説明

半導体素子のプローブカード及びその垂直型プローブ

【課題】 プローブが被試験素子に接触するときに生じる応力を軽減する。
【解決手段】 下部コンタクト20と上部コンタクト11とを備えた半導体素子の垂直型プローブ10Aであって、下部コンタクト20は、波頂点同士が対向する方式で重ねられている複数の第1の波状スプリング21を備えており、被試験素子70に接触するように配置されており、第1の波状スプリング21は縦方向の移動を提供するように配置されることで、プローブ10Aが被試験素子70に接触するときに生じる応力を軽減するものであり、上部コンタクト11は、実質的に直線となるように下部コンタクト20の上に重ねられており、幅が下部コンタクト20の幅よりも広い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体素子のプローブカードに関し、特にプローブが少なくとも一つの波状スプリングを備えることで、プローブが被試験素子に接触するときに生じる応力を軽減する半導体素子のプローブカードに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ウェハ上の集積回路素子はまずその電気的特性を試験することで、集積回路素子の良否を判定しなければならない。良品である集積回路は選び出されて後続の封止工程を実施するが、不良品は余分な封止コストの増加をなくすために廃棄される。封止が完了した集積回路素子には再度電気的特性試験を行って封止の不良品を取出し、最終的な製品歩留まりを高めなければならない。
【0003】
従来のプローブカードでは、カンチレバー型プローブ及び垂直型プローブの二種類を採用している。カンチレバー型プローブでは、プローブの針部が被試験集積回路素子に加える応力が過度に大きくなるのを防止するために、横方向のカンチレバーによりプローブの針部が被試験集積回路素子に接触するときに適正な縦方向移動を提供している。しかしながら、カンチレバー型プローブでは前記横方向のカンチレバーを収容する空間が必要となり、そしてこの空間によって、高密度の信号接点の被試験集積回路素子に対応した細かなピッチでカンチレバー型プローブを配列するのが制限されるため、カンチレバー型プローブは、高密度の信号接点を備えた被試験集積回路素子に応用することはできない。
【0004】
垂直型プローブは、高密度の信号接点の被試験集積回路素子に対応する細かなピッチで配列かつプローブ自身の弾性変形により、プローブの針先が被試験集積回路素子に接触するのに必要な縦方向移動を提供しているが、プローブ自身の変形量が過度に大きくなってしまうと、隣接するプローブが互いに接触してショートを起こしたり又は互いにぶつかったりしてしまう。
【0005】
特許文献1には、集積回路素子の電気的特性を検査するための垂直型プローブユニットが開示されている。特許文献1に開示されている垂直型プローブユニットは、湾曲プローブ(buckling beam)と、前記湾曲プローブを保持するための上部ガイド板及び下部ガイド板とを備えている。前記湾曲プローブは、被試験集積回路素子のパッドに接触して試験信号の伝送経路を確立するとともに、自身の湾曲(bend)により、被試験集積回路素子のパッドに接触した際に生じる応力を吸収するためのものである。前記湾曲プローブを保持するために、前記上部ガイド板及び下部ガイド板中における前記湾曲プローブを収容するためのガイド孔は互いにずれており、鏡像対応していない。また、前記湾曲プローブは繰り返される湾曲動作により金属疲労しやすく、寿命も短くなってしまう。
【0006】
特許文献2には、集積回路素子の電気的特性を検査するための垂直型プローブユニットが開示されている。特許文献2に開示されている垂直型プローブユニットは湾曲プローブ(bend beam)と、前記湾曲プローブを保持するための上部ガイド板及び下部ガイド板とを備えている。前記湾曲プローブは、被試験集積回路素子のパッドに接触した際に生じる応力を吸収するためのS字状の屈曲部を備えている。また、前記湾曲プローブを保持するための前記上部ガイド板及び下部ガイド板中における前記湾曲プローブを収容するためのガイド孔は鏡像対応して配設されており、互いにずらす必要はない。
【0007】
特許文献3には、金属ワイヤを用いて鍛造の方式で、その湾曲可能な弾性部位を製作したプローブが開示されている。しかし、前記湾曲する弾性部位は尚も収容空間が必要となることから、高密度の信号接点の被試験集積回路素子に対応した細かなピッチでプローブを配列するのが制限されるため、高密度の信号接点を備えた被試験集積回路素子に応用することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5,977,787号
【特許文献2】米国特許第5,952,843号
【特許文献3】米国特許第4,027,935号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の垂直型プローブ(例えばPOGOプローブ)は王冠状のプローブの針先を使用しており、被試験素子に接触したときにハンダボールを損傷させる。例えば、四本爪の王冠状のプローブの針先が被試験素子に接触したとき、垂直型プローブで生じる応力はハンダボール上で四本爪の王冠状の加圧跡が残ってしまう。
【0010】
また、従来のカンチレバー型プローブにおいて横方向のカンチレバーを収容する横方向の空間がなければ、高密度の信号接点を備えた被試験半導体素子に応用することはできなかった。
【0011】
また、従来の垂直型プローブではプローブ自身の弾性変形により、プローブの針先が被試験集積回路素子に接触するのに必要な縦方向移動を提供しているが、プローブ自身の変形量が過度に大きくなってしまうか、または位置合わせが正確でないと、隣接するプローブがこれにより互いに接触してショートを起こしたり又はたがいにぶつかったりしてしまう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、プローブが少なくとも一つの波状スプリングを備えることで、プローブが被試験素子に接触するときに生じる応力を軽減する半導体素子のプローブカードを提供するものである。
