説明

半導体素子の実装構造体

【課題】本発明は、配線基板に伝達される熱を放熱することによって、配線基板が熱変形するのを抑制し、熱耐性に優れた半導体素子の実装構造体を提供することを目的とする。
【解決手段】平面視において第1方向Xに沿って配置される複数の第1繊維8aと、前記第1方向Xと異なる第2方向Yに沿って配置される複数の第2繊維8bと、を有する配線基板1と、前記配線基板1上に、前記配線基板1に実装される矩形状の半導体素子2と、を備え、前記半導体素子2は、その一辺に沿った直線Lが、平面視して前記第1方向Xに沿った直線Lx及び前記第2方向Yに沿った直線Lyの双方と交わるように配置されていることを特徴とする半導体素子の実装構造体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子の実装構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等の半導体素子と、該半導体素子を上面に実装可能な配線基板とを備えた半導体素子の実装構造体が知られている。
【0003】
かかる配線基板として、ガラスクロスを含有する配線基板が知られている(下記特許文献1参照)。
【0004】
なお、ガラスクロスは熱を伝達しにくい特徴を有している。
【特許文献1】特開2001−251060号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上述した従来の半導体素子の実装構造体は、半導体素子の発する熱が配線基板に伝達し、配線基板に含有されるガラスクロスが熱を十分に放熱することができず、配線基板自体が熱変形するという問題点があった。
【0006】
本発明は、上述した課題に鑑みなされたものであって、配線基板に伝達される熱を効率良く放熱することによって、配線基板が熱変形するのを抑制し、熱耐性に優れた半導体素子の実装構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の半導体素子の実装構造体は、平面視において第1方向に沿って配置される複数の第1繊維と、前記第1方向と異なる第2方向に沿って配置される複数の第2繊維と、を有する配線基板と、前記配線基板に実装される矩形状の半導体素子と、を備え、前記半導体素子は、その一辺に沿った直線が、平面視して前記第1方向に沿った直線及び前記第2方向に沿った直線の双方と交わるように配置されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の半導体素子の実装構造体は、前記配線基板が、厚み方向に貫通する貫通孔が形成されるとともに、前記貫通孔は、該貫通孔の内面に非金属無機フィラを含有する樹脂層を介してスルーホール導体が形成されていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の半導体素子の実装構造体は、前記半導体素子が、前記スルーホール導体と電気的に接続されるとともに、前記第1繊維又は前記第2繊維は、前記樹脂層を介して前記スルーホール導体と接続されていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の半導体素子の実装構造体は、前記非金属無機フィラの一部が、前記スルーホール導体に埋入されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の半導体素子の実装構造体は、前記非金属無機フィラが、シリカからなることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の半導体素子の実装構造体は、前記配線基板が、前記半導体素子とバンプを介して接続されているとともに、前記バンプは、前記スルーホール導体の直上に形成されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の半導体素子の実装構造体は、前記第1繊維が、前記第1繊維の直径方向よりも前記第1繊維の繊維方向に熱伝導率が大きくて、前記第2繊維は、前記第2繊維の直径方向よりも前記第2繊維の繊維方向に熱伝導率が大きいことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の半導体素子の実装構造体は、前記第1繊維又は前記第2繊維が、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂から成ることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の半導体素子の実装構造体は、前記第1繊維と前記第2繊維が、編み込んで構成される織布であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、半導体素子から発生した熱を配線基板を構成する繊維を介して効率的に放熱することによって、配線基板の熱変形を抑制することができ、耐熱性に優れた半導体素子の実装構造体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明にかかる半導体素子の実装構造体の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。かかる半導体素子の実装構造体は、例えば各種オーディオビジュアル機器や家電機器、通信機器、コンピュータ装置又はその周辺機器などの電子機器に使用されるものである。
