〜約700の数である。)
【0044】
実施形態では、R〜Rは、より具体的にはアルキル、アリールアルキルおよびアルキル置換アリールである。より具体的には、RおよびRは、約5〜約20個の炭素原子を有するアルキル、例えばペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシルまたはオクタデシル;約7〜約26個の炭素原子を有するアリールアルキル、例えばメチルフェニル(トリル)、エチルフェニル、プロピルフェニル、ブチルフェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、ヘプチルフェニル、オクチルフェニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、ウンデシルフェニル、ドデシルフェニル、トリデシルフェニル、テトラデシルフェニル、ペンタデシルフェニル、ヘキサデシルフェニル、ヘプタデシルフェニルおよびオクタデシルフェニルである。
【0045】
実施形態では、例えば以下の反応スキームによる本明細書で示す式のp型半導体の調製方法を開示する。
スキーム1
【化23】

【0046】
より具体的には、本明細書で示す式のポリマ半導体の調製方法は、例えば、酸化的カップリング剤、例えばFeClの存在下、例えば室温から約80℃までの高温でのモノマ(III)の酸化的カップリング重合によって、あるいは、ジメチルアセトアミド(DMAc)中での亜鉛、塩化ニッケル(II)、2,2’−ジピリジルおよびトリフェニルホスフィンの存在下、例えば約70℃〜約90℃、より具体的には約80℃の高温で、例えば24時間などの適切な時間でのモノマ(IV)の脱ハロゲンカップリング(Dehalogenative coupling)重合によって実施することができる。スキーム1では、各R〜Rは、水素、アルキル、アリール、アルコキシ、アリールアルキル、アルキル置換アリール等、およびその混合物などの本明細書で示すものであり、nは単位の数を表し、例えばnは約2〜約500、より具体的には約2〜約1,000または約2〜約700の数である。
【0047】
R基(R〜R10を含む)のそれぞれの例には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシルまたはエイコサニル、その異性体、その混合物等およびプロポキシおよびブトキシなどの対応するアルコキシドなどの例えば、約4〜約18個の炭素原子(範囲内の数、例えば4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17および18はすべて含まれる)、さらには約6〜約16個の炭素原子を含む約1〜約30個の炭素原子を有するアルコキシおよびアルキル;メチルフェニル、置換フェニルのようなアルキルフェニルなどの約7〜約50個の炭素原子、約7〜約37個の炭素原子、約12〜約25個の炭素原子を有するアルキルアリール;フェニルなどの6〜約48個の炭素原子、より具体的には約6〜約18個の炭素原子を有するアリールが含まれる。ハロゲンにはクロリド、ブロミド、フルオリドおよびヨーダイドが含まれる。ヘテロ原子およびヘテロ含有基には、例えば、ポリエーテル、トリアルキルシリル、ヘテロアリール等、より具体的にはチエニル、フリルおよびピリジアリールが含まれる。ヘテロ成分は、イオウ、酸素、窒素、ケイ素、セレン等のような多くの既知の原子から選択することができる。
【0048】
ポリマ半導体の具体的な例は、
【化24】