【0013】
本発明の一実施例において、半導体素子の垂直型プローブは下部コンタクトと、上部コンタクトとを備えており、前記下部コンタクトは波頂点同士が対向する方式で重ねられている複数の第1の波状スプリングを備えており、前記下部コンタクトは被試験素子に接触するように配置されており、前記第1の波状スプリングは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブが前記被試験素子に接触するときに生じる応力を軽減する。前記上部コンタクトは実質的に直線となるように前記下部コンタクトの上に重ねられており、このうち前記上部コンタクトの幅は前記下部コンタクトの幅よりも広い。
【0014】
本発明の一実施例において、半導体素子の垂直型プローブは下部コンタクトと、上部コンタクトとを備えており、前記下部コンタクトは第1の波状スプリングを備えており、前記第1の波状スプリングは複数のバネリングを備えており、前記バネリングは少なくとも一つの頂点部と、少なくとも一つの谷部とを有し、隣接するバネリングは波頂点同士が対向する方式で接触しており、前記下部コンタクトは被試験素子に接触するように配置されており、前記第1の波状スプリングは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブが前記被試験素子に接触するときに生じる応力を軽減する。前記上部コンタクトは、実質的に直線となるように前記下部コンタクトの上に重ねられており、このうち前記上部コンタクトの幅は前記下部コンタクトの幅よりも広い。
【0015】
本発明の一実施例において、半導体素子のプローブカードは、複数のホールを有するガイドプレートと、前記ガイドプレート上に設けられ、前記ガイドプレートに対向する複数のコンタクト部を有する回路基板と、前記ホール内に設けられた複数本の垂直型プローブと、を備えており、前記垂直型プローブは下部コンタクトを備えており、前記下部コンタクトは、被試験素子に接触するように配置されている少なくとも一つの波状スプリングを備えており、前記波状スプリングは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブが前記被試験素子に接触するときに生じる応力を軽減する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
下記説明及び図面を参照することで、本発明の技術的特徴及び長所が完全に理解できる。
【図1】本発明の第1の実施例の垂直型プローブを例示する図である。
【図2】本発明の第2の実施例の垂直型プローブを例示する図である。
【図3】本発明の第3の実施例の垂直型プローブを例示する図である。
【図4】本発明の第4の実施例の垂直型プローブを例示する図である。
【図5】本発明の第5の実施例の垂直型プローブを例示する図である。
【図6】本発明の第6の実施例の垂直型プローブを例示する図である。
【図7】本発明の第7の実施例の垂直型プローブを例示する図である。
【図8】本発明の第8の実施例の垂直型プローブを例示する図である。
【図9】本発明の第9の実施例の垂直型プローブを例示する図である。
【図10】本発明の第10の実施例の垂直型プローブを例示する図である。
【図11】本発明の第11の実施例の垂直型プローブを例示する図である。
【図12】本発明の第1の実施例の半導体素子のプローブカードを例示する図である。
【図13】本発明の第2の実施例の半導体素子のプローブカードを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
上記では本発明の技術的特徴及び長所を広く概略的に説明したが、下記における本発明の詳細な説明により更に明確な理解が得られるであろう。本発明の特許請求の標的を構成するその他の技術的特徴及び長所は下記に記載する。本発明が属する技術的分野における当業者であれば、下記に開示する概念及び特定の実施例を用いて、その他構造又は製造工程を改変又は設計して、本発明と同じ目的を容易に達成することができることが理解できるはずである。本発明が属する技術分野における当業者であればまた、このような同等効果の構造は別紙の特許請求の範囲で規定する本発明の技術的思想及び範囲から乖離しないということも理解できるはずである。
【0018】
図1には本発明の第1の実施例の垂直型プローブ10Aを例示している。本発明の実施例において、前記垂直型プローブ10Aは下部コンタクト20と、上部コンタクト11とを備えており、前記上部コンタクト11は実質的に直線となるように前記下部コンタクト20の上に重ねられている。本発明の実施例において、前記下部コンタクト20は、被試験素子70に接触する球状物71が配置されるように下開口27を有しており、前記上部コンタクト11の幅は前記下部コンタクト20の幅よりも広い。
【0019】
本発明の実施例において、前記下部コンタクト20は、波頂点同士が対向する方式で重ねられている複数の波状スプリング21を備えている。本発明の一実施例において、各波状スプリング21は単一の導電性部材から構成されており、複数の頂点部23と複数の谷部25とを有しており、前記頂点部23は前記谷部25に隣接している。本発明の一実施例において、前記波状スプリング21は圧縮されていない状態では波高20A、すなわち前記頂点部23と前記谷部25との距離を有し、前記波高20Aは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブ10Aが前記被試験素子70に接触するとき(圧縮状態にあるとき)に生じる応力を軽減する。
【0020】