【0018】
図1は本発明の実施形態に係る半導体素子の実装構造体の透過平面図、図2は図1に示す半導体素子の実装構造体に係る断面図である。
【0019】
本実施形態に係る半導体素子の実装構造体は、配線基板1と、配線基板1上に実装されるIC、LSI等の例えばシリコンから成る矩形状の半導体素子2とを含んで構成されている。ここでは、半導体素子2は、半田等のバンプ3を介して配線基板1に実装されている。なお、半導体素子2は、平面視して配線基板1の中央に配置されている。
【0020】
配線基板1は、平板状に形成されたコア基板4と、コア基板4の上面及び下面に積層された導体層5と絶縁層6とを含んで構成されている。また、絶縁層6は、上下位置の異なる導体層5同士を電気的に接続するためのビア導体7が埋設されている。
【0021】
導体層5は、導電性を有し、電気信号を伝達するための伝達路としての機能を備えている。かかる導体層5は、例えば銅、銀、金、アルミニウム、ニッケル又はクロム等の金属材料からなる。また、導体層5は、少なくともコア基板4の主面上に形成され、配線パターンを形成するためにコア基板4の表面の全域にわたって積層されず、コア基板4の表面上に部分的に形成される。
【0022】
絶縁層6は、コア基板4又は導体層5の表面上に形成される。そして、所望の導体層5の数に応じて、絶縁層6と導体層5が交互に積層される。
【0023】
絶縁層6は、絶縁性を有し、例えばポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂又はビスマレイミドトリアジン樹脂のうち少なくともいずれか一つからなるように実現されている。
【0024】
絶縁層6は、コア基板4又は導体層5上に積層し、例えば加熱プレス装置を用いて加熱加圧することによって、コア基板4及び導体層5に接着して固化する。また、絶縁層6は、乾燥後の厚みが例えば1μmから10μmとなるように設定されている。
【0025】
ビア導体7は、絶縁層6を厚み方向に貫通するとともに、導体層5同士の間に形成されている。かかるビア導体7は、上部よりも下部が幅狭な逆テーパー状に形成されており、例えば銅、銀、金、アルミニウム、ニッケル又はクロム等の導電材料からなる。なお、導体層5又はビア導体7の熱伝導率は、50W/(m・K)から450W(m・K)に設定されている。
【0026】
上述したコア基板4は、絶縁性を有し、例えばポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂を縦横に織り込んだ織布8にエポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂又はシアネート樹脂などの熱硬化性樹脂9を含浸させたシートなどを積層して固化することによって実現される。
【0027】
コア基板4には、コア基板4を厚み方向に貫通するスルーホール(貫通孔)10が形成されている。なお、スルーホール10の直径は、例えば0.1mmから1.0mmに設定されている。スルーホール10は、例えばドリルやレーザーによって形成することができる。かかるスルーホール10の内面には、非金属無機フィラ11が含有されてなる樹脂層12が形成されている。また、樹脂層12の内面には、導電性のスルーホール導体13が形成されている。さらにスルーホール導体13の内面は、絶縁体14が形成されている。
【0028】
絶縁体14上は、導体層5が形成されており、その導体層5上にビア導体7が配置されている。かかる絶縁体14は、スルーホール導体13の内面を樹脂で充填するためのものであって、コア基板4の剛性を向上させるとともに、絶縁体14上にビア導体7を形成することができ、配線基板1の小型化に寄与することができる。
【0029】
コア基板4にドリル等でスルーホール10を形成した場合、スルーホール10の内面に凹凸が形成されることがある。コア基板4に複数のスルーホール10を形成すると、内面に形成される凹凸の大きさによっては、隣接するスルーホール10同士の距離が短くなることがある。そして、距離が短くなることによって、隣接するスルーホール10同士が短絡しないように、スルーホール10の内面には樹脂層12が形成されている。
【0030】
樹脂層12は、絶縁層6と同様に、例えばポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、テフロン(登録商標)樹脂、シリコン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂又はビスマレイミドトリアジン樹脂等のうち少なくともいずれか一つからなるように実現されている。なお、樹脂層12の膜厚は、例えば50μmから1500μmとなるように設定されている。また、非金属無機フィラ11を除いた樹脂層12自体の熱伝導率は、0.1W/(m・K)から0.3W/(m・K)に設定されている。