(5)
【化25】


(6)
【化26】


(7)
【化27】


(8)
但し、nは例えば約2〜約50である。
【0049】
ポリマ半導体は、一般的なコーティング溶媒中に可溶性であるかまたは実質的に可溶性である。例えば、実施形態において、ポリマ半導体は、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等などの溶媒に少なくとも約0.1重量%、より具体的には約0.5重量%から約10重量%まで、または約95重量%までの溶解度を有する。さらに、TFTデバイスにおいて半導体チャンネル層として加工される場合の実施形態での本開示の、本明細書で示され、例えば、主に安定性のための2つの第三級アミンと、延長された共役のための2つのチエノ基を含むモノマから生成される式のp型半導体は、通常の四プローブ型伝導率測定法で測定して、例えば約10−9S/cm〜約10−4S/cm、より具体的には約10−8S/cm〜約10−5S/cmの安定した伝導率を提供する。
【0050】
例えば約10ナノメータ〜約500ナノメータまたは約50〜約300ナノメータの厚さの材料の薄膜として加工する場合、開示したp型半導体は、ポリ(3−アルキルチオフェン−2,5−ジイル)から加工された類似のデバイスより周囲条件下で安定であると考えられる。保護されていない場合、上記本明細書で示す式のp型半導体およびそのデバイスは一般に、周囲酸素に曝露後、ポリ(3−アルキルチオフェン−2,5−ジイル)の場合のように数日または数時間ではなく数週間安定である。したがって、本明細書で示され、例えば、主に安定性のための2つの第三級アミンと2つのチエノ基を含むモノマから生成される式の本開示の実施形態のp型半導体から加工されたデバイスは、より高い電流オン/オフ比を提供することができ、材料調製、デバイス加工および評価の際に周囲酸素を排除するための厳密な手順上の予防措置をとらない場合、その性能特性はポリ(3−アルキルチオフェン−2,5−ジイル)ほど急速に変化しない。実施形態において、開示したp型半導体は安定であり、酸素に曝露された場合、これらは実質的に劣化しない。
【0051】
本開示の態様は、式(I)、式(II)またはその混合物の少なくとも1つからなる群から選択される半導体を含む電子デバイス;
【0052】
基板と、ゲート電極と、ゲート誘電体層と、ソース電極と、ドレイン電極と、そのソース/ドレイン電極およびゲート誘電体層と接触している本明細書で示す式の少なくとも1つの化合物または混合物を含む半導体層とを含む薄膜トランジスタ;
【化28】


(II)
【0053】
半導体成分を含む電子デバイスであって、前記デバイスが薄膜トランジスタであり、前記成分が、以下の化合物からなる群またはその混合物から選択されるデバイス;
【化29】