図2には本発明の第2の実施例の垂直型プローブ10Bを例示している。本発明の一実施例において、前記垂直型プローブ10Bは下部コンタクト30と、上部コンタクト11とを備えており、前記上部コンタクト11は実質的に直線となるように前記下部コンタクト30の上に重ねられている。本発明の一実施例において、前記下部コンタクト30は、被試験素子70に接触する球状物71が配置されるように下開口37を有しており、前記上部コンタクト11の幅は前記下部コンタクト30の幅よりも広い。
【0021】
本発明の一実施例において、前記下部コンタクト30は、単一の導電性部材から構成されるとともにバネリング39を複数備える波状スプリングを備えており、隣接するバネリング39は波頂点同士が対向する方式で接触している。本発明の一実施例において、前記バネリング39は連続した波形を含み、複数の頂点部33と複数の谷部35とを有しており、前記頂点部33は前記谷部35に隣接している。本発明の一実施例において、前記波状スプリング30は圧縮されていない状態では波高30A、すなわち、前記頂点部33と前記谷部35との距離を有し、前記波高30Aは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブ10Bが前記被試験素子70に接触するとき(圧縮状態にあるとき)に生じる応力を軽減する。
【0022】
図3には本発明の第3の実施例の垂直型プローブ10Cを例示している。本発明の一実施例において、前記垂直型プローブ10Cは下部コンタクト20と、上部コンタクト13とを備えており、前記上部コンタクト13は実質的に直線となるように前記下部コンタクト20の上に重ねられている。本発明の一実施例において、前記下部コンタクト20は、被試験素子70に接触する球状物71が配置されるように下開口27を有しており、前記上部コンタクト13の幅は前記下部コンタクト20の幅よりも広い。本発明の一実施例において、前記下部コンタクト20は波頂点同士が対向する方式で重ねられている波状スプリング21を複数備えている。
【0023】
本発明の一実施例において、各波状スプリング21は単一の導電性部材から構成されており、複数の頂点部23と複数の谷部25とを有しており、前記頂点部23は前記谷部25に隣接している。本発明の一実施例において、前記波状スプリング21は圧縮されていない状態では波高20A、すなわち前記頂点部23と前記谷部25との距離を有し、前記波高20Aは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブ10Cが前記被試験素子70に接触するとき(圧縮状態にあるとき)に生じる応力を軽減する。本発明の一実施例において、前記上部コンタクト13はコンタクト部17とガイド部15とを備えており、前記コンタクト部17は前記下部コンタクト20の上に設けられており、前記ガイド部15は前記下部コンタクト20の内部の柱体に設けられるとともに前記波状スプリング21の動作を案内するように配置されている。
【0024】
図4には本発明の第4の実施例の垂直型プローブ10Dを例示している。本発明の一実施例において、前記垂直型プローブ10Dは下部コンタクト30と、上部コンタクト13とを備えており、前記上部コンタクト13は実質的に直線となるように前記下部コンタクト30の上に重ねられている。本発明の一実施例において、前記下部コンタクト30は、被試験素子70に接触する球状物71が配置されるように下開口37を有しており、前記上部コンタクト13の幅は前記下部コンタクト30の幅よりも広い。
【0025】
本発明の一実施例において、前記下部コンタクト30は、単一の導電性部材から構成されるとともにバネリング39を複数備える波状スプリングを備えており、隣接するバネリング39は波頂点同士が対向する方式で接触している。本発明の一実施例において、前記バネリング39は連続した波形を含み、複数の頂点部33と複数の谷部35とを有しており、前記頂点部33は前記谷部35に隣接している。本発明の一実施例において、前記波状スプリング30は圧縮されていない状態では波高30A、すなわち、前記頂点部33と前記谷部35との距離を有し、前記波高30Aは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブ10Dが前記被試験素子70に接触するとき(圧縮状態にあるとき)に生じる応力を軽減する。本発明の一実施例において、前記上部コンタクト13はコンタクト部17とガイド部15とを備えており、前記コンタクト部17は前記下部コンタクト30の上に設けられており、前記ガイド部15は前記下部コンタクト30の内部の柱体に設けられるとともに前記下部コンタクト30の波状スプリングの動作を案内するように配置されている。
【0026】
図5には本発明の第5の実施例の垂直型プローブ10Eを例示している。本発明の一実施例において、前記垂直型プローブ10Eは下部コンタクト20と、上部コンタクト40と、ワッシャ50とを備えており、前記上部コンタクト40は実質的に直線となるように前記下部コンタクト20の上に重ねられており、前記ワッシャ50は前記上部コンタクト40と前記下部コンタクト20との間に介在されている。本発明の一実施例において、前記下部コンタクト20は、被試験素子70に接触する球状物71が配置されるように下開口27を有しており、前記上部コンタクト40の幅は前記下部コンタクト20の幅よりも広い。
【0027】
本発明の一実施例において、前記上部コンタクト40は、波頂点同士が対向する方式で重ねられている複数の波状スプリング41を備えている。本発明の一実施例において、各波状スプリング41は単一の導電性部材から構成されており、複数の頂点部43と複数の谷部45とを有しており、前記頂点部43は前記谷部45に隣接している。本発明の一実施例において、前記波状スプリング41は圧縮されていない状態では波高40A、すなわち前記頂点部43と前記谷部45との距離を有し、前記波高40Aは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブ10Eが前記被試験素子70に接触するとき(圧縮状態にあるとき)に生じる応力を軽減する。