【0031】
非金属無機フィラ11は、例えばシリカ(二酸化ケイ素)、又は酸化アルミニウム等の無機材料からなり、本実施の形態では、シリカが用いられている。また、非金属無機フィラ11は、樹脂層12よりも熱伝導の優れた材料が選択されている。なお、非金属無機フィラ11の熱伝導率は、例えば1W/(m・K)から30W/(m・K)に設定されている。
【0032】
非金属無機フィラ11の形状は、例えば略球状、多角形状などがあり、樹脂層12内に充填する観点から、略球状に設定されている。かかる略球状の粒子径は、例えば300nm以上3μm以下である。また、非金属無機フィラ11の一部は、図3に示すように、スルーホール導体13の外周面に埋入されている。そのため、スルーホール導体13の熱が、スルーホール導体13の外周面に埋入されている非金属無機フィラ11に伝達する。そして、非金属無機フィラ11同士の間で熱が順次伝達される。
【0033】
コア基板4に含有されている織布8は、平面視において第1方向Xに沿って配置される複数の第1繊維8aと、第1方向Xと異なる第2方向Yに沿って配置される複数の第2繊維と、を編み込んで構成されたものである。織布8の断面は、図4に示すように、複数の第1繊維8aと複数の第2繊維8bが編み込まれたものが、複数厚み方向に積層され、熱硬化性樹脂で含浸されて固着されている。
【0034】
第1繊維8a又は第2繊維8bの繊維に沿った繊維方向xは、繊維の直径方向yよりも熱伝導率が大きい。かかる第1繊維8a又は第2繊維8bの直径方向の熱伝導率は、1W/(m・K)から5W(m・K)であって、繊維方向の熱伝導率は、15W/(m・K)から60W/(m・K)となるように設定されている。そのため、第1繊維8a及び第2繊維8bは、熱が直径方向yよりも繊維方向xに効果的に伝達する特徴を有している。
【0035】
第1繊維8a又は第2繊維8bは、配線基板1の端部まで延在されて配置されている。そのため、第1繊維8a又は第2繊維8bに伝達した熱は、配線基板1の端部まで伝達され、その後大気中に放熱される。なお、第1繊維8a及び第2繊維8bは、例えばポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂が採用されている。
【0036】
配線基板1に実装される半導体素子2は、その一辺に沿った直線Lが、図1又は図5に示すように、平面視して第1方向Xに沿った直線Lx及び第2方向Yに沿った直線Lyの双方と交わるように配置されている。そのため、図6に示すように、本実施形態に係る半導体素子の実装構造体は、図7に示す半導体素子の実装構造体(比較例)に比べて、平面視して第1繊維8a、第2繊維8bの半導体素子2を横切る領域Fを大きくすることができる。すなわち、領域Fは、比較例の領域fよりも面積を大きく設定している。なお、本実施形態に係る半導体素子の実装構造体と比較例において、配線基板1と半導体素子2の大きさ、及び繊維の密度は同じものを採用して両者を比較している。
【0037】
なお、バンプ3は、配線基板1と半導体素子2との間に多数個形成されるとともに、配線基板1の一辺に沿ってマトリックス状に形成されている。
【0038】
また、半導体素子2と最も隣接する織布8の第1繊維層8a及び第2繊維層8bに沿った直線Lx、Lyが、上述したように半導体素子2の一辺に沿った直線Lと交わるように配置されていとき、半導体素子2から発生する熱が効果的に織布8に伝達しやすいため、熱を効率よく外部に放出することができる。
【0039】
なお、領域Fが最大となる条件は、平面視して直線Lxと直線Lyが直交し、直線Lが直線Lx又は直線Lyに対して45度傾斜するように設定されていることが好ましい。
【0040】
半導体素子2は、駆動時に高周波の電流が発生し、半導体素子2内部で熱を発生させる。発生した熱の一部は、大気中に放熱されるものと、半導体素子2内部から配線基板1に伝達するものとがある。配線基板1は、平面視して半導体素子2と配線基板1とが重なり合う領域が効率よく熱が伝達される。なお、従来の配線基板においては、ガラス繊維等の放熱しにくい材料から構成されていたため、配線基板に伝達された熱によって、配線基板自体が熱変形することがあった。配線基板が熱変形を起こすと、配線基板自他が湾曲し、半導体素子2が配線基板から取り外れたりすることがあるため、耐熱性や信頼性に問題があった。
【0041】
本実施形態に係る半導体素子の実装構造体においては、半導体素子2内部で発生した熱は、半導体素子2の直下に位置する配線基板1に対してバンプ3や大気を介して伝達される。配線基板1に伝達される熱は、熱伝導率が絶縁層6よりも導体層5の方が大きいため、絶縁層6よりも導体層5に伝達され易い。そのため、配線基板1に伝達された熱は、スルーホール導体13まで伝わり、熱伝導率の優れた非無機金属フィラ10に伝達される。その後、非金属無機フィラ11に伝達された熱は、特に熱伝導率の優れた織布8に伝わり、複数の第1繊維8a、第2繊維8bの繊維方向に沿って配線基板1の側壁まで伝達され、さらに配線基板1の側壁から大気に放熱される。その結果、従来の配線基板のように配線基板内に熱が多く保持されることがなく、配線基板内の熱を外部に放出することによって、配線基板自体が熱変形するのを抑制することができる。また、半導体素子2は、配線基板1に伝達された熱を外部に素早く放出し、配線基板1が高温になるのを抑制することができる。そのため、配線基板1に実装されている半導体素子2の温度が、高温になるのを抑制し、半導体素子2が熱によって、誤作動を起こすのを防止することができる。