(I)
【化30】


(II)
(式中、R〜R10の少なくとも1つは適切な炭化水素であり、aおよびbは環の数を表し、nは反復単位の数を表す)
【0054】
式(I)、式(II)またはその混合物の少なくとも1つからなる群から選択される化合物を含むポリマ;
【0055】
基板が、ポリエステル、ポリカーボネートまたはポリイミドを含むプラスチックシートであり、ゲート、ソースおよびドレイン電極がそれぞれ独立に、銀、金、ニッケル、アルミニウム、クロム、白金、インジウムチタン酸化物または導電性ポリマを含み、ゲート誘電体が窒化ケイ素または酸化ケイ素を含む誘電体層であるTFTデバイス;
【0056】
基板がガラスまたはプラスチックシートであり、前記ゲート、ソースおよびドレイン電極がそれぞれ金を含み、ゲート誘電体層が有機ポリマであるポリ(メタクリレート)またはポリ(ビニルフェノール)を含むTFTデバイス;
【0057】
ポリ(3−アルキニルチオフェン)層がスピンコーティング、スタンププリンティング、スクリーンプリンティングまたはジェットプリンティングの溶液プロセスによって形成されるデバイス;
【0058】
ゲート、ソースおよびドレイン電極、ゲート誘電体ならびに半導体層が、スピンコーティング、溶液キャスティング、スタンププリンティング、スクリーンプリンティングまたはジェットプリンティングの溶液プロセスによって形成されるデバイス;
【0059】
ならびに、基板が、ポリエステル、ポリカーボネートまたはポリイミドを含むプラスチックシートであり、ゲート、ソースおよびドレイン電極が、有機導電性ポリマのポリスチレンスルホネートドーピングされたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)から加工されているか、あるいはポリマバインダ中の銀のコロイド分散の導電性インク/ペースト化合物から加工されており、ゲート誘電体層が有機ポリマまたは無機酸化物粒子−ポリマ複合体であるTFTデバイス;に関し、1つまたは複数のデバイスはTFTなどの電子デバイスを含む。
【0060】
図1は、基板16、それと接触している金属接点18(ゲート電極)および絶縁用誘電体層14の層を含むTFT構造体10であって、そのゲート電極の一部またはゲート全体が誘電体層14と接触しており、その層14の頂部に2つの金属接点20および22(ソースおよびドレイン電極)が固着されているTFT構造体の概略を示す図である。金属接点20および22の上およびその間に、nが50である式(5)のp型半導体層12が存在する。ゲート電極は、基板や誘電体層等の中に完全に含めることができる。
【0061】
図2は、基板36と、ゲート電極38と、ソース電極40と、ドレイン電極42と、絶縁用誘電体層34と、nが50である式(5)のp型半導体層32とを含む他のTFT構造体30の概略を示す図である。
【0062】
図3は、ゲート電極として動作できる高度にn−ドーピングされたシリコンウエハ56と、熱的に成長した酸化ケイ素誘電体層54と、nが50である式(5)のp型半導体層52と、その頂部に固着されたソース電極60およびドレイン電極62と、ゲート電極接点64とを含む他のTFT構造体50の概略を示す図である。
【0063】
図4は、基板76と、ゲート電極78と、ソース電極80と、ドレイン電極82と、本明細書で示すnが50である式(5)の式のp型半導体の半導体層72と、絶縁用誘電体層74とを含むTFT構造体70の概略を示す図である。
【0064】
また、例えば既知のTFTデバイスを参照して、開示されていない他のデバイス、特にTFTデバイスも考えられる。
【0065】
本開示のいくつかの実施形態では、任意選択の保護層を、図1、図2、図3および図4のトランジスタ構造体のそれぞれの頂部に組み込むことができる。図4のTFT構造体では、絶縁用誘電体層74は保護層として機能することもできる。
【0066】
実施形態において、本開示および図をさらに参照して、基板層は一般に、目的の用途に応じて、種々の適当な形態のシリコンを含むシリコン材料、ガラス板、プラスチックフィルムまたはシート等であってよい。構造的に柔軟なデバイスのためには、例えばポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミドシート等のプラスチック基板を選択することができる。基板の厚さは、例えば約10μmから10mm超であってよく、具体的な厚さは、特に柔軟なプラスチック基板のためには約50〜約100μmであってよく、ガラスまたはシリコンなどの剛性の基板のためには約1〜約10mmであってよい。
【0067】
ソースおよびドレイン電極からゲート電極を隔てさせることができ、かつ半導体層と接触している絶縁用誘電体層は、一般に、無機材料フィルム、有機ポリマフィルムまたは有機−無機複合膜であってよい。誘電体層の厚さは、例えば約10ナノメータ〜約1ミクロンであり、より具体的な厚さは約100ナノメータ〜約500ナノメータである。誘電体層に適した無機材料の例には、酸化ケイ素等の無機酸化物、窒化ケイ素等の無機窒化物、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸バリウム等が含まれ、誘電体層用の有機ポリマの例には、ポリエステル類、ポリカーボネート類、ポリ(ビニルフェノール)、ポリイミド類、ポリスチレン、ポリ(メタクリレート)類、ポリ(アクリレート)類、エポキシ樹脂等が含まれ、無機−有機複合材料の例には、ポリエステル、ポリイミド、エポキシ樹脂等のポリマ中に分散されたナノサイズの金属酸化物粒子が含まれる。絶縁用誘電体層は一般に、使用する誘電体の誘電定数に応じて約50ナノメータ〜約500ナノメータの厚さのものである。より具体的には、誘電体は、例えば少なくとも約3の誘電定数を有し、したがって適切な約300ナノメータの誘電体厚さは、例えば約10−9〜約10−7F/cmの望ましい電気容量を提供することができる。