【0028】
本発明の一実施例において、前記下部コンタクト20は、波頂点同士が対向する方式で重ねられている複数の波状スプリング21を備えている。本発明の一実施例において、各波状スプリング21は単一の導電性部材から構成されており、複数の頂点部23と複数の谷部25とを有しており、前記頂点部23は前記谷部25に隣接している。本発明の一実施例において、前記波状スプリング21は圧縮されていない状態では波高20A、すなわち前記頂点部23と前記谷部25との距離を有し、前記波高20Aは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブ10Eが前記被試験素子70に接触するとき(圧縮状態にあるとき)に生じる応力を軽減する。
【0029】
図6には本発明の第6の実施例の垂直型プローブ10Fを例示している。本発明の一実施例において、前記垂直型プローブ10Fは下部コンタクト30と、上部コンタクト40と、ワッシャ50とを備えており、前記上部コンタクト40は実質的に直線となるように前記下部コンタクト30の上に重ねられており、前記ワッシャ50は前記上部コンタクト40と前記下部コンタクト30との間に介在されている。本発明の一実施例において、前記下部コンタクト30は、被試験素子70に接触する球状物71が配置されるように下開口37を有しており、前記上部コンタクト40の幅は前記下部コンタクト30の幅よりも広い。
【0030】
本発明の一実施例において、前記上部コンタクト40は、波頂点同士が対向する方式で重ねられている複数の波状スプリング41を備えている。本発明の一実施例において、各波状スプリング41は単一の導電性部材から構成されており、複数の頂点部43と複数の谷部45とを有しており、前記頂点部43は前記谷部45に隣接している。本発明の一実施例において、前記波状スプリング41は圧縮されていない状態では波高40A、すなわち前記頂点部43と前記谷部45との距離を有し、前記波高40Aは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブ10Fが前記被試験素子70に接触するとき(圧縮状態にあるとき)に生じる応力を軽減する。
【0031】
本発明の一実施例において、前記下部コンタクト30は、単一の導電性部材から構成されるとともにバネリング39を複数備える波状スプリングを備えており、隣接するバネリング39は波頂点同士が対向する方式で接触している。本発明の一実施例において、前記バネリング39は連続した波形を含み、複数の頂点部33と複数の谷部35とを有しており、前記頂点部33は前記谷部35に隣接している。本発明の一実施例において、前記波状スプリング30は圧縮されていない状態では波高30A、すなわち、前記頂点部33と前記谷部35の距離を有し、前記波高30Aは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブ10Fが前記被試験素子70に接触するとき(圧縮状態にあるとき)に生じる応力を軽減する。
【0032】
図7には本発明の第7の実施例の垂直型プローブ10Gを例示している。本発明の一実施例において、前記垂直型プローブ10Gは下部コンタクト20と、上部コンタクト60と、ワッシャ50とを備えており、前記上部コンタクト60は実質的に直線となるように前記下部コンタクト20の上に重ねられており、前記ワッシャ50は前記上部コンタクト60と前記下部コンタクト20との間に介在されている。本発明の一実施例において、前記下部コンタクト20は、被試験素子70に接触する球状物71が配置されるように下開口27を有しており、前記上部コンタクト60の幅は前記下部コンタクト20の幅よりも広い。
【0033】
本発明の一実施例において、前記上部コンタクト60は、単一の導電性部材から構成されるとともにバネリング69を複数備える波状スプリングを備えており、隣接するバネリング69は波頂点同士が対向する方式で接触している。本発明の一実施例において、前記バネリング69は連続した波形を含み、複数の頂点部63と複数の谷部65とからなり、前記頂点部33は前記谷部35に隣接している。本発明の一実施例において、前記波状スプリング60は圧縮されていない状態では波高60A、すなわち、前記頂点部63と前記谷部65との距離を有し、前記波高60Aは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブ10Gが前記被試験素子70に接触するとき(圧縮状態にあるとき)に生じる応力を軽減する。
【0034】
本発明の一実施例において、前記下部コンタクト20は、波頂点同士が対向する方式で重ねられている複数の波状スプリング21を備えている。本発明の一実施例において、各波状スプリング21は単一の導電性部材から構成されており、複数の頂点部23と複数の谷部25とを有しており、前記頂点部23は前記谷部25に隣接している。本発明の一実施例において、前記波状スプリング21は圧縮されていない状態では波高20A、すなわち前記頂点部23と前記谷部25との距離を有し、前記波高20Aは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブ10Gが前記被試験素子70に接触するとき(圧縮状態にあるとき)に生じる応力を軽減する。
【0035】