【0042】
なお、バンプ3は、スルーホール導体13の直上に形成されている場合、半導体素子2に発生した熱をスルーホール導体13に素早く伝達することができる。その結果、半導体素子2に発生する熱を配線基板1に伝達し、第1繊維8a、第2繊維8bが熱を外部に素早く放熱することができる。
【0043】
本実施形態に係る配線基板1は、例えば、以下の工程を経て作製される。
【0044】
まず、矩形状のコア基板4を作製する。
【0045】
コア基板4は、例えばポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂を縦横に織り込んだ織布8にエポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂又はシアネート樹脂などの熱硬化性樹脂9を含浸させたシートを銅箔とともに熱プレスして硬化することによって形成する。この際、織布8を構成する第1繊維8a、第2繊維8bの繊維方向を互いに直交するようにする。そして、コア基板4の四辺に沿った方向に対して、第1繊維8a又は第2繊維8bの繊維方向が平面視して、一致するか45度傾斜するようにして予め設定する。なお、コア基板4は、厚み寸法が例えば0.3mm以上1.5mm以下に設定されている。
【0046】
次に、コア基板4に、従来周知のドリル加工などによって、厚み方向にスルーホール10を形成する。そして、スルーホール10の内面に、シリカからなる非無機金属フィラ11を含有する例えばエポキシ樹脂を流し込み固化する。さらに、固化した樹脂に、例えばYAGレーザー装置、COレーザー装置を用いてレーザーを照射し、樹脂に貫通した孔を形成し、スルーホール10の内面に樹脂層12を形成する。
【0047】
このとき、レーザーで樹脂を溶かすときに、非金属無機フィラ10は、樹脂よりも融点が高いため溶けにくい。そのため、非金属無機フィラ11は、樹脂層12の内面の表面から一部突出するように形成される。
【0048】
そして、樹脂層12の内面に、電解めっきなどにより、スルーホール10内にスルーホール導体13を形成する。スルーホール10は、複数形成され、直径が例えば0.1mm以上1mm以下に設定されている。そのあと、スルーホール10内に例えばポリイミド等の樹脂を充填し、絶縁体14を形成する。次に、コア基板4の上面及び下面に、従来周知の蒸着法、CVD法又はスパッタリング法等によって、導体層5を構成する材料を被着する。そして、その表面にレジストを塗布し、露光現像を行った後、エッチング処理をしてコア基板4の上面及び下面に導体層5を形成する。
【0049】
そして、導体層5の上面に対して、従来周知のスピンコート法等によって、接着層7を構成するポリイミドを被着し、被着層を加熱し固化して、絶縁層6を形成する。
【0050】
次に、絶縁層6にレーザーを照射してビアホールを形成し、ビアホールに導電性材料を充填することによってビア導体7を形成する。
【0051】
さらに、上述した積層工程を繰り返すことで、配線基板1を作製することができる。次に、配線基板1の第1繊維8a、第2繊維8bの繊維方向に対して、平面視して45度傾斜するように半導体素子2を位置決めする。そして、位置決めした状態のままバンプ3を介して、配線基板1に半導体素子2を実装することによって、半導体素子の実装構造体を実現することができる。
【0052】
なお、上述した実施形態において、コア基板4に第1繊維8aと第2繊維8bが編み込まれた織布8を形成していたが、コア基板4に第1繊維8a、第2繊維8bと同材料のポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂からなる繊維を、平面方向に沿って配列して形成した繊維層を代替しても構わない。代替した場合、コア基板4は、平面視して第1方向に沿って配列してなる複数の第1繊維を有する第1繊維層と、第1方向と異なる第2方向に沿って配列してなる第2繊維を有する第2繊維層とを含んで積層されている。そのコア基板4に実装されている半導体素子2は、その一辺に沿った直線が、平面して第1方向に沿った直線及び第2方向に沿った直線の双方と交わるように配置されている。
【0053】