【0068】
例えば、誘電体層と、ソース/ドレイン電極との間にあり、かつそれらに接触して位置して、本明細書で示す式のp型半導体を含むアクティブ半導体層が配置されており、その場合、この層の厚さは通常、例えば約10ナノメータ〜約1μmまたは約40〜約100ナノメータである。この層は、一般に、本開示のp型半導体の溶液のスピンコーティング、キャスティング、スクリーンプリンティング、スタンププリンティングまたはジェットプリンティングなどの溶液プロセスによって加工することができる。
【0069】
ゲート電極は、薄い金属フィルム、導電性ポリマフィルム、導電性インクまたはペーストで作製された導電性フィルムまたは基板自体(例えば高度にドーピングされたシリコン)であってよい。ゲート電極材料の例には、これらに限定されないが、アルミニウム、金、クロム、インジウムスズ酸化物、ポリスチレンスルホネート−ドーピングされたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PSS/PEDOT)などの導電性ポリマ、Acheson Colloids Companyから入手可能なElectrodagなどの、ポリマバインダ中に含まれたカーボンブラック/グラファイトまたはコロイダルシルバーディスパージョンを含む導電性インク/ペースト、ならびにNoelle Industries等から入手可能な銀を充てんした導電性熱可塑性インクが含まれる。ゲート層は、金属または導電性金属酸化物の蒸着、スパッタリング、導電性ポリマ溶液または導電性インクからのコーティング、あるいはスピンコーティング、キャスティングまたはプリンティングによる分散によって作製することができる。ゲート電極層の厚さは、例えば約10ナノメータ〜約10ミクロンであり、具体的な厚さは、金属フィルムについては例えば約10〜約200ナノメータであり、ポリマ導体については約1〜約10ミクロンである。
【0070】
ソース電極層およびドレイン電極層は、半導体層に抵抗性の低いオーム接触を提供する材料から加工することができる。ソース電極およびドレイン電極としての使用に適した一般的な材料には、金、ニッケル、アルミニウム、白金、導電性ポリマおよび導電性インクなどのゲート電極材料からなるものが含まれる。この層の一般的な厚さは、例えば約40ナノメータ〜約1ミクロンであり、より具体的な厚さは約100〜約400ナノメータである。TFTデバイスは幅Wと長さLを有する半導体チャンネルを含む。半導体チャンネル幅は、例えば約10ミクロン〜約5mmであってよく、より具体的なチャンネル幅は約100ミクロン〜約1mmであってよい。半導体チャンネル長さは、例えば約1ミクロン〜約1mmであってよく、より具体的なチャンネル長さは約5ミクロン〜約100ミクロンであってよい。
【0071】
一般に、例えば約+10ボルト〜約−80ボルトの電圧をゲート電極に印加する場合、ソース電極は接地され、一般に、例えば約0ボルト〜約−80ボルトのバイアス電圧をドレイン電極に印加して半導体チャンネル間に担持された電荷担体を集める。
【0072】
本明細書で説明しなかった他の既知の材料も、本開示のTFTデバイスの様々な成分のために、実施形態において選択することができる。
【0073】
理論に拘泥するわけではないが、第三級アミン中心基は、酸素への曝露に起因する不安定性を最少にするかまたはそれを回避するように主に機能し、それによって、主に安定性のための2つの第三級アミンと2つのチエノ末端基を含むモノマから生成される式の半導体の周囲条件下での溶液中の安定性を増大させ、アルキルなどの置換基は、塩化エチレンなどの一般的溶媒中におけるこれらのポリマの溶解を可能にすると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施形態に係るTFT構造体の概略を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る他のTFT構造体の概略を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る他のTFT構造体の概略を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る他のTFT構造体の概略を示す図である。
【符号の説明】
【0075】
10,30,50,70 TFT構造体、12,32,52,72 p型半導体層、14,34,74 絶縁用誘電体層、16,36,76 基板、18,38,78 ゲート電極、20,22 金属接点、40,60,80 ソース電極、42,62,82 ドレイン電極、54 誘電体層、56 シリコンウエハ、64 ゲート電極接点。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)、式(II)またはその混合物からなる群から少なくとも1つ選択される半導体を含むことを特徴とする電子デバイス。
【化1】