図8には本発明の第8の実施例の垂直型プローブ10Hが例示されている。本発明の一実施例において、前記垂直型プローブ10Hは下部コンタクト30と、上部コンタクト60と、ワッシャ50とを備えており、前記上部コンタクト60は実質的に直線となるように前記下部コンタクト30の上に重ねられており、前記ワッシャ50は前記上部コンタクト60と前記下部コンタクト30との間に介在されている。本発明の一実施例において、前記下部コンタクト30は、被試験素子70に接触する球状物71が配置されるように下開口37を有しており、前記上部コンタクト60の幅は前記下部コンタクト30の幅よりも広い。
【0036】
本発明の一実施例において、前記上部コンタクト60は、単一の導電性部材から構成されるとともにバネリング69を複数備える波状スプリングを備えており、隣接するバネリング69は波頂点同士が対向する方式で接触している。本発明の一実施例において、前記バネリング69は連続した波形を含み、複数の頂点部63と複数の谷部65とからなり、前記頂点部33は前記谷部35に隣接している。本発明の一実施例において、前記波状スプリング60は圧縮されていない状態では波高60A、すなわち、前記頂点部63と前記谷部65との距離を有し、前記波高60Aは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブ10Hが前記被試験素子70に接触するとき(圧縮状態にあるとき)に生じる応力を軽減する。
【0037】
本発明の一実施例において、前記下部コンタクト30は、単一の導電性部材から構成されるとともにバネリング39を複数備える波状スプリングを備えており、隣接するバネリング39は波頂点同士が対向する方式で接触している。本発明の一実施例において、前記バネリング39は連続した波形を含み、複数の頂点部33と複数の谷部35とからなり、前記頂点部33は前記谷部35に隣接している。本発明の一実施例において、前記波状スプリング30は圧縮されていない状態では波高30A、すなわち、前記頂点部33と前記谷部35との距離を有し、前記波高30Aは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブ10Hが前記被試験素子70に接触するとき(圧縮状態にあるとき)に生じる応力を軽減する。
【0038】
図9には本発明の第9の実施例の垂直型プローブ10Iが例示されている。本発明の一実施例において、前記垂直型プローブ10Iは下部コンタクト20と、上部コンタクト11とを備えており、前記上部コンタクト11は実質的に直線となるように前記下部コンタクト20の上に重ねられている。本発明の実施例において、前記上部コンタクト11の幅は前記下部コンタクト20の幅よりも広い。本発明の一実施例において、前記下部コンタクト20は波頂点同士が対向する方式で重ねられている複数の波状スプリング21と、錐状部材140とを備えている。
【0039】
本発明の一実施例において、各波状スプリング21は単一の導電性部材から構成されており、複数の頂点部23と複数の谷部25とを有しており、前記頂点部23は前記谷部25に隣接している。本発明の一実施例において、前記波状スプリング21は圧縮されていない状態では波高20A、すなわち前記頂点部23と前記谷部25との距離を有し、前記波高20Aは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブ10Iが前記被試験素子70に接触するとき(圧縮状態にあるとき)に生じる応力を軽減する。本発明の一実施例において、前記錐状部材140は先端部141を有する円錐状部材であり、被試験素子80のコンタクトパッド81に接触するように配置されており、このうち前記先端部141は尖端状又は平坦状に設計することができる。
【0040】
図10には本発明の第10の実施例の垂直型プローブ10Jが例示されている。本発明の一実施例において、前記垂直型プローブ10Jは下部コンタクト20と、上部コンタクト11とを備えており、前記上部コンタクト11は実質的に直線となるように前記下部コンタクト20の上に重ねられている。本発明の実施例において、前記上部コンタクト11の幅は前記下部コンタクト20の幅よりも広い。本発明の一実施例において、前記下部コンタクト20は波頂点同士が対向する方式で重ねられている複数の波状スプリング21と、柱状部材150とを備えている。
【0041】
本発明の一実施例において、各波状スプリング21は単一の導電性部材から構成されており、複数の頂点部23と複数の谷部25とを有しており、前記頂点部23は前記谷部25に隣接している。本発明の一実施例において、前記波状スプリング21は圧縮されていない状態では波高20A、すなわち前記頂点部23と前記谷部25との距離を有し、前記波高20Aは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブ10Jが前記被試験素子70に接触するとき(圧縮状態にあるとき)に生じる応力を軽減する。本発明の一実施例において、前記柱状部材150は先端部151を有する円柱体であって、しかも前記先端部151は被試験素子80のコンタクトパッド81に接触するように配置されている。本発明の一実施例において、前記先端部151は、球状物体に接触するように凹状に設計しても良い。
【0042】
図11には本発明の第11の実施例の垂直型プローブ10Kが例示されている。本発明の一実施例において、前記垂直型プローブ10Kは下部コンタクト20と、上部コンタクト11とを備えており、前記上部コンタクト11は実質的に直線となるように前記下部コンタクト20の上に重ねられている。本発明の実施例において、前記上部コンタクト11の幅は前記下部コンタクト20の幅よりも広い。本発明の一実施例において、前記下部コンタクト20は波頂点同士が対向する方式で重ねられている複数の波状スプリング21と、柱状部材160とを備えている。
【0043】