なお、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の実施形態に係る半導体素子の実装構造体の透過平面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る半導体素子の実装構造体の断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る樹脂層とスルーホール導体との拡大断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る繊維であって、(a)は第1繊維と第2繊維からなる織布の拡大断面図、(b)は繊維方向と直径方向の説明するための斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る半導体素子の実装構造体の透過平面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る半導体素子と第1繊維及び第2繊維と交差する領域を示した透過平面図である。
【図7】比較するための半導体素子と第1繊維及び第2繊維と交差する領域を示した透過平面図である。
【符号の説明】
【0055】
1 配線基板
2 半導体素子
3 バンプ
4 コア基板
5 導体層
6 絶縁層
7 ビア導体
8 織布
8a 第1繊維
8b 第2繊維
9 熱硬化性樹脂
10 スルーホール
11 非金属無機フィラ
12 樹脂層
13 スルーホール導体
14 絶縁体
X 第1方向
Y 第2方向
x 繊維方向
y 直径方向
L 直線
Lx 第1方向に沿った直線
Ly 第2方向に沿った直線
F 領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視において第1方向に沿って配置される複数の第1繊維と、前記第1方向と異なる第2方向に沿って配置される複数の第2繊維と、を有する配線基板と、
前記配線基板に実装される矩形状の半導体素子と、を備え、
前記半導体素子は、その一辺に沿った直線が、平面視して前記第1方向に沿った直線及び前記第2方向に沿った直線の双方と交わるように配置されていることを特徴とする半導体素子の実装構造体。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体素子の実装構造体において、
前記配線基板は、厚み方向に貫通する貫通孔が形成されるとともに、
前記貫通孔は、該貫通孔の内面に非金属無機フィラを含有する樹脂層を介してスルーホール導体が形成されていることを特徴とする半導体素子の実装構造体。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体素子の実装構造体において、
前記半導体素子は、前記スルーホール導体と電気的に接続されるとともに、
前記第1繊維又は前記第2繊維は、前記樹脂層を介して前記スルーホール導体と接続されていることを特徴とする半導体素子の実装構造体。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の半導体素子の実装構造体において、
前記非金属無機フィラの一部は、前記スルーホール導体に埋入されていることを特徴とする半導体素子の実装構造体。
【請求項5】
請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の半導体素子の実装構造体において、
前記非金属無機フィラは、シリカからなることを特徴とする半導体素子の実装構造体。
【請求項6】
請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の半導体素子の実装構造体において、
前記配線基板は、前記半導体素子とバンプを介して接続されているとともに、
前記バンプは、前記スルーホール導体の直上に形成されていることを特徴とする半導体素子の実装構造体。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の半導体素子の実装構造体において、
前記第1繊維は、前記第1繊維の直径方向よりも前記第1繊維の繊維方向に熱伝導率が大きくて、
前記第2繊維は、前記第2繊維の直径方向よりも前記第2繊維の繊維方向に熱伝導率が大きいことを特徴とする半導体素子の実装構造体。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の半導体素子の実装構造体において、
前記第1繊維又は前記第2繊維は、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂から成ることを特徴とする半導体素子の実装構造体。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の半導体素子の実装構造体において、
前記第1繊維と前記第2繊維は、編み込んで構成される織布であることを特徴とする半導体素子の実装構造体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2008−159860(P2008−159860A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−347322(P2006−347322)
【出願日】平成18年12月25日(2006.12.25)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】