(I)
【化2】


(II)
(式中、各R〜R10は独立に、水素、アルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲン、アリールアルキル、シアノまたはニトロであり、但し、RおよびRはハロゲン、ニトロおよびシアノを除き、aおよびbは環の数を表し、nは反復基または部分の数を表す。)
【請求項2】
請求項1に記載の電子デバイスであって、
nが約2〜約5,000、約2〜約2,000、約100〜約1,000、あるいは約2〜約50の数を表すことを特徴とする電子デバイス。
【請求項3】
請求項1に記載の電子デバイスであって、
前記半導体が、2つの第三級アミンと2つのチエノ基を含むモノマから任意選択で生成され、そのp型が以下の式を有するp型半導体であることを特徴とする電子デバイス。
【化3】


(1)
【化4】


(2)
【化5】


(3)
【化6】


(4)
(式中、R〜Rの少なくとも1つはアルキルまたはアリールであり、nは2〜約100の数である)
【請求項4】
請求項1に記載の電子デバイスであって、
nが約10〜約200であり、前記半導体が前記式(I)を有することを特徴とする電子デバイス。
【請求項5】
基板と、ゲート電極と、ゲート誘電体層と、ソース電極と、ドレイン電極と、式(I)および式(II)の少なくとも1つの成分またはその混合物を含む、前記ソース及び/又はドレイン電極およびゲート誘電体層と接触している半導体層とを含むことを特徴とする薄膜トランジスタ。
【化7】


(I)
【化8】


(II)
(式中、各R〜R10は独立に、水素、アルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲン、アリールアルキル、シアノまたはニトロであり、但し、RおよびRはハロゲン、ニトロおよびシアノを除き、aおよびbは環の数を表し、nは反復基または部分の数を表す。)
【請求項6】
請求項5に記載の薄膜トランジスタであって、
前記半導体が以下の式のうち少なくとも1つであることを特徴とする薄膜トランジスタ。
【化9】


(1)
【化10】


(2)
【化11】


(3)
【化12】


(4)
【化13】


(5)
【化14】


(6)
【化15】


(7)
【化16】


(8)
(式中、R〜Rの少なくとも1つはアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり、nは2〜約200の数である)
【請求項7】
請求項1に記載の電子デバイスであって、
前記R〜R10がメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコサニル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチル、ヒドロキシヘキシル、ヒドロキシヘプチル、ヒドロキシオクチル、ヒドロキシノニル、ヒドロキシデシル、ヒドロキシウンデシル、ヒドロキシドデシル、メトキシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル、メトキシペンチル、メトキシオクチル、トリフルオロメチル、ペルフルオロエチル、ペルフルオロプロピル、ペルフルオロブチル、ペルフルオロペンチル、ペルフルオロヘキシル、ペルフルオロヘプチル、ペルフルオロオクチル、ペルフルオロノニル、ペルフルオロデシル、ペルフルオロウンデシルまたはペルフルオロドデシルであり、
前記アリールまたはアリールアルキルが、フェニル、メチルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ブチルフェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、ヘプチルフェニル、オクチルフェニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、ウンデシルフェニル、ドデシルフェニル、トリデシルフェニル、テトラデシルフェニル、ペンタデシルフェニル、ヘキサデシルフェニル、ヘプタデシルフェニルまたはオクタデシルフェニルであることを特徴とする電子デバイス。
【請求項8】
請求項1に記載の電子デバイスであって、
aが0〜約15の数であり、bが0〜約15の数であることを特徴とする電子デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−277552(P2007−277552A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−98065(P2007−98065)
【出願日】平成19年4月4日(2007.4.4)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】