本発明の一実施例において、各波状スプリング21は単一の導電性部材から構成されており、複数の頂点部23と複数の谷部25とを有しており、前記頂点部23は前記谷部25に隣接している。本発明の一実施例において、前記波状スプリング21は圧縮されていない状態では波高20A、すなわち前記頂点部23と前記谷部25の距離を有し、前記波高20Aは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブ10Aが前記被試験素子70に接触するとき(圧縮状態にあるとき)に生じる応力を軽減する。本発明の一実施例において、前記柱状部材160は凹部161を有する四角柱体であって、被試験素子90の柱状体91に接触するように配置されている。図9ないし図11に例示する垂直型プローブ10Iないし10Kは図1の垂直型プローブ10Aを例にとり、前記下部コンタクト20の末端に前記錐状部材140又は前記柱状部材150、160を配置して、被試験素子の各種端子(terminal)とで導通経路を形成することができることを説明したものであって、この技術分野の当業者であれば図2ないし図8に示す垂直型プローブ10Bないし10Hにおいても末端に前記錐状部材140又は前記柱状部材150、160を配置することができることは理解できるはずである。
【0044】
図12には本発明の第1の実施例の半導体素子のプローブカード100Aを例示している。本発明の実施例において、前記半導体素子のプローブカード100Aはガイドプレート120と、回路基板110と、複数本の垂直型プローブ10Aとを備えている。本発明の実施例において、前記ガイドプレート120は複数のホール121を有しており、前記回路基板110は前記ガイドプレート120の上に設けられるとともに、前記ガイドプレート120に対向しているコンタクト部111を複数有しており、前記垂直型プローブ123は前記ホール121の中に設けられており、前記垂直型プローブ123は、被試験素子70に接触する球状物71が配置されるように少なくとも一つの波状スプリングを備えており、前記波状スプリングは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブ123が前記被試験素子70に接触するときに生じる応力を軽減する。
【0045】
図13には本発明の第1の実施例の半導体素子のプローブカード100Bを例示している。本発明の実施例において、前記半導体素子のプローブカード100Bはガイドプレート120と、回路基板110と、複数本の垂直型プローブ10Aとを備えている。本発明の実施例において、前記ガイドプレート120は複数のホール121を有しており、前記回路基板110は前記ガイドプレート120の上に設けられるとともに、前記ガイドプレート120に対向しているコンタクト部131を複数有している。
【0046】
再度図1を参照する。前記垂直型プローブ10Aは下部コンタクト20と、上部コンタクト11とを備えており、前記上部コンタクト11は実質的に直線となるように前記下部コンタクト20の上に重ねられている。本発明の実施例において、前記下部コンタクト20は、被試験素子70に接触する球状物71が配置されるように下開口27を有している。本発明の一実施例において、前記上部コンタクト11は、前記回路基板110に接触して前記被試験素子70と前記回路基板110との間で導通経路を形成するように配置されている。本発明の一実施例において、前記ホール121のサイズは前記下部コンタクト20のサイズより大きく、前記ホール121のサイズは前記上部コンタクト11のサイズ未満であることから、前記垂直型プローブ10Aは前記ホール121内に設けることができ、前記回路基板110のコンタクト部131に固着させる必要はないため、故障した垂直型プローブ10Aは個別に交換することができる。
【0047】
前記垂直型プローブ10Aは前記ホール121内に設けられ、前記垂直型プローブ10Aは、被試験素子70に接触する球状物71が配置されるように少なくとも一つの波状スプリングを備えており、前記波状スプリングは縦方向の移動の提供するように配置されることで、前記プローブ10Aが前記被試験素子70に接触するときに生じる応力を軽減する。図9に例示する半導体素子のプローブカード100Aは図1の垂直型プローブ10Aを例として説明するものであり、この技術分野の当業者であれば図2ないし図11に示す垂直型プローブ10Bないし10Kは前記垂直型プローブ10Aと置換して前記半導体素子のプローブカード100Aに応用して、被試験素子の各種端子(コンタクトパッド、球状物、柱状物)とで導通経路を形成することができることは理解できるはずである。
【0048】
従来の垂直型プローブ(例えばPOGOプローブ)は王冠状のプローブの針先を使用しており、被試験素子に接触したときにハンダボールを損傷させる。例えば、四本爪の王冠状のプローブの針先が被試験素子に接触したとき、垂直型プローブで生じる応力によりハンダボール上に四本爪の王冠状の加圧跡が残ってしまう。これに対して、本発明の実施例に開示する垂直型プローブは下部コンタクト(プローブの針先)として波状スプリングを使用しており、波状スプリングはハンダボールとで大きめの環状接触となり、ハンダボールの損傷を防止できる。また、波状スプリングは波頂点同士が対向する方式で重ねられて複数の導通経路を形成することで、電流が単一のコイルを流れるときに誘導現象が生じて電気測定結果に影響を及ぼしてしまうということを防止できる。
【0049】
また、従来のカンチレバー型プローブにおいて横方向のカンチレバーを収容する横方向の空間がなければ、高密度の信号接点を備えた被試験半導体素子に応用することはできなかったのに比べて、本発明の垂直型プローブはこの横方向の空間を必要とせず、しかも波状スプリングの剛性を調整することで針圧を可変とすることができるうえ、高密度でピッチの狭い信号接点を備えた被試験集積回路素子に応用することができる。
【0050】
また、従来の垂直型プローブでは探針自身の弾性変形により、プローブの針先が被試験集積回路素子に接触するのに必要な縦方向移動を提供しているが、プローブ自身の変形量が過度に大きくなってしまうか、または位置合わせが正確でないと、隣接するプローブがこれにより互いに接触してショートを起こしたり又はたがいにぶつかったりしまう。これに対して、本発明の垂直型プローブは波状スプリングの波高により実質的に横方向の移動がない方式で接触により生じる応力を軽減し、互いに接触してショートを起こしたり、又はたがいにぶつかったりしてしまうことを防止する。
【0051】
本発明の技術内容及び技術的特長は上記したとおりであるが、本発明の属する技術分野の当業者であれば、別紙の特許請求の範囲にて規定する本発明の技術的思想および範囲に違わぬ中で、本発明の教示及び開示で各種の置換及び付加を行うことができるということが理解できるはずである。例えば、上記にて開示した数多くの製造工程は、別の方法で実施したり、またはその他製造工程で置換したり、または上記した二種類の方式を組み合わせて用いることもできる。
【0052】
またこれ以外にも、本願の権利範囲は上記にて開示した特定の実施例の製造工程、機器、製造、物質の成分、装置、方法又はステップに限定されるものではない。本発明の属する技術分野の当業者であれば、本発明が教示及び開示する製造工程、機器、製造、物質の成分、装置、方法又はステップに基づいて、現在又は未来の開発者のいずれを問わず、本願の実施例に開示するものと実質的に同じ方式で実質的に同じ効果を実行して、実質的に同じ結果に到達するものも本発明に使用できることが理解できるはずである。したがって、別紙の特許請求の範囲は、この種の製造工程、機器、製造、物質の成分、装置、方法又はステップに用いるものを包括するのに用いることもできる。
【符号の説明】
【0053】
10A〜10K、123 垂直型プローブ
11、13、40、60 上部コンタクト
15 ガイド部
17、131 コンタクト部
20、30 下部コンタクト
20A、30A、40A、60A 波高
21、41 波状スプリング
23、33、43、63 頂点部
25、35、45、65 谷部
27、37 下開口
50 ワッシャ
39、69 バネリング
70、80、90 被試験素子
71 球状物
81 コンタクトパッド
91 柱状部材
100A、100B 半導体素子のプローブカード
110 回路基板
120 ガイドプレート
121 ホール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体素子の垂直型プローブであって、
波頂点同士が対向する方式で重ねられている複数の第1の波状スプリングを備えた下部コンタクトであり、被試験素子に接触するように配置されており、前記第1の波状スプリングは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブが前記被試験素子に接触するときに生じる応力を軽減する下部コンタクトと、
実質的に直線となるように前記下部コンタクトの上に重ねられており、幅が前記下部コンタクトの幅よりも広い上部コンタクトと、
を備えたことを特徴とする垂直型プローブ。
【請求項2】
前記下部コンタクトは、下開口、錐状部材又は柱状部材を備え、前記被試験素子に接触するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の垂直型プローブ。
【請求項3】
前記上部コンタクトは、波頂点同士が対向する方式で重ねられており、幅が前記第1の波状スプリングの幅よりも広い複数の第2のスプリングを備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の垂直型プローブ。
【請求項4】
前記上部コンタクトは、少なくとも一つの頂点部と少なくとも一つの谷部とを有するバネリングを複数備えた第2の波状スプリングを備えており、隣接するバネリングは波頂点同士が対向する方式で接触していることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の垂直型プローブ。
【請求項5】
前記上部コンタクトと前記下部コンタクトとの間に介在されているワッシャを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の垂直型プローブ。
【請求項6】
前記上部コンタクトは、前記下部コンタクトの上に設けられているコンタクト部と、前記下部コンタクトの内部に設けられているガイド部とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の垂直型プローブ。
【請求項7】
前記第1の波状スプリングは実質的に横方向の移動がない方式で、前記プローブが前記被試験素子に接触するときに生じる応力を軽減するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の垂直型プローブ。
【請求項8】
半導体素子の垂直型プローブであって、
少なくとも一つの頂点部と少なくとも一つの谷部とを有するバネリングを複数備えた第1の波状スプリングを備えた下部コンタクトであり、隣接するバネリングは波頂点同士が対向する方式で接触しており、前記下部コンタクトは被試験素子に接触するように設けられており、前記第1の波状スプリングは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブが前記被試験素子に接触するときに生じる応力を軽減する、下部コンタクトと、
実質的に直線となるように前記下部コンタクトの上に重ねられており、幅が前記下部コンタクトの幅よりも広い上部コンタクトと、
を備えたことを特徴とする垂直型プローブ。
【請求項9】
前記下部コンタクトは、下開口、錐状部材又は柱状部材を備え、前記被試験素子に接触するように配置されていることを特徴とする請求項8に記載の半導体素子の垂直型プローブ。
【請求項10】
前記上部コンタクトは、少なくとも一つの頂点部と少なくとも一つの谷部とを有するバネリングを複数備えた第2の波状スプリングを備えており、隣接するバネリングは波頂点同士が対向する方式で接触していることを特徴とする請求項8に記載の半導体素子の垂直型プローブ。
【請求項11】
前記上部コンタクトは、波頂点同士が対向する方式で重ねられている複数の第2の波状スプリングを備えたことを特徴とする請求項8に記載の半導体素子の垂直型プローブ。
【請求項12】
前記上部コンタクトと前記下部コンタクトとの間に介在されているワッシャを更に備えたことを特徴とする請求項8に記載の半導体素子の垂直型プローブ。
【請求項13】
前記上部コンタクトは、前記下部コンタクトの上に設けられているコンタクト部と、前記下部コンタクトの内部に設けられているガイド部とを備えたことを特徴とする請求項8に記載の半導体素子の垂直型プローブ。
【請求項14】
前記第1の波状スプリングは実質的に横方向の移動がない方式で、前記プローブが前記被試験素子に接触するときに生じる応力を軽減するように配置されていることを特徴とする請求項8に記載の半導体素子の垂直型プローブ。
【請求項15】
半導体素子のプローブカードであって、
複数のホールを有するガイドプレートと、
前記ガイドプレート上に設けられ、前記ガイドプレートに対向する複数のコンタクト部を有する回路基板と、
前記ホール内に設けられた複数本の垂直型プローブと、
を備えており、
前記垂直型プローブは下部コンタクトを備えており、前記下部コンタクトは、被試験素子に接触するように配置されている少なくとも一つの波状スプリングを備えており、前記波状スプリングは縦方向の移動を提供するように配置されることで、前記プローブが前記被試験素子に接触するときに生じる応力を軽減することを特徴とする半導体素子のプローブカード。
【請求項16】
前記垂直型プローブは、
波頂点同士が対向する方式で重ねられている複数の第1の波状スプリングを備えており、被試験素子に接触するように配置されている下部コンタクトと、
実質的に直線となるように前記下部コンタクトの上に重ねられており、幅が前記下部コンタクトの幅よりも広い上部コンタクトと、
を備えたことを特徴とする請求項15に記載の半導体素子のプローブカード。
【請求項17】
前記下部コンタクトは、下開口、錐状部材又は柱状部材を備え、前記被試験素子に接触するように配置されていることを特徴とする請求項16に記載の半導体素子のプローブカード。
【請求項18】
前記上部コンタクトは、波頂点同士が対向する方式で重ねられており、幅が前記第1の波状スプリングの幅よりも広い複数の第2のスプリングを備えたことを特徴とする請求項16に記載の半導体素子のプローブカード。
【請求項19】
前記上部コンタクトは、少なくとも一つの頂点部と少なくとも一つの谷部とを有するバネリングを複数備えた第2の波状スプリングを備えており、隣接するバネリングは波頂点同士が対向する方式で接触していることを特徴とする請求項16に記載の半導体素子のプローブカード。
【請求項20】
前記上部コンタクトと前記下部コンタクトとの間に介在されているワッシャを更に備えたことを特徴とする請求項16に記載の半導体素子のプローブカード。
【請求項21】
前記上部コンタクトは、前記下部コンタクトの上に設けられているコンタクト部と、前記下部コンタクトの内部に設けられているガイド部とを備えたことを特徴とする請求項16に記載の半導体素子のプローブカード。
【請求項22】
前記垂直型プローブは、
少なくとも一つの頂点部と少なくとも一つの谷部とを有するバネリングを複数備えた第1の波状スプリングを備えた下部コンタクトであり、隣接するバネリングは波頂点同士が対向する方式で接触しており、前記下部コンタクトは被試験素子に接触するように設けられている下部コンタクトと、
実質的に直線となるように前記下部コンタクトの上に重ねられており、幅が前記下部コンタクトの幅よりも広い上部コンタクトと、
を備えたことを特徴とする請求項15に記載の半導体素子のプローブカード。
【請求項23】
前記下部コンタクトは、下開口、錐状部材又は柱状部材を備え、前記被試験素子に接触するように配置されていることを特徴とする請求項22に記載の半導体素子のプローブカード。
【請求項24】
前記上部コンタクトは、少なくとも一つの頂点部と少なくとも一つの谷部とを有するバネリングを複数備えた第2の波状スプリングを備えており、隣接するバネリングは波頂点同士が対向する方式で接触していることを特徴とする請求項22に記載の半導体素子のプローブカード。
【請求項25】
前記上部コンタクトは、波頂点同士が対向する方式で重ねられている複数の第2の波状スプリングを備えたことを特徴とする請求項22に記載の半導体素子のプローブカード。
【請求項26】
前記上部コンタクトと前記下部コンタクトとの間に介在されているワッシャを更に備えたことを特徴とする請求項22に記載の半導体素子のプローブカード。
【請求項27】
前記上部コンタクトは、前記下部コンタクトの上に設けられているコンタクト部と、前記下部コンタクトの内部に設けられているガイド部とを備えたことを特徴とする請求項22に記載の半導体素子のプローブカード。
【請求項28】
前記波状スプリングは実質的に横方向の移動がない方式で、前記プローブが前記被試験素子に接触するときに生じる応力を軽減するように配置されていることを特徴とする請求項15に記載の半導体素子のプローブカード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−42448(P2012−42448A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−30620(P2011−30620)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【出願人】(509101767)スター テクノロジーズ インコーポレイテッド (11)
【氏名又は名称原語表記】STAR TECHNOLOGIES INC.
【Fターム(参考